JPH069124B2 - 高周波用誘電体磁器組成物 - Google Patents
高周波用誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH069124B2 JPH069124B2 JP61008687A JP868786A JPH069124B2 JP H069124 B2 JPH069124 B2 JP H069124B2 JP 61008687 A JP61008687 A JP 61008687A JP 868786 A JP868786 A JP 868786A JP H069124 B2 JPH069124 B2 JP H069124B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dielectric ceramic
- value
- ceramic composition
- dielectric
- high frequency
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、マイクロ周波数領域において応用されるもの
であって、この領域で高いQ値を呈し、かつ実用に供し
得る誘電率と、安定した温度特性を有する誘電体磁器組
成物に係る。
であって、この領域で高いQ値を呈し、かつ実用に供し
得る誘電率と、安定した温度特性を有する誘電体磁器組
成物に係る。
<従来技術> 近年通信網の発達に伴い、使用周波数領域が拡大し、マ
イクロ波に及ぶ。これと関連して誘電体磁器はマイクロ
周波数領域において、誘電体共振器やマイクロ波集積回
路基板、各種マイクロ波回路のインピーダンス整合等に
応用されている。特に最近ではフィルタやガンまたはF
ETマイクロ波発振器の周波数安定化のため多数個必要
となり、その需要は増大している。
イクロ波に及ぶ。これと関連して誘電体磁器はマイクロ
周波数領域において、誘電体共振器やマイクロ波集積回
路基板、各種マイクロ波回路のインピーダンス整合等に
応用されている。特に最近ではフィルタやガンまたはF
ETマイクロ波発振器の周波数安定化のため多数個必要
となり、その需要は増大している。
ところが、使用周波数が高周波となるに従って誘電損失
が大となる傾向にある。そこでマイクロ周波数領域で、
Q値の大きい誘電体磁器が望まれている。
が大となる傾向にある。そこでマイクロ周波数領域で、
Q値の大きい誘電体磁器が望まれている。
<発明が解決しようとする問題点> 従来の一般的な高周波用誘電体磁器材料としては、Zr
O2−SnO2−TiO2系磁器,BaO−TiO2系
磁器、およびその一部を他の元素で置換した磁器等があ
る。
O2−SnO2−TiO2系磁器,BaO−TiO2系
磁器、およびその一部を他の元素で置換した磁器等があ
る。
ところがこれらの材料はQ値が小さかったり、比誘電率
が小さかったり、または所望の温度係数のものが得られ
なかったりする等、種々問題がある。
が小さかったり、または所望の温度係数のものが得られ
なかったりする等、種々問題がある。
本発明は、マイクロ波領域に適応できる高いQ値を有
し、実用に供し得る誘電率を有し、かつ安定した温度特
性を有する高周波用誘電体磁器組成物の提供を目的とす
るものである。
し、実用に供し得る誘電率を有し、かつ安定した温度特
性を有する高周波用誘電体磁器組成物の提供を目的とす
るものである。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、BaOを15〜25モル%,TiO2を75〜85モ
ル%の配分からなる組成物に、 Ba(Ni1/3Ta2/3)O3を0.2重量%未満、 La2O3,Fe2O3,Ta2O5からなる群の金属
酸化物の一種または二種以上を総量0.1〜1.2重量
%、 更にMnO2を0.5重量%未満 添加してなる高周波用誘電体磁器組成物である。
ル%の配分からなる組成物に、 Ba(Ni1/3Ta2/3)O3を0.2重量%未満、 La2O3,Fe2O3,Ta2O5からなる群の金属
酸化物の一種または二種以上を総量0.1〜1.2重量
%、 更にMnO2を0.5重量%未満 添加してなる高周波用誘電体磁器組成物である。
<実施例> 本発明を以下の通り実施した。
・試料 純度99.9%のBaCO3,TiO2,Ba(Ni1/3T
a2/3)O3,MnO2を出発原料とし、各組成に応じ
て所定量を秤量混合し、これをミキサーで乾式による一
次粉砕及び混合を施した後、大気中1000℃の温度で
6時間仮焼する。さらにこの仮焼物にLa2O3,Fe
2O3,Ta2O5からなる群の金属酸化物の一種また
は二種以上を添加して、再びミキサーで乾式による一次
粉砕及び混合を施した後、大気中1000℃の温度で6
時間仮焼する。さらにこの仮焼物にLa2O3,Fe2
O3,Ta2O5からなる群の金属酸化物の一種または
二種以上を添加して、再びミキサーで乾式による二次粉
砕及び混合を施した後、大気中1000℃の温度で6時
間仮焼する。次に、この仮焼物に適量の有機バインダー
と水を加え、30mmφのアルミナボールで粉砕した後、
噴霧乾燥によって造粒する。この造粒された原料を15
00Kg/cm2のプレス圧で15mmφφ×10mmtの円盤状
に整形する。次にこの整形体を大気中1300℃〜14
20℃の温度で10時間焼成する。最後に9mmφ×5mm
tの円盤状に研磨して、その表裏面に銀電極を焼付け
て、誘電体試料とし、夫々につきQ値(=1/tan
δ),誘電率ε,共振周波数温度係数τfを測定する。
a2/3)O3,MnO2を出発原料とし、各組成に応じ
て所定量を秤量混合し、これをミキサーで乾式による一
次粉砕及び混合を施した後、大気中1000℃の温度で
6時間仮焼する。さらにこの仮焼物にLa2O3,Fe
2O3,Ta2O5からなる群の金属酸化物の一種また
は二種以上を添加して、再びミキサーで乾式による一次
粉砕及び混合を施した後、大気中1000℃の温度で6
時間仮焼する。さらにこの仮焼物にLa2O3,Fe2
O3,Ta2O5からなる群の金属酸化物の一種または
二種以上を添加して、再びミキサーで乾式による二次粉
砕及び混合を施した後、大気中1000℃の温度で6時
間仮焼する。次に、この仮焼物に適量の有機バインダー
と水を加え、30mmφのアルミナボールで粉砕した後、
噴霧乾燥によって造粒する。この造粒された原料を15
00Kg/cm2のプレス圧で15mmφφ×10mmtの円盤状
に整形する。次にこの整形体を大気中1300℃〜14
20℃の温度で10時間焼成する。最後に9mmφ×5mm
tの円盤状に研磨して、その表裏面に銀電極を焼付け
て、誘電体試料とし、夫々につきQ値(=1/tan
δ),誘電率ε,共振周波数温度係数τfを測定する。
・試験値 La2O3を添加した試料について、その特性を調べた
結果、その配合組成に対応して第一表のようになった。
結果、その配合組成に対応して第一表のようになった。
なお、表の誘電率εとQの値は誘電体共振器法により測
定したものである。また共振周波数温度係数τfは、−
30℃から+80℃の範囲の温度における値から、次式
に基づいて求めた。
定したものである。また共振周波数温度係数τfは、−
30℃から+80℃の範囲の温度における値から、次式
に基づいて求めた。
τf=−1/2τ−α ここで τ;誘電率の温度変化率 α;磁器試料の線膨張率 また共振周波数6.9GHzであった。
尚、下記各表において、丸で囲まれた試料番号のもの
は、本発明の範囲外のものを示す。
は、本発明の範囲外のものを示す。
またLa2O3に換えて、Fe2O3,Ta2O5を添
加した結果は夫々第二表及び第三表のようになった。
加した結果は夫々第二表及び第三表のようになった。
・結果 前表により明らかなように本発明の誘電体磁器材料はマ
イクロ波領域において、いずれも4000以上の高いQ値を
示し、かつ誘電率ε及び共振周波数温度係数τfも実用
に供し得るものであることが示された。
イクロ波領域において、いずれも4000以上の高いQ値を
示し、かつ誘電率ε及び共振周波数温度係数τfも実用
に供し得るものであることが示された。
<本発明の限定理由> 次に本発明の組成範囲の限定理由を説明する。イ )Ba(Ni1/3Ta2/3)O3が0.2重量%以上とな
ると、試料3,6,9,12,15で示されるように、Qが
急激に低下して3000台となる。ロ )La2O3,Fe2O3,Ta2O5は、夫々その添
加量が1.2重量%を越えると、試料13,14,15,32,
52のようにBa(Ni1/3Ta2/3)O3との相乗作用に
よるQ値の向上がのぞめない。
ると、試料3,6,9,12,15で示されるように、Qが
急激に低下して3000台となる。ロ )La2O3,Fe2O3,Ta2O5は、夫々その添
加量が1.2重量%を越えると、試料13,14,15,32,
52のようにBa(Ni1/3Ta2/3)O3との相乗作用に
よるQ値の向上がのぞめない。
また各金属酸化物の作用は、均等であるから、その二種
以上を添加した場合も、その総量が1.2重量%を越え
た場合には同様にQ値の向上がのぞめない。ハ )BaOが15モル%未満であると、Q値が低く、かつ試
料19のようにτfが大きな正の値をとる。ニ )BaOが25モル%を越えると、試料17のようにQ値が
著しく低下する。
以上を添加した場合も、その総量が1.2重量%を越え
た場合には同様にQ値の向上がのぞめない。ハ )BaOが15モル%未満であると、Q値が低く、かつ試
料19のようにτfが大きな正の値をとる。ニ )BaOが25モル%を越えると、試料17のようにQ値が
著しく低下する。
このため前記範囲は本発明の範囲から除かれる。ホ )MnO2は、焼結性の向上のために微小量添加される
ものであって、直接、Q値を向上させるものではない。
しかしその添加量は0.5重量%以上で過剰となり、試
料22のようにQ値が3000以下となるため添加量には限界
がある。
ものであって、直接、Q値を向上させるものではない。
しかしその添加量は0.5重量%以上で過剰となり、試
料22のようにQ値が3000以下となるため添加量には限界
がある。
<発明の効果> 本発明にかかる誘電体磁器組成物は、前記実験例で明ら
かにしたように、Q値が高く、かつ誘電率や共振周波数
温度係数の値も実用に適し得るものである。
かにしたように、Q値が高く、かつ誘電率や共振周波数
温度係数の値も実用に適し得るものである。
このため、本発明はマイクロ周波数領域に適用する誘電
体磁器材料として最適である。
体磁器材料として最適である。
Claims (1)
- 【請求項1】BaOを15〜25モル%,TiO2を75〜85
モル%の配分からなる組成物に、 Ba(Ni1/3Ta2/3)O3を0.2重量%未満、 La2O3,Fe2O3,Ta2O5からなる群の金属
酸化物の一種または二種以上を総量0.1〜1.2重量%、 更にMnO2を0.5重量%未満 添加してなることを特徴とする高周波用誘電体磁器組成
物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61008687A JPH069124B2 (ja) | 1986-01-16 | 1986-01-16 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
US07/006,462 US4829032A (en) | 1986-01-16 | 1987-01-16 | Dielectric ceramic composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61008687A JPH069124B2 (ja) | 1986-01-16 | 1986-01-16 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62165804A JPS62165804A (ja) | 1987-07-22 |
JPH069124B2 true JPH069124B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=11699831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61008687A Expired - Lifetime JPH069124B2 (ja) | 1986-01-16 | 1986-01-16 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH069124B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9070998B2 (en) | 2012-07-27 | 2015-06-30 | Amphenol Corporation | High speed electrical contact assembly |
US10308522B2 (en) | 2016-05-31 | 2019-06-04 | Skyworks Solutions, Inc. | High Q modified barium magnesium tantalate for high frequency applications |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5884179A (ja) * | 1981-11-12 | 1983-05-20 | 富士電気化学株式会社 | マイクロ波用誘電体磁器組成物 |
JPS6054902A (ja) * | 1983-09-05 | 1985-03-29 | Hitachi Ltd | リフオ−マ |
-
1986
- 1986-01-16 JP JP61008687A patent/JPH069124B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62165804A (ja) | 1987-07-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2974829B2 (ja) | マイクロ波誘電体磁器組成物 | |
JPS5951091B2 (ja) | 誘電体共振器用磁器 | |
JPH069124B2 (ja) | 高周波用誘電体磁器組成物 | |
JPH069125B2 (ja) | 高周波用誘電体磁器組成物 | |
JPH0610928B2 (ja) | 高周波用誘電体磁器組成物 | |
JP3067815B2 (ja) | マイクロ波誘電体磁器組成物 | |
JPH0757708B2 (ja) | 高周波用誘電体磁器組成物 | |
JPH06333426A (ja) | 高周波用誘電体磁器組成物 | |
JP3067814B2 (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
JPS5951088B2 (ja) | 誘電体磁器材料 | |
JPH06102572B2 (ja) | 高周波用誘電体磁器組成物 | |
JP3100173B2 (ja) | マイクロ波誘電体磁器組成物 | |
JP2950672B2 (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
JPH0256305B2 (ja) | ||
JPS62252007A (ja) | マイクロ波用誘電体磁器組成物 | |
JPH033628B2 (ja) | ||
JPH01234358A (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
JPH0334164B2 (ja) | ||
JPH0580764B2 (ja) | ||
JPH0334163B2 (ja) | ||
JPH04243965A (ja) | マイクロ波誘電体磁器組成物 | |
JPS6221748B2 (ja) | ||
JPH04243968A (ja) | マイクロ波誘電体磁器組成物およびマイクロ波誘電体の製造方法 | |
JPH05266712A (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
JPH0815012B2 (ja) | マイクロ波用高誘電率誘電体磁器組成物 |