JPH068779A - エアバッグ - Google Patents
エアバッグInfo
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- JPH068779A JPH068779A JP16946092A JP16946092A JPH068779A JP H068779 A JPH068779 A JP H068779A JP 16946092 A JP16946092 A JP 16946092A JP 16946092 A JP16946092 A JP 16946092A JP H068779 A JPH068779 A JP H068779A
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Abstract
気遮断性などの必要な特性を保持しつつ、軽量で風合い
が柔らかく、また、収納性にも優れたエアバッグを提供
せんとするものである。 【構成】本発明のエアバッグは、織物の目合い部にエラ
ストマー樹脂が偏在していることを特徴とするものであ
る。
Description
く、かつ優れた収納性を有するエアバッグに関するもの
である。
ためのエアバッグの実用化が急速に高まりつつある。エ
アバッグは、自動車の衝突事故の際、衝突の衝撃を受け
てセンサーが作動し、高温、高圧のガスを発生させ、こ
のガスによって、エアバッグを瞬間的に膨張させ、衝突
時に乗員の顔面、前頭部を保護しようとするものであ
る。 従来、エアバッグには300〜1000デニール
のナイロン6またはナイロン6・6フィラメント糸を用
いた平織物に、耐熱性、難燃性、空気遮断性などの向上
のため、クロロプレン、クロルスルホン化オレフィン、
シリコーンなどの合成ゴムなどのエラストマー樹脂を塗
布、積層した基布を裁断し、袋体に縫製して作られてい
た。
を基布の片面に塗布、積層する際、一般に、ナイフコー
ト、ロールコート、リバースコートなどによるコーティ
ング方式が採用されているが、フィラメント織物で構成
されるエアバッグ基布に対しては、通常、クロロプレン
エラストマー樹脂の場合では、基布表面に90〜120
g/ m2 塗布されており、かなり重く、風合いが粗硬
で、エアバッグ膨張時に、顔面が接触すると擦過傷を受
けることもあり好ましいものではなかった。また収納性
の面においても、折りたたみ難いという問題があった。
一方、クロロプレンエラストマー樹脂に比べ、より耐熱
性、耐寒性の優れたシリコーンエラストマー樹脂の場合
では、塗布量が40〜60 g/ m2 で、軽量化しつつ、
風合い、収納性の面でもかなり向上してきたが、まだ十
分と言えないのが現状である。
る従来のエアバッグの欠点に鑑み、エアバッグとしての
機械的特性、空気遮断性などの必要な特性を保持しつ
つ、軽量で風合いが柔らかく、また、収納性にも優れた
エアバッグを提供せんとするものである。
成するために、次のような構成を有する。すなわち、本
発明のエアバッグは、織物の目合い部にエラストマー樹
脂が偏在していることを特徴とするものである。
布を構成する織物の目合い部にエラストマー樹脂を偏在
させる、つまり目止め程度にエラストマー樹脂を存在さ
せると、風合や収納性を著しく改善するにも拘らず、機
械的特性、空気遮断性などの必要な特性を十分に保持す
ることを究明したものである。
6、ナイロン6,ナイロン12、ナイロン4・6および
ナイロン6とナイロン6・6共重合体、ナイロンにポリ
アルキレングリコール、ジカルボン酸やアミン類などを
共重合したポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレー
トなどのホモポリエステル、ポリエステルの繰り返し単
位を構成する酸成分にイソフタル酸、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸またはアジピン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸などを共重合したポリエステル繊維、パラフェニ
レンテレフタルアミドおよび芳香族エーテルとの共重合
などに代表されるアラミド繊維、レーヨン繊維、超高分
子量ポリエチレン繊維、パラフェニレンサルフォン、ポ
リサルフォンなどのサルフォン系繊維、ポリエーテルケ
トン繊維、炭素繊維、ガラス繊維などからなる連続繊維
から形成される織物をいい、織組織は特に限定されない
が、地薄な面から平織組織が好ましい。またこれらの繊
維の中でもポリアミド繊維からなる平織物がエアバッグ
特性に優れていて、特に好ましい。
や加工工程での生産性あるいは、特性改善のために通常
使用されている各種添加剤を含んでいてもよい。たとえ
ば、熱安定性、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防
止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめ
ることができる。
を受けないが、好ましくは、6 g/デニール以上、さら
に好ましくは7 g/デニール以上である。織物を構成す
る単繊維の繊度はおよびトータル繊度は、エアバッグと
しての必要な機械的特性を満足するものであれば特に制
約を受けないが、単糸繊度は、好ましくは3〜7デニー
ル、トータル繊度は、好ましくは200〜1000デニ
ールがよい。また、織物を構成する糸条は、難燃化合物
を含有しているのがさらに好ましい。かかる難燃剤を含
有させる方法としては、原糸製造段階または後加工段階
で含有せしめることができる。
どのハロゲン化合物、特にハロゲン化シクロアルカン、
白金化合物、酸価アンチモン、酸化銅、酸化チタン、リ
ン化合物、チオ尿素系化合物、カーボン、セリウムなど
を使用することができ、これらの中でもハロゲン化合
物、白金化合物、酸化銅、酸化チタン、カーボンがより
好ましい。
ては、特定する必要はなく、エアバッグ基布に通常使用
されるエラストマー樹脂を使用することができ、なかで
も、耐熱性、耐寒性、難燃性を有するエラストマー樹脂
が好ましく使用される。かかるエラストマー樹脂として
は、たとえばクロロプレン、クロルスルホン化オレフィ
ン、シリコーンゴム、ポリアミド系エラストマー、ポリ
スチレンブタジェン、ニトリルゴム、フッ素系ゴム、ポ
リウレタンなどのエラストマー、中でもシリコーンゴム
が効果的に優れていて特に好ましい。また、かかるエラ
ストマー樹脂は、前記難燃化合物を含有しているもの
が、エアバッグ特性に優れているので、さらに好まし
い。
る際は、フローティングナイフコート、ロールオーバー
ナイフコート、キスロールコートなどのコーティング法
を用いることができるが、織物の目合い部に該エラスト
マー樹脂を偏在するように塗布させることが必須であ
る。つまり、エラストマー樹脂を、目合い部以外の織糸
すなわち糸条部に1.0に対して、織物の目合い部に
3.0以上の膜厚比で偏在させるのが好ましい。偏在の
意味には、該糸条部にエラストマー樹脂を有さないもの
を含むものであるが、好ましくは僅かな量でも該糸条に
エラストマー樹脂が存在するのが、目合部の膜強度を向
上させる機能を発揮せしめることができてよい。
布量が、通常のコーティング膜に比して著しく薄く、好
ましくは織物の単位面積当たり5〜20 g/ m2 という
薄膜で達成される。塗布量が多く、厚い膜になれば、膜
厚比は1.0に近づき、目合い部以外の織糸部分に多量
のエラストマー樹脂が存在することとなり、風合いが硬
くなり、また折りたたみ性に劣り、収納性の面において
も好ましくない結果もたらす。
ラストマー樹脂を偏在させるという構成を達成させるに
は、基布表面を接圧しながらコーティングする方法が好
ましく採用され、特にナイフコート法が好ましい。ま
た、あまりエラストマー樹脂の塗布量が少なすぎると空
気遮断性の面で好ましくなく、逆に必要以上に多すぎる
と風合いが硬化して好ましくない。
は、図2に示したように織物の経糸1と緯糸2が交絡す
る間隙部分を言う。図1は、本発明のエアバッグを構成
する基布表面を示す模式図であり、織物の目合い部にエ
ラストマー樹脂4を偏在させた例を示するものである。
また図3は、従来のゴムコート品の概略断面図であり、
図4は、本発明のゴム偏在品の概略断面図である。図3
に示したように、従来ゴムコート品は、織物を構成する
織糸、すなわち糸条表面にエラストマー樹脂4が多量に
塗布されており、一方、図4に示した本発明のゴム偏在
品は、目合い部にエラストマー樹脂4が偏在しており、
目合い部以外の織糸には、エラストマー樹脂4が僅かに
しか存在しておらず、エアバッグとしての機械的特性、
空気遮断性を保持しつつ、軽量で風合いが柔らかく、収
納面においても非常に優れている。
明する。なお、実施例中のエアバッグの軽量性、空気遮
断性、柔軟性、耐熱性ならびにゴム接着性については、
質量、通気量、剛軟度、難溶融性、難燃性ならびに剥離
強力を下記の方法によりを測定した。
に準じて、求めた。
て、通気量を求めた。
チレバー法に準じ、ゴム面を上にして剛軟度(mm)を求
めた。
型防融試験機を用い、表面温度360℃で5秒間、ゴム
面にコテ先部を静置し、軽く取り外した後の穴あき面積
を求め等級にて表わした。
度を求めた。
に準じて、剥離強力を求めた。
にして、7.5g の荷重を掛けたときの嵩高さを測定し
て比較する。すなわち、標準品として、シリコーンゴム
を45g / m2 塗工したものを用意し、この標準品の嵩
高さを100としたときの相対値で示す。
8.1 g/デニールのナイロン6・6繊維を使用し、経
糸ならびに緯糸とも46本/インチの平織物を製織し、
常法により精練、乾燥、中間セットした。しかる後、強
力向上剤としてシリカを含有する分子量65万からなる
メチルビニルシリコーンゴム100部、ハイドロジェン
オルガノシロキサンからなる架橋剤2.5部、エポキシ
基含有シランカップリング剤1.3部、白金触媒0.8
部、ベンガラ1.5部からなるトルエン希釈の粘度41
000cps の塗工液を用い、鋭角刃使いフローティング
ナイフコーターにより、塗布量が15 g/ m2 になるよ
うに、該ナイフを押さえながらコーティングした後、1
10℃乾燥後、180℃で5分間加硫処理を行なった。
得られた基布のコーティング膜厚比は、織物の目合い部
/目合い部以外の織糸部=4.2/1.0であった。
工液にてコンマコーターにて塗布量が15 g/ m2 にな
るようにクリアランスを調整後、コーティングし、11
0℃乾燥後、180℃で5分間加硫処理を行なった。得
られた基布のコーティング膜厚比は織物の目合い部/目
合い部以外の織糸部=1.9/1.0であった(比較例
1)。
コンマコーターにて塗布量が45 g/ m2 になるように
クリアランスを調整後、コーティングし、110℃乾燥
後、180℃で5分間加硫処理を行なった。得られた基
布のコーティング膜厚比は織物の目合い部/目合い部以
外の織糸部=1.5/1.0であった(比較例2)。
ティング面が内側になるように袋体を縫製した。また、
コーティングを施さないもの、すなわちノンコート品の
もの(比較例3)についても、袋体を縫製した。このよ
うにして得られたエアバッグの評価結果を表1に示し
た。
ッグは、空気遮断性が良好で、軽量かつ柔らかい風合い
を有し、また、難溶融性、難燃性ならびに収納性に優れ
ていた。一方、比較例1のエアバッグは、剥離強力が低
く、また風合いがやや硬く、折りたたみ性に劣り収納性
の面にやや問題があった。また比較例2のエアバッグ
は、シリコーン樹脂の塗布量が多いため、かなり重く、
比較例1のエアバッグよりさらに風合いが硬く、折りた
たみ性に劣り収納性の面に問題があった。比較例3のエ
アバッグは、風合いは柔軟であるが、エアバッグの必要
特性である空気遮断性に問題があった。
度8.8 g/デニールのナイロン6繊維を使用し、経糸
ならびに緯糸とも27本/インチの平織物を製織し、次
いで常法にて精練、乾燥、中間セットした。しかる後、
難燃向上剤として酸化チタン、強力向上剤としてシリカ
を含有する分子量70万からなるメチルビニルシリコー
ンゴム100部、ハイドロジェンオルガノシロキサンか
らなる架橋剤3.0部、エポキシ基含有シランカップリ
ング剤1.5部、白金触媒0.8部、ベンガラ1.5部
からなるトルエン希釈の塗工粘度45000cps の塗工
液で、ロールオーバーナイフコーターにて塗布量が20
g/ m2 になるように、押さえながらコーティングし、
110℃乾燥後、180℃で5分間加硫処理を行なっ
た。
物の目合い部/目合い部以外の織糸部=4.5/1.0
であった。
工液でコンマコーターにて塗布量が20 g/ m2 になる
ようにクリアランスを調整後、コーティングし、110
℃乾燥後、180℃で5分間加硫処理を行なった。得ら
れた基布のコーティング膜厚比は、織物の目合い部/目
合い部以外の織糸部=1.7/1.0であった(比較例
4)。
ンマコーターにて塗布量が55 g/m2 になるようにク
リアランスを調整後、コーティングし、110℃乾燥
後、180℃で5分間加硫処理を行なった。
厚比:織物の目合い部/目合い部以外の織糸部=1.4
/1.0であった(比較例5)。
ティング面が内側になるように袋体を縫製した。このよ
うにして得られたエアバッグの評価結果を表1に示し
た。
ッグは、空気遮断性に優れ、軽量かつ柔らかい風合いを
有し、また、難溶融性、難燃性ならびに収納性に優れて
いた。一方、比較例4のエアバッグは、剥離強力が低
く、また風合いがやや硬く、折りたたみ性に劣り収納性
の面にやや問題があった。また比較例5のエアバッグ
は、シリコーン樹脂の塗布量が多いため、かなり重く、
比較例4のエアバッグよりさらに風合いが硬く、折りた
たみ性に劣り、収納性に問題があった。
度8.5 g/デニールからなるリン化合物0.5%含有
のポリエステル繊維を使用し、経糸ならびに緯糸ともに
45本/インチの平織物を製織した。次いで、常法にて
精練、乾燥、中した。強力向上剤としてシリカを含有す
る分子量3万からなるメチルビニルシリコーンゴム10
0部、ハイドロジェンオルガノシロキサンからなる架橋
剤2.5部、ビニル基含有シランカップリング剤1.5
部、白金触媒0.8部、ベンガラ1.5部からなるの塗
工粘度41500cps の塗工液で、鋭角刃使いナイフコ
ーターにて、押さえながら、塗布量が35 g/ m2 にな
るようにコーティングし、130℃乾燥後、180℃で
5分間加硫処理を行なった。
物の目合い部/目合い部以外の織糸部=5.3/1.0
であった。
工液でコンマコーターにて塗布量が35 g/ m2 になる
ようにクリアランスを調整後、コーティングし、130
℃乾燥後、180℃で5分間加硫処理を行なった。
物の目合い部/目合い部以外の織糸部=2.1/1.0
であった(比較例6)。
脂からなる塗工粘度43500cpsの塗工液で、コンマ
コーターにて塗布量が100 g/ m2 になるように3回
繰り返しコーティングし、180℃で5分間加硫処理を
行なった。
物の目合い部/目合い部以外の織糸部=1.4/1.0
であった(比較例7)。
面が内側になるように袋体を縫製した。このようにして
得られたエアバッグの評価結果を表1に示した。
ッグは、空気遮断性に優れ、軽量かつ柔らかい風合いを
有し、また難溶融性、難燃性ならびに収納性に優れてい
た。一方、比較例6のエアバッグは、剥離強力が低く、
また風合いややが硬く、折りたたみ性に劣り、収納性に
もやや問題があり、比較例7のエアバッグは、風合いが
非常に硬く、折りたたみ性に劣り、収納性に問題があっ
た。
果を有する。
ー樹脂が織物の目合い部に主として、存在しているた
め、軽量で風合いが柔らかくエアバッグ膨脹による人体
への衝撃を小さくすることができる。
ングホイールやインストルメントパネルの小型化が可能
である。
びに機械的特性は全く損なわない。
ため、加工性ならびにコスト面で有利である。
性、信頼性の高いエアバッグが提供できる。
布表面を示す模式図である。
面の概略図である。
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 織物の目合い部にエラストマー樹脂が、
偏在していることを特徴とするエアバッグ。 - 【請求項2】 エラストマー樹脂が、織物の単位面積当
たり5〜20 g/ m2 存在している請求項1記載のエア
バッグ。 - 【請求項3】 エラストマー樹脂が、シリコーンエラス
トマー樹脂である請求項1記載のエアバッグ。 - 【請求項4】 エラストマー樹脂が、難燃化合物を含有
している請求項1記載のエアバッグ。 - 【請求項5】 織物を構成する糸条が、難燃化合物を含
有している請求項1記載のエアバッグ。 - 【請求項6】 難燃化合物が、ハロゲン化合物、白金化
合物、酸化銅、酸化チタン、カーボンから選ばれた少な
くとも一種の化合物である請求項4,5記載のエアバッ
グ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP4169460A JP2853936B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | エアバッグ |
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---|---|
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4169460A Expired - Lifetime JP2853936B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | エアバッグ |
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