JPH0677605A - 半導体光素子及びその製造方法 - Google Patents
半導体光素子及びその製造方法Info
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- JPH0677605A JPH0677605A JP22956592A JP22956592A JPH0677605A JP H0677605 A JPH0677605 A JP H0677605A JP 22956592 A JP22956592 A JP 22956592A JP 22956592 A JP22956592 A JP 22956592A JP H0677605 A JPH0677605 A JP H0677605A
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- layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体基体に形成されるメサストライプに制
約がない半導体光素子並びにその製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 埋め込み成長の際、メサストライプ上面だけ
でなく、メサストライプ上部側面の一部にもマスクを形
成することで、メサストライプ上面と側面によって構成
されるメサストライプの角から、埋め込み層が、少なく
ともある距離において、メサストライプ側面と接してい
ない半導体光素子を製作するものである。
約がない半導体光素子並びにその製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 埋め込み成長の際、メサストライプ上面だけ
でなく、メサストライプ上部側面の一部にもマスクを形
成することで、メサストライプ上面と側面によって構成
されるメサストライプの角から、埋め込み層が、少なく
ともある距離において、メサストライプ側面と接してい
ない半導体光素子を製作するものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工された半導体基体
に対して、半導体薄膜の再成長を行うことで作製される
半導体光素子及びその製造方法に関する。
に対して、半導体薄膜の再成長を行うことで作製される
半導体光素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体光素子の高機能化、高性能化のた
め、複数の素子を基板上に集積化した光集積素子や光集
積回路が開発されている。これら光集積素子の作製にあ
たっては、半導体基体上に形成されたメサストライプの
脇に半導体薄膜を形成する埋め込み再成長技術が必要と
されており、なかでも、半絶縁性高抵抗半導体層による
埋め込み再成長技術は、素子間分離技術として重要視さ
れている。
め、複数の素子を基板上に集積化した光集積素子や光集
積回路が開発されている。これら光集積素子の作製にあ
たっては、半導体基体上に形成されたメサストライプの
脇に半導体薄膜を形成する埋め込み再成長技術が必要と
されており、なかでも、半絶縁性高抵抗半導体層による
埋め込み再成長技術は、素子間分離技術として重要視さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
埋め込み再成長技術、並びに作製される埋め込み構造に
は、以下に掲げるようないくつかの問題点があった。
埋め込み再成長技術、並びに作製される埋め込み構造に
は、以下に掲げるようないくつかの問題点があった。
【0004】(1)埋め込むことのできるメサストライ
プ高さに制約がある。例えば、埋め込み層として重要で
あるFeドープInP高抵抗層の成長が容易な有機金属気
相成長法では、平坦に埋め込むことができるメサストラ
イプの高さは、高々3μm程度である。これを越えるメ
サストライプを埋め込もうとすると、図7(a)のよう
に異常成長部分7が発生し、電極形成など、その後、素
子作製プロセスに支障をきたす。異常成長を防ぐ方法と
して、従来、図7(b)に示すような選択成長用マスク
9に庇10を設ける方法がある(真田達行ほか アプラ
イド フィジックス オブ レターズ vol.51(19
89)1054−1056)。但し、庇10の形成には
ウエットエッチングが必要なため、メサストライプ幅の
厳密な制御が困難になるばかりでなく、プロセス工程の
途中において庇10が破損すると、平坦化埋め込みがで
きなくなり、素子作製歩留りを著しく損なうことにな
る。
プ高さに制約がある。例えば、埋め込み層として重要で
あるFeドープInP高抵抗層の成長が容易な有機金属気
相成長法では、平坦に埋め込むことができるメサストラ
イプの高さは、高々3μm程度である。これを越えるメ
サストライプを埋め込もうとすると、図7(a)のよう
に異常成長部分7が発生し、電極形成など、その後、素
子作製プロセスに支障をきたす。異常成長を防ぐ方法と
して、従来、図7(b)に示すような選択成長用マスク
9に庇10を設ける方法がある(真田達行ほか アプラ
イド フィジックス オブ レターズ vol.51(19
89)1054−1056)。但し、庇10の形成には
ウエットエッチングが必要なため、メサストライプ幅の
厳密な制御が困難になるばかりでなく、プロセス工程の
途中において庇10が破損すると、平坦化埋め込みがで
きなくなり、素子作製歩留りを著しく損なうことにな
る。
【0005】(2)メサストライプと埋め込み層の位置
関係に制約がある。即ち、メサストライプ脇に埋め込み
層を形成しようとすると、埋め込み成長の初期過程にお
いて、図8に示すように、メサストライプ12側面全面
に埋め込み層15が成長してしまう。この為、素子構造
上メサストライプ12上部と埋め込み層を接触させたく
ない場合がある。例えば、図8のようにメサストライプ
12の上部に配置される半導体層13にZnなどp型ド
ーパントが高濃度にドーピングされている場合、半導体
層13と埋め込み層であるFeドープInP層15とが接
触すると、FeドープInP層15にZnなどが拡散し、
FeドープInP層の品質を損なうことになる。このよう
な場合、メサストライプ上部と埋め込み層が接触しない
埋め込み構造が必要となる。
関係に制約がある。即ち、メサストライプ脇に埋め込み
層を形成しようとすると、埋め込み成長の初期過程にお
いて、図8に示すように、メサストライプ12側面全面
に埋め込み層15が成長してしまう。この為、素子構造
上メサストライプ12上部と埋め込み層を接触させたく
ない場合がある。例えば、図8のようにメサストライプ
12の上部に配置される半導体層13にZnなどp型ド
ーパントが高濃度にドーピングされている場合、半導体
層13と埋め込み層であるFeドープInP層15とが接
触すると、FeドープInP層15にZnなどが拡散し、
FeドープInP層の品質を損なうことになる。このよう
な場合、メサストライプ上部と埋め込み層が接触しない
埋め込み構造が必要となる。
【0006】(3)メサストライプの配置される結晶方
位に制約がある。例えば、半導体レーザの作製に用いら
れる(100)結晶面半導体基板では、(110)面を
半導体レーザの共振器面として用いるため、メサストラ
イプとしては、<1−10>方向に配置した順メサスト
ライプと、<110>方向に配置した逆メサストライプ
の二つが利用できる。このうち順メサストライプの脇に
半導体層を有機金属気相成長法によって埋め込むとする
と、メサストライプ高さが1μm程度と低くとも、図9
(a)に示すような異常成長部分24が発生し、埋め込
み層23を平坦に形成することができない。
位に制約がある。例えば、半導体レーザの作製に用いら
れる(100)結晶面半導体基板では、(110)面を
半導体レーザの共振器面として用いるため、メサストラ
イプとしては、<1−10>方向に配置した順メサスト
ライプと、<110>方向に配置した逆メサストライプ
の二つが利用できる。このうち順メサストライプの脇に
半導体層を有機金属気相成長法によって埋め込むとする
と、メサストライプ高さが1μm程度と低くとも、図9
(a)に示すような異常成長部分24が発生し、埋め込
み層23を平坦に形成することができない。
【0007】異常成長を防ぐために、選択成長マスク2
5に庇26を設けると、順メサストライプの場合は、図
9(b)のように、メサストライプ22側面に埋め込み
層23が成長しない空隙27が形成され、素子全体を平
坦化できない。このため、従来、メサストライプは、埋
め込み層の平坦化形成が容易な逆メサストライプ方向に
配置され、順メサストライプをはじめ複数の結晶方位に
メサストライプが配置される場合や、曲がり導波路のよ
うに側面にさまざまな結晶面が現れている場合には、平
坦に埋め込めない場所が現れてくる。しかしながら、光
集積素子や光集積回路を作製する際、メサストライプを
配置する位置が上述した理由により、常に逆メサストラ
イプ方向に限定されてしまうことは、個別素子を基板上
に配置する集積素子や集積回路のレイアウトの自由度を
著しく狭めてしまうことになる。
5に庇26を設けると、順メサストライプの場合は、図
9(b)のように、メサストライプ22側面に埋め込み
層23が成長しない空隙27が形成され、素子全体を平
坦化できない。このため、従来、メサストライプは、埋
め込み層の平坦化形成が容易な逆メサストライプ方向に
配置され、順メサストライプをはじめ複数の結晶方位に
メサストライプが配置される場合や、曲がり導波路のよ
うに側面にさまざまな結晶面が現れている場合には、平
坦に埋め込めない場所が現れてくる。しかしながら、光
集積素子や光集積回路を作製する際、メサストライプを
配置する位置が上述した理由により、常に逆メサストラ
イプ方向に限定されてしまうことは、個別素子を基板上
に配置する集積素子や集積回路のレイアウトの自由度を
著しく狭めてしまうことになる。
【0008】(4)埋め込むことのできる溝のアスペク
ト比に制約がある。即ち、図10(a)のようにメサス
トライプ32,33によって挟まれた狭い分離溝34を
埋め込もうとすると、図10(b)のようにストライプ
上端の側面に結晶36が異常成長し、溝の入り口をふさ
ぎ、溝内にボイド37が形成されてしまう。異常成長を
防止するため、図10(c)のように庇39を設けるこ
ともできるが、庇39の形成に必要なウエットエッチン
グでは、分離溝34の幅を厳密に規定できず、また、た
とえ庇39を設けたとしても、溝のアスペクト比によっ
ては、ボイド37の形成を充分に抑えることができな
い。
ト比に制約がある。即ち、図10(a)のようにメサス
トライプ32,33によって挟まれた狭い分離溝34を
埋め込もうとすると、図10(b)のようにストライプ
上端の側面に結晶36が異常成長し、溝の入り口をふさ
ぎ、溝内にボイド37が形成されてしまう。異常成長を
防止するため、図10(c)のように庇39を設けるこ
ともできるが、庇39の形成に必要なウエットエッチン
グでは、分離溝34の幅を厳密に規定できず、また、た
とえ庇39を設けたとしても、溝のアスペクト比によっ
ては、ボイド37の形成を充分に抑えることができな
い。
【0009】本発明は、上記従来技術に鑑みて成された
ものであり、半導体基体に形成されるメサストライプに
制約がない半導体光素子並びにその製造方法を提供する
ことを目的とする。
ものであり、半導体基体に形成されるメサストライプに
制約がない半導体光素子並びにその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明は、埋め込み成長の際、メサストライプ上面だけで
なく、メサストライプ上部側面の一部にもマスクを形成
することで、メサストライプ上面と側面によって構成さ
れるメサストライプの角から、埋め込み層が、少なくと
もある距離において、メサストライプ側面と接していな
い半導体光素子を得ることを特徴とするものである。
発明は、埋め込み成長の際、メサストライプ上面だけで
なく、メサストライプ上部側面の一部にもマスクを形成
することで、メサストライプ上面と側面によって構成さ
れるメサストライプの角から、埋め込み層が、少なくと
もある距離において、メサストライプ側面と接していな
い半導体光素子を得ることを特徴とするものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明について、図面に示す実施例を
参照して詳細に説明する。 (実施例1)本発明の第1の実施例に係るn基板Feド
ープInP埋め込み構造半導体レーザを図1に示す。
参照して詳細に説明する。 (実施例1)本発明の第1の実施例に係るn基板Feド
ープInP埋め込み構造半導体レーザを図1に示す。
【0012】同図に示すようにn−InP基板105上
のメサストライプ111内において、n−InPバッフ
ァ層102、活性層101、p−InPクラッド層10
3及びp−ZnGaAs電極層が順に積層されている。バ
ッファ層102とクラッド層103に上下に挟まれる活
性層101としては、発光波長1.55μmに相当する
InGaAsP半導体結晶が使用される。
のメサストライプ111内において、n−InPバッフ
ァ層102、活性層101、p−InPクラッド層10
3及びp−ZnGaAs電極層が順に積層されている。バ
ッファ層102とクラッド層103に上下に挟まれる活
性層101としては、発光波長1.55μmに相当する
InGaAsP半導体結晶が使用される。
【0013】メサストライプ111の両脇は、半絶縁性
高抵抗InP層106及びポリイミド107により埋め
込まれて電流阻止層領域となっている。高抵抗InP層
106は、メサストライプ上面及び側面によって構成さ
れるメサストライプ角から、少なくともある距離につい
て接しておらず、p−InGaAs電極層104と非接触
である。ポリイミド107の上には、SiO2膜108が
配置されている。但し、素子上面の一部は除かれてい
る。基板105の裏面には、n型電極109が全面に形
成されており、素子上面にはp型電極110が形成され
ている。
高抵抗InP層106及びポリイミド107により埋め
込まれて電流阻止層領域となっている。高抵抗InP層
106は、メサストライプ上面及び側面によって構成さ
れるメサストライプ角から、少なくともある距離につい
て接しておらず、p−InGaAs電極層104と非接触
である。ポリイミド107の上には、SiO2膜108が
配置されている。但し、素子上面の一部は除かれてい
る。基板105の裏面には、n型電極109が全面に形
成されており、素子上面にはp型電極110が形成され
ている。
【0014】本実施例の半導体レーザは、例えば、図2
(a)〜(g)に示す工程により製造することができ
る。
(a)〜(g)に示す工程により製造することができ
る。
【0015】先ず、図2(a)に示すように、(10
0)面n型InP基板105(キャリア濃度2×1018c
m-3)上に、Seをドーパントとするn−InPバッファ
層102(キャリア濃度1×1018cm-3、厚さ0.2μ
m)、発光波長1.55μmに相当するノンドープIn
GaAsP活性層101(厚さ0.15μm)、Znをド
ーパントとするp−InPクラッド層103(キャリア
濃度1×1018cm-3、厚さ2.0μm)及びp−InGa
As電極層104(キャリア濃度5×1018cm-3、厚さ
0.5μm)を有機金属気相成長法により順次形成す
る。そして、積層体の表面に、所定の形状の幅1.5μ
mのSiO2マスク112(厚さ0.2μm)を、結晶方
位が<110>の逆メサストライプ方向に形成する。
0)面n型InP基板105(キャリア濃度2×1018c
m-3)上に、Seをドーパントとするn−InPバッファ
層102(キャリア濃度1×1018cm-3、厚さ0.2μ
m)、発光波長1.55μmに相当するノンドープIn
GaAsP活性層101(厚さ0.15μm)、Znをド
ーパントとするp−InPクラッド層103(キャリア
濃度1×1018cm-3、厚さ2.0μm)及びp−InGa
As電極層104(キャリア濃度5×1018cm-3、厚さ
0.5μm)を有機金属気相成長法により順次形成す
る。そして、積層体の表面に、所定の形状の幅1.5μ
mのSiO2マスク112(厚さ0.2μm)を、結晶方
位が<110>の逆メサストライプ方向に形成する。
【0016】次に、図2(b)に示すように、SiO2マ
スク112をエッチング用マスクとして、ドライエッチ
ングによりp−InPクラッド層103の途中までエッ
チングを行い、幅1.5μm、高さ0.8μmの第1の
メサストライプ113を形成する。その後、図2(c)
に示すように、第1のメサストライプ113を備えた半
導体基体全面に、厚さ0.1μmのSiO2膜114を形
成する。
スク112をエッチング用マスクとして、ドライエッチ
ングによりp−InPクラッド層103の途中までエッ
チングを行い、幅1.5μm、高さ0.8μmの第1の
メサストライプ113を形成する。その後、図2(c)
に示すように、第1のメサストライプ113を備えた半
導体基体全面に、厚さ0.1μmのSiO2膜114を形
成する。
【0017】引続き、図2(d)に示すように、第1の
メサストライプ113の両脇の半導体表面が露出する程
度までSiO2膜114をエッチングし、メサストライプ
上部及び側面をSiO2膜113,114によって被覆し
た第2のメサストライプ115を形成する。その後、図
2(e)に示すように、第2のメサストライプ115の
上部及び側面を被覆したSiO2膜113,114をエッ
チング用マスク117として、ドライエッチングし、幅
1.5μm、高さ3.0μmの、第3のメサストライプ
116を形成する。第3のメサストライプ116の上部
側面の一部は、SiO2膜117によって被覆されてい
る。
メサストライプ113の両脇の半導体表面が露出する程
度までSiO2膜114をエッチングし、メサストライプ
上部及び側面をSiO2膜113,114によって被覆し
た第2のメサストライプ115を形成する。その後、図
2(e)に示すように、第2のメサストライプ115の
上部及び側面を被覆したSiO2膜113,114をエッ
チング用マスク117として、ドライエッチングし、幅
1.5μm、高さ3.0μmの、第3のメサストライプ
116を形成する。第3のメサストライプ116の上部
側面の一部は、SiO2膜117によって被覆されてい
る。
【0018】更に、図2(f)に示すように、第3のメ
サストライプ116の両脇にFe−InP層106を埋め
込む。その後、図2(g)に示すように、SiO2膜11
7を除去し、Fe−InP層106の上にポリイミド10
7を形成し、素子全体を平坦化する。そして、素子表面
の一部を除いて、SiO2膜108を形成する。
サストライプ116の両脇にFe−InP層106を埋め
込む。その後、図2(g)に示すように、SiO2膜11
7を除去し、Fe−InP層106の上にポリイミド10
7を形成し、素子全体を平坦化する。そして、素子表面
の一部を除いて、SiO2膜108を形成する。
【0019】最後に電極110,111を形成し、個々
のレーザに切り出すことで、図1に示すような構造の半
導体レーザを製作した。製作された半導体レーザの室温
における特性は、発振閾値電流15mA、外部微分量子
効率0.20mW/mA、最高出力は、10mWであ
り、変調強度が3dB低下する遮断周波数は、13GH
zであった。
のレーザに切り出すことで、図1に示すような構造の半
導体レーザを製作した。製作された半導体レーザの室温
における特性は、発振閾値電流15mA、外部微分量子
効率0.20mW/mA、最高出力は、10mWであ
り、変調強度が3dB低下する遮断周波数は、13GH
zであった。
【0020】このように本実施例では、第3のメサスト
ライプ116の上部側面がSiO2膜117によって被覆
されているため、図2(f)における埋め込み成長にお
いて、メサストライプ上部側面において結晶が異常成長
しなくなり、異常成長などの問題が回避される。また、
p−InGaAs電極層104は、側面がSiO2膜117
によって被覆されている為、埋め込み層であるFe−In
P層106と接触していない。このため、p−InGaA
s電極層104に高濃度にドーパントされているZnなど
のp型ドーパントは、Fe−InP層106に拡散せず、
これによる品質の劣化という問題も解消される。従っ
て、メサストライプ111と、埋め込み層であるFe−
InP層106の位置関係を自由に設定できる利点もあ
る。
ライプ116の上部側面がSiO2膜117によって被覆
されているため、図2(f)における埋め込み成長にお
いて、メサストライプ上部側面において結晶が異常成長
しなくなり、異常成長などの問題が回避される。また、
p−InGaAs電極層104は、側面がSiO2膜117
によって被覆されている為、埋め込み層であるFe−In
P層106と接触していない。このため、p−InGaA
s電極層104に高濃度にドーパントされているZnなど
のp型ドーパントは、Fe−InP層106に拡散せず、
これによる品質の劣化という問題も解消される。従っ
て、メサストライプ111と、埋め込み層であるFe−
InP層106の位置関係を自由に設定できる利点もあ
る。
【0021】尚、本実施例では、活性層101としてI
nGaAsP半導体層のみからなるものについて述べた
が、本発明はこれに限るものではなく、多重量子井戸構
造や歪層超格子など複数の半導体層から構成される活性
層を備えた半導体レーザの場合、さらには、回折格子を
備えた半導体レーザの場合においても、本実施例と同様
な構造の高抵抗層埋め込み構造半導体レーザを得ること
ができる。
nGaAsP半導体層のみからなるものについて述べた
が、本発明はこれに限るものではなく、多重量子井戸構
造や歪層超格子など複数の半導体層から構成される活性
層を備えた半導体レーザの場合、さらには、回折格子を
備えた半導体レーザの場合においても、本実施例と同様
な構造の高抵抗層埋め込み構造半導体レーザを得ること
ができる。
【0022】また、本実施例では、メサストライプが<
110>の逆メサストライプ方向に配置される場合につ
いて述べた。これに対して、メサストライプが<1−1
0>順メサストライプ方向に配置される場合についても
同様な構造の高抵抗層埋め込み構造半導体レーザを得る
ことができる。更には、直線形状のメサストライプだけ
でなく、様々な結晶方位が側面に現れる曲がり導波路、
並びに円形状の半導体層から構成される光素子について
も、本実施例で述べたような素子作製プロセスを経るこ
とで、平坦な埋め込み構造の素子とすることができる。
110>の逆メサストライプ方向に配置される場合につ
いて述べた。これに対して、メサストライプが<1−1
0>順メサストライプ方向に配置される場合についても
同様な構造の高抵抗層埋め込み構造半導体レーザを得る
ことができる。更には、直線形状のメサストライプだけ
でなく、様々な結晶方位が側面に現れる曲がり導波路、
並びに円形状の半導体層から構成される光素子について
も、本実施例で述べたような素子作製プロセスを経るこ
とで、平坦な埋め込み構造の素子とすることができる。
【0023】(実施例2)本発明の第2の実施例に係る
複数の電極を備えた半導体装置を図3(a)(b)に示
す。
複数の電極を備えた半導体装置を図3(a)(b)に示
す。
【0024】同図に示すように、n−InP基板205
上のメサストライプ211内において、図3(b)中左
側における第1の電流注入領域218では、n−InP
バッファ層202、活性層201、p−InPクラッド
層203が順に積層され、また、同図(b)中右側にお
ける第2の電流注入領域219では、n−InPバッフ
ァ層202、活性層201、p−InPクラッド層21
2が順に積層されている。バッファ層202とクラッド
層203,212に上下に挟まれる活性層201は、発
光波長1.55μmに相当するInGaAsP半導体結晶
が使用される。
上のメサストライプ211内において、図3(b)中左
側における第1の電流注入領域218では、n−InP
バッファ層202、活性層201、p−InPクラッド
層203が順に積層され、また、同図(b)中右側にお
ける第2の電流注入領域219では、n−InPバッフ
ァ層202、活性層201、p−InPクラッド層21
2が順に積層されている。バッファ層202とクラッド
層203,212に上下に挟まれる活性層201は、発
光波長1.55μmに相当するInGaAsP半導体結晶
が使用される。
【0025】第1の電流注入領域218と第2の電流注
入領域219の間には分離溝214があり、分離溝21
4は、Fe−InP層215とポリイミド216によって
埋め込まれている。メサストライプ211の両脇は、半
絶縁性高抵抗InP層206とポイリミド207により
埋め込まれて電流阻止層領域となっている。高抵抗In
P層207は、メサストライプ上面及び側面から構成さ
れるメサストライプ角から、少なくともある距離におい
て接しておらず、p−InGaAs電極層204,213
と非接触となっている。基板215の裏面にはn型電極
8が全面に形成されており、各電流注入領域の上面には
p型電極209,210が形成されている。
入領域219の間には分離溝214があり、分離溝21
4は、Fe−InP層215とポリイミド216によって
埋め込まれている。メサストライプ211の両脇は、半
絶縁性高抵抗InP層206とポイリミド207により
埋め込まれて電流阻止層領域となっている。高抵抗In
P層207は、メサストライプ上面及び側面から構成さ
れるメサストライプ角から、少なくともある距離におい
て接しておらず、p−InGaAs電極層204,213
と非接触となっている。基板215の裏面にはn型電極
8が全面に形成されており、各電流注入領域の上面には
p型電極209,210が形成されている。
【0026】本実施例の半導体レーザは、例えば、図4
(a)(b)に示す工程により製造することができる。
(a)(b)に示す工程により製造することができる。
【0027】先ず、(100)面n型InP基板205
(キャリア濃度2×1018cm-3)上に、Seをドーパン
トとするn−InPバッファ層202(キャリア濃度1
×10 18cm-3、厚さ0.2μm)、発光波長1.55μ
mに相当するノンドープInGaAsP活性層201(厚
さ0.15μm)、Znをドーパントとするp−InPク
ラッド層203(キャリア濃度1×1018cm-3、厚さ
0.2μm)、p−InPクラッド層212(キャリア
濃度1×1018cm-3、厚さ2.0μm)、及び、p−I
nGaAs電極層204,213(キャリア濃度5×10
18cm-3、厚さ0.5μm)を有機金属気相成長法により
順次形成する。そして、メサストライプ方向に沿って、
30μm幅の半導体表面が一部露出した、幅20μmの
SiO2マスク220,221(厚さ0.2μm)を、結
晶方位が<110>の逆メサストライプ方向に形成す
る。そして、実施例1の図1(a)〜(e)の工程に従
って、メサストライプ上部及び上部側面の一部がSiO2
膜によって被覆された二つ電流注入領域218,219
及び分離溝222を形成する。
(キャリア濃度2×1018cm-3)上に、Seをドーパン
トとするn−InPバッファ層202(キャリア濃度1
×10 18cm-3、厚さ0.2μm)、発光波長1.55μ
mに相当するノンドープInGaAsP活性層201(厚
さ0.15μm)、Znをドーパントとするp−InPク
ラッド層203(キャリア濃度1×1018cm-3、厚さ
0.2μm)、p−InPクラッド層212(キャリア
濃度1×1018cm-3、厚さ2.0μm)、及び、p−I
nGaAs電極層204,213(キャリア濃度5×10
18cm-3、厚さ0.5μm)を有機金属気相成長法により
順次形成する。そして、メサストライプ方向に沿って、
30μm幅の半導体表面が一部露出した、幅20μmの
SiO2マスク220,221(厚さ0.2μm)を、結
晶方位が<110>の逆メサストライプ方向に形成す
る。そして、実施例1の図1(a)〜(e)の工程に従
って、メサストライプ上部及び上部側面の一部がSiO2
膜によって被覆された二つ電流注入領域218,219
及び分離溝222を形成する。
【0028】引続き、図4(b)に示すように、電流注
入領域218,219を構成するメサストライプの両脇
及び分離溝222をFe−InP層によって埋め込む。こ
のとき、分離溝222を挟んで向かい合うメサストライ
プ端は、結晶方位が<1−10>の順メサストライプ方
向であるが、メサストライプ上部側面の一部がマスク2
20,221で被覆されているため、異常成長が発生せ
ず、平坦に埋め込み成長ができる。
入領域218,219を構成するメサストライプの両脇
及び分離溝222をFe−InP層によって埋め込む。こ
のとき、分離溝222を挟んで向かい合うメサストライ
プ端は、結晶方位が<1−10>の順メサストライプ方
向であるが、メサストライプ上部側面の一部がマスク2
20,221で被覆されているため、異常成長が発生せ
ず、平坦に埋め込み成長ができる。
【0029】この後、SiO2膜220,221を除去
し、再度、電流注入領域上に位置するように、幅1.5
μmのSiO2マスク(厚さ0.2μm)を、結晶方位が
<110>の逆メサストライプ方向に配置する。そし
て、実施例1の図1(a)〜(e)に従って、メサスト
ライプ上部、並びに上部側面の一部がSiO2膜によって
被覆されたメサストライプ211を形成する。このメサ
ストライプ211の両脇を、Fe−InP層206によっ
て埋め込み、更に、ポリイミド207で素子全体を平坦
化する。最後に、所定の位置に電極208,209,2
10を形成することで、図3に示すような半導体装置を
製造した。
し、再度、電流注入領域上に位置するように、幅1.5
μmのSiO2マスク(厚さ0.2μm)を、結晶方位が
<110>の逆メサストライプ方向に配置する。そし
て、実施例1の図1(a)〜(e)に従って、メサスト
ライプ上部、並びに上部側面の一部がSiO2膜によって
被覆されたメサストライプ211を形成する。このメサ
ストライプ211の両脇を、Fe−InP層206によっ
て埋め込み、更に、ポリイミド207で素子全体を平坦
化する。最後に、所定の位置に電極208,209,2
10を形成することで、図3に示すような半導体装置を
製造した。
【0030】このようにして製造した半導体装置に対
し、p型電極209と210の間に、10V印加したと
きのリーク電流から求めた分離抵抗は、10Mohmと
十分な素子間分離特性が得られた。
し、p型電極209と210の間に、10V印加したと
きのリーク電流から求めた分離抵抗は、10Mohmと
十分な素子間分離特性が得られた。
【0031】(実施例3)本発明の第3の実施例に係る
分離溝を有する半導体装置を図5に示す。同図に示すよ
うに、n−InP基板301上のメサストライプ31
0,311のそれぞれにおいて、n−InPバッファ層
302、活性層303、p−InPクラッド層304が
順に積層されている。バッファ層302とクラッド層3
04に上下に挟まれる導波層303は、発光波長1.5
5μmに相当するInGaAsP半導体結晶である。
分離溝を有する半導体装置を図5に示す。同図に示すよ
うに、n−InP基板301上のメサストライプ31
0,311のそれぞれにおいて、n−InPバッファ層
302、活性層303、p−InPクラッド層304が
順に積層されている。バッファ層302とクラッド層3
04に上下に挟まれる導波層303は、発光波長1.5
5μmに相当するInGaAsP半導体結晶である。
【0032】メサストライプ310,311の両脇は、
Fe−InP層308とポリイミド306により埋め込ま
れて電流阻止層領域となっている。Fe−InP層308
は、メサストライプ上面及び側面からなるメサストライ
プ角から、少なくとも一定距離について接しておらず、
p−InGaAs電極層305と非接触である。メサスト
ライプ310,311の間に位置する分離溝312は、
Fe−InP分離層307とポリイミド309によって埋
め込まれている。
Fe−InP層308とポリイミド306により埋め込ま
れて電流阻止層領域となっている。Fe−InP層308
は、メサストライプ上面及び側面からなるメサストライ
プ角から、少なくとも一定距離について接しておらず、
p−InGaAs電極層305と非接触である。メサスト
ライプ310,311の間に位置する分離溝312は、
Fe−InP分離層307とポリイミド309によって埋
め込まれている。
【0033】本実施例の半導体装置は、例えば、図6
(a)〜(f)に示す工程により、製造することができ
る。
(a)〜(f)に示す工程により、製造することができ
る。
【0034】先ず、図6(a)に示すように、(10
0)面n型InP基板301(キャリア濃度2×1018c
m-3)上に、Seをドーパントとするn−InPバッファ
層302(キャリア濃度1×1018cm-3、厚さ0.2μ
m)、発光波長1.55μmに相当するノンドープIn
GaAsP導波層303(厚さ0.15μm)、Znをド
ーパントとするp−InPクラッド層304(キャリア
濃度1×1018cm-3、厚さ2.0μm)、及び、p−I
nGaAs電極層305(キャリア濃度5×1018cm- 3、
厚さ0.5μm)を有機金属気相成長法により順次形成
する。そして、積層体の表面に、幅1.5μmの半導体
表面が露出するように、幅2.0μmのSiO2マスク3
13,314(厚さ0.2μm)を、結晶方位が<11
0>の逆メサストライプ方向に形成する。
0)面n型InP基板301(キャリア濃度2×1018c
m-3)上に、Seをドーパントとするn−InPバッファ
層302(キャリア濃度1×1018cm-3、厚さ0.2μ
m)、発光波長1.55μmに相当するノンドープIn
GaAsP導波層303(厚さ0.15μm)、Znをド
ーパントとするp−InPクラッド層304(キャリア
濃度1×1018cm-3、厚さ2.0μm)、及び、p−I
nGaAs電極層305(キャリア濃度5×1018cm- 3、
厚さ0.5μm)を有機金属気相成長法により順次形成
する。そして、積層体の表面に、幅1.5μmの半導体
表面が露出するように、幅2.0μmのSiO2マスク3
13,314(厚さ0.2μm)を、結晶方位が<11
0>の逆メサストライプ方向に形成する。
【0035】次に、図6(b)に示すように、SiO2マ
スク313,314をエッチング用マスクとして、ドラ
イエッチングによりp−InPクラッド層304の途中
までエッチングを行い、幅1.5μm、高さ0.8μm
の第1のメサストライプ315,316及び分離溝31
7を形成する。その後、図6(c)に示すように、第1
のメサストライプ315,316を備えた半導体基体全
面に、厚さ0.1μmのSiO2膜318を形成する。
スク313,314をエッチング用マスクとして、ドラ
イエッチングによりp−InPクラッド層304の途中
までエッチングを行い、幅1.5μm、高さ0.8μm
の第1のメサストライプ315,316及び分離溝31
7を形成する。その後、図6(c)に示すように、第1
のメサストライプ315,316を備えた半導体基体全
面に、厚さ0.1μmのSiO2膜318を形成する。
【0036】引続き、図6(d)に示すように、第1の
メサストライプ315,316の両脇の半導体表面が露
出する程度までSiO2膜318をエッチングして、上部
及び側面がSiO2膜によって被覆された第2のメサスト
ライプ319,320を形成する。その後、図6(e)
に示すように、メサストライプ319,320の上部及
び側面を被覆したSiO2膜をエッチング用マスクとし
て、ドライエッチングにより、幅2.0μm、高さ3.
0μmの、第3のメサストライプ321、322及び分
離溝323を形成する。第3のメサストライプ321、
322の上部側面の一部は、SiO2膜324によって被
覆されている。
メサストライプ315,316の両脇の半導体表面が露
出する程度までSiO2膜318をエッチングして、上部
及び側面がSiO2膜によって被覆された第2のメサスト
ライプ319,320を形成する。その後、図6(e)
に示すように、メサストライプ319,320の上部及
び側面を被覆したSiO2膜をエッチング用マスクとし
て、ドライエッチングにより、幅2.0μm、高さ3.
0μmの、第3のメサストライプ321、322及び分
離溝323を形成する。第3のメサストライプ321、
322の上部側面の一部は、SiO2膜324によって被
覆されている。
【0037】更に、図6(f)に示すように、第3のメ
サストライプ321、322の両脇にFe−InP層30
8を埋め込む。また、分離溝323をFe−InP分離層
307によって埋め込む。その後、ポリイミド306及
び309によって素子全体を平坦化することで、図5に
示すような構造の半導体装置を製造した。
サストライプ321、322の両脇にFe−InP層30
8を埋め込む。また、分離溝323をFe−InP分離層
307によって埋め込む。その後、ポリイミド306及
び309によって素子全体を平坦化することで、図5に
示すような構造の半導体装置を製造した。
【0038】このように本実施例では、第3のメサスト
ライプ321,322の上部側面がSiO2膜324によ
って被覆されているため、図6(f)における埋め込み
成長において、メサストライプ上部側面において結晶が
異常成長しなくなり、異常成長などの問題が回避され
る、更に、分離溝323の埋め込み成長の際に、Fe−
InP分離層307にボイドが形成されることがない。
また、p−InGaAs電極層305は、側面がSiO2膜
324によって被覆されている為、埋め込み層であるF
e−InP層307、308と接触していない。このた
め、p−InGaAs電極層305に高濃度にドーパント
されているZnなどのp型ドーパントは、Fe−InP層
307、308に拡散せず、これによる品質の劣化とい
う問題も解消される。従って、メサストライプ310,
311と、埋め込み層であるFe−InP層308の位置
関係を自由に設定できる利点もある。
ライプ321,322の上部側面がSiO2膜324によ
って被覆されているため、図6(f)における埋め込み
成長において、メサストライプ上部側面において結晶が
異常成長しなくなり、異常成長などの問題が回避され
る、更に、分離溝323の埋め込み成長の際に、Fe−
InP分離層307にボイドが形成されることがない。
また、p−InGaAs電極層305は、側面がSiO2膜
324によって被覆されている為、埋め込み層であるF
e−InP層307、308と接触していない。このた
め、p−InGaAs電極層305に高濃度にドーパント
されているZnなどのp型ドーパントは、Fe−InP層
307、308に拡散せず、これによる品質の劣化とい
う問題も解消される。従って、メサストライプ310,
311と、埋め込み層であるFe−InP層308の位置
関係を自由に設定できる利点もある。
【0039】なお、本実施例では、メサストライプが<
110>の逆メサストライプ方向に配置される場合につ
いて述べた。これに対して、メサストライプが<1−1
0>の順メサストライプ方向に配置される場合について
も同様な構造の半導体光素子を得ることができる。
110>の逆メサストライプ方向に配置される場合につ
いて述べた。これに対して、メサストライプが<1−1
0>の順メサストライプ方向に配置される場合について
も同様な構造の半導体光素子を得ることができる。
【0040】(実施例4)本発明の第4の実施例に係る
導電性領域を備えた半絶縁性高抵抗基板を図11(a)
(b)(c)に示す。同図に示すように、半絶縁性高抵
抗InP基板401の所定位置に、n型InPからなる1
00μm四方の導電性領域402が形成されている。
導電性領域を備えた半絶縁性高抵抗基板を図11(a)
(b)(c)に示す。同図に示すように、半絶縁性高抵
抗InP基板401の所定位置に、n型InPからなる1
00μm四方の導電性領域402が形成されている。
【0041】このような半絶縁性高抵抗基板は、例え
ば、図12(a)〜(e)に示す工程により製造するこ
とができる。
ば、図12(a)〜(e)に示す工程により製造するこ
とができる。
【0042】先ず、図12(a)に示すように、半絶縁
性高抵抗基板401上に、SiO2膜403(厚さ0.1
μm)を形成し、SiO2膜403に窓部4(100μm
×100μm)を形成して基板表面を露出させる。
性高抵抗基板401上に、SiO2膜403(厚さ0.1
μm)を形成し、SiO2膜403に窓部4(100μm
×100μm)を形成して基板表面を露出させる。
【0043】次に、図12(b)に示すように、SiO2
膜403をエッチング用マスクとして、ドライエッチン
グにより深さ0.1μmの第1の溝405を形成する。
その後、図12(c)に示すように、第1の溝405の
底面406及び側面407並びにSiO2膜403の表面
全面に、SiO2膜408を形成する。
膜403をエッチング用マスクとして、ドライエッチン
グにより深さ0.1μmの第1の溝405を形成する。
その後、図12(c)に示すように、第1の溝405の
底面406及び側面407並びにSiO2膜403の表面
全面に、SiO2膜408を形成する。
【0044】引続き、図12(d)に示すように、基板
表面409が露出するまでSiO2膜408を除去する。
このとき、溝405の側面には、SiO2膜411が残存
する。その後、図12(e)に示すように、SiO2膜4
11をエッチング用マスクとして、ドライエッチングに
より、深さ2.0μmの第2の溝410を形成する。
表面409が露出するまでSiO2膜408を除去する。
このとき、溝405の側面には、SiO2膜411が残存
する。その後、図12(e)に示すように、SiO2膜4
11をエッチング用マスクとして、ドライエッチングに
より、深さ2.0μmの第2の溝410を形成する。
【0045】更に、SiO2膜411を選択成長用マスク
として、第2の溝410内にn型InP(キャリア濃度
1×1018cm-3)層402を形成し、最後にSiO2膜4
11を除去して、図11に示す基板を製造した。このよ
うな基板は、光集積素子を作製する上で重要である。
として、第2の溝410内にn型InP(キャリア濃度
1×1018cm-3)層402を形成し、最後にSiO2膜4
11を除去して、図11に示す基板を製造した。このよ
うな基板は、光集積素子を作製する上で重要である。
【0046】尚、本実施例では、半絶縁性高抵抗基板内
にn型InPを形成する場合について述べたが、本発明
はこれに限るものではなく、基板と形成する半導体層の
組み合わせが、他の場合においても、上記実施例と同様
に、基板面内に異なる半導体層からなる領域を備えた基
板を作製することができる。また、形成する半導体層領
域の形状は、いかなる形であっても、本実施例に用いた
方法で、作製することができる。
にn型InPを形成する場合について述べたが、本発明
はこれに限るものではなく、基板と形成する半導体層の
組み合わせが、他の場合においても、上記実施例と同様
に、基板面内に異なる半導体層からなる領域を備えた基
板を作製することができる。また、形成する半導体層領
域の形状は、いかなる形であっても、本実施例に用いた
方法で、作製することができる。
【0047】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、埋め込み成長の際、メサストライプ上部側面
にもマスクを形成しておくことで、異常成長やボイド形
成といった問題が回避されるとともに、メサストライプ
と埋め込み層の位置関係を自由に設定できるようになっ
た。この結果、メサストライプの高さ、形状、及び配置
しうる結晶方位など、従来、光集積素子や光集積回路を
作製する際にあった制約が無くなり、基板上における各
個別素子や導波路を配置する自由度が著しく拡大し、光
集積素子並びに光集積回路の高機能化が可能となった。
たように、埋め込み成長の際、メサストライプ上部側面
にもマスクを形成しておくことで、異常成長やボイド形
成といった問題が回避されるとともに、メサストライプ
と埋め込み層の位置関係を自由に設定できるようになっ
た。この結果、メサストライプの高さ、形状、及び配置
しうる結晶方位など、従来、光集積素子や光集積回路を
作製する際にあった制約が無くなり、基板上における各
個別素子や導波路を配置する自由度が著しく拡大し、光
集積素子並びに光集積回路の高機能化が可能となった。
【図1】本発明の第1の実施例に係る埋め込み構造半導
体レーザの断面図である。
体レーザの断面図である。
【図2】同図(a)〜(g)は、本発明の第1の実施例
に係る半導体レーザの製造工程を示す断面図である。
に係る半導体レーザの製造工程を示す断面図である。
【図3】同図(a)は、本発明の第2の実施例に係る複
数の電極を備えた半導体光素子の斜視図、同図(b)は
同図(a)中のX−X′線断面図である。
数の電極を備えた半導体光素子の斜視図、同図(b)は
同図(a)中のX−X′線断面図である。
【図4】同図(a)、(b)は、本発明の第2の実施例
に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係る半導体装置の断面
図である。
図である。
【図6】同図(a)〜(f)は、本発明の第3の実施例
に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図7】同図(a)は、庇のないマスクでメサストライ
プの両脇を埋め込んだ場合の断面図、同図(b)は、平
坦化埋め込み成長のために必要な、庇を備えたマスクを
有するメサストライプの断面図である。
プの両脇を埋め込んだ場合の断面図、同図(b)は、平
坦化埋め込み成長のために必要な、庇を備えたマスクを
有するメサストライプの断面図である。
【図8】メサストライプを埋め込むときの初期状態にお
ける断面図である。
ける断面図である。
【図9】同図(a)は、庇のないマスクで順メサストラ
イプの両脇を埋め込んだ場合の断面図、同図(b)は、
庇を備えたマスクを有する順メサストライプの両脇を埋
め込んだ場合の断面形状を示す断面図である。
イプの両脇を埋め込んだ場合の断面図、同図(b)は、
庇を備えたマスクを有する順メサストライプの両脇を埋
め込んだ場合の断面形状を示す断面図である。
【図10】同図(a)は、メサストライプによって構成
される分離溝の断面図、同図(b)は、分離溝を埋め込
んだときに、分離溝内にボイドが形成された場合の断面
図、同図(c)は、庇を備えたマスクを有するメサスト
ライプによって構成される分離溝の断面図である。
される分離溝の断面図、同図(b)は、分離溝を埋め込
んだときに、分離溝内にボイドが形成された場合の断面
図、同図(c)は、庇を備えたマスクを有するメサスト
ライプによって構成される分離溝の断面図である。
【図11】同図(a)は、本発明の第4の実施例に係る
埋め半絶縁性高抵抗基板の斜視図、同図(b)は同図
(a)中のX−X′線断面図、同図(c)は同図(c)
のY−Y′線断面図である。
埋め半絶縁性高抵抗基板の斜視図、同図(b)は同図
(a)中のX−X′線断面図、同図(c)は同図(c)
のY−Y′線断面図である。
【図12】同図(a)〜(e)は、本発明の第4の実施
例に係る半絶縁性高抵抗基板の製造工程を示す断面図で
ある。
例に係る半絶縁性高抵抗基板の製造工程を示す断面図で
ある。
101 活性層 102 n−InPバッファ層 103 p−InPクラッド層 104 p−InGaAs電極層 105 n−InP基板 106 Fe−InP層 107 ポリイミド 108 SiO2膜 109 n型電極 110 p型電極 111 メサストライプ 112 SiO2マスク 113 第1のメサストライプ 114 SiO2膜 115 第2のメサストライプ 116 第3のメサストライプ 117 SiO2マスク
Claims (2)
- 【請求項1】 半導体基体上に形成されたメサストライ
プの脇に、該メサストライプを構成する半導体層と異な
る半導体から構成される埋め込み層を備えた半導体装置
において、該埋め込み層が、メサストライプ上面と側面
によって構成されるメサストライプの角から、少なくと
もある距離についてはメサストライプ側面と接していな
いことを特徴とする半導体光素子。 - 【請求項2】 半導体基板或いは半導体基板上に形成さ
れた半導体層表面に、誘電体薄膜からなる所定の形状の
マスクを形成する工程と、 該マスクをエッチング用マスクとして半導体基板或いは
半導体層を所定の深さまでエッチングを行い、第1のメ
サストライプを形成する工程と、 該第1のメサストライプの上面、側面並びにエッチング
によって露出した半導体表面上に誘電体薄膜を形成する
工程と、 少なくとも、エッチングによって露出した半導体表面上
に形成した誘電体薄膜を除去し、半導体表面を再度露出
させるとともに、上面並びに側面が誘電体薄膜によって
被覆されている第2のメサストライプを形成する工程
と、 第2のメサストライプの上面及び側面を被覆する誘電体
薄膜をエッチング用マスクとして、半導体基板或いは半
導体層を所定の深さまでエッチングを行い、メサストラ
イプ上面とメサストライプ側面の一部が誘電体薄膜から
なるマスクによって被覆されている第3のメサストライ
プを形成する工程と、 該マスクを選択成長用マスクとして用いることで、第3
のメサストライプの脇に、メサストライプと異なる半導
体層からなる埋め込み層を形成する工程とを少なくとも
含む半導体光素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22956592A JPH0677605A (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 半導体光素子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22956592A JPH0677605A (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 半導体光素子及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0677605A true JPH0677605A (ja) | 1994-03-18 |
Family
ID=16894170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22956592A Withdrawn JPH0677605A (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 半導体光素子及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0677605A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6200826B1 (en) | 1996-12-30 | 2001-03-13 | Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. | Method of fabricating a reverse mesa ridge waveguide type laser diode |
GB2482312A (en) * | 2010-07-28 | 2012-02-01 | Sharp Kk | II-III-V semiconductor material, comprising the Group II elements Zn or Mg, Group III elements In or Ga or Al and Group V elements N or P |
US8900489B2 (en) | 2010-07-28 | 2014-12-02 | Sharp Kabushiki Kaisha | II-III-N semiconductor nanoparticles and method of making same |
-
1992
- 1992-08-28 JP JP22956592A patent/JPH0677605A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6200826B1 (en) | 1996-12-30 | 2001-03-13 | Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. | Method of fabricating a reverse mesa ridge waveguide type laser diode |
GB2482312A (en) * | 2010-07-28 | 2012-02-01 | Sharp Kk | II-III-V semiconductor material, comprising the Group II elements Zn or Mg, Group III elements In or Ga or Al and Group V elements N or P |
US8900489B2 (en) | 2010-07-28 | 2014-12-02 | Sharp Kabushiki Kaisha | II-III-N semiconductor nanoparticles and method of making same |
US9985173B2 (en) | 2010-07-28 | 2018-05-29 | Sharp Kabushiki Kaisha | II-III-N semiconductor nanoparticles and method of making same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |