JPH0673464A - 高清浄ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents
高清浄ステンレス鋼の製造方法Info
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- JPH0673464A JPH0673464A JP3032857A JP3285791A JPH0673464A JP H0673464 A JPH0673464 A JP H0673464A JP 3032857 A JP3032857 A JP 3032857A JP 3285791 A JP3285791 A JP 3285791A JP H0673464 A JPH0673464 A JP H0673464A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】酸素含有量が10ppm以下の高清浄ステンレ
ス鋼を製造する。 【構成】生石灰と蛍石と金属カルシウムを調合した、C
aO:20〜35%、SiO2:0.3〜3%、Ca:1.3
6×SiO2〜1.36×(SiO2+2)のスラグ材を用
い、非酸化性雰囲気で、汎用のステンレス鋼を電極材と
して用いて、エレクトロスラグ再溶解法を行う。
ス鋼を製造する。 【構成】生石灰と蛍石と金属カルシウムを調合した、C
aO:20〜35%、SiO2:0.3〜3%、Ca:1.3
6×SiO2〜1.36×(SiO2+2)のスラグ材を用
い、非酸化性雰囲気で、汎用のステンレス鋼を電極材と
して用いて、エレクトロスラグ再溶解法を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高耐食部材や電機部材
等として使用される、酸素含有量が10ppm以下の高
清浄ステンレス鋼の製造方法に関する。
等として使用される、酸素含有量が10ppm以下の高
清浄ステンレス鋼の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸素含有量が少ないステンレス鋼を溶製
する方法として、真空脱炭法やアルゴン−酸素脱炭法が
知られているが、これ等の方法で得られる酸素含有量は
約30ppmのレベルである。
する方法として、真空脱炭法やアルゴン−酸素脱炭法が
知られているが、これ等の方法で得られる酸素含有量は
約30ppmのレベルである。
【0003】更に高純度のステンレス鋼を製造する方法
として、エレクトロスラグ再溶解法(以下ESRと略記
する)が知られている。ESRでは、CaF2−CaO−
Al2O3系のスラグ材が広く用いられているが、このス
ラグ材は、操業中に、含有するAl2O3がAlとOに分解
し、これ等がステンレス溶鋼中に溶け込むために、酸素
含有量が極めて低いステンレス鋼の製造には適していな
い。酸素含有量の低減のためにはCaF2−CaO系のス
ラグ材が一般に使用されている。
として、エレクトロスラグ再溶解法(以下ESRと略記
する)が知られている。ESRでは、CaF2−CaO−
Al2O3系のスラグ材が広く用いられているが、このス
ラグ材は、操業中に、含有するAl2O3がAlとOに分解
し、これ等がステンレス溶鋼中に溶け込むために、酸素
含有量が極めて低いステンレス鋼の製造には適していな
い。酸素含有量の低減のためにはCaF2−CaO系のス
ラグ材が一般に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、CaO
−CaF2系のスラグ材と、Siを0.15〜1.00重量
%含有するJISオーステナイトステンレス鋼(本明細
書では汎用ステンレス鋼と略記する)の電極材を用いて
ステレス鋼の製造を研究した結果、下記の知見を得るに
至った、即ち(1)CaO−CaF2のスラグ材を使用し
たESRにおいても、再溶解材の酸素含有量は約10〜
20ppmの範囲である。(2)この酸素含有量の変動
は溶融スラグのCaO/SiO2(重量比)と強い相関を
示しているが、酸素含有量が10ppm以下のステンレ
ス鋼を安定して製造することは難しい。
−CaF2系のスラグ材と、Siを0.15〜1.00重量
%含有するJISオーステナイトステンレス鋼(本明細
書では汎用ステンレス鋼と略記する)の電極材を用いて
ステレス鋼の製造を研究した結果、下記の知見を得るに
至った、即ち(1)CaO−CaF2のスラグ材を使用し
たESRにおいても、再溶解材の酸素含有量は約10〜
20ppmの範囲である。(2)この酸素含有量の変動
は溶融スラグのCaO/SiO2(重量比)と強い相関を
示しているが、酸素含有量が10ppm以下のステンレ
ス鋼を安定して製造することは難しい。
【0005】本発明はこれ等の問題点を解決するために
なされたもので、生石灰と蛍石を主成分とするスラグ材
に金属Ca類を添加し、汎用ステンレス鋼を電極として
用いて、酸素含有量が10ppm以下のステンレス鋼を
安定して製造する方法を提供することを課題としてい
る。
なされたもので、生石灰と蛍石を主成分とするスラグ材
に金属Ca類を添加し、汎用ステンレス鋼を電極として
用いて、酸素含有量が10ppm以下のステンレス鋼を
安定して製造する方法を提供することを課題としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、生石灰と
蛍石のみからなり、Caを含有しないスラグ材を用い、
汎用のステンレス鋼を電極材として用い、アルゴンガス
の非酸化性雰囲気(通電開始から30分以降のO2量は
0.3%以下)でESRを行った。その際の溶融スラグ
中のSiO2の濃度の推移を表1に示した。
蛍石のみからなり、Caを含有しないスラグ材を用い、
汎用のステンレス鋼を電極材として用い、アルゴンガス
の非酸化性雰囲気(通電開始から30分以降のO2量は
0.3%以下)でESRを行った。その際の溶融スラグ
中のSiO2の濃度の推移を表1に示した。
【0007】
【表1】
【0008】表1の合計SiO2(A)欄は、使用前のスラ
グ材のSiO2含有量である。即ち生石灰と蛍石を混合し
たスラグ材は0.3〜2.8重量%のSiO2を含有してい
る。表1の溶融スラグ(B)欄は、再溶解開始からの時間
経過に伴う、溶融スラグ中のSiO2含有量である。再溶
解開始から30分後の溶融スラグでは、SiO2は(A)に
比べて1.5〜1.9%高い。これは電極材であるステン
レス鋼中に含有されていたSiが酸化されて混入した事
による。即ち再溶解開始から30分の間は、非酸化性雰
囲気が非定常で不安定であり、このため雰囲気中の酸素
が電極材であるステンレス鋼中のSiを酸化した事によ
ると思われる。2時間後、4時間後のSiO2は、30分
後のSiO2と大きな差異はない。これは通電開始から3
0分以降は非酸化性雰囲気が定常化しそのO2含有量が
0.3%以下で低くなるために、電極材中のSiは酸化さ
れないで、再溶解材に含有されるためと思われる。表1
のSiO2増加量(C)欄にみられる如く、(B)欄に示した
溶融スラグのSiO2は(A)欄に示した合計SiO2よりも
1.6〜2.0%高い。
グ材のSiO2含有量である。即ち生石灰と蛍石を混合し
たスラグ材は0.3〜2.8重量%のSiO2を含有してい
る。表1の溶融スラグ(B)欄は、再溶解開始からの時間
経過に伴う、溶融スラグ中のSiO2含有量である。再溶
解開始から30分後の溶融スラグでは、SiO2は(A)に
比べて1.5〜1.9%高い。これは電極材であるステン
レス鋼中に含有されていたSiが酸化されて混入した事
による。即ち再溶解開始から30分の間は、非酸化性雰
囲気が非定常で不安定であり、このため雰囲気中の酸素
が電極材であるステンレス鋼中のSiを酸化した事によ
ると思われる。2時間後、4時間後のSiO2は、30分
後のSiO2と大きな差異はない。これは通電開始から3
0分以降は非酸化性雰囲気が定常化しそのO2含有量が
0.3%以下で低くなるために、電極材中のSiは酸化さ
れないで、再溶解材に含有されるためと思われる。表1
のSiO2増加量(C)欄にみられる如く、(B)欄に示した
溶融スラグのSiO2は(A)欄に示した合計SiO2よりも
1.6〜2.0%高い。
【0009】本発明者等はまた、20〜35重量%の生
石灰と、蛍石および金属カルシウムからなるスラグ材を
用い、表1で述べたと同じ汎用ステンレス鋼を電極材と
して用い、同じ非酸化性雰囲気で、ESRを行った。
石灰と、蛍石および金属カルシウムからなるスラグ材を
用い、表1で述べたと同じ汎用ステンレス鋼を電極材と
して用い、同じ非酸化性雰囲気で、ESRを行った。
【0010】図1はその際の再溶解して得られたステン
レス鋼中の酸素含有量と溶融スラグのCaO/SiO
2(含有成分の重量比)との関係を示す図である。CaO
/SiO2が10未満では酸素含有量は10ppm以上で
あるが、CaO/SiO2を10以上とする事により、再
溶解して得られたステンレス鋼中の酸素含有量を10p
pm以下に低減する事ができる。
レス鋼中の酸素含有量と溶融スラグのCaO/SiO
2(含有成分の重量比)との関係を示す図である。CaO
/SiO2が10未満では酸素含有量は10ppm以上で
あるが、CaO/SiO2を10以上とする事により、再
溶解して得られたステンレス鋼中の酸素含有量を10p
pm以下に低減する事ができる。
【0011】後で述べるが、本発明のスラグ材では、2
0〜35重量%の生石灰を用いる。このスラグ材を用い
てCaO/SiO2が10以上である溶融スラグを得るに
は、溶融スラグのSiO2を約2.0重量%以下とするよ
うに操業する事が必要である。
0〜35重量%の生石灰を用いる。このスラグ材を用い
てCaO/SiO2が10以上である溶融スラグを得るに
は、溶融スラグのSiO2を約2.0重量%以下とするよ
うに操業する事が必要である。
【0012】表1で述べた如く、金属Caを含有しない
スラグ材を用いた場合は、溶融スラグ中のSiO2含有量
(B)は大凡下記1式で表される。
スラグ材を用いた場合は、溶融スラグ中のSiO2含有量
(B)は大凡下記1式で表される。
【0013】 B={0.3〜2.8%の合計SiO2(A)}+{1.6〜2.0%の SiO2の増加量(C)}………(1) (1)式で示したSiO2の全量をCaと反応させて除去す
るとCaO/SiO2を10以上とすることができる。Ca
は下記(2)式によってSiO2を還元し、発生したSiは
再溶解したステンレス鋼中に溶解する。
るとCaO/SiO2を10以上とすることができる。Ca
は下記(2)式によってSiO2を還元し、発生したSiは
再溶解したステンレス鋼中に溶解する。
【0014】 2Ca+SiO2→2CaO+Si…………………………………………………(2) (2)式で1グラムのSiO2を除去するには、1.36グ
ラムのCaが化学当量として必要である。従って本発明
では下記(3)式のD1で示した量の金属カルシウムを、
スラグ材に含有せしめる。尚(1)式のSiO2の増加量
(C)は2%と概算した。 D1=1.36×B =1.36×(合計SiO2量+2)………………………………………(3) (3)式のD1で示した量よりも過剰な金属カルシウムを
スラグ材に含有させても、再溶解して得られるステンレ
ス鋼の酸素含有量の低減には効果はなく、また過剰に金
属カルシウムを含有させると、金属カルシウムが溶融ス
ラグ中に残存して、溶融スラグの電気伝導度が過大とな
り、溶融スラグの抵抗昇熱によって電極を溶解させるE
SRの通電操作が不安定になる。
ラムのCaが化学当量として必要である。従って本発明
では下記(3)式のD1で示した量の金属カルシウムを、
スラグ材に含有せしめる。尚(1)式のSiO2の増加量
(C)は2%と概算した。 D1=1.36×B =1.36×(合計SiO2量+2)………………………………………(3) (3)式のD1で示した量よりも過剰な金属カルシウムを
スラグ材に含有させても、再溶解して得られるステンレ
ス鋼の酸素含有量の低減には効果はなく、また過剰に金
属カルシウムを含有させると、金属カルシウムが溶融ス
ラグ中に残存して、溶融スラグの電気伝導度が過大とな
り、溶融スラグの抵抗昇熱によって電極を溶解させるE
SRの通電操作が不安定になる。
【0015】(3)式では溶融スラグ中のSiO2の全量を
Caを用いて除去する場合を述べたが、先に述べた如く
溶融スラグ中のSiO2が約2.0%以下であれば、CaO
/SiO2は10以上とすることができる。この際には下
記(4)式のD2で示した金属カルシウムをスラグ材に含
有せしめる。
Caを用いて除去する場合を述べたが、先に述べた如く
溶融スラグ中のSiO2が約2.0%以下であれば、CaO
/SiO2は10以上とすることができる。この際には下
記(4)式のD2で示した金属カルシウムをスラグ材に含
有せしめる。
【0016】 D2=1.36×(B−2%) =1.36×(合計SiO2量+2−2) =1.36×(合計SiO2量)…………………………………………(4) 以上述べた如くスラグ材中に、金属CaをD1〜D2の範
囲で含有させると、溶融スラグのCaO/SiO2は10
以上となって、再溶解して得られたステンレス鋼の酸素
含有量を10ppm以下とすることができる。即ち本発
明は、生石灰と蛍石と金属カルシウム類とを調合した、
CaO:20〜35重量%、合計SiO2:0.3〜3重量
%、Ca:1.36×(合計SiO2)〜1.36(合計Si
O2+2)%を含有するスラグ材を用い、非酸化性雰囲
気で、汎用ステンレス鋼を電極として、エレクトロスラ
グ再溶解を行うことを特徴とする、高清浄ステンレス鋼
の製造方法である。
囲で含有させると、溶融スラグのCaO/SiO2は10
以上となって、再溶解して得られたステンレス鋼の酸素
含有量を10ppm以下とすることができる。即ち本発
明は、生石灰と蛍石と金属カルシウム類とを調合した、
CaO:20〜35重量%、合計SiO2:0.3〜3重量
%、Ca:1.36×(合計SiO2)〜1.36(合計Si
O2+2)%を含有するスラグ材を用い、非酸化性雰囲
気で、汎用ステンレス鋼を電極として、エレクトロスラ
グ再溶解を行うことを特徴とする、高清浄ステンレス鋼
の製造方法である。
【0017】本発明で金属カルシウム類は、金属カルシ
ウムあるいはフェロカルシウム等のカルシウム含有合金
をいう。合計SiO2は、スラグ材を製造する際に使用す
る生石灰、蛍石、金属カルシウム類が含有するSiO2の
含有量の合計で、それぞれの配合量とそれぞれのSiO2
の分析値から算出される、スラグ材のSiO2含有量であ
る。本発明のスラグ材の、CaO、SiO2、Ca以外の主
成分は蛍石である。本発明のスラグ材中のCaOは20
〜35重量%とする。CaOが35重量%超では溶融ス
ラグの融点が高温となるため操業がし難い。CaOを2
0〜35%にすると、CaO/SiO2を10以上に確保
し易く、また操業も容易である。本発明で、生石灰と蛍
石と金属カルシウムの調合の方法は、格別に限定するも
のではない。例えば粒度が5mm以下の各原料を混合調
合してもよいし、あるいはこれ等を溶融混合して調合し
たものであってもよい。
ウムあるいはフェロカルシウム等のカルシウム含有合金
をいう。合計SiO2は、スラグ材を製造する際に使用す
る生石灰、蛍石、金属カルシウム類が含有するSiO2の
含有量の合計で、それぞれの配合量とそれぞれのSiO2
の分析値から算出される、スラグ材のSiO2含有量であ
る。本発明のスラグ材の、CaO、SiO2、Ca以外の主
成分は蛍石である。本発明のスラグ材中のCaOは20
〜35重量%とする。CaOが35重量%超では溶融ス
ラグの融点が高温となるため操業がし難い。CaOを2
0〜35%にすると、CaO/SiO2を10以上に確保
し易く、また操業も容易である。本発明で、生石灰と蛍
石と金属カルシウムの調合の方法は、格別に限定するも
のではない。例えば粒度が5mm以下の各原料を混合調
合してもよいし、あるいはこれ等を溶融混合して調合し
たものであってもよい。
【0018】
【実施例】本発明の実施例について述べる。Si含有量
が0.52重量%、酸素含有量が42ppmのJIS
SUS304を電極材として用いて、直径が210mm
の水冷銅鋳型を用いて、表2の各スラグ材を用いて、E
SRを行い、それぞれ450kgの再溶解したステンレ
ス鋼塊を製造した。ESRはコールドスタート法(粉粒
状のスラグ材を再溶解用鋳型内で溶解する)で、金属カ
ルシウムはスラグ材中に混合して使用した。また定常状
態における雰囲気(アルゴンガス)中の酸素は0.1%
であった。
が0.52重量%、酸素含有量が42ppmのJIS
SUS304を電極材として用いて、直径が210mm
の水冷銅鋳型を用いて、表2の各スラグ材を用いて、E
SRを行い、それぞれ450kgの再溶解したステンレ
ス鋼塊を製造した。ESRはコールドスタート法(粉粒
状のスラグ材を再溶解用鋳型内で溶解する)で、金属カ
ルシウムはスラグ材中に混合して使用した。また定常状
態における雰囲気(アルゴンガス)中の酸素は0.1%
であった。
【0019】
【表2】
【0020】表2のNo1,2,3は本発明例である。
スラグ材の合計SiO2は1.6%であり、金属カルシウ
ムは1.36×(合計SiO2)〜1.36×(合計SiO2
+2)の範囲に含有している。溶融スラグのCaO/Si
O2は10以上で、操業電流は低く安定で、ESR後の
鋼中酸素含有量は何れも10ppm以下であった。表2
のNo4は金属カルシウムを含有しないスラグ材を用い
た比較例であるがCaO/SiO2が10以下であるた
め、鋼中酸素含有量は10ppm以上である。表2のN
o5は金属カルシウムを1.36×(合計SiO2+2)よ
りも多く含有させた比較例であるが、操業電流が大き
く、操業が不安定であった。
スラグ材の合計SiO2は1.6%であり、金属カルシウ
ムは1.36×(合計SiO2)〜1.36×(合計SiO2
+2)の範囲に含有している。溶融スラグのCaO/Si
O2は10以上で、操業電流は低く安定で、ESR後の
鋼中酸素含有量は何れも10ppm以下であった。表2
のNo4は金属カルシウムを含有しないスラグ材を用い
た比較例であるがCaO/SiO2が10以下であるた
め、鋼中酸素含有量は10ppm以上である。表2のN
o5は金属カルシウムを1.36×(合計SiO2+2)よ
りも多く含有させた比較例であるが、操業電流が大き
く、操業が不安定であった。
【0021】
【実施例2】市販のJIS SUS316(Si含有量:
0.24%、酸素含有量35ppm)の260mm×26
0mmの断面の角材を電極として用いて、1辺が350
mmの角型水冷銅鋳型を用いて、表3の各スラグ材を用
いて、ESRを行い、それぞれ1500kgの鋼塊を製
造した。ESRはコールドスタート法で、金属カルシウ
ムはスラグ材中に混合して使用した。また定常状態にお
ける雰囲気(アルゴンガス)中の酸素は0.2%であっ
た。
0.24%、酸素含有量35ppm)の260mm×26
0mmの断面の角材を電極として用いて、1辺が350
mmの角型水冷銅鋳型を用いて、表3の各スラグ材を用
いて、ESRを行い、それぞれ1500kgの鋼塊を製
造した。ESRはコールドスタート法で、金属カルシウ
ムはスラグ材中に混合して使用した。また定常状態にお
ける雰囲気(アルゴンガス)中の酸素は0.2%であっ
た。
【0022】
【表3】
【0023】実施例1の場合と同様に、本発明の実施例
であるNo7,No8は操業電流も低く安定し、鋼中酸素
含有量も十分に低い。No9は金属カルシウムが過剰な
スラグ材であるが、操業電流が高い。No10は金属カ
ルシウムを含有しないスラグ材の例であるが、No7,
No8に比べて鋼中[O]が高い。
であるNo7,No8は操業電流も低く安定し、鋼中酸素
含有量も十分に低い。No9は金属カルシウムが過剰な
スラグ材であるが、操業電流が高い。No10は金属カ
ルシウムを含有しないスラグ材の例であるが、No7,
No8に比べて鋼中[O]が高い。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、操業電流が通常の場合と同様であるためES
Rの操業が容易であり、かつESRによって得られたス
テンレス鋼中の酸素含有量は極めて低い。
によると、操業電流が通常の場合と同様であるためES
Rの操業が容易であり、かつESRによって得られたス
テンレス鋼中の酸素含有量は極めて低い。
【図1】は溶融スラグのCaO/SiO2と再溶解鋼塊の
酸素含有量の関係を示す図である。
酸素含有量の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/00 302 Z 38/58 // C21C 7/076 A
Claims (1)
- 【請求項1】 生石灰と蛍石と金属カルシウム類とを調
合した、CaO:20〜35重量%、合計SiO2:0.3
〜3重量%、Ca:1.36×(合計SiO2)〜1.36×
(合計SiO2+2)重量%を含有するスラグ材を用いて、
非酸化性雰囲気で、Siを0.15〜1.00重量%含有
するステンレス鋼を電極として、エレクトロスラグ再溶
解を行うことを特徴とする、高清浄ステンレス鋼の製造
方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3032857A JP2539102B2 (ja) | 1991-02-27 | 1991-02-27 | 高清浄ステンレス鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3032857A JP2539102B2 (ja) | 1991-02-27 | 1991-02-27 | 高清浄ステンレス鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673464A true JPH0673464A (ja) | 1994-03-15 |
JP2539102B2 JP2539102B2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=12370517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3032857A Expired - Fee Related JP2539102B2 (ja) | 1991-02-27 | 1991-02-27 | 高清浄ステンレス鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539102B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6581743B2 (en) | 2000-07-10 | 2003-06-24 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Electromagnetic spring clutches |
JP2009167511A (ja) * | 2008-01-21 | 2009-07-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | エレクトロスラグ再溶解法による鋳塊の製造方法 |
JP2010144195A (ja) * | 2008-12-16 | 2010-07-01 | Nisshin Steel Co Ltd | 高窒素含有ステンレス鋼の製造方法 |
CN102965519A (zh) * | 2012-11-22 | 2013-03-13 | 河南省西保冶材集团有限公司 | 一种渗碳轴承钢电渣重熔保护渣 |
CN109680120A (zh) * | 2019-01-11 | 2019-04-26 | 辽宁科技大学 | 一种电渣重熔过程中钢锭全氧含量的控制方法 |
-
1991
- 1991-02-27 JP JP3032857A patent/JP2539102B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN109680120A (zh) * | 2019-01-11 | 2019-04-26 | 辽宁科技大学 | 一种电渣重熔过程中钢锭全氧含量的控制方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2539102B2 (ja) | 1996-10-02 |
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