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JPH0660360B2 - 室温延性の改善された耐熱性Ni3Al金属間化合物の製造法 - Google Patents

室温延性の改善された耐熱性Ni3Al金属間化合物の製造法

Info

Publication number
JPH0660360B2
JPH0660360B2 JP2038185A JP3818590A JPH0660360B2 JP H0660360 B2 JPH0660360 B2 JP H0660360B2 JP 2038185 A JP2038185 A JP 2038185A JP 3818590 A JP3818590 A JP 3818590A JP H0660360 B2 JPH0660360 B2 JP H0660360B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermetallic compound
room temperature
heat resistant
temperature ductility
producing heat
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP2038185A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03243733A (ja
Inventor
敏幸 平野
Original Assignee
科学技術庁金属材料技術研究所長
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 科学技術庁金属材料技術研究所長 filed Critical 科学技術庁金属材料技術研究所長
Priority to JP2038185A priority Critical patent/JPH0660360B2/ja
Publication of JPH03243733A publication Critical patent/JPH03243733A/ja
Publication of JPH0660360B2 publication Critical patent/JPH0660360B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、室温延性の改善された耐熱性NiAl金
属間化合物に製造法に関するものである。さらに詳しく
は、この発明は、機械的特性、耐酸化性の良好な耐熱構
造材料として有用な、室温延性に富む耐熱性NiAl
金属間化合物の製造法に関するものである。
(従来の技術とその課題) NiAl金属間化合物は、高温強度等の機械的適性や
耐酸化性の良好な金属間化合物として知られている。こ
のNiAl金属間化合物は優れた耐熱材料としてター
ビンブレード、ボイラー管、原子炉用燃料被覆管、航空
宇宙材料等への応用が期待されているものである。
しかしながら、このNiAl金属間化合物は、室温に
おける延性がないことから、この点が実用化のための大
きな障害となっている。
最近、このような欠点を解消するための手段としてボロ
ン、マンガン、鉄等の元素をNiAlに微量添加し、
NiAl金属間化合物の延性を改善する方法が提案さ
れている。
この新しい方法によって、NiAl金属間化合物を実
用化する見通しも得られてきた。しかしながら一方で、
ボロンの添加には高温脆化が生じやすいという問題があ
り、またマンガン、鉄を添加する場合には、NiAl
金属間化合物の耐酸化性を低下させるという欠点が避け
られない。このため、NiAl金属間化合物について
は依然として実用上の課題が残されているのが実情であ
る。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもので
あり、延性、特に重要な室温を大幅に改善することがで
きるとともに、耐熱性、耐酸化性等の特性も良好なNi
Al金属間化合物の製造法を提供することを目的とし
ている。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の課題を解決するものとして、Ni
Al原料を、温度1350〜1500℃において、13
mm/hr以上の結晶成長速度により一方向性凝固させ、
[111]方向に強配向させたNiAl単相の多結晶
体を成長させることを特徴とする室温延性の改善された
耐熱性NiAl金属間化合物の製造法を提供する。
この発明のNiAl金属間化合物製造法においてはそ
の原料の化学組成として、NiAlが単相で存在する
ことができるように、Ni−12.2〜14.9重量%Al程度
の範囲とする。この範囲は、添付した図面の第1図に示
した斜線部分に相当する原子比のNiAl金属間化合
物からなることを意味している。
一方向凝固のための成長速度は、およそ13mm/hr以
上とする。すなわち、第1図に図示した液相(L)よ
り、この液相(L)が過冷され、包晶反応を経ずに、直
接NiAl単相の多結晶耐が晶出される上記程度の速
度で成長させる。なお、この速度は、50mm/hr以下
程度とするのが好ましい。
また、このNiAl単相の多結晶体を成長させるため
の温度範囲は、およそ1350℃〜1500℃程度と
し、好ましくは1400℃前後とする。
さらにNiAl単相の結晶を[111]方向に成長さ
せる際の成長雰囲気は、アルミニウムの蒸発を押さえる
ために、高純度のアルゴンガスの不活性ガス雰囲気とす
るのが好ましい。
この発明の製造法における以上のような条件下におて、
厳密に一方向凝固させることによって、[111]方向
に強配向した金属組織が得られ、室温においても数十%
程度の大きな延性を有するNiAl金属間化合物が得
られる。
このような[111]強配向のNiAlを成長させる
には各種の手段が採用できるが、たとえばハロゲンラン
プを熱源とする光イメージ炉でのフローティングゾーン
法を用いることができる。もちろん、周知のように、温
度勾配のついた垂直の炉内に原料を入れたるつぼを下降
させて、まず原料を融解させ、さらに下降させることに
よってるつぼの下端より順次凝固させて単結晶を得るブ
リッジマン法によって成長させてもよい。さらに、これ
とは逆に、るつぼを固定しておいて、炉の温度を時間的
に変化させて、るつぼの下端から冷却凝固させるダンマ
ン法を採用してもよい。上下方向に温度勾配のついた炉
内に融液を入れたるつぼを置き、融液の上面が融点とな
るように上面に種子結晶を触れさせてなじませ、凝固速
度に見合う速度で種子結晶を引き上げる。引き上げ法等
も適している。次に実施例を示してさらに詳しくこの発
明の室温延性の改善されたNiAl金属間化合物の製
造法について説明する。
(実施例) ハロゲンランプを熱源とする光イメージ炉でのフローテ
ィングゾーン法によってNiAl金属間化合物[11
1]強配向結晶を生成させた。
すなわち、まず、純度が99.999%の高純度アルゴンガス
を用いたアーク溶解によって、直径が15mm、長さが1
00mmの化学量論組成のNiAl原料棒を作成した。
この原料棒の一部を、ハロゲンランプを熱源とする光イ
メージ炉で、フローティングゾーン法によって溶融凝固
させ、一方向に結晶成長をさせた。その際の成長条件
は、成長速度13mm/hr以上、成長温度約1400
℃、流量11/分の99.999%の高純度アルゴリズムガス
気流中雰囲気とした。
流相から包晶反応を経ずに、直接単相のNiAl多結
晶体を成長させることができた。
このNiAl多結晶は[111]方向に強く結晶粒が
配向した金属組織を有していた。このNiAl金属間
化合物を[111]方向に引張ると、室温において約1
7%以上の大きな延性を示した。
添付した第2図(a)は、アーク溶解した原料棒の結晶
組織を示したものであり、NiAlの母相にNiAl
の網状組織が散在している2相組織が確認される。ま
た、第2図(b)と第2図(c)は、一方向凝固した材
料の組織を示したものであって、各々、成長速度が8mm
/hr、24mm/hrの条件のものを示している。第2
図(b)では、NiAlの網状組織が残存しているが、
成長速度24mm/hrの場合には、第2図(c)に示し
たように、NiAlの単相の金属組織となっている。
また第3図(a)は、この第2図(c)の金属組織のX
線回折パターンを示したもので、第3図(b)の理想的
な粉末X線回折パターンとの対比からも明らかなよう
に、[111]方向に強配向していることが確認され
る。また、第4図は引張試験の結果を示したものであ
り、一方向凝固材は約17%以上の大きな伸びを示して
いるが、アーク溶解した等軸結晶材料は伸びが極めて小
さく、破断してしまうことがわかる。
もちろん、この発明は以上の例に限定されるものではな
い。様々な態様が可能である。
(発明の効果) 以上詳しく説明したように、この発明によれば、大きな
室温延性が付与された耐熱性NiAl金属間化合物が
実現される。しかも、この発明の耐熱NiAl金属間
化合物はボロン、マンガン等の第3成分を含有していな
いので、耐熱性材料として問題となる高温脆性、耐酸化
性の低下などの問題が発生することはない。さらに、ボ
ロンが含まれていないことから中性子吸収の問題が起こ
ることがなく、原子炉用燃料被覆管としてこの発明の材
料を使用することができる。金属間化合物として必要な
耐照射損傷特性に優れているという長所も有しており、
その特性を充分に活かすことが可能となる。高温におけ
る機械的性質を要求されるタービンブレード、ボイラー
管などの用途に、そして航空宇宙材料の用途にも実用化
可能な材料が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、Ni−Al系の状態図を示している。 第2図(a)(b)(c)は、各々、NiAlの結晶
の組織を示した図面代用写真である。 第3図は、NiAl金属組織のX線回折パターンを示
した図である。 第4図は、引張試験結果を示した伸びと応力の相関図で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NiAl原料を、温度1350〜150
    0℃において、13mm/hr以下の結晶成長速度により
    一方向性凝固させ、[111]方向に強配向させたNi
    Al単相の多結晶体を成長させることを特徴とする室
    温延性の改善された耐熱性NiAl金属間化合物の製
    造法。
JP2038185A 1990-02-21 1990-02-21 室温延性の改善された耐熱性Ni3Al金属間化合物の製造法 Expired - Lifetime JPH0660360B2 (ja)

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JP2038185A JPH0660360B2 (ja) 1990-02-21 1990-02-21 室温延性の改善された耐熱性Ni3Al金属間化合物の製造法

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Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03243733A JPH03243733A (ja) 1991-10-30
JPH0660360B2 true JPH0660360B2 (ja) 1994-08-10

Family

ID=12518321

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JP2038185A Expired - Lifetime JPH0660360B2 (ja) 1990-02-21 1990-02-21 室温延性の改善された耐熱性Ni3Al金属間化合物の製造法

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JP3374173B2 (ja) * 1999-10-21 2003-02-04 独立行政法人物質・材料研究機構 室温延性のある耐熱性金属間化合物Ni3Al箔の製造方法および室温延性のある耐熱性金属間化合物Ni3Al箔
CN113881863B (zh) * 2021-09-30 2022-07-12 中国航发北京航空材料研究院 一种NiTi-Al基合金的制备方法

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US4725322A (en) * 1985-10-03 1988-02-16 General Electric Company Carbon containing boron doped tri-nickel aluminide

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JPH03243733A (ja) 1991-10-30

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