JPH0657168A - 亜りん酸亜鉛カルシウム系顔料、及び、それを含有する 塗料 - Google Patents
亜りん酸亜鉛カルシウム系顔料、及び、それを含有する 塗料Info
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- JPH0657168A JPH0657168A JP4248529A JP24852992A JPH0657168A JP H0657168 A JPH0657168 A JP H0657168A JP 4248529 A JP4248529 A JP 4248529A JP 24852992 A JP24852992 A JP 24852992A JP H0657168 A JPH0657168 A JP H0657168A
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- C09C1/00—Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
- C09C1/04—Compounds of zinc
- C09C1/046—Compounds of zinc containing phosphorus
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Abstract
顔料や防錆塗料に替えて無公害で防錆性の優れた防錆顔
料および防錆塗料を提供する。 〔構成〕 亜りん酸亜鉛カルシウムと、モリブデン酸亜
鉛、モリブデン酸カルシウム、リン酸亜鉛、りん酸カル
シウム、りん酸アルミニウム、メタほう酸バリウム、及
び、酸化亜鉛からなる群の中から選ばれた1種以上の化
合物とからなる亜りん酸亜鉛カルシウム系顔料、およ
び、それを含有する塗料
Description
く、防錆効果の優れた亜りん酸亜鉛カルシウム顔料の改
良に関するものである。
鉛化合物等が広く使用されてきた。しかしながら、これ
らの防錆塗料は、優れた防錆効果を発揮するものの、ク
ロム酸や鉛等の有害な化合物が含まれているため、環境
汚染や人体への影響に関する問題が新たにクローズアッ
プされてきた。そこで、これらの有害化合物を含まない
無公害塗料の開発が要請されてきた。それに即応して、
新たな無公害防錆顔料として、りん酸亜鉛、りん酸けい
素、りん酸チタン、りん酸アルミニウム等のりん酸塩、
亜りん酸亜鉛、亜りん酸バリウム、亜りん酸マンガン、
亜りん酸亜鉛カルシウム等の亜りん酸塩、及び、モリブ
デン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム等のモリブデン酸
塩等が検討されてきた。
次式で表される塩基性亜りん酸亜鉛が、木材表面におけ
るタンニンによるシミの抑制剤、防カビ剤、及び、防炎
剤として有用であることが開示されている。 XZnO−ZnHPO3 (式中Xは1/2ないし10
の数字を示す)
は、次式で表される亜りん酸カリウム亜鉛が、無公害防
錆顔料として有用なことが開示されている。 K2Zn2(HPO3)3−lZnHPO3−mZnO
−nH2O(式中l=0〜48、m=0〜(l+3)、
nはl及びmによって変わる0〜51までの数)
式で表されるヒドロキシ亜りん酸亜鉛錯体が、化学安定
性や分散性において、塩基性亜りん酸亜鉛より優れてい
ることが開示されている。 〔2Zn(OH)2−ZnHPO3]−XZnO (式
中Xは0〜17の数)
式で表される塩基性りん酸カリウム亜鉛化合物が、無公
害塗料として有用なことが開示されている。 ZnO−lK2O−mP2O5−nH2O(l=0.0
1〜0.5、m=0.13〜0.5、n=0〜2)
存在下でりん酸イオンを放出するりん酸イオン源、及
び、水、又は水と酸素の存在鹿でバナジン酸イオンを生
成するバナジン酸イオン源となる化合物が防錆顔料とし
て有用であることが開示されている。
57号公報において、亜りん酸亜鉛カルシウムが、防錆
顔料として優れていることを開示した。
951号公報に開示された塩基性亜りん酸亜鉛、及び、
特開昭58−194725号公報に開示されたヒドロキ
シ亜りん酸亜鉛錯体は、従来の亜りん酸亜鉛に比較すれ
ば高い防錆性を有しているが、クロム鉛系の防錆顔料に
比較すれば防錆性が低ので、多量に使用する必要があっ
た。また、特開昭58−84109号公報に開示された
亜りん酸カリウム亜鉛、及び、特開昭59−20466
3号公報に開示された塩基性りん酸カリウム亜鉛は、組
成中にカリウムを含有し塩基性であるため、塗料安定性
に欠けることがあった。また、特開平3−111457
号公報に開示された亜りん酸亜鉛カルシウムは、クロム
鉛系防錆顔料と同等の防錆性を有するが、まだ広い範囲
の塗料にまで高い防錆性を維持することが困難であっ
た。本発明が解決しようとする課題は、このような問題
を解決して広い範囲で高い防錆性を有する防錆塗料を提
供することにある。
を解決するため、亜りん酸亜鉛カルシウム10〜90重
量%と、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、
りん酸亜鉛、りん酸カルシウム、りん酸アルミニウム、
メタほう酸バリウム、及び、酸化亜鉛からなる群の中か
ら選ばれた1種以上の化合物10〜90重量%とからな
る亜りん酸亜鉛カルシウム系顔料、及び、それを含有す
る塗料を提供する。
は、単に、亜りん酸亜鉛カルシウム(CaZn(HPO
3)2−2H2O)だけでなく、次式で表される範囲内
で、亜りん酸亜鉛、酸化亜鉛、亜りん酸カルシウム、水
酸化カルシウムを含有するものであってもよい。 aCaZn(HPO3)2−bZnHPO3−nH2O aCaZn(HPO3)2−bZnHPO3−cZnO
−nH2O aCaZn(HPO3)2−bCaHPO3−nH2O aCaZn(HPO3)2−bCaHPO3−cCa
(OH)2−nH2O なお、これらの式で、a,b,cは、a/(b+c)≧
1/6の関係を満たす10以内の整数を表し、nは結晶
水分子数を表す。
は、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、りん
酸亜鉛、りん酸カルシウム、りん酸アルミニウム、メタ
ほう酸バリウム、及び、酸化亜鉛であって、これらの中
から1種以上のものが使用される。これらの第2の化合
物の混合割合は、10〜90重量%の範囲であることが
必要であり、特に20〜80重量%の範囲であることが
好ましい。10重量%未満であると、防錆性向上の効果
が認められず、90重量%を超えると、増加分に対する
防錆性の向上の効果が薄くなる。
は、乾式法でも、湿式法でもよい。また、予め塗料化前
に混合してもよいし、塗料化の際に別々に塗料に分散さ
せてもよい。
顔料を含有する塗料は、前述の亜りん酸亜鉛カルシウム
系顔料を使用して塗料化したものであれば、どのような
ものでもよく、着色顔料等の他の顔料を含んでいてもよ
い。
及びそれを含有する塗料が、どのような作用で優れた防
錆性を発揮するのか、詳細は不明であるが、一応、次の
ような作用が関与するものと考えられる。すなわち、穏
やかではあるが持続的に還元力を有する亜りん酸亜鉛カ
ルシウムが、塗膜を通過してきた溶存酸素を補足して、
錆の発生を防止すると同時に、第2の化合物から遊離し
た亜りん酸イオンやモリブデン酸イオンが、鉄の表面に
難溶性の強固な皮膜を形成するためと考えられる。
デン酸亜鉛100gとを水500gに投入し1時間攪拌
して湿式混合した後、濾過、脱水、乾燥、粉砕して顔料
(以下「顔料1」という)を得た。
0gとモリブデン酸カルシウム80gとを粉末のまま乾
式混合し顔料(以下「顔料2」というを得た。
0gとりん酸亜鉛30gを粉末のまま乾式混合し顔料
(以下「顔料3」というを得た。
0gとりん酸アルミニウム100gとを50℃に加温し
た温水500gに投入し1時間攪拌して湿式混合した
後、濾過、脱水、乾燥、粉砕して顔料(以下「顔料4」
という)を得た。
0gとりん酸カルシウム40gを水500gに投入し1
時間攪拌して湿式混合した後、濾過、脱水、乾燥、粉砕
して顔料(以下「顔料5」という)を得た。
g、メタほう酸バリウム100g、及び、酸化亜鉛10
0gを粉末のまま乾式混合し顔料(以下「顔料6」とい
うを得た。
ロメート(ZPC型)を「顔料7」とし、モリブデン酸
亜鉛を「顔料8」とし、モリブデン酸カルシウムを「顔
料9」とし、りん酸亜鉛を「顔料10」とし、りん酸ア
ルミニウムを「顔料11」とし、りん酸カルシウムを
「顔料12」とし、メタほう酸バリウムを「顔料13」
とし、亜りん酸亜鉛カルシウムを「顔料14」とした。
の製造 前述の実施例1〜6及び比較例で得られた顔料1〜14
を、それぞれ、表1の配合比で調製し、ガラスビーズ
(Φ1.5mm)100gと共にサンドミルで30分間
分散して塗料化し、それぞれ、塗料(以下「塗料A1」
〜「塗料A14」という)を得た。なお、ここで使用し
た水溶性エポキシエステル樹脂は大日本インキ化学工業
(株)製のウォーターゾールCD−540で不揮発分3
9.2%のものである。これらの顔料1〜14の塗料化
に際して特に問題はなく、また、得られた塗料の安定性
も特に問題はなかった。
を、それぞれ、表2の配合比で調製し、ガラスビーズ
(Φ1.5mm)100gと共にサンドミルで30分間
分散して塗料化し、それぞれ、塗料(以下「塗料B1」
〜「塗料B14」という)を得た。なお、ここで使用し
た中油性アルキッド樹脂は大日本インキ化学工業(株)
製のベッコゾール1334ELで不揮発分50%のもの
であり、皮張り防止剤は楠本化成(株)製のデイスパロ
ン510、流れ止め剤は楠本化成(株)製のデイスパロ
ン4200−20である。これらの顔料1〜14の塗料
化に際して特に問題はなく、また、得られた塗料の安定
性も特に問題はなかった。
1〜14を、それぞれ、日本テストパネル工業(株)製
の冷間圧延鋼板JIS G3141 SPCC−SB
1.0×70×150mmにバーコータを用いて1回塗
りし、乾燥後の膜厚が30μmになるようにした。その
後、室温で1週間乾燥し、上塗りすることなく、スガ試
験機(株)製の塩水噴霧試験機ST−ISO−3を用い
て5%食塩水による塩水噴霧試験を行った。その結果を
表3に示した。この表3において、評価の欄の数字は、
1は錆の発生が100%のもの、2は錆の発生が75%
以下のもの、3は錆の発生が50%以下のもの、4は錆
の発生が25%以下のもの、5はふくれや錆の発生がま
ったくないものを表す。この表3から、本発明に係わる
亜りん酸亜鉛カルシウム系顔料(顔料1〜6)を含有す
る塗料(塗料A1〜6及びB1〜6)が、従来から使用
されてきた防錆顔料であるジンククロメートを使用した
塗料や亜りん酸亜鉛カルシウムを単独に使用した塗料よ
りも優れた防錆性を有することがわかる。
系顔料及びそれを含有する塗料は、前述のような構成と
作用を有し、無公害で優れた防錆性を有するので、従来
の有害物質を含む防錆顔料や防錆塗料に替わって、環境
を汚染することなく各種の設備や機械等を防錆保全する
のに役立ち、日常の生活や産業活動に大きく寄与するも
のと考えられる。
及びそれを含有する塗料が、どのような作用で優れた防
錆性を発揮するのか、詳細は不明であるが、一応、次の
ような作用が関与するものと考えられる。すなわち、穏
やかではあるが持続的に還元力を有する亜りん酸亜鉛カ
ルシウムが、塗膜を通過してきた溶存酸素を補足して、
錆の発生を防止すると同時に、第2の化合物から遊離し
たりん酸イオンやモリブデン酸イオンが、鉄の表面に難
溶性の強固な皮膜を形成するためと考えられる。
の製造 前述の実施例1〜6及び比較例で得られた顔料1〜14
を、それぞれ、表1の配合比で調整し、ガラスビーズ
(φ1.5mm)100gと共にサンドミルで30分間
分散して塗料化し、それぞれ、塗料(以下「塗料A1」
〜「塗料A14」という)を得た。なお、ここで使用し
た水溶性エポキシエステル樹脂は大日本インキ化学工業
(株)製のウォーターゾールCD−540で不揮発分3
9.2%のものである。これらの顔料1〜14の塗料化
に際して特に問題はなく、また、得られた塗料の安定性
も特に問題はなかった。
を、それぞれ、表2の配合比で調整し、ガラスビーズ
(φ1.5mm)100gと共にサンドミルで30分間
分散して塗料化し、それぞれ、塗料(以下「塗料B1」
〜「塗料B14」という)を得た。なお、ここで使用し
た中油性アルキッド樹脂は大日本インキ化学工業(株)
製のベッコゾール1334ELで不揮発分50%のもの
であり、皮張り防止剤は楠本化成(株)製のデイスパロ
ン510、流れ止め剤は楠本化成(株)製のデイスパロ
ン4200−20である。これらの顔料1〜14の塗料
化に際して特に問題はなく、また、得られた塗料の安定
性も特に問題はなかった。
Claims (2)
- 【請求項1】 亜りん酸亜鉛カルシウム10〜90重量
%と、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、り
ん酸亜鉛、りん酸カルシウム、りん酸アルミニウム、メ
タほう酸バリウム、及び、酸化亜鉛からなる群の中から
選ばれた1種以上の化合物10〜90重量%とからなる
亜りん酸亜鉛カルシウム系顔料 - 【請求項2】 請求項1記載の亜りん酸亜鉛カルシウム
系顔料を含有する塗料
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04248529A JP3089347B2 (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 防錆顔料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04248529A JP3089347B2 (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 防錆顔料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0657168A true JPH0657168A (ja) | 1994-03-01 |
JP3089347B2 JP3089347B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=17179547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04248529A Expired - Fee Related JP3089347B2 (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 防錆顔料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3089347B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5722609A (en) * | 1996-03-12 | 1998-03-03 | Daiwa Seiko, Inc. | Traverse mechanism for a spinning reel |
US7462233B2 (en) * | 2006-04-13 | 2008-12-09 | The Sherwin-Williams Company | Pigment and coating composition capable of inhibiting corrosion of substrates |
JP2010540747A (ja) * | 2007-10-02 | 2010-12-24 | ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション | 塗料組成物及び当該組成物を含む反射塗膜系 |
JP2012518696A (ja) * | 2009-02-20 | 2012-08-16 | ソシエテ ヌヴェル デ クルール ジンシク | 生態毒性のない亜鉛含有顔料化合物を得るための解毒方法 |
CN106009843A (zh) * | 2016-07-20 | 2016-10-12 | 沈旭源 | 一种金属用锌铬黄防锈漆 |
CN106590034B (zh) * | 2016-12-13 | 2019-01-01 | 广西壮族自治区化工研究院 | 一种纳米氧化物无机包膜的亚磷酸盐粉体及含有该粉体的水性涂料 |
-
1992
- 1992-08-04 JP JP04248529A patent/JP3089347B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5722609A (en) * | 1996-03-12 | 1998-03-03 | Daiwa Seiko, Inc. | Traverse mechanism for a spinning reel |
US7462233B2 (en) * | 2006-04-13 | 2008-12-09 | The Sherwin-Williams Company | Pigment and coating composition capable of inhibiting corrosion of substrates |
US7601213B2 (en) * | 2006-04-13 | 2009-10-13 | The Sherwin-Williams Company | Pigment and coating composition capable of inhibiting corrosion of substrates |
JP2010540747A (ja) * | 2007-10-02 | 2010-12-24 | ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション | 塗料組成物及び当該組成物を含む反射塗膜系 |
JP2012518696A (ja) * | 2009-02-20 | 2012-08-16 | ソシエテ ヌヴェル デ クルール ジンシク | 生態毒性のない亜鉛含有顔料化合物を得るための解毒方法 |
CN106009843A (zh) * | 2016-07-20 | 2016-10-12 | 沈旭源 | 一种金属用锌铬黄防锈漆 |
CN106590034B (zh) * | 2016-12-13 | 2019-01-01 | 广西壮族自治区化工研究院 | 一种纳米氧化物无机包膜的亚磷酸盐粉体及含有该粉体的水性涂料 |
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