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JPH06340622A - ベンジルコハク酸誘導体の製造方法およびその製造中間体 - Google Patents

ベンジルコハク酸誘導体の製造方法およびその製造中間体

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Publication number
JPH06340622A
JPH06340622A JP16585293A JP16585293A JPH06340622A JP H06340622 A JPH06340622 A JP H06340622A JP 16585293 A JP16585293 A JP 16585293A JP 16585293 A JP16585293 A JP 16585293A JP H06340622 A JPH06340622 A JP H06340622A
Authority
JP
Japan
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formula
acid derivative
benzylsuccinic acid
benzyl
succinic acid
Prior art date
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Granted
Application number
JP16585293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3207017B2 (ja
Inventor
Tetsukiyo Kamijo
哲聖 上條
Takashi Yanagi
孝志 柳
Hiroshi Hokari
浩 穂刈
Yuko Oda
優子 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kissei Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP16585293A priority Critical patent/JP3207017B2/ja
Publication of JPH06340622A publication Critical patent/JPH06340622A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 血糖低下作用を有し、糖尿病薬として有用で
あるベンジルコハク酸誘導体の製造方法およびその製造
中間体を提供する。 【構成】 式(IV)で表されるベンジルコハク酸誘導体
を加水分解することによる、式(I)で表されるベンジ
ルコハク酸誘導体の製造方法、および出発原料である式
(IV)のベンジルコハク酸誘導体。 〔式中、Aはエチレン基、トリメチレン基、O−フェニ
レン基またはビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−5−エン
−2,3−ジイル基であり、(S)を付した炭素原子の
配置はS配置である〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品として有用なベン
ジルコハク酸誘導体の製造方法およびその製造中間体に
関するものである。
【0002】さらに詳しく述べれば、本発明は血糖低下
作用を有し、糖尿病治療薬として有用な、式
【0003】
【化4】
【0004】(式中の(S)を付した炭素原子の配置は
S配置を示す)で表されるベンジルコハク酸誘導体を簡
便かつ高収率で製造する方法およびその製造中間体に関
するものである。
【0005】
【従来の技術】前記式(I)で表されるベンジルコハク
酸誘導体の合成方法として、例えば、特開平4−356
459号においては、一般式
【0006】
【化5】
【0007】(式中のRは炭素数1〜6のアルキル基、
炭素数7〜10のアラルキル基またはその他のカルボキ
シル基の保護基であり、*を付した炭素原子の配置はR
配置、S配置またはそれらが混合した配置を示す)で表
されるフェニル酪酸誘導体またはその反応性官能的誘導
体と、式
【0008】
【化6】
【0009】で表される環状アミンとを反応させ、次い
で必要に応じ低級アルキル基、アラルキル基などの保護
基を除去することにより製造できる方法が示されている
が、一方のカルボキシル基のみに保護基が導入された一
般式(II)で表される中間体を製造すること自体工程
数が長く収率の低い方法であり、さらに、カルボキシル
基の保護基を除去する際に高価な触媒を用いた接触水添
などを行わなければならず、工業的生産に適当な方法と
は言えないものであった。
【0010】それゆえ、本発明の前記式(1)で表され
る光学活性なベンジルコハク酸誘導体を簡便かつ高収率
で製造することができ、工業的生産に適用できる方法を
見出すことが強く望まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は血糖低
下作用を有し、糖尿病治療剤として有用な光学活性なベ
ンジルコハク酸誘導体の簡便かつ高収率な製造方法およ
びその製造中間体を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、一般式
【0013】
【化7】
【0014】(式中のAはエチレン基、トリメチレン
基、o−フェニレン基またはビシクロ〔2,2,1〕ヘ
プタ−5−エン−2,3−ジイル基であり、(S)を付
した炭素原子は前記と同じ意味をもつ)で表されるベン
ジルコハク酸誘導体のN−カルボニルオキシイミド基
が、極めて温和な条件で加水分解を受けて、カルボキシ
ル基に変換され、高収率で前記式(I)のベンジルコハ
ク酸誘導体を製造することができるという知見を得た。
さらに、加水分解反応の際脱離する、一般式
【0015】
【化8】
【0016】(式中のAは前記と同じ意味をもつ)で表
わされるN−ヒドロキシイミド誘導体は水に容易に溶解
する性質を有しているので、反応液を水で処理するとい
う簡単な操作で容易に除去することができるため、特別
な単離操作を行うことなく、目的の前記式(I)で表さ
れる化合物がほぼ純品として得られ、そのままあるいは
所望により塩とした後簡単な再結晶工程だけで医薬品と
して使用できる高純度のものを得ることができるという
知見を得、本発明を成すに至った。
【0017】すなわち、本発明の製造方法は、前記一般
式(IV)で表されるベンジルコハク酸誘導体を加水分
解することを特徴とする前記式(I)で表されるベンジ
ルコハク酸誘導体を得る方法である。
【0018】本製造方法において出発原料として用いら
れる前記一般式(IV)で表されるベンジルコハク酸誘
導体は文献未記載の新規化合物であり、例えば以下のよ
うな方法で製造することができる。すなわち、式
【0019】
【化9】
【0020】(式中の(S)を付した炭素原子は前記と
同じ意味をもつ)で表されるベンジルコハク酸とN,
N’−ジスクシンイミジルカルボネートなどの前記一般
式(V)で表わされるN−ヒドロキシイミド誘導体の反
応性誘導体とを反応させることにより、一般式
【0021】
【化10】
【0022】(式中のAおよび(S)を付した炭素原子
は前記と同じ意味をもつ)で表されるベンジルコハク酸
誘導体を得、次いでこれに式(III)で表される環状
アミンを反応させることによって製造することができ
る。前記一般式(VII)で表されるベンジルコハク酸
誘導体のN−カルボニルオキシイミド基は反応性が高
く、しかも選択性が高いので高純度で目的とする前記一
般式(IV)で表されるベンジルコハク酸誘導体が生成
する。従って、このようにして製造した出発原料の前記
一般式(IV)で表されるベンジルコハク酸誘導体は、
実際の製造においては特に単離精製する必要はなく、反
応混合物のまま、次の工程に供してもよい。
【0023】本製造方法をさらに詳細に説明すると、前
記式(VI)で表されるベンジルコハク酸から出発原料
の前記式(IV)で表されるベンジルコハク酸誘導体の
製造を含め、一貫して前記式(VI)で表されるベンジ
ルコハク酸から製造する場合、前記式(VI)で表され
るベンジルコハク酸とN,N’−ジスクシンイミジルカ
ルボネートなどの前記一般式(V)で表わされるN−ヒ
ドロキシイミド誘導体の反応性誘導体とを不活性溶媒
中、必要に応じ塩基性物質の存在下に反応させるか、前
記式(VI)で表わされるベンジルコハク酸と前記一般
式(V)で表わされるN−ヒドロキシイミド誘導体とを
縮合剤の存在下、不活性溶媒中、必要に応じ塩基性物質
の存在下反応させるか、または前記式(VI)で表わさ
れるベンジルコハク酸の反応性官能的誘導体と前記一般
式(V)で表わされるN−ヒドロキシイミド誘導体とを
不活性溶媒中、必要に応じ塩基性物質の存在下に反応さ
せることなどにより、前記一般式(VII)で表わされ
るベンジルコハク酸誘導体を製し、次いでこの前記一般
式(VII)で表わされるベンジルコハク酸誘導体とほ
ぼ等モル量の前記式(III)で表わされる環状アミン
とを不活性溶媒中−30℃から40℃、好ましくは室温
で、3時間から20時間、好ましくは数時間反応するこ
とにより前記一般式(IV)で表わされるベンジルコハ
ク酸誘導体を得る。本製造方法において前記式(VI
I)で表される製造中間体は単離、精製して次の工程の
製造原料としてもよいが、単離、精製することなく次の
工程に供しても何ら支障がなく、むしろ実際の工業生産
においてはそのまま次の工程に供した方が操作が簡便で
好ましい。
【0024】このようにして得られた前記一般式(I
V)で表されるベンジルコハク酸誘導体を無溶媒または
溶媒中において0.5〜2規定、好ましくは1規定の水
酸化ナトリウム水溶液と、−30℃から40℃、好まし
くは室温で、数時間撹拌後、必要に応じ溶媒を留去後、
残留物を有機溶媒に溶かし水層を分離する。分離した水
層を酸性とし有機溶媒で抽出することにより容易に収率
よく光学純度の高い前記式(I)で表されるベンジルコ
ハク酸誘導体を製造できる。さらに所望により、前記式
(I)で表されるベンジルコハク酸誘導体を無機塩基あ
るいは有機アミンと処理することにより薬理学的に許容
される例えばカルシウム塩などの塩にすることができ
る。
【0025】本製造方法の製造中間体の前記一般式(I
V)で表されるベンジルコハク酸誘導体は単離、精製し
て次の工程の出発原料としてもよいが、単離、精製する
ことなく次の工程に供しても何ら支障がなく、むしろ実
際の工業生産においてはそのまま次の工程に供した方が
操作が簡便で好ましい。
【0026】本製造方法において使用される原料の前記
式(VI)で表されるベンジルコハク酸は文献記載の公
知化合物であり、公知の方法に従って容易に入手するこ
とができる。〔ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサ
イアティー パーキン トランザクション I (J.
Chem.Soc.PERKIN TRANS.I)1
989年、1571ページ〕
【0027】本製造方法の前記一般式(VII)で表さ
れるベンジルコハク酸誘導体の製造において、用いるこ
とができる縮合剤としては、塩化チオニル、塩化オキザ
リル、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン、ジク
ロロメチルメチルエーテル、ホスゲン、臭化チオニル、
臭化オキザリル等のハロゲン化剤、N,N’−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩のような通
常のペプチド合成に使用されるカップリング試薬等をあ
げることができる。
【0028】また、塩基性物質としてはトリエチルアミ
ン、ピリジン、N−メチルモルホリンなどの有機第三級
塩基をあげることができ、不活性溶媒としては酢酸エチ
ル、塩化メチレン、アセトニトリル、トルエン、1,2
−ジクロロエタン、テトラヒドロフランなどの不活性有
機溶媒をあげることができる。
【0029】本製造方法を好適に実施するには、前記式
(VI)で表されるベンジルコハク酸に対し4倍モルの
N−ヒドロキシスクシンイミドおよび4倍モルのトリエ
チルアミンの混合物に、−30℃にて2倍モルの塩化チ
オニルを滴下し撹拌後、前記式(VI)で表わされるベ
ンジルコハク酸を加え、徐々に室温に戻し、室温で反応
したのち、氷冷下に等モルの前記式(III)で表され
る環状アミンを滴下し、室温で反応する。反応混合物に
1規定の水酸化ナトリウム水溶液を加え室温で数時間撹
拌後、有機溶媒を加え、水層を分離する。水層を希塩酸
により酸性として前記式(I)で表わされるコハク酸誘
導体を得、必要に応じ、塩に変換し再結晶する。本製造
方法は、各工程において収率が高くさらに操作も極めて
簡便であり、各工程毎の単離、精製も特に必要とせず、
しかも光学純度の高い目的物を得ることができるなど、
工業的製法として極めて好適な方法である。
【0030】
【発明の作用効果】本発明の製造方法は、血糖低下作用
を有し、糖尿病治療薬として有用な前記一般式(I)で
表されるベンジルコハク酸誘導体を簡便に、しかも光学
純度の高い目的物を収率よく製造することができ、工業
的製造方法として極めて有用である。
【0031】
【実施例】本発明の内容を以下の参考例および実施例で
さらに詳細に説明する。なお、各参考例および実施例中
の化合物の融点はすべて未補正である。
【0032】参考例 1 (S)−ベンジルコハク酸ジスクシンイミジル (S)−ベンジルコハク酸2.1g(10mmol)と
N,N’−ジスクシンイミジルカルボネート5.7g
(22mmol)を乾燥アセトニトリル30mlに懸濁
させ、ピリジン1.8ml(22mmol)を滴下し、
室温で一夜撹拌した。溶媒を減圧下に留去して、残渣を
塩化メチレンに溶かし、水で洗浄した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた結晶を酢酸
エチル−ジエチルエーテルより再結晶し、(S)−ベン
ジルコハク酸ジスクシンイミジル3.9g(97%)を
白色結晶として得た。
【0033】融 点: 159℃ H−NMR(CDCl) δ:2.8〜2.9(9H,m),3.04(1H,d
d,J=7.6,17.4Hz),3.07(1H,d
d,J=7.4,14.1Hz),3.30(1H,d
d,J=6.3,14.1Hz),3.53(1H,
m),7.2〜7.4(5H,m) IR(KBr):1812,1791,1738cm MS(m/e):403(M+H),288 元素分析値(C1918として) 計算値 C;56.72 H;4.51 N;
6.96% 分析値 C;56.40 H;4.34 N;
6.90% 〔α〕 25 −1.6゜(c=1.0, クロロ
ホルム)
【0034】参考例 2 (S)−ベンジルコハク酸 ビス(5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボキシイミジル) N−ヒドロキシ−5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド8.0g
(44mmol)を乾燥塩化メチレン30mlに溶か
し、トリエチルアミン0.2ml(44mmol)を加
え、氷冷撹拌下に、塩化チオニル1.62ml(22m
mol)の乾燥塩化メチレン10mlの溶液を滴下し
た。氷冷で1時間撹拌後、(S)−ベンジルコハク酸
2.1g(10mmol)を加え徐々に室温に戻し一夜
撹拌した。水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し
た。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し得
られた結晶を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、
(S)−ベンジルコハク酸 ビス(5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボキシイミジル)4.74g(88%)
を白色結晶として得た。
【0035】融 点:220℃ H−NMR(CDCl) δ:1.55(2H,d,J=9.0Hz),1.80
(2H,dd,J=1.3,8.9Hz),2.74
(1H,dd,J=6.9,17.4Hz),2.96
(1H,dd,J=7.0,17.4Hz),3.07
(1H,dd,J=7.0,14.0Hz),3.24
(1H,dd,J=6.4,14.1Hz),3.34
(4H,s),3.4〜3.5(5H,m),6.22
(2H,s),6.23(2H,s),7.2〜7.4
(5H,m) IR(KBr): 1828,1817,1780,1
733cm−1 MS(m/e): 531(M+H) 元素分析値(C292628Oとして) 計算値 C;65.65 H;4.94 N;
5.28% 分析値 C;65.42 H;5.03 N;
5.21% 〔α〕 25 +1.5゜ (c=1.0, クロ
ロホルム)
【0036】実施例 1 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸スクシン
イミジル (S)−ベンジルコハク酸ジスクシンイミジル402m
g(1mmol)を乾燥塩化メチレン6mlに溶かし、
氷冷撹拌下にシス−ヘキサヒドロイソインドリン125
mg(1mmol)を乾燥塩化メチレン1mlに溶かし
た溶液を滴下した。一夜室温で撹拌した後、水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留
去し、(S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒド
ロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸ス
クシンイミジル371mg(90%)を無色油状物とし
て得た。
【0037】H−NMR(CDCl) δ:1.3〜1.6(8H,m),2.1〜2.3(2
H,m),2.42(1H,dd,J=6.4,16.
3Hz),2.6〜3.9(12H,m),7.1〜
7.4(5H,m) IR(neat):1812,1783,1740,1
638,1450cm−1 MS(m/e): 413(M+H) 〔α〕 25 +4.2゜(c=0.65,クロロ
ホルム)
【0038】実施例 2 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸 5−ノ
ルボルネン−2,3−ジカルボキシイミジル (S)−ベンジルコハク酸 ビス(5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボキシイミジル531mg(1mmo
l)を乾燥塩化メチレン6mlに溶かし、氷冷撹拌下
に、シス−ヘキサヒドロイソインドリン125mg(1
mmol)の乾燥塩化メチレン1ml溶液を滴下した。
一夜室温で撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶
媒を留去し、(S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキ
サヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロピオ
ン酸 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミジ
ル447mg(94%)を無色油状物として得た。
【0039】H−NMR(CDCl) δ:1.3〜1.6(9H,m),1.77(1H,
d,J=9.0Hz),2.1〜2.7(2H,m),
2.3〜2.4(1H,m),2.5〜2.7(1H,
m),2.9〜3.0(1H,m),3.09(1H,
dd,J=6.3,98Hz),3.1〜3.5(8
H,m),3.60(1H,m),6.19(2H,
s),7.2〜7.3(5H,m) IR(neat):1808,1777,1738,1
642,1450cm−1 MS(m/e)= 476(M),206 〔α〕 25 +1.1゜(c=1.0,クロロホル
ム)
【0040】実施例 3 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸スクシン
イミジル133mg(0.32mmol)をメタノール
5mlに溶かし、1規定水酸化ナトリウム水溶液0.5
mlを加え、3時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去し、
酢酸エチルを加えた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
2回抽出し、酢酸エチルで1回洗浄した。水層を濃塩酸
で酸性とし、塩化メチレンで2回抽出した。水で1回洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒
を留去し、油状の(S)−2−ベンジル−3−(シス−
ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロ
ピオン酸50mg(49%)を得た。
【0041】H−NMR(CDCl) δ:1.15〜17(8H,m),2.05〜2.3
(2H,m),2.35〜2.55(2H,m),2.
65〜3.5(7H,m),7.1〜7.4(5H,
m) IR(neat): 1735,1605cm−1 〔α〕 25 −15.4°(c=5.76,クロ
ロホルム)
【0042】実施例 4 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸 N−ヒドロキシスクシンイミド461mg(4.0mm
ol)、トリエチルアミン560μl(4.0mmo
l)を乾燥アセトニトリル10mlに懸濁し、−30℃
に冷却した。撹拌下、塩化チオニル146μl(2.0
mmol)を滴下した。30分後、(S)−ベンジルコ
ハク酸208mg(1.0mmol)を加え、徐々に室
温に戻しながら一夜撹拌した。氷冷下にトリエチルアミ
ン140μl(1.gmmol)、シス−ヘキサヒドロ
−2−イソインドリン塩酸塩162mg(1.0mmo
l)を加え、徐々に室温に戻しながらさらに一夜撹拌し
た。1規定水酸化ナトリウム水溶液を加えて4時間撹拌
した後、減圧下に溶媒を留去した。酢酸エチルを加え、
0.5規定塩酸で1回洗浄した後、1規定水酸化ナトリ
ウム水溶液で2回抽出し、酢酸エチルで1回洗浄した。
水層を濃塩酸で酸性とし、塩化メチレンで2回抽出し
た。水で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下に溶媒を留去し、油状の(S)−2−ベンジ
ル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニル
カルボニル)プロピオン酸235mg(75%)を得
た。物性値は実施例3で得たサンプルと一致した。
【0043】実施例 5 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸 5−ノ
ルボルネン−2,3−ジカルボキシイミジル50mg
(0.1mmol)をメタノール1mlに溶かし、1規
定水酸化ナトリウム水溶液0.5mlを加え、2時間攪
拌した。減圧下に溶媒を留去し、酢酸エチルを加えた。
0.5規定水酸化ナトリウム水溶液で2回抽出し、水層
を濃塩酸で酸性とした後、塩化メチレンで2回抽出し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留
去し、油状の(S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキ
サヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロピオ
ン酸30mg(91%)を得た。物性値は実施例3で得
たサンプルと一致した。
【0044】実施例 6 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸カルシウ
ム・二水和物 (S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2
−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸4.04
gをエタノール15mlに溶解し、2規定水酸化ナトリ
ウム水溶液6.4mlを加え濃縮乾固した。残渣を水3
0mlに溶解し、激しく攪拌しながら塩化カルシウム
2.84gの10ml水溶液を滴下した。1時間攪拌し
た後、クロロホルムで抽出し、水洗後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し減圧濃縮した。残渣を5%含水エタノール
50mlに溶解し、一晩放置した。析出する結晶をろ
取、乾燥し、(S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキ
サヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロピオ
ン酸カルシウム・二水和物4.1gを得た。
【0045】融 点: 179〜185℃ H−NMR(CDCl) δ:1.15〜1.5(16H,m),1.9〜2.4
(6H,m),2.55〜3.1(14H,m),3.
2〜3.5(6H,m),7.1〜7.3(10H,
m) IR(KBr):νCO 1660,1625cm−1 〔α〕 17.5 +5.7゜(c=1.0,メ
タノール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中のAはエチレン基、トリメチレン基、o−フェニ
    レン基またはビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−5−エン
    −2,3−ジイル基であり、(S)を付した炭素原子の
    配置はS配置を示す)で表されるベンジルコハク酸誘導
    体を加水分解することを特徴とする、式 【化2】 (式中の(S)を付した炭素原子の配置はS配置を示
    す)で表されるベンジルコハク酸誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式 【化3】 (式中のAはエチレン基、トリメチレン基、o−フェニ
    レン基またはビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−5−エン
    −2,3−ジイル基であり、(S)を付した炭素原子の
    配置はS配置を示す)で表されるベンジルコハク酸誘導
    体。
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