JPH06329606A - イミノジコハク酸金属塩の製造方法 - Google Patents
イミノジコハク酸金属塩の製造方法Info
- Publication number
- JPH06329606A JPH06329606A JP12169593A JP12169593A JPH06329606A JP H06329606 A JPH06329606 A JP H06329606A JP 12169593 A JP12169593 A JP 12169593A JP 12169593 A JP12169593 A JP 12169593A JP H06329606 A JPH06329606 A JP H06329606A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal salt
- reaction
- maleic acid
- ammonia
- alkaline earth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 有機キレート剤、洗剤用ビルダー、スケール
防止剤、染色向上剤、メッキ助剤、過酸化物安定剤、油
安定剤、製紙用顔料分散剤等として有用なイミノジコハ
ク酸のアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩
を、工業的規模で高収率、高純度で効率よく製造するこ
とのできる方法を提供すること。 【構成】 マレイン酸、マレイン酸アンモニウム塩及び
無水マレイン酸よりなる群から選ばれる少なくとも一種
のマレイン酸化合物と、アンモニアとを反応させてイミ
ノジコハク酸金属塩を製造する方法において、下記の反
応工程(1)〜(3)を順次実施する。 (1)マレイン酸化合物とアンモニアとを水性媒体中で
反応する工程、(2)次いで、アルカリ金属水酸化物及
び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、アルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属塩とする工程、(3)
更に上記金属塩の状態で、70〜130℃で1〜30時
間熟成反応させる工程。
防止剤、染色向上剤、メッキ助剤、過酸化物安定剤、油
安定剤、製紙用顔料分散剤等として有用なイミノジコハ
ク酸のアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩
を、工業的規模で高収率、高純度で効率よく製造するこ
とのできる方法を提供すること。 【構成】 マレイン酸、マレイン酸アンモニウム塩及び
無水マレイン酸よりなる群から選ばれる少なくとも一種
のマレイン酸化合物と、アンモニアとを反応させてイミ
ノジコハク酸金属塩を製造する方法において、下記の反
応工程(1)〜(3)を順次実施する。 (1)マレイン酸化合物とアンモニアとを水性媒体中で
反応する工程、(2)次いで、アルカリ金属水酸化物及
び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、アルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属塩とする工程、(3)
更に上記金属塩の状態で、70〜130℃で1〜30時
間熟成反応させる工程。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イミノジコハク酸金属
塩を製造する方法に関し、より詳細には、有機キレート
剤、洗剤用ビルダー、スケール防止剤、染色向上剤、メ
ッキ助剤、過酸化物安定剤、油安定剤、製紙用顔料分散
剤等として有用なイミノジコハク酸のアルカリ金属塩及
び/又はアルカリ土類金属塩を、マレイン酸化合物とア
ンモニアとの反応によって効率よく製造する方法に関す
るものである。
塩を製造する方法に関し、より詳細には、有機キレート
剤、洗剤用ビルダー、スケール防止剤、染色向上剤、メ
ッキ助剤、過酸化物安定剤、油安定剤、製紙用顔料分散
剤等として有用なイミノジコハク酸のアルカリ金属塩及
び/又はアルカリ土類金属塩を、マレイン酸化合物とア
ンモニアとの反応によって効率よく製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】イミノジコハク酸金属塩は、高いキレー
ト力を有していることが知られており、また、本発明者
らの知見によれば石鹸や洗剤用ビルダーとしても非常に
有用な化合物であることを確認している。
ト力を有していることが知られており、また、本発明者
らの知見によれば石鹸や洗剤用ビルダーとしても非常に
有用な化合物であることを確認している。
【0003】イミノジコハク酸金属塩の製造方法として
は、マレイン酸とアンモニアとの反応による製造方法等
が種々の文献に開示されている。例えば、英国特許第
1,306,331号には、マレイン酸とアンモニアを
1:1.5〜1:2.5のモル比で使用し、60〜15
5℃で反応させることによりイミノジコハク酸金属塩を
得る方法が開示されており、事実、本発明者らが確認し
たところでは、上記方法により、目的とするイミノジコ
ハク酸金属塩を得ることができる。
は、マレイン酸とアンモニアとの反応による製造方法等
が種々の文献に開示されている。例えば、英国特許第
1,306,331号には、マレイン酸とアンモニアを
1:1.5〜1:2.5のモル比で使用し、60〜15
5℃で反応させることによりイミノジコハク酸金属塩を
得る方法が開示されており、事実、本発明者らが確認し
たところでは、上記方法により、目的とするイミノジコ
ハク酸金属塩を得ることができる。
【0004】しかしながらこの方法で得られるイミノジ
コハク酸金属塩の収率は高々70%程度であり、反応時
間の延長等によって収率を高めようとしても、副反応が
進行するだけであってイミノジコハク酸金属塩としての
収率はそれ以上あがらず、収率は却って低下傾向を示す
様になる。しかも、上記反応によって得られる反応液中
には、目的とするイミノジコハク酸金属塩の他に副生成
物としてアスパラギン酸やフマール酸の金属塩が多量に
生成しており、商品として市場に提供するには高度で煩
雑な精製が必要となる。
コハク酸金属塩の収率は高々70%程度であり、反応時
間の延長等によって収率を高めようとしても、副反応が
進行するだけであってイミノジコハク酸金属塩としての
収率はそれ以上あがらず、収率は却って低下傾向を示す
様になる。しかも、上記反応によって得られる反応液中
には、目的とするイミノジコハク酸金属塩の他に副生成
物としてアスパラギン酸やフマール酸の金属塩が多量に
生成しており、商品として市場に提供するには高度で煩
雑な精製が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、イミ
ノジコハク酸金属塩を、副反応を極力生じさせることな
く工業的規模で高収率且つ高純度で経済的に製造するこ
とのできる方法を提供しようとするものである。
情に着目してなされたものであって、その目的は、イミ
ノジコハク酸金属塩を、副反応を極力生じさせることな
く工業的規模で高収率且つ高純度で経済的に製造するこ
とのできる方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る製造方法の構成は、マレイン酸、
マレイン酸アンモニウム塩及び無水マレイン酸よりなる
群から選ばれる少なくとも一種のマレイン酸化合物と、
アンモニアとを反応させてイミノジコハク酸金属塩を製
造する方法において、下記の反応工程(1)〜(3)を
順次実施するところに要旨を有するものである。 (1)マレイン酸化合物とアンモニアとを水性媒体中で
反応する工程、(2)次いで、アルカリ金属水酸化物及
び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、アルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属塩とする工程、(3)
更に上記金属塩の状態で、70〜130℃で1〜30時
間熟成反応させる工程。
のできた本発明に係る製造方法の構成は、マレイン酸、
マレイン酸アンモニウム塩及び無水マレイン酸よりなる
群から選ばれる少なくとも一種のマレイン酸化合物と、
アンモニアとを反応させてイミノジコハク酸金属塩を製
造する方法において、下記の反応工程(1)〜(3)を
順次実施するところに要旨を有するものである。 (1)マレイン酸化合物とアンモニアとを水性媒体中で
反応する工程、(2)次いで、アルカリ金属水酸化物及
び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、アルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属塩とする工程、(3)
更に上記金属塩の状態で、70〜130℃で1〜30時
間熟成反応させる工程。
【0007】尚、上記反応工程(1)においては、マレ
イン酸化合物に対し、1.5〜4倍モルのアンモニアを
使用するのがよく、また反応工程(2)においては、添
加するアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金
属水酸化物の量を、マレイン酸化合物に対し1当量以上
とすることによって、イミノジコハク酸金属塩をより効
率よく製造することができる。
イン酸化合物に対し、1.5〜4倍モルのアンモニアを
使用するのがよく、また反応工程(2)においては、添
加するアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金
属水酸化物の量を、マレイン酸化合物に対し1当量以上
とすることによって、イミノジコハク酸金属塩をより効
率よく製造することができる。
【0008】
【作用】本発明者らが、マレイン酸化合物とアンモニア
を用いたイミノジコハク酸金属塩の製法について種々検
討を進めたところによると、上記文献に記載された様な
方法では、前述の如く反応時間を長くするにつれて副反
応が進行し易くなってアスパラギン酸やフマール酸金属
塩の副生量が増大し、イミノジコハク酸金属塩としての
収率は却って低下するばかりでなく、精製のための処理
効率も悪くなる。その様な事情もあって、上記文献に示
された方法では、目的化合物の収率を低めに抑えること
によって副反応の進行を抑えているものと考えられる。
を用いたイミノジコハク酸金属塩の製法について種々検
討を進めたところによると、上記文献に記載された様な
方法では、前述の如く反応時間を長くするにつれて副反
応が進行し易くなってアスパラギン酸やフマール酸金属
塩の副生量が増大し、イミノジコハク酸金属塩としての
収率は却って低下するばかりでなく、精製のための処理
効率も悪くなる。その様な事情もあって、上記文献に示
された方法では、目的化合物の収率を低めに抑えること
によって副反応の進行を抑えているものと考えられる。
【0009】ところが、本発明者らがその後更に研究を
重ねたところ、マレイン酸とアンモニアを使用しマレイ
ン酸アンモニウム塩の状態である程度反応を進めた後、
これをアルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土
類金属水酸化物によって塩交換せしめ、更に所定の条件
で熟成反応してやれば、イミノジコハク酸金属塩生成反
応がより選択的に進行し、副反応を生じさせることなく
目的化合物を高収率且つ高純度で製造し得ることを知
り、こうした知見を元に更に研究を重ねた結果上記本発
明を完成した。
重ねたところ、マレイン酸とアンモニアを使用しマレイ
ン酸アンモニウム塩の状態である程度反応を進めた後、
これをアルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土
類金属水酸化物によって塩交換せしめ、更に所定の条件
で熟成反応してやれば、イミノジコハク酸金属塩生成反
応がより選択的に進行し、副反応を生じさせることなく
目的化合物を高収率且つ高純度で製造し得ることを知
り、こうした知見を元に更に研究を重ねた結果上記本発
明を完成した。
【0010】本発明で原料物質として用いられるマレイ
ン酸化合物としては、マレイン酸、そのアンモニウム塩
もしくは無水マレイン酸が使用され、これらは単独で使
用してもよいし或は2種以上を併用することもできる。
またマレイン酸またはそのアンモニウム塩は固形、スラ
リー、水溶液等のいずれの形態で使用してもよく、また
無水マレイン酸は固形状あるいは溶融状態で使用するこ
とができる。
ン酸化合物としては、マレイン酸、そのアンモニウム塩
もしくは無水マレイン酸が使用され、これらは単独で使
用してもよいし或は2種以上を併用することもできる。
またマレイン酸またはそのアンモニウム塩は固形、スラ
リー、水溶液等のいずれの形態で使用してもよく、また
無水マレイン酸は固形状あるいは溶融状態で使用するこ
とができる。
【0011】使用するアンモニアは水溶液あるいはガス
状のいずれの形態でもよく、また両者を併用することも
できる。尚、反応工程(2)の最終段階ではアンモニア
を除去することも有効であり、このアンモニアは常法に
従って回収し再使用することも勿論可能である。以下、
反応工程(1)〜(3)について、夫々の好ましい具体
的条件を説明する。
状のいずれの形態でもよく、また両者を併用することも
できる。尚、反応工程(2)の最終段階ではアンモニア
を除去することも有効であり、このアンモニアは常法に
従って回収し再使用することも勿論可能である。以下、
反応工程(1)〜(3)について、夫々の好ましい具体
的条件を説明する。
【0012】反応工程(1):まずマレイン酸化合物と
アンモニアとの反応においては、反応開始時においてマ
レイン酸化合物と、その1.5〜4.0倍モル、好まし
くは1.8〜2.5倍モルのアンモニアを使用し、これ
らを水性媒体中で反応させる。このとき、マレイン酸化
合物に対するアンモニアの量が1.5倍モル未満では、
仕込マレイン酸の反応が十分に進まず、結果として最終
反応終了後の目的物の収率および純度が十分に上がらな
くなる。一方、4倍モルを超えてもそれ以上の収率向上
は認められず、経済的に無駄である。
アンモニアとの反応においては、反応開始時においてマ
レイン酸化合物と、その1.5〜4.0倍モル、好まし
くは1.8〜2.5倍モルのアンモニアを使用し、これ
らを水性媒体中で反応させる。このとき、マレイン酸化
合物に対するアンモニアの量が1.5倍モル未満では、
仕込マレイン酸の反応が十分に進まず、結果として最終
反応終了後の目的物の収率および純度が十分に上がらな
くなる。一方、4倍モルを超えてもそれ以上の収率向上
は認められず、経済的に無駄である。
【0013】このときの好ましい反応温度は、90〜1
80℃、より好ましくは95〜150℃であり、反応温
度が90℃より低い場合は反応速度が遅くなって収率を
高めるのに長時間を要するので実用的でなく、一方18
0℃を超える高温になると副反応が起こり易くなって収
率は却って低下傾向を示す様になる。このとき、反応前
あるいは反応の途中で反応液を濃縮することによって反
応速度を高めることも有効である。反応時間は、反応温
度、反応系の濃度あるいはアンモニアの使用量等によっ
て異なるので一律に定めることはできないが、通常は
0.1〜20時間、より一般的には0.2〜10時間の
範囲で実施される。
80℃、より好ましくは95〜150℃であり、反応温
度が90℃より低い場合は反応速度が遅くなって収率を
高めるのに長時間を要するので実用的でなく、一方18
0℃を超える高温になると副反応が起こり易くなって収
率は却って低下傾向を示す様になる。このとき、反応前
あるいは反応の途中で反応液を濃縮することによって反
応速度を高めることも有効である。反応時間は、反応温
度、反応系の濃度あるいはアンモニアの使用量等によっ
て異なるので一律に定めることはできないが、通常は
0.1〜20時間、より一般的には0.2〜10時間の
範囲で実施される。
【0014】反応工程(2):この工程では、上記マレ
イン酸化合物とアンモニアとの反応終了後、反応開始時
に用いたマレイン酸化合物に対して1当量以上、好まし
くは1当量〜1.2当量のアルカリ金属水酸化物及び/
又はアルカリ土類金属水酸化物(以下、「添加水酸化
物」ともいう)を加えて塩交換を行なう。
イン酸化合物とアンモニアとの反応終了後、反応開始時
に用いたマレイン酸化合物に対して1当量以上、好まし
くは1当量〜1.2当量のアルカリ金属水酸化物及び/
又はアルカリ土類金属水酸化物(以下、「添加水酸化
物」ともいう)を加えて塩交換を行なう。
【0015】このとき、添加水酸化物の量が1当量に満
たない場合は、引き続いて行なわれる熟成反応時に副生
成物として種々のアミド化物が生成し易くなり、目的物
の収率および純度向上の目的が有効に生かせなくなる。
一方、1.2当量を超える場合は、大過剰のアルカリも
しくはアルカリ土類金属水酸化物の存在によって熟成反
応時にマレイン酸のフマール化が起こり易くなり、目的
物の収率および純度が低下傾向を示す様になる。
たない場合は、引き続いて行なわれる熟成反応時に副生
成物として種々のアミド化物が生成し易くなり、目的物
の収率および純度向上の目的が有効に生かせなくなる。
一方、1.2当量を超える場合は、大過剰のアルカリも
しくはアルカリ土類金属水酸化物の存在によって熟成反
応時にマレイン酸のフマール化が起こり易くなり、目的
物の収率および純度が低下傾向を示す様になる。
【0016】この工程では、上記反応によって生成する
アンモニウム塩をアルカリ金属塩に効率よく塩交換させ
るため、好ましくは50〜180℃、より好ましくは8
0〜130℃で処理を行なう。このとき50℃未満の温
度では塩交換の速度が遅く非能率的であり、一方、18
0℃を超える高温になると副反応を生じる恐れが生じて
くる。尚、この工程の最終段階では、アンモニアを除去
することによって塩交換を加速することも有効であり、
このアンモニアは常法に従って回収することも勿論可能
である。
アンモニウム塩をアルカリ金属塩に効率よく塩交換させ
るため、好ましくは50〜180℃、より好ましくは8
0〜130℃で処理を行なう。このとき50℃未満の温
度では塩交換の速度が遅く非能率的であり、一方、18
0℃を超える高温になると副反応を生じる恐れが生じて
くる。尚、この工程の最終段階では、アンモニアを除去
することによって塩交換を加速することも有効であり、
このアンモニアは常法に従って回収することも勿論可能
である。
【0017】反応工程(3):この工程は熟成反応とし
て位置付けられるものであり、70〜130℃、好まし
くは90〜120℃とし、この温度範囲で1〜30時
間、より好ましくは3〜10時間熟成反応を行なう必要
がある。ちなみに、該熟成反応の温度が70℃未満で
は、熟成反応の速度が十分に上がらず、目的化合物の収
率および純度を十分に高めることができず、一方130
℃を超える高温になると、マレイン酸のフマール化によ
る収率および純度の低下および反応液の着色が進行して
しまう。
て位置付けられるものであり、70〜130℃、好まし
くは90〜120℃とし、この温度範囲で1〜30時
間、より好ましくは3〜10時間熟成反応を行なう必要
がある。ちなみに、該熟成反応の温度が70℃未満で
は、熟成反応の速度が十分に上がらず、目的化合物の収
率および純度を十分に高めることができず、一方130
℃を超える高温になると、マレイン酸のフマール化によ
る収率および純度の低下および反応液の着色が進行して
しまう。
【0018】上記反応工程(1)〜(3)の反応におけ
る気相条件には特に制限がなく、空気や酸素雰囲気下、
もしくは窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行な
うことができる。これらの反応工程(1)〜(3)は同
じ反応釜で実施してもよいし、あるいは別々の反応釜で
行なってもよく、また、回分式および連続式のいずれを
採用しても構わない。かくして得られるイミノジコハク
酸金属塩は、水溶液のままで商品化し得ることはもとよ
り、必要により乾燥し粉末として商品化することもでき
る。また、より高純度品が要求される場合には、公知の
方法により精製して用いることもできる。
る気相条件には特に制限がなく、空気や酸素雰囲気下、
もしくは窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行な
うことができる。これらの反応工程(1)〜(3)は同
じ反応釜で実施してもよいし、あるいは別々の反応釜で
行なってもよく、また、回分式および連続式のいずれを
採用しても構わない。かくして得られるイミノジコハク
酸金属塩は、水溶液のままで商品化し得ることはもとよ
り、必要により乾燥し粉末として商品化することもでき
る。また、より高純度品が要求される場合には、公知の
方法により精製して用いることもできる。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲
で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、
それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲
で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、
それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0020】実施例1 無水マレイン酸58gを29重量%のアンモニア水5
8.6gに溶解し、100℃で5時間反応させた。反応
液に83.3gの48重量%の水酸化ナトリウム水溶液
を添加し、窒素ガスを吹込むことによって残存アンモニ
アを除去しつつこれを回収しながら80℃で0.5時間
加熱撹拌した後、さらに100℃で8時間熟成反応を行
なった。反応終了後、反応液中の有機酸ナトリウム塩の
組成を高速液体クロマトグラフィーにて分析したとこ
ろ、表1に示す結果を得た。
8.6gに溶解し、100℃で5時間反応させた。反応
液に83.3gの48重量%の水酸化ナトリウム水溶液
を添加し、窒素ガスを吹込むことによって残存アンモニ
アを除去しつつこれを回収しながら80℃で0.5時間
加熱撹拌した後、さらに100℃で8時間熟成反応を行
なった。反応終了後、反応液中の有機酸ナトリウム塩の
組成を高速液体クロマトグラフィーにて分析したとこ
ろ、表1に示す結果を得た。
【0021】実施例2〜10 実施例1において、反応条件を表1に示す様に変更した
以外は同様にして反応を行ない、表1に示す結果を得
た。比較例1〜8 実施例1において、反応条件を表1に示す様に変更した
以外は同様にして反応を行ない、表1に示す結果を得
た。
以外は同様にして反応を行ない、表1に示す結果を得
た。比較例1〜8 実施例1において、反応条件を表1に示す様に変更した
以外は同様にして反応を行ない、表1に示す結果を得
た。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、マ
レイン酸化合物とアンモニアを反応させた後、アルカリ
もしくはアルカリ土類金属水酸化物を添加してから所定
の条件で熟成反応を行なうことにより、副反応を生じる
ことなく高純度のイミノジコハク酸金属塩を高収率で製
造し得ることになった。
レイン酸化合物とアンモニアを反応させた後、アルカリ
もしくはアルカリ土類金属水酸化物を添加してから所定
の条件で熟成反応を行なうことにより、副反応を生じる
ことなく高純度のイミノジコハク酸金属塩を高収率で製
造し得ることになった。
Claims (3)
- 【請求項1】 マレイン酸、マレイン酸アンモニウム塩
及び無水マレイン酸よりなる群から選ばれる少なくとも
一種のマレイン酸化合物と、アンモニアとを反応させて
イミノジコハク酸金属塩を製造する方法において、下記
の反応工程(1)〜(3)を順次実施することを特徴と
するイミノジコハク酸金属塩の製造方法。 (1)マレイン酸化合物とアンモニアとを水性媒体中で
反応する工程、(2)次いで、アルカリ金属水酸化物及
び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、アルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属塩とする工程、(3)
更に上記金属塩の状態で、70〜130℃で1〜30時
間熟成反応させる工程。 - 【請求項2】 反応工程(1)において、マレイン酸化
合物に対し、1.5〜4倍モルのアンモニアを使用する
請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 反応工程(2)において、添加するアル
カリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物
の量が、マレイン酸化合物に対し1当量以上である請求
項1又は2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12169593A JPH06329606A (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | イミノジコハク酸金属塩の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12169593A JPH06329606A (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | イミノジコハク酸金属塩の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06329606A true JPH06329606A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=14817597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12169593A Pending JPH06329606A (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | イミノジコハク酸金属塩の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06329606A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998045251A1 (de) * | 1997-04-04 | 1998-10-15 | Bayer Aktiengesellschaft | Herstellung und verwendung von iminodibernsteinsäuresalzen |
EP1586555A3 (de) * | 2004-03-16 | 2005-12-21 | Lanxess Deutschland GmbH | Lagerstabile Iminodisuccinatlösungen |
US7183429B2 (en) | 2002-04-29 | 2007-02-27 | Lanxess Deutschland Gmbh | Preparation and use of iminodisuccinic acid ammonium metal salts |
-
1993
- 1993-05-24 JP JP12169593A patent/JPH06329606A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998045251A1 (de) * | 1997-04-04 | 1998-10-15 | Bayer Aktiengesellschaft | Herstellung und verwendung von iminodibernsteinsäuresalzen |
US6107518A (en) * | 1997-04-04 | 2000-08-22 | Bayer Aktiengesellschaft | Preparation and use of iminodisuccinic acid salts |
US6207010B1 (en) | 1997-04-04 | 2001-03-27 | Bayer Aktiengesellschaft | Preparation and use of iminodisuccinic acid salts |
US7183429B2 (en) | 2002-04-29 | 2007-02-27 | Lanxess Deutschland Gmbh | Preparation and use of iminodisuccinic acid ammonium metal salts |
EP1586555A3 (de) * | 2004-03-16 | 2005-12-21 | Lanxess Deutschland GmbH | Lagerstabile Iminodisuccinatlösungen |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4012568B2 (ja) | ハロ置換芳香族酸の製造方法 | |
JPS6136509B2 (ja) | ||
JPH06329606A (ja) | イミノジコハク酸金属塩の製造方法 | |
JP3326867B2 (ja) | イミノジコハク酸金属塩の製造方法 | |
JP3998747B2 (ja) | ヒドロキシイミノジコハク酸アルカリ金属塩の製造方法 | |
JP3003287B2 (ja) | N−アルキルアミノエタンスルホン酸ナトリウムの製法 | |
US5030751A (en) | Process for the preparation of mixed 2,2'-oxydisuccinate/carboxymethyloxysuccinate | |
JPH0276836A (ja) | エーテルカルボン酸金属塩の製造方法 | |
JPH04273844A (ja) | 2,2′−オキシジコハク酸塩の製造方法 | |
JP2002012786A (ja) | アントラキノン系反応染料の製造方法 | |
JPS6252730B2 (ja) | ||
JPH04235956A (ja) | アントラニル酸の製造法 | |
JP2606633B2 (ja) | シス−エポキシこはく酸アルカリ金属塩の製造方法 | |
JPH0413657A (ja) | 2,4―ジアミノベンゼンスルホン酸の製造方法 | |
JPH11171825A (ja) | 塩化ベンゾイルの製造方法 | |
JP2606367B2 (ja) | キニザリンの製造方法 | |
JP3831021B2 (ja) | 2−インダノン類の製造方法 | |
JP4029510B2 (ja) | 5−アミノ−1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 | |
JPH07109245A (ja) | 4,5−ジクロロフタル酸又はその塩の製造方法 | |
JPH05178833A (ja) | N−シアノアセトアミジン誘導体の製造方法 | |
JPH11292838A (ja) | β−ナフタレンスルホン酸の製造方法 | |
US5391823A (en) | Process for the preparation of 2,2'-oxydisuccinate | |
EP3645506A1 (en) | Process for the preparation of a mixture of chelating agents, mixture of chelating agents and methods of using them | |
CA3067494A1 (en) | Process for the preparation of a mixture of chelating agents, mixture of chelating agents and methods of using them | |
JPH11180953A (ja) | インドール−3−カルボン酸の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030610 |