JPH0617519U

JPH0617519U - 鞄

Info

Publication number: JPH0617519U
Application number: JP6786892U
Authority: JP
Inventors: 鐵雄中條
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-08-17
Filing date: 1992-08-17
Publication date: 1994-03-08

Abstract

(57)【要約】【目的】アタッシュケースの如き剛性材製鞄にあっ
て、鞄全体を開放することなく、必要な収納物を簡単に
取り出せるようにする。【構成】剛性材製鞄において、この鞄本体１の側面壁
３の適当な位置に、鞄本体１の内室８に対して仕切り隔
壁９をもって鞄本体１内に区画された収納側室７に連通
する開口を形成する。この開口を開閉する蓋扉５を、鞄
本体１の施錠時でも開閉できるようにして側面壁３に設
け、開放した開口によって適宜な収納物Ｐを収納側室７
内に出し入れできるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は鞄に係り、例えばアタッシュケースの如き剛性材製の鞄にあって、使用頻度の高い携帯用品、書類、雑誌等の各種の収納物を鞄全体を開放することなく、簡単に取り出せるようにした鞄に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の、いわゆるアタッシュケースとして市場に提供されている剛性材製の鞄は、例えば硬質プラスチックス、軽量金属その他の剛体製の素材によって外部が堅牢なものとして形成されており、内部に収納した書類その他が外部からの衝撃等から十分に保護されるように配慮されている。そして、このアタッシュケースは、全体が見開き状に開放されるように形成され、把手が設けてある上面壁に配した錠によって施錠されるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このようなアタッシュケースを使用しているとき、雑踏等の混雑した場所や電車その他の交通機関に乗車した場合等にあっても、必要時では、収納した書類、使用頻度の高い収納物等を直ちに取り出したり、収納したりしなければならないことがある。しかしながら、この種のアタッシュケースは、剛性材にて形成してあり、通常は外面に補助のサイドポケットが全くないために、鞄本体内に全てを収納せざるを得ないから、それらの収納物は、鞄全体を開放して出し入れを行なう必要がある。

【０００４】そのため、混雑した場所や交通機関内等であっても、施錠を外し全体を開いて収納物を取り出さなくてはならず、周囲の人に気を使って全体を開いたり、全体を開放するために他人に収納物を見られたりすることが多くなって、使用上非常に嫌な思いをしてしまう問題点があった。更には、全体を開放するようにすれば、その分、周囲の人達に迷惑がかかってしまうものでもあった。

【０００５】そこで、この考案は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、例えば使用頻度の高い携帯用品、書類、雑誌等の各種の収納物を鞄全体を開放することなく、取り出せるようにし、しかも、その取り出しは、雑踏等の混雑した場所や交通機関に乗車した場合であっても、内部が覗かれることなく、手軽に行えるようにした鞄を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するため、この考案にあっては、施錠可能に形成された剛性材製の鞄において、この鞄本体１の側面壁３の適位置には、鞄本体１の内室８に対して仕切り隔壁９をもって鞄本体１内に区画された収納側室７に連通する開口を形成し、この開口を開閉する蓋扉５を、鞄本体１の施錠時でも開閉可能にして側面壁３に設けたことを特徴とする。

【０００７】また、収納側室７は、この収納側室７内に収納する収納物Ｐの形状に対応して形成した区画リブ１１によって区画して構成することができる。

【０００８】仕切り隔壁９は、取外し可能に形成することもできる。

【０００９】

【作用】

この考案に係る鞄にあって、剛性材製の鞄本体１は、これの内部に区画された内室８、収納側室７夫々に収納した各種の収納物Ｐ、例えば書類等を外部からの衝撃その他から十分に保護し、安全性を確保させる。

【００１０】収納側室７は、鞄本体１に収納する使用頻度の高い収納物Ｐを収納保管させ、側面壁３に形成した開口によって当該収納物Ｐを出し入れさせる。開口を開閉する蓋扉５は、閉塞時では収納側室７を確実に閉鎖して収納物Ｐを保護し、開放時では鞄本体１自体の施錠の解除、全体の開放を行なわせることなく、必要な収納物Ｐを出し入れさせる。

【００１１】仕切り隔壁９は、鞄本体１内を内室８と収納側室７とに区画し、収納側室７がわを蓋扉５の開放によって外部に開放しても、内室８自体の外部との連通開放を阻止し、内室８内に収納した収納物Ｐの盗難、外部からの覗き等を防止させる。

【００１２】仕切り隔壁９に形成した区画リブ１１は、収納側室７内に収納した収納物Ｐを整理して収納させ、ガタを少なくし、収納物Ｐの安全性、安定性を確保させる。

【００１３】仕切り隔壁９の取り外しは、必要によっては内室８内部を広く使用させ、また、その取り付けによって内室８の機密安全性を確保させる。

【００１４】

【実施例】

以下、図面を参照してこの考案の一実施例を説明するに、図において示される符号１は、例えば硬質プラスチックスや軽量金属の如き剛性材にて成る施錠可能な鞄本体であり、上面壁１ａに形成してある開口を、底面壁４部分を中心に前後方向に見開き状にさせて開放できるようにしてある。そして、把手２が設けられている上面壁１ａには、錠１２が左右で２個配してあって、閉じた状態で２個の錠１２を同時に操作することで、施錠あるいは解錠できるように形成してある。

【００１５】この鞄本体１自体は、内部に配装した仕切り隔壁９によって、鞄本体１自体の開口に連通する内室８と、この内室８に隔てられている収納側室７とに区画形成されている。収納側室７自体は、鞄本体１の側面壁３の適位置に形成した開口によって外部に連通しており、側面壁３には、この開口を開閉する蓋扉５を設けてある。

【００１６】図示例にあっての蓋扉５は、鞄本体１の上面壁１ａの端縁から側面壁３における上下方向略中間部分までの上側部分のものとしてあり、側面壁３の略中間部分に設けた蝶番６によって揺動開閉するように形成され（図２参照）、その上縁には蓋扉５自体を手指等にて開けやすいようにするっまみ片５ａが設けてある。

【００１７】この蓋扉５は、その上端縁側を止着部１０により止着して開口を閉塞できるようにしてあり、前記錠１２による施錠時にあっても開閉可能に形成してある。この場合に、止着部１０は、例えば磁石を用いて止着できるように形成されていて、蓋扉５を揺動させるための蝶番６自体は、側面壁３の内側に配して外部から取り外せないように形成されている。尚、止着部１０は、磁石を用いる場合に限定されず、その他の構造のものであってもよく、必要があれば施錠可能に形成することもできる。

【００１８】また、蓋扉５自体は、図示のような揺動構造のものに限らず、上下あるいは左右方向等にスライドするスライド式に構成したり、着脱式に構成したりする等の適宜な変更が可能である。更には、蓋扉５によって開口を閉塞したときには、蓋扉５の外側面が鞄本体１の外側面と面一状になるようにして良好な体裁を呈するようにし、必要があれば、蓋扉５を鞄本体１の側面壁３に形成した開口周縁の段部内に嵌まり込むように形成することもでき、閉塞時では、内部の収納品Ｐを外部からの衝撃等から十分に保護できるように配慮する。

【００１９】そしてまた、収納側室７は、図３に示すように、その収納側室７に収容する適宜な収納物Ｐの形状に対応して、仕切り隔壁９面上に形成した区画リブ１１によって区画してある。これによって、収納側室７内での収納物Ｐ、例えば、文庫本、携帯電話機、カセットテープレコーダーその他を整理された状態で収納でき、収納時のガタツキを少なくし、収納物Ｐを取り出し易く、かっ安全性も確保することができる。

【００２０】一方、仕切り隔壁９は、図２に示すように、鞄本体１内の全体にわたって上下方向で形成されており、固定式あるいは着脱式に配装される。この仕切り隔壁９は、取外せないように固定式に形成すれば、内室８の機密上の安全性は一層確保でき、取外し可能に着脱式に形成すれば、必要によっては鞄本体１内部を広く使用することができるばかりでなく、必要な時にその仕切り隔壁９を元に戻すことで内室８の機密安全性を確保できるものである。

【００２１】尚、この考案に係る鞄は、アタッシュケースとして構成した場合の前述した実施例に限定されることはなく、スーツケース、ゴルフバッグケースその他の剛性材製の各種の鞄等に実施できることは言うまでもない。

【００２２】

【考案の効果】

このように形成されたこの考案によれば、鞄本体１の内室８自体の安全性は確保されながら、使用頻度の高い収納物Ｐ等を収納側室７内に収納しておくことで、いちいち施錠を外して鞄全体１全体を開放せずに、蓋扉５のみを開閉するだけで極めて容易にその使用頻度の高い収納物Ｐを出し入れすることができる。すなわち、使用頻度の高い各種の携帯用品、書類、雑誌等の各種の収納物Ｐを鞄本体１内に収納しなくてもよいことで、雑踏等の混雑した場所や交通機関に乗車した場合であっても手軽に取り出すことができるものである。

【００２３】これは、この考案が、鞄本体１の側面壁３の適当な位置に、鞄本体１の内室８に対して仕切り隔壁９をもって鞄本体１内に区画された収納側室７に連通する開口を開閉する蓋扉５を、鞄本体１の施錠時でも開閉できるようにして側面壁３に設け、開放した開口によって適宜な収納物Ｐを収納側室７内に出し入れできるようにしたからであり、鞄本体１の施錠を外して全体を開いて収納物Ｐを取り出す必要もないから、周囲の人に気を使って全体を開く必要がなく、他人に内室８内の収納物Ｐを覗かれることもないため、使用に際し、非常に便利なものとすることができる。

【００２４】また、収納側室７を、この収納側室７に収容する収納物Ｐの形状に対応して区画リブ１１によって区画してあるから、収納側室７内における収納物Ｐは整理、収納され、ガタも少なくなるので収納物Ｐの安全性も確保できる。

【００２５】着脱式に取り外しができる仕切り隔壁９は、鞄本体１内を内室８、収納側室７夫々に区画された両者８，９相互間の隔りを取り外すことで、必要によっては鞄本体１内部を広く使用することができ、また、仕切り隔壁９を元に戻すことで内室８の機密安全性は確保される。

【００２６】以上説明Ｌたように、内部に収納することで携帯する各種の使用頻度の高い携帯用品、書類、雑誌等の収納物を鞄本体全体を開放せずとも出し入れでき、しかも、その取出しに際し、混雑した場所、電車等の乗車時等であっても手軽に行えるもので、また、収納した収納物は、剛性材の鞄本体によって外部からの衝撃その他から十分に保護されるのであり、非常に便利に使用できる等の実用上極めて有益な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】蓋扉を開放した状態の斜視図である。

【図２】縦断面図である。

【図３】他の実施例における一部切欠斜視図である。

【符号の説明】

Ｐ収納物１鞄本体１ａ上面壁２把手３側面壁４底面壁５蓋扉５ａつまみ片６蝶番７収納側室８内室９仕切り隔壁１０止着部１１区画リブ１２錠

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】施錠可能に形成された剛性材製の鞄にお
いて、この鞄本体の側面壁の適位置には、鞄本体の内室
に対して仕切り隔壁をもって鞄本体内に区画された収納
側室に連通する開口を形成し、この開口を開閉する蓋扉
を、鞄本体の施錠時でも開閉可能にして側面壁に設けた
ことを特徴とする鞄。
【請求項２】収納側室は、この収納側室内に収納する
収納物の形状に対応して形成した区画リブによって区画
してある請求項１記載の鞄。
【請求項３】仕切り隔壁は、取外し可能に形成してあ
る請求項１または２記載の鞄。