JPH06169179A - 電子装置の壁掛け型収納箱構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内部構造体とカバーおよびベースとカバーの
嵌合において、ベースとカバー、および内部構造体とカ
バーとの嵌合性と安全性が向上する電子装置の壁掛け型
収容箱構造を提供することである。 【構成】 壁面に取り付けられる壁面固定金具３とこの
壁面固定金具３に装着される電子装置本体１とを備え、
この電子装置本体１をベース８と内部構造体４０とカバ
ー１１とで構成し、内部構造体４０に対するカバー１１
の挿入時に、カバー１１の周囲内面およびカバー１１に
設けたガイド部材２３による内部構造体４０の案内を構
成する上下ガイド手段と、且つベース８に対しカバー１
１の挿入時にカバー１１の内面に摺接するガイド用スロ
ープ部８ａ、８ｂを有する左右ガイド手段を具備して、
内部構造体４０とカバー１１およびベース８とカバー１
１の嵌合性と安全性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子装置の壁掛け型収
納箱構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の収納箱構造において、厚さ寸法
が大きい筐体の、ベースとカバーの嵌合品は、別個に設
けた支柱をガイドとした構造、または実開昭６２−１６
３９８７号公報記載のように、壁面に取り付けられるロ
アカバーとアッパーカバーとを備え、両カバーを合わせ
しめた構造のものがある。

【０００３】また、この種の収納箱構造のケーブル導入
口部においては、電源供給ケーブルおよび機能ケーブル
をコネクタ付ケーブルにて導入するに当たり、コネクタ
が通り抜けられる穴の開口部が必要なため、コネクタ付
ケーブルを挿入後、この穴の開口部に対し、ケーブル部
を逃がした別個の塞ぎ板を設けて、開口部を最小限の大
きさに塞いでいる。この種の技術に関連するものに、実
開平１−１３３７８０号公報記載のものがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の従来の収納箱構
造にあっては、内部構造体とカバーおよびベース（ロア
カバー）とカバー（アッパーカバ−）の嵌合において、
ベースとカバー、および内部構造体とカバーとの嵌合性
と安全性に問題があったし、また、コネクタケーブル導
入においては、別個の塞ぎ板を設けるなどコネクタケー
ブルの配線整理と挿抜作業に問題があった。

【０００５】本発明は、上記の問題点を解消するもので
あり、その第１の目的とするところは、内部構造体とカ
バーおよびベースとカバーの嵌合において、ベースとカ
バー、および内部構造体とカバーとの嵌合性と安全性が
向上する電子装置の壁掛け型収容箱構造を提供するにあ
る。

【０００６】また、本発明の第２の目的とするところ
は、コネクタケーブル導入においては、コネクタケーブ
ルの配線整理と挿抜作業がやり易くなる電子装置の壁掛
け型収容箱構造を提供するにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の第１の目的を達成
するために、本発明は、壁面に取り付けられる壁面固定
金具とこの壁面固定金具に装着される電子装置本体とを
備え、この電子装置本体をベースと内部構造体とカバー
とで構成し、内部構造体に対するカバーの挿入時に、カ
バーの周囲内面およびカバーに設けたガイド部材による
内部構造体の案内を構成する上下方向のガイド手段と、
且つベースに対しカバーの挿入時にカバーの内面に摺接
するガイド用スロープ部を有する左右方向のガイド手段
を具備したことを特徴とする。

【０００８】また、上記の第２の目的を達成するため
に、本発明は、請求項１に記載の壁掛け型収納箱の構造
において、電源および信号機能の電子装置本体への導入
に際し、コネクタケーブルをベースのケーブル導入口部
よりケーブル金具を案内にして導入し、このケーブル金
具をベースに固定して、コネクタケーブルをカバーのケ
ーブル逃げ用の切欠部に挿入すると共に、このコネクタ
ケーブルをケーブル金具のケーブル保持部で保持したこ
とを特徴とする。

【０００９】

【作用】請求項１の構成により、内部構造体とカバーお
よびベースとカバーの嵌合において、ベースとカバー、
および内部構造体とカバーとの嵌合性と安全性が向上す
る。

【００１０】請求項２の構成により、コネクタケーブル
導入においては、ケーブル金具を使用することにより、
コネクタケーブルの配線整理と挿抜作業がやり易くな
る。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に従い説明す
る。

【００１２】図１は本発明の一実施例の電子装置の壁掛
け型収納箱構造の全体斜視図（ただし、ケーブルは図示
なし）、図２は同分解斜視図である。図１における１は
壁掛け型の電子装置本体を、２はアダプタを、３は壁面
固定金具をそれぞれ示す。

【００１３】前記電子装置本体１は、カバー１１とユニ
ット枠９とベース８とを備えている。このカバー１１は
正面部１１Ａと上、下面部１１Ｂ、１１Ｃと左、右面部
１１Ｄ、１１Ｅを有しており、後面部が解放された箱型
形状である。このカバー１１の左、右面部１１Ｄ、１１
Ｅの後縁部の上下には、後部は上下に開いて先側に行く
に従って狭まるガイド部１１ａが形成したあり、このガ
イド部１１ａの先端にはねじ挿入部１１ｂが形成してあ
る。また、カバー１１の上面部１１Ｂの後縁部の中央に
は平面四角形状に切欠部１１ｃが形成してある。

【００１４】また、前記カバー１１の左、右面部１１
Ｄ、１１Ｅの内面上部にはアングル材から成るガイド部
材２３が水平に固着してあり、これらのガイド部材２３
の水平部位２３ａの後端部が上方に向かって反ってい
る。また、カバー１１の正面部１１Ａには窓１１ｅが形
成してある。

【００１５】前記ユニット枠９は、左右一対の側板１
６、上下一対のビーム１７およびガイドレール１８、さ
らにヒューズ６および切替えスイッチ７を有する中間ビ
ーム２２を備えており、このユニット枠９には、プリン
ト回路基板に電子部品を組立実装して成るパッケージ１
９およびパッケージ２０（最大４枚まで実装）が前記ガ
イドレール１８に合わせ挿入してあり、パッケージ１９
およびパッケージ２０は印刷配線板１５にコネクタ接続
されている。そして、ユニット枠９はパッケージ１９お
よびパッケージ２０を組み込んだ状態で内部構造体４０
を構成している。

【００１６】また、各パッケージ１９、２０に一体とな
っている前面のパッケージ金具２１を樹脂頭ネジ１２に
て上記ビーム１７に固定することにより、各パッケージ
１９、２０のコネクタ接続部は抜け止め機能を備えてい
る。又、図９に示す通り、樹脂頭ネジ１２は、カバー１
１を挿入した際のストッパーとなり、頭部が樹脂のた
め、緩衝機能を有するものである。

【００１７】前記ベース８は面部８Ａと上、下面部８
Ｂ、８Ｃと左、右面部８Ｄ、８Ｅとを有し、この上面部
８Ｂの先部は下方に向けて傾斜させてあり、また、上面
部８Ｂの左、右縁部には先側に行くに従って内方に向か
うガイド用スロープ部８ａが形成してある。また、下面
部８Ｃの左、右縁部には先側に行くに従って内方に向か
うガイド用スロープ部８ｂが形成してある。

【００１８】前記電子装置本体１の組み立ては、前記ベ
ース８にユニット枠９を固定ネジ１０にて固定し、カバ
ー１１をユニット枠９およびベース８に挿入し、樹脂頭
ネジ１２にて固定することにより行われる。

【００１９】この場合、上下方向のガイド手段による案
内と、左右方向のガイド手段による案内とが行われる。
この上下方向のガイド手段により案内は、前記ベース８
に対し樹脂頭ネジ１２にてカバー１１を固定するまでに
ある。

【００２０】すなわち、図５イ部では図６に示すよう
に、左右の側板１６のニ部を図５ロ部および図７に示す
カバー１１のホ部を合わせ、カバー１１を水平方向に挿
入すると図５ハ部および図８で示す左右の側板１６のヘ
部が前記ガイド部材２３のト面に誘導され、ガイド部材
２３が側板１６に案内される。そして、前記カバー１１
をさらに挿入すると、カバー１１にあるチ部（図２参
照）のガイド部１１ａが、ベース８にあらかじめ仮止め
してある樹脂頭ネジ１２が案内されて、ねじ挿入部１１
ｂの位置へ誘導されてベース８にカバー１１が嵌合され
る。

【００２１】左右方向のガイド手段による案内は次の通
りである。すなわち、上述の上下方向のガイド手段によ
り、ベース８に対しカバー１１を挿入してゆくと、ベー
ス８の上面面８Ｂおよび下面部８Ｃにある左右一対のガ
イド用スロープ８ａ、８ｂがカバー１１の周囲内面（カ
面）（図１０参照）を介する誘導機構となり、ベース８
にカバー１１が嵌合される。

【００２２】本発明の壁掛け型収納箱構造の壁面Ｄへの
固定は、壁面Ｄに対し、壁面固定金具３をアンカーボル
ト４にて固定し、その後、電子装置本体１とアダプタ２
を固定ネジ５にて連結し、壁面固定金具３に固定ネジ１
３にて固定する。

【００２３】ヒューズ６および切替えスイッチ７は、と
もに前記電子装置本体１の表面よりも内部に実装するこ
とにより、誤った接触等による誤動作を防止する構造と
なっている。

【００２４】電源および信号機能の壁掛け型収納箱構造
への導入は、コネクタケーブル３０がベース８の上面部
８Ｂにあるケーブル導入口部３１よりケーブル金具１４
を案内にして導入され、バックボード１５の電源および
信号機能コネクタに接続されることにより行われる。

【００２５】すなわち、前記ケーブル金具１４は、取付
部１４ａの先部にケーブル保持部１４ｂを形成したもの
である。そして、図１１、図１２に示すようにケーブル
金具１４を、取付部１４ａをベース８に固定ネジ２４で
固定してこのベース８に取り付け、カバー１１をベース
８に挿入の際、ワ部に示すようにコネクタケーブル３０
をカバー１１のケーブル逃げ用の切欠部１１ｃに挿入
し、このコネクタケーブル３０をケーブル金具１４のケ
ーブル保持部１４ｂで保持してあり、このケーブル金具
１４の使用によりコネクタケーブル３０の配線整理によ
る固定、コネクタ挿抜スペースの確保が得られる。

【００２６】なお、図１３はケーブル導入口部３１にお
ける、ケーブル金具１４の他の実施例を示し、図１２の
ケーブル金具１４を壁面側より固定ネジ２４にて固定す
るに対し、ケーブル金具１４を正面側より固定ネジ２４
にて固定するものである。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、壁面に
取り付けられる壁面固定金具とこの壁面固定金具に装着
される電子装置本体とを備え、この電子装置本体をベー
スと内部構造体とカバーとで構成し、内部構造体に対す
るカバーの挿入時に、カバーの周囲内面およびカバーに
設けたガイド部材による内部構造体の案内を構成する上
下のガイド手段と、且つベースに対しカバーの挿入時に
カバーの内面に摺接するガイド用スロープ部を有する左
右のガイド手段を具備したので、内部構造体とカバーお
よびベースとカバーの嵌合性と安全性が向上し、電子装
置における、組立作業効率および嵌合構造精度が向上す
る。

【００２８】また、本発明は、請求項１に記載の壁掛け
型収容箱の構造において、電源および信号機能の電子装
置本体への導入に際し、コネクタケーブルをベースのケ
ーブル導入口部よりケーブル金具を案内にして導入し、
このケーブル金具をベースに固定して、コネクタケーブ
ルをカバーのケーブル逃げ用の切欠部に挿入すると共
に、このコネクタケーブルをケーブル金具のケーブル保
持部で保持したことにより、コネクタケーブルの配線整
理が向上し、組立作業のやり易さからコネクタの挿抜作
業性の向上、さらに収容箱の小形化が可能になり、電子
装置における、組立作業効率および嵌合構造精度が向上
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の電子装置の壁掛け型収納箱
構造の全体斜視図である。

【図２】同壁掛け型収納箱構造の分解斜視図である。

【図３】同壁掛け型収納箱構造の正面図である。

【図４】同壁掛け型収納箱構造の側面図である。

【図５】図３のＡ−Ａ方向断面図である。

【図６】図５におけるイ部拡大詳細図である。

【図７】図５におけるロ部拡大詳細図である。

【図８】図５におけるハ部拡大詳細図である。

【図９】図３のＢ−Ｂ方向断面図である。

【図１０】図９におけるオ部拡大詳細図である。

【図１１】図２におけるル部の拡大斜視図である。

【図１２】図１１におけるケーブル保持機構の断面図で
ある。

【図１３】ケーブル保持機構の第二実施例を示す断面図
である。

【符号の説明】

１ 電子装置本体 ２ アダプタ ３ 壁面固定金具 ８ ベース ８ａ，８ｂ ガイド用スロープ部 ９ ユニット枠 １１ カバー １４ ケーブル金具 １４ａ 取付部 １４ｂ ケーブル保持部 ２３ ガイド部材 ３０ コネクタケーブル ４０ 内部構造体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁面に取り付けられる壁面固定金具とこ
   の壁面固定金具に装着される電子装置本体とを備え、こ
   の電子装置本体をベースと内部構造体とカバーとで構成
   し、内部構造体に対するカバーの挿入時に、カバーの周
   囲内面およびカバーに設けたガイド部材による内部構造
   体の案内を構成する上下方向のガイド手段と、且つベー
   スに対しカバーの挿入時にカバーの内面に摺接するガイ
   ド用スロープ部を有する左右方向のガイド手段を具備し
   たことを特徴とする電子装置の壁掛け型収納箱構造。
2. 【請求項２】 電源および信号機能の電子装置本体への
   導入に際し、コネクタケーブルをベースのケーブル導入
   口部よりケーブル金具を案内にして導入し、このケーブ
   ル金具をベースに固定して、コネクタケーブルをカバー
   のケーブル逃げ用の切欠部に挿入すると共に、このコネ
   クタケーブルをケーブル金具のケーブル保持部で保持し
   たことを特徴とする請求項１記載の電子装置の壁掛け型
   収容箱構造。