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JPH06141853A - 組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス及びその製法 - Google Patents

組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス及びその製法

Info

Publication number
JPH06141853A
JPH06141853A JP4316000A JP31600092A JPH06141853A JP H06141853 A JPH06141853 A JP H06141853A JP 4316000 A JP4316000 A JP 4316000A JP 31600092 A JP31600092 A JP 31600092A JP H06141853 A JPH06141853 A JP H06141853A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gene
recombinant
infectious laryngotracheitis
chicken infectious
laryngotracheitis virus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4316000A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Okamura
宏 岡村
Masashi Sakaguchi
正士 坂口
Hidefumi Sakai
英史 酒井
Akira Taneno
章 種子野
Shinji Yamada
進二 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Original Assignee
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken filed Critical Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Priority to JP4316000A priority Critical patent/JPH06141853A/ja
Publication of JPH06141853A publication Critical patent/JPH06141853A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鶏に接種することにより鶏伝染性喉頭気管炎
(ILT)に対する免疫、及び挿入された外来遺伝子よ
り発現された蛋白に対する免疫反応を惹起させることが
可能な組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス(ILTV)
を提供する。さらには該組換えILTVからなる鶏用多
価ワクチン並びにウイルスベクターを提供する。 【構成】 ILTVの特定の領域に外来遺伝子、例えば
ウイルスの感染防御抗原または生理活性物質をコードす
る遺伝子等を組み込むことにより、ILTVの機能も維
持した外来遺伝子発現組換えILTVを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニワトリ細胞またはニ
ワトリ体内において外来遺伝子を発現させることが可能
な新規な組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス(以下、I
LTVと略す)に関するものである。さらには、これを
用いたニワトリ用多価ワクチンおよびホルモンを始めと
する生理活性物質の生体内投与のためのウイルスベクタ
ー並びにこれらの調製法に関するものである。
【0002】
【従来技術】現在の養鶏分野においては、種鶏、採卵鶏
及び肉用鶏の別を問わず、ワクチン接種による疾病予防
は重要な衛生対策の柱である。しかしながら、そのワク
チン接種の実態は実に過密とも言える程頻繁であり、し
たがってこれに要する人件費の大きさは養鶏家にとって
莫大な経済負担となっている。この点の打開策として、
一つには既存の数種のワクチンを単純に混合することが
考えられる。しかしながら、生ワクチンの場合にはウイ
ルス相互の干渉という問題があり、また、不活化ワクチ
ンの場合においても容量的な限界がある。
【0003】さらにこれらの問題に加えて、生ワクチン
と不活化ワクチンの混合の場合には、使用するアジュバ
ントへの生ワクチン抗原の吸着による力価低下という問
題があり、従来の技術ではまだ多くの問題が残されてい
る。
【0004】最近ではこのような点を踏まえ、第二の打
開策としてウイルスベクターの使用が試みられている。
すなわち、ある1つのウイルスに他の複数のウイルスの
ワクチン抗原の遺伝子を組み込んだ多価生ワクチンであ
る。この方法によると、前述したようなウイルス相互の
干渉や容量的な問題を生じない多価ワクチンの作出が可
能になると考えられる。
【0005】これまでに、ウイルスをベクターとして使
用することを目的とした研究は、ワクシニアウイルス、
アデノウイルス、単純ヘルペスウイルス、レトロウイル
ス等で実施されており、いずれもインビトロの系におい
て他のウイルスの糖蛋白抗原の発現に成功している。し
かしながら、これらのウイルスのあるものは腫瘍原性を
有するウイルスに属することから、ヒトまたは動物へ投
与することは安全性の面で問題が多く現実的ではない。
また、ウイルス自体の安全性に問題がなくとも、本発明
が目的とする鳥類へのウイルスベクターという観点から
見た場合、これらは鳥類が本来の宿主ではないことか
ら、仮に鳥類へのウイルスベクターとして使用されても
その効果に多くは期待できない。
【0006】このような点から、鳥類のポックスウイル
ス(例えばニワトリの鶏痘ウイルス)をベクターとして
使用することが考えられ、既にウイルスベクターとして
確立されている。しかしながら鶏痘ワクチンは穿刺接種
という特殊な方法であり、確実に接種するにはある程度
の熟練を要す。また、鶏痘ワクチンは細胞随伴性の形態
では無いため、少なからず移行抗体の影響を受け、抗体
が上がらない個体も少なくない。
【0007】鶏伝染性喉頭気管炎は、α−ヘルペスウイ
ルスに属する鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスによって引き
起こされる鶏の呼吸器病の一つである。これまで鶏伝染
性喉頭気管炎に対するワクチンとしては生ワクチンが広
く応用されてきたが、これらは14日齢以上のヒナに点眼
または点鼻接種せねばならず、多大な労力を要するもの
であった。これに対し、先に本発明者らは、ILTV感
染細胞を凍結した生ワクチンが極めて優れていることを
見いだし(特公平3-17807)、該感染細胞からなるワク
チンの開発に成功している。このILTV感染細胞凍結
生ワクチンは従来のものと異なり初生ヒナの筋肉内を始
めとして皮下、点眼といういずれのルートでも接種可能
であり、また感染細胞という形態をとることより親から
の移行抗体の影響を受けることなく初生ヒナでも十分な
抗体応答が期待される画期的なものである。また、本ワ
クチンに用いられる株は、野外から分離された強毒株を
鶏腎臓初代細胞(以下CK細胞と略)及び鶏胚初代細胞
(以下CE細胞と略)で継代することにより弱毒化され
ており、かつ、CE細胞に純化されていることよりCE
細胞で増殖させることが可能である。よって、本ワクチ
ンはCK細胞で製造していた従来のワクチンに比べて格
段に低コスト、短時間での製造が可能となっている。
【0008】現在、単純ヘルペスウイルス、牛ヘルペス
ウイルス1型、マレックウイルスなどヘルペスウイルス
をベクターとする研究が世界的に盛んである。近年、マ
レックウイルスをウイルスベクターとする研究が積極的
に行われているが、鶏痘ウイルス同様、マレックウイル
ス中に挿入可能な外来遺伝子の長さ及び数は限られるた
め、3〜4種類以上の多価ワクチンにするためにはそれ
ぞれに異なる外来遺伝子を挿入した数種類の組換えマレ
ックウイルスを混合せねばならないことが予想される。
【0009】そこで本発明者らは、同じヘルペスウイル
スでありながら腫瘍原性がなく、生ワクチンとしてその
有用性、効果が確立されているILTVに着目した。I
LTVは他のヘルペス属ウイルスに比べてその遺伝子解
析は大きく遅れており、僅かに2〜3の制限酵素地図が
示されているのみである[Arch. Virol., 119, P181-19
8 (1991)]。また、ILTVのウイルスベクターとして
の可能性も全く未知数である。しかしながら、ILTV
としての機能を損なうことなく、ILTVにて外来遺伝
子を発現させること可能となれば、優れた鶏用のウイル
スベクターとなり、さらには、該組換えILTVを、他
の組換えウイルスベクター等(例えば、組換えマレック
ウイルス)と混合することにより、より多くの疾病に対
応可能な優秀なワクチンとすることができる。
【0010】
【発明の目的】このような中で、鳥類を宿主とし、免疫
持続時間が長く、初生時に接種可能なウイルスを利用し
た効果的なウイルスベクターの開発としてILTVを用
いて鋭意研究を重ねた結果、本発明者らは、ILTV−
DNA中に外来遺伝子を非常に効率よくかつ安定的に組
み込むことのできる部位を見い出した。さらにそのよう
にして構築した組換えILTVは、挿入した外来遺伝子
をインビトロにおいて安定的に発現し、鳥類用多価ワク
チンに用いられるウイルスベクター及び各種哺乳動物病
原因子の感染防御抗原を発現するウイルスベクターとし
ても極めて有用であることが示された。すなわち、本発
明は、鳥類を始めとして各種哺乳動物用ワクチンとして
利用することが可能な新規な組換えウイルス並びにその
製法を提供するものである。
【0011】
【発明の構成および効果】一般に、組換えウイルスを調
製する際には下記の(1)〜(4)のステップに従い調製され
る。(1)ウイルスDNAのベクタープラスミドへのクローニ
ング ILTV−DNAを適当な制限酵素で切断し、アガロー
スゲル電気泳動により各断片を分離してゲルより回収
し、回収した各断片をベクタープラスミドにクローニン
グする。
【0012】(2)外来遺伝子のインサーションプラスミ
ドの構築 まずプラスミドにクローニングされた各ウイルス断片を
任意な酵素で一ヶ所切断または一部欠損させる。これに
動物細胞内で機能するプロモーターを発現されるべき構
造遺伝子の上流に持つ形で外来遺伝子を挿入する。
【0013】(3)インサーションプラスミドのウイルス
感染細胞への形質導入 ウイルスDNAへの外来遺伝子を含むウイルス断片の相
同組換えは、感染性ウイルスDNAとインサーションプ
ラスミドを同時に細胞に形質導入する方法、あるいは培
養細胞にウイルスを感染させた後インサーションプラス
ミドを導入するという方法が用いられる。相同組換え
は、ウイルスDNAが細胞内で複製する過程において、
インサーションプラスミド上のウイルス由来のDNA断
片と相同部分において組換えを起こし、その結果とし
て、挿入した外来遺伝子がウイルスDNA上に取り込ま
れるものである。
【0014】(4)外来遺伝子を保持する組換えウイルス
の選択 組換えウイルスの選択方法に関しては、抗原性あるいは
生理活性などを指標とした方法、また、その活性を容易
に検出可能な酵素等のマーカー遺伝子を組み込まれた組
換えウイルスを予め作出し、そのマーカー遺伝子と同部
位で組換えを行い、マーカー遺伝子が発現していないク
ローンを選抜する方法が有用である。本方法は非常に簡
便でかつ、あらゆるウイルスの組換え体のクローニング
に応用可能な優れた手法である。
【0015】本発明の組換えILTVも基本操作として
は上記の工程に従い調製されるが、さらに下記の様な特
徴を有する操作により調製されるものである。
【0016】外来遺伝子を組み込む為のILTV親株と
しては、ILTVの特定のウイルス株に限定されるもの
ではないが、親株としての好ましい株の一例として、本
発明者らが先に調製したCE株が挙げられる。該CE株
は、CE細胞での良好な増殖を示すことなどより、ワク
チン製造等において極めて有用なものである。通常、外
来遺伝子が挿入された組換えウイルスは、その増殖性は
明らかに低下するとされている[Bernard Meignierら、T
he Herpes viruses 4,p26(1985)]。しかしながら今回の
試験で示されるように、本発明に従い調製される組換え
ILTVは、CE細胞での増殖性に関しては、その親株
であるCE株と何ら変わる事無く良好な増殖を示すもの
であった。このことより、CE株に他のウイルスの感染
防御抗原を組み込んだ組換えILTVは、CE細胞で製
造することが可能となり、従来のワクチンより安価で提
供することが可能となる。
【0017】CE株を用いたワクチンに関しては上市以
来現在まで、非常に優良なワクチンであることが野外に
おいて示されているが、本発明で示した組換えILTV
もCE株と同等な性状を示すことより、ILTV−CE
株も優良なウイルスベクターになり得るものと思われ
る。
【0018】本発明に従い他の疾病に対するワクチン抗
原をコードする外来遺伝子をILTVに組み込み、これ
を生もしくは不活化した状態で発育鶏卵、初生雛および
成鶏に接種した場合、本来のILTVと同様な機序によ
り、本組換えウイルス接種個体内において挿入した該抗
原に対する免疫が誘導されることが期待される。即ち、
本発明に従えば、ニワトリなど鳥類へ1回の接種で鶏伝
染性喉頭気管炎のみならず、他の複数の疾病に対する免
疫を賦与することが可能となる。
【0019】本発明の、組換えILTVの構築に用いら
れる鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス由来の遺伝子断片とし
ては、ILTV−DNAを制限酵素XbaIで処理して得
られる約2.7kbpの遺伝子断片及び/または鶏伝染性喉頭
気管炎ウイルスDNA中に存在する繰り返し配列を含む
遺伝子断片もしくはこれらの一部が用いられる。該繰り
返し配列を含む遺伝子断片としては、ILTV−DNA
を制限酵素SmaIで処理して得られる約5kbpの断片を基
本単位とする遺伝子断片がその好ましい例として挙げら
れる。
【0020】これらのILTV由来遺伝子断片中の単一
制限酵素部位に挿入するか、該遺伝子断片中の一部の遺
伝子と置換することにより、外来遺伝子がプロモーター
の下流に接続された外来遺伝子発現カセットをILTV
由来DNA中に組み込む。このようにして得られた組換
え遺伝子断片を用いてILTV親株に形質導入すること
により、ILTVゲノム上の上記の領域中に外来遺伝子
カセットが組み込まれた組換えILTVを調製すること
ができる。このようにして、ILTVとしての機能を損
なうことなく、目的の外来遺伝子を効率よく発現するこ
とが可能な組換えILTVを得ることができる。
【0021】上記の約2.7kbpのXbaIフラグメント中
に、目的の外来遺伝子発現カセットを挿入する場合に
は、好ましい挿入部位として、例えばSacIサイトが挙
げられる。また、約6kbpのSmaIフラグメントを用いる
場合には、例えば、このフラグメント中のXbaI〜SnaB
I領域と目的の外来遺伝子発現カセットを置換すること
により形質導入用組換え遺伝子断片を調製することがで
きる。
【0022】ILTVゲノムに組み込まれる外来遺伝子
としては、各種鶏病疾病のワクチン抗原となり得る蛋白
質をコードする種々の遺伝子が挙げられる。例えば、鶏
を対象とした多価ワクチンの調製においてはその組み込
む外来遺伝子として、ニューカッスル病ウイルス(ND
V)抗原をコードする遺伝子、例えば、NDV−F蛋白
またはNDV−HN蛋白をコードする遺伝子、伝染性フ
ァブリキウス嚢病ウイルス(IBDV)のウイルス構造
遺伝子をコードする遺伝子、伝染性気管支炎ウイルス
(IBV)のスパイク蛋白をコードする遺伝子並びに伝
染性コリーザの原因菌であるヘモフィルス・パラガリナ
ルム(Haemophilus paragallinarum)のHA蛋白をコー
ドする遺伝子などが挙げられる。この他、クリプトスポ
リジウム、コクシジウム、ロイコチトゾーン、カンピロ
バクター、ブドウ球菌、サルモネラ菌、マイコプラズ
マ、ニワトリ貧血ウイルス、七面鳥鼻気管炎ウイルス等
の感染防御抗原も挿入され得る外来遺伝子として挙げら
れるが、これらに格段限定されるものではない。
【0023】本発明者等は、マーカー遺伝子として大腸
菌由来のLacZ遺伝子を用いて組換えILTVを調製
した。その結果、本発明の組換えILTVが多価ワクチ
ンとして有用であることを見い出した。このようにして
調製されたLacZ(+)ILTVは、さらにウイルス
抗原等をコードする遺伝子発現用の遺伝子カセットをL
acZ遺伝子中に組み込んだ組換え遺伝子断片を用い
て、さらに遺伝子の相同組換えを行うことにより、La
cZ遺伝子が目的のウイルス抗原等発現遺伝子に置換さ
れた組換えILTVを容易に調製することが可能にな
る。また、この他、発現されるべくウイルスに組み込ま
れた外来遺伝子及び発現される抗原に応じた測定法も使
用可能である。例えば、ニューカッスル病との多価ワク
チンを目的としNDV−F抗原を発現する組換えILT
Vを調整する場合にはNDV−F抗原の検出をその感染
細胞において行うことにより、目的とするニューカッス
ル病ワクチンとなり得る組換えILTVを選択できる。
【0024】このようにして得られる本発明の組換えI
LTVは、鳥類、特にニワトリ用の多価生及び不活化ワ
クチンとして非常に有効となり得る。すなわち、ニワト
リの他の感染症に対するワクチン抗原をコードする遺伝
子を発現可能な形で組み込まれた組換えILTVは、I
LTVが本来持つ性状に従って、非常に優れた免疫効果
を有する極めて利用価値の高い多価ワクチンとなる。以
下、実施例に従い、本発明を更に詳細に説明するが、本
発明は何らこれらに限定されるものではない。
【0025】
【実施例】実施例1 :組換えILTV−LacZの作出(1)ウイルスDNAの精製 本発明には、現在、鶏伝染性喉頭気管炎生ワクチンの製
造に用いているILTV−CE株を供試した。
【0026】まず、ILTV−CE株[農林水産省家畜
衛生試験場より分与された強毒ILTV NS-175株(以
下、NS-175株と略)を鶏腎初代細胞(以下、CK細胞と
略)で38代継代、さらに鶏胚初代細胞(以下、CE細胞
と略)で15代継代した株。尚、本株は、鶏伝染性喉頭気
管炎生ワクチン製造用株として、昭和56年4月16日付で
農林水産省指令56畜A第1083号で承認された]をCE細
胞に接種し、細胞変性効果(CPE)を強く呈した時点
で感染細胞を回収し平井等の方法[J.gen.Virol.,45,p1
19 (1979)]に従ってILTV−DNAを精製した。即
ち、まずCPEを強く呈した感染細胞に2倍量の 1%-NP
40溶液 (0.01M-Tris-HCl, pH7.4, 0.01M-NaCl, 0.015M-
MgCl2)を加えて30分間氷冷した後ピペッティングし
た。この溶液を2500回転で10分間遠心し、その上清を40
%-60%(w/w)のショ糖溶液 (0.02M-Tris-HCl, pH7.4, 0.1
5M-NaCl)に重層、175KGで2時間遠心後、40%ショ糖溶液
と60%ショ糖溶液の中間に形成されたILTウイルスに
由来するカプシド層を分取した。さらに、この中間層を
再度トリス緩衝溶液 (0.02M-Tris-HCl, pH7.4, 0.15M-N
aCl)に懸濁し、160KGで1時間遠心して沈殿させた。こ
の沈殿物をプロテイネースK(ベーリンガーマンハイム
山之内)を0.1%に含む1%-SDS溶液 (0.1%-Tris-HCl, pH
7.4, 0.01N-EDTA, 1%-Sarcocinate;半井化学)に浮遊さ
せ、37℃で一晩放置した。その後、フェノール処理、エ
タノール沈殿によりDNAを回収し、TE緩衝溶液 (10
mM-Tris-HCl,pH8.0,1mM-EDTA) に溶解し、10%-30%のグ
リセロールグラディエント溶液に重層後、175KGで4時
間遠心した。次に管底より溶液を分画し、ウイルスDN
Aを含む画分をとり、10%-トリクロル酢酸を加えてDN
Aを沈澱させ、回収した。
【0027】(2)ウイルスDNAのクローニング及びイ
ンサーションプラスミドの構築 精製DNA 1μg を制限酵素 XbaIで切断し、0.8%−ア
ガロースゲル電気泳動で各断片に分離したところ、約80
0bpにモル比の高い断片が認められ、繰り返し配列の存
在が示唆された。泳動により分離されたそれぞれの断片
をゲルより切り出して透析膜に入れ、エレクトロエリュ
ーション法によりDNAをゲルから抽出し、フェノール
・エーテル処理、エタノール沈殿により精製した。精製
した各断片は、予め XbaIで切断後アルカリフォスファ
ターゼ処理したベクタープラスミド(pUC119のマルチク
ローニングサイトにおいてEcoRIからBamHIまでを除い
たもの:ΔpEB)とT4リガーゼにより接着した。次
に、構築した各プラスミド中の ILTV−DNA部分
で1ヵ所だけ切断する制限酵素で処理し、大腸菌由来の
LacZ遺伝子にSV40初期プロモーター遺伝子を連
結したDNA(4.2kbp)をその部位にT4リガーゼによ
り挿入した (pXKSL,図1)。こうして構築されたプラス
ミドはその後、適当なコンピテントセル(例えばJM10
9)に形質転換し、LB培地で増殖後、アルカリ法によ
り大腸菌菌体内より回収した。
【0028】(3)組換えILTV(ILTV−XKL
株)の構築 37℃で一晩培養した初代CE細胞を EDTA−トリプ
シン溶液でハーベストし、5%牛胎児血清(FBS)添加
イーグル−MEM(E.MEM;日水)培地に20万個/
mlの細胞濃度で浮遊しその40mlをファルコン社製組織培
養フラスコに入れ、これにCE株感染CE細胞を約670
万個接種し、37℃で7時間培養した。その後再びEDT
A−トリプシン溶液で細胞をハーベスト、PBS(−)で
2回洗浄し、この内500万個の細胞をバイオラッド社製
ジーンパルサー(cat.No.165-2075)のキュベットに移
し、インサーションプラスミド5クローン(各5μg)
をプールして加え、添付のプロトコールに従ってパルス
を加えウイルス感染細胞にインサーションプラスミドの
導入を行った。尚、インサーションプラスミドは予め適
当な制限酵素により線状化したものを用いた。次に、こ
の細胞を5%FBS添加E.MEM15mlに浮遊させ、径
10cmシャーレに移し、37℃で一晩培養した。翌日、生着
していない死亡細胞を培養液とともに除去し、新たに前
日培養した初代CE細胞をハーベスト、5%FBS添加
E.MEMに50万個/mlの濃度で浮遊し、その15mlを
シャーレに添加、37℃で一晩培養した。
【0029】翌日、培養液を除去し、1%牛血清(B
S)添加E.MEM を2%寒天(SEA PLAQUE;FMC社) と
等量混合した溶液を細胞に重層、37℃で5〜7日間培養
した。37℃で5〜7日間培養後、フェノールレッド(和
光純薬工業)を5%含む1%BS添加E.MEM 寒天を
重層してプラークを染色した。その後、5−ブロモ−4
−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシ
ド(X−Gal;和光純薬工業)を300ng/ml の濃度で
含む1%BS添加E.MEM 寒天を重層した。重層
後、10分〜2時間以内に出現したX−gal活性を示
す青色プラーク5クローンをプラーククローニングして
次代に継代した。この操作を数代繰り返し、安定的な組
換えウイルス5クローン(XKL株 No1〜5)を得た。
【0030】次に、組換えウイルス(XKL株)各クロ
ーンのDNA抽出を行った。XKL株を接種したCE細
胞が全面にCPEを呈した時点で培養上清を吸引除去
し、プロテイネースK溶液(プロテイネースK 1mg/ml,
0.1M-Tris・Cl, 0.1M-NaCl, 0.001M-EDTA, 1%SDS)2ml
注ぎ、37℃で1時間処理、コニカルチューブ(ファルコ
ン社、cat.No.2099)に移し更に一晩37℃で処理した。そ
の後、飽和フェノールにより精製、エタノール沈殿後、
100μl のトリス緩衝液(10mM-Tris・Cl. pH8.0, 1mM-ED
TA:TE緩衝液) に溶解した。抽出したXKL株DNAを
用いて、サザンブロットを実施した。サザンブロットに
は、DIG-DNA labeling Kit (ベーリンガーマンハイム
山之内社)を用い、添付のプロトコールに従いプローブ
の作製並びにサザンブロットを行った。即ち、大腸由来
LacZ遺伝子 100ngを10分間加熱して熱変性させた
ものにランダムプライマーを用いてジゴキシゲニンラベ
ル化 dUTPsを含む dNTPs を基質としてプローブを作製
した。サンプルには抽出したXKL株各クローンとその
原株であるCE株を XbaIで各断片に切断したものを用
い、各々のサンプルは、0.8%−アガーロースゲル電気泳
動後、ハイボンドN+ (アマシャムジャパン)に トラン
スファーした。
【0031】DNAをトランスファーされたフィルター
と作製したプローブをハイブリダイズさせ、添付のプロ
トコールに従い抗ジゴキシゲニン−アルカリ性フォスフ
ァターゼ標識抗体及び5−ブロモ−3−インドリルリン
酸(X−リン酸)とニトロブルー・テトラゾリウム塩
(NBT)を用いた発色反応によりプローブとハイブリ
ダイズする断片を検出した。
【0032】その結果、大腸菌由来LacZ遺伝子をプ
ローブとしたサザンブロットにおいて、CE株でのハイ
ブリダイズは認められず、XKL株ではいずれのクロー
ンにおいても、6.9kbpの断片のみとのハイブリダイズが
認められた(図2)。即ち、得られたクローンはいずれ
も XbaIで切断したときの 2.7kbp断片にLacZ遺伝
子を挿入したインサーションプラスミドより変異化され
た組換えウイルスであることが推定された。この点を確
認するために、XbaIで切断したときの2.7kbp断片をプ
ローブとするサザンブロットを実施した。プローブの作
製及びサザンブロットは、LacZ遺伝子をプローブと
したときと同様の方法で行った。その結果、CE株では
2.7kbp断片と、またXKL株ではいずれのクローンも
6.9kbp断片とハイブリダイズした(図3)。以上のこと
より、この組換えは相同(ホモロガス)であることが確
認された。
【0033】(4)XKL株のCE細胞における増殖性試
作出したXKL株とCE株についてCE細胞における増
殖性を比較した。単層培養したCE細胞にXKL株とC
E株をそれぞれ100PFU吸着させ、E.MEMによ
り37℃、炭酸ガスフラン器で培養した。その後6日
間、毎日培養液をサンプリングしてCK細胞に接種し、
そのウイルス量を測定した。その結果、XKL株は、そ
の親株であるCE株と同等の良好な増殖性を保持してい
ることが確認された。
【0034】実施例2:組換えILTV−NDV/Fの
作出(1)インサーションプラスミドの構築 次にILTVにニューカッスル病ウイルスF蛋白(ND
V−F)遺伝子を挿入するためのベクタープラスミドの
構築を行った。ベクターには ΔpEBを用い、これにクロ
ーニングされた XbaI-2.7kbp断片の SacI部位に SV40
後期プロモーター遺伝子を有するNDV−F遺伝子(3.
5kbp)を挿入してインサーションプラスミド(pXKNF、
図3)を構築した。
【0035】(2)組換えILTV(ILTV−NF株)
の構築 組換えウイルス作出のために、「組換えILTV(IL
TV−XKL株)の構築」と同様の方法によりXKL株
を培養し、インサーションプラスミド(pHKNF)の導入
を行い、5〜7日間培養した。その培養上清を希釈して
CE細胞に接種、1%バクト寒天を重層して4〜6日間
培養した。その後、XKL株作出の際と同様の方法、即
ちフェノールレッドとX−galによりプラーク染色を
行った。今回のクローニングは、β−gal活性を示し
ていないプラーク5クローンをプラーククローニングす
ることで次代に継代して行った。この操作を4回繰り返
し、組換えウイルスを純化した。その後、純化したウイ
ルスをCE細胞で培養し、蛍光抗体法により組換えウイ
ルス5クローン中4クローンのプラークがニューカッス
ル病F蛋白を発現していることを確認した(NF株 N
o.1〜4)。
【0036】次に、各NF株のDNA抽出を行った。N
F株を接種したCE細胞が全面にCPEを呈した時点で
培養上清を吸引除去し、プロテイネースK溶液を2ml注
ぎ、37℃で1時間処理し、コニカルチューブに移し更に
37℃で一晩処理した。その後、飽和フェノールにより精
製、エタノール沈殿後、100μlのトリス緩衝液に溶解し
た。抽出したNF株DNAを用い、サザンブロットによ
りリコンビネーションを確認した。サザンブロットおよ
びプローブの作製は「組換えILTV(ILTV−XK
L株)の構築」と同様の方法で行い、プローブにはND
V−F遺伝子 100ng および XbaI-2.7kbp断片 100ngを
用いた 。サンプルには抽出したNF株4クローンのD
NAとCE株DNAを XbaIで切断したものを用いた。
その結果、ニューカッスル病F蛋白遺伝子をプローブと
したサザンブロットにおいて、CE株でのハイブリダイ
ズは認められず、NF株ではいずれクローンも 2.2kbp
と 4.0kbpの断片とのハイブリダイズが認められた(図
4)。これにより、本発明により作出したNF株には、
本来のCE株には存在しないニューカッスル病F蛋白遺
伝子が挿入されていることが確認された。また、XbaI-
2.7kbp断片をプローブとしたサザンブロットにおいてC
E株では2.7kbp、NF株では2.2kb と4.0kbpの断片との
ハイブリダイズが認められた(図4)。ここで、検出さ
れた両断片のサイズの差である3.5kbpは挿入したニュー
カッスル病F蛋白遺伝子のサイズと一致している。以上
の結果より、相同組換えによりニューカッスル病F蛋白
を発現するILTVの作出が確認された。
【0037】実施例3:組換えILTV−NDV/HN
の作出 ILTV−NF株の作出に準じ、ニューカッスル病HN
(NDV−HN)遺伝子を発現する組換えILTV(I
LTV−NHN株)の作出を行った。インサーションプ
ラスミドは、ΔpEBにクローニングした XbaI-2.7kbp断
片のSacI部位に SV40後期プロモーター遺伝子を有する
NDV−HN遺伝子(1.9kbp)を挿入して構築した(図
5)。NF株作出の際と同様の方法で純化したウイルス
は、CE細胞で培養後、蛍光抗体法により5クローン中
4クローンがHN蛋白を発現していることを確認した
(ILTV−NHN株 No.1 〜4)。
【0038】得られた4クローンをCE細胞に接種後、
NF株と同様の方法でDNAを抽出した。抽出した各N
HN株DNAを XbaIで切断したものをサンプルとして
サザンブロットを行った。プローブの作製およびサザン
ブロットは、XKL株作出の際と同様の方法で行った。
【0039】その結果、NDV−HN遺伝子をプローブ
としたサザンブロットにおいて、CE株でのハイブリダ
イズは認められず、NHN株ではいずれも 3.7kbpと0.9
kbpの二つの断片とのハイブリダイズが確認された(図
6)。これにより、組換えにより作出したNHN株 No.
1〜4のいずれのクローンにも、その親株であるCE株に
は存在しないNDV−HN遺伝子が挿入されていること
が確認された。また、XbaI-2.7kbp断片をプローブとし
たサザンブロットにおいてはCE株では 2.7kbp,NHN
株では 3.7kbpと 0.9kbpの二つの断片とのハイブリダイ
ズが確認された(図6)。以上より、相同組換えの結
果、ニューカッスル病HN蛋白を発現するILTVの作
出が確認された。
【0040】実施例4:組換えILTV−LacZ(S
RNL株)の構築(1) ウイルスDNAのクローニング及びインサーション
プラスミドの構築 ウイルスDNA1μlを制限酵素SmaIまたはKpnIで切
断し、0.8%アガロースゲル電気泳動で各断片に分離し
たところ、繰り返し配列の存在を示唆するパターンが認
められた。これを実施例1と同様の方法によりILTV
−CE株をXbaIで切断したときに得られる約880bp断片
をプローブとしたサザンブロットを実施した。その結
果、各サンプルにおいて繰り返し配列が認められた。こ
の中で、SmaIで切断したサンプルにおいては5〜13kbp
の範囲で約880bpの間隔の断片が認められた(図7)。
泳動により分離された断片から、約6kbpのものを切りだ
して透析膜に入れ、エレクトロエリューション法により
ゲルから抽出し、フェノール処理、エーテル処理、エタ
ノール沈澱により精製した。精製した断片は予めSmaI
で切断後アルカリフォスファターゼ処理したベクタープ
ラスミド(pUC119のBamHIからHindIIIまでを除いたも
の)とT4リガーゼにより接着した。次に、このプラスミ
ドをXbaI及びSnaBIで処理し、7.5kbpの断片をゲルか
ら切り出し、フェノール処理、エーテル処理、エタノー
ル沈澱により精製後、アルカリフォスファターゼ処理し
た。ここに大腸菌由来LacZ遺伝子にSV40初期プロモー
ター遺伝子を連結したDNA(4.2kbp)とをT4リガーゼ
により接続した(pSRNL、図8)。こうして構築さ
れたプラスミドはその後、適当なコンピテントセルに形
質転換し、LB培地で増殖後、アルカリ法により大腸菌
体内より回収した。
【0041】(2) 組換えILTV(ILTV−SRN
L)の構築 組換えウイルス作出のために、実施例1−(3)と同様の
方法にによりCE株を培養し、インサーションプラスミ
ド(pSRNL)の導入を行い、5〜7日間培養した。その
培養上清を希釈してCE細胞に接種、1%バクト寒天を
重層して、4〜6日間培養した。その後、実施例1−
(3)と同様の方法、すなわち、フェノールレッド、X-ga
lによるクローニングを数代繰り返し、安定的な組換え
ウイルス5クローン(SRNL株 No.1〜5)を得た。
これら5クローンについてはDNA抽出後、サザンブロ
ットによりLacZ遺伝子の存在を確認した。
【図面の簡単な説明】
【図1】XKL株作出に用いたインサーションプラスミ
ドpXKSLの構成を示す。
【図2】CE株及びXKL株を XbaIで切断後、LacZ
遺伝子及び2.7kbp断片のプローブとして行ったサザンブ
ロットの結果を示す。
【図3】NF株作出に用いたインサーションプラスミド
pXKNFの構成を示す。
【図4】CE株及びNF株をXbaIで切断後、NDV−
F蛋白遺伝子及び2.7kbp断片をプローブとして行ったサ
ザンブロットの結果を示す。
【図5】NHN株作出に用いたインサーションプラスミ
ドpXKHNの構成を示す。
【図6】CE株及びNHN株をXbaIで切断後、NDV
−HN蛋白遺伝子および2.7kbp断片をプローブとして行
ったサザンブロットの結果を示す。
【図7】CE株をSmaI及びSmaI、XbaIで切断後、C
E株の遺伝子の一部をプローブとしたサザンブロットの
結果を示す。
【図8】SRNL株作出に用いたインサーションプラス
ミドpSRNLの構築を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/86

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスの遺伝子断
    片を有し、動物細胞もしくは動物ウイルス由来のプロモ
    ーター下流に外来遺伝子を接続された外来遺伝子発現カ
    セットが該遺伝子断片中に組み込まれたプラスミドによ
    り変異されたことを特徴とする組換え鶏伝染性喉頭気管
    炎ウイルス。
  2. 【請求項2】 鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス由来の遺伝
    子断片が、鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスDNAを XbaI
    で処理したときに得られる約2.7kbpの遺伝子断片もしく
    はその一部である請求項1に記載の組換え鶏伝染性喉頭
    気管炎ウイルス。
  3. 【請求項3】 鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス由来の遺伝
    子断片が、鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスDNA中に存在
    する繰り返し配列を含む遺伝子断片もしくはその一部で
    ある請求項1に記載の組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイル
    ス。
  4. 【請求項4】 外来遺伝子が、鶏病病原体の感染防御抗
    原をコードする遺伝子である請求項1の組換え鶏伝染性
    喉頭気管炎ウイルス。
  5. 【請求項5】 外来遺伝子が、ニューカッスル病ウイル
    スF蛋白遺伝子である請求項4に記載の組換え鶏伝染性
    喉頭気管炎ウイルス。
  6. 【請求項6】 外来遺伝子が、ニューカッスル病ウイル
    スHN蛋白遺伝子である請求項4に記載の組換え鶏伝染
    性喉頭気管炎ウイルス。
  7. 【請求項7】 ニューカッスル病ウイルス遺伝子が弱毒
    株由来の遺伝子である請求項5または6の組換え鶏伝染
    性喉頭気管炎ウイルス。
  8. 【請求項8】 動物細胞もしくは動物ウイルス由来のプ
    ロモーター下流に外来遺伝子が接続された外来遺伝子発
    現カセットを鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス由来の遺伝子
    断片中に組み込み、得られる組換え遺伝子断片を用いて
    鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスゲノムに外来遺伝子発現カ
    セットを組み込むことを特徴とする組換え鶏伝染性喉頭
    気管炎ウイルスの調整法。
  9. 【請求項9】 鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス由来の遺伝
    子断片が、XbaIで処理したときに得られる 約2.7kbpの
    遺伝子断片である請求項8に記載の組換え鶏伝染性喉頭
    気管炎ウイルスの調整法。
  10. 【請求項10】 鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス由来の遺
    伝子断片が、鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスDNA中に存
    在する繰り返し配列を含む遺伝子断片もしくはその一部
    である請求項8に記載の組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイ
    ルスの調整法。
  11. 【請求項11】 外来遺伝子発現カセットを鶏伝染性喉
    頭気管炎ウイルス由来の遺伝子断片中に組み込む際に、
    単一の制限酵素部位に挿入して組換え遺伝子断片を調製
    する請求項8の組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスの調
    製法。
  12. 【請求項12】 外来遺伝子発現カセットを鶏伝染性喉
    頭気管炎ウイルス由来の遺伝子断片中に組み込む際に、
    鶏伝染性喉頭気管炎ウイルス由来の遺伝子の一部と置換
    することにより組換え遺伝子断片が調製する請求項8の
    組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスの調製法。
  13. 【請求項13】 組換え遺伝子断片を調製する請求項8
    の組換え鶏伝染性喉頭気管炎ウイルスの調製法
  14. 【請求項14】 外来遺伝子が生理活性物質をコードす
    る遺伝子である請求項1に記載の組換え鶏伝染性喉頭気
    管炎ウイルスからなる鳥類への生理活性物質投与ベクタ
    ー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996000791A1 (en) * 1994-06-30 1996-01-11 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Recombinant infectious laryngotracheitis virus and vaccine
JP2009203242A (ja) * 2002-03-08 2009-09-10 Schweitzer Chemical Corp Usa インビボ(invivo)マルチプルdnaワクチンと多価dnaワクチン

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WO1996000791A1 (en) * 1994-06-30 1996-01-11 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Recombinant infectious laryngotracheitis virus and vaccine
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