JPH06133538A - スイッチング電源における過電流・過電圧保護回路 - Google Patents
スイッチング電源における過電流・過電圧保護回路Info
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- JPH06133538A JPH06133538A JP27715892A JP27715892A JPH06133538A JP H06133538 A JPH06133538 A JP H06133538A JP 27715892 A JP27715892 A JP 27715892A JP 27715892 A JP27715892 A JP 27715892A JP H06133538 A JPH06133538 A JP H06133538A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】別巻線出力を効率良く行うため別巻線出力ライ
ンでの過電流保護に過電圧保護回路を利用するスイッチ
ング電源において、きわめてシビアな回路設計のわずら
わしさをなくしながらも、正確な過電流保護機能を発揮
させる。 【構成】ツェナーダイオードZD2 ,ZD3 と第1のフ
ォトカプラPC1 の発光ダイオードPD1 からなる過電
圧保護回路9を、別巻線出力ライン6での過電流発生時
の保護用に利用する。発光ダイオードPD1 が発光する
とフォトサイリスタPT1 が導通し、DC−DCコンバ
ータ部3の発振を停止させる。別巻線出力ライン6で過
電流が生じると電圧降下によりツェナーダイオードZD
4 が遮断し、過電流検出用トランジスタQ4 がOFF状
態に反転するため、第2のフォトカプラPC2 の発光ダ
イオードPD2 が発光してフォトトランジスタPT2 を
導通させ、第1のフォトカプラPC1 の発光ダイオード
PD1 を発光させる。
ンでの過電流保護に過電圧保護回路を利用するスイッチ
ング電源において、きわめてシビアな回路設計のわずら
わしさをなくしながらも、正確な過電流保護機能を発揮
させる。 【構成】ツェナーダイオードZD2 ,ZD3 と第1のフ
ォトカプラPC1 の発光ダイオードPD1 からなる過電
圧保護回路9を、別巻線出力ライン6での過電流発生時
の保護用に利用する。発光ダイオードPD1 が発光する
とフォトサイリスタPT1 が導通し、DC−DCコンバ
ータ部3の発振を停止させる。別巻線出力ライン6で過
電流が生じると電圧降下によりツェナーダイオードZD
4 が遮断し、過電流検出用トランジスタQ4 がOFF状
態に反転するため、第2のフォトカプラPC2 の発光ダ
イオードPD2 が発光してフォトトランジスタPT2 を
導通させ、第1のフォトカプラPC1 の発光ダイオード
PD1 を発光させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出力端の短絡や過負荷
状態に起因して発熱,発煙,発火や部品破壊などが生じ
ることを防止するスイッチング電源であって、特にトラ
ンス別巻線出力を有するスイッチング電源における過電
流・過電圧保護回路に関する。
状態に起因して発熱,発煙,発火や部品破壊などが生じ
ることを防止するスイッチング電源であって、特にトラ
ンス別巻線出力を有するスイッチング電源における過電
流・過電圧保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のスイッチング電源の電気的
構成を示すブロック線図である。図において、1は交流
電源入力端子、2は整流平滑部、3はDC−DCコンバ
ータ部、4は制御・駆動部、5はメイン出力ライン、5
aはメイン出力端子、6は別巻線出力ライン、6aは別
巻線出力端子、7は出力検出部、8はメイン用の過電流
保護回路、9はメイン、別巻線に共用の過電圧保護回
路、10は別巻線用の過電流保護回路である。
構成を示すブロック線図である。図において、1は交流
電源入力端子、2は整流平滑部、3はDC−DCコンバ
ータ部、4は制御・駆動部、5はメイン出力ライン、5
aはメイン出力端子、6は別巻線出力ライン、6aは別
巻線出力端子、7は出力検出部、8はメイン用の過電流
保護回路、9はメイン、別巻線に共用の過電圧保護回
路、10は別巻線用の過電流保護回路である。
【0003】整流平滑部2は、交流電源入力端子1より
入力した交流を整流平滑して直流化する。DC−DCコ
ンバータ部3はその直流をチョッピングして昇圧する。
出力検出部7は、DC−DCコンバータ部3からメイン
出力ライン5への出力レベルを検出し、制御・駆動部4
は、その検出レベルが所定閾値の上限を上回ったときに
DC−DCコンバータ部3を停止し、また、所定閾値の
下限を下回ったときにDC−DCコンバータ部3の駆動
を再開し、このように制御することによって出力レベル
を安定化させる。過電圧保護回路9は、メイン出力ライ
ン5または別巻線出力ライン6に過電圧が発生したとき
過電圧検出信号を制御・駆動部4に送出し、DC−DC
コンバータ部3を停止させる。メイン用の過電流保護回
路8は、メイン出力ライン5に過電流が流れたとき過電
流検出信号を制御・駆動部4に送出し、DC−DCコン
バータ部3を停止させる。別巻線用の過電流保護回路1
0は、別巻線出力ライン6に過電流が流れたとき、その
回路自体において出力を抑制する。
入力した交流を整流平滑して直流化する。DC−DCコ
ンバータ部3はその直流をチョッピングして昇圧する。
出力検出部7は、DC−DCコンバータ部3からメイン
出力ライン5への出力レベルを検出し、制御・駆動部4
は、その検出レベルが所定閾値の上限を上回ったときに
DC−DCコンバータ部3を停止し、また、所定閾値の
下限を下回ったときにDC−DCコンバータ部3の駆動
を再開し、このように制御することによって出力レベル
を安定化させる。過電圧保護回路9は、メイン出力ライ
ン5または別巻線出力ライン6に過電圧が発生したとき
過電圧検出信号を制御・駆動部4に送出し、DC−DC
コンバータ部3を停止させる。メイン用の過電流保護回
路8は、メイン出力ライン5に過電流が流れたとき過電
流検出信号を制御・駆動部4に送出し、DC−DCコン
バータ部3を停止させる。別巻線用の過電流保護回路1
0は、別巻線出力ライン6に過電流が流れたとき、その
回路自体において出力を抑制する。
【0004】図5は別巻線用の過電流保護回路10の具
体的回路構成を示す。入力電流が抵抗R1 を介してトラ
ンジスタQ1 にベース電流を供給している。ツェナーダ
イオードZD1 はそのベース電流を制限してトランジス
タQ1 の出力電圧を安定化している。過電流検出用抵抗
R2 を流れる出力電流が所定値以下のときはトランジス
タQ2 はOFF状態を保っているが、その出力電流が所
定値を超え過電流検出用抵抗R2 における電圧降下がト
ランジスタQ2 のベース・エミッタ間電圧VBEを超える
と、ベース抵抗R3 を介してトランジスタQ2 にベース
電流が流れ、トランジスタQ2 のコレクタ・エミッタ間
が導通し、トランジスタQ1 に対するベース電流をバイ
パスさせるので、トランジスタQ1 の出力は低下して垂
下特性を示す。
体的回路構成を示す。入力電流が抵抗R1 を介してトラ
ンジスタQ1 にベース電流を供給している。ツェナーダ
イオードZD1 はそのベース電流を制限してトランジス
タQ1 の出力電圧を安定化している。過電流検出用抵抗
R2 を流れる出力電流が所定値以下のときはトランジス
タQ2 はOFF状態を保っているが、その出力電流が所
定値を超え過電流検出用抵抗R2 における電圧降下がト
ランジスタQ2 のベース・エミッタ間電圧VBEを超える
と、ベース抵抗R3 を介してトランジスタQ2 にベース
電流が流れ、トランジスタQ2 のコレクタ・エミッタ間
が導通し、トランジスタQ1 に対するベース電流をバイ
パスさせるので、トランジスタQ1 の出力は低下して垂
下特性を示す。
【0005】ところで、別巻線出力ライン6において出
力安定性はそれほど要求されず、むしろ効率を強く要求
される場合には、図5の過電流保護回路では、トランジ
スタQ1 および過電流検出用抵抗R2 での損失のために
効率が悪いものとなっていて、上記の要求に対応してい
ない。
力安定性はそれほど要求されず、むしろ効率を強く要求
される場合には、図5の過電流保護回路では、トランジ
スタQ1 および過電流検出用抵抗R2 での損失のために
効率が悪いものとなっていて、上記の要求に対応してい
ない。
【0006】そこで、図2に示すような方式が考案され
た。図2のブロック線図が図4と相違しているのは、図
4における別巻線用の過電流保護回路10を除き、その
代わりに別巻線出力ライン6に過電流検出部20を設
け、この過電流検出部20で得られた過電流検出信号を
過電圧保護回路9に供給して、この過電圧保護回路9の
機能によって別巻線出力ライン6を過電流から保護しよ
うとしている点である。
た。図2のブロック線図が図4と相違しているのは、図
4における別巻線用の過電流保護回路10を除き、その
代わりに別巻線出力ライン6に過電流検出部20を設
け、この過電流検出部20で得られた過電流検出信号を
過電圧保護回路9に供給して、この過電圧保護回路9の
機能によって別巻線出力ライン6を過電流から保護しよ
うとしている点である。
【0007】その他の構成は図4のものと同様であるの
で、対応または相当する部分に同一符号を付すにとど
め、説明を省略する。
で、対応または相当する部分に同一符号を付すにとど
め、説明を省略する。
【0008】図2における過電流検出部20は、DC−
DCコンバータ部3から別巻線出力ライン6に出力され
てきた別巻線出力を別巻線出力端子6aにそのまま出力
させるもので、損失がなく効率が改善されている。過電
流検出部20を設けたのは、過電流発生時にはトランス
自体がパワーを供給できなくなって出力が低下すること
を利用するものである。
DCコンバータ部3から別巻線出力ライン6に出力され
てきた別巻線出力を別巻線出力端子6aにそのまま出力
させるもので、損失がなく効率が改善されている。過電
流検出部20を設けたのは、過電流発生時にはトランス
自体がパワーを供給できなくなって出力が低下すること
を利用するものである。
【0009】すなわち、過電流検出部20は、出力低下
を検出したとき、過電流検出信号を過電圧保護回路9に
供給して過電圧保護回路9を働かせ、この過電圧保護回
路9から過電圧検出信号を制御・駆動部4に送出してD
C−DCコンバータ部3を停止させ、電源の出力をダウ
ンさせるのである。つまり、過電圧保護回路9に、メイ
ン出力ライン5および別巻線出力ライン6での過電圧に
対する保護機能と別巻線出力ライン6での過電流に対す
る保護機能とを併せもたせているのである。
を検出したとき、過電流検出信号を過電圧保護回路9に
供給して過電圧保護回路9を働かせ、この過電圧保護回
路9から過電圧検出信号を制御・駆動部4に送出してD
C−DCコンバータ部3を停止させ、電源の出力をダウ
ンさせるのである。つまり、過電圧保護回路9に、メイ
ン出力ライン5および別巻線出力ライン6での過電圧に
対する保護機能と別巻線出力ライン6での過電流に対す
る保護機能とを併せもたせているのである。
【0010】そのような方式の過電流・過電圧保護回路
を有するスイッチング電源の具体的回路構成を図3に示
す。図において、1は交流電源入力端子、2は整流平滑
部、3はDC−DCコンバータ部、4は制御・駆動部、
5はメイン出力ライン、5aはメイン出力端子、6は別
巻線出力ライン、6aは別巻線出力端子、9はメイン出
力と別巻線出力とに共通な過電圧保護回路、11はグラ
ンドライン、20は上記した過電流検出部である。な
お、この図においては、図2における出力検出部7とメ
イン用の過電流保護回路8とは図示を省略している。
を有するスイッチング電源の具体的回路構成を図3に示
す。図において、1は交流電源入力端子、2は整流平滑
部、3はDC−DCコンバータ部、4は制御・駆動部、
5はメイン出力ライン、5aはメイン出力端子、6は別
巻線出力ライン、6aは別巻線出力端子、9はメイン出
力と別巻線出力とに共通な過電圧保護回路、11はグラ
ンドライン、20は上記した過電流検出部である。な
お、この図においては、図2における出力検出部7とメ
イン用の過電流保護回路8とは図示を省略している。
【0011】過電圧保護回路9は、ツェナーダイオード
ZD2 ,ZD3 と、逆流防止ダイオードD1 と、電流制
限抵抗R4 と、フォトカプラPC1 を構成する発光ダイ
オードPD1 とから構成されている。発光ダイオードP
D1 とともにフォトカプラPC1 を構成するフォトサイ
リスタPT1 は、そのアノードが整流平滑部2から制御
・駆動部4への接続ラインの途中に接続され、カソード
は接地されている。
ZD2 ,ZD3 と、逆流防止ダイオードD1 と、電流制
限抵抗R4 と、フォトカプラPC1 を構成する発光ダイ
オードPD1 とから構成されている。発光ダイオードP
D1 とともにフォトカプラPC1 を構成するフォトサイ
リスタPT1 は、そのアノードが整流平滑部2から制御
・駆動部4への接続ラインの途中に接続され、カソード
は接地されている。
【0012】過電流検出部20は、ツェナーダイオード
ZD2 をバイパスするためのトランジスタQ3 と、逆流
防止ダイオードD2 と、トランジスタQ3 に対するバイ
アス用の抵抗R5 ,R6 と、電解コンデンサC1 と、過
電流検出用トランジスタQ4と、それのバイアス用の抵
抗R7 ,R8 と、ツェナーダイオードZD4 とから構成
されている。
ZD2 をバイパスするためのトランジスタQ3 と、逆流
防止ダイオードD2 と、トランジスタQ3 に対するバイ
アス用の抵抗R5 ,R6 と、電解コンデンサC1 と、過
電流検出用トランジスタQ4と、それのバイアス用の抵
抗R7 ,R8 と、ツェナーダイオードZD4 とから構成
されている。
【0013】次に、動作を説明する。まず、平常時にお
ける過電流検出部20の状態を見ておく。別巻線出力ラ
イン6の電圧はツェナーダイオードZD4 のツェナー電
圧VZDよりも高く、このツェナーダイオードZD4 は導
通している。それが抵抗R7,R8 によって分圧されて
過電流検出用トランジスタQ4 のベースに印加されてい
るため、この過電流検出用トランジスタQ4 はON状態
となっている。トランジスタQ3 へのベースに対して
は、メイン出力ライン5の電圧が抵抗R5 ,R6および
電解コンデンサC1 で分圧されたものが印加されるが、
過電流検出用トランジスタQ4 がON状態となっている
ため、トランジスタQ3 のベース電圧を“L”レベルに
落とし、このトランジスタQ3 はOFF状態となってい
る。
ける過電流検出部20の状態を見ておく。別巻線出力ラ
イン6の電圧はツェナーダイオードZD4 のツェナー電
圧VZDよりも高く、このツェナーダイオードZD4 は導
通している。それが抵抗R7,R8 によって分圧されて
過電流検出用トランジスタQ4 のベースに印加されてい
るため、この過電流検出用トランジスタQ4 はON状態
となっている。トランジスタQ3 へのベースに対して
は、メイン出力ライン5の電圧が抵抗R5 ,R6および
電解コンデンサC1 で分圧されたものが印加されるが、
過電流検出用トランジスタQ4 がON状態となっている
ため、トランジスタQ3 のベース電圧を“L”レベルに
落とし、このトランジスタQ3 はOFF状態となってい
る。
【0014】次に、過電圧保護回路9の動作について見
てみる。メイン出力ライン5で過電圧が発生しツェナー
ダイオードZD2 のツェナー電圧VZDを超えたときに
は、ツェナーダイオードZD2 が導通し、電流制限抵抗
R4 を介してフォトカプラPC1 の発光ダイオードPD
1 に電流が流れ、発光ダイオードPD1 が発光する。発
光ダイオードPD1 からの光が入射したフォトサイリス
タPT1 は導通し、制御・駆動部4の電源入力端子をグ
ランドレベルとするから、制御・駆動部4が停止し、D
C−DCコンバータ部3の発振を停止させ、回路を保護
する。また、別巻線出力ライン6で過電圧が発生しツェ
ナーダイオードZD3 のツェナー電圧VZDを超えたとき
も同様に、発光ダイオードPD1 に電流が流れ、フォト
サイリスタPT1 が導通してDC−DCコンバータ部3
の発振を停止させ、回路を保護する。
てみる。メイン出力ライン5で過電圧が発生しツェナー
ダイオードZD2 のツェナー電圧VZDを超えたときに
は、ツェナーダイオードZD2 が導通し、電流制限抵抗
R4 を介してフォトカプラPC1 の発光ダイオードPD
1 に電流が流れ、発光ダイオードPD1 が発光する。発
光ダイオードPD1 からの光が入射したフォトサイリス
タPT1 は導通し、制御・駆動部4の電源入力端子をグ
ランドレベルとするから、制御・駆動部4が停止し、D
C−DCコンバータ部3の発振を停止させ、回路を保護
する。また、別巻線出力ライン6で過電圧が発生しツェ
ナーダイオードZD3 のツェナー電圧VZDを超えたとき
も同様に、発光ダイオードPD1 に電流が流れ、フォト
サイリスタPT1 が導通してDC−DCコンバータ部3
の発振を停止させ、回路を保護する。
【0015】さて、次に、別巻線出力ライン6に過電流
が発生した場合について説明する。
が発生した場合について説明する。
【0016】過電流発生によって別巻線出力ライン6の
電圧がツェナーダイオードZD4 のツェナー電圧VZDよ
りも低くなると、このツェナーダイオードZD4 が遮断
状態となり、過電流検出用トランジスタQ4 がON状態
からOFF状態へと反転する。
電圧がツェナーダイオードZD4 のツェナー電圧VZDよ
りも低くなると、このツェナーダイオードZD4 が遮断
状態となり、過電流検出用トランジスタQ4 がON状態
からOFF状態へと反転する。
【0017】これで過電流が検出されたことになる。過
電流検出用トランジスタQ4 がOFF状態に切り換わる
と、電解コンデンサC1 からの電流がトランジスタQ3
のベースに流れ込み、このトランジスタQ3 をOFF状
態からON状態へと切り換える。これにより、過電圧保
護回路9のツェナーダイオードZD2 をバイパスするこ
とになり、トランジスタQ3 から逆流防止ダイオードD
2 、電流制限抵抗R4 を介してフォトカプラPC1 の発
光ダイオードPD1 に電流が流れ、発光ダイオードPD
1 が発光する。そして、フォトサイリスタPT1 は導通
し、制御・駆動部4の電源入力端子をグランドレベルに
バイパスするから、制御・駆動部4が停止し、DC−D
Cコンバータ部3の発振を停止させ、回路を保護する。
電流検出用トランジスタQ4 がOFF状態に切り換わる
と、電解コンデンサC1 からの電流がトランジスタQ3
のベースに流れ込み、このトランジスタQ3 をOFF状
態からON状態へと切り換える。これにより、過電圧保
護回路9のツェナーダイオードZD2 をバイパスするこ
とになり、トランジスタQ3 から逆流防止ダイオードD
2 、電流制限抵抗R4 を介してフォトカプラPC1 の発
光ダイオードPD1 に電流が流れ、発光ダイオードPD
1 が発光する。そして、フォトサイリスタPT1 は導通
し、制御・駆動部4の電源入力端子をグランドレベルに
バイパスするから、制御・駆動部4が停止し、DC−D
Cコンバータ部3の発振を停止させ、回路を保護する。
【0018】以上のように、別巻線出力ライン6に発生
した過電流を検出したときに過電圧保護回路9の機能を
利用して制御・駆動部4に過電流検出信号を送出する過
電流検出部20を設けたので、別巻線出力ライン6には
図5のような過電流保護回路を挿入する必要がなくな
り、別巻線出力を損失なく効率良く出力させることがで
きる。
した過電流を検出したときに過電圧保護回路9の機能を
利用して制御・駆動部4に過電流検出信号を送出する過
電流検出部20を設けたので、別巻線出力ライン6には
図5のような過電流保護回路を挿入する必要がなくな
り、別巻線出力を損失なく効率良く出力させることがで
きる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記した図3に示す従
来例の場合、ツェナーダイオードZD2 をバイパスする
ためのトランジスタQ3 は、そのベースに対して抵抗R
5 ,R6 および電解コンデンサC1 からなるバイアス回
路が常時的に接続された状態となっている。すなわち、
このトランジスタQ3 は完全飽和のON/OFF動作を
するものではなく、不飽和状態で使用するものとなって
いる。そのため、バイアス回路の設計が不適切である
と、バイアス電流が変動したときに、不測にトランジス
タQ3 が導通してしまうおそれがある。また、トランジ
スタQ3 の電流増幅率hfeのバラツキや電流増幅率hfe
の温度変動、あるいはメイン出力の負荷変動などの動作
不安定要素によってトランジスタQ3 が不測に導通して
しまうおそれがある。換言すれば、別巻線出力ライン6
に過電流が発生していないにもかかわらず、トランジス
タQ3 が不測に導通して過電圧保護回路9による保護機
能が働き、DC−DCコンバータ部3の発振を不測に停
止させてしまうおそれがある。このようなおそれを防止
するためには、トランジスタQ3 のバイアス回路の設計
を正しく行えばよいのであるが、そのような厳正な設
計,製作はきわめてむずかしいことであり、歩留まりの
低さによる生産性の低下やコストアップなどの問題を引
き起こす可能性がある本発明は、このような事情に鑑み
て創案されたものであって、別巻線出力を効率良く行う
ため別巻線出力ラインでの過電流保護に過電圧保護回路
の機能を流用するようにしたスイッチング電源におい
て、きわめてシビアな回路設計のわずらわしさをなくし
ながらも、正確な過電流保護機能を発揮させることがで
きるようにすることを目的とする。
来例の場合、ツェナーダイオードZD2 をバイパスする
ためのトランジスタQ3 は、そのベースに対して抵抗R
5 ,R6 および電解コンデンサC1 からなるバイアス回
路が常時的に接続された状態となっている。すなわち、
このトランジスタQ3 は完全飽和のON/OFF動作を
するものではなく、不飽和状態で使用するものとなって
いる。そのため、バイアス回路の設計が不適切である
と、バイアス電流が変動したときに、不測にトランジス
タQ3 が導通してしまうおそれがある。また、トランジ
スタQ3 の電流増幅率hfeのバラツキや電流増幅率hfe
の温度変動、あるいはメイン出力の負荷変動などの動作
不安定要素によってトランジスタQ3 が不測に導通して
しまうおそれがある。換言すれば、別巻線出力ライン6
に過電流が発生していないにもかかわらず、トランジス
タQ3 が不測に導通して過電圧保護回路9による保護機
能が働き、DC−DCコンバータ部3の発振を不測に停
止させてしまうおそれがある。このようなおそれを防止
するためには、トランジスタQ3 のバイアス回路の設計
を正しく行えばよいのであるが、そのような厳正な設
計,製作はきわめてむずかしいことであり、歩留まりの
低さによる生産性の低下やコストアップなどの問題を引
き起こす可能性がある本発明は、このような事情に鑑み
て創案されたものであって、別巻線出力を効率良く行う
ため別巻線出力ラインでの過電流保護に過電圧保護回路
の機能を流用するようにしたスイッチング電源におい
て、きわめてシビアな回路設計のわずらわしさをなくし
ながらも、正確な過電流保護機能を発揮させることがで
きるようにすることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスイッチン
グ電源における過電流・過電圧保護回路は、DC−DC
コンバータ部からメイン出力ラインと別巻線出力ライン
とが導出され、前記メイン出力ラインとグランドライン
との間にツェナーダイオードと第1のフォトカプラの発
光素子との直列回路が接続されて前記発光素子の動作に
連動した受光素子の動作により前記DC−DCコンバー
タ部の制御・駆動部を停止させる過電圧保護回路を構成
し、前記別巻線出力ラインには過電流発生に伴う電圧降
下を検出する過電流検出部を前記メイン出力ラインとの
間に接続し、この過電流検出部は、過電流発生時に動作
して発光する発光素子と、この発光素子とともに第2の
フォトカプラを構成する受光素子とを備えるとともに、
その受光素子を前記過電圧保護回路におけるツェナーダ
イオードに並列接続してあることを特徴とするものであ
る。
グ電源における過電流・過電圧保護回路は、DC−DC
コンバータ部からメイン出力ラインと別巻線出力ライン
とが導出され、前記メイン出力ラインとグランドライン
との間にツェナーダイオードと第1のフォトカプラの発
光素子との直列回路が接続されて前記発光素子の動作に
連動した受光素子の動作により前記DC−DCコンバー
タ部の制御・駆動部を停止させる過電圧保護回路を構成
し、前記別巻線出力ラインには過電流発生に伴う電圧降
下を検出する過電流検出部を前記メイン出力ラインとの
間に接続し、この過電流検出部は、過電流発生時に動作
して発光する発光素子と、この発光素子とともに第2の
フォトカプラを構成する受光素子とを備えるとともに、
その受光素子を前記過電圧保護回路におけるツェナーダ
イオードに並列接続してあることを特徴とするものであ
る。
【0021】
【作用】別巻線出力ラインが平常状態にあるとき、過電
流検出部における第2のフォトカプラの発光素子は不動
作状態にあるから受光素子も非導通状態であり、過電圧
保護回路におけるツェナーダイオードは非導通状態であ
る。したがって、第1のフォトカプラの発光素子は不動
作状態であり、その受光素子も非導通状態であるから、
制御・駆動部はDC−DCコンバータ部の駆動状態を保
つ。別巻線出力ラインが過電流状態になったとき、過電
流検出部における第2のフォトカプラの発光素子が動作
して受光素子も導通する。この受光素子が導通すると、
過電圧保護回路におけるツェナーダイオードをバイパス
して第1のフォトカプラにおける発光素子を動作させ、
その受光素子を導通させる。すると、制御・駆動部がD
C−DCコンバータ部の発振を停止させ、回路を過電流
から保護する。
流検出部における第2のフォトカプラの発光素子は不動
作状態にあるから受光素子も非導通状態であり、過電圧
保護回路におけるツェナーダイオードは非導通状態であ
る。したがって、第1のフォトカプラの発光素子は不動
作状態であり、その受光素子も非導通状態であるから、
制御・駆動部はDC−DCコンバータ部の駆動状態を保
つ。別巻線出力ラインが過電流状態になったとき、過電
流検出部における第2のフォトカプラの発光素子が動作
して受光素子も導通する。この受光素子が導通すると、
過電圧保護回路におけるツェナーダイオードをバイパス
して第1のフォトカプラにおける発光素子を動作させ、
その受光素子を導通させる。すると、制御・駆動部がD
C−DCコンバータ部の発振を停止させ、回路を過電流
から保護する。
【0022】別巻線出力ラインにはそれ自体で過電流保
護機能を発揮する過電流保護回路を挿入しないので損失
がなく、別巻線出力を効率良く行える。また、過電圧保
護回路におけるツェナーダイオードをバイパスするは通
常のトランジスタではなく第2のフォトカプラを構成す
る受光素子(例えばフォトトランジスタ)であるから、
平常状態ではこの受光素子にはバイアスがかからない。
この受光素子は完全飽和のON/OFF動作を行うもの
である。したがって、バイアス回路の適切でない設計・
製作や電流増幅率hfeのバラツキや温度変動、あるいは
メイン出力の負荷変動などの動作不安定要素があったと
しても、別巻線出力ラインでの過電流発生時には過電圧
保護回路の機能を利用しての過電流保護機能が正確に発
揮されることになる。
護機能を発揮する過電流保護回路を挿入しないので損失
がなく、別巻線出力を効率良く行える。また、過電圧保
護回路におけるツェナーダイオードをバイパスするは通
常のトランジスタではなく第2のフォトカプラを構成す
る受光素子(例えばフォトトランジスタ)であるから、
平常状態ではこの受光素子にはバイアスがかからない。
この受光素子は完全飽和のON/OFF動作を行うもの
である。したがって、バイアス回路の適切でない設計・
製作や電流増幅率hfeのバラツキや温度変動、あるいは
メイン出力の負荷変動などの動作不安定要素があったと
しても、別巻線出力ラインでの過電流発生時には過電圧
保護回路の機能を利用しての過電流保護機能が正確に発
揮されることになる。
【0023】
【実施例】以下、本発明に係るスイッチング電源におけ
る過電流・過電圧保護回路の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
る過電流・過電圧保護回路の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
【0024】図1は実施例に係るスイッチング電源の回
路構成を示すブロック回路図である。入力端子が交流電
源入力端子1に接続された整流平滑部2は、DC−DC
コンバータ部3と制御・駆動部4とに対して直流電源を
供給するようになっている。
路構成を示すブロック回路図である。入力端子が交流電
源入力端子1に接続された整流平滑部2は、DC−DC
コンバータ部3と制御・駆動部4とに対して直流電源を
供給するようになっている。
【0025】制御・駆動部4はDC−DCコンバータ部
3のスイッチング制御を行って直流昇圧を行わせるもの
である。整流平滑部2と制御・駆動部4との接続ライン
の途中には、第1のフォトカプラPC1 の受光素子であ
るフォトサイリスタPT1 のアノードが接続され、その
カソードは接地されている。DC−DCコンバータ部3
からは、メイン出力ライン5と別巻線出力ライン6とグ
ランドライン11とが導出されている。5aはメイン出
力端子、6aは別巻線出力端子である。
3のスイッチング制御を行って直流昇圧を行わせるもの
である。整流平滑部2と制御・駆動部4との接続ライン
の途中には、第1のフォトカプラPC1 の受光素子であ
るフォトサイリスタPT1 のアノードが接続され、その
カソードは接地されている。DC−DCコンバータ部3
からは、メイン出力ライン5と別巻線出力ライン6とグ
ランドライン11とが導出されている。5aはメイン出
力端子、6aは別巻線出力端子である。
【0026】メイン出力ライン5で生じた過電圧に対す
る保護と別巻線出力ライン6で生じた過電圧に対する保
護とを兼ねる過電圧保護回路9がメイン出力ライン5と
別巻線出力ライン6との間に接続されている。この過電
圧保護回路9は、ツェナーダイオードZD2 ,ZD
3 と、逆流防止ダイオードD1 と、電流制限抵抗R
4 と、第1のフォトカプラPC1 を構成する発光素子で
ある発光ダイオードPD1 とから構成されている。ツェ
ナーダイオードZD2 のカソードはメイン出力ライン5
に接続され、アノードは電流制限抵抗R4 を介して発光
ダイオードPD1 のアノードに接続され、発光ダイオー
ドPD1 のカソードはグランドライン11に接続されて
いる。ツェナーダイオードZD3 のカソードは別巻線出
力ライン6に接続され、アノードは逆流防止ダイオード
D1 アノードに接続されている。逆流防止ダイオードD
1 のカソードはツェナーダイオードZD2 と電流制限抵
抗R4 との接続点に接続されている。発光ダイオードP
D1 は前記のフォトサイリスタPT1 とともに第1のフ
ォトカプラPC1 を構成している。
る保護と別巻線出力ライン6で生じた過電圧に対する保
護とを兼ねる過電圧保護回路9がメイン出力ライン5と
別巻線出力ライン6との間に接続されている。この過電
圧保護回路9は、ツェナーダイオードZD2 ,ZD
3 と、逆流防止ダイオードD1 と、電流制限抵抗R
4 と、第1のフォトカプラPC1 を構成する発光素子で
ある発光ダイオードPD1 とから構成されている。ツェ
ナーダイオードZD2 のカソードはメイン出力ライン5
に接続され、アノードは電流制限抵抗R4 を介して発光
ダイオードPD1 のアノードに接続され、発光ダイオー
ドPD1 のカソードはグランドライン11に接続されて
いる。ツェナーダイオードZD3 のカソードは別巻線出
力ライン6に接続され、アノードは逆流防止ダイオード
D1 アノードに接続されている。逆流防止ダイオードD
1 のカソードはツェナーダイオードZD2 と電流制限抵
抗R4 との接続点に接続されている。発光ダイオードP
D1 は前記のフォトサイリスタPT1 とともに第1のフ
ォトカプラPC1 を構成している。
【0027】別巻線出力ライン6で生じた過電流を電圧
降下によって検出する過電流検出部30がメイン出力ラ
イン5と別巻線出力ライン6との間に接続されている。
この過電流検出部30は、過電圧保護回路9におけるツ
ェナーダイオードZD2 をバイパスするための受光素子
であるフォトトランジスタPT2 と、そのエミッタ抵抗
R9 と、このフォトトランジスタPT2 とともに第2の
フォトカプラPC2 を構成する発光素子としての発光ダ
イオードPD2 と、抵抗R5 ,R6 と、電解コンデンサ
C1 と、過電流検出用トランジスタQ4 と、それのバイ
アス用の抵抗R7 ,R8 と、ツェナーダイオードZD4
とから構成されている。ツェナーダイオードZD4 は、
そのカソードが別巻線出力ライン6に接続され、アノー
ドが抵抗R7 ,R8 を介してグランドライン11に接続
されている。抵抗R7 ,R8 の接続点が過電流検出用ト
ランジスタQ4 のベースに接続されている。過電流検出
用トランジスタQ4 のコレクタは抵抗R5 を介してメイ
ン出力ライン5に接続され、エミッタはグランドライン
11に接続されている。過電流検出用トランジスタQ4
のコレクタはまた抵抗R6 を介して発光ダイオードPD
2 のアノードに接続され、その発光ダイオードPD2 の
カソードはグランドライン11に接続されている。抵抗
R5 ,R6 の接続点は電解コンデンサC1 を介してグラ
ンドライン11に接続されている。フォトトランジスタ
PT2 のコレクタはメイン出力ライン5に接続され、エ
ミッタは抵抗R9 を介してツェナーダイオードZD2 と
電流制限抵抗R4 との接続点に接続されている。フォト
トランジスタPT2 と抵抗R9とはツェナーダイオード
ZD2 に並列接続されている。図3の従来例においてト
ランジスタQ3 のバイアス設定用に用いていた抵抗
R7 ,R8 は、本実施例の場合、発光ダイオードPD2
の電流調整用として用いられている。
降下によって検出する過電流検出部30がメイン出力ラ
イン5と別巻線出力ライン6との間に接続されている。
この過電流検出部30は、過電圧保護回路9におけるツ
ェナーダイオードZD2 をバイパスするための受光素子
であるフォトトランジスタPT2 と、そのエミッタ抵抗
R9 と、このフォトトランジスタPT2 とともに第2の
フォトカプラPC2 を構成する発光素子としての発光ダ
イオードPD2 と、抵抗R5 ,R6 と、電解コンデンサ
C1 と、過電流検出用トランジスタQ4 と、それのバイ
アス用の抵抗R7 ,R8 と、ツェナーダイオードZD4
とから構成されている。ツェナーダイオードZD4 は、
そのカソードが別巻線出力ライン6に接続され、アノー
ドが抵抗R7 ,R8 を介してグランドライン11に接続
されている。抵抗R7 ,R8 の接続点が過電流検出用ト
ランジスタQ4 のベースに接続されている。過電流検出
用トランジスタQ4 のコレクタは抵抗R5 を介してメイ
ン出力ライン5に接続され、エミッタはグランドライン
11に接続されている。過電流検出用トランジスタQ4
のコレクタはまた抵抗R6 を介して発光ダイオードPD
2 のアノードに接続され、その発光ダイオードPD2 の
カソードはグランドライン11に接続されている。抵抗
R5 ,R6 の接続点は電解コンデンサC1 を介してグラ
ンドライン11に接続されている。フォトトランジスタ
PT2 のコレクタはメイン出力ライン5に接続され、エ
ミッタは抵抗R9 を介してツェナーダイオードZD2 と
電流制限抵抗R4 との接続点に接続されている。フォト
トランジスタPT2 と抵抗R9とはツェナーダイオード
ZD2 に並列接続されている。図3の従来例においてト
ランジスタQ3 のバイアス設定用に用いていた抵抗
R7 ,R8 は、本実施例の場合、発光ダイオードPD2
の電流調整用として用いられている。
【0028】なお、このスイッチング電源には、図2に
示した出力検出部7およびメイン用の過電流保護回路8
も設けられているであるが、本発明の要旨には直接関係
しないで、図1においては図示を省略している。
示した出力検出部7およびメイン用の過電流保護回路8
も設けられているであるが、本発明の要旨には直接関係
しないで、図1においては図示を省略している。
【0029】次に、上記のように構成されたスイッチン
グ電源の動作を説明する。
グ電源の動作を説明する。
【0030】まず、平常時における過電流検出部30の
状態を見ておく。別巻線出力ライン6の電圧はツェナー
ダイオードZD4 のツェナー電圧VZDよりも高く、この
ツェナーダイオードZD4 は導通している。それが抵抗
R7 ,R8 によって分圧されて過電流検出用トランジス
タQ4 のベースに印加されているため、この過電流検出
用トランジスタQ4 はON状態となっている。すると、
電解コンデンサC1 からの電流の大部分が過電流検出用
トランジスタQ4 を通ってグランドライン11に流れ
る。つまり、抵抗R6 と発光ダイオードPD2 とは、過
電流検出用トランジスタQ4 のコレクタ・エミッタ間電
圧VCE(sat) でくくられ、発光ダイオードPD2 は過電
流検出用トランジスタQ4 によってバイアスされるの
で、発光ダイオードPD2 は発光せず、したがって、第
2のフォトカプラPC2 におけるフォトトランジスタP
T2 は非導通状態となっている。フォトトランジスタP
T2 が非導通状態であるため、過電圧が発生していない
平常状態では、第1のフォトカプラPC1 の発光ダイオ
ードPD1 も発光せず、フォトサイリスタPT1 はOF
F状態を保っている。すなわち、制御・駆動部4は、D
C−DCコンバータ部3を所定通り駆動制御する。
状態を見ておく。別巻線出力ライン6の電圧はツェナー
ダイオードZD4 のツェナー電圧VZDよりも高く、この
ツェナーダイオードZD4 は導通している。それが抵抗
R7 ,R8 によって分圧されて過電流検出用トランジス
タQ4 のベースに印加されているため、この過電流検出
用トランジスタQ4 はON状態となっている。すると、
電解コンデンサC1 からの電流の大部分が過電流検出用
トランジスタQ4 を通ってグランドライン11に流れ
る。つまり、抵抗R6 と発光ダイオードPD2 とは、過
電流検出用トランジスタQ4 のコレクタ・エミッタ間電
圧VCE(sat) でくくられ、発光ダイオードPD2 は過電
流検出用トランジスタQ4 によってバイアスされるの
で、発光ダイオードPD2 は発光せず、したがって、第
2のフォトカプラPC2 におけるフォトトランジスタP
T2 は非導通状態となっている。フォトトランジスタP
T2 が非導通状態であるため、過電圧が発生していない
平常状態では、第1のフォトカプラPC1 の発光ダイオ
ードPD1 も発光せず、フォトサイリスタPT1 はOF
F状態を保っている。すなわち、制御・駆動部4は、D
C−DCコンバータ部3を所定通り駆動制御する。
【0031】次に、過電圧保護回路9の動作について見
てみる。メイン出力ライン5で過電圧が発生しツェナー
ダイオードZD2 のツェナー電圧VZDを超えたときに
は、ツェナーダイオードZD2 が導通し、電流制限抵抗
R4 を介して第1のフォトカプラPC1 の発光ダイオー
ドPD1 に電流が流れ、発光ダイオードPD1 が発光す
る。なお、ツェナーダイオードZD2 が導通しても、逆
流防止ダイオードD1 の存在により、別巻線出力ライン
6には電流が流れ込まず、別巻線出力は安定状態を保
つ。発光ダイオードPD1 からの光を入射したフォトサ
イリスタPT1 は導通し、制御・駆動部4の電源入力端
子をグランドレベルとするから、制御・駆動部4が停止
し、DC−DCコンバータ部3の発振を停止させ、回路
を保護する。
てみる。メイン出力ライン5で過電圧が発生しツェナー
ダイオードZD2 のツェナー電圧VZDを超えたときに
は、ツェナーダイオードZD2 が導通し、電流制限抵抗
R4 を介して第1のフォトカプラPC1 の発光ダイオー
ドPD1 に電流が流れ、発光ダイオードPD1 が発光す
る。なお、ツェナーダイオードZD2 が導通しても、逆
流防止ダイオードD1 の存在により、別巻線出力ライン
6には電流が流れ込まず、別巻線出力は安定状態を保
つ。発光ダイオードPD1 からの光を入射したフォトサ
イリスタPT1 は導通し、制御・駆動部4の電源入力端
子をグランドレベルとするから、制御・駆動部4が停止
し、DC−DCコンバータ部3の発振を停止させ、回路
を保護する。
【0032】一方、別巻線出力ライン6で過電圧が発生
しツェナーダイオードZD3 のツェナー電圧VZDを超え
たときも同様に、発光ダイオードPD1 に電流が流れて
発光し、フォトサイリスタPT1 が導通してDC−DC
コンバータ部3の発振を停止させ、回路を保護する。
しツェナーダイオードZD3 のツェナー電圧VZDを超え
たときも同様に、発光ダイオードPD1 に電流が流れて
発光し、フォトサイリスタPT1 が導通してDC−DC
コンバータ部3の発振を停止させ、回路を保護する。
【0033】さて、次に、別巻線出力ライン6に過電流
が発生した場合について説明する。
が発生した場合について説明する。
【0034】過電流発生によって別巻線出力ライン6の
電圧がツェナーダイオードZD4 のツェナー電圧VZDよ
りも低くなると、このツェナーダイオードZD4 が遮断
状態となり、過電流検出用トランジスタQ4 がON状態
からOFF状態へと反転する。
電圧がツェナーダイオードZD4 のツェナー電圧VZDよ
りも低くなると、このツェナーダイオードZD4 が遮断
状態となり、過電流検出用トランジスタQ4 がON状態
からOFF状態へと反転する。
【0035】これで過電流が検出されたことになる。過
電流検出用トランジスタQ4 がOFF状態に切り換わる
と、電解コンデンサC1 からの電流が抵抗R6 を介して
第2のフォトカプラPC2 の発光ダイオードPD2 に流
れ込み、発光ダイオードPD2が発光する。その結果、
それまでOFF状態にあったフォトトランジスタPT2
がON状態に反転し、これにより、過電圧保護回路9の
ツェナーダイオードZD2 をバイパスすることになる。
メイン出力ライン5からフォトトランジスタPT2 、抵
抗R9 ,R4 を介して第1のフォトカプラPC1 の発光
ダイオードPD1に電流が流れ、発光ダイオードPD1
が発光する。そして、フォトサイリスタPT1 は導通
し、制御・駆動部4の電源入力端子をグランドレベルに
バイパスするから、制御・駆動部4が停止し、DC−D
Cコンバータ部3の発振を停止させ、回路を保護する。
電流検出用トランジスタQ4 がOFF状態に切り換わる
と、電解コンデンサC1 からの電流が抵抗R6 を介して
第2のフォトカプラPC2 の発光ダイオードPD2 に流
れ込み、発光ダイオードPD2が発光する。その結果、
それまでOFF状態にあったフォトトランジスタPT2
がON状態に反転し、これにより、過電圧保護回路9の
ツェナーダイオードZD2 をバイパスすることになる。
メイン出力ライン5からフォトトランジスタPT2 、抵
抗R9 ,R4 を介して第1のフォトカプラPC1 の発光
ダイオードPD1に電流が流れ、発光ダイオードPD1
が発光する。そして、フォトサイリスタPT1 は導通
し、制御・駆動部4の電源入力端子をグランドレベルに
バイパスするから、制御・駆動部4が停止し、DC−D
Cコンバータ部3の発振を停止させ、回路を保護する。
【0036】上記のように本実施例の場合、過電圧保護
回路9のツェナーダイオードZD2をバイパスする素子
として、従来例のトランジスタQ3 に代えて、抵抗
R5 ,R6 や電解コンデンサC1 からは電気的には分離
されたフォトトランジスタPT2を用いている。したが
って、平常状態ではこのフォトトランジスタPT2 には
バイアスがかからない。フォトトランジスタPT2 は完
全飽和の状態でON/OFF動作を行うものである。抵
抗R5 ,R6 や電解コンデンサC1 の設計においては、
過電流検出用トランジスタQ4 のOFF時に発光ダイオ
ードPD2 にこれを発光させるに足りる電流を流すよう
にするだけでよく、その設計・製作は容易である。フォ
トトランジスタPT2 の電流増幅率hfeのバラツキや温
度変動、あるいはメイン出力の負荷変動などの動作不安
定要素があったとしても、平常状態ではフォトトランジ
スタPT2 にバイアスがかからないため、このフォトト
ランジスタPT2 が不測に導通してしまうといったおそ
れはなく、したがってまた、第1のフォトカプラPC1
が不測に動作してしまうおそれもない。
回路9のツェナーダイオードZD2をバイパスする素子
として、従来例のトランジスタQ3 に代えて、抵抗
R5 ,R6 や電解コンデンサC1 からは電気的には分離
されたフォトトランジスタPT2を用いている。したが
って、平常状態ではこのフォトトランジスタPT2 には
バイアスがかからない。フォトトランジスタPT2 は完
全飽和の状態でON/OFF動作を行うものである。抵
抗R5 ,R6 や電解コンデンサC1 の設計においては、
過電流検出用トランジスタQ4 のOFF時に発光ダイオ
ードPD2 にこれを発光させるに足りる電流を流すよう
にするだけでよく、その設計・製作は容易である。フォ
トトランジスタPT2 の電流増幅率hfeのバラツキや温
度変動、あるいはメイン出力の負荷変動などの動作不安
定要素があったとしても、平常状態ではフォトトランジ
スタPT2 にバイアスがかからないため、このフォトト
ランジスタPT2 が不測に導通してしまうといったおそ
れはなく、したがってまた、第1のフォトカプラPC1
が不測に動作してしまうおそれもない。
【0037】以上のように、回路全体の設計・製作が容
易であり、また、別巻線出力ライン6自体には過電流保
護回路を挿入しないので損失がなく別巻線出力を効率良
く行うことができ、さらに、過電圧保護回路9を利用し
た過電流保護機能を正しく発揮させることができる。
易であり、また、別巻線出力ライン6自体には過電流保
護回路を挿入しないので損失がなく別巻線出力を効率良
く行うことができ、さらに、過電圧保護回路9を利用し
た過電流保護機能を正しく発揮させることができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、別巻線
出力を効率良く行うため別巻線出力ラインでの過電流保
護に過電圧保護回路の機能を流用するようにしたスイッ
チング電源において、過電圧保護回路のツェナーダイオ
ードを第2のフォトカプラの受光素子でバイパスするよ
うに構成したので、発光素子に対するバイアス電流の変
動や受光素子の電流増幅率のバラツキや温度変動やメイ
ン出力の負荷変動などの動作不安定要素があったとして
も、別巻線出力ラインで過電流が発生したときには過電
圧保護回路の機能を利用して正確な過電流保護機能を発
揮させることができる。
出力を効率良く行うため別巻線出力ラインでの過電流保
護に過電圧保護回路の機能を流用するようにしたスイッ
チング電源において、過電圧保護回路のツェナーダイオ
ードを第2のフォトカプラの受光素子でバイパスするよ
うに構成したので、発光素子に対するバイアス電流の変
動や受光素子の電流増幅率のバラツキや温度変動やメイ
ン出力の負荷変動などの動作不安定要素があったとして
も、別巻線出力ラインで過電流が発生したときには過電
圧保護回路の機能を利用して正確な過電流保護機能を発
揮させることができる。
【図1】本発明の一実施例に係る過電流・過電圧保護回
路を有するスイッチング電源の回路構成を示すブロック
回路図である。
路を有するスイッチング電源の回路構成を示すブロック
回路図である。
【図2】図1の実施例および実施例に対比すべき図3の
従来例に共通な過電流検出部を備えたスイッチング電源
の電気的構成を示すブロック線図である。
従来例に共通な過電流検出部を備えたスイッチング電源
の電気的構成を示すブロック線図である。
【図3】従来例に係る過電流・過電圧保護回路を有する
スイッチング電源の回路構成を示すブロック回路図であ
る。
スイッチング電源の回路構成を示すブロック回路図であ
る。
【図4】従来例に係る過電流保護回路を備えたスイッチ
ング電源の電気的構成を示すブロック線図である。
ング電源の電気的構成を示すブロック線図である。
【図5】過電流保護回路の具体的回路構成を示す回路図
である。
である。
3 DC−DCコンバータ部 4 制御・駆動部 5 メイン出力ライン 6 別巻線出力ライン 9 過電圧保護回路 11 グランドライン 30 過電流検出部 Q4 過電流検出用トランジスタ ZD2 ツェナーダイオード(メイン出力の過電圧検
出用) ZD3 ツェナーダイオード(別巻線出力の過電圧検
出用) ZD4 ツェナーダイオード(別巻線出力の過電流検
出用) PC1 第1のフォトカプラ PC2 第2のフォトカプラ PD1 発光ダイオード PD2 発光ダイオード PT1 フォトサイリスタ PT2 フォトトランジスタ
出用) ZD3 ツェナーダイオード(別巻線出力の過電圧検
出用) ZD4 ツェナーダイオード(別巻線出力の過電流検
出用) PC1 第1のフォトカプラ PC2 第2のフォトカプラ PD1 発光ダイオード PD2 発光ダイオード PT1 フォトサイリスタ PT2 フォトトランジスタ
Claims (1)
- 【請求項1】 DC−DCコンバータ部からメイン出力
ラインと別巻線出力ラインとが導出され、前記メイン出
力ラインとグランドラインとの間にツェナーダイオード
と第1のフォトカプラの発光素子との直列回路が接続さ
れて前記発光素子の動作に連動した受光素子の動作によ
り前記DC−DCコンバータ部の制御・駆動部を停止さ
せる過電圧保護回路を構成し、前記別巻線出力ラインに
は過電流発生に伴う電圧降下を検出する過電流検出部を
前記メイン出力ラインとの間に接続し、この過電流検出
部は、過電流発生時に動作して発光する発光素子と、こ
の発光素子とともに第2のフォトカプラを構成する受光
素子とを備えるとともに、その受光素子を前記過電圧保
護回路におけるツェナーダイオードに並列接続してある
ことを特徴とするスイッチング電源における過電流・過
電圧保護回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27715892A JPH06133538A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | スイッチング電源における過電流・過電圧保護回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27715892A JPH06133538A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | スイッチング電源における過電流・過電圧保護回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06133538A true JPH06133538A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=17579614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27715892A Pending JPH06133538A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | スイッチング電源における過電流・過電圧保護回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06133538A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013251518A (ja) * | 2012-06-01 | 2013-12-12 | Delta Electronics (Shanghai) Co Ltd | Led駆動回路 |
-
1992
- 1992-10-15 JP JP27715892A patent/JPH06133538A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013251518A (ja) * | 2012-06-01 | 2013-12-12 | Delta Electronics (Shanghai) Co Ltd | Led駆動回路 |
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