JPH06136304A - 水系塗料用スリップ剤及びその製造方法 - Google Patents
水系塗料用スリップ剤及びその製造方法Info
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- JPH06136304A JPH06136304A JP4312665A JP31266592A JPH06136304A JP H06136304 A JPH06136304 A JP H06136304A JP 4312665 A JP4312665 A JP 4312665A JP 31266592 A JP31266592 A JP 31266592A JP H06136304 A JPH06136304 A JP H06136304A
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- water
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 缶用塗料やプレコートメタル塗料、プラステ
ィック塗料等に添加することにより、塗膜の摩擦係数を
低減したりスリップ性を大きくしてひっかき傷やこすり
傷等の発生を抑制する。 【構成】 親水性ワックス類を、親水性溶媒に加熱溶解
させ、この熱溶液を親水性溶媒と水とからなる混合溶液
中に添加して一次ディスパージョンをつくり、さらにこ
の一次ディスパージョンを粉砕させて最大粒子径20μ
m以下の微粒子ディスパージョンとする。
ィック塗料等に添加することにより、塗膜の摩擦係数を
低減したりスリップ性を大きくしてひっかき傷やこすり
傷等の発生を抑制する。 【構成】 親水性ワックス類を、親水性溶媒に加熱溶解
させ、この熱溶液を親水性溶媒と水とからなる混合溶液
中に添加して一次ディスパージョンをつくり、さらにこ
の一次ディスパージョンを粉砕させて最大粒子径20μ
m以下の微粒子ディスパージョンとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば缶用塗料やプレ
コートメタル塗料、プラスティック塗料等に添加するこ
とにより、塗膜の摩擦係数を低減したりスリップ性を大
きくしてひっかき傷やこすり傷等の発生を抑制すること
ができる水系塗料用スリップ剤及びその製造方法に関す
る。
コートメタル塗料、プラスティック塗料等に添加するこ
とにより、塗膜の摩擦係数を低減したりスリップ性を大
きくしてひっかき傷やこすり傷等の発生を抑制すること
ができる水系塗料用スリップ剤及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】缶用塗料やプレコートメタル塗料、プラ
スティック塗料等の塗料においては塗装物を移送する際
に塗装物相互或いは移送機械との接触等によりひっかき
傷、こすり傷等を生じ易い。このひっかき傷、こすり傷
の発生を防止する方法としては、塗料樹脂の硬度を改良
する等の物性を改良する方法の他に、塗膜の摩擦係数を
低減したり、スリップ性を大きくするような塗料添加剤
(スリップ剤)を塗料中に添加する方法もある。この塗
料としては、有機溶剤乾燥型のエポキシ、ポリエステ
ル、アクリル、アクリルメラミン等が樹脂として用いら
れ、スリップ剤としては一般に種々のワックスを適当な
溶剤を用いて溶解させたものや、熱溶解急冷法や機械的
粉砕法で均一な分散体としたものが用いられていた。
スティック塗料等の塗料においては塗装物を移送する際
に塗装物相互或いは移送機械との接触等によりひっかき
傷、こすり傷等を生じ易い。このひっかき傷、こすり傷
の発生を防止する方法としては、塗料樹脂の硬度を改良
する等の物性を改良する方法の他に、塗膜の摩擦係数を
低減したり、スリップ性を大きくするような塗料添加剤
(スリップ剤)を塗料中に添加する方法もある。この塗
料としては、有機溶剤乾燥型のエポキシ、ポリエステ
ル、アクリル、アクリルメラミン等が樹脂として用いら
れ、スリップ剤としては一般に種々のワックスを適当な
溶剤を用いて溶解させたものや、熱溶解急冷法や機械的
粉砕法で均一な分散体としたものが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記有
機溶剤乾燥型の塗料は有機溶剤の排出に伴う環境への悪
影響や、引火性の危険物を扱うことによる火災の危険、
或いは有機性廃ガスの燃焼処理のためのコスト負担等を
考慮して近年水系塗料に移行する動きがあり、スリップ
剤についても当然水系のものが求められている。ところ
が、水分が含まれるような水系のスリップ剤は溶剤型と
同様の方法では最大粒子径が20μm以下の安定なもの
は製造することができない。また、ワックスをエマルジ
ョン法によって微粒子に乳化する製造方法も知られてい
るが、この方法では界面活性剤や分散安定剤、アルカリ
等の親水性のものを使用する必要があるため、これらは
塗膜の耐水性を損なったり、しかも塗料樹脂の安定性や
スリップ性をも損なう場合があった。さらに、ワックス
はアルコール、炭化水素、エステル、ケトン等の有機溶
剤には熱時溶解するものが多いが水には不溶であるた
め、強力な機械的、物理的分散力を作用させても濡れが
悪いために安定した分散液を得ることはできなかった。
機溶剤乾燥型の塗料は有機溶剤の排出に伴う環境への悪
影響や、引火性の危険物を扱うことによる火災の危険、
或いは有機性廃ガスの燃焼処理のためのコスト負担等を
考慮して近年水系塗料に移行する動きがあり、スリップ
剤についても当然水系のものが求められている。ところ
が、水分が含まれるような水系のスリップ剤は溶剤型と
同様の方法では最大粒子径が20μm以下の安定なもの
は製造することができない。また、ワックスをエマルジ
ョン法によって微粒子に乳化する製造方法も知られてい
るが、この方法では界面活性剤や分散安定剤、アルカリ
等の親水性のものを使用する必要があるため、これらは
塗膜の耐水性を損なったり、しかも塗料樹脂の安定性や
スリップ性をも損なう場合があった。さらに、ワックス
はアルコール、炭化水素、エステル、ケトン等の有機溶
剤には熱時溶解するものが多いが水には不溶であるた
め、強力な機械的、物理的分散力を作用させても濡れが
悪いために安定した分散液を得ることはできなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、セラックワックス、ライスワックス、シ
ュガーワックス、ウルシロウ、蜜ロウ、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、白ロウ
等の天然ワックス、酸化パラフィン、酸化マイクロクリ
スタリンワックス、酸化ポリエチレン、フィッシャー・
トロプシャワックス、エチレンアクリルワックス、エチ
レン酢酸ビニルワックス等の合成ワックスから選ばれる
一種以上からなる親水性ワックス類(以下、A成分とい
う)を、アルコール、セロソルブ、その他の水可溶、一
部可溶性の揮発性溶剤から選ばれる一種以上の親水性溶
媒(以下、C成分という)に加熱溶解させ、この熱溶液
を親水性溶媒と水とからなる混合溶液中に添加して一次
ディスパージョンをつくり、さらにこの一次ディスパー
ジョンを粉砕させて最大粒子径20μm以下の微粒子デ
ィスパージョンとすることを特徴とする水系塗料用スリ
ップ剤及びその製造方法に関するものである。
されたもので、セラックワックス、ライスワックス、シ
ュガーワックス、ウルシロウ、蜜ロウ、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、白ロウ
等の天然ワックス、酸化パラフィン、酸化マイクロクリ
スタリンワックス、酸化ポリエチレン、フィッシャー・
トロプシャワックス、エチレンアクリルワックス、エチ
レン酢酸ビニルワックス等の合成ワックスから選ばれる
一種以上からなる親水性ワックス類(以下、A成分とい
う)を、アルコール、セロソルブ、その他の水可溶、一
部可溶性の揮発性溶剤から選ばれる一種以上の親水性溶
媒(以下、C成分という)に加熱溶解させ、この熱溶液
を親水性溶媒と水とからなる混合溶液中に添加して一次
ディスパージョンをつくり、さらにこの一次ディスパー
ジョンを粉砕させて最大粒子径20μm以下の微粒子デ
ィスパージョンとすることを特徴とする水系塗料用スリ
ップ剤及びその製造方法に関するものである。
【0005】上記A成分をC成分に加熱溶解させた熱溶
液を、予め水にC成分を添加することにより親油性を増
した混合溶液中に攪拌しながら少量ずつ添加すると、最
大粒子径が数百μmのディスパージョンが調製される。
これを例えば三本ロール、ボールミル、サンドミル、ア
トライター等の粉砕機で粉砕することにより最大粒子径
が20μm以下の安定した微粒子ディスパージョンを得
ることができるのである。
液を、予め水にC成分を添加することにより親油性を増
した混合溶液中に攪拌しながら少量ずつ添加すると、最
大粒子径が数百μmのディスパージョンが調製される。
これを例えば三本ロール、ボールミル、サンドミル、ア
トライター等の粉砕機で粉砕することにより最大粒子径
が20μm以下の安定した微粒子ディスパージョンを得
ることができるのである。
【0006】また、本発明は、上記A成分と、ラノリ
ン、ヤシ油、綿実油、大豆油、菜種油、あまに油、パー
ム油等の常温において液状である脂肪酸エステル、油
脂、ペトロラクタム、流動パラフィン、常温で固体であ
る非酸化パラフィン、非酸化マイクロクリスタリンワッ
クス、非酸化ポリエチレン等から選ばれる一種以上から
なる親油性ワックス類(以下、B成分という)とを、上
記C成分に加熱溶解させ、この熱溶液を親水性溶媒と水
とからなる混合溶液中に添加して一次ディスパージョン
をつくり、さらにこの一次ディスパージョンを粉砕させ
て最大粒子径20μm以下の微粒子ディスパージョンと
することを特徴とする水系塗料用スリップ剤及びその製
造方法をも提案するものである。
ン、ヤシ油、綿実油、大豆油、菜種油、あまに油、パー
ム油等の常温において液状である脂肪酸エステル、油
脂、ペトロラクタム、流動パラフィン、常温で固体であ
る非酸化パラフィン、非酸化マイクロクリスタリンワッ
クス、非酸化ポリエチレン等から選ばれる一種以上から
なる親油性ワックス類(以下、B成分という)とを、上
記C成分に加熱溶解させ、この熱溶液を親水性溶媒と水
とからなる混合溶液中に添加して一次ディスパージョン
をつくり、さらにこの一次ディスパージョンを粉砕させ
て最大粒子径20μm以下の微粒子ディスパージョンと
することを特徴とする水系塗料用スリップ剤及びその製
造方法をも提案するものである。
【0007】上記A成分とB成分とをC成分に加熱溶解
させた熱溶液を、予めC成分を添加することにより親油
性を増した混合溶液中に攪拌しながら少量づつ添加する
と、A成分とB成分とが混在した粗粒子が分散した一次
ディスパージョンが調製される。これを前述と同様に適
宜な粉砕機で粉砕することにより最大粒子径が20μm
以下の安定した分散液を得ることができる。即ち、B成
分は単独では安定な水分散液をつくり得ないが、上述の
本発明により一個の粒子中にA成分と混在する状態で安
定な微粒子ディスパージョンとすることができる。
させた熱溶液を、予めC成分を添加することにより親油
性を増した混合溶液中に攪拌しながら少量づつ添加する
と、A成分とB成分とが混在した粗粒子が分散した一次
ディスパージョンが調製される。これを前述と同様に適
宜な粉砕機で粉砕することにより最大粒子径が20μm
以下の安定した分散液を得ることができる。即ち、B成
分は単独では安定な水分散液をつくり得ないが、上述の
本発明により一個の粒子中にA成分と混在する状態で安
定な微粒子ディスパージョンとすることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。
【0009】実施例1;500mlビーカー中にカルナ
バワックス1号(加藤洋行製)240gとイソプロピル
アルコール(IPA)400gとを入れて80℃で加熱
して均一な熱溶液をつくった。次に、氷で冷やした20
00mlビーカー中のIPA80gと水880gとの混
合溶液を攪拌しているものの中に上記熱溶液を少量ずつ
ゆっくり添加した。ここで平均粒子径が100μm程度
の一次分散液が得られた。これを10lの実験用ボール
ミルに磁性ボールと共に入れ、50時間粉砕させると最
大粒子径が5μmの安定した微粒子ディスパージョンを
得ることができた。
バワックス1号(加藤洋行製)240gとイソプロピル
アルコール(IPA)400gとを入れて80℃で加熱
して均一な熱溶液をつくった。次に、氷で冷やした20
00mlビーカー中のIPA80gと水880gとの混
合溶液を攪拌しているものの中に上記熱溶液を少量ずつ
ゆっくり添加した。ここで平均粒子径が100μm程度
の一次分散液が得られた。これを10lの実験用ボール
ミルに磁性ボールと共に入れ、50時間粉砕させると最
大粒子径が5μmの安定した微粒子ディスパージョンを
得ることができた。
【0010】実施例2;500mlビーカー中にライス
ワックスSS(ボーソー油脂製)160gと、マイクロ
クリスタリンワックスHi−Mic1080(日本精蝋
製)80gと、IPA400gとを入れ、80℃まで加
熱して均一な熱溶液をつくった。次に、氷で冷やした2
00mlビーカー中のIPA80gと水880gとの混
合溶液を攪拌しているものの中に上記熱溶液を少量ずつ
ゆっくり添加した。ここで平均粒子径が100μm程度
の一次ディスパージョンが得られた。この一次ディスパ
ージョンは放置により速やかにワックス分の沈澱を生じ
た。これを三本ロールで3回粉砕すると最大5μmのデ
ィスパージョンが得られた。このディスパージョンは室
温で3ケ月以上放置しても凝集沈澱等の変化が確認され
ない安定な微粒子ディスパージョンであった。
ワックスSS(ボーソー油脂製)160gと、マイクロ
クリスタリンワックスHi−Mic1080(日本精蝋
製)80gと、IPA400gとを入れ、80℃まで加
熱して均一な熱溶液をつくった。次に、氷で冷やした2
00mlビーカー中のIPA80gと水880gとの混
合溶液を攪拌しているものの中に上記熱溶液を少量ずつ
ゆっくり添加した。ここで平均粒子径が100μm程度
の一次ディスパージョンが得られた。この一次ディスパ
ージョンは放置により速やかにワックス分の沈澱を生じ
た。これを三本ロールで3回粉砕すると最大5μmのデ
ィスパージョンが得られた。このディスパージョンは室
温で3ケ月以上放置しても凝集沈澱等の変化が確認され
ない安定な微粒子ディスパージョンであった。
【0011】実施例3;上記実施例2におけるマイクロ
クリスタリンワックスの代わりにラノリンODL(クロ
ーダジャパン製)を用いた以外は全く同様の操作を行っ
たところ、最大5μmの微粒子ディスパージョンを得る
ことができた。
クリスタリンワックスの代わりにラノリンODL(クロ
ーダジャパン製)を用いた以外は全く同様の操作を行っ
たところ、最大5μmの微粒子ディスパージョンを得る
ことができた。
【0012】実施例4;500mlビーカー中に酸化ポ
リエチレンワックスAC−629(アライドケミカル
製)160gと、HNP−11(日本精蝋製)80g
と、ブチルセロソルブ400gとを入れ、80℃まで加
熱して均一な溶解液をつくった。次に、氷で冷やした2
00mlビーカー中のブチルセロソルブ80gと水88
0gとの混合液を攪拌しているものの中に上記熱溶液を
少量ずつゆっくり添加した。ここで平均粒子径が100
μm程度の一次ディスパージョンが得られた。これを1
0lの実験用ボールミル磁性ボールと共に封入し、20
時間分散させると最大粒子径が60μmのワックス分の
沈澱し易いディスパージョンを得ることができた。さら
にこれをボールミルで30時間回転させたところ最大粒
子径が5μmの安定した微粒子ディスパージョンを得る
ことができた。
リエチレンワックスAC−629(アライドケミカル
製)160gと、HNP−11(日本精蝋製)80g
と、ブチルセロソルブ400gとを入れ、80℃まで加
熱して均一な溶解液をつくった。次に、氷で冷やした2
00mlビーカー中のブチルセロソルブ80gと水88
0gとの混合液を攪拌しているものの中に上記熱溶液を
少量ずつゆっくり添加した。ここで平均粒子径が100
μm程度の一次ディスパージョンが得られた。これを1
0lの実験用ボールミル磁性ボールと共に封入し、20
時間分散させると最大粒子径が60μmのワックス分の
沈澱し易いディスパージョンを得ることができた。さら
にこれをボールミルで30時間回転させたところ最大粒
子径が5μmの安定した微粒子ディスパージョンを得る
ことができた。
【0013】実施例5;500mlビーカー中にカルナ
バワックス1号(前出)240gとIPA400gとを
入れ、80℃で加熱して均一な熱溶解液をつくった。次
に、攪拌しながら2000mlビーカー中で5℃まで冷
却したIPA320gと水720gとの混合溶液中に上
記熱溶液を少量づつ添加した。ここで最大粒子径が20
0μmの一次ディスパージョンが得られたので、これを
10lの実験用ボールミルに磁性ボールと共に封入し、
50時間分散させたところ最大粒子径が5μmの安定し
た微粒子ディスパージョンを得ることができた。
バワックス1号(前出)240gとIPA400gとを
入れ、80℃で加熱して均一な熱溶解液をつくった。次
に、攪拌しながら2000mlビーカー中で5℃まで冷
却したIPA320gと水720gとの混合溶液中に上
記熱溶液を少量づつ添加した。ここで最大粒子径が20
0μmの一次ディスパージョンが得られたので、これを
10lの実験用ボールミルに磁性ボールと共に封入し、
50時間分散させたところ最大粒子径が5μmの安定し
た微粒子ディスパージョンを得ることができた。
【0014】比較例1;10l実験用ボールミルにラノ
リンODL(前出)0.1kgとカルナバワックス1号
(前出)0.4kg,IPA0.5kg、水1kgを仕
込み、さらに所定量の磁性ボールを封入し、50時間回
転させたが、ベッセルの側面やボールにラノリンとカル
ナバワックスが付着し、全く分散されなかった。
リンODL(前出)0.1kgとカルナバワックス1号
(前出)0.4kg,IPA0.5kg、水1kgを仕
込み、さらに所定量の磁性ボールを封入し、50時間回
転させたが、ベッセルの側面やボールにラノリンとカル
ナバワックスが付着し、全く分散されなかった。
【0015】比較例2;200mlビーカー中でマイク
ロクリスタリンワックスHi−Mic1080(前出)
30gをIPA50gに80℃で加熱して均一な熱溶解
液をつくる。これを氷で冷やした500mlビーカー中
のIPA10gと水110gとの混合液を攪拌している
ものの中に上記熱溶液をゆっくり添加して一次ディスパ
ージョンをつくった。これは最大粒子径が数mmの粗粒
子で、放置により速やかに沈澱を生じた。これを2kg
用意して10lの実験用ボールミルで50時間分散させ
が、数百μmのワックス粒子が残ったままであった。
ロクリスタリンワックスHi−Mic1080(前出)
30gをIPA50gに80℃で加熱して均一な熱溶解
液をつくる。これを氷で冷やした500mlビーカー中
のIPA10gと水110gとの混合液を攪拌している
ものの中に上記熱溶液をゆっくり添加して一次ディスパ
ージョンをつくった。これは最大粒子径が数mmの粗粒
子で、放置により速やかに沈澱を生じた。これを2kg
用意して10lの実験用ボールミルで50時間分散させ
が、数百μmのワックス粒子が残ったままであった。
【0016】実施例6〜31,比較例3〜16;500
mlのビーカー中で表1、表2に示す組成割合のA成
分、B成分を、C成分(加熱分)に加熱溶解させた。こ
れを氷で冷却した2000mlビーカー中のC成分(冷
却分)と水との混合溶液を攪拌しているものの中に少量
づつゆっくり添加した。これを表1の重量%の割合で1
600g調製し、一次ディスパージョンとした。これを
10l実験用ボールミルに磁性ボールと共に封入し、5
0時間分散させた。得られた微粒子ディスパージョンを
光学顕微鏡で観察し、最大粒子径を表1、表2に結果と
して併せて示した。
mlのビーカー中で表1、表2に示す組成割合のA成
分、B成分を、C成分(加熱分)に加熱溶解させた。こ
れを氷で冷却した2000mlビーカー中のC成分(冷
却分)と水との混合溶液を攪拌しているものの中に少量
づつゆっくり添加した。これを表1の重量%の割合で1
600g調製し、一次ディスパージョンとした。これを
10l実験用ボールミルに磁性ボールと共に封入し、5
0時間分散させた。得られた微粒子ディスパージョンを
光学顕微鏡で観察し、最大粒子径を表1、表2に結果と
して併せて示した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】[スリップ性試験]上記実施例4,5,
6,7,11,24,25,27の微粒子ディスパージ
ョン1.5部を水溶性塗料WA924(三井東圧製)1
00部に添加し、充分に攪拌混合した後、塗布厚10μ
mとなるようにブリキ板に塗布し、焼付条件160℃×
10分で焼き付けて試験用材料を作製した。これを摩擦
係数測定機AN(東洋精機製作所製)により動摩擦係数
を測定すると、表3に示す結果となった。尚、ブランク
として微粒子ディスパージョンを添加しないものも同様
に測定し、表3に併せて示した。
6,7,11,24,25,27の微粒子ディスパージ
ョン1.5部を水溶性塗料WA924(三井東圧製)1
00部に添加し、充分に攪拌混合した後、塗布厚10μ
mとなるようにブリキ板に塗布し、焼付条件160℃×
10分で焼き付けて試験用材料を作製した。これを摩擦
係数測定機AN(東洋精機製作所製)により動摩擦係数
を測定すると、表3に示す結果となった。尚、ブランク
として微粒子ディスパージョンを添加しないものも同様
に測定し、表3に併せて示した。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水系塗料
用スリップ剤の製造方法は、特殊な装置や特殊な手法を
用いることなく、極めて容易に製品を製造することがで
きるものである。
用スリップ剤の製造方法は、特殊な装置や特殊な手法を
用いることなく、極めて容易に製品を製造することがで
きるものである。
【0022】そして、得られた製品は、例えば缶用塗料
やプレコートメタル塗料、プラスティック塗料等に添加
することにより、塗膜の摩擦係数を低減したりスリップ
性を大きくしてひっかき傷やこすり傷等の発生を抑制す
ることができる。
やプレコートメタル塗料、プラスティック塗料等に添加
することにより、塗膜の摩擦係数を低減したりスリップ
性を大きくしてひっかき傷やこすり傷等の発生を抑制す
ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 セラックワックス、ライスワックス、シ
ュガーワックス、ウルシロウ、蜜ロウ、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、白ロウ
等の天然ワックス、酸化パラフィン、酸化マイクロクリ
スタリンワックス、酸化ポリエチレン、フィッシャー・
トロプシャワックス、エチレンアクリルワックス、エチ
レン酢酸ビニルワックス等の合成ワックスから選ばれる
一種以上からなる親水性ワックス類を、アルコール、セ
ロソルブ、その他の水可溶、一部可溶性の揮発性溶剤か
ら選ばれる一種以上の親水性溶媒と共に水に最大粒子径
20μm以下の微粒子として分散させた微粒子ディスパ
ージョンであることを特徴とする水系塗料用スリップ
剤。 - 【請求項2】 セラックワックス、ライスワックス、シ
ュガーワックス、ウルシロウ、蜜ロウ、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、白ロウ
等の天然ワックス、酸化パラフィン、酸化マイクロクリ
スタリンワックス、酸化ポリエチレン、フィッシャー・
トロプシャワックス、エチレンアクリルワックス、エチ
レン酢酸ビニルワックス等の合成ワックスから選ばれる
一種以上からなる親水性ワックス類を、アルコール、セ
ロソルブ、その他の水可溶、一部可溶性の揮発性溶剤か
ら選ばれる一種以上の親水性溶媒に加熱溶解させ、この
熱溶液を親水性溶媒と水とからなる混合溶液中に添加し
て一次ディスパージョンをつくり、さらにこの一次ディ
スパージョンを粉砕させて最大粒子径20μm以下の微
粒子ディスパージョンとすることを特徴とする水系塗料
用スリップ剤の製造方法。 - 【請求項3】 セラックワックス、ライスワックス、シ
ュガーワックス、ウルシロウ、蜜ロウ、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、白ロウ
等の天然ワックス、酸化パラフィン、酸化マイクロクリ
スタリンワックス、酸化ポリエチレン、フィッシャー・
トロプシャワックス、エチレンアクリルワックス、エチ
レン酢酸ビニルワックス等の合成ワックスから選ばれる
一種以上からなる親水性ワックス類と、ラノリン、ヤシ
油、綿実油、大豆油、菜種油、あまに油、パーム油等の
常温において液状である脂肪酸エステル、油脂、ペトロ
ラクタム、流動パラフィン、常温で固体である非酸化パ
ラフィン、非酸化マイクロクリスタリンワックス、非酸
化ポリエチレン等から選ばれる一種以上からなる親油性
ワックス類とを、アルコール、セロソルブ、その他の水
可溶、一部可溶性の揮発性溶剤から選ばれる一種以上の
親水性溶媒と共に水に最大粒子径20μm以下の微粒子
として分散させた微粒子ディスパージョンであることを
特徴とする水系塗料用スリップ剤。 - 【請求項4】 セラックワックス、ライスワックス、シ
ュガーワックス、ウルシロウ、蜜ロウ、カルナバワック
ス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、白ロウ
等の天然ワックス、酸化パラフィン、酸化マイクロクリ
スタリンワックス、酸化ポリエチレン、フィッシャー・
トロプシャワックス、エチレンアクリルワックス、エチ
レン酢酸ビニルワックス等の合成ワックスから選ばれる
一種以上からなる親水性ワックス類と、ラノリン、ヤシ
油、綿実油、大豆油、菜種油、あまに油、パーム油等の
常温において液状である脂肪酸エステル、油脂、ペトロ
ラクタム、流動パラフィン、常温で固体である非酸化パ
ラフィン、非酸化マイクロクリスタリンワックス、非酸
化ポリエチレン等から選ばれる一種以上からなる親油性
ワックス類とを、アルコール、セロソルブ、その他の水
可溶、一部可溶性の揮発性溶剤から選ばれる一種以上の
親水性溶媒に加熱溶解させ、この熱溶液を親水性溶媒と
水とからなる混合溶液中に添加して一次ディスパージョ
ンをつくり、さらにこの一次ディスパージョンを粉砕さ
せて最大粒子径20μm以下の微粒子ディスパージョン
とすることを特徴とする水系塗料用スリップ剤の製造方
法。
Priority Applications (1)
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JP4312665A JPH06136304A (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 水系塗料用スリップ剤及びその製造方法 |
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JP4312665A JPH06136304A (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 水系塗料用スリップ剤及びその製造方法 |
Publications (1)
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JPH06136304A true JPH06136304A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=18031956
Family Applications (1)
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JP4312665A Pending JPH06136304A (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 水系塗料用スリップ剤及びその製造方法 |
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JP (1) | JPH06136304A (ja) |
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- 1992-10-29 JP JP4312665A patent/JPH06136304A/ja active Pending
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