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JPH06122148A - L−乳酸系ポリマー成形物及びその製造方法 - Google Patents

L−乳酸系ポリマー成形物及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06122148A
JPH06122148A JP18955793A JP18955793A JPH06122148A JP H06122148 A JPH06122148 A JP H06122148A JP 18955793 A JP18955793 A JP 18955793A JP 18955793 A JP18955793 A JP 18955793A JP H06122148 A JPH06122148 A JP H06122148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lactic acid
based polymer
polymer
molded product
vacuum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18955793A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Suzuki
和彦 鈴木
Takayuki Watanabe
孝行 渡辺
Yasuhiro Kitahara
泰広 北原
Masanobu Ajioka
正伸 味岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP18955793A priority Critical patent/JPH06122148A/ja
Publication of JPH06122148A publication Critical patent/JPH06122148A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 L−乳酸比率が75%以上である乳酸系ポリ
マーを真空成形、圧空成形または真空圧空成形によって
得られた成形物であって、該成形物の霞度(ヘイズ)が
厚み2mm当たり5%以下であるL−乳酸系ポリマー成
形物。 【効果】 本発明によるL−乳酸系ポリマー成形物は透
明性が優れており、食品用トレー、飲料用カップ等に好
適に利用される。更に、廃棄物として地中に埋設された
り海や川に投棄された場合、紙や木等の天然物と同じよ
うに自然環境下で比較的短い期間内に無害な水と炭酸ガ
スに分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はL−乳酸系ポリマー成形
物及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、透明性
が良好で使用後、自然環境下で分解するL−乳酸系ポリ
マー成形物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック製シートから作られ
る成形物の材料としては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート樹脂
が使用されている。かかる樹脂から製造された成形物は
透明性に優れているものもあるが廃棄する際、ゴミの量
を増すうえに、自然環境下では殆ど分解しないため、埋
設処理しても、半永久的に地中に残留する。また投棄さ
れたプラスチック類により、景観が損なわれ海洋生物の
生活環境が破壊されるなどの問題が起こっている。一
方、熱可塑性樹脂で生分解性のあるポリマーとして、ポ
リ乳酸または乳酸とその他のヒドロキシカルボン酸のコ
ポリマー(以下乳酸系ポリマーと略称する。)が開発さ
れている。これらのポリマーは、動物の体内で数カ月か
ら1年以内に100 %生分解し、また、土壌や海水中に置
かれた場合、湿った環境下では数週間で分解を始め、約
1年から数年で消滅し、さらに分解生成物は、人体に無
害な乳酸と二酸化炭素と水になるという特性を有してい
る。
【0003】乳酸系ポリマーの中でポリ乳酸は、通常ラ
クタイドと呼ばれる乳酸の環状2量体から合成され、そ
の製造方法に関しては、USP1,995,970 、USP2,36
2,511 、USP2,683,136 に開示されている。また乳酸
とその他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーは、通常
乳酸の環状2量体であるラクタイドとヒドロキシカルボ
ン酸の環状エステル中間体(通常グリコール酸の2量体
であるグリコライド)から合成され、その製造方法に関
しては、USP3,635,956 、USP3,797,499に開示さ
れている。又、乳酸系ポリマーの原料である乳酸は発酵
法や化学合成で製造されているが、特に発酵法によるL
−乳酸が大量に作られ安価になってきたこと、また、得
られたポリマーの性能として剛性が強いという特徴があ
るために、現在L−乳酸含有量の多いポリマーの用途開
発が進められている。中でもL−乳酸含有量の多いポリ
マーを原料とするシートを用いて真空または圧空成形で
えられる成型物は、成型法が容易であり、しかも所望す
る形状のものが幅広く製造できるためにその将来性が期
待されている。しかし、上記成形法で得られる成形物
は、L−乳酸含有量の多いポリマーを原料とする場合、
不透明となり用途面に制約をうけていた。乳酸系ポリマ
ーのL−乳酸含有量が75%以上になると特に顕著にな
ることが認められた。この現象はポリマー中のL−乳酸
ポリマー成分が結晶しやすく、結晶化した乳酸ポリマー
成分が透明性を阻害するものと考えられる。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、係る問題を
検討し本発明を達成したものであり、主としてL−乳酸
ポリマーよりなる透明性に優れた成形物を得ることを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため、鋭意検討した結果、本発明に至ったもの
である。即ち、本発明は、L−乳酸比率が75%以上で
ある乳酸系ポリマーを真空成形、圧空成形または真空圧
空成形によって得られた成形物であって、該成形物の霞
度(ヘイズ)が厚み2mm当たり5%以下であるL−乳
酸系ポリマー成形物に関するものであり、さらにはL−
乳酸比率が75%以上で、厚みが0.2 〜2mmである透明
なL−乳酸系ポリマーシートを、保持温度T1 が55
〜90℃の温度範囲で、保持時間m1 (分)がlog
1 <−0.083T1 +7.66を満足する条件で、
保持させたのち、成形用金型で、金型温度T2 をL−
乳酸系ポリマーのガラス転移点Tg点から保持温度T1
の範囲に設定し、真空吸引、圧空圧力又は真空圧空によ
って金型内に該シートを密着成形させた後、該金型内温
度をTg点未満の温度にして厚み0.1 〜2mmの成形物を
金型から取り出すことを特徴とするL−乳酸系ポリマー
成形物の製造方法に関するものである。
【0006】本発明におけるL−乳酸系ポリマーとは、
ポリマー中のL−乳酸比率が75%以上のものを意味
し、原料の乳酸類としては、L−乳酸の他にD−乳酸ま
たはそれらの混合物またはL−乳酸の環状2量体である
ラクタイドのいずれも使用できる。また乳酸類と併用で
きるその他のヒドロキシカルボン酸類としては、グリコ
ール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4
−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒド
ロキシカルボン酸等があり、さらにヒドロキシカルボン
酸の環状エステル中間体、例えば、グリコール酸の2量
体であるグリコライドや6−ヒドロキシカプロン酸の環
状エステルであるε−カプロラクトンも使用できる。
【0007】L−乳酸系ポリマーの製造方法は、L−乳
酸またはL−乳酸とその他のヒドロキシカルボン酸を直
接脱水重縮合して得るか、または、L−乳酸の環状2量
体であるラクタイドまたはヒドロキシカルボン酸の環状
エステル中間体、例えばグリコール酸の2量体であるグ
リコライドや6−ヒドロキシカルボン酸の環状エステル
であるε−カプロラクトン等を用いて開環重合させてえ
られる。直接脱水重縮合して製造する場合のポリマー
は、原料であるL−乳酸またはL−乳酸とその他のヒド
ロキシカルボン酸を好ましくは有機溶媒、特にフェニル
エーテル系溶媒の存在下で共沸脱水縮合し、特に好まし
くは共沸により留出した溶媒から水を除き実質的に無水
の状態にした溶媒を反応系に戻す方法によって重合する
ことにより、本発明に適した強度を持つ高分子量のL−
乳酸系ポリマーが得られる。
【0008】L−乳酸系ポリマーの分子量は3万以上あ
ればよく成形性が可能な範囲で高分子量のものが使用出
来る、分子量が3万未満のもでは成形品の強度が小さく
なり実用に適さない。また、分子量は100万以上のも
のでも本発明には使用可能できるが成形性に多少の工夫
が必要となる。また、上記L−乳酸系ポリマーには、L
−乳酸比率が75%以上になる条件で通常公知の可塑
剤、さらに各種の改質剤を用いて混合、混練させた組成
物を使用することができる。またL−乳酸系ポリマーま
たは組成物の形状は、ペレット、棒状、粉末等で用いら
れ、その製造には公知の混練技術は全て適用できる。
【0009】次に、本発明によるL−乳酸系ポリマー成
形物を製造する方法を詳細に説明する。本発明の透明性
に優れたL−乳酸系ポリマーよりなる成形物は、L−乳
酸含有率が75%以上であるL−乳酸系ポリマーシート
を用い、真空または圧空成形により製造される。この場
合L−乳酸系ポリマーシートは厚みが0.2 〜2mmの透
明なシートである。厚みが0.2 〜2mmの範囲を外れた
り、透明でないシートを使用した場合は、本発明の成形
物をえることは困難である。厚みが0.2 〜2mmの透明
なシートは、L−乳酸系ポリマーあるいはL−乳酸系ポ
リマー組成物を原料に用いて押出成形またはプレス成形
により製造される。押出成形による場合、該原料を180
〜300 ℃、好ましくは200 〜250 ℃で溶融させ、押出機
の先端に取りつけたTダイからシートを得、該シートを
10〜50℃好ましくは20〜30℃に冷却して得る。またプレ
ス成形による場合は、180 〜260 ℃に加熱された金型内
に該原料を挿入し加圧成形した後、金型温度を10〜50℃
好ましくは20〜30℃に急冷し金型から取り出して得る。
以上のように製造されたシートは外観上、透明性に優れ
たものであり、続いて本発明の成形物に使用される。
【0010】成形物は、次のステップにより製造され
る。 1.透明性に優れたL−乳酸系ポリマーシートの両面を
加熱保持する。この時のシートの保持温度T1 は55〜90
℃の範囲であり、保持時間m1(分) は次の式を満足する
範囲である。 log101 <−0.083T1 +7.66 (1) また保持温度を連続的に可変しても良く、その場合の保
持時間は、式(1)を積分して求めることができる。 2.上記加熱処理したシートを、真空成形機または圧空
成形機を使用し、金型温度T2 がL−乳酸ポリマーのガ
ラス転移点Tg点からT1 の温度範囲(50〜70℃)
に設定し、圧力を真空成形の場合には100torr 以下に、
圧空成形の場合には1.1 〜4.0Kg /cm2 にして成形した
後、金型内温度をTg点未満の温度(例えば、20℃) に
して成形物を金型から取り出すことにより製造される。
また、真空圧空成形の場合には、減圧で吸引し、さらに
加圧圧縮することによって金型内に該シートを密着成形
させて成形することができる。 本発明で使用される圧空真空成形機は、ポリマーシート
を金型内に密着させる機能を有するものであればよく、
減圧吸引、加圧圧縮するものいずれのタイプでもよい。
代表的な成形機としては、例えば布施真空株式会社製;
圧空真空成形機、商品名1010−PWB型(真空成形およ
び圧空成形が可能である)、株式会社浅野研究所製;圧
空真空併用成形機、商品名FK−0531−5型があ
る。本発明の成形物は、厚み0.1〜2mmの成形物の
製造に適しており、成形物は厚みが2.0 mmに換算して
そのヘーズが5%以下であるので、汎用樹脂であるポリ
スチレン製の真空又は圧空成形物と同じように、大型の
ものから小型のものまで成形可能であり、成形物は日用
品から雑貨品にいたる各種の用途に使用される。
【0011】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を具体的に説明す
る。なを、文中、部とあるのはいずれも重量基準であ
る。はじめに、本発明で使用するL−乳酸系ポリマーの
製造を示す。尚、ポリマーの平均分子量(重量平均分子
量)はポリスチレンを標準としてゲルパーミエーション
クロマトグラフィーにより以下の条件で測定した。 装置 :島津LC−10AD 検出器:島津RID−6A カラム:日立化成GL−S350DT−5、GL−S3
70DT−5 溶媒 :クロロホルム 濃度 :1% 注入量:20μl 流速 :1.0ml/min
【0012】製造例1 L−ラクタイド100 部およびオクタン酸第一スズ0.01部
と、ラウリルアルコール0.03部を、攪拌機を備えた肉厚
の円筒型ステンレス製重合容器へ封入し、真空で2時間
脱気した後窒素ガスで置換した。この混合物を窒素雰囲
気下で攪拌しつつ200 ℃で3時間加熱した。温度をその
まま保ちながら、排気管およびガラス製受器を介して真
空ポンプにより徐々に脱気し反応容器内を3mmHgまで
減圧にした。脱気開始から1時間後、モノマーや低分子
量揮発分の留出がなくなったので、容器内を窒素置換
し、容器下部からモノマーを紐状に抜き出してペレット
化し、L−乳酸系ポリマーAを得た。このポリマーの平
均分子量Mwは約10万であった。Tgは59℃であった。
【0013】製造例2 Dien−Starkトラップを設置した100 l反応器
に、90%L−乳酸10kgを150 ℃/50mmHgで3時間攪拌
しながら水を留出させた後、錫末6.2 gを加え、150 ℃
/30mmHgでさらに2時間攪拌してオリゴマー化した。
このオリゴマーに錫末28.8gとジフェニルエーテル21.1
kgを加え、150 ℃/35mmHg共沸脱水反応を行い留出し
た水と溶媒を水分離器で分離して溶媒のみを反応機に戻
した。2時間後、反応機に戻す有機溶媒を4.6 kgモレキ
ュラシーブ3Aを充填したカラムに通してから反応機に
戻るようにして、150 ℃/35mmHgで40時間反応を行い
平均分子量11万のポリ乳酸溶液を得た。この溶液に脱水
したジフェニルエーテル44kgを加え希釈した後40℃まで
冷却して、析出した結晶を濾過し、10kgのn−へキサ
ンで3回洗浄して60℃/50mmHgで乾燥した。この粉末
を0.5 N−HCl12kgとエタノール12kgを加え、35℃で
1時間攪拌した後濾過し、60℃/50mmHgで乾燥して、
ポリ乳酸粉末6.1 kg(収率85%)を得た。この粉末を押
出機で溶融しペレット化し、L−乳酸ポリマーBを得
た。このポリマーの平均分子量は11万、Tgは59℃であ
った。
【0014】製造例3 L−乳酸100 部をDL−乳酸100 部に変えた他は製造例
2と同様にしてペレット化し、DL−乳酸ポリマーCを
得た。このポリマーの平均分子量は約11万、Tgは50℃
であった。
【0015】製造例4 L−乳酸100 部をL−乳酸80部とヒドロキシカルボン酸
成分としてグリコール酸20部に変えた他は製造例2と同
様にして、乳酸とヒドロキシカルボン酸共重合体のペレ
ットDを得た。このポリマーの平均分子量は約10万であ
った。Tgは49℃であった。以下、製造例1〜4で得た
乳酸系ポリマーを用いて、それから得られるシート及び
シートからの成形物の製造方法およびその成形物につい
て説明する。
【0016】実施例1 プレス成形機を使用して、200 ℃に加熱された金型内に
製造例1で得られたL−乳酸ポリマーAを挿入し、加圧
成形した後、20℃に冷却して厚み0.7 mm、タテ×ヨコが
500 ×500 mmの透明性良好なシートをえた。次いで該シ
ートの保持温度T1 を85℃に、保持時間m1 は式(1)
で算出した値より小である1.5 分を用いて、85℃で1.5
分間加熱保持させた。軟化状態になったシートを真空ま
たは圧空成形が可能な真空圧空成形機(布施真空株式会
社製、商品名1010−PWB)で温度60℃に設定した長径
146 mm、短径100 mm、深さ30mmの楕円形金型に真空密着
(減圧度50mmHg)させた後、20℃(Tg点より低い温
度)に冷却して成形物を金型から取り出した。成形物の
厚みは0.6 〜0.63mmであった。得られた成形物の外観
(ヘイズ)と土壌分解性について測定した。 外観(ヘイズ)は東京電色製Haze Meterよ
り厚みとヘイズとの関係により厚み2mmのときのヘイズ
値を求めた。 土壌分解性は成形物より、5×5cmの試験片を採取
し、該試験片を温度35℃、水分30%の土壌中に埋設して
分解試験を行い、外観変化と重量の減少率を求めた。
【0017】実施例2 製造例2で得られたL−乳酸系ポリマ−Bを用いて、厚
み0.7 mm、タテ×ヨコが500 ×500 mmの透明性良好なシ
ートをえた。次いで実施例1と同じ成形機を使用して、
該シートの保持温度T1 を80℃に、保持時間m1 は式
(1)で算出した値より小である1.5 分を用いて、85℃
で1.5 分間加熱保持させた。軟化状態になったシートを
温度60℃に設定した楕円形金型の雌金型に真空吸引後、
雄金型でシールをして直ちに該金型から圧縮空気(1.3
kg/cm2 )を雄型から入れて真空圧空成形後、金型を20
℃に冷却後、成形物を金型から取り出した。成形物の厚
みは0.6 〜0.62mmであった。
【0018】実施例3 L−乳酸系ポリマ−Bを50部と、L−乳酸系ポリマ−C
を50部よりなるポリマー混合物のペレットを、厚み2m
m、タテ×ヨコが500 ×500 mmの透明性良好なシートを
えた。次いで実施例1と同じ成形機を使用して、該シー
トの保持温度T1を80℃に、保持時間m1 は式(1)で
算出した値より小である4分を用いて、80℃で4分間加
熱保持させた他は実施例1と同様にして、成形物をえ
た。成形物の厚みは1.5 〜1.6 mmであった。
【0019】実施例4 L−乳酸系ポリマ−Bを80部と、L−乳酸系ポリマ−D
を20部よりなるポリマー混合物のペレットを用いた他は
すべて実施例1と同様にして厚み0.6 〜0.63mmの楕円形
状の成形物をえた。
【0020】比較例1 実施例2で得られた透明性良好なシートを用いて、真空
成形により、シート保持温度を55〜90℃を越えた温度で
ある100 ℃に変え、100 ℃で1.5 分間加熱保持させた他
は実施例1と同様にして厚み0.6 〜0.63mmの楕円形状の
成形物をえた。
【0021】比較例2 金型温度を20℃に設定した長径146 mm、短径100 mm、深
さ30mmの楕円形金型を用いた他は実施例1と同様にして
成形物を得た。
【0022】比較例3 実施例1のL−乳酸系ポリマ−Aの代わりに厚み0.7 m
m、タテ×ヨコが500 ×500 mmのHIポリスチレンを用
いて、85℃で1.5 分間加熱保持させたがシートの軟化不
足のため、150 ℃で1.5 分間加熱保持させた他は実施例
1と同様にして厚み0.6 〜0.65mmの楕円形状の成形物を
えた。以上実施例1〜4及び比較例1〜3の成形物につ
いて、それぞれ測定を行い結果を表1に纏めて示す。比
較例1は外観が白化し透明性が悪い。比較例2は成形物
の厚みバランスとコーナ部の賦形性が悪く成形性が劣
る。比較例3は土壌分解性が悪い。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明のL−乳酸系ポリマー成形物は透
明性が優れており、成形物中の内容物の状態が明確とな
り、食品用トレー、飲料用カップ等に好適に利用され
る。更に、廃棄物として地中に埋設されたり海や川に投
棄された場合、紙や木等の天然物と同じように自然環境
下で比較的短い期間の内に無害な水と炭酸ガスに分解す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67:04 (72)発明者 味岡 正伸 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L−乳酸比率が75%以上である乳酸系
    ポリマーを真空成形、圧空成形または真空圧空成形によ
    って得られた成形物であって、該成形物の霞度(ヘイ
    ズ)が厚み2mm当たり5%以下であるL−乳酸系ポリ
    マー成形物。
  2. 【請求項2】 成形物の厚みが 0.1〜2mmである請求項
    1記載のL−乳酸系ポリマー成形物。
  3. 【請求項3】 L−乳酸比率が75%以上で、厚みが
    0.2〜2mmである透明なL−乳酸系ポリマーシートを、 保持温度T1 が55〜90℃の温度範囲で、 保持時間m1 (分)がLogm1 <−0.083T1
    +7.66を満足する条件で、 保持させたのち、 成形用金型で、金型温度T2 をL−乳酸系ポリマーの
    ガラス転移点Tg点から保持温度T1 の範囲に設定し、
    真空吸引、圧空圧力又は真空圧空によって金型内に該シ
    ートを密着成形させた後、該金型内温度をTg点未満の
    温度にして厚み0.1 〜2mmの成形物を金型から取り出す
    ことを特徴とするL−乳酸系ポリマー成形物の製造方
    法。
JP18955793A 1992-08-24 1993-07-30 L−乳酸系ポリマー成形物及びその製造方法 Pending JPH06122148A (ja)

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