JPH0578770A - 耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳造合金 - Google Patents
耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳造合金Info
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- JPH0578770A JPH0578770A JP3270209A JP27020991A JPH0578770A JP H0578770 A JPH0578770 A JP H0578770A JP 3270209 A JP3270209 A JP 3270209A JP 27020991 A JP27020991 A JP 27020991A JP H0578770 A JPH0578770 A JP H0578770A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Si含有量を低下させ、Cu,Mg,Mn,
Cr,Ti,P,Fe,P等の含有量を規定することに
より、耐摩耗性を損なうことなく、溶解性,鋳造性,切
削性に優れたアルミニウム鋳造合金を得る。 【構成】 このアルミニウム鋳造合金は、Si:14.
0〜16.0重量%,Cu:2.0〜5.0重量%,M
g:0.1〜1.0重量%,Mn:0.3〜0.8重量
%,Cr:0.1〜0.3重量%,Ti:0.05〜
0.20重量%,P:0.003〜0.05重量%,F
e:1.5重量%以下,必要に応じB:0.0001〜
0.01重量%及び/又はNi:0.3〜3.0重量%
を含有し、Ca含有量が0.005重量%未満に規制さ
れている。また、初晶Siの平均粒径が10〜50μm
の範囲に調整されている。 【効果】 鋳造性,耐摩耗性,切削性に優れていること
を活用し、シリンダブロック,ピストン,コンプレッサ
部品,変速機部品等として使用される。
Cr,Ti,P,Fe,P等の含有量を規定することに
より、耐摩耗性を損なうことなく、溶解性,鋳造性,切
削性に優れたアルミニウム鋳造合金を得る。 【構成】 このアルミニウム鋳造合金は、Si:14.
0〜16.0重量%,Cu:2.0〜5.0重量%,M
g:0.1〜1.0重量%,Mn:0.3〜0.8重量
%,Cr:0.1〜0.3重量%,Ti:0.05〜
0.20重量%,P:0.003〜0.05重量%,F
e:1.5重量%以下,必要に応じB:0.0001〜
0.01重量%及び/又はNi:0.3〜3.0重量%
を含有し、Ca含有量が0.005重量%未満に規制さ
れている。また、初晶Siの平均粒径が10〜50μm
の範囲に調整されている。 【効果】 鋳造性,耐摩耗性,切削性に優れていること
を活用し、シリンダブロック,ピストン,コンプレッサ
部品,変速機部品等として使用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダブロック等と
して使用される耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳造合金
に関する。
して使用される耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳造合金
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用シリンダブロックとして、軽量化
を図ってA390で代表される鋳造用アルミニウム合金
が従来から使用されている。このアルミニウム合金は、
耐摩耗性に優れていることを活用して、実用エンジン,
耐摩耗部品等として広く使用されている。
を図ってA390で代表される鋳造用アルミニウム合金
が従来から使用されている。このアルミニウム合金は、
耐摩耗性に優れていることを活用して、実用エンジン,
耐摩耗部品等として広く使用されている。
【0003】A390系のアルミニウム合金は、Si:
16.0〜18.0重量%,Cu:4.0〜5.0重量
%,Mg:0.45〜0.65重量%,Fe:0.5重
量%未満,Mn:0.1重量%未満,Ti:0.20重
量%未満の組成をもち、必要とする耐摩耗性を確保する
ため多量のSiが添加されている。しかし、Si含有量
の増加に伴って、アルミニウム合金の液相線温度が高く
なる。
16.0〜18.0重量%,Cu:4.0〜5.0重量
%,Mg:0.45〜0.65重量%,Fe:0.5重
量%未満,Mn:0.1重量%未満,Ti:0.20重
量%未満の組成をもち、必要とする耐摩耗性を確保する
ため多量のSiが添加されている。しかし、Si含有量
の増加に伴って、アルミニウム合金の液相線温度が高く
なる。
【0004】その結果、通常の合金よりもかなり高い温
度で溶解,鋳造することが必要となり、ライニング耐火
物として高価なものが要求されることは勿論、炉の寿命
低下,燃料消費量の増加,ダイキャスト金型等の寿命低
下が問題となる。また、初晶Siの分布が不均質にな
り、ヒケ巣等の鋳造欠陥が発生し易い。
度で溶解,鋳造することが必要となり、ライニング耐火
物として高価なものが要求されることは勿論、炉の寿命
低下,燃料消費量の増加,ダイキャスト金型等の寿命低
下が問題となる。また、初晶Siの分布が不均質にな
り、ヒケ巣等の鋳造欠陥が発生し易い。
【0005】このA390系アルミニウム合金の欠点を
解消するため、特開昭50−64107号公報では、S
i含有量を13.5〜16.0重量%と低めに設定して
鋳造性を確保すると共に、Cu,Mg,Zn等の添加に
よって高度及び耐摩耗性を向上させることが紹介されて
いる。
解消するため、特開昭50−64107号公報では、S
i含有量を13.5〜16.0重量%と低めに設定して
鋳造性を確保すると共に、Cu,Mg,Zn等の添加に
よって高度及び耐摩耗性を向上させることが紹介されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、A390系ア
ルミニウム合金の他の欠点である初晶Siの不均一分布
は、前掲公報の合金設計によっても未解決のままであ
る。そのため、依然として鋳造欠陥等が生じ易い材料と
して扱われている。また、不均一に分布した初晶Si
は、特に急冷効果を受ける部分と徐冷される部分との間
でアルミニウム合金鋳物の性質に変動をきたし、材質に
対する信頼性を欠く原因となる。
ルミニウム合金の他の欠点である初晶Siの不均一分布
は、前掲公報の合金設計によっても未解決のままであ
る。そのため、依然として鋳造欠陥等が生じ易い材料と
して扱われている。また、不均一に分布した初晶Si
は、特に急冷効果を受ける部分と徐冷される部分との間
でアルミニウム合金鋳物の性質に変動をきたし、材質に
対する信頼性を欠く原因となる。
【0007】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、Si含有量を14.0〜16.0
重量%に設定した合金系においてCu,Mg,Mn,C
r,Ti,P,Fe等の配合割合を特定することによっ
て、微細な初晶Siの均一分散を図り、耐摩耗性に優れ
鋳造欠陥のないアルミニウム鋳造合金を提供することを
目的とする。
出されたものであり、Si含有量を14.0〜16.0
重量%に設定した合金系においてCu,Mg,Mn,C
r,Ti,P,Fe等の配合割合を特定することによっ
て、微細な初晶Siの均一分散を図り、耐摩耗性に優れ
鋳造欠陥のないアルミニウム鋳造合金を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム鋳
造合金は、その目的を達成するため、Si:14.0〜
16.0重量%,Cu:2.0〜5.0重量%,Mg:
0.1〜1.0重量%,Mn:0.3〜0.8重量%,
Cr:0.1〜0.3重量%,Ti:0.05〜0.2
0重量%,P:0.003〜0.05重量%,Fe:
1.5重量%以下を含有し、Ca含有量が0.005重
量%未満に規制され、且つ平均粒径10〜50μmの初
晶Siが均一に分散した組織をもっていることを特徴と
する。
造合金は、その目的を達成するため、Si:14.0〜
16.0重量%,Cu:2.0〜5.0重量%,Mg:
0.1〜1.0重量%,Mn:0.3〜0.8重量%,
Cr:0.1〜0.3重量%,Ti:0.05〜0.2
0重量%,P:0.003〜0.05重量%,Fe:
1.5重量%以下を含有し、Ca含有量が0.005重
量%未満に規制され、且つ平均粒径10〜50μmの初
晶Siが均一に分散した組織をもっていることを特徴と
する。
【0009】また、このアルミニウム鋳造合金は、更に
B:0.0001〜0.01重量%及びNi:0.3〜
3.0重量%の1種又は2種を含有することができる。
B:0.0001〜0.01重量%及びNi:0.3〜
3.0重量%の1種又は2種を含有することができる。
【0010】
【作 用】本発明者等は、耐摩耗性,機械的性質,物理
的性質,切削性,鋳造性等にSi,Cu,Mg,Mn,
Cr等の合金元素が与える影響について詳細に検討し
た。その結果、A390合金の下限である16重量%以
下にSi含有量を下げても、初晶Siが微細で且つ均一
に分散している限り、耐摩耗性の確保が図られることを
見出した。
的性質,切削性,鋳造性等にSi,Cu,Mg,Mn,
Cr等の合金元素が与える影響について詳細に検討し
た。その結果、A390合金の下限である16重量%以
下にSi含有量を下げても、初晶Siが微細で且つ均一
に分散している限り、耐摩耗性の確保が図られることを
見出した。
【0011】すなわち、本発明のアルミニウム鋳造合金
においては、A390系合金に比較してSi含有量を1
6.0重量%以下と低めに設定しているので、溶解性及
び鋳造性が大幅に改善され、操業が容易になる。そし
て、シリンダーブロック等の耐摩耗部品に要求される切
削性,溶解性,鋳造性等に関するA390系合金の問題
点を、Siを始めとする合金元素の含有量の調整,マト
リックスの強化等によって、耐摩耗性の低下を伴うこと
なく解消したものである。
においては、A390系合金に比較してSi含有量を1
6.0重量%以下と低めに設定しているので、溶解性及
び鋳造性が大幅に改善され、操業が容易になる。そし
て、シリンダーブロック等の耐摩耗部品に要求される切
削性,溶解性,鋳造性等に関するA390系合金の問題
点を、Siを始めとする合金元素の含有量の調整,マト
リックスの強化等によって、耐摩耗性の低下を伴うこと
なく解消したものである。
【0012】初晶Siの微細化及び均一分散には、特に
Crの添加が有効である。Crは、初晶Si中に混在す
る元素である。Crの混在によって初晶Siの比重が大
きくなり、鋳造中におけるSiの浮上が抑制されるもの
と推察される。併せて、微細なAl−Cr系化合物が晶
出し、これによっても耐摩耗性が向上する。また、初晶
Siの微細化には、所定量のP含有も効果がある。
Crの添加が有効である。Crは、初晶Si中に混在す
る元素である。Crの混在によって初晶Siの比重が大
きくなり、鋳造中におけるSiの浮上が抑制されるもの
と推察される。併せて、微細なAl−Cr系化合物が晶
出し、これによっても耐摩耗性が向上する。また、初晶
Siの微細化には、所定量のP含有も効果がある。
【0013】以下、各合金元素の含有量及び作用等につ
いて説明する。Si:耐摩耗性及び弾性係数を向上させ
る上で、重要な元素である。しかし、Si含有量が1
6.0重量%を超えると、合金の液相線温度が上昇して
溶解性,鋳造性等が悪くなると共に、初晶Siの分散が
不均一になり易い。他方、14.0重量%未満のSi含
有量では、耐摩耗性が不足する。そこで、本発明におい
ては、Si含有量を14.0〜16.0重量%の範囲に
規定した。
いて説明する。Si:耐摩耗性及び弾性係数を向上させ
る上で、重要な元素である。しかし、Si含有量が1
6.0重量%を超えると、合金の液相線温度が上昇して
溶解性,鋳造性等が悪くなると共に、初晶Siの分散が
不均一になり易い。他方、14.0重量%未満のSi含
有量では、耐摩耗性が不足する。そこで、本発明におい
ては、Si含有量を14.0〜16.0重量%の範囲に
規定した。
【0014】また、Si含有量が16.0重量%以下に
なると、アルミニウム合金の切削性が急激に向上する。
その結果、摩耗に起因した工具寿命の低下がなくなり切
削コストの大幅な低減が可能となる。
なると、アルミニウム合金の切削性が急激に向上する。
その結果、摩耗に起因した工具寿命の低下がなくなり切
削コストの大幅な低減が可能となる。
【0015】Cu:マトリックスを強化する作用を呈
し、これによって耐摩耗性が向上する。このような作用
を得るためには、2.0重量%以上のCuを含有させる
ことが必要である。しかし、Cu含有量が5.0重量%
を超えると、ヒケ巣の発生が多くなる。
し、これによって耐摩耗性が向上する。このような作用
を得るためには、2.0重量%以上のCuを含有させる
ことが必要である。しかし、Cu含有量が5.0重量%
を超えると、ヒケ巣の発生が多くなる。
【0016】Mg:硬度,耐摩耗性,機械的強度等を上
昇させる上で有効な合金元素であり、0.1重量%以上
のMg含有でこれらの作用が得られる。しかし、1.0
重量%を超えてMgを含有させると、靭性を低下させる
傾向が見られる。
昇させる上で有効な合金元素であり、0.1重量%以上
のMg含有でこれらの作用が得られる。しかし、1.0
重量%を超えてMgを含有させると、靭性を低下させる
傾向が見られる。
【0017】Mn:マトリックスを強化し、機械的性質
を改善する合金元素である。Mn含有量が0.3重量%
未満になると、耐摩耗性が低下する傾向が見られる。他
方、0.8重量%を超えるMn含有量では、鋳造性が悪
くなり,逆に機械的性質の劣化を招く。
を改善する合金元素である。Mn含有量が0.3重量%
未満になると、耐摩耗性が低下する傾向が見られる。他
方、0.8重量%を超えるMn含有量では、鋳造性が悪
くなり,逆に機械的性質の劣化を招く。
【0018】Cr:初晶Siを微細且つ均一に分散させ
る上で重要な合金元素であり、硬度,機械的性質の向上
にも有効に作用する。このような作用は、0.1重量%
以上のCr含有量で顕著となる。しかし、Cr含有量が
0.3重量%を超えると、鋳造性及び機械的性質が低下
する。また、多量のCr含有は、Al−Cr系晶出物を
粗大化させる原因ともなる。
る上で重要な合金元素であり、硬度,機械的性質の向上
にも有効に作用する。このような作用は、0.1重量%
以上のCr含有量で顕著となる。しかし、Cr含有量が
0.3重量%を超えると、鋳造性及び機械的性質が低下
する。また、多量のCr含有は、Al−Cr系晶出物を
粗大化させる原因ともなる。
【0019】Ti:機械的性質を向上させる作用を呈
し、組織を均一化させることにも有効である。これらの
作用を得るためには、0.05重量%以上のTiを含有
させることが必要である。しかし、0.20重量%を超
えるTi含有量では、逆に機械的性質の低下を招く。
し、組織を均一化させることにも有効である。これらの
作用を得るためには、0.05重量%以上のTiを含有
させることが必要である。しかし、0.20重量%を超
えるTi含有量では、逆に機械的性質の低下を招く。
【0020】P:Crと共に初晶Siを微細化し均一に
分散させる作用を呈する。この初晶Siに与える作用
は、0.003重量%以上のP含有量で確保される。し
かし、P含有量が0.05重量%を超えると、湯流れ等
の鋳造性が劣化する。そこで、本発明においては、0.
003〜0.05重量%の範囲にP含有量を設定した。
また、P含有量をこの範囲に維持するとき、溶湯の粘性
低下によって湯流れ性がよくなり、鋳造性の向上が図ら
れる。
分散させる作用を呈する。この初晶Siに与える作用
は、0.003重量%以上のP含有量で確保される。し
かし、P含有量が0.05重量%を超えると、湯流れ等
の鋳造性が劣化する。そこで、本発明においては、0.
003〜0.05重量%の範囲にP含有量を設定した。
また、P含有量をこの範囲に維持するとき、溶湯の粘性
低下によって湯流れ性がよくなり、鋳造性の向上が図ら
れる。
【0021】Fe:溶製過程でアルミニウム合金に取り
込まれる不純物である。多量のFeが混入すると、特に
徐冷部,ホットスポット部等にAl−Fe系化合物,A
l−Fe−Mn−Si系化合物等が生成し、ミクロポロ
シティの発生原因となる。その結果、得られたアルミニ
ウム合金の靭性及び強度を低下させる。この欠点を防止
するため、本発明においては、Fe含有量を1.5重量
%以下に規定した。
込まれる不純物である。多量のFeが混入すると、特に
徐冷部,ホットスポット部等にAl−Fe系化合物,A
l−Fe−Mn−Si系化合物等が生成し、ミクロポロ
シティの発生原因となる。その結果、得られたアルミニ
ウム合金の靭性及び強度を低下させる。この欠点を防止
するため、本発明においては、Fe含有量を1.5重量
%以下に規定した。
【0022】ただし、アルミニウム合金をダイキャスト
鋳造に使用するとき、高温の合金が金型内面に焼き付く
ことを防止する上で、Feは有効な合金元素である。そ
こで、ダイキャスト鋳物として使用する場合には、0.
1重量%以上のFe含有量を確保することが好ましい。
鋳造に使用するとき、高温の合金が金型内面に焼き付く
ことを防止する上で、Feは有効な合金元素である。そ
こで、ダイキャスト鋳物として使用する場合には、0.
1重量%以上のFe含有量を確保することが好ましい。
【0023】Ca:Feと同様に、溶製過程でアルミニ
ウム合金に原料Siから混入する不純物である。Ca含
有量が0.005重量%を超えて多くなると、鋳造時に
内部ヒケが大きくなり、鋳造性の低下を招く。また、P
による初晶Si微細化作用を阻害する。そこで、本発明
においては、Ca含有量を0.005重量%以下に規定
した。
ウム合金に原料Siから混入する不純物である。Ca含
有量が0.005重量%を超えて多くなると、鋳造時に
内部ヒケが大きくなり、鋳造性の低下を招く。また、P
による初晶Si微細化作用を阻害する。そこで、本発明
においては、Ca含有量を0.005重量%以下に規定
した。
【0024】B:任意成分として添加されるBは、Ti
と共に結晶粒を微細化させることに寄与する。この作用
は、B含有量0.0001重量%でみられる。しかし、
多量のB含有は、アルミニウム合金の脆化を招くので、
上限を0.01重量%に設定した。
と共に結晶粒を微細化させることに寄与する。この作用
は、B含有量0.0001重量%でみられる。しかし、
多量のB含有は、アルミニウム合金の脆化を招くので、
上限を0.01重量%に設定した。
【0025】Ni:任意成分として添加されるNiは、
高温強度を向上し、硬度,耐摩耗性を改善する上で有効
な合金元素である。これらの作用は、Ni含有量0.3
重量%以上でみられる。しかし、高価なNiを多量に含
有させることは、アルミニウム合金のコストを上昇させ
るので好ましくない。また、Ni含有量の増加に伴い、
耐食性の低下もみられる。そこで、本発明においては、
Ni含有量の上限を3.0重量%に規定し、Niの作用
をMnで置換或いは補完する。
高温強度を向上し、硬度,耐摩耗性を改善する上で有効
な合金元素である。これらの作用は、Ni含有量0.3
重量%以上でみられる。しかし、高価なNiを多量に含
有させることは、アルミニウム合金のコストを上昇させ
るので好ましくない。また、Ni含有量の増加に伴い、
耐食性の低下もみられる。そこで、本発明においては、
Ni含有量の上限を3.0重量%に規定し、Niの作用
をMnで置換或いは補完する。
【0026】初晶Siの粒径:耐摩耗性,切削性及び鋳
造性を確保するため、初晶Siの平均粒径を10〜50
μmの範囲に調整することが必要である。初晶Siの平
均粒径が10μm未満の場合に、耐摩耗性を向上させる
初晶Siの効果が小さくなる。逆に、初晶Siの平均粒
径が50μmを超えると、大きな初晶Siが存在するこ
とから、カジリ現象や機械的性質,切削性等の低下がみ
られる。
造性を確保するため、初晶Siの平均粒径を10〜50
μmの範囲に調整することが必要である。初晶Siの平
均粒径が10μm未満の場合に、耐摩耗性を向上させる
初晶Siの効果が小さくなる。逆に、初晶Siの平均粒
径が50μmを超えると、大きな初晶Siが存在するこ
とから、カジリ現象や機械的性質,切削性等の低下がみ
られる。
【0027】このように合金設計された本発明のアルミ
ニウム鋳造合金は、金型重力鋳造,低圧鋳造,砂型鋳
造,ダイキャスト,溶湯鍛造等で目標とする鋳物に製造
することができる。また、T5,T6 等の熱処理を施すこ
とも可能である。
ニウム鋳造合金は、金型重力鋳造,低圧鋳造,砂型鋳
造,ダイキャスト,溶湯鍛造等で目標とする鋳物に製造
することができる。また、T5,T6 等の熱処理を施すこ
とも可能である。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を具体的に説
明する。表1に示した成分・組成のアルミニウム合金を
溶製し、温度350℃に保持した舟金型を使用して鋳造
した。得られた鋳物を旋盤で切削し、その切削性を調査
した。また、耐摩耗性,溶解性,鋳造性,機械的性質等
を調べ、これらを表2にまとめて示した。
明する。表1に示した成分・組成のアルミニウム合金を
溶製し、温度350℃に保持した舟金型を使用して鋳造
した。得られた鋳物を旋盤で切削し、その切削性を調査
した。また、耐摩耗性,溶解性,鋳造性,機械的性質等
を調べ、これらを表2にまとめて示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】耐摩耗性は、フリクトロン式摩擦摩耗試験
機を使用し、摩擦速度を0.238m/秒,摩擦距離を
6000m,摩擦荷重を160kg,相手材を硬質クロ
ムめっきしたSK−4鋼とした摩耗条件で調べた。そし
て、摩耗量が0〜100mgのものを◎,100〜30
0mgのものを○,300〜500mgのものを△,5
00mg以上のものを×として相対評価し、表2に示し
た。
機を使用し、摩擦速度を0.238m/秒,摩擦距離を
6000m,摩擦荷重を160kg,相手材を硬質クロ
ムめっきしたSK−4鋼とした摩耗条件で調べた。そし
て、摩耗量が0〜100mgのものを◎,100〜30
0mgのものを○,300〜500mgのものを△,5
00mg以上のものを×として相対評価し、表2に示し
た。
【0032】表2から明らかなように、本発明で規定す
る範囲でSi,Cu,Mn,Cr等を含有する合金にあ
っては、何れも摩耗量が100mg以下の優れた耐摩耗
性を呈していることが判る。これに対し、たとえば試験
番号11及び13の合金にあっては、Si含有量がそれ
ぞれ13.0重量%及び12.0重量%と低いため、初
晶Siの晶出量が少なく、耐摩耗性が悪くなっている。
る範囲でSi,Cu,Mn,Cr等を含有する合金にあ
っては、何れも摩耗量が100mg以下の優れた耐摩耗
性を呈していることが判る。これに対し、たとえば試験
番号11及び13の合金にあっては、Si含有量がそれ
ぞれ13.0重量%及び12.0重量%と低いため、初
晶Siの晶出量が少なく、耐摩耗性が悪くなっている。
【0033】切削性試験は、超硬工具を使用し、切削速
度を200m/分,400m/分及び600m/分の3
段階、送り速度を0.05mm/回転,0.1mm/回
転及び0.2mm/回転の3段階、切込み量を0.5m
m,1.0mm及び2.0mmの3段階とした条件下で
行った。そして、切削長さが5000mに達したときの
切削工具の逃げ面の摩耗幅,切削抵抗及び仕上げ面粗さ
について調べ、表3に掲げた基準で4段階評価した。
度を200m/分,400m/分及び600m/分の3
段階、送り速度を0.05mm/回転,0.1mm/回
転及び0.2mm/回転の3段階、切込み量を0.5m
m,1.0mm及び2.0mmの3段階とした条件下で
行った。そして、切削長さが5000mに達したときの
切削工具の逃げ面の摩耗幅,切削抵抗及び仕上げ面粗さ
について調べ、表3に掲げた基準で4段階評価した。
【0034】
【表3】
【0035】各試験項目についての評価点を合算し、合
計評価点が4点以下のものを◎,5〜7点のものを○,
8〜10点のものを△,10点を超えるものを×として
相対評価した。
計評価点が4点以下のものを◎,5〜7点のものを○,
8〜10点のものを△,10点を超えるものを×として
相対評価した。
【0036】表2から明らかなように、Si,Cu,M
n,Cr等の合金成分が本発明で規定されている範囲に
ある場合、何れも良好な切削性が得られている。一般的
にみて、切削性は、Si含有量が高いものほど悪く、S
i含有量の低下に従って切削性が向上している。たとえ
ば、試験番号13の合金例では、Si含有量が12.0
重量%と低いことから、極めて優れた切削性が示されて
いる。
n,Cr等の合金成分が本発明で規定されている範囲に
ある場合、何れも良好な切削性が得られている。一般的
にみて、切削性は、Si含有量が高いものほど悪く、S
i含有量の低下に従って切削性が向上している。たとえ
ば、試験番号13の合金例では、Si含有量が12.0
重量%と低いことから、極めて優れた切削性が示されて
いる。
【0037】しかし、試験番号13の合金例は、初晶S
iの晶出がほとんど検出されず、耐摩耗性に劣ることは
前述した通りである。更に、硬質のCu,Mn,Cr系
化合物等の晶出量が少ないものほど、切削性に優れてい
ることが判る。
iの晶出がほとんど検出されず、耐摩耗性に劣ることは
前述した通りである。更に、硬質のCu,Mn,Cr系
化合物等の晶出量が少ないものほど、切削性に優れてい
ることが判る。
【0038】溶解性は、アルミニウム合金の液相線温度
を中心として、溶製時のガス吸収やライニング耐火物の
損傷等を取り込んで相対評価し、優れているものを◎,
良好なものを○,やや悪いものを△,悪いものを×とし
て表示した。一般的にみて、Si含有量が1重量%増加
すると、アルミニウム合金の液相線温度が約10℃上昇
する。また、Pも液相線温度を上昇させる元素であり、
P含有量が0.05重量%を超えるようになると溶湯の
粘性が上昇し、湯回り性が低下する。
を中心として、溶製時のガス吸収やライニング耐火物の
損傷等を取り込んで相対評価し、優れているものを◎,
良好なものを○,やや悪いものを△,悪いものを×とし
て表示した。一般的にみて、Si含有量が1重量%増加
すると、アルミニウム合金の液相線温度が約10℃上昇
する。また、Pも液相線温度を上昇させる元素であり、
P含有量が0.05重量%を超えるようになると溶湯の
粘性が上昇し、湯回り性が低下する。
【0039】鋳造性は、鋳造温度,初晶Siの粒径及び
分布,湯回り性等について、表4に示した評価基準で判
定した。なお、初晶Siの粒径及び分布は、温度200
℃に保持した塗布無しのJIS4号舟型を使用して鋳造
した試料の中心部断面を観察することによって調べた。
分布,湯回り性等について、表4に示した評価基準で判
定した。なお、初晶Siの粒径及び分布は、温度200
℃に保持した塗布無しのJIS4号舟型を使用して鋳造
した試料の中心部断面を観察することによって調べた。
【0040】また、湯回り性は、300℃に保持した塗
布なしのクサビ金型を使用した鋳造によって調べた。こ
のクサビ金型は、図1及び図2に示す平断面で矩形状,
側断面で傾斜状のキャビティをもつものであった。そし
て、キャビティに広がった溶湯の面積を図1の矩形面積
で除した面積率で表した。この湯回り性が良好なもの
は、製品のエッジや刻印が明瞭なものとなる。
布なしのクサビ金型を使用した鋳造によって調べた。こ
のクサビ金型は、図1及び図2に示す平断面で矩形状,
側断面で傾斜状のキャビティをもつものであった。そし
て、キャビティに広がった溶湯の面積を図1の矩形面積
で除した面積率で表した。この湯回り性が良好なもの
は、製品のエッジや刻印が明瞭なものとなる。
【0041】
【表4】
【0042】各試験項目についての評価点を合算し、合
計評価点が4点以下のものを◎,5〜7点のものを○,
8〜10点のものを△,10点を超えるものを×として
鋳造性を相対評価した。
計評価点が4点以下のものを◎,5〜7点のものを○,
8〜10点のものを△,10点を超えるものを×として
鋳造性を相対評価した。
【0043】表2に示されているように、Si,Fe,
P等の含有量が本発明で規定した範囲にある合金例で
は、良好な鋳造性が得られていることが判る。これに対
して、Si含有量が19.0重量%と多い試験番号14
の合金例では、鋳造可能な温度が780℃と高く、鋳造
性が悪くなっていた。そして、多数の鋳造欠陥が検出さ
れた。
P等の含有量が本発明で規定した範囲にある合金例で
は、良好な鋳造性が得られていることが判る。これに対
して、Si含有量が19.0重量%と多い試験番号14
の合金例では、鋳造可能な温度が780℃と高く、鋳造
性が悪くなっていた。そして、多数の鋳造欠陥が検出さ
れた。
【0044】以上の説明から明らかなように、本発明に
従ったアルミニウム合金は、耐摩耗性,切削性,溶解
性,鋳造性の何れにおいても優れた特性を呈している。
そのため、得られたアルミニウム合金鋳物は、シリンダ
ブロック,ピストン,コンプレッサ部品,変速機部品等
として、優れた特性を示す材質として使用される。ま
た、切削性が良好なことから、必要形状に仕上げる加工
も容易なものとなる。
従ったアルミニウム合金は、耐摩耗性,切削性,溶解
性,鋳造性の何れにおいても優れた特性を呈している。
そのため、得られたアルミニウム合金鋳物は、シリンダ
ブロック,ピストン,コンプレッサ部品,変速機部品等
として、優れた特性を示す材質として使用される。ま
た、切削性が良好なことから、必要形状に仕上げる加工
も容易なものとなる。
【0045】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、Si含有量を低下させて鋳造性を確保すると共に、
Cu,Mg,Mn,Cr,Ti,P等の合金成分を総合
的に規制することによって、耐摩耗性を損なうことな
く、溶解性,鋳造性,切削性等を改良している。そのた
め、溶解炉のライニング耐火物等に与える損傷を少なく
することができ、また金型の寿命も長くなる。しかも、
得られたアルミニウム合金鋳物を目標形状に機械切削す
るとき、切削工具の寿命も長くなる。このようにして、
シリンダブロック,ピストン,コンプレッサ部品,変速
機部品等として好適な材料が提供される。
は、Si含有量を低下させて鋳造性を確保すると共に、
Cu,Mg,Mn,Cr,Ti,P等の合金成分を総合
的に規制することによって、耐摩耗性を損なうことな
く、溶解性,鋳造性,切削性等を改良している。そのた
め、溶解炉のライニング耐火物等に与える損傷を少なく
することができ、また金型の寿命も長くなる。しかも、
得られたアルミニウム合金鋳物を目標形状に機械切削す
るとき、切削工具の寿命も長くなる。このようにして、
シリンダブロック,ピストン,コンプレッサ部品,変速
機部品等として好適な材料が提供される。
【図1】 本発明実施例において湯回り性を判定すると
きに使用した舟金型のキャビティを示す平面図
きに使用した舟金型のキャビティを示す平面図
【図2】 同キャビティの側面図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北岡 山治 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 渡辺 靖彦 東京都港区三田3丁目13番12号 日本軽金 属株式会社内 (72)発明者 鞘師 守 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 神戸 洋史 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 渡辺 浩児 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 Si:14.0〜16.0重量%,C
u:2.0〜5.0重量%,Mg:0.1〜1.0重量
%,Mn:0.3〜0.8重量%,Cr:0.1〜0.
3重量%,Ti:0.05〜0.20重量%,P:0.
003〜0.02重量%,Fe:1.5重量%以下を含
有し、Ca含有量が0.005重量%未満に規制され、
且つ平均粒径10〜50μmの初晶Siが均一に分散し
た組織をもっていることを特徴とする耐摩耗性に優れた
アルミニウム鋳造合金。 - 【請求項2】 Si:14.0〜16.0重量%,C
u:2.0〜5.0重量%,Mg:0.1〜1.0重量
%,Mn:0.3〜0.8重量%,Cr:0.1〜0.
3重量%,Ti:0.05〜0.20重量%,P:0.
003〜0.05重量%,Fe:1.5重量%以下,
B:0.0001〜0.01重量%を含有し、Ca含有
量が0.005重量%未満に規制され、且つ平均粒径1
0〜50μmの初晶Siが均一に分散した組織をもって
いることを特徴とする耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳
造合金。 - 【請求項3】 Si:14.0〜16.0重量%,C
u:2.0〜5.0重量%,Mg:0.1〜1.0重量
%,Mn:0.3〜0.8重量%,Cr:0.1〜0.
3重量%,Ti:0.05〜0.20重量%,P:0.
003〜0.05重量%,Fe:1.5重量%以下,N
i:0.3〜3.0重量%を含有し、Ca含有量が0.
005重量%未満に規制され、且つ平均粒径10〜50
μmの初晶Siが均一に分散した組織をもっていること
を特徴とする耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳造合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3270209A JP2709663B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳造合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3270209A JP2709663B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳造合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0578770A true JPH0578770A (ja) | 1993-03-30 |
JP2709663B2 JP2709663B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=17483056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3270209A Expired - Lifetime JP2709663B2 (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 耐摩耗性に優れたアルミニウム鋳造合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2709663B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0672760A1 (en) * | 1994-03-16 | 1995-09-20 | Nippon Light Metal Co., Ltd. | Wear resistant cast aluminum alloy and process of producing same |
FR2825376A1 (fr) * | 2001-05-29 | 2002-12-06 | Nippon Light Metal Co | PROCEDE DE FABRICATION D'UN ARTICLE MOULE RESISTANT A L'USURE EN ALLIAGE A1-Si |
EP1452716A1 (de) * | 2003-03-01 | 2004-09-01 | KS Aluminium Technologie Aktiengesellschaft | Monolithisches Aluminum-Zylinderkurbelgehäuse für hochbeanspruchte Dieselmotoren |
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JP2020200514A (ja) * | 2019-06-12 | 2020-12-17 | 昭和電工株式会社 | アルミニウム合金材 |
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JPH03170634A (ja) * | 1989-11-28 | 1991-07-24 | Toyota Autom Loom Works Ltd | 熱処理特性にすぐれた塑性加工用耐摩耗性アルミニウム合金 |
-
1991
- 1991-09-20 JP JP3270209A patent/JP2709663B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US7695577B2 (en) | 2004-03-23 | 2010-04-13 | Nippon Light Metal Company, Ltd. | Aluminum alloy excellent in wear resistance and sliding member using this alloy |
JP2007119869A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Nippon Light Metal Co Ltd | デファレンシャルギアケース及びその製造方法 |
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CN107619974A (zh) * | 2017-11-20 | 2018-01-23 | 山西瑞格金属新材料有限公司 | 一种高强度高弹性模量铝合金及其制备方法 |
CN107619974B (zh) * | 2017-11-20 | 2019-07-26 | 山西瑞格金属新材料有限公司 | 一种高强度高弹性模量铝合金及其制备方法 |
JP2020200514A (ja) * | 2019-06-12 | 2020-12-17 | 昭和電工株式会社 | アルミニウム合金材 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2709663B2 (ja) | 1998-02-04 |
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