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JPH0571296A - シールド掘進機 - Google Patents

シールド掘進機

Info

Publication number
JPH0571296A
JPH0571296A JP3196881A JP19688191A JPH0571296A JP H0571296 A JPH0571296 A JP H0571296A JP 3196881 A JP3196881 A JP 3196881A JP 19688191 A JP19688191 A JP 19688191A JP H0571296 A JPH0571296 A JP H0571296A
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JP
Japan
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pressure
concrete
piston
shield machine
pushing
Prior art date
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Application number
JP3196881A
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English (en)
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JP2932323B2 (ja
Inventor
Fusao Kawakami
房男 川上
Yasuhiko Shigeta
安彦 重田
Hiroshi Kazama
広志 風間
Hidetake Ishizaki
秀武 石崎
Shinichi Nishimura
晋一 西村
Masayuki Otsuka
正幸 大塚
Takichi Arashi
太吉 荒砥
Minoru Imai
実 今井
Toru Kawai
徹 河井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP3196881A priority Critical patent/JP2932323B2/ja
Publication of JPH0571296A publication Critical patent/JPH0571296A/ja
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Publication of JP2932323B2 publication Critical patent/JP2932323B2/ja
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールド掘進機の断続的な進行や、地山に空
洞がある場合においても、履工材料の圧力を常に地山の
土圧・水圧より高く保つ。 【構成】 外殻をなすスキンプレート11と、地山を掘
削するカッター装置12と、推進ジャッキ13とを設備
している。該スキンプレート11のテール部は、外筒2
0と、この外筒20より小径に形成された内筒21とか
らなる。これら外筒20、内筒21間には、コンクリー
トピストン室23を設け、該コンクリートピストン室2
3内に押出しピストン24を設け、該押出しピストン2
4を弾発装置70を介して圧力保持ジャッキ25によっ
て前後にスライド自在に収納する。 【効果】 シールド掘進機の断続的な進行や、地山に空
洞がある場合においても、圧力の保持を十分に実施し得
て圧力の低下を確実に防止することができるとともに、
漏水がなく、高強度の高品質の覆工材料の打設をするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド掘進機に係
り、特に、場所打ちコンクリート等の履工材料により、
シールドトンネルの履工を行う施行方法に適用して好適
なシールド掘進機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シールドトンネルにおける履工方法にお
いて、場所打ちコンクリートによる履工方法は、通常、
外形円筒状のシールド掘進機を用い、このシールド掘進
機の前面に設けられたカッター装置で地盤を掘削しつ
つ、掘進されたトンネルの周壁を所定の間隔を空けて型
枠によって覆い、この型枠と前記周壁との間に鉄筋を配
置し、コンクリートを打設し、押圧ジャッキの作動によ
りコンクリートを押圧して、シールド掘進機全体を前進
させるといった工程を繰り返し行うものである。
【0003】ところで、このような施工方法では、押圧
ジャッキの先端に妻枠リングを設け、型枠とトンネル周
壁との空間を閉塞するようにしている。この妻枠リング
は、鉄筋組立の時に盛り替えられ、押圧ジャッキのロッ
ドに伴って移動する。この時に、コンクリートの圧力保
持が出来なくなるため、コンクリート中に地山の土砂、
地下水が混入し、高品質なコンクリートの打設ができ
ず、コンクリートの破壊や漏水が起こる。これをコンク
リートの強度に依存するためには、コンクリートの強度
発現までの間、コンクリートの養生が必要となり、施工
時間が長くなるといった問題があった。
【0004】そこで、このような問題を解決する手段と
して、先行技術は、場所打ちコンクリート内に反力をと
ってコンクリートの圧縮を保持する環状の圧力リング
を、型枠とトンネル周壁との間にタイロッドにより保持
しつつ配置し、履工材料中に埋め込む手段を開示してい
る(特開平1ー190900号公報「場所打ちシールド
掘進機」)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
先行技術の手段によっても、次のような解決すべき課題
が残されている。第1に、先行技術の手段では、地山の
圧力よりも常にコンクリートの圧力を高く保つための圧
力維持装置がないので、初めは圧力の保持ができたとし
ても、除々に圧力の低下が起きてしまう点である。第2
に、圧力保持リングにより、スムーズな掘進中や鉄筋・
型枠の組立時には圧力保持ができたとしても、シールド
掘進機の断続的な進行や、地山に空洞がある場合には、
急激なコンクリート充填必要体積が増加することによ
り、圧力の急降下が起こり、高品質のコンクリート履工
体の構築が困難であった。
【0006】本発明は前記課題を有効に解決するもの
で、その目的とするところは、シールド掘進機の断続的
な進行や、地山に空洞がある場合においても、履工材料
の圧力を常に地山の土圧・水圧より高く保ちながら、鉄
筋の組み立て、コンクリートの打設を実施し得て、高品
質な履工を行うことのできるシールド掘進機を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のシールド
掘進機は、外殻をなす円筒状のスキンプレートと、該ス
キンプレートの前端部に備えられた駆動手段によって回
転させられて地山を掘削するカッター装置と、前記スキ
ンプレートの内部に形成された仕切板に基端が連結され
た推進ジャッキとを設備したシールド掘進機において、
前記スキンプレートのテール部が外筒と内筒とにより二
重に形成され、このテール部の内筒と外筒との間にスキ
ンプレートの半径方向に延びる隔壁を複数形成して押出
しピストンを収める複数のコンクリートピストン室が設
けられ、該コンクリートピストン室内に押出しピストン
が挿入され、前記仕切板に複数の圧力保持ジャッキが設
けられるとともに、該圧力保持ジャッキと押出しピスト
ンとが弾発装置を介して連結されていることを特徴とす
るシールド掘進機。
【0008】請求項2記載のシールド掘進機は、請求項
1記載のシールド掘進機において、前記弾発装置にバネ
が設けられていることを特徴とするものである。
【0009】請求項3記載のシールド掘進機は、請求項
1記載のシールド掘進機において、前記弾発装置にエア
ーダンパーが設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】請求項1記載のシールド掘進機によれば、圧力
保持ジャッキと押出しピストンとが弾発装置を介して連
結されているため、シールド掘進機の断続的な進行や、
地山に空洞がある場合において、押出しピストンを素早
く押し出し、急激な圧力の低下を防止し、その後圧力保
持ジャッキの延伸により所定の圧力を保持することがで
きる。そして、隔壁を形成してコンクリートピストン室
が設けられているため、複数のコンクリートピストン室
をあらかじめ工場等で製造することができる。このた
め、コンクリートピストン室を高精度に製作することが
でき、高圧に耐えるシールを製作することができるとと
もに、コンクリート硬化後に、ピストンをコンクリート
ピストン室から安全に取り外すことができるので、シー
ルの交換を容易にすることができる。
【0011】さらに、テール部に形成された複数のコン
クリートピストン室内の押出しピストンの圧力を圧力保
持ジャッキにより個々に制御することにより、各室の履
工材料の圧力の管理を個々に行えることから、高さによ
る地山圧力の違いに容易に対応させることができ、履工
材料の圧力を常に地山の土圧・水圧よりも高く保持する
ことが可能になる。また、このような作用により、テー
ルボイドへの履工材料の充填が確実に行われ、沈下のお
それがなくなる。さらに、履工材料の供給圧力が圧力保
持ジャッキの設定保持圧力よりも大きくなった時に、履
工材料の供給圧力により、押出しピストンをシールド掘
進機の前方へ移動させるように構成されているので、押
出しピストンは履工材料を押し出す時にはシールド掘進
機の後方へ、またピストン室に履工材料を入れる時には
前方へ移動し、コンクリートピストン室内の圧力を履工
材料の供給時にもほぼ一定に保つことが可能となる。
【0012】請求項2記載のシールド掘進機によれば、
請求項1記載の作用を有するとともに、圧力保持ジャッ
キと押出しピストンとが弾発装置を介して連結され、こ
の弾発装置にバネが設けられているため、シールド掘進
機の断続的な進行や、地山に空洞がある場合において、
伸縮にかかる時間が短い(追随性のよい)バネがコンク
リートの圧力の低下により延伸し、押出しピストンを素
早く押し出し、急激な圧力の低下を防止し、その後圧力
保持ジャッキの延伸により所定の圧力を保持することが
できる。
【0013】請求項3記載のシールド掘進機によれば、
請求項1記載の作用を有するとともに、圧力保持ジャッ
キと押出しピストンとが弾発装置を介して連結され、こ
の弾発装置にエアーダンパーが設けられているため、シ
ールド掘進機の断続的な進行や、地山に空洞がある場合
において、エアーダンパーがコンクリートの圧力の低下
により延伸し、押出しピストンを素早く押し出し、急激
な圧力の低下を防止し、その後圧力保持ジャッキの延伸
により所定の圧力を保持することができる。ここで、エ
アーダンパーにより、押出しピストン押し出し後のエア
ーダンパーの圧力と、圧力保持ジャッキの設定圧力との
変動を非常に小さく抑える事が可能である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は本発明により施工途中にある
トンネルの切羽近傍を示したものである。本図中、符号
10はシールド掘進機であり、このシールド掘進機10
は、その前部に設けられたカッター装置12により紙面
に対して左側にトンネルTを掘削しつつ、シールド掘削
機10の後方に形成されたトンネルTの周壁を所定の間
隔を空けて型枠1によって覆い、この型枠1と前記周壁
との間に鉄筋Uを配置するとともに、履工材料を供給
し、トンネル内面に履工壁Wを構築するように構成され
ている。なお、前記型枠1のシールド掘進機10側に
は、妻枠50と補助妻枠51とを設けることにより、履
工材料が漏出するのを防止することができる。
【0015】次に、本発明に係るシールド掘進機10に
ついて、より具体的に説明すると、これは外殻をなす円
筒状のスキンプレート11と、このスキンプレート11
の前端部に備えられ図示せぬ駆動手段によって回転せし
められて地山を掘削するカッター装置12と、前記スキ
ンプレート11の内部に形成された仕切板11aに基端
が連結された推進ジャッキ13とを設備した基本構造と
なっている。
【0016】前記スキンプレート11のテール部は、ス
キンプレート11と同径でスキンプレート11の一部を
構成する外筒20と、この外筒20より小径に二重に形
成された内筒21とにより形成されており、また、これ
ら外筒20と内筒21とは、図2に示すように、スキン
プレート11の半径方向に延びる複数の隔壁22により
連結されている。そして、外筒20と、内筒21との間
には、複数(図示例では4室)のコンクリートピストン
室23が設けられ、それぞれのコンクリートピストン室
23に押出しピストン24がスライド自在に収納されて
いる。なお、外筒20の内側に二重の内筒(図示せず)
を設け、これら二重の内筒に複数のコンクリートピスト
ン室23を設けてもよい。
【0017】この押出しピストン24は、図2ないし図
3に詳細に示すように、コンクリートピストン室23の
内部形状に合わせてコンクリートピストン室23内に緊
密に収まる大きさに形成されており、前記仕切板11a
に基端が取り付けられた複数の圧力保持ジャッキ25
(図1)によって前後にスライドするように構成されて
いる。この押出しピストン24と、圧力保持ジャッキ2
5とが、伸縮作動時間の短い例えばコイルバネ、板バネ
等からなる弾発装置70を介して連結されている(図
4)。なお、この押出しピストン24を作動させる圧力
保持ジャッキ25には、リリーフ弁が備えられており、
覆工材料の供給ポンプ31の打設圧力がジャッキの保持
圧力よりも大きくなった時に、ジャッキが縮むような構
成となっている。
【0018】また、前記押出しピストン24の外周には
複数(実施例では2条)のシール部材26が取り付けら
れるとともに、押出しピストン24の中央部にはスキン
プレート11の内部とコンクリートピストン室23の内
部とを連通する覆工材料の充填孔24aが形成され、さ
らに、押出しピストン24の内面には、前記充填孔24
aに連通しかつ覆工材料の打設パイプ30と連結される
ジョイント部27が設けられている(図3参照)。な
お、実施例では、前記充填孔24aを押出しピストン2
4の中央部に配設しているが、本発明は、この実施例に
限定されるものではない。
【0019】また、前記充填孔24aには、充填孔24
aを開閉する遮断機構28が付設され(図3参照)、必
要に応じて充填孔24aを開閉することができるように
なっている。なお、この遮断機構28は、具体的には、
シャッター、バルブなどにより構成されるが、充填孔2
4aを開閉することができるものであれば、他の構成で
あっても良い。
【0020】また、図1中、符号30は覆工材料の打設
パイプを示し、この打設パイプ30は、覆工材料の供給
ポンプ31の供給配管32に接続された分岐バルブ33
に一端が接続されており、この供給ポンプ31で押し出
しされたコンクリート等は分岐バルブ33で分けられ、
各コンクリートピストン室23へ入る。また、これら供
給ポンプ31とコンクリートピストン室23とを結ぶ打
設パイプ30自身はフレキシブル管もしくは伸縮自在管
により構成されて押出しピストン24の移動に対応でき
るようになっている。
【0021】さらに、図中、符号50は内筒21と型枠
1との間を閉塞する主妻枠であり、この主妻枠50は、
内筒21の内面の曲率に対応して湾曲した複数の板体を
その長手方向にリング状に組合わせてなる基本構成とな
っている。そして、型枠1と主妻枠50との隙間にはこ
の隙間を塞ぐ補助妻枠51がセットされるようになって
いる。
【0022】次に、前記の如く構成された本発明に係る
シールド掘進機を適用してシールドトンネルの覆工方法
を実施する場合について、図3ないし図8を参照して工
程順に説明する。
【0023】(i)打設準備工程 外部へのコンクリート打設を実施するにあたっては、図
3に示すように、圧力保持ジャッキ25の押出し圧力を
高さによる地山圧力の違いに対応させて、打設したコン
クリートが常に地山の圧力よりも大きい圧力を加えるこ
とができるように大きさに設定するとともに、押出しピ
ストン24のジョイント部27に打設パイプ30を連結
し、押出しピストン24の充填口24aを通してコンク
リートピストン室23内に覆工材料を供給できるように
セットしておく。また、覆工材料としては遅延型のコン
クリートなどを適用し、圧力を後方へ伝達させるように
設定しておく。なお、コンクリートピストン室23は、
あらかじめ工場において高精度に製作しておき、シール
部材26が高圧にも耐えるように形成しておくことは言
うまでもない。
【0024】(ii)コンクリートピストン室へのコンク
リートの打設工程 コンクリートの打設準備完了後、コンクリートを供給ポ
ンプ31より打設パイプ30に送り、この打設パイプ3
0を通して押出しピストン24の充填口24aよりコン
クリートをコンクリートピストン室23へ打設する。よ
り具体的には、図1に示すように、シールド掘進機10
のコンクリートピストン室23に備えられた押出しピス
トン24の圧力保持ジャッキ25の押圧力を調整して、
押出しピストン24の作用によって生じるコンクリート
圧力Poを地山圧力Pjよりも高く保持しておき、打設
パイプ30よりコンクリートをコンクリートピストン室
23に向けて圧力保持ジャッキ25の圧力よりも大きい
圧力で供給して、コンクリートピストン室23内にコン
クリートを打設していくものである。なお、この際(コ
ンクリートをコンクリートピストン室23に打設する
際)、押出しピストン24は、コンクリートの供給圧力
により、圧力保持ジャッキ25の押圧力に抗する方向に
力を受けるが、押出しピストン24を押圧する圧力保持
ジャッキ25には、設定圧力よりも大きな圧力を受けた
ときにジャッキが縮むようなリリーフ弁が設けられてい
るため、押出しピストン24は、コンクリートの供給と
ともにシールド掘進機10の前方に移動し、コンクリー
トの打設が阻害されることがない。また、コンクリート
の供給が止ると、圧力保持ジャッキ25の押圧力が押出
しピストン24に再び作用し、シールド掘進機10の進
行とともに後方へ移動することとなる。
【0025】(iii)シールド掘進機の掘進工程 次に、図4に示すように、コンクリートピストン室23
のコンクリートを後方へ押出しながら、スキンプレート
11前端のカッター装置12で地山を掘削し、型枠1に
反力をとって推進ジャッキ13を駆動させることでシー
ルド掘進機10を掘進させる。このシールド掘進機10
の掘進の最中に、地山に空洞Kが生じることがある。空
洞Kがシールド掘進機10の後方に出る以前は圧力保持
ジャッキ25により、地山の圧力Pjよりコンクリート
圧力Poが大きくなっているため、漏水等の心配がな
い。さらに、シールド掘進機10が進むと、空洞Kがシ
ールド掘進機10の後方に出てくる。
【0026】そして、図5に示すように、空洞Kがシー
ルド掘進機10の後方に出てきたら、履工壁Wの履工材
料の一部は矢印Aの方向に移動する。この履工材料の移
動が生じると、コンクリートピストン室23の中の履工
材料の圧力が低下する。このときに、弾発装置70に設
けられた伸縮にかかる時間が短い(追随性のよい)バネ
がコンクリートの圧力の低下により延伸し、矢印Bの方
向へ押出しピストン24が押し出される。この押出しピ
ストン24の矢印B方向への移動により、コンクリート
ピストン室23の中の履工材料が矢印C方向へ移動す
る。即ち、空洞K内へ履工壁Wの履工材料が移動し、空
洞Kを補充する。ここで、図6は、空洞Kに履工材料を
短時間に充填された時の状態を示している。このよう
に、伸縮にかかる時間が短い(追随性のよい)弾発装置
70の延伸により空洞Kに履工材料を極めて短時間に充
填することが可能となるため、地山に空洞Kがある場合
においても、履工材料の圧力の低下をほとんど影響のな
い範囲で収める事ができる。
【0027】以下、空洞K内に履工材料が充填される状
態を詳細に説明する。この状態のコンクリート圧力P1
は、図6に示すように、当初のコンクリート圧力Poよ
りは小さくなるが、予想される空洞に適した物性(張
力、ストローク等)を有する弾性材料70を選定するこ
とにより、空洞Kが非常な大空洞でない限り、地山の圧
力Pjよりコンクリート圧力P1を大きくすることが可能
である。一方、圧力保持ジャッキ25は、コンクリート
圧力がPoとなるように当初設定してあるため、図6の
矢印Dの方向へ延伸する。この圧力保持ジャッキ25で
は、通常、油圧ジャッキが使用されているため、この延
伸にはかなりの時間がかかる。
【0028】ここで、圧力保持ジャッキ25だけで空洞
Kへのコンクリート補充を行なっていれば、圧力保持ジ
ャッキ25は通常は油圧ジャッキを使用するため、この
充填にはかなりの時間がかかる。そして、コンクリート
は空気と違って伸縮性が極めて小さいので、充填が必要
となる体積が圧力保持ジャッキ25の延伸によるコンク
リート押し出し能力より大きい場合には、コンクリート
圧力は急激に低下することになる。このようなコンクリ
ート圧力の急激な低下は、履工壁Wに地山の土砂や地下
水が引き入れることになり、履工材料に土砂や地下水が
混入し、履工壁Wの品質に重大な欠陥をもたらす。
【0029】そして、圧力保持ジャッキ25の延伸が終
了し、コンクリート圧力がPoとなった状態を、図7に
示している。この後は、通常の掘進が可能である。この
ように、圧力保持ジャッキ25と押出しピストン24と
が弾発装置70を介して連結されているために、空洞K
が生じても(非常な大空洞では不可)コンクリート圧力
を地山圧力より下げることなく、掘進が可能となる。
【0030】また、シールド掘進機10の断続的な進行
状況を、図8に示している。地山の状況により、掘進中
のシールド掘進機10は断続的に前進することがある。
ここで、テール部が瞬時に距離Sだけ前進した場合に、
履工材料が矢印Fの方向に移動することになり、前記の
空洞Kが出現したときと同じように、弾性材料70の延
伸により、コンクリート圧力を地山圧力より下げる事な
く、掘進が可能となる。
【0031】なお、掘進完了後においても圧力保持ジャ
ッキ25によりコンクリートピストン室23内の圧力を
一定に保持しておくことは言うまでもない。なお、前記
工程中、押出しピストン24のシール部材26の交換が
必要になった場合は、コンクリートの硬化後に、押出し
ピストン24をコンクリートピストン室23より抜き出
し、シール部材26の交換作業を行なえばよい。この作
業は、コンクリート硬化後に押出しピストン24を圧力
保持ジャッキ25を使って抜き出し、その外周のシール
部材26を交換する単純作業であり、またその交換作業
はコンクリート硬化後に行なわれるので、安全に現場で
行なうことができる。
【0032】またコンクリート配管の清掃作業が必要と
なった場合には、押出しピストン24に付設された遮断
機構28を使って、充填口24aを塞ぎ、打設パイプ3
0を取り外して、清掃すれば良い。この作業は、遮断機
構28によって、充填孔からのコンクリートの流出を防
止することができるので、コンクリートピストン室23
内のコンクリートに圧力を加えたまま行なうことがで
き、トンネル覆工時の作業性が損なわれることがない。
【0033】前記実施例では、シールド掘進機10のテ
ール部を二重にし、その内部に複数のコンクリートピス
トン室23を設け、このコンクリートピストン室23内
に押出しピストン24を設けて、この押出しピストン2
4を圧力保持ジャッキ2ならびに弾発装置70によっ
て、各コンクリートピストン室23内の圧力を調整する
ようにしているので、地山圧力の変化(通常は深度が深
いほど圧力が高くなる)に対応して各室のコンクリート
の圧力の管理を個々に行なうことができ、コンクリート
圧力が常に地山圧力より高く保持することが、確実かつ
容易にできる。
【0034】また、押出しピストン24は、コンクリー
トを押し出す時にはシールド掘進機10の後方へ、コン
クリートピストン室23にコンクリートを入れるときに
は前方へ移動され、前方への移動は圧力保持ジャッキ2
5に設けられたリリーフ弁により、供給ポンプ31での
打設圧力が保持圧力より大きくなったときに、圧力保持
ジャッキ25が縮むため、コンクリートピストン室23
のコンクリート圧力が供給ポンプ31による打設時にも
ほぼ一定に保つことが可能となり、地山や型枠1に過度
の圧力を与えることがなく、地山を押し上げることもな
く、また、型枠1を必要以上に頑丈にする必要がなくな
る。このため、コンクリート圧力を常に地山の土圧・水
圧よりも高く保つことが可能となるため、漏水を防ぎ、
高強度で高品質のコンクリートを打設することができ
る。また、コンクリートの硬化による強度を必要としな
いので、硬化時間の長いコンクリートの使用が可能とな
り、1リング毎の配管などの掃除が不要になる。
【0035】また、実施例では、シールド掘進機10の
テール部内にコンクリートピストン室23を設け、あら
かじめ工場において、コンクリートピストン室23に押
出しピストン24をシールした状態でスライド自在に配
設してあるため、押出しピストン24のシール部の精度
を、シールド掘進機10のカッター装置12等可動部の
シールと同等に保持することができ、シールド掘進機1
0の対応可能な地山にはほとんどすべて対応することが
できる。
【0036】さらに、実施例では、このようなコンクリ
ートの圧力保持に重要なシールの交換を安全かつ容易に
実施することができるので、長距離掘進時にもシール交
換を行なうことで、常にコンクリート圧力の保持が可能
であるといった利点がある。また、実施例では、コンク
リートの供給に伴って、押出しピストン24を前方に移
動させ、コンクリートを押し出す時には、シールド掘進
機10の後方へ移動させるようにしているので、コンク
リートピストン室23内の圧力がコンクリートの供給時
にもほぼ一定に保つことが可能になり、この結果、地山
や型枠1に過度の圧力を与えることがなく、地山を押し
上げることもなく、また型枠1を必要以上に頑丈にする
必要がなくなるといった効果を奏する。
【0037】また前記により、実施例では、コンクリー
トピストン室23内の圧力を常に、地山の土圧・水圧よ
りも高く保つことが可能になるので、漏水がなく、高強
度の高品質のコンクリートの打設が可能であるといった
利点があり、また、テールボイドへの充填が確実に行な
えるので、地盤沈下のおそれもないといった長所があ
る。さらに、実施例では、押出しピストン24により常
に、コンクリートを押圧するように構成しているので、
硬化時間の長いコンクリートの使用が可能になり、1リ
ング毎の配管などの清掃が不要になるといった効果もあ
る。
【0038】次に、本発明のシールド掘進機の第二実施
例について、図9を参照して説明する。ここで、第一実
施例と同様のものについては、同一符号を用いて説明を
簡略化する。このシールド掘進機75では、外殻をなす
円筒状のスキンプレート11と、このスキンプレート1
1の前端部に備えられ図示せぬ駆動手段によって回転さ
せられて地山を掘削するカッター装置12と、スキンプ
レート11の内部に形成された仕切板11aに基端が連
結された推進ジャッキ13とを設備した基本構造となっ
ている。前記スキンプレート11のテール部は、スキン
プレート11の一部を構成する外筒20と、この外筒2
0より小径に二重に形成された内筒21とにより形成さ
れており、また、これら外筒20と内筒21とは、、ス
キンプレート11の半径方向に延びる複数の隔壁22に
より連結されている。これら外筒20と、内筒21との
間には、複数のコンクリートピストン室23が設けら
れ、それぞれのコンクリートピストン室23に押出しピ
ストン24がスライド自在に収納されている。
【0039】この押出しピストン24は、コンクリート
ピストン室23の内部形状に合わせて形成されており、
前記仕切板11aに基端が取り付けられた複数の圧力保
持ジャッキ25によって前後にスライドするように構成
されている。この押出しピストン24と、圧力保持ジャ
ッキ25とが、伸縮作動時間の短いエアーダンパー76
(弾発装置)を介して連結されている。このエアーダン
パー76は、図10に示すように、シールド掘進機75
の軸方向に突き合わせ嵌着され、前後に移動可能な有頭
筒部77・78と、これら有頭筒部77・78が突き合
わせられて形成される空間部79と、この空間部79に
接続され、押出しピストン24の前方のコンクリートピ
ストン室23に設けられた空気タンク80とを有してい
る。これら有頭筒部77・78の頭部は、図9、10に
示すようにそれぞれ圧力保持ジャッキ25と、押出しピ
ストン24とに接続されている。なお、この押出しピス
トン24を作動させる圧力保持ジャッキ25には、リリ
ーフ弁が備えられており、覆工材料の供給ポンプ31の
打設圧力が圧力保持ジャッキ25の保持圧力よりも大き
くなった時に、圧力保持ジャッキ25が縮むような構成
となっている。
【0040】また、前記押出しピストン24の外周には
複数(実施例では2条)のシール部材26が取り付けら
れるとともに、押出しピストン24の中央部にはスキン
プレート11の内部とコンクリートピストン室23の内
部とを連通する覆工材料の充填孔24aが形成され、さ
らに、押出しピストン24の内面には、前記充填孔24
aに連通しかつ覆工材料の打設パイプ30と連結される
ジョイント部27が設けられている。また、符号50は
内筒21と型枠1との間を閉塞する主妻枠であり、この
主妻枠50は、内筒21の内面の曲率に対応して湾曲し
た複数の板体をその長手方向にリング状に組合わせてな
る基本構成となっている。これら型枠1と主妻枠50と
の隙間にはこの隙間を塞ぐ補助妻枠51がセットされる
ようになっている。
【0041】次に、前記の如く構成された本発明に係る
シールド掘進機75を適用してシールドトンネルの覆工
方法を実施する場合について、工程順に説明する。 (i)打設準備工程 外部へのコンクリート打設を実施するにあたっては、第
一実施例と同様に、圧力保持ジャッキ25の押出し圧力
を高さによる地山圧力の違いに対応させて、打設したコ
ンクリートが常に地山の圧力よりも大きい圧力を加える
ことができるように大きさに設定するとともに、押出し
ピストン24のジョイント部27に打設パイプ30を連
結し、押出しピストン24の充填口24aを通してコン
クリートピストン室23内に覆工材料を供給できるよう
にセットしておく。 (ii)コンクリートピストン室へのコンクリートの打設
工程 コンクリートの打設準備完了後、コンクリートを供給ポ
ンプ31より打設パイプ30に送り、この打設パイプ3
0を通して押出しピストン24の充填口24aよりコン
クリートをコンクリートピストン室23へ打設する。
【0042】(iii)シールド掘進機の掘進工程 次に、コンクリートピストン室23のコンクリートを後
方へ押出しながら、スキンプレート11前端のカッター
装置12で地山を掘削し、型枠1に反力をとって推進ジ
ャッキ13を駆動させることでシールド掘進機75を掘
進させる。このシールド掘進機75の掘進の最中に、地
山に空洞Kが生じることがある。空洞Kがシールド掘進
機75の後方に出る以前は圧力保持ジャッキ25によ
り、地山の圧力Pjよりコンクリート圧力Poが大きくな
っているため、漏水等の心配がない。さらに、シールド
掘進機75が進むと、空洞Kがシールド掘進機75の後
方に出てくる。
【0043】そして、図5に示すように、空洞Kがシー
ルド掘進機75の後方に出てきたら、履工壁Wの履工材
料の一部は矢印Aの方向に移動する。この履工材料の移
動が生じると、コンクリートピストン室23の中の履工
材料の圧力が低下する。このときに、伸縮にかかる時間
が短い(追随性のよい)エアーダンパー76(弾発装
置)がコンクリートの圧力の低下により延伸し、矢印B
の方向へ押出しピストン24が押し出される。この押出
しピストン24の矢印B方向への移動により、コンクリ
ートピストン室23の中の履工材料が矢印C方向へ移動
する。即ち、空洞K内へ履工壁Wの履工材料が移動し、
空洞Kを補充する。
【0044】このエアーダンパー76による急激な圧力
低下防止の作用について説明する。このエアーダンパー
76によれば、第一実施例の場合よりも圧力変動を非常
に小さく抑える事が可能である。即ち、このエアーダン
パー76によると、ボイルの法則により以下の関係が成
立する。 Po×Vo=P1×(Vo+ΔV) …(1) P1={Vo/(Vo+ΔV)}×Po …(2) ここで、符号Poは圧力保持ジャッキ25の設定圧力を
表し、符号Voは圧力保持ジャッキ25の圧力をPoとし
たときのエアーダンパー76の全空気量を表し、ΔVは
エアーダンパー76により緊急に押出しピストン24を
押し出すために必要とした空気量を表し、P1は緊急に
押出しピストン24が押し出された後のエアーダンパー
76の圧力を表す。
【0045】(1)、(2)より、VoをΔVに対し十
分に大きくすれば、圧力の低下量を少なくして、コンク
リートの打設を行なうことが可能となる。例えば、Vo
をΔVの10倍にすれば、式(2)のΔVに0.1Voを
あてはめると、以下のようになる。 P1={Vo/(Vo+0.1Vo)}×Po …(3) ∴P1=(1/1.1)×Po=0.91Po …(4) また、VoをΔVの100倍にすれば、式(2)のΔV
に0.01Voをあてはめると、以下のようになる。 P1=(1/1.01)×Po=0.99Po …(5)
【0046】このように、エアーダンパー76の全空気
量Voを大きくすることにより、押出しピストン24押
し出し後のエアーダンパー76の圧力P1と、圧力保持
ジャッキ25の設定圧力Poとの変動を非常に小さく抑
える事が可能である。また、エアーダンパー76の全空
気量Voを増加させるには、空気タンク80を大きくし
てもよい。このエアーダンパー76付近に空気タンク8
0を設置する場所が無い場合には、図12に示すよう
に、空気タンク80をコンクリートピストン室23から
離れた広い場所に設け、これら空気タンク80とエアー
ダンパー76の空間79とを繋ぐ例えばフレキシブルな
パイプ82を設けてもよい。
【0047】このようなシールド掘進機75において
は、シールド掘進機10のテール部を二重にし、その内
部に複数のコンクリートピストン室23を設け、このコ
ンクリートピストン室23内に押出しピストン24を設
けて、この押出しピストン24を圧力保持ジャッキ2な
らびにエアーダンパー76によって、第一実施例よりも
さらに押出しピストン24の追随性を高めて、各コンク
リートピストン室23内の圧力を調整するようにしてい
る。このため、第一実施例と同様の効果を有するととも
に、地山に空洞Kを有する場合や、シールド掘進機75
が断続的に進行した場合においても、地山圧力の変化
(通常は深度が深いほど圧力が高くなる)に対応して各
室のコンクリートの圧力の管理を個々に行なうことがで
き、コンクリート圧力が常に地山圧力より高く保持する
ことが、確実かつ容易にできる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載のシ
ールド掘進機によれば、以下の効果を奏することができ
る。圧力保持ジャッキと押出しピストンとが弾発装置を
介して連結されているため、シールド掘進機の断続的な
進行や、地山に空洞がある場合において、押出しピスト
ンを素早く押し出し、急激な圧力の低下を防止し、その
後圧力保持ジャッキの延伸により所定の圧力を保持する
ことができる。そして、隔壁を形成してコンクリートピ
ストン室が設けられているため、複数のコンクリートピ
ストン室をあらかじめ工場等で製造することができる。
このため、コンクリートピストン室を高精度に製作する
ことができ、高圧に耐えるシールを製作することができ
るとともに、コンクリート硬化後に、押出しピストンを
コンクリートピストン室から安全に取り外すことができ
るので、シールの交換を容易にすることができる。これ
らテール部に形成された複数のコンクリートピストン室
内の押出しピストンの圧力を圧力保持ジャッキにより個
々に制御することにより、各室の履工材料の圧力の管理
を個々に行えることから、高さによる地山圧力の違いに
容易に対応させることができ、履工材料の圧力を常に地
山の土圧・水圧よりも高く保持することが可能になる。
また、このような作用により、テールボイドへの履工材
料の充填が確実に行われ、沈下のおそれがなくなる。さ
らに、履工材料の供給圧力が圧力保持ジャッキの設定保
持圧力よりも大きくなった時に、履工材料の供給圧力に
より、押出しピストンをシールド掘進機の前方へ移動さ
せるように構成されているので、押出しピストンは履工
材料を押し出す時にはシールド掘進機の後方へ、またピ
ストン室に履工材料を入れる時には前方へ移動し、コン
クリートピストン室内の圧力が履工材料の供給時にもほ
ぼ一定に保つことが可能となる。このため、シールド掘
進機の断続的な進行や、地山に空洞がある場合において
も、圧力の保持を十分に実施し得て圧力の低下を確実に
防止することができるとともに、漏水がなく、高強度の
高品質の覆工材料の打設が可能になり、シールドトンネ
ルの施工を迅速かつ安全に行なうことができ、地山や型
枠に過度の圧力を与えることがなく、地山を押し上げる
こともなく、また型枠を必要以上に頑丈にする必要をな
くすことができる。
【0049】請求項2記載のシールド掘進機によれば、
請求項1記載の効果を有するとともに、圧力保持ジャッ
キと押出しピストンとが弾発装置を介して連結され、こ
の弾発装置にバネが設けられているため、シールド掘進
機の断続的な進行や、地山に空洞がある場合において、
伸縮にかかる時間が短い(追随性のよい)バネがコンク
リートの圧力の低下により延伸し、押出しピストンを素
早く押し出し、急激な圧力の低下を防止し、その後圧力
保持ジャッキの延伸により所定の圧力を保持することが
できる。このため、シールド掘進機の断続的な進行や、
地山に空洞がある場合においても、圧力の保持を十分に
実施し得て圧力の低下を確実に防止することができると
ともに、漏水がなく、高強度の高品質の覆工材料の打設
が可能になり、シールドトンネルの施工を迅速かつ安全
に行なうことができ、地山や型枠に過度の圧力を与える
ことがなく、地山を押し上げることもなく、また型枠を
必要以上に頑丈にする必要をなくすことができる。
【0050】請求項3記載のシールド掘進機によれば、
請求項1記載の効果を有するとともに、圧力保持ジャッ
キと押出しピストンとが弾発装置を介して連結され、こ
の弾発装置にエアーダンパーが設けられているため、シ
ールド掘進機の断続的な進行や、地山に空洞がある場合
において、エアーダンパーがコンクリートの圧力の低下
により延伸し、押出しピストンを素早く押し出し、急激
な圧力の低下を防止し、その後圧力保持ジャッキの延伸
により所定の圧力を保持することができる。ここで、エ
アーダンパーにより、押出しピストン押し出し後のエア
ーダンパーの圧力と、圧力保持ジャッキの設定圧力との
変動を非常に小さく抑える事が可能である。このため、
シールド掘進機の断続的な進行や、地山に空洞がある場
合においても、請求項2記載のシールド掘進機よりもさ
らに圧力の保持を十分に実施し得て圧力の低下を確実に
防止することができるとともに、漏水がなく、高強度の
高品質の覆工材料の打設が可能になり、シールドトンネ
ルの施工を迅速かつ安全に行なうことができ、地山や型
枠に過度の圧力を与えることがなく、地山を押し上げる
こともなく、また型枠を必要以上に頑丈にする必要をな
くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシールド掘進機の第一実施例で、シ
ールド掘進機が地山を掘削している状態を示すトンネル
の側断面図である。
【図2】 図1のIーI線に沿う矢視断面図である。
【図3】 図1の鉄筋組立室へのコンクリートの打設工
程を示した工程図である。
【図4】 図3の押出しピストンを表した側断面図であ
る。
【図5】 図4の空洞に履工材料が充填される前の側断
面図である。
【図6】 図5の空洞に履工材料が充填される時の側断
面図である。
【図7】 図6の空洞に履工材料が充填された後の側断
面図である。
【図8】 図1のシールド掘進機の断続的な進行状態を
表した側断面図である。
【図9】 本発明のシールド掘進機の第二実施例で、押
出しピストンを表した側断面図である。
【図10】 図9のエアーダンパーを表した側断面図で
ある。
【図11】 図10の横断面図である。
【図12】 図9のエアーダンパーの空気タンクを他の
位置に設置した側断面図である。
【符号の説明】
T トンネル 1 型枠 10 シールド機 11 スキンプレート 12 カッター装置 13 推進ジャッキ 20 外筒 21 内筒 22 隔壁 23 コンクリートピストン室 24 押出しピストン 25 圧力保持ジャッキ 50 主妻枠 51 補助妻枠 70 弾発装置 76 エアーダンパー
フロントページの続き (72)発明者 石崎 秀武 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 西村 晋一 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 大塚 正幸 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 荒砥 太吉 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 今井 実 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 河井 徹 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外殻をなす円筒状のスキンプレートと、
    該スキンプレートの前端部に備えられた駆動手段によっ
    て回転させられて地山を掘削するカッター装置と、前記
    スキンプレートの内部に形成された仕切板に基端が連結
    された推進ジャッキとを設備したシールド掘進機におい
    て、 前記スキンプレートのテール部が外筒と内筒とにより二
    重に形成され、このテール部の内筒と外筒との間にスキ
    ンプレートの半径方向に延びる隔壁を複数形成して押出
    しピストンを収める複数のコンクリートピストン室が設
    けられ、該コンクリートピストン室内に押出しピストン
    が挿入され、 前記仕切板に複数の圧力保持ジャッキが設けられるとと
    もに、該圧力保持ジャッキと押出しピストンとが弾発装
    置を介して連結されていることを特徴とするシールド掘
    進機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシールド掘進機におい
    て、前記弾発装置にバネが設けられていることを特徴と
    するシールド掘進機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシールド掘進機におい
    て、前記弾発装置にエアーダンパーが設けられているこ
    とを特徴とするシールド掘進機。
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