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JPH0563058A - 積重ねたウエーハを自動的に個別化する装置及び方法 - Google Patents

積重ねたウエーハを自動的に個別化する装置及び方法

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Publication number
JPH0563058A
JPH0563058A JP4018267A JP1826792A JPH0563058A JP H0563058 A JPH0563058 A JP H0563058A JP 4018267 A JP4018267 A JP 4018267A JP 1826792 A JP1826792 A JP 1826792A JP H0563058 A JPH0563058 A JP H0563058A
Authority
JP
Japan
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wafer
wafers
magazine
nozzle
stack
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Granted
Application number
JP4018267A
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JPH07101707B2 (ja
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Walter Frank
ヴアルター・フランク
Albert Pemwieser
アルアベルト・ペムヴイーザー
Gerhard Spatzier
ゲルハルト・スパツツイアー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Siltronic AG
Original Assignee
Wacker Siltronic AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Wacker Siltronic AG filed Critical Wacker Siltronic AG
Publication of JPH0563058A publication Critical patent/JPH0563058A/ja
Publication of JPH07101707B2 publication Critical patent/JPH07101707B2/ja
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)

Abstract

(57)【要約】 薄い円板状加工品を積重ね体から個別化することは従来
一般に手で実施された。そこで、機械的に接触すること
なく積重ね体からウェーハを持ち上げ、個別化したウェ
ーハを囲いへと搬送し且つ保護しつつ自動的に持ち込む
ことのできる装置及びそれに対応した方法が提案され
る。円板状加工品(1) の積重ね体が送り装置(3) でウェ
ーハマガジン(2) 内に送られ、送り装置はウェーハ積重
ね体の一番上のウェーハ(4) を流動媒質(11)の作用範囲
内に運び、流動媒質はノズル系(5) から優先方向に加圧
下に流出する。堰板(8) が個々のウェーハの個別化を可
能とする。本装置及び本方法は、歩留りを高めて慎重な
個別化を可能とする。搬送装置(12)と囲い込み装置(13)
と合わせて、円板状加工品を慎重に自動加工するプロセ
スラインを構成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、円板状加工品、特に半導体ウェ
ーハをウェーハ積重ね体から個別化する装置に関する。
本発明は更に円板状加工品を個別化する方法に関する。
単結晶又は多結晶半導体ウェーハを例えばシリコンか
ら、又はガリウムヒ素、リン化インジウム等の化合物半
導体から製造するには棒状又は塊状単結晶又は多結晶加
工品の鋸引きが必要となる。その際特にワイヤ長鋸盤が
使用され、これを使って1回の鋸引き操作で半導体材料
の1本の棒又は1個のインゴットから数百以下の薄い単
結晶又は多結晶ウェーハが同時に切断される。鋸引き操
作後、場合によっては鋸屑や鋸引き液で汚れたこれらの
薄いウェーハの積重ね体が得られ、次にウェーハは個々
に取り出し、その後の加工のため商品支持体(ウェーハ
マガジン、囲い)内に運び込まねばならない。この作業
は通常手で実施される。
【0002】同様に積重ねた形で得られるウェーハ集合
体は、単結晶加工品、例えば棒をウェーハへと鋸引きす
るとき発生し、その後の加工プロセス段階、例えばラッ
ピング工程、エッチング工程又はポリシング工程でも現
れることがある。積重ね体中でウェーハは実質的に清浄
な形でも又は例えば鋸屑、磨損又は油でかなり汚れた形
でも存在することがある。
【0003】ウェーハの個別化は例えば表面の継続加工
を実施できるようにするため必要である。かかる加工操
作を完全に且つ清浄に実施できるのは加工手段、例えば
洗浄用、被覆用又はエッチング用溶液、ポリシング用又
はラッピング用工具、又は表面と反応するガスが両表面
に十分接近可能であるときだけである。このため個々の
ウェーハは例えばプロセス囲い内に導入される。
【0004】特にウェーハが大抵僅か約200 μm 以下と
薄く、従ってきわめて割れ易いとき、手による個別化は
きわめてデリケートで不愉快な作業である。ウェーハの
機械的耐久性が低いので破断による損失を生じる。しか
も半導体材料の場合表面の純度や無故障性に極端に厳し
い条件が要求されるので、この作業を手で行うことは汚
れや例えば掻き傷による損傷の原因となり、避けねばな
らない。
【0005】自動化の試みはこれまで成功しなかった。
機械的手段(例えば真空吸引器等)を使って積重ね体か
らウェーハを取り去るのが失敗するのはウェーハ間の付
着力の故であり、これがしばしば破断損失を引き起こ
す。更にウェーハの機械的接触が必要であり、このため
ウェーハ表面に汚れや傷が生じる。ウェーハ表面の例え
ば鋸屑、磨損又は油による前記種類の汚れも、従来のシ
ステムが解決しなかった別の問題である。汚れはウェー
ハが乾燥すると粘着し、従って個別化時に困難を生じ
る。固形分で汚れた湿ったウェーハ又は粘着性ウェーハ
は個別化装置を汚して信頼性を下げる。いずれにしても
ウェーハが汚れると損傷の確率が高くなる。更に、ウェ
ーハ間の付着力は幾つかのプロセス、例えばボンディン
グにとってこの力を利用できるとしても自動個別化を実
施するには強すぎるとの意見があった。
【0006】そこで本発明の課題は、こうした欠点を取
り除き、特に機械的に接触することなくウェーハ積重ね
体からウェーハを自動的に持ち上げ又場合によっては個
別化したウェーハをウェーハマガジン(囲い)へと搬送
して囲い内に慎重に運び込むことのできる装置を提供す
ることであった。その際場合によっては鋸引き操作の残
留物の付着したウェーハの最初の清浄も行わねばならな
い。更に、かかる工程を含み適宜に構成した方法を提供
することも課題であった。
【0007】この課題は、ウェーハ積重ね体の一番上の
ウェーハ(4) を、ノズル系(5) から優先方向に加圧下に
流出する流動媒質(11)の作用範囲内に運ぶ送り装置(3)
を有しウェーハ積重ね体(1) を受容するウェーハマガジ
ン(2) と、残りのウェーハを引き留めながら一番上のウ
ェーハの切断を可能とする堰板(8) とを特徴とする装置
により、そして更に、円板状加工品、特に半導体ウェー
ハをウェーハ積重ね体から個別化する方法であって、ウ
ェーハマガジン内にある円板状加工品の積重ね体から個
々のウェーハを、ノズルから流出する流動媒質の作用に
より取り出すことを特徴とする方法により解決される。
【0008】以下図1を基に本発明を詳しく説明する。
図1は個別化したウェーハを付加的に搬送装置を介し囲
い込み装置内に移すようになった本装置の可能な実施態
様を示す。この可能な実施態様は勿論本発明思想を制限
する意味で理解すべきではない。図示配置では、個別化
すべき円板状加工品からなる積重ね体1がウェーハマガ
ジン2内に収容してあり、該マガジンが送り装置3によ
り移動して積重ね体が個別化される。個別化することが
できるのは例えばシリコン、ガリウムヒ素又はリン化イ
ンジウム等の半導体材料からなる円板状加工品であり、
だがまたガドリニウム・ガリウム・ガーネット、フェラ
イト材料、サファイア、スピネル又はガラス材料等の酸
化物材料や石英からなるウェーハでもある。しかし一般
に例えば合成樹脂又は金属からなる円板状加工品の個別
化も可能である。かかるウェーハ積重ね体は特に、例え
ばツォクラルスキーによるるつぼ引上法やるつぼを使わ
ない浮融帯精製のとき生成する単結晶材料又は例えば太
陽電池生産用シリコンから製造される多結晶材料の棒状
及び塊状加工品を多重切断法、例えばワイヤ長鋸盤を利
用して細かく鋸引きするとき発生する。この材料は一般
になお鋸引き操作の残留物、例えば鋸引きした材料の鋸
屑や例えば結晶質混和物を含む油等の鋸引き剤で汚れて
いる。本発明は更に製造プロセスの別の段階において、
積重ねたウェーハ、例えば洗浄し又は再処理し又は研磨
したウェーハを個別化するのに適している。ウェーハは
積重ね体のなかで乾燥状態又は湿潤状態で存在すること
ができるが、しかし完全には乾燥していないウェーハを
個別化するのが有利であり、ウェーハが清浄でないとき
特にそうである。さもないとウェーハが粘着することが
あるからである。
【0009】本発明によればウェーハはその厚さにかか
わりなく個別化することができる。半導体技術ではウェ
ーハの厚さは100 〜1000μmが一般的であるが、それよ
り薄い又は厚いウェーハの個別化もなお可能である。有
利には特にきわめて薄い、200 μmまでの下限厚さ範囲
のウェーハを個別化することができる。個々のウェーハ
からなるウェーハ積重ね体の他、互いに接合し、例えば
接着し又はボンディングしたウェーハからなる積重ね体
も、ボンディングや接着が離れることなく個別化するこ
とができる。
【0010】ウェーハ積重ね体1が運び込まれるウェー
ハマガジン2は一番上のウェーハ4を個別化ノズル系5
の範囲内に運ぶため送り装置3を備えている。ウェーハ
積重ね体は送り装置3のラム6に直接静置することがで
き、この場合積重ね体の案内は側板7と堰板8とにより
行われる。従ってこの実施態様ではウェーハが側板に対
し相対的に上昇する。
【0011】しかし別の可能な実施態様ではウェーハ積
重ね体が容器内に収容され、次に容器は個別化装置のウ
ェーハマガジン内に挿入して送り装置のラム上に静置さ
れる。このウェーハ容器はウェーハを案内し保持する側
壁を有し、堰板の方に開口し、裏面には穴又は溝孔を有
し、これを通して、ノズルから流出する流動媒質がウェ
ーハに作用することができる。この実施態様ではウェー
ハが容器の側壁に対し相対移動するのでなく、容器の側
壁がウェーハマガジンの側板に対し相対移動する。この
ことの利点としてウェーハが横から突き当たったり傾く
のが防止され又ウェーハ容器をウェーハの寸法や形状に
適合することができ、形状及び寸法の点でさまざまなウ
ェーハを同じ個別化装置で個別化することができる。容
器は有利には底に、ラムにぴったり合わせて実施した案
内装置、例えば、容器が例えば横にずれるのを防止する
ため適宜な相手部材、ラムの例えば適宜な穴に挿入され
るピンを有する。
【0012】ウェーハの形状は個別化すべきウェーハの
場合何らの制限も受けない。本発明は半導体技術で通常
用いられる近似的円形又は円形のウェーハにも又ソーラ
ー技術において一般的な長方形又は正方形のウェーハに
も適している。横断面が多角形及びその他のウェーハで
さえ個別化することができる。ウェーハの形状はウェー
ハマガジンの造形に影響せず、基本的には矩形ウェーハ
マガジンから例えば円形又は多角形の、積重ね体として
存在するウェーハを個別化することができる。しかしウ
ェーハをマガジンの壁ができるだけ密に、特に約0.5 〜
10mmの許容差範囲内で取り囲むと有利である。ウェーハ
マガジンの寸法設計はウェーハの寸法に依存する。それ
は任意に選定可能であり、半導体技術で一般的な円形ウ
ェーハの場合一般に50〜300mm の直径が一般的である。
矩形、特に正方形ウェーハの場合同様の辺長が一般的で
ある。
【0013】寸法及び直径の異なるウェーハを同じ一つ
の装置で個別化する場合有利にはウェーハマガジン1
の、個別化ノズル系5が設けてある後壁9が堰板8に対
しウェーハ出口方向に摺動可能に配置される。ウェーハ
積重ね体を送り装置3のラム6上に直接静置した実施態
様ではこの場合有利には側板7及びラム6も交換可能又
は調整可能に実施される。その必要がないのは、容器内
のウェーハを個別化装置のウェーハマガジン内に運び込
むようになった実施態様の場合である。
【0014】ウェーハマガジンに配備してある送り装置
3はその都度一番上のウェーハ4を個別化ノズル系5の
範囲内に運ぶことができる。この目的のため送り装置
は、ウェーハマガジンの形状に適合した平らな板からな
るラム6を例えば上方に移動させ、この場合ラム上にウ
ェーハホルダ又はウェーハ積重ね体自身が静置してあ
る。ウェーハマガジンの手動送りも基本的には行うこと
ができるが、しかし送り装置を例えば空気圧で、又はモ
ータ、例えば電動機により、個別化ノズル系5の方向に
機械的に移動させる実施態様が有利である。モータとし
てはマガジンを定速で移動させる直流モータを利用する
ことができる。マガジンを近似的に1ウェーハ厚ずつ歩
進的に継続移動させるステップモータを使用すると有利
である。
【0015】ウェーハマガジン2の後壁9は、有利には
ほぼウェーハの出口穴に向かい合って、そして最適な場
合にはほぼ同じ高さに個別化ノズル系5を含み、これは
締切手段を介し流体11用送り管10と接続してある。流体
として利用するのは有利には、化学的に円板状加工品の
材料に関し希望する性質、例えば不活性であり、所要の
流れ条件を調整するため好適な低粘度を有する液体であ
る。既に経費上の理由からして特に有利には水性媒質、
即ち水及び/又は水溶液が利用され、この水溶液は例え
ば化学試薬及び/又はフラッシング剤又は洗浄剤を含む
ことができる。だがまたその他の液体、例えば希薄油の
使用も可能である。ノズルの汚れを防止し、従って例え
ばノズル噴流の偏向又は拡散を防止するため、使用前に
液体を濾過するのが有利であることも判明した。ガス、
例えば圧縮空気、又は純度上の理由から例えばアルゴン
又は窒素等の不活性ガスの使用は、基本的には可能であ
るが、例えば200 μm未満の薄いウェーハを個別化する
場合には不可能である。このように薄いウェーハは一般
にガス流中で振動する傾向にあり、ガス圧にかかわりな
く壊れるが、意外なことに流動媒質として液体を用いる
と、かかる振動現象や破損を生じることなく個別化する
ことができる。
【0016】その都度使用した流体をウェーハマガジン
の内部に解放するノズルの配置が特別重要となる。ノズ
ルの形状及び口径は実質的にその都度使用する流動媒質
に合わせて調整され、望ましくは予備実験において希望
する個別化条件に合わせて最適化される。一般に例えば
円形横断面と直径0.1 〜5mm、有利には0.5 mmのノズル
が望ましく、下限は普通媒質の粘度によって、そして上
限は結局正当化可能な流量と利用可能な圧力とによって
決まる。ノズル断面が小さいほどスラストは一般に大き
くなる。従って当業者は圧力を調節し又ノズル寸法を調
整することにより、個別化すべきウェーハにスラストを
調整することができる。流動媒質に関しては20 bar以
下、有利には0.2 〜8 bar、特に4 barの使用圧力で良
好な結果を達成することができる。かかる圧力は例えば
ポンプにより、又は流動媒質の場合高圧容器により達成
することができる。
【0017】円形断面のノズルに代え、卵形、矩形又は
溝状断面のノズルも設けることができる。一般に、例え
ば充実噴流、拡散噴流、噴霧噴流又は適宜な混合形状を
設けるため吐出し口の造形によって媒質の流出特性を調
節することも可能となる。ウェーハマガジンの後壁がノ
ズル系5を含み、これは好ましくは2種類のノズル、つ
まり搬送ノズルと個別化ノズルとを有する。有利には少
なくとも1個の個別化ノズル、即ち一番上の2つのウェ
ーハ間の分割面の方を実質的に向いたノズルが設けてあ
る。ノズルから解放された流体は一番上のウェーハの下
に入り込んでこれを付着力に抗して持ち上げ、その際次
のウェーハに対し流体クッションが生じる。対向した堰
板の上縁の下に個別化ノズルを配置するのが有利であ
る。ウェーハ表面に対し−20°〜+20°の角度に個別化
ノズルを配置するのが特に好ましいことが判明した。基
本的には任意数の個別化ノズル、例えば50個以下のノズ
ルを取り付けることができ、有利には流体の消費を考慮
しても4〜20個が望ましく、これらが望ましくは約1〜
2mmの相互距離に配置される。
【0018】一連の個別化ノズルの上に、有利には約5
mmの距離で少なくとも1個、有利には複数個、特に2〜
20個の搬送ノズルが、ウェーハ表面に対し鋭角に向けて
設けてあり、流出する流体はウェーハを前方にずらす。
ウェーハ表面に対するノズルの角度が、流体の圧力と合
わせて、被個別化ウェーハがマガジンを離れる際の速度
に影響する。この角度は有利には0°〜30°、特に約5
〜15°程度である。
【0019】個別化時にウェーハが汚れるなら、流体は
適宜な組成にして、例えば水は界面活性剤を添加して、
個別化の他、ウェーハの洗浄や清浄にも利用することが
できる。これでもって固形成分や粒状成分は既に飛散除
去することができる。好適な溶媒を添加することにより
ウェーハ表面から不純物を溶解除去することも有利であ
る。
【0020】ノズルは例えば一定して流体を負荷するこ
とができる。しかし流体はクロックをかけて衝撃的に用
いるのが好ましい。ノズル系は例えばウェーハ積重ね体
がウェーハマガジン内で特定の限界高さを超えたときに
は常に流体を負荷することができる。超えたかどうかは
好適なセンサ、例えば光バリヤで測定し制御することが
できる。
【0021】個別化すべき一番上のウェーハ4はウェー
ハマガジンから掻取り縁(堰板)8を介し離れる。これ
は好ましくはその上縁が、マガジンから離れるウェーハ
の下面と平行になった板である。この板が妨げとなって
2枚以上のウェーハが、マガジンの反対側から加えられ
る流体の圧力によってマガジンから離れるのは防止され
る。堰板はウェーハの形状にはかかわりなく積重ね方向
に垂直な平板とすることができるが、しかし特別の実施
態様ではウェーハの形状に適合することができる。堰板
の上縁がウェーハの下面と接触することがある場合有利
には面取りし平滑に実施することにより、ウェーハ下面
が損傷することのないよう保証される。ウェーハがマガ
ジンを離れるとき流体層がウェーハを堰板から個別化す
るよう少なくとも1個のノズルを堰板内に配置するのが
好都合であることも判明した。
【0022】ウェーハマガジンの後壁9及び側板7の造
形は装置の実施態様と個別化すべきウェーハの形状とに
依存する。円形又は多角形のウェーハを個別化する場
合、後壁の横断面をウェーハの形状に適合し、適宜に湾
曲させ又は角張った実施にするのが好都合であることが
判明した。側板はウェーハを案内するのに役立ち、特別
の実施態様ではこの場合堰板を介しウェーハの容易な流
入を可能とするため僅かに漏斗状に先細とすることもで
きる。特に、一番上のウェーハの持ち上げを促進する水
圧をウェーハ間に構成することができるよう形成した側
板が有利であることが判明した。このことは特に側板と
円板状加工品との間の小さな距離と流体にとってほぼ又
は完全に密なウェーハマガジンの構造とにより達成され
る。というのもこの場合水圧が高まるからである。
【0023】ウェーハ積重ね体をウェーハホルダ内に導
入する場合有利にはウェーハマガジンを矩形に成形する
ことが選定される。というのもウェーハホルダは個々に
その都度のウェーハ形状に適合することができるからで
ある。後壁と側板はこの場合好ましくは平らな板であ
り、相互に及び堰板に対し直角に配置される。装置の同
じ形状が適用されるのは主に矩形ウェーハを個別化する
場合である。
【0024】更に、使用した流体のため排出口と集合装
置とを設けるのが好都合であることが判明した。装置全
体を捕捉容器、例えば槽で取り囲み、遊離した液体をそ
のなかに集め、排出し又は汲みだすことができると特に
有利である。更に、液体を個別化する前に固形成分を濾
別するのが好都合である。装置、特にウェーハマガジン
2、堰板8、搬送系12、プロセス囲い13、ラム6及び側
板7は望ましくは各流動媒質に対し殆ど不活性な材料か
ら作製され、この材料は個別化し搬送し囲い込むべきウ
ェーハに対しても汚染作用を及ぼさない。シリコン、ゲ
ルマニウム、ガリウムヒ素又はリン化インジウムからな
る特に敏感な円板状加工品を受容し、だがまたガドリニ
ウム・ガリウム・ガーネット、フェライト材料、サファ
イア、スピネル又はガラス材料等の酸化物材料や石英か
らなるウェーハを受容するためのウェーハマガジン2と
してはなかんずく合成樹脂が望ましく、特にポリメタク
リル酸メチル(「プレキシガラス」)、しかし例えばポ
リテトラフルオロエチレン、ポリ二フッ化ビニリデン、
エチレンテトラフルオロエチレン共重合体等も使用する
ことができる。透明材料を用いるのも有利である。とい
うのもそれらは目視監視及び/又は光センサにより行う
監視を、そして場合によっては加工品の運動制御又は使
用した流動媒質の供給又は流出の監視を簡単に可能とす
るからである。特別の純度が肝要である円板状加工品の
場合、これらの成分は加工品を構成する材料で内張りす
ることができる。つまり特に部品製造用シリコンウェー
ハ(wafers)の場合がそうであり、そこではライニング材
料として高純度シリコンを用いることができる。選定し
た材料がノズルの厳密で寸法の安定した配向も又正確な
表面加工も可能とするのに十分な形状安定性であり、堰
板、ウェーハマガジンの底、搬送系及びプロセス囲いに
ついて流体の十分な流れを可能とする平らな、凸凹のな
い表面を例えば研磨によって用意し、使用条件の下で維
持することができる点も大切である。
【0025】好ましい実施態様では堰板8を介しウェー
ハ4が個別化装置を離れ、この堰板にウェーハ搬送装置
12が続いている。これは例えばウェーハを2つの可動ベ
ルト上に静置して移動させる搬送装置とすることができ
る。この種の設備は当業者には周知である。しかし図1
に示した実施例の場合のように流動媒質、特に水を利用
してウェーハを搬送するのが好ましい。この場合ウェー
ハはやはり、底板及び蓋板のノズルから流出する流動媒
質、例えば水により搬送区間を移動する。
【0026】この搬送を行う流動媒質は個別化装置内の
ものと同じものとすることができる。しかし異なる流動
媒質を用いるのが有利となるのは例えば搬送操作中に円
板状加工品の洗浄操作を行う場合であり、特にウェーハ
を鋸引き操作直後に個別化して搬送し、プロセスに起因
して鋸屑、鋸引き剤等の不純物がなお付着している場合
である。この場合ノズルは、例えば界面活性剤又は錯生
成剤等の添加剤を添加した溶液を負荷することができ
る。別の実施態様では、搬送中に湿ったウェーハの乾燥
も同時に達成するため、液体に代え、加熱しておくこと
もできるガスを流動媒質として用いることができる。
【0027】搬送装置からそれに続く引渡装置、例えば
囲い込み装置内にウェーハを柔らかく、材料を保護しつ
つ移行させることができるよう搬送装置は末端に好まし
くは円板状加工品を制動するのに役立つノズルを含む。
この場合制動ノズルの噴霧作用は搬送方向と逆向きでな
ければならない。圧力とノズル寸法とを基に制動効果の
程度は適宜な予備実験で当業者が突き止めることができ
る。
【0028】図示した好ましい実施態様ではウェーハ4
が搬送装置12から囲い込み装置13に引き渡される。囲い
込み装置13は送り装置15を有するプロセス囲い14からな
る。円板状加工品を充填したプロセス囲いは次に例えば
取り上げて洗浄浴又はエッチング浴用トレーとして直接
利用することができる。しかしプロセス囲い14は、例え
ばウェーハを発送可能な状態で保管する囲いから構成す
ることもできる。送り装置は手で動かすことができる。
機械的送り補助手段、例えば電動機、例えば直流モータ
又はステップモータを利用するのがやはり好ましい。送
り装置は例えばセンサ、特に光センサにより制御するこ
とができ、センサはウェーハマガジンからウェーハが離
れるのを測定し、例えば流体用クロック発生器とも接続
され、こうして送りノズルと制動ノズルとの選択的制御
も可能である。
【0029】このようにしてウェーハ積重ね体から円板
状加工品を個別化した直後に処理ライン全体を構成する
ことができ、そこでウェーハを順次交互的流体を装入し
た装置に通し、こうして相前後して例えばエッチング
し、洗浄し、清浄にし、乾燥させ、又はその他の湿式化
学操作を施すことができることが判明した。本発明の利
点として、時間を要し又手の器用さを必要とする薄いウ
ェーハの手による個別化はもはや必要でない。魅力のな
い単調な作業がこれでもって避けられる。ウェーハの破
断や破損による材料損失を著しく減らすことができる。
特にきわめて薄いウェーハの場合破損する危険が著しく
減少する。殊にウォータージェット中で個別化すること
により、この操作を手で行う場合よりも壊れるウェーハ
が少ないことも判明した。個別化操作を搬送操作及び囲
い込み操作と組合せた場合洗浄とその他の加工工程とを
同時に行う可能性により、更に別の作業工程を省くこと
ができる。円板状加工品の材料がいかなる時点にも異物
と接触することがないので、汚染の問題はこの方法を適
用することによりほぼ完全に排除することができる。堰
板を介し移行するときにもウェーハは薄い流体層によっ
て堰板材料からなお分離してあり、汚染や破損を排除す
ることができる。別の利点として本発明は後続の操作ス
テップ用の装置と容易に組合せることができ、このこと
から時間や労力を節約する処理ラインの構成が可能とな
る。
【0030】以下、本発明の好適な実施態様を例示す
る。 1. ノズル出口の優先方向が一部でウェーハ間の分割
面の方を向いていることを特徴とする請求項1記載の装
置。
【0031】2. 送り装置(3) にクロックがかけてあ
ることを特徴とする請求項1又は前項1記載の装置。
【0032】3. ノズル系からの流動媒質の流出がク
ロックをかけて行われることを特徴とする請求項1、前
項1〜前項2のいずれか1項又は複数項記載の装置。
【0033】4. 側板が、個別化すべき円板状加工品
を案内し、一番上のウェーハを持ち上げる圧力の構成を
支援することを特徴とする請求項1、前項1〜前項3の
いずれか1項又は複数項記載の装置。
【0034】5. 個別化した円板状加工品を受容する
のに少なくとも1つの搬送系(12)を利用することを特徴
とする請求項1、前項1〜前項4のいずれか1項又は複
数項記載の装置。
【0035】6. 搬送系(12)内で、ノズル系から流出
する流動媒質により搬送を行うことを特徴とする前項5
記載の装置。
【0036】7. 流動媒質として水性媒質を用いるこ
とを特徴とする請求項1、前項1〜前項6のいずれか1
項又は複数項記載の装置。
【0037】8. 円板状加工品を個別化し又は個別化
して搬送する装置に、円板状加工品(13)を囲い込む装置
を接続したことを特徴とする前項5〜前項7のいずれか
1項又は複数項記載の装置。
【0038】9. 円板状加工品を囲い込む装置の送り
をセンサにより制御することを特徴とする前項8記載の
装置。
【0039】10. 少なくともウェーハをプロセス囲
い(14)内に選別挿入するとき制動ノズルによりウェーハ
の制動を行うことを特徴とする前項8又は前項9記載の
装置。
【0040】11. 前項1〜前項4及び前項7のいず
れか1項又は複数項記載の装置を用い、ウェーハマガジ
ン(2) 内にある円板状加工品の積重ね体から個々のウェ
ーハを、ノズルから流出する流動媒質の作用により取り
出すことを特徴とする請求項2記載の方法。
【0041】12. 円板状加工品を個別化し搬送する
方法において、前項5〜前項7記載の装置の一つを用
い、円板状加工品の個別化後に少なくとも1回の搬送操
作を行い、個別化と搬送とに異なる流動媒質を使用する
ことができることを特徴とする請求項2記載の方法。
【0042】13. 円板状加工品を個別化し搬送し囲
い込む方法において、前項8〜前項10記載の装置の一
つを用い、円板状加工品の個別化後に少なくとも1回の
搬送操作を行い、こうして個別化し搬送したウェーハ
を、送り装置(15)を備えたプロセス囲い(14)内に選別挿
入し、個別化、各搬送ステップ及び囲い込みのため異な
る流動媒質を使用することができることを特徴とする請
求項2記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】個別化したウェーハを付加的に搬送装置を介し
囲い込み装置内に移す装置の可能な実施態様を示す。
【符号の説明】
1 ウェーハ積重ね体 2 ウェーハマガジン 3、15 送り装置 4 ウェーハ積重ね体の一番上のウェーハ 5 ノズル系 8 堰板 11 流動媒質 12 搬送系 14 プロセス囲い
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴアルター・フランク ドイツ連邦共和国 ブルクキルヒエン、ヴ アツマンリング 25 (72)発明者 アルアベルト・ペムヴイーザー オーストリア国 アハ、ミツテルンドルフ 14 (72)発明者 ゲルハルト・スパツツイアー オーストリア国 エツゲルスベルク 108

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板状加工品、特に半導体ウェーハをウェ
    ーハ積重ね体(1) から個別化する装置において、 a)ウェーハ積重ね体の一番上のウェーハ(4) を流動媒
    質(11)の作用範囲内に運ぶ送り装置(3) を有しウェーハ
    積重ね体(1) を受容するウェーハマガジン(2) 、 b)流動媒質を優先方向に加圧下に流出させるノズル系
    (5) 、 c)ウェーハ積重ね体(1) から正確に1枚のウェーハを
    個別化することのできる堰板(8)を特徴とする装置。
  2. 【請求項2】円板状加工品、特に半導体ウェーハをウェ
    ーハ積重ね体から個別化する方法において、請求項1記
    載の装置を用い、ウェーハマガジン(2) 内にある円板状
    加工品の積重ね体から個々のウェーハを、ノズルから流
    出する流動媒質の作用により取り出すことを特徴とする
    方法。
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