JPH0542783A - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents
平版印刷版用支持体の製造方法Info
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- JPH0542783A JPH0542783A JP19730691A JP19730691A JPH0542783A JP H0542783 A JPH0542783 A JP H0542783A JP 19730691 A JP19730691 A JP 19730691A JP 19730691 A JP19730691 A JP 19730691A JP H0542783 A JPH0542783 A JP H0542783A
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- aluminum
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- treatment
- anodizing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 オフセット印刷において、摩耗やスクラッチ
に抵抗性があり、付加的な親水化処理を行わなくても非
画像部の汚染及び地汚れが起こらない平版印刷版の支持
体を安定あいて、かつ経済的に安価に生産できるような
アルミニウム支持体の製造方法を提供する。 【構成】 アルミニウム支持体を粗面化処理した後、シ
ュウ酸水溶液中あるいは先ずシュウ酸水溶液中で、引き
続いて硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行う。
に抵抗性があり、付加的な親水化処理を行わなくても非
画像部の汚染及び地汚れが起こらない平版印刷版の支持
体を安定あいて、かつ経済的に安価に生産できるような
アルミニウム支持体の製造方法を提供する。 【構成】 アルミニウム支持体を粗面化処理した後、シ
ュウ酸水溶液中あるいは先ずシュウ酸水溶液中で、引き
続いて硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷版用支持体の製造方
法に関するものであり、詳しくはアルミニウム又はアル
ミニウム合金からなる支持体の陽極酸化方法に関するも
ので、とくにオフセット印刷版用に適する均一な陽極酸
化皮膜を効率よく生成する方法に関するものである。
法に関するものであり、詳しくはアルミニウム又はアル
ミニウム合金からなる支持体の陽極酸化方法に関するも
ので、とくにオフセット印刷版用に適する均一な陽極酸
化皮膜を効率よく生成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷は、水と油が物性上混合しない
ことを利用した印刷方式であって、一平面上に水受容性
の非画像部と、インキ受容性の画像部とからなる版面を
形成させ、その版面に水を供給して非画像部分に水を保
持させた状態でさらに版面にインキを供給すると画像部
分のみにインキが保持されるので、このようにして形成
されたインキ画像を、ブランケットに転写したのち、紙
に印刷する印刷方式である。
ことを利用した印刷方式であって、一平面上に水受容性
の非画像部と、インキ受容性の画像部とからなる版面を
形成させ、その版面に水を供給して非画像部分に水を保
持させた状態でさらに版面にインキを供給すると画像部
分のみにインキが保持されるので、このようにして形成
されたインキ画像を、ブランケットに転写したのち、紙
に印刷する印刷方式である。
【0003】従来、平版印刷に使用する平版印刷版を作
成する感光材料として”PS版”と称せられるものがあ
り、これは一般には板状のアルミニウム又はアルミニウ
ム合金からなる支持体(以下には特に区別した記述が必
要がない限りアルミニウム支持体と略記する)に感光組
成物が被覆されたものであって、その使用に際してはP
S版の感光性版面を所望の画像状に露光し、ポジ型PS
版においては、露光部分を水や有機溶剤あるいはそれら
の混合物により、溶解させて、非画像部分となし、非露
光部分は上記溶液に溶解しない性質を維持させ、画像部
分となし、ネガPS版においては、非露光部分を上記溶
液により溶解させて非画像部分となし、露光部分は上記
溶液に溶解しない性質を維持させて、画像部分となして
印刷版面を形成せしめるものである。
成する感光材料として”PS版”と称せられるものがあ
り、これは一般には板状のアルミニウム又はアルミニウ
ム合金からなる支持体(以下には特に区別した記述が必
要がない限りアルミニウム支持体と略記する)に感光組
成物が被覆されたものであって、その使用に際してはP
S版の感光性版面を所望の画像状に露光し、ポジ型PS
版においては、露光部分を水や有機溶剤あるいはそれら
の混合物により、溶解させて、非画像部分となし、非露
光部分は上記溶液に溶解しない性質を維持させ、画像部
分となし、ネガPS版においては、非露光部分を上記溶
液により溶解させて非画像部分となし、露光部分は上記
溶液に溶解しない性質を維持させて、画像部分となして
印刷版面を形成せしめるものである。
【0004】上述のごとく、印刷版面の非画像部分は、
感光性組成物の層が除かれた部分であるので、支持体の
アルミニウム表面そのものである。従ってアルミニウム
支持体の表面は非画像部分を構成する場合、水を保持す
る性質が必要なので、一般に粗面化などによりその水を
保持する性質(保水性)を向上させている。またアルミ
ニウムは比較的軟らかく、耐摩耗性、耐腐食性に劣る材
料なので、平版印刷版の支持体として用いる場合は通
常、上述の粗面化処理を施した後、必要により酸または
アルカリ等の溶液によりエッチングし、次に陽極酸化処
理を行って硬い皮膜を形成させる。
感光性組成物の層が除かれた部分であるので、支持体の
アルミニウム表面そのものである。従ってアルミニウム
支持体の表面は非画像部分を構成する場合、水を保持す
る性質が必要なので、一般に粗面化などによりその水を
保持する性質(保水性)を向上させている。またアルミ
ニウムは比較的軟らかく、耐摩耗性、耐腐食性に劣る材
料なので、平版印刷版の支持体として用いる場合は通
常、上述の粗面化処理を施した後、必要により酸または
アルカリ等の溶液によりエッチングし、次に陽極酸化処
理を行って硬い皮膜を形成させる。
【0005】アルミニウム支持体の表面を粗面化する方
法は、例えば機械的な粗面化法としては、ワイヤーブラ
シグレイニング法、ブラシグレイニング法、サンドブラ
スト法、ボールグレイニング法が用いられる。化学的な
方法としてはアルカリエッチング法が、また電気化学的
粗面化法としては、硝酸、塩酸およびその塩の希薄水溶
液中で、直流または交流で粗面化する方法が用いられ
る。また、特開昭54−63902号公報に開示されて
いる直流と交流の両者を組合せて粗面化する法も用いる
ことができる。
法は、例えば機械的な粗面化法としては、ワイヤーブラ
シグレイニング法、ブラシグレイニング法、サンドブラ
スト法、ボールグレイニング法が用いられる。化学的な
方法としてはアルカリエッチング法が、また電気化学的
粗面化法としては、硝酸、塩酸およびその塩の希薄水溶
液中で、直流または交流で粗面化する方法が用いられ
る。また、特開昭54−63902号公報に開示されて
いる直流と交流の両者を組合せて粗面化する法も用いる
ことができる。
【0006】アルミニウム支持体は表面を粗面化した
後、上記したよう表面の耐摩耗性や耐腐食性を向上する
ために陽極酸化処理を施ごす。この陽極酸化処理は従来
硫酸やリン酸の水溶液中でアルミニウム支持体を陽極と
して交流または直流の電流を用いて陽極酸化することに
よって行われてきた。
後、上記したよう表面の耐摩耗性や耐腐食性を向上する
ために陽極酸化処理を施ごす。この陽極酸化処理は従来
硫酸やリン酸の水溶液中でアルミニウム支持体を陽極と
して交流または直流の電流を用いて陽極酸化することに
よって行われてきた。
【0007】例えば、米国特許第4211619号明細
書には、粗面化されたアルミニウム支持体の表面に硫酸
を電解液として0.5〜10g/m2 の陽極酸化皮膜の
形成例が記載されている。この硫酸を電解液として形成
された陽極酸化皮膜は一般には無定形皮膜であり、比較
的厚い皮膜が得られるがアルカリ性の溶液にたいする抵
抗性が低くアルカリ性の溶液を現像液として製版する場
合皮膜が侵されてアルミニウム支持体表面の耐摩耗性が
劣化したり、印刷時の地汚れが起こり易い。
書には、粗面化されたアルミニウム支持体の表面に硫酸
を電解液として0.5〜10g/m2 の陽極酸化皮膜の
形成例が記載されている。この硫酸を電解液として形成
された陽極酸化皮膜は一般には無定形皮膜であり、比較
的厚い皮膜が得られるがアルカリ性の溶液にたいする抵
抗性が低くアルカリ性の溶液を現像液として製版する場
合皮膜が侵されてアルミニウム支持体表面の耐摩耗性が
劣化したり、印刷時の地汚れが起こり易い。
【0008】また米国特許第3511661号明細書に
は、42〜85%の濃度のリン酸水溶液中で陽極酸化し
た例が記載されている。リン酸水溶液中で陽極酸化して
得られた酸化層は硫酸水溶液中で陽極酸化して得られた
酸化層よりもち密な酸化皮膜が得られ、アルカリに対す
る抵抗性が優れており、かつ現像中の汚れも起こり難い
特徴が有るが、酸化皮膜が薄いためスクラッチに対する
抵抗性に乏しい欠点を有する。厚い酸化皮膜は容易には
得られず、比較的厚い皮膜を得るためにも高電圧で長時
間の陽極酸化処理が必要である。
は、42〜85%の濃度のリン酸水溶液中で陽極酸化し
た例が記載されている。リン酸水溶液中で陽極酸化して
得られた酸化層は硫酸水溶液中で陽極酸化して得られた
酸化層よりもち密な酸化皮膜が得られ、アルカリに対す
る抵抗性が優れており、かつ現像中の汚れも起こり難い
特徴が有るが、酸化皮膜が薄いためスクラッチに対する
抵抗性に乏しい欠点を有する。厚い酸化皮膜は容易には
得られず、比較的厚い皮膜を得るためにも高電圧で長時
間の陽極酸化処理が必要である。
【0009】これ等の従来技術の欠点を改良するために
米国特許第42292440明細書にリン酸10〜50
g/リットル、硫酸25〜150g/リットル及びアル
ミニウム塩5〜25g/リットルを含有する電解質水溶
液中で電流密度4〜25A/dm2 、温度25〜65℃
で陽極酸化処理する例が記載されている。しかし、混合
電解質水溶液を陽極酸化処理の電解媒体に使用すると電
解質水溶液の成分の濃度管理が困難で、生産管理上の問
題となる。
米国特許第42292440明細書にリン酸10〜50
g/リットル、硫酸25〜150g/リットル及びアル
ミニウム塩5〜25g/リットルを含有する電解質水溶
液中で電流密度4〜25A/dm2 、温度25〜65℃
で陽極酸化処理する例が記載されている。しかし、混合
電解質水溶液を陽極酸化処理の電解媒体に使用すると電
解質水溶液の成分の濃度管理が困難で、生産管理上の問
題となる。
【0010】また別の改良工程として2工程で行う陽極
酸化処理が知られている。2工程陽極酸化処理の内の1
工程は硫酸水溶液中で行う陽極酸化処理であることが多
い。その例を挙げれば、最初の陽極酸化が硫酸水溶液中
で行われる処理方法には例えば英国特許GB−A第14
10768号明細書に硫酸水溶液中で先ず陽極酸化した
後、無電解的にリン酸処理を行う方法が、また米国特許
US−A第3940321号明細書には硫酸水溶液中で
先ず陽極酸化した後、第2工程としてリン酸水溶液中で
陽極酸化を行う方法が記載されている。しかし、硫酸水
溶液中で陽極酸化して得られた酸化層はリン酸水溶液中
で処理すると再溶解が起こるので望ましくない。
酸化処理が知られている。2工程陽極酸化処理の内の1
工程は硫酸水溶液中で行う陽極酸化処理であることが多
い。その例を挙げれば、最初の陽極酸化が硫酸水溶液中
で行われる処理方法には例えば英国特許GB−A第14
10768号明細書に硫酸水溶液中で先ず陽極酸化した
後、無電解的にリン酸処理を行う方法が、また米国特許
US−A第3940321号明細書には硫酸水溶液中で
先ず陽極酸化した後、第2工程としてリン酸水溶液中で
陽極酸化を行う方法が記載されている。しかし、硫酸水
溶液中で陽極酸化して得られた酸化層はリン酸水溶液中
で処理すると再溶解が起こるので望ましくない。
【0011】西ドイツ特許DE−A第3206470号
明細書に先ず硫酸水溶液中で陽極酸化した後、第2工程
としてホスホルオキソ、ホスホルフルオル、および/又
はホスホルオキソフルオルアニオンを有する水溶液中で
行う陽極酸化処理について記載されている。
明細書に先ず硫酸水溶液中で陽極酸化した後、第2工程
としてホスホルオキソ、ホスホルフルオル、および/又
はホスホルオキソフルオルアニオンを有する水溶液中で
行う陽極酸化処理について記載されている。
【0012】2工程陽極酸化処理の内の1工程がリン酸
水溶液中で行う陽極酸化処理が知られている。ヨーロッ
パ特許EP−B第0007233号及び同000723
4号明細書には、先ず45%リン酸水溶液中で陽極酸化
処理し、ついで15%硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行
っている。
水溶液中で行う陽極酸化処理が知られている。ヨーロッ
パ特許EP−B第0007233号及び同000723
4号明細書には、先ず45%リン酸水溶液中で陽極酸化
処理し、ついで15%硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行
っている。
【0013】米国特許第4396470明細書には、第
1工程をリン酸328〜380g/リットルを含有する
水溶液中で、第2工程を硫酸20〜150g/リットル
及びリン酸250〜380g/リットルの混合水溶液中
で陽極酸化処理を行っている。
1工程をリン酸328〜380g/リットルを含有する
水溶液中で、第2工程を硫酸20〜150g/リットル
及びリン酸250〜380g/リットルの混合水溶液中
で陽極酸化処理を行っている。
【0014】先に記載した通りリン酸水溶液中で行う陽
極酸化処理で生成する酸化皮膜はち密で、その上に陽極
酸化皮膜を設けるためには高電圧で陽極酸化処理を行う
必要があり、その上高電圧下の処理ではしばしば酸化皮
膜に不均一な部分を発生しその部分には印刷汚れが生ず
る。
極酸化処理で生成する酸化皮膜はち密で、その上に陽極
酸化皮膜を設けるためには高電圧で陽極酸化処理を行う
必要があり、その上高電圧下の処理ではしばしば酸化皮
膜に不均一な部分を発生しその部分には印刷汚れが生ず
る。
【0015】特に混合電解質水溶液中で陽極酸化処理す
ることは工程管理が複雑化し、プロセスに費用がかかる
ので好ましくない。特開昭60−56093号公報には
リン含有アニオンを有する電解質水溶液中で陽極酸化処
理し第2工程を硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行う陽極
酸化処理について記載されている。この処理方法では第
1工程で処理中の電圧変動があり安定な工程といえな
い。
ることは工程管理が複雑化し、プロセスに費用がかかる
ので好ましくない。特開昭60−56093号公報には
リン含有アニオンを有する電解質水溶液中で陽極酸化処
理し第2工程を硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行う陽極
酸化処理について記載されている。この処理方法では第
1工程で処理中の電圧変動があり安定な工程といえな
い。
【0016】以上の説明した通り、粗面化された印刷版
用アルミニウム支持体はその表面に例えば硫酸やリン酸
を使用する1工程あるいはそれ以上の工程からなる陽極
酸化処理をして陽極酸化層を設けて、非画像部の汚染及
び地汚れしないかつ表面の耐摩耗性や耐腐食性が一層向
上した表面とする陽極参加処理の種々の方法が提案され
てきたがまだ満足すべき処理方法とはいえず、特に安定
でかつ経済的に安価な処理方法が実現されることが望ま
れている。
用アルミニウム支持体はその表面に例えば硫酸やリン酸
を使用する1工程あるいはそれ以上の工程からなる陽極
酸化処理をして陽極酸化層を設けて、非画像部の汚染及
び地汚れしないかつ表面の耐摩耗性や耐腐食性が一層向
上した表面とする陽極参加処理の種々の方法が提案され
てきたがまだ満足すべき処理方法とはいえず、特に安定
でかつ経済的に安価な処理方法が実現されることが望ま
れている。
【0017】またオフセット印刷を行った時非画像部の
汚染及び地汚れしないためには従来は陽極酸化処理した
後さらに親水化処理を必要とした。この親水化処理には
陽極酸化層を有する粗面化されたアルミニウム支持体表
面をアルカリ金属珪酸塩の水溶液中に浸漬する方法や5
0〜300℃かつ90Torr以上の水蒸気雰囲気中で
「封孔処理」する方法等により親水化処理することが通
常であった。かかる付加的な後処理の必要がない平版印
刷版用支持体の表面処理は好ましい処理方法である。
汚染及び地汚れしないためには従来は陽極酸化処理した
後さらに親水化処理を必要とした。この親水化処理には
陽極酸化層を有する粗面化されたアルミニウム支持体表
面をアルカリ金属珪酸塩の水溶液中に浸漬する方法や5
0〜300℃かつ90Torr以上の水蒸気雰囲気中で
「封孔処理」する方法等により親水化処理することが通
常であった。かかる付加的な後処理の必要がない平版印
刷版用支持体の表面処理は好ましい処理方法である。
【0018】このように、付加的な親水化処理をしなく
ても、非画像部の汚染及び地汚れしない工程管理し易く
かつ安定で経済的な陽極酸化処理方法は従来まだ実現さ
れていない。
ても、非画像部の汚染及び地汚れしない工程管理し易く
かつ安定で経済的な陽極酸化処理方法は従来まだ実現さ
れていない。
【0019】この陽極酸化処理方法はしかも1工程でか
つ安定に行える優れた陽極酸化処理方法であるが、硫酸
水溶液中での陽極酸化処理に比べて、高電圧で陽極酸化
処理を行う必要があり、低電圧処理化が望まれた。
つ安定に行える優れた陽極酸化処理方法であるが、硫酸
水溶液中での陽極酸化処理に比べて、高電圧で陽極酸化
処理を行う必要があり、低電圧処理化が望まれた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、オフ
セット印刷において非画像部の汚染及び地汚れしない支
持体とするために、粗面化されたアルミニウム支持体表
面をリン酸を電解質溶液とする場合のようにランニング
コストが高くない、しかも陽極酸化処理後に封孔処理の
ような付加的な親水化処理をする必要のない陽極酸化処
理層を形成することが可能な陽極酸化処理法を開発する
ことにある。
セット印刷において非画像部の汚染及び地汚れしない支
持体とするために、粗面化されたアルミニウム支持体表
面をリン酸を電解質溶液とする場合のようにランニング
コストが高くない、しかも陽極酸化処理後に封孔処理の
ような付加的な親水化処理をする必要のない陽極酸化処
理層を形成することが可能な陽極酸化処理法を開発する
ことにある。
【0021】同時にこの保水性に優れた陽極酸化層を有
する粗面化されたアルミニウム支持体表面は十分に厚い
酸化皮膜を有し、従って耐摩耗性やスクラッチ抵抗性を
有する陽極酸化処理法を開発することにある。
する粗面化されたアルミニウム支持体表面は十分に厚い
酸化皮膜を有し、従って耐摩耗性やスクラッチ抵抗性を
有する陽極酸化処理法を開発することにある。
【0022】さらに本発明の目的は陽極酸化工程に要す
るランニングコストを一層引き下げ得る陽極酸化処理法
を開発することにある。
るランニングコストを一層引き下げ得る陽極酸化処理法
を開発することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記特性を
備えた陽極酸化皮膜を形成可能な陽極酸化処理の開発す
る課題に取り組んだ結果、アルミニウム又はアルミニウ
ム合金からなるシート状又はウエッブ状材料を、機械
的、化学的及び/又は電気化学的に粗面化処理した後、
シュウ酸水溶液中で陽極酸化処理を行うことを特徴とす
る平版印刷版用支持体の製造方法。
備えた陽極酸化皮膜を形成可能な陽極酸化処理の開発す
る課題に取り組んだ結果、アルミニウム又はアルミニウ
ム合金からなるシート状又はウエッブ状材料を、機械
的、化学的及び/又は電気化学的に粗面化処理した後、
シュウ酸水溶液中で陽極酸化処理を行うことを特徴とす
る平版印刷版用支持体の製造方法。
【0024】好ましくは、アルミニウム又はアルミニウ
ム合金からなるシート状又はウエッブ状材料を、機械
的、化学的及び/又は電気化学的に粗面化処理した後、
(1)シュウ酸水溶液中にて、次いで(2)硫酸水溶液
中にて、二段階で陽極酸化処理を行うことを特徴とする
平版印刷版用支持体の製造方法によってこの課題を達成
し得た。
ム合金からなるシート状又はウエッブ状材料を、機械
的、化学的及び/又は電気化学的に粗面化処理した後、
(1)シュウ酸水溶液中にて、次いで(2)硫酸水溶液
中にて、二段階で陽極酸化処理を行うことを特徴とする
平版印刷版用支持体の製造方法によってこの課題を達成
し得た。
【0025】本発明における印刷版用アルミニウム支持
体の陽極酸化処理にとくに有利な条件としては工業的に
はシュウ酸を1〜180g/リットル、アルミニウムイ
オンが0.1〜10g/リットルであることが望まし
い。液温は5〜70℃が好ましい。電流密度は2〜10
0A/dm2 が好ましく、商用交流をサイリスタで整流
したものが一般的に用いられる。処理の時間は3〜50
0秒間が好ましい。
体の陽極酸化処理にとくに有利な条件としては工業的に
はシュウ酸を1〜180g/リットル、アルミニウムイ
オンが0.1〜10g/リットルであることが望まし
い。液温は5〜70℃が好ましい。電流密度は2〜10
0A/dm2 が好ましく、商用交流をサイリスタで整流
したものが一般的に用いられる。処理の時間は3〜50
0秒間が好ましい。
【0026】本発明における印刷版用アルミニウム支持
体の2工程法の陽極酸化処理にとくに有利な条件として
は工業的には第1段階の処理液中のシュウ酸は1〜18
0g/リットル、アルミニウムイオンは0.1〜10g
/リットルであることが望ましく、第2段階の処理液中
の硫酸は5〜400g/リットル、アルミニウムイオン
が0.1〜10g/リットルであることが望ましい。
体の2工程法の陽極酸化処理にとくに有利な条件として
は工業的には第1段階の処理液中のシュウ酸は1〜18
0g/リットル、アルミニウムイオンは0.1〜10g
/リットルであることが望ましく、第2段階の処理液中
の硫酸は5〜400g/リットル、アルミニウムイオン
が0.1〜10g/リットルであることが望ましい。
【0027】本発明の陽極酸化処理に使用するシュウ
酸、硫酸及びアルミニウムイオン等からなる電解質成分
の濃度を最適濃度に保つため定期的にモニターして、連
続的に或いは不連続的にでもよいが電解質溶液を処理槽
内で、必要ならば外部の電解質溶液ストック槽との間に
循環させ電解質成分の濃度を最適濃度に保つことが望ま
しい。
酸、硫酸及びアルミニウムイオン等からなる電解質成分
の濃度を最適濃度に保つため定期的にモニターして、連
続的に或いは不連続的にでもよいが電解質溶液を処理槽
内で、必要ならば外部の電解質溶液ストック槽との間に
循環させ電解質成分の濃度を最適濃度に保つことが望ま
しい。
【0028】本発明の方法で得られる陽極酸化皮膜の厚
みは、シュウ酸電解質溶液中の陽極酸化法においても、
シュウ酸電解質溶液中続いて硫酸電解質溶液中における
2工程陽極酸化法においても、硫酸を電解質溶液として
用いた場合に匹敵する程に厚い層が得られる。しかもこ
の陽極酸化皮膜はアルカリ性の溶液に対する抵抗性が強
く、耐摩耗性やスクラッチ抵抗性も強い。またこれらの
抵抗性はある値までは陽極酸化皮膜の厚みが厚くなる程
大きくなる。
みは、シュウ酸電解質溶液中の陽極酸化法においても、
シュウ酸電解質溶液中続いて硫酸電解質溶液中における
2工程陽極酸化法においても、硫酸を電解質溶液として
用いた場合に匹敵する程に厚い層が得られる。しかもこ
の陽極酸化皮膜はアルカリ性の溶液に対する抵抗性が強
く、耐摩耗性やスクラッチ抵抗性も強い。またこれらの
抵抗性はある値までは陽極酸化皮膜の厚みが厚くなる程
大きくなる。
【0029】シュウ酸電解質溶液中における陽極酸化に
は高い電圧と比較的長い処理時間を要したが、2工程法
では同じ陽極酸化皮膜量を得るにも、高い電圧を要する
シュウ酸電解質溶液中における陽極酸化の時間を短くで
き、それに続く硫酸電解質溶液中における陽極酸化には
低い電圧で陽極酸化処理ができ、2工程を合計した処理
時間も短くてよいので、エネルギー効率がよく、望まし
い方法である。
は高い電圧と比較的長い処理時間を要したが、2工程法
では同じ陽極酸化皮膜量を得るにも、高い電圧を要する
シュウ酸電解質溶液中における陽極酸化の時間を短くで
き、それに続く硫酸電解質溶液中における陽極酸化には
低い電圧で陽極酸化処理ができ、2工程を合計した処理
時間も短くてよいので、エネルギー効率がよく、望まし
い方法である。
【0030】本発明の方法による陽極酸化法によって得
られた酸化皮膜を有する支持体では、付加的に親水化処
理しなくとも、オフセット印刷において非画像部の汚染
及び地汚れしない印刷版が得られる。
られた酸化皮膜を有する支持体では、付加的に親水化処
理しなくとも、オフセット印刷において非画像部の汚染
及び地汚れしない印刷版が得られる。
【0031】本発明に用いられるアルミニウム板として
は、純アルミニウムおよびアルミニウム合金板が含まれ
る。アルミニウム合金としては、種々のものが使用で
き、例えば珪素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、ク
ロム、亜鉛、ビスマス、ニッケルなどの金属とのアルミ
ニウム合金が用いられる。アルミニウム板は、シート状
であってもウエッブ状であってもよく、また材料の構成
の上から表面をアルミニウムとして、紙、プラスチック
あるいは他の金属などをラミネートしたものも用いるこ
とができる。アルミニウム板は、これが印刷版として印
刷機に装着された場合に、寸法の変化を生じないもので
なければならず、例えばアルミニウム単独の板の場合に
は、一般に0.1〜0.5mmの厚みのものが用いられ
る。
は、純アルミニウムおよびアルミニウム合金板が含まれ
る。アルミニウム合金としては、種々のものが使用で
き、例えば珪素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、ク
ロム、亜鉛、ビスマス、ニッケルなどの金属とのアルミ
ニウム合金が用いられる。アルミニウム板は、シート状
であってもウエッブ状であってもよく、また材料の構成
の上から表面をアルミニウムとして、紙、プラスチック
あるいは他の金属などをラミネートしたものも用いるこ
とができる。アルミニウム板は、これが印刷版として印
刷機に装着された場合に、寸法の変化を生じないもので
なければならず、例えばアルミニウム単独の板の場合に
は、一般に0.1〜0.5mmの厚みのものが用いられ
る。
【0032】アルミニウム板の表面は粗面化処理に先だ
って必要に応じて表面の圧延油を除去するための脱脂処
理をおこなってもよい。アルミニウム板表面は、保水性
およびその上に塗設される感光性材料の層との密着性を
向上させるために粗面化される。粗面化する方法は既に
上記した方法、すなわち機械的な粗面化法、化学的粗面
化法、電気化学的粗面化法あるいはそれらを組み合わせ
た方法を用いることができる。
って必要に応じて表面の圧延油を除去するための脱脂処
理をおこなってもよい。アルミニウム板表面は、保水性
およびその上に塗設される感光性材料の層との密着性を
向上させるために粗面化される。粗面化する方法は既に
上記した方法、すなわち機械的な粗面化法、化学的粗面
化法、電気化学的粗面化法あるいはそれらを組み合わせ
た方法を用いることができる。
【0033】このように粗面化されたアルミニウム板
は、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処
理される。電気化学的粗面化方法を用いた場合には、り
ん酸、硫酸、クロム酸等を用いたデスマット処理を必要
に応じておこなうのが通常である。
は、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処
理される。電気化学的粗面化方法を用いた場合には、り
ん酸、硫酸、クロム酸等を用いたデスマット処理を必要
に応じておこなうのが通常である。
【0034】粗面化し、アルカリエッチング処理したア
ルミニウム板は表面の耐摩耗性や耐腐食性を向上するた
めに陽極酸化処理を施ごす。陽極酸化工程には通常は更
に表面を付加的に親水化処理する工程が続くのが通常で
あるが、本発明の工程においてはこの付加的な親水化処
理は不要である。しかしながら勿論かかる親水化処理を
行っても差し支えない。この付加的な親水化処理として
は、米国特許第2,714,066号および同第3,1
81,461号の各明細書に記されているようにアルカ
リ金属シリケート、例えば珪酸ナトリウムの水溶液で浸
漬などの方法により処理したり、米国特許第3,86
0,426号の明細書に記載されているように、水溶性
金属塩(例えば酢酸亜鉛など)を含む親水性セルロース
(例えばカルボキシメチルセルロースなど)の下塗層を
設けることもできる。
ルミニウム板は表面の耐摩耗性や耐腐食性を向上するた
めに陽極酸化処理を施ごす。陽極酸化工程には通常は更
に表面を付加的に親水化処理する工程が続くのが通常で
あるが、本発明の工程においてはこの付加的な親水化処
理は不要である。しかしながら勿論かかる親水化処理を
行っても差し支えない。この付加的な親水化処理として
は、米国特許第2,714,066号および同第3,1
81,461号の各明細書に記されているようにアルカ
リ金属シリケート、例えば珪酸ナトリウムの水溶液で浸
漬などの方法により処理したり、米国特許第3,86
0,426号の明細書に記載されているように、水溶性
金属塩(例えば酢酸亜鉛など)を含む親水性セルロース
(例えばカルボキシメチルセルロースなど)の下塗層を
設けることもできる。
【0035】このようにして得られた平版印刷版支持体
の上には、PS版(Pre-sensitizedPlateの略称)の感
光層として従来より知られている感光層を設けて、感光
性平版印刷版を得ることができる。
の上には、PS版(Pre-sensitizedPlateの略称)の感
光層として従来より知られている感光層を設けて、感光
性平版印刷版を得ることができる。
【0036】これらの感光層の感光性組成物としては、
例えば(1)p−ジアゾフェニルアミンとパラホルムア
ルデヒドとの縮合物に代表されるジアゾ化合物で、水溶
性或いは水不溶性有機溶剤可溶性の、好ましくは水不溶
性有機溶剤可溶性のものが使用される。好ましいジアゾ
化合物の例としては、p−ジアゾジフェニルアミンとパ
ラホルムアルデヒドとの縮合物のフルオロカプリン酸塩
や5−ニトロオルトトルエンスルホン酸塩等がある。か
かるジアゾ化合物は単独でもレジストの作成に使用され
るがシェラックやヒドロキシエチルアクリレートを含む
共重合化合物等のバインダーと共に使用される。(2)
o−キノンジアジド化合物、特に好ましいものは、o−
ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、o−ナフト
キノンジアジドカルボン酸エステル、o−ナフトキノン
ジアジドスルホン酸アミドなどが使用される。かかるo
−キノンジアジド化合物は単独でもレジストの作成に使
用されるがアルカリ可溶性樹脂、例えばノボラック型フ
ェノール樹脂等と混合して使用される。(3)感光性ア
ジド化合物、例えばアジド基が直接またはカルボニル基
またはスルホニル基を介して芳香族環に結合している芳
香族アジド化合物である。好ましい芳香族アジド化合物
としてはアジドフェニル、アジドスチリル、アジドベン
ザル及びアジドシンナモイルの如き基を1個またはそれ
以上含む化合物である。これら感光性アジド化合物もバ
インダーと共に使用される。好ましいバインダーはアル
カリ可溶性樹脂(例えばノボラック型フェノール樹脂や
ポリアクリル酸を含むビニル共重合体等)である。
(4)桂皮酸基を含む高分子化合物、例えば米国特許第
3,030,208号、同3,707,373号及び同
3,453,237号の各明細書に記載されているよう
なシンナミリデンマロン酸等の(2−プロピリデン)マ
ロン酸化合物と2官能性グリコール化合物とからの感光
性樹脂を主成分とする感光性樹脂等、が好適な感光性組
成物として挙げられる。
例えば(1)p−ジアゾフェニルアミンとパラホルムア
ルデヒドとの縮合物に代表されるジアゾ化合物で、水溶
性或いは水不溶性有機溶剤可溶性の、好ましくは水不溶
性有機溶剤可溶性のものが使用される。好ましいジアゾ
化合物の例としては、p−ジアゾジフェニルアミンとパ
ラホルムアルデヒドとの縮合物のフルオロカプリン酸塩
や5−ニトロオルトトルエンスルホン酸塩等がある。か
かるジアゾ化合物は単独でもレジストの作成に使用され
るがシェラックやヒドロキシエチルアクリレートを含む
共重合化合物等のバインダーと共に使用される。(2)
o−キノンジアジド化合物、特に好ましいものは、o−
ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、o−ナフト
キノンジアジドカルボン酸エステル、o−ナフトキノン
ジアジドスルホン酸アミドなどが使用される。かかるo
−キノンジアジド化合物は単独でもレジストの作成に使
用されるがアルカリ可溶性樹脂、例えばノボラック型フ
ェノール樹脂等と混合して使用される。(3)感光性ア
ジド化合物、例えばアジド基が直接またはカルボニル基
またはスルホニル基を介して芳香族環に結合している芳
香族アジド化合物である。好ましい芳香族アジド化合物
としてはアジドフェニル、アジドスチリル、アジドベン
ザル及びアジドシンナモイルの如き基を1個またはそれ
以上含む化合物である。これら感光性アジド化合物もバ
インダーと共に使用される。好ましいバインダーはアル
カリ可溶性樹脂(例えばノボラック型フェノール樹脂や
ポリアクリル酸を含むビニル共重合体等)である。
(4)桂皮酸基を含む高分子化合物、例えば米国特許第
3,030,208号、同3,707,373号及び同
3,453,237号の各明細書に記載されているよう
なシンナミリデンマロン酸等の(2−プロピリデン)マ
ロン酸化合物と2官能性グリコール化合物とからの感光
性樹脂を主成分とする感光性樹脂等、が好適な感光性組
成物として挙げられる。
【0037】これら感光性組成物を、必要により熱重合
防止剤、可塑剤や顔料と共に上記本発明の保水性に優れ
た陽極酸化層を有する粗面化されたアルミニウム支持体
の上に塗布して優れた平版印刷版を作成することが出
来、これを製版処理して得た平版印刷版は、非画像部の
汚染及び地汚れしない、且つ耐刷性が良い等の優れた性
能を有している。
防止剤、可塑剤や顔料と共に上記本発明の保水性に優れ
た陽極酸化層を有する粗面化されたアルミニウム支持体
の上に塗布して優れた平版印刷版を作成することが出
来、これを製版処理して得た平版印刷版は、非画像部の
汚染及び地汚れしない、且つ耐刷性が良い等の優れた性
能を有している。
【0038】
[実施例1]JIS 1050アルミニウムシートをパ
ミス−水懸濁液を研磨剤として回転ナイロンブラシで表
面を砂目立てした。このときの表面粗さ(中心線平均粗
さ)は0.5μであった。水洗後、10%かせいソーダ
水溶液を70℃に温めた溶液中に浸漬して、アルミニウ
ム表面の溶解量が5g/m2 になるようにエッチングし
た。水洗後30%硝酸水溶液中に一分間浸漬し、0.7
%硝酸水溶液中で陽極時電圧23V、陰極時電圧12V
の矩形波交番波形を用いて、(特開昭52−77702
号公報の実施例に記載されている電流波形)160クー
ロン/dm2 の陽極時電気量で電解エッチングを行い、
30%硫酸の50℃溶液中に浸漬してデスマットした
後、水洗した。
ミス−水懸濁液を研磨剤として回転ナイロンブラシで表
面を砂目立てした。このときの表面粗さ(中心線平均粗
さ)は0.5μであった。水洗後、10%かせいソーダ
水溶液を70℃に温めた溶液中に浸漬して、アルミニウ
ム表面の溶解量が5g/m2 になるようにエッチングし
た。水洗後30%硝酸水溶液中に一分間浸漬し、0.7
%硝酸水溶液中で陽極時電圧23V、陰極時電圧12V
の矩形波交番波形を用いて、(特開昭52−77702
号公報の実施例に記載されている電流波形)160クー
ロン/dm2 の陽極時電気量で電解エッチングを行い、
30%硫酸の50℃溶液中に浸漬してデスマットした
後、水洗した。
【0039】次に、表1に表示した条件でそれぞれ陽極
酸化皮膜重量が2.5g/m2 となるように、温度30
℃、電流密度2A/dm2 の直流を用いて陽極酸化して
アルミニウム基板(A)、アルミニウム基板(B)、ア
ルミニウム基板(C)及びアルミニウム基板(D)を得
た。
酸化皮膜重量が2.5g/m2 となるように、温度30
℃、電流密度2A/dm2 の直流を用いて陽極酸化して
アルミニウム基板(A)、アルミニウム基板(B)、ア
ルミニウム基板(C)及びアルミニウム基板(D)を得
た。
【0040】
【表1】
【0041】次に下記感光液を乾燥後の塗布量が2.5
g/m2 となるように、それぞれのアルミニウム基板
(A)、(B)、(C)、(D)上に塗布し、感光層を
設けた。
g/m2 となるように、それぞれのアルミニウム基板
(A)、(B)、(C)、(D)上に塗布し、感光層を
設けた。
【0042】 感光液 ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−ス ルホニルクロライドとピロガロール−アセト ン樹脂とのエステル化物(米国特許第3,6 35,709号の明細書に実施例1に記載さ れているもの) 0.90g クレゾールノボラック樹脂 2.00g 無水フタル酸 0.20g 2−(p−ブトキシフェニル)−4,6− ビス(トリコロルメチル)−S−トリアジン 0.02g 油溶性染料(CI42595) 0.03g エチレンクロライド 15g メチルセロソルブ 12g このようにして作られたPS版を真空枠中で透明ポジテ
ィブフイルムを通して1mの距離から3kwのメタルハ
ライドランプにより、50秒間露光を行った後、SiO
2 /Na2 Oのモル比が1.74の珪酸ナトリウムの
5.26%水溶液(pH=12.7)で現像した。
ィブフイルムを通して1mの距離から3kwのメタルハ
ライドランプにより、50秒間露光を行った後、SiO
2 /Na2 Oのモル比が1.74の珪酸ナトリウムの
5.26%水溶液(pH=12.7)で現像した。
【0043】このように現像した後、下記の方法で非画
像部の汚染度を調べたところ、表2の結果を得た。また
オフセット印刷機にて耐スクラッチ性を調べた結果も同
時に示した。
像部の汚染度を調べたところ、表2の結果を得た。また
オフセット印刷機にて耐スクラッチ性を調べた結果も同
時に示した。
【0044】(1)非画像部汚染の評価方法 非画像部の反射光学濃度と感光層を塗布する直前の支持
体表面の反射光学濃度との差で判定。
体表面の反射光学濃度との差で判定。
【0045】(2)耐スクラッチ性の評価方法 スガ試験機製摩耗試験機(NUS−ISO−1型)を用
いて非画像部をアルミナ研摩紙で350往復した後の非
画像部表面の程度で判定。
いて非画像部をアルミナ研摩紙で350往復した後の非
画像部表面の程度で判定。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】(1)耐スクラッチ性が向上した平版印
刷版用支持体が得られる。 (2)非画像部の汚染や地汚れが改善された平版印刷版
用支持体が得られる。
刷版用支持体が得られる。 (2)非画像部の汚染や地汚れが改善された平版印刷版
用支持体が得られる。
【0048】(3)リン酸を電解質溶液とする場合に比
べ電解電圧が低く、特にシュウ酸(2工程法)では第2
工程の電解電圧が一層低くてよいので電源が小規模のも
ので足りる。
べ電解電圧が低く、特にシュウ酸(2工程法)では第2
工程の電解電圧が一層低くてよいので電源が小規模のも
ので足りる。
【0049】(4)シュウ酸を電解質溶液とする場合1
工程法も2工程法も陽極酸化処理後に封孔処理のような
付加的な親水化処理をする必要がないので設備費がやす
くすむ。
工程法も2工程法も陽極酸化処理後に封孔処理のような
付加的な親水化処理をする必要がないので設備費がやす
くすむ。
【0050】(5)シュウ酸を電解質溶液とする場合1
工程法も2工程法もリン酸を電解質溶液とする場合に比
べ陽極酸化皮膜の生成効率が大変良い。
工程法も2工程法もリン酸を電解質溶液とする場合に比
べ陽極酸化皮膜の生成効率が大変良い。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
なるシート状又はウエッブ状材料を、機械的、化学的及
び/又は電気化学的に粗面化処理した後、シュウ酸水溶
液中で陽極酸化処理を行うことを特徴とする平版印刷版
用支持体の製造方法。 - 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
なるシート状又はウエッブ状材料を、機械的、化学的及
び/又は電気化学的に粗面化処理した後、(1)シュウ
酸水溶液中にて、次いで(2)硫酸水溶液中にて、二段
階で陽極酸化処理を行うことを特徴とする平版印刷版用
支持体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19730691A JPH0542783A (ja) | 1991-06-05 | 1991-07-12 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15990191 | 1991-06-05 | ||
JP3-159901 | 1991-06-05 | ||
JP19730691A JPH0542783A (ja) | 1991-06-05 | 1991-07-12 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0542783A true JPH0542783A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=26486559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19730691A Pending JPH0542783A (ja) | 1991-06-05 | 1991-07-12 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0542783A (ja) |
-
1991
- 1991-07-12 JP JP19730691A patent/JPH0542783A/ja active Pending
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