JPH0536687B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は送風機よりの風量を全く変更すること
なく室内に最適な風量、能力の空調を供給しよう
とするもので、特に上記風量供給時に室内のイン
テリヤ側、ペリメーター側等異質の空気条件であ
つても夫々に適した風量、能力の冷暖気を同時に
配布行なわしめんとする風量能力調整装置付き空
調ユニツトに関するものである。

〔従来の技術〕

通常、室内に適した風量、能力の空調を求める
場合にフアンをインバータ等の装置にて回転数を
変化させ、風量の調整が行なわれていたのである
が、此れら室内の空気条件が四季、人員等の室内
環境により常時不均衡であり、その都度、上記に
よる調整変更が必要と為されていたのである。

而るにフアンの回転を再三に亘り調整変更を行
なわしめることはフアンおよび関連機構に起動電
力による急激な負荷が発生し、此れがフアンの寿
命を著るしく短早化とするは勿論、電力をも著る
しく消耗する等の欠点を有していたのである。

更に上記フアン機構内にインバータ等の種々機
構を併設することは構造上、非常に多様化複雑と
なり、種々故障の基因であると共にメンテナンス
作業もきわめて困難であつた。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は上記の欠点に鑑みて送風機の回転数、
風量を全く変更することなく、該送風量が一定で
あるにも拘わらず常時室内環境に最適なる風量能
力の空調分布をきわめて簡単に調整求めることが
でき得、而も従来懸案課題であつたインテリヤ
側、ペリメーター側等空気条件の異なる場所にで
も同時に夫々の条件に満足した空調展開を期待行
なわしめんとするを主な目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成する手段として、機体
１の内部を仕切板２にて一方に吸気室Ａ、他方に
熱交換室Ｂに分断し、機内にＵ型状送風通路を形
成して該両室Ａ，Ｂ間に通気口３を開口設け、該
通気口３開口部に熱交換コイル４を縦型状に併置
すると共に、該熱交換コイル４前面の通気口３開
口部に風量調整板５を動力機構６等により上下或
は左右方向に開閉可動自在に配設し、吸気室Ａよ
りの風量を任意自動的に変更調整し、室内に送給
行なわしめるようにしたことを特徴としている。

また上記構成において、請求項第２項、第３項
記載の如く、吸気室Ａの両側に熱交換室Ｂ，Ｂを
隣接状に形成し、夫々の熱交換室Ｂ，Ｂ内に熱交
換コイル４，４を縦列および傾斜状に配置すると
共に、該吸気室Ａ下方に開口せる通気口３，３に
風量調整板５，５を動力機構６等により上下、或
は左右方向に開閉可動自在に配設し、上記両側調
整板５，５による開閉状体によつて両側の熱交換
室Ｂ，Ｂ内に同一、または夫々異なる風量、能力
の冷暖風を室内に同時に送給行なわしめるように
構成したこともその特徴とするものである。

〔作用〕

次に上記構成による作用を説明すると、例えば
機外等に設置せる全熱交換器付フアンユニツトよ
りの送風がダクト等を介して器内の吸気室Ａ内に
流入し、熱交換室Ｂ内の熱交換コイル４にて適当
温度に熱交換され、室内側に供給が行なわれるの
であるが、室内の空気条件等において必要とする
空調を求める場合に通気口３開口部に付設せる風
量調整板５を開閉可動行なわしめることによつ
て、該通気口３を通過する風量が開口状態により
変化し熱交換コイル４えの供給風量を調整する。

即ち、縦列配置せる熱交換コイル４の通過風量
を多・中・少量等その都度変化し、斯かるコイル
通過風量の変化によつて室内側に必要とする風
量、能力の空気分布を簡単に求めることができ得
るのである。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に付いて詳説する
と、 機体１の内部を仕切板２にて左右に吸気室Ａと
熱交換室Ｂに分断し、且つ該仕切板２の下方に熱
交換コイル４面と略同等の通気口３を開口設けて
上記両室を連通するＵ型状の送風通路を機内に形
成する。

上記、熱交換コイル４は通気口３の開口部に縦
列状に併置し、熱媒としては冷温水は勿論のこ
と、冷凍機よりの直膨ガス等が用いられている。
ａ，ｂは上記冷温水の出入パイプである。

また上記、熱交換室Ｂ内には必要において加湿
器１１、フイルター１２、ドレンパン１３等の諸
機器を適宜に配置する。

本発明は上記構成において熱交換コイル４前面
の通気口３開口部に板状或はシヤツター状または
巻取式等にて形成せる風量調整板５を上下、或は
前後方向にスライド状に可動開閉自在に配設して
なるもので、斯かる開閉作動にて通気口３より熱
交換コイル４に付与される空気量を多、中・少量
任意自在とし、風量と熱交換容量をきわめて簡単
に調整することができ得るのである。

なお、上記風量調整板５を開閉可動をする手段
としては手動方式も可能であるが、電動機等の動
力機構６、機械力利用或は風量センサー感知装置
等と連動短絡し自動的に開閉行なわしめることも
一考である。

上記構造は床置型は勿論のこと、天吊型、天井
埋込型如何なる型式においても同一構造であり、
その一部のみを図面にて示めしている。

また本発明は第３図示の如く吸気室Ａの両側に
仕切板２，２を介して熱交換室Ｂ，Ｂを形成設
け、該仕切板２，２の下方に開口せる夫々の通風
口３，３の開口部に上記と同様に風量調整板５，
５を各上下可動自在に配設し此れらの風量調整板
５，５の開閉作動範囲によつて夫々の熱交換室
Ｂ，Ｂ内に受入側同一風量にも抱らず夫々に風量
能力の異なる風量を同時に送給することができ得
るのである。

また上記、風量調整板５，５を交互に連続的開
閉を行なわしめることによつて室内にウエーブ送
風を容易に齎たらしめることもでき得る。

更に第４図示の如く吸気室Ａ両側に形成せる一
方の熱交換室Ｂに熱交換コイル４を縦型状に配置
し、他方側熱交換室Ｂには熱交換コイル４′を傾
斜状に配置し、風量調整板５，５を両側同一開口
面積とした場合に両側熱交換室Ｂ，Ｂにおける風
量が同一であるにも抱らず、熱交換容量能力が異
なり室内条件に適合する後記効果欄に記載する有
効な空調展開を簡単に求めることができ得るので
ある。

また室内環境等により超低騒を要望する箇処に
は上記機体１の上記吸込口８、送風口９部分に内
部に消音機構７を有した消音チヤンバー１０を連
接することによつて防騒音効果を更に有効とす
る。

なお吸気室Ａよりの導風径路としては図示例矢
印方向に限定されるものでなく、機体１下方或は
背部より導風する場合もある。

また上記機構は他の如何なる空調機器にも汎く
利用でき得ることは謂うまでもない。

〔効果〕

本発明は上記の如くＵ型状送風通路の底部、仕
切板２の下方に通気口３を開口設け、開口部３に
熱交換コイル４を縦型状に配置し、該熱交換コイ
ル４前面に風量調整板５を開閉自在に併設してな
るものであるから、従来の如く何等複雑なる風量
調整装置を必要とすることなく、構造簡単にて故
障の憂れいも全く無く而もフアン回転数を全く変
更することもなく、その都度室内に最適なる風量
能力の空調展開を容易に求めることができ得ると
謂う益大なる発明である。

殊に本発明においては請求項第２項記載の構成
とすることによつて、同時に複数方向に対して
夫々風量能力の異なつた冷暖風をきわめて簡単容
易に供給することができ得るのである。

更に請求項第３項の如く一方熱交換室Ｂ内に熱
交換コイル４を縦列配置し、他方熱交換室Ｂ内に
熱交換コイル４を斜傾状に配置し、上記縦型コイ
ル側を室内のインテリヤ方向に、斜設側コイルを
ペリメーター方向に送風すべく構成することによ
つて、該インテリヤ側に負荷の変動等その都度変
化する風量、能力に最適なる風量を速座に求める
ことができ得、ペリメーターの如く一定の能力で
気温等の変化によつて風量の調整のみ要求される
場合であつても両側部分に夫々異別の風量、能力
の空調が同時に期待得られる等、顕著な効果を併
せ有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る風量能力調整装置付き空調
ユニツトの実施例を示すもので、第１図は内部構
造を明示した本発明の基本構造の正面図、第２図
は同上、側面図、第３図は他の実施例を示す正面
図、第４図は同上、他の実施例を示す正面図、第
５図は天吊型空調ユニツトの側面図である。 符号の説明、Ａ……吸気室、Ｂ……熱交換室、
２……仕切板、３……通気口、４……熱交換コイ
ル、５……風量調整板、１０……消音チヤンバ
ー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 機体１の内部を仕切板２にて一方に吸気室
   Ａ、他方に熱交換室Ｂに分断し、機内にＵ型状送
   風通路を形成して該両室Ａ，Ｂ間に通気口３を開
   口設け、該通気口３開口部に熱交換コイル４を縦
   型状に併置すると共に、該熱交換コイル４前面の
   通気口３開口部に風量調整板５を動力機構６等に
   より上下或は左右方向に開閉可動自在に配設し、
   吸気室Ａよりの風量を任意自動的に変更調整し室
   内に送給行なわしめるようにしたことを特徴とす
   る風量能力調整装置付き空調ユニツト。 ２ 上記、構成による空調ユニツトにおいて、吸
   気室Ａの両側に仕切板２，２を介して熱交換室
   Ｂ，Ｂを形成設け、夫々の熱交換室Ｂ，Ｂの下方
   通気口３，３の開口部に追接して熱交換コイル
   ４，４を縦型状に配置すると共に各熱交換コイル
   ４，４前面の通気口３，３に風量調整板５，５を
   動力機構６等により上下或は左右方向に開閉可動
   自在に配設し、上記両側調整板５，５による開閉
   状体によつて両側の熱交換室Ｂ，Ｂ内に同一、ま
   たは夫々異なる風量、能力の冷暖風を室内に同時
   に送給行なわしめることを特徴とする請求項第１
   項記載の風量能力調整装置付き空調ユニツト。 ３ 上記、構成による空調ユニツトにおいて吸気
   室Ａの両側に形成した熱交換室Ｂ，Ｂ内の一方側
   の熱交換コイル４を斜傾状に配置し、また一方の
   熱交換コイル４を通気口３開口部と併設して縦列
   状に配置せしめた上記請求項第２項記載の風量能
   力調整装置付き空調ユニツト。 ４ 上記、構成による空調ユニツトにおいて、機
   体１の吸気口８、送気口９部分に、内部に消音機
   構を有してなる消音チヤンバー１０を一体的に連
   接せしめた請求項第１項記載の風量能力調整装置
   付き空調ユニツト。