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JPH0531245Y2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0531245Y2
JPH0531245Y2 JP323988U JP323988U JPH0531245Y2 JP H0531245 Y2 JPH0531245 Y2 JP H0531245Y2 JP 323988 U JP323988 U JP 323988U JP 323988 U JP323988 U JP 323988U JP H0531245 Y2 JPH0531245 Y2 JP H0531245Y2
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JP
Japan
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fuel
value
alc
calculating
sensor
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案はエンジンの燃料供給装置、特に特定
の燃料に異種燃料が混合された燃料を使用するエ
ンジンに対するものに関する。
(従来の技術) ガソリン(特定燃料)を使用するエンジンに対
する空燃比制御装置を、アルコール(異種燃料)
が混合された燃料に対しても適用するようにした
ものが提案されている(特開昭57−76231号公報
参照)。
これをガソリンのみの燃料に適合された電子制
御式燃料噴射装置について説明すると、L−ジエ
トロニツク方式によれば次式(1)で表される燃料噴
射パルス幅Tiが、単点噴射の場合エンジン1回
転につき2回点火タイミングに同期して燃料噴射
弁に出力される。
Ti=Tp×COEF×α+Ts …(1) ただし、式中の各記号は下記の通りである。
Tp…基本パルス幅で、吸入空気量センサで
検出された吸入空気量Qaと、クランク角センサ
で検出されたエンジン回転数Nにて定まる噴射量
を与え、この噴射量によればほぼ理論空燃比の混
合気が得られる。
COEF…各種補正係数(たとえば水温増量補
正係数KTW、始動後増量補正係数KAS等)の総和
で、始動時や低水温時に空燃比が一時的にリツチ
化され運転性が向上される。
α…空燃比のフイードバツク補正係数で、実
際の空燃比と理論空燃比との偏差に基づいて計算
される。なお、運転性向上のためフイードバツク
制御を停止する時(開ループ制御時)は1.00とさ
れる。
Ts…噴射弁の作動遅れを補償するための電
圧補正係数である。
こうした燃料噴射装置に、アルコールの混合さ
れた燃料が使用されると、アルコールの理論空燃
比がガソリンにくらべて小さいので、たとえば冷
間時や絞り弁全開時のように空燃比の開ループ制
御を行う場合に、空燃比が理論空燃比よりもリー
ン側へとずれて、有害成分の放出量が増大した
り、運転性が悪化する。これは、フイードバツク
制御時には理論空燃比からの偏差がα(1よりも
大きな値となる)にて吸収されるものの、開ルー
プ制御時はαが一律に1.00となり、それまで吸収
されていた空燃比偏差が表面化するためである。
ここに、アルコールの混合された燃料を使用す
る場合にも、理論空燃比を維持させるには、アル
コールの混合率に応じた出力をするセンサを設け
ておき、センサ出力(V)に応じて燃料噴射量を
増量させることである。
そこで、アルコール混合率に応じた増量補正係
数としてALC0(≧1.00)を導入し、次式(2)にて
Tiを算出するようにすると、開ループ制御時に
おいても空燃比が理論空燃比へと保持される。
Ti=Tp×COEF×α×ALC0+Ts …(2) 同式(2)によれば、開ループ制御時にもALC0に
て予め増量補正されることになるからである。
なお、センサ出力Vとアルコール混合率が比例
する場合、増量補正係数ALC0はたとえば、Vが
大きくなるほど大きくなる値をテーブルにして予
め設定しておき、テーブルルツクアツプ等にて読
み出させるようにすれば良い。
(考案が解決しようとする課題) ところで、このような装置では、センサ出力が
正しくとも、アルコール混合率が相違する燃料の
給油により、燃料噴射弁近傍の給油前の燃料が給
油後の燃料に入れ替わるまでのあいだにおいて
は、適切な混合比で供給燃料量を制御できず、エ
ンジンを安定して運転することができない場合が
生ずる。
これはセンサ出力に応じて与えられるALC0が
アルコール混合率の変化しない平衡時に対して与
えられているため、センサと燃料噴射弁との間の
給油前の燃料が給油後の燃料に入れ替わるまでの
間のように、燃料噴射弁近傍の燃料のアルコール
混合率が刻々と変化する過渡時には適切な値を与
えなくなるからである。この問題はセンサと燃料
噴射弁とが離間していて両者間の燃料経路が長く
なるほど顕著になり、センサ位置に比較して燃料
噴射弁位置での混合率の変化にはそれだけ大きな
遅れが生じることになる。したがつて、過渡時に
は過渡に応じた増量補正係数を算出させるように
しないと、空燃比が目標空燃比を外れてリツチ化
あるいはリーン化して、始動や暖機がスムーズに
行なわれないばかりか、エンジンを持続運転する
ことができない場合も生じ得るものである。
この考案はこのような従来の問題点に着目して
なされたもので、アルコール混合率が変化してい
く過渡時にあつても適切な燃料噴射量を算出させ
るようにした装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この考案は、第1図に示すように、特定の燃料
(たとえばガソリン)に対する基本噴射量(Tp)
を運転条件(たとえばエンジン負荷と回転数)に
応じて算出する手段3と、特定の燃料への異種燃
料(たとえばアルコール)の混合率に応じた出力
(V)をするセンサ4と、単位時間当たりのセン
サ出力の変化分(dV/dt)を計測する手段5と、
急速な変化を終了した後のセンサ出力の値(VH
を計測する手段6と、計測された値VHに応じて
増量補正量の目標値(ALCH)を算出する手段7
と、算出された目標値ALCHと1次遅れ係数
(K1)を用いて増量補正量の予測値(ALCn)を
算出する手段8と、算出された予測値ALCnにて
前記基本噴射量Tpを補正して異種燃料の混合さ
れた燃料に対する燃料混合率急変後の燃料噴射量
を求める手段9と、同じく算出された予測値
ALCnと前記目標値ALCHとの偏差及び前記セン
サ出力の変化分dV/dtに基づいて前記1次遅れ
係数K1を算出する手段10とを設けた。
なお、1はエンジン負荷(たとえば吸入空気量
Qa)を検出するセンサ、2は回転数(N)を検
出するセンサである。
(作用) 本願では、急速な変化終了後のセンサ出力の値
から得られる目標値ALCHに対し、1次の応答遅
れをもつて変化する予測値ALCnが過渡時変化量
として計算される。また、予測値ALCnの応答の
程度は、給油に伴うアルコール混合率の変化程度
(dV/dtに応じたもの)や過渡途中における
ALCnのALCHからのずれ量に応じて替わり得る
が、これらの値に応じて1次遅れ係数K1が算出
されると、様々に変化するアルコール混合率の過
渡的変化に対応してALCnが適切に与えられる。
この結果、センサと燃料噴射弁との間の燃料が給
油前の燃料から給油後の燃料へと入れ替わる過渡
時においても、アルコール混合率の変化に対応し
て適切な混合比が得られる。
(実施例) 第2図は一実施例の制御系のブロツク図で、基
本的にはガソリンのみの燃料を使用する燃料噴射
装置と、その噴射装置に対するL−ジエトロニツ
ク方式をそのまま採用するものとする。このた
め、メタノール混合率検出センサ14の出力Vに
基づいて行う制御部分が相違する以外、従来装置
の構成と変わるところはない。
11は単位クランク角毎の信号とクランク角の
基準位置(たとえば圧縮上死点前の所定位置)毎
の信号を発生するクランク角センサで、単位クラ
ンク角信号からはエンジン回転数(N)が計測さ
れる。12は負荷(たとえば吸入空気量Qa)を
検出するセンサ(エアフローメータ)で、この
QaとNからはガソリンのみの燃料に対する基本
パルス幅Tp(=K×Qa/N、ただしKは空燃比
の値を定める定数)が計算される。13は水温セ
ンサである。
14は燃料タンクや燃料配管などの燃料供給系
に設けられメタノールの混合率に応じた出力をす
るセンサで、たとえば、混合率を変化させるとメ
タノールの混合された燃料の静電容量や屈折率と
いつた物性値が相違してくるので、これらが電気
的にあるいは光学的に検出される。ここでは、混
合率が高くなるほどセンサ出力Vも増大するもの
とする。
15は酸素センサで、ガソリンのみの燃料に対
する目標空燃比(理論空燃比)を中心にして、リ
ツチからリーンへあるいはその逆へと急変する特
性を有する。このセンサ15からの信号は空燃比
のフイードバツク信号となる。
21はセンサ類からの各種の信号が入力される
コントロールユニツトで、I/O22、CPU2
3、ROM24及びRAM25からなり、これら
の間の情報の授受はバス27を介して行なわれ
る。コントロールユニツト21では、運転条件信
号(負荷信号、クランク角信号)、センサ出力V
及び空燃比のフイードバツク信号に基づき第3図
と第4図に示す動作を行つてメタノールの混合さ
れた燃料に対する燃料噴射パルス幅(Ti)を次
式(3) Ti=Tp×COEF×α×ALC+Ts …(3) にて設定する。このパルス幅Tiからは駆動パル
スが作られ、駆動パルスは各気筒の吸気ポートに
設けた燃料噴射弁28に向け出力される。
なお、同式(3)の各記号が意味するところは、
ALCの内容が相違する点を除けば、ガソリン使
用の噴射制御に対するL−ジエトロニツク方式に
おいて使用されるところと同じである(Tpは基
本パルス幅、COEFは各種補正係数の総和、αは
空燃比のフイードバツク補正係数、Tsは電圧補
正係数)。したがつて、この例がメタノールの混
合された燃料に対して構成されるからといつて、
各種の量(Tpと補正係数)を得るために新たに
マツチングを行う必要はなく、従来よりガソリン
のみの燃料に対して使用されているTpと補正係
数がそのまま使用できる。
さて、ALCは、メタノール混合率に応じて与
えられる増量補正量(あるいは増量補正係数)で
あるが、メタノール混合率の相違する燃料を給油
したために、給油前の燃料が給油後の燃料に入れ
替わるまでのあいだ(過渡時)は、徐々に変化し
ていく混合率に合わせてALCを決定しなければ
ならない。
たとえば、ガソリンのみの燃料にメタノールの
混合された燃料を給油した場合を考えると、セン
サと燃料噴射弁との間のガソリンがメタノールの
混合された燃料に入れ替わるまでの過渡時にあつ
ては、第7図に示すように、センサ出力Vがガソ
リン燃料に対する値から指数関数的に増加して、
メタノール混合燃料に対するセンサ出力(VHO
へと落ち着く。ここで、燃料噴射弁近傍の混合率
は、センサ位置の混合率に対して遅れて変化する
ため、増量補正係数ALCをVの増加に対応して、
指数関数的に増加させなければならない。
この場合、第7図に示すALCの変化を1次遅
れの応答であるとみなせば、急速な変化終了後の
ALCの値(ALCH)と1次遅れ係数K1とを用い、
次式(4)にて曲線上の値(過渡時の値)を算出させ
ることができる。
ALCn=ALCH(1/K1)+ALCo-1(1−1/
K1) ただし、同式(4)は一定周期で演算させる場合の
式であり、ALCに付した「n−1」と「n」は
それぞれ(n−1)回目の演算値とn回目の演算
値を意味する。同式によれば、今回算出した
ALC(ALCo-1)から次回のALC(ALCn)がサイ
クリツクに求められる。つまり、ここでのALCn
は現時点において、次に生じるであろう値を与え
るもので、予測値としての意味合いを有する。こ
れは、過渡時の応答遅れに対処させるものであ
る。
第3図は、センサ出力Vの急速な変化終了後の
値(VH)と、過渡時における単位時間当たりの
センサ出力の変化分(微分値)dV/dtとを求め
るプログラムで、同プログラムは一定周期で実行
される。
まず、Vが設定時間T1内(たとえば500msec
程度)に設定値V1(メタノール混合率で5%程
度)以上変化したかどうかを判定し、これを判定
した場合にdV/dt(=ΔV/T1、ただしΔVはV
の変化代を意味する。)を計算させる。ΔV≧V1
を条件とするのは、混合率が大きく変化する場合
に平衡時の値と過渡時の値とのずれが問題となる
からである。また、dV/dtを求めるのは混合率
の変化の度合を定めるためである。
これを第3図のプログラムで実行するには、今
回のV(Vn)が前回の値(Vo-1)に比較して所定
値(C1)以上変化し、かつ変化した回数(n)
が所定回数(C2)以上であるかどうかを判定し、
これを判定した場合に微分値を演算することを指
示するフラグ(微分フラグ)をONとすれば良い
(ステツプ32〜35)。なお、演算周期をT0とする
と、T1=T0×C2、|ΔV|=|Vn−Vo-1|×C2
となるようにC1,C2を決定する。
一方、Vの変化が設定値以下となり、設定値以
下の状態が設定時間継続した場合に準定常状態で
あると判定し、それ以降のVを急速な変化終了後
のセンサ出力の値(VH)として記憶させる(ス
テツプ32,37,39)。
最後に、ALCによる補正を行うフラグをONに
しておく(ステツプ42)。
第4図は、メタノールの混合された燃料に対す
る基本パルス幅を設定するプログラムで、ステツ
プ55では急速な変化終了後のセンサ出力の値VH
に対応するALCつまりALCHが計算される(ステ
ツプ55)。ここに、ALCHは平衡値であるから、
予めマツチングにより求めておくことが可能であ
り、従来装置で求められるところと同じである。
すなわち、ALCH(≧1.00)はセンサ出力に応じて
定まる増量補正量の平衡値で、たとえばVHをパ
ラメータとする1次元テーブル(格子点の数16)
を参照することにより求められる。このテーブル
はROM24に内蔵させれば良く、その内容を第
5図に示すと、VH(0〜5Vの信号)に対応して
16個の格子点(「00」から「F0」まで)がとら
れ、各格子点にALCHのデータ(「80」から「F8」
までの値)が格納されている。なお、同図の値は
16進数表示である。
次に、1次遅れ係数K1については、これは目
標値に対する予測値の近付きの程度を定める値
で、目標値と予測値との偏差が大きいほど、また
センサ出力の変化分dV/dtが大きいほど、予測
値は目標値に早く近付く。
そこで、目標値としてのALCHと現在の予測値
(ALCo-1)との偏差ΔALC(=ALCH−ALCo-1
と前述のdV/dtに応じてK1を定める(ステツプ
56,57)。たとえば、第6図に示すようにΔALC
とdV/dtとをパラメータとする2次元テーブル
(格子点の数8×8)を予めROM24内に格納
しておき、テーブル参照にて求めるようにする。
なお、第6図のΔALCの値は16進数表示、また格
子点上の値は1/K1を表している。
ここに、ALCHとK1が定まつたので、前述の式
(4)にて次回の予測値(ALCn)を求める(ステツ
プ58)。すなわち、ALCHとK1は予め定められる
値であり、これらの値を用いて過渡時の値を与え
る予測値がサイクリツクに求められる。
そして、前回に求められていた予測値ALCo-1
が改めてALCとおかれ、このALCにてガソリン
のみの燃料に対する基本パルス幅Tpが補正され
る(ステツプ59,61)。
この場合に設定されるTiは Ti=(Tp×ALC)×COEF+Ts …(3A) となる。給油前の燃料が給油後の燃料に入れ替わ
る時期は始動直後に生じると思われ、空燃比のフ
イードバツク制御が停止されるからである。した
がつて、同式(3A)によれば、ALCの定めかた
如何によつて空燃比精度が大きく影響されること
になるが、過渡時にはこれに対応する予測値が
ALCとして与えられるので、空燃比精度も良好
に保持される。
また、予測値ALCnの計算は補正フラグがON
となつてより遅れ時間τ(たとえば10〜20秒程度)
経過した後に行わせる(ステツプ53,54)。これ
は、ALCHやALCnの値がセンサ14の取り付け
られる位置の燃料に対するものであるため、セン
サ取り付け位置と噴射弁28の取り付け位置との
間に相当の距離がある場合には、実際に噴射弁2
8から噴射されるまでに応答遅れが生じるからで
ある。したがつて、遅れ時間τは、センサ14の
取り付け位置と燃料ポンプの吐出量とを考慮して
予め定められる。
最後に、次回演算のためALCnを改めて
ALCo-1として格納しておく(ステツプ60)。な
お、補正フラグがONになつてからの経過時間は
ソフトタイマのONにて対処されている(ステツ
プ53,62) 一方、センサ出力Vが準定常状態から定常状態
へと変化をする場合には、予測値の変化を最も緩
やかにする1次遅れ係数K1(第6図では32)を用
いて予測値を算出させる。また、給油されてもセ
ンサ出力が設定時間内に設定値を越えないような
緩やかな変化をする場合も同様である。ただし、
これらの場合は、遅れ時間を設けず、ΔALCが設
定値(C3)を越えたら直ちにステツプ56〜58の
計算を行う(ステツプ64,66)。
次に、この例の作用を、給油後にメタノール混
合率が増大する方向に変化する場合について説明
すると、始動により噴射弁近傍の燃料配管に残留
する燃料が消費されるにつれて、センサ14取り
付け位置の近傍の燃料は給油前の燃料から徐々に
給油後の燃料へと変化するので、これに応じてセ
ンサ出力Vが第7図に示すように残留燃料に対す
る値から上昇し、給油後の燃料に対する値(VH
へと近付いて行く。
この場合に、センサ14を設けているからとい
つて、センサ出力Vに応じて与えられるALCを
用いたのでは、給油前の燃料から給油後の燃料に
入れ替わるまでの過渡時においては、適切な値と
なり得ない。Vに応じて定まるALCは、平衡時
のつまりセンサ出力が落ち着いた後の状態に対し
て設定される値であるため、過渡時の値としては
不適切であるからである。
したがつて、第7図に示すように、VHがVHO
目標値として1次遅れで応答するとすれば、
ALCについてもALCHを目標値として1次遅れで
応答する曲線上の値を算出させるべきである。
そこで、この例では、VHに対応するALCHを目
標値として1次の応答遅れをもつて変化する予測
値ALCnが前式(4)にて計算される。ここに、
ALCnはALCH(平衡値)と相違して過渡時変化量
を与える。
また、予測値ALCnの応答の程度は、給油に伴
うメタノール混合率の変化程度(dV/dtに応じ
たもの)や過渡途中におけるALCnのALCHから
のずれ量(ΔALC)の違いにより変わり得るが、
これらの値に応じて1次遅れ係数K1が算出され
るので、様々に変化するメタノール混合率の過渡
的変化に対応して予測値ALCnを適切に与えるこ
とができる。
この結果、給油前の燃料から給油後の燃料へと
入れ替わる過渡時においても、メタノール混合率
の変化に対応して適切な混合比が得られることに
なり、始動から暖機にかけて回転の不安定を伴う
ことなくスムーズにエンジンが運転される。
また、センサ取り付け位置と噴射弁位置とが離
れていると、このセンサ出力の変化つまり混合率
変化は、遅れて噴射弁28に達する。この場合、
センサ取り付け位置に生じた混合率変化が噴射弁
取り付け位置でもそのまま遅れて生ずるであろう
としてそれほどの誤差はなく、したがつて応答遅
れをもつて算出された予測値は、実際に噴射弁か
ら供給される燃料性状を良く反映したものとなつ
ている。
最後に、実施例ではメタノールで説明したがこ
れに限られるものでないことはいうまでもない。
(考案の効果) 以上説明したようにこの考案は、異種燃料の混
合率が変化する場合の過渡時変化量として、増量
補正量の予測値を導入し、この予測値にて特定の
燃料に対する基本噴射量を補正するようにしたの
で、給油前の燃料から給油後の燃料へと入れ替わ
る過程で混合率が刻々と変化する場合にも、その
混合率変化に対応して適切な混合比が得られ、始
動から暖機にかけて回転の不安定を伴うことなく
スムーズにエンジンを運転することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案のクレーム対応図、第2図は
この考案の一実施例の制御系のシステム図、第3
図と第4図はこの実施例の制御内容を説明するた
めの流れ図、第5図と第6図はそれぞれこの実施
例で使用されるALCHと1/K1の内容を示す特性
図である。第7図はこの実施例の過渡時の作用を
説明するための波形図である。 1……エンジン負荷検出センサ、2……回転数
検出センサ、3……基本噴射量算出手段、4……
混合率検出センサ、5……変化分計測手段、6…
…変化完了時の値計測手段、7……目標値算出手
段、8……予測値算出手段、9……過渡時燃料噴
射量算出手段、10……遅れ係数算出手段、11
……クランク角センサ、12……エアフローメー
タ、14……混合率検出センサ、21……コント
ロールユニツト、23……CPU、24……
ROM、28……燃料噴射弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 特定の燃料に対する基本噴射量を運転条件に応
    じて算出する手段と、燃料タンクまたは燃料配管
    に燃料噴射弁とは離間して設けられ特定の燃料へ
    の異種燃料の混合率に応じた出力をするセンサ
    と、単位時間当たりのセンサ出力の変化分を計測
    する手段と、急激な変化を終了した後のセンサ出
    力の値を計測する手段と、計測された急速な変化
    終了後のセンサ出力の値に応じて増量補正量の目
    標値を算出する手段と、算出された目標値と1次
    遅れ係数を用いて増量補正量の予測値を算出する
    手段と、算出された予測値にて前記基本噴射量を
    補正して異種燃料の混合された燃料に対する燃料
    混合率急変後の燃料噴射量を求める手段と、同じ
    く算出された予測値と前記目標値との偏差及び前
    記センサ出力の変化分に基づいて前記1次遅れ係
    数を算出する手段とを設けたことを特徴とするエ
    ンジンの燃料供給装置。
JP323988U 1988-01-14 1988-01-14 Expired - Lifetime JPH0531245Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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