JPH05267200A - 半導体熱処理装置 - Google Patents
半導体熱処理装置Info
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- JPH05267200A JPH05267200A JP6572892A JP6572892A JPH05267200A JP H05267200 A JPH05267200 A JP H05267200A JP 6572892 A JP6572892 A JP 6572892A JP 6572892 A JP6572892 A JP 6572892A JP H05267200 A JPH05267200 A JP H05267200A
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- wafer
- heater
- processing
- thermocouple
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Abstract
(57)【要約】
【目的】半導体製造プロセスに使用される拡散装置,C
VD装置等において、ウエハの温度管理を自動化し、温
度均一性を高めること。 【構成】処理室の内壁温度分布を測定する放射温度計1
4と、温度解析手段24と、ヒータ設定温度を自動的に
変更する制御手段とを備えた処理装置により構成され
る。あるいは、これに加えウエハと同じ材質の薄板の温
度を処理室内をトラバースしながら測定する手段から構
成される。 【効果】拡散装置,CVD装置等においてヒータの温度
設定作業を効率良く行うことができる。また、酸化膜,
ポリシリコン膜などの厚さの均一性向上,シート抵抗の
均一性向上などを達成でき、LSI生産の歩留りを上げ
ることができる。
VD装置等において、ウエハの温度管理を自動化し、温
度均一性を高めること。 【構成】処理室の内壁温度分布を測定する放射温度計1
4と、温度解析手段24と、ヒータ設定温度を自動的に
変更する制御手段とを備えた処理装置により構成され
る。あるいは、これに加えウエハと同じ材質の薄板の温
度を処理室内をトラバースしながら測定する手段から構
成される。 【効果】拡散装置,CVD装置等においてヒータの温度
設定作業を効率良く行うことができる。また、酸化膜,
ポリシリコン膜などの厚さの均一性向上,シート抵抗の
均一性向上などを達成でき、LSI生産の歩留りを上げ
ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体製造プロセスにお
いてウエハの酸化や不純物拡散,アニール等に利用され
る半導体熱処理装置、および各種の膜をエピタキシャル
成長させるCVD装置等に係り、特に、ホットウォール
式熱処理装置において温度設定作業を自動化する方法
と、そのための装置構造に関する。
いてウエハの酸化や不純物拡散,アニール等に利用され
る半導体熱処理装置、および各種の膜をエピタキシャル
成長させるCVD装置等に係り、特に、ホットウォール
式熱処理装置において温度設定作業を自動化する方法
と、そのための装置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスの拡散,酸化,アニ
ール,CVDなどの工程では、サブミクロンプロセスに
対応するためウエハの温度を高精度に制御することが重
要になっている。すなわち、膜の厚さや特性を均一にす
るために、ウエハを再現性良く均一に加熱することが不
可欠になっている。また、それとともにヒータの温度設
定の自動化も重要な課題の一つになっている。これによ
り装置の稼動率を高め、実質的な処理能力を向上できる
からである。
ール,CVDなどの工程では、サブミクロンプロセスに
対応するためウエハの温度を高精度に制御することが重
要になっている。すなわち、膜の厚さや特性を均一にす
るために、ウエハを再現性良く均一に加熱することが不
可欠になっている。また、それとともにヒータの温度設
定の自動化も重要な課題の一つになっている。これによ
り装置の稼動率を高め、実質的な処理能力を向上できる
からである。
【0003】ところで、従来これらのプロセスには主に
バッチ式の加熱装置が使用されている。また拡散装置
は、処理の短時間化に対応するため枚葉拡散装置が開発
されている。これらの装置を使用するには、以下のよう
にウエハが均一に加熱されるための温度条件(ヒータ設
定温度の最適化)が必要になる。以下その手順を説明す
る。
バッチ式の加熱装置が使用されている。また拡散装置
は、処理の短時間化に対応するため枚葉拡散装置が開発
されている。これらの装置を使用するには、以下のよう
にウエハが均一に加熱されるための温度条件(ヒータ設
定温度の最適化)が必要になる。以下その手順を説明す
る。
【0004】図6は縦形拡散装置の処理室の断面構造
と、制御系を示した図である。円筒状ヒータ1内に均熱
管2が、さらに、その内側に反応管3が設置される。ヒ
ータ1の外側には断熱材15が設けられている。ウエハ
4をキャップ5上のボート6に載せ、昇降機構7で反応
管3内に挿入しヒータ1で加熱して処理する。ヒータ1
は複数ゾーン(ここでは4ゾーン)に分割してある。断
熱材15およびヒータ1を貫通して先端が均熱管2の外
部に接触するように取り付けた制御用熱電対8が各ゾー
ン毎に設けられている。また、ヒータ電源26,ヒータ
温度調整器25も各ゾーン毎に設けられている。制御系
は、主制御装置20と、これにつながれた熱処理温度調
節装置21,機構制御装置22,ガス制御装置(本発明
に関係ないので省略した)からなる。熱処理温度調節装
置21はヒータ温度調整器25を介して制御用熱電対8
が示す温度が設定温度に一致するように、各ゾーンのヒ
ータ1の発熱量を制御する。機構制御装置22は反応管
3への挿入,引き出しを含むウエハ4のハンドリングを
制御する。CVD装置も熱処理室の基本的な構造はこの
縦形拡散装置とほほ同じである。
と、制御系を示した図である。円筒状ヒータ1内に均熱
管2が、さらに、その内側に反応管3が設置される。ヒ
ータ1の外側には断熱材15が設けられている。ウエハ
4をキャップ5上のボート6に載せ、昇降機構7で反応
管3内に挿入しヒータ1で加熱して処理する。ヒータ1
は複数ゾーン(ここでは4ゾーン)に分割してある。断
熱材15およびヒータ1を貫通して先端が均熱管2の外
部に接触するように取り付けた制御用熱電対8が各ゾー
ン毎に設けられている。また、ヒータ電源26,ヒータ
温度調整器25も各ゾーン毎に設けられている。制御系
は、主制御装置20と、これにつながれた熱処理温度調
節装置21,機構制御装置22,ガス制御装置(本発明
に関係ないので省略した)からなる。熱処理温度調節装
置21はヒータ温度調整器25を介して制御用熱電対8
が示す温度が設定温度に一致するように、各ゾーンのヒ
ータ1の発熱量を制御する。機構制御装置22は反応管
3への挿入,引き出しを含むウエハ4のハンドリングを
制御する。CVD装置も熱処理室の基本的な構造はこの
縦形拡散装置とほほ同じである。
【0005】このようなバッチ式の装置での条件出しの
手順を図7に示す。以下この手順を説明する。
手順を図7に示す。以下この手順を説明する。
【0006】 各工程の処理温度を決定する。CVD
装置のように意図的にウエハ列に温度分布を与える場合
もある。
装置のように意図的にウエハ列に温度分布を与える場合
もある。
【0007】 ウエハを処理する前に反応管内の空間
温度分布を熱電対で測定する。
温度分布を熱電対で測定する。
【0008】この時、ウエハを汚染しないように熱電対
は石英管等に入れて測定する。また、通常ウエハを挿入
しないで測定を行うが、場合によってはダミーウエハを
挿入して測定する。
は石英管等に入れて測定する。また、通常ウエハを挿入
しないで測定を行うが、場合によってはダミーウエハを
挿入して測定する。
【0009】 空間温度分布がで決定した温度分布
に一致するように、ヒータ設定温度を調整する。
に一致するように、ヒータ設定温度を調整する。
【0010】 ダミーウエハで処理を行い、ヒータ設
定温度で均一な処理がなされているか否かを確認する。
定温度で均一な処理がなされているか否かを確認する。
【0011】 均一な処理がされていない場合には、
再度に戻る。
再度に戻る。
【0012】現状は作業者がこの手順にしたがって手作
業でヒータ設定温度を調整している。処理工程,装置構
造,処理温度,ウエハ直径や厚さ,処理枚数,治具の構
造など多くの条件によって最適なヒータ設定温度は異な
るので、工程毎にこの作業を行っている。また、熱処理
の短時間化につれてリカバリ時間(ウエハを挿入後温度
が定常に達するまでの時間)を短縮する必要が生じてお
り、バッチ式装置でもヒータ設定温度を時間的に変化さ
せる方法が採用されている。この場合もリカバリ時間を
最短にする設定温度の変化パターンを決めるために、同
様の作業が必要になる(この場合にはダミーウエハを挿
入して実験する)。
業でヒータ設定温度を調整している。処理工程,装置構
造,処理温度,ウエハ直径や厚さ,処理枚数,治具の構
造など多くの条件によって最適なヒータ設定温度は異な
るので、工程毎にこの作業を行っている。また、熱処理
の短時間化につれてリカバリ時間(ウエハを挿入後温度
が定常に達するまでの時間)を短縮する必要が生じてお
り、バッチ式装置でもヒータ設定温度を時間的に変化さ
せる方法が採用されている。この場合もリカバリ時間を
最短にする設定温度の変化パターンを決めるために、同
様の作業が必要になる(この場合にはダミーウエハを挿
入して実験する)。
【0013】このように、ヒータ設定温度を決める時に
処理管室内の空間温度分布を測定するだけで、ウエハの
温度を直接測定していない。したがって、測定した温度
とウエハ温度とは実際上異なり、ウエハ温度が均一にな
らないという問題があった。その場合には作業者が従来
の経験から試行錯誤的に設定温度を変更しなければなら
なかった。
処理管室内の空間温度分布を測定するだけで、ウエハの
温度を直接測定していない。したがって、測定した温度
とウエハ温度とは実際上異なり、ウエハ温度が均一にな
らないという問題があった。その場合には作業者が従来
の経験から試行錯誤的に設定温度を変更しなければなら
なかった。
【0014】このようなヒータ温度設定作業を容易に
し、かつ高精度な制御を可能にする特開平3−145121号
公報が開示された。
し、かつ高精度な制御を可能にする特開平3−145121号
公報が開示された。
【0015】この発明は処理室内の温度を検出する手段
に加え、ウエハの温度を検出するための手段を設け、こ
れらを用いて検出した処理室内温度とウエハ温度との相
関関係、および処理室内温度とヒータ制御用熱電対の温
度との相関関係に基づいて、ウエハ温度が目標温度にな
るようにヒータ設定温度を調整することを特徴にしてい
る。ウエハの温度を検出する具体的手段として、ウエハ
に接着剤で熱電対を固定する方法が示されている。
に加え、ウエハの温度を検出するための手段を設け、こ
れらを用いて検出した処理室内温度とウエハ温度との相
関関係、および処理室内温度とヒータ制御用熱電対の温
度との相関関係に基づいて、ウエハ温度が目標温度にな
るようにヒータ設定温度を調整することを特徴にしてい
る。ウエハの温度を検出する具体的手段として、ウエハ
に接着剤で熱電対を固定する方法が示されている。
【0016】特開昭63−311722号公報の発明は、ウエハ
を搭載するボートに、石英管で保護された熱電対がウエ
ハのオリフラに接触するように取り付けられており、各
熱電対の温度が所定の値になるようにヒータの設定温度
を調整する。特開昭62−105419号の発明は、石英プリズ
ムとその支持部材から成る温度測定治具を使用して、放
射温度計でウエハ列内の数枚のウエハの温度を、直接、
測定し、これに基づいてヒータ設定温度を調整する。
を搭載するボートに、石英管で保護された熱電対がウエ
ハのオリフラに接触するように取り付けられており、各
熱電対の温度が所定の値になるようにヒータの設定温度
を調整する。特開昭62−105419号の発明は、石英プリズ
ムとその支持部材から成る温度測定治具を使用して、放
射温度計でウエハ列内の数枚のウエハの温度を、直接、
測定し、これに基づいてヒータ設定温度を調整する。
【0017】次に枚葉拡散装置の概略構造を説明し、続
いてヒータ温度設定の方法を説明する。なお、この枚葉
拡散装置の構造は特開平2−69932号公報に開示されてい
る。
いてヒータ温度設定の方法を説明する。なお、この枚葉
拡散装置の構造は特開平2−69932号公報に開示されてい
る。
【0018】図8は枚葉拡散装置の処理室の断面構造
と、制御系を示した図である。枚葉拡散装置の加熱炉1
8は直方体形状をしており、複数の発熱領域に分割した
左右の平板ヒータ1の周囲に断熱材15を設け、ヒータ
1の内側には均熱管2が、さらにその内側には反応管3
が設けられており、それがフランジ17に支持されて炉
体を形成している。平板ヒータ1は複数ゾーンに分割さ
れており、各ゾーン毎に取り付けられた制御用熱電対8
の測定値に基づいてヒータ温度調節装置25で発熱量を
制御する。図9はヒータの分割を詳細に示す加熱炉18
の斜視図である。ヒータ1は2枚の平行平板からなって
おり、各々が五つの領域1a〜1jに分割されている。
表裏の対称性,左右の対称性から発熱量は中央(1b,
1g),上方(1a,1f),下方(1c,1h),側
方(1d,1e,1i,1j)の4ゾーンが独立に制御
される。温度調整装置25およびヒータ電源26,制御
用熱電対8も4系統になっている。ウエハ4は挿入治具
16によって通常1枚あるいは2枚1組でほぼ垂直に支
持し、下方より反応管3の中に高速で挿入して熱処理を
行う。
と、制御系を示した図である。枚葉拡散装置の加熱炉1
8は直方体形状をしており、複数の発熱領域に分割した
左右の平板ヒータ1の周囲に断熱材15を設け、ヒータ
1の内側には均熱管2が、さらにその内側には反応管3
が設けられており、それがフランジ17に支持されて炉
体を形成している。平板ヒータ1は複数ゾーンに分割さ
れており、各ゾーン毎に取り付けられた制御用熱電対8
の測定値に基づいてヒータ温度調節装置25で発熱量を
制御する。図9はヒータの分割を詳細に示す加熱炉18
の斜視図である。ヒータ1は2枚の平行平板からなって
おり、各々が五つの領域1a〜1jに分割されている。
表裏の対称性,左右の対称性から発熱量は中央(1b,
1g),上方(1a,1f),下方(1c,1h),側
方(1d,1e,1i,1j)の4ゾーンが独立に制御
される。温度調整装置25およびヒータ電源26,制御
用熱電対8も4系統になっている。ウエハ4は挿入治具
16によって通常1枚あるいは2枚1組でほぼ垂直に支
持し、下方より反応管3の中に高速で挿入して熱処理を
行う。
【0019】このように構成された枚葉拡散装置を用い
て、ウエハを処理する場合のヒータ設定温度の入力手順
を次に示す。作業者は熱処理条件の一項目として処理温
度を主制御装置20に入力する。主制御装置20は熱処
理温度調整装置21を介して各ゾーンのヒータ温度調節
器に設定温度を与える。ただし、各ヒータの設定温度
は、熱処理温度ごとにあらかじめ実験で求め、主制御装
置20に記憶させておく必要があった(その実験には、
温度を測定するために熱電対が接着されたウエハを用い
る)。各ゾーンのヒータ設定温度の一例として、処理時
間3分で約60Åの酸化膜を付けるには、中央ヒータ領
域を947℃に、下方のヒータ領域を949℃に、上方の
ヒータ領域を940℃に、側方のヒータ領域を934℃
に設定する。下方のヒータ領域4c,4hの設定温度は
挿入口からの放熱や挿入時具の影響を打ち消すため、中
央ヒータ領域4b,4gに比較して高い温度に設定され
る。上方及び側方のヒータ領域の設定温度は、中央領域
より少し低い温度に設定される。これは、ウエハ2枚を
同時に処理した場合に、ウエハ周辺部は側方からの加熱
により中心部より加熱量が増えるため、温度上昇が速い
からである。このような、ヒータ設定温度で熱処理室内
部温度が定常となった後に、ウエハ供給を開始する。
て、ウエハを処理する場合のヒータ設定温度の入力手順
を次に示す。作業者は熱処理条件の一項目として処理温
度を主制御装置20に入力する。主制御装置20は熱処
理温度調整装置21を介して各ゾーンのヒータ温度調節
器に設定温度を与える。ただし、各ヒータの設定温度
は、熱処理温度ごとにあらかじめ実験で求め、主制御装
置20に記憶させておく必要があった(その実験には、
温度を測定するために熱電対が接着されたウエハを用い
る)。各ゾーンのヒータ設定温度の一例として、処理時
間3分で約60Åの酸化膜を付けるには、中央ヒータ領
域を947℃に、下方のヒータ領域を949℃に、上方の
ヒータ領域を940℃に、側方のヒータ領域を934℃
に設定する。下方のヒータ領域4c,4hの設定温度は
挿入口からの放熱や挿入時具の影響を打ち消すため、中
央ヒータ領域4b,4gに比較して高い温度に設定され
る。上方及び側方のヒータ領域の設定温度は、中央領域
より少し低い温度に設定される。これは、ウエハ2枚を
同時に処理した場合に、ウエハ周辺部は側方からの加熱
により中心部より加熱量が増えるため、温度上昇が速い
からである。このような、ヒータ設定温度で熱処理室内
部温度が定常となった後に、ウエハ供給を開始する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ホッ
トウォール式の熱処理装置では、あらかじめウエハの温
度が均一になるヒータ設定温度を実験で求めておく必要
がある。この方法はヒータ設定温度とウエハ温度とが一
義的な関係にあれば有効であるが、そのような関係があ
ることを期待できない場合の方が多い。処理室に入れる
ウエハの枚数,直径およびウエハを並べるピッチ,ボー
トの形状,キャップの形状などがウエハの温度に影響を
与えるからである。さらに、同一種類であっても異なる
装置間では、装置の個体差(例えば制御用熱電対の特性
の違い,ヒータ特性のばらつき等)が問題になり、同じ
ヒータ設定温度を用いても均一な処理温度にならない場
合もある。また、種類の異なる装置(例えばヒータの分
割や寸法が異なる場合)ではヒータ設定温度とウエハ温
度の関係は異なったものになるから、同じ設定温度を用
いることはできない。結果的に各々のプロセスあるいは
装置毎に、個別にヒータ設定温度を決める条件出し作業
が必要であり、装置の稼動率を下げる一因になってい
た。
トウォール式の熱処理装置では、あらかじめウエハの温
度が均一になるヒータ設定温度を実験で求めておく必要
がある。この方法はヒータ設定温度とウエハ温度とが一
義的な関係にあれば有効であるが、そのような関係があ
ることを期待できない場合の方が多い。処理室に入れる
ウエハの枚数,直径およびウエハを並べるピッチ,ボー
トの形状,キャップの形状などがウエハの温度に影響を
与えるからである。さらに、同一種類であっても異なる
装置間では、装置の個体差(例えば制御用熱電対の特性
の違い,ヒータ特性のばらつき等)が問題になり、同じ
ヒータ設定温度を用いても均一な処理温度にならない場
合もある。また、種類の異なる装置(例えばヒータの分
割や寸法が異なる場合)ではヒータ設定温度とウエハ温
度の関係は異なったものになるから、同じ設定温度を用
いることはできない。結果的に各々のプロセスあるいは
装置毎に、個別にヒータ設定温度を決める条件出し作業
が必要であり、装置の稼動率を下げる一因になってい
た。
【0021】また、この問題を解決するために出願され
ていた従来技術には、以下のような問題点があった。
ていた従来技術には、以下のような問題点があった。
【0022】特開平3−145121 号公報に開示されいるよ
うに、ウエハ温度と処理室内の空間温度あるいはヒータ
制御用熱電対の温度の間に一義的な関係がある場合に限
り有効である。したがって、ウエハの直径や処理枚数,
治具の形状が変更された場合や、制御熱電対が交換され
た場合等では毎回温度条件出し作業が必要である。ま
た、加熱炉の温度が非定常状態の時(ウエハ挿入中およ
び挿入後から一定の期間)には、ウエハ温度と処理室内
の空間温度あるいはヒータ制御用熱電対の温度の間の関
係が時々刻々変化する。したがって、リカバリ時間を短
縮するためにヒータ設定温度を時間と共に変化させる場
合には有効でない。また、熱電対を接着剤で固定したウ
エハを処理室内に入れて、条件出しの実験をしなければ
ならないので、処理室内が汚染される可能性がある。こ
の発明はその点について考慮されていない。
うに、ウエハ温度と処理室内の空間温度あるいはヒータ
制御用熱電対の温度の間に一義的な関係がある場合に限
り有効である。したがって、ウエハの直径や処理枚数,
治具の形状が変更された場合や、制御熱電対が交換され
た場合等では毎回温度条件出し作業が必要である。ま
た、加熱炉の温度が非定常状態の時(ウエハ挿入中およ
び挿入後から一定の期間)には、ウエハ温度と処理室内
の空間温度あるいはヒータ制御用熱電対の温度の間の関
係が時々刻々変化する。したがって、リカバリ時間を短
縮するためにヒータ設定温度を時間と共に変化させる場
合には有効でない。また、熱電対を接着剤で固定したウ
エハを処理室内に入れて、条件出しの実験をしなければ
ならないので、処理室内が汚染される可能性がある。こ
の発明はその点について考慮されていない。
【0023】特開昭63−311722号公報の発明ではボード
に組み込んだ熱電対がウエハのオリフラ部に接触するよ
うに設置されるが、熱電対先端が直接ウエハに接触して
いないのでウエハの温度を直接測定しているとは言えな
い。このため、ウエハを挿入しないで空間温度分布を測
定する場合に比較すれば実際のウエハ温度に近い測定値
が得られるが、本質的な解決には至らない。また、ウエ
ハを反応管の中へ挿入している最中や、取り出している
最中は一層測定値の信頼性が低くなる。基本的には熱電
対がウエハ列とは熱の受け方が違うからであり、特に処
理時間が短いとこの傾向が顕著にみられる。
に組み込んだ熱電対がウエハのオリフラ部に接触するよ
うに設置されるが、熱電対先端が直接ウエハに接触して
いないのでウエハの温度を直接測定しているとは言えな
い。このため、ウエハを挿入しないで空間温度分布を測
定する場合に比較すれば実際のウエハ温度に近い測定値
が得られるが、本質的な解決には至らない。また、ウエ
ハを反応管の中へ挿入している最中や、取り出している
最中は一層測定値の信頼性が低くなる。基本的には熱電
対がウエハ列とは熱の受け方が違うからであり、特に処
理時間が短いとこの傾向が顕著にみられる。
【0024】特開昭62−105419号公報の発明は、バッチ
式装置におけるウエハ列の温度分布を直接放射温度計を
用いて測定するため、ウエハの温度測定精度は向上す
る。しかし、ウエハ列の中に温度測定用の治具を設置
し、放射温度計を取り付けてお互いの光軸の調整をしな
ければならず、実験準備に時間がかかる。
式装置におけるウエハ列の温度分布を直接放射温度計を
用いて測定するため、ウエハの温度測定精度は向上す
る。しかし、ウエハ列の中に温度測定用の治具を設置
し、放射温度計を取り付けてお互いの光軸の調整をしな
ければならず、実験準備に時間がかかる。
【0025】枚葉拡散装置でも、ウエハの面内温度を均
一にするようなヒータ設定温度をあらかじめ実験で求め
る作業が不可欠であった。また、その実験ではウエハの
温度を測定するために熱電対を使用しなければならなか
った。さらに、枚葉拡散装置はウエハ温度が定常に達し
ない内に処理が終了するため、ウエハが均一に処理され
たか否かは処理が終了した後で無ければ評価できない。
したがって、条件出し作業は加熱炉が定常状態に達する
のを待ってウエハを挿入して処理し、処理量の均一性を
評価する。その結果が悪ければ、ヒータ設定温度を変更
して再び加熱炉が定常状態に達するのを待って、ウエハ
を処理するという手順を繰り返す。このため、枚葉拡散
装置の条件出し作業はバッチ式に比較してより多くの手
間がかかる。
一にするようなヒータ設定温度をあらかじめ実験で求め
る作業が不可欠であった。また、その実験ではウエハの
温度を測定するために熱電対を使用しなければならなか
った。さらに、枚葉拡散装置はウエハ温度が定常に達し
ない内に処理が終了するため、ウエハが均一に処理され
たか否かは処理が終了した後で無ければ評価できない。
したがって、条件出し作業は加熱炉が定常状態に達する
のを待ってウエハを挿入して処理し、処理量の均一性を
評価する。その結果が悪ければ、ヒータ設定温度を変更
して再び加熱炉が定常状態に達するのを待って、ウエハ
を処理するという手順を繰り返す。このため、枚葉拡散
装置の条件出し作業はバッチ式に比較してより多くの手
間がかかる。
【0026】本発明の目的は、ウエハを汚染すること無
くかつ詳細にウエハの温度分布を知り、それに基づいて
ヒータの設定温度を自動的に最適化する装置を得ること
にある。また、複数の装置間で処理温度を統一すること
が容易な温度制御方法およびその装置を得ることにあ
る。
くかつ詳細にウエハの温度分布を知り、それに基づいて
ヒータの設定温度を自動的に最適化する装置を得ること
にある。また、複数の装置間で処理温度を統一すること
が容易な温度制御方法およびその装置を得ることにあ
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決するために、処理室に入れたウエハの温度分布が主
に処理室の内壁温度に依存していることに着目し、その
温度分布を詳細に測定した結果に基づいてウエハの温度
を計算で予測し、それを最適にするヒータ設定温度を解
析的に求める点に特徴がある。
解決するために、処理室に入れたウエハの温度分布が主
に処理室の内壁温度に依存していることに着目し、その
温度分布を詳細に測定した結果に基づいてウエハの温度
を計算で予測し、それを最適にするヒータ設定温度を解
析的に求める点に特徴がある。
【0028】これを達成するために、本発明は以下の手
段を備える。すなわち、処理室内壁(ヒータあるいは均
熱管など)の温度分布を測定する計測手段と、ウエハ列
の温度分布を求める解析手段と、ヒータ設定温度を変更
する制御手段とを備える。ここで、解析手段はウエハ,
治具,キャップ,処理室,ヒータおよび断熱材等を含む
熱処理部全体の温度解析機能を有している。
段を備える。すなわち、処理室内壁(ヒータあるいは均
熱管など)の温度分布を測定する計測手段と、ウエハ列
の温度分布を求める解析手段と、ヒータ設定温度を変更
する制御手段とを備える。ここで、解析手段はウエハ,
治具,キャップ,処理室,ヒータおよび断熱材等を含む
熱処理部全体の温度解析機能を有している。
【0029】
【作用】本発明では上記の手段を用いて、以下の手順で
ヒータ設定温度を自動的に最適化し、温度制御の高精度
化を図る。
ヒータ設定温度を自動的に最適化し、温度制御の高精度
化を図る。
【0030】まず、処理室内にウエハを挿入しないで定
常状態の炉内壁温度分布を測定する。場合によってはウ
エハを挿入した状態でも良い。次に、解析手段により数
値計算を行って、計算された炉内壁温度分布が実際に測
定した温度分布と一致するように計算上のヒータ発熱量
を変更する。この状態で、実際の制御用熱電対(外部熱
電対)の測定値と、制御用熱電対が挿入されている位置
に対応した点の計算上の炉内壁温度との相関関係をもと
める。このような手順を採るのは、一般に、ヒータの発
熱量を制御するために均熱管に熱電対を接触させて温度
制御に用いているが、この制御用熱電対で測定される温
度がどのような値になるかという点が明確になっていな
いため、解析結果と測定結果が一致しない可能性がある
からである。次にこの関係を用いてウエハが挿入された
ときの温度分布を計算する。さらに、ウエハ列の温度分
布が最適化されるように、ヒータ設定温度を適当に変更
した場合の計算を繰り返し行う。最後に以上の計算結果
に基づいてヒータ設定温度を自動的に変更する。
常状態の炉内壁温度分布を測定する。場合によってはウ
エハを挿入した状態でも良い。次に、解析手段により数
値計算を行って、計算された炉内壁温度分布が実際に測
定した温度分布と一致するように計算上のヒータ発熱量
を変更する。この状態で、実際の制御用熱電対(外部熱
電対)の測定値と、制御用熱電対が挿入されている位置
に対応した点の計算上の炉内壁温度との相関関係をもと
める。このような手順を採るのは、一般に、ヒータの発
熱量を制御するために均熱管に熱電対を接触させて温度
制御に用いているが、この制御用熱電対で測定される温
度がどのような値になるかという点が明確になっていな
いため、解析結果と測定結果が一致しない可能性がある
からである。次にこの関係を用いてウエハが挿入された
ときの温度分布を計算する。さらに、ウエハ列の温度分
布が最適化されるように、ヒータ設定温度を適当に変更
した場合の計算を繰り返し行う。最後に以上の計算結果
に基づいてヒータ設定温度を自動的に変更する。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0032】〈実施例1〉図1は本発明を適用した縦形
拡散装置の処理室の断面構造と、制御系を示した図であ
る。
拡散装置の処理室の断面構造と、制御系を示した図であ
る。
【0033】先ず、処理室の構造を説明する。円筒状ヒ
ータ1内に均熱管2が、さらに、その内側に反応管3が
設置される。ヒータ1の外側には断熱材15が設けられ
ている。ウエハ4をキャップ5上のボート6に載せ、昇
降機構7で反応管3内に挿入しヒータ1で加熱して処理
する。ヒータ1は複数ゾーン(ここでは4ゾーン)に分
割してある。断熱材15およびヒータ1を貫通して先端
が均熱管2の外部に接触するように取り付けた外部熱電
対8が各ゾーン毎に設けられている。
ータ1内に均熱管2が、さらに、その内側に反応管3が
設置される。ヒータ1の外側には断熱材15が設けられ
ている。ウエハ4をキャップ5上のボート6に載せ、昇
降機構7で反応管3内に挿入しヒータ1で加熱して処理
する。ヒータ1は複数ゾーン(ここでは4ゾーン)に分
割してある。断熱材15およびヒータ1を貫通して先端
が均熱管2の外部に接触するように取り付けた外部熱電
対8が各ゾーン毎に設けられている。
【0034】次に、処理室の内壁(ここでは均熱管2の
内壁)の温度分布の計測手段について説明する。均熱管
2と反応管3の間に石英管10の先端にプリズム11を
固定した温度測定治具12が挿入されている。この温度
測定治具12の下端はキャップ5の昇降機構7とは別の
昇降機構13に固定されている。均熱管2の放射する赤
外線はプリズム11で反射し90度方向を変えられ、石
英管10の内部を通って放射温度計14に達し温度が測
定される。温度が測定される位置はプリズム11に対面
した均熱管2の内面である。また、昇降機構13を上下
方向に移動させて、均熱管2の上下方向の温度分布を測
定する。
内壁)の温度分布の計測手段について説明する。均熱管
2と反応管3の間に石英管10の先端にプリズム11を
固定した温度測定治具12が挿入されている。この温度
測定治具12の下端はキャップ5の昇降機構7とは別の
昇降機構13に固定されている。均熱管2の放射する赤
外線はプリズム11で反射し90度方向を変えられ、石
英管10の内部を通って放射温度計14に達し温度が測
定される。温度が測定される位置はプリズム11に対面
した均熱管2の内面である。また、昇降機構13を上下
方向に移動させて、均熱管2の上下方向の温度分布を測
定する。
【0035】ここでは、温度測定手段として一組の温度
測定冶具と放射温度計を昇降機構を使ってトラバースす
る場合を説明した。しかし、場合によっては複数の測定
冶具と放射温度計を取り付けて任意の位置の均熱管2の
内壁温度を測定し、その温度分布を求めることもでき
る。
測定冶具と放射温度計を昇降機構を使ってトラバースす
る場合を説明した。しかし、場合によっては複数の測定
冶具と放射温度計を取り付けて任意の位置の均熱管2の
内壁温度を測定し、その温度分布を求めることもでき
る。
【0036】次に、制御系の構成を説明する。制御系
は、主制御装置20と、これにつながれた熱処理温度調
節装置21,機構制御装置22,ガス制御装置(図示せ
ず)および解析装置24からなる。熱処理温度調節装置
21にはヒータ温度調節器25が各ゾーン毎に接続さ
れ、外部熱電対8が示す温度が設定温度に一致するよう
に各ゾーンのヒータの発熱量を制御する。機構制御装置
22は反応管3への挿入,引き出しを含むウエハ4のハ
ンドリングおよび昇降機構13を制御する。
は、主制御装置20と、これにつながれた熱処理温度調
節装置21,機構制御装置22,ガス制御装置(図示せ
ず)および解析装置24からなる。熱処理温度調節装置
21にはヒータ温度調節器25が各ゾーン毎に接続さ
れ、外部熱電対8が示す温度が設定温度に一致するよう
に各ゾーンのヒータの発熱量を制御する。機構制御装置
22は反応管3への挿入,引き出しを含むウエハ4のハ
ンドリングおよび昇降機構13を制御する。
【0037】次に解析装置24について詳しく説明す
る。解析装置24はパソコン,ワークステーション等を
用いる。あるいは、これらをネットワークを介して大型
計算機につなぎ、温度解析の部分を大型計算機に代行さ
せてもよい。この解析装置24には放射,伝導および対
流伝熱を扱って処理室全体の温度分布を計算するプログ
ラムが組み込まれている。プログラムは3次元計算が可
能なもの、あるいは処理室の部分を円筒として扱う2次
元軸対称問題を解析できる。
る。解析装置24はパソコン,ワークステーション等を
用いる。あるいは、これらをネットワークを介して大型
計算機につなぎ、温度解析の部分を大型計算機に代行さ
せてもよい。この解析装置24には放射,伝導および対
流伝熱を扱って処理室全体の温度分布を計算するプログ
ラムが組み込まれている。プログラムは3次元計算が可
能なもの、あるいは処理室の部分を円筒として扱う2次
元軸対称問題を解析できる。
【0038】このプログラムの例は文献「縦形拡散装置
におけるウエハ温度分布の解析:日本機械学会論文集、
第57巻543号(1991−11)」等に開示されて
いる。あらかじめ、プログラムには温度解析に必要なデ
ータ(各部の寸法,熱伝導率,比熱,密度,放射率,ヒ
ータ最大発熱量,外部熱電対8の位置など)は入力して
おく。このプログラムはヒータの発熱量を与えた温度解
析の他に、ヒータ近傍の適当な点の温度を設定温度に一
致させるように制御する解析が可能になっている。後者
は実際の拡散装置の温度制御をプログラム上で再現する
ためのものである。この場合、外部熱電対8の示す温度
が問題になるが、均熱管2の温度分布の測定結果と比較
することによって、一例として次のような方法で表す。
すなわち、外部熱電対8の指示温度はヒータ1と均熱管
2の温度の中間の値になると予想されるので、両者の温
度に適当な重みを付けた平均値として与える。
におけるウエハ温度分布の解析:日本機械学会論文集、
第57巻543号(1991−11)」等に開示されて
いる。あらかじめ、プログラムには温度解析に必要なデ
ータ(各部の寸法,熱伝導率,比熱,密度,放射率,ヒ
ータ最大発熱量,外部熱電対8の位置など)は入力して
おく。このプログラムはヒータの発熱量を与えた温度解
析の他に、ヒータ近傍の適当な点の温度を設定温度に一
致させるように制御する解析が可能になっている。後者
は実際の拡散装置の温度制御をプログラム上で再現する
ためのものである。この場合、外部熱電対8の示す温度
が問題になるが、均熱管2の温度分布の測定結果と比較
することによって、一例として次のような方法で表す。
すなわち、外部熱電対8の指示温度はヒータ1と均熱管
2の温度の中間の値になると予想されるので、両者の温
度に適当な重みを付けた平均値として与える。
【0039】次にこれらを使って設定温度を調整する場
合のフローチャートを図2に示す。手順を箇条書きにす
ると以下のようになる。
合のフローチャートを図2に示す。手順を箇条書きにす
ると以下のようになる。
【0040】 処理温度を決定する。
【0041】 ウエハ4,ボート6を反応管3内に入
れずにキャップ5を閉じて、定常状態の均熱管2の内側
の上下方向の温度分布を測定し、その測定結果を解析装
置24に送る。
れずにキャップ5を閉じて、定常状態の均熱管2の内側
の上下方向の温度分布を測定し、その測定結果を解析装
置24に送る。
【0042】 解析装置24は測定した均熱管2の温
度分布に、計算で求めた均熱管2の温度分布が一致する
ように計算上でのヒータ1の発熱量を調整する。
度分布に、計算で求めた均熱管2の温度分布が一致する
ように計算上でのヒータ1の発熱量を調整する。
【0043】 解析装置24は手順で計算した結果
から、外部熱電対8と同じ高さのヒータ1及び均熱管2
の温度のデータを抜き出し、この二つの値の重み付き平
均値として表したときの関係式を求める。
から、外部熱電対8と同じ高さのヒータ1及び均熱管2
の温度のデータを抜き出し、この二つの値の重み付き平
均値として表したときの関係式を求める。
【0044】 解析装置24は、処理中のウエハ4列
の温度分布が均一になるように設定温度を変更した場合
の計算を行い、各ゾーンの最適な設定温度を求める。
の温度分布が均一になるように設定温度を変更した場合
の計算を行い、各ゾーンの最適な設定温度を求める。
【0045】 短時間の処理をする場合には、ウエハ
4の挿入時に設定温度を時間的に変化させる必要がある
ので、ウエハ4列の上下方向の温度分布が最も短時間で
均一になるような設定温度のパターンを求める。
4の挿入時に設定温度を時間的に変化させる必要がある
ので、ウエハ4列の上下方向の温度分布が最も短時間で
均一になるような設定温度のパターンを求める。
【0046】 解析手段18は最適化された設定温度
のデータを温度調節装置21に送る。
のデータを温度調節装置21に送る。
【0047】 温度調節装置21はこのデータに基づ
いてヒータの設定温度を変化させる。
いてヒータの設定温度を変化させる。
【0048】以上の手順により、縦型拡散装置で処理す
るウエハ列の温度分布を均一にし、かつリカバリ時間を
最短にできるヒータの設定温度を自動的にもとめること
ができる。
るウエハ列の温度分布を均一にし、かつリカバリ時間を
最短にできるヒータの設定温度を自動的にもとめること
ができる。
【0049】また、本発明ではウエハの温度を決める主
たる要因である均熱管2の温度を直接測定した結果を基
にウエハ列の温度を求めるので、異なった装置間であっ
ても実際のウエハの温度を一致させることが容易にな
る。具体的には縦形拡散装置が複数ある場合、各々の装
置の解析装置24を接続する。このように各解析装置2
4は、あらかじめ均熱管3の温度と制御用熱電対8の温
度との関係を求めてあるから、それぞれの拡散装置の均
熱管3の温度分布が同じになるヒータ設定温度を求める
ことができる。したがって、一つの拡散装置でウエハを
均一に処理できる温度条件(ヒータ設定温度)がわかれ
ば、その均熱管3の温度分布を測定し、他の拡散装置の
均熱管3が同じ温度分布になるヒータ設定温度を求めれ
ば、その装置でもウエハ温度は均一にできる。
たる要因である均熱管2の温度を直接測定した結果を基
にウエハ列の温度を求めるので、異なった装置間であっ
ても実際のウエハの温度を一致させることが容易にな
る。具体的には縦形拡散装置が複数ある場合、各々の装
置の解析装置24を接続する。このように各解析装置2
4は、あらかじめ均熱管3の温度と制御用熱電対8の温
度との関係を求めてあるから、それぞれの拡散装置の均
熱管3の温度分布が同じになるヒータ設定温度を求める
ことができる。したがって、一つの拡散装置でウエハを
均一に処理できる温度条件(ヒータ設定温度)がわかれ
ば、その均熱管3の温度分布を測定し、他の拡散装置の
均熱管3が同じ温度分布になるヒータ設定温度を求めれ
ば、その装置でもウエハ温度は均一にできる。
【0050】〈実施例2〉図3は本発明を適用した枚葉
拡散装置の処理室の断面構造と、制御系を示した図であ
る。
拡散装置の処理室の断面構造と、制御系を示した図であ
る。
【0051】まず、均熱管108の温度を測定する手段
について説明する。反応管110と均熱管108の隙間
に石英治具112に固定した石英プリズム111が挿入
され、均熱管108が放射する赤外線を90度曲げて処
理室の下方に設置した放射温度計114で温度を測定す
る。この放射温度計114はトラバース装置113に固
定されており、上下および左右方向に移動しての均熱管
108の温度分布を測定できる構造になっている。
について説明する。反応管110と均熱管108の隙間
に石英治具112に固定した石英プリズム111が挿入
され、均熱管108が放射する赤外線を90度曲げて処
理室の下方に設置した放射温度計114で温度を測定す
る。この放射温度計114はトラバース装置113に固
定されており、上下および左右方向に移動しての均熱管
108の温度分布を測定できる構造になっている。
【0052】次に、ヒータ設定温度を調整する手順につ
いて説明する。測定した均熱管2の温度分布をもとに解
析手段24はウエハ4が挿入されたときの加熱炉18,
ウエハ4,挿入治具16の温度を計算する。ウエハ4の
温度は図4に示すように上部の温度が先に上昇し、下部
の温度が後から上昇する。ここで、ウエハ4の上部と下
部とで処理中の積算された処理量が一致するように、ヒ
ータ設定温度を変化させ、その時の温度分布を計算して
最適な設定温度を求める。制御用熱電対8の値がこの最
適値に一致するようにヒータ温度調節器によってヒータ
発熱量が制御される。
いて説明する。測定した均熱管2の温度分布をもとに解
析手段24はウエハ4が挿入されたときの加熱炉18,
ウエハ4,挿入治具16の温度を計算する。ウエハ4の
温度は図4に示すように上部の温度が先に上昇し、下部
の温度が後から上昇する。ここで、ウエハ4の上部と下
部とで処理中の積算された処理量が一致するように、ヒ
ータ設定温度を変化させ、その時の温度分布を計算して
最適な設定温度を求める。制御用熱電対8の値がこの最
適値に一致するようにヒータ温度調節器によってヒータ
発熱量が制御される。
【0053】加熱時間と酸化膜厚さの関係を図5に示
す。これはヒータの中央を947℃、上方を940℃、
側方を934℃、下方を979℃に設定してウエハを酸
化した場合の測定データである。この設定温度は3分処
理の場合にウエハ面内で酸化膜厚さが最も均一になるよ
うに調整した温度条件である。酸化膜厚さのばらつきは
3分で最小になり、処理時間がこれより短い場合も長い
場合にもばらつきが大きくなっている。このように、処
理時間によって設定温度を変える必要があるので、この
ような手順によってヒータ設定温度を処理毎に最適化す
る。
す。これはヒータの中央を947℃、上方を940℃、
側方を934℃、下方を979℃に設定してウエハを酸
化した場合の測定データである。この設定温度は3分処
理の場合にウエハ面内で酸化膜厚さが最も均一になるよ
うに調整した温度条件である。酸化膜厚さのばらつきは
3分で最小になり、処理時間がこれより短い場合も長い
場合にもばらつきが大きくなっている。このように、処
理時間によって設定温度を変える必要があるので、この
ような手順によってヒータ設定温度を処理毎に最適化す
る。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、拡散装置あるいはCV
D装置などにおいて、従来ヒータの設定温度を最適化す
る条件出し作業に要していた時間を短縮し、装置の実質
的な稼動率を向上させることができる。また、ウエハ毎
あるいはバッチ毎の処理温度のばらつきを小さくして均
一な熱処理ができる。さらに、装置によって処理温度が
異なるという欠点がなくなる。
D装置などにおいて、従来ヒータの設定温度を最適化す
る条件出し作業に要していた時間を短縮し、装置の実質
的な稼動率を向上させることができる。また、ウエハ毎
あるいはバッチ毎の処理温度のばらつきを小さくして均
一な熱処理ができる。さらに、装置によって処理温度が
異なるという欠点がなくなる。
【図1】縦形拡散装置に本発明を適用した実施例示すブ
ロック図。
ロック図。
【図2】縦形拡散装置のヒータ温度設定手順を示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図3】枚葉拡散装置に本発明を適用した実施例を示す
ブロック。
ブロック。
【図4】枚葉拡散装置におけるウエハの温度上昇の様子
を示す特性。
を示す特性。
【図5】枚葉拡散装置でウエハを酸化した場合の酸化時
間と膜厚の関係を示す特性図。
間と膜厚の関係を示す特性図。
【図6】縦形拡散装置の概略構造のブロック図。
【図7】縦形拡散装置の従来のヒータ温度設定手順を示
すフローチャート。
すフローチャート。
【図8】枚葉拡散装置の処理室の断面構造と制御系を示
すブロック図。
すブロック図。
【図9】枚葉拡散装置のヒータ分割を詳細に示す斜視
図。
図。
1,1a〜1h…ヒータ、2…均熱管、3…反応管、4
…ウエハ、5…キャップ、6…ボート、7…昇降機、1
0…石英管、11…プリズム、12…温度測定治具、1
3…昇降機構、14…放射温度計、15…断熱材、20
…主制御装置、21…熱処理温度調整装置、22…機構
制御装置、24…解析手段、25a〜25e…ヒータ温
度調整装置、26a〜26e…ヒータ電源。
…ウエハ、5…キャップ、6…ボート、7…昇降機、1
0…石英管、11…プリズム、12…温度測定治具、1
3…昇降機構、14…放射温度計、15…断熱材、20
…主制御装置、21…熱処理温度調整装置、22…機構
制御装置、24…解析手段、25a〜25e…ヒータ温
度調整装置、26a〜26e…ヒータ電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内野 敏幸 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所武蔵工場内 (72)発明者 土山 洋史 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所武蔵工場内
Claims (1)
- 【請求項1】ウエハを加熱するためのヒータと、前記ヒ
ータの発熱量を制御する手段と、前記ウエハを耐熱性治
具に搭載して前記ヒータ内に出し入れする機構とそれを
制御する手段とを備えた半導体熱処理装置において、処
理室の内壁温度分布を測定するための計測手段と、測定
した結果から前記ウエハの温度を推定する手段とを備
え、推定した前記ウエハの温度が所定の値になるように
前記ヒータの設定温度を自動的に最適化する手段を設け
たことを特徴とする半導体熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6572892A JPH05267200A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 半導体熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6572892A JPH05267200A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 半導体熱処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05267200A true JPH05267200A (ja) | 1993-10-15 |
Family
ID=13295374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6572892A Pending JPH05267200A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 半導体熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05267200A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998046059A1 (en) * | 1997-04-04 | 1998-10-15 | Unisys Corporation | Temperature control system for an electronic device |
US6329643B1 (en) | 1999-09-02 | 2001-12-11 | Tokyo Electron Limited | Method of temperature-calibrating heat treating apparatus |
EP1320124A1 (en) * | 2000-07-25 | 2003-06-18 | Tokyo Electron Limited | Method of determining heat treatment conditions |
US6730885B2 (en) | 2000-07-06 | 2004-05-04 | Tokyo Electron Limited | Batch type heat treatment system, method for controlling same, and heat treatment method |
JP2006210768A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 熱処理装置及び基板の製造方法 |
KR100712040B1 (ko) * | 2005-06-10 | 2007-04-27 | 에스오아이테크 실리콘 온 인슐레이터 테크놀로지스 (에스.에이.) | 열처리 설비의 캘리브레이션 방법 |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP6572892A patent/JPH05267200A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998046059A1 (en) * | 1997-04-04 | 1998-10-15 | Unisys Corporation | Temperature control system for an electronic device |
US6329643B1 (en) | 1999-09-02 | 2001-12-11 | Tokyo Electron Limited | Method of temperature-calibrating heat treating apparatus |
KR100615763B1 (ko) * | 1999-09-02 | 2006-08-25 | 동경 엘렉트론 주식회사 | 열처리 장치의 온도 교정 방법 |
US6730885B2 (en) | 2000-07-06 | 2004-05-04 | Tokyo Electron Limited | Batch type heat treatment system, method for controlling same, and heat treatment method |
EP1320124A1 (en) * | 2000-07-25 | 2003-06-18 | Tokyo Electron Limited | Method of determining heat treatment conditions |
EP1320124A4 (en) * | 2000-07-25 | 2005-09-07 | Tokyo Electron Ltd | DETERMINATION OF THERMAL TREATMENT CONDITIONS |
US7138607B2 (en) | 2000-07-25 | 2006-11-21 | Tokyo Electron Limited | Determining method of thermal processing condition |
JP2006210768A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 熱処理装置及び基板の製造方法 |
KR100712040B1 (ko) * | 2005-06-10 | 2007-04-27 | 에스오아이테크 실리콘 온 인슐레이터 테크놀로지스 (에스.에이.) | 열처리 설비의 캘리브레이션 방법 |
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