JPH05244926A - 酒米処理方法及びその装置 - Google Patents
酒米処理方法及びその装置Info
- Publication number
- JPH05244926A JPH05244926A JP8331592A JP8331592A JPH05244926A JP H05244926 A JPH05244926 A JP H05244926A JP 8331592 A JP8331592 A JP 8331592A JP 8331592 A JP8331592 A JP 8331592A JP H05244926 A JPH05244926 A JP H05244926A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rice
- water
- inner cylinder
- screw
- grain
- Prior art date
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- Pending
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- Alcoholic Beverages (AREA)
- Adjustment And Processing Of Grains (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 長期間の「枯らし」や調質を行うことなく、
また、低含水率による裂開及び吸水量の増加をなくして
常に良質の蒸米を得る。 【構成】 原料米を冷却しながら精米歩合80%以下に
精米し、この白米を、終端部に脱水部112を備えた内
筒106とスクリュー119とからなる連続洗米機によ
り洗米・脱水して含水率14〜17%の酒米を得る。
また、低含水率による裂開及び吸水量の増加をなくして
常に良質の蒸米を得る。 【構成】 原料米を冷却しながら精米歩合80%以下に
精米し、この白米を、終端部に脱水部112を備えた内
筒106とスクリュー119とからなる連続洗米機によ
り洗米・脱水して含水率14〜17%の酒米を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は清酒醸造における酒米処
理方法及びその装置に関する。
理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】品質が良く、かつ、再現性のある清酒造
りにおいては良い蒸米を造ることが極めて重要なことで
あり、酒造りの出発点は蒸米にあり、とも言われてい
る。良い蒸米とは製麹(きく)工程や仕込み等に適した
蒸米のことであり、換言すれば、完全にアルファ(α)
化されて膨らみがあり、適当な硬さがあって(外硬内
軟)表面がべたつかない(サバケが良い)ものであり、
つまり、蒸米が適度な含水率(水分重量の蒸米全体重量
に対する割合)を有することである。そのためには、洗
米や浸漬(せき)によって裂開(胴割れによる開口)が
生じることがなく、かつ、適度に吸水する白米にする必
要がある。
りにおいては良い蒸米を造ることが極めて重要なことで
あり、酒造りの出発点は蒸米にあり、とも言われてい
る。良い蒸米とは製麹(きく)工程や仕込み等に適した
蒸米のことであり、換言すれば、完全にアルファ(α)
化されて膨らみがあり、適当な硬さがあって(外硬内
軟)表面がべたつかない(サバケが良い)ものであり、
つまり、蒸米が適度な含水率(水分重量の蒸米全体重量
に対する割合)を有することである。そのためには、洗
米や浸漬(せき)によって裂開(胴割れによる開口)が
生じることがなく、かつ、適度に吸水する白米にする必
要がある。
【0003】精米歩合(白米重量の玄米重量に対する割
合)75%以下とされる酒米を得るには、金剛ロールを
備えた循環式研削精米方法が一般的であるが、搗(と
う)精が進んで精米歩合80%程度に達すると精白作用
が著しく緩慢となり、そのため、長時間にわたって精白
室を何十回も循環させることになるが、精米能率の低下
とともに発熱が大きくなって、米温が加速度的に上昇す
るようになる(50〜60℃)。その結果、精米当初の
米粒含水率13〜15%が漸減して9〜11%の低含水
率の白米となってしまう。
合)75%以下とされる酒米を得るには、金剛ロールを
備えた循環式研削精米方法が一般的であるが、搗(と
う)精が進んで精米歩合80%程度に達すると精白作用
が著しく緩慢となり、そのため、長時間にわたって精白
室を何十回も循環させることになるが、精米能率の低下
とともに発熱が大きくなって、米温が加速度的に上昇す
るようになる(50〜60℃)。その結果、精米当初の
米粒含水率13〜15%が漸減して9〜11%の低含水
率の白米となってしまう。
【0004】低含水率の米粒を水中に浸すと、米粒内の
細胞間げきが比較的粗い腹側からの急激な過度の吸水に
より体積ひずみを生じ、裂開が起きる。このような裂開
のある米粒は、蒸煮時にデンプンが溶出してべたついた
蒸米になるとともに、裂開率が高いと蒸米の溶解(被糖
化性)が速く進み過ぎて酒質が劣化したり、溶解管理が
難しくなったりするといった問題点がある。
細胞間げきが比較的粗い腹側からの急激な過度の吸水に
より体積ひずみを生じ、裂開が起きる。このような裂開
のある米粒は、蒸煮時にデンプンが溶出してべたついた
蒸米になるとともに、裂開率が高いと蒸米の溶解(被糖
化性)が速く進み過ぎて酒質が劣化したり、溶解管理が
難しくなったりするといった問題点がある。
【0005】
【表1】 表1に精米歩合70%と50%の中生新千本と同60%
の五百万石における含水率と裂開率との関係を示す。こ
れによると、白米の含水率が小さいほど裂開率が高く、
また、同一品種ならば精米歩合の低い方が裂開率が高
く、更に、同一含水率では酒造好適米とされる五百万石
の方が裂開率が高いといえる(山田錦の場合は更に高率
になると推察される)。他方、図5は11%台及び12
%の低含水率の白米(長野県産米:美山錦)をそれぞれ
14%台に調質した後の裂開率の差を示すグラフであ
り、これによると、含水率を約14%以上にすることに
より、裂開率が大幅に減少することがわかる。
の五百万石における含水率と裂開率との関係を示す。こ
れによると、白米の含水率が小さいほど裂開率が高く、
また、同一品種ならば精米歩合の低い方が裂開率が高
く、更に、同一含水率では酒造好適米とされる五百万石
の方が裂開率が高いといえる(山田錦の場合は更に高率
になると推察される)。他方、図5は11%台及び12
%の低含水率の白米(長野県産米:美山錦)をそれぞれ
14%台に調質した後の裂開率の差を示すグラフであ
り、これによると、含水率を約14%以上にすることに
より、裂開率が大幅に減少することがわかる。
【0006】このように、低含水率の白米は裂開率が高
いという問題があるが、加えて、低含水率の白米ほど洗
米・浸漬時における吸水量が多くなり、べたついた蒸米
になることが周知である。これを図6(日本醸造協会発
行「吟醸と吟醸酵母」参考)に基づいて説明すると、精
米歩合75%(日本晴)においては、白米含水率12%
の場合、洗米・浸漬時の吸水率(白米に吸水される水の
割合)が35%程度に、蒸し上がりは同45%程度にな
り、他方、精米歩合50%の酒造好適米においては白米
含水率12%の場合、浸漬米含水率が40%で蒸米吸水
率は50%となり、これらを含水率(湿基準)でいうと
40%前後のかなり軟らかい蒸米となる。サバケがよ
く、べとつかない蒸米含水率としては40%未満、望ま
しくは38%以下であり、これを白米含水率に換算する
と、精米歩合50%の白米で17%付近になる(精米歩
合70%白米の場合は38%より少し低含水率とな
る)。
いという問題があるが、加えて、低含水率の白米ほど洗
米・浸漬時における吸水量が多くなり、べたついた蒸米
になることが周知である。これを図6(日本醸造協会発
行「吟醸と吟醸酵母」参考)に基づいて説明すると、精
米歩合75%(日本晴)においては、白米含水率12%
の場合、洗米・浸漬時の吸水率(白米に吸水される水の
割合)が35%程度に、蒸し上がりは同45%程度にな
り、他方、精米歩合50%の酒造好適米においては白米
含水率12%の場合、浸漬米含水率が40%で蒸米吸水
率は50%となり、これらを含水率(湿基準)でいうと
40%前後のかなり軟らかい蒸米となる。サバケがよ
く、べとつかない蒸米含水率としては40%未満、望ま
しくは38%以下であり、これを白米含水率に換算する
と、精米歩合50%の白米で17%付近になる(精米歩
合70%白米の場合は38%より少し低含水率とな
る)。
【0007】そこで、従来から、精米工程後の白米は、
放熱と水分調整のためタンク内で調質される。これは
「枯らし」と呼ばれているが、自然放熱のため長時間を
要するので、時間と枯らし用のタンクを節約するため、
ある程度米温が下がるとともに含水率が12〜13%に
なった時点で次工程の洗米・浸漬が行われることもあ
る。この際、酒造好適米を50〜30%歩合まで精米す
る吟醸酒用酒米においては、過分な吸水と裂開を防ぐた
め、経験と勘により秒単位の洗米・浸漬(=限定吸水)
を行っている。
放熱と水分調整のためタンク内で調質される。これは
「枯らし」と呼ばれているが、自然放熱のため長時間を
要するので、時間と枯らし用のタンクを節約するため、
ある程度米温が下がるとともに含水率が12〜13%に
なった時点で次工程の洗米・浸漬が行われることもあ
る。この際、酒造好適米を50〜30%歩合まで精米す
る吟醸酒用酒米においては、過分な吸水と裂開を防ぐた
め、経験と勘により秒単位の洗米・浸漬(=限定吸水)
を行っている。
【0008】以上のような背景において、精米後の白米
を、冷湿風供給手段を備えたタンクに張込んで調質した
り(特公昭61−27098等)、精米機の供給ホッパ
に加湿手段(特開昭57−1448等)や冷却手段(特
開昭56−20991等)を付設して精米中の水分ロス
をできるだけ抑えたりすることが提案されている。
を、冷湿風供給手段を備えたタンクに張込んで調質した
り(特公昭61−27098等)、精米機の供給ホッパ
に加湿手段(特開昭57−1448等)や冷却手段(特
開昭56−20991等)を付設して精米中の水分ロス
をできるだけ抑えたりすることが提案されている。
【0009】しかしながら、前記調質タンクにあっても
含水率を1%上昇するのに15〜20時間を要するうえ
に設置及び運転のコストが高価になり、また、精米工程
に加湿手段や冷却手段を備えたものは、いずれも大量の
湿風や冷風が直接米粒に接触するので、米粒表面に結露
してブロッキングや砕米発生の原因となっていた。ま
た、含水率11%以下の白米は米粒内組織の結合水が失
われることにより、洗米・浸漬時に化学反応による発熱
を伴い、そのため、水切り時などにおいて付着水が温水
となって更に吸水されることになり、裂開率が増加す
る。
含水率を1%上昇するのに15〜20時間を要するうえ
に設置及び運転のコストが高価になり、また、精米工程
に加湿手段や冷却手段を備えたものは、いずれも大量の
湿風や冷風が直接米粒に接触するので、米粒表面に結露
してブロッキングや砕米発生の原因となっていた。ま
た、含水率11%以下の白米は米粒内組織の結合水が失
われることにより、洗米・浸漬時に化学反応による発熱
を伴い、そのため、水切り時などにおいて付着水が温水
となって更に吸水されることになり、裂開率が増加す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
点にかんがみ、長期間の「枯らし」や調質を行うことな
く、しかも、低含水率による裂開率及び吸水量の増加を
なくして常に良質の蒸米を得ることのできる酒米処理方
法及びその装置を提供することを技術的課題とする。
点にかんがみ、長期間の「枯らし」や調質を行うことな
く、しかも、低含水率による裂開率及び吸水量の増加を
なくして常に良質の蒸米を得ることのできる酒米処理方
法及びその装置を提供することを技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、原料米を冷却しながら精米歩合80%以下に
精米し、この白米を洗米・脱水して含水率14〜17%
の酒米を得ることを特徴とし、そのための装置として
は、精白筒に研削精白転子を内設して精白室を形成し、
この精白室を同一米粒が循環するための循環行程を備え
るとともに、該循環行程の任意個所にヒートパイプから
なる米粒冷却装置を設けてなる酒米用精米機の後行程
に、次のイ〜ハからなる連続洗米機を設けたものであ
る。 イ.一端に給米路を、他端に排米路を各々形成した機枠
内に、前記給米路と飯米路とに連通する内筒を回転自在
に横設する。 ロ.該内筒の終端側を多孔壁の水切り部となすとともに
前記給米路内に水管を臨ませる。 ハ.前記内筒には内筒の回転方向と同方向で、かつ該内
筒よりも速く回転するスクリューを内装する。
本発明は、原料米を冷却しながら精米歩合80%以下に
精米し、この白米を洗米・脱水して含水率14〜17%
の酒米を得ることを特徴とし、そのための装置として
は、精白筒に研削精白転子を内設して精白室を形成し、
この精白室を同一米粒が循環するための循環行程を備え
るとともに、該循環行程の任意個所にヒートパイプから
なる米粒冷却装置を設けてなる酒米用精米機の後行程
に、次のイ〜ハからなる連続洗米機を設けたものであ
る。 イ.一端に給米路を、他端に排米路を各々形成した機枠
内に、前記給米路と飯米路とに連通する内筒を回転自在
に横設する。 ロ.該内筒の終端側を多孔壁の水切り部となすとともに
前記給米路内に水管を臨ませる。 ハ.前記内筒には内筒の回転方向と同方向で、かつ該内
筒よりも速く回転するスクリューを内装する。
【0012】前記スクリューは搬送方向とは逆方向に回
転させるとともに、前記内筒はこのスクリューと同方向
で、かつ、このスクリューよりも速く回転させることも
できる。
転させるとともに、前記内筒はこのスクリューと同方向
で、かつ、このスクリューよりも速く回転させることも
できる。
【0013】更に、前記米粒冷却装置は、前記循環行程
を形成するタンクに設けるとよい。
を形成するタンクに設けるとよい。
【0014】
【作用】循環行程により精白室を何回も通過する米粒
は、研削精白転子により搗精され、精米歩合が低下する
に伴ってその米温が上昇する傾向にあるが、前記循環行
程に設けたヒートパイプからなる米粒冷却装置によって
米粒が間接的に冷却され、米温上昇が抑制されるととも
に、当該米粒の含水率の低下も抑制される。
は、研削精白転子により搗精され、精米歩合が低下する
に伴ってその米温が上昇する傾向にあるが、前記循環行
程に設けたヒートパイプからなる米粒冷却装置によって
米粒が間接的に冷却され、米温上昇が抑制されるととも
に、当該米粒の含水率の低下も抑制される。
【0015】精米歩合80%以下に精米された米粒(白
米)は、次に、連続洗米機の給米路に供給され、給米路
内に設けた水管からの水とともに内筒内に流入し、遠心
力の作用により、回転する円筒内の内周壁に沿って円筒
状に広がるとともに、該内筒よりも速く回転するスクリ
ューによって排米路側に移送される。移送される間、米
粒は極短時間、水中に浸漬されて適度に吸水するとも
に、直ちに水切り部によって米粒表面の水が吹き飛ばさ
れる。
米)は、次に、連続洗米機の給米路に供給され、給米路
内に設けた水管からの水とともに内筒内に流入し、遠心
力の作用により、回転する円筒内の内周壁に沿って円筒
状に広がるとともに、該内筒よりも速く回転するスクリ
ューによって排米路側に移送される。移送される間、米
粒は極短時間、水中に浸漬されて適度に吸水するとも
に、直ちに水切り部によって米粒表面の水が吹き飛ばさ
れる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施するための好適な一実施
例を図面に基づいて説明する。第1図において、竪型研
削式精米機1の上方にタンク2を設けるとともに側方に
揚穀機6を立設して酒造精米装置を形成する。第1図及
び第2図において、タンク2を上載したフレ―ム1a内
には、上部から順に搗精部3・駆動部4・除糠部5が配
設される。すなわち、タンク2上部の投入口50は、フ
レ―ム1の近くに立設した揚穀機6の排出シュート46
と接続され、下端部には流量調節ハンドル7で作動する
弁8を備える。
例を図面に基づいて説明する。第1図において、竪型研
削式精米機1の上方にタンク2を設けるとともに側方に
揚穀機6を立設して酒造精米装置を形成する。第1図及
び第2図において、タンク2を上載したフレ―ム1a内
には、上部から順に搗精部3・駆動部4・除糠部5が配
設される。すなわち、タンク2上部の投入口50は、フ
レ―ム1の近くに立設した揚穀機6の排出シュート46
と接続され、下端部には流量調節ハンドル7で作動する
弁8を備える。
【0017】タンク2の下端は、上部外円筒9の上端部
の供給口10に連結される。上部外円筒9は末広がり
に、つまり円すい台状に形成されて下部外円筒11に接
続し、下部外円筒11の下端には排出口12を開口す
る。また、下部外円筒11内には主軸13によって回転
自在に精白ロール14が設けられる。精白ロール14
は、主軸13に軸着するロール取付盤15、ロール取付
盤15に載設するロール取付筒16、ロール取付筒16
に周設する金剛ロール17及び金剛ロール17を押さえ
付ける圧着盤18とからなる。そして、金剛ロール17
と下部外円筒11との間の空隙を精白室19となし、下
部外円筒11には精白室19に向く抵抗爪20を適宜に
設ける。
の供給口10に連結される。上部外円筒9は末広がり
に、つまり円すい台状に形成されて下部外円筒11に接
続し、下部外円筒11の下端には排出口12を開口す
る。また、下部外円筒11内には主軸13によって回転
自在に精白ロール14が設けられる。精白ロール14
は、主軸13に軸着するロール取付盤15、ロール取付
盤15に載設するロール取付筒16、ロール取付筒16
に周設する金剛ロール17及び金剛ロール17を押さえ
付ける圧着盤18とからなる。そして、金剛ロール17
と下部外円筒11との間の空隙を精白室19となし、下
部外円筒11には精白室19に向く抵抗爪20を適宜に
設ける。
【0018】一方、上部外円筒9内には、非回転部であ
るこの上部外円筒9内壁にステー21を介して固定する
円すい形の流穀用キャップ体22を設ける。すなわち、
前記キャップ体22の頂部22aを供給口10の中心部
に位置させるとともに、その下端開口内に、精白ロール
14の圧着盤18に当着した接続筒23をわずかな間隙
を介して嵌入し、キャップ体22と上部外円筒9との間
を給穀路45となす。この給穀路45の横断面積がどこ
でも同じになるよう、縦断面における給穀路45の形状
は、下方に向けてしだいに狭くなるよう形成される。
るこの上部外円筒9内壁にステー21を介して固定する
円すい形の流穀用キャップ体22を設ける。すなわち、
前記キャップ体22の頂部22aを供給口10の中心部
に位置させるとともに、その下端開口内に、精白ロール
14の圧着盤18に当着した接続筒23をわずかな間隙
を介して嵌入し、キャップ体22と上部外円筒9との間
を給穀路45となす。この給穀路45の横断面積がどこ
でも同じになるよう、縦断面における給穀路45の形状
は、下方に向けてしだいに狭くなるよう形成される。
【0019】駆動部4には精白ロール14を回転させる
主軸13が、上部軸受24と下部軸受25とによって回
転自在に立設されるとともに、該主軸13に軸着したプ
ーリー26は図外の主電動機とVベルトによって連動・
連結してある。
主軸13が、上部軸受24と下部軸受25とによって回
転自在に立設されるとともに、該主軸13に軸着したプ
ーリー26は図外の主電動機とVベルトによって連動・
連結してある。
【0020】除糠部5は、メッシュの異なる金網27
A,27Bを重設した篩(ふるい)28からなり、供給
側を高く、排出側を低く傾斜するよう、軸29と板ばね
30とによって傾架し、篩28の裏面は、モータ31及
びカム用プーリ32によって駆動するカム33とロッド
34によって連結される。また、篩28の供給側には受
樋41を、排出側には排出樋36を、そして、金網27
A,27Bの下方には糠受樋37を、各々設けるととも
に、排出樋36は揚穀機6のホッパ38に、糠受樋37
はフレキシブルパイプ39を介して除糠ファン40に、
そして、受樋41は連絡樋35を介して、排出口12外
部に固着した排出樋42に、各々連絡される。
A,27Bを重設した篩(ふるい)28からなり、供給
側を高く、排出側を低く傾斜するよう、軸29と板ばね
30とによって傾架し、篩28の裏面は、モータ31及
びカム用プーリ32によって駆動するカム33とロッド
34によって連結される。また、篩28の供給側には受
樋41を、排出側には排出樋36を、そして、金網27
A,27Bの下方には糠受樋37を、各々設けるととも
に、排出樋36は揚穀機6のホッパ38に、糠受樋37
はフレキシブルパイプ39を介して除糠ファン40に、
そして、受樋41は連絡樋35を介して、排出口12外
部に固着した排出樋42に、各々連絡される。
【0021】以上のように、篩28・揚穀機6・タンク
2・給穀路45などにより、同一米粒が精白室19を何
回も通過するための循環行程が形成される。
2・給穀路45などにより、同一米粒が精白室19を何
回も通過するための循環行程が形成される。
【0022】なお、排出口12付近の精白室19内には
蹴(けり)出爪43を設けるとともに、排出口12外部
には排出口12に向けて分銅44によって付勢する抵抗
板45を装着する。
蹴(けり)出爪43を設けるとともに、排出口12外部
には排出口12に向けて分銅44によって付勢する抵抗
板45を装着する。
【0023】次に、第1図乃至第3図を参照してタンク
2について説明する。ほぼ四角柱のタンク2は架台51
によって立設され、下部をホッパー状に形成して竪型研
削式精米機1の供給口10に接続し、上部投入口50は
揚穀機6の排出シュート46に接続してある。そして、
タンク2上部空間を加湿室52となすべく、前記投入口
50に接続して横送りスクリュー53を設けるととも
に、該横送りスクリュー53に連結して揚送スクリュー
54を設ける。揚送スクリュー54のスクリュー軸55
は下端を閉塞(そく)した中空軸となし、該軸55周面
に複数の噴風孔56を設けるとともにスクリュー軸55
の開口端をパイプ57によって湿風発生装置58に接続
する。また、揚送スクリュー54上端部にはタンク四隅
方向に排出樋59…を各々突設し、各排出樋59の吐出
口には開閉弁60をそれぞれ装着し、タンク2外壁には
前記各開閉弁60…を作動させる4個のエアシリンダー
61…を設ける。
2について説明する。ほぼ四角柱のタンク2は架台51
によって立設され、下部をホッパー状に形成して竪型研
削式精米機1の供給口10に接続し、上部投入口50は
揚穀機6の排出シュート46に接続してある。そして、
タンク2上部空間を加湿室52となすべく、前記投入口
50に接続して横送りスクリュー53を設けるととも
に、該横送りスクリュー53に連結して揚送スクリュー
54を設ける。揚送スクリュー54のスクリュー軸55
は下端を閉塞(そく)した中空軸となし、該軸55周面
に複数の噴風孔56を設けるとともにスクリュー軸55
の開口端をパイプ57によって湿風発生装置58に接続
する。また、揚送スクリュー54上端部にはタンク四隅
方向に排出樋59…を各々突設し、各排出樋59の吐出
口には開閉弁60をそれぞれ装着し、タンク2外壁には
前記各開閉弁60…を作動させる4個のエアシリンダー
61…を設ける。
【0024】更に、タンク2内は、前記4個の排出樋5
9の各吐出口が上方に望むように4区画される。すなわ
ち、タンク2の対向する各側壁の中心線付近に掛け渡し
た平行な隔壁62,62と同63,63とを直交状に設
け、隔壁62,62間に形成される空間を放冷室64
に、隔壁63,63間に形成される空間を放冷室65
に、各々形成し、隔壁62,63とタンク2壁面とで囲
まれる4個の空間を第1区画室66、第2区画室67、
第3区画室68及び第4区画室69となす。そして、横
断面形状十字形をなす放冷室64,65の上・下端面は
各々閉鎖され、上端部には環状排風路70が、同下端部
には環状給風路71がそれぞれタンク外周壁に周設さ
れ、放冷室64,65の上端に設けた4つの排風用開口
72…と環状排風路70とが連通され、他方、放冷室6
4,65の下端に設けた4個の給風用開口73と環状給
風路71とが連通される。
9の各吐出口が上方に望むように4区画される。すなわ
ち、タンク2の対向する各側壁の中心線付近に掛け渡し
た平行な隔壁62,62と同63,63とを直交状に設
け、隔壁62,62間に形成される空間を放冷室64
に、隔壁63,63間に形成される空間を放冷室65
に、各々形成し、隔壁62,63とタンク2壁面とで囲
まれる4個の空間を第1区画室66、第2区画室67、
第3区画室68及び第4区画室69となす。そして、横
断面形状十字形をなす放冷室64,65の上・下端面は
各々閉鎖され、上端部には環状排風路70が、同下端部
には環状給風路71がそれぞれタンク外周壁に周設さ
れ、放冷室64,65の上端に設けた4つの排風用開口
72…と環状排風路70とが連通され、他方、放冷室6
4,65の下端に設けた4個の給風用開口73と環状給
風路71とが連通される。
【0025】前記環状排風路70と環状給風路71との
間における各区画室66〜69内には、米粒冷却手段と
してのヒートパイプ74…が交差状に多数植設される。
すなわち、各ヒートパイプ74…は、フィン75を放冷
室64又は放冷室65内に位置させ、隔壁62,62又
は隔壁63,63によりフィン75側をやや高く傾斜さ
せて配設し、各区画室66〜69内の米粒がヒートパイ
プ74…に接触しながら流下するよう形成される。ま
た、各区画室66〜69の下端には一区画分の切欠を有
するシャッター盤78が、モータ76及びチェーン77
によって回動可能に設けられる。
間における各区画室66〜69内には、米粒冷却手段と
してのヒートパイプ74…が交差状に多数植設される。
すなわち、各ヒートパイプ74…は、フィン75を放冷
室64又は放冷室65内に位置させ、隔壁62,62又
は隔壁63,63によりフィン75側をやや高く傾斜さ
せて配設し、各区画室66〜69内の米粒がヒートパイ
プ74…に接触しながら流下するよう形成される。ま
た、各区画室66〜69の下端には一区画分の切欠を有
するシャッター盤78が、モータ76及びチェーン77
によって回動可能に設けられる。
【0026】前記シャッター盤78下方のタンク2内に
は米温検出器79を装着し、環状給風路71と環状排風
路70とをタンク2外で連通する循環パイプ80にはフ
ァン81及び冷風発生装置82を介設するとともに、少
なくとも該冷風発生装置82には、タンク72下端部の
米温を設定する米温設定手段並びに米温検出器79の検
出値が前記米温設定手段によって設定された温度になる
ように冷風温度を調整する冷風制御部83を設ける。
は米温検出器79を装着し、環状給風路71と環状排風
路70とをタンク2外で連通する循環パイプ80にはフ
ァン81及び冷風発生装置82を介設するとともに、少
なくとも該冷風発生装置82には、タンク72下端部の
米温を設定する米温設定手段並びに米温検出器79の検
出値が前記米温設定手段によって設定された温度になる
ように冷風温度を調整する冷風制御部83を設ける。
【0027】次に、図4に基づいて連続洗米機100に
ついて説明する。一端に供給樋102を、他端に排出樋
103を各々設けた円筒形の機枠101内に、一対の軸
受104,軸受10軸受105を介して内筒106を回
転自在に横設する。内筒106の一端開口は、供給樋1
02とこれに接続する傾斜状の供給シュート107とで
形成される給米路108に連通するとともに、他端開口
は、排出樋103で形成される排米路110に連通し、
前記給米路108には流量調節手段(図示せず)を備え
た水管109の吐出口を臨ませる。また、前記内筒10
6の終端側は多孔壁111で形成して水切り部112と
なすとともに、それ以外の内筒106内部を浸漬部10
13となす。水切り部112の周囲は隔壁114によっ
て排水室115となし、排水室115下端の排水口11
6の下方には排水樋117を配設する。
ついて説明する。一端に供給樋102を、他端に排出樋
103を各々設けた円筒形の機枠101内に、一対の軸
受104,軸受10軸受105を介して内筒106を回
転自在に横設する。内筒106の一端開口は、供給樋1
02とこれに接続する傾斜状の供給シュート107とで
形成される給米路108に連通するとともに、他端開口
は、排出樋103で形成される排米路110に連通し、
前記給米路108には流量調節手段(図示せず)を備え
た水管109の吐出口を臨ませる。また、前記内筒10
6の終端側は多孔壁111で形成して水切り部112と
なすとともに、それ以外の内筒106内部を浸漬部10
13となす。水切り部112の周囲は隔壁114によっ
て排水室115となし、排水室115下端の排水口11
6の下方には排水樋117を配設する。
【0028】更に、内筒106内全長にわたって樹脂製
のスクリュー羽根118を有するスクリュー119を横
設する。すなわち、機枠101の両端に軸受120とブ
ッシュ121とでスクリュー軸122を回転自在に支持
し、スクリュー軸122の給米路108側端部には受動
プーリ123を軸着する。他方、内筒106の外周壁に
受動プーリ124を形成し、これら受動プーリ123,
124と、モータ125の両軸端に軸着した一対のモー
タプーリ126,127とをVベルト128,129に
よって連動・連結する。前記受動プーリ123,124
は、スクリュー119の方が内筒106よりも高速回転
するよう、スクリュー119の受動プーリ123の方が
内筒106の受動プーリ124よりも小径に形成され
る。また、スクリュー羽根118と内筒106のとの間
隙(げき)は 0.3mm程度となすとともに、水切り部11
2の多孔壁111は米粒が漏出しないよう形成するのは
言うまでもない。
のスクリュー羽根118を有するスクリュー119を横
設する。すなわち、機枠101の両端に軸受120とブ
ッシュ121とでスクリュー軸122を回転自在に支持
し、スクリュー軸122の給米路108側端部には受動
プーリ123を軸着する。他方、内筒106の外周壁に
受動プーリ124を形成し、これら受動プーリ123,
124と、モータ125の両軸端に軸着した一対のモー
タプーリ126,127とをVベルト128,129に
よって連動・連結する。前記受動プーリ123,124
は、スクリュー119の方が内筒106よりも高速回転
するよう、スクリュー119の受動プーリ123の方が
内筒106の受動プーリ124よりも小径に形成され
る。また、スクリュー羽根118と内筒106のとの間
隙(げき)は 0.3mm程度となすとともに、水切り部11
2の多孔壁111は米粒が漏出しないよう形成するのは
言うまでもない。
【0029】なお、機枠101底部には適宜、水抜孔1
30を穿設するとよく、また、スクリュー軸122に適
宜な撹拌手段を設けてもよい。
30を穿設するとよく、また、スクリュー軸122に適
宜な撹拌手段を設けてもよい。
【0030】以下、上記実施例における具体的作動につ
いて説明する。いま、外気温を30℃、米温を25℃、米粒
水分を15%としてタンク2の第1〜第3区画室66〜6
8内に1800キログラムの米粒(玄米)をほぼ均等に張込
み、流量5ton/H で竪型研削式精米機1の供給口10に
供給する。第1区画室66内の米粒は精白室19内に公
転しながら流入し、金剛ロール17による研削作用を受
けつつ精白室19下端に至り、蹴出爪43により抵抗板
45に抗して排出口12から順次流出する。排出口12
から流出した米粒は篩28に供給され、糠・砕米を除去
した後、揚穀機6によって揚穀され、排出シュート46
から投入口50に流下し、横送りスクリュー53及び揚
送スクリュー54を経て、ローテーションするため次に
第4区画室69内へ投入される。各区画室66〜69内
への投入切換は、該当する区画室上方の排出樋59の開
閉弁60をエアシリンダー61によって開閉することに
より行う。また、各区画室66〜69からの排出は、モ
ータ76を起動してシャッター盤78の切欠部を該当区
画室66〜69の下端に位置させて行う。
いて説明する。いま、外気温を30℃、米温を25℃、米粒
水分を15%としてタンク2の第1〜第3区画室66〜6
8内に1800キログラムの米粒(玄米)をほぼ均等に張込
み、流量5ton/H で竪型研削式精米機1の供給口10に
供給する。第1区画室66内の米粒は精白室19内に公
転しながら流入し、金剛ロール17による研削作用を受
けつつ精白室19下端に至り、蹴出爪43により抵抗板
45に抗して排出口12から順次流出する。排出口12
から流出した米粒は篩28に供給され、糠・砕米を除去
した後、揚穀機6によって揚穀され、排出シュート46
から投入口50に流下し、横送りスクリュー53及び揚
送スクリュー54を経て、ローテーションするため次に
第4区画室69内へ投入される。各区画室66〜69内
への投入切換は、該当する区画室上方の排出樋59の開
閉弁60をエアシリンダー61によって開閉することに
より行う。また、各区画室66〜69からの排出は、モ
ータ76を起動してシャッター盤78の切欠部を該当区
画室66〜69の下端に位置させて行う。
【0031】区画室から流下する米粒は、各区画室66
〜69内に 100本ずつ設けたヒートパイプ74…によっ
て冷却される。すなわち、精白室19内を通過すること
によって米温が上昇した米粒は、ヒートパイプ74…に
接触することにより熱を奪われ、ヒートパイプ74…に
伝達された熱はヒートパイプ74…内部の作動液を加熱
する。これにより、作動液面上に蒸気潜熱を内蔵した蒸
気がたまり、この蒸気はフィン75…側へ上昇して冷や
された後、再び液体となって液面に落下する。そして、
冷風発生装置82から環状給風路71を介して放冷室6
4,65内へ供給される冷風によってフィン175…が
冷却されることにより放冷が行われる。
〜69内に 100本ずつ設けたヒートパイプ74…によっ
て冷却される。すなわち、精白室19内を通過すること
によって米温が上昇した米粒は、ヒートパイプ74…に
接触することにより熱を奪われ、ヒートパイプ74…に
伝達された熱はヒートパイプ74…内部の作動液を加熱
する。これにより、作動液面上に蒸気潜熱を内蔵した蒸
気がたまり、この蒸気はフィン75…側へ上昇して冷や
された後、再び液体となって液面に落下する。そして、
冷風発生装置82から環状給風路71を介して放冷室6
4,65内へ供給される冷風によってフィン175…が
冷却されることにより放冷が行われる。
【0032】こうして、タンク2内の米粒は、精白室1
9内で上昇した米温をヒートパイプ74…によって冷却
され、再び精白室19に供給されて精白が進行するので
あるが、歩留まり80%程度になると精白作用が進まなく
なるとともに米温が加速度的に上昇するので、米粒に対
して加湿を開始する。すなわち、湿風発生装置58で生
成される湿風(ミスト)をスクリュー軸55を介して噴
風孔56…から噴出させ、揚送スクリュー54内を揚送
する米粒に均等に加湿を施す。加湿量は前述のとおりで
あるが、米粒がヒートパイプ74…によって比較的低温
に保持されるので、少量の水分量で水分添加が比較的容
易に行われる(米温が高いと水分が発散状態にあり、水
分添加が行われにくい)。また、加湿を行うことにより
米粒の冷却も効果的に行われる。冷風の温度は、米温検
出器79の検出値を冷風制御部83が取り込み、設定温
度、例えば35℃(夏季における室内温度相当)となるよ
う制御されるのであるが、米温がこの35℃を下回ったと
きは冷風は供給されず、所定の加湿のみが行われる。
9内で上昇した米温をヒートパイプ74…によって冷却
され、再び精白室19に供給されて精白が進行するので
あるが、歩留まり80%程度になると精白作用が進まなく
なるとともに米温が加速度的に上昇するので、米粒に対
して加湿を開始する。すなわち、湿風発生装置58で生
成される湿風(ミスト)をスクリュー軸55を介して噴
風孔56…から噴出させ、揚送スクリュー54内を揚送
する米粒に均等に加湿を施す。加湿量は前述のとおりで
あるが、米粒がヒートパイプ74…によって比較的低温
に保持されるので、少量の水分量で水分添加が比較的容
易に行われる(米温が高いと水分が発散状態にあり、水
分添加が行われにくい)。また、加湿を行うことにより
米粒の冷却も効果的に行われる。冷風の温度は、米温検
出器79の検出値を冷風制御部83が取り込み、設定温
度、例えば35℃(夏季における室内温度相当)となるよ
う制御されるのであるが、米温がこの35℃を下回ったと
きは冷風は供給されず、所定の加湿のみが行われる。
【0033】これにより、35℃以下という比較的低い米
温での酒造精米が可能となり、米粒の高温に伴う水分ロ
スが極力抑えられて仕上水分が適度に保たれる。なお、
原料米の水分が検査基準の上限付近の15%前後であっ
て、仕上歩留まりが70%程度のときは、水分ロスがあま
り大きくないので、加湿を行わず、35℃以下の冷却のみ
を行うことも可能である。
温での酒造精米が可能となり、米粒の高温に伴う水分ロ
スが極力抑えられて仕上水分が適度に保たれる。なお、
原料米の水分が検査基準の上限付近の15%前後であっ
て、仕上歩留まりが70%程度のときは、水分ロスがあま
り大きくないので、加湿を行わず、35℃以下の冷却のみ
を行うことも可能である。
【0034】なお、上記実施例においては、ヒートパイ
プ74…からなる米粒冷却装置をタンク2に設けたが、
精白室19を形成する下部外円筒11に植設することも
できる。
プ74…からなる米粒冷却装置をタンク2に設けたが、
精白室19を形成する下部外円筒11に植設することも
できる。
【0035】このように、米粒を冷却及び加湿しながら
精米することにより水分ロスが抑えられ、原料玄米の含
水率15%で室温30〜35℃の場合、精米歩合70%
において含水率14.4%、精米歩合50%において含
水率13.8%であった。この白米を、枯らし又は調質
タンクに張り込むことなく、以下のとおり連続洗米機に
より洗米・脱水を行った。
精米することにより水分ロスが抑えられ、原料玄米の含
水率15%で室温30〜35℃の場合、精米歩合70%
において含水率14.4%、精米歩合50%において含
水率13.8%であった。この白米を、枯らし又は調質
タンクに張り込むことなく、以下のとおり連続洗米機に
より洗米・脱水を行った。
【0036】モータ125を起動させると、スクリュー
119及び内筒106が同時に同方向へ回転を開始す
る。回転数は、例えば内筒106が毎分1600回転
で、スクリュー119が毎分1720回転とする。供給
樋102には図外のホッパーなどから投入された白米が
流下するとともに、水管109から水を供給する。水の
供給量は白米の供給量の1.5倍とし、例えば白米の流
量を毎時200キログラムとすると、水は毎時300キ
ログラムである。
119及び内筒106が同時に同方向へ回転を開始す
る。回転数は、例えば内筒106が毎分1600回転
で、スクリュー119が毎分1720回転とする。供給
樋102には図外のホッパーなどから投入された白米が
流下するとともに、水管109から水を供給する。水の
供給量は白米の供給量の1.5倍とし、例えば白米の流
量を毎時200キログラムとすると、水は毎時300キ
ログラムである。
【0037】このような条件の下で本装置の運転を開始
すると、供給樋102内を落下する精白米は、供給シュ
ート107を流下する間に水と接触し、そのまま内筒1
06内の浸漬部113へ流れ込む。内筒106は毎分1
600回転しているので、白米と水とは遠心力によって
内筒106の内周壁に沿って広がり、横断面の状態はほ
ぼ環状になる。一方、スクリュー119は毎分1720
回転であるので、スクリュー119が毎分120回転で
白米と水とを移送することになる。このため、水中に浸
漬された白米は、約4〜5秒で浸漬部113を通過する
ことになり、この間に、白米の表面が吸水して含水率が
2%程度上昇する。したがって、浸漬部113では米粒
表面が吸水するだけの時間があればよく、スクリュー1
19の回転数を変えることにより、浸漬部113の通過
時間は適宜設定する。
すると、供給樋102内を落下する精白米は、供給シュ
ート107を流下する間に水と接触し、そのまま内筒1
06内の浸漬部113へ流れ込む。内筒106は毎分1
600回転しているので、白米と水とは遠心力によって
内筒106の内周壁に沿って広がり、横断面の状態はほ
ぼ環状になる。一方、スクリュー119は毎分1720
回転であるので、スクリュー119が毎分120回転で
白米と水とを移送することになる。このため、水中に浸
漬された白米は、約4〜5秒で浸漬部113を通過する
ことになり、この間に、白米の表面が吸水して含水率が
2%程度上昇する。したがって、浸漬部113では米粒
表面が吸水するだけの時間があればよく、スクリュー1
19の回転数を変えることにより、浸漬部113の通過
時間は適宜設定する。
【0038】浸漬部113を通過した白米及び水は、次
に、水切り部112を1〜2秒で通過する間に、水が多
孔壁111から吹き飛ばされ、この水と共に、米粒表面
の軟化した糠片等も容易に剥離されて強制的に吹き飛ば
される。こうして、水切りされた白米、つまり、洗米さ
れた白米は、排出樋103内を落下して排出され、他
方、糠片混じりの汚濁水は、排水室115内に吹き飛ば
された後、排水樋117を経て排出される。こうして本
装置から排出された白米は、脱水されているので、付着
水によりそれ以上吸水することがなく、米粒表面に吸収
された適度の水分はゆっくりと内部へ浸透して均一化さ
れ、裂開が生じない。また、付着水がないので付着水の
浸入による裂開がない。
に、水切り部112を1〜2秒で通過する間に、水が多
孔壁111から吹き飛ばされ、この水と共に、米粒表面
の軟化した糠片等も容易に剥離されて強制的に吹き飛ば
される。こうして、水切りされた白米、つまり、洗米さ
れた白米は、排出樋103内を落下して排出され、他
方、糠片混じりの汚濁水は、排水室115内に吹き飛ば
された後、排水樋117を経て排出される。こうして本
装置から排出された白米は、脱水されているので、付着
水によりそれ以上吸水することがなく、米粒表面に吸収
された適度の水分はゆっくりと内部へ浸透して均一化さ
れ、裂開が生じない。また、付着水がないので付着水の
浸入による裂開がない。
【0039】上記実施例とは逆に、スクリュー119を
搬送方向の反対方向に、例えば毎分1600回転させる
とともに、内筒6をスクリュー119と同方向であっ
て、かつスクリュー119よりも速い、例えば毎分17
20回転とすることもできる。この場合は、上記実施例
に比べ、比重の違いにより水の方が米粒よりも速く移送
される傾向が是正され、米粒と水とは、高速で回転する
円筒106との回転差によって停止した状態となるスク
リュー羽根118に誘導されて移送される間に十分浸漬
作用を受けることができ、水分ロスの大きい白米にとっ
て効果的である。
搬送方向の反対方向に、例えば毎分1600回転させる
とともに、内筒6をスクリュー119と同方向であっ
て、かつスクリュー119よりも速い、例えば毎分17
20回転とすることもできる。この場合は、上記実施例
に比べ、比重の違いにより水の方が米粒よりも速く移送
される傾向が是正され、米粒と水とは、高速で回転する
円筒106との回転差によって停止した状態となるスク
リュー羽根118に誘導されて移送される間に十分浸漬
作用を受けることができ、水分ロスの大きい白米にとっ
て効果的である。
【0040】このようにして洗米・脱水を終えた白米の
含水率は、精米歩合70%の場合も同50%の場合も1
6%前後となり、次の浸漬工程において裂開又は多量な
吸水をすることなく、ほぼ同量の吸水量となり、含水率
32%程度のべたつかない蒸米が得られる。
含水率は、精米歩合70%の場合も同50%の場合も1
6%前後となり、次の浸漬工程において裂開又は多量な
吸水をすることなく、ほぼ同量の吸水量となり、含水率
32%程度のべたつかない蒸米が得られる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば以下
の効果がある。すなわち、冷却により米粒の放湿を極
力抑制しながら精米するので、従来の低含水率(9〜1
1%)の白米における洗米・浸漬時の列開がなく、安全
かつ短時間に適度の水分添加ができる。強制的な洗米
・脱水により、付着水による裂開がなく、ほぼ一定の含
水率の白米にすることができ、浸漬時の吸水量もほぼ差
違がなく、常時、均質の蒸米を得ることができる。含
水率14〜17%の白米にするので、高含水率白米とし
たときの腐敗等の問題がなく、また、浸漬時の吸水量
が、適度となり、過度の吸水がない。従来の「枯ら
し」や調質工程を大幅に削減することができる。
の効果がある。すなわち、冷却により米粒の放湿を極
力抑制しながら精米するので、従来の低含水率(9〜1
1%)の白米における洗米・浸漬時の列開がなく、安全
かつ短時間に適度の水分添加ができる。強制的な洗米
・脱水により、付着水による裂開がなく、ほぼ一定の含
水率の白米にすることができ、浸漬時の吸水量もほぼ差
違がなく、常時、均質の蒸米を得ることができる。含
水率14〜17%の白米にするので、高含水率白米とし
たときの腐敗等の問題がなく、また、浸漬時の吸水量
が、適度となり、過度の吸水がない。従来の「枯ら
し」や調質工程を大幅に削減することができる。
【図1】本発明の実施例における精米機を示す、一部破
断の側断面。
断の側断面。
【図2】第1図における一部拡大断面図。
【図3】第1図におけるタンクの拡大横断面図。
【図4】連続精米機の一実施例を示す縦断面図。
【図5】白米含水率と裂開率との関係を示すグラフ。
【図6】白米含水率と吸水率との関係を示すグラフ。
1 竪形研削式精米機 1a フレーム 2 タンク 3 搗精部 4 駆動部 5 除糠部 6 揚穀機 7 流量調節ハンドル 8 弁 9 上部外円筒 10 供給口 11 下部外円筒 12 排出口 13 主軸 14 精白ロール 15 ロール取付盤 16 ロール取付筒 17 金剛ロール 18 圧着盤 19 精白室 20 抵抗爪 21 ステー 22 流穀用キャップ体 23 接続筒 24 上部軸受 25 下部軸受 26 プーリ 27A 金網 27B 金網 28 篩 29 軸 30 板ばね 31 モータ 32 カム用プーリ 33 カム 34 ロッド 35 受樋 36 排出樋 37 糠受樋 38 ホッパ 39 フレキシブルパイプ 40 除糠ファン 41 連絡樋 42 排出樋 43 蹴出爪 44 分銅 45 給穀路 46 排出シュート 50 投入口 51 架台 52 加湿室 53 横送りスクリュー 54 揚送スクリュー 55 スクリュー軸 56 噴風孔 57 パイプ 58 湿風発生装置 59 排出樋 60 開閉弁 61 エアシリンダー 62 隔壁 63 隔壁 64 放冷室 65 放冷室 66 第1区画室 67 第2区画室 68 第3区画室 69 第4区画室 70 環状排風路 71 環状排風路 72 排風用開口 73 給風用開口 74 ヒートパイプ 75 フィン 76 モータ 77 チェーン 78 シャッター盤 79 米温検出器 80 循環パイプ 81 ファン 82 冷風発生装置 83 冷風制御部 100 連続洗米機 101 機枠 102 供給樋 103 排出樋 104 軸受 105 軸受 106 内筒 107 供給シュート 108 給米路 109 水管 110 排米路 111 多孔壁 112 水切り部 113 浸漬部 114 隔壁 115 排水室 116 排水口 117 排水樋 118 スクリュー羽根 119 スクリュー 120 軸受 121 スクリュー軸 123 受動プーリ 124 受動プーリ 125 モータ 126 モータープーリ 127 モータープーリ 128 Vベルト 129 Vベルト 130 水抜孔
Claims (4)
- 【請求項1】 原料米を冷却しながら精米歩合80%以
下に精米し、この白米を洗米・脱水して含水率14〜1
7%の酒米を得ることを特徴とする酒米処理方法。 - 【請求項2】 精白筒に研削精白転子を内設して精白室
を形成し、この精白室を同一米粒が循環するための循環
行程を備えるとともに、該循環行程の任意個所にヒート
パイプからなる米粒冷却装置を設けてなる酒米用精米機
の後工程に、次のイ〜ハからなる連続洗米機を設けたこ
とを特徴とする酒米処理装置。 イ.一端に給米路を、他端に排米路を各々形成した機枠
内に、前記給米路と排米路とに連通する内筒を回転自在
に横設する。 ロ.該内筒の終端側を多孔壁の水切部となすとともに前
記給米路内に水管を臨ませる。 ハ.前記内筒には内筒の回転方向と同方向で、かつ該内
筒よりも速く回転するスクリューを内装する。 - 【請求項3】 前記スクリューは搬送方向とは逆方向に
回転させるとともに、前記内筒はこのスクリューと同方
向で、かつ、このスクリューよりも速く回転させてなる
請求項2の酒米処理装置。 - 【請求項4】 前記米粒冷却装置は、前記循環行程を形
成するタンクに設けてなる請求項2又は3の酒米処理装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8331592A JPH05244926A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 酒米処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8331592A JPH05244926A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 酒米処理方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05244926A true JPH05244926A (ja) | 1993-09-24 |
Family
ID=13798994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8331592A Pending JPH05244926A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 酒米処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05244926A (ja) |
-
1992
- 1992-03-04 JP JP8331592A patent/JPH05244926A/ja active Pending
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