JPH05235268A - 強誘電体薄膜の製造方法 - Google Patents
強誘電体薄膜の製造方法Info
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Abstract
造を持つPZT薄膜の製造方法に於いて、アニール後の
Pb含有量をPZT薄膜の深さ方向にほぼ一様とし、良
好な強誘電体特性を得る。 【構成】アニール前、PZT前駆体薄膜は104から1
09の6層で形成されており、PZT前駆体薄膜のPb
含有量が、下部電極103側のPZT前駆体薄膜104
から表面側すなわち上部電極110側に行くにつれ増加
している。アニール後のPb含有量の深さ方向分布はほ
ぼ一様となる。 【効果】不揮発性メモリや、光スイッチ、キャパシタ、
赤外線センサ、超音波センサ、薄膜圧電振動子として利
用できる
Description
置に使用される強誘電体薄膜の製造方法に関し、特に鉛
を1成分として含む強誘電体薄膜の製造方法に関する。
イド・フィジックス(Journalof Appli
ed Physics)第64巻、1484項〜149
3項に記載されていた様に、強誘電体メモリ装置等に使
用される強誘電体キャパシタには、組成比が一様な前駆
体薄膜を形成した後アニールし、強誘電体薄膜を形成し
ていた。
る。
極103を形成し、下部電極103上に酸化鉛を過剰に
含む、一様な組成比を持つ強誘電体薄膜の前駆体である
PZT200をスパッタ法により形成した後、ペロブス
カイト構造の強誘電相を得るため、500℃から900
℃の温度でアニールしていた。
膜を得るには、強誘電体の前駆体薄膜を形成した後に後
処理として500℃から900℃程度の温度で、酸素雰
囲気中で1時間程度アニールを行い完全な強誘電相、す
なわちペロブスカイト構造を得ていた。
を形成する場合、Pb、チタン(Ti)、ジルコニウム
(Zr)の金属アルコキシドを化学量論組成のモル比で
均一溶液とし、これを下部電極上に塗布し、その後、7
00℃で焼成してはじめて強誘電相を得ることが出来
る。
成分として含む強誘電体薄膜を形成する場合、この様に
して下部電極上に形成された強誘電体の前駆体薄膜は、
アニール時に蒸気圧の高いPbが前駆体薄膜表面から蒸
発し、強誘電体薄膜の厚さ方向にPbの濃度分布が出来
てしまい、化学量論的組成に非常に近い一様な強誘電性
薄膜が有する特性に比べ、強誘電体薄膜の特性が著しく
劣化してしまうという問題点を有していた。
決しようとするもので、その目的とするところは、アニ
ール後に於いて強誘電体薄膜の厚さ方向のPb濃度分布
の変化を少なくし薄膜全体に於いて一様な組成、すなわ
ち化学量論的組成に非常に近い膜を形成し、強誘電体特
性の非常に良い膜を得る強誘電体薄膜の製造方法を提供
するところにある。
製造方法は、 (1)下部電極と上部電極の間に鉛(Pb)を1成分と
して含む強誘電体薄膜が挟まれた構造を持つ強誘電体薄
膜の製造方法に於いて、前記下部電極上に前記強誘電体
薄膜または強誘電体の前駆体薄膜を前記下部電極側で鉛
の濃度を低濃度に、前記上部電極側で鉛の濃度を高濃度
に形成する工程と、前記強誘電体または、前記強誘電体
の前駆体薄膜をアニールする工程と、前記上部電極を形
成する工程とからなることを特徴とする。
前駆体薄膜をアニールする工程と前記上部電極を形成す
る工程の順序が逆であることを特徴とする。
Tであることを特徴とする。
体の前駆体薄膜形成方法が、ゾル−ゲル法、スパッタ法
のいずれかであることを特徴とする。
施例を図1(a)〜(e)の製造工程断面図に基づき説
明する。
るための試料の製造方法について述べることにする。
応用すれば、強誘電体を用いた半導体メモリ装置を作る
ことが出来る。
法としてゾル−ゲル法を用いた。
基板101上に、化学的気相成長法により約5000Å
の二酸化珪素膜102を、更にスパッタ法により約20
00Åの白金(Pt)を下部電極103として順次形成
する。
1の強誘電体前駆体薄膜104を塗布する。この強誘電
体前駆体薄膜104は、Pb、Zr、Tiの金属アルコ
キシドを1.00:0.52:0.48のモル比で均一
溶液としたものである。
103上に塗布した後、酸素雰囲気中、200℃で20
分の仮焼成を行う。
500Åの第2から第6の強誘電体前駆体薄膜105、
106、107、108、109を同様にして形成す
る。
05、106、107、108、109はPb、Zr、
Tiの金属アルコキシドを下記に示すモル比で均一溶液
としたものである。
つれ、Pb濃度を増加するようにした。
も仮焼成を行なった。
1時間行うことにより、PZTの多結晶薄膜を形成する
ことが出来た。
10として厚さ1000ÅのPtをスパッタ法で形成し
た後、図1(e)の様に、普通のフォトリソグラフィー
を用いて上部電極110のPtを100μm角にパター
ニングした。
b濃度の深さプロファイルを示す。このように焼成後の
Pb濃度の深さ分布は、ほぼ一様となり化学量論的組成
に非常に近いものであった。
誘電体特性はソーヤ・タワー回路によるヒステリシスカ
ーブで測定された。測定は室温、50Hzの周波数で行
った。
V/cmと良好な強誘電性特性が 得られた。
塗布を6回行ったが、2回としてもよい。
体薄膜のPbモル比に比べて2回目に塗布する強誘電体
前駆体薄膜のPbモル比を上げてやればよい。
実施例を図5(a)〜(d)の製造工程断面図に基づき
説明する。
法として高周波マグネトロンスパッタ法を用いた。
と同様にして、シリコン基板101上に二酸化珪素膜1
02、下部電極103を形成する。
第1の強誘電体薄膜504を高周波マグネトロンスパッ
タ法により形成する。
0.5O3を用いた。
雰囲気ガスとし、20mTorr、パワー300Wとし
た。
けを25mTorrに増加してイン・シチュでスパッタ
デポジションを行ない、500Åの第2の強誘電体薄膜
505を形成した。
力だけを変化させることにより、デポジションされた薄
膜の組成比を変化させることは可能である。
圧力を増加させることによりPb濃度を増加させること
が出来る。
5は完全な強誘電相すなわちペロブスカイト構造を示さ
ない。
を示さないパイロクロア相の混合状態となっている。
時間アニールを行い多結晶の完全な強誘電体相を形成す
る。
施例と同様にして、100μm角のPtからなる上部電
極110を形成した。
のPb濃度の深さプロファイルを示す。
布は、ほぼ一様となり化学量論的組成に非常に近いもの
であった。
O3.1を用い、実施例2と同様の方法を用いて強誘電体
膜を製造した場合にもアニール後のPbの濃度の深さ分
布はほぼ一様となった。
cm2、抗電界は35kV/cmと良好な強誘電性特性
が得られた。
を2段階に分けてデポジションを行ったが、コンピュー
タ制御により、ガス圧力を連続的に増加させ、それにと
もなって強誘電体薄膜中のPb濃度を徐々に、増加させ
ることも可能である。
r分圧を増加させることによっても強誘電体薄膜中のP
b濃度を増加させることもできるし、ターゲットとシリ
コン基板の距離を増加させることによっても、強誘電体
薄膜中のPb濃度を増加させることが可能である。
てから上部電極110を形成したが、上部電極110を
形成した後、アニールを行なってもよい。
基板を用いたがマグネシア(MgO)、サファイア等他
の基板を用いても良い。
ちPb(ZrXTi1-X)O3、X=0.48、0.5を
用いて説明したが、他の組成比を持つPZTであっても
よいし、ランタン(La)をドーピングしたPLZTで
も勿論良いし、カルシウム(Ca)、バリウム(B
a)、マグネシウム(Mg)、ナイオビウム(Nb)、
ストロンチウム(Sr)等がドーピングされていても勿
論良い。
上説明したように下部電極と上部電極の間に鉛(Pb)
を1成分として含む強誘電体薄膜が挟まれた構造を持つ
強誘電体薄膜の製造方法に於いて、前記下部電極上に前
記強誘電体の前駆体薄膜を前記下部電極側で鉛の濃度を
低濃度に、前記上部電極側で鉛の濃度を高濃度に形成す
ることによって、アニールを行い完全な強誘電相を得た
後のPb組成比の上下方向のずれを極力無くす事によ
り、強誘電体特性の良好な薄膜を得ることが出来る効果
を有する。
れば、不揮発性メモリや、光スイッチ、キャパシタ、赤
外線センサ、超音波センサ、薄膜圧電振動子として利用
できるといった効果を有する。
を示す製造工程断面図である。
の断面構造図である。
の表面からの深さ依存性を示すグラフである。
特性を示す図である。
を示す製造工程断面図である。
の表面からの深さ依存性を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 下部電極と上部電極の間に鉛(Pb)を
1成分として含む強誘電体薄膜が挟まれた構造を持つ強
誘電体薄膜の製造方法に於いて、前記下部電極上に前記
強誘電体薄膜または前記強誘電体の前駆体薄膜を前記下
部電極側で鉛の濃度を低濃度に、前記上部電極側で鉛の
濃度を高濃度に形成する工程と、前記強誘電体薄膜また
は前記強誘電体の前駆体薄膜をアニールする工程と、前
記上部電極を形成する工程とからなることを特徴とする
強誘電体薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の強誘電体薄膜または強誘
電体の前駆体薄膜をアニールする工程と上部電極を形成
する工程の順序が逆であることを特徴とする強誘電体薄
膜の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の強誘電体薄膜がチタン酸
ジルコン酸鉛(PZT)、ランタンドープチタン酸ジル
コン酸鉛(PLZT)であることを特徴とする強誘電体
薄膜の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の強誘電体薄膜または強誘
電体の前駆体薄膜形成方法が、ゾル−ゲル法、スパッタ
法のいずれかであることを特徴とする強誘電体薄膜の製
造方法。
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