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JPH05212248A - 天然ガス燃焼排ガス中の窒素酸化物の浄化方法 - Google Patents

天然ガス燃焼排ガス中の窒素酸化物の浄化方法

Info

Publication number
JPH05212248A
JPH05212248A JP4250522A JP25052292A JPH05212248A JP H05212248 A JPH05212248 A JP H05212248A JP 4250522 A JP4250522 A JP 4250522A JP 25052292 A JP25052292 A JP 25052292A JP H05212248 A JPH05212248 A JP H05212248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
nox
exhaust gas
gas
natural gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4250522A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Tabata
健 田畑
Osamu Okada
治 岡田
Mikako Kouketsu
三佳子 纐纈
Yusuke Aoyanagi
祐介 青▲柳▼
Hiroki Fujita
弘樹 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP4250522A priority Critical patent/JPH05212248A/ja
Publication of JPH05212248A publication Critical patent/JPH05212248A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸素を含有する天然ガス燃焼排ガス中の窒素
酸化物の浄化方法を提供することを目的とする。 【構成】 酸素を含む天然ガス燃焼排ガスを、炭素数3
以上のパラフィン又は炭素数2以上のオレフィンの存在
下、Cu、Co、Mn、Fe、Ni、Zn及びAgから
選ばれた少なくとも1種類の金属を含有する選択還元触
媒に接触させ、排ガス中の窒素酸化物を還元浄化するこ
とからなる。本発明によれば、酸素及び水分を多量に含
有する天然ガス燃焼排ガスであっても、排ガス中の窒素
酸化物を効率的に除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然ガス燃焼排ガス中の
窒素酸化物の浄化方法に関する。より詳細には、天然ガ
スなどのメタンを主成分とする燃料を燃焼させた際に生
ずる、酸素を含む燃焼排ガス中の窒素酸化物の浄化方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市部の窒素酸化物(NOx)濃
度が一向に減少しないことを反映して、都市部の固定発
生源からのNOxの排出をより低減しようとする要求が
急速に高まってきている。それらの固定発生源の中に
は、燃焼法の改善によりNOx生成量を低減できるもの
もあるが、エンジンなど本質的に高い濃度のNOxを排
出するものも多い。従って、燃焼排ガス中のNOxを浄
化する技術が望まれているが、通常の燃焼排ガスには酸
素が大量に含まれており、排ガスの脱硝方法として従来
から用いられている三元触媒方式ではNOxを除去する
ことができない。そのような酸素過剰雰囲気下でNOx
を浄化できる技術としては、火力発電所等で用いられて
いるアンモニア脱硝法がある。これは、アンモニアが酸
素の存在下、NOxと選択的に反応することを利用した
もので、V25/TiO2系等の触媒を用い、アンモニ
アをNOxとほぼ等モルになるように制御して注入する
ことが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アンモニア脱
硝法では、有毒のアンモニアを用いるため、様々な付帯
設備が必要で装置が大がかりになり、都心の小規模の燃
焼排ガスのNOx低減には適用できないという問題があ
る。即ち、アンモニアが過剰になる条件では、アンモニ
アがスリップし、かえって有毒ガスを排出してしまう結
果となるため、実用上は脱硝率には限界があり、またN
Ox計を用いてNOx濃度を常にモニターし、アンモニ
ア注入量を厳密に制御する高価なシステムが必要であ
る。更に毒ガスをハンドリングするために様々な付帯設
備が必要で装置が大がかりになり、都市部の小型燃焼器
のNOx低減には事実上適用できないという問題があ
る。本発明は、このような問題を解消するためになされ
たもので、天然ガス燃焼排ガスのNOxを簡便且つ効率
的に浄化する方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き問題点に鑑みて、天然ガスの燃焼排ガスのように酸素
及び水分を多く含む排ガスの脱硝方法について鋭意研究
を重ねた結果、該燃焼排ガスに還元性の炭化水素を添加
し、ゼオライト、アルミナ、シリケート等に特定の遷移
金属を担持した触媒を用いると、該炭化水素によりNO
xを選択的に還元できることを見出して本発明を完成さ
せたものである。即ち、本発明は、酸素を含む天然ガス
燃焼排ガスを、炭素数3以上のパラフィン及び/又は炭
素数2以上のオレフィンの存在下、Cu、Co、Mn、
Fe、Ni、Zn及びAgから選ばれた少なくとも1種
類の金属を含有する選択還元触媒に接触させ、排ガス中
のNOxを還元浄化することからなる。
【0005】本発明では、酸素の存在下、NOxを炭化
水素で選択的に還元するための触媒(選択還元触媒)を
用いる。選択還元触媒としては、一般に、アルミナ、シ
リケート、シリカ−アルミナ、ゼオライト、ジルコニ
ア、イットリア、チタニア、マグネシアなどの固体酸酸
化物系の触媒や、それらに遷移金属を担持した触媒など
が知られており、希薄燃焼のガソリンエンジン排ガス中
のNOx低減に効果のあることが知られている。この場
合、該ガソリンエンジン排ガス中には高級炭化水素が含
まれているため、NOxを選択還元することができる。
しかし、日本の都市ガスとして供給されている天然ガス
には,メタンが80〜90%、エタンが5〜10%、プ
ロパン及びブタンが3〜10%程度含まれているだけ
で、更に高級な炭化水素は殆ど含まれていないため、燃
焼排ガス中には、炭化水素としては最も酸化されにくい
メタンがほとんどで、メタンではNOxの選択還元反応
は効果的に起こらず、一般に天然ガスの燃焼排ガスのN
Ox低減にはそのままでは使えない。
【0006】更に、天然ガスの燃焼排ガス中には、他の
炭化水素燃料の燃焼排ガスに比べ、水分が非常に多いた
め、炭化水素による選択還元反応は阻害を受けやすいと
いう問題がある。従来、水分による反応阻害のメカニズ
ムについては全く知られていなかったが、本発明者ら
は、炭化水素による脱硝が下記の2段階の反応により進
行すると仮定すると、 水は1段目の炭化水素の部分酸化ないし分解反応を著し
く阻害しており、2段目の選択還元反応の選択性[即
ち、CxHy(O)とO2との酸化反応に対する、CxHy
(O)とNOxとの反応の割合]にはあまり影響しない
ことを見出した。更に、炭化水素の酸化活性の高い触媒
を用いて、適当な温度領域で、外部から炭化水素を注入
することにより、水分による反応阻害の影響を低減で
き、排ガス中のNOxを選択的に還元できることを見出
した。本発明は上記の知見に基づいてなされたものであ
る。即ち、水分を含まない以外は天然ガスの燃焼排ガス
と同じ組成のガスを触媒に接触させたとき、NOxの選
択還元に効果的に寄与するとされている炭素数3以上の
炭化水素がそのままスリップしてくるような触媒系、た
とえば、γ−アルミナなどは、たとえ選択還元反応の選
択性がよく、そのときの脱硝率が十分に高いものでも、
水分を含んだときには、酸化活性が足りず全く使用に耐
えない。
【0007】従って、本発明では、もともとNOxの選
択還元触媒活性のあるアルミナ、シリケート、シリカ−
アルミナ、ゼオライト、ジルコニア、イットリア、チタ
ニア、マグネシア(好ましくはアルミナ、ゼオライト、
シリケート)などの担体に、酸化活性を与えるために遷
移金属を担持した触媒を用いる。遷移金属の中でも白金
族のような酸化活性の高過ぎる触媒の場合は、選択還元
反応の選択性が低下するので、好ましくは、遷移金属と
してCu、Co、Mn、Fe、Ni、Zn及びAgの中
から選ばれたものを少なくとも一つ以上含むことが望ま
しい。金属の含有量は用いる担体により大きく異なる
が、金属として0.1重量%から20重量%の間が好ま
しい。これより少ないと十分な酸化活性を得られず、こ
れより多いと金属の表面積の低下を招き、また本来担体
の持つNOxの選択還元反応活性を低下させてしまう。
より好ましくは、モルデナイト、ZSM−5、フェリエ
ライト等のゼオライトに、Co又はCuを少なくとも担
持した触媒を用い、最も好ましくは、Cuをイオン交換
担持したZSM−5を用いる。かかる触媒は、圧損を低
減するため、ハニカム状で使用するのが好ましく、触媒
自体をハニカム状に成型してもよいが、強度が足りない
ものでは、コージェライト等のハニカム構造物に触媒を
ウォシュコートしてもよく、例えば、次のようにして作
られる。
【0008】担体がゼオライトである場合には、金属は
イオン交換によって容易に担持される。即ち、Na型や
プロトン型のゼオライトを、室温から80℃程度の温度
で、遷移金属の水溶性塩の水溶液に浸漬することによ
り、Naやプロトンが脱離して遷移金属が交換担持され
る。このとき、水溶性塩としては、硝酸塩や酢酸塩など
がよい。遷移金属の種類により、適当なpHや金属濃度
は異なるが、例えば、Cuの場合、pHは7前後、濃度
は0.01M程度が好ましい。担体となるゼオライトは
細孔径が4〜8オングストローム程度がよく、また疎水
性のものが好ましく、例えば、Si/Al比が20〜1
00のZSM−5、モルデナイト、フェリエライト等が
好適に使用される。更に、アルミナ及びシリカからゼオ
ライトを水熱合成するときに、遷移金属を共存させ、取
り込ませてもよい。イオン交換の際に、Cuが安定にイ
オン交換されないと、使用中にCuOとなって凝集し、
著しく活性が低下することになる。Si/Al比の低い
ゼオライトでは、イオン交換率(1モルのCu2+と2モ
ルのNa+が交換するとして、全Naのうち、Cuに交
換した割合)が100%近くなるとCuOの凝集が進ん
でしまい、一方、ZSM−5のようにSi/Al比の高
いものでは、もともとイオン交換できるサイト数が少な
くなるので、理論的に交換可能なイオン交換率を超えて
担持すると、CuOになって凝集しやすくなる。従っ
て、Cu含有率としては、ゼオライト重量に対して、
0.5重量%〜5重量%、好ましくは、1重量%〜3重
量%が好ましい。これよりCuの含有量が少ないと、炭
化水素を十分に酸化・分解することができず、これより
多いと、使用中にCuOが凝集し、耐久性が低下する。
【0009】一方、担体としてγ−アルミナ、シリケー
ト等を用いる場合には、含浸法や沈澱法が用いられる。
即ち、高表面積のγ−アルミナ等を遷移金属の水溶性塩
の水溶液に浸漬する(含浸法)か、又はγ−アルミナ等
を遷移金属の水溶液中に懸濁し、激しく撹拌しながら炭
酸ナトリウムなどのアルカリ水溶液を滴下し、水溶液を
中和して担体上に遷移金属を沈澱させる(沈澱法)かし
て、担持する。
【0010】かくして遷移金属を担持した触媒前駆体
は、適当なバインダーを加えるなどしてスラリー状で耐
火性ハニカム担体にウォシュコートし、乾燥、焼成して
ハニカム触媒としてもよく、また触媒前駆体を乾燥後、
バインダーを加えるなどして、ハニカム状に成型、焼結
して触媒体としてもよい。一方、ゼオライト等の担体を
耐火性ハニカム担体にウォシュコートしたものを焼成
し、該焼成物を遷移金属の水溶性塩の水溶液に浸漬して
金属を担持し、又はゼオライト等をハニカム状に成型し
たものを金属塩の水溶液に浸漬して担持してもよく、か
かる方法により金属を担持した触媒前駆体を、乾燥後、
焼成してハニカム触媒体が得られる。
【0011】かくして得られた触媒体は、天然ガスを空
燃比1以上で燃焼した際に生ずる、酸素の存在する排ガ
ス中のNOxの浄化に用いられる。即ち、該燃焼排ガス
に炭素数3以上のパラフィン及び/又は炭素数2以上の
オレフィンを添加したガスと該触媒体を接触させること
により、排ガス中のNOxを還元浄化することができ
る。この際に用いられる炭化水素としては、炭素数3以
上のパラフィン又は炭素数2以上のオレフィンであれば
特に限定されず、これらの混合物を用いてもよい。かか
る炭化水素としては、例えば、プロパン、ブタン、イソ
ブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、セタ
ン、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセ
ン、ブタジエン、液化石油ガス、ナフサ、ガソリン、灯
油などが挙げられる。これらの炭化水素中、硫黄を著し
く多く含む軽油などは、触媒金属を被毒し、活性及び寿
命を低下させるので、硫黄として100ppm以下に脱
硫された炭化水素を用いるのが好ましい。なお、このと
き、炭化水素としてメタンやエタンを用いた場合、酸化
・分解反応が起こりにくいため、水分の反応阻害により
酸化反応が進まず、NOxの選択還元は起こりにくい。
【0012】また、炭化水素の添加量は、NOxの濃
度、酸素濃度などにより異なるが、炭化水素の排ガス中
の濃度がNOx濃度に対して、THC(全炭化水素濃
度、メタン換算)として、当量から当量の50倍の間と
なるように調整する。好ましくは、炭素数6以下の炭化
水素の場合、該当量の5倍から25倍、炭素数6を越え
る炭化水素の場合は、当量の2倍から10倍程度となる
ようにする。炭化水素濃度を高くすればするほど脱硝率
はよくなるが、同じTHC濃度でも高級な炭化水素ほど
選択性が高く効果的に働くため、少ない炭化水素でNO
x還元ができるが、逆に多く加えると炭化水素がスリッ
プしてしまい、好ましくない。
【0013】本発明では、触媒は350℃〜600℃、
好ましくは400℃〜500℃で使用される。これより
温度が低いと炭化水素の酸化・分解が進まず、また温度
が高いとNOx還元反応の選択性が低下し、炭化水素の
必要量が増加する。また、GHSV(Gaseous hourly sp
ace velocity)は5000〜100000の範囲で使用
され、好ましくは10000〜30000の範囲で使用
される。GHSVが大きくなりすぎると炭化水素が未反
応のままスリップし、小さすぎると触媒容器が大きくな
りすぎ、圧損が増大して燃焼器自体の特性を損なうおそ
れがあり、好ましくない。
【0014】本発明で開示される好ましい条件で天然ガ
ス排ガス中のNOxを浄化する場合には、未反応の炭化
水素や部分酸化物が触媒出口で大量にスリップすること
はなく、選択還元触媒の後流側に酸化触媒をおいて酸化
する必要はないが、排ガス中に未燃メタンがもともと含
まれる場合や、好ましい条件で実施できない場合、後流
側に酸化触媒を配してメタンや未反応炭化水素等を触媒
燃焼させてもよい。酸化触媒としては、従来から用いら
れている卑金属酸化物系触媒、金属担持触媒などの各種
酸化触媒を用いることができるが、活性の高い、Pt、
Rh、Pd、Ruなどを活性アルミナなどに担持した貴
金属系触媒が好ましい。例えば、コージェライトハニカ
ム上のアルミナウォシュコート層中に、ハニカム構造物
の見かけの体積に対してPdを1〜20g/リットル程
度含浸させたものを用いればよい。
【0015】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるもので
はない。 実施例1 Na型ZSM−5(Si/Al比35)をアンモニア性
硝酸銅水溶液(Cu2+=0.01M、pH=約7.5)
に浸漬して銅イオン交換したCu−ZSM−5(イオン
交換率105%、銅含有量1.6重量%)を、200セ
ル/平方インチのコージェライト担体にウォシュコート
し、乾燥、窒素雰囲気中550℃で焼成し、ハニカム触
媒を得た。該触媒を4cc充填した反応管に、500℃
で、天然ガスを内燃機関で空燃比2で燃焼したときに相
当する表1に示す組成(容量ベース、以下同様)の模擬
排ガスに、C38を1000ppmとなるように加えた
ガスを2リットル/min(GHSV=30000)で
流通させ、触媒出口のNOx濃度をNOxコンバーター
付きの化学発光式のNOx計で測定したところ、60p
pmであった。さらに、1000時間反応を続けたがN
Ox濃度は70ppmであった。
【0016】
【0017】実施例2 市販のNa型モルデナイト(Si/Al比5)を0.0
5M酢酸コバルト水溶液に浸漬してCoをイオン交換担
持したCo−モルデナイト(イオン交換率52%、コバ
ルト含有率4.9重量%)を、200セル/平方インチ
のコージェライト担体にウォシュコートし、乾燥、窒素
雰囲気中550℃で焼成し、ハニカム触媒を得た。該触
媒を用いる以外は、実施例1と同様にして活性試験を行
ったところ、触媒出口のNOx濃度は70ppmであっ
た。
【0018】比較例1 銅イオン交換したCu−ZSM−5のイオン交換率が3
0%(銅含有量0.47重量%)である以外は実施例1
と同様にしてハニカム触媒を得た。該触媒を用いる以外
は実施例1と同様にして活性試験を行ったところ、触媒
出口のNOx濃度は120ppmで、さらに、出口には
500ppmのプロパンがスリップしていた。この触媒
は、銅のイオン交換量がたりないため、水を多く含有す
るガス中では、十分な炭化水素酸化・分解能力がないた
めに、選択還元触媒としての活性が低くなる。
【0019】実施例3 Na型ZSM−5(Si/Al比25)から、銅イオン
を交換して得たCu−ZSM−5(イオン交換率190
%、銅含有量4.1重量%)を用いる以外は、実施例1
と同様にしてハニカム触媒を得た。該触媒を用いる以外
は実施例1同様にして活性試験を行い、触媒出口のNO
x濃度を測定したところ、60ppmであった。さら
に、1000時間反応を続けたところ、100ppmに
なっていた。このとき、出口には、プロパンが300p
pm検出された。この触媒では、初期は、実施例1と同
様な活性を示すが、使用中にCuがCuOとして凝集す
るために、水を多く含有するガス中では炭化水素酸化・
分解能力が徐々に低下してくるために、結果としてNO
xの選択還元活性が低下する傾向がある。
【0020】比較例2 Na型ZSM−5(Si/Al比50)をアンモニア性
硝酸銅水溶液(Cu2+=0.1M、pH=約7.5)に
浸漬し、銅イオンを担持したCu−ZSM−5(銅含有
量10.2重量%)を用いて、実施例1と同様にして、
ハニカム触媒を得た。該触媒を用いる以外は実施例1と
同様にして活性試験を行い、触媒出口のNOx濃度を測
定したところ、70ppmであったが、100時間後に
は、120ppmになっていた。このとき、出口にはプ
ロパンが550ppm検出された。この触媒は、実施例
1の触媒より劣るものの、十分な初期活性を示すが、使
用中にCuがCuOとして素早く凝集するために、水を
多く含有するガス中では、炭化水素酸化・分解能力が低
下し、NOxの選択還元触媒としては、長期の使用に耐
えないものとなる。
【0021】実施例4 市販の活性アルミナ(BET表面積400m2/g)を
200セル/平方インチのコージェライト担体にウォシ
ュコートし焼結した触媒前駆体をアンモニア性硝酸銅水
溶液(Cu2+=0.1M、pH=約7.5)に浸漬し、
銅を含浸担持させた後、乾燥、550℃で焼成し、ハニ
カム触媒体を得た。該ハニカム触媒体の見かけの容積に
対する銅の含有量は、5g/リットルであった。該触媒
を用いる以外は、実施例1と同様にして活性試験を行っ
たところ、触媒出口のNOx濃度は75ppmであっ
た。
【0022】比較例3 市販のγ−Al23を圧縮成型し、さらに1〜2mmに
破砕した触媒4ccを反応管に充填、500℃で、水が
含まれない以外は表1と同じ組成の模擬排ガスにC38
を1000ppmとなるように加えたガス400cc/
min(GHSV=6000)を該反応管に流通させ、
実施例1と同様にして出口のNOx濃度を測定したとこ
ろ、70ppmであった。このとき、出口には、未反応
のプロパンが多量排出されていた。さらに、表1の排ガ
ス組成の模擬排ガスを使う以外は同様にして、試験を行
ったところ、出口には、125ppmのNOxが検出さ
れた。このように燃焼排ガスに多量の水分が含まれてい
る場合、アルミナ触媒はSVの小さい条件でも活性が著
しく低下し、使用できなかった。
【0023】実施例5 水噴霧装置を備えたガスタービンで空燃比2で天然ガス
を燃焼させたところ、燃焼排ガス温度は、約500℃
で、排ガス組成は表2のごとくであった。このガスの一
部約30m3/hを分岐し、C3815リットル/hを
混合して、実施例1と同様にして得たハニカム触媒0.
6リットルを充填した触媒容器に導いた。触媒出口のN
Ox濃度を実施例1と同様にして測定した。その結果、
NOx濃度は35ppmであった。上記と同様の脱硝効
果をアンモニア脱硝法で得るには、排ガスを熱交換器に
通して一旦300℃前後に下げ、後述の触媒出口のNO
x濃度を化学発効式のNOx計で35ppmとなるよう
に制御された流量のアンモニアを注入し、市販のV25
/TiO2系触媒約3リットルに通すことによりなされ
るが、この場合、熱交換器、NOx計およびアンモニア
注入量の制御系が余分に必要となり、更に、触媒量も5
倍程度の大きさとなり、触媒層の大きさも大きくなって
しまう。
【0024】
【0025】実施例6 実施例1において、触媒層温度を450℃、C38の代
りにC36を用いる以外は実施例1と同様な条件で試験
し、触媒層出口のNOx濃度を測定したところ、45p
pmであった。さらに、1000時間反応を続けたがN
Ox濃度は55ppmであった。
【0026】
【発明の効果】本発明のNOxの浄化方法においては、
炭化水素の酸化・分解反応が水分により阻害されない活
性を有する選択還元触媒が用いられており、酸素及び水
分を多量に含む天然ガス燃焼排ガスにおいてもNOxを
効率的に除去することができ、更に、従来のアンモニア
脱硝法のように有毒なアンモニアを使用することがない
ので、アンモニア注入量の制御系や、アンモニアをハン
ドリングするために必要な設備が不要となり、触媒量も
少なくなり、システムが簡略化される。従って、本発明
によれば、簡便且つ効率的にNOxを除去することがで
き、更に小型の燃焼器にも経済的に適用できるという効
果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/72 A 8017−4G 23/74 A 8017−4G 29/24 A 7038−4G 29/34 A 7038−4G (72)発明者 青▲柳▼ 祐介 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 藤田 弘樹 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素を含む天然ガス燃焼排ガスを、炭
    素数3以上のパラフィン又は炭素数2以上のオレフィン
    の存在下、Cu、Co、Mn、Fe、Ni、Zn及びA
    gから選ばれた少なくとも1種類の金属を含有する選択
    還元触媒に接触させ、排ガス中の窒素酸化物を還元浄化
    することを特徴とする天然ガス燃焼排ガス中の窒素酸化
    物の浄化方法。
  2. 【請求項2】 選択還元触媒が、アルミナ、ゼオライ
    ト又はシリケートに、Cu、Co、Mn、Fe、Ni、
    Zn及びAgから選ばれた少なくとも1種類の金属を担
    持したものである請求項1記載の天然ガス燃焼排ガス中
    の窒素酸化物の浄化方法。
  3. 【請求項3】 選択還元触媒が、Cuをイオン交換担
    持したゼオライトであって、Cuの含有量がゼオライト
    重量に対して0.5〜5重量%である請求項2記載の天
    然ガス燃焼排ガス中の窒素酸化物の浄化方法。
JP4250522A 1991-08-26 1992-08-25 天然ガス燃焼排ガス中の窒素酸化物の浄化方法 Pending JPH05212248A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4250522A JPH05212248A (ja) 1991-08-26 1992-08-25 天然ガス燃焼排ガス中の窒素酸化物の浄化方法

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JP3-240430 1991-08-26
JP24043091 1991-08-26
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JP4250522A Pending JPH05212248A (ja) 1991-08-26 1992-08-25 天然ガス燃焼排ガス中の窒素酸化物の浄化方法

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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