JPH05183075A - 光半導体装置 - Google Patents
光半導体装置Info
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- JPH05183075A JPH05183075A JP3360709A JP36070991A JPH05183075A JP H05183075 A JPH05183075 A JP H05183075A JP 3360709 A JP3360709 A JP 3360709A JP 36070991 A JP36070991 A JP 36070991A JP H05183075 A JPH05183075 A JP H05183075A
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- silica
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- resin composition
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 内部応力が小さく、しかも低応力性に優れた
光半導体装置を提供する。 【構成】 下記の(A)〜(C)成分を含み、(C)成
分であるシリカ系粒子と、(A)および(B)成分を主
体とするエポキシ樹脂硬化体の屈折率との差が±0.0
1の範囲に設定されているエポキシ樹脂組成物を用いて
光半導体素子を封止する。 (A)透明性エポキシ樹脂。 (B)硬化剤。 (C)表面が平滑なシリカ系粒子。
光半導体装置を提供する。 【構成】 下記の(A)〜(C)成分を含み、(C)成
分であるシリカ系粒子と、(A)および(B)成分を主
体とするエポキシ樹脂硬化体の屈折率との差が±0.0
1の範囲に設定されているエポキシ樹脂組成物を用いて
光半導体素子を封止する。 (A)透明性エポキシ樹脂。 (B)硬化剤。 (C)表面が平滑なシリカ系粒子。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光透過率および低応
力性の双方に優れた封止樹脂により樹脂封止された光半
導体装置に関するものである。
力性の双方に優れた封止樹脂により樹脂封止された光半
導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光半導体素子を封止する際に用いられる
樹脂組成物としては、透明であることが要求され、一般
に、ビスフェノール型エポキシ樹脂,脂環式エポキシ樹
脂等のエポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤とからなるエポ
キシ樹脂組成物が用いられている。
樹脂組成物としては、透明であることが要求され、一般
に、ビスフェノール型エポキシ樹脂,脂環式エポキシ樹
脂等のエポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤とからなるエポ
キシ樹脂組成物が用いられている。
【0003】しかし、上記エポキシ樹脂組成物を封止樹
脂として用いると、エポキシ樹脂組成物の硬化時の硬化
収縮、または硬化温度から室温に冷却するときの冷却収
縮により、封止樹脂と光半導体素子の接着界面におい
て、封止樹脂と光半導体素子の線膨張係数の差に起因す
る歪みが生じ内部応力が発生する。その結果、光半導体
素子が劣化するという問題が生じる。このため、従来か
ら、上記内部応力を低減させる方法として、シリカ粒子
等の線膨張係数の小さい透明な無機粉末を添加してエポ
キシ樹脂組成物硬化体の線膨張係数を小さくし、光半導
体素子のそれに近似させる方法が提案され一部で実行さ
れている。
脂として用いると、エポキシ樹脂組成物の硬化時の硬化
収縮、または硬化温度から室温に冷却するときの冷却収
縮により、封止樹脂と光半導体素子の接着界面におい
て、封止樹脂と光半導体素子の線膨張係数の差に起因す
る歪みが生じ内部応力が発生する。その結果、光半導体
素子が劣化するという問題が生じる。このため、従来か
ら、上記内部応力を低減させる方法として、シリカ粒子
等の線膨張係数の小さい透明な無機粉末を添加してエポ
キシ樹脂組成物硬化体の線膨張係数を小さくし、光半導
体素子のそれに近似させる方法が提案され一部で実行さ
れている。
【0004】しかし、上記方法は、内部応力を低下させ
ることは可能でも、透明な無機粉末とエポキシ樹脂硬化
体との屈折率の差があるため、得られるエポキシ樹脂組
成物硬化体の光透過率が著しく低下するという光半導体
封止用樹脂組成物としては致命的な欠点を有している。
これに対し、上記欠点を解決するために、樹脂成分と透
明な無機粉末の屈折率の差を小さくする方法が提案され
実行されている(特開昭49−23847号)。
ることは可能でも、透明な無機粉末とエポキシ樹脂硬化
体との屈折率の差があるため、得られるエポキシ樹脂組
成物硬化体の光透過率が著しく低下するという光半導体
封止用樹脂組成物としては致命的な欠点を有している。
これに対し、上記欠点を解決するために、樹脂成分と透
明な無機粉末の屈折率の差を小さくする方法が提案され
実行されている(特開昭49−23847号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に樹
脂成分と透明な無機粉末の屈折率の差を小さくするだけ
では、例えば、厚み2mmのエポキシ樹脂硬化体の光透
過率は70%程度であり、高輝度の発光素子(LED)
等の高性能光半導体素子の封止樹脂組成物としては、不
充分であり、より光透過率の高い、しかも低応力性に優
れた光半導体封止用樹脂組成物が切望されている。
脂成分と透明な無機粉末の屈折率の差を小さくするだけ
では、例えば、厚み2mmのエポキシ樹脂硬化体の光透
過率は70%程度であり、高輝度の発光素子(LED)
等の高性能光半導体素子の封止樹脂組成物としては、不
充分であり、より光透過率の高い、しかも低応力性に優
れた光半導体封止用樹脂組成物が切望されている。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、内部応力が小さく、しかも低応力性に優れた
光半導体装置の提供をその目的とする。
たもので、内部応力が小さく、しかも低応力性に優れた
光半導体装置の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の光半導体装置は、下記の(A)〜(C)
成分を含み、(C)成分であるシリカ系粒子と、(A)
および(B)成分を主体とするエポキシ樹脂硬化体の屈
折率との差が±0.01の範囲に設定されているエポキ
シ樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止するという構
成をとる。 (A)透明性エポキシ樹脂。 (B)硬化剤。 (C)表面が平滑なシリカ系粒子。
め、この発明の光半導体装置は、下記の(A)〜(C)
成分を含み、(C)成分であるシリカ系粒子と、(A)
および(B)成分を主体とするエポキシ樹脂硬化体の屈
折率との差が±0.01の範囲に設定されているエポキ
シ樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止するという構
成をとる。 (A)透明性エポキシ樹脂。 (B)硬化剤。 (C)表面が平滑なシリカ系粒子。
【0008】
【作用】すなわち、本発明者らは、内部応力が小さくし
かも光透過性に優れた封止樹脂を得るために一連の研究
を重ねた。その研究の過程で、種々の粒子径のシリカ系
粒子を用いたところ、粒子径の大きい方が光透過率が高
くなる傾向を突き止めたが、ある程度粒子径が大きい場
合であっても、充分な光透過率は得られなかった。そこ
で、上記光透過性が低いのは、例えば見掛けは粒子径が
50μmの粒子であっても実際には、サブミクロンオー
ダーの微粒子(シリカ系微細片)が粒子表面に多数付着
あるいは遊離して存在しており、その微粒子が光を乱反
射させるのではないか、また球状溶融シリカのように粒
子の製造工程中で微粒子が副生成する場合は粒子表面に
微粒子が付着しているだけでなく、たとえその微粒子が
剥離しても微粒子の付着していた痕跡が粒子表面に残存
して表面が粗くなり、その粗さが光の乱反射を起こすた
めではないかと想起した。そして、このような乱反射を
防止し光透過率を高めるために、さらに研究を重ねた。
その結果、表面が平滑なシリカ系粒子を用い、さらにこ
のシリカ系粒子の屈折率をエポキシ樹脂硬化体のそれに
近似させると、透明で内部応力の低減された封止樹脂が
得られることを見出しこの発明に到達した。
かも光透過性に優れた封止樹脂を得るために一連の研究
を重ねた。その研究の過程で、種々の粒子径のシリカ系
粒子を用いたところ、粒子径の大きい方が光透過率が高
くなる傾向を突き止めたが、ある程度粒子径が大きい場
合であっても、充分な光透過率は得られなかった。そこ
で、上記光透過性が低いのは、例えば見掛けは粒子径が
50μmの粒子であっても実際には、サブミクロンオー
ダーの微粒子(シリカ系微細片)が粒子表面に多数付着
あるいは遊離して存在しており、その微粒子が光を乱反
射させるのではないか、また球状溶融シリカのように粒
子の製造工程中で微粒子が副生成する場合は粒子表面に
微粒子が付着しているだけでなく、たとえその微粒子が
剥離しても微粒子の付着していた痕跡が粒子表面に残存
して表面が粗くなり、その粗さが光の乱反射を起こすた
めではないかと想起した。そして、このような乱反射を
防止し光透過率を高めるために、さらに研究を重ねた。
その結果、表面が平滑なシリカ系粒子を用い、さらにこ
のシリカ系粒子の屈折率をエポキシ樹脂硬化体のそれに
近似させると、透明で内部応力の低減された封止樹脂が
得られることを見出しこの発明に到達した。
【0009】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0010】この発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、
透明性エポキシ樹脂(A成分)と、硬化剤(B成分)
と、特定のシリカ系粒子(C成分)とを用いて得られる
ものであって、通常、液状,粉末状もしくはこの粉末を
打錠したタブレット状のものが用いられる。
透明性エポキシ樹脂(A成分)と、硬化剤(B成分)
と、特定のシリカ系粒子(C成分)とを用いて得られる
ものであって、通常、液状,粉末状もしくはこの粉末を
打錠したタブレット状のものが用いられる。
【0011】上記透明性エポキシ樹脂(A成分)として
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂,脂環式エポキシ樹
脂が透明性を有するために好ましく用いられるが、場合
により他のエポキシ樹脂を併用してもよい。そして、上
記他のエポキシ樹脂を併用する場合、その配合割合は、
通常、エポキシ樹脂成分全体の50重量%(以下「%」
と略す)以下に設定するのが好適である。このようなエ
ポキシ樹脂としては、一般に、エポキシ当量100〜1
000、軟化点120℃以下のものが用いられる。な
お、上記透明性エポキシ樹脂の透明性とは、着色透明の
場合も含み、厚み1mm相当で、600nmの波長の光
透過率が80〜100%をいう(分光光度計により測
定)。
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂,脂環式エポキシ樹
脂が透明性を有するために好ましく用いられるが、場合
により他のエポキシ樹脂を併用してもよい。そして、上
記他のエポキシ樹脂を併用する場合、その配合割合は、
通常、エポキシ樹脂成分全体の50重量%(以下「%」
と略す)以下に設定するのが好適である。このようなエ
ポキシ樹脂としては、一般に、エポキシ当量100〜1
000、軟化点120℃以下のものが用いられる。な
お、上記透明性エポキシ樹脂の透明性とは、着色透明の
場合も含み、厚み1mm相当で、600nmの波長の光
透過率が80〜100%をいう(分光光度計により測
定)。
【0012】上記透明性エポキシ樹脂(A成分)ととも
に用いられる硬化剤(B成分)としては、例えば酸無水
物系硬化剤があげられる。上記酸無水物系硬化剤として
は、分子量140〜200程度のものが好ましく用いら
れ、具体的には、ヘキサヒドロ無水フタル酸,テトラヒ
ドロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の無色ないし淡黄色
の酸無水物があげられる。上記酸無水物系硬化剤の配合
量は、上記透明性エポキシ樹脂(A成分)100重量部
(以下「部」と略す)に対して50〜200部の範囲に
設定することが好ましい。
に用いられる硬化剤(B成分)としては、例えば酸無水
物系硬化剤があげられる。上記酸無水物系硬化剤として
は、分子量140〜200程度のものが好ましく用いら
れ、具体的には、ヘキサヒドロ無水フタル酸,テトラヒ
ドロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の無色ないし淡黄色
の酸無水物があげられる。上記酸無水物系硬化剤の配合
量は、上記透明性エポキシ樹脂(A成分)100重量部
(以下「部」と略す)に対して50〜200部の範囲に
設定することが好ましい。
【0013】上記特定のシリカ系粒子(C成分)として
は、表面が平滑なものを用いる必要がある。そして、こ
のようなシリカ系粒子として、粒子径10μm以上、好
ましくは50μm以上のものを用いるのが好ましく、実
質的に1μm以下の微粒子が含有されていないものが好
ましい。上記表面が平滑なシリカ系粒子とは、シリカ系
粒子の表面にシリカ微細片が付着していないものをい
う。なお、特定のシリカ系粒子には、屈折率の調整とい
う観点からシリカ以外に酸化鉛,酸化チタン等の金属酸
化物を所定量溶融混合してもよい。
は、表面が平滑なものを用いる必要がある。そして、こ
のようなシリカ系粒子として、粒子径10μm以上、好
ましくは50μm以上のものを用いるのが好ましく、実
質的に1μm以下の微粒子が含有されていないものが好
ましい。上記表面が平滑なシリカ系粒子とは、シリカ系
粒子の表面にシリカ微細片が付着していないものをい
う。なお、特定のシリカ系粒子には、屈折率の調整とい
う観点からシリカ以外に酸化鉛,酸化チタン等の金属酸
化物を所定量溶融混合してもよい。
【0014】そして、上記1μm以下の微粒子の除去
は、超音波を用いて分級することにより行うことができ
る。すなわち、シリカ系粒子を水に分散させ、これに超
音波をかけた後、しばらく放置してこの上澄み液を除去
するという操作を必要回数繰り返すことにより、粒子表
面に付着していた微粒子および遊離の微粒子をほぼ完全
に除去することができる。
は、超音波を用いて分級することにより行うことができ
る。すなわち、シリカ系粒子を水に分散させ、これに超
音波をかけた後、しばらく放置してこの上澄み液を除去
するという操作を必要回数繰り返すことにより、粒子表
面に付着していた微粒子および遊離の微粒子をほぼ完全
に除去することができる。
【0015】また、上記特定のシリカ系粒子(C成分)
としては、表面が平滑であれば球状でも破砕状(図3参
照)でもいずれでもよいが、体積当たりの表面積を考慮
すると、好ましくは球状のものを用いるのが好ましい。
すなわち、破砕状のように表面積が大きいと、それだけ
光が散乱するからである。一般に、破砕状物は、マクロ
的には形状は凹凸であるが、光の波長レベルでは平滑と
みなすことができる。一方、球状物はマクロ的には表面
が平滑と考えられるが、光の波長レベルでは、表面が破
砕状物よりむしろ凹凸の激しい場合があり、このような
ものはこの発明においては好ましくない。例えば、溶融
球状シリカでは、その製造工程中に副生成する微粒子の
シリカ表面への付着により、光の波長レベルでは表面に
かなりの凹凸が形成される。この球状シリカ1表面に微
粒子2が付着した状態のシリカを図2に示す。この微粒
子2の副生成の原因は、高温で溶融時に、一部のシリカ
が熱分解した後、再びシリカを生成するという可逆反応
が生じ、その際に再生したシリカが微粒子2になるため
と考えられる。したがって、表面が平滑な球状のシリカ
系粒子を作製するためには、例えば、ガラスのように融
点の低いものであれば、その破砕状物を用いて溶融法に
より球状のシリカ系粒子を作製することができる。この
ようにして得られたシリカ系粒子は、図1に示すよう
に、いわゆるガラスビーズであり、略真球で平滑な表面
を有している。
としては、表面が平滑であれば球状でも破砕状(図3参
照)でもいずれでもよいが、体積当たりの表面積を考慮
すると、好ましくは球状のものを用いるのが好ましい。
すなわち、破砕状のように表面積が大きいと、それだけ
光が散乱するからである。一般に、破砕状物は、マクロ
的には形状は凹凸であるが、光の波長レベルでは平滑と
みなすことができる。一方、球状物はマクロ的には表面
が平滑と考えられるが、光の波長レベルでは、表面が破
砕状物よりむしろ凹凸の激しい場合があり、このような
ものはこの発明においては好ましくない。例えば、溶融
球状シリカでは、その製造工程中に副生成する微粒子の
シリカ表面への付着により、光の波長レベルでは表面に
かなりの凹凸が形成される。この球状シリカ1表面に微
粒子2が付着した状態のシリカを図2に示す。この微粒
子2の副生成の原因は、高温で溶融時に、一部のシリカ
が熱分解した後、再びシリカを生成するという可逆反応
が生じ、その際に再生したシリカが微粒子2になるため
と考えられる。したがって、表面が平滑な球状のシリカ
系粒子を作製するためには、例えば、ガラスのように融
点の低いものであれば、その破砕状物を用いて溶融法に
より球状のシリカ系粒子を作製することができる。この
ようにして得られたシリカ系粒子は、図1に示すよう
に、いわゆるガラスビーズであり、略真球で平滑な表面
を有している。
【0016】上記特定のシリカ系粒子(C成分)の含有
割合は、エポキシ樹脂組成物全体の10〜80%の範囲
内に設定することが好ましい。すなわち、シリカ系粒子
の含有量が10%未満では硬化物の線膨張係数が充分に
低下せず、また80%を超えると線膨張係数は低下する
が樹脂粘度が高くなり、成形性が劣る傾向がみられるか
らである。なお、上記シリカ系粒子の含有割合は、エポ
キシ樹脂組成物硬化体を燃焼させ、その灰分として残存
するシリカ系粒子の重量から算出することができる。
割合は、エポキシ樹脂組成物全体の10〜80%の範囲
内に設定することが好ましい。すなわち、シリカ系粒子
の含有量が10%未満では硬化物の線膨張係数が充分に
低下せず、また80%を超えると線膨張係数は低下する
が樹脂粘度が高くなり、成形性が劣る傾向がみられるか
らである。なお、上記シリカ系粒子の含有割合は、エポ
キシ樹脂組成物硬化体を燃焼させ、その灰分として残存
するシリカ系粒子の重量から算出することができる。
【0017】そして、上記特定のシリカ系粒子(C成
分)の屈折率と、上記透明性エポキシ樹脂(A成分)お
よび硬化剤(B成分)を主体とするエポキシ樹脂硬化体
の屈折率の差を±0.01の範囲に設定する方法として
は、下記の〜の方法があげられる。
分)の屈折率と、上記透明性エポキシ樹脂(A成分)お
よび硬化剤(B成分)を主体とするエポキシ樹脂硬化体
の屈折率の差を±0.01の範囲に設定する方法として
は、下記の〜の方法があげられる。
【0018】上記AおよびB成分からなるエポキシ樹
脂組成物硬化体のみの屈折率を調整する方法(例えば、
A成分の種類の選択,A成分の2種類以上の併用あるい
はB成分の種類の選択,B成分の2種類以上の併用
等)。 特定のシリカ系粒子(C成分)の屈折率を調整する方
法。 上記およびを併用する方法。
脂組成物硬化体のみの屈折率を調整する方法(例えば、
A成分の種類の選択,A成分の2種類以上の併用あるい
はB成分の種類の選択,B成分の2種類以上の併用
等)。 特定のシリカ系粒子(C成分)の屈折率を調整する方
法。 上記およびを併用する方法。
【0019】そして、上記の方法としては、具体的に
は酸化鉛,酸化チタン等の金属酸化物をシリカ系粒子に
所定量溶融混合することが一般的である。なお、上記
「主体とする」とは主体とする成分のみ(A成分および
B成分)からなる場合も含める趣旨である。
は酸化鉛,酸化チタン等の金属酸化物をシリカ系粒子に
所定量溶融混合することが一般的である。なお、上記
「主体とする」とは主体とする成分のみ(A成分および
B成分)からなる場合も含める趣旨である。
【0020】また、上記A〜C成分ととに、シランカッ
プリング剤を用いてもよい。シランカップリング剤を用
いることによりエポキシ樹脂とシリカ系粒子の密着性が
高くなり、硬化物の透明性を向上させることができる。
このようなシランカップリング剤としては、エポキシ基
またはアミノ基を有するものが好ましく、具体的には、
エポキシ基を有するものとしては、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン等があげられ
る。アミノ基を有するものとしては、N−β−アミノエ
チル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が
あげられる。これらは単独でもしくは併せて用いられ
る。上記シランカップリング剤の使用量は、シリカ系粒
子100部に対して0.5〜3部の範囲内に設定するの
が好ましい。
プリング剤を用いてもよい。シランカップリング剤を用
いることによりエポキシ樹脂とシリカ系粒子の密着性が
高くなり、硬化物の透明性を向上させることができる。
このようなシランカップリング剤としては、エポキシ基
またはアミノ基を有するものが好ましく、具体的には、
エポキシ基を有するものとしては、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン等があげられ
る。アミノ基を有するものとしては、N−β−アミノエ
チル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が
あげられる。これらは単独でもしくは併せて用いられ
る。上記シランカップリング剤の使用量は、シリカ系粒
子100部に対して0.5〜3部の範囲内に設定するの
が好ましい。
【0021】なお、この発明に用いるエポキシ樹脂組成
物には、上記A〜C成分以外に、必要に応じて硬化触
媒,染料,変性剤,変色防止剤,老化防止剤,離型剤,
反応性ないし非反応性の希釈剤等の従来公知の添加剤を
適宜配合することができる。
物には、上記A〜C成分以外に、必要に応じて硬化触
媒,染料,変性剤,変色防止剤,老化防止剤,離型剤,
反応性ないし非反応性の希釈剤等の従来公知の添加剤を
適宜配合することができる。
【0022】上記硬化触媒としては、三級アミン,イミ
ダゾール化合物および有機金属錯塩等があげられる。
ダゾール化合物および有機金属錯塩等があげられる。
【0023】このようなエポキシ樹脂組成物は、例えば
つぎのように製造することができる。すなわち、上記A
〜C成分ならびにそれ以外の添加剤を適宜配合し、予備
混合した後、混練機にかけて混練して溶融混合する。そ
して、これを室温に冷却した後、公知の手段によって粉
砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程により製
造することができる。また、上記透明性エポキシ樹脂
(A成分)が常温で液状のものである場合には、これ以
外の成分をA成分とともに混合するのみで目的とするエ
ポキシ樹脂組成物を得ることができる。
つぎのように製造することができる。すなわち、上記A
〜C成分ならびにそれ以外の添加剤を適宜配合し、予備
混合した後、混練機にかけて混練して溶融混合する。そ
して、これを室温に冷却した後、公知の手段によって粉
砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程により製
造することができる。また、上記透明性エポキシ樹脂
(A成分)が常温で液状のものである場合には、これ以
外の成分をA成分とともに混合するのみで目的とするエ
ポキシ樹脂組成物を得ることができる。
【0024】そして、この発明に用いるエポキシ樹脂組
成物として、上記A成分およびB成分を主体とするエポ
キシ樹脂硬化体の屈折率と、上記特定のシリカ系粒子の
屈折率の差が±0.01以内のものが用いられる。上記
屈折率はアッベ屈折計を用いて測定される。
成物として、上記A成分およびB成分を主体とするエポ
キシ樹脂硬化体の屈折率と、上記特定のシリカ系粒子の
屈折率の差が±0.01以内のものが用いられる。上記
屈折率はアッベ屈折計を用いて測定される。
【0025】このようなエポキシ樹脂組成物を用いての
光半導体素子の封止は、特に限定するものではなく、通
常のトランスファー成形,注型等の公知のモールド方法
により行うことができる。その結果、光半導体素子を上
記エポキシ樹脂組成物硬化体からなる封止樹脂層によっ
て封止した光半導体装置が得られる。
光半導体素子の封止は、特に限定するものではなく、通
常のトランスファー成形,注型等の公知のモールド方法
により行うことができる。その結果、光半導体素子を上
記エポキシ樹脂組成物硬化体からなる封止樹脂層によっ
て封止した光半導体装置が得られる。
【0026】このようにして得られる光半導体装置は、
透明性に優れ、内部応力が極めて小さく高い信頼性を備
えている。
透明性に優れ、内部応力が極めて小さく高い信頼性を備
えている。
【0027】
【発明の効果】以上のように、この発明の光半導体装置
は、その屈折率がエポキシ樹脂硬化体と略等しい表面が
平滑なシリカ系粒子(C成分)を含むエポキシ樹脂組成
物を用いて光半導体素子を樹脂封止して得られたもので
ある。このため、この封止樹脂は光透過性に優れ、しか
もその内部応力が小さくなっており、例えばLEDでは
その輝度劣化の抑制等が効果的になされ、信頼性が極め
て高くなる。
は、その屈折率がエポキシ樹脂硬化体と略等しい表面が
平滑なシリカ系粒子(C成分)を含むエポキシ樹脂組成
物を用いて光半導体素子を樹脂封止して得られたもので
ある。このため、この封止樹脂は光透過性に優れ、しか
もその内部応力が小さくなっており、例えばLEDでは
その輝度劣化の抑制等が効果的になされ、信頼性が極め
て高くなる。
【0028】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
明する。
【0029】
【実施例1】エポキシ当量185のビスフェノールA型
エポキシ樹脂(液状樹脂)を70部、下記の構造式で表
されるエポキシ当量252の脂環式エポキシ樹脂(液状
樹脂)30部、
エポキシ樹脂(液状樹脂)を70部、下記の構造式で表
されるエポキシ当量252の脂環式エポキシ樹脂(液状
樹脂)30部、
【0030】
【化1】
【0031】メチルヘキサヒドロ無水フタル酸100
部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.4部、酸
化防止剤2.5部(上記各成分配合の樹脂組成物硬化体
の屈折率は1.530である)に、屈折率が1.530
で、平均粒子径125μm(粒子径100μm除去)
で、実質的に1μm以下の微粒子を含まないシリカ系粒
子(ガラスビーズ)150部を添加し混合した。つい
で、これを120℃で熱硬化させてシリカ系粒子含有エ
ポキシ樹脂組成物硬化体を得た。この硬化体の光透過率
は厚み4mmで82%という高い値であった。
部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.4部、酸
化防止剤2.5部(上記各成分配合の樹脂組成物硬化体
の屈折率は1.530である)に、屈折率が1.530
で、平均粒子径125μm(粒子径100μm除去)
で、実質的に1μm以下の微粒子を含まないシリカ系粒
子(ガラスビーズ)150部を添加し混合した。つい
で、これを120℃で熱硬化させてシリカ系粒子含有エ
ポキシ樹脂組成物硬化体を得た。この硬化体の光透過率
は厚み4mmで82%という高い値であった。
【0032】
【実施例2】エポキシ当量650のビスフェノールA型
エポキシ樹脂(液状樹脂)を75部、下記の構造式で表
されるエポキシ当量187の脂環式エポキシ樹脂(固形
樹脂)25部、
エポキシ樹脂(液状樹脂)を75部、下記の構造式で表
されるエポキシ当量187の脂環式エポキシ樹脂(固形
樹脂)25部、
【0033】
【化2】 〔上記式において、Rはトリメチロールプロパン残基
で、n≒15である。〕
で、n≒15である。〕
【0034】テトラヒドロ無水フタル酸34部、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール0.3部、酸化防止剤
2.5部(上記各成分配合の樹脂組成物硬化体の屈折率
は1.565である)に、屈折率が1.565で、平均
粒子径125μm(粒子径100μm除去)で、実質的
に1μm以下の微粒子を含まないシリカ系粒子(ガラス
ビーズ)130部を添加し溶融混合を行い、冷却固化し
た後、粉砕して粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。この
粉末状エポキシ樹脂組成物をトランスファー成形で15
0℃で熱硬化させ、シリカ系粒子含有エポキシ樹脂組成
物硬化体を得た。この硬化体の光透過率は厚み4mmで
82%という高い値であった。
チル−4−メチルイミダゾール0.3部、酸化防止剤
2.5部(上記各成分配合の樹脂組成物硬化体の屈折率
は1.565である)に、屈折率が1.565で、平均
粒子径125μm(粒子径100μm除去)で、実質的
に1μm以下の微粒子を含まないシリカ系粒子(ガラス
ビーズ)130部を添加し溶融混合を行い、冷却固化し
た後、粉砕して粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。この
粉末状エポキシ樹脂組成物をトランスファー成形で15
0℃で熱硬化させ、シリカ系粒子含有エポキシ樹脂組成
物硬化体を得た。この硬化体の光透過率は厚み4mmで
82%という高い値であった。
【0035】
【実施例3】シリカ系粒子の配合量を20部に変えた。
それ以外は実施例2と同様にしてシリカ系粒子含有エポ
キシ樹脂組成物硬化体を得た。この硬化体の光透過率は
厚み4mmで85%という高い値であった。
それ以外は実施例2と同様にしてシリカ系粒子含有エポ
キシ樹脂組成物硬化体を得た。この硬化体の光透過率は
厚み4mmで85%という高い値であった。
【0036】
【実施例4】シリカ系粒子の配合量を540部に変え
た。それ以外は実施例2と同様にしてシリカ系粒子含有
エポキシ樹脂組成物硬化体を得た。この硬化体の光透過
率は厚み4mmで75%という高い値であった。
た。それ以外は実施例2と同様にしてシリカ系粒子含有
エポキシ樹脂組成物硬化体を得た。この硬化体の光透過
率は厚み4mmで75%という高い値であった。
【0037】
【実施例5】β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシランを添加した。それ以外は実施
例2と同様にしてシリカ系粒子含有エポキシ樹脂組成物
硬化体を得た。この硬化体の光透過率は厚み4mmで8
3%という高い値であった。
エチルトリメトキシシランを添加した。それ以外は実施
例2と同様にしてシリカ系粒子含有エポキシ樹脂組成物
硬化体を得た。この硬化体の光透過率は厚み4mmで8
3%という高い値であった。
【0038】
【比較例1】エポキシ当量650のビスフェノールA型
エポキシ樹脂(液状樹脂)を75部、下記の構造式で表
されるエポキシ当量187の脂環式エポキシ樹脂(固形
樹脂)25部、
エポキシ樹脂(液状樹脂)を75部、下記の構造式で表
されるエポキシ当量187の脂環式エポキシ樹脂(固形
樹脂)25部、
【0039】
【化3】 〔上記式において、Rはトリメチロールプロパン残基
で、n≒15である。〕
で、n≒15である。〕
【0040】テトラヒドロ無水フタル酸34部、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール0.4部、酸化防止剤
2.5部(上記各成分配合の樹脂組成物硬化体の屈折率
は1.565である)に、屈折率が1.565で、粒子
径が0.1〜7μmの範囲になるシリカ系粒子を130
部添加し溶融混合を行い、冷却固化した後、粉砕して粉
末状エポキシ樹脂組成物を得た。この粉末状エポキシ樹
脂組成物をトランスファー成形で150℃で熱硬化さ
せ、シリカ系粒子含有エポキシ樹脂組成物硬化体を得
た。上記エポキシ樹脂組成物硬化体とシリカ系粒子の屈
折率を一致させたにもかかわらず、得られた硬化体の光
透過率は厚み4mmで40%という低い値であった。
チル−4−メチルイミダゾール0.4部、酸化防止剤
2.5部(上記各成分配合の樹脂組成物硬化体の屈折率
は1.565である)に、屈折率が1.565で、粒子
径が0.1〜7μmの範囲になるシリカ系粒子を130
部添加し溶融混合を行い、冷却固化した後、粉砕して粉
末状エポキシ樹脂組成物を得た。この粉末状エポキシ樹
脂組成物をトランスファー成形で150℃で熱硬化さ
せ、シリカ系粒子含有エポキシ樹脂組成物硬化体を得
た。上記エポキシ樹脂組成物硬化体とシリカ系粒子の屈
折率を一致させたにもかかわらず、得られた硬化体の光
透過率は厚み4mmで40%という低い値であった。
【0041】
【比較例2】シリカ系粒子を用いなかった。それ以外は
実施例2と同様にして粉末状エポキシ樹脂組成物を得
た。
実施例2と同様にして粉末状エポキシ樹脂組成物を得
た。
【0042】つぎに、実施例1〜5および比較例2で得
られたエポキシ樹脂組成物を用いてLEDを樹脂封止し
て光半導体装置を作製した。そして、この光半導体装置
の通電輝度劣化を測定した。その結果を下記の表1に示
す。なお、上記通電輝度劣化の測定方法は、つぎのよう
にして行った。すなわち、上記光半導体装置(LEDデ
バイス)に定電流を流し、輝度として電流印加5秒後の
受光素子の出力電流値を求め劣化率を測定した。 〔測定条件〕 パッケージ:直径5mmのパイロットランプ。 評価素子:GaAs,0.5mm×0.5mm。 評価条件:−30℃放置で20mA通電の1000時間
後の輝度劣化率を測定した。
られたエポキシ樹脂組成物を用いてLEDを樹脂封止し
て光半導体装置を作製した。そして、この光半導体装置
の通電輝度劣化を測定した。その結果を下記の表1に示
す。なお、上記通電輝度劣化の測定方法は、つぎのよう
にして行った。すなわち、上記光半導体装置(LEDデ
バイス)に定電流を流し、輝度として電流印加5秒後の
受光素子の出力電流値を求め劣化率を測定した。 〔測定条件〕 パッケージ:直径5mmのパイロットランプ。 評価素子:GaAs,0.5mm×0.5mm。 評価条件:−30℃放置で20mA通電の1000時間
後の輝度劣化率を測定した。
【0043】
【表1】
【0044】上記表1の結果から、実施例品は比較例品
に比べて輝度劣化が抑制され、光透過性とともに低応力
性も向上していることがわかる。
に比べて輝度劣化が抑制され、光透過性とともに低応力
性も向上していることがわかる。
【図1】表面が平滑な球状のシリカ系粒子の形態を示す
説明図である。
説明図である。
【図2】球状シリカ表面に微粒子が付着した形態を示す
説明図である。
説明図である。
【図3】表面が平滑な破砕状のシリカ系粒子の形態を示
す説明図である。
す説明図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また、上記特定のシリカ系粒子(C成分)
としては、表面が平滑であれば球状でも破砕状(図3参
照)でもいずれでもよいが、体積当たりの表面積を考慮
すると、好ましくは球状のものを用いるのが好ましい。
すなわち、破砕状のように表面積が大きいと、それだけ
光が散乱するからである。一般に、破砕状物は、マクロ
的には形状は凹凸であるが、光の波長レベルでは平滑と
みなすことができる。一方、球状物はマクロ的には表面
が平滑と考えられるが、光の波長レベルでは、表面が破
砕状物よりむしろ凹凸の激しい場合があり、このような
ものはこの発明においては好ましくない。例えば、溶融
球状シリカでは、その製造工程中に副生成する微粒子の
シリカ表面への付着により、光の波長レベルでは表面に
かなりの凹凸が形成される。この球状シリカ表面に微粒
子が付着した状態のシリカ系粒子の粒子構造を図2に示
す。上記付着した微粒子の副生成の原因は、高温で溶融
時に、一部のシリカが熱分解した後、再びシリカを生成
するという可逆反応が生じ、その際に再生したシリカが
微粒子になるためと考えられる。したがって、表面が平
滑な球状のシリカ系粒子を作製するためには、例えば、
ガラスのように融点の低いものであれば、その破砕状物
を用いて溶融法により球状のシリカ系粒子を作製するこ
とができる。このようにして得られたシリカ系粒子は、
図1に示すように、いわゆるガラスビーズであり、略真
球で平滑な表面を有している。
としては、表面が平滑であれば球状でも破砕状(図3参
照)でもいずれでもよいが、体積当たりの表面積を考慮
すると、好ましくは球状のものを用いるのが好ましい。
すなわち、破砕状のように表面積が大きいと、それだけ
光が散乱するからである。一般に、破砕状物は、マクロ
的には形状は凹凸であるが、光の波長レベルでは平滑と
みなすことができる。一方、球状物はマクロ的には表面
が平滑と考えられるが、光の波長レベルでは、表面が破
砕状物よりむしろ凹凸の激しい場合があり、このような
ものはこの発明においては好ましくない。例えば、溶融
球状シリカでは、その製造工程中に副生成する微粒子の
シリカ表面への付着により、光の波長レベルでは表面に
かなりの凹凸が形成される。この球状シリカ表面に微粒
子が付着した状態のシリカ系粒子の粒子構造を図2に示
す。上記付着した微粒子の副生成の原因は、高温で溶融
時に、一部のシリカが熱分解した後、再びシリカを生成
するという可逆反応が生じ、その際に再生したシリカが
微粒子になるためと考えられる。したがって、表面が平
滑な球状のシリカ系粒子を作製するためには、例えば、
ガラスのように融点の低いものであれば、その破砕状物
を用いて溶融法により球状のシリカ系粒子を作製するこ
とができる。このようにして得られたシリカ系粒子は、
図1に示すように、いわゆるガラスビーズであり、略真
球で平滑な表面を有している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】表面が平滑な球状のシリカ系粒子の粒子構造を
示す電子顕微鏡写真である。
示す電子顕微鏡写真である。
【図2】球状シリカ表面に微粒子が付着した粒子構造を
示す電子顕微鏡写真である。
示す電子顕微鏡写真である。
【図3】表面が平滑な破砕状のシリカ系粒子の粒子構造
を示す電子顕微鏡写真である。
を示す電子顕微鏡写真である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
Claims (2)
- 【請求項1】 下記の(A)〜(C)成分を含み、
(C)成分であるシリカ系粒子と、(A)および(B)
成分を主体とするエポキシ樹脂硬化体の屈折率との差が
±0.01の範囲に設定されているエポキシ樹脂組成物
を用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置。 (A)透明性エポキシ樹脂。 (B)硬化剤。 (C)表面が平滑なシリカ系粒子。 - 【請求項2】 下記の(A)〜(C)成分を含み、
(C)成分であるシリカ系粒子と、(A)および(B)
成分を主体とするエポキシ樹脂硬化体の屈折率との差が
±0.01の範囲に設定されている光半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物。 (A)透明性エポキシ樹脂。 (B)硬化剤。 (C)表面が平滑なシリカ系粒子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3360709A JPH05183075A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 光半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3360709A JPH05183075A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 光半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05183075A true JPH05183075A (ja) | 1993-07-23 |
Family
ID=18470580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3360709A Pending JPH05183075A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 光半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05183075A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003519929A (ja) * | 1999-12-30 | 2003-06-24 | オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 表面に取り付け可能な発光ダイオード光源および発光ダイオード光源を製造する方法 |
JP2007150233A (ja) * | 2005-11-02 | 2007-06-14 | Trion:Kk | 色温度可変発光デバイス |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP3360709A patent/JPH05183075A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003519929A (ja) * | 1999-12-30 | 2003-06-24 | オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 表面に取り付け可能な発光ダイオード光源および発光ダイオード光源を製造する方法 |
JP2007150233A (ja) * | 2005-11-02 | 2007-06-14 | Trion:Kk | 色温度可変発光デバイス |
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