JPH05185712A - 記録装置 - Google Patents
記録装置Info
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- JPH05185712A JPH05185712A JP4024603A JP2460392A JPH05185712A JP H05185712 A JPH05185712 A JP H05185712A JP 4024603 A JP4024603 A JP 4024603A JP 2460392 A JP2460392 A JP 2460392A JP H05185712 A JPH05185712 A JP H05185712A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 液体の存在スポンジ加熱により後退接触角が
低下する表面を有する記録体に潜像を形成し、この記録
体を回転させながら皿中に充填された記録剤(溶液又は
分散液)に浸して現像した場合には、潜像への記録剤の
付着量が少なくなり勝ちである。従って、記録紙に転写
画像は高濃度なものとして得られにくい。本発明は高濃
度画像が得られるための記録装置を提供するものであ
る。 【構成】 記録剤の付与手段として、記録体表面と記録
剤の液面との距離(記録剤の先端と記録体表面との間
隔)を間欠的に変化せしめるようにした。そうすること
によって、記録体の潜像に付着する記録剤の付着量は大
きなものとなる。
低下する表面を有する記録体に潜像を形成し、この記録
体を回転させながら皿中に充填された記録剤(溶液又は
分散液)に浸して現像した場合には、潜像への記録剤の
付着量が少なくなり勝ちである。従って、記録紙に転写
画像は高濃度なものとして得られにくい。本発明は高濃
度画像が得られるための記録装置を提供するものであ
る。 【構成】 記録剤の付与手段として、記録体表面と記録
剤の液面との距離(記録剤の先端と記録体表面との間
隔)を間欠的に変化せしめるようにした。そうすること
によって、記録体の潜像に付着する記録剤の付着量は大
きなものとなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な記録装置に関し、
詳しくは、表面が特定性状を示す記録体の表面に、選択
的かつ可逆的に、加熱温度に応じた後退接触角を示す領
域が形成されるようにし、この領域(潜像)に着色材を含
有する記録剤(溶液又は分散液の状態で用いられる)を
供給して顕像化せしめ、これを普通紙等に良好な状態で
転写せしめるようにした記録方式に有用な装置に関す
る。
詳しくは、表面が特定性状を示す記録体の表面に、選択
的かつ可逆的に、加熱温度に応じた後退接触角を示す領
域が形成されるようにし、この領域(潜像)に着色材を含
有する記録剤(溶液又は分散液の状態で用いられる)を
供給して顕像化せしめ、これを普通紙等に良好な状態で
転写せしめるようにした記録方式に有用な装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】表面を液体付着性領域と非液体付着性領
域とに区分けして画像形成に供するようにした手段の代
表的なものとしては平版印刷版を用いたオフセット印刷
方式があげられる。だが、このオフセット印刷方式にお
いて原版からの製版工程及び刷版(印刷版)からの印刷工
程を一つの装置内に組込むことは装置の大型化が避けら
れない。例えば、比較的小型化されている事務用オフセ
ット製版印刷機においても、多くの場合、製版装置と印
刷装置とは別個になっているのが実情である。
域とに区分けして画像形成に供するようにした手段の代
表的なものとしては平版印刷版を用いたオフセット印刷
方式があげられる。だが、このオフセット印刷方式にお
いて原版からの製版工程及び刷版(印刷版)からの印刷工
程を一つの装置内に組込むことは装置の大型化が避けら
れない。例えば、比較的小型化されている事務用オフセ
ット製版印刷機においても、多くの場合、製版装置と印
刷装置とは別個になっているのが実情である。
【0003】このようなオフセット印刷方式の欠陥を解
消することを意図して、画像情報に応じた液体付着性領
域及び非液体付着性領域が形成でき、しかも、繰返し使
用が可能な(可逆性を有する)記録方法ないし装置が提案
されるようになってきている。その幾つかをあげれば次
のとおりである。 (1) 水性現像方式 疎水性の光導電体層に外部より電荷を与えた後、露光し
て光導電体層表面に疎水性部及び親水性部を有するパタ
ーンを形成し、親水性部のみに水性現像剤を付着させて
紙などに転写する(特公昭40-18992号、特公昭40-18993
号、特公昭44-9512号、特開昭63-264392号などの公
報)。 (2) フォトクロミック材料の光化学反応を利用した方式 スピロピラン、アゾ色素などの材料を含有した層に紫外
線を照射し、光化学反応により、これらフォトクロミッ
ク化合物を親水化する〔例えば「高分子論文集」第37巻4
号、287頁(1980)〕。 (3) 内部偏倚力の作用を利用した方式 不定形状態と結晶性状態とを物理的変化により形成し、
液体インクの付着・非付着領域を構成する(特公昭54-41
902号公報)。
消することを意図して、画像情報に応じた液体付着性領
域及び非液体付着性領域が形成でき、しかも、繰返し使
用が可能な(可逆性を有する)記録方法ないし装置が提案
されるようになってきている。その幾つかをあげれば次
のとおりである。 (1) 水性現像方式 疎水性の光導電体層に外部より電荷を与えた後、露光し
て光導電体層表面に疎水性部及び親水性部を有するパタ
ーンを形成し、親水性部のみに水性現像剤を付着させて
紙などに転写する(特公昭40-18992号、特公昭40-18993
号、特公昭44-9512号、特開昭63-264392号などの公
報)。 (2) フォトクロミック材料の光化学反応を利用した方式 スピロピラン、アゾ色素などの材料を含有した層に紫外
線を照射し、光化学反応により、これらフォトクロミッ
ク化合物を親水化する〔例えば「高分子論文集」第37巻4
号、287頁(1980)〕。 (3) 内部偏倚力の作用を利用した方式 不定形状態と結晶性状態とを物理的変化により形成し、
液体インクの付着・非付着領域を構成する(特公昭54-41
902号公報)。
【0004】前記(1)の方式によれば、水性インクを紙
などに転写した後、除電により親水性部は消去され、別
の画像情報の記録が可能となる。即ち、一つの原版(光
導電体)で繰り返し使用が可能となる。だが、この方式
は電子写真プロセスを基本としているため帯電→露光→
現像→転写→除電という長いプロセスを必要とし、装置
の小型化やコストの低減、メンテナンスフリー化が困難
であるといった欠点をもっている。前記(2)の方式によ
れば、紫外線と可視光との照射を選択的にかえることに
よって親水性、疎水性を自由かつ可逆的に制御できるも
のの、量子効率が悪いため反応時間が非常に長くて記録
速度が遅く、また安定性に欠けるといった欠点をもって
おり、いまだ実用レベルには達していないのが実情であ
る。更に、前記(3)の方式によれば、そこで使用され
る情報記録部材は、記録後のものでは安定性があるが、
記録前のものでは温度変化により物理的構造変化が生じ
るおそれがあることから保存性に問題が残されている。
これに加えて、記録された情報パターンの消去には熱パ
ルスを与え、次いで急冷する手段が採用されることか
ら、繰り返しの画像形成は繁雑さをまねがれ得ないとい
った不都合がある。
などに転写した後、除電により親水性部は消去され、別
の画像情報の記録が可能となる。即ち、一つの原版(光
導電体)で繰り返し使用が可能となる。だが、この方式
は電子写真プロセスを基本としているため帯電→露光→
現像→転写→除電という長いプロセスを必要とし、装置
の小型化やコストの低減、メンテナンスフリー化が困難
であるといった欠点をもっている。前記(2)の方式によ
れば、紫外線と可視光との照射を選択的にかえることに
よって親水性、疎水性を自由かつ可逆的に制御できるも
のの、量子効率が悪いため反応時間が非常に長くて記録
速度が遅く、また安定性に欠けるといった欠点をもって
おり、いまだ実用レベルには達していないのが実情であ
る。更に、前記(3)の方式によれば、そこで使用され
る情報記録部材は、記録後のものでは安定性があるが、
記録前のものでは温度変化により物理的構造変化が生じ
るおそれがあることから保存性に問題が残されている。
これに加えて、記録された情報パターンの消去には熱パ
ルスを与え、次いで急冷する手段が採用されることか
ら、繰り返しの画像形成は繁雑さをまねがれ得ないとい
った不都合がある。
【0005】本発明者らは従来のかかる欠点・不都合を
解消するための研究、検討を行ってきた。その結果、特
定の記録体(加熱状態でかつ液体と接触させた場合に後
退接触角が低下する表面を有する記録体で、便宜上単に
「記録体」又は「記録体(A)」という)及び接触材料(液
体、蒸気又は記録体(A)にいう後退接触角の低下開始温
度以下で液体となるか液体もしくは蒸気を発生する固
体)を用い、記録体(A)の表面を接触材料(B)と接触させ
た状態で選択的に加熱することにより又は記録体(A)の
表面を選択的に加熱した状態で接触材料(B)と接触させ
ることにより記録体(A)の表面に加熱温度に応じた後退
接触角を示す潜像を形成せしめ、この潜像に着色剤を含
む記録剤溶液又は分散液で顕像化した後、続いて、この
可視像を記録紙等に転写する方法を並びにこれに関連し
た装置を提案した(西独公開特許第4010275号公
報)。ここに提案した方法等によれば、記録体上への潜
像並びに可視像の形成、可視像の普通紙等への転写、及
び潜像の消去が極めて簡単にかつ可逆的に行えるため、
多数枚複写画像が容易に行えることは勿論、異なった複
写画像でも連続的に得ることができる。
解消するための研究、検討を行ってきた。その結果、特
定の記録体(加熱状態でかつ液体と接触させた場合に後
退接触角が低下する表面を有する記録体で、便宜上単に
「記録体」又は「記録体(A)」という)及び接触材料(液
体、蒸気又は記録体(A)にいう後退接触角の低下開始温
度以下で液体となるか液体もしくは蒸気を発生する固
体)を用い、記録体(A)の表面を接触材料(B)と接触させ
た状態で選択的に加熱することにより又は記録体(A)の
表面を選択的に加熱した状態で接触材料(B)と接触させ
ることにより記録体(A)の表面に加熱温度に応じた後退
接触角を示す潜像を形成せしめ、この潜像に着色剤を含
む記録剤溶液又は分散液で顕像化した後、続いて、この
可視像を記録紙等に転写する方法を並びにこれに関連し
た装置を提案した(西独公開特許第4010275号公
報)。ここに提案した方法等によれば、記録体上への潜
像並びに可視像の形成、可視像の普通紙等への転写、及
び潜像の消去が極めて簡単にかつ可逆的に行えるため、
多数枚複写画像が容易に行えることは勿論、異なった複
写画像でも連続的に得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記提案し
た記録装置にあっては、その現像過程で現像ローラと記
録体表面との間に記録剤の薄膜を形成し、その薄膜の記
録剤を、主に剪断力を利用して、記録体(A)上の潜像に
付着させ現像する操作が採用されている(図11)。なお、
図11においては、1は記録体、2は現像ローラ、3は
記録剤(以降「インク」と称することがある)、Sは潜
像、3aは潜像(S)に付着したインクを表わしてい
る。だが、こうした方法によって記録体(A)上の潜像が
現像された後、それが記録紙に転写され画像は必ずしも
充分な画像濃度を有していないのが実状である。その力
由は潜像(S)上のインク3aの量が必ずしも充分とな
っていないためと思われる。本発明の目的は、記録体表
面への記録剤の塗布方式を変えることによって、記録面
の単位表面当りの記録剤の付着量を増すことのできる記
録装置を提供するものである。
た記録装置にあっては、その現像過程で現像ローラと記
録体表面との間に記録剤の薄膜を形成し、その薄膜の記
録剤を、主に剪断力を利用して、記録体(A)上の潜像に
付着させ現像する操作が採用されている(図11)。なお、
図11においては、1は記録体、2は現像ローラ、3は
記録剤(以降「インク」と称することがある)、Sは潜
像、3aは潜像(S)に付着したインクを表わしてい
る。だが、こうした方法によって記録体(A)上の潜像が
現像された後、それが記録紙に転写され画像は必ずしも
充分な画像濃度を有していないのが実状である。その力
由は潜像(S)上のインク3aの量が必ずしも充分とな
っていないためと思われる。本発明の目的は、記録体表
面への記録剤の塗布方式を変えることによって、記録面
の単位表面当りの記録剤の付着量を増すことのできる記
録装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記記録体
(A)の表面を下記接触材料(B)と接触させた状態で選択的
に加熱することにより又は記録体(A)の表面を選択的に
加熱した状態で接触材料(B)と接触させることにより記
録体(A)の表面に加熱温度に応じた後退接触角を示す潜
像を形成せしめる接触材料(B)を記録体(A)表面に供給す
る手段と、記録体(A)表面を画像信号に応じ選択的に加
熱して潜像を形成する手段と、該潜像を顕像化させる記
録剤の付与手段と、記録体(A)上に付着した記録剤を記
録紙へ転写せしめる手段とを設けた記録装置において、
該記録剤の付与手段は記録体(A)表面と該記録剤の液面
との距離が間欠的に変化せしめられるものであることを
特徴としている。 (A)加熱状態でかつ液体と接触させた場合に後退接触角
が低下する性質をもつ表面層を有する記録体。 (B)液体、蒸気又は記録体(A)にいう後退接触角の低下開
始温度以下で液体となるか液体もしくは蒸気を発生する
固体。
(A)の表面を下記接触材料(B)と接触させた状態で選択的
に加熱することにより又は記録体(A)の表面を選択的に
加熱した状態で接触材料(B)と接触させることにより記
録体(A)の表面に加熱温度に応じた後退接触角を示す潜
像を形成せしめる接触材料(B)を記録体(A)表面に供給す
る手段と、記録体(A)表面を画像信号に応じ選択的に加
熱して潜像を形成する手段と、該潜像を顕像化させる記
録剤の付与手段と、記録体(A)上に付着した記録剤を記
録紙へ転写せしめる手段とを設けた記録装置において、
該記録剤の付与手段は記録体(A)表面と該記録剤の液面
との距離が間欠的に変化せしめられるものであることを
特徴としている。 (A)加熱状態でかつ液体と接触させた場合に後退接触角
が低下する性質をもつ表面層を有する記録体。 (B)液体、蒸気又は記録体(A)にいう後退接触角の低下開
始温度以下で液体となるか液体もしくは蒸気を発生する
固体。
【0008】かかる本発明装置では、図1にみられるよ
うに、記録剤3の液面(以降「インク液面」ということが
ある)と記録体1の表面との距離を間欠的に変化させる
ことにより、記録剤3を剪断力によらずにイナク保持部
4から分離し記録体1上の潜像(S)に付着することが
可能となる。3a″は潜像(S)に付着したインクであ
る。
うに、記録剤3の液面(以降「インク液面」ということが
ある)と記録体1の表面との距離を間欠的に変化させる
ことにより、記録剤3を剪断力によらずにイナク保持部
4から分離し記録体1上の潜像(S)に付着することが
可能となる。3a″は潜像(S)に付着したインクであ
る。
【0009】また、かかる本発明装置では、記録剤とし
て例えば液状インク3のごときものを用いるようにすれ
ば、接触材料(B)の供給手段を省略することができる。
なお、本発明装置においては、前記潜像が形成された記
録体(A)の表面を接触材料(B)の不存在下で加熱すること
によって潜像の消去が行なえ、可逆的に画像形成がなし
得るものである。
て例えば液状インク3のごときものを用いるようにすれ
ば、接触材料(B)の供給手段を省略することができる。
なお、本発明装置においては、前記潜像が形成された記
録体(A)の表面を接触材料(B)の不存在下で加熱すること
によって潜像の消去が行なえ、可逆的に画像形成がなし
得るものである。
【0010】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明装置で用いられる記録体(A)は液体に接した状態で
加熱されると冷却後においてもその後退接触角が低くな
り、かつ、液体不存在下の加熱により後退接触角が高く
なるという機能を有する部材で少なくとも表面が形成さ
れたものである。そして、このような機能を有する記録
体(A)はその表面が(1)疎水基の表面自己配向機能をもつ
有機化合物を含む部材、又は(2)疎水基をもつ有機化合
物であって疎水基を表面に配向した部材である。
発明装置で用いられる記録体(A)は液体に接した状態で
加熱されると冷却後においてもその後退接触角が低くな
り、かつ、液体不存在下の加熱により後退接触角が高く
なるという機能を有する部材で少なくとも表面が形成さ
れたものである。そして、このような機能を有する記録
体(A)はその表面が(1)疎水基の表面自己配向機能をもつ
有機化合物を含む部材、又は(2)疎水基をもつ有機化合
物であって疎水基を表面に配向した部材である。
【0011】(1)にいう“表面自己配向機能"とは、ある
化合物を支持体上に形成した固体又は或る化合物自体に
よる固体を空気中で加熱すると、表面において疎水基が
空気側(自由表面側)に向いて配向する性質があることを
意味する。このことは、(2)においても同様にいえるこ
とである。一般に、有機化合物では疎水基は疎水性雰囲
気側へ向きやすい性質をもっている。これは、固-気界
面の界面エネルギーが低くなる方に向うために生じる現
象である。また、この現象は疎水基の分子長が長くなる
ほどその傾向がみられるが、これは分子長が長くなるほ
ど加熱における分子の運動性が上がるためである。
化合物を支持体上に形成した固体又は或る化合物自体に
よる固体を空気中で加熱すると、表面において疎水基が
空気側(自由表面側)に向いて配向する性質があることを
意味する。このことは、(2)においても同様にいえるこ
とである。一般に、有機化合物では疎水基は疎水性雰囲
気側へ向きやすい性質をもっている。これは、固-気界
面の界面エネルギーが低くなる方に向うために生じる現
象である。また、この現象は疎水基の分子長が長くなる
ほどその傾向がみられるが、これは分子長が長くなるほ
ど加熱における分子の運動性が上がるためである。
【0012】更に具体的には、末端に疎水基を有する
(即ち表面エネルギーを低くする)分子であると、空気側
(自由表面側)を向いて表面配向しやすい。同様に(−CH2
−)nを含む直鎖状分子では(−CH2CH2−)の部分が平
面構造をしており、分子鎖どうしが配向しやすい。ま
た、(−Ph−)nを含む分子も−Ph−の部分が平面構造を
しており、分子鎖どうしが配向しやすい。なお、−Ph−
はp-フェニレン基である(以下同じ)。殊に、弗素など
の電気陰性度の高い元素を含む直鎖状分子は自己凝集性
が高く、分子鎖どうしが配向しやすい。
(即ち表面エネルギーを低くする)分子であると、空気側
(自由表面側)を向いて表面配向しやすい。同様に(−CH2
−)nを含む直鎖状分子では(−CH2CH2−)の部分が平
面構造をしており、分子鎖どうしが配向しやすい。ま
た、(−Ph−)nを含む分子も−Ph−の部分が平面構造を
しており、分子鎖どうしが配向しやすい。なお、−Ph−
はp-フェニレン基である(以下同じ)。殊に、弗素など
の電気陰性度の高い元素を含む直鎖状分子は自己凝集性
が高く、分子鎖どうしが配向しやすい。
【0013】これらの検討結果をまとめると、より好ま
しくは、自己凝集性の高い分子を含んだり平面構造をも
つ分子を有し、かつ、末端に疎水基を有する直鎖状分
子、或いは、そうした直鎖状分子を含む化合物は表面自
己配向機能が高い化合物といえる。
しくは、自己凝集性の高い分子を含んだり平面構造をも
つ分子を有し、かつ、末端に疎水基を有する直鎖状分
子、或いは、そうした直鎖状分子を含む化合物は表面自
己配向機能が高い化合物といえる。
【0014】これまでの記述から明らかなように、表面
自己配向状態と後退接触角とは関連があり、また、後退
接触角と液体付着性との間にも関係がある。即ち、固体
表面での液体の付着は、液体の固体表面での主にタッキ
ングによって生じる。このタッキングはいわば液体が固
体表面を滑べる時の一種の摩擦力とみなすことができ
る。従って、本発明でいう“後退接触角"θrには、 cosθr=γ(γs-γse-πe+γf)/γev (但し、 γ :真空中の固体の表面張力 γse:固-液界面張力 γev液体がその飽和蒸気と接しているときの表面張力 πe :平衡表面張力 γf :摩擦張力 γs :吸着層のない固体の表面張力である) といった関係式が成立つ(斉藤、北崎ら「日本接着協会
誌」Vol.22、No.12,1986)。従って、θrの値が低くな
るときγf値は大きくなる。即ち、液体は固体面を滑べ
りにくくなり、その結果、液体は固体面に付着するよう
になる。
自己配向状態と後退接触角とは関連があり、また、後退
接触角と液体付着性との間にも関係がある。即ち、固体
表面での液体の付着は、液体の固体表面での主にタッキ
ングによって生じる。このタッキングはいわば液体が固
体表面を滑べる時の一種の摩擦力とみなすことができ
る。従って、本発明でいう“後退接触角"θrには、 cosθr=γ(γs-γse-πe+γf)/γev (但し、 γ :真空中の固体の表面張力 γse:固-液界面張力 γev液体がその飽和蒸気と接しているときの表面張力 πe :平衡表面張力 γf :摩擦張力 γs :吸着層のない固体の表面張力である) といった関係式が成立つ(斉藤、北崎ら「日本接着協会
誌」Vol.22、No.12,1986)。従って、θrの値が低くな
るときγf値は大きくなる。即ち、液体は固体面を滑べ
りにくくなり、その結果、液体は固体面に付着するよう
になる。
【0015】これら相互の関連から推察しうるように、
液体付着性は後退接触角θrがどの程度であるかに左右
され、その後退接触角θrは表面自己配向機能を表面に
有する部材の何如により定められる。それ故、本発明装
置においては、記録体(A)はその表面に所望パターン領
域の形成及び/又は記録剤による顕像化の必要から、必
然的に、表面自己配向機能を表面に有する部材が選択さ
れねばならない。
液体付着性は後退接触角θrがどの程度であるかに左右
され、その後退接触角θrは表面自己配向機能を表面に
有する部材の何如により定められる。それ故、本発明装
置においては、記録体(A)はその表面に所望パターン領
域の形成及び/又は記録剤による顕像化の必要から、必
然的に、表面自己配向機能を表面に有する部材が選択さ
れねばならない。
【0016】接触材料(B)は、端的にいえば、当初から
液体あるいは蒸気であるか、又は、記録体(A)にいう後
退接触角θrの低下開始温度以下で結果的に液体を生じ
させる固体である。ここでの蒸気は、記録体(A)の表面
又は表面近傍で、少なくともその一部が凝縮して液体を
生ぜしめ、その液体が記録体(A)の表面を濡らすことが
できるものであれば充分である。一方、ここでの固体
は、前記後退接触角θrの低下開始温度以下で液体とな
るか、液体を発生させるか、又は、蒸気を発生させるも
のである。固体から発生された蒸気は記録体(A)の表面
又はその近傍で凝縮して液体を生じさせることは前記の
場合と同様である。
液体あるいは蒸気であるか、又は、記録体(A)にいう後
退接触角θrの低下開始温度以下で結果的に液体を生じ
させる固体である。ここでの蒸気は、記録体(A)の表面
又は表面近傍で、少なくともその一部が凝縮して液体を
生ぜしめ、その液体が記録体(A)の表面を濡らすことが
できるものであれば充分である。一方、ここでの固体
は、前記後退接触角θrの低下開始温度以下で液体とな
るか、液体を発生させるか、又は、蒸気を発生させるも
のである。固体から発生された蒸気は記録体(A)の表面
又はその近傍で凝縮して液体を生じさせることは前記の
場合と同様である。
【0017】これら接触材料(B)をより具体的にいえば
次のとおりである。
次のとおりである。
【0018】即ち、接触材料(B)の一つである液体とし
ては、水の他に、電解質を含む水溶液、エタノール、n-
ブタノール等のアルコール、グリセリン、エチレングリ
コール等の多価アルコール、メチルエチルケトン等のケ
トン類のごとき有極性液体や、n-ノナン、n-オクタン等
の直鎖状炭化水素、シクロヘキサン等の環式状炭化水
素、m-キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素のごとき
無極性液体があげられる。また、これらの混合体でもよ
いし、各種分散液や液状インクも使用できる。さらに望
ましくは極性液体の方がよりすぐれている。
ては、水の他に、電解質を含む水溶液、エタノール、n-
ブタノール等のアルコール、グリセリン、エチレングリ
コール等の多価アルコール、メチルエチルケトン等のケ
トン類のごとき有極性液体や、n-ノナン、n-オクタン等
の直鎖状炭化水素、シクロヘキサン等の環式状炭化水
素、m-キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素のごとき
無極性液体があげられる。また、これらの混合体でもよ
いし、各種分散液や液状インクも使用できる。さらに望
ましくは極性液体の方がよりすぐれている。
【0019】接触材料(B)の他の一つである蒸気として
は水蒸気の外に、接触材料(B)の液体の蒸気であれば使
用できるが、特にエタノール蒸気やm-キシレン蒸気など
の有機化合物の蒸気(噴霧状態のものを含む)があげられ
る。この有機化合物蒸気の温度は記録体(A)の表面を形
成する化合物の融点或いは軟化点以下である必要があ
る。
は水蒸気の外に、接触材料(B)の液体の蒸気であれば使
用できるが、特にエタノール蒸気やm-キシレン蒸気など
の有機化合物の蒸気(噴霧状態のものを含む)があげられ
る。この有機化合物蒸気の温度は記録体(A)の表面を形
成する化合物の融点或いは軟化点以下である必要があ
る。
【0020】接触材料(B)の他のもう一つである固体と
しては、高級脂肪酸、低分子量ポリエチレン、高分子ゲ
ル(ポリアクリルアミドゲル、ポリビニルアルコールゲ
ル)、シリカゲル、結晶水を含んだ化合物などがあげら
れる。
しては、高級脂肪酸、低分子量ポリエチレン、高分子ゲ
ル(ポリアクリルアミドゲル、ポリビニルアルコールゲ
ル)、シリカゲル、結晶水を含んだ化合物などがあげら
れる。
【0021】本発明の最も望ましい接触材料(B)は、粘
度1000cp以下であり、又は表面張力は30〜70dyn/cmの範
囲内のものである。
度1000cp以下であり、又は表面張力は30〜70dyn/cmの範
囲内のものである。
【0022】接触材料(B)の供給手段としては、例えば
記録体(A)下部に皿を設け液体を満たし記録体(A)が皿中
の液体に常に接するようにし、加熱源を皿の近傍又は皿
の中に配置する構成が最も簡単な構成となる。皿の替わ
りに、液体を含ませたスポンジ状多孔質体を用いても良
い。光や電子線による潜像形成手段も上記構成と基本的
に同様である。
記録体(A)下部に皿を設け液体を満たし記録体(A)が皿中
の液体に常に接するようにし、加熱源を皿の近傍又は皿
の中に配置する構成が最も簡単な構成となる。皿の替わ
りに、液体を含ませたスポンジ状多孔質体を用いても良
い。光や電子線による潜像形成手段も上記構成と基本的
に同様である。
【0023】潜像形成のための加熱手段としてはヒータ
ー、サーマルヘッドなどによる接触加熱の他に、電磁波
(レーザー光源、赤外線ランプなどの発光源からの光線
をレンズで集光する)による非接触加熱がある。
ー、サーマルヘッドなどによる接触加熱の他に、電磁波
(レーザー光源、赤外線ランプなどの発光源からの光線
をレンズで集光する)による非接触加熱がある。
【0024】一つの画像情報の転写が終了すれば、液体
又は蒸気の不存在下で(空気中、真空中又は不活性ガス
中で)記録体(A)表面を加熱する(加熱温度:50〜30
0℃望ましくは100〜180℃、加熱時間:1m秒〜
10秒好ましくは10m秒〜1秒)ことにより潜像を消
去すれば、記録体(A)は繰返し使用可能なものとなる。
又は蒸気の不存在下で(空気中、真空中又は不活性ガス
中で)記録体(A)表面を加熱する(加熱温度:50〜30
0℃望ましくは100〜180℃、加熱時間:1m秒〜
10秒好ましくは10m秒〜1秒)ことにより潜像を消
去すれば、記録体(A)は繰返し使用可能なものとなる。
【0025】潜像消去のための加熱源としては、ヒータ
ーやサーマルヘッドのごとき接触加熱源やレーザーや赤
外線ランプのごとき電磁波による非接触加熱源が望まし
い。加熱は潜像部のみ行っても良いが、記録体(A)全面
に行っても良い。むしろ、全面加熱の方が装置構成を簡
単にできるため、より望ましい。
ーやサーマルヘッドのごとき接触加熱源やレーザーや赤
外線ランプのごとき電磁波による非接触加熱源が望まし
い。加熱は潜像部のみ行っても良いが、記録体(A)全面
に行っても良い。むしろ、全面加熱の方が装置構成を簡
単にできるため、より望ましい。
【0026】なお、潜像消去手段は、消去のための加熱
を行ったのち、再び、潜像形成を行うまでの時間の間に
記録体(A)表面が実質的に冷却する位置に設ける。潜像
消去に必要な加熱温度は既述のとおりであるが、当該記
録体(A)表面の材料により異なるものの、記録体(A)表面
の材料の後退接触角が低くなる開始温度以上で分解点以
下の温度が望ましい。
を行ったのち、再び、潜像形成を行うまでの時間の間に
記録体(A)表面が実質的に冷却する位置に設ける。潜像
消去に必要な加熱温度は既述のとおりであるが、当該記
録体(A)表面の材料により異なるものの、記録体(A)表面
の材料の後退接触角が低くなる開始温度以上で分解点以
下の温度が望ましい。
【0027】記録紙(被転写体)としては、透明又は不透
明樹脂フィルム、普通紙、合成紙、インクジェット記録
用紙、タイプ用紙などを用いることができる。
明樹脂フィルム、普通紙、合成紙、インクジェット記録
用紙、タイプ用紙などを用いることができる。
【0028】記録剤としては筆記用インク、インクジエ
ット記録用インク、印刷インク、電子写真用トナー等の
従来の印字記録方式に用いられてきた記録剤の中から、
本発明装置に適合するものを選択し使用することができ
る。記録剤の粘度は1000CP以下が適当であり、また、表
面張力は30〜70dyn/cmの範囲が適当である。より具体的
で好ましいもの例を示せば、例えば水性インクとして
は、水、湿潤剤、染料を主体とする水溶性インク又は
水、顔料、分散用高分子化合物、湿潤剤を主体とした水
性顔料分散インク、顔料又は染料を界面活性剤を用いて
水に分散せしめたエマルジョン・インク等が用いられ
る。
ット記録用インク、印刷インク、電子写真用トナー等の
従来の印字記録方式に用いられてきた記録剤の中から、
本発明装置に適合するものを選択し使用することができ
る。記録剤の粘度は1000CP以下が適当であり、また、表
面張力は30〜70dyn/cmの範囲が適当である。より具体的
で好ましいもの例を示せば、例えば水性インクとして
は、水、湿潤剤、染料を主体とする水溶性インク又は
水、顔料、分散用高分子化合物、湿潤剤を主体とした水
性顔料分散インク、顔料又は染料を界面活性剤を用いて
水に分散せしめたエマルジョン・インク等が用いられ
る。
【0029】これまで後退接触角と液体付着性との関係
等を縷縷述べてきたが、これらの事項については前記の
西独公開特許第4010275号公報により詳しく記載
されている。
等を縷縷述べてきたが、これらの事項については前記の
西独公開特許第4010275号公報により詳しく記載
されている。
【0030】さて、本発明装置では、実際においては、
液体付着力の異なる領域(付着力の強い領域を潜像部と
する)を持つ記録体1、液体のインク、インクを記録体
からほぼ一定の距離に保つインク保護機構(インク保持
部)4、インク液面を間欠的に移動させ記録体表面に接
触させるインク液面移動機構(接触機構)5、インク供
給機構6などからなる(図2)。
液体付着力の異なる領域(付着力の強い領域を潜像部と
する)を持つ記録体1、液体のインク、インクを記録体
からほぼ一定の距離に保つインク保護機構(インク保持
部)4、インク液面を間欠的に移動させ記録体表面に接
触させるインク液面移動機構(接触機構)5、インク供
給機構6などからなる(図2)。
【0031】図2に示した装置は次のように動作する。
インク保持部4内に保持された記録剤3は、接触機構5
によって潜像部(S)の間隔以下の周期で記録体1と接
触、非接触をくりかえす。接触時の記録体表面に潜像部
の不存在の場合には、インク3は保持部4から分離し記
録体表面にインク滴3a″を形成し、一方、潜像部の不
存在の場合には、インク3は保持部4に復帰する。この
動作により記録体表面に選択的にインク滴3a″が塗布
される。
インク保持部4内に保持された記録剤3は、接触機構5
によって潜像部(S)の間隔以下の周期で記録体1と接
触、非接触をくりかえす。接触時の記録体表面に潜像部
の不存在の場合には、インク3は保持部4から分離し記
録体表面にインク滴3a″を形成し、一方、潜像部の不
存在の場合には、インク3は保持部4に復帰する。この
動作により記録体表面に選択的にインク滴3a″が塗布
される。
【0032】もっとも、記録剤の付与手段がその記録剤
の液面を移動させることによりなされるものである場合
には、動作部分はインクと一部の装置だけでよく、それ
らの質量が小さいため、高速に動作させることができ
る。また、その移動量も従来のインクジェット型の記録
装置に比べて小さくて済み必要な圧力も小さいため装置
を小型化することができる。
の液面を移動させることによりなされるものである場合
には、動作部分はインクと一部の装置だけでよく、それ
らの質量が小さいため、高速に動作させることができ
る。また、その移動量も従来のインクジェット型の記録
装置に比べて小さくて済み必要な圧力も小さいため装置
を小型化することができる。
【0033】インク保持部4は、図3(a)及び(b)
に示したような、細管の或いはスリット状のものを用い
るのが有利である。細管の内径、スリットの間隔はそれ
ぞれ潜像の間隔以下のものであり、特にそうした細管を
用いた場合にはより高い解像度を得ることができる。
に示したような、細管の或いはスリット状のものを用い
るのが有利である。細管の内径、スリットの間隔はそれ
ぞれ潜像の間隔以下のものであり、特にそうした細管を
用いた場合にはより高い解像度を得ることができる。
【0034】インク液面の変位量(b)は記録体1上に
インク滴が形成されるのに充分な高さとし、潜像の間隔
(m)のおおよそ2倍くらいが適当である(図4)。イ
ンク液面の移動周期は潜像の間隔以下で行なうが、記録
体の移動との周期装置を設け、潜像の間隔と同期させる
ことでより高品質な現像を行なうことができる。
インク滴が形成されるのに充分な高さとし、潜像の間隔
(m)のおおよそ2倍くらいが適当である(図4)。イ
ンク液面の移動周期は潜像の間隔以下で行なうが、記録
体の移動との周期装置を設け、潜像の間隔と同期させる
ことでより高品質な現像を行なうことができる。
【0035】ここで接触機構の幾つかの例を示せば次の
とおりである。 (i) 保持装置4の横に圧電素子5aを取りつけ、これに
加電し電圧素子5aを変形させることにより、保持装置
4の容積を変化させインク液面を変位させる(図5)。
図中、5bは発振器である。 (ii)保装置4a外周にコイル5cを設け、磁性インク
3′に対して磁力を発生させることによりインク液面を
変位させる(図6)。 (iii)保持装置4の横にカム機構5dを設け、これを回
転させることによって保持装置の容積を変化させ、イン
ク液面を変位させる(図7)。図中、5eはカム駆動装
置である。
とおりである。 (i) 保持装置4の横に圧電素子5aを取りつけ、これに
加電し電圧素子5aを変形させることにより、保持装置
4の容積を変化させインク液面を変位させる(図5)。
図中、5bは発振器である。 (ii)保装置4a外周にコイル5cを設け、磁性インク
3′に対して磁力を発生させることによりインク液面を
変位させる(図6)。 (iii)保持装置4の横にカム機構5dを設け、これを回
転させることによって保持装置の容積を変化させ、イン
ク液面を変位させる(図7)。図中、5eはカム駆動装
置である。
【0036】本発明の記録装置においては、熱による潜
像形成と現像とを同時に行なうことによって、記録体の
加熱とインク液面の変位とを同期させることができる。
更にまた、本発明においては、記録体1として薄いフィ
ルム状のものを用いることで、潜像形成に利用されるサ
ーマルヘッド7と現像手段3を記録体1の上下に配置す
ることが可能であるため、装置の小型化を図ることがで
きる(図8)。
像形成と現像とを同時に行なうことによって、記録体の
加熱とインク液面の変位とを同期させることができる。
更にまた、本発明においては、記録体1として薄いフィ
ルム状のものを用いることで、潜像形成に利用されるサ
ーマルヘッド7と現像手段3を記録体1の上下に配置す
ることが可能であるため、装置の小型化を図ることがで
きる(図8)。
【0037】記録体1上にインク液滴3a″からなる可
視像を形成させるには、記録体1表面を画像信号に応
じて加熱した状態で接触材料(B)と接触させることによ
り潜像を形成した後記録剤で現像するか、又は記録体
1表面を接触材料(B)と接触させた状態で画像信号に応じ
て加熱した後記録剤で現像すればよい。もっとも、接触
材料(B)として記録剤を用いれば潜像形成とその顕像化
が一度期に行なわれるため、工程の簡略化がはかれる。
視像を形成させるには、記録体1表面を画像信号に応
じて加熱した状態で接触材料(B)と接触させることによ
り潜像を形成した後記録剤で現像するか、又は記録体
1表面を接触材料(B)と接触させた状態で画像信号に応じ
て加熱した後記録剤で現像すればよい。もっとも、接触
材料(B)として記録剤を用いれば潜像形成とその顕像化
が一度期に行なわれるため、工程の簡略化がはかれる。
【0038】実施例 次に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0039】実施例1 金属板41に孔42をあけたものを金属製支持部材43
に貼りつけて保持部4とした。保持部4の横には接触機
構として圧電素子5aを貼りつけた(図10)。これを
インク供給装置して用いるインク3を満たしたタンク8
にひたし、圧電素子5aに加電し、記録体1の潜像にイ
ンク8を付着させたところ、ローラを用いた従来のもの
に比べて、インクの付着量が増していることを目視によ
り確実した。なお、使用したインクには、黒色直接染料
を色剤としてた水性インクを用い、記録体材料として含
フッ素アクリレートモノマーであるビスコート 17F
を原料とした溶液重合による重合物を用いている。
に貼りつけて保持部4とした。保持部4の横には接触機
構として圧電素子5aを貼りつけた(図10)。これを
インク供給装置して用いるインク3を満たしたタンク8
にひたし、圧電素子5aに加電し、記録体1の潜像にイ
ンク8を付着させたところ、ローラを用いた従来のもの
に比べて、インクの付着量が増していることを目視によ
り確実した。なお、使用したインクには、黒色直接染料
を色剤としてた水性インクを用い、記録体材料として含
フッ素アクリレートモノマーであるビスコート 17F
を原料とした溶液重合による重合物を用いている。
【0040】
【発明の効果】本発明装置の利用によれば、これはでよ
り一層記録体上の付着インク量が増すので、高濃度の画
像が得られるようになる。
り一層記録体上の付着インク量が増すので、高濃度の画
像が得られるようになる。
【図1】記録体の潜像部に付着量の大きい記録剤液滴が
形成されることの説明図である。
形成されることの説明図である。
【図2】本発明装置の概略図である。
【図3】インク保持部の代表的な三例の図である。
【図4】インク液面の変化量と潜像の間隔との関係を説
明するための図である。
明するための図である。
【図5】インク保持部からのインクを記録体に供給する
ための接触機構の一例の図である。
ための接触機構の一例の図である。
【図6】接触機構の更に他の一例の図である。
【図7】接触機構の更に他の一例の図である。
【図8】記録体表面に潜像形成と同時に現像を行なわし
める操作の一例を表した図である。
める操作の一例を表した図である。
【図9】本発明装置の実施の一例の概略を示した図であ
る。
る。
【図10】保持部に接触機構をとりつける一例の説明図
である。
である。
【図11】記録剤が主に剪断力を利用して記録体上の潜
像に付着される様子を表わした図である。
像に付着される様子を表わした図である。
【符号の説明】 1 記録体 2 現像ローラ 3 インク(記録剤) 4 インク保持部 5 接触機構 6 インク供給機構 7 サーマルヘッド 8 インク収納タンク
Claims (3)
- 【請求項1】 下記記録体(A)の表面を下記接触材料(B)
と接触させた状態で選択的に加熱することにより又は記
録体(A)の表面を選択的に加熱した状態で接触材料(B)と
接触させることにより記録体(A)の表面に加熱温度に応
じた後退接触角を示す潜像を形成せしめる接触材料(B)
を記録体(A)表面に供給する手段と、記録体(A)表面を画
像信号に応じ選択的に加熱して潜像を形成する手段と、
該潜像を顕像化させる記録剤の付与手段と、記録体(A)
上に付着した記録剤を記録紙へ転写せしめる手段とを設
けた記録装置において、該記録剤の付与手段は記録体
(A)表面と該記録剤の液面との距離が間欠的に変化せし
められるものであることを特徴とする記録装置。 (A)加熱状態でかつ液体と接触させた場合に後退接触角
が低下する性質をもつ表面層を有する記録体。 (B)液体、蒸気又は記録体(A)にいう後退接触角の低下開
始温度以下で液体となるか液体もしくは蒸気を発生する
固体。 - 【請求項2】 前記記録剤の付与手段はその記録剤の液
面を移動させることによりなされるものである請求項1
記載の記録装置。 - 【請求項3】 前記の接触材料(B)として記録剤を用い
ることにより、接触材料(B)の供給手段と記録剤の付与
手段とを1つものとした請求項1記載の記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4024603A JPH05185712A (ja) | 1992-01-13 | 1992-01-13 | 記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4024603A JPH05185712A (ja) | 1992-01-13 | 1992-01-13 | 記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05185712A true JPH05185712A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=12142729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4024603A Pending JPH05185712A (ja) | 1992-01-13 | 1992-01-13 | 記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05185712A (ja) |
-
1992
- 1992-01-13 JP JP4024603A patent/JPH05185712A/ja active Pending
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