JPH05171094A - 水性インキ組成物 - Google Patents
水性インキ組成物Info
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- JPH05171094A JPH05171094A JP34259391A JP34259391A JPH05171094A JP H05171094 A JPH05171094 A JP H05171094A JP 34259391 A JP34259391 A JP 34259391A JP 34259391 A JP34259391 A JP 34259391A JP H05171094 A JPH05171094 A JP H05171094A
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Abstract
し、保水性がよく適度な粘性と流動性をもつ水性インキ
を提供する。 【構成】 積算体積50%の粒径が0.3〜6μmであ
り、かつ、3μm以下の粒子の積算体積割合が25%以
上の微粒化セルロース系素材を含有することを特徴とす
る水性インキ組成物。
Description
し、更に詳しくは、微粒化セルロース系素材を含有する
水性インキ組成物に関する。
ペンなどの筆記用具からインキジエットプリンター用や
印刷用まで幅広く使用されている。一般に水性インキに
要求される性能としては、耐水性、非蒸発性、保存安定
性、保水性などが上げられる。それに加え、筆記用具に
用いる場合、均一の太さで滑らかな筆記を可能とし、ま
た、たれを生じないような適度な粘度と流動性を有する
こと、ペン先で詰まりを起こさない事が必要とされる。
するため、種々の検討がなされてきた。例えば、特開昭
62−124170号公報には、エーテル化度1.5以
上のカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩また
はアンモニウム塩を含有する水性インキ組成物が開示さ
れている。しかしながら、用いられるカルボキシメチル
セルロースのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩は、
水性高分子であり、保水性に問題があった。
諸性能を合わせもつ水性インキは未だ得られていない。
く、流動性と適度な粘度を有する水性インキを提供する
事を目的とする。
算体積50%の粒径が0.3〜6μmであり、かつ、3
μm以下の粒子の積算体積割合が25%以上の微粒化セ
ルロース系素材を含有する事を特徴とする水性インキ組
成物、である。
に用いる微粒化セルロース系素材とは、セルロースが従
来到達し得なかったレベルに微小体になったものであ
り、この微粒化セルロース系素材を得る方法の例として
は、例えば、前処理工程としてセルロース系素材に解重
合処理を施し、引き続き、媒体を容器に内蔵し、かつ、
該媒体を強制攪拌せしめるための回転翼を設けた容器内
で湿式粉砕することにより懸濁液として得られる。
パルプ、精製リンター、綿繊維、麻繊維等の脱リグニン
後の天然セルロース、または、ビスコース溶液や銅アン
モニア溶液から凝固再生された再生セルロース、さらに
は、アルカリセルロースを再生して得られるセルロース
などである。また、上記の解重合方法とは、例えば、酸
加水分解、アルシリ酸化分解、酵素分解、スチームエク
スプロージョン分解、水蒸気蒸煮の内の1つまたは2つ
以上の組み合わせ処理などであり、解重合の結果、好ま
しくは重合度を300以下とする。
ミルまたはアニューラー型ミル)と呼ばれ、媒体を容器
に内蔵し、かつ、該媒体を強制攪拌せしめるための回転
翼を設けた容器内で湿式粉砕する装置は、顔料、イン
ク、セラミックスなどの無機材料の微粒化に一般に使用
されているが、微粒化が困難であるセルロース系素材に
適用すると、極めて高度な微粒化効果が得られる。
は、そのサイズ及び分布に特徴を有するものであるが、
その形状は球形ではなく、長径と短径の比(以下L/D
と略す)は、1.1〜1.5の粒子を中心に構成されて
おり、その多くがL/Dは5〜10である。粒径の測定
は、島津レーザー回析式粒度分布測定装置(SALD−
1100)を用いて、装置に内蔵する超音波発振器を用
い、2次凝集を壊した状態で行われる。
いる微粒化セルロース系素材に、0.1重量%となるよ
う蒸留水を加え、家庭用ミキサーSM−G471(三洋
電気(株)製)を用い、1分間攪拌して均一に分散させ
て得られる。0.1重量%に均一に希釈された試料は、
フローセルを利用して測定されるが内蔵された超音波発
振器は常時オンとし、少なくとも1分以上は超音波を当
てて凝集を防止した後に測定を行う。
っては、測定レンジを0.1〜45μmに設定する。そ
れにより、ミー(Mic)散乱理論式(測定装置中に組
み込まれている)から導き出された散乱光強度と粒子径
の関係を用いて計算されることとなる。また、屈折率
は、1.7〜0.2iの標準屈折率用を選択することと
し、粒度分布を求める計算方法は、最小二乗法理論を使
った直接計算法を使うこととする。1つの試料に対する
測定回数は、7回に指定し、測定間隔は、2秒とする。
μm以下の粒子の積算体積割合とは、各々平均となる粒
径および粒子の分布を示した値である(図1参照)粒径
が6μm以上または積算体積割合が25%未満となる
と、保水性が低下するとともに、水性ボールペンに用い
た場合、ペン先の詰まりを起こしやすく、また、インキ
ジェットプリンターに用いた場合、インキ噴射ノズルの
詰まりを起こす可能性が大きい。
うな懸濁液は、製造が極めて困難である。本発明に用い
る、このようにして得られた微粒化セルロース系素材の
水懸濁物は、分散安定性を有するのみならず、保水性、
高いチキソトロピー性を有するため、インキ用素材とし
ては、極めて有用な素材である。
の添加量は特に限定するものではなく、目的の水性イン
キに応じその量を決定する事ができる。一般には、イン
キ全重量に対し、乾燥重量に換算して0.05〜2重量
%、さらに好ましくは、0.1〜0.5重量%の微粒化
セルロース系素材が添加される。添加量が0.05重量
%以下となると、微粒化セルロース系素材の効果が発揮
されない場合が多く、また、添加量が2重量%以上とな
ると、筆記用具などに用いた場合、書き味の低下が発生
する場合がある。
化セルロース系素材の添加方法は特に限定するものでは
ない。本発明の水性インキ組成物は、微粒化セルロース
系素材以外の成分としては特に限定するものでなく、そ
の用途に応じ通常用いられる成分より構成される。例え
ば、水または水とアルコール、グリコールエーテルなど
から成る水性媒体と、着色剤、それに加え、界面活性
剤、防腐剤、pH調整剤、防錆剤などより構成される。
チタン、カーボンブラック、C.I.ピクメントレッド
112などの顔料類、C.I.ダイレクトイエロー4
4、C.I.ダイレクトブラック19など直接染料、
C.I.アッシドオレンジ94、C.I.アシッドブル
ー90などの酸性染料、C.I.ベーシックバイオレッ
ト3、C.I.ベーシックイエロー45などの塩基性染
料が挙げられ、1種または2種以上混合して用いること
もできる。また、水性インキの使用目的や用途に応じ
て、添加量は任意に調節することができる。
効果を更に高めるため、必要に応じ必須成分以外の成分
も添加してもよい。例えば、さらにインキの蒸発を制御
するため、エチレングリコールなどの多価アルコールや
トリエタノールアミンなどの含窒素系溶剤を添加しても
よく、また、さらに耐水性を高めたりしみや裏抜けをさ
らに低減するため、マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、ポ
リビニルアルコールなど水溶性樹脂を添加してもよい。
が、これに範囲を限定されるものでない。なお、評価方
法は以下の通り行った。 粘度測定 被試験サンプルを20℃の恒温室に1時間以上放置した
後、200mlビーカーに180g秤り取り、B型粘度
計(BH型、トキメック製)を用い、5秒および1分間
ローターを回転させ、その直後の粘度を測定した。回転
数は10rpmで測定した。
ると、5秒後の粘度に対する1分後の粘度低下率、つま
り、(X−Y)/X×100(%)をチキソトロピー性
の指標として用い、その値が10%以上のものを○、5
〜10%のものを△、5%以下のものを×として表示し
た。 保水性 被試験サンプルをガラスフィルターに入れ、20℃で1
000Gの遠心力を30分かけ遠心脱水を行い、サンプ
ルが1000Gの遠心力に耐えてどれだけの水を保持で
きるか測定した。保水性は、脱水後の重量をW、これを
乾燥させた後の絶乾重量をwとすると、(W−w)/w
×100(%)で表される。
ルプ(L−DSP)を5.0%塩酸水溶液に、浴比1:
0に成るように分散させ、これを120〜130℃で
0.5時間加水分解処理した。ついで洗液のpHが中性
になるまで十分水洗し、さらに水分率を調整し、水分率
700%のセルローススラリーを得た。水分率は、セル
ロース重量(ドライ換算)に対する水の重量%を示す。
ル、媒体充填率80%の媒体攪拌湿式粉砕装置(アシザ
ワ(株)製商標パールミル)に0.63リットル/分の
流量で注入した。媒体としては直径2mmφの球状セラ
ミックスビーズを用い、攪拌は3200rpmの回転ロ
ーター行った。上記の方法でセルロースの水懸濁物を得
るに際して、媒体攪拌湿式粉砕装置の通過回数と粒径及
び保水性の関係を調べた結果を表1に示す。
セルロース系素材の粒径範囲では、保水性が著しく大き
くなり、これにより、水性インキに微粒化セルロース系
素材を添加することにより、水性インキ組成物の保水性
も向上するものと思われる。
の粒径を測定したところ、積算体積50%の粒径は2.
30μm、3μm以下の粒径の積算体積割合は58.5
%であった。この微粒化セルロース系素材を以下の実施
例で用いた。水性ボールペン用インクとして以下の組成
のインクを得た。 C.I.アッシドレッド87 4.0重量% C.I.アッシドレッド97 3.0 C.I.アッシドイエロー42 1.0 ポリエチレングリコール 15.0 グリセリン 10.0 安息香酸ナトリウム 0.8 微粒化セルロース系素材 4.0 水 62.2 また、比較例として以下の組成のインキを得た。
ルロース系素材を添加することにより、チキソトロピー
性がさらに大きくなる。つまり、適度な粘度と流動性を
持つことにより、滑らかな書き味でしかも均一な太さで
書くことが可能になると思われる。
を通過させていないセルロース素材を微粒化セルロース
系素材の代わりに用い実施例1の組成と同様の水性ボー
ルペン用インクを得た。粘度の評価を行ったが、実施例
1のような適度の粘度と流動性は得ることができなかっ
た。
こす危険性も存在する。
成のインクを得た。 C.Iダイレクトブラック 3.5重量% エチレングリコール 2.5 2−ピロリドン 1.5 微粒化セルロース系素材 4.0 水 88.5 また、比較例3として以下の組成のインキを得た。
ルロース系素材を添加することにより、チキソトロピー
性がさらに大きくなる。つまり、適度な粘度と流動性を
持つことにより、インキのたれや切れがなく均一な太さ
で書くことが可能になると思われる。
のを得た。 C.Iダイレクトブルー1 4.0重量% C.Iダイレクトブルー86 2.0重量% エチレングリコール 20.0 トリエタノールアミン 5.0 グリセリン 50.0 微粒化セルロース系素材 4.0 水 15.0
のに比較して保水性がよく、流動性と適度な粘度を有す
る水性インキ組成物である。
であり粒径と積算体積の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 積算体積50%の粒径が0.3〜6μm
であり、かつ、3μm以下の粒子の積算体積割合が25
%以上の微粒化セルロース系素材を含有することを特徴
とする水性インキ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34259391A JP3032363B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 水性インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34259391A JP3032363B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 水性インキ組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05171094A true JPH05171094A (ja) | 1993-07-09 |
JP3032363B2 JP3032363B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=18354972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34259391A Expired - Fee Related JP3032363B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 水性インキ組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3032363B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5415686A (en) * | 1993-04-07 | 1995-05-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink, ink-jet recording method making use of the same and instrument provided with the ink |
JP2002285064A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-10-03 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 光輝性水性インキ組成物 |
JP2016069564A (ja) * | 2014-09-30 | 2016-05-09 | ゼブラ株式会社 | マーキングペン用水性インキ組成物及び直液式マーキングペン |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP34259391A patent/JP3032363B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US5415686A (en) * | 1993-04-07 | 1995-05-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink, ink-jet recording method making use of the same and instrument provided with the ink |
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JP3032363B2 (ja) | 2000-04-17 |
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