JPH05170605A - トマトの葉面散布剤 - Google Patents
トマトの葉面散布剤Info
- Publication number
- JPH05170605A JPH05170605A JP3355899A JP35589991A JPH05170605A JP H05170605 A JPH05170605 A JP H05170605A JP 3355899 A JP3355899 A JP 3355899A JP 35589991 A JP35589991 A JP 35589991A JP H05170605 A JPH05170605 A JP H05170605A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tomatoes
- vitamin
- methionine
- saccharinity
- diseases
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- Pending
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 トマト内の化学物質ポリアミン濃度を高め、
成熟速度を抑制し、トマトの糖度アップと耐病性の向
上。 【構成】 ビタミンC(アスコルビン酸)およびメチオ
ニンを含有するトマトの葉面散布剤である。
成熟速度を抑制し、トマトの糖度アップと耐病性の向
上。 【構成】 ビタミンC(アスコルビン酸)およびメチオ
ニンを含有するトマトの葉面散布剤である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトマトの葉面散布剤に関
し、特にトマトの糖度アップ、耐病性改善を目的とする
葉面散布剤に関する。
し、特にトマトの糖度アップ、耐病性改善を目的とする
葉面散布剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、植物体の葉面散布剤として、魚
エキスのアミノ酸混合物や高濃度のグルコースを添加し
たものがある。この葉面散布剤の構成成分であるアミノ
酸混合物は植物体の栄養改善を目的として添加される
が、その副次効果の一つとして植物体の糖度を高めるこ
ともできる。また、葉面散布剤にグルコースを添加する
ことにより、トマトの成分中のグルコース量が増加し
て、その糖度をアップさせることができる。しかし、グ
ルコース添加量は葉面散布剤の成分割合として2%前後
が限度であり、過多のグルコース添加は、過繁茂の原因
となり草勢の低下に結びつく欠点がある。
エキスのアミノ酸混合物や高濃度のグルコースを添加し
たものがある。この葉面散布剤の構成成分であるアミノ
酸混合物は植物体の栄養改善を目的として添加される
が、その副次効果の一つとして植物体の糖度を高めるこ
ともできる。また、葉面散布剤にグルコースを添加する
ことにより、トマトの成分中のグルコース量が増加し
て、その糖度をアップさせることができる。しかし、グ
ルコース添加量は葉面散布剤の成分割合として2%前後
が限度であり、過多のグルコース添加は、過繁茂の原因
となり草勢の低下に結びつく欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の葉面散布剤はト
マトの栄養改善を目的とし、耐病性の効果を明確化し設
計したものはない。そのため、従来の葉面散布剤による
トマトの糖度の向上と耐病性の向上は十分でなかった。
そこで本発明はトマト内の化学物質ポリアミン濃度を高
め、成熟速度を抑制し、トマトの糖度アップを図ると同
時に、耐病性の向上を目的とする。
マトの栄養改善を目的とし、耐病性の効果を明確化し設
計したものはない。そのため、従来の葉面散布剤による
トマトの糖度の向上と耐病性の向上は十分でなかった。
そこで本発明はトマト内の化学物質ポリアミン濃度を高
め、成熟速度を抑制し、トマトの糖度アップを図ると同
時に、耐病性の向上を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的はメチ
オニンとビタミンC(アスコルビン酸)を含有するトマ
トの葉面散布剤により達成される。
オニンとビタミンC(アスコルビン酸)を含有するトマ
トの葉面散布剤により達成される。
【0005】
【作用】植物ホルモンであるエチレン生成の基質となる
アミノ酸のメチオニンを添加した葉面散布剤を散布する
と、トマト内でエチレンの生成が促進され、ポリアミン
濃度が高まり、トマトの成熟速度が抑制され、トマトの
糖度が高まる。
アミノ酸のメチオニンを添加した葉面散布剤を散布する
と、トマト内でエチレンの生成が促進され、ポリアミン
濃度が高まり、トマトの成熟速度が抑制され、トマトの
糖度が高まる。
【0006】また、ビタミンC(アスコルビン酸)は微
生物体内での活性酸素生成を促進し、膜脂質の過酸化作
用による膜損傷、そしてDNA損傷を生じると考えられ
るので、トマトの耐病性の向上が図れる。さらに、ビタ
ミンCはポリオールであるソルビトールをグルコースと
フラクトースに還元する作用を有し、トマトの糖の絶対
量を確保する働きがある。そして、メチオニンによるポ
リアミン濃度の増大でトマトの組織が充実することが耐
病性の向上に寄与すると考えられる。
生物体内での活性酸素生成を促進し、膜脂質の過酸化作
用による膜損傷、そしてDNA損傷を生じると考えられ
るので、トマトの耐病性の向上が図れる。さらに、ビタ
ミンCはポリオールであるソルビトールをグルコースと
フラクトースに還元する作用を有し、トマトの糖の絶対
量を確保する働きがある。そして、メチオニンによるポ
リアミン濃度の増大でトマトの組織が充実することが耐
病性の向上に寄与すると考えられる。
【0007】前記作用を奏するためには、葉面散布剤中
のメチオニンの含有量は0.1〜5重量%、ビタミンC
の含有量は0.1〜5重量%の範囲で用いることが望ま
しい。
のメチオニンの含有量は0.1〜5重量%、ビタミンC
の含有量は0.1〜5重量%の範囲で用いることが望ま
しい。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を以下、説明する。 実施例1 まず、トマトの糖度を高める葉面散布剤の適用例を説明
する。 (1)葉面散布剤の配合割合 表1に葉面散布剤の配合割合を示す。
する。 (1)葉面散布剤の配合割合 表1に葉面散布剤の配合割合を示す。
【0009】 (表1) 成分* 配合割合(重量%) 窒素(T−N) 12.3 リン(P2O5) 12.3 カリ(K2O) 12.3 カルシウム(CaO) 2.3 マグネシウム(MgO) 1.3 鉄(Fe) 0.3 マンガン(Mn) 0.3 ホウ素(B) 0.3 亜鉛(Zn) 0.1 銅(Cu) 0.05 モリブデン(Mo) 0.05 ショ糖 1.3 システイン 1.3 ビタミンC 1.3 ビタミンB6 1.3 メチオニン 1.3 *肥料法の割合
【0010】(2)試験結果 1991年1月2日に播種した品種「桃太郎」を12日
後に移植し、それから1ケ月後に定植した。これに前記
表1の成分からなる葉面散布剤を1000倍に希釈し、
前記品種「桃太郎」の育苗時より、7〜10日の割合で
栽培後期まで散布した。
後に移植し、それから1ケ月後に定植した。これに前記
表1の成分からなる葉面散布剤を1000倍に希釈し、
前記品種「桃太郎」の育苗時より、7〜10日の割合で
栽培後期まで散布した。
【0011】収穫したトマトを食品分析法にのっとり、
屈折計示度を分析測定した結果を月別の平均値として表
2に示す。なお、ブランクとして前記葉面散布剤を散布
しない場合の試験結果も同時に示している。
屈折計示度を分析測定した結果を月別の平均値として表
2に示す。なお、ブランクとして前記葉面散布剤を散布
しない場合の試験結果も同時に示している。
【0012】(表2)月 無処理区 処理区 (単位:度) 4 5.6 5.8 5 5.8 6.4 6 5.9 6.9
【0013】なお、ここで屈折計では被検体の水溶性の
固形分の濃度が検出される、その示度(単位は%または
度)は正確には、糖類、蛋白質、酸およびエキス分が合
算された値であるが、一般に糖分の含有量であるとして
便宜的に使われている。したがって、表3から本実施例
の葉面散布剤の散布により、トマトの糖度が上昇したと
いうことが分かる。
固形分の濃度が検出される、その示度(単位は%または
度)は正確には、糖類、蛋白質、酸およびエキス分が合
算された値であるが、一般に糖分の含有量であるとして
便宜的に使われている。したがって、表3から本実施例
の葉面散布剤の散布により、トマトの糖度が上昇したと
いうことが分かる。
【0014】また、本実施例の葉面散布剤を散布した前
記処理区と無処理区の散布開始後140日後の様子を示
す写真をそれぞれ図1と図2に示す。図1、図2を比較
すると分かるように散布区ではトマト葉カビ病菌の生
育、増殖が抑制されていることが分かる。
記処理区と無処理区の散布開始後140日後の様子を示
す写真をそれぞれ図1と図2に示す。図1、図2を比較
すると分かるように散布区ではトマト葉カビ病菌の生
育、増殖が抑制されていることが分かる。
【0015】また、葉カビ病に対する効果を数値データ
で示す試験結果を表3に示す。試験条件は表2に示すも
のと同一である。
で示す試験結果を表3に示す。試験条件は表2に示すも
のと同一である。
【0016】 (表3) 区 無処理 処理 市販葉面散布剤(14株/区) 発生株 7 0 5 (割合%) (50) (0) (36)
【0017】トマトの成熟抑制を示す試験を次のように
行った。トマトをミキサーで破細し、ろ過したろ液を2
4時間室温で放置する。24時間後、ろ液の状態を観察
すると表4の状態であった。
行った。トマトをミキサーで破細し、ろ過したろ液を2
4時間室温で放置する。24時間後、ろ液の状態を観察
すると表4の状態であった。
【0018】(表4) 日持ち向上結果無処理区 散布区 白濁 透明
【0019】
【発明の効果】本発明により、トマトの糖度アップと成
熟抑制を行い日持の向上が可能となった。また、植物病
原菌の生育抑制、植物病原菌の膜損傷による殺菌作用、
植物病原菌の生育抑制、植物病原菌の生育抑制、植物病
原菌の増殖抑制およびポリアミン濃度が高まり組織の充
実により病原菌の進入の阻止効果がある。
熟抑制を行い日持の向上が可能となった。また、植物病
原菌の生育抑制、植物病原菌の膜損傷による殺菌作用、
植物病原菌の生育抑制、植物病原菌の生育抑制、植物病
原菌の増殖抑制およびポリアミン濃度が高まり組織の充
実により病原菌の進入の阻止効果がある。
【図1】本発明の実施例の耐病性葉面散布剤を散布した
場合のトマトの葉面の状態を示す生物の形態写真であ
る。
場合のトマトの葉面の状態を示す生物の形態写真であ
る。
【図2】本発明の実施例の耐病性葉面散布剤を散布しな
い場合のトマトの葉面の状態を示す生物の形態写真であ
る。
い場合のトマトの葉面の状態を示す生物の形態写真であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 メチオニンとビタミンCを含有すること
を特徴とするトマトの葉面散布剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3355899A JPH05170605A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | トマトの葉面散布剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3355899A JPH05170605A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | トマトの葉面散布剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05170605A true JPH05170605A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=18446303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3355899A Pending JPH05170605A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | トマトの葉面散布剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05170605A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999012409A1 (fr) * | 1997-09-08 | 1999-03-18 | Hiroshi Kawai | Composition ameliorant la composante nutritive alimentaire de plantes et procede d'amelioration de la composante nutritive alimentaire de plantes |
JP2000159591A (ja) * | 1998-09-21 | 2000-06-13 | Masahiro Nagahama | 有機物であるビタミン類と含硫アミノ酸と糖類入り肥料組成物 |
JP2005015438A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Eisai Seikaken Kk | 植物体内糖の転流促進剤 |
JP2006188482A (ja) * | 2004-05-24 | 2006-07-20 | Kagawa Univ | 希少糖による植物生長調節剤 |
JPWO2005112638A1 (ja) * | 2004-05-24 | 2008-07-31 | 国立大学法人 香川大学 | 植物または微生物への希少糖の使用 |
JP2012062237A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-03-29 | Japan Research Institute Ltd | トマトの糖度向上液肥、その製造方法及びその使用方法 |
JP2014037406A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-27 | Shizuoka Prefecture | 植物へのストレスを軽減する薬剤組成物 |
JP2014037407A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-27 | Shizuoka Prefecture | ストレスに対する抵抗性を植物に付与する方法 |
-
1991
- 1991-12-20 JP JP3355899A patent/JPH05170605A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999012409A1 (fr) * | 1997-09-08 | 1999-03-18 | Hiroshi Kawai | Composition ameliorant la composante nutritive alimentaire de plantes et procede d'amelioration de la composante nutritive alimentaire de plantes |
JP2000159591A (ja) * | 1998-09-21 | 2000-06-13 | Masahiro Nagahama | 有機物であるビタミン類と含硫アミノ酸と糖類入り肥料組成物 |
JP2005015438A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Eisai Seikaken Kk | 植物体内糖の転流促進剤 |
JP2006188482A (ja) * | 2004-05-24 | 2006-07-20 | Kagawa Univ | 希少糖による植物生長調節剤 |
JPWO2005112638A1 (ja) * | 2004-05-24 | 2008-07-31 | 国立大学法人 香川大学 | 植物または微生物への希少糖の使用 |
JP2012062237A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-03-29 | Japan Research Institute Ltd | トマトの糖度向上液肥、その製造方法及びその使用方法 |
JP2014037406A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-27 | Shizuoka Prefecture | 植物へのストレスを軽減する薬剤組成物 |
JP2014037407A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-27 | Shizuoka Prefecture | ストレスに対する抵抗性を植物に付与する方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20060201 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20060202 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060203 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060207 |