JPH05140764A - 耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管とその製造方法 - Google Patents
耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管とその製造方法Info
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- JPH05140764A JPH05140764A JP32715891A JP32715891A JPH05140764A JP H05140764 A JPH05140764 A JP H05140764A JP 32715891 A JP32715891 A JP 32715891A JP 32715891 A JP32715891 A JP 32715891A JP H05140764 A JPH05140764 A JP H05140764A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 石油精製プラントにおける加熱炉管のような
浸炭性雰囲気中での使用に適した、優れた耐侵炭性を有
するCr−Mo鋼管を提供する。 【構成】 熱間製管した所定化学成分のCr−Mo鋼管
を、酸洗または研削等によりデスケールしたのち、光輝
雰囲気炉中で熱処理して表層に緻密なクロム酸化物被膜
を形成してなる鋼管、あるいは熱間製管した所定化学成
分のCr−Mo鋼管を、酸洗または研削等によりデスケ
ールしたのち、680〜700℃で溶融アルミめっき処
理を施し、ついで740〜760℃で焼鈍して表面の純
Al層を拡散合金化してなる。 【効果】 優れた耐侵炭性を有するCr−Mo鋼管を得
ることができ、石油精製プラントの加熱炉管の長寿命化
を図ると共に、浸炭発生に起因する破壊を低減できる。
浸炭性雰囲気中での使用に適した、優れた耐侵炭性を有
するCr−Mo鋼管を提供する。 【構成】 熱間製管した所定化学成分のCr−Mo鋼管
を、酸洗または研削等によりデスケールしたのち、光輝
雰囲気炉中で熱処理して表層に緻密なクロム酸化物被膜
を形成してなる鋼管、あるいは熱間製管した所定化学成
分のCr−Mo鋼管を、酸洗または研削等によりデスケ
ールしたのち、680〜700℃で溶融アルミめっき処
理を施し、ついで740〜760℃で焼鈍して表面の純
Al層を拡散合金化してなる。 【効果】 優れた耐侵炭性を有するCr−Mo鋼管を得
ることができ、石油精製プラントの加熱炉管の長寿命化
を図ると共に、浸炭発生に起因する破壊を低減できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、石油精製プラント、
石油化学プラントなどの加熱炉において、プロセス流体
加熱のために用いる耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管お
よびその製造方法に関する。
石油化学プラントなどの加熱炉において、プロセス流体
加熱のために用いる耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油精製プラント、石油化学プラントな
どの加熱炉においてプロセス流体加熱のために用いる加
熱炉用鋼管は、JIS G3467に規定されている。
このうち、STFA26等のクロムモリブデン鋼管は、
石油精製プラントにおける加熱炉用鋼管として使用され
るが、粗製ガスからなる内面流体および外面燃焼雰囲気
ガスによって使用中に内外面が著しく浸炭する。特に最
近の大型化、高収率化に伴う高温操業によって短時間で
の浸炭発生、および浸炭に起因する破壊のため、耐浸炭
性改善のための表面処理が強く望まれている。
どの加熱炉においてプロセス流体加熱のために用いる加
熱炉用鋼管は、JIS G3467に規定されている。
このうち、STFA26等のクロムモリブデン鋼管は、
石油精製プラントにおける加熱炉用鋼管として使用され
るが、粗製ガスからなる内面流体および外面燃焼雰囲気
ガスによって使用中に内外面が著しく浸炭する。特に最
近の大型化、高収率化に伴う高温操業によって短時間で
の浸炭発生、および浸炭に起因する破壊のため、耐浸炭
性改善のための表面処理が強く望まれている。
【0003】石油精製プラントにおいて粗製ガスの加熱
を行うための加熱炉用鋼管は、600℃以上の高温で使
用されるため、主として耐高温酸化性と高温強度を確保
する目的で、JIS G3467に規定のSTFA26
の9%Cr−1%Mo鋼管が使用される。9%Cr−1
%Mo鋼管は、マンネスマン・マンドレルミル、マンネ
スマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル等によ
って熱間製管を行い、寸法制約のある場合は、必要に応
じて冷間仕上げを行ったのち、材料として所定の強度、
靭性等の性能を付与するための熱処理を施して製造され
る。加熱炉管としては、曲げ加工、溶接によってパネル
構造としたのち、応力除去のための焼鈍を行って使用さ
れる。石油精製プラントで使用する加熱炉管は、内面流
体である粗製ガスおよび外面燃焼雰囲気ガスによって内
外面から浸炭が発生する。特に600℃を超える高温で
使用される場合は、1年間で内外面とも1mm以上の深
さで浸炭し、材料の延性、靭性の低下を招いている。
を行うための加熱炉用鋼管は、600℃以上の高温で使
用されるため、主として耐高温酸化性と高温強度を確保
する目的で、JIS G3467に規定のSTFA26
の9%Cr−1%Mo鋼管が使用される。9%Cr−1
%Mo鋼管は、マンネスマン・マンドレルミル、マンネ
スマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル等によ
って熱間製管を行い、寸法制約のある場合は、必要に応
じて冷間仕上げを行ったのち、材料として所定の強度、
靭性等の性能を付与するための熱処理を施して製造され
る。加熱炉管としては、曲げ加工、溶接によってパネル
構造としたのち、応力除去のための焼鈍を行って使用さ
れる。石油精製プラントで使用する加熱炉管は、内面流
体である粗製ガスおよび外面燃焼雰囲気ガスによって内
外面から浸炭が発生する。特に600℃を超える高温で
使用される場合は、1年間で内外面とも1mm以上の深
さで浸炭し、材料の延性、靭性の低下を招いている。
【0004】鋼材の耐浸炭性を向上させる方法として
は、例えば、25%Cr−20%Ni鋳鋼の耐浸炭性向
上に有効な合金元素としてAl、Zrが最も効果が大き
い(山崎大蔵ら、三菱重工技報、Vol.13、No.
5、P94〜P100「反応管用耐熱鋳鋼の浸炭現象に
関する研究」)、C:0.01%以下、Cr:3〜18
%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.1%以下、
N:0.004%以下、Al:0.005〜0.08%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼
板に溶融アルミめっきを施す(特開昭61−6261号
公報)等が提案されている。
は、例えば、25%Cr−20%Ni鋳鋼の耐浸炭性向
上に有効な合金元素としてAl、Zrが最も効果が大き
い(山崎大蔵ら、三菱重工技報、Vol.13、No.
5、P94〜P100「反応管用耐熱鋳鋼の浸炭現象に
関する研究」)、C:0.01%以下、Cr:3〜18
%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.1%以下、
N:0.004%以下、Al:0.005〜0.08%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼
板に溶融アルミめっきを施す(特開昭61−6261号
公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記山崎大蔵ら、三菱
重工技報、Vol.13、No.5、P94〜P100
に開示されているのは、25%Cr−20%Ni鋳鋼母
材にAlまたはZrを添加して耐浸炭性を向上させるも
のであり、AlまたはZrの添加によって母材の機械的
特性が変化する恐れがあり、母材の機械的特性を変えず
に浸炭性を向上させることができない。また、特開昭6
1−6261号公報に開示の鋼板は、3〜18%Cr鋼
板に溶融アルミめっきを施すことによって、耐食性を向
上させ、自動車用マフラーの凝縮水による腐食を防止す
るものであって、耐浸炭性を向上させるものではない。
重工技報、Vol.13、No.5、P94〜P100
に開示されているのは、25%Cr−20%Ni鋳鋼母
材にAlまたはZrを添加して耐浸炭性を向上させるも
のであり、AlまたはZrの添加によって母材の機械的
特性が変化する恐れがあり、母材の機械的特性を変えず
に浸炭性を向上させることができない。また、特開昭6
1−6261号公報に開示の鋼板は、3〜18%Cr鋼
板に溶融アルミめっきを施すことによって、耐食性を向
上させ、自動車用マフラーの凝縮水による腐食を防止す
るものであって、耐浸炭性を向上させるものではない。
【0006】この発明の目的は、石油精製プラントにお
ける加熱炉管のように、浸炭性雰囲気中での使用に適し
た耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管およびその製造方法
を提供することにある。
ける加熱炉管のように、浸炭性雰囲気中での使用に適し
た耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管およびその製造方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、一般に
マンネスマン・マンドレルミル、マンネスマン・プラグ
ミル、ユジーン・セジュルネミル等で熱間製管された鋼
管は、製管中に高温で大気中に晒されるため、表面に厚
くて多孔質な鉄主体の酸化スケールが生成している。ま
た地金の鋼の表層面は、Crが優先的に酸化されるた
め、10〜20μmの厚さでCrが欠乏した脱クロム層
が形成されているので、本来のCr含有量に相当する耐
食性が十分に得られ難い状況にある。したがって、熱間
製管されたCr−Mo鋼管表面に生成した鉄主体の多孔
質な酸化スケールを研削、酸洗等によって除去し、光輝
雰囲気で熱処理して表面に緻密なCr2O3被膜を形成す
ることによって耐浸炭性、耐食性を確保することが可能
になることを確認した。また、熱間製管されたCr−M
o鋼管表面に生成した鉄主体の多孔質な酸化スケールを
研削、酸洗等によって除去したのち、所定の温度で溶融
アルミめっき処理を施し、所定の焼鈍条件で焼鈍を行う
ことによって、耐浸炭性が大幅に向上することを見い出
し、この発明に到達した。
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、一般に
マンネスマン・マンドレルミル、マンネスマン・プラグ
ミル、ユジーン・セジュルネミル等で熱間製管された鋼
管は、製管中に高温で大気中に晒されるため、表面に厚
くて多孔質な鉄主体の酸化スケールが生成している。ま
た地金の鋼の表層面は、Crが優先的に酸化されるた
め、10〜20μmの厚さでCrが欠乏した脱クロム層
が形成されているので、本来のCr含有量に相当する耐
食性が十分に得られ難い状況にある。したがって、熱間
製管されたCr−Mo鋼管表面に生成した鉄主体の多孔
質な酸化スケールを研削、酸洗等によって除去し、光輝
雰囲気で熱処理して表面に緻密なCr2O3被膜を形成す
ることによって耐浸炭性、耐食性を確保することが可能
になることを確認した。また、熱間製管されたCr−M
o鋼管表面に生成した鉄主体の多孔質な酸化スケールを
研削、酸洗等によって除去したのち、所定の温度で溶融
アルミめっき処理を施し、所定の焼鈍条件で焼鈍を行う
ことによって、耐浸炭性が大幅に向上することを見い出
し、この発明に到達した。
【0008】すなわちこの発明は、マンネスマン・マン
ドレルミル、マンネスマン・プラグミル、ユジーン・セ
ジュルネミル等を用いて熱間製管したC:0.25%以
下、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.30〜
1.00%、P≦0.030%、S≦0.030%、C
r:8.00〜13.00%、Mo:0.80〜2.5
0%、Ni:1.00%以下、V:0.40%以下、N
b:0.15%以下を含有し、残部がFeおよび不可避
的不純物からなるデスケールした鋼管の表層に、緻密な
Cr酸化物被膜を形成してなる耐浸炭性に優れたCr−
Mo鋼管である。
ドレルミル、マンネスマン・プラグミル、ユジーン・セ
ジュルネミル等を用いて熱間製管したC:0.25%以
下、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.30〜
1.00%、P≦0.030%、S≦0.030%、C
r:8.00〜13.00%、Mo:0.80〜2.5
0%、Ni:1.00%以下、V:0.40%以下、N
b:0.15%以下を含有し、残部がFeおよび不可避
的不純物からなるデスケールした鋼管の表層に、緻密な
Cr酸化物被膜を形成してなる耐浸炭性に優れたCr−
Mo鋼管である。
【0009】また、マンネスマン・マンドレルミル、マ
ンネスマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル等
を用いて熱間製管したC:0.25%以下、Si:0.
10〜1.00%、Mn:0.30〜1.00%、P≦
0.030%、S≦0.030%、Cr:8.00〜1
3.00%、Mo:0.80〜2.50%、Ni:1.
00%以下、V:0.40%以下、Nb:0.15%以
下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる
デスケールした鋼管の内外面に、溶融アルミめっき被膜
を形成してなる耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管であ
る。
ンネスマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル等
を用いて熱間製管したC:0.25%以下、Si:0.
10〜1.00%、Mn:0.30〜1.00%、P≦
0.030%、S≦0.030%、Cr:8.00〜1
3.00%、Mo:0.80〜2.50%、Ni:1.
00%以下、V:0.40%以下、Nb:0.15%以
下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる
デスケールした鋼管の内外面に、溶融アルミめっき被膜
を形成してなる耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管であ
る。
【0010】さらに、マンネスマン・マンドレルミル、
マンネスマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル
等を用いて熱間製管したC:0.25%以下、Si:
0.10〜1.00%、Mn:0.30〜1.00%、
P≦0.030%、S≦0.030%、Cr:8.00
〜13.00%、Mo:0.80〜2.50%、Ni:
1.00%以下、V:0.40%以下、Nb:0.15
%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物から
なる鋼管を、酸洗あるいは研削等で完全にデスケールし
たのち、光輝雰囲気炉で熱処理を施して表層に緻密なC
r酸化物被膜を形成するのである。
マンネスマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル
等を用いて熱間製管したC:0.25%以下、Si:
0.10〜1.00%、Mn:0.30〜1.00%、
P≦0.030%、S≦0.030%、Cr:8.00
〜13.00%、Mo:0.80〜2.50%、Ni:
1.00%以下、V:0.40%以下、Nb:0.15
%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物から
なる鋼管を、酸洗あるいは研削等で完全にデスケールし
たのち、光輝雰囲気炉で熱処理を施して表層に緻密なC
r酸化物被膜を形成するのである。
【0011】さらにまた、マンネスマン・マンドレルミ
ル、マンネスマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネ
ミル等を用いて熱間製管し、強度、加工性等を適正化す
るための適当な熱処理を施したC:0.25%以下、S
i:0.10〜1.00%、Mn:0.30〜1.00
%、P≦0.030%、S≦0.030%、Cr:8.
00〜13.00%、Mo:0.80〜2.50%、N
i:1.00%以下、V:0.40%以下、Nb:0.
15%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物
からなる鋼管を、酸洗あるいは研削等で完全にデスケー
ルしたのち、680〜700℃で溶融アルミめっき処理
を施し、ついで740〜760℃で1〜2時間の焼鈍を
行うのである。
ル、マンネスマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネ
ミル等を用いて熱間製管し、強度、加工性等を適正化す
るための適当な熱処理を施したC:0.25%以下、S
i:0.10〜1.00%、Mn:0.30〜1.00
%、P≦0.030%、S≦0.030%、Cr:8.
00〜13.00%、Mo:0.80〜2.50%、N
i:1.00%以下、V:0.40%以下、Nb:0.
15%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物
からなる鋼管を、酸洗あるいは研削等で完全にデスケー
ルしたのち、680〜700℃で溶融アルミめっき処理
を施し、ついで740〜760℃で1〜2時間の焼鈍を
行うのである。
【0012】
【作用】この発明の鋼成分を上記のように限定した理由
について詳細に説明する。Cは強度を高める元素である
が、耐食性、加工性を劣化させやすい傾向があるので、
加工性、溶接性の面から0.25%以下とした。Siは
脱酸の目的で0.1%以上添加するが、1.0%を超え
ると熱間加工性を阻害するので、0.1〜1.0%とし
た。Mnは熱間加工性と強度上昇のために有効な元素で
あるが、0.3%以上で効果があり、本鋼種では1.0
%で十分なため、0.3〜1.0%とした。Pは靭性か
ら、Sは鋼質および加工性と靭性面より上限を0.03
0%とした。Crは鋼の耐食性、耐酸化性を向上させる
に有効な元素で、8%以上の添加によって鋼材表面に緻
密なCr2O3の被膜を形成し、良好な耐食性、耐酸化性
が得られるが、13%を超えると相変態の様相が異なっ
て熱間加工性を阻害するので、8〜13%とした。Mo
は高温強度を高める元素であるが、8〜13%Cr鋼に
おいて600℃以上での強度に効果を示すには0.80
%以上の添加が必要であるが、2.5%を超えて添加し
てもさらなる強度上昇が得られないので、0.80〜
2.50%とした。Ni、V、Nbについては、この発
明の目的である耐浸炭性向上のためには特に添加する必
要がないが、上記Cr、Moを含有する鋼管において、
熱間加工性改善を目的として、Niを1.00%以下添
加したり、特に強度を高める目的でVを0.40%以
下、Nbを0.15%以下添加することができる。
について詳細に説明する。Cは強度を高める元素である
が、耐食性、加工性を劣化させやすい傾向があるので、
加工性、溶接性の面から0.25%以下とした。Siは
脱酸の目的で0.1%以上添加するが、1.0%を超え
ると熱間加工性を阻害するので、0.1〜1.0%とし
た。Mnは熱間加工性と強度上昇のために有効な元素で
あるが、0.3%以上で効果があり、本鋼種では1.0
%で十分なため、0.3〜1.0%とした。Pは靭性か
ら、Sは鋼質および加工性と靭性面より上限を0.03
0%とした。Crは鋼の耐食性、耐酸化性を向上させる
に有効な元素で、8%以上の添加によって鋼材表面に緻
密なCr2O3の被膜を形成し、良好な耐食性、耐酸化性
が得られるが、13%を超えると相変態の様相が異なっ
て熱間加工性を阻害するので、8〜13%とした。Mo
は高温強度を高める元素であるが、8〜13%Cr鋼に
おいて600℃以上での強度に効果を示すには0.80
%以上の添加が必要であるが、2.5%を超えて添加し
てもさらなる強度上昇が得られないので、0.80〜
2.50%とした。Ni、V、Nbについては、この発
明の目的である耐浸炭性向上のためには特に添加する必
要がないが、上記Cr、Moを含有する鋼管において、
熱間加工性改善を目的として、Niを1.00%以下添
加したり、特に強度を高める目的でVを0.40%以
下、Nbを0.15%以下添加することができる。
【0013】この発明においては、熱間製管されたCr
−Mo鋼管表面に生成した鉄主体の多孔質な酸化スケー
ルを研削、酸洗等によって除去し、光輝雰囲気で熱処理
して表面に緻密なCr2O3被膜を形成したから、耐食性
を確保することが可能になると共に、比較的良好な耐浸
炭性を得ることができる。これは、一般にマンネスマン
・マンドレルミル、マンネスマン・プラグミル、ユジー
ン・セジュルネミル等で熱間製管された鋼管は、製管中
に高温で大気中に晒されるため、表面に厚くて多孔質な
鉄主体の酸化スケールが生成している。また地金の鋼の
表層面は、Crが優先的に酸化されるため、10〜20
μmの厚さでCrが欠乏した脱クロム層が形成されてい
るので、本来のCr含有量に相当する耐食性が十分に得
られ難い状況にあるが、鋼管表面に生成した鉄主体の多
孔質な酸化スケールが研削、酸洗等によって完全に除去
された状態で、光輝雰囲気で熱処理することによって、
表面に緻密なCr2O3被膜が形成されるためである。
−Mo鋼管表面に生成した鉄主体の多孔質な酸化スケー
ルを研削、酸洗等によって除去し、光輝雰囲気で熱処理
して表面に緻密なCr2O3被膜を形成したから、耐食性
を確保することが可能になると共に、比較的良好な耐浸
炭性を得ることができる。これは、一般にマンネスマン
・マンドレルミル、マンネスマン・プラグミル、ユジー
ン・セジュルネミル等で熱間製管された鋼管は、製管中
に高温で大気中に晒されるため、表面に厚くて多孔質な
鉄主体の酸化スケールが生成している。また地金の鋼の
表層面は、Crが優先的に酸化されるため、10〜20
μmの厚さでCrが欠乏した脱クロム層が形成されてい
るので、本来のCr含有量に相当する耐食性が十分に得
られ難い状況にあるが、鋼管表面に生成した鉄主体の多
孔質な酸化スケールが研削、酸洗等によって完全に除去
された状態で、光輝雰囲気で熱処理することによって、
表面に緻密なCr2O3被膜が形成されるためである。
【0014】また、この発明においては、溶融アルミめ
っき前に熱間製管されたCr−Mo鋼管表面に生成した
鉄主体の多孔質な酸化スケールを除去するのは、酸化ス
ケールが付着したままでは正常なアルミめっき被膜が形
成されないからである。溶融アルミめっき処理条件を温
度680〜700℃、処理時間10〜30分としたの
は、実用上の耐浸炭性を満たすためのアルミめっき被膜
厚さとして、Fe−Al合金層50〜150μm、純A
l層20〜50μm、合計付着量200〜300g/m
2を得るためには、図1に示すとおり、680〜700
℃で10〜30分の処理が必要であるからである。
っき前に熱間製管されたCr−Mo鋼管表面に生成した
鉄主体の多孔質な酸化スケールを除去するのは、酸化ス
ケールが付着したままでは正常なアルミめっき被膜が形
成されないからである。溶融アルミめっき処理条件を温
度680〜700℃、処理時間10〜30分としたの
は、実用上の耐浸炭性を満たすためのアルミめっき被膜
厚さとして、Fe−Al合金層50〜150μm、純A
l層20〜50μm、合計付着量200〜300g/m
2を得るためには、図1に示すとおり、680〜700
℃で10〜30分の処理が必要であるからである。
【0015】溶融アルミめっき後に焼鈍を行うのは、め
っきのままの被膜は、地金の鋼側にFe−Al合金層、
表面側に純Al層の二層構造になっており、高温での使
用においては熱膨張率の差によって表層の純Al層が剥
離するため、予め焼鈍して純Al層を拡散合金化し、F
e−Al合金層に単層化するためである。この焼鈍にお
ける焼鈍条件を740〜760℃で1〜2時間としたの
は、経済性と能率を考慮して純Al層を完全に拡散させ
るためには740℃で1時間以上が必要であり、760
℃を超えると熱間製管後における材料の最終熱処理温度
より高くなるために地金の強度低下を招くからである。
っきのままの被膜は、地金の鋼側にFe−Al合金層、
表面側に純Al層の二層構造になっており、高温での使
用においては熱膨張率の差によって表層の純Al層が剥
離するため、予め焼鈍して純Al層を拡散合金化し、F
e−Al合金層に単層化するためである。この焼鈍にお
ける焼鈍条件を740〜760℃で1〜2時間としたの
は、経済性と能率を考慮して純Al層を完全に拡散させ
るためには740℃で1時間以上が必要であり、760
℃を超えると熱間製管後における材料の最終熱処理温度
より高くなるために地金の強度低下を招くからである。
【0016】石油精製プラントの加熱炉管のパネル構造
には、U字形曲げ部がある。アルミめっき鋼管は、Fe
−Al合金層の延性が乏しいため曲げ加工によって割れ
が発生する。このため、曲げ部は熱間製管した鋼管の曲
げ加工を行ったのち、めっき処理するのが得策である。
アルミめっき鋼管は、溶融アルミめっき処理におけるめ
っき浴の温度によって熱変形が生じており、曲り矯正が
必要で、その後に溶接によるパネル組立てを行って最終
的に応力除去焼鈍を行う。Fe−Al合金層は、硬くて
脆いために小さな歪で割れを生じやすく、一方、純Al
層は、軟らかくて延性があるので、めっき処理後の曲り
矯正は、純Al層の存在する焼鈍前に行うのが好まし
い。この場合には、純Al層を拡散させるための焼鈍で
再び曲りを発生させるのは好ましいことではなく、ま
た、純Al層の拡散焼鈍と最終応力除去焼鈍は、同様な
温度であり、二回の焼鈍を行うのは不経済でもあるの
で、めっき直後に曲り矯正した鋼管を溶接によるパネル
組立てを行ったのち、応力除去焼鈍で純Al層の拡散も
同時に行うのが好ましい。
には、U字形曲げ部がある。アルミめっき鋼管は、Fe
−Al合金層の延性が乏しいため曲げ加工によって割れ
が発生する。このため、曲げ部は熱間製管した鋼管の曲
げ加工を行ったのち、めっき処理するのが得策である。
アルミめっき鋼管は、溶融アルミめっき処理におけるめ
っき浴の温度によって熱変形が生じており、曲り矯正が
必要で、その後に溶接によるパネル組立てを行って最終
的に応力除去焼鈍を行う。Fe−Al合金層は、硬くて
脆いために小さな歪で割れを生じやすく、一方、純Al
層は、軟らかくて延性があるので、めっき処理後の曲り
矯正は、純Al層の存在する焼鈍前に行うのが好まし
い。この場合には、純Al層を拡散させるための焼鈍で
再び曲りを発生させるのは好ましいことではなく、ま
た、純Al層の拡散焼鈍と最終応力除去焼鈍は、同様な
温度であり、二回の焼鈍を行うのは不経済でもあるの
で、めっき直後に曲り矯正した鋼管を溶接によるパネル
組立てを行ったのち、応力除去焼鈍で純Al層の拡散も
同時に行うのが好ましい。
【0017】
実施例1 マンネスマン・マンドレルミルを用いて熱間製管した外
径88.9mm、肉厚6.0mmの表1に示す化学成分
のCr−Mo鋼管について、従来法1は、光輝炉加熱に
より950℃で10分間保持したのち、750℃で60
分間熱処理して常温まで冷却し、ついでJIS G05
51に規定の浸炭試験法に基づいて、浸炭剤中で740
℃で110時間加熱し浸炭試験を実施した。従来法2
は、光輝炉加熱により950℃で10分間保持したの
ち、750℃で60分間熱処理して常温まで冷却し、つ
いで大気加熱により740℃で60分間焼鈍をおこなっ
たのち、JIS G0551に規定の浸炭試験法に基づ
いて、浸炭剤中で740℃で110時間、または925
℃で100時間加熱し浸炭試験を実施した。本発明法1
は、前記Cr−Mo鋼管について、表層0.2mmを研
削により除去してデスケールしたのち、光輝炉加熱によ
り950℃で10分間保持したのち、750℃で60分
間の熱処理を施して常温まで冷却し、ついで浸炭剤中で
740℃で110時間加熱し浸炭試験を実施した。本発
明法2は、前記Cr−Mo鋼管について、表層0.2m
mを研削により除去してデスケールしたのち、光輝炉加
熱により950℃で10分間保持した後、750℃で6
0分間熱処理して常温まで冷却し、ついで大気加熱によ
り740℃で60分間焼鈍を行ったのち、浸炭剤中で7
40℃で110時間加熱し浸炭試験を実施した。本発明
法3は、前記Cr−Mo鋼管について、硫酸洗浄したの
ち弗硝酸洗浄によりデスケールし、光輝炉加熱により9
50℃で10分間保持したのち、750℃で60分間熱
処理して常温まで冷却し、ついで浸炭剤中で740℃で
110時間加熱し浸炭試験を実施した。本発明法4は、
前記Cr−Mo鋼管について、硫酸洗浄したのち弗硝酸
洗浄によりデスケールし、光輝炉加熱により950℃で
10分間保持したのち、750℃で60分間熱処理して
常温まで冷却し、ついで大気加熱により740℃で60
分間焼鈍をおこなったのち、浸炭剤中で740℃で11
0時間加熱して浸炭試験を実施した。本発明法5は、C
r−Mo鋼管について、光輝炉加熱により950℃で1
0分間保持したのち、750℃で60分間熱処理して常
温まで冷却し、硫酸洗浄したのち弗硝酸洗浄によりデス
ケールし、690℃で20分間溶融アルミめっき処理
し、ついで大気加熱により740℃で60分間焼鈍をお
こなったのち、浸炭剤中で740℃で110時間、また
は925℃で100時間加熱して浸炭試験を実施した。
その結果を表2に示す。なお、表2中の浸炭試験結果欄
の、◎は浸炭なし、○は局部浸炭、×は全面浸炭を示
し、()内の数字は浸炭深さを示す。
径88.9mm、肉厚6.0mmの表1に示す化学成分
のCr−Mo鋼管について、従来法1は、光輝炉加熱に
より950℃で10分間保持したのち、750℃で60
分間熱処理して常温まで冷却し、ついでJIS G05
51に規定の浸炭試験法に基づいて、浸炭剤中で740
℃で110時間加熱し浸炭試験を実施した。従来法2
は、光輝炉加熱により950℃で10分間保持したの
ち、750℃で60分間熱処理して常温まで冷却し、つ
いで大気加熱により740℃で60分間焼鈍をおこなっ
たのち、JIS G0551に規定の浸炭試験法に基づ
いて、浸炭剤中で740℃で110時間、または925
℃で100時間加熱し浸炭試験を実施した。本発明法1
は、前記Cr−Mo鋼管について、表層0.2mmを研
削により除去してデスケールしたのち、光輝炉加熱によ
り950℃で10分間保持したのち、750℃で60分
間の熱処理を施して常温まで冷却し、ついで浸炭剤中で
740℃で110時間加熱し浸炭試験を実施した。本発
明法2は、前記Cr−Mo鋼管について、表層0.2m
mを研削により除去してデスケールしたのち、光輝炉加
熱により950℃で10分間保持した後、750℃で6
0分間熱処理して常温まで冷却し、ついで大気加熱によ
り740℃で60分間焼鈍を行ったのち、浸炭剤中で7
40℃で110時間加熱し浸炭試験を実施した。本発明
法3は、前記Cr−Mo鋼管について、硫酸洗浄したの
ち弗硝酸洗浄によりデスケールし、光輝炉加熱により9
50℃で10分間保持したのち、750℃で60分間熱
処理して常温まで冷却し、ついで浸炭剤中で740℃で
110時間加熱し浸炭試験を実施した。本発明法4は、
前記Cr−Mo鋼管について、硫酸洗浄したのち弗硝酸
洗浄によりデスケールし、光輝炉加熱により950℃で
10分間保持したのち、750℃で60分間熱処理して
常温まで冷却し、ついで大気加熱により740℃で60
分間焼鈍をおこなったのち、浸炭剤中で740℃で11
0時間加熱して浸炭試験を実施した。本発明法5は、C
r−Mo鋼管について、光輝炉加熱により950℃で1
0分間保持したのち、750℃で60分間熱処理して常
温まで冷却し、硫酸洗浄したのち弗硝酸洗浄によりデス
ケールし、690℃で20分間溶融アルミめっき処理
し、ついで大気加熱により740℃で60分間焼鈍をお
こなったのち、浸炭剤中で740℃で110時間、また
は925℃で100時間加熱して浸炭試験を実施した。
その結果を表2に示す。なお、表2中の浸炭試験結果欄
の、◎は浸炭なし、○は局部浸炭、×は全面浸炭を示
し、()内の数字は浸炭深さを示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表2に示すとおり、研削または酸洗による
脱スケールしたCr−Mo鋼管あるいは研削または酸洗
により脱スケールしたのち、アルミめっき処理した本発
明法のCr−Mo鋼管は、脱スケールとアルミめっき処
理を行わない従来法のCr−Mo鋼管に比較し、浸炭試
験において浸炭を大幅に軽減ないしは皆無とすることが
できる。
脱スケールしたCr−Mo鋼管あるいは研削または酸洗
により脱スケールしたのち、アルミめっき処理した本発
明法のCr−Mo鋼管は、脱スケールとアルミめっき処
理を行わない従来法のCr−Mo鋼管に比較し、浸炭試
験において浸炭を大幅に軽減ないしは皆無とすることが
できる。
【0021】実施例2 マンネスマン・マンドレルミルを用いて熱間製管した外
径88.9mm、肉厚6.0mmの表3に示す化学成分
の5種の鋼管について、表層0.2mmを研削により除
去してデスケールしたのち、光輝炉加熱により950℃
で10分間保持したのち、750℃で60分間熱処理し
て常温まで冷却し、ついで大気加熱により740℃で6
0分間焼鈍をおこなったのち、浸炭剤中で740℃で1
10時間加熱し浸炭試験を実施した。その結果を表4に
示す。なお、表4中の浸炭試験結果欄の○は局部浸炭、
×は全面浸炭を示す。
径88.9mm、肉厚6.0mmの表3に示す化学成分
の5種の鋼管について、表層0.2mmを研削により除
去してデスケールしたのち、光輝炉加熱により950℃
で10分間保持したのち、750℃で60分間熱処理し
て常温まで冷却し、ついで大気加熱により740℃で6
0分間焼鈍をおこなったのち、浸炭剤中で740℃で1
10時間加熱し浸炭試験を実施した。その結果を表4に
示す。なお、表4中の浸炭試験結果欄の○は局部浸炭、
×は全面浸炭を示す。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】表4に示すとおり、本発明法の鋼管は、比
較例の鋼管の全面浸炭に比べ、局部浸炭と耐浸炭性が大
幅に改善されている。
較例の鋼管の全面浸炭に比べ、局部浸炭と耐浸炭性が大
幅に改善されている。
【0025】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
石油精製プラント等の加熱炉管として適した優れた耐浸
炭性を有するCr−Mo鋼管を得ることができ、加熱炉
管の長寿命化を図ることができると共に、加熱炉管の浸
炭発生に起因する破壊を低減することができる。
石油精製プラント等の加熱炉管として適した優れた耐浸
炭性を有するCr−Mo鋼管を得ることができ、加熱炉
管の長寿命化を図ることができると共に、加熱炉管の浸
炭発生に起因する破壊を低減することができる。
【図1】Alめっき処理における温度、めっき処理時間
と平均付着量、合金層厚さ、純Al層厚さとの関係を示
すグラフである。
と平均付着量、合金層厚さ、純Al層厚さとの関係を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 11/38 B // C21D 9/08 Z
Claims (4)
- 【請求項1】 マンネスマン・マンドレルミル、マンネ
スマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル等を用
いて熱間製管したC:0.25%以下、Si:0.10
〜1.00%、Mn:0.30〜1.00%、P≦0.
030%、S≦0.030%、Cr:8.00〜13.
00%、Mo:0.80〜2.50%、Ni:1.00
%以下、V:0.40%以下、Nb:0.15%以下を
含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるデス
ケールした鋼管の表層に、緻密なCr酸化物被膜を形成
してなる耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管。 - 【請求項2】 マンネスマン・マンドレルミル、マンネ
スマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル等を用
いて熱間製管したC:0.25%以下、Si:0.10
〜1.00%、Mn:0.30〜1.00%、P≦0.
030%、S≦0.030%、Cr:8.00〜13.
00%、Mo:0.80〜2.50%、Ni:1.00
%以下、V:0.40%以下、Nb:0.15%以下を
含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるデス
ケールした鋼管の内外面に、溶融アルミめっき被膜を形
成してなる耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管。 - 【請求項3】 マンネスマン・マンドレルミル、マンネ
スマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル等を用
いて熱間製管したC:0.25%以下、Si:0.10
〜1.00%、Mn:0.30〜1.00%、P≦0.
030%、S≦0.030%、Cr:8.00〜13.
00%、Mo:0.80〜2.50%、Ni:1.00
%以下、V:0.40%以下、Nb:0.15%以下を
含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼管
を、酸洗あるいは研削等で完全にデスケールしたのち、
光輝雰囲気炉で熱処理を施して表層に緻密なCr酸化物
被膜を形成することを特徴とする耐浸炭性に優れたCr
−Mo鋼管の製造方法。 - 【請求項4】 マンネスマン・マンドレルミル、マンネ
スマン・プラグミル、ユジーン・セジュルネミル等を用
いて熱間製管し、強度、加工性等を適正化するための適
当な熱処理を施したC:0.25%以下、Si:0.1
0〜1.00%、Mn:0.30〜1.00%、P≦
0.030%、S≦0.030%、Cr:8.00〜1
3.00%、Mo:0.80〜2.50%、Ni:1.
00%以下、V:0.40%以下、Nb:0.15%以
下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる
鋼管を、酸洗あるいは研削等で完全にデスケールしたの
ち、680〜700℃で溶融アルミめっき処理を施し、
ついで740〜760℃で1〜2時間の焼鈍を行うこと
を特徴とする耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32715891A JPH05140764A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32715891A JPH05140764A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05140764A true JPH05140764A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18195959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32715891A Pending JPH05140764A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 耐浸炭性に優れたCr−Mo鋼管とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05140764A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009120943A (ja) * | 2007-10-24 | 2009-06-04 | Nippon Steel Corp | 耐酸化性及びスポット溶接性に優れたアルミニウム系合金めっき鋼板 |
JP2013011437A (ja) * | 2005-12-21 | 2013-01-17 | Exxonmobil Research & Engineering Co | ファウリングを抑制させるための耐食材料、改良された耐食性およびファウリング抵抗性を有する伝熱装置、およびファウリングを抑制させるための方法 |
JP5469274B1 (ja) * | 2013-06-27 | 2014-04-16 | 日光金属株式会社 | 表面改質処理方法及び表面改質処理装置 |
CN111575622A (zh) * | 2020-05-11 | 2020-08-25 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种具有优异涂装性能的热成形零部件用的镀铝钢板及其制造方法及热成形零部件 |
-
1991
- 1991-11-14 JP JP32715891A patent/JPH05140764A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013011437A (ja) * | 2005-12-21 | 2013-01-17 | Exxonmobil Research & Engineering Co | ファウリングを抑制させるための耐食材料、改良された耐食性およびファウリング抵抗性を有する伝熱装置、およびファウリングを抑制させるための方法 |
JP2009120943A (ja) * | 2007-10-24 | 2009-06-04 | Nippon Steel Corp | 耐酸化性及びスポット溶接性に優れたアルミニウム系合金めっき鋼板 |
JP5469274B1 (ja) * | 2013-06-27 | 2014-04-16 | 日光金属株式会社 | 表面改質処理方法及び表面改質処理装置 |
CN111575622A (zh) * | 2020-05-11 | 2020-08-25 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种具有优异涂装性能的热成形零部件用的镀铝钢板及其制造方法及热成形零部件 |
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