JPH0513800A - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
- Publication number
- JPH0513800A JPH0513800A JP3165979A JP16597991A JPH0513800A JP H0513800 A JPH0513800 A JP H0513800A JP 3165979 A JP3165979 A JP 3165979A JP 16597991 A JP16597991 A JP 16597991A JP H0513800 A JPH0513800 A JP H0513800A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- type
- diffusion layer
- layer
- photodiode
- epitaxial layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Element Separation (AREA)
- Light Receiving Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 N型高比抵抗半導体基板1上のフォトダイオ
ード部Aに形成された低比抵抗で第1導電型を有するN
型エピタキシャル層4と、該層4を貫通するように形成
された第2導電型を有するP型アノード拡散層5と、基
板1上のNPNトランジスタ部Bに形成された第2導電
型を有するP型埋込拡散層2と、該に埋め込むように形
成された第1導電型を有するN型埋込拡散層3aと、該
層3a上に形成された第1導電型を有するエピタキシャ
ル成長されたN型エピタキシャル層4に形成されたN型
エミッタ拡散層8、P型ベース拡散層7およびN型コレ
クタ補償拡散層6aから構成されるNPNトランジスタ
とを備えている。 【効果】 不純物拡散層中に信号処理用NPNトランジ
スタを形成する必要がないので、従来のものに比べて特
性のばらつきを減少し製造工程を簡略化できる。
ード部Aに形成された低比抵抗で第1導電型を有するN
型エピタキシャル層4と、該層4を貫通するように形成
された第2導電型を有するP型アノード拡散層5と、基
板1上のNPNトランジスタ部Bに形成された第2導電
型を有するP型埋込拡散層2と、該に埋め込むように形
成された第1導電型を有するN型埋込拡散層3aと、該
層3a上に形成された第1導電型を有するエピタキシャ
ル成長されたN型エピタキシャル層4に形成されたN型
エミッタ拡散層8、P型ベース拡散層7およびN型コレ
クタ補償拡散層6aから構成されるNPNトランジスタ
とを備えている。 【効果】 不純物拡散層中に信号処理用NPNトランジ
スタを形成する必要がないので、従来のものに比べて特
性のばらつきを減少し製造工程を簡略化できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置に関し、
特に、第1導電型の高比抵抗半導体基板上に、互いに隣
接する受光素子形成領域と信号処理回路形成領域とを有
する半導体装置に関する。
特に、第1導電型の高比抵抗半導体基板上に、互いに隣
接する受光素子形成領域と信号処理回路形成領域とを有
する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光センサやフォトカプラなどの受
光素子の1つとして、回路内蔵受光素子が知られてい
る。
光素子の1つとして、回路内蔵受光素子が知られてい
る。
【0003】図5は、従来の一般的な回路内蔵受光素子
を示した断面図である。図5を参照して、従来の一般的
な回路内蔵受光素子は、受光素子であるフォトダイオー
ドが形成される領域であるフォトダイオード部(A)
と、信号処理回路素子であるNPNトランジスタが形成
される領域であるNPNトランジスタ部(B)とから構
成されている。フォトダイオード部(A)とNPNトラ
ンジスタ部(B)とは、半導体基板11上に形成された
P型の分離拡散層5aによって分離されている。
を示した断面図である。図5を参照して、従来の一般的
な回路内蔵受光素子は、受光素子であるフォトダイオー
ドが形成される領域であるフォトダイオード部(A)
と、信号処理回路素子であるNPNトランジスタが形成
される領域であるNPNトランジスタ部(B)とから構
成されている。フォトダイオード部(A)とNPNトラ
ンジスタ部(B)とは、半導体基板11上に形成された
P型の分離拡散層5aによって分離されている。
【0004】フォトダイオード部(A)は、P型の半導
体基板11に埋め込まれたN型埋込拡散層3と、N型埋
込拡散層3上に成長されたN型エピタキシャル層4と、
N型エピタキシャル層4の表面上の所定領域に形成され
たP型拡散層7aと、N型エピタキシャル層4の表面上
に、P型拡散層7aから所定の間隔を隔ててN型埋込拡
散層3に到達するように形成されたN型カソード補償拡
散層6とを備えている。
体基板11に埋め込まれたN型埋込拡散層3と、N型埋
込拡散層3上に成長されたN型エピタキシャル層4と、
N型エピタキシャル層4の表面上の所定領域に形成され
たP型拡散層7aと、N型エピタキシャル層4の表面上
に、P型拡散層7aから所定の間隔を隔ててN型埋込拡
散層3に到達するように形成されたN型カソード補償拡
散層6とを備えている。
【0005】P型拡散層7aは、フォトダイオードのア
ノードに相当し、N型カソード補償拡散層6は、フォト
ダイオードのカソードに相当する。
ノードに相当し、N型カソード補償拡散層6は、フォト
ダイオードのカソードに相当する。
【0006】NPNトランジスタ部(B)は、P型の半
導体基板11に埋め込むように形成されたN型埋込拡散
層3aと、N型埋込拡散層3a上に成長されたN型エピ
タキシャル層4aと、N型エピタキシャル層4aの主表
面上の所定領域に形成されたP型ベース拡散層7と、P
型ベース拡散層7の表面上の所定領域に形成されたN型
エミッタ拡散層8と、N型エピタキシャル層4aの主表
面上に、P型ベース拡散層7から所定の間隔を隔ててN
型埋込拡散層3aにまで達するように形成されたN型コ
レクタ補償拡散層6aとを備えている。
導体基板11に埋め込むように形成されたN型埋込拡散
層3aと、N型埋込拡散層3a上に成長されたN型エピ
タキシャル層4aと、N型エピタキシャル層4aの主表
面上の所定領域に形成されたP型ベース拡散層7と、P
型ベース拡散層7の表面上の所定領域に形成されたN型
エミッタ拡散層8と、N型エピタキシャル層4aの主表
面上に、P型ベース拡散層7から所定の間隔を隔ててN
型埋込拡散層3aにまで達するように形成されたN型コ
レクタ補償拡散層6aとを備えている。
【0007】N型エミッタ拡散層8、P型ベース拡散層
7およびN型コレクタ補償拡散層6aによって、NPN
トランジスタが構成される。
7およびN型コレクタ補償拡散層6aによって、NPN
トランジスタが構成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の一般的な回路内
蔵受光素子は、上記のように構成されていた。
蔵受光素子は、上記のように構成されていた。
【0009】ところで、最近、データ伝送の高速化、S
/N比の向上などの要求から、回路内蔵受光素子の高感
度化および応答速度の高速化が望まれている。
/N比の向上などの要求から、回路内蔵受光素子の高感
度化および応答速度の高速化が望まれている。
【0010】しかし、図5に示した従来の一般的な回路
内蔵受光素子では、下記のような理由によって、高光感
度化および応答速度の高速化を同時に実現することが困
難であった。以下、その理由について詳細に説明する。
内蔵受光素子では、下記のような理由によって、高光感
度化および応答速度の高速化を同時に実現することが困
難であった。以下、その理由について詳細に説明する。
【0011】図5に示した従来の回路内蔵受光素子で
は、フォトダイオード部(A)のN型エピタキシャル層
4は、高光感度化を図るためには、信号用として使用す
る光の波長に応じてその厚みを十分厚くする必要があ
る。
は、フォトダイオード部(A)のN型エピタキシャル層
4は、高光感度化を図るためには、信号用として使用す
る光の波長に応じてその厚みを十分厚くする必要があ
る。
【0012】しかし、フォトダイオード部(A)のN型
エピタキシャル層4と、NPNトランジスタ部(B)の
N型エピタキシャル層4aとは、同一の製造プロセスで
形成される。このため、フォトダイオード部(A)のN
型エピタキシャル層4の厚みを厚く形成すると、NPN
トランジスタ部(B)のN型エピタキシャル層4aの厚
みも厚く形成される。
エピタキシャル層4と、NPNトランジスタ部(B)の
N型エピタキシャル層4aとは、同一の製造プロセスで
形成される。このため、フォトダイオード部(A)のN
型エピタキシャル層4の厚みを厚く形成すると、NPN
トランジスタ部(B)のN型エピタキシャル層4aの厚
みも厚く形成される。
【0013】ところが、NPNトランジスタ部(B)の
N型エピタキシャル層4aの厚みが厚くなると、その厚
くなった分抵抗成分が長くなり、NPNトランジスタの
コレクタ抵抗が増加するという不都合が生じていた。こ
の結果、NPNトランジスタの応答速度を高速化するこ
とが困難であるという問題点があった。
N型エピタキシャル層4aの厚みが厚くなると、その厚
くなった分抵抗成分が長くなり、NPNトランジスタの
コレクタ抵抗が増加するという不都合が生じていた。こ
の結果、NPNトランジスタの応答速度を高速化するこ
とが困難であるという問題点があった。
【0014】また、フォトダイオード部(A)のN型エ
ピタキシャル層4の比抵抗は、NPNトランジスタ部
(B)のN型エピタキシャル層4aと同一工程で形成さ
れるという理由から、数Ω・cm程度と低くなる。この
ため、フォトダイオード部(A)のN型エピタキシャル
層4中に、空乏層化しない部分がかなり厚く残るという
不都合があった。この空乏層化しない部分には電界がか
からないため、発生した光キャリアは、拡散によって走
行することになる。光キャリアが拡散によって走行する
時間は、光キャリアが電界によって走行する時間に比べ
て長くなる。この結果、応答速度の高速化が困難となる
という問題点があった。
ピタキシャル層4の比抵抗は、NPNトランジスタ部
(B)のN型エピタキシャル層4aと同一工程で形成さ
れるという理由から、数Ω・cm程度と低くなる。この
ため、フォトダイオード部(A)のN型エピタキシャル
層4中に、空乏層化しない部分がかなり厚く残るという
不都合があった。この空乏層化しない部分には電界がか
からないため、発生した光キャリアは、拡散によって走
行することになる。光キャリアが拡散によって走行する
時間は、光キャリアが電界によって走行する時間に比べ
て長くなる。この結果、応答速度の高速化が困難となる
という問題点があった。
【0015】ところで、回路内蔵受光素子の応答速度を
高速化させるためには、フォトダイオード部(A)の接
合容量を低減することが有効である。接合容量の低減に
は、フォトダイオード部(A)のN型エピタキシャル層
4を高比抵抗化する必要がある。
高速化させるためには、フォトダイオード部(A)の接
合容量を低減することが有効である。接合容量の低減に
は、フォトダイオード部(A)のN型エピタキシャル層
4を高比抵抗化する必要がある。
【0016】しかし、フォトダイオード部(A)のN型
エピタキシャル層4を高比抵抗化すると、NPNトラン
ジスタ部(B)のN型エピタキシャル層4aの比抵抗が
高くなる。NPNトランジスタ部(B)のN型エピタキ
シャル層4aの比抵抗が高くなると、NPNトランジス
タのコレクタ抵抗が増加するという不都合が生じる。こ
の結果、応答速度を高速化することが困難であるという
問題点があった。
エピタキシャル層4を高比抵抗化すると、NPNトラン
ジスタ部(B)のN型エピタキシャル層4aの比抵抗が
高くなる。NPNトランジスタ部(B)のN型エピタキ
シャル層4aの比抵抗が高くなると、NPNトランジス
タのコレクタ抵抗が増加するという不都合が生じる。こ
の結果、応答速度を高速化することが困難であるという
問題点があった。
【0017】つまり、回路内蔵受光素子の高光感度化
と、高速応答速度化とを両立させるためには、フォトダ
イオード部(A)のN型エピタキシャル層4は、高比抵
抗でかつその厚みが厚いという条件が必要である。
と、高速応答速度化とを両立させるためには、フォトダ
イオード部(A)のN型エピタキシャル層4は、高比抵
抗でかつその厚みが厚いという条件が必要である。
【0018】ところが、高光感度化を達成するために、
フォトダイオード部(A)のN型エピタキシャル層4の
厚みを増加させると、上記したようにNPNトランジス
タのコレクタ抵抗の増大とフォトダイオード部(A)の
N型エピタキシャル層4中の空乏層化しない部分の増加
とを引き起こす。この結果、NPNトランジスタの応答
速度を高速化することは困難であった。
フォトダイオード部(A)のN型エピタキシャル層4の
厚みを増加させると、上記したようにNPNトランジス
タのコレクタ抵抗の増大とフォトダイオード部(A)の
N型エピタキシャル層4中の空乏層化しない部分の増加
とを引き起こす。この結果、NPNトランジスタの応答
速度を高速化することは困難であった。
【0019】また、応答速度の高速化を達成するため
に、フォトダイオード部(A)の接合容量の低減を目的
としてN型エピタキシャル層4を高比抵抗化すると、N
PNトランジスタ部(B)のN型エピタキシャル層4a
も高比抵抗化する。この結果、NPNトランジスタのコ
レクタ抵抗が増大し、応答速度の高速化が図れないとい
う問題点があった。
に、フォトダイオード部(A)の接合容量の低減を目的
としてN型エピタキシャル層4を高比抵抗化すると、N
PNトランジスタ部(B)のN型エピタキシャル層4a
も高比抵抗化する。この結果、NPNトランジスタのコ
レクタ抵抗が増大し、応答速度の高速化が図れないとい
う問題点があった。
【0020】そこで、上記したことから、NPNトラン
ジスタ部(B)のN型エピタキシャル層4aは、応答速
度の高速化を達成するためには、低比抵抗でかつ薄くす
る必要がある。
ジスタ部(B)のN型エピタキシャル層4aは、応答速
度の高速化を達成するためには、低比抵抗でかつ薄くす
る必要がある。
【0021】上記した従来の回路内蔵受光素子の問題点
を解決するために、種々の提案がなされている。
を解決するために、種々の提案がなされている。
【0022】これらは、たとえば、特開昭63−122
164号公報に開示されている。図6は、この開示され
た従来の改良された回路内蔵受光素子を示した断面図で
ある。
164号公報に開示されている。図6は、この開示され
た従来の改良された回路内蔵受光素子を示した断面図で
ある。
【0023】図6を参照して、従来の改良された回路内
蔵受光素子は、図5に示した従来の一般的な回路内蔵受
光素子と同様に、フォトダイオード部(A)とNPNト
ランジスタ部(B)とが隣接して形成されている。
蔵受光素子は、図5に示した従来の一般的な回路内蔵受
光素子と同様に、フォトダイオード部(A)とNPNト
ランジスタ部(B)とが隣接して形成されている。
【0024】フォトダイオード部(A)は、高比抵抗の
N型半導体基板1上に成長された数十〜数百Ω・cmの
高比抵抗を有するN型エピタキシャル層9と、N型エピ
タキシャル層9の表面上の所定領域に形成されたP型拡
散層7aと、N型半導体基板1に所定の間隔を隔てて埋
め込むように形成され、カソード電極を取出すためのN
型埋込拡散層3と、N型埋込拡散層3上に形成されたN
型カソード補償拡散層6とを備えている。なお、N型半
導体基板1とN型エピタキシャル層9に該当する部分に
表記されたiは、真性半導体に近いという意味である。
N型半導体基板1上に成長された数十〜数百Ω・cmの
高比抵抗を有するN型エピタキシャル層9と、N型エピ
タキシャル層9の表面上の所定領域に形成されたP型拡
散層7aと、N型半導体基板1に所定の間隔を隔てて埋
め込むように形成され、カソード電極を取出すためのN
型埋込拡散層3と、N型埋込拡散層3上に形成されたN
型カソード補償拡散層6とを備えている。なお、N型半
導体基板1とN型エピタキシャル層9に該当する部分に
表記されたiは、真性半導体に近いという意味である。
【0025】上記した高比抵抗のN型半導体基板1と、
N型エピタキシャル層9と、P型拡散層7aとによっ
て、フォトダイオードが構成されている。
N型エピタキシャル層9と、P型拡散層7aとによっ
て、フォトダイオードが構成されている。
【0026】NPNトランジスタ部(B)は、高比抵抗
のN型半導体基板1上に埋め込まれたP型埋込拡散層2
と、P型埋込拡散層2の表面の所定領域に形成されたN
型埋込拡散層3aと、N型埋込拡散層3a上に成長さ
れ、数十〜数百Ω・cmの高比抵抗を有するN型エピタ
キシャル層9a(後述するN型拡散層10により補償さ
れているため図6には図示されていない。)と、N型エ
ピタキシャル層9aの表面からN型埋込拡散層3aに達
するように形成されたN型拡散層10と、N型拡散層1
0の表面上の所定領域に形成されたP型ベース拡散層7
と、P型ベース拡散層7の表面上の所定領域に形成され
たN型エミッタ拡散層8と、N型埋込拡散層3a上にN
型拡散層10に隣接するように形成されたN型コレクタ
補償拡散層6aとを備えている。
のN型半導体基板1上に埋め込まれたP型埋込拡散層2
と、P型埋込拡散層2の表面の所定領域に形成されたN
型埋込拡散層3aと、N型埋込拡散層3a上に成長さ
れ、数十〜数百Ω・cmの高比抵抗を有するN型エピタ
キシャル層9a(後述するN型拡散層10により補償さ
れているため図6には図示されていない。)と、N型エ
ピタキシャル層9aの表面からN型埋込拡散層3aに達
するように形成されたN型拡散層10と、N型拡散層1
0の表面上の所定領域に形成されたP型ベース拡散層7
と、P型ベース拡散層7の表面上の所定領域に形成され
たN型エミッタ拡散層8と、N型埋込拡散層3a上にN
型拡散層10に隣接するように形成されたN型コレクタ
補償拡散層6aとを備えている。
【0027】フォトダイオード部(A)と、NPNトラ
ンジスタ部(B)とは、P型分離拡散層5aによって分
離されている。
ンジスタ部(B)とは、P型分離拡散層5aによって分
離されている。
【0028】このような従来の改良された回路内蔵受光
素子では、フォトダイオード部(A)は、高比抵抗のN
型半導体基板1と高比抵抗のN型エピタキシャル層9と
によって、高比抵抗でかつ厚いN型半導体層を実現して
いる。また、NPNトランジスタ部(B)は、N型拡散
層10で補償された高比抵抗のN型エピタキシャル層9
a(図示せず)を、最適な厚さおよび比抵抗に設定する
ことにより、高速応答性を実現している。
素子では、フォトダイオード部(A)は、高比抵抗のN
型半導体基板1と高比抵抗のN型エピタキシャル層9と
によって、高比抵抗でかつ厚いN型半導体層を実現して
いる。また、NPNトランジスタ部(B)は、N型拡散
層10で補償された高比抵抗のN型エピタキシャル層9
a(図示せず)を、最適な厚さおよび比抵抗に設定する
ことにより、高速応答性を実現している。
【0029】しかし、図6に示した従来の改良された回
路内蔵受光素子には、以下のような問題点がある。
路内蔵受光素子には、以下のような問題点がある。
【0030】すなわち、この改良例では、N型エミッタ
拡散層8、P型ベース拡散層7およびN型コレクタ補償
拡散層6aとによって構成されるNPNトランジスタ
は、N型拡散層10の中に形成される。このため、N型
拡散層10の製造工程時のばらつきは、NPNトランジ
スタの特性ばらつきにつながる。つまりこの改良例で
は、NPNトランジスタの特性ばらつきを小さくするた
めに、N型拡散層10の不純物濃度プロファイルを深さ
方向に平坦な形にする必要がある。N型拡散層10の不
純物濃度プロファイルを深さ方向に平坦にするために
は、高温の熱処理を長時間加える必要がある。このよう
に長時間の熱処理を加えると、P型分離拡散層5aが横
方向に広がり、この結果、NPNトランジスタの大きさ
を小さくすることができないという問題点があった。こ
の問題は、N型高比抵抗エピタキシャル層9の厚さが薄
くなるほど顕著になる。このため、この改良例では、N
型高比抵抗エピタキシャル層9の薄膜化が必要な信号処
理回路の高集積化および高速化を図ることができないと
いう問題点があった。また、この改良例では、図5に示
した従来の一般的な回路内蔵受光素子に比較して、P型
埋込拡散層2およびN型拡散層10を形成する工程が増
加する。このため、製造プロセスが複雑となり、また製
造費用が上昇してしまうという問題点もあった。
拡散層8、P型ベース拡散層7およびN型コレクタ補償
拡散層6aとによって構成されるNPNトランジスタ
は、N型拡散層10の中に形成される。このため、N型
拡散層10の製造工程時のばらつきは、NPNトランジ
スタの特性ばらつきにつながる。つまりこの改良例で
は、NPNトランジスタの特性ばらつきを小さくするた
めに、N型拡散層10の不純物濃度プロファイルを深さ
方向に平坦な形にする必要がある。N型拡散層10の不
純物濃度プロファイルを深さ方向に平坦にするために
は、高温の熱処理を長時間加える必要がある。このよう
に長時間の熱処理を加えると、P型分離拡散層5aが横
方向に広がり、この結果、NPNトランジスタの大きさ
を小さくすることができないという問題点があった。こ
の問題は、N型高比抵抗エピタキシャル層9の厚さが薄
くなるほど顕著になる。このため、この改良例では、N
型高比抵抗エピタキシャル層9の薄膜化が必要な信号処
理回路の高集積化および高速化を図ることができないと
いう問題点があった。また、この改良例では、図5に示
した従来の一般的な回路内蔵受光素子に比較して、P型
埋込拡散層2およびN型拡散層10を形成する工程が増
加する。このため、製造プロセスが複雑となり、また製
造費用が上昇してしまうという問題点もあった。
【0031】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、従来に比べて信号処理トランジ
スタ(NPNトランジスタ)の特性ばらつきを減少させ
るとともに、製造工程を簡略化することが可能な半導体
装置を提供することを目的とする。
ためになされたもので、従来に比べて信号処理トランジ
スタ(NPNトランジスタ)の特性ばらつきを減少させ
るとともに、製造工程を簡略化することが可能な半導体
装置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】請求項1における半導体
装置は、第1導電型の高比抵抗半導体基板上に互いに隣
接する受光素子形成領域と信号処理回路形成領域とを有
する半導体装置であって、高比抵抗半導体基板上の受光
素子形成領域に形成され低比抵抗で第1導電型を有する
第1の半導体層と、高比抵抗半導体基板上に第1の半導
体層を貫通するように形成され第2導電型を有する第2
の半導体層と、高比抵抗半導体基板上の信号処理回路形
成領域に形成され第2導電型を有する第3の半導体層
と、第3の半導体層に埋め込むように形成され第1導電
型を有する第4の半導体層と、前記第4の半導体層上に
形成され、第1導電型を有するエピタキシャル成長され
た第5の半導体層と、第5の半導体層に形成された信号
処理トランジスタとを備えている。
装置は、第1導電型の高比抵抗半導体基板上に互いに隣
接する受光素子形成領域と信号処理回路形成領域とを有
する半導体装置であって、高比抵抗半導体基板上の受光
素子形成領域に形成され低比抵抗で第1導電型を有する
第1の半導体層と、高比抵抗半導体基板上に第1の半導
体層を貫通するように形成され第2導電型を有する第2
の半導体層と、高比抵抗半導体基板上の信号処理回路形
成領域に形成され第2導電型を有する第3の半導体層
と、第3の半導体層に埋め込むように形成され第1導電
型を有する第4の半導体層と、前記第4の半導体層上に
形成され、第1導電型を有するエピタキシャル成長され
た第5の半導体層と、第5の半導体層に形成された信号
処理トランジスタとを備えている。
【0033】
【作用】この発明に係る半導体装置では、第1導電型を
有するエピタキシャル成長された第5の半導体層に、信
号処理トランジスタが形成されるので、従来のように不
純物拡散層中に信号処理トランジスタを形成する必要が
なく、従来問題となっていた種々の不都合が解消され
る。
有するエピタキシャル成長された第5の半導体層に、信
号処理トランジスタが形成されるので、従来のように不
純物拡散層中に信号処理トランジスタを形成する必要が
なく、従来問題となっていた種々の不都合が解消され
る。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0035】図1は、本発明の一実施例による回路内蔵
受光素子を示した断面図である。図1を参照して、本実
施例の回路内蔵受光素子は、フォトダイオード部(A)
と、NPNトランジスタ部(B)とから構成されてい
る。
受光素子を示した断面図である。図1を参照して、本実
施例の回路内蔵受光素子は、フォトダイオード部(A)
と、NPNトランジスタ部(B)とから構成されてい
る。
【0036】フォトダイオード部(A)は、N型高比抵
抗半導体基板1上に積層して成長されたN型エピタキシ
ャル層4と、N型エピタキシャル層4の所定領域にN型
エピタキシャル層4を貫通してN型高比抵抗半導体基板
1上に形成されたP型アノード拡散層5と、P型アノー
ド拡散層5から所定の間隔を隔てたN型高比抵抗半導体
基板1に埋め込むように形成されたN型埋込拡散層3
と、N型埋込拡散層3上のN型エピタキシャル層4内に
形成されたN型カソード補償拡散層6とを備えている。
抗半導体基板1上に積層して成長されたN型エピタキシ
ャル層4と、N型エピタキシャル層4の所定領域にN型
エピタキシャル層4を貫通してN型高比抵抗半導体基板
1上に形成されたP型アノード拡散層5と、P型アノー
ド拡散層5から所定の間隔を隔てたN型高比抵抗半導体
基板1に埋め込むように形成されたN型埋込拡散層3
と、N型埋込拡散層3上のN型エピタキシャル層4内に
形成されたN型カソード補償拡散層6とを備えている。
【0037】NPNトランジスタ部(B)は、N型高比
抵抗半導体基板1に埋め込むように形成されたP型埋込
拡散層2と、P型埋込拡散層2の表面上に形成されたN
型埋込拡散層3aと、P型埋込拡散層2およびN型埋込
拡散層3a上に形成されたN型エピタキシャル層4と、
N型エピタキシャル層4の主表面上の所定領域に形成さ
れたP型ベース拡散層7と、P型ベース拡散層7の表面
上の所定領域に形成されたN型エミッタ拡散層8と、P
型ベース拡散層7から所定の間隔を隔てたN型埋込拡散
層3a上に形成されたN型コレクタ補償拡散層6aとを
備えている。
抵抗半導体基板1に埋め込むように形成されたP型埋込
拡散層2と、P型埋込拡散層2の表面上に形成されたN
型埋込拡散層3aと、P型埋込拡散層2およびN型埋込
拡散層3a上に形成されたN型エピタキシャル層4と、
N型エピタキシャル層4の主表面上の所定領域に形成さ
れたP型ベース拡散層7と、P型ベース拡散層7の表面
上の所定領域に形成されたN型エミッタ拡散層8と、P
型ベース拡散層7から所定の間隔を隔てたN型埋込拡散
層3a上に形成されたN型コレクタ補償拡散層6aとを
備えている。
【0038】フォトダイオード部(A)と、NPNトラ
ンジスタ部(B)とは、P型分離拡散層5aによって分
離されている。
ンジスタ部(B)とは、P型分離拡散層5aによって分
離されている。
【0039】本実施例では、このように、N型エミッタ
拡散層8、P型ベース拡散層7およびN型コレクタ補償
拡散層6aからなるNPNトランジスタを、N型エピタ
キシャル層4内に形成する。これにより、図6に示した
従来の改良例のようにN型拡散層10を形成する必要が
なく、N型拡散層10の形成に伴う種々の不都合を解消
することができる。すなわち、従来の改良例のようにN
型拡散層10の拡散プロファイルのばらつきから、P型
ベース拡散層7の深さがばらつくことがない。この結
果、NPNトランジスタの特性がばらつくという不都合
を解決することができる。また、本実施例では、N型拡
散層10の不純物プロファイルを平坦にするための高温
かつ長時間の熱処理を必要としないので、従来の改良例
のようにその熱処理の間にP型分離拡散層5aなどが広
がる不都合を解消することができる。この結果、従来の
改良例のようにNPNトランジスタのサイズが大きくな
り、信号処理回路部の高集積化および高速化を図ること
が困難になるという不都合を解消することができる。
拡散層8、P型ベース拡散層7およびN型コレクタ補償
拡散層6aからなるNPNトランジスタを、N型エピタ
キシャル層4内に形成する。これにより、図6に示した
従来の改良例のようにN型拡散層10を形成する必要が
なく、N型拡散層10の形成に伴う種々の不都合を解消
することができる。すなわち、従来の改良例のようにN
型拡散層10の拡散プロファイルのばらつきから、P型
ベース拡散層7の深さがばらつくことがない。この結
果、NPNトランジスタの特性がばらつくという不都合
を解決することができる。また、本実施例では、N型拡
散層10の不純物プロファイルを平坦にするための高温
かつ長時間の熱処理を必要としないので、従来の改良例
のようにその熱処理の間にP型分離拡散層5aなどが広
がる不都合を解消することができる。この結果、従来の
改良例のようにNPNトランジスタのサイズが大きくな
り、信号処理回路部の高集積化および高速化を図ること
が困難になるという不都合を解消することができる。
【0040】図2ないし図4は、図1に示した回路内蔵
受光素子の製造プロセス(第1工程〜第3工程)を説明
するための断面図である。図1および、図2〜図4を参
照して、本実施例の回路内蔵受光素子の製造プロセスに
ついて説明する。
受光素子の製造プロセス(第1工程〜第3工程)を説明
するための断面図である。図1および、図2〜図4を参
照して、本実施例の回路内蔵受光素子の製造プロセスに
ついて説明する。
【0041】まず、図2に示すように、N型高比抵抗半
導体基板1上の信号処理回路素子形成領域に、P型埋込
拡散層2を形成する。P型埋込拡散層2の表面上の所定
領域にN型埋込拡散層3aを形成する。これと同時に、
フォトダイオード形成予定領域のN型高比抵抗半導体基
板1上に、所定の間隔を隔ててN型埋込拡散層3を形成
する。このN型埋込拡散層3は、カソード電極引出領域
となる。
導体基板1上の信号処理回路素子形成領域に、P型埋込
拡散層2を形成する。P型埋込拡散層2の表面上の所定
領域にN型埋込拡散層3aを形成する。これと同時に、
フォトダイオード形成予定領域のN型高比抵抗半導体基
板1上に、所定の間隔を隔ててN型埋込拡散層3を形成
する。このN型埋込拡散層3は、カソード電極引出領域
となる。
【0042】次に、図3に示すように、全面に数Ω・c
m程度のN型エピタキシャル層4を成長させる。この
際、P型埋込拡散層2およびN型埋込拡散層3、3a
は、それぞれ上方に拡散する。
m程度のN型エピタキシャル層4を成長させる。この
際、P型埋込拡散層2およびN型埋込拡散層3、3a
は、それぞれ上方に拡散する。
【0043】次に、図4に示すように、N型エピタキシ
ャル層4上の所定領域に、フォトダイオードを構成する
P型アノード拡散層5、およびP型分離拡散層5aを拡
散によって形成する。なお、上記拡散を同時に行なうこ
とは必ずしも必要でなく、別々に行なってもよい。ま
た、P型分離拡散層5aまたはP型アノード拡散層5
は、予めN型高比抵抗半導体基板1に埋め込んでおいた
拡散層と、N型エピタキシャル層4の表面から拡散する
拡散層とにより合わせて拡散を行なうようにしてもよ
い。
ャル層4上の所定領域に、フォトダイオードを構成する
P型アノード拡散層5、およびP型分離拡散層5aを拡
散によって形成する。なお、上記拡散を同時に行なうこ
とは必ずしも必要でなく、別々に行なってもよい。ま
た、P型分離拡散層5aまたはP型アノード拡散層5
は、予めN型高比抵抗半導体基板1に埋め込んでおいた
拡散層と、N型エピタキシャル層4の表面から拡散する
拡散層とにより合わせて拡散を行なうようにしてもよ
い。
【0044】このような工程の後、図5に示した従来の
回路内蔵受光素子の製造工程と同一の工程を経て図1に
示した構造を得る。
回路内蔵受光素子の製造工程と同一の工程を経て図1に
示した構造を得る。
【0045】このように、本実施例の回路内蔵受光素子
では、NPNトランジスタがN型エピタキシャル層4中
に形成されるため、図6に示した従来の改良例と比較し
て、N型不純物拡散層10の形成工程が省略される。こ
のため、製造プロセスを簡略化することができ、製造コ
ストの低減も可能となる。
では、NPNトランジスタがN型エピタキシャル層4中
に形成されるため、図6に示した従来の改良例と比較し
て、N型不純物拡散層10の形成工程が省略される。こ
のため、製造プロセスを簡略化することができ、製造コ
ストの低減も可能となる。
【0046】また、本実施例のN型エピタキシャル層4
の厚さは、NPNトランジスタに対して最適な値に設定
することが可能である。これによって、NPNトランジ
スタのサイズを、通常の高集積、高速バイポーラICと
同等の大きさにすることができる。これにより、信号処
理回路の高集積化および高速化を図ることが可能とな
る。
の厚さは、NPNトランジスタに対して最適な値に設定
することが可能である。これによって、NPNトランジ
スタのサイズを、通常の高集積、高速バイポーラICと
同等の大きさにすることができる。これにより、信号処
理回路の高集積化および高速化を図ることが可能とな
る。
【0047】また、本実施例の回路内蔵受光素子では、
フォトダイオード部(A)のP型アノード拡散層5が、
低比抵抗エピタキシャル層9を貫通してN型高比抵抗半
導体基板1に達している。これは、次のような理由によ
る。すなわち、P型アノード拡散層5がN型高比抵抗半
導体基板1に達していないと、フォトダイオード部
(A)において広がる空乏層が低比抵抗のN型エピタキ
シャル層4中で止まってしまうことになるからである。
このような場合には、フォトダイオード接合容量が数倍
に大きくなるため、フォトダイオードの応答速度が極端
に遅くなってしまうおそれがある。このようなことか
ら、本実施例では、P型アノード拡散層5が、低比抵抗
のN型エピタキシャル層4を貫通してN型高比抵抗半導
体基板1に達している。
フォトダイオード部(A)のP型アノード拡散層5が、
低比抵抗エピタキシャル層9を貫通してN型高比抵抗半
導体基板1に達している。これは、次のような理由によ
る。すなわち、P型アノード拡散層5がN型高比抵抗半
導体基板1に達していないと、フォトダイオード部
(A)において広がる空乏層が低比抵抗のN型エピタキ
シャル層4中で止まってしまうことになるからである。
このような場合には、フォトダイオード接合容量が数倍
に大きくなるため、フォトダイオードの応答速度が極端
に遅くなってしまうおそれがある。このようなことか
ら、本実施例では、P型アノード拡散層5が、低比抵抗
のN型エピタキシャル層4を貫通してN型高比抵抗半導
体基板1に達している。
【0048】ここで、図1に示した回路内蔵受光素子
が、図6に示した従来の改良された回路内蔵受光素子に
対して劣る可能性があるのは、フォトダイオードの応答
速度である。本実施例では、この応答速度についても問
題がないことを以下に説明する。
が、図6に示した従来の改良された回路内蔵受光素子に
対して劣る可能性があるのは、フォトダイオードの応答
速度である。本実施例では、この応答速度についても問
題がないことを以下に説明する。
【0049】フォトダイオードの応答速度を支配するフ
ァクター(要素)としては、次の3つがある。
ァクター(要素)としては、次の3つがある。
【0050】すなわち、1つは、空乏層外で発生した光
キャリアが拡散によって空乏層に到達するまでに要する
拡散時定数であり、もう1つは、空乏層内をキャリアが
走行するのに要するドリフト時定数であり、さらにもう
1つは接合容量に起因するCR時定数である。
キャリアが拡散によって空乏層に到達するまでに要する
拡散時定数であり、もう1つは、空乏層内をキャリアが
走行するのに要するドリフト時定数であり、さらにもう
1つは接合容量に起因するCR時定数である。
【0051】本実施例のフォトダイオード部(A)で
は、N型高比抵抗半導体基板1が、図6におけるN型高
比抵抗エピタキシャル層9とN型高比抵抗半導体基板1
とを合わせた部分に相当する。この結果、同じ逆バイア
ス電圧での空乏層の広がりの幅は同等となる。このた
め、上記したファクターのうち、拡散時定数およびドリ
フト時定数については本実施例と、第6図に示した従来
の改良例と同等である。
は、N型高比抵抗半導体基板1が、図6におけるN型高
比抵抗エピタキシャル層9とN型高比抵抗半導体基板1
とを合わせた部分に相当する。この結果、同じ逆バイア
ス電圧での空乏層の広がりの幅は同等となる。このた
め、上記したファクターのうち、拡散時定数およびドリ
フト時定数については本実施例と、第6図に示した従来
の改良例と同等である。
【0052】また、上記したファクターのうちCR時定
数については、以下に示すように、本実施例と図6に示
した従来の改良例との差は、それほど大きくなく、事実
上問題とならない範囲である。
数については、以下に示すように、本実施例と図6に示
した従来の改良例との差は、それほど大きくなく、事実
上問題とならない範囲である。
【0053】すなわち、本実施例のN型エピタキシャル
層4とP型アノード拡散層5との間の接合容量は、図6
に示した従来の改良例のN型高比抵抗エピタキシャル層
9とP型拡散層7aとの間の接合容量に比べて大きくな
る。このため、本実施例のCR時定数は、図6に示した
従来の改良例のCR時定数に比べてやや大きくなる。
層4とP型アノード拡散層5との間の接合容量は、図6
に示した従来の改良例のN型高比抵抗エピタキシャル層
9とP型拡散層7aとの間の接合容量に比べて大きくな
る。このため、本実施例のCR時定数は、図6に示した
従来の改良例のCR時定数に比べてやや大きくなる。
【0054】しかし、本実施例のN型エピタキシャル層
4と、P型アノード拡散層5との間の接合面積は、フォ
トダイオード全体の接合面積に比べて著しく小さい。こ
のため、本実施例の構造の接合容量と図6に示した従来
の改良例の接合容量との差はそれほど大きなものではな
い。したがって、CR時定数についてもその差は事実上
問題とならない範囲である。
4と、P型アノード拡散層5との間の接合面積は、フォ
トダイオード全体の接合面積に比べて著しく小さい。こ
のため、本実施例の構造の接合容量と図6に示した従来
の改良例の接合容量との差はそれほど大きなものではな
い。したがって、CR時定数についてもその差は事実上
問題とならない範囲である。
【0055】以下、接合容量について具体的に検討を行
なう。たとえば、フォトダイオードの大きさが500μ
m×500μm、N型高比抵抗エピタキシャル層9が1
00Ω・cm,2μm、N型エピタキシャル層4が5Ω
・cm,2μm、N型高比抵抗半導体基板1の比抵抗が
100Ω・cm、P型(アノード)拡散層の深さが、図
6に示した従来の改良例のP型拡散層7aでは1μm,
図1に示した本実施例のP型アノード拡散層5では2.
5μmとする。
なう。たとえば、フォトダイオードの大きさが500μ
m×500μm、N型高比抵抗エピタキシャル層9が1
00Ω・cm,2μm、N型エピタキシャル層4が5Ω
・cm,2μm、N型高比抵抗半導体基板1の比抵抗が
100Ω・cm、P型(アノード)拡散層の深さが、図
6に示した従来の改良例のP型拡散層7aでは1μm,
図1に示した本実施例のP型アノード拡散層5では2.
5μmとする。
【0056】上記のような条件下でフォトダイオードの
接合容量をそれぞれ比較すると以下のような結果とな
る。(なお、逆バイアスは3Vとする。)図1に示した
本実施例のフォトダイオードの接合容量は、3.16p
Fであり、図6に示した従来の改良例のフォトダイオー
ドの接合容量は2.91pFであった。
接合容量をそれぞれ比較すると以下のような結果とな
る。(なお、逆バイアスは3Vとする。)図1に示した
本実施例のフォトダイオードの接合容量は、3.16p
Fであり、図6に示した従来の改良例のフォトダイオー
ドの接合容量は2.91pFであった。
【0057】すなわち、この条件下では、図1に示した
本実施例のフォトダイオードの接合容量は、図6に示し
た従来の改良例のフォトダイオードの接合容量に対し
て、8%程度高くなる。しかし、フォトダイオードの特
性としては、CR時定数よりも前述した光キャリア拡散
時定数のほうが支配的であることが多い。このため、8
%程度のフォトダイオードの接合容量の増大は問題とな
らない。
本実施例のフォトダイオードの接合容量は、図6に示し
た従来の改良例のフォトダイオードの接合容量に対し
て、8%程度高くなる。しかし、フォトダイオードの特
性としては、CR時定数よりも前述した光キャリア拡散
時定数のほうが支配的であることが多い。このため、8
%程度のフォトダイオードの接合容量の増大は問題とな
らない。
【0058】このように、本実施例では、応答速度の点
でも、図6に示した従来の改良例の構造と同等であると
考えられる。
でも、図6に示した従来の改良例の構造と同等であると
考えられる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、第1
導電型を有するエピタキシャル成長された第5の半導体
層上に、信号処理トランジスタを形成することにより、
従来のように不純物拡散層中に信号処理トランジスタを
形成する必要はない。この結果、従来に比べて信号処理
トランジスタ(NPNトランジスタ)の特性のばらつき
を減少させるとともに、製造工程を簡略化することがで
きる。
導電型を有するエピタキシャル成長された第5の半導体
層上に、信号処理トランジスタを形成することにより、
従来のように不純物拡散層中に信号処理トランジスタを
形成する必要はない。この結果、従来に比べて信号処理
トランジスタ(NPNトランジスタ)の特性のばらつき
を減少させるとともに、製造工程を簡略化することがで
きる。
【図1】本発明の一実施例による回路内蔵受光素子を示
した断面図である。
した断面図である。
【図2】図1に示した回路内蔵受光素子の製造プロセス
の第1工程を説明するための断面図である。
の第1工程を説明するための断面図である。
【図3】図1に示した回路内蔵受光素子の製造プロセス
の第2工程を説明するための断面図である。
の第2工程を説明するための断面図である。
【図4】図1に示した回路内蔵受光素子の製造プロセス
の第3工程を説明するための断面図である。
の第3工程を説明するための断面図である。
【図5】従来の一般的な回路内蔵受光素子を示した断面
図である。
図である。
【図6】従来の改良された回路内蔵受光素子を示した断
面図である。
面図である。
1:N型高比抵抗半導体基板 2:P型埋込拡散層 3,3a:N型埋込拡散層 4:N型エピタキシャル層 5:P型アノード拡散層 5a:P型分離拡散層 6:N型カソード補償拡散層 6a:N型コレクタ補償拡散層 7:P型ベース拡散層 8:N型エミッタ拡散層 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 第1導電型の高比抵抗半導体基板上に、
互いに隣接する受光素子形成領域と信号処理回路形成領
域とを有する半導体装置であって、 前記高比抵抗半導体基板上の受光素子形成領域に形成さ
れ、低比抵抗で第1導電型を有する第1の半導体層と、 前記高比抵抗半導体基板上に前記第1の半導体層を貫通
するように形成され、第2導電型を有する第2の半導体
層と、 前記半導体基板上の信号処理回路形成領域に形成され、
第2導電型を有する第3の半導体層と、 前記第3の半導体層に埋め込むように形成され、第1導
電型を有する第4の半導体層と、 前記第4の半導体層上に形成され、第1導電型を有する
エピタキシャル成長された第5の半導体層と、 前記第5の半導体層に形成された信号処理トランジスタ
とを備えた、半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3165979A JPH0513800A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3165979A JPH0513800A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0513800A true JPH0513800A (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=15822632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3165979A Pending JPH0513800A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0513800A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5490898A (en) * | 1993-09-22 | 1996-02-13 | Seed Rubber Company Limited | Coating film transfer tool |
US5556469A (en) * | 1993-12-03 | 1996-09-17 | Seed Rubber Company Limited | Coating film transfer tool |
US6593629B2 (en) * | 2000-12-28 | 2003-07-15 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Semiconductor device |
JP2009049317A (ja) * | 2007-08-22 | 2009-03-05 | Nec Electronics Corp | 半導体装置及びその製造方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61280656A (ja) * | 1985-05-14 | 1986-12-11 | Sanyo Electric Co Ltd | フオトセンサを内蔵する半導体集積回路 |
JPS63174357A (ja) * | 1987-01-13 | 1988-07-18 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体集積回路装置 |
JPH02205079A (ja) * | 1989-02-02 | 1990-08-14 | Sharp Corp | 回路内蔵受光素子 |
-
1991
- 1991-07-05 JP JP3165979A patent/JPH0513800A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61280656A (ja) * | 1985-05-14 | 1986-12-11 | Sanyo Electric Co Ltd | フオトセンサを内蔵する半導体集積回路 |
JPS63174357A (ja) * | 1987-01-13 | 1988-07-18 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体集積回路装置 |
JPH02205079A (ja) * | 1989-02-02 | 1990-08-14 | Sharp Corp | 回路内蔵受光素子 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5490898A (en) * | 1993-09-22 | 1996-02-13 | Seed Rubber Company Limited | Coating film transfer tool |
US5556469A (en) * | 1993-12-03 | 1996-09-17 | Seed Rubber Company Limited | Coating film transfer tool |
US6593629B2 (en) * | 2000-12-28 | 2003-07-15 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Semiconductor device |
JP2009049317A (ja) * | 2007-08-22 | 2009-03-05 | Nec Electronics Corp | 半導体装置及びその製造方法 |
US8026569B2 (en) | 2007-08-22 | 2011-09-27 | Renesas Electronics Corporation | Semiconductor device |
TWI407577B (zh) * | 2007-08-22 | 2013-09-01 | Renesas Electronics Corp | 半導體裝置及其製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH04245478A (ja) | 光半導体装置 | |
JPH01205564A (ja) | 光半導体装置およびその製造方法 | |
JP2662062B2 (ja) | 光電変換装置 | |
JPH0513800A (ja) | 半導体装置 | |
US20060151814A1 (en) | Optical semiconductor device | |
JPH1168146A (ja) | 受光素子を有する半導体装置とその製造方法 | |
JPH0779154B2 (ja) | 回路内蔵受光素子 | |
JPH09260715A (ja) | ホトダイオード内蔵半導体集積回路 | |
JPS6136713B2 (ja) | ||
JPH04271172A (ja) | 光半導体装置 | |
JP3592115B2 (ja) | 回路内蔵型受光素子 | |
JP3510500B2 (ja) | 半導体受光装置の製造方法 | |
JP2700356B2 (ja) | 受光素子 | |
JP2957837B2 (ja) | 受光素子および回路内蔵受光素子 | |
JPH02260657A (ja) | 回路内蔵受光素子の製造方法 | |
JP2620655B2 (ja) | 光半導体装置 | |
KR100194991B1 (ko) | 광 반도체 장치 | |
JPH0541535A (ja) | 半導体装置 | |
JPH09260501A (ja) | ホトダイオード内蔵半導体集積回路 | |
JPH04258179A (ja) | 回路内蔵受光素子の製法 | |
KR100208644B1 (ko) | 광 반도체 장치 | |
JP2824710B2 (ja) | 回路内蔵受光素子の製造方法 | |
JP3553715B2 (ja) | 光半導体装置 | |
JPH0864794A (ja) | 回路内蔵受光素子 | |
JPH04114469A (ja) | 回路内蔵受光素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980317 |