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JPH0455143B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0455143B2
JPH0455143B2 JP62029919A JP2991987A JPH0455143B2 JP H0455143 B2 JPH0455143 B2 JP H0455143B2 JP 62029919 A JP62029919 A JP 62029919A JP 2991987 A JP2991987 A JP 2991987A JP H0455143 B2 JPH0455143 B2 JP H0455143B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rare earth
sintered body
silicon nitride
amount
sio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62029919A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63100067A (ja
Inventor
Takao Soma
Tomonori Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to US07/058,115 priority Critical patent/US4795724A/en
Priority to EP87305124A priority patent/EP0250153B1/en
Priority to DE8787305124T priority patent/DE3766016D1/de
Priority to CA000539412A priority patent/CA1257298A/en
Publication of JPS63100067A publication Critical patent/JPS63100067A/ja
Publication of JPH0455143B2 publication Critical patent/JPH0455143B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は高温で高強度を有する窒化珪素焼結体
およびその焼結体の常圧あるいは雰囲気加圧焼結
による製造法に関するものである。 (従来の技術) 従来、希土類酸化物を含むa系元素の酸化物
を添加した窒化珪素焼結体としては、例えば特公
昭48−7486号公報において、Si3N485モル%以上
とa系元素の酸化物から選ばれた少なくとも1
種15モル%以下とを混合、成形し非酸化性雰囲気
中で焼結する焼結体の製造方法が、特公昭49−
21091号公報においてSi3N4が少なくとも50wt%、
Y2O3またはLa系元素の酸化物から選ばれる少な
くとも1種50wt%以下、およびAl2O30.01〜20wt
%からなる窒化珪素焼結体が開示されている。 しかしながら単に希土類元素を窒化珪素に添加
するだけでは高温高強度を有する焼結体は得られ
ない。また、Al2O3添加では緻密化は促進される
が粒界相は軟化点が低く高温強度は著しく低下す
る。 また、高温強度に優れた窒化珪素焼結体として
は、例えば特公昭59−35867号公報において、
La2O32wt%以上、Y2O32wt%以上、合計10wt%
以上添加した窒化珪素焼結体の製造法が、特開昭
55−3397号公報において、SiO2と希土類酸化物
を添加し、粒界相を結晶化した窒化珪素焼結体の
製造法が開示されている。 さらに、米国特許4234343号公報において、
Yb,Y,ErあるいはDyとSc,Al,Cr,Ti等を
含み、粒界相をSi2N2OとM2Si2O7(M=Yb,Y,
Er,Dy,Sc,Al,Cr,Ti)とに結晶化した窒化
珪素焼結体が開示されている。 また、複雑な形状でも焼成できる常圧焼結法に
より製造可能な高密度・高強度の窒化珪素焼結体
としては、例えば、特開昭59−174577号公報にお
いて、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,
Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luの
酸化物から選ばれた2種以上を5〜30wt%添加
した窒化珪素焼結体が開示されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、いずれの場合にもホツトプレス
では高温高強度な焼結体を得ることができるもの
の、常圧焼結、雰囲気加圧焼結ではホツトプレス
ほどの高温高強度の焼結体は得られず、1400℃程
度の高温で500MPaを超える高強度は期待できな
い。 本発明の目的は上述した不具合を解消して、複
雑な形状でも焼成可能な常圧あるいは雰囲気加圧
焼結法により、高温(1400℃)でも高強度を有す
る窒化珪素焼結体およびその製造法を提供しよう
とするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明の窒化珪素焼結体は、Si3N4が70重量%
以上からなり、残部が実質的に希土類元素Y,
Er,Tm,Yb,Luのうちの2種以上とSiとOと
Nからなる焼結体であつて、(1)該焼結体に含まれ
る全ての希土類元素を二三酸化物に換算したモル
量が、該焼結体に含まれる酸素量から全ての希土
類元素を二三酸化物とした時希土類元素の二三酸
化物に含まれる酸素量を差し引いた残り酸素量を
SiO2とした時のSiO2のモル量に対する比で0.4〜
1.3であり、(2)該焼結体に含まれるどの1種の希
土類元素も、全ての希土類元素の合計に対して95
モル%以下であり、(3)該焼結体のSi3N4粒子の粒
界相が実質的に結晶相によりなり、粒界結晶相の
50%以上がアパタイト構造の結晶相よりなる窒化
珪素焼結体である。 また、本発明の窒化珪素焼結体の製造法は、
Y2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3,Lu2O3の希土類
酸化物のうちの2種以上と窒化珪素原料粉末との
混合粉末であつて、選ばれた希土類酸化物のうち
のどの1種も希土類酸化物総添加量の95モル%以
下であるとともに、選ばれた希土類酸化物の総添
加量が焼結後焼結体に含まれる酸素(希土類酸化
物から導入される酸素を除く)をSiO2に換算し
たSiO2のモル量に対する比で0.4〜1.3である混合
粉末を成形し、常圧あるいは加圧N2雰囲気中で
1700〜2100℃で焼成することを特徴とするもので
ある。 (作用) 上述した構成において、希土類元素のうちから
陽イオン半径の小さい希土類元素の酸化物
(Er2O3,Y2O3,Tm2O3,Yb2O3,Lu2O3)のう
ちの2種以上の混合、好ましくはYb2O3を希土類
元素の酸化物の総添加量の50〜95モル%さらに好
ましくはY2O3とYb2O3とを混合することにより、
窒化珪素焼結体の緻密化を促進している。陽イオ
ン半径の大きい希土類元素を使用した場合でも緻
密化促進効果はあるが、高温(1400℃)での強度
は高くない。これは、陽イオン半径の大きい希土
類元素を含むアパタイト構造の結晶粒界相と陽イ
オン半径の小さい希土類元素のものでは性質が異
なるためである。 希土類酸化物のどの1種も希土類酸化物総添加
量の95モル%以下と限定するのは、この範囲外で
は2種混合によつて得られる液相では、共融点の
低下、濡れ性向上、粘性低下の緻密化効果が発現
せず、緻密な窒化珪素焼結体を得ることができな
いためである。この添加量は、少なくともYb2O3
を含み、Yb2O3が希土類酸化物の総添加量の50〜
95モル%であると好ましく、Y2O3とYb2O3がモ
ル比でY2O3/Yb2O3=50/50〜5/95であると
さらに好ましい。 希土類酸化物の総添加モル量が焼結後焼結体に
含まれる酸素(希土類酸化物から導入される酸素
を除く)をSiO2に換算したSiO2のモル量に対す
る比が0.4〜1.3になるように希土類酸化物の添加
量を決定するのは、この比の範囲で添加すること
により緻密化効果のある粒界液相が得られ、かつ
粒界相を実質的にアパタイト構造の結晶相にする
ことができるためである。この比が1.3を超える
と緻密化効果のある粒界液相が得られず、
Ln4Si2O7N2(Ln:希土類元素)が結晶相に多く
含まれる。一方比が0.4より小さい場合には緻密
化効果のある粒界液相が得られる結晶相に
Ln2Si2O7(Ln:希土類元素)が含まれ、高温で高
強度の焼結体は得られなくなる。緻密化し高温で
高強度な焼結体となるには少なくともSi3N4粒子
の粒界相が実質的に結晶相よりなり、少なくとも
粒界相の50%以上がアパタイト構造の結晶相であ
る必要があり、好ましくは実質的に全てアパタイ
ト構造の結晶相であることが望ましい。なお、こ
のモル比は0.5〜1.2であるとさらに好ましい。 アパタイト構造の結晶相とはJCPDSカード30
−1462に代表されるY10(SiO46N2の化学式を持
つ六方晶系の結晶と同じ結晶構造の結晶相であ
り、希土類元素の2種以上の混合添加焼結体では
Y10(SiO46N2の結晶のYイオンの占める位置に
希土類元素イオンが置換しており、希土類元素が
2種以上でも完全に固溶する。また、Nの位置に
0が置換し、電気的中性を保つためYの位置が空
孔になる場合もある。第1図に本発明で得られた
焼結体のX線回折パターンを示す。第1図中、a
で示される回折線はβ−Si3N4であり、bで示さ
れる回折線は粒界結晶相であるアパタイト構造の
結晶相の回折線である。アパタイト構造の結晶相
は陽イオンの大きさに応じて格子体積が変化し、
X線ピーク位置がシフトするがX接回折パターン
によつて同定される。 SiO2量は、窒化珪素原料粉末に含まれる酸素
量と調製中にSi3N4の酸化によつて導入される酸
素量を考慮して、化学分析により焼結体中の酸素
量を求め、希土類酸化物の添加物により焼結体に
含有される酸素量を差き引き、残り酸素量を
SiO2に換算した量である。そのため、酸素量の
少ない窒化珪素原料粉末、SiO2を別に添加した
窒化珪素原料粉末あるいは原料粉末を仮焼して酸
素量を増加した粉末を使用した場合、また調製法
の変更により酸素導入量を増減した場合には
SiO2量に応じて希土類酸化物の添加量を増減す
ることにより、本発明の焼結体が得られる。 SiO2量は緻密化のための粒界相の量を得るた
めに1.0〜5.0重量%が好ましい。1.0重量%以下で
は希土類酸化物の総添加量が少なく緻密化のため
の液相量が不十分であり、5.0重量%以上では粒
界相が過剰となり高温強度が著しく低下するとと
もに窒化珪素が少なく窒化珪素焼結体本来の強度
特性が失われる。 本発明の製造法は、まず、窒化珪素原料粉末と
Y2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3,Lu2O3の希土類
酸化物のうちの所望の2種以上の添加物粉末、さ
らに必要に応じて窒化珪素原料粉末を酸化して
SiO2を増加させるか、あるいはSiO2の粉末を準
備し混合して混合物を得る。窒化珪素原料粉末と
しては金属あるいは陽イオン元素の不純物が0.5
重量%以下で、高純度である方が好ましいのは言
うまでもない。Al,Fe,Mg等の不純物金属元素
は粒界相の結晶化を阻害し、高温強度を低下させ
る。このとき、選ばれた希土類酸化物のうちのど
の1種も希土類酸化物の総添加量の95モル%以下
であるとともに、選ばれた希土類酸化物の総添加
量が焼結後焼結体に含まれる酸素(希土類酸化物
から導入される酸素を除く)をSiO2に換算した
SiO2のモル量に対する比で0.4〜1.3であるよう混
合物の組成を調製する。Y2O3,Er2O3,Tm2O3
Yb2O3,Lu2O3の希土類酸化物は相互に固溶体、
例えば(Y,Yb)2O3等の形で添加しても良い。
あるいは、焼成により焼結、緻密化の開始するま
でに酸化物に転化する水酸化物、硝酸塩、窒化物
等の化合物の形で添加しても良いが、揮発成分の
発生による緻密化の阻害や焼結体中に含有する酸
素量の制御が不安定になることから酸化物の形で
添加することが好ましい。次に得られた混合物を
スリツプキヤスト、射出成形、プレス成形等によ
り、所定の形状に成形して成形体を得る。 次に得られた成形体を常圧あるいは加圧N2
囲気中において1700〜2100℃好ましくは1900〜
2000℃の温度で焼成する。焼成温度を1700〜2100
℃と限定するのは、高融点の粒界相を持つために
必要な十分な緻密化を得るためには1700℃以上が
必要であるとともに、2100℃を超えると加圧N2
雰囲気下でも焼結体からの特定成分の蒸発が顕著
になるためである。 また、焼成雰囲気は焼成温度の上昇と共に窒化
珪素の分解を抑制するためにN2の圧力を高めた
方が良い。1800℃では2気圧以上、1900℃では7
気圧以上、2000℃では20気圧以上が良い。あるい
は埋粉等を用いることが可能である。好ましくは
1900〜2000℃で9〜100気圧のN2雰囲気中焼成が
良い。 さらに、雰囲気N2にCOあるいはCO2を添加
し、酸素分圧を高めることにより良好な焼結体焼
成面が得られる。この焼成の降温過程において、
粒界相が実質的に結晶化し、粒界相の50%以上
が、好ましくは実質的に全てがアパタイト構造の
結晶相よりなる窒化珪素焼結体を得ている。な
お、降温過程で結晶化する場合や必要に応じて再
加熱により結晶化することもできる。この場合
は、1200〜1500℃で再加熱するのが好ましい。 また、ホツトプレスや熱間静水圧焼結により本
発明と同組成の窒化珪素焼結体が緻密化し、高温
高強度の焼結体を得られるのは言うまでもない。 さらに本発明と同組成の窒化珪素焼結体を常圧
あるいは加圧N2雰囲気で焼成、緻密化し、降温
過程で結晶化させず、その後熱間静水圧焼結し緻
密化をさらに促進し、熱間静水圧焼結の降温過程
あるいは再加熱により粒界相を結晶化し特性を向
上させることもできる。 しかしながら本発明は常圧あるいは加圧N2
囲気中での焼結により緻密化しかつ高温で高強度
の焼結体が得られることが特徴である。 以上述べたように本発明の窒化珪素焼結体およ
びその製造法では、限定された希土類酸化物を、
希土類酸化物とSiO2とのモル量比を限定した範
囲内で制御し、限定された組成の粒界相による緻
密化効果と結晶化時の結晶相を制御することによ
り、常圧あるいは雰囲気加圧焼結で高温高強度の
窒化珪素焼結体を得るものである。 以下、実際の例について説明する。 実施例 1 金属あるいは陽イオン元素の不純物C,Al,
Fe,Mg,Ca等を0.5重量%、0含有量1.7重量%、
平均粒径0.6μm、BET比表面積22m2/gのSi3N4
原料粉末と、純度99.9重量%、平均粒径0.3〜2μm
の第1表記載の添加物を第1表記載の割合で調合
し、窒化珪素質磁器製玉石と内容積1.2のナイ
ロン樹脂製容器を用いて、原料調合物200gに対
して玉石1.2Kg、水500mlを加え、振動数1200回/
分の振動ミルで10時間紛砕した。その後水を蒸発
させ粒径100μmに造粒し、成形用粉末とした。次
に、3ton/cm2の圧力で静水圧プレスし、60×60×
6mmの成形体を作製し、第1表記載の焼成条件で
焼成し、さらに1400℃で6時間結晶化して本発明
の窒化珪素焼結体No.1〜No.9を得た。また同じ原
料を用い、第1表記載の添加物及びその調合割合
で調合し、同じく粉砕、造粒、成形し第1表記載
の焼成条件で焼成し、同じく結晶化した比較例の
窒化珪素焼結体No.10〜No.17を得た。 これらの焼結体No.1〜No.17は化学分析により焼
結体中の酸素量を求め、希土類酸化物の添加物に
より焼結体に含有された酸素を差し引き、残り酸
素量をSiO2の量として求め、添加量とSiO2量の
モル比を第1表に記載した。ただし化学分析の結
果、希土類元素の量は、添加量から変化がなかつ
た。また、これらの焼結体の嵩密度、粒界相の結
晶相、室温および1400℃における四点曲げ強度を
第1表に示した。焼結体の嵩密度はアルキメデス
法により測定した。四点曲げ強度はJISR−1601
「フアインセラミツクスの曲げ強さ試験法」に従
つて測定した。粒界結晶相はCu−Kα線によるX
線回折の結果から求めたものであり、第1表記載
のHはアパタイト構造の結晶、SはLn2Si2O7
(Ln:希土類元素)である。本発明の窒化珪素焼
結体No.3のCuKα線によるX線回折分析結果の回
折線を第1図に示した。このうち、aで示される
回折線はβ−Si3N4であり、bで示される回折線
は粒界結晶相であるアパタイト構造の結晶相の回
折線である。 また本発明の窒化珪素焼結体No.3の透過型電子
顕微鏡写真を第2図に示した。このうちCで示さ
れる粒子はSi3N4であり、Dで示される領域が粒
界相である。
【表】
【表】 * 緻密化不十分
** //
*** H:アパタイト構造、S:LnSiO(Ln:希
土類元素)
第1表から明らかなように、本発明の添加物と
してY2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3,Lu2O3の希
土類元素のうちの2種以上を、選ばれた希土類酸
化物の添加物のうちのどの1種も希土類酸化物の
総添加量の95モル%以下すなわちモル比で95/
5/95であるとともに、選ばれた希土類酸化物の
総添加モル量が焼結後焼結体に含まれる酸素量を
SiO2に換算したSiO2モル量に対する比で0.4〜1.3
であり、第2図の写真が示すように粒界相が実質
的に結晶化し粒界相がアパタイト構造の結晶相よ
りなる窒化珪素焼結体は1400℃で高強度を有す
る。本発明外の窒化珪素焼結体では、希土類添加
物としてY2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3,Lu2O3
以外を用いた場合(No.10〜13)、希土類酸化物単
味添加の場合(No.14〜15)、SiO2モル量に対する
希土類酸化物の総添加モル量の比が本発明の範囲
外にある場合(No.16,17)、いずれも1400℃での
強度が低いか、十分緻密化しない。 発明品No.1〜9はY2O3,Er2O3,Tm2O3
Yb2O3,Lu2O3を本発明の限定範囲で含み粒界相
がアパタイト結晶相である窒化珪素焼結体であ
り、1400℃で500MPa以上の高強度を示した。 実施例 2 金属あるいは陽イオン元素の不純物C,Al,
Fe,Mg,Ca等を0.1重量%、0含有量1.7重量%、
平均粒径0.5μm、BET比表面積15m2/gのSi3N4
原料粉末と、純度99.9重量%、平均粒径0.3〜2μm
の第2表記載のY2O3−Yb2O3系添加物および第
3表記載のEr2O3−Yb2O3系添加物を調合し、窒
化珪素質磁器製玉石と内容積1.2のナイロン樹
脂製容器を用いて、原料調合物200gに対して玉
石1.2Kg、水500mlを加え、振動数1200回/分の振
動ミルで10時間粉砕した。その後水を蒸発させ粒
径100μmに造粒し、成形用粉末とした。次に、
3ton/cm2の圧力で静水圧プレスし、60×60×6mm
の成形体を作製し、10気圧のN2雰囲気下、1900
℃で2時間の焼成条件で焼成し、さらに1400℃で
6時間結晶化して本発明の窒化珪素焼結体No.21〜
No.28およびNo.31〜No.37を得た。また同じ原料を用
い、第2表および第3表記載の添加物及びその調
合割合で調合し、同じく粉砕、造粒、成形し本発
明品と同一の焼成条件で焼成し、同じく結晶化し
た比較例の窒化珪素焼結体No.29,30およびNo.38を
得た。 これらの焼結体No.21〜No.38は化学分析により焼
結体中の酸素量を求め、希土類酸化物の添加物に
より焼結体に含有された酸素を差し引き、残り酸
素量をSiO2の量として求め、総添加モル量と
SiO2モル量の比を第2,3表に記載した。また、
これらの焼結体の嵩密度、粒界相の結晶相、室温
および1400℃における四点曲げ強度を実施例1と
同様にして求め第2,3表に示した。 第2,3表に記載したH相の割合は、β−
Si3N4を除く粒界の各結晶相の最強ピーク
Yb2SiO5:(204)面、Ln2Si2O7:(021)面、
Ln4Si2O7N2:(131)面、アパタイト:(211)面
(Ln:希土類元素)の積分強度を合計し、その合
計に対するアパタイト構造の結晶相の相対積分強
度を意味する。
【表】
【表】 第2表および第3表から明らかなように、本発
明範囲内の希土類酸化物のどの1種も希土類酸化
物の総添加量の95モル%以下、すなわちモル比
95/5〜5/95である試料No.21〜28およびNo.31〜
37では、1400℃で5000MPa以上の強度を得るこ
とができた。また、Yb2O3が50〜95モル%の試料
No.25〜28およびNo.34〜37では、1400℃で550MPa
以上の強度を得ることができた。さらに、
Y2O3/Yb2O3=50/50〜5/95である試料No.25
〜28では、1400℃で570MPa以上の強度を得るこ
とができた。 また、本発明の窒化珪素焼結体No.25〜28では、
1400℃、大気中、100時間の酸化試験後の重量増
が0.1〜0.2mg/cm2で耐酸化性に優れ、1400℃大気
中、負荷応力200MPaでのクリープ速度が1〜3
×10-5h-1であり耐クリープ特性にも優れていた。 実施例 3 金属あるいは陽イオン元素の不純物C,Al,
Mg,Fe,Ca等を0.1重量%、0含有量1.7重量%、
平均粒径0.5μm、BET比表面積15m2/gのSi3N4
料粉末と、純度99.9重量%、平均粒径0.3〜2μmの
第4表記載のY2O3−Yb2O3系添加物を調合し、
窒化珪素質磁器製玉石と内容積1.2のナイロン
樹脂製容器を用いて、原料調合物200gに対して
玉石1.2Kg、水500mlを加え、振動数1200回/分の
振動ミルで10時間粉砕した。その後水を蒸発させ
粒径100μmに造粒し、成形用粉末とした。次に、
3ton/cm2の圧力で静水圧プレスし、60×60×6mm
の成形体を作製し、第4表に示す例では10気圧の
N2雰囲気下、1900℃で2時間の焼成条件で焼成
し、さらに1400℃で6時間結晶化して本発明の窒
化珪素焼結体No.41〜No.43を得た。また同じ原料を
用い、第4表記載の添加物及びその調合割合で調
合し、同じく粉砕、造粒、成形し本発明品と同一
の焼成条件で焼成し、同じく結晶化した比較例の
窒化珪素焼結体No.44,45を得た。 これらの焼結体No.41〜No.45は化学分析により焼
結体中の酸素量を求め、希土類酸化物の添加物に
より焼結体に含有された酸素を差し引き、残り酸
素量をSiO2の量として求め、総添加モル量と
SiO2モル量の比を第4表に記載した。また、こ
れらの焼結体の嵩密度、粒界相の結晶相、室温お
よび1400℃における四点曲げ強度を実施例1と同
様にして、H相の割合を実施例2と同様にして求
め第4表に示した。
【表】 第4表から明らかなように、希土類酸化物の総
添加モル量が焼結後焼結体に含まれる酸素(希土
類酸化物から導入された酸素を除く)をSiO2
換算したSiO2モル量に対する比が0.4〜1.3の本発
明No.41〜43では、1400℃で500MPa以上の強度を
得ることができた。これに対し、モル比が本発明
範囲外の比較例No.44,45ではH相の割合が50%以
下で高温強度も低かつた。 実施例 4 金属あるいは陽イオン元素の不純物C,Al,
Fe,Ca等の0.1重量%、0含有量1.0重量%、平均
粒径0.6μm、BET比表面積10m2/gの酸素量の少
ないSi3N4原料粉末と、純度99.9重量%、平均粒
径0.3〜2μmの第5表記載の添加物を第5表記載
の割合で調合し、窒化珪素質磁器製玉石と内容積
1.2のナイロン樹脂製容器を用いて、原料調合
物200gに対して玉石1.2Kg、水500mlを加え、振動
数1200回/分の振動ミルで10時間粉砕した。その
後水を蒸発させ粒径100μmに造粒し、成形用粉末
とした。次に、3ton/cm2の圧力で静水圧プレス
し、60×60×6mmの成形体を作製し、10気圧の
N2雰囲気下、1900℃で6時間の焼成条件で焼成
し、さらに1400℃で6時間結晶化して本発明の窒
化珪素焼結体No.51,52を得た。また同じ原料を用
い、第5表記載の添加物及びその調合割合で調合
し、同じく粉砕、造粒、成形し本発明品と同一の
焼成条件で焼成し、同じく結晶化した比較例の窒
化珪素焼結体No.53,54を得た。 これらの焼結体No.51〜No.54は化学分析により焼
結体中の酸素量を求め、希土類酸化物の添加物に
より焼結体に含有された酸素を差し引き、残り酸
素量をSiO2の量として求め、総添加モル量と
SiO2モル量の比を第5表に記載した。また、こ
れらの焼結体の嵩密度、粒界相の結晶相、室温お
よび1400℃における四点曲げ強度を実施例1と同
様にして、H相の割合を実施例2と同様にして求
め第5表に示した。
【表】 第5表から明らかなように、酸素量の少ない
Si3N4原料を用いた本実施例においても、実施例
3と同様モル比が0.4〜1.3の本発明No.51,52で
は、1400℃で500MPa以上の強度を得ることがで
きた。これに対し、モル比が本発明範囲外の比較
例No.53,54ではH相の割合が50%以下で高温強度
も低かつた。 本発明は上述した実施例にのみ限定されるもの
ではなく、幾多の変形、変更が可能である。例え
ば上述した実施例では、希土類元素を酸化物とし
て添加しているが、実質的に本発明と同様な希土
類元素の混合比で粒界相がアパタイト構造に結晶
化するならば、希土類元素は窒化物あるいは塩化
物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の形で
添加しても差支えない。 (発明の効果) 以上詳細に説明したところから明らかなよう
に、本発明の窒化珪素焼結体およびその製造法に
よれば、所定のモル比に調製した特定の添加物を
使用することにより常圧あるいは雰囲気加圧焼結
法によつても高温(1400℃)で500MPa以上の高
強度を有する窒化珪素焼結体を得ることができ
る。そのため本発明は、複雑形状のガスタービン
部品等の構造材料として好適に使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の窒化珪素焼結体No.3のCuKα
線によるX線回折分析結果の回折線を示す線図、
第2図a,bはそれぞれ本発明の窒化珪素焼結体
No.3の結晶の構造を示す透過型電子顕微鏡写真で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Si3N4が70重量%以上からなり、残部が実質
    的に希土類元素Y,Er,Tm,Yb,Luのうちの
    2種以上とSiとOとNからなる焼結体であつて、
    (1)該焼結体に含まれる全ての希土類元素を二三酸
    化物に換算したモル量が、該焼結体に含まれる酸
    素量から全ての希土類元素を二三酸化物とした時
    希土類元素の二三酸化物に含まれる酸素量を差し
    引いた残り酸素量をSiO2とした時のSiO2のモル
    量に対する比で0.4〜1.3であり、(2)該焼結体に含
    まれるどの1種の希土類元素も、全ての希土類元
    素の合計に対して95モル%以下であり、(3)該焼結
    体のSi3N4粒子の粒界相が実質的に結晶相よりな
    り、粒界結晶相の50%以上がアパタイト構造の結
    晶相よりなることを特徴とする窒化珪素焼結体。 2 前記希土類元素として少なくともYbが、全
    ての希土類元素の合計に対して50〜95モル%であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    窒化珪素焼結体。 3 前記希土類元素がYとYbであることを特徴
    とする特許請求の範囲第2項記載の窒化珪素焼結
    体。 4 Y2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3,Lu2O3の希
    土類酸化物のうちの2種以上と窒化珪素原料粉末
    との混合粉末であつて、選ばれた希土類酸化物の
    うちのどの1種も希土類酸化物総添加量の95モル
    %以下であるとともに、選ばれた希土類酸化物の
    総添加モル量が焼結後焼結体に含まれる酸素(希
    土類酸化物から導入される酸素を除く)をSiO2
    に換算したSiO2のモル量に対する比で0.4〜1.3で
    ある混合粉末を成形し、常圧あるいは加圧N2
    囲気中で1700〜2100℃で焼成することを特徴とす
    る窒化珪素焼結体の製造法。
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