JPH044728B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、各種電子機器に使用されるトランス
に関するものである。

従来の技術 従来、この種のトランスは第６図〜第９図に示
すような構成であつた。すなわち第６図において
１次コイルボビン１と２次コイルボビン２にそれ
ぞれ１次コイル３、２次コイル４を巻回し、１次
コイルボビン１を２次コイルボビン２内に装着し
た後、外部リード線５を通して屈曲保持する孔６
を一辺に有するコ字形リード端子板７をかん合さ
せ第７図のように外部リード線５の芯線８とコイ
ル引出線９を半田接続しその接続部の絶縁板１０
を装着、さらに磁心１１、取付金具１２を組込ん
だ構成であつた。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、引出線９と外部リ
ード線５の芯線８の接続が、機械化することが困
難で、リード線５を取り付けた後の組立、検査工
程も、リード線５のために作業能率が低下し、さ
らにリード線５を保持するコの字形リード端子板
７を使用するため、コストの点でも劣るという問
題があつた。

本発明はこのような問題点を解決するもので、
引出線と外部リード線の芯線の接続を自動化可能
で、しかも作業性に優れ、安価なトランスを提供
することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、引出線
と外部リード線の芯線を巻付、接続するための端
子を１次、２次コイルボビンの鍔にそれぞれ植設
し、外部リード線の接続を組立、検査工程の後に
行える構成としたものである。

作 用 本発明は上記した構成により、内側、外側コイ
ルボビンに植設した端子により、引出線を端子に
自動巻付、半田付し、外部リード線レスの状態で
組立、検査作業が行えるため、作業性が良く、端
子への外部リード線接続も自動化可能で、又、リ
ード端子板が不要となり、コイル低減することが
可能となる。

実施例 第１図〜第５図は本発明の一実施例の断面図、
及び斜視図であり、第２図において、１３は内側
コイルボビンで両側に鍔１４，１５を有し、鍔１
４は後述する外側コイルボビン１６の枠内に装着
するための枠内にはまり込む寸法となつており、
鍔１５の一辺には、内側コイルである１次コイル
１７の引出線１８を引出すための引出溝１９が設
けられ、又、それに隣接して後述する接続端子２
０が植設されている。

１６は外側コイルボビンで両側に鍔２１を有
し、この一方の鍔２１の一辺には外側コイルであ
る２次コイル２２の引出線２３を引出すための引
出溝２４が設けられ、この引出溝２４に隣接して
後述する接続端子２０が植設されている。

接続端子２０は引出線１８を巻付、半田接続す
るための突片２５、外部リード線２６の芯線２７
を巻付、半田接続するための突片２８、又外部リ
ード線２６の被覆部２９を圧着固定するための固
定片３０を有する板状端子で、植設方法として
は、インサート成形、又は、第３図のように鍔部
にＴ字形溝３１、端子に固定爪３２をそれぞれ設
け、圧入することにより結合できるように構成で
きる。

内側、外側コイルボビン１３，１６の接続端子
２０を有する鍔１５，２１の両側面には後述する
引出線１８，２３、芯線２７の半田接続部の絶
縁、保護を目的としたケース３３の両側にあるか
ん合孔３４とかん合する固定爪３５がそれぞれ設
けられている。

第２図にように引出線１８，２３をそれぞれ接
続端子２０に接続した状態で、磁心３６、取付金
具３７を装着し、特性検査終了後、外部リード線
２６を固定片３０で圧着固定し、芯線２７を突片
２８に接続、その後、ケース３３をかん合して第
１図に示すトランスとすることができる。

発明の効果 以上のように本発明によれば、トランスに板端
子を用いているため、巻線から引出線の配線作業
が巻線時に自動化でき、板端子の状態で組立、検
査作業が行えることから作業能率が向上し、外部
リード線の接続も機械化できしかも従来必要とし
ていたリード端子板が不要となり、コスト低減と
いう効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のトランスの一実施例を示す断
面図、第２図は本発明の一実施例によるコイルボ
ビンの斜視図、第３図は本発明の一実施例による
端子及び、挿入溝の斜止図、第４図は本発明の一
実施例によるトランスの斜視図、第５図は本発明
の一実施例によるトランスの完成品の斜視図、第
６図は従来のトランスのコイルボビン、及び、リ
ード端子板の斜視図、第７図は従来のトランスの
組立時の斜視図、第８図は従来のトランスの完成
品の斜視図、第９図は従来のトランスの断面図で
ある。 １３……内側コイルボビン、１４……鍔、１５
……鍔、１６……外側コイルボビン、１７……内
側コイル、１８……引出線、１９……引出溝、２
０……接続端子、２１……鍔、２２……外側コイ
ル、２３……引出線、２４……引出溝、２５……
突片、２６……外部リード線、２７……芯線、２
８……突片、２９……被覆部、３０……固定片、
３１……Ｔ字形溝、３２……固定爪、３３……ケ
ース、３４……かん合孔、３５……固定爪、３６
……磁心、３７……取付金具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 磁心に装着される内側コイルを巻回した内側
   コイルボビンの外周に外側コイルを巻回した外側
   コイルボビンを装着し、この両コイルボビンの表
   出する鍔に、各コイルの引出線を接続する突片と
   外部リード線の芯線を接続する突片と外部リード
   線の絶縁皮膜を圧着固定する固定片を一体に有す
   る板状打抜きによる接続端子を植設し、上記各コ
   イルの引出線を接続端子の突片に接続するととも
   に外部リード線の芯線を突起に接続し、固定片で
   外部リード線の絶縁皮膜を圧着保持させ、これら
   の接続部、圧着部に成形品のケースを被せてなる
   トランス。