JPH04363412A - 電気化学的土質安定処理工法 - Google Patents
電気化学的土質安定処理工法Info
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- JPH04363412A JPH04363412A JP16347091A JP16347091A JPH04363412A JP H04363412 A JPH04363412 A JP H04363412A JP 16347091 A JP16347091 A JP 16347091A JP 16347091 A JP16347091 A JP 16347091A JP H04363412 A JPH04363412 A JP H04363412A
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Landscapes
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電気化学的土質安定処理
工法に関するものである。
工法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般的に、軟弱な砂地盤や軟弱な粘性土
地盤における液状化現象とは、ゆるく堆積した地下水の
浅い地盤が地震等による繰り返しのせん断力を受けるこ
とにより、粒子間のかみ合わせがはずれて、これらの粒
子が間隙水の中に浮いて泥水として地上に噴出する現象
である。
地盤における液状化現象とは、ゆるく堆積した地下水の
浅い地盤が地震等による繰り返しのせん断力を受けるこ
とにより、粒子間のかみ合わせがはずれて、これらの粒
子が間隙水の中に浮いて泥水として地上に噴出する現象
である。
【０００３】この軟弱な砂地盤や軟弱な粘性土地盤にお
ける液状化防止対策としては液状化の発生を防止する対
策と、液状化の発生を前提とした対策とがあり、前者の
ものとしては置換工法、安定処理工法、締固め工法、グ
ラベルドレーン工法、地下水位低下工法、盛土工法等の
各種工法があり、後者のものとしては矢板工法、杭基礎
工法、べた基礎工法等の各種工法がある。
ける液状化防止対策としては液状化の発生を防止する対
策と、液状化の発生を前提とした対策とがあり、前者の
ものとしては置換工法、安定処理工法、締固め工法、グ
ラベルドレーン工法、地下水位低下工法、盛土工法等の
各種工法があり、後者のものとしては矢板工法、杭基礎
工法、べた基礎工法等の各種工法がある。
【０００４】しかし、上記液状化の発生を防止する対策
としての置換工法、盛土工法、安定処理工法はいずれも
長時間を要し、かつ経済的にも高価である。また、締固
め工法は騒音、振動への影響が大きく既設構造物への基
礎には利用できず、グラベルドレーン工法は液状化の発
生後に杭周辺地盤が沈下するという問題があり、また地
下水位低下工法は周辺地盤への影響が大きいという問題
が夫々あった。さらに、杭基礎工法は水平抵抗の評価保
持が問題となり、べた基礎工法は軽構造物のみに有効で
ある等の問題を有している。
としての置換工法、盛土工法、安定処理工法はいずれも
長時間を要し、かつ経済的にも高価である。また、締固
め工法は騒音、振動への影響が大きく既設構造物への基
礎には利用できず、グラベルドレーン工法は液状化の発
生後に杭周辺地盤が沈下するという問題があり、また地
下水位低下工法は周辺地盤への影響が大きいという問題
が夫々あった。さらに、杭基礎工法は水平抵抗の評価保
持が問題となり、べた基礎工法は軽構造物のみに有効で
ある等の問題を有している。
【０００５】そのため、近年は軟弱な砂地盤や軟弱な粘
性土地盤を経済的でかつ騒音や振動を発生させずに改良
できると共に、既設構造物の基礎にも適用できる液状化
防止工法として、いわゆる電気泳動工法と呼ばれる工法
が開発されている。
性土地盤を経済的でかつ騒音や振動を発生させずに改良
できると共に、既設構造物の基礎にも適用できる液状化
防止工法として、いわゆる電気泳動工法と呼ばれる工法
が開発されている。
【０００６】これは図５に示すように、陽性及び陰性の
電極１０、２０を軟弱な砂地盤や軟弱な粘性土地盤３０
中に垂直に埋設し、これら両極間に直流電流を流すこと
により、陽極１０側から陽性を帯びた電解物質を陰極２
０側へ水平方向に泳動させるか、或は陰極２０側から陰
性を帯びた電解物質を陽極１０側へ水平方向に泳動させ
て土粒子に付着させることにより、土粒子の粘性抵抗又
は固結強度を大きくするものである。
電極１０、２０を軟弱な砂地盤や軟弱な粘性土地盤３０
中に垂直に埋設し、これら両極間に直流電流を流すこと
により、陽極１０側から陽性を帯びた電解物質を陰極２
０側へ水平方向に泳動させるか、或は陰極２０側から陰
性を帯びた電解物質を陽極１０側へ水平方向に泳動させ
て土粒子に付着させることにより、土粒子の粘性抵抗又
は固結強度を大きくするものである。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の電気泳
動工法は、軟弱な砂地盤中や軟弱な粘性土地盤に垂直に
埋設した陽性及び陰性の電極間に、陽性又は陰性を帯び
た電解物質を泳動させるため、これらが狭い範囲、すな
わち点単位での泳動しかできず、これを広い範囲、すな
わち面単位で泳動させようとすると、図５に示すように
陽性及び陰性の電極を軟弱な砂地盤や軟弱な粘性土地盤
に多数埋設しなければならなかった。
動工法は、軟弱な砂地盤中や軟弱な粘性土地盤に垂直に
埋設した陽性及び陰性の電極間に、陽性又は陰性を帯び
た電解物質を泳動させるため、これらが狭い範囲、すな
わち点単位での泳動しかできず、これを広い範囲、すな
わち面単位で泳動させようとすると、図５に示すように
陽性及び陰性の電極を軟弱な砂地盤や軟弱な粘性土地盤
に多数埋設しなければならなかった。
【０００８】また、この工法は陽性又は陰性を帯びた電
解物質を水平方向に泳動させるため、軟弱な砂地盤や軟
弱な粘性土地盤における表層部の改良が困難であった。 本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり
、その目的は、軟弱な砂地盤や軟弱な粘性土地盤を面単
位、すなわち一度で広範囲に、しかも表層部も容易に改
良することにより液状化の発生を防止しようとするもの
である。
解物質を水平方向に泳動させるため、軟弱な砂地盤や軟
弱な粘性土地盤における表層部の改良が困難であった。 本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり
、その目的は、軟弱な砂地盤や軟弱な粘性土地盤を面単
位、すなわち一度で広範囲に、しかも表層部も容易に改
良することにより液状化の発生を防止しようとするもの
である。
【０００９】
【課題を解決するための手段】以上の課題を達成するた
めの本発明の電気化学的土質安定処理工法における第１
発明は、底板に多数の孔を備えた陽極の容器を軟弱な砂
地盤の表面に設置し、かつ多数の孔を備えた陰極の管体
を前記底板を貫通させて軟弱な砂地盤中に垂直状に埋設
し、前記陽極の容器に陽性を帯びた電解物質を入れ、こ
れら両極間に直流電流を流すことにより、前記陽性を帯
びた電解物質を陽極の容器から陰極の管体側へ泳動させ
て土粒子に付着させることを特徴とする構成にすること
であり、
めの本発明の電気化学的土質安定処理工法における第１
発明は、底板に多数の孔を備えた陽極の容器を軟弱な砂
地盤の表面に設置し、かつ多数の孔を備えた陰極の管体
を前記底板を貫通させて軟弱な砂地盤中に垂直状に埋設
し、前記陽極の容器に陽性を帯びた電解物質を入れ、こ
れら両極間に直流電流を流すことにより、前記陽性を帯
びた電解物質を陽極の容器から陰極の管体側へ泳動させ
て土粒子に付着させることを特徴とする構成にすること
であり、
【００１０】また第２発明は、底板に多数の孔を備えた
陽極の容器を軟弱な砂地盤の表面に設置し、かつ多数の
孔を備えた陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な砂
地盤中に垂直状に埋設し、前記陰極の管体に陰性を帯び
た電解物質を入れ、これら両極間に直流電流を流すこと
により、前記陰性を帯びた電解物質を陰極の管体から陽
性の容器側へ泳動させて土粒子に付着させることを特徴
とする構成にすることであり、
陽極の容器を軟弱な砂地盤の表面に設置し、かつ多数の
孔を備えた陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な砂
地盤中に垂直状に埋設し、前記陰極の管体に陰性を帯び
た電解物質を入れ、これら両極間に直流電流を流すこと
により、前記陰性を帯びた電解物質を陰極の管体から陽
性の容器側へ泳動させて土粒子に付着させることを特徴
とする構成にすることであり、
【００１１】また第３発明は、底板に多数の孔を備えた
陽極の容器を軟弱な砂地盤の表面に設置し、かつ多数の
孔を備えた陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な砂
地盤中に垂直状に埋設し、前記陽極の容器に陽性を帯び
た電解物質を、また陰性の管体には陰性を帯びた電解物
質を夫々入れ、これら両極間に直流電流を流すことによ
り、前記陽性を帯びた電解物質を陽極の容器から陰極の
管体側へ、また陰性を帯びた電解物質を陰極の管体から
陽極の容器側へ夫々泳動させて土粒子に付着させること
を特徴とする構成にすることであり、
陽極の容器を軟弱な砂地盤の表面に設置し、かつ多数の
孔を備えた陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な砂
地盤中に垂直状に埋設し、前記陽極の容器に陽性を帯び
た電解物質を、また陰性の管体には陰性を帯びた電解物
質を夫々入れ、これら両極間に直流電流を流すことによ
り、前記陽性を帯びた電解物質を陽極の容器から陰極の
管体側へ、また陰性を帯びた電解物質を陰極の管体から
陽極の容器側へ夫々泳動させて土粒子に付着させること
を特徴とする構成にすることであり、
【００１２】また第４発明は、底板に多数の孔を備えた
陽極の容器を軟弱な粘性土地盤の表面に設置し、かつ多
数の孔を備えた陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱
な粘性土地盤中に垂直状に埋設し、前記陽極の容器に界
面活性剤を含んだ溶液を入れ、これら両極間に直流電流
を流すことにより、前記界面活性剤を含んだ溶液を土粒
子間の間隙水と共に陰極の管体へ泳動させて集め、該陰
極の管体から脱水することを特徴とする構成にすること
であり、
陽極の容器を軟弱な粘性土地盤の表面に設置し、かつ多
数の孔を備えた陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱
な粘性土地盤中に垂直状に埋設し、前記陽極の容器に界
面活性剤を含んだ溶液を入れ、これら両極間に直流電流
を流すことにより、前記界面活性剤を含んだ溶液を土粒
子間の間隙水と共に陰極の管体へ泳動させて集め、該陰
極の管体から脱水することを特徴とする構成にすること
であり、
【００１３】また第５発明は、底板に多数の孔を備えた
陽極の容器を軟弱な粘性土地盤の表面に設置し、かつ多
数の孔を備えた陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱
な粘性土地盤中に垂直状に埋設し、前記陽極の容器に電
解質を含んだ溶液を注入し、これら両極間に直流電流を
流すことにより、前記電解質を含んだ溶液を土粒子間の
間隙水と共に陰極の管体へ泳動させて集め、該陰極の管
体から脱水することを特徴とする構成にすることである
。
陽極の容器を軟弱な粘性土地盤の表面に設置し、かつ多
数の孔を備えた陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱
な粘性土地盤中に垂直状に埋設し、前記陽極の容器に電
解質を含んだ溶液を注入し、これら両極間に直流電流を
流すことにより、前記電解質を含んだ溶液を土粒子間の
間隙水と共に陰極の管体へ泳動させて集め、該陰極の管
体から脱水することを特徴とする構成にすることである
。
【００１４】
【作用】而して、上記構成によれば、軟弱な砂地盤や軟
弱粘性土地盤上に設置した陽極の容器と、軟弱な砂地盤
や軟弱な粘性土地盤中に垂直状に埋設した管体との間に
直流電流を流すと、陽極側の容器からは陽性を帯びた電
解物質が陰極の管体側へ垂直状に泳動し、また陰極の管
体からは陰性を帯びた電解物質が陽極の容器側へ垂直状
に泳動することにより、これらの電解物質が軟弱な砂地
盤の表層部を含めた広範囲な土粒子に付着して土粒子間
を接着させ、面単位、すなわち一度で広範囲にわたって
容易かつ効率よく砂地盤の粘性抵抗又は固結強度を増加
させる。
弱粘性土地盤上に設置した陽極の容器と、軟弱な砂地盤
や軟弱な粘性土地盤中に垂直状に埋設した管体との間に
直流電流を流すと、陽極側の容器からは陽性を帯びた電
解物質が陰極の管体側へ垂直状に泳動し、また陰極の管
体からは陰性を帯びた電解物質が陽極の容器側へ垂直状
に泳動することにより、これらの電解物質が軟弱な砂地
盤の表層部を含めた広範囲な土粒子に付着して土粒子間
を接着させ、面単位、すなわち一度で広範囲にわたって
容易かつ効率よく砂地盤の粘性抵抗又は固結強度を増加
させる。
【００１５】また、陽極側の容器に入れた界面活性剤を
含んだ溶液は、軟弱な粘性土地盤中の水分の表面張力を
著しく小さくして、水分が地盤中を移動する際の摩擦抵
抗を小さくすることにより、土粒子管の間隙水が土粒子
の骨格から容易に離脱して陰極の管体に集められるので
短期間でかつ大量に脱水される。また、表面張力が小さ
くなることにより、土粒子の骨格間に生じるメニスカス
による引張力が減少してひび割れの発生を少なくし、地
盤全体の収縮量を大きくし、面単位、すなわち一度で広
範囲にわたって軟弱な粘性土地盤の脱水をすることがで
きる。
含んだ溶液は、軟弱な粘性土地盤中の水分の表面張力を
著しく小さくして、水分が地盤中を移動する際の摩擦抵
抗を小さくすることにより、土粒子管の間隙水が土粒子
の骨格から容易に離脱して陰極の管体に集められるので
短期間でかつ大量に脱水される。また、表面張力が小さ
くなることにより、土粒子の骨格間に生じるメニスカス
による引張力が減少してひび割れの発生を少なくし、地
盤全体の収縮量を大きくし、面単位、すなわち一度で広
範囲にわたって軟弱な粘性土地盤の脱水をすることがで
きる。
【００１６】また、陽極側の容器に入れた電解質を含む
溶液は、該電解質の作用により土粒子表面の吸着水分を
分離せしめて粘性土地盤の脱水量を多くすると共に脱水
期間を短縮する。
溶液は、該電解質の作用により土粒子表面の吸着水分を
分離せしめて粘性土地盤の脱水量を多くすると共に脱水
期間を短縮する。
【００１７】
【実施例】以下、本発明の電気化学的土質安定処理工法
の一実施例を、図面に基づいて説明する。図１は、本発
明の電気化学的土質安定処理工法における第１発明を示
した断面図である。
の一実施例を、図面に基づいて説明する。図１は、本発
明の電気化学的土質安定処理工法における第１発明を示
した断面図である。
【００１８】軟弱な砂地盤Ｍにおける液状化は、液状化
に対する抵抗率ＦＬ をＦＬ ＝Ｒ／Ｌ（ここにＲは動
的せん断強度比、Ｌは地震時せん断応力比である。）に
より算出し、この抵抗率の値が１．０以上の場合は液状
化しない地盤と判定し、１．０以下の場合は液状化する
地盤と判定する。
に対する抵抗率ＦＬ をＦＬ ＝Ｒ／Ｌ（ここにＲは動
的せん断強度比、Ｌは地震時せん断応力比である。）に
より算出し、この抵抗率の値が１．０以上の場合は液状
化しない地盤と判定し、１．０以下の場合は液状化する
地盤と判定する。
【００１９】そして本実施例においては、図１に示すよ
うに、土の平均粒径（Ｄ５０）が０．６ｍｍ≦Ｄ５０≦
２．０ｍｍで、かつ抵抗率ＦＬ が０．８０６の液状化
する軟弱な砂地盤Ｍを用い、該軟弱な砂地盤Ｍの表面に
陽極の容器１を設置する。これは所定の大きさの平面矩
形の容器１を多数隣接して軟弱な砂地盤Ｍ全面に設置す
るものである。
うに、土の平均粒径（Ｄ５０）が０．６ｍｍ≦Ｄ５０≦
２．０ｍｍで、かつ抵抗率ＦＬ が０．８０６の液状化
する軟弱な砂地盤Ｍを用い、該軟弱な砂地盤Ｍの表面に
陽極の容器１を設置する。これは所定の大きさの平面矩
形の容器１を多数隣接して軟弱な砂地盤Ｍ全面に設置す
るものである。
【００２０】この陽極の容器１は導電性の金属、カーボ
ンファイヴァ等で上部が開口して形成され、底板３に多
数の孔３ａを備えると共に、該底板３に陰極の管体２が
軟弱な砂地盤Ｍに埋設した状態で取り付けられている。 また、管体２も前記容器１と同様に導電性の金属、カー
ボンファイヴァ等で上部が開口して形成され、側面に多
数の孔２ａを備えている。
ンファイヴァ等で上部が開口して形成され、底板３に多
数の孔３ａを備えると共に、該底板３に陰極の管体２が
軟弱な砂地盤Ｍに埋設した状態で取り付けられている。 また、管体２も前記容器１と同様に導電性の金属、カー
ボンファイヴァ等で上部が開口して形成され、側面に多
数の孔２ａを備えている。
【００２１】そして、この陽極の容器１に陽性を帯びた
粘土鉱物を含んだ粘着性の電解物質４を入れると共に、
該陽極の容器１と陰極の管体２との間に０．１〜５Ｖ／
ｃｍの直流電流を５、６時間〜５、６日間程度流し続け
ると、前記陽性を帯びた粘着性の電解物質４が底板３の
孔３ａから陰極の管体２側へ垂直状に泳動して軟弱地盤
の広範囲における土粒子に付着して土粒子同士を接着さ
せて軟弱な砂地盤Ｍの粘性抵抗を、面単位、すなわち一
度で広範囲にわたって増加させる。
粘土鉱物を含んだ粘着性の電解物質４を入れると共に、
該陽極の容器１と陰極の管体２との間に０．１〜５Ｖ／
ｃｍの直流電流を５、６時間〜５、６日間程度流し続け
ると、前記陽性を帯びた粘着性の電解物質４が底板３の
孔３ａから陰極の管体２側へ垂直状に泳動して軟弱地盤
の広範囲における土粒子に付着して土粒子同士を接着さ
せて軟弱な砂地盤Ｍの粘性抵抗を、面単位、すなわち一
度で広範囲にわたって増加させる。
【００２２】また、前記電解物質４は上記の粘土鉱物を
含んだもののほか、重炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、
水酸化鉄、酸化アルミニウム等も使用することができる
。
含んだもののほか、重炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、
水酸化鉄、酸化アルミニウム等も使用することができる
。
【００２３】このように液状化に対する抵抗率ＦＬ 値
が０．８０６の液状化する軟弱な砂地盤Ｍ中に、粘土鉱
物を含んだ電解物質４を混入して電気泳動させた結果、
下記の表１のように土の平均粒径（Ｒ２ ）が表層部を
含む広範囲にわたって増大して液状化に対する抵抗率Ｆ
Ｌ 値が０．８０６から１．９１７となるので軟弱な砂
地盤Ｍの粘性抵抗を、面単位、すなわち一度で広範囲に
わたって増大させることができる。また、前記の粘土鉱
物を含んだ粘着性の電解物質４の他にカルシウム等を含
んだ固結性の電解物質４を入れることによっても、前記
表１と同様の結果を得ることができる。
が０．８０６の液状化する軟弱な砂地盤Ｍ中に、粘土鉱
物を含んだ電解物質４を混入して電気泳動させた結果、
下記の表１のように土の平均粒径（Ｒ２ ）が表層部を
含む広範囲にわたって増大して液状化に対する抵抗率Ｆ
Ｌ 値が０．８０６から１．９１７となるので軟弱な砂
地盤Ｍの粘性抵抗を、面単位、すなわち一度で広範囲に
わたって増大させることができる。また、前記の粘土鉱
物を含んだ粘着性の電解物質４の他にカルシウム等を含
んだ固結性の電解物質４を入れることによっても、前記
表１と同様の結果を得ることができる。
【００２４】
【表１】
【００２５】ここに、上記の表１中、ＦＬ は液状化に
対する抵抗率、Ｒは動的剪断強度比、Ｌは地震時剪断応
力比、Ｒ１ はＮ値と有効上載圧σ´ｖの関数で表され
る動的剪断強度比Ｒの第１項、Ｒ２ は平均粒径Ｄ５０
の関数で表される動的剪断強度比Ｒの第２項、Ｒ３ は
細粒分含有率ＦＣの関数で表される動的剪断強度比Ｒの
第３項、ｒｄは地震時剪断応力比の深さ方向の低減係数
、ｋｓは液状化の判定に用いる地表面での設計水平震度
、σｖは全上載圧、σ´ｖは有効上載圧、Ｎは標準貫入
試験から得られるＮ値、Ｄ５０は土の平均粒径である。
対する抵抗率、Ｒは動的剪断強度比、Ｌは地震時剪断応
力比、Ｒ１ はＮ値と有効上載圧σ´ｖの関数で表され
る動的剪断強度比Ｒの第１項、Ｒ２ は平均粒径Ｄ５０
の関数で表される動的剪断強度比Ｒの第２項、Ｒ３ は
細粒分含有率ＦＣの関数で表される動的剪断強度比Ｒの
第３項、ｒｄは地震時剪断応力比の深さ方向の低減係数
、ｋｓは液状化の判定に用いる地表面での設計水平震度
、σｖは全上載圧、σ´ｖは有効上載圧、Ｎは標準貫入
試験から得られるＮ値、Ｄ５０は土の平均粒径である。
【００２６】また、本発明における第２発明は、上記第
１発明と同じ軟弱な砂地盤Ｍ中における陰極の管体２に
、陰性を帯びた粘土鉱物を含んだ粘着性の電解物質４、
又はカルシウム等を含んだ固結性の電解物質４、又はセ
メント系の固化材を解かした水溶液、又は金属性の物質
を含んだ水溶液を入れて、陽極の容器１側に電気泳動さ
せることにより表１と同様の結果を得ることができた（
図３）。
１発明と同じ軟弱な砂地盤Ｍ中における陰極の管体２に
、陰性を帯びた粘土鉱物を含んだ粘着性の電解物質４、
又はカルシウム等を含んだ固結性の電解物質４、又はセ
メント系の固化材を解かした水溶液、又は金属性の物質
を含んだ水溶液を入れて、陽極の容器１側に電気泳動さ
せることにより表１と同様の結果を得ることができた（
図３）。
【００２７】さらに、本発明における第３発明は、上記
と同じ軟弱な砂地盤Ｍ中における陽極の容器１に、陽性
を帯びた粘土鉱物を含んだ粘着性の電解物質４を、また
陰極の管体２に陰性を帯びた粘土鉱物を含んだ粘着性の
電解物質４を夫々入れて、陽性を帯びた電解物質４を陰
極の管体２側へ、また陰性を帯びた電解物質４を陽極の
容器１側へ夫々電気泳動させることにより、表１と同様
の結果を得ることができた（図４）。
と同じ軟弱な砂地盤Ｍ中における陽極の容器１に、陽性
を帯びた粘土鉱物を含んだ粘着性の電解物質４を、また
陰極の管体２に陰性を帯びた粘土鉱物を含んだ粘着性の
電解物質４を夫々入れて、陽性を帯びた電解物質４を陰
極の管体２側へ、また陰性を帯びた電解物質４を陽極の
容器１側へ夫々電気泳動させることにより、表１と同様
の結果を得ることができた（図４）。
【００２８】また、第４発明は含水率６２％の軟弱な粘
性土地盤Ｍの表面に陽極の容器１を設置し、該陽極の容
器１に台所合成洗剤〔ミマス油脂化学（株）「ミマスＬ
」（界面活性剤１６％含有）〕を１０ｇに対して水２０
ｇの比率で製造した溶液を入れて数日間放置した後、両
極間に２８時間通電すると界面活性剤の溶液が間隙水と
共に陰極の管体２に泳動して集められ、該陰極の管体２
からポンプで吸水することにより軟弱な粘性土地盤Ｍの
含水比が６２％から３６．５％に低下した。
性土地盤Ｍの表面に陽極の容器１を設置し、該陽極の容
器１に台所合成洗剤〔ミマス油脂化学（株）「ミマスＬ
」（界面活性剤１６％含有）〕を１０ｇに対して水２０
ｇの比率で製造した溶液を入れて数日間放置した後、両
極間に２８時間通電すると界面活性剤の溶液が間隙水と
共に陰極の管体２に泳動して集められ、該陰極の管体２
からポンプで吸水することにより軟弱な粘性土地盤Ｍの
含水比が６２％から３６．５％に低下した。
【００２９】また、第５発明は前記と同様に含水率６２
％の軟弱な粘性土地盤Ｍの上面に陽極の容器１を設置し
、該陽極の容器１内に電解質としてミョウバン（硫酸カ
リウムアルミニウム）１ｇと水９９ｇの比率の水溶液を
入れて数日間放置した後、両極間に２８時間通電すると
電解質の溶液が間隙水と共に陰極の管体２に泳動して集
められ、該陰極の管体２からポンプで吸水することによ
り軟弱な粘性土地盤Ｍの含水比は６２％から３７．７％
に低下した。
％の軟弱な粘性土地盤Ｍの上面に陽極の容器１を設置し
、該陽極の容器１内に電解質としてミョウバン（硫酸カ
リウムアルミニウム）１ｇと水９９ｇの比率の水溶液を
入れて数日間放置した後、両極間に２８時間通電すると
電解質の溶液が間隙水と共に陰極の管体２に泳動して集
められ、該陰極の管体２からポンプで吸水することによ
り軟弱な粘性土地盤Ｍの含水比は６２％から３７．７％
に低下した。
【００３０】
【発明の効果】本発明は上記のような構成にしたことに
より、軟弱な砂地盤又は軟弱な粘性土地盤を騒音及び振
動を発生させることなく、面単位、すなわち一度で広範
囲にわたって均一かつ経済的に改良することが出来ると
共に、表層部も容易に改良できるので液状化の発生を防
止することができる。
より、軟弱な砂地盤又は軟弱な粘性土地盤を騒音及び振
動を発生させることなく、面単位、すなわち一度で広範
囲にわたって均一かつ経済的に改良することが出来ると
共に、表層部も容易に改良できるので液状化の発生を防
止することができる。
【図１】陽極の容器に陽性を帯びた電解物質を入れた状
態の断面図である。
態の断面図である。
【図２】図１の平面図である。
【図３】陰極の管体に陰性を帯びた電解物質を入れた状
態の断面図である。
態の断面図である。
【図４】陽極の容器に陽性を帯びた電解物質を、また陰
極の管体に陰性を帯びた電解物質を夫々入れた断面図で
ある。
極の管体に陰性を帯びた電解物質を夫々入れた断面図で
ある。
【図５】陽極及び陰極の容器を垂直状に埋設した従来例
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図６】図５の断面図である。
Ｍ 軟弱な砂地盤
１ 陽極の容器
２ 陰極の管体
４ 電解物質
Claims (5)
- 【請求項１】 底板に多数の孔を備えた陽極の容器を
軟弱な砂地盤の表面に設置し、かつ多数の孔を備えた陰
極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な砂地盤中に垂直
状に埋設し、前記陽極の容器に陽性を帯びた電解物質を
入れ、これら両極間に直流電流を流すことにより、前記
陽性を帯びた電解物質を陽極の容器から陰極の管体側へ
泳動させて土粒子に付着させることを特徴とする電気化
学的土質安定処理工法。 - 【請求項２】 底板に多数の孔を備えた陽極の容器を
軟弱な砂地盤の表面に設置し、かつ多数の孔を備えた陰
極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な砂地盤中に垂直
状に埋設し、前記陰極の管体に陰性を帯びた電解物質を
入れ、これら両極間に直流電流を流すことにより、前記
陰性を帯びた電解物質を陰極の管体から陽極の容器側へ
泳動させて土粒子に付着させることを特徴とする電気化
学的土質安定処理工法。 - 【請求項３】 底板に多数の孔を備えた陽極の容器を
軟弱な砂地盤の表面に設置し、かつ多数の孔を備えた陰
極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な砂地盤中に垂直
状に埋設し、前記陽極の容器に陽性を帯びた電解物質を
、また陰極の管体には陰性を帯びた電解物質を夫々入れ
、これら両極間に直流電流を流すことにより、前記陽性
を帯びた電解物質を陽極の容器から陰極の管体側へ、ま
た陰性を帯びた電解物質を陰極の管体から陽極の容器側
へ夫々泳動させて土粒子に付着させることを特徴とする
電気化学的土質安定処理工法。 - 【請求項４】 底板に多数の孔を備えた陽極の容器を
軟弱な粘性土地盤の表面に設置し、かつ多数の孔を備え
た陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な粘性土地盤
中に垂直状に埋設し、前記陽極の容器に界面活性剤を含
んだ溶液を入れ、これら両極間に直流電流を流すことに
より、前記界面活性剤を含んだ溶液を土粒子間の間隙水
と共に陰極の管体へ泳動させて集め、該陰極の管体から
脱水することを特徴とする電気化学的土質安定処理工法
。 - 【請求項５】 底板に多数の孔を備えた陽極の容器を
軟弱な粘性土地盤の表面に設置し、かつ多数の孔を備え
た陰極の管体を前記底板を貫通させて軟弱な粘性土地盤
中に垂直状に埋設し、前記陽極の容器に電解質を含んだ
溶液を注入し、これら両極間に直流電流を流すことによ
り、前記電解質を含んだ溶液を土粒子間の間隙水と共に
陰極の管体へ泳動させて集め、該陰極の管体から脱水す
ることを特徴とする電気化学的土質安定処理工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16347091A JPH0814104B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 電気化学的土質安定処理工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16347091A JPH0814104B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 電気化学的土質安定処理工法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04363412A true JPH04363412A (ja) | 1992-12-16 |
| JPH0814104B2 JPH0814104B2 (ja) | 1996-02-14 |
Family
ID=15774486
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16347091A Expired - Fee Related JPH0814104B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 電気化学的土質安定処理工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0814104B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113846656A (zh) * | 2021-09-16 | 2021-12-28 | 沈阳建筑大学 | 一种加固露天矿多层软岩边坡的装置 |
-
1991
- 1991-06-10 JP JP16347091A patent/JPH0814104B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113846656A (zh) * | 2021-09-16 | 2021-12-28 | 沈阳建筑大学 | 一种加固露天矿多层软岩边坡的装置 |
| CN113846656B (zh) * | 2021-09-16 | 2022-12-13 | 沈阳建筑大学 | 一种加固露天矿多层软岩边坡的装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0814104B2 (ja) | 1996-02-14 |
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|---|---|---|---|
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