JPH04331464A - コンバータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】この発明は、直流−直流変換する
コンバータに関する。

【０００３】

【従来の技術】従来、車両用の電源装置の一部として用
いられる直流−直流変換するハーフブリッジ形コンバー
タとして、図２に示す回路構成のものが知られている。

【０００４】この従来のコンバータは、直流電源１、遮
断器２、フィルタリアクトル３、並列接続された充電抵
抗器４およびサイリスタ５、一対のフィルタコンデンサ
６，７、これらのフィルタコンデンサ６，７の電流検出
を行う電流検出器８，９を備えている。また、フィルタ
コンデンサ６，７それぞれの電圧の変圧を行う直流変圧
器１０，１１、出力電圧を与える変圧器１２、そして、
一対のスイッチング素子としてのＧＴＯサイリスタ１３
，１４を備えている。

【０００５】そして、このような従来のコンバータでは
、直流電源１より得られた直流電力を遮断器２、フィル
タリアクトル３、スイッチング素子としてのサイリスタ
５を経てフィルタコンデンサ６，７に蓄積する。そして
、このフィルタコンデンサ６，７に蓄積された電荷を、
ＧＴＯサイリスタ１３，１４によって交互にスイッチン
グすることにより、直流変圧器１２の作用で直流電力に
変換する。

【０００６】このようなコンバータにあって、いま、こ
のコンバータの運転中に、ＧＴＯサイリスタ１３に短絡
故障が発生したとすると、フィルタコンデンサ６の電荷
はＧＴＯサイリスタ１３、変圧器１２を通って放電する
。この放電電流は、通常運転時のフィルタコンデンサ６
の充放電電流に対して十分大きいため、電流検出器８に
よってこの放電電流を検出することによってＧＴＯサイ
リスタ１３の短絡故障を発見することができる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のコンバータでは、コンバータの運転を開始しよう
とする時にすでに、ＧＴＯサイリスタ１３が短絡故障を
起こしている場合には、その短絡故障を発見することが
できない問題点があった。

【０００８】なぜならば、コンバータが起動する際には
、フィルタコンデンサ６，７への突入電流を避けるため
にサイリスタ５はオフにしておくが、そのために、直流
電源１の電流は充電抵抗器４によって制限され、フィル
タリアクトル３、充電抵抗器４、ＧＴＯサイリスタ１３
、変圧器１２、フィルタコンデンサ７の経路で流れ、フ
ィルタコンデンサ７を電源電圧まで充電する。一方、フ
ィルタコンデンサ６の電圧はゼロになるが、この状態で
ＧＴＯサイリスタ１４を点弧させると、アーム短絡が発
生し、このとき、フィルタコンデンサ７の放電電流が電
流検出器９で検出される。

【０００９】ところが、通常は、直流変圧器１０，１１
でフィルタコンデンサ電圧を監視しており、規定値以下
の電圧では、ＧＴＯサイリスタ１３，１４のゲート信号
を出力しない保護回路が付加されているために、この保
護回路の作用により、コンバータは片方のフィルタコン
デンサ７を電源電圧まで充電したままで停止してしまう
。この状態では、本来、ＧＴＯサイリスタ１３の故障を
検出すべき電流検出器８は故障検出することができず、
遮断器２が投入されたままとなり、回路保護動作が行わ
れず、保安上また保守上の問題点があった。

【００１０】この発明は、このような従来の問題点に鑑
みなされたもので、コンバータ運転前のスイッチング素
子の短絡故障を確実に検出してコンバータの保護動作を
行うことができるコンバータを提供することを目的とす
る。

【００１１】［発明の構成］

【００１２】

【課題を解決するための手段】この発明のコンバータは
、フィルタコンデンサ各々の両端電圧が所定の過電圧基
準値よりも高くなったことを検出する過電圧検出手段と
、フィルタコンデンサ各々の両端電圧が所定の低電圧基
準値よりも低くなったことを検出する低電圧検出手段と
、前記過電圧検出手段の出力と前記低電圧検出手段の出
力とから前記一方のフィルタコンデンサの過電圧と前記
他方のフィルタコンデンサの低電圧を同時に検出した時
に、前記スイッチング素子の短絡故障発生の検出信号を
出力する短絡故障検出手段とを備えたものである。

【００１３】

【作用】この発明のコンバータでは、起動時にすでに一
方のスイッチング素子に短絡故障が発生している場合に
は、その短絡故障の発生している側のアームのフィルタ
コンデンサには電荷が蓄積されることがなく、一方、正
常なスイッチング素子の側のフィルタコンデンサの両端
には過電圧が立つことになるので、過電圧検出手段の出
力と低電圧検出手段の出力とから一方のフィルタコンデ
ンサの過電圧と他方のフィルタコンデンサの低電圧を同
時に検出した時に、短絡故障検出手段により短絡故障発
生の検出信号を出力するようにすることにより、起動時
にすでに一方のスイッチング素子に短絡故障が発生して
いるような場合にも、正しく短絡故障の発生を検出する
ことができる。

【００１４】

【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図１はこの発明の一実施例の回路ブロック図であ
る。なお、この図１において、図２に示した従来例回路
の構成要素と同一のものについては同一の符号を付して
示してある。

【００１５】図１の実施例において、スイッチング素子
としてのＧＴＯサイリスタ１３側のアームの直流変圧器
１０の出力に過電圧検出回路２１および低電圧検出回路
２２が接続され、ＧＴＯサイリスタ１４側のアームの直
流変圧器１１の出力に過電圧検出回路２３および低電圧
検出回路２４が接続されている。

【００１６】そして、過電圧検出回路２１の出力および
低電圧検出回路２４の出力それぞれが、ＡＮＤ回路２５
の入力端子に接続され、過電圧検出回路２３の出力およ
び低電圧検出回路２２の出力それぞれが、もう１つのＡ
ＮＤ回路２６の入力端子に接続されている。そして、こ
れらのＡＮＤ回路２５，２６各々の出力が、ＯＲ回路２
７の入力端子に接続されている。

【００１７】なお、前記過電圧検出回路２１，２３各々
のセットレベルをＥ１、低電圧検出回路２２，２４各々
のセットレベルをＥ２、直流電源１の電圧が均等に分圧
されている時の直流変圧器１０，１１の出力レベルをＥ
０とすると、これらのレベル間は、 ０＜Ｅ２＜Ｅ０＜Ｅ１＜２Ｅ０ の関係になるように設定される。

【００１８】次に、上記の構成のコンバータの動作につ
いて説明する。

【００１９】いま、この実施例のコンバータが正常に運
転されている場合、フィルタコンデンサ６，７の電圧は
バランスする。そして、ＧＴＯサイリスタ１３，１４が
共に短絡故障を起こしていなければ、直流電源１に異常
が生じて過電圧となった時には、過電圧検出回路２１，
２３の両方から過電圧検出出力が得られるが、低電圧検
出回路２２，２４からは低電圧検出出力が得られず、Ａ
ＮＤ回路２５，２６のいずれも出力を出すことがなく、
この結果、ＯＲ回路２７の出力も得られない。

【００２０】また、直流電源１に異常が生じて低電圧に
なった時には、低電圧検出回路２２，２４の出力は得ら
れるが、過電圧検出回路２１，２３の出力は得られず、
この結果、ＯＲ回路２７の出力も得られない。

【００２１】ところが、いま、一方のＧＴＯサイリスタ
１３が短絡故障を起こしたとすると、この状態で遮断器
２を投入すれば、フィルタコンデンサ７は直流電源１の
電圧まで充電するが、フィルタコンデンサ６は、変圧器
１２を介してＧＴＯサイリスタ１３で短絡されているた
めに、電圧がゼロのままである。

【００２２】そこで、直流変圧器１０の出力はゼロ、直
流変圧器１１の出力は２Ｅ０となり、低電圧検出回路２
２と過電圧検出回路２３に出力が得られ、ＡＮＤ回路２
５の出力が得られ、この結果、ＯＲ回路２７からも出力
が得られ、故障検出信号２８が出力され、短絡故障が判
別される。

【００２３】こうして、故障判別がなされたならば、遮
断器２を遮断し、直流電源１の供給を停止する。

【００２４】逆に、ＧＴＯサイリスタ１４側に短絡故障
が発生していれば、フィルタコンデンサ６は充電されて
電圧２Ｅ０が立つが、フィルタコンデンサ７は、変圧器
１２を介してＧＴＯサイリスタ１４で短絡されているた
めに、電圧がゼロのままとなり、過電圧検出回路２２と
低電圧検出回路２４に出力が得られ、この結果、ＡＮＤ
回路２６の出力が得られ、ＯＲ回路２７に故障検出信号
２８が得られ、短絡故障が判別される。

【００２５】このようにして、ハーフブリッジ形のコン
バータにおいて、一方のフィルタコンデンサの低電圧と
他方のフィルタコンデンサの過電圧とを同時に検出した
時に短絡故障の発生を検出するようにすることにより、
起動時にすでに一方のＧＴＯサイリスタに短絡故障が発
生していても、その故障を検出することができるように
なるのである。

【００２６】なお、この発明は、上記の実施例に限定さ
れることはなく、過電圧検出回路２１，２３および低電
圧検出回路２２，２４を直流変圧器１０，１１を介さず
に、直接フィルタコンデンサ６，７に接続するようにし
ても、同様に、起動時にすでに発生している短絡故障を
も判別することができるようになる。

【００２７】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、各フィ
ルタコンデンサの電圧監視を行い、一方のフィルタコン
デンサの過電圧と他方のフィルタコンデンサの低電圧と
を同時に検出した時に短絡故障が発生していることを検
出するようにしているために、特にコンバータの起動時
にすでにスイッチング素子の一方に短絡故障が発生して
いるような場合でも、その故障しているスイッチング素
子側のフィルタコンデンサには電圧が立たず、他方のス
イッチング素子側のフィルタコンデンサには過電圧が立
つので、この電圧分布を見て短絡故障を確実に検出して
直流電源の供給を停止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の回路ブロック図。

【図２】従来例の回路ブロック図。

【符号の説明】 １　　直流電源 ２　　遮断器 ３　　フィルタリアクトル ４　　充電抵抗器 ５　　サイリスタ ６，７　　フィルタコンデンサ １０，１１　　直流変圧器 １２　　変圧器 １３，１４　　ＧＴＯサイリスタ ２１　　過電圧検出回路 ２２　　低電圧検出回路 ２３　　過電圧検出回路 ２４　　低電圧検出回路 ２５，２６　　ＡＮＤ回路 ２７　　ＯＲ回路 ２８　　故障検出信号

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　入力電圧をフィルタコンデンサによっ
   て二分割し、それぞれのフィルタコンデンサの蓄積電荷
   をスイッチング素子によって交互に放電させ、これらの
   スイッチング素子の出力を直流変圧器によって変圧する
   ことにより直流出力を取り出すハーフブリッジ形のコン
   バータにおいて、前記フィルタコンデンサ各々の両端電
   圧が所定の過電圧基準値よりも高くなったことを検出す
   る過電圧検出手段と、前記フィルタコンデンサ各々の両
   端電圧が所定の低電圧基準値よりも低くなったことを検
   出する低電圧検出手段と、前記過電圧検出手段の出力と
   前記低電圧検出手段の出力とから前記一方のフィルタコ
   ンデンサの過電圧と前記他方のフィルタコンデンサの低
   電圧を同時に検出した時に、前記スイッチング素子の短
   絡故障発生の検出信号を出力する短絡故障検出手段とを
   備えて成るコンバータ。