JPH04303456A - 呼吸同調式ガス供給制御方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は酸素等のガスを患者その
他の被供給者へ供給する場合に、そのガス流を、被供給
者の呼吸に同調して吸気の期間又はその一部分のみ供給
するいわゆる呼吸同調式酸素供給器に関するものであり
、さらに詳しくはこの酸素等のガス流を制御する手段が
、被供給者の呼吸に伴うガス供給路内の圧力変化を機械
的圧力検出手段で検出した機械的要素であることを特徴
とするものである。

【０００２】

【従来の技術】酸素等のガスを被供給者へ供給する場合
に、その被供給者の呼吸相に対応した信号により、吸気
の期間またはその一部分のみ間歇的に供給するいわゆる
呼吸同調式酸素供給器によるガス供給方法は、呼気相の
期間もガスを連続的に供給する恒常流によるものよりは
、酸素等のガス消費節約等で優れていることが公知とな
っている。

【０００３】この従来技術の例として、特公　　昭６２
−５４０２３号公報があり、また別の例として、特公　
　昭６３−４９５１２号公報がある。

【０００４】これらの公知例は、主として呼吸相の検出
手段に創意工夫が認められ、前者は呼気と吸気の温度変
化を、鼻カニューラに付設した熱電対センサーの電気信
号として検出している。

【０００５】また後者は呼気と吸気の温度変化を、同じ
く鼻カニューラに付設したサーミスターの電気抵抗の変
化として検出している。

【０００６】これらの従来技術による呼吸相の検出は、
呼吸に伴う温度変化を電気信号として検出するものであ
った。

【０００７】またガス供給路内の呼吸に伴う圧力変化を
検出するものもあるが、これは圧力の変化を電気信号に
変換する圧力スイッチや、圧力変化によってダイヤフラ
ムのギャップが変化し、そのギャップ間の静電容量の変
化を電気信号として検出するもの等であった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術におけ
る呼吸信号は全て電気信号であって、その呼吸信号で酸
素等のガス流を制御するためには、電気信号増幅器や電
磁弁が必要となり、必ず電池や整流器といった電源が必
要であり、さらにこの電池が充電式の場合には電池が消
耗した場合には、充電中は使用できないこともあるとい
う問題があった。

【０００９】

【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するために、本発明は酸素等のガスを開放型ガス供給器
具（例えば鼻カニューラ）で被供給者へ供給する場合に
、ガス供給路内の圧力がこの被供給者の呼吸に伴って変
化することを、ダイヤフラム式圧力検出手段で機械的な
信号として検出するようにしたものである。この機械的
信号と前記のガス供給路に付設した同じく機械的な信号
によって作動するガス流制御弁とを機械的に連結するこ
とによって、被供給者の呼吸に同調してこのガス流制御
弁を開閉することにより、間歇的にガスを供給するよう
にしたものである。

【００１０】

【作用】本発明は次のように作用する。酸素等のガスを
被供給者へ供給する方法には、大別して次の２通りがあ
る。第１は密閉型マスク等によるもので、いわゆる密閉
方式供給である。また第２は供給端を大気に開放した、
すなわち鼻孔に装着した鼻カニューラ等によるいわゆる
開放方式供給である。

【００１１】本発明はこの内、後者の開放方式供給につ
いての改善を試みたものであるが、むろん同様の原理で
前者の密閉方式供給に応用することも容易にできる。

【００１２】このような開放方式供給のガス供給路内の
呼吸に伴う圧力変化は供給端が大気に通じているので比
較的小さく、水柱高約５乃至１５ｍｍ（以下ｍｍＡｑと
いう）である。

【００１３】従って前述のダイヤフラム式の圧力検出手
段の感度もこのような小さな圧力変化を検出できるのも
のが必要である。

【００１４】そして、ガス流を呼吸に同調させた間歇流
として制御するためには、被供給者の吸気相および／ま
たは呼気相にそれぞれ対応させた信号を得て、この信号
でガス流制御弁を開閉する必要がある。

【００１５】なお、通常は吸気相と呼気相の転換時には
、少なくとも約０．１秒以上の呼吸停止期間があること
が知られており、吸気相および呼気相にそれぞれ対応し
た信号と、吸気相または呼気相のいずれか一方に対応し
た信号では、経時的に若干の相違はあるものの１呼吸サ
イクルは約３乃至５秒であるので、この両者は、実用上
ほとんど同様の信号として取扱っても支障はない。

【００１６】本発明の実施例では被供給者の呼気の期間
だけガス流を停止し、呼吸の停止期間を含む吸気の期間
はガスを供給するように圧力検出手段１８の機械的信号
１６でガス流制御弁１４を開閉するようにしたものであ
る。

【００１７】前述のようにガス供給路内の呼吸に伴う圧
力変化は比較的小さいので、ガス流制御弁１４が作動す
ることによってガス流制御弁１４の入口側の圧力、すな
わち圧力調整弁１２の出口側の圧力で、圧力検出手段１
８が誤動作をすることのないようにする必要がある。

【００１８】ただし、ガス供給路内の呼吸に伴う圧力変
化と、ガス入口側の圧力または圧力調整弁の出口側の圧
力が、明確に区別できる場合はこの必要はない。

【００１９】

【実施例】以下に本発明の構成を図を参照して説明する
。図１は本発明の実施態様の構成の概要を示すもので、
ガス入口１０に供給された酸素等のガスは、圧力調整弁
１２によって所望の圧力に調整されたのちに、被供給者
の呼吸に同調して作動するガス流制御弁１４によって間
歇的なガス流としてガス出口２０より、図示していない
が鼻カニューラを経由して被供給者へ供給するようにし
たものである。

【００２０】このガス流制御弁１４は、ガス出口２０に
接続した圧力検出手段１８のダイヤフラムで呼気時の向
流的気流による圧力変化を機械的な信号として検出して
、その機械的な信号で前記のガス流制御弁１４を開閉す
るようにしたものである。

【００２１】なお、ガス流制御弁１４の入口側に付設し
た流量調整弁２２は、供給する酸素等のガス流量を所望
の量に設定するためである。

【００２２】この流量調整弁２２はガス流制御弁１４の
入口側に付設したが、この位置は、ガス流制御弁１４の
出口側であっても良く、また省略して圧力調整弁１２で
、供給する酸素等のガスの圧力を変えることにより、実
質的に供給ガスの流量を変えることも可能である。

【００２３】本実施例の圧力検出手段１８は、直径１．
０ｃｍで厚さ０．０８ｍｍのゴムで支持した直径０．５
ｃｍ厚さ０．１ｍｍのアルミ板を使用した。なお、この
圧力検出手段１８とガス流制御弁１４を連結する機械的
信号１６は、本実施例では内径２．０ｍｍのチューブに
入った液体とした。このような構成にすることで、圧力
検出手段１８に呼気に伴う与圧があると、圧力検出手段
のダイヤフラムの断面積（約８０ｍｍ２　）とガス流制
御弁１４のオリフィスの断面積（約２．５ｍｍ２　）と
の比率が約３２であるので、通常の呼気に伴う最少与圧
約５ｍｍＡｑでもガス流制御弁１４が閉となった場合の
同弁の入口側の圧力７０ｍｍＡｑに対しても、そのガス
流を遮断することが可能である。また、本実施例では前
記の機械的信号１６はチューブに入った液体としたが、
これは他の流体や気体であってもよいし、ダイヤフラム
の大きさによっては機械力によって直接駆動することも
可能である。

【００２４】上記のような構成で、圧力調整弁１２の出
口側の圧力を、ガス流制御弁１４が開となり、ガス出口
２０に１．８ｍの供給チューブを有する鼻カニューラを
接続した場合に４ｍｍＡｑとなるように調整した。なお
ガス流制御弁１４が閉となった場合には７０ｍｍＡｑで
あった。

【００２５】また、ガス流制御弁１４は、制御弁のオリ
フィス径が１．８ｍｍのものを使用して、流量調節弁２
２を最大開とした場合に、ガス出口２０の流量は４．５
リットル／分であった。

【００２６】なお、呼気時にはガスの供給を停止して、
吸気に転換した際にガスを供給するようにしたが、供給
開始時に若干のピーク流が認められた。

【００２７】酸素等のガスの供給源は、酸素ボンベ，液
体酸素ボンベや病院等の壁配管，あるいは酸素濃縮器等
があるが、これらの供給圧力はまちまちで統一されてい
ないので、ガス流制御弁１４の入口側に圧力調整弁１２
を付設することによって、これらのどの種類の酸素供給
源でも常に一定した流量のガスを供給することが可能で
ある。

【００２８】また、本実施例では、この圧力調整弁１２
を付設したが、本発明の装置を酸素濃縮器のように吐出
圧力が一定な装置とのみ組合わせて使用する場合にはこ
の圧力調整弁は省略することも可能である。

【００２９】以上説明したように本実施例では、図１の
ように圧力検出手段１８のダイヤフラムで検出した機械
的信号１６で直接ガス流制御弁１４を開閉するように制
御したが、別の方法として図２のようにガス供給路から
分岐した別のガス流路内に付設した第１のガス流制御弁
を作動して、この第１のガス流制御弁で制御したガス流
で、ガス供給路内に付設した第２のガス流制御弁を間接
的に制御するいわゆるパイロット制御方法にすることも
可能で、この場合には圧力検出手段の出力である機械的
信号はさらに小さくても良いので、圧力検出手段をより
小型にすることが可能である。

【００３０】また、本実施例ではガス流制御弁１４の出
口側の圧力変化を呼吸信号として検出したが、この例の
他に２個ある鼻孔に装着する鼻カニューラの片側を圧力
検出のために圧力検出手段に連結し、他の一方を酸素等
のガスの供給にあてることも可能である。

【００３１】このような構成にすることは、特殊な鼻カ
ニューラを必要とし、また鼻づまり等で片方の鼻孔が機
能しない場合には使用できないという難はあるものの、
圧力検出系とガス供給管系を明確に区別することが可能
となり、圧力調整弁の出口側の圧力で圧力検出手段が誤
動作するおそれがほとんどないので、より多くのガス流
量の供給が可能である。

【００３２】

【発明の効果】本発明は酸素等のガスを被供給者へ供給
する場合に、被供給者の呼吸に同調して間歇的な吹送と
するための制御手段に電気を全く使用しないので、電池
交換，停電事故あるいは充電作業といったわずらわしさ
がないうえに、制御のための複雑な電子回路もなく、部
品点数も少ないので故障の発生率も少なくなるという効
果がある。

【００３３】また、呼気の場合のみカニューラの供給管
内の呼気による向流的な圧力によりガス流制御弁を閉と
するので、例えば呼気がなくなったり、呼吸力が弱まっ
た場合には連続的な恒常流になって酸素供給時の安全性
の向上も期待できる。

【００３４】さらに本発明の呼吸同調式ガス供給装置に
使用する鼻カニューラ等のガス供給器具にはセンサーを
具備する必要がないので、市販の汎用品を用いることが
できるという利点もある。

【００３５】呼吸同調式ガス供給方法が、連続的にガス
を供給する恒常流によるものより、酸素等のガス消費節
約等で優れていることは従来から公知となっており、こ
の点の効果は従来技術と同様である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の構成の概要を示す系統図である
。

【図２】図２は本発明をパイロット制御方式とした場合
の構成の概要を示す系統図である。

【図３】図３は連続的な恒常流と呼吸同調式ガス供給に
よるガス流の流量波形とを対比した図である。

【符号の説明】

１０　　ガス入口 １２　　圧力調整弁 １４　　ガス流制御弁 １６　　機械的信号 １８　　圧力検出手段 ２０　　ガス出口 ２２　　流量調整弁

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　酸素等のガスを被供給者へ供給する方
   法において、前記の被供給者へのガス供給路内の圧力が
   この被供給者の呼吸に伴って変化することを、機械的圧
   力検出手段によりこの被供給者の吸気相および／または
   呼気相に対応した機械的信号として検出し、この機械的
   信号で前記のガス供給路内に付設したガス流制御弁を開
   閉することを特徴とする呼吸同調式ガス供給制御方法。
2. 【請求項２】前記の請求項１記載の制御方法を用いた呼
   吸同調式ガス供給制御装置。
3. 【請求項３】　　前記の機械的圧力検出手段による機械
   的信号で、ガス供給路から分岐した別のガス流通路内に
   付設した第１のガス流制御弁を作動して、この第１のガ
   ス流制御弁で制御したガス流で、ガス供給路内に付設し
   た第２のガス流制御弁を制御することを特徴とする請求
   項２記載の呼吸同調式ガス供給制御装置。
4. 【請求項４】　　酸素等のガスを供給するガス供給路の
   入口側に圧力調整弁および／または流量調整弁を付設し
   たことを特徴とする請求項２記載の呼吸同調式ガス供給
   制御装置。