JPH0414272A - レーザー発振装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マイクロ波領域の電磁波によって励起される
放電を利用したレーザー発振装置に関する。

〔従来の技術〕

従来から実施されているマイクロ波を利用したレーザ発
振装置の概要を第３図によって説明する。

第３図に於て１は空胴共振器、２は空胴共振器を貫通し
てこの内部に収容されたガラス管等の誘電体によって作
られた放電管であり、放電管２の両端部には互いに対向
して全反射鏡３と部分透過鏡４とが装置されて光共振器
を構成している。放電管２とこの放電管２の両端部を連
通させる連通管５内には、レーザ媒質ガス６が封入され
ており、このレーザ媒質ガス６は連通管５に装置された
熱交換器７によって冷却され。

さらに送風機８によって例えば矢印方向に循環される。

９はマイクロ波発生器であり、マイクロ波発生器９から
出力されたマイクロ波は導波管（マイクロ波伝送路）１
０によって前記空胴共振器１に導かれる。なお、導波管
１０はマイクロ波発生器９から出力されるマイクロ波の
伝送に適した仕様となっており、空胴共振器１はマイク
ロ波の周波数に共振するように構成されている。

すなわち、従来のレーザ発振装置は、マイクロ波発生器
９から出力されるマイクロ波電力が空胴共振器１内で共
振することによってその電界強度が高められ、放電管２
内において放電が発生する。この放電によってレーザ媒
質ガス６が励起され、全反射鏡３と部分透過鏡４との間
に光共振現象が発生し、レーザ媒質ガスの仕様によって
決まるレーザ光１１が出力される。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来のレーザー発振装置は上記のように構成されている
ので、レーザー光の高出力化に関して下記に示す問題点
がある。

即ち、高出力のレーザー光を得る為には、空胴共振器１
に入力するマイクロ波電力を大きくするか、あるいは空
胴共振器１及び放電管２を長尺化してレーザー発振に利
用できるレーザー媒質ガス量を増加する必要がある。し
がしながら。

（１）空胴共振器１に入力するマイクロ波電力を大きく
しすぎると、レーザー媒質ガス６の温度が上昇し１例え
ばＣＯ鵞レーザー発振装置に於ては９発振効率が低下し
て、レーザー光出力はかえって減少してしまう場合があ
る。

（２）また、空胴共振器１を長くしすぎると、放電管２
内での放電発生の不安定化、マイクロ波で加熱される領
域が長くなることによるレーザー媒質ガス６の温度上昇
等の問題が発生し。

発振効率が低下して、（１）と同様にレーザー光出力は
かえって減少してしまう場合がある。

（３）空胴共振器１が長い状態で使用しているレーザー
発振装置はど、上記（１１，＋２１の傾向は著しい。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので。

従来装置の欠点である６高いレーザー発振効率を保った
状態で高出力のレーザー光を得ることが困難”という問
題点を解消し、′高いレーザー発振効率を保った状態で
高出力のレーザー光を得ることができるレーザー発振装
置を提供する”ことを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

すなわち本発明に係るレーザー発振装置は。

マイクロ波入力の増加によるレーザー媒質ガス温度の上
昇を極小化しつつレーザー発振に利用できるレーザー媒
質ガス量を増加することによって、高いレーザー発振効
率を保った状態で高出力のレーザー光を得ることができ
るレーザー発振装置を提供するものである。即ち２本発
明は、マイクロ波領域の交播電界を発生するマイクロ波
発生器と、該マイクロ波発生器が発生するマイクロ波を
受け入れ、マイクロ波領域の交播電界強度を高める空胴
共振器と、該空胴共振器を貫通して配置され、レーザー
媒質ガスが封入されて前記マイクロ波の交播電界によっ
て放電を発生する放電管と、該放電管の一端及び他端部
との間でレーザー光を所定方向に反射させて共振させる
光共振器と、前記放電管にレーザー媒質ガスを循環供給
する連通手段とを具備してなるレーザー発振装置に於て
、前記空胴共振器端部から前記レーザー媒質ガス流れの
下流側に、レーザー媒質ガスの励起寿命と平均ガス流速
とによって定まる所定長さ部分だけ前記放電管の長さを
延長した放電管延長部を設けたことを特徴とするレーザ
ー発振装置を提供するものである。

〔作用〕

本発明のレーザー発振装置に於ては、レーザー発振に適
した適正な放電が得られるように調整された空胴共振器
を貫通して放電管が配置され、かつ放電管の長さを、空
胴共振器端部から放電管中でのレーザー媒質ガス流れの
下流側にレーザー媒質ガスの励起寿命と平均ガス流速と
によって定まる所定量だけ延長した構成となっており、
（１）空胴共振器内ではレーザー発振に適した適正な放
電が得られ、空胴共振器内部に含まれるレーザー媒質ガ
スはレーザー発振に有効に利用される。及び（２）空胴
共振器外部の延長された放電管内部に含まれるレーザー
媒質ガスはそれが空胴共振器外部にある為マイクロ波に
よって加熱されることなく、かつ励起状態にある為レー
ザー発振に有効に利用することができるものであり、こ
のため従来装置に比べて、レーザー媒質ガスが加熱され
る領域を増加させることなく、レーザー発振に有効なレ
ーザー媒質ガス量を増加させることができ、高出力のレ
ーザー光を得ることができる。

〔実施例〕

本発明のレーザー発振装置の実施例を第１図によって説
明する。第３図と同一の番号を付したものは第３図での
それと同一機能を有する構成要素であるので、そのまま
引用し説明を割愛する。

第１図に於て、１１は本発明のレーザー発振装置の特徴
である放電管延長部であり、レーザー媒質ガス流れ方向
の下流側でかつ空胴共振器１の外側に設けられている。

放電管延長部の長さｌは１例えばレーザー媒質ガスの励
起寿命τと放電管２内でのガス流速Ｖとの積τＶとする
ことが考えられる。即ち、空胴共振器１内の放電管２内
に発生した放電によってレーザー発振有効エネルギー準
位に励起されたレーザー媒質ガスの平均励起寿命をτと
すると、／＝τ×ｖ内の放電管延長部１１中に含まれる
レーザー媒質ガスは、平均的にレーザー発振有効エネル
ギー準位上にあり、レーザー発振に有効に利用すること
ができる。

例えばＣｏｔｏ−レーザー質ガス（Ｃｏ雪、Ｎ雪、　Ｈ
ｅの混合ガス）の場合の励起寿命は約１　ｍ　式（ミリ
秒）といわれており、この時ガス流速を２００ｍ／就（
メーター７秒）であるとすれば／＝２００閣となる。

第２図は９本発明の効果を示す試験結果の一例であり２
図中Δ印はレーザー光出力を増大させる為に従来装置の
空胴共振器長さを（Ｌ＋／）とした時のマイクロ波入力
電力（５）とレーザー光出力（５）の関係を示したもの
であり、○印は１本発明の方式によって、空胴共振器の
長さはそのままで、放電管延長部１１を追加した時のも
のである。

マイクロ波入力が大きくなると従来法によるレーザー光
出力強度と本発明の方式によるレーザー光出力強度とが
逆転し２本発明による方式の効果があられれているのが
わかる。

以上説明のレーザー発振装置に於ては、レーザー発振に
適した適正な放電が得られるように調整された空胴共振
器を貫通して放電管が配置され、かつ放電管の長さを空
胴共振器端部から放電管中でのレーザー媒質ガス流れの
下流側にレーザー媒質ガスの励起寿命τと平均ガス流速
Ｖとによって定まる所定量だけ延長した放電管延長部１
１を設けた構成となっているので空胴共振器１内ではレ
ーザー発振に適した適正な放電が得られ、空胴共振器内
部１に含まれるレーザー媒質ガス６はレーザー発振に利
用され、又空胴共振器外部の延長された放電管延長部１
１の内部に含まれるレーザー媒質ガス６は、それが空胴
共振器外部にある為、マイクロ波によって加熱されるこ
となく、かつ励起状態にある為レーザー発振に有効に利
用することができる。

即ち、このような構成にしたことにより従来装置に比べ
て、レーザー媒質ガス６が加熱される領域を増加させる
ことなく、レーザー発振に有効なレーザー媒質ガス量を
増加させることができ、高出力のレーザー光を得ること
ができるものである。

〔発明の効果〕

本発明のレーザー発振装置によれば、出力レーザー強度
を増加させる際に、放電管延長部を設けたことにより空
胴共振器を大きくすることなくマイクロ波入力の増加に
よるレーザー媒質ガス温度の上昇を極小化しつつレーザ
ー発振に利用できるレーザー媒質ガス量を増加させるこ
とができるので、高いレーザー発振効率を保った状態で
高出力のレーザー光を得ることが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は９本発明の実施例に係るレーザー発振装置の基
本構成図、第２図は本発明の効果を示す試験結果例を示
すグラフ、第３図は従来装置の基本構成図である。 １・・・空胴共振器、２・・・放電管、５・・・連通管
。 ６・・・レーザー媒質ガス、９・・・マイクロ波発生器
。 １０・・導波管（マイクロ波電送路）、１１・・・放電
管延長部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. マイクロ波領域の交播電界を発生するマイクロ波発生器
   と、該マイクロ波発生器が発生するマイクロ波を受け入
   れ、マイクロ波領域の交播電界強度を高める空胴共振器
   と、該空胴共振器を貫通して配置され、レーザー媒質ガ
   スが封入されて前記マイクロ波の交播電界によって放電
   を発生する放電管と、該放電管の一端及び他端部との間
   でレーザー光を所定方向に反射させて共振させる光共振
   器と、前記放電管にレーザー媒質ガスを循環供給する連
   通手段とを具備してなるレーザー発振装置に於て、前記
   空胴共振器端部から前記レーザー媒質ガス流れの下流側
   にレーザー媒質ガスの励起寿命と平均ガス流速とによっ
   て定まる所定長さ部分だけ前記放電管の長さを延長した
   放電管延長部を設けたことを特徴とするレーザー発振装
   置。