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JP7583483B1 - 遊技台 - Google Patents

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JP7583483B1
JP7583483B1 JP2024023693A JP2024023693A JP7583483B1 JP 7583483 B1 JP7583483 B1 JP 7583483B1 JP 2024023693 A JP2024023693 A JP 2024023693A JP 2024023693 A JP2024023693 A JP 2024023693A JP 7583483 B1 JP7583483 B1 JP 7583483B1
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海俊 木原
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Daito Giken KK
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Daito Giken KK
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Abstract

【課題】基板に特徴を持った遊技台を提供する。
【解決手段】遊技台は、特定部品を備え、前記特定部品は、第一の部材、第二の部材、および、或るコネクタを含んで構成され、前記第二の部材は、貫通孔が形成され、前記第一の部材は、棒状の突出部が形成され、前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部が形成され、前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、前記貫通孔の径は、前記突出部における該貫通孔内に位置する部分の径よりも大きい径であり、前記或るコネクタと前記第二の部材の間には、該或るコネクタの外周の一部において空隙があり、前記変形先端部と前記第二の部材の間には、該変形先端部の全周において空隙がある。
【選択図】図91

Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)、回胴遊技機(スロットマシン)、封入式遊技機あるいはメダルレススロットマシンに代表される遊技台に関する。
従来、遊技台の一つとして、例えば、スロットマシンが知られている。このようなスロットマシンには、複数種類の基板を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-73461号公報
しかしながら、従来の遊技台には、基板に改良の余地がある。
本発明の目的は、基板に特徴を持った遊技台を提供することにある。
本発明に係る遊技台は、特定部品を備えた遊技台であって、前記特定部品は、第一の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、第二の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、或るコネクタを含んで構成された部品であり、前記第二の部材は、貫通孔が形成された部材であり、前記第一の部材は、棒状の突出部が形成された部材であり、前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部が形成された部材であり、前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、前記貫通孔の径は、前記突出部における該貫通孔内に位置する部分の径よりも大きい径であり、前記或るコネクタと前記第二の部材の間には、該或るコネクタの外周の一部において空隙があり、前記変形先端部と前記第二の部材の間には、該変形先端部の全周において空隙がある、ことを特徴とする遊技台である。
また、本発明に係る遊技台は、特定部品を備えた遊技台であって、前記特定部品は、第一の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、第二の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、前記第二の部材を覆う第三の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、或るコネクタを含んで構成された部品であり、前記第二の部材は、貫通孔(以下、「第二の部材の貫通孔」という)が形成された部材であり、前記第三の部材は、貫通孔(以下、「第三の部材の貫通孔」という)が形成された部材であり、前記第一の部材は、棒状の突出部が形成された部材であり、前記第一の部材は、前記第二の部材の貫通孔及び前記第三の部材の貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部が形成された部材であり、前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、前記第二の部材の貫通孔の径は、前記突出部における該貫通孔内に位置する部分の径よりも大きい径であり、前記或るコネクタと前記第二の部材の間には、該或るコネクタの外周の一部において空隙があり、前記変形先端部と前記第三の部材の間には、該変形先端部の全周において空隙がある、ことを特徴とする遊技台である。
本発明に係る遊技台によれば、基板に特徴を持った遊技台を提供することができる。
スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 スロットマシン100の入賞ラインの一例を示す図である。 状態表示LED280の正面図である。 状態表示LED280を構成する部材を分解して示す分解斜視図である。 リフレクタ284の熱カシメ部284dを含む、状態表示LED280の断面図である。 (a)変形例1に係る状態表示LED750の断面図である。(b)(a)において符号Aで示す方向から見た状態表示LEDの底面図である。(c)変形例2に係る状態表示LED760の断面図である。 (a)前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。(b)スロットマシン100の側断面図である。 リールバックライト264の正面図である。(b)リールバックライト264の側面図である。(c)リールバックライト264を構成する部材を分解して正面側から見た外観斜視図である。 (a)状態表示LED280のLED基板288の正面図である。(b)リールバックライト264の照明基板268の正面図である。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 (a)識別基板610を切り離す前の主制御基板600の平面図である。(b)識別基板610を切り離した後の主制御基板600の平面図である。 副制御基板650の平面図である。 主基板収納ケース640と主制御基板600を示した分解斜視図である。 (a)主制御基板600を収容した状態の主基板収納ケース640を基板収容体642側から見た平面図である。(b)(a)におけるA-A線に沿う断面図である。(c)(b)に対応する従来の基板の構造を示した断面図である。 (a),(b)変形例1に係る主制御基板670の平面図である。 (a)変形例2に係る主制御基板690の平面図である。(b)変形例3に係る主制御基板696の平面図である。 変形例4に係る主制御基板700の平面図である。 主基板収納ケース740と主制御基板700を示した分解斜視図である。 (a)主制御基板700を収容した状態の主基板収納ケース740を蓋体744側から見た平面図である。(b)(a)における符号A-A線に沿う断面図である。(c)変形例に係る主基板収納ケース840の断面図である。 (a―1)主制御基板700を収容した状態の主基板収納ケース740を蓋体744側から見た平面図であって、作業者の第一の方向の視線を示した図である。(a-2)(a-1)の符号B-B線に沿う断面図であって、基板収容体742の側の第一の方向から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を視認した状態を示した図である。(b―1)主制御基板700を収容した状態の主基板収納ケース740を蓋体744側から見た平面図であって、作業者の第二の方向の視線を示した図である。(b-2)(b-1)の符号C-C線に沿う断面図であって、基板収容体742の側の第二の方向から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を視認した状態を示した図である。 (a)図20(a-2)に対応する図面であって、基板収容体742の側の第一の方向から主制御基板700の部品706を視認可能な範囲を示した図である。(b)図20(b-2)に対応する図面であって、基板収容体742の側の第二の方向から主制御基板700の部品706を視認可能な範囲を示した図である。 (a)前面扉102の背面を示した背面図である。(b)(a)における主基板収納ケース740を抜き出して拡大して示した部分拡大図である。 (a)本例に係る基板700を電源層710側から見た平面図であり。(b)(a)におけるX-X線に沿う、基板700の部分断面図である。 (a)LEDドライバIC714の端子配置図である。(b)モータドライバIC716の端子配置図である。 (a)基板700の電源層710の電源配線パターンの一例を示すパターン図である。(b)基板700のGND層706のGND配線パターン706aを示すパターン図である。 (a)図25(a)において符号Aで示す部分を拡大して示す、電源層710の部分拡大図である。(b)図25(b)において符号Bで示す部分を拡大して示す、GND層706の部分拡大図である。(c)(a)に示す電源層710と(b)に示すGND層706を重ね合わせて示すパターン図である。 (a)GND層706のパターン抜き706bと、電源層710に実装されるLEDドライバIC714およびモータドライバ716との位置関係を示した平面図である。(b)(a)に拡大して示すLEDドライバ714におけるY-Y線に沿う断面図である。(c)(a)に拡大して示すモータドライバ716におけるZ-Z線に沿う断面図である。 (a)従来の遊技台の基板における問題点を模式的に示した概念図である。(b)本願発明の基板の概念を模式的に示した図である。 (a)実施例1に係る非重畳領域NOEと、炭化導電路の想定最大領域CEを示した平面図である。(b)(a)におけるA-A線に沿う断面図である。(c)基板700の非重畳領域NOEが、炭化導電路の想定最大領域CEを含んでいない場合の例を示した平面図である。(d),(d´)(c)におけるB-B線に沿う断面図である。 (a)実施例2に係る非重畳領域NOE2を示した平面図である。(b)実施例3に係る非重畳領域NOE3を示した平面図である。(c)実施例4に係る非重畳領域NOE4を示した平面図である。 (a)実施例5に係る非重畳領域NOE5を示した平面図である。(b)(a)における電源配線ラインのパターンを変更した例を示した平面図である。 各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。 入賞役の種類、条件装置の名称,各入賞役に対応する図柄組合せ,払出数,備考を示す図である。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 (a)第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。(b)第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 (a)第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。(b)第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。(d)第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。 (a)スロットマシン100の内部当選役の抽選値の一例を示した図である。(b)内部当選役のうち、共通ベルと押し順役の操作内容ごとの表示態様と払出枚数を示す表である。 主制御部300のROM306に記憶されている当選役データを示す図である。 (a)主制御部300のCPU304が実行する有利区間移行処理のフローチャートである。(b)(c)に示す有利区間移行処理のプログラムに対応するフローチャートである。(c)有利区間移行処理のプログラムの一例である。(d)有利区間移行処理のプログラムの他の一例である。 (a)主制御部300のCPU304が実行する指示モニタ設定処理のフローチャートである。(b)(c)に示す指示モニタ設定処理のプログラムに対応するフローチャートである。(c)指示モニタ設定処理のプログラムの一例である。 (a)変形例1に係る指示モニタ設定処理のフローチャートである。(b)変形例1に係る指示モニタ設定処理のプログラムの一例である。 (a),(b)図39に示す当選役データの別例を示す図である。 (a)図39に示す当選役データの別例を示す図である。(b)図45(a)に示す指示モニタ設定処理におけるレジスタ値の変化を示した図である。 (a)変形例2に係る指示モニタ設定処理のフローチャートである。(b)変形例2に係る指示モニタ設定処理のプログラムの一例である。 本発明の一実施形態2に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。 実施形態2に係るスロットマシンの内部構成を示す図である。 メダルレススロットマシンが備える前面扉1102の一部を正面側(遊技者側)から見た外観図である。 (a)下皿1200を構成する部材を分解して示す分解斜視図である。(b)下皿ベース1202の係止ツメ1208b2を上方から見た部分拡大図である。(c)下皿カバー1208の底面1208aと背面立壁1208bの断面を示した断面図である。 (a)証紙取付ユニット1250を前方から見た外観斜視図である。(b)証紙取付ユニット1250を後方から見た外観斜視図である。 前面扉1102の下部を背面から見た外観斜視図である。 (a)証紙取付ユニット1250を前面扉1102に取り付ける前の状態を示した外観斜視図と模式図である。(b)証紙取付ユニット1250を前面扉1101に取り付けた後の状態を示した外観斜視図と模式図である。 (a)メダルレススロットマシンの扉中継基板1300の一部を示す正面図である。(b)扉中継基板1300におけるクリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306の周辺を拡大して示す部分拡大図である。 (a)図53(a)におけるX-X線に沿う断面図である。(b)図53(a)におけるY-Y線に沿う断面図である。(c)本発明に係る「隆起部」の変形例を示した図である。 扉中継基板1300を模式的に示した平面図である。 封入式遊技機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 主制御部300、サブ制御部400、枠制御部600および発射制御部630などを構成する各(制御)基板等と、表示装置や可動体等との接続関係を示すブロック図である。 主制御基板301の主制御基板コネクタを抜粋して示した回路図である。 盤枠メイン中継基板203の盤枠メイン中継基板第1コネクタRCN1と盤枠メイン中継基板第2コネクタRCN2を抜粋して示した回路図である。 (a)主制御基板301の1層の表面の配線パターンの一部を抜粋して示した図である。(b)主制御基板301の2層の裏面の配線パターンの一部を抜粋して示した図である。 ハンドル中継基板901に接続される基板や電子部品を示した回路図である。 パチンコ機用のハンドル中継基板901pに接続される基板や電子部品を示した回路図である。 ハンドル中継基板901のハンドル中継基板コネクタの接続関係を示した回路図である。 パチンコ機用のハンドル中継基板901pのハンドル中継基板コネクタの接続関係を示した回路図である。 (a)ハンドル中継基板コネクタや部品が実装された状態のハンドル中継基板901の一例を示した平面図である。(b)ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子配置の一例を示した図である。(c)ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子配置の一例を示した図である。(d)ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子配置の一例を示した図である。 (a)ハンドル中継基板コネクタや部品が実装された状態のパチンコ機用のハンドル中継基板901pの一例を示した平面図である。(b)ハンドル中継基板901pのハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子配置の一例を示した図である。(c)ハンドル中継基板901pのハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子配置の一例を示した図である。(d)ハンドル中継基板901pのハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子配置の一例を示した図である。 ハンドル中継基板901の部品面910aの配線パターンを示した平面図である。 ハンドル中継基板901の部品面910aの側から半田面910bの配線パターンのみを透過して示した平面図である。 ハンドル中継基板901の部品面910aと半田面910bの配線パターンの両方を示した平面図である。 ハンドル中継基板901の半田面910bの配線パターンを示した平面図である。 ハンドル中継基板901のコネクタや位置表示を示した平面図である。 ハンドル中継基板901のコネクタや位置表示の位置関係を示した平面図である。 部品が実装された状態の枠制御基板601の一例を示した平面図である。 枠制御基板601に実装されるスイッチと枠制御基板コネクタを抜粋して示した回路図である。 枠制御基板601の部品面920aの配線パターンを示した平面図である。 枠制御基板601の半田面920bの配線パターンを示した平面図である。 スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出を示す図である。 LEDユニット120を正面側から見た斜視図である。 LEDユニット120の分解斜視図である。 表示シール121を剥がした状態のLEDユニット120の右端部分を正面から撮影した写真である。 (a)は、LEDユニット120の背面側斜視図であり、(b)は、LEDユニット120を上面側から見た場合の各部品の位置関係を示す図である。 図81および図82に示す文字列用照射空間122LAの構造を示す断面図である。 図81および図82に示すセグメント用照射空間122LBの構造を示す断面図である。 (a)は、LED基板123が収納されていない状態のリフレクタ122を背面側から撮影した写真であり、(b)は、LED基板123を背面側から撮影した写真である。 (a)は、LED基板123がリフレクタ122に固定された状態を示す断面模式図であり、(b)は、(a)に示すカシメピン122SPの頭部の形状の変形例を示す図である。 (a)は、LED基板123の表面(LEDユニット120の正面側になる面)を示す図であり、(b)は、LED基板123の裏面(LEDユニット120の背面側になる面)を示す図である。 LED素子1231の回路を示す図である。 LED基板123の裏面(LEDユニット120の背面側になる面)のカシメ孔およびコネクタの位置を示す図である。 (a)はLED基板の変形例を示す図であり、(b)は(a)のコネクタ224の設置状態を示す拡大図である。 LED基板123がリフレクタ122に固定された状態を示す断面模式図である。 基板の裏側を保護するカバー123CVを備えたLED基板123がリフレクタ122に固定された状態を示す断面模式図である。 スロットマシン100を側面側から見た状態を示す断面模式図である。 ぱちんこ機1000を正面側(遊技者側)から見た図である。
<<実施形態1>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(スロットマシン)について説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている(図32参照)。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。
そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は、複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサともいう。図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
リール110~112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト264(図7(a),図8参照。詳細は後述)が配置されている。また、リール110~112の下方には、スロットマシン100の各種状態を報知するための状態表示LED280(図3参照。詳細は後述)が配設されている。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。
演出ボタン156は、遊技者が操作可能な操作手段である。本実施形態では、遊技者による押下操作が可能なボタンで構成しており、各種演出に使用される。このような演出に用いられる操作手段は、ボタンに限定されず、例えば、レバーやタッチパネル等で構成してもよいし、操作手段を複数備えていてもよい。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン(停止ボタン)137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作といい、最初の停止操作を第1停止操作(以下、「1停」や「第1停止」ともいう。)、次の停止操作を第2停止操作(以下、「2停」や「第2停止」ともいう。)、最後の停止操作を第3停止操作(以下、「3停」や「第3停止」ともいう。)という。
また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを、順に第1停止リール、第2停止リール、第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を、操作順序(または、押順)という。
ストップボタン137~139の操作順序(押順)は、左ストップボタン137を「左またはR」、中ストップボタン138を「中またはC」、右ストップボタン139を「右またはR」で表した場合、(1)左→中→右の操作順序(左中右またはLCR),(2)左→右→中の操作順序(左右中またはLRC),(3)中→左→右の操作順序(中左右またはCLR),(4)中→右→左の操作順序(中右左またはCRL),(5)右→左→中の操作順序(右左中またはRLC),(6)右→中→左の操作順序(右中左またはRCL)の6種類である。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
また、本体101の内部には、回転操作により、オンとオフに切り替え可能な設定キーや、押下操作により、設定変更を行うための操作(設定値変更操作)や、設定確認を行うための操作が可能な設定スイッチが設けられている。設定キーは、設定値(本例では設定1~設定6)の設定変更や設定確認を開始するための操作手段であり、設定スイッチは、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段の一つである。
<入賞ライン>
次に、図2を用いて、入賞ラインについて説明する。図2は、スロットマシン100の入賞ラインの一例を示す図である。
図1を用いて説明したように、リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。
具体的には、左リール110の上段(図に示す1の位置;図柄位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置;図柄位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置;図柄位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄という。
また、中リール111の上段(図に示す4の位置;図柄位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置;図柄位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置;図柄位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄という。
また、右リール112の上段(図に示す7の位置;図柄位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置;図柄位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置;図柄位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄という。
本実施形態では、入賞ラインとして、左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)および右リール中段図柄(図柄位置8)で構成される中段入賞ラインL1(以下、単に「入賞ラインL1」という場合がある。)のみが設けられている。
ここで、入賞ラインとは、図柄表示窓113を介して視認可能となる図柄の停止位置に設定されるラインであり、入賞役に対応する図柄組合せが表示されたか否か(揃ったか否か)が判定されるラインのことである。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。
本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満のときは、どの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
以下、図柄表示窓113のうち、入賞ラインL1上の図柄位置2、5、8を「入賞位置」、それ以外の図柄位置、つまり図柄位置1、3、4、6、7、9を「非入賞位置」と称する場合がある。すなわち、入賞位置とは、入賞ライン上にあり、かつ入賞役に対応する図柄組合せを構成する図柄が停止する位置をいう。
なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、入賞ラインL1に加えて、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、メダルの賭数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
<状態表示LED>
次に、状態表示LED280について説明する。図3は、状態表示LED280の正面図であり、図4は、状態表示LED280を構成する部材を分解して示す分解斜視図である。
<状態表示LED/上段の表示部>
図3に示すように、状態表示LED280の上段には、メダル投入可能表示部124と、遊技開始表示部121と、再遊技表示部122と、メダル投入表示部129が配置されている。
メダル投入可能表示部124は、遊技者がメダルを投入可能になったことを報知するための表示部であり、遊技者がメダルを投入可能な状態になった場合に「INSERT」の文字列を点灯させる。
遊技開始表示部121は、規定枚数のメダルの投入があった場合に遊技の開始操作が可能な状態であることを報知するための表示部であり、遊技の開始操作が可能な状態になった場合に「START」の文字列を点灯させる。
再遊技表示部122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に報知するための表示部であり、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に「REPLAY」の文字列を点灯させる。
メダル投入表示部129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させるための表示部であり、メダルが1枚投入された場合に「1BET」の文字列を点灯させ、メダルが2枚投入された場合に「2BET」の文字列を点灯させ、メダルが3枚投入された場合に「3BET」の文字列を点灯させる。
図4に示すように、本例のメダル投入可能表示部124、遊技開始表示部121、再遊技表示部122、および、メダル投入表示部129は、いずれも、LED基板288(第一の基板)と、このLED基板288(第一の基板)の実装面において白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)に配置された複数のLED286(第二の発光手段)と、この複数のLED286(第二の発光手段)からの光が通る矩形状の開口部284a(空間)が区画されたリフレクタ284(第一の区画部材)と、複数のLED286(発光手段)からの光が照射される文字シート282(第一の被照射部材)で構成されている。
ここで、本発明に係る「明色」とは、明度の高い色のことであり、例えば、白色、黄色、水色などが該当する。
メダル投入可能表示部124を構成する文字シート282には、「INSERT」という文字列からなる半透明の部材が配設されている。そして、メダル投入可能表示部124を構成する複数のLED286を点灯させると、遊技の開始操作が可能な状態であることを報知する「INSERT」という文字列が発光するように構成されている。
遊技開始表示部121を構成する文字シート282には、「START」という文字列からなる半透明の部材が配設されている。そして、遊技開始表示部121を構成する複数のLED286を点灯させると、遊技の開始操作が可能な状態であることを報知する「START」という文字列が発光するように構成されている。
再遊技表示部122を構成する文字シート282には、「REPLAY」という文字列からなる半透明の部材が配設されている。そして、再遊技表示部122を構成する複数のLED286を点灯させると、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を報知する「REPLAY」という文字列が発光するように構成されている。
メダル投入表示部129を構成する文字シート282には、「3BET」、「2BET」、「1BET」という文字列からなる半透明の部材が配設されている。そして、遊技メダル投入表示部129を構成する複数のLED286のうち、「3BET」の文字シート282に対応するLED286を点灯させると、メダルが3枚投入されたことを報知する「3BET」という文字列が発光するように構成され、「2BET」の文字シート282に対応するLED286を点灯させると、メダルが2枚投入されたことを報知する「2BET」という文字列が発光するように構成され、「1BET」の文字シート282に対応するLED286を点灯させると、メダルが1枚投入されたことを報知する「1BET」という文字列が発光するように構成されている。
<状態表示LED/下段の表示部>
図3に示すように、状態表示LED280の下段には、貯留枚数表示部125と、遊技情報表示部126と、払出枚数表示部127が配置されている。
貯留枚数表示部125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を、2桁の数値で表示するための表示部である。
払出枚数表示部127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を、2桁の数値で表示するための表示部である。
図4に示すように、本例の貯留枚数表示部125および払出枚数表示部127は、いずれも、LED基板288(第一の基板)と、このLED基板288(第一の基板)の実装面において白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)に配置された複数のLED286(第二の発光手段)と、この複数のLED286(第二の発光手段)からの光が通る、矩形状の開口部284a(空間)と2桁の7セグメント表示器の形状からなる開口部284b(空間)が区画されたリフレクタ284(第一の区画部材)と、複数のLED286(発光手段)からの光が照射される文字シート282(第一の被照射部材)で構成されている。
貯留枚数表示部125を構成する文字シート282(第一の被照射部材)には、「CREDIT」という文字列からなる半透明の部材と、開口部284bに対応する2桁の7セグメント表示器の形状からなる半透明の部材が配設されている。そして、貯留枚数表示部125を構成する複数のLED286(第二の発光手段)のうち、「CREDIT」の文字シート282に対応するLED286(第二の発光手段)を点灯させると、「CREDIT」という文字列が発光するように構成され、2桁の7セグメント表示器に対応するLED286(第二の発光手段)を点灯させることで、電子的に貯留されているメダルの枚数を、2桁の数値で表示することが可能に構成されている。
払出枚数表示部127を構成する文字シート282(第一の被照射部材)には、「PAYOUT」という文字列からなる半透明の部材と、2桁の7セグメント表示器の形状からなる半透明の部材が配設されている。そして、払出枚数表示部127を構成する複数のLED286(第二の発光手段)のうち、「PAYOUT」の文字シート282に対応するLED286(第二の発光手段)を点灯させると、「PAYOUT」という文字列が発光するように構成され、2桁の7セグメント表示器に対応するLED286(第二の発光手段)を点灯させることで、遊技者に払出されるメダルの枚数を、2桁の数値で表示することが可能に構成されている。
遊技情報表示部126は、スロットマシン100の内部情報(例えば、設定値、エラーコード等)を、4桁の数値で表示するための表示器であり、押順ナビ演出を行うための指示モニタとしても利用される。
本例の遊技情報表示部126は、LED基板288(第一の基板)と、このLED基板288(第一の基板)の実装面において黒色塗膜レジストが塗布された暗色領域288b(第一の領域。暗色の塗膜が形成されている、図4において点線で示す領域)に配置された複数のLED286(第一の発光手段)と、この複数のLED286(第一の発光手段)からの光が通る4桁の7セグメント表示器の形状からなる開口部284c(空間)が区画されたリフレクタ284(第一の区画部材)と、複数のLED286(第一の発光手段)からの光が照射される文字シート282(第一の被照射部材)で構成されている。
また、本例の遊技情報表示部126は、開口部284cが開口部284bよりも小さいサイズの7セグメント表示器の形状となるように構成されている。また、遊技情報表示部126を構成する複数のLED286は、貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127を構成する複数のLED286よりも密集して(隣接するLED同士の間隔が狭い)7セグメント表示器の形状をなすように構成されており、このようにして、遊技情報表示部126は、貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127よりも小さい発光領域として構成されている。
ここで、本発明に係る「暗色」とは、明度の低い色のことであり、例えば、黒色、紺色、茶色、灰色、暗い青色などが該当する。
なお、LED基板288の塗膜と、暗色領域288bの塗膜が同じ色である場合には、開口部284cに対応する、LED基板288上の領域を、本願発明に係る「第一の領域」とする。一方、LED基板288の塗膜と、暗色領域288bの塗膜が異なる色である場合は、異なる色からなる暗色領域288bを、本願発明に係る「第一の領域」としてもよいし、開口部284cに対応する、LED基板288上の領域を、本願発明に係る「第一の領域」としてもよい。
遊技情報表示部126を構成する文字シート282(第一の被照射部材)には、開口部284cに対応する4桁の7セグメント表示器の形状からなる半透明の部材が配設されている。そして、遊技情報表示部126を構成する複数のLED286(第一の発光手段)を点灯させることで、スロットマシン100の内部情報(例えば、設定値、エラーコード等)や指示モニタ情報を、数値で表示することが可能に構成されている。
本例によれば、遊技情報表示部126を構成する複数のLED286(第一の発光手段)は、LED基板288(第一の基板)の実装面において黒色塗膜レジストが塗布された暗色領域288b(第一の領域。暗色の塗膜が形成されている領域)に配置されているため、外から入る光(外光)によってLED286(第一の発光手段)の一部が反射し、LED286(第一の発光手段)の消灯時に点灯しているかのように見えてしまうことを未然に防止することができ、正確な遊技情報を遊技者に提供することができ、遊技者に不利益を与えることを回避することができる。また、消灯時における微電流によるLED286(第一の発光手段)の微点灯(ゴースト点灯)を目立ちにくくすることができ、誤った表示によって遊技者に誤解を与えるような事態を回避することができる。
また、遊技情報表示部126を構成する複数のLED286(第一の発光手段)は、リールを停止可能な停止操作手段(例えば、ストップボタン137~139)に対する有利な操作態様に対応する情報(例えば、押し順)を報知する報知手段を構成する発光手段であるため、操作態様を報知していない状態において操作態様を報知しているかのような誤解が生じるのを未然に防止することができ、正確な情報を遊技者に提供することができ、遊技者に不利益を与えることを回避することができる。
また、遊技情報表示部126を構成する複数のLED286(第一の発光手段)は、エラーに対応する情報(例えば、エラーコード)を報知する報知手段を構成する発光手段であるため、エラーを報知していない状態においてエラーを報知しているかのような誤解が生じるのを未然に防止することができ、正確な情報を遊技者に提供することができ、遊技者に不利益を与えることを回避することができる。
遊技情報表示部126の複数のLED286(第一の発光手段)は、第一の状態(例えば、AT状態やエラー状態)において発光可能な発光手段であり、貯留枚数表示部125と払出枚数表示部127の複数のLED286(第二の発光手段)は、第二の状態(例えば、メダルの貯留や払出)において発光可能な発光手段であり、貯留枚数表示部125(第二の発光手段)と払出枚数表示部127を構成する複数のLED286(第二の発光手段)を、白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)に配置している。
また、遊技中において、AT状態やエラー状態に移行する回数は、メダルの貯留や払出が行われる回数よりも相対的に少なく、第二の状態(メダルの貯留や払出)となる頻度は、第一の状態(AT状態やエラー状態)となる頻度よりも高い。
メダルの貯留や払出は1枚以上であるときはもちろんのこと、0枚のときであっても貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127で「0」表示(「00」表示でもよい)がされており、換言すれば、貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127は、遊技中または遊技が可能な状態においては何らかの点灯表示が継続して行われていると言える。
これに対して、AT状態やエラー状態は、遊技中または遊技が可能な状態において生じる特定の条件を契機に発生される状態であるため、AT状態やエラー状態は遊技中や遊技が可能な状態よりも頻度が低いと言える。また、AT状態やエラー状態であっても貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127は継続して点灯表示される構成とすることで、発光頻度は、遊技情報表示部126よりも貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127の方が高いといえる。
このため、遊技情報表示部126よりも発光頻度の高い(表示の更新頻度が高い)貯留枚数表示部125(第二の発光手段)や払出枚数表示部127のLED286(第二の発光手段)の視認性を高めることができ、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、遊技情報表示部126は、貯留枚数表示部125と払出枚数表示部127との間に挟まれるようにして配置されており、遊技情報表示部126が配置される黒色塗膜レジストが塗布された暗色領域288b(第一の領域。暗色の塗膜が形成されている領域)は、貯留枚数表示部125が配置される白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)と、払出枚数表示部127が配置される白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)に両側を挟まれた領域となる。
本例によれば、暗色領域288b(第一の領域。暗色の塗膜が形成されている領域)の一方側の明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)に配置されたLED286(第二の発光手段)が、暗色領域288b(第一の領域。暗色の塗膜が形成されている領域)の他方側の明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)に配置されたLED286(第二の発光手段)に影響を及ぼすことを回避することができ、LED286(第二の発光手段)による報知を見やすくすることができる。
また、暗色領域288bと明色領域288aが隣接して配置されることで、暗色領域288b同士が隣接する場合に比べて、明色領域288aに配置されたLED286(第二の発光手段)によって、相対的に暗色領域288bに配置されたLED286(第一の発光手段)におけるゴースト点灯を目立ち難くできる。
また、状態表示LED280は、黒色塗膜レジストが塗布された暗色領域288b(第一の領域。暗色の塗膜が形成されている領域)と、白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)を備えるため、状態表示LED280を制御する制御ドライバ(ソフトウェア)の内容を変更(プログラム変更)することなく、LED286が配置される基板に塗布する塗膜の色彩の変更(ハードウェア変更)だけで、LED286の発光態様(明るさ等)を変化させることができ、遊技台の仕様変更等が容易である。
なお、本例では、遊技情報表示部126を構成する複数のLED286(第一の発光手段)と、その他の表示部(メダル投入可能表示部124、遊技開始表示部121、再遊技表示部122、メダル投入表示部129、貯留枚数表示部125、払出枚数表示部127)を構成する複数のLED286(第二の発光手段)を同一のLED基板288(第一の基板)に実装する例を示したが、本発明はこれに限定されず、複数のLED286を複数の異なる基板に実装してもよい。
したがって、例えば、黒色塗膜レジストが塗布された暗色領域288b(第一の領域。暗色の塗膜が形成されている領域)を、或る基板に形成し、白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a(第二の領域。明色の塗膜が形成されている領域)を、或る基板とは異なる別の基板に形成してもよい。
また、本例では、黒色塗膜レジストが塗布されたLED基板288の特定の領域を白色塗膜シルクで塗布している構成としたが、白色塗膜レジストが塗布されたLED基板において、特定の領域を黒色塗膜で塗布するようにしてもよい。
<状態表示LED/ユニット化>
図5は、リフレクタ284の熱カシメ部284dを含む、状態表示LED280の断面図である。
LED基板288は、内径w4のスルーホール288dと、リフレクタ284の熱カシメ部284dが挿入可能な内径w5(w5>w4)の挿通孔288cと、を有して構成される。このLED基板288の実装面には、幅w7,高さh4の複数のLED286が実装される。
リフレクタ284は、図4を用いて説明した複数種類の開口部284a~284cと、熱カシメ部284dと、を有して構成される。熱カシメ部284dは、リフレクタ284の厚み方向に延出形成された外径w5の棒状体からなる(図5には、加熱によって変形した後の熱カシメ部284dを示している)。
リフレクタ284の熱カシメ部284cを、LED基板288の挿通孔288dに挿入した後、熱カシメ部284dの先端部に熱を加えて軟化させ、加圧して潰すことで、熱カシメ部284dの先端部には、LED基板288の熱カシメ部284dの内径w5よりも大きな外径w6(w6>w5)を有する変形部284d2が形成される。
これにより、リフレクタ284は、LED基板288の実装面にカシメ固定され、リフレクタ284とLED基板288が一体化される。また、文字シート282は、リフレクタ284の開口部284a~284dを塞ぐようにして配置され、リフレクタ284の表面に貼付される。
すなわち、リフレクタ284(第一の区画部材)は、LED基板288(第一の基板)の実装面にカシメ固定され、文字シート282(第一の被照射部材)は、リフレクタ284(第一の区画部材)に取り付けられており、これにより、LED基板288(第一の基板)と、リフレクタ284(第一の区画部材)と、文字シート282(第一の被照射部材)は、ユニット化されている。
本例によれば、LED基板288(第一の基板)と、リフレクタ284(第一の区画部材)と、文字シート282(第一の被照射部材)は、ユニット化されているため、状態表示LED280の交換作業や、遊技台への組み込みを容易化することができ、作業効率を高めることができる。
なお、本例では、変形部284d2は、基板288の裏面よりも高さh5だけ突出した位置に形成されており、リフレクタ284とLED基板288に遊び(隙間)を持たせているが、変形部284d2をLED基板288の裏面に密着させてもよい。
<状態表示LED/変形例1>
次に、図6(a),同図(b)を用いて、変形例1に係る状態表示LED750について説明する。
図6(a)は、変形例1に係る状態表示LED750の断面図であり、図5に示す、状態表示LED280の断面図に相当する図面である。また、同図(b)は、同図(a)において符号Aで示す方向から見た状態表示LEDの底面図である。
なお、以降では、重複した説明を省略するために、図5を用いて説明した状態表示LED280と異なる構成についてのみ説明することとする。
状態表示LED750は、LED基板(第一の基板)751と、このLED基板751の実装面に配置された複数のLED(第二の発光手段)752と、この複数のLED752からの光が通る開口部(空間)753aが区画されたリフレクタ(第一の区画部材)753と、複数のLED752からの光が照射される文字シート(第一の被照射部材)754と、LED基板751の実装面とは反対側の面に配設されるカバー部材755と、LED基板751に実装されるLED752やその他の電子部品と電気的に接続されるコネクタ756(図6(b)にのみ図示)で構成されている。
LED基板751とカバー部材755には、変形前の熱カシメ部753aの外径w8よりもやや大きな内径w9(w9>w8)を有し、変形前の熱カシメ部753aが挿入可能な円柱状の挿通孔751a,755aが、それぞれ形成されている。
本例によれば、LED基板751とカバー部材755には、変形前の熱カシメ部753aの外径w8よりもやや大きな内径w9を有する挿通孔751a,755aが形成されているため、リフレクタ753の熱カシメ部753aを、LED基板751やカバー部材755に挿入し易くすることができ、状態表示LED750の組み立て時における作業効率を高めることができる上に、組み立て後にLED752やLED基板751から発生する熱等によって熱カシメ部753aが膨張した場合であっても、空隙によって熱カシメ部753aの膨張分の体積を吸収することができ、LED基板751やカバー部材755の破損を防止することができる。また、外径w8よりもやや大きな内径w9とすることで、「あそび」となる空間が僅かに形成されるために、遊技台の運搬時や振動が与えられた際にLED基板751やカバー部材755、リフレクタ753や熱カシメ部753a(熱カシメ部753aに至るまでの円柱状の棒状体も含む)等が破損してしまうリスクを低減することができる。
リフレクタ753の熱カシメ部753aは、リフレクタ753の厚み方向に延出形成された円柱状の棒状体からなる(図6(a)には、加熱によって先端部が変形した変形後の熱カシメ部753aを示している)。
変形前の熱カシメ部753aを、LED基板751の挿通孔751aとカバー部材755の挿通孔755aに挿入した後、熱カシメ部753aの先端部に熱を加えて軟化させ、加圧して潰すことで、熱カシメ部753aの先端部には、LED基板751の挿通孔751aとカバー部材755の挿通孔755aの内径w9よりも大きな外径w10(w10>w9)を有する変形部753a1が形成される。
これにより、リフレクタ753は、LED基板751とカバー部材755にカシメ固定され、リフレクタ753、LED基板751、および、カバー部材755が一体化される。また、文字シート754は、リフレクタ753の開口部753a等を塞ぐようにして配置され、リフレクタ753の表面に貼付される。
すなわち、リフレクタ753は、一方面側がLED基板751とカバー部材755にカシメ固定され、他方面側に文字シート754が取り付けられており、これにより、LED基板751、カバー部材755、リフレクタ753、LED752、および、文字シート754が、ユニット化される。
本例によれば、LED基板751、カバー部材755、リフレクタ753、LED752、および、文字シート754が、ユニット化されているため、状態表示LED750の交換作業や、遊技台への組み込みを容易化することができ、作業効率を高めることができる。
また、図6(b)に示すように、状態表示LED750のユニット(LED基板751、カバー部材755、リフレクタ753、LED752、および、文字シート754)は、底面視で、4つの角が面取りされた多角形形状からなり、熱カシメ部753aの変形部753a1は、LED基板751やカバー部材755の4つの角の内方にそれぞれ1つずつ配置されるとともに、LED基板751やカバー部材755の中央に1つ配置されている。
つまり、LED基板751やカバー部材755の外形に沿って設けられたカシメと、このカシメよりも内方に設けられたカシメによって固定された構造となっている。さらに、内方に設けられたカシメは、外方に設けられたカシメよりもコネクタ756の近傍に位置している。また、コネクタ756は状態表示LED750の中央ではなく、左右方向における右側寄りであり、上下方向における下側よりに位置しており、中央よりも上下左右の少なくともいずれかの一方側に偏心して配置されている。
本例によれば、状態表示LED750のユニットは、4つの角が面取りされた多角形形状からなるため、遊技台の取付部への組み込みを容易化することができ、作業効率を高めることができる。
また、熱カシメ部753aの変形部753a1を、LED基板751やカバー部材755の角部側(外方に位置するカシメ)と、LED基板751やカバー部材755の中央側(内方に位置するカシメ)とにすることで、LED基板751やカバー部材755のガタツキを抑制することができる。本例は、熱カシメ部753aの先端部とカバー部材755との間に空隙が設けられているところ、外方に位置するカシメに加えて、内方に位置するカシメをさらに設けることで安定性を向上させることができている。
また、内方に設けられたカシメは、外方に設けられたカシメよりもコネクタ756の近傍に位置することでハーネスを挿抜する際のガタツキの抑制にも寄与している。
また、コネクタ756を状態表示LED750における中央よりも上下左右の少なくともいずれかの一方側に偏心して配置することで、LED基板751をリフレクタ753から取り外す際の取っ手としても利用することができる。また、状態表示LED750を分解する際に、全ての熱カシメ部753aの変形部753a1を破壊することなく、一方側のみのカシメ部を破壊するだけで、LED基板751をリフレクタ753から取り外すことも可能である。
また、LED基板751の挿通孔751aの近傍に、信号を伝送する配線パターンや、所定電圧を供給する配線パターンが形成される場合、該挿通孔751aを避けてあるいは迂回して形成されるが、当該LED基板751の外方に迂回するのではなく、内方に迂回するように配線パターンを形成するようにしてもよい。具体的には、例えば、図6(b)では、当該LED基板751の外方に位置するカシメと、内方に位置するカシメがあるところ、外方に位置するカシメの近傍においては、配線パターンは基板の内方に迂回するように形成される(挿通孔751aと該挿通孔751aと最も近い基板の端部の間には配線パターンは形成しない)。
このようにすることで、基板の端部から挿通孔751aに向けて亀裂が生じた際に配線パターンが損傷することを防ぐことができる。配線パターンが損傷すると、信号や電圧を適切に伝達できなくなるだけでなく、抵抗が生じてしまって当該損傷箇所が発熱し発火するリスクが生じるところ、配線パターンを内方に迂回させることでこのようなリスクを軽減できる。また、LEDユニットを分解する際に、配線パターンが内方に迂回されることで、基板の端部側から工具を挿入できるので配線パターンを損傷させるのを防ぐことができる。
また、LED基板751は黒色、リフレクタ753は白色、コネクタ756は青色に、それぞれ着色されており、LED基板751、リフレクタ753、および、コネクタ756の色が異なっている。
本例によれば、リフレクタ753の交換作業等を行う場合に、熱カシメ部753aの変形部753a1を切断する際に、誤ってコネクタ756を切断してしまうようなことが無く、未然に作業ミス等を防ぐことができる。
なお、本例では、LED基板751の実装面とは反対側の面に、カバー部材755を配設する例を示したが、図5を用いて説明した状態表示LED280のように、カバー部材を設けなくてもよい。また、LED基板751は黒色、リフレクタ753は白色、コネクタ756は青色に着色する例を示したが、色の種類は特に限定されるものではなく、互いの色が異なっていることが好ましい。
<状態表示LED/変形例2>
次に、図6(c)を用いて、変形例2に係る状態表示LED760について説明する。
図6(c)は、変形例2に係る状態表示LED760の断面図であり、図6(a)に示す、状態表示LED750の断面図に相当する図面である。
本例では、リフレクタ763の変形前の熱カシメ部763aを、LED基板761の挿通孔761aに挿入した後、熱カシメ部763aの先端部に熱を加えて軟化させ、LED基板761を基端として、先端に向かって徐々に広がる側面視台形形状とすることで、熱カシメ部763aの先端部には、LED基板761の挿通孔761aの内径w11よりも大きな外径w12(w12>w11)を有する変形部763a1が形成される。
この変形部763a1は、先端からLED基板761までの空隙の高さh5が、中央部からLED基板761までの空隙の高さh6よりも大きくなっている(h5>h6)。
本例によれば、熱カシメ部763aの変形部763a1を、LED基板761を基端として、先端に向かって徐々に広がる側面視台形形状(拡開形状)としているため、リフレクタ763の交換等を行う場合に、刃物等の挿入が容易で熱カシメ部763aの変形部763a1の切断作業の効率が高まる一方で、変形部763a1の根元(変形部763a1とLED基板761の接点)においてリフレクタ763がLED基板761に強固に固定されるため、リフレクタ763をLED基板761によって安定的に支持することができる。
<内部構造>
次に、図7を用いて、スロットマシン100の内部構造について説明する。図7(a)は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図であり、同図(b)は、スロットマシン100の側断面図である。
本体101は、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、内部に主制御基板600(第一の基板。詳細は後述する)を収納した主基板収納ケース640(図13参照。詳細は後述)が配置され、この主基板収納ケース640の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主基板収納ケース640及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側には、内部に副制御基板650(第二の基板。詳細は後述する)を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。
そして、下方には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置(図示省略)等が配設されている。電源装置は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。
前面扉102は、本体101の左側にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、リール前照明250(詳細は後述)、液晶表示装置157、上部スピーカ272、これらの液晶表示装置157、スピーカ272等を制御する演出制御ユニット160等を設けている。また、図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路265等を設けている。
<リール前照明>
次に、図7(a),(b)を用いて、リール前照明250について説明する。
リール前照明250は、各リール110~112のリール帯(図7(b)には中リール111のリール帯111aのみ図示)を前方側(前面)から照らす(照明する)発光手段であり、本例では、前面扉102の背面における図柄表示窓113の上部に、リール110~112のリール帯に対向するように配設されている。
本例のリール前照明250は、リール110~112のリール帯の前面に向けて光を出射可能な複数のLEDと、これらのLEDの前方に配置される有色透明(本例では、乳白色)のレンズカバーと、を有して構成されている。
なお、リール前照明のレンズカバーが無い場合、または、レンズカバーが無色透明の部材である場合には、LEDから出射される光がリール110~112のリール帯に粒状に映り込んでしまい(いわゆる「点光り」)、リール110~112の見栄えが悪くなってしまったり、LEDから出射される光がうまく広がらずにリール帯全体を均一に照らすことができず、リール110~112の視認性が悪くなってしまったりするおそれがあることから、有色透明の部材からなるレンズカバーでLEDの前方を覆うことが好ましい。
なお、リール前照明250からリール帯までの最短距離L0と、後述するリールバックライト264からリール帯までの最短距離L1の関係は「最短距離L0<最短距離L1」となっており、リール前照明250の方がリールバックライト264よりもリール帯に近い位置関係となっている。
このように、リール前照明250はリール帯までの距離が近いことからも点光りしやすくなってしまうことから、レンズカバーを設けている。一方で、リールバックライト264はリール前照明250よりもリール帯までの距離を確保できており、LEDから出射される光が拡散する距離を有している点、また、後述するリフレクタ266によっても十分に光を拡散できているためレンズカバーは備えていない。
<リールバックライト>
次に、図7(b)と図8を用いて、リールバックライト264について説明する。
本例に係るスロットマシン100は、左リール110を備える左リール装置(図示省略)と、中リール111を備える中リール装置260(図7(b)参照)と、右リール112を備える右リール装置(図示省略)と、これらの3個のリール装置を内部に収容可能なリールフレーム262(図7(b)参照)と、を有して構成される。
なお、本例のスロットマシン100の左リール装置および右リール装置の構造は、中リール装置260の構造と同一であるため、ここでは、中リール装置260の説明を行い、左リール装置および右リール装置の説明は省略する。
中リール装置260は、中リール111と、この中リール111を回転駆動するリール駆動部(図示省略)と、中リール111のリール帯111a(第二の被照射部材)を後方側(背面)から照らす(照明する)リールバックライト264と、中リール111の回転位置を検知するためのリール検知部(図示省略)等を有して構成される。
中リール111は、複数種類の図柄が等間隔で印刷されたリール帯111aと、このリール帯111aの両側面を支持するリール枠111b等を有して構成される。リール帯111aは、矩形の帯状部材の長手方向の端部同士を接着して構成される平板リング状の部材である。
図8(a)は、リールバックライト264の正面図であり、同図(b)は、リールバックライト264の側面図であり、同図(c)は、リールバックライト264を構成する部材を分解して正面側から見た外観斜視図である。
リールバックライト264は、各リール110~112のリール帯を後方側(背面)から照らす(照明する)発光手段であり、本例では、リフレクタ266(第二の区画部材)と、このリフレクタ266の背面に着脱可能に取り付けられる照明基板268(第二の基板)と、リフレクタ266の側面に配設される化粧板270によって構成されている。
本例のリールバックライト264のリフレクタ266は、白色のプラスチックで形成されるが、リールバックライト264のリフレクタ266の材質は、特に限定されず、金属等であってもよいし、他の色の部材であってもよい。
リフレクタ266は、照明基板268(第二の基板)に実装された複数のLED268a(発光手段)からの光が通る空間が区画された部材であり、リフレクタ266には、光が通る空間として、正面側から背面側に通じる開口部266a~266cが縦方向に3つ並んで形成されている。
照明基板268には、この開口部266a~266cに対応する位置に、LED268a(発光手段)が6つずつ配置されている。LED268aは、照明基板268の実装面において白色塗膜シルクが塗布された明色領域268d(明色の塗膜が形成されている領域)に配置されている。
中リール装置260が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED268aは、中リール装置260に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置4~6の位置)に対応する位置に配置される。このような構造により、中リール111のリール帯111a(第二の被照射部材)の背面には、複数のLED268a(発光手段)からの光が照射される。
左リール装置(図示省略)が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED266aは、左リール装置に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置1~3の位置)に対応する位置に配置される。このような構造により、左リール110のリール帯(第二の被照射部材)の背面には、複数のLED268a(発光手段)からの光が照射される。
右リール装置(図示省略)が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED268aは、右リール装置に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置7~9の位置)に対応する位置に配置される。このような構造により、右リール112のリール帯(第二の被照射部材)の背面には、複数のLED268a(発光手段)からの光が照射される。
本例では、開口部266a~266cに対応する位置に、LED268aを6つずつ配置することにより、或る開口部から出射される光が、他の開口部から出射される光と干渉しないように構成されている。これにより、図柄表示窓113の複数の図柄位置のそれぞれに対して、光を均一に照射することができる。
例えば、全てのLED268aを点灯させることにより、遊技者に視認可能な図柄を背後から全て照らすことができる。また、LED268aの一部を点灯させることにより、遊技者に視認可能な図柄のうち、一部の図柄を背後から照らすことができる。なお、開口部やLEDの数や位置については、本例に限定されるものではない。
また、本例では、リフレクタ266において、上方の開口部266aの下面と、中央の開口部266bの上面および下面と、下方の開口部266cの上面に、所定の間隔ごとに複数のスリット(溝)266d~266gを設けている。これにより、LED268aから出射される光を前方に位置する図柄に均一に照射することができ、図柄の視認性を高めることができる。
また、上方の開口部266aの下面に設けているスリット266dと、中央の開口部266bの上面に設けているスリット266e、および、中央の開口部266bの下面に設けているスリット266fと、下方の開口部266cの上面に設けているスリット266gは、それぞれのスリットが形成された部位とスリットが形成されていない部位が上下方向において互い違いになるように(スリットの位置が開口部の仕切りの上下で一致しないように)配置している。このような構造により、隣接する開口部からスリットを介して出射される光同士が干渉しないように構成されている。
なお、リールバックライト264には、リフレクタ266やスリット(溝)266d~266gによって十分にかつ均一にリール帯を照らすことができているため、リール前照明250のようにレンズカバーは備えていないが、レンズカバーを備える構成としてもよく、これにより、リール帯を均一に照らせるようにでき、さらに、リール組立時や遊技台のメンテナンス時にリールバックライト264を直視することがないので、作業者の眩しさを軽減することができる。
<状態表示LEDとリールバックライトとの相違点>
次に、図3~図5を用いて説明した状態表示LED280と、図7と図8を用いて説明したリールバックライト264との相違点について説明する。
最初に、状態表示LED280とリールバックライト264の発光手段と被照射部材に着目すると、図7(b)に示す、リールバックライト264におけるLED268a(第二の発光手段)からリール帯(第二の被照射部材)までの最短距離L1は、図5に示す、状態表示LED280におけるLED286(第一の発光手段)から文字シート282(第一の被照射部材)までの最短距離L2よりも長い(L1>L2)。
次に、状態表示LED280とリールバックライト264の区画部材に着目すると、図7(a)に示す、リールバックライト264におけるリフレクタ266(第二の区画部材)の開口部266a~266c(区画された空間)の大きさ(開口面積)は、図4に示す、状態表示LED280におけるリフレクタ280(第一の区画部材)の開口部284a~284c(区画された空間)の大きさ(開口面積)よりも大きい。
本例によれば、リールバックライト264におけるLED268a(第二の発光手段)からリール帯(第二の被照射部材)までの最短距離L1は、状態表示LED280におけるLED286(第一の発光手段)から文字シート282(第一の被照射部材)までの最短距離L2よりも長く(L1>L2)、リールバックライト264におけるリフレクタ266(第二の区画部材)の開口部266a~266c(区画された空間)は、状態表示LED280におけるリフレクタ280(第一の区画部材)の開口部284a~284c(区画された空間)よりも大きく、LED268aは、照明基板268の実装面において白色塗膜シルクが塗布された明色領域268d(明色の塗膜が形成されている領域)に配置されているため、リール帯(第二の被照射部材)における点光りを抑制しながらリール帯(第二の被照射部材)の発光を目立たせることができる。
図9(a)は、状態表示LED280のLED基板288の正面図であり、同図(b)は、リールバックライト264の照明基板268の正面図である。
図9(a)に示すように、状態表示LED280のLED基板288(第一の基板)には、第一の被照射部材(文字シート282)への照射範囲や照射距離が小さい、複数のLED286が密集して配置され、LED基板288の実装面における空きスペースが限られていることから、LED基板288に実装されるLED286を識別するための識別情報(例えば、「LED1」という、部品名を示す文字や管理番号を示す数値等)や、LED286の配置場所を示す図形(例えば、四角枠)は印字されていない。
一方、図9(b)に示すように、リールバックライト264の照明基板268(第二の基板)には、第二の被照射部材(リール帯)への照射範囲や照射距離が大きい、複数のLED268aが所定の間隔を空けて配置され、照明基板268の実装面には比較的広い空きスペースがあることから、照明基板268に実装されるLED268aを識別するための識別情報268b(本例では、「LED1」~「LED6」という、部品名を示す文字や管理番号を示す数値)や、LED268aの配置場所を示す部品マーク268c(本例では、四角枠)が印字されている。
なお、照明基板268の実装面は、白色塗膜シルクが塗布された明色領域268dで構成されているのに対して、同じ実装面に印字された識別情報268bと部品マーク268cは、いずれも、白色とは異なる色(本例では、クリーム色)で印字されているため、識別情報268bと部品マーク268cを視認し易くすることができる上に、LED268aを正しい配置場所に実装することができる。
しかも、識別情報268bは、リフレクタ266(第二の区画部材)の開口部266a~266c(区画された空間)を通して正面側から視認可能な位置に印字されているため、LED268a(発光手段)に不具合が発生した場合に、当該不具合が発生したLED268a(発光手段)に対応する識別情報268bを容易に特定することができ、遊技店の店員等の利便性や、発光手段のメンテナンス性を高めることができる。
<状態表示LEDとリールバックライト/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、複数の発光手段と、第一の基板(例えば、図4に示すLED基板288)と、を備えた遊技台であって、前記複数の発光手段は、第一の状態(例えば、AT状態(操作ナビを報知する状態)、エラー状態(エラーコードを報知する状態))において発光可能な第一の発光手段(例えば、図4に示す、遊技情報表示部126のLED286)を含み、前記第一の発光手段は、前記第一の基板の実装面における第一の領域に配置される発光手段であり、前記第一の領域は、暗色の塗膜が形成されている領域(例えば、図4に示す、黒色塗膜レジストが塗布された暗色領域288b)であり、前記暗色の塗膜は、緑色とは異なる暗色の塗膜である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の発光手段は、第一の基板の実装面において暗色の塗膜が形成されている領域に配置されているため、外から入る光(外光)によって第一の発光手段の一部が反射し、第一の発光手段の消灯時に点灯しているかのように見えてしまうことを未然に防止することができ、正確な遊技情報を遊技者に提供することができ、遊技者に不利益を与えることを回避することができる。また、消灯時における微電流による第一の発光手段の微点灯(ゴースト点灯)を目立ちにくくすることができ、誤った表示によって遊技者に誤解を与えるような事態を回避することができる。
遊技店の環境は様々であるが、店内の照明が明るい場合、店内照明によって各種表示器の表示が見え難くかったり、点灯していないにもかかわらず点灯しているように見えたりするおそれがあり、遊技者や遊技店員の誤認を招きかねないが、本実施形態に係る遊技台によれば、店内照明による反射等による表示器の表示の誤認を防ぐことができる。
また、リール(例えば、図1に示すリール110~112)を停止可能な停止操作手段(例えば、図1に示すストップボタン137~139)を備え、前記第一の状態は、前記停止操作手段に対する有利な操作態様(例えば、押し順)を報知する状態であり、前記第一の発光手段は、前記有利な操作態様に対応する情報を報知する報知手段を構成する発光手段であってもよい。
このような構成とすれば、操作態様を報知していない状態において操作態様を報知しているかのような誤解が生じるのを未然に防止することができ、正確な情報を遊技者に提供することができ、遊技者に不利益を与えることを回避することができる。
また、前記第一の状態は、エラーを報知する状態であり、前記第一の発光手段は、前記エラーに対応する情報(例えば、エラーコード)を報知する報知手段を構成する発光手段であってもよい。
このような構成とすれば、エラーを報知していない状態においてエラーを報知しているかのような誤解が生じるのを未然に防止することができ、正確な情報を遊技者に提供することができ、遊技者に不利益を与えることを回避することができる。
また、前記複数の発光手段は、第二の状態(例えば、メダルを貯留している状態、メダルを払い出ししている状態)において発光可能な第二の発光手段(例えば、図4に示す、貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127のLED286)を含み、前記第二の発光手段は、前記第一の基板の実装面における第二の領域に配置される発光手段であり、前記第二の領域は、明色の塗膜が形成されている領域(例えば、図4に示す、白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a)であり、前記第二の領域は、前記第一の領域よりも大きい領域であり、前記第二の領域は、前記第一の領域に隣接して形成されている領域であってもよい。
また、前記複数の発光手段は、第二の状態(例えば、メダルを貯留している状態、メダルを払い出ししている状態)において発光可能な第二の発光手段(例えば、図4に示す、貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127のLED286)を含み、前記第二の発光手段は、前記第一の基板の実装面における第二の領域に配置される発光手段であり、前記第二の領域は、明色の塗膜が形成されている領域(例えば、図4に示す、白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a)であり、前記第二の状態となる頻度は、前記第一の状態となる頻度よりも高いものあってもよい。
このような構成とすれば、発光頻度の高い(表示の更新頻度が高い)第二の発光手段の視認性を高めることができ、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、前記第一の領域は、前記第二の領域に両側を挟まれた領域であるものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の領域(暗色の塗膜が形成されている領域)の一方側の第二の領域(明色の塗膜が形成されている領域)に配置された発光手段が、第一の領域(暗色の塗膜が形成されている領域)の他方側の第二の領域(明色の塗膜が形成されている領域)に配置された発光手段に影響を及ぼすことを回避することができ、発光手段による報知を見やすくすることができる。
また、第一の区画部材(例えば、図4,図5に示すリフレクタ284)と、第一の被照射部材(例えば、図4,図5に示す文字シート282)と、を備え、前記第一の区画部材は、前記第一の基板に実装された前記複数の発光手段からの光が通る空間(例えば、図8(b)に示す開口部284a~284c)が区画された部材であり、前記第一の区画部材は、前記第一の基板にカシメ固定(例えば、図5に示す熱カシメ部284dで固定)され、前記第一の被照射部材は、前記第一の基板に実装された前記複数の発光手段からの光が照射される部材であり、前記第一の被照射部材は、前記第一の区画部材に取り付けられ、前記第一の基板と前記第一の区画部材と前記第一の被照射部材は、ユニット化されているものであってもよい。
このような構成とすれば、ユニット化された第一の基板と第一の区画部材と第一の被照射部材の交換作業や、遊技台への組み込みを容易化することができ、作業効率を高めることができる。
また、第二の基板(例えば、図7(b),図8(c)に示す照明基板268)と、第二の区画部材(例えば、図7(b),図8(c)に示すリフレクタ266)と、第二の被照射部材(例えば、図7(a)に示すリール帯111a、レンズカバー、パネル)と、を備え、前記第二の基板は、前記複数の発光手段(例えば、図8(c)に示すLED268a)が実装された基板であり、前記第二の区画部材は、前記第二の基板に実装された前記複数の発光手段からの光が通る空間(例えば、図8(b)に示す開口部266a~266c)が区画された部材であり、前記第二の被照射部材は、前記第二の基板に実装された前記複数の発光手段からの光が照射される部材であり、前記第二の基板に実装された前記複数の発光手段から前記第二の被照射部材までの最短距離(例えば、図7(b)に示す最短距離L1)は、前記第一の基板に実装された前記複数の発光手段(例えば、図5に示すLED286)から前記第一の被照射部材(例えば、図5に示す文字シート282)までの最短距離(例えば、図5に示す最短距離L2)よりも長く(L1>L2)、前記第二の区画部材における区画された空間(例えば、図8(b)に示す開口部266a~266c)(の開口部の面積)は、前記第一の区画部材における区画された空間(例えば、図8(b)に示す開口部284a~284c)(の開口部の面積)よりも大きく、前記第二の基板の実装面における前記複数の発光手段が配置される領域は、明色の塗膜(例えば、図9(b)に示す、白色塗膜シルクが塗布された明色領域268d)が形成されている領域であってもよい。
このような構成とすれば、第二の被照射部材における点光りを抑制しながら第二の被照射部材の発光を目立たせることができる。
また、前記第二の基板は、前記第二の区画部材に着脱可能な基板であり、前記第二の基板の実装面には、該実装面における前記複数の発光手段のそれぞれに対応する識別情報(例えば、図9(b)に示す識別情報268b)が表示され、前記識別情報は、前記第二の区画部材における区画された空間を通して視認可能であってもよい。
このような構成とすれば、発光手段に不具合が発生した場合に、当該不具合が発生した発光手段に対応する識別情報を容易に特定することができ、利便性やメンテナンス性を高めることができる。
本例に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、複数の発光手段と、第一の基板(例えば、図4に示すLED基板288)と、を備えた遊技台であって、前記複数の発光手段は、第一の状態において発光可能な第一の発光手段(例えば、図4に示す、遊技情報表示部126のLED286)を含み、前記複数の発光手段は、第二の状態(例えば、メダルを貯留している状態、メダルを払い出ししている状態)において発光可能な第二の発光手段(例えば、図4に示す、貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127のLED286)を含み、前記第一の状態は、停止操作手段への操作態様に関する情報を報知する状態(例えば、AT状態(操作ナビを報知する状態))であり、前記第二の状態となる頻度は、前記第一の状態となる頻度よりも高く、前記第一の発光手段の周囲は、緑色とは異なる暗色の塗膜による第一の領域(例えば、図4に示す、黒色塗膜レジストが塗布された暗色領域288b)で形成され、前記第二の発光手段の周囲は、明色の塗膜による第二の領域(例えば、図4に示す、白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a)で形成され、前記第二の領域は、前記第一の領域よりも大きい領域であり、前記第二の領域は、前記第一の領域に隣接して形成されている領域であり、前記第一の領域は、前記第二の領域に両側を挟まれた領域である、ことを特徴とする遊技台である。
また、本例に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、複数の発光手段と、第一の基板(例えば、図4に示すLED基板288)と、を備えた遊技台であって、前記複数の発光手段は、第一の状態において発光可能な第一の発光手段(例えば、図4に示す、遊技情報表示部126のLED286)を含み、前記複数の発光手段は、第二の状態(例えば、メダルを貯留している状態、メダルを払い出ししている状態)において発光可能な第二の発光手段(例えば、図4に示す、貯留枚数表示部125や払出枚数表示部127のLED286)を含み、前記第一の状態は、エラーに対応する情報を報知する状態(例えば、エラー状態(エラーコードを報知する状態))であり、前記第二の状態となる頻度は、前記第一の状態となる頻度よりも高く、前記第一の発光手段の周囲は、緑色とは異なる暗色の塗膜による第一の領域(例えば、図4に示す、黒色塗膜レジストが塗布された暗色領域288b)で形成され、前記第二の発光手段の周囲は、明色の塗膜による第二の領域(例えば、図4に示す、白色塗膜シルクが塗布された明色領域288a)で形成され、前記第二の領域は、前記第一の領域よりも大きい領域であり、前記第二の領域は、前記第一の領域に隣接して形成されている領域であり、前記第一の領域は、前記第二の領域に両側を挟まれた領域である、ことを特徴とする遊技台である。
<制御部>
次に、図10を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、主として遊技に関する制御を行う主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主として演出に関する制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0~65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、および、リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123)や、状態表示LED286のメダル投入可能表示部124、遊技開始表示部121、再遊技表示部122、メダル投入表示部129、貯留枚数表示部125、遊技情報表示部126、払出枚数表示部127を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路651にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には、入力インタフェースを介して、シャッタ163の位置を検知可能なシャッタセンサ428と、演出ボタン156の押下操作を検知可能な演出ボタンセンサ430と、を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428と演出ボタンセンサ430の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157(以下、「液晶表示装置157」ともいう。)の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<主制御基板>
次に、図11を用いて、主制御基板600(第一の基板)について説明する。図11(a)は、識別基板610を切り離す前の主制御基板600の平面図であり、同図(b)は、識別基板610を切り離した後の主制御基板600の平面図である。
主制御基板600は、本発明に係る「第一の基板」の一例である。したがって、本発明に係る「第一の基板」は、主制御部300を構成する基板に限定されず、図10を用いて説明した第1副制御部400や第2副制御部500等を構成する基板であってもよいし、遊技台に搭載される、その他の基板であってもよい。また、遊技台が「第一の基板」に相当する基板を複数備えていてもよい。
主制御基板600は、長方形形状の板状体からなる基材602と、この基材602の一方の面に形成されるパターン配線(図示省略)およびソルダーレジスト層604(以下、「レジスト層604」とも呼称し、第一のレジスト層に相当する)と、基材602の一方の面に実装される複数種類の部品606と、基材602の一方の面の所定領域(パターン配線やレジスト層604が形成されていない領域)に印刷される識別情報608と、この識別情報608と異なる識別情報622を有する識別基板610と、を有して構成される。また、基材602の端部からレジスト層604の端部までは間隙が設けられている。
本例によれば、識別情報608がパターン配線やレジスト層604が形成されていない領域に印刷されているため、レジスト層604に他の情報(部品名等)が印字等されている場合であっても、識別情報608の視認性を高めることができ、利便性を高めることができる。
主制御基板600の識別情報608は、遊技台の製造メーカを特定可能な情報を含む識別情報であり、本例では、識別情報608として、スロットマシン100の製造メーカ名(本例では、BBB社)と、主制御基板600の識別番号(本例では、XXX-YYY)が、基材602の一方の面に印刷されている。
なお、本発明に係る「識別情報」は、遊技台の製造メーカを特定可能な情報を含む識別情報であればよく、例えば、スロットマシン100の製造メーカ名だけでもよいし、スロットマシン100の製造メーカ名や主制御基板600の識別番号に加えて、主制御基板600の製造年月日等の情報を含む識別情報であってもよいし、二次元コードや記号等の文字以外の情報を含む識別情報であってもよい。
<主制御基板/基板収容凹部>
次に、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)について説明する。
主制御基板600の右側面(正面視右側の短辺)には、識別基板610を内部に収容可能な大きさの凹部であって、主制御基板600の右側の短辺から内方に向かって切り欠かれた正面視略逆コの字形状の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)が形成されている。
基板収容凹部612(第一の形状の凹部)は、主制御基板600の右側の短辺から内方に向かって延びる2つの側壁612aと、この2つの側壁612aを繋ぐ底面612bで構成される。
底面612bの幅w1は、側壁612aの高さh1よりも長く(w1>h1)、底面612bと平行な方向(主制御基板600の短手方向)が、基板収容凹部612の長手方向であり、側壁612aと平行な方向(主制御基板600の長手方向)が、基板収容凹部612の短手方向である。
側壁612aの高さh1は、識別基板610の高さh2よりもやや高く、底面612bの幅w1は、識別基板610の幅w2よりもやや広い幅とされ、基板収容凹部612の内側空間には、識別基板610の全体が収容され、基板収容凹部612の底面612bと、識別基板610の対向する一辺は、破断部616を介して切断可能に連結されている。
識別基板610は、基板収容凹部612に収容された状態において、その上面(基板収容凹部612と反対側の面)が、基板収容凹部612が形成された面(主制御基板600の右側面)と、略面一となるように構成されている。
本例によれば、識別基板610は、主制御基板600の基板収容凹部612に収容されているとともに、この基板収容凹部612に収容された状態において、その上面が、主制御基板600の右側面と、略面一となるように構成されているため、主制御基板600の搬送時等において、識別基板610が他の部材等に触れることを防止することができ、利便性を高めることができる。
なお、本発明に係る「第一の形状の凹部」は、本例に係る基板収容凹部612に限定されず、例えば、底面612bの幅w1は、側壁612aの高さh1よりも短く(w1<h1)てもよいし、底面612bの幅w1は、側壁612aの高さh1と同じ(w1=h1)であってもよいし、矩形状以外の形状(例えば、曲面形状等)であってもよい。
<主制御基板/識別基板>
次に、主制御基板600の識別基板610について説明する。
識別基板610は、パターン配線やレジスト層が形成されていない基板であり、長方形形状の板状体からなる基材620と、この基材620の一方の面の所定領域(パターン配線やレジスト層が形成されていない領域)に印刷される識別情報622と、を有して構成される。
識別基板610の識別情報622は、遊技台の製造メーカを特定可能な情報を含む識別情報であり、本例では、識別情報622として、スロットマシン100の製造メーカ名(本例では、AAA社)と、主制御基板600の識別番号(本例では、XXX-YYY)が、基材620の一方の面に印刷されている。
なお、本発明に係る「識別情報」は、遊技台の製造メーカを特定可能な情報を含む識別情報であればよく、例えば、スロットマシン100の製造メーカ名だけでもよいし、スロットマシン100の製造メーカ名や主制御基板600の識別番号に加えて、主制御基板600の製造年月日等の情報を含む識別情報であってもよいし、二次元コードや記号等の文字以外の情報であってもよい。
<主制御基板/破断部>
次に、主制御基板600の破断部616について説明する。
図11(a)に示すように、破断部616は、主制御基板600の基材602と、識別基板610の基材620の連結部分に、所定間隔で複数のスリット(ミシン目)を形成した部位であり、識別基板610を、主制御基板600の基材602から切り離すことを容易にするための部位である。
破断部616を人の手によって(または、ペンチ等の工具を用いて)切断することで、図11(b)に示すように、識別基板610を、主制御基板600の基材602から切り離すことが可能である。
図11(a)を用いて説明したように、識別基板610を切り離す前の主制御基板600は、主制御基板600の識別情報618(スロットマシン100の製造メーカ名:BBB社)と、識別基板610の識別情報622(スロットマシン100の製造メーカ名:AAA社)の2種類の識別情報を有するため、遊技台の製造メーカを特定することができない。
しかしながら、図11(b)に示すように、識別基板610を主制御基板600の基材602から切り離すことによって、主制御基板600には、識別情報618(スロットマシン100の製造メーカ名:BBB社)だけが残存することになり、主制御基板600(第一の基板)は、破断部616が切断されることで遊技台の製造メーカ(本例では、BBB社)が特定可能となる基板である。
系列会社を複数有する場合は、各系列会社分の基板を製造すると、その分、製造コストがかかってしまうが、本例によれば、一の基板製品部分において1社以上の会社名を表記しておき、各系列会社にて遊技台を製造・組み立てをする段階で、自社の会社名だけを残したり、不要な会社名を削除したりできるようにして製造コストの削減を図りつつ、組み立て時や点検時に不具合が生じない遊技台を提供することができる。
なお、本発明に係る「破断部」の形状等は、本例に限定されず、例えば、スリットは一つであってもよいし、スリット(ミシン目)に代えて、Vカットを採用してもよい。すなわち、識別基板を主制御基板の基材から切り離すことが可能な部位であればよい。
<主制御基板/アダプタ収容凹部>
次に、主制御基板600のアダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)について説明する。
主制御基板600の左側面(正面視左側の短辺)には、一または複数のアダプタ624を内部に収容可能な大きさを有する凹部であって、主制御基板600の左側の短辺から内方に向かって切り欠かれた正面視略コの字形状のアダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)が形成されている。
アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)は、主制御基板600の左側の短辺から内方に向かって延びる2つの側壁614aと、この2つの側壁614aを繋ぐ底面614bで構成される。
底面614bの幅w3は、側壁614aの高さh3よりも長く(w3>h3)、底面614bと平行な方向(主制御基板600の短手方向)が、アダプタ収容凹部614の長手方向であり、側壁614aと平行な方向(主制御基板600の長手方向)が、アダプタ収容凹部614の短手方向である。
アダプタ収容凹部614の底面614bには、所定の間隔を空けて、光ファイバ等のコネクタ等が接続可能なアダプタ624が2つ配設されている。
なお、本発明に係る「第二の形状の凹部」は、本例に係るアダプタ収容凹部614に限定されず、例えば、底面614bの幅w3は、側壁614aの高さh3よりも短く(w3<h3)てもよいし、底面614bの幅w3は、側壁614aの高さh3と同じ(w3=h3)であってもよいし、矩形状以外の形状(曲面形状等)であってもよい。
<主制御基板/基板収容凹部とアダプタ収容凹部>
主制御基板600における基板収容凹部612(第一の形状の凹部)とアダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)の形状を比較すると、図11(b)に示すように、基板収容凹部612の側壁612aの高さh1は、アダプタ収容凹部614の側壁614aの高さh3よりも高く(h1>h3)、基板収容凹部612の底面612bの幅w1は、アダプタ収容凹部614の底面614bの幅w3よりも狭く(w1<w3)、基板収容凹部612とアダプタ収容凹部614は、互いの形状が異なっている。
本例によれば、形状が異なる凹部を備えるという特徴点を有するため、基板の識別が容易になるとともに、基板の向きを正しく認識することが可能となり、基板の取付時等における作業性を高めることができ、基板の取り付けミスを未然に防止することができる。
遊技台の製造工程においては、基板製品となった状態のものを各種基板ケースで覆い、遊技台内に設置・固定・取付がなされている。しかしながら、基板製品は外形が類似しているものが多く、遊技台の製造・組み立て時において取り付けミスが生じたり、取り付けミスまでは至らないものの、取り付ける基板を迷ってしまい作業時間を費やしてしまったりすることがあるが、本例によれば、基板の見分けをつきやすくして、遊技台の製造組み立て時における工程を簡素化することができる。
また、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の側壁612aの高さh1は、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)の側壁614aの高さh3よりも高く(h1>h3)、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の底面612bは、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)の底面614bよりも、主制御基板600の内方に位置するため、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)に収容される識別基板610の切断が容易となり、作業性を高めることができる。
次に、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)とレジスト層604(第一のレジスト層)の位置関係と、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)とレジスト層604(第一のレジスト層)の位置関係に着目すると、図11(b)に示すように、基板収容凹部612の底面612b(第一の形状の破断面)からレジスト層604の端部までの最短距離x1は、アダプタ収容凹部614の底面614bからレジスト層604の端部までの最短距離x2よりも長く(x1>x2)なるように構成している。
換言すれば、主制御基板600においては、基板収容凹部612とレジスト層604の第一の方向(主制御基板600の長手方向)における最短距離x1が、アダプタ収容凹部614とレジスト層604の第一の方向(主制御基板600の長手方向)における最短距離x2よりも長く(x1>x2)なるように構成している。
本例によれば、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の底面612b(第一の形状の破断面)からレジスト層604(第一のレジスト層)までの最短距離x1は、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)の底面614bからレジスト層604(第一のレジスト層)までの最短距離x2よりも長い(x1>x2)ため、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)からレジスト層までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)に形成された破断部616の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具がレジスタ層やパターン配線に触れてしまうことを回避することができ、主制御基板の破損等を未然に防止することができる。
また、このように、破断部616を備えていない箇所(例えば、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部))におけるレジスト層604の端部までの最短距離x2よりも、破断部616を備えている箇所におけるレジスト層604の端部までの最短距離x1を長くすることで、破断部616からの切断時の応力や歪みによってレジスト層やパターン配線に亀裂が生じにくくすることができる。
また、本例では、破断部616からの切断時の応力や歪みによってレジスト層やパターン配線に亀裂が生じにくくするために、図11(b)に示すように、基板収容凹部612の底面612b(第一の形状の破断面)からレジスト層604の端部までの最短距離x1は、主制御基板600の長辺(長辺そのものも当該基板の断面と言える)の一方からレジスト層604の端部までの最短距離z1よりも長く(x1>z1)なるように構成しているが、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)からレジスト層604までのクリアランス(作業空間)を確保するために、基板収容凹部612の底面612b(第一の形状の破断面)からレジスト層604の端部までの最短距離x1は、主制御基板600の長辺の一方からレジスト層604の端部までの最短距離z1よりも短く(x1<z1)なるように構成してもよい。このような構成は、本実施形態に限らず、第二の形状の凹部を備えていない基板にも適用できる。
また、本例では、破断部616からの切断時の応力や歪みによってレジスト層やパターン配線に亀裂が生じにくくするために、図11(b)に示すように、基板収容凹部612の底面612b(第一の形状の破断面)からレジスト層604の端部までの最短距離x1は、主制御基板600の短辺の一方からレジスト層604の端部までの最短距離z2よりも長く(x1>z2)なるように構成しているが、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)からレジスト層604までのクリアランス(作業空間)を確保するために、基板収容凹部612の底面612b(第一の形状の破断面)からレジスト層604の端部までの最短距離x1は、主制御基板600の短辺(短辺そのものも当該基板の断面と言える)の一方からレジスト層604の端部までの最短距離z2よりも短く(x1<z2)なるように構成してもよい。このような構成は、本実施形態に限らず、第二の形状の凹部を備えていない基板にも適用できる。
また、本例では、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の側壁612aからレジスト層604(第一のレジスト層)の端部までの最短距離y1は、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)の側壁614aからレジスト層604(第一のレジスト層)の端部までの最短距離y2よりも長く(y1>y2)なるように構成している。
換言すれば、基板収容凹部612とレジスト層604の第二の方向(主制御基板600の短手方向)における最短距離y1が、アダプタ収容凹部614とレジスト層604の第二の方向(主制御基板600の短手方向)における最短距離y2よりも長く(y1>y2)なるように構成している。
本例によれば、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の側壁612aからレジスト層604(第一のレジスト層)までの最短距離y1は、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)の側壁614aからレジスト層604(第一のレジスト層)までの最短距離y2よりも長い(y1>y2)ため、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)からレジスト層までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)に形成された破断部616の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具がレジスタ層やパターン配線に触れてしまうことを回避することができ、主制御基板の破損等を未然に防止することができる。
また、このように、破断部616を備えていない箇所(例えば、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部))におけるレジスト層604の端部までの最短距離y2よりも、破断部616を備えている箇所におけるレジスト層604の端部までの最短距離y1を長くすることで、破断部616からの切断時の応力や歪みによってレジスト層やパターン配線に亀裂が生じにくくすることができる。
なお、本例では、第一の方向(主制御基板600の長手方向)および第二の方向(主制御基板600の短手方向)の両方向において、基板収容凹部612からレジスト層604までの最短距離を、アダプタ収容凹部614からレジスト層604までの最短距離よりも長くしたが、本発明はこれに限定されず、第一の方向(主制御基板600の長手方向)および第二の方向(主制御基板600の短手方向)のいずれか一方の方向にのみ適用してもよい。
<主制御基板/部品>
次に、主制御基板600に実装される部品606について説明する。
主制御基板600に実装される部品606としては、上述のアダプタ収容凹部614に配設されたアダプタ624のほか、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品606a(606a1,606a2)、コネクタ606b、IC606c等が挙げられる。
図11(b)に示す例では、主制御基板600の基板収容凹部612の近傍には、複数の受動部品606a(606a1,606a2)やIC606c等が配設されている。
複数の受動部品606aのうちの一の受動部品606a1(第一の受動部品)の長手方向は、基板収容凹部612の長手方向と同じ方向であり、複数の受動部品606aのうちの一の受動部品606a2(第二の受動部品)の長手方向は、基板収容凹部612の長手方向と異なる方向であって、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の長手方向に直交する方向である。
本例によれば、複数の受動部品606aのうちの一の受動部品606a1(第一の受動部品)の長手方向は、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の長手方向(識別基板610の長手方向)と同じ方向であるため、破断部616を切断する際に基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の長手方向に加わる応力が、主制御基板600(第一の基板)に実装される受動部品606a1(第一の受動部品)に与える影響を低減することができ、受動部品606a1(第一の受動部品)の破損を防止することができる。
また、図11(b)に示す例では、主制御基板600のアダプタ収容凹部614の近傍にも、複数の受動部品606a(606a1,606a2)やIC606c等が配設されている。
なお、これらの受動部品は、図11に示すように本体部の両端からリードが延出しているアキシャル部品である。また、本実施形態や後述する変形例において、受動部品の位置関係について述べているが、これに限らず、受動部品に含まれるアキシャル部品であったり、能動部品に含まれる制御ICであったりしてもよく、当該部品において長手方向と短手方向が存在するような部品が含まれる。
ここで、基板収容凹部612と受動部品606a1の位置関係と、アダプタ収容凹部614と受動部品606a2の位置関係に着目すると、基板収容凹部612から受動部品606a1までの最短距離x3は、アダプタ収容凹部614から受動部品606a2までの最短距離x4よりも長く(x3>x4)なるように構成している。
本例によれば、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)から受動部品606a1(第一の受動部品)までの最短距離x3は、アダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)から受動部品606a2(第二の受動部品)までの最短距離x4よりも長い(x3>x4)ため、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)から受動部品606a1(第一の受動部品)までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)に形成された破断部616の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具が受動部品606a1(第一の受動部品)に触れてしまうことを回避することができ、受動部品606a1(第一の受動部品)の破損等を未然に防止することができる。
なお、基板収容凹部612から受動部品606a1までの最短距離x3が、アダプタ収容凹部614から受動部品606a2までの最短距離x4よりも短く(x3<x4)なるように構成してもよく、このような構成とすれば、破断部を有する端部から近い部品は、切断時にストレスがかかる方向に対して、部品の長手方向が直交することになるため、部品の破損を防ぐことができる。
また、基板収容凹部612の長手方向と受動部品606a2の長手方向は、異なる方向であり、基板収容凹部612から受動部品606a2までの最短距離x3´は、基板収容凹部612から受動部品606a1までの最短距離x3よりも長く(x3´>x3)なるように構成している。また、これらの最短距離は「x3<x4<x3´」となっており、基板収容凹部612からアダプタ収容凹部614近傍の受動部品606a2までの最短距離αは、x3´よりも長い距離を介していることが図11より見取れており、基板にかかるストレス方向と平行になっている部品は、破断部から遠い箇所に配置されている。なお、最短距離x3´は底面612bの仮想延長線上における当該基板の長辺と平行な線の距離であるが、基板収容凹部612から受動部品606a2に向けた斜めの線における距離としてもよい。
本例によれば、受動部品606a2(第二の受動部品)の長手方向は、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)と異なる方向であり、受動部品606a2(第二の受動部品)は、破断部616を切断する際に基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の長手方向に加わる応力の影響を受けやすいが、受動部品606a2(第二の受動部品)を、受動部品606a1(第一の受動部品)よりも、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)から遠い位置に配置することで、受動部品606a2(第二の受動部品)の破損を防止することができる。
つまり、破断部616を切断する際の基板におけるストレスがかかる方向(図11においては主制御基板600の長手方向)と、部品の長手方向が同じ方向である場合には、破断部616から遠ざけて配置することで、部品の破損を防ぐことができる。
<主制御基板/破断面>
次に、主制御基板600の破断面について説明する。
主制御基板600の基材602の外縁や、識別基板610の基材620の外縁には、それぞれの基板を成形する際にルーター加工等による破断によって生じたバリ(図示省略。以下、「成形時バリ」と称する場合がある。)が形成されており、主制御基板600(第一の基板)と識別基板610は、それぞれ、成形時バリが生じた破断面(第三の形状の破断面)を有する基板である。
一方、図11(b)に示すように、識別基板610を、主制御基板600の基材602から切り離した場合、主制御基板600の基材602と、識別基板610の基材620には、それぞれ、破断部616が2つに破断(分離)された際に生じるバリ(以下、「破断時バリ」と称する場合がある。)632が形成される(残存する)。すなわち、切り離した後の主制御基板600と識別基板610は、それぞれ、成形時バリが生じた破断面(第三の形状の破断面)に加えて、破断時バリ632が生じた破断面(第一の形状の破断面)を有する基板となる。
破断時バリ632は、破断部616をスリット(ミシン目)で2つに破断(分離)した際に残存するバリであり、複数の凸部632a(第一の凸部)で構成される。この破断時バリ632の凸部632aは、成形時バリよりも凹凸が大きなバリであり、成形時バリが生じた破断面(第三の形状の破断面)は、破断時バリ632が生じた破断面(第一の形状の断面)よりも粗い凹凸(形状の大きな凹凸)を有する。
破断時バリ632が生じた破断面(第一の形状の破断面)は、識別基板610を主制御基板600の基材602から切り離した場合に、主制御基板600の本体側に残存する破断面であることから、成形時バリが生じた破断面(第三の形状の破断面)よりも主制御基板600の内方に位置する破断面である。
本例によれば、破断時バリ632が生じた破断面(第一の形状の破断面)は、成形時バリが生じた破断面(第三の形状の破断面)よりも内方に位置するため、第一の形状の凹部からレジスト層までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、第一の形状の凹部に形成された破断部の切断が容易となり、作業性を高めることができる。また、粗い破断面が主制御基板の内方に位置するため、粗い破断面が主制御基板の外方に露出している場合に比べ安全性を高めることができる。
<副制御基板(第二の基板)>
次に、図12を用いて、副制御基板650(第二の基板)について説明する。図12は、副制御基板650の平面図である。
副制御基板650は、本発明に係る「第二の基板」の一例である。したがって、本発明に係る「第二の基板」は、第1副制御部400を構成する基板に限定されず、図10を用いて説明した主制御部300や第2副制御部500等を構成する基板であってもよいし、遊技台に搭載される、その他の基板であってもよい。また、遊技台が「第二の基板」に相当する基板を複数備えていてもよい。
副制御基板650は、長方形形状の板状体からなる基材652と、この基材652の一方の面に形成されるパターン配線(図示省略)およびレジスト層654(第二のレジスト層)と、基材652の一方の面に実装される複数種類の部品656とを有して構成される。
<副制御基板/破断面>
次に、副制御基板650の破断面について説明する。
副制御基板650の基材652の長手方向および短手方向の各辺の一部には、基材652を成形する際にルーター加工等による破断によって生じたバリ658(以下、「成形時バリ658」と称する場合がある。)が形成されており、副制御基板650(第二の基板)は、成形時バリ658が生じた第一の破断面650a(第二の形状の破断面)と、成形時バリ658が生じていない第二の破断面650bと、を有する基板である。
なお、副制御基板650は、主制御基板600が備える識別基板610に相当する基板や、主制御基板600が備える破断部616に相当する破断部を備えない基板である。
副制御基板650の成形時バリ658は、副制御基板650の基材652を成形する際にルーター加工等による破断によって生じたバリであり、複数の凸部658a(第二の凸部)で構成される。この成形時バリ658は、図11を用いて説明した主制御基板600(第一の基板)の破断時バリ632(主制御基板600の破断部616をスリット(ミシン目)で2つに破断(分離)した際に残存するバリ)よりも凹凸が小さなバリであり、成形時バリ658が生じた破断面660(第二の形状の破断面)は、破断時バリ632が生じた破断面(第一の形状の断面)よりも細かい凹凸(形状の小さな凹凸)を有する。
ここで、主制御基板600の基板収容凹部612とレジスト層604の位置関係と、副制御基板650の第一の破断面650aとレジスト層654の位置関係に着目すると、図11(b)に示す、主制御基板600の基板収容凹部612の底面612bからレジスト層604までの最短距離x1は、図12に示す、副制御基板650の第一の破断面650aからレジスト層654までの最短距離x5よりも長く(x1>x5)なるように構成している。
本例によれば、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の底面612b(第一の形状の破断面)からレジスト層604(第一のレジスト層)までの最短距離x1は、副制御基板650の第一の破断面650a(第二の形状の破断面)からレジスト層654(第二のレジスト層)までの最短距離x5よりも長い(x1>x5)ため、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)からレジスト層までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)に形成された破断部616の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具がレジスタ層やパターン配線に触れてしまうことを回避することができ、主制御基板の破損等を未然に防止することができる。
また、図12に示すように、副制御基板650の第一の破断面650aからレジスト層654までの最短距離x5は、第二の破断面650bからレジスト層654までの最短距離x6よりも長く(x5>x6)なるように構成している。このような構成とすれば、基板成形時に捨て板や隣り合った基板を分離させる際に、レジスト層に亀裂を生じにくくすることができる。
<主基板収納ケース>
次に、図13と図14を用いて、主基板収納ケース640(642,644)の構成について説明する。
図13は、主基板収納ケース640と主制御基板600を示した分解斜視図であり、図14(a)は、主制御基板600を収容した状態の主基板収納ケース640を基板収容体642側から見た平面図である。
また、図14(b)は、同図(a)におけるA-A線に沿う断面図であり、同図(c)は、同図(b)に対応する従来の基板の構造を示した断面図である。
図13に示すように、主基板収納ケース640は、底面が略矩形の角皿状である基板収容体642(収容体)と、この基板収容体642の内部の空間を覆うように配置される蓋体644と、を組み合わせて構成される箱体となっている。
この主基板収納ケース640の内部の空間には、主制御基板600が、ネジ646によって基板収容体642に固定された状態で収納される。基板収容体642および蓋体644は、それぞれ透光性の樹脂から構成されており、主基板収納ケース640の内部に収納された主制御基板600を、主基板収納ケース640を通して外部から視認することが可能となっている。
基板収容体642の下側縁には、門型のヒンジ部642bが2箇所に設けられている。そして、蓋体644の下側縁には、このヒンジ部642bと係合するフック状のフック部644aが2箇所に設けられ、上側縁の左右両端部には、基板収容体642の上側縁と係止する係止舌片644bがそれぞれ設けられている。
従って、主基板収納ケース640を組み立てる場合には、まず、蓋体644のフック部644aを基板収容体642のヒンジ部642bに係合させ、次に、ヒンジ部642bを中心に蓋体644を揺動させて基板収容体642と蓋体644を組み合わせるとともに、蓋体644の係止舌片644bを、基板収容体642の上側縁の係止孔に係止させることで、蓋体644を基板収容体642に固定する。
図13に示すように、基板収容体642の内側空間の正面視左側における、主制御基板600のアダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)に対応する位置には、2つのリブ642a(凸部)が形成されており、図14(a)に示すように、この2つのリブ642aは、主制御基板600を基板収容体642に収容した状態では、それぞれが、主制御基板600のアダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)の2つの側壁614aに嵌合される。
本例によれば、主基板収納ケース640は、主制御基板600(第一の基板)のアダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)に嵌合(当接)可能なリブ642aを備えるため、主制御基板600(第一の基板)の収容時には、主制御基板600(第一の基板)を正しい位置に正しい向きで収容することができ、基板の取り付けミス等を防止することができる上に、主制御基板600(第一の基板)の収容後は、主制御基板600(第一の基板)を確実に保持することができるため、アダプタ624からのコネクタの挿抜時等における主制御基板600(第一の基板)のガタツキを抑えることができる。
また、上述の通り、主制御基板600の基板収容凹部612とアダプタ収容凹部614は、形状が異なっており、基板収容凹部612の底面612bの幅w1は、アダプタ収容凹部614の底面614bの幅w3よりも狭い(w1<w3)ため、2つのリブ642aは、主制御基板600の基板収容凹部612の2つの側壁614aには、嵌合できない構造となっている。
本例によれば、基板収容体642(収容体)の2つのリブ642aは、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の2つの側壁614aには、嵌合できないため、主制御基板600の収容時には、主制御基板600を正しい位置に正しい向きで収容することができ、基板の取り付けミス等を防止することができる。
一方、図13に示すように、基板収容体642の内側空間の正面視右側における、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)に対応する位置には、リブ等が配設されておらず、図14(a)に示すように、主制御基板600を基板収容体642に収容した状態では、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の上方および下方に空隙(何も配設されていない空間、以下「空隙領域」とも言う)が形成されるように構成されている。
このため、図14(b)に示すように、主基板収納ケース640の基板収容体642および蓋体644のいずれの側からも、基板収容凹部612を介して、主制御基板600に配設された部品(例えば、IC606c)を視認可能である。
なお、IC606cは基板収容凹部612(第一の形状の凹部)の近傍に配置された部品である。また、IC606cは、チップ本体部をソケット部に嵌合させることが可能な部品でもある。また、IC606cは、空隙領域からその短辺側を視認可能であるが、IC606cを縦向きに配置して長辺側から視認できるようにしてもよく、なお、この場合は空隙領域からIC606cの長辺全体を視認可能に基板収容凹部612(第一の形状の凹部)が形成されてもよいし、IC606cが配設されてもよいし、IC606cの長辺側の一部から視認できるようにしてもよい。
また、IC606cと基板収容凹部612(第一の形状の凹部)との間には他の部品が配置されていないようにしてもよく、このようにすることで、空隙領域からのIC606cの視認性を阻害しないようにできる。なお、IC606cと基板収容凹部612(第一の形状の凹部)との間には他の部品が配置される場合には、該他の部品は、IC606cよりも背が低い部品であることで、空隙領域からの視認性を確保できる。なおこの場合、識別基板610を破断させたときに他の部品が破損する可能性があるが、IC606cの破損は防ぐことができ、他の部品が破損されたことで不良基板であることを識別することができる。
本例によれば、基板の視認が容易となり、基板に不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、メンテナンス性や作業性を高めることができる。
<主制御基板/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図11に示す主制御基板600)を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、第一の形状の凹部(例えば、図11に示す基板収容凹部612)を有する基板であり、前記第一の基板は、第二の形状の凹部(例えば、図11に示すアダプタ収容凹部614)を有する基板であり、前記第一の形状の凹部と前記第二の形状の凹部は、異なる形状である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、基板(第一の基板)が、形状が異なる凹部を備えるという特徴点を有するため、基板の識別が容易になるとともに、基板の向きを正しく認識することが可能となり、基板の取付時等における作業性を高めることができ、基板の取り付けミス等を未然に防止することができる。このようにして、取り付けミス等が抑制された遊技台を提供することができる。
遊技台の製造工程においては、基板製品となった状態のものを各種基板ケースで覆い、遊技台内に設置・固定・取付がなされている。しかしながら、基板製品は外形が類似しているものが多く、遊技台の製造・組み立て時において取り付けミスが生じたり、取り付けミスまでは至らないものの、取り付ける基板を迷ってしまい作業時間を費やしてしまったりすることがあるが、本実施形態に係る遊技台によれば、基板の見分けをつきやすくして、遊技台の製造組み立て時における工程を簡素化することができる。
また、収容体(例えば、図14(b)に示す基板収容体642)を備え、前記収容体は、前記第一の基板を収納可能な収容体であり、前記第一の基板を前記収容体に収納した状態において、前記第一の形状の凹部(例えば、図14(b)に示す基板収容凹部612)を介して該第一の基板に配設された部品(例えば、図14(b)に示すIC606c)を視認可能であってもよい。
このような構成とすれば、基板(第一の基板)の視認が容易となり、不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、メンテナンス性や作業性を高めることができる。このようにして、メンテナンス性能が向上された遊技台を提供することができる。
また、収容体(例えば、図14(a)に示す基板収容体642)を備え、前記収容体は、前記第一の基板を収納可能な収容体であり、前記収容体は、内部に凸部(例えば、図14(a)に示すリブ642a)を備え、前記凸部は、前記第二の形状の凹部(例えば、図14(a)に示すアダプタ収容凹部614)に嵌合可能であって、前記第一の形状の凹部(例えば、図14(a)に示す基板収容凹部612)に嵌合不能な部位であってもよい。
このような構成とすれば、基板(第一の基板)の収容時には、基板を正しい位置に正しい向きで収容することができ、作業ミスを防止することができる上に、基板の収容後は、基板を確実に保持することができるため、コネクタ挿抜時等における基板のガタツキを抑えることができる。このようにして、組み立て時や点検時における操作性が向上された遊技台を提供することができる。
また、前記第一の基板は、破断部(例えば、図11(a)に示す破断部616)が切断されることで前記遊技台の一の製造メーカが特定可能となる基板であり、前記第一の形状の凹部は、前記破断部が形成される部位であってもよい。
系列会社を複数有する場合は、各系列会社分の基板を製造すると、その分、製造コストがかかってしまうが、このような構成とすれば、一の基板製品部分において1社以上の会社名を表記しておき、各系列会社にて遊技台を製造・組み立てをする段階で、自社の会社名だけを残したり、不要な会社名を削除したりできるようにして製造コストの削減を図りつつ、組み立て時や点検時に不具合が生じない遊技台を提供することができる。
また、前記第一の基板は、複数の部品(例えば、図11に示す、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品606)を有する基板であり、前記複数の部品のうちの一の部品は、前記第一の形状の凹部の近傍に配設された第一の部品(例えば、図11(b)に示す受動部品606a1)であり、前記第一の形状の凹部(例えば、図11(b)に示す基板収容凹部612)の長手方向と前記第一の部品の長手方向は、同じ方向であってもよい。
このような構成とすれば、破断部を切断する際に第一の形状の凹部の長手方向に加わる応力が、第一の基板に実装される第一の受動部品に与える影響を低減することができ、第一の受動部品の破損を防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制された遊技台を提供することができる。
また、前記第一の基板は、複数の部品(例えば、図11に示す、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品606、長細い部品、本体部から端子が突出している部品)を有する基板であり、前記複数の部品のうちの一の部品は、前記第一の形状の凹部の近傍に配設された第一の部品(例えば、図11(b)に示す受動部品606a1)であり、前記複数の部品のうちの一の部品は、前記第二の形状の凹部の近傍に配設された第二の部品(例えば、図11(b)に示す受動部品606a2)であり、前記第一の形状の凹部から前記第一の部品までの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x3)は、前記第二の形状の凹部から前記第二の部品までの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x4)よりも長いものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の形状の凹部から第一の受動部品までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、第一の形状の凹部に形成された破断部の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、第一の形状の凹部の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具が第一の受動部品に触れてしまうことを回避することができ、第一の受動部品の破損等を未然に防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制されるとともに、作業者の安全性が向上された遊技台を提供することができる。
また、前記第一の形状の凹部の長手方向と前記第二の部品の長手方向は、異なる方向であり、前記第一の形状の凹部から前記第二の部品までの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離α)は、前記第一の形状の凹部から前記第一の部品までの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x3)よりも長いものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の受動部品の長手方向は、第一の形状の凹部と異なる方向であり、第二の受動部品は、破断部を切断する際に第一の形状の凹部の長手方向に加わる応力の影響を受けやすいが、第二の受動部品を、第一の受動部品よりも、第一の形状の凹部から遠い位置に配置することで、第二の受動部品の破損を防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制された遊技台を提供することができる。
また、前記第一の基板は、レジスト(例えば、図11に示すレジスト層604)を有する基板であり、前記第一の基板は、識別情報(例えば、図11に示す識別情報608)が所定領域に表示された基板であり、前記識別情報は、前記遊技台の一の製造メーカを特定可能な情報を含む識別情報であり、前記所定領域は、前記レジストが形成されていない領域であってもよい。
このような構成とすれば、レジスト層に他の情報が印字等されている場合であっても、識別情報の視認性を高めることができ、利便性を高めることができる。
また、前記所定領域は、パターン配線が形成されていない領域であってもよい。
このような構成とすれば、他の情報が印字等されている場合であっても、識別情報の視認性を高めることができ、利便性を高めることができる。
<主制御基板と副制御基板/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図11に示す主制御基板600)と、第二の基板(例えば、図12に示す副制御基板650)と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、第一の形状の破断面(例えば、図11(b)に示す、破断時バリ632が生じた破断面)を有する基板であり、前記第二の基板は、第二の形状の破断面(例えば、図12に示す第一の破断面650a)を有する基板であり、前記第一の形状の破断面と前記第二の形状の破断面は、異なる形状である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一、第二の基板の識別が容易になり、基板の取付時等における作業性を高めることができ、基板の取り付けミス等を未然に防止することができる。このようにして、取り付けミス等が抑制された遊技台を提供することができる。
遊技台の製造工程においては、基板製品となった状態のものを各種基板ケースで覆い、遊技台内に設置・固定・取付がなされている。しかしながら、基板製品は外形が類似しているものが多く、遊技台の製造・組み立て時において取り付けミスが生じたり、取り付けミスまでは至らないものの、取り付ける基板を迷ってしまい作業時間を費やしてしまったりすることがあるが、本実施形態に係る遊技台によれば、基板の見分けをつきやすくして、遊技台の製造組み立て時における工程を簡素化することができる。
また、前記第一の基板は、第一のレジスト(例えば、図11に示すレジスト層604)を有する基板であり、前記第二の基板は、第二のレジスト(例えば、図12に示すレジスト層654)を有する基板であり、前記第二の形状の破断面は、第二の凸部(例えば、図12に示す凸部658a)を有する破断面であり、前記第一の形状の破断面は、前記第二の凸部よりも大きい第一の凸部(例えば、図11(b)に示す凸部632a)を有する破断面であり、前記第一の形状の破断面から前記第一のレジストまでの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x1)は、前記第二の形状の破断面から前記第二のレジストまでの最短距離(例えば、図12に示す最短距離x5)よりも長い(遠い)ものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の形状の凹部からレジスト層までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、第一の形状の凹部に形成された破断部の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、第一の形状の凹部の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具がレジスタ層やパターン配線に触れてしまうことを回避することができ、主制御基板の破損等を未然に防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制された遊技台を提供することができる。
また、前記第一の基板は、破断部(例えば、図11(a)に示す破断部616)が切断されることで前記遊技台の一の製造メーカが特定可能となる基板であり、前記第二の基板は、前記破断部を備えない基板であり、前記第一の形状の破断面は、前記破断部が切断されることで形成される破断面であってもよい。
系列会社を複数有する場合は、各系列会社分の基板を製造すると、その分、製造コストがかかってしまうが、このような構成とすれば、一の基板製品部分において1社以上の会社名を表記しておき、各系列会社にて遊技台を製造・組み立てをする段階で、自社の会社名だけを残したり、不要な会社名を削除したりできるようにして製造コストの削減を図りつつ、組み立て時や点検時に不具合が生じない遊技台を提供することができる。
また、前記第一の基板は、第三の形状の破断面(例えば、成形時バリが生じた破断面)を有する基板であり、前記第三の形状の破断面は、前記第一の基板の成形時に形成される破断面であり、前記第一の形状の破断面は、前記第三の形状の破断面よりも粗い破断面であり、前記第一の形状の破断面は、前記第一の基板において、前記第三の形状の破断面よりも内方に位置する破断面であってもよい。
このような構成とすれば、第一の形状の凹部からレジスト層までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、第一の形状の凹部に形成された破断部の切断が容易となり、作業性を高めることができる。また、粗い破断面が基板の内方に位置するため、安全性を高めることができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制されるとともに、作業者の安全性が向上された遊技台を提供することができる。
また、前記第二の形状の破断面は、前記第二の基板の一または複数の辺の一部を構成する破断面であってもよい。
このような構成とすれば、第二の基板の形状を簡素化することができ、回路設計の自由度を向上させることができる。
また、前記第一の基板は、第一のレジスト(例えば、図11に示すレジスト層604)を有する基板であり、前記第一の基板は、識別情報(例えば、図11に示す識別情報608)が所定領域に表示された基板であり、前記識別情報は、前記遊技台の一の製造メーカを特定可能な情報を含む識別情報であり、前記所定領域は、前記第一のレジストが形成されていない領域であってもよい。
このような構成とすれば、レジスト層に他の情報が印字等されている場合であっても、識別情報の視認性を高めることができ、利便性を高めることができる。
また、前記所定領域は、パターン配線が形成されていない領域であってもよい。
このような構成とすれば、他の情報が印字等されている場合であっても、識別情報の視認性を高めることができ、利便性を高めることができる。
本例に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図10に示す主制御基板600)と、前記第一の基板を収容可能な収容体(例えば、図13(b)に示す基板収容体642)と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、第一の形状の凹部(例えば、図10に示す基板収容凹部612)を有する基板であり、前記第一の基板は、第二の形状の凹部(例えば、図10に示すアダプタ収容凹部614)を有する基板であり、前記第一の形状の凹部と前記第二の形状の凹部は、異なる形状であり、前記収容体は、内部に凸部(例えば、図13(a)に示すリブ642a)を備え、前記凸部は、前記第二の形状の凹部に嵌合可能であって、前記第一の形状の凹部に嵌合不能な部位であり、前記第一の基板は、特定部位(例えば、図10(a)に示す破断部616)が切断されることで前記遊技台の一の製造メーカが特定可能となる基板であり、前記第一の形状の凹部は、前記特定部位が切断されることで前記第一の基板の或る辺がコの字形状になる部位であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側から前記第一の形状の凹部を通して該第一の基板の他方面側に配設された部品(例えば、図13(b)に示すIC606c)を視認可能であり、前記第二の形状の凹部は、前記特定部位が切断されても形状が維持される部位であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、前記凸部は、該凸部のうち第一の凸部と第二の凸部が前記第二の形状の凹部の奥行き方向の辺にそれぞれ当接して嵌合される、ことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図11に示す主制御基板600)を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、所定の形状の断面部(例えば、図11(a)に示す破断部616)を有する基板であり、前記第一の基板は、特定の形状の断面部(例えば、成形時バリ、凹部、凸部、主制御基板600の長辺の断面、短辺の断面)を有する基板であり、前記第一の基板は、第一のレジスト(例えば、図11に示すレジスト層604)を有する基板であり、前記第一の基板は、前記所定の形状の断面部から前記第一のレジストまでの最短距離が第一の距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x1)である基板であり、前記第一の基板は、前記特定の形状の断面部から前記第一のレジストまでの最短距離が第二の距離(例えば、図11(b)に示す最短距離z1)である基板であり、前記第一の基板は、破断部が切断されることで前記遊技台の一の製造メーカが特定可能となる基板であり、前記所定の形状の断面部は、前記破断部が切断されることで形成される断面部であり、前記所定の形状の断面部と前記特定の形状の断面部は、異なる形状であり、前記第一の距離は、前記第二の距離よりも長い距離である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、破断部を切断する際に、基板に対して加わる応力によって基板において生じる歪を低減することができ、基板や、基板に実装された部品等の破損を防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制された遊技台を提供できる。
遊技台の製造工程においては、基板製品となった状態のものを各種基板ケースで覆い、遊技台内に設置・固定・取付がなされている。しかしながら、基板製品は外形が類似しているものが多く、遊技台の製造・組み立て時において取り付けミスが生じたり、取り付けミスまでは至らないものの、取り付ける基板を迷ってしまい作業時間を費やしてしまったりすることがあるが、本実施形態に係る遊技台によれば、基板の見分けをつきやすくして、遊技台の製造組み立て時における工程を簡素化することができる。
また、前記第一の基板は、第一の辺(例えば、長辺)を有する基板であり、前記第一の基板は、前記第一の辺に沿って前記所定の形状の断面部を有する基板であり、前記第一の辺は、前記第一の基板においてストレスが作用する方向と平行な辺であってもよい。
このような構成とすれば、破断部を切断する際に、基板に対して加わる応力によって基板において生じる歪を低減することができ、基板や、基板に実装された部品等の破損を防止することができる。
本例に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図10に示す主制御基板600)と、第二の基板(例えば、図11に示す副制御基板650)と、前記第一の基板を収納可能な収容体と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、第一の形状の破断面(例えば、図10(b)に示す、破断時バリ632が生じた破断面)を有する基板であり、前記第二の基板は、第二の形状の破断面(例えば、図11に示す第一の破断面650a)を有する基板であり、前記第一の形状の破断面と前記第二の形状の破断面は、異なる形状であり、前記第一の基板は、第一のレジスト(例えば、図10に示すレジスト層604)を有する基板であり、前記第二の基板は、第二のレジスト(例えば、図11に示すレジスト層654)を有する基板であり、前記第一の形状の破断面は、前記第二の形状の破断面よりも粗い破断面であり、前記第一の形状の破断面から前記第一のレジストまでの最短距離(例えば、図10(b)に示す最短距離x1)は、前記第二の形状の破断面から前記第二のレジストまでの最短距離(例えば、図11に示す最短距離x5)よりも長く、前記第一の基板は、特定部位(例えば、図10(a)に示す破断部616)が切断されることで前記遊技台の一の製造メーカが特定可能となる基板であり、前記第二の基板は、前記特定部位を備えない基板であり、前記第一の形状の破断面は、前記特定部位が切断されることで形成される破断面であり、前記第一の基板は、第三の形状の破断面(例えば、成形時バリが生じた破断面)を有する基板であり、前記第三の形状の破断面は、前記第一の基板の成形時に形成される破断面であり、前記第一の形状の破断面は、前記第三の形状の破断面よりも粗い破断面であり、前記第一の形状の破断面は、前記第一の基板において、前記第三の形状の破断面よりも内方に位置する破断面であり、前記第一の基板は、前記特定部位が切断されることで或る辺にコの字形状の特定部が形成される基板であり、前記第一の形状の破断面は、前記特定部を構成する三辺のうち前記或る辺と平行な辺に形成される破断面であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側から前記特定部を通して該第一の基板の他方面側に配設された部品を視認可能であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の前記一方面側で該収容体における前記特定部と対応する領域は、該第一の基板に向けて延出した部材が前記コの字形状に沿って配設されていない空隙領域になっている、ことを特徴とする遊技台である。
また、本例に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図10に示す主制御基板600)と、前記第一の基板を収納可能な収容体と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、所定の形状の断面部(例えば、図10(a)に示す破断部616)を有する基板であり、前記第一の基板は、特定の形状の断面部(例えば、成形時バリ、凹部、凸部、主制御基板600の長辺の断面、短辺の断面)を有する基板であり、前記第一の基板は、第一のレジスト(例えば、図10に示すレジスト層604)を有する基板であり、前記第一の基板は、前記所定の形状の断面部から前記第一のレジストまでの最短距離が第一の距離(例えば、図10(b)に示す最短距離x1)である基板であり、前記第一の基板は、前記特定の形状の断面部から前記第一のレジストまでの最短距離が第二の距離(例えば、図10(b)に示す最短距離z1)である基板であり、前記第一の基板は、特定部位が切断されることで前記遊技台の一の製造メーカが特定可能となる基板であり、前記所定の形状の断面部は、前記特定部位が切断されることで形成される断面部であり、前記所定の形状の断面部と前記特定の形状の断面部は、異なる形状であり、前記第一の距離は、前記第二の距離よりも長い距離であり、前記第一の基板は、前記特定部位が切断されることで或る辺にコの字形状の特定部が形成される基板であり、前記所定の形状の断面部は、前記特定部を構成する三辺のうち前記或る辺と平行な辺に形成される断面部であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側から前記特定部を通して該第一の基板の他方面側に配設された部品を視認可能であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の前記一方面側で該収容体における前記特定部と対応する領域は、該第一の基板に向けて延出した部材が前記コの字形状に沿って配設されていない空隙領域になっている、ことを特徴とする遊技台である。
<変形例1に係る主制御基板>
次に、図15を用いて、変形例1に係る主制御基板670(第一の基板)について説明する。図15(a),(b)は、変形例1に係る主制御基板670の平面図である。
変形例1に係る主制御基板670は、長方形形状の板状体からなる基材672と、この基材672の一方の面に形成されるパターン配線(図示省略)およびレジスト層674(第一のレジスト層)と、基材672の一方の面に実装される複数種類の部品676と、基材672の一方の面の所定領域(パターン配線やレジスト層674が形成されていない領域)に印刷される識別情報678と、この識別情報678と異なる識別情報692を有する識別基板680と、を有して構成される。
図11を用いて説明した主制御基板600では、主制御基板600の右側面(正面視右側の短辺)に基板収容凹部612(第一の形状の凹部)が形成されている例を示したが、変形例に係る主制御基板670では、主制御基板670の下側面(正面視下側の長辺)に、主制御基板600の基板収容凹部612(第一の形状の凹部)と同形状の基板収容凹部682(第一の形状の凹部)が形成されている。また、主制御基板600の上側面(正面視上側の長辺)には、主制御基板600のアダプタ収容凹部614と同形状のアダプタ収容凹部684が形成されている。
なお、主制御基板は、アダプタ収容凹部684が形成されていなくても適用できる。また、本発明に係る「第一の基板」は、主制御基板ではなく、周辺基板(演出用基板)や中継基板であってもよい。
本例によれば、主制御基板670(第一の基板)の長辺に基板収容凹部682(第一の形状の凹部)が形成されているため、破断部696を切断する際に、識別基板680から主制御基板670(第一の基板)の基材672に対して加わる応力によって主制御基板670(第一の基板)の基材672において生じる歪を低減することができ、主制御基板670(第一の基板)の基材672や、主制御基板670(第一の基板)の基材672に実装された部品等の破損を防止することができる。
変形例においては、主制御基板670のストレスのかかる方向は長手方向であり、基板収容凹部682は長手方向に沿って設けられており、ストレスのかかる方向と平行する方向に配置される。一方で、破断部の切断時にはストレスのかかる方向とは異なる方向に力が働くことになるので、破断部の切断時に基材672の歪みを抑制することができる。
また、主制御基板670(第一の基板)を、主基板収納ケース(例えば、図13に示す基板収容体642)から無理に取り外そうとした場合に、短辺に基板収容凹部が形成されている主制御基板(例えば、図11(a)に示す主制御基板600)に比べ、主制御基板670の方が破損しやすくなるため、不正行為等の痕跡を残すことができ、防犯性を高めることができる。
なお、本例では、識別情報678を基板収容凹部682の近傍に配置する例を示したが、本発明に係る「所定領域」は、本例に限定されず、基板収容凹部682から所定の距離を空けた領域(例えば、図15(a)において符号Aで示す、基板収容凹部682との間にレジスト層674を挟んだ領域)に配置してもよい。
本例によれば、識別基板680の識別情報692との距離が離れるため、2種類の識別情報(識別情報678、識別情報692)を容易に見分けることができ、作業ミス等を低減することができる。
<変形例1に係る主制御基板/部品>
次に、変形例1に係る主制御基板670に実装される部品676について説明する。
変形例1に係る主制御基板670に実行される部品676としては、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品676a(676a1,676a2)やIC676c等が挙げられる。
図15(a),(b)に示す例では、主制御基板670の基板収容凹部682(第一の形状の凹部)の近傍には、複数の受動部品676a(676a1,676a2)やIC676c等が配設されている。
複数の受動部品676aのうちの一の受動部品676a1(第一の受動部品)の長手方向は、基板収容凹部682の長手方向と同じ方向であり、複数の受動部品676aのうちの一の受動部品676a2(第二の受動部品)の長手方向は、基板収容凹部682の長手方向と異なる方向であって、基板収容凹部682の長手方向に直交する方向である。
本例によれば、複数の受動部品676aのうちの一の受動部品676a1(第一の受動部品)の長手方向は、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)の長手方向と同じ方向であるため、破断部を切断する際に第一の形状の凹部の長手方向に加わる応力が、第一の基板に実装される第一の受動部品に与える影響を低減することができ、第一の受動部品の破損を防止することができる。
また、図15(a),(b)に示す例では、主制御基板670のアダプタ収容凹部684の近傍にも、複数の受動部品676a(676a1,676a2)やIC676c等が配設されている。
複数の受動部品676aのうちの一の受動部品676a2(第二の受動部品)の長手方向は、アダプタ収容凹部684の長手方向と異なる方向であって、アダプタ収容凹部684の長手方向に直交する方向である。
ここで、図15(a)において、主制御基板670の基板収容凹部682と受動部品676a1の位置関係と、アダプタ収容凹部684と受動部品676a2の位置関係に着目すると、基板収容凹部682から受動部品676a1までの最短距離y3は、アダプタ収容凹部684から受動部品676a2までの最短距離y4よりも長く(y3>y4)なるように構成している。
本例によれば、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)から受動部品676a1(第一の受動部品)までの最短距離y3は、アダプタ収容凹部684(第二の形状の凹部)から受動部品676a2(第二の受動部品)までの最短距離y4よりも長い(y3>y4)ため、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)から受動部品676a1(第一の受動部品)までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)に形成された破断部の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具が受動部品676a1(第一の受動部品)に触れてしまうことを回避することができ、受動部品676a1(第一の受動部品)の破損等を未然に防止することができる。
また、アダプタ収容凹部684(第二の形状の凹部)から受動部品676a2(第二の受動部品)までの最短距離y4としたが、アダプタ収容凹部が無く、該主制御基板670における受動部品676a2(第二の受動部品)と最も近い長辺からの最短距離をy4´(図15(b)参照)とした場合でも、「y3>y4´」としてもよく、つまり、「破断部から第一の受動部品までの距離>破断部を備えない辺から第二の受動部品までの距離」である場合には、第一の受動部品を基板収容凹部の長手方向と同じ方向で配置してもよい。なお、「y3<y4(y4´)」の場合であっても、第一の受動部品を基板収容凹部の長手方向と同じ方向で配置することで、破断部の切断時の応力による部品の破損を防ぐことができる。
また、図15(b)において、主制御基板670の基板収容凹部682と受動部品676a2の位置関係と、アダプタ収容凹部684と受動部品676a2の位置関係に着目すると、基板収容凹部682から受動部品676a2までの最短距離y5は、アダプタ収容凹部684から受動部品676a2までの最短距離y4よりも長く(y5>y4)なるように構成している。
また、図15(a)、(b)において、第二の受動部品として受動部品674a4や676a5のように基板の短辺に沿って配置された受動部品でもよく、短辺の端部から受動部品674a4、676a5までの最短距離y7も「y3>y7」としてもよく、これらの関係は受動部品676a2と同様である。また、基板収容凹部682から受動部品674a4、676a5までの最短距離γとすると、「y3<γ」となり、これらの関係も受動部品676a2と同様である。
本例によれば、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)から受動部品676a2(第二の受動部品)までの最短距離y5は、アダプタ収容凹部684(第二の形状の凹部)から受動部品676a2(第二の受動部品)までの最短距離y4よりも長い(y5>y4)ため、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)から受動部品676a2(第二の受動部品)までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)に形成された破断部の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具が受動部品676a2(第二の受動部品)に触れてしまうことを回避することができ、受動部品676a2(第二の受動部品)の破損等を未然に防止することができる。
また、アダプタ収容凹部684(第二の形状の凹部)から受動部品676a2(第二の受動部品)までの最短距離y4としたが、アダプタ収容凹部が無く、該主制御基板670における受動部品676a2(第二の受動部品)と最も近い長辺からの最短距離をy4´とした場合でも、「y5>y4´」としてもよい。つまり、y4(y4´)よりも遠い距離を確保して受動部品を基板収容凹部の長手方向に直交する方向で配置すれば、破断部の切断時における応力による影響を低減させて部品の破損を防ぐことができる。
また、図15(a)における、主制御基板670の基板収容凹部682と受動部品676a1の位置関係と、同図(b)における、基板収容凹部682と受動部品676a2の位置関係に着目すると、同図(b)に示す、基板収容凹部682から受動部品676a2までの最短距離y5は、同図(a)に示す、基板収容凹部682から受動部品676a1までの最短距離y3よりも長く(y5>y3)なるように構成している。
本例によれば、受動部品676a2(第二の受動部品)の長手方向は、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)と異なる方向であり、受動部品676a2(第二の受動部品)は、破断部696を切断する際に基板収容凹部682(第一の形状の凹部)の長手方向に加わる応力の影響を受けやすいが、受動部品676a2(第二の受動部品)を、受動部品676a1(第一の受動部品)よりも、基板収容凹部682(第一の形状の凹部)から遠い位置に配置することで、受動部品676a2(第二の受動部品)の破損を防止することができる。
なお、基板収容凹部682から受動部品676a2(第二の受動部品)までの最短距離y5の間に受動部品676a1(第一の受動部品)やIC、集合抵抗等の他の部品を配置して、破断部切断時の応力が第二の受動部品に影響しにくくなるようにしてもよく、この場合「他の部品」は第二の受動部品よりも大きい部品であることが好ましい。
また、図15(a)における受動部品676a3、同図(b)における受動部品676a1のように、基板収容凹部682の側方(破断時バリ632を備えない辺の側)に配置される場合は、破断時バリ632を備える辺側に配置されている受動部品(図15(a)における受動部品676a1や受動部品676a2)よりも基板収容凹部682に近い位置に配置してもよく、破断する際の応力の影響を受けにくい位置に配置されているためクリアランスを考慮する必要がなく、基板設計時の自由度を高めることができる。
また、このような基板収容凹部は、1つの遊技台において、複数の基板で備えている場合がある。この場合、或る基板(例えば、図11(b))において基板収容凹部から距離m1(距離x3)を介して受動部品A(受動部品616a1)が配置され、他の基板(図15(b))において基板収容凹部から距離m1よりも長い距離m2(y5)を介して受動部品B(受動部品676a2)が配置されているとき、受動部品Aは該受動部品Aの長手方向と基板収容凹部の長手方向が一致するように配置され、受動部品Bは距離m1よりも長い距離m2が確保されているため該受動部品Bの長手方向と基板収容凹部の長手方向が直交するように配置してもよく、基板設計時に一律に受動部品の配置方向を限定しないことで基板設計の自由度を確保できる。また、他の基板は、或る基板よりも基板に実装される部品数が少ない基板であって、基板実装面の面積を十分に確保できる場合は、受動部品を基板収容凹部から離して配置してもよく、基板収容凹部を備える基板であっても、基板に実装する部品点数が少ない場合は受動部品の配置向きを考慮することなく基板設計をすることができ、基板設計時に一律に受動部品の配置方向を限定しないことで基板設計の自由度を確保できる。また、基板によって、基板収容凹部から受動部品までの距離と配置方向を異ならせることで、いずれの基板であるかの識別を容易にすることができる。
<変形例1に係る主制御基板/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図15に示す主制御基板670)を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、第一の形状の凹部(例えば、図15に示す基板収容凹部682)を有する基板であり、前記第一の基板は、破断部(例えば、図15(a)に示す破断部696)が切断されることで前記遊技台の一の製造メーカが特定可能となる基板であり、前記第一の形状の凹部は、前記破断部が形成される部位であり、前記第一の形状の凹部は、前記第一の基板における長辺に沿って形成されている、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、基板(第一の基板)の長辺に第一の形状の凹部が形成されているため、破断部を切断する際に、基板に対して加わる応力によって基板において生じる歪を低減することができ、基板や、基板に実装された部品等の破損を防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制された遊技台を提供できる。
また、主基板収納ケースから基板を無理に取り外そうとした場合に、長辺に第一の形状の凹部が形成されている主制御基板に比べて、主制御基板が破損しやすいため、不正行為等の痕跡を残すことができ、防犯性を高めることができる。
遊技台の製造工程においては、基板製品となった状態のものを各種基板ケースで覆い、遊技台内に設置・固定・取付がなされている。しかしながら、基板製品は外形が類似しているものが多く、遊技台の製造・組み立て時において取り付けミスが生じたり、取り付けミスまでは至らないものの、取り付ける基板を迷ってしまい作業時間を費やしてしまったりすることがあるが、本実施形態に係る遊技台によれば、基板の見分けをつきやすくして、遊技台の製造組み立て時における工程を簡素化することができる。
また、前記第一の基板は、複数の部品(例えば、図11に示す、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品606や、図15(a)に示す、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品676)を有する基板であり、前記複数の部品のうちの一の部品は、前記第一の形状の凹部の近傍に配設された第一の部品(例えば、図11(b)に示す受動部品606a1や、図15(a)に示す受動部品676a1)であり、前記第一の形状の凹部の長手方向と前記第一の部品の長手方向は、前記第一の基板の長辺に沿う方向であってもよい。
このような構成とすれば、破断部を切断する際に第一の形状の凹部の長手方向に加わる応力が、第一の基板に実装される第一の受動部品に与える影響を低減することができ、第一の受動部品の破損を防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制された遊技台を提供できる。
また、前記第一の基板は、前記長辺とは別の或る辺を有する基板であり、前記第一の基板は、複数の部品(例えば、図11に示す、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品606や、図15(a)に示す、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品676)を有する基板であり、前記複数の部品のうちの一の部品は、前記第一の形状の凹部の近傍に配設された第一の部品(例えば、図11(b)に示す受動部品606a1や、図15(a)に示す受動部品676a1)であり、前記複数の部品のうちの一の部品は、前記或る辺の近傍に配設された第二の部品(例えば、図11(b)に示す受動部品606a2や、図15(a)に示す受動部品676a2)であり、前記第一の形状の凹部から前記第一の部品までの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x3や、図15(a)に示す最短距離y3)は、前記或る辺から前記第二の部品までの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x4や、図15(a)に示す最短距離y4)よりも長い(x3>x4、y3>y4)ものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の形状の凹部から第一の受動部品までのクリアランス(作業空間)を確保することができ、第一の形状の凹部に形成された破断部の切断が容易となり、作業性を高めることができる上に、第一の形状の凹部の周辺に指を掛けて切断作業を行ったり、工具を用いて切断作業を行ったりした場合であっても、指や工具が第一の受動部品に触れてしまうことを回避することができ、第一の受動部品の破損等を未然に防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制された遊技台を提供できる。
また、前記第一の形状凹部の長手方向と前記第二の部品の長手方向は、異なる方向であり、前記第一の形状の凹部から前記第二の部品までの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x3´や、図15(a)に示す最短距離β,γ)は、前記第一の形状の凹部から前記第一の部品までの最短距離(例えば、図11(b)に示す最短距離x3や、図15(a)に示す最短距離y3)よりも長い(x3´>x3、β>y3、γ>y3)ものであってもよい。なお、「第一の形状の凹部から第二の部品までの最短距離」は、仮想延長線上における基板の短辺と平行な線の距離でもよいし、第一の形状の凹部から第二の部品までの斜めの線における距離でもよい。
このような構成とすれば、第二の受動部品の長手方向は、第一の形状の凹部と異なる方向であり、第二の受動部品は、破断部を切断する際に第一の形状の凹部の長手方向に加わる応力の影響を受けやすいが、第二の受動部品を、第一の受動部品よりも、第一の形状の凹部から遠い位置に配置することで、第二の受動部品の破損を防止することができる。このようにして、部品の破損による不具合が抑制された遊技台を提供できる。
また、収容体(例えば、図14(b)に示す基板収容体642)を備え、前記収容体は、前記第一の基板を収納可能な収容体であり、前記第一の基板を前記収容体に収納した状態において、前記第一の形状の凹部(例えば、図14(b)に示す基板収容凹部612)を介して該第一の基板に配設された部品(例えば、図14(b)に示すIC606c)を視認可能であってもよい。
このような構成とすれば、基板の視認が容易となり、不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、メンテナンス性や作業性を高めることができる。
また、前記第一の基板は、レジスト層(例えば、図11に示すレジスト層604)を有する基板であり、前記第一の基板は、識別情報(例えば、図11に示す識別情報608)が所定領域に表示された基板であり、前記識別情報は、前記遊技台の一の製造メーカを特定可能な情報を含む識別情報であり、前記所定領域は、前記レジスト層が形成されていない領域であってもよい。
このような構成とすれば、レジスト層に他の情報が印字等されている場合であっても、識別情報の視認性を高めることができ、利便性を高めることができる。
また、前記所定領域は、パターン配線が形成されていない領域であってもよい。
このような構成とすれば、他の情報が印字等されている場合であっても、識別情報の視認性を高めることができ、利便性を高めることができる。
本例に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図14に示す主制御基板670)と、前記第一の基板を収納可能な収容体(例えば、図13(b)に示す基板収容体642)と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、第一の形状の凹部(例えば、図14に示す基板収容凹部682)を有する基板であり、前記第一の基板は、第二の形状の凹部(例えば、図14に示すアダプタ収容凹部684)を有する基板であり、前記第一の基板は、特定部位(例えば、図14(a)に示す破断部696)が切断されることで前記遊技台の一の製造メーカが特定可能となる基板であり、前記第一の形状の凹部は、前記特定部位が切断されることで形成される部位であり、前記第一の形状の凹部は、前記第一の基板における長辺のうち第一の長辺に沿って形成されており、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側から前記第一の形状の凹部を通して該第一の基板の他方面側に配設された部品(例えば、図13(b)に示すIC606c)を視認可能であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の前記一方面側で該収容体における前記第一の形状の凹部と対応する領域は、該第一の基板に向けて延出した部材が該第一の形状の凹部に沿って配設されていない空隙領域になっており、前記第二の形状の凹部は、前記第一の長辺に対向する第二の長辺に沿って形成されており、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該収容体は前記第二の形状の凹部に当接する部材を有する、ことを特徴とする遊技台である。
<変形例2に係る主制御基板>
次に、図16(a)を用いて、変形例2に係る主制御基板690(第一の基板)について説明する。図16(a)は、変形例2に係る主制御基板690の平面図である。
図11を用いて説明した主制御基板600では、識別基板610を切り離すことによって、主制御基板600に識別情報618(スロットマシン100の製造メーカ名:BBB社、主制御基板の識別番号:XXX-YYY)だけを残存させることで、遊技台の製造メーカが特定可能となる例を示した。
しかしながら、本発明に係る「第一の基板」はこれに限定されず、例えば、本変形例2に係る主制御基板690のように、識別基板692を切り離すことなく、レーザー刻印等によって、主制御基板690の識別情報694(スロットマシンの製造メーカ名:BBB社、主制御基板の識別番号:XXX-YYY)に取り消し線を施す等の方法で、遊技台の製造メーカが特定可能となるように構成してもよい。
<変形例3に係る主制御基板>
次に、図16(b)を用いて、変形例3に係る主制御基板696(第一の基板)について説明する。図16(b)は、変形例3に係る主制御基板696の平面図である。
図11を用いて説明した主制御基板600では、主制御基板600に識別情報618(スロットマシン100の製造メーカ名:BBB社、主制御基板の識別番号:XXX-YYY)を印刷する例を示した。
しかしながら、本発明に係る「第一の基板」はこれに限定されず、例えば、本変形例3に係る主制御基板696のように、主制御基板696から切り離しが可能な識別基板698を複数備え、一方の識別基板698に、第一の識別情報(スロットマシンの製造メーカ名:AAA社、主制御基板の識別番号:XXX-YYY)を印刷し、他方の識別基板698に、第二の識別情報(スロットマシンの製造メーカ名:BBB社、主制御基板の識別番号:XXX-YYY)を印刷し、いずれか一方を切り離すように構成してもよい。
<変形例4に係る主制御基板>
次に、図17を用いて、変形例4に係る主制御基板700について説明する。図17は、変形例4に係る主制御基板700の平面図である。
変形例4に係る主制御基板700(第一の基板)は、長方形形状の板状体からなる基材702と、この基材702の一方の面に形成されるレジスト層704および配線パターン(図示省略)と、基材702の一方の面に実装される複数種類の部品706(コネクタ,IC等。詳細は後述)と、基材702に破断部707を介して連結された識別基板708と、を有して構成される。
なお、図17においては、識別基板708を基材702から切り離した後の破断部707を示している。また、以降では、主制御基板700の長手方向を「横方向」という場合があり、主制御基板700の短手方向を「縦方向」という場合がある。
基材702の一方側の面702a(以下、「表面」や「部品面」という場合がある)には、複数種類の部品706(コネクタ,IC等)が実装されるほか、レジスト層704、配線パターン,パッド,ランド,層間導通部(ビア,スルーホール)、シルク印刷等が形成され、基材702の右下に設けられた所定領域(レジスト層704や配線パターン等が形成されていない領域)には、識別情報710が印刷されている。
この識別情報710は、遊技台の製造会社を特定可能な情報を少なくとも含む情報であり、本例では、スロットマシン100の製造会社の名称を特定可能な情報(本例では、「BBB社」という文字で構成された情報)と、主制御基板700の識別番号を特定可能な情報(本例では、「XXX-YYY」という文字で構成された情報)で構成されている。
基材702の他方側の面702b(以下、「裏面」や「半田面」という場合がある)には、レジスト、配線パターン,パッド,ランド,層間導通部(ビア,スルーホール)、シルク印刷等が形成されるが、本例では、部品706を実装していない。なお、表面702aに加えて(または、替えて)、裏面702bに部品706を実装してもよい。
<変形例4に係る主制御基板/識別基板>
次に、主制御基板700の識別基板708について説明する。
識別基板708は、パターン配線やレジスト層が形成されていない基板であり、長方形形状の板状体からなる基材712と、この基材712の一方の面に印刷される識別情報714と、を有して構成される。
識別基板708の識別情報714は、遊技台の製造会社を特定可能な情報を少なくとも含む情報であり、本例では、スロットマシン100の製造会社の名称を特定可能な情報(本例では、「AAA社」という文字で構成された情報)と、主制御基板700の識別番号を特定可能な情報(本例では、「XXX-YYY」という文字で構成された情報)で構成されている。
破断部707は、主制御基板700の基材702と、識別基板708の基材712の連結部分に、所定間隔で複数のスリット(ミシン目)を形成した部位であり、識別基板708を、主制御基板700の基材702から切り離すことを容易にするための部位である。
破断部707を人の手によって(または、ペンチ等の工具を用いて)切断することで、図17に示すように、識別基板708を、主制御基板700の基材702から切り離すことが可能である。
識別基板708を切り離す前の主制御基板700は、主制御基板700の識別情報710(スロットマシン100の製造会社名:BBB社)と、識別基板708の識別情報714(スロットマシン100の製造会社名:AAA社)の2種類の識別情報を有するため、遊技台の製造会社を特定することができない。
しかしながら、識別基板708を主制御基板700の基材702から切り離すことによって、主制御基板700には、識別情報710(スロットマシン100の製造会社名:BBB社)だけが残存することになり、識別情報710に基づいて遊技台の製造会社を特定することが可能となる。すなわち、主制御基板700(第一の基板)は、破断部707(特定部位)の切断で遊技台の製造会社(本例では、BBB社)を特定可能な基板である。
破断部707(特定部位)が切断されると、主制御基板700の基材702には、破断部707の一部(バリ)が残存するとともに、識別基板708が基材702から切り離されることで、主制御基板700の外縁から内方に向かって切り欠かれた平面視コの字形状の切り欠き部716が形成される。すなわち、切り欠き部716は、破断部707(特定部位)を切断することで形成される部位である。
本例によれば、遊技台の製造会社毎に第一の基板(主制御基板700)を生成し直す必要がないため、コスト削減を実現しつつメンテナンス性を高めることができる。
例えば、系列会社を複数有する場合は、各系列会社分の基板を製造すると、その分、製造コストがかかってしまうが、本例によれば、一の基板製品部分において1社以上の会社名を表記しておき、各系列会社にて遊技台を製造・組み立てをする段階で、自社の会社名だけを残したり、不要な会社名を削除したりできるようにして製造コストの削減を図りつつ、組み立て時や点検時に不具合が生じない遊技台を提供することができる。
また、主制御基板700の識別情報710や、識別基板708の識別情報714は、パターン配線やレジスト層704が形成されていない領域に印刷されているため、レジスト層704に他の情報(部品名や端子番号等)が印字等されている場合であっても、識別情報の視認性が妨げられることがなく、利便性を高めることができる。
なお、図16(a)に示すように、特定部位としての識別基板が切り離されていない場合であっても、遊技台の製造会社は特定可能な基板であると言える。また、特定部位としての識別基板が切り離されていない場合であっても、特定部位を切断することで基板の外縁から内方に向かう切り欠き部を形成可能な基板であると言え、後述する実施形態における、切り欠き部から部品を覗き見ることが可能な基板であると言える。
切り欠き部716は、主制御基板700の下側の長辺の外縁から内方に向かって延びる2つの側壁716aと、この2つの側壁716aを繋ぐ底面716bで構成されており、主制御基板700(第一の基板)の板厚方向とは直交する方向(長手方向かつ短手方向)に切り欠かれた部位(凹部)である。また、識別基板708が完全に切除されることから板厚方向にも切り欠かれているとも言える。
底面716bの幅w11は、側壁716aの高さh11よりも長く(w11>h11)、底面716bと平行な方向(主制御基板700の横方向)が、切り欠き部716の長手方向であり、側壁716aと平行な方向(主制御基板700の縦方向)が、切り欠き部716の短手方向である。なお、切り欠き部716の形状や大きさは、特に限定されず、例えば、底面716bの幅が、側壁716aの高さよりも短くてもよい。
側壁716aの高さh11は、識別基板708の高さh21よりもやや高く(h11>h21)、底面716bの幅w11は、識別基板708の幅w21よりもやや広い幅とされている(w11>w21)。識別基板708が基材702から切り離される前においては、切り欠き部716の内側空間内に、識別基板708の全体が収容され、切り欠き部716の底面716bと、識別基板708の対向する一辺は、破断前の破断部707を介して切断可能に連結された状態(例えば、図10(a)に示す識別基板610と同じ状態)となっている。
<変形例4に係る主制御基板/部品>
次に、主制御基板700に実装される部品706について説明する。
主制御基板700に実装される部品706は、特に限定されないが、例えば、抵抗,コンデンサ,コイル等の受動部品、各種IC、ダイオード、トランジスタ、LED等の発光デバイスを含む能動部品、コネクタ、スイッチ等の機構部品が挙げられる。
本例では、図17に示すように、主制御基板700の縦方向上側には、主制御基板700の横方向に沿って、所定間隔を空けて4つの第1コネクタ706a1、第2コネクタ706a2、第3コネクタ706a3、および、第4コネクタ706a4が並べて配設され、主制御基板700の縦方向中央・横方向右側には、所定間隔を空けて2つの第5コネクタ706a5と第6コネクタ706a6が並べて配設されている。
第1コネクタ706a1の下方には、主制御基板700の縦方向に沿って、所定間隔を空けて4つのIC706b1~IC706b4が配設され、第5コネクタ706a5と第6コネクタ706a6の上方には、IC706b5が配設され、第5コネクタ706a5と第6コネクタ706a6の下方には、IC706b6が配設されている。
第3コネクタ706a3の下方や、第6コネクタ706a6の右側には、複数の抵抗706c1が、主制御基板700の縦方向(短手方向)を長手方向にして配設されている。一方、切り欠き部716の両側や、識別情報710の右側には、複数の抵抗706c2が、主制御基板700の横方向(長手方向)を長手方向にして配設されている。
本例によれば、切り欠き部716の長手方向と抵抗706c2の長手方向が、主制御基板700の長手方向と同じ方向であるため、破断部707を切断して識別基板708を主制御基板700から切り離す際に、主制御基板700の長手方向に加わる応力が、切り欠き部716の両側に実装された抵抗706c2等に与える影響を低減することができ、抵抗706c2の破損等を防止することができる。
主制御基板700の中央には、2つの集合抵抗706dが、所定間隔を空けて主制御基板700の横方向(長手方向)を長手方向にして上下に配設され、第4コネクタ706a4の下方には、2つのコンデンサ706eが、所定間隔を空けて主制御基板700の横方向(長手方向)に沿って並べて配設され、切り欠き部716の右側に配設された抵抗706c2のさらに右側には、1つのコンデンサ706eが配設されている。
<主基板収納ケース>
次に、図18と図19(a),(b)を用いて、主基板収納ケース740(742,744)の構成について説明する。
図18は、主基板収納ケース740と主制御基板700を示した分解斜視図である。また、図19(a)は、主制御基板700を収容した状態の主基板収納ケース740を蓋体744側から見た平面図であり、同図(b)は、同図(a)における符号A-A線に沿う断面図である。
主基板収納ケース740(収容体)は、底面が略矩形の角皿状である基板収容体742と、この基板収容体742の内部の空間を覆うように配置される蓋体744と、を組み合わせて構成される箱体となっている。
この主基板収納ケース740の内部の空間には、主制御基板700(第一の基板)が、ネジ746によって基板収容体742に固定された状態で収納可能である。基板収容体742および蓋体744は、それぞれ透光性の樹脂から構成されており、主基板収納ケース740の内部に収納された主制御基板700を、主基板収納ケース740を通して外部から視認することが可能となっている。
基板収容体742の下側縁には、門型のヒンジ部742aが2箇所に設けられている。そして、蓋体744の下側縁には、このヒンジ部742aと係合するフック状のフック部744aが2箇所に設けられ、上側縁の左右両端部には、基板収容体742の上側縁と係止する係止舌片744bがそれぞれ設けられている。
従って、主基板収納ケース740を組み立てる場合には、まず、蓋体744のフック部744aを基板収容体742のヒンジ部724aに係合させ、次に、ヒンジ部724aを中心に蓋体744を回動させて基板収容体742と蓋体744を組み合わせるとともに、蓋体744の係止舌片744bを、基板収容体742の上側縁の係止孔に係止させることで、蓋体744を基板収容体742に固定する。
<主基板収納ケース/主制御基板の部品を視認>
基板収容体742の底面742bには、主制御基板700の半田面(裏面)702bの外縁を支持するための所定の高さを有するリブ742c(凸部)が所定間隔を空けて複数形成されており、主制御基板700を基板収容体742に収容した状態では、主制御基板700の切り欠き部716と基板収容体742の底面742bとの間には、空隙(何も配設されていない空間)が形成されるように構成されている。
このような構成により、図19(b)に示すように、主基板収納ケース740の基板収容体742の側(主制御基板700の半田面702b側)の第一の方向DR1からは、切り欠き部716を通して、主制御基板700の部品面702aに実装された部品706のうちのIC706b4の少なくとも一部を視認可能である。
図20(a―1)は、主制御基板700を収容した状態の主基板収納ケース740を蓋体744側から見た平面図であって、作業者の第一の方向の視線を示した図であり、同図(a-2)は、同図(a-1)の符号B-B線に沿う断面図であって、基板収容体742の側の第一の方向から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を視認した状態を示した図である。
作業者が、基板収容体742の側の第一の方向DR1から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を見た場合、図20(a-2)に示すように、切り欠き部716の底面716bや、主制御基板700の基材702に残存した破断部707の一部(バリ)が視認できるほか、主制御基板700の部品面702aに実装されたIC706b4の本体や端子の一部を視認することが可能である。
すなわち、主制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース740(収容体)に収容した状態において、主制御基板700(第一の基板)の半田面702b(一方面)側で主基板収納ケース740(収容体)の内部における切り欠き部716(凹部)と対応する領域は空隙になっており、主制御基板700(第一の基板)の半田面702b(一方面)側から第一の方向DR1から(第一の方向視で)切り欠き部716(凹部)を通して主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)側に配設されたIC706b4(第一の部品)を視認可能である。
本例によれば、第一の基板(主制御基板700)の視認が容易となり、第一の基板に不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、第一の基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、部品の取付ミス等に気付くことができ、メンテナンス性を高めることができる。また、第一の基板に実装された部品を、様々な方向、様々な角度から確認することが可能となり、特定の部品をピンポイントで確認することができるため、作業効率を高めることができる。
図21(a)は、図20(a-2)に対応する図面であって、基板収容体742の側の第一の方向から主制御基板700の部品706を視認可能な範囲を示した図である。
図20(a-2)を用いて説明した例では、基板収容体742の側の第一の方向DR1から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を見た場合について説明したが、第一の方向DR1は一方向に限定されず、図21(a)に示すように、基材702や、基材702に残存した破断部707の一部(バリ)や、基板収容体742の複数のリブ742cによって視認性が妨げられない範囲(例えば、側面視で角度θ1の範囲)に亘って、主制御基板700の部品面702aに実装された部品706の一部(本例では、IC706b4の本体や端子)を視認することが可能である。
本例によれば、第一の基板に実装された部品を、作業者の好みや作業環境等に応じて、様々な方向、様々な角度から確認することが可能となり、部品の点検等における作業効率を高めることができる。
また、図19(b)に示すように、主基板収納ケース740の基板収容体742の側(主制御基板700の半田面702b側)の第二の方向DR2からは、切り欠き部716を通して、主制御基板700の部品面702aに実装された部品706のうちのコンデンサ706eの少なくとも一部を視認可能である。
図20(b―1)は、主制御基板700を収容した状態の主基板収納ケース740を蓋体744側から見た平面図であって、作業者の第二の方向の視線を示した図であり、同図(b-2)は、同図(b-1)の符号C-C線に沿う断面図であって、基板収容体742の側の第二の方向から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を視認した状態を示した図である。
作業者が、基板収容体742の側の第二の方向DR2から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を見た場合、図20(b-2)に示すように、切り欠き部716の側壁716aや、主制御基板700の基材702に残存した破断部707の一部(バリ)が視認できるほか、主制御基板700の部品面702aに実装されたコンデンサ706eの一部を視認することが可能である。
すなわち、主制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース740(収容体)に収容した状態において、主制御基板700(第一の基板)の半田面702b(一方面)側で主基板収納ケース740(収容体)の内部における切り欠き部716(凹部)と対応する領域は空隙になっており、主制御基板700(第一の基板)の半田面702b(一方面)側から第二の方向DR2から(第二の方向視で)切り欠き部716(凹部)を通して主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)側に配設されたコンデンサ706e(第二の部品)を視認可能である。
本例によれば、第一の基板(主制御基板700)の視認が容易となり、第一の基板に不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、第一の基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、部品の取付ミス等に気付くことができ、メンテナンス性を高めることができる。また、第一の基板に実装された部品を、様々な方向、様々な角度から確認することが可能となり、特定の部品をピンポイントで確認することができるため、作業効率を高めることができる。
図21(b)は、図20(b-2)に対応する図面であって、基板収容体742の側の第二の方向から主制御基板700の部品706を視認可能な範囲を示した図である。
図20(b-2)を用いて説明した例では、基板収容体742の側の第二の方向DR2から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を見た場合について説明したが、第二の方向DR2は一方向に限定されず、図21(b)に示すように、基材702や、基材702に残存した破断部707の一部(バリ)や、基板収容体742の複数のリブ742cによって視認性が妨げられない範囲(例えば、側面視で角度θ2の範囲)に亘って、主制御基板700の部品面702aに実装された部品706の一部(本例では、コンデンサ706e)を視認することが可能である。
また、コンデンサ706eはIC706b4よりも背が高い部品となっていることから、視野角としてのθ2は視野角としてのθ1よりも大きい角度となっている。このように、方向視に応じて背の高さが違う部品を視認できるようにすることで、方向視に応じて視野角が異なり、より広い範囲で点検作業ができる。また、背が高い部品を視認できる方向視においては、切り欠き部716の長手方向から覗ける第二の方向DR2では背が高い部品が配置されており、切り欠き部716の短手方向から覗ける第一の方向DR1では背が低い部品が配置されており、切り欠き部の長さと視認できる部品の背の高さが対応するようになっており好適に部品を視認することができる。
本例によれば、第一の基板に実装された部品を、作業者の好みや作業環境等に応じて、様々な方向、様々な角度から確認することが可能となり、部品の点検等における作業効率を高めることができる。
また、図20(a-2)や図21(a)に示すように、基板収容体742の側の第一の方向DR1から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を見た場合と、図20(b-2)や図21(b)に示すように、基板収容体742の側の第二の方向DR2から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を見た場合で(部品706を覗く向きによって)、視認可能な部品706の種類が異なるため、複数種類の部品を観察することが可能となり、部品の点検等における利便性を高めることができる。
なお、図19(b)に示すように、主制御基板700の基材702に残存した破断部707の一部(バリ)の高さh31は、図17を用いて説明した切り欠き部716の側壁716aの高さh11から、識別基板708の高さh21(図17参照)を減算した値と略同じであり、例えば、側壁716aの高さh11の半分(h11/2)の長さや、識別基板708の高さh21の半分(h21/2)の長さよりも短くしている。
このため、作業者が、基板収容体742の側の第一の方向DR1または第二の方向DR2から主制御基板700の部品面702aに実装された部品706を見た場合であっても、IC706b4やコンデンサ706eが破断部707の一部(バリ)によって完全に見えなくなるようなことがない。その上、破断部707は、所定間隔で複数のスリット(ミシン目)を形成した部位からなるため、たとえ破断部707の一部(バリ)が想定以上に大きく残存した場合であっても、残存した破断部707と破断部707の間からIC706b4やコンデンサ706eを視認することが可能であり、視認性を大きく阻害することがない。
すなわち、所定間隔で複数のスリット(ミシン目)を形成したことにより、破断のし易さと、破断部と破断部の間(バリとバリの間)からも部品を視認することができ、バリが大きめに残ってしまっても部品の視認性を阻害することがない。
また、基板収容体742の側の第一の方向DR1では、能動部品であるIC706b4が視認可能であり、基板収容体742の側の第二の方向DR2では、受動部品であるコンデンサ706eを視認可能として、能動部品が視認可能な方向視と受動部品が視認可能な方向視を異ならせている。このように、方向視に応じて役割が異なる部品を配置して、対応関係を分かりやすくして点検をしやすくすることができる。
また、一つの方向視(第一の方向DR1または第二の方向DR2)において、受動部品と能動部品とが同時に視認できないまたは困難になっている。これは、点検者に熟練度によっては受動部品であるか能動部品であるかの区別ができないまたは困難な場合があるため、点検者の熟練度によって混乱や点検ミスが生じないようにするためである(例えば、第一の方向DR1で、IC706b4と集合抵抗706dが同時に視認できると点検者の熟練度では見分けが付き難い)。
また、受動部品と能動部品とで不具合や異常発見時の対応が異なるために、方向視によって視認できる部品の種類が異なる。例えば、受動部品の場合、電荷を適切に蓄積・放出できずに基板自体に不具合が生じたり、想定外の抵抗や負荷が生じて発熱・発火の虞があったりして、不具合や異常発見時には遊技台として(基板として)の安全性確保が優先され、電断する・冷却する・ハーネスを抜く等の作業が必要となる。一方、能動部品の場合、能動部品の種類によっては整流回路、増幅回路、スイッチング回路など遊技台として(基板として)の安全性に関与するが、特に制御ICにおいては不正行為の可能性が高いために、遊技店のホールコンピュータに集計されたデータの確認などが必要になる。このように、不具合や異常発見時の対応が異なるために、方向視によって視認できる部品の種類を異ならせることで、不具合や異常発見後に迅速に適切な対応を行うことができる。なお、方向視によってだけでなく、方向視および特定の角度では、受動部品と能動部品とが同時に視認できないまたは困難になっているようにしてもよい。
また、方向視に応じて、あるいは方向視および特定の角度では、2以上の受動部品あるいは2以上の能動部品が同時に視認できないように構成してもよい。この構成により、同じ種類同士の見分けが付き難くなってしまうことを防ぐことができる。
また、方向視に応じて、あるいは方向視および所定の角度では、2以上の受動部品あるいは2以上の能動部品、または受動部品と能動部品が同時に視認できるように構成してもよい。この構成により、一度に複数の部品が見えるので点検時間の短縮を図ることができる。
なお、2以上の部品が同時に視認できる特定の方向視と、1の部品のみが視認できる所定の方向視を備えてもよい。また、2以上の部品が同時に視認できる特定の角度と、1の部品のみが視認できる所定の角度を備えてもよい。また、2以上の部品が同時に視認できる特定の方向視および特定の角度と、1の部品のみが視認できる所定の方向視および所定の角度を備えてもよい。なお、視認できる部品が機構部品であっても同様である。
<主基板収納ケース/主制御基板の切り欠き部に対応する領域>
図12と図13を用いて説明した主基板収容ケース640では、基板収容体642の内側空間の正面視左側における、主制御基板600のアダプタ収容凹部614に対応する位置には、2つのリブ642a(凸部)が形成されており、この2つのリブ642aは、主制御基板600を基板収容体642に収容した状態では、それぞれが、主制御基板600のアダプタ収容凹部614(第二の形状の凹部)の2つの側壁614aに嵌合されるように構成した。
一方、本例では、図18に示すように、基板収容体742の底面742bに複数のリブ742c(凸部)が形成されているものの、底面742bにおける主制御基板700の切り欠き部716に対応する領域PE1(図18や図19(b)に示す基板収容体742において点線で示す領域)には、主制御基板700に向けて延出した部材(例えば、主制御基板700の切り欠き部716に嵌合するリブ等)が一切形成されておらず、当該領域PE1は、平坦状の領域(段差や斜面が存在しない領域)となっている。
すなわち、主制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース740(収容体)に収容した状態において、主制御基板700(第一の基板)の一方面側で主基板収納ケース740(収容体)における切り欠き部716(凹部)と対応する領域PE1は、主制御基板700(第一の基板)に向けて延出した部位が切り欠き部716(凹部)の形状に沿って配設されていない領域になっている。
換言すれば、制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース740(収容体)に収容した状態において、主制御基板700(第一の基板)の一方面側で主基板収納ケース740(収容体)における切り欠き部716(凹部)と対応する領域PE1は、該切り欠き部716(凹部)に対して傾斜しない領域(部位)であって、該切り欠き部716(凹部)に対して直交しない領域(部位)となっている。
本例によれば、収容体(主基板収納ケース740)における第一の基板(主制御基板700)の切り欠き部716(凹部)の近傍に、第一の基板に向けて延出した部材を配設しないことで、第一の基板の一方面側から切り欠き部716(凹部)を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる。
また、第一の基板の一方面側で収容体の外壁面における切り欠き部(凹部)と対応する領域PE1は該切り欠き部(凹部)に対して傾斜または直交しないため、第一の基板の一方面側から切り欠き部(凹部)を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる。
一方、図19(b)に示すように、蓋体744の底部744cは、ベース部744dと、このベース部744dを基端として主制御基板700とは反対側に向かって垂直方向に突出形成された段差744eと、この段差744eに連接された底面744fによって構成されている。
蓋体744の底部744cにおける主制御基板700の切り欠き部716に対応する領域PE2(図18や図19(b)に示す蓋体744において点線で示す領域)には、底部744cに形成された段差744eが位置し、この段差744eの稜線SL1が主基板収納ケース740の厚さ方向において切り欠き部716と重畳しており、当該領域PE2は、平坦状ではない領域(段差744eが存在する領域)となっている。
なお、これらの段差は遊技台への設置状態では下向きになっており、他の部品との干渉が防がれており、さらに、例えば、コネクタが抜かれたハーネスが滞留せず(邪魔になることがなく)切り欠き部716の視認性が確保できるようになっている(平坦状の形状とした場合に比べて、ハーネスを案内することが可能な上に、上向きの段差だとハーネスが滞留してしまう(邪魔になってしまう)ためである)。また、蓋体744に段差744eがあることで、段差744eに指を引っ掛けて蓋体744を基板収容体742に取り付けることができ、作業性を高めることができる。
<主基板収納ケース/識別表示>
図18や図19(a)に示すように、基板収容体742の底面742bの背面下方には、識別表示742dが施されており、蓋体744の底部742bの背面上方には、識別表示744gが施されている。
これらの識別表示742d,744gは、主基板収納ケース740(収容体)に関する情報を少なくとも含む情報であり、本例では、主基板収納ケース740の材質を特定可能な情報(本例では、「ABS」という文字で構成された情報)と、主基板収納ケース740の識別番号を特定可能な情報(本例では、「abc111」という文字で構成された情報)で構成されている。
なお、識別表示742d,744gの態様は、特に限定されないが、本例では、樹脂からなる基板収容体742および蓋体744に表面加工を施すことで、凹凸形状からなる識別表示を形成している。
本例によれば、シルク印刷等によって識別表示を施した場合に比べて、作業者の作業によって消えてしまったり、経年劣化したりすることを防ぐことができ、主基板収納ケース740の耐久性や寿命を高めることができる。
本例では、図18に示すように、基板収容体742の識別表示742dを、基板収容体742の底面742bにおける主制御基板700の切り欠き部716に対応する領域PE1以外の領域に配置しているとともに、蓋体744の識別表示744fを、蓋体744の底面742bにおける主制御基板700の切り欠き部716に対応する領域PE2以外の領域に配置している。
本例によれば、基板収容体742の識別表示742dを、基板収容体742の底面742bにおける主制御基板700の切り欠き部716に対応する領域PE1以外の領域に配置しているため、第一の基板(主制御基板700)の一方面側から切り欠き部716を通して第一の基板(主制御基板700)の他方面側に配設された部品を視認する場合に、識別表示によって視認性が低下することを防止することができる。
<主基板収納ケース/変形例>
次に、図19(c)を用いて、主基板収納ケース840の変形例について説明する。図19(c)は、変形例に係る主基板収納ケース840の断面図であり、同図(b)に対応する図である。
変形例に係る主基板収納ケース840(収容体)は、底面が略矩形の角皿状である基板収容体842と、この基板収容体842の内部の空間を覆うように配置される蓋体844と、を組み合わせて構成される箱体となっている。
蓋体844の底部844cは、ベース部844dと、このベース部844dを基端として主制御基板700とは反対側に向かって斜め方向に突出形成された傾斜面844eと、この傾斜面844eに連接された底面844fによって構成されている。
蓋体844の底部844cにおける主制御基板700の切り欠き部716に対応する領域PE3(図19(c)に示す蓋体844において点線で示す領域)には、底部844cに形成された傾斜面844eの一方の端部が位置し、この傾斜面844eの端部を含む部位の稜線SL2が主基板収納ケース840の厚さ方向において切り欠き部716と重畳しており、当該領域PE3は、平坦状ではない領域(傾斜面844eが存在する領域)となっている。
なお、これらの段差は遊技台への設置状態では下向きになっており、他の部品との干渉が防がれており、さらに、例えば、コネクタが抜かれたハーネスが滞留せず(邪魔になることがなく)切り欠き部716の視認性が確保できるようになっている(平坦状の形状とした場合に比べて、ハーネスを案内することが可能な上に、上向きの段差だとハーネスが滞留してしまう(邪魔になってしまう)ためである)。また、蓋体744に段差744eがあることで、段差744eに指を引っ掛けて蓋体744を基板収容体742に取り付けることができ、作業性を高めることができる。
一方、本例では、基板収容体842の底面842bに複数のリブ842c(凸部)が形成されているものの、底面842bにおける主制御基板700の切り欠き部716に対応する領域PE4(図19(c)に示す基板収容体842において点線で示す領域)には、主制御基板700に向けて延出した部材(例えば、主制御基板700の切り欠き部716に嵌合するリブ等)が一切形成されておらず、当該領域PE4は、平坦状の領域(段差や斜面が存在しない領域)となっている。
すなわち、主制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース840(収容体)に収容した状態において、主制御基板700(第一の基板)の一方面側で主基板収納ケース840(収容体)における切り欠き部716(凹部)と対応する領域PE4は、主制御基板700(第一の基板)に向けて延出した部位が切り欠き部716(凹部)の形状に沿って配設されていない領域になっている。
換言すれば、制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース840(収容体)に収容した状態において、主制御基板700(第一の基板)の一方面側で主基板収納ケース840(収容体)における切り欠き部716(凹部)と対応する領域PE4は、該切り欠き部716(凹部)に対して傾斜しない領域(部位)であって、該切り欠き部716(凹部)に対して直交しない領域(部位)となっている。
本例によれば、収容体(主基板収納ケース840)における第一の基板(主制御基板700)の切り欠き部716(凹部)の近傍に、第一の基板に向けて延出した部材を配設しないことで、第一の基板の一方面側から切り欠き部716(凹部)を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる。
また、第一の基板の一方面側で収容体の外壁面における切り欠き部(凹部)と対応する領域PE4は該切り欠き部(凹部)に対して傾斜または直交しないため、第一の基板の一方面側から切り欠き部(凹部)を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる。
<変形例4に係る主制御基板/コネクタとハーネス>
次に、図22を用いて、主制御基板700が備えるコネクタとハーネスについて説明する。図22(a)は、前面扉102の背面を示した背面図であり、同図(b)は、同図(a)における主基板収納ケース740を抜き出して拡大して示した部分拡大図である。
図7を用いて説明したように、前面扉102は、本体101の左側にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)等を設けている。
図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170や、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161(図1参照)に落下させる際にメダルが通過するメダル通路266を設けている。また、メダルセレクタ170の右側には、スタートレバー135等の操作手段が接続される操作パネルユニット171を設けており、その下方には、内部に主制御基板700を収納した主基板収納ケース740が配置されている。
なお、操作パネルユニット171に接続可能な操作手段は、スタートレバー135に限らず、ストップボタン137~139やベットボタン130~132が含まれていても良い。なお、本例は配置箇所の一例に過ぎず、主制御基板700を収納した主基板収納ケース740は前面扉102ではなく本体101側に配置されていてもよいし、図22に図示した位置には主制御基板700を収納した主基板収納ケース740ではなく、中継基板を収容した中継基板収納ケースが配置されていてもよい。
図17を用いて説明したように、主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)には、縦方向上側において横方向に並べて配設された4つの第1コネクタ706a1、第2コネクタ706a2、第3コネクタ706a3、および、第4コネクタ706a4と、縦方向中央・横方向右側において横方向に並べて配設された2つの第5コネクタ706a5と第6コネクタ706a6が配設されている。
<変形例4に係る主制御基板/コネクタとハーネス/第1ハーネス、第5ハーネス>
第1コネクタ706a1は、第1ハーネス717a1を介してメダルセレクタ170の第1コネクタ(図示省略)に電気的に接続されるコネクタであり、第5コネクタ706a5は、第5ハーネス717a5を介してメダルセレクタ170の第2コネクタ(図示省略)に電気的に接続されるコネクタである。
メダルセレクタ170と、第1コネクタ706a1および第5コネクタ706a5は、いずれも、前面扉102の背面において、主制御基板700の切り欠き部716よりも上方に配置されているとともに、第1ハーネス717a1と第5ハーネス717a5は、前面扉102の背面において水平方向に引き延ばされている。
このため、メダルセレクタ170と第1コネクタ706a1を接続する第1ハーネス717a1、および、メダルセレクタ170と第5コネクタ706a5を接続する第5ハーネス717a5は、前面扉102の背面視(主制御基板700を主基板収納ケース740に収容してスロットマシン100に取り付けられている状態の正面視)において、主制御基板700の切り欠き部716に重畳しない(切り欠き部716にオーバーラップすることがない)ハーネスである。
すなわち、主制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース740(収容体)に収容してスロットマシン100(遊技台)に取り付けられている状態において、主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)側で切り欠き部716(凹部)と重畳せずにハーネスが配設されている。
本例によれば、主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)側で切り欠き部716(凹部)と重畳せずにハーネスが配設されているため、第一の基板の一方面側から切り欠き部(凹部)を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる上に、ハーネスが切り欠き部(凹部)を覆ってしまったり、切り欠き部(凹部)の前面にハーネスが垂れ下がってしまったりした場合、切り欠き部(凹部)を通して部品の点検等の作業が可能であることを作業者が見逃してしまうおそれがあるが、切り欠き部(凹部)と重畳することなくハーネスが配設されているため、このような事態を未然に防ぐことができる。また、遊技台の製造工程においては、収容体に蓋体を取り付けていない工程があり、仮にハーネスが切り欠き部(凹部)を覆ってしまったり、切り欠き部(凹部)の前面にハーネスが垂れ下がってしまったりした場合、切り欠き部(凹部)の破断部にハーネスが引っ掛かるおそれがあるが、本例によれば、このような事態を未然に防止することができる。
また、蓋体744における切り欠き部716(凹部)と対応する領域には下向きの段差(傾斜)があることから、第1コネクタや第2コネクタ(図示省略)から外されたハーネスが切り欠き部716(凹部)に重畳(オーバーラップ)しないようになっている。
なお、第1ハーネス717a1と第5ハーネス717a5は、前面扉102の背面において水平方向に引き延ばされるハーネスであり、仮に第1コネクタ706a1または第5コネクタ706a5を、切り欠き部716の長手方向延長線上の領域LH(図22(b)において2本の点線によって挟まれた領域)に配設すると、いずれかのハーネスが切り欠き部716を覆ってしまったり、切り欠き部716の前面に垂れ下がってしまったり等、切り欠き部716に重畳する(切り欠き部716にオーバーラップする)可能性があることから、本例では、第1ハーネス717a1と第5ハーネス717a5を、切り欠き部716の長手方向延長線上の領域LHを避け、当該領域LHよりも主制御基板700の上方にずらして(オフセットして)配設している。
一方、切り欠き部716の長手方向延長線上の領域LHにコネクタを配設した場合には、当該コネクタに接続されるハーネスを、当該コネクタを基端として、前面扉102の背面において下方に引き延ばすように構成すれば、ハーネスが切り欠き部716に重畳する(切り欠き部716にオーバーラップする)ことを回避することができる。
また、切り欠き部716の短手方向延長線上の領域LV(図22(b)において2本の一点鎖線によって挟まれた領域)にコネクタを配設した場合には、当該コネクタに接続されるハーネスを、当該コネクタを基端として、前面扉102の背面において上方に引き延ばすように構成すれば、ハーネスが切り欠き部716に重畳する(切り欠き部716にオーバーラップする)ことを回避することができる。
<変形例4に係る主制御基板/コネクタとハーネス/第2ハーネス、第3ハーネス>
第2コネクタ706a2は、第2ハーネス717a2を介して操作パネルユニット171の第3コネクタ(図示省略)に電気的に接続されるコネクタであり、第3コネクタ706a3は、第3ハーネス717a3を介して操作パネルユニット171の第4コネクタ(図示省略)に電気的に接続されるコネクタである。
操作パネルユニット171と、第2コネクタ706a2および第3コネクタ706a3は、いずれも、前面扉102の背面において、主制御基板700の切り欠き部716よりも上方に配置されているとともに、第2ハーネス717a2と第3ハーネス717a3は、第2コネクタ706a2および第3コネクタ706a3を基端として、前面扉102の背面において上方に引き延ばされている。
このため、操作パネルユニット171と第2コネクタ706a2を接続する第2ハーネス717a2、および、操作パネルユニット171と第3コネクタ706a3を接続する第3ハーネス717a3は、前面扉102の背面視(主制御基板700を主基板収納ケース740に収容してスロットマシン100に取り付けられている状態の正面視)において、主制御基板700の切り欠き部716に重畳しない(切り欠き部716にオーバーラップすることがない)ハーネスである。
すなわち、主制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース740(収容体)に収容してスロットマシン100(遊技台)に取り付けられている状態において、主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)側で切り欠き部716(凹部)と重畳せずにハーネスが配設されている。
本例によれば、主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)側で切り欠き部716(凹部)と重畳せずにハーネスが配設されているため、第一の基板の一方面側から切り欠き部(凹部)を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる上に、ハーネスが切り欠き部(凹部)を覆ってしまったり、切り欠き部(凹部)の前面にハーネスが垂れ下がってしまったりした場合、切り欠き部(凹部)を通して部品の点検等の作業が可能であることを作業者が見逃してしまうおそれがあるが、切り欠き部(凹部)と重畳することなくハーネスが配設されているため、このような事態を未然に防ぐことができる。
また、蓋体744における切り欠き部716(凹部)と対応する領域には、下向きの段差(傾斜)があることから、操作パネルユニット171の第3コネクタや第4コネクタ(図示省略)から外されたハーネスが切り欠き部716(凹部)に重畳(オーバーラップ)しないようになっている。
なお、第2ハーネス717a2と第3ハーネス717a3は、前面扉102の背面において上方向に引き延ばされるハーネスであることから、これらのハーネスが接続される第2コネクタ706a2または第3コネクタ706a3は、主制御基板700において切り欠き部716よりも上方に配設されていれば、ハーネスが切り欠き部716に重畳する(切り欠き部716にオーバーラップする)ことを回避することができる。
<変形例4に係る主制御基板/コネクタとハーネス/第4ハーネス、第6ハーネス>
第4コネクタ706a4は、第4ハーネス717a4を介して前面扉102の演出装置160の第1コネクタ(図示省略)に電気的に接続されるコネクタであり、第6コネクタ706a6は、第6ハーネス717a6を介して演出装置160の第2コネクタ(図示省略)に電気的に接続されるコネクタである。
演出装置160と、第4コネクタ706a4および第6コネクタ706a6は、いずれも、前面扉102の背面において、主制御基板700の切り欠き部716よりも上方に配置されているとともに、第4ハーネス717a4と第6ハーネス717a6は、第4コネクタ706a4および第6コネクタ706a6を基端として、前面扉102の背面において上方に引き延ばされている。
このため、演出装置160と第4コネクタ706a4を接続する第4ハーネス717a4、および、演出装置160と第6コネクタ706a6を接続する第6ハーネス717a6は、前面扉102の背面視(主制御基板700を主基板収納ケース740に収容してスロットマシン100に取り付けられている状態の正面視)において、主制御基板700の切り欠き部716に重畳しない(切り欠き部716にオーバーラップすることがない)ハーネスである。
すなわち、主制御基板700(第一の基板)を主基板収納ケース740(収容体)に収容してスロットマシン100(遊技台)に取り付けられている状態において、主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)側で切り欠き部716(凹部)と重畳せずにハーネスが配設されている。
本例によれば、主制御基板700(第一の基板)の部品面702a(他方面)側で切り欠き部716(凹部)と重畳せずにハーネスが配設されているため、第一の基板の一方面側から切り欠き部(凹部)を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる上に、ハーネスが切り欠き部(凹部)を覆ってしまったり、切り欠き部(凹部)の前面にハーネスが垂れ下がってしまったりした場合、切り欠き部(凹部)を通して部品の点検等の作業が可能であることを作業者が見逃してしまうおそれがあるが、切り欠き部(凹部)と重畳することなくハーネスが配設されているため、このような事態を未然に防ぐことができる。
また、蓋体744における切り欠き部716(凹部)と対応する領域には下向きの段差(傾斜)があることから、操作パネルユニット171の第3コネクタや第4コネクタ(図示省略)から外されたハーネスが切り欠き部716(凹部)に重畳(オーバーラップ)しないようになっている。
なお、第4ハーネス717a4と第6ハーネス717a6は、前面扉102の背面において上方向に引き延ばされるハーネスであることから、これらのハーネスが接続される第4コネクタ706a4または第6コネクタ706a6は、主制御基板700において切り欠き部716よりも上方に配設されていれば、ハーネスが切り欠き部716に重畳する(切り欠き部716にオーバーラップする)ことを回避することができる。
なお、本例では、切り欠き部716として、特定部位(識別基板708)を切断することで形成される凹部の例を示したが、本発明に係る「凹部」は、本例に限定されず、「基板の或る辺に形成された凹部」であればよい。具体的には、特定部位の切断によらずに、基板の成形時において形成される凹部であってもよい。
また、本例では、ハーネスとして、一端が主制御基板700に接続され、他端が前面扉102に配設された装置や電子部品に接続されるハーネスについて説明したが、本発明に係る「ハーネス」は、本例に限定されず、例えば、一端が主制御基板700に接続され、他端が本体101に配設された装置や電子部品に接続されるハーネスであってもよいし、2つの制御基板同士を接続するハーネスであってもよく、ハーネスの接続先は特に限定されない。
<変形例4に係る主制御基板/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図17に示す主制御基板700)と、前記第一の基板を収容可能な収容体(例えば、図18に示す主基板収納ケース740)と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、該第一の基板の或る辺において凹部(例えば、図17に示す切り欠き部716)を有する基板であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側(例えば、図20(a-2)に示す半田面702bの側)から第一の方向視(例えば、図20(a-2)に示す第一の方向DR1)で前記凹部を通して該第一の基板の他方面側(例えば、図20(a-2)に示す部品面702aの側)に配設された第一の部品(例えば、図20(a-2)に示すIC706b4)を視認可能であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側から第二の方向視(例えば、図20(a-2)に示す第二の方向DR2)で前記凹部を通して該第一の基板の他方面側に配設された第二の部品(例えば、図20(b―2)に示すコンデンサ706e)を視認可能であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側で該収容体の内部における前記凹部と対応する領域は空隙になっている、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の基板の視認が容易となり、第一の基板に不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、第一の基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、部品の取付ミス等に気付くことができ、メンテナンス性を高めることができる。また、第一の基板に実装された部品を、様々な方向、様々な角度から確認することが可能となり、特定の部品をピンポイントで確認することができるため、作業効率を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図17に示す主制御基板700)と、前記第一の基板を収容可能な収容体(例えば、図18に示す主基板収納ケース740)と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、該第一の基板の或る辺において凹部(例えば、図17に示す切り欠き部716)を有する基板であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側(例えば、図20(a-2)に示す半田面702bの側)から前記凹部を通して該第一の基板の他方面側(例えば、図20(a-2)に示す部品面702aの側)に配設された部品(例えば、図20(a-2)に示すIC706b4、コンデンサ706e)を視認可能であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側で該収容体の内部における前記凹部と対応する領域は空隙になっており、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側で該収容体の外壁面における前記凹部と対応する領域(例えば、図18や図19(b)に示す領域PE1)は該凹部に対して傾斜しない、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の基板の視認が容易となり、第一の基板に不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、第一の基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、部品の取付ミス等に気付くことができ、メンテナンス性を高めることができる。また、第一の基板に実装された部品を、様々な方向、様々な角度から確認することが可能となり、特定の部品をピンポイントで確認することができるため、作業効率を高めることができる。また、第一の基板の一方面側で収容体の外壁面における凹部と対応する領域は該凹部に対して傾斜しないため、第一の基板の一方面側から凹部を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図17に示す主制御基板700)と、前記第一の基板を収容可能な収容体(例えば、図18に示す主基板収納ケース740)と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、該第一の基板の或る辺において凹部(例えば、図17に示す切り欠き部716)を有する基板であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側(例えば、図20(a-2)に示す半田面702bの側)から前記凹部を通して該第一の基板の他方面側(例えば、図20(a-2)に示す部品面702aの側)に配設された部品(例えば、図20(a-2)に示すIC706b4、コンデンサ706e)を視認可能であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側で該収容体の内部における前記凹部と対応する領域は空隙になっており、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側で該収容体の外壁面における前記凹部と対応する領域(例えば、図18や図19(b)に示す領域PE1)は該凹部に対して直交しない、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の基板の視認が容易となり、第一の基板に不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、第一の基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、部品の取付ミス等に気付くことができ、メンテナンス性を高めることができる。また、第一の基板に実装された部品を、様々な方向、様々な角度から確認することが可能となり、特定の部品をピンポイントで確認することができるため、作業効率を高めることができる。また、第一の基板の一方面側で収容体の外壁面における凹部と対応する領域は該凹部に対して直交しないため、第一の基板の一方面側から凹部を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、第一の基板(例えば、図17に示す主制御基板700)と、前記第一の基板を収容可能な収容体(例えば、図18に示す主基板収納ケース740)と、を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、該第一の基板の或る辺において凹部(例えば、図17に示す切り欠き部716)を有する基板であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側(例えば、図20(a-2)に示す半田面702bの側)から前記凹部を通して該第一の基板の他方面側(例えば、図20(a-2)に示す部品面702aの側)に配設された部品(例えば、図20(a-2)に示すIC706b4、コンデンサ706e)を視認可能であり、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側で該収容体の内部における前記凹部と対応する領域は空隙になっており、前記第一の基板を前記収容体に収容して前記遊技台に取り付けられている状態において、該第一の基板の他方面側で前記凹部と重畳せずにハーネス(例えば、図22(a)に示す第1ハーネス717a1~第6ハーネス717a6)が配設されている、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の基板の視認が容易となり、第一の基板に不正部品が取り付けられた際に不正部品の発見が容易になるとともに、第一の基板に実装された部品等を収容体に収容された状態で確認することができ、部品の取付ミス等に気付くことができ、メンテナンス性を高めることができる。また、第一の基板に実装された部品を、様々な方向、様々な角度から確認することが可能となり、特定の部品をピンポイントで確認することができるため、作業効率を高めることができる。また、第一の基板の他方面側で凹部と重畳せずにハーネスが配設されているため、第一の基板の一方面側から凹部を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる上に、ハーネスが切り欠き部を覆ってしまったり、切り欠き部の前面にハーネスが垂れ下がってしまったりした場合、凹部を通して部品の点検等の作業が可能であることを作業者が見逃してしまうおそれがあるが、凹部と重畳することなくハーネスが配設されているため、このような事態を未然に防ぐことができる。
また、前記第一の基板は、特定部位の切断で前記遊技台の製造会社を特定可能な基板であり、前記凹部は、前記特定部位を切断することで形成されるものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技台の製造会社毎に第一の基板を生成し直す必要がないため、コスト削減を実現しつつメンテナンス性を高めることができる。例えば、系列会社を複数有する場合は、各系列会社分の基板を製造すると、その分、製造コストがかかってしまうが、本例によれば、一の基板製品部分において1社以上の会社名を表記しておき、各系列会社にて遊技台を製造・組み立てをする段階で、自社の会社名だけを残したり、不要な会社名を削除したりできるようにして製造コストの削減を図りつつ、組み立て時や点検時に不具合が生じない遊技台を提供することができる。
また、前記第一の基板を前記収容体に収容した状態において、該第一の基板の一方面側で該収容体における前記凹部と対応する領域は、該第一の基板に向けて延出した部位が該凹部の形状に沿って配設されていない領域になっているものであってもよい。
このような構成とすれば、収容体における第一の基板の凹部の近傍に、第一の基板に向けて延出した部材を配設しないことで、第一の基板の一方面側から凹部を通して第一の基板の他方面側に配設された部品を視認する場合に、視認性が低下することを防止することができる。
<基板延焼対策>
以下、図23~図31を用いて、本例に係るスロットマシンの基板延焼対策について説明する。
<基板延焼対策/基板>
図23(a)は、本例に係る基板700を電源層710側から見た平面図であり、同図(b)は、同図(a)におけるX-X線に沿う、基板700の部分断面図である。なお、説明の都合上、図23(b)においては、基板700における導体層、絶縁層、および、基材の厚みを誇張して示している。
本例に係るスロットマシンは、図23(a)に示す基板700(或る基板)を備える。この基板700は、図23(a),(b)に示すように、ベースとなる基材(コア)702と、この基材702の上に積層されるGND層(第二の導体層)706と、このGND層706の上に絶縁層708を介して積層される電源層(第一の導体層)710と、この電源層710の上に塗布されるソルダレジスト713と、ソルダレジスト713に印刷されるシルク715と、電源層710の上に実装される部品712(LEDドライバIC714,モータドライバIC716,受動部品718,コネクタ720,LED721等。以下、これらを総称して「部品」という。)と、を有して構成される。
なお、図23(b)では、基材(コア)702の両面に導体層や絶縁層を実装する両面実装基板の例を示したが、本願発明は、これに限定されず、基材(コア)702の片面のみに導体層や絶縁層を実装する片面実装基板であってもよい。また、以降では、説明の都合上、基板700の一方側の構造についてのみ説明するとともに、図面においては、ソルダレジスト713やシルク715等の図示は省略する。
換言すれば、基板700(或る基板)は、絶縁層708を挟んで一方面側に電源層(第一の導体層)710が構成され、絶縁層708を挟んで基材702側にGND層(第二の導体層)706が構成された基板である。
なお、本発明に係る「或る基板」は、少なくとも、複数の導体層と、絶縁層と、基材を有して構成された基板であればよく、例えば、電源層710とGND層706の位置を入れ替えた基板、すなわち、絶縁層708を挟んで一方面側(上側)にGND層(第二の導体層)706が構成され、絶縁層708を挟んで基材側(下側)に電源層(第一の導体層)710が構成された基板であってもよいし、3層以上の導体層を有する基板であってもよいし、導体層、絶縁層、基材に加えて、他の種類の層を備えた基板であってもよい。また、本発明に係る「或る基板」は、基材702を挟んでさらに導体層と絶縁層を有する両面実装基板であってもよい。
また、本発明に係る「或る基板」の用途等も、特に限定されず、例えば、本発明に係る「或る基板」として、図11を用いて説明した主制御基板600や、図12を用いて説明した副制御基板650のほか、電源制御を行う電源基板や、払出制御を行う払出制御基板等を適用してもよい。
<基板延焼対策/部品>
次に、基板700に実装された部品712について説明する。
基板700の電源層710には、図23(a)に示すように、複数の部品712が実装(配置)されている。
なお、本例では、電源層710にのみ部品712を実装し、GND層706をGNDプレーン層(部品を実装していないGND層)とする例を示したが、本発明に係る「或る基板」は、少なくとも一方面に複数の部品が配置された基板であればよく、例えば、GND層706にのみ部品を実装し、電源層710を電源プレーン層(部品を実装していない電源層)としてもよいし、電源層710とGND層706の両方に部品を実装してもよい。また、3層以上の導体層を有する基板とした場合には、少なくとも一つの層に複数の部品が配置された基板であればよい。
本発明に係る「部品」は、特に限定されないが、本例の電源層710には、LEDやダイオード等の発光デバイス(図示省略),LEDを駆動するLEDドライバIC714(図24(a)を用いて後述する),モータ(図示省略)を駆動するモータドライバIC716(図24(b)を用いて後述する)等の能動部品や、抵抗,コンデンサ,コイル等の受動部品718や、コネクタ720等の機構部品が実装されている。
なお、本発明に係る「能動部品」は、発光デバイスやドライバICに限定されず、例えば、ダイオード,トランジスタ,フォトダイオード等の受光デバイス,磁気センサ等の各種センサ等であってもよい。
<基板延焼対策/部品/LEDドライバ>
図24(a)は、LEDドライバIC714の端子配置図である。
LEDドライバIC714は、端子番号1~6に配置されたアドレス入力端子A0~A5と、端子番号7,20,33に配置されたグランド端子GNDと、端子番号8~19,21~32に配置された定電流出力端子XOUT0~XOUT23と、端子番号34に配置された外付け抵抗接続端子REXTと、端子番号35に配置されたリセット信号入力端子RESETと、端子番号36に配置されたシリアルクロック入力端子SCLKと、端子番号37に配置されたシリアルデータ入力端子SDAと、端子番号38に配置された電源端子VCCと、を有して構成される。
LEDドライバIC714の電源端子VCC(端子番号38)は、基板700の電源層710の電源配線パターン711(図26等を用いて後述する)に半田付けされ、電源層710の電源配線パターン711と電気的に接続される。
グランド端子GND(端子番号7,20,33)は、絶縁層708に形成されたビアを介して、GND層706のGND配線パターン706a(図26等を用いて後述する)に半田付けされ、GND層706のGND配線パターン706aと電気的に接続される。
定電流出力端子XOUT0~XOUT23(端子番号8~19,21~32)は、いずれも出力端子であり、本例では、図示しないLEDに電気的に接続され、LEDを駆動する出力端子として機能する。
<基板延焼対策/部品/モータドライバ>
図24(b)は、モータドライバIC716の端子配置図である。
モータドライバIC716は、端子番号2,3に配置された電源端子VMAと、端子番号4,5に配置されたブリッジA出力1端子AOUT1と、端子番号6,7に配置されたブリッジAグランド出力端子ISENAと、端子番号8,9に配置されたブリッジA出力2端子AOUT2と、端子番号10,11に配置されたブリッジB出力2端子BOUT2と、端子番号12,13に配置されたブリッジBグランド出力端子ISENBと、端子番号14,15に配置されたブリッジB出力1端子BOUT1と、端子番号16,17に配置された電源端子VMBと、端子番号20に配置されたグランド端子GNDと、端子番号21に配置されたレギュレータ出力端子V3P3OUT端子と、端子番号22~35に配置された各種の制御信号端子と、端子番号36に配置されたリセット信号入力端子RESET等を有して構成される。
モータドライバIC716の電源端子VMA(端子番号2,3)や電源端子VMB(端子番号16,17)は、基板700の電源層710の電源配線パターン711に半田付けされ、電源層710の電源配線パターン711と電気的に接続される。
グランド端子GND(端子番号20)は、絶縁層708に形成されたビアを介して、GND層706のGND配線パターン706aに半田付けされ、GND層706のGND配線パターン706aと電気的に接続される。
ブリッジA出力1端子AOUT1(端子番号4,5)、ブリッジAグランド出力端子ISENA(端子番号6,7)、ブリッジA出力2端子AOUT2(端子番号8,9)、ブリッジB出力2端子BOUT2(端子番号10,11)、ブリッジBグランド出力端子ISENB(端子番号12,13)、および、ブリッジB出力1端子BOUT1(端子番号14,15)は、いずれも出力端子であり、本例では、図示しないモータに電気的に接続され、モータを駆動する出力端子として機能する。
<基板延焼対策/電源層>
次に、基板700の電源層710について説明する。
図25(a)は、基板700の電源層710の電源配線パターンの一例を示すパターン図であり、図26(a)は、図25(a)において符号Aで示す部分を拡大して示す、電源層710の部分拡大図である。
基板700の電源層(第一の導体層)710には、図26(a)に拡大して示すように、複数の電源配線パターン(第一の配線パターン)711(711a~711g)と、これらの電源配線パターン711(711a~711g)に電気的に接続されたパッド,ランド,ビア等が形成されている。
電源配線パターン711aは、第1電源ライン711a1と、この第1電源ライン711a1の一端を基端として分岐する2つの第2電源ライン711a2および第3電源ライン711a3を有して構成される。
電源配線パターン711aの第1電源ライン711a1の下方には、電源配線パターン711bが近接して形成されており、電源配線パターン711aの第1電源ライン710a1と、電源配線パターン711bには、これらの電源配線パターンを跨ぐように配設される部品(抵抗、コンデンサ、ダイオード等)が実装されるパッド722が複数、形成されている。
電源配線パターン711bは、所定の電圧(本例では、DC24v)の電源に接続されている。電源配線パターン711aの第1電源ライン711a1は、パッド722に実装される部品を介して、電源配線パターン711bに電気的に接続されているため、電源配線パターン711bと同一の電圧(本例では、DC24v)の電源ラインとして機能する。
電源配線パターン711aの第2電源ライン711a2および第3電源ライン711a3の間には、電源配線パターン711cが近接して形成されており、第2電源ライン710a2および第3電源ライン711a3と、電源配線パターン711cには、これらの電源配線パターンを跨ぐように配設される部品(抵抗、コンデンサ、ダイオード等)が実装されるパッド724が複数、形成されている。
電源配線パターン711cは、パッド724に実装される部品を介して、電源配線パターン711aの第2電源ライン711a2および第3電源ライン711a3に電気的に接続されているため、電源配線パターン711a,711bと同一の電圧(本例では、DC24v)の電源ラインとして機能する。
図26(a)において左側に配置された電源配線パターン711d、中央に配置された電源配線パターン711e、右側に配置された電源配線パターン711f,711gは、所定の電圧(本例では、DC5v)の電源に、直接、または、間接的に(部品を介して)接続されており、DC5vの電源ラインとして機能する。
なお、本発明に係る「第一の配線パターン」は、電源配線パターンに限定されず、例えば、本発明に係る「第一の導体層」をGND層と定義した場合には、本発明に係る「第一の配線パターン」は、GND配線パターンとなる。また、本発明に係る「電源配線パターン」に供給される電源の電圧値は、本例に限定されないことは言うまでもない。
<基板延焼対策/GND層>
次に、基板700のGND層706について説明する。
図25(b)は、基板700のGND層706のGND配線パターン706aを示すパターン図であり、図26(b)は、図25(b)において符号Bで示す部分を拡大して示す、GND層706の部分拡大図である。
基板700のGND層(第二の導体層)706は、図23(b),図26(b)に示すように、いわゆるグランドベタ(ベタ配線パターン)で構成されたGND配線パターン706aと、このGND配線パターン706aが形成されていない(抜かれた)パターン抜き(ベタ抜き)706bで構成されている。
本例に係る基板700のGND配線パターン706aは、グランドベタ(ベタ配線パターン)で構成されているため、基板700のノイズ耐性(電流容量)を担保することができる。
なお、本発明に係る「第二の配線パターン」は、GND配線パターンに限定されず、例えば、本発明に係る「第二の導体層」を電源層と定義した場合には、本発明に係る「第二の配線パターン」は、電源配線パターンとなる。
<基板延焼対策/GND層/非重畳領域と重畳領域>
次に、基板700の非重畳領域NOEと重畳領域OEについて説明する。
図26(c)は、同図(a)に示す電源層710と同図(b)に示すGND層706を重ね合わせて示すパターン図である。
基板700の非重畳領域NOEは、図23(b)に示すように、基板700の厚さ方向において電源配線パターン711とGND配線パターン706aとが重畳していない領域のことであり、本例では、電源配線パターン711が形成され、かつGND配線パターン706aが形成されていない(パターン抜き706bで構成された)第一の非重畳領域NOE1と、電源配線パターン711とGND配線パターン706aの両方が形成されていない第二の非重畳領域NOE2で構成されている。
なお、本発明に係る「非重畳領域」は、基板の厚さ方向において第一の配線パターンと第二の配線パターンとが重畳していない領域であればよく、例えば、基板の厚さ方向において電源配線パターン711が形成され、GND配線パターン706aが形成されていない領域であってもよいし、電源配線パターン711とGND配線パターン706aの両方が形成されていない第二の非重畳領域NOE2の無い領域であってもよい。
一方、重畳領域OEは、図23(b)に示すように、基板700の厚さ方向において電源配線パターン711とGND配線パターン706aとが重畳している領域のことである。
なお、「重畳領域」は、基板の厚さ方向において第一の配線パターンと第二の配線パターンとが重畳している領域であればよく、例えば、基板の厚さ方向において電源配線パターンと信号配線パターンが形成されている領域であってもよいし、基板の厚さ方向においてGND配線パターンと信号配線パターンが形成されている領域であってもよい。
<基板延焼対策/非重畳領域と部品の位置関係>
次に、図27を用いて、基板700の非重畳領域NOEと、電源層710に実装される部品(LEDドライバIC714、モータドライバ716)との位置関係について説明する。
図27(a)は、GND層706のパターン抜き706bと、電源層710に実装されるLEDドライバIC714およびモータドライバ716との位置関係を示した平面図である。なお、図27(a)において、LEDドライバIC714およびモータドライバ716は、図24(a)、(b)に示す方向とは上下方向反対に実装されている。
図24(a)を用いて説明したように、LEDドライバ714の電源端子VCC(端子番号38)は、基板700の電源層710の電源配線パターン711に半田付けされ、電源層710の電源配線パターン711と電気的に接続される。
図27(b)は、同図(a)に拡大して示すLEDドライバ714におけるY-Y線に沿う断面図である。
図27(b)に示すように、LEDドライバ714の電源端子VCC(端子番号38)が接続される電源配線パターン711の下層のGND層706には、GND配線パターン706aが形成されておらず、パターン抜き706bで構成されている。
すなわち、LEDドライバ714の電源端子VCC(端子番号38)が実装される領域は、基板700の厚さ方向において電源配線パターン711とGND配線パターン706aとが重畳していない非重畳領域NOE(本例では、電源層710の電源配線パターン711が形成され、GND層706のGND配線パターン706aが形成されていない領域)である。
本例によれば、絶縁層を挟んで配設された電源配線パターン711(第一の配線パターン)とGND配線パターン706a(第二の配線パターン)を基板の厚さ方向において重畳させない非重畳領域NOEを設けることで、例えば、部品の端子等からの発火によって基板の絶縁層の一部が炭化導電路となってしまい、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
一方、LEDドライバ714の他の端子が接続される導体層の下層のGND層706は、ベタ配線パターンとされている。
本例によれば、GND配線パターンをベタ配線パターンで形成することが可能となり、設計を簡素化することができる上に、基板のノイズ耐性を向上することができる。
なお、LEDドライバ714のグランド端子GND(端子番号7,20,33)が接続されるGND配線パターン706aの上層の電源層710を、電源配線パターン711が形成されていないパターン抜きで構成することで、LEDドライバ714のグランド端子GND(端子番号7,20,33)が実装される領域を、基板700の厚さ方向において電源配線パターン711とGND配線パターン706aとが重畳していない非重畳領域NOE(GND層706のGND配線パターン706aが形成され、電源層710の電源配線パターン711が形成されていない領域)としてもよい。
図24(b)を用いて説明したように、モータドライバIC716の電源端子VMA(端子番号2,3)や電源端子VMB(端子番号16,17)は、基板700の電源層710の電源配線パターン711に半田付けされ、電源層710の電源配線パターン711と電気的に接続される。
図27(c)は、同図(a)に拡大して示すモータドライバ716におけるZ-Z線に沿う断面図である。
図27(c)に示すように、モータドライバ716の電源端子VMA(端子番号2)が接続される電源配線パターン710の下層のGND層706は、GND配線パターン706aが形成されておらず、パターン抜き706bで構成されている。
すなわち、モータドライバドライバ716の電源端子VMA(端子番号2)が実装される領域は、基板700の厚さ方向において電源配線パターン711とGND配線パターン706aとが重畳していない非重畳領域NOE(本例では、電源層710の電源配線パターン711が形成され、GND層706のGND配線パターン706aが形成されていない領域)である。
本例によれば、絶縁層を挟んで配設された電源配線パターン711(第一の配線パターン)とGND配線パターン706a(第二の配線パターン)を基板の厚さ方向において重畳させない非重畳領域NOEを設けることで、例えば、部品の端子等からの発火によって基板の絶縁層の一部が炭化導電路となってしまい、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
なお、図示は省略するが、モータドライバ716の電源端子VMA(端子番号3)、電源端子VMB(端子番号16,17)が接続される電源配線パターン711の下層のGND層706も、GND配線パターン706aが形成されておらず、パターン抜き706bで構成されている。
また、グランド端子GND(端子番号20)が接続されるGND配線パターン706aの上層の電源層710は、電源配線パターン711が形成されていないパターン抜きで構成されている。
また、図24(b)を用いて説明したように、モータドライバIC716のブリッジA出力1端子AOUT1(端子番号4,5)、ブリッジAグランド出力端子ISENA(端子番号6,7)、ブリッジA出力2端子AOUT2(端子番号8,9)、ブリッジB出力2端子BOUT2(端子番号10,11)、ブリッジBグランド出力端子ISENB(端子番号12,13)、および、ブリッジB出力1端子BOUT1(端子番号14,15)は、いずれも、図示しないモータに電気的に接続され、モータを駆動する出力端子である。
本例では、これらの出力端子が接続される信号配線パターンの下層のGND層706も、GND配線パターン706aが形成されておらず、パターン抜き706bで構成されている。
すなわち、本発明に係る「非重畳領域」は、基板の厚さ方向において第一の配線パターンと第二の配線パターンとが重畳していない領域であればよく、例えば、基板の厚さ方向において信号配線パターン(第一の配線パターン)が形成され、GND配線パターン(第二の配線パターン)が形成されていない領域であってもよいし、基板の厚さ方向においてGND配線パターン(第一の配線パターン)が形成され、信号配線パターン(第二の配線パターン)が形成されていない領域であってもよい。
また、基板の厚さ方向において信号配線パターン(第一の配線パターン)が形成され、電源配線パターン(第二の配線パターン)が形成されていない領域であってもよいし、基板の厚さ方向において電源配線パターン(第一の配線パターン)が形成され、信号配線パターン(第二の配線パターン)が形成されていない領域であってもよい。
一方、モータドライバ716の電源端子、GND端子、および、出力端子以外の端子(例えば、リセット信号入力端子RESET(端子番号36)等の入力端子や、各種の制御信号端子(端子番号22~35)等)が接続される導体層の下層のGND層706は、ベタ配線パターンとされている。
本例によれば、GND配線パターンをベタ配線パターンで形成することが可能となり、設計を簡素化することができる上に、基板のノイズ耐性を向上することができる。
また、本例では、図27(a)に示すように、基板700において、複数(本例では、6つ)のLEDドライバ714と、複数(本例では、2つ)のモータドライバ716が、それぞれ所定の間隔を空けて離間して配設されていることから、それぞれのLEDドライバ714とモータドライバ716に形成された非重畳領域NOEも、基板700において離間して形成されている。
電源配線パターンやGND配線パターンをベタ配線パターンで形成することで、基板のノイズ耐性を向上することができるが、非重畳領域においてはベタ配線パターンが抜かれることから、ある程度のノイズ耐性の低下は避けることができない。しかしながら、ベタ配線パターンが抜かれている箇所が連続して設けられるとノイズ耐性が著しく低下してしまうことから、非重畳領域を離間して形成することで、電源配線パターンやGND配線パターンをベタ配線パターンで形成したことによるノイズ耐性を著しく低下させないようにすることができる。
なお、ドライバの出力端子や電源端子の本数が多ければ、非重畳領域としてのパターン抜き706bの面積は大きくなっていく。つまり、発熱・発火のおそれがある端子(特定端子)が多い第一のドライバ(第一の能動部品)の近傍の非重畳領域は、発熱・発火のおそれがある端子(特定端子)が第一のドライバよりも少ない第二のドライバ(第二の能動部品)の近傍の非重畳領域よりも大きい領域となる。
また、図25(a)、図27における点描箇所はビアホールx1、ビアホールx2、ビアホールx3を示しており、この部分にはGND配線パターンは敷設されていない(なお、実施形態においてはビア、スルーホールを包含して「ビアホール」と呼称している)。ビアホールx1やビアホールx2は、LEDドライバ714とモータドライバ716の出力端子や電源端子の近傍に設けられたビアホールであり、ビアホールx1はモータドライバ716に接続される配線パターンの延長線上に配設されており、ビアホールx2はLEDドライバ714に接続される配線パターンと隣接するパターンの延長線上に配設されている。そして、ビアホールx1、x2に対応するGND配線パターンの非敷設部分と、延焼対策として形成されたパターン抜き706bは連続して形成されている。このように、ドライバ近傍に位置するビアホールx1、x2に対応するGND配線パターンの非敷設部分と、延焼対策としてのパターン抜きを連続して形成することで、連続して形成しなかった場合よりも炭化導電路が肥大化してしまっても延焼対策として効果を発揮でき、万が一、基板が延焼してしまっても局所的なものにできる。
一方、LEDドライバ714とモータドライバ716とは離れて設けられたビアホールx3においてはパターン抜き706bと連続しておらず、LEDドライバ714やモータドライバ716と接続される配線パターンの延長線上にも配設されておらず、LEDドライバ714やモータドライバ716と接続される配線パターンと隣接する配線パターンの延長線上にも配設されていない。
<基板延焼対策/従来の問題点と本願発明の概念>
次に、従来の問題点と本願発明の概念について説明する。
図28(a)は、従来の遊技台の基板における問題点を模式的に示した概念図である。なお、図28、図29では、説明を簡素化するため、基板における電源層、絶縁層、および、GND層以外の図示を省略している。
スロットマシンに代表される遊技台には、様々な基板が設けられている。これらの基板には、能動部品や受動部品が配設されており、能動部品や受動部品は、その駆動が大きくなった際の発熱態様が異なっている。
具体的には、受動部品は、受動部品自体が高温となっていく一方で、能動部品は、最も高温となる部分は出力端子付近であり、図28(a-2)に示すように、IC(部品)の端子付近が高温になるとショート(火花)を伴う虞があり、この場合、発生した火花によって基板の絶縁層がえぐられる(破壊される)ことがある。
図28(a-3)に示すように、基板の絶縁層が破壊された結果、IC(部品)の端子付近の配線パターンの炭化が進んで絶縁層の一部が炭化導電路となってしまい、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士(本例では、上層の電源層と下層のGND層)で短絡が発生し、引火を誘発するおそれがある。
図28(b)は、本願発明の基板の概念を模式的に示した図である。
本願発明の基板は、図28(b―1)に示すように、基板700の厚さ方向において電源配線パターン711とGND配線パターン706aとが重畳していない非重畳領域NOE(本例では、電源層710の電源配線パターン711が形成され、GND層706のGND配線パターン706aが形成されていない領域)を有する点に特徴がある。
本願の基板は、このような非重畳領域NOEを有することから、図28(b-2)に示すように、IC(部品)の端子付近が高温になって火花が発生し、同図(b-3)に示すように、発生した火花によって基板の絶縁層708が破壊された場合であっても、非重畳領域NOEは、GND配線パターン706aが形成されていない領域(パターン抜き706bが施された領域)であることから、絶縁層708によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士(本例では、上層の電源層710と下層のGND層706)で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
なお、本例では、非重畳領域NOEとして、「電源層の電源配線パターンが形成され、GND層のGND配線パターンが形成されていない領域」の例を示したが、「GND層のGND配線パターンが形成され、電源層の電源配線パターンが形成されていない領域」であってもよいし、「電源層の電源配線パターンとGND層のGND配線パターンの両方が形成されていない領域」を含む領域であってもよい。
<基板延焼対策/非重畳領域(実施例1)>
図29(a)は、実施例1に係る非重畳領域NOEと、炭化導電路の想定最大領域CEを示した平面図であり、同図(b)は、同図(a)におけるA-A線に沿う断面図である。
図29(a)、(b)に示すように、基板700の非重畳領域NOEは、基板700において想定される炭化導電路の想定最大領域CEを少なくとも含む大きさの領域である必要がある。換言すれば、図29(b)に示すように、基板700の厚さ方向において、電源層710の電源配線パターン711と、炭化導電路の想定最大領域CEと、GND層706のGDN配線パターン706aが重ならないようにする必要がある。
図29(c)は、基板700の非重畳領域NOEが、炭化導電路の想定最大領域CEの全てを含んでいない場合の例を示した平面図であり、同図(d),(d´)は、同図(c)におけるB-B線に沿う断面図である。
図29(c)、(d)に示すように、基板700の非重畳領域NOEが、炭化導電路の想定最大領域CEの全てを含まない大きさの領域であった場合、同図(d´)に示すように、発生した火花によって基板700の絶縁層708が破壊され、想定最大領域CEの炭化導電路が形成された結果、絶縁層708によって絶縁されていた電源層710とGND層706で短絡が発生し、引火を誘発するおそれがある。
なお、炭化導電路の想定最大領域CEは、基板に実装される部品の構造や特性等によっても異なり、例えば、本体と端子で構成される部品であっても、本体と端子の接合部が最も発熱しやすく高温になりやすい部位であれば、炭化導電路の想定最大領域CEは、この接合部を中心とした範囲となるが、本体内部の回路と端子の内部接続部が最も発熱しやすく高温になりやすい部位であれば、炭化導電路の想定最大領域CEは、この内部接続部を中心とした範囲となる。
すなわち、本発明に係る「非重畳領域」は、各部品において最も発熱しやすく高温になりやすい部位の近傍に位置する領域であることが好ましい。また、部品の端子の太さが太い場合には、その分、炭化導電路の想定最大領域が大きくなるため、非重畳領域の範囲も大きくする必要がある。
<基板延焼対策/非重畳領域(他の実施例)>
図30(a)は、実施例2に係る非重畳領域NOE2を示した平面図である。
本実施例は、電源層710に実装される部品712(本例では、DIP型IC)の全体を含むように、非重畳領域NOE2(本例では、高さH2、幅W2の矩形状の領域)を形成した例である。なお、図中では電源端子はICの短手方向における一方側の下方よりに配置されているが、図30(a)に示す例においては、電源端子が短手方向の両側かつ上方および下方に分散して配置されている場合に好適といえる。
なお、基板700の非重畳領域NOE2は、基板700において想定される炭化導電路の想定最大領域CEを少なくとも含む大きさの領域であればよいが、部品712や電源配線パターン711の近傍においても炭化導電路が形成されるおそれがあることから、電源層710の電源配線パターン711の平均幅をw1、最大幅をw2、電源配線パターン711の水平方向の最大長さをw3とした場合、非重畳領域NOE2の幅W2は、いずれよりも長く、「電源配線パターン711の平均幅w1<電源配線パターン711の最大幅w2<電源配線パターン711の水平方向の最大長さw3<非重畳領域NOE2の幅W2」の関係にあることが好ましい。
また、同様の理由から、電源配線パターン711の垂直方向の最大長さをh1とした場合、非重畳領域NOE2の高さH2は、それよりも長く、「電源配線パターン711の垂直方向の最大長さh1<非重畳領域NOE2の高さH2」の関係にあることが好ましい。
本例によれば、非重畳領域NOE2は、炭化導電路の想定最大領域CEを少なくとも含む大きさの領域であり、基板の厚さ方向において、電源層710の電源配線パターン711と、炭化導電路の想定最大領域CEと、GND層706のGDN配線パターン706aが重なることが無いため、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士(本例では、上層の電源層と下層のGND層)で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
その上、非重畳領域NOE2は、部品712の全体や電源配線パターン711を含む大きさの領域であるため、部品712や電源配線パターン711の近傍において炭化導電路が形成されたとしても、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士(本例では、上層の電源層と下層のGND層)で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
図30(b)は、実施例3に係る非重畳領域NOE3を示した平面図である。
本実施例は、電源層710に実装される部品712(本例では、DIP型IC)の短手方向一方側の全ての端子を含むように、非重畳領域NOE3(本例では、高さH3、幅W3の矩形状の領域)を形成した例である。なお、図中では電源端子はICの短手方向における一方側の下方よりに配置されているが、図30(b)に示す例においては、電源端子が短手方向の一方側に配置されている場合に好適といえる。
本例によれば、非重畳領域NOE3は、炭化導電路の想定最大領域CEを少なくとも含む大きさの領域であり、基板の厚さ方向において、電源層710の電源配線パターン711と、炭化導電路の想定最大領域CEと、GND層706のGDN配線パターン706aが重なることが無いため、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士(本例では、上層の電源層と下層のGND層)で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
その上、非重畳領域NOE3は、電源配線パターン711を含む大きさの領域であるため、電源配線パターン711の近傍において炭化導電路が形成されたとしても、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士(本例では、上層の電源層と下層のGND層)で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
また、本例によれば、実施例2に係る非重畳領域NOE2よりも、非重畳領域NOE3の大きさを小さくすることができ、その分、GND層706のGND配線パターン706aの領域を増やすことができ、基板のノイズ耐性(電流容量)を高めることができる。
図30(c)は、実施例4に係る非重畳領域NOE4を示した平面図である。
本実施例は、電源層710に実装される部品712(本例では、DIP型IC)の長手方向一方側の複数の端子を含むように、非重畳領域NOE4(本例では、高さH4、幅W4の矩形状の領域)を形成した例である。なお、図中では電源端子はICの短手方向における一方側の下方よりに配置されているが、図30(c)に示す例においては、電源端子が長手方向の一方側に配置されている場合に好適といえる。
本例によれば、非重畳領域NOE4は、炭化導電路の想定最大領域CEを少なくとも含む大きさの領域であり、基板の厚さ方向において、電源層710の電源配線パターン711と、炭化導電路の想定最大領域CEと、GND層706のGDN配線パターン706aが重なることが無いため、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士(本例では、上層の電源層と下層のGND層)で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
その上、非重畳領域NOE4は、電源配線パターン711を含む大きさの領域であるため、電源配線パターン711の近傍において炭化導電路が形成されたとしても、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士(本例では、上層の電源層と下層のGND層)で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
また、本例によれば、実施例2に係る非重畳領域NOE2よりも、非重畳領域NOE4の大きさを小さくすることができ、その分、GND層706のGND配線パターン706aの領域を増やすことができ、基板のノイズ耐性(電流容量)を高めることができる。
図31(a)は、実施例5に係る非重畳領域NOE5を示した平面図であり、同図(b)は、同図(a)における電源配線ラインの配線パターンを変更した例を示した平面図である。
本例の基板は、部品712に第一の電圧(例えば、DC24v)の電力を供給可能な第一の電源配線パターン711xと、部品712に第二の電圧(例えば、DC5v)の電力を供給可能な第二の電源配線パターン711yを備えている。
図31(a)、(b)に示す例では、第一の電源配線パターン711xと第二の電源配線パターン711yを含むように、非重畳領域を形成している点は共通するが、同図(b)に示す例では、第一の電源配線パターン711xを第二の電源配線パターン711yに寄せて配置していることから、図31(a)に示す非重畳領域NOE5(本例では、高さH5、幅W5の矩形状の領域)よりも、同図(b)に示す非重畳領域NOE5´(本例では、高さH5、幅W5´(W5´<W5)の矩形状の領域)の方が領域の大きさが小さくなっている。
図31(b)に示す例によれば、部品712に異なる電源の電力を供給する第一の電源配線パターン711xと第二の電源配線パターン711yを近接して配置しているため、同図(a)に示す非重畳領域NOE5よりも、非重畳領域NOE5´の大きさを小さくすることができ、その分、GND層706のGND配線パターン706a(ベタ配線パターン)の領域を増やすことができ、基板のノイズ耐性(電流容量)を高めることができる。
<基板延焼対策/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100、パチンコ機、封入式遊技機、メダルレススロットマシン)は、遊技が可能な遊技台であって、前記遊技台は、或る基板(例えば、図23(a)に示す基板700)を備えるものであり、前記或る基板は、少なくとも、複数の導体層と、絶縁層(例えば、図23(b)に示す絶縁層708)と、基材(例えば、図23(b)に示す基材702)を有して構成された基板であり、前記或る基板は、少なくとも一方面に複数の部品が配置された基板であり、前記複数の導体層のうちの一つは、第一の配線パターン(例えば、図26(a)に示す電源配線パターン710a~710g)を有する第一の導体層(例えば、図23(b)に示す電源層710)であり、前記複数の導体層のうちの一つは、第二の配線パターン(例えば、図26(b)に示すGND配線パターン706a)を有する第二の導体層(例えば、図23(b)に示すGND層706)であり、前記或る基板は、前記絶縁層を挟んで前記一方面側に前記第一の導体層が構成された基板であり、前記或る基板は、前記絶縁層を挟んで前記基材側に前記第二の導体層が構成された基板であり、前記或る基板は、該或る基板の厚さ方向において前記第一の配線パターンと前記第二の配線パターンとが重畳していない非重畳領域(例えば、図23(b)に示す非重畳領域NOE)を有する基板である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、絶縁層を挟んで配設された第一の配線パターンと第二の配線パターンを基板の厚さ方向において重畳させない非重畳領域を設けることで、例えば、基板に損傷(運搬途中での破損やヒビ割れ等のキズ)が生じた場合、当該箇所の抵抗が大きくなることで発熱や炭化が促進されて短絡の可能性があり、このような事態が生じても配線パターンを重畳させないことで被害の拡大を抑止することができる。また、部品の端子等からの発火によって基板の絶縁層の一部が炭化導電路となってしまい、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士で短絡が発生するような事態を未然に防止することができ、遊技台からの発火を防ぐことで、安全性の高い遊技台を提供することができる。
また、前記複数の部品のうちの一つは、或る部品(例えば、図27(a)に示すLEDドライバ714、モータドライバ716)であり、前記非重畳領域は、前記或る部品の近傍(例えば、図27(a)に示すLEDドライバ714の長手方向一方側、図27(a)に示すモータドライバ716の短手方向一方側、図30(a)に示す部品712の全体を含む領域、図30(b)に示す部品712の短手方向一方側、図30(c)に示す部品712の長手方向一方側)に位置するものあってもよい。
このような構成とすれば、或る部品が短絡した場合であっても、或る部品の近傍を非重畳領域にすることで、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士で短絡が発生するような事態を未然に防止することができる。
また、前記或る部品は、特定の能動部品(例えば、図27(a)に示すLEDドライバ714、モータドライバ716、発光デバイス、ダイオード,トランジスタ,フォトダイオード等の受光デバイス,磁気センサ等の各種センサ)であってもよい。
このような構成とすれば、能動部品は受動部品に比べて短絡が発生し易く、短絡によって生じた火花によって基板がえぐられ、基板の絶縁層の一部が炭化導電路となってしまうおそれがあるが、能動部品の近傍を非重畳領域にすることで、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士で短絡が発生するような事態を未然に防止することができる。
また、前記或る基板における前記特定の能動部品以外の部品(例えば、抵抗等の受動部品、高温時にスパークする可能性が低い部品)が配置される領域は、該或る基板の厚さ方向において前記第一の配線パターンと前記第二の配線パターンとが重畳する重畳領域であってもよい。
このような構成とすれば、重畳領域については電源配線パターンやGND配線パターンをベタ配線パターンで形成することが可能となり、基板のノイズ耐性を向上することができる。
また、前記非重畳領域(例えば、図23(b)に示す非重畳領域NOE)は、前記第一の配線パターンまたは前記第二の配線パターンのいずれか一方(例えば、図23(b)に示す電源配線パターン711)が形成された領域であり、該第一の配線パターンまたは該第二の配線パターンのいずれか他方(例えば、図23(b)に示すGND配線パターン706a)が形成されていない領域であってもよい。
このような構成とすれば、第一の配線パターンと第二の配線パターンを物理的に離間させることができ、絶縁層によって絶縁されていた上層と下層の配線パターン同士で短絡が発生するような事態を未然に防止することができる。
また、前記第一の配線パターンは、電源配線パターンまたはGND配線パターンのいずれか一方(例えば、図23(b)に示す電源配線パターン711)であり、前記第二の配線パターンは、前記電源配線パターンまたは前記GND配線パターンのいずれか他方(例えば、図23(b)に示すGND配線パターン706a)であってもよい。
このような構成とすれば、電源配線パターンとGND配線パターンを物理的に離間させることができ、絶縁層によって絶縁されていた電源配線パターンとGND配線パターンで短絡が発生するような事態を未然に防止することができる。
また、前記第一の配線パターンは、信号配線パターン(例えば、図24(b)や図27(c)に示す、モータドライバIC716の出力端子が接続される信号ライン)またはGND配線パターン(例えば、図23(b)に示すGND配線パターン706a)のいずれか一方であり、前記第二の配線パターンは、前記信号配線パターンまたは前記GND配線パターンのいずれか他方であってもよい。
このような構成とすれば、信号配線パターンとGND配線パターンを物理的に離間させることができ、絶縁層によって絶縁されていた信号配線パターンとGND配線パターンで短絡が発生するような事態を未然に防止することができる。
また、前記第一の配線パターンは、信号配線パターン(例えば、図24(b)や図27(c)に示す、モータドライバIC716の出力端子が接続される信号ライン)または電源配線パターン(例えば、図23(b)に示す電源配線パターン711)のいずれか一方であり、前記第二の配線パターンは、前記信号配線パターンまたは前記電源配線パターンのいずれか他方であってもよい。
このような構成とすれば、信号配線パターンと電源配線パターンを物理的に離間させることができ、絶縁層によって絶縁されていた信号配線パターンと電源配線パターンで短絡が発生するような事態を未然に防止することができる。
また、前記或る基板は、前記第一の配線パターンおよび前記第二の配線パターンの少なくとも一方(例えば、図26(b)や図27(a)~(c)に示すGND配線パターン706a)がベタ配線パターンで構成された基板であり、前記或る基板は、前記特定の能動部品(例えば、図24や図27(a)に示すLEDドライバ714、モータドライバ716)が複数配置されている基板(例えば、図27においては、複数のLEDドライバ714同士(同種のIC)が離間して配置されている、複数のモータドライバ716同士(同種のIC)が離間して配置されている、LEDドライバ714とモータドライバ716(異種のIC)が離間して配置されている)であり、前記或る基板は、それぞれの前記特定の能動部品に対応して前記非重畳領域が形成されている基板であり、前記或る基板は、それぞれの前記非重畳領域が離間して形成されている基板であってもよい。
電源配線パターンやGND配線パターンをベタ配線パターンで形成することで、基板のノイズ耐性を向上することができるが、非重畳領域においてはベタ配線パターンが抜かれることから、ある程度のノイズ耐性の低下は避けることができない。しかしながら、ベタ配線パターンが抜かれている箇所が連続して設けられるとノイズ耐性が著しく低下してしまうことから、非重畳領域を離間して形成することで、電源配線パターンやGND配線パターンをベタ配線パターンで形成したことによるノイズ耐性を著しく低下させないようにすることができる。
<図柄配列>
次に、図32を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、図32は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では、9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~19は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号0のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号1のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号0のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図33を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、図33は、入賞役の種類、条件装置の名称,各入賞役に対応する図柄組合せ,払出数,備考を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1~3、小役1~小役5)等がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができ、図33においては、一部の入賞役の図示を省略している。
<入賞役の種類/特別役>
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役(再遊技が付与される役)である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。
また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが入賞ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2は、内部当選により遊技状態が特別役1・2内部当選状態(RT3)に移行し、入賞により遊技状態が特別役1・2遊技状態(RT4)に移行する入賞役である。なお、特別役1・2遊技状態(RT4)において規定枚数(例えば200枚)を超えるメダルが払い出されると、遊技状態は再遊技低確率状態(RT1)に移行する。なお、各遊技状態(RT1~RT4)については後述する。
特別役1(BB)に対応する図柄組合せは、「セブン1図柄-セブン1図柄-セブン1図柄」または「セブン2図柄-セブン2図柄-セブン2図柄」であり、特別役2(RB)に対応する図柄組合せは、「BAR図柄-BAR図柄-BAR図柄」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においては、その特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組合せが、揃って入賞しやすい状態になる。
<入賞役の種類/再遊技役>
再遊技役1~3は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。対応する図柄組合せは、図8に示す通りである。なお、再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技役に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(メダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数が再設定)されるものであってもよいし、再遊技役に入賞した遊技で投入されたメダルを、そのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
<入賞役の種類/小役>
小役1~小役5は、入賞により所定数のメダルが払い出される(払出枚数がある)入賞役である。
小役1(スイカ)は、入賞により、「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」の図柄組合せが入賞ラインに停止表示され、5枚のメダルが払い出される入賞役である。
小役2(チェリー)は、入賞により、「チェリー図柄-ANY-ANY」の図柄組合せが入賞ラインに停止表示され、2枚のメダルが払い出される入賞役である。なお、「チェリー図柄-ANY-ANY」の図柄組合せは、左リール110の図柄が「チェリー図柄」であればよく、中リール111と右リール112の図柄は、どの図柄でもよいことを示している。
以降では、これらの小役1(スイカ)と小役2(チェリー)を、総称して「レア役」という場合があるが、レア役は、これらの入賞役に限定されるものではなく、いずれか一方の入賞役であってもよいし、他の入賞役を加えてもよい。
なお、後述するAT状態においてレア役に当選すると、ゲーム数を上乗せしたり、セット数を上乗せしたりする抽選が実行されるように(抽選に当選しやすく)なっている。一方、ED状態においてレア役に当選しても、ゲーム数を上乗せしたり、セット数を上乗せしたりする抽選が実行されないようになっている。
小役3(押順ベル)は、小役3a~小役3fの6種類の入賞役で構成される。本例では、抽選により、所定の確率(本例では約1/6。全設定共通)で、小役3a~小役3fのいずれかの入賞役に内部当選し、ストップボタン137~139による停止操作の操作順序(押順)が、内部当選した入賞役に対応すると一致した場合に入賞し、12枚のメダルが払い出される。
小役4(共通ベル)は、ストップボタン137~139による停止操作の操作順序(押順)や操作タイミングに関わらず、「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」の図柄組合せが入賞ライン上に停止表示され、12枚のメダルが払い出される入賞役である。
小役5(1枚役)は、ストップボタン137~139による停止操作の操作順序(押順)や操作タイミングに関わらず、「リプレイ図柄-リプレイ図柄-ブランク1図柄」の図柄組合せが入賞ライン上に停止表示され、1枚のメダルが払い出される入賞役である。
<RT系の遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100におけるRT系の遊技状態の種類および変遷について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態(RT1)は、スロットマシン100の電源投入直後等に最初に設定されるデフォルトのRT系の遊技状態(以下、「通常遊技状態」ともいう。)であって、遊技者にとって他の遊技状態よりも相対的に不利な遊技状態である。
本例では、この再遊技低確率状態(RT1)において、再遊技役2(昇格リプレイ1)または再遊技役3(昇格リプレイ2)に入賞した場合に、後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行する。また、この再遊技低確率状態(RT1)において、特別役1あるいは特別役2に内部当選した場合に、後述する特別役1・2内部当選状態(RT3)に移行する。
<再遊技高確率状態(RT2)>
再遊技高確率状態は、再遊技の内部当選確率が再遊技低確率状態(RT1)よりも高い遊技状態である。
本例では、この再遊技高確率状態(RT2)において、特別役1あるいは特別役2に内部当選した場合に、後述する特別役1・2内部当選状態(RT3)に移行する。
<特別役1・2内部当選状態(RT3)>
特別役1・2内部当選状態(RT3)は、特別役1あるいは特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。
本例では、この特別役1・2内部当選状態(RT3)において、特別役1または特別役2に入賞した場合に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行する。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。本例では、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数(例えば200枚)が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本例では、特別遊技状態(RT4)の終了条件は、特に限定されず、例えば、所定役に内部当選した場合や、所定回数(例えば、8回)の入賞があった場合や、所定回数(例えば、6回)の遊技が行われた場合であってもよい。
<AT系の遊技状態の遷移>
次に、AT系の遊技状態について説明する。
AT系の遊技状態は、低ナビ状態と高ナビ状態に大別される。低ナビ状態とは、操作ナビが実行される確率が低い状態であり、通常モード,非有利区間,または、通常区間ともいう。高ナビ状態とは、低ナビ状態よりも操作ナビが実行される確率が高い状態であり、ATモード,有利区間ともいう。
ここで、操作ナビとは、メダル獲得や有利な遊技状態を維持するために、ストップボタン137~139の停止操作態様(例えば、正解操作順序や停止操作のタイミング)を報知する演出をいい、例えば、押順役(例えば、小役3(押順ベルLCR))の正解操作順序を報知する演出(例えば、「左→中→右」の文字を表示する演出)等が該当する。
操作ナビの操作内容に従った停止操作を行った場合、遊技者に有利な結果がもたらされるので、高ナビ状態は、低ナビ状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。ここで、有利とは、具体的には、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合、いわゆる払出率(出玉率)が有利なことをいう。
なお、本例では、低ナビ状態を、操作ナビの実行確率が低い状態、高ナビ状態を、低ナビ状態よりも操作ナビの実行確率が高い状態としたが、低ナビ状態を、操作ナビを実行しない状態、高ナビ状態を、操作ナビを実行する状態としてもよい。
AT系の各遊技状態は、細分化されて管理されており、これを演出状態と呼ぶ。詳しくは、低ナビ状態の演出状態は、通常遊技状態、高ナビ状態の演出状態は、ノーマル状態、確定告知状態、ジャッジ状態、引き戻し状態、AT1状態、AT2状態、ED(エンディング)状態を備えている。なお、AT1状態、AT2状態、およびED状態が、原則として出玉の増える状態である。
本実施形態では、低ナビ状態の通常遊技状態において或る条件が成立した場合(例えば、ハズレ以外の入賞役に入賞した場合)に、高ナビ状態のノーマル状態に移行する。その後は、例えば、確定告知状態→AT1状態→ジャッジ状態の順番で移行し、このジャッジ状態から、引戻し状態を経由して通常遊技状態またはAT2状態に移行するルートや、ジャッジ状態から、直接、AT2状態に移行するルート等がある。
AT状態(AT1状態、AT2状態)とは、所定回数(例えば、1セット30ゲーム)のAT遊技が可能な状態であり、低ナビ状態の通常遊技状態や高ナビ状態のノーマル状態等よりも、遊技者にとって有利な状態である。
このAT遊技では、AT遊技の開始遊技で、AT遊技を継続するか否かのセット継続抽選(例えば、当選確率1/4の抽選)が実行され、このセット継続抽選に当選すると、さらに所定回数(本例では、1セット30ゲーム)のATゲームが付与され、AT状態が延長される。また、AT状態において通常遊技状態への移行条件が成立した場合(本例では、AT状態における全ての遊技を消化した場合)に、次回の遊技から通常遊技状態に移行する。
また、高ナビ状態の残りゲームが所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)以下になると、ED状態に移行し、このED状態では、高ナビ状態の終了を示唆するED(エンディング)演出が実行される。
なお、ED状態への移行条件は、高ナビ状態の残りゲームが所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)以下になることに限らず、例えば、所定のゲーム数が20ゲーム以上でも以下でも良いし、「獲得枚数+獲得予定差枚数>2000」であることでも良い。
<主制御部メイン処理>
まず、図34を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図34に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、賭け数設定/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
ステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得し、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS105では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。また、ステップS105では、選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS106では、スタートレバー操作に基づいて、上述したAT系の遊技状態の制御に関する演出状態制御処理を実行する。ステップS107では、演出用処理を実行する。この演出用処理では、各種演出の制御等を行う。
ステップS108では、リール回転開始処理が実行され、全リール110~112の回転を開始させる。
ステップS109では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止するとステップS110へ進む。なお、このステップS109では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル-ベル-ベル」が揃っていたならば小役3(ベル)に入賞したと判定される。また、このステップS110では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS111では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS112では、遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、RT系の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在のRT系の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
ステップS113では、上述したAT系の遊技状態の制御に関する演出状態制御処理を実行する。ステップS114では、高ナビ状態の終了に関する高ナビ状態終了処理を実行する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図35のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図35を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。ステップS2005では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路651に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS2001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図34に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図34に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図36を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図36(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図36(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図36(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図36(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS3005の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図36(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図36(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図36(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図37を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図37(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図37(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図37(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図37(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図37(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM536内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図37(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図37(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図37(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図37(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS606の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<内部当選役の抽選値>
図38(a)は、スロットマシン100の内部当選役の抽選値の一例を示した図である。
内部当選役の当選確率は、各々の内部当選役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の内部当選役やハズレを対応付けしている。
入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの内部当選役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの内部当選役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
なお、設定値については、内部当選役の当選確率を各設定値で共通とする一方で、ATの当選確率(ATへの移行のしやすさ)を設定1~設定6で異ならせてもよく、例えば、設定1では或る内部当選役が決定された場合のAT抽選確率を確率Aとする一方で、設定6では或る内部当選役が決定された場合のAT抽選確率を確率Aよりも高い確率Bとするようにしてもよい。
図38(a)に示す例では、抽選データの範囲(抽選値)をアルファベットで示している。リプレイ4~リプレイ7には、いずれも(g)が示されているが、これは抽選値が同じであることを表す。例えば、(g)=3000/65535である。1枚役1~1枚役8には、いずれも(m)が示されているが、これも抽選値が同じであることを表す。ベルCLR1~ベルRCL3には、いずれも(n)が示されているが、これも抽選値が同じであることを表す。
アルファベットで示す抽選値の関係は、(a)+(b)+(c)+(d)<(e)+(f)+(g)+(h)+(i)+(j)+(k)+(l)+(m)+(n)の関係になる。なお、スイカ役やチェリー役は、抽選値が小さなレア役になる。
<押し順役>
図38(b)は、内部当選役のうち、共通ベルと押し順役の操作内容ごとの表示態様と払出枚数を示す表である。
押し順役とは、停止操作の内容(本実施形態では、第1停止操作から第3停止操作までの操作順序)に応じて入賞役(リール110~112の表示態様)が異なる内部当選役をいう。
なお、本実施形態では、(1)左中右(第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作)の停止操作をLCR操作、(2)左右中(第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作)の停止操作をLRC操作、(3)中左右(第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作)の停止操作をCLR操作、(4)中右左(第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リール
を左リール110とする停止操作)の停止操作をCRL操作、(5)右左中(第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール111とする停止操作)の停止操作をRLC操作、(6)右中左(第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作)の停止操作をRCL操作と表記する場合がある。
例えば、入賞役内部抽選において押し順ベル_CLR1~3が内部当選した場合であって、(1)LCR操作又はLRC操作が行われた場合には、ハズレまたは1枚役の入賞となり、0枚又は1枚のメダルが払い出され、(2)CLR操作が行われた場合には、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出され、(3)CRL操作が行われた場合には、1枚役に入賞し、1枚のメダルが払い出され、(4)RLC操作又はRCL操作が行われた場合には、ハズレまたは1枚役の入賞となり、0枚又は1枚のメダルが払い出される。
つまり、押し順ベル_CLR1~3は、CLR操作が行われた場合にベルに入賞し、最大数のメダル払出しが行われる。以下、押し順役に内部当選した場合において、最大数のメダルが払い出されるときの操作内容を「正解の操作」と表記する場合がある。本実施形態では、正解の操作とは、第1停止操作から第3停止操作までの操作順序が正解であることをいう。
同様にして、押し順ベル_CRL1~3は、CRL操作が正解の操作であり、CRL操作の場合、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出される。また、押し順ベル_RLC1~3は、RLC操作が正解の操作であり、RLC操作の場合、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出され、押し順ベル_RCL1~3は、RCL操作が正解の操作であり、RCL操作の場合、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出される。
一方、例えば、入賞役内部抽選において共通ベルが内部当選した場合、操作内容に関わらず、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出される。以下、上述した押し順ベル_CLR1~3、押し順ベル_CRL1~3、押し順ベル_RLC1~3および押し順ベル_RCL1~3を総称して「押し順ベル」という。なお、これら「押し順ベル」のうち、押し順ベル_CLR1~3および押し順ベル_CRL1~3を説明の便宜上「中第一ベル」と呼び、押し順ベル_RLC1~3および押し順ベル_RCL1~3を「右第一ベル」と呼ぶことがある。また、共通ベルの払い出し枚数については押し順ベルと同数の9枚としたが、これに限らず、押し順ベルよりも少ない枚数であってもよく、共通ベルの枚数を減らすことで、通常状態のメダル払出を抑制することができる。
本実施形態では、LCR操作又はLRC操作(順押し又は順挟み)を正解とする押し順ベルは存在せず、CLR操作又はCRL操作(中押し)及びRLC操作又はRCL操作(逆押し又は逆挟み)を正解とする押し順ベルが存在する仕様となっている。すなわち、偏りベルと称される仕様である。偏りベルとすることで、通常状態(非AT状態)の出玉を下げてAT状態での出玉を高めることができる。なお、偏りベルとは、左第1停止よりも左第1停止以外の押し順の方が、遊技にとって有利である(例えば、払出枚数が多い、あるいは当選確率が高くなっている)仕様である。
なお、内部当選役(条件装置)が1枚役1~8及びリプレイ1~7の場合の操作内容ごとの表示態様と払出枚数は、図38(b)に示す通りである。同図(b)中の「S青7/BAR」は、「青セブン1図柄」がシングル(1ライン)の入賞ラインで揃うか「BAR図柄」が揃うかを意味している。「フェイク」とは、狙うべき図柄が報知されて目押しを行っても、報知された図柄が揃わないことを意味している。「リプレイ(桃7/W青7フェイク)」は、桃セブン図柄を狙え、あるいはダブル(2ライン)の入賞ラインで青セブン図柄を狙えといった報知がなされるが、目押ししてもリプレイ図柄が揃うことを意味している。
<当選役データ>
続いて、主制御部300のROM306に記憶されている当選役データについて説明する。
図39は、主制御部300のROM306に記憶されている当選役データを示す図である。
図39に示す左側の当選役情報は、図38(a)に示した当選役情報と同じである。押し順役であるベル(押し順ベル)は、停止操作態様(押し順)が異なる4パターン(CLR、CRL、RLC、RCL)が用意されている。さらに、パターンごとに3つの役(1~3)が用意されている。
すなわち、同じ押し順でそれぞれ3つずつ役が用意されている。同じ押し順の役では、遊技者の利益は同じであるが、3つずつ用意しておくことで、出目を多彩にすることができる。例えば、1つの押し順に対して1つの役だけであると、特定の押し順である場合に特定の出目しか表示されず単調になってしまうところ、1つの押し順に対して複数の役を設けることで、同じ押し順でも役が表示される形を異ならすことができて出目が単調になるのを防ぐことができる。
各当選役には、当選役と1対1で対応した「00」~「34」といった自然数の連続番号(当選役番号)が付されている。
これまでの説明では、非有利区間から有利区間への移行は、ハズレ以外の役に当選することで移行していた。すなわち、リプレイ3に対応付けられた「01」以上の役に内部当選すると有利区間に移行することになる。
有利区間を備えた遊技台では、有利区間の移行処理においてさらなる工夫が求められており、ここでの例では、リプレイ1に対応付けられた「04」以上の役に内部当選すると有利区間に移行する。「04」以上の当選役番号、すなわち「04」~「34」の範囲に属する当選役番号が有利区間番号である。一方、「04」未満の当選役番号、すなわち「01」~「03」の範囲に属する当選役番号が非有利区間番号になる。このように、有利区間への移行が許容される役と許容されない役とを分けて当選役番号を定めることで、後述する有利区間移行処理において簡素な処理で実現することができる。
図39に示す当選役データには、左側の当選役情報の他に小役グループの情報とレア役グループの情報も含まれている。
小役グループの情報には、押し順役のうちの、全ての押し順ベル役と1枚役7と1枚役8からなる押し順役グループが含まれている。この押し順役グループに含まれない小役は、小役ごとに連続番号(自然数)が付されている。
すなわち、小役と1対1で対応した「01」~「21」の小役番号が付されている。このため、小役番号で小役を識別することができる。一方、押し順役グループでは、そのグループ全体にグループ番号(「00」)が付され、各ベル役や1枚役ごとには番号が付されていない。
このため、グループ番号で押し順役といった種類は識別することができるが、小役(押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL、1枚役7、1枚役8)を区別することができず、停止操作態様(押し順)は識別することができない。すなわち、グループ番号では、押し順役であるか否かはわかるが、いずれが正確の操作(遊技者にとって最も有利になる場合がある操作態様)であるかまではわからない。また、押し順役であることは特定できても、いずれの種類の押し順役であるか(ベル_CLR1であるか、ベル_CRL1であるか等)は特定できない情報とも言える。
AT状態では、主制御部300は、第1副制御部400に内部当選コマンドを送信する場合に、当選役情報(当選役番号)を含めて送信し、第1副制御部400のCPU404は、その当選役情報(当選役番号)を用いてAT演出等の演出に関する抽選を行う。また、主制御部300は、当選役情報(当選役番号)の代わりに、あるいは一緒に、押し順が分かる情報を第1副制御部400のCPU404に送信するようにしてもよい。
一方、通常状態(非AT状態)では、第1副制御部400のCPU404は、AT演出を行う必要がなく、当選役番号の「00」~「34」の35個を参照するよりも、「00」~「21」の22個を参照する方が、処理が速くなり、プログラム容量も小さくて済む。
このため、主制御部300は、第1副制御部400に、内部当選コマンドを送信する場合に、通常状態(非AT状態)では、当選役情報(当選役番号)は含めず、小役グループの情報を含めて送信し、第1副制御部400のCPU404は、小役グループの情報を用いて演出抽選等(例えば、示唆演出の実行可否抽選や、期待度の報知演出等)の処理を行う。
また、第1副制御部400のCPU404は、小役グループの情報から新たな情報(小役グループの情報をさらにグループ化しているが、押し順役・リプレイ・共通ベル・チェリー・スイカ・チャンス目を識別する情報)を生成し、該新たな情報で演出抽選や演出処理を行ってもよく、このような仕様であっても、小役グループの情報を用いていると言える。
レア役グループは、小役グループをさらにグループ化したものであり、その情報は、弱レア役のグループ、強レア役のグループ、レア役ではないグループ(その他のグループ)に分けられた情報である。弱レア役のグループには、そのグループ全体に固有のグループ番号(「01」)が付され、レア役(スイカ、弱チェリー)ごとには番号が付されていない。強レア役のグループには、そのグループ全体に固有のグループ番号(「02」)が付され、レア役(強チェリー、チャンス目)ごとには番号が付されていない。その他のグループには、そのグループ全体に固有のグループ番号(「03」)が付され、役ごとには番号が付されていない。
したがって、グループ番号によって、レア役であるかレア役でないかの区別がすることができ、さらに、弱レア役や強レア役といったレア役の種類も識別することができる。しかしながら、グループ番号では、小役までは識別することはできず、どの図柄を目押しすればよいかまではわからない。主制御部300のCPU304は、役抽選結果に応じてAT抽選や後述する高確率状態への移行抽選を行う場合に、「リプレイ?→ベル?→弱チェリー?→強チェリー→スイカ?→チャンス目?」のような抽選処理を行うよりも、「その他?→弱レア役?→強レア役?」の抽選処理を行う方が処理が軽くなるため、レア役グループを用いて抽選処理を行う場合もある。
このように、或る遊技状態においては小役グループを参照して特典に関する処理を行い、他の遊技状態においてはレア役グループを参照して特典に関する処理を行うようにしてもよく、遊技状態に応じた処理を行うことでプログラムの処理負荷が軽減された遊技台を提供することができる。
また、第1副制御部400のCPU404における抽選処理においても同様であり、主制御部300は、内部当選コマンドにレア役グループの情報を含めて第1副制御部400に内部当選コマンドを送信する場合もある。
主制御部300は、AT状態へ移行させるかを決定するAT抽選、高確率状態への移行抽選、CZへ移行させるかを決定するCZ抽選を、当選役情報を用いて行ってもよいが、小役グループを用いて行ってもよいし、レア役グループを用いてもよいし、抽選対象に応じて小役グループを用いたり、レア役グループを用いたりしてもよい。
例えば、AT抽選が、強チェリーに当選した場合のみ当り(AT状態へ移行)であれば、主制御部300のCPU304は小役グループを用いて抽選処理を行うことができ、強チェリーあるいはチャンス目に当選した場合のみ当り(AT状態へ移行)であれば、主制御部300のCPU304はレア役グループを用いて抽選処理を行うことができる。
また他の例として、通常遊技におけるAT抽選では各小役グループに対してAT抽選確率が定められているようにして、どの当選役であっても期待感を得られるようにする(いわゆる、引き損の防止)場合には小役グループを参照して抽選を行う一方で、CZではレア役に当選すればAT状態への移行に大きく期待ができるように、例えば弱レア役当選時は50%、強レア役当選時は100%、その他では1%でAT抽選するようにメリハリのあるCZとする場合にはレア役グループを参照して抽選を行うようにすることができる。
なお、以上説明した、当選役番号、小役番号およびグループ番号は、プログラム上では2進数や16進数で表されている(以下の説明においても同様)。
<有利区間移行処理>
図40(a)は、主制御部300のCPU304が実行する有利区間移行処理のフローチャートであり、同図(b)は、同図(c)に示す有利区間移行処理のプログラムに対応するフローチャートであり、同図(c)は、有利区間移行処理のプログラムの一例である。
この有利区間移行処理は、図34に示す入賞役内部抽選処理(ステップS105)の中で、当選役が決定された後に実行される。
まず、CPU304は、ステップS253において、当該遊技における当選役に対応付けられた、図39に示す「00」~「34」のいずれかの当選役番号(当選役情報)をレジスタ(例えば、Aレジスタ)にセットするロード命令(例えば、LDQ A,(Low vdTousen(当選役情報)))を実行する。
続くステップS254では、レジスタに設定した当選役番号と、リプレイ1に対応付けられた当選役番号を比較する比較命令(例えば、CP Replay1)を実行し、当選役番号が、リプレイ1に対応付けられた当選役番号である「04」以上であるか否かを判定する(ステップS251)。
続くステップS255では、比較命令の実行直後のキャリーフラグの成否に応じて有利区間への移行判定処理を行い、キャリーフラグ=1(当選役情報が4未満)であれば、有利区間へ移行せずに、当該処理を終了して非有利区間を維持する。一方で、キャリーフラグ≠1(当選役情報が4以上)であれば、サブルーチンを呼び出す呼び出し命令(例えば、CALLF SetModeNomal)を実行し、有利区間における通常モードを設定する。
本例によれば、当選役情報のように符号を持たない数値の場合、キャリーフラグの成否に応じた処理をするだけで済むので比較命令を用いることで簡素な命令を用いつつ処理負荷を軽減することができる。
当選役に対応付けられた当選役番号が「04」以上であれば、遊技状態を有利区間に設定する(ステップS252)。ここで、AT抽選の当選確率が相対的に高い高確率状態と、相対的に低い低確率状態とがあり、有利区間中に、低確率状態から高確率状態に移行したり、高確率状態から低確率状態に移行したりする。
また、天井ゲーム数が、第1のゲーム数(例えば、1000ゲーム)に設定される場合と、第2のゲーム数(例えば、500ゲーム)に設定される場合とがある。高確率状態の移行タイミングと天井ゲーム数を組み合わせた複数種類の有利区間が用意されており、ステップS252で設定する有利区間は、これら複数種類の有利区間の中から抽選で選択された有利区間になる。
一方、当選役に対応付けられた当選役番号が「04」未満であれば、有利区間移行処理は終了になり、非有利区間が継続される。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、当選役が、「04」~「34」の範囲に属する当選役か、すなわち、当選役に対応した当選役番号が4以上であるかの判定を行うだけですむ。これは、プログラム命令的には、非有利区間継続の場合に、所定のレジスタ(例えば、Aレジスタ)に当選役番号を設定し、所定のレジスタの内容とリプレイ1の内容(「04」)とを比較し、当選役番号が4未満で終了という簡単なプログラムですみ、当選役ごとに有利区間移行役か否かを判定するよりも、プログラムの容量を減らすことができる。また、有利区間移行役でない役を確実に排除することができる。
なお、有利区間移行処理のプログラムは、図40(c)に示すプログラムに限定されるものではない。図40(d)は、有利区間移行処理のプログラムの他の一例である。
図40(d)に示すRCPQ命令(RCPQ C,(Low vbTousen),Replay1)は、図40(c)を用いて説明したLDQ命令、CP命令、RET命令を一つにした命令であり、図40(b)のステップS253~S255の処理を、一つの命令で行うことができる。
本例によれば、プログラムの実行時間を短縮することができ、遊技を円滑に進行させることができる上に、プログラムコードを簡素化し、プログラム容量を減らすことができ、限られたROM容量を有効に活用することができる。
<指示モニタ設定処理>
図41(a)は、主制御部300のCPU304が実行する指示モニタ設定処理のフローチャートであり、同図(b)は、同図(c)に示す指示モニタ設定処理のプログラムに対応するフローチャートであり、同図(c)は、指示モニタ設定処理のプログラムの一例である。
この指示モニタ設定処理は、図34に示す入賞役内部抽選処理(ステップS105)の中で、当選役が決定された後に実行される。
指示モニタを備えた遊技台では、指示モニタに関する処理においてさらなる工夫が求められており、まず、CPU304は、当選役が、図39に示す小役グループの押し順役のグループに属する役か否かを判定する(ステップS261)。プログラム命令的には、当選役が対応する小役グループの番号(「01」~「21」の小役番号か「00」のグループ番号)が、押し順役のグループに対応付けたグループ番号「00」であるか否かを判定する判定命令(例えば、RTQ NZ,(Low vdGroupTousen))を実行して判定を行う(ステップS271)。
CPU304は、当選役番号では、「00」~「34」といった35個の番号を参照しなければならないが、小役グループでは、22個の番号を参照するだけですみ処理速度が速くなる。また、プログラムの容量も小さくなる。
当選役が押し順役のグループに属していなければ、この指示モニタ設定処理は終了する。一方、当選役が押し順役のグループ(小役グループの「00」)に属していれば、ステップS272において、現在の遊技状態が、AT状態であるか否かを判定する判定命令(例えば、RCPQ C,(Low,Mode),ModeAT)を実行し、現在の遊技状態が、AT状態であるか否かを判定する(ステップS262)。
スロットマシン100の各種遊技状態のうち、通常ステージには「01(ModeNomal)」、CZには「02(ModeCZ)」、引き戻しゾーンには「03」、ボーナス状態には「04(ModeBonus)」、AT通常状態には「05(ModeAT)」、上乗せゾーンには「06」、エンディング状態には「07(ModeED)」といった遊技状態番号が付与されている。
CPU304のレジスタ(例えば、Cレジスタ)には、現在の遊技状態を表す遊技状態番号がセットされている。ステップS262(ステップS272)では、そのレジスタにセットされている遊技状態番号が「05(ModeAT)」以上であるか否かを判定し、「05(ModeAT)」未満であれば、この指示モニタ設定処理は終了し、「05(ModeAT)」以上であれば、ステップS263において指示情報値を算出する。すなわち、現在の遊技状態がAT状態であればステップS263に進む。
ステップS263では、ステップS261で用いた小役グループの情報ではなく、当選役情報(当選役番号)を用いて処理を行う。具体的には、ステップS273では、当選役情報をレジスタ(本例では、Aレジスタ)にセットするロード命令(例えば、LDQ A,(Low vdTousen(当選役情報)))を実行し、ステップS274では、レジスタ(Aレジスタ)にセットされた当選役情報を3で除算する命令(例えば、DIV E,A,3)を実行し、除算した結果の商の値を指示情報値として決定する。
例えば、ベル_CLR2に当選していた場合は、当選役番号「22」を3で除算し、商の値が「7」であるため、この「7」を指示情報値として決定する。ここで用いる"3"は、同じ押し順の役で用意してある役の数に相当する。すなわち、出目を多彩にするために同じ押し順の役でも3つ用意したことにより当選役番号も3つあり、これら3つの当選役番号につき共通な処理にするために3で除算し、余りは考慮せず、商の値を指示情報値として決定する。こうすることで、簡素な処理になっている。
このように、算出結果であるレジスタの値を指示情報値とすることで、押し順に対応した指示情報を示す値をデータテーブルとして備えることがないのでメモリ容量の節約に寄与でき、また、該データテーブルを呼び出したり、参照したりすることもないので処理容量の節約にも寄与する。
続くステップS275では、レジスタ(Aレジスタ)の値を指示モニタ情報に設定するロード命令(例えば、LDQ (Low,vdNavi)を実行し、算出された指示情報値に基づいて指示モニタ情報を設定し(ステップS264)、この指示モニタ設定処理は終了する。指示モニタとして機能する遊技情報表示部126には、設定された指示モニタ情報が表示される。
なお、CPU304は、AT抽選や、AT抽選の当選確率が相対的に高い高確率状態の抽選等にも、上述した処理速度の速さとプログラム容量の小ささから、小役グループの情報やレア役グループの情報を用いて処理する。
<指示モニタ設定処理/変形例1>
図42(a)は、変形例1に係る指示モニタ設定処理のフローチャートであり、同図(b)は、変形例1に係る指示モニタ設定処理のプログラムの一例である。
変形例1に係る指示モニタ設定処理は、図41(b)を用いて説明した指示モニタ設定処理のステップS273とステップS274の間に、ステップS276を追加し、ステップS274とステップS275の間に、ステップS277を加えた処理である。以下、ステップS276以降の処理について説明する。
ステップS276では、当選役情報がセットされたレジスタ(Aレジスタ)の値から、ベル_CLR1の当選役番号(本例では、21)を減算する減算命令(例えば、SUB bell CLR1)を実行し、押し順に対応する当選役番号21~32を、0~11に変換し、1枚役に対応する当選役番号33~34を、12~13に変換する。
続くステップS274では、レジスタ(Aレジスタ)にセットされた当選役情報を3で除算する命令(例えば、DIV E,A,3)を実行し、変換後の押し順の当選役番号0~11を、0~3に変換し、変換後の1枚役の当選役番号12~13を、4に変換する。
続くステップS277では、レジスタ(Aレジスタ)の値に1を加算して加算結果が4を超える場合にはレジスタ(Aレジスタ)に0を設定する命令(例えば、ICPLD A,4)を実行し、ステップS275では、レジスタ(Aレジスタ)の値を指示モニタ情報に設定するロード命令(例えば、LDQ (Low,vdNavi)を実行し、算出された指示情報値に基づいて指示モニタ情報を設定する。
これにより、当選役が押し順の場合には、指示モニタに1~4のいずれかが表示され、当選役が1枚役の場合には、指示モニタに0が表示されるため、指示モニタにナビが発生した時点で7揃いやベル確定とならないように、フェイクの1枚役ナビを作ることができる。例えば、ベルを引くことが重要なゲーム性の場合に、指示モニタが作動しないと遊技性が低下してしまうおそれがあるが、フェイク用の1枚役ナビを加えることで、「ナビ発生=ベル」とは限らないので、ナビ発生時に遊技者に期待感を与えることができる。
<当選役データ(別例)>
図43は、図39に示す当選役データの別例を示す図である。以下、図39に示す当選役データとの相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。
図43(a)には、当選役データの別例1が示されている。この別例1でも、当選役情報は、図39に示す当選役データの当選役情報と同じである。すなわち、図39に示す当選役情報と同じ35個の当選役(小役)が同じ順番で並んでおり、当選役と1対1で対応した「00」~「34」といった自然数の連続番号(当選役番号)が付されている。
この別例1における35個の当選役(小役)のうちの、共通ベルと押し順役の操作内容ごとの表示態様と払出枚数の関係は、図38(b)に示す関係と同じである。
別例1では、リプレイ2に対応付けられた「05」以上の役に内部当選すると有利区間に移行する。「05」以上の当選役番号、すなわち「05」~「34」の範囲に属する当選役番号が有利区間番号である。一方、「05」未満の当選役番号、すなわち「01」~「04」の範囲に属する当選役番号が非有利区間番号になる。
別例1における小役グループの情報は、図39に示す当選役データにおける小役グループの情報の押し順役グループと同じ押し順役グループの他、別の押し順役であるリプレイ群のグループも設けられている。押し順役グループにもリプレイ群のグループにも含まれない小役は、小役と1対1で対応した「01」~「04」と、「06」~「16」の小役番号が付されている。このため、小役番号で小役を識別することができる。
一方、リプレイ群のグループでは、そのグループ全体に固有のグループ番号(「05」)が付され、リプレイ役ごとには番号が付されていない。このため、グループ番号でリプレイ役といった役の種類は識別することができるが、各リプレイ役を区別することができず、停止操作態様(押し順)は識別することができない。
別例1では、有利区間に移行させないリプレイ1もリプレイ群(「05」)にグループ化されているため、図40に示す有利区間移行処理では、小役グループではなく当選役情報を参照した方が都合がよい。
なお、別例1の当選役データにも、図示省略したが、図39に示す当選役データにおけるレア役グループと同じレア役グループが含まれている。
図43(b)には、当選役データの別例2が示されている。この別例2でも、当選役情報は、図39に示す当選役データの当選役情報と同じである。すなわち、図39に示す当選役情報と同じ35個の当選役(小役)が同じ順番で並んでおり、当選役と1対1で対応した「00」~「34」といった自然数の連続番号(当選役番号)が付されている。
この別例2における35個の当選役(小役)のうちの、共通ベルと押し順役の操作内容ごとの表示態様と払出枚数の関係は、図38(b)に示す関係と同じである。
別例2では、押し順ベル_CLR1に対応付けられた「21」以上の役に内部当選すると有利区間に移行する。「21」以上の当選役番号、すなわち「21」~「34」の範囲に属する当選役番号が有利区間番号である。一方、「21」未満の当選役番号、すなわち「01」~「20」の範囲に属する当選役番号が非有利区間番号になる。
別例2における小役グループの情報には、押し順役のうちの、全ての押し順ベル役と1枚役6と1枚役7と1枚役8からなる押し順役グループが含まれている。この押し順役グループに含まれない小役は、小役ごとに連続番号(自然数)が付されている。すなわち、小役と1対1で対応した「01」~「20」の小役番号が付されている。このため、小役番号で小役を識別することができる。
一方、押し順役グループでは、そのグループ全体にグループ番号(「00」)が付され、各ベル役や1枚役ごとには番号が付されていない。このため、グループ番号で押し順役といった種類は識別することができるが、小役(押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL、1枚役6、1枚役7、1枚役8)を区別することができず、停止操作態様(押し順)は識別することができない。すなわち、グループ番号では、いずれが正確の操作(遊技者にとって最も有利になる場合がある操作態様)であるかはわからない。
別例2でも、有利区間に移行させない1枚役6も押し順役フループ(「00」)にグループ化されているため、図40に示す有利区間移行処理では、小役グループではなく当選役情報を参照した方が都合がよい。
なお、別例2の当選役データにも、図示省略したが、図39(a)に示す当選役データにおけるレア役グループと同じレア役グループが含まれている。
<指示モニタ設定処理/変形例2>
次に、左第1停止以外の押し順ベルの数が、左第1停止の押し順ベルよりも多い場合の例について説明する。
図44(a)は、図39に示す当選役データの別例を示す図であり、同図(b)は、図45(a)に示す指示モニタ設定処理におけるレジスタ値の変化を示した図である。また、図45(a)は、変形例2に係る指示モニタ設定処理のフローチャートであり、同図(b)は、変形例2に係る指示モニタ設定処理のプログラムの一例である。
図45(a)に示す変形例2に係る指示モニタ設定処理は、図42(a)を用いて説明した指示モニタ設定処理のステップS276~S277の処理に代えて、ステップS276,S280~S284の処理を適用した処理である。以下、ステップS276以降の処理について説明する。
ステップS276では、当選役情報がセットされたレジスタ(Aレジスタ)の値から、図44(a)に示すベル_LCR1の当選役番号(本例では、12)を減算する減算命令(例えば、SUB A,12)を実行し、図44(a)に示す、押し順に対応する当選役番号12~41を、図44(b)(1)に示す数値0~29に変換する。
続くステップS274では、レジスタ(Aレジスタ)にセットされた当選役情報を3で除算する命令(例えば、DIV E,A,3)を実行し、図44(b)(1)に示す数値0~29を、同図(b)(2)に示す数値0~9に変換する。そして、次のステップS280では、レジスタ(Eレジスタ)の値に1を設定するロード(LD)命令(例えば、LD E,1)を実行した後、次のステップS281へ進む。
続くステップS281では、ステップS274の除算結果(商)が2以上であるか否かを判定し、除算結果に応じて予め定めたモジュール(サブルーチン)にジャンプするジャンプ(JCP)命令(例えば、JCP C,A,2,***(後述する「ADD A,E」のモジュール名))を実行し、商が2以上の場合にはステップS282に進み、商が2未満の場合にはステップS284に進む。
ステップS274の除算結果(商)が2未満の場合に進むステップS284では、レジスタ(Aレジスタ)の値に、レジスタ(Eレジスタ)に格納された数値である1を加算する加算(ADD)命令(例えば、ADD A,E)を実行し、図44(b)(2)に示す数値0~1を、同図(b)(5)に示す数値1~2に変換した後に、ステップS275に進む。
一方、ステップS274の除算結果(商)が2以上の場合に進むステップS282では、レジスタ(Eレジスタ)に1を加算する加算(INC)命令(例えば、INC E)を実行し、続くS283では、レジスタ(Aレジスタ)の値を2で除する除算(右ビットシフト)命令(例えば、RRA命令)を実行し、図44(b)(2)に示す数値2~9を、同図(b)(4)に示す数値1~4に変換する。
続くステップS284では、レジスタ(Aレジスタ)の値に、レジスタ(Eレジスタ)に格納された数値である2を加算する加算(ADD)命令(例えば、ADD A,E)を実行し、図44(b)(4)に示す数値1~4を、同図(b)(5)に示す数値3~6に変換した後に、ステップS275に進む。
なお、ステップS284の処理は、処理の実行時におけるEレジスタの値をAレジスタに加算する処理として共通して「ADD A,E」を行っている。ステップS281の処理の後のステップS284の処理の実行時点では、Eレジスタの値は1であるためAレジスタにはEレジスタの値である1が加算される。一方で、ステップS283の処理の後のステップS284の処理の実行時点では、ステップS282にてさらにEレジスタに1が加算されているのでEレジスタの値は2となっており、AレジスタにはEレジスタの値である2が加算される。
ステップS275では、レジスタ(Aレジスタ)の値を指示モニタ情報に設定する命令(例えば、LDQ命令)を実行し、算出された指示情報値に基づいて指示モニタ情報を設定する。
これにより、当選役が押し順ベルの場合には、指示モニタに1~6のいずれかが表示される。本例では、左第1停止以外の押し順ベルの数(本例では、中第1停止と右第1停止がそれぞれ12種類)が、左第1停止の押し順ベルの数(本例では、6種類)よりも多く、押し順ベルの数が均等ではないが、押し順毎にまとめてベルを配置することで、商を参照した指示情報の設定が可能となり、余りを参照した指示情報の設定よりも制御を簡便にすることができる。
また、余りを参照した場合、均等ではない押し順ベルを作ると余りだけでは指示情報を特定できず、結果として商も参照することになり、参照すべきレジスタが増えてしまいメモリ容量を圧迫してしまう恐れがあるが、本例では、商のみを参照することで参照すべきレジスタを1つにできるため、余りを参照する方法よりもメモリ容量を圧迫しないようにすることができ、限られたメモリ容量を有効活用することができる。
なお、本例では、左第1停止以外の押し順ベルの数が、左第1停止の押し順ベルよりも多い場合について説明したが、中第1停止以外の押し順ベルの数が、中第1停止の押し順ベルよりも多い場合や、右第1停止以外の押し順ベルの数が、右第1停止の押し順ベルよりも多い場合にも適用可能である。
<<実施形態2>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態2に係る遊技台(スロットマシン)について説明する。
<全体構成>
まず、図46を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図46は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
このスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインある。例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効となるようにしてもよい。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、中段の水平入賞ラインの1ラインとしてもよい。また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入(ベット操作)することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序など)を報知する演出装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作という。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、ストップボタン137(左ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって左リール110を停止させることができ、ストップボタン138(中ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって中リール111を停止させることができ、ストップボタン139(右ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。
さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。
なお、本実施形態では、停止操作、及び第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによる操作順序を略記する場合がある。例えば、第1停止リールを左リール110とする停止操作を「左」、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を「左中右」と表記する場合がある。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
メダル払出口155の横には音孔181が設けられている。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部にも音孔143が設けられている。音孔181,143は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。例えば、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビを実行する。
情報表示ボタン191は、ユーザメニュー(例えば、遊技者個人による種々の情報を設定するためのメニュー)を呼び出して操作するための操作ボタンである。情報表示ボタン191は、十字キーボタン191aと、OKボタン191bと、から構成される。十字キーボタン191aは、遊技者が複数の選択肢の中からいずれか一つを選択する場合に使用される選択ボタンである。十字キーボタン191aは、上下左右の矢印キーで構成されており、それぞれの矢印キーを操作することにより、矢印の方向にカーソルを移動させることができる。OKボタン191bは、カーソルが位置付けられている選択肢を確定させるボタンである。本実施形態では、例えば、ユーザメニューによる情報設定の場合、音量設定や光量設定などを行う場合、ボーナス入賞後に実行される演出のキャラクタ(ステージ)選択などに用いられる。本実施形態では、情報表示ボタン191を十字ボタン191と表記する場合がある。
演出ボタン192は、当該ボタンの操作を促す演出を実行する場合に操作可能となるボタンである。本実施形態では、演出ボタン192が操作された場合、その応答演出として、ATにおける上乗せ枚数などの特典付与を示唆する演出が実行される。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<内部構成>
図47は、スロットマシン100の内部構成を示す図であり、同図(a)は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図、同図(b)は、前面扉102に配設されている扉中継基板290を拡大した図である。
本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112を備えたリールユニット700が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリールユニット700の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する情報出力回路334が取り付けられている。
また、リールユニット700の右側には、スロットマシン100の設定値(遊技モードともいう)の変更を行ったり、変更した設定値の確認をしたりする設定キースイッチ281が設けられている。ここで、設定値とは、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合を調整するための値であり、いわゆる「払出率」と称されるものであり、複数段階の設定値、例えば、設定「1」~設定「6」まで設定可能である。
設定キースイッチ281は、所定の設定キー(図示省略)を差し込んで回転することにより電気的にON/OFFするキースイッチである。具体的には、設定キースイッチ281に所定の設定キーを差し込んで右回転すると、設定キースイッチ281に設けられている設定キースイッチセンサがON状態を検出し、左回転すると、設定キースイッチセンサがOFF状態を検出する。
そして、下面板264には、ホッパーユニット180(バケットに溜まったメダルを払出する装置)が配設され、このホッパーユニット180の上方、即ちリールユニット700の下方には、電圧監視回路330(図39参照)を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は、電源装置252と電気的に接続されたトグルスイッチである。この電源スイッチ244によりスロットマシン100の電源投入(電源ON)又は電源遮断(電源OFF)を行うことができる。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
ホッパーユニット180の右側には、ホッパーユニット180から溢れたメダルを収容するメダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、リール窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。リール窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。なお、前面扉102の背面には、開放センサ294が設けられている。開放センサ294は、前面扉102が閉まった状態ではL(OFF)、開いた状態ではH(ON)になるように構成されている。
<内部構成/扉中継基板>
前面扉102の背面には、リール窓113の下方に扉中継基板290が配設されている。この扉中継基板290は、図47(b)に示すように、リセットスイッチ291、設定変更ボタン292、設定値表示器293が設けられている。
リセットスイッチ291は、プッシュボタン式のスイッチであり、このリセットスイッチ291を押下(短期押下)することによりスロットマシン100のエラー解除を行うことができる。
設定変更ボタン292も、リセットスイッチ291と同様なプッシュボタン式のスイッチである。この設定変更ボタン292による設定値変更の操作手順については、後述する。
設定値表示器293は、7セグメントLED等の表示器である。この設定値表示器293は、設定変更ボタン292により設定された設定値(遊技モード)1~6を数字で表示することができる。
なお、設定値表示器293は、電源投入状態(電源ON)において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)にすると、現在設定されている設定値が数字で表示されるので、現在設定されている設定値の確認をするのに使用することができる。すなわち、電源投入状態(電源ON)において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)にすると、設定値を確認できる設定値確認処理が開始され、設定キースイッチ281に挿入して左回し(設定キーON→OFF)にすると、設定値確認処理は終了する。
ここで、設定値変更の操作手順を説明する。設定キースイッチ281に設定キー(図示省略)を挿入して右回し(設定キーOFF→ON)をし、電源スイッチ244を電源遮断状態(電源OFF)から電源投入状態(電源ON)とすることにより設定値変更が有効となり(設定値変更処理が開始される)、設定変更ボタン292を押下する毎に設定値が1~6まで順番に変わり、所望の設定値を選択することができる。なお、スタートレバー135を操作することにより、その時に選択されていた設定値が確定する。そして、最後に設定キーを左回し(設定キーON→OFF)することで、設定値変更処理は終了する。
<前面扉>
図48は、メダルレススロットマシンが備える前面扉1102の一部を正面側(遊技者側)から見た外観図である。
メダルレススロットマシ(図示省略)は、図46と図47を用いて説明したスロットマシン100の本体101と略同形状の本体1101(図示省略)と、この本体1101の正面に取り付けられ、本体1101に対して開閉可能な前面扉1102と、を備える。
前面扉1102の下部には、物品を載置可能な下皿1200(図49を用いて後述する)が設けられているとともに、証紙が保持可能な証紙取付ユニット1250(図50~図52を用いて後述する)が取り付けられている。
<下皿>
次に、図49を用いて、下皿1200について詳細に説明する。図49(a)は、下皿1200を構成する部材を分解して示す分解斜視図である。
下皿1200は、前面扉1102の下部に取り付け可能な下皿ベース(ベース部材)1202と、この下皿ベース1202の上部に嵌め込まれる下皿意匠シート上(第一の装飾部材)1204と、下皿ベース1202の下部に嵌め込まれる下皿意匠シート下(第二の装飾部材)1206と、下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206を覆った状態で下皿ベース1202に取り付けられる下皿カバー(カバー部材)1208と、を有して構成される。
下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206には、それぞれ所定の装飾(デザイン)が施されており、下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206に施された装飾は、透明部材からなる下皿カバー1208を通して正面側(遊技者側)から視認可能である。
本例では、下皿1200の下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206を着脱可能に構成しているため、装飾の異なる下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206を複数準備しておき、下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206を交換することで、遊技台の機種に応じた装飾を適用することができ、遊技台の装飾のバリエーションを増やすことができる上に、下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206は、下皿カバー1208を外すだけで交換が可能なため、下皿のデザイン変更を容易に行うことができ、利便性を高めることができる。
<下皿/下皿ベース>
次に、下皿1200の下皿ベース(ベース部材)1202について説明する。
図49(a)に示すように、下皿ベース1202は、略長方形形状の板状部材からなる底面1202aと、この底面1202aの奥側の長辺を基端として上方に延設された板状部材からなる立壁1202bと、これらの底面1202aと立壁1202bの両端を支持する左枠1202cおよび右枠1202dと、を有して構成される。
立壁1202bには、後方に配置された証紙取付ユニット1250を視認可能とする矩形状の矩形開口部1202b1と、スピーカ(図示省略)からの音が出力される音孔1202b2と、下皿カバー1208の係止ツメ1208b2が係止される係止孔1202b3が長手方向両端に1つずつ形成されている。
左枠1202cは、側面視が略L字形状の部材からなり、底面1202aの正面視左側を支持する底面左支持部1202c1と、立壁1202bの正面視左側を支持する立壁左支持部1202c2と、前扉1102の左側底部に係止可能な左係止ツメ1202c3と、を有して構成される。
左枠1202cの底面左支持部1202c1には、下皿意匠シート下1206の左ツメ1206aが係止可能な左ツメ係止孔1202eが形成され、左枠1202cの立壁左支持部1202c2には、下皿意匠シート上1204の左ツメ1204aが係止可能な左ツメ係止孔1202gが形成されている。
右枠1202dは、側面視が略L字形状の部材からなり、底面1202aの正面視右側を支持する底面右支持部1202d1と、立壁1202bの正面視右側を支持する立壁右支持部1202d2と、前扉1102の右側底部に係止可能な右係止ツメ1202d3と、を有して構成される。
右枠1202dの底面右支持部1202d1には、下皿意匠シート下1206の右ツメ1206bが係止可能な右ツメ係止孔(図示省略)が形成され、右枠1202dの立壁右支持部1202d2には、下皿意匠シート上1204の右ツメ1204bが係止可能な右ツメ係止孔(図示省略)が形成されている。
詳細は後述するが、下皿意匠シート下1206は、正面視で左右非対称の形状からからなり、左ツメ1206aと右ツメ1206bは互いの形状が異なる。このため、左ツメ1206aが係止可能な左ツメ係止孔1202gと、右ツメ1206bが係止可能な右ツメ係止孔(図示省略)も互いの形状が異なっている。
<下皿/下皿意匠シート上>
次に、下皿1200の下皿意匠シート上(第一の装飾部材)1204について説明する。
図49(a)に示すように、下皿意匠シート上1204は、下皿ベース1202の立壁1202bと略同形状の半透明の板状部材であり、立壁1202bに対して着脱可能に構成されている。
下皿意匠シート上1204は、左枠1202cの左ツメ係止孔1202gに係止可能な左ツメ1204a(突出片)と、右枠1202dの右ツメ係止孔に係止可能な右ツメ1204b(突出片)と、立壁1202bの矩形開口部1202b1を覆うカバー部1204cと、立壁1202bの音孔1202b2に対応する位置に形成された円形状の音孔1204dと、を有して構成される。
下皿意匠シート上1204は、下皿ベース1202の立壁1202bに載置して位置決めした後、左ツメ1204aを左枠1202cの左ツメ係止孔1202gに係止し、右ツメ1204bを右枠1202dの右ツメ係止孔に係止することで、下皿ベース1202に取り付けが可能である。
一方、下皿意匠シート上1204は、左ツメ1204aを左枠1202cの左ツメ係止孔1202gから外し、右ツメ1204bを右枠1202dの右ツメ係止孔から外すことで、下皿ベース1202から取り外しが可能である。
本例の下皿意匠シート上1204は、正面視で上下非対称の形状からなり、左ツメ1204aと右ツメ1204bにおける上部のツメと下部のツメの形状が異なっている。
本例によれば、下皿意匠シート上1204の左ツメ1204aと右ツメ1204bにおける上部のツメと下部のツメの形状が異なるため、下皿意匠シート上1204を立壁1202bに取り付ける際に、下皿意匠シート上1204を上下反対に取り付けてしまうような取付ミス(逆組み)を未然に防止することができ、作業効率を高めることができる。
また、下皿意匠シート上1204の長手方向の両側に、2つの左ツメ1204aと右ツメ1204bを設けているため、下皿意匠シート上1204を強引に取り外した場合等に、左ツメ1204aや右ツメ1204bが破損しやすく、取り外した際の痕跡を残すことができ、不正行為等の発見が容易となる。
なお、本例では、下皿意匠シート上1204を正面視で左右対称の形状とし、左ツメ1204aと右ツメ1204bの形状を同一としたが、後述する下皿意匠シート下1206と同様に、左ツメ1204aと右ツメ1204bの形状を異ならせてもよい。
<下皿/下皿意匠シート下>
次に、下皿1200の下皿意匠シート下(第二の装飾部材)1206について説明する。
図49(a)に示すように、下皿意匠シート下1206は、下皿ベース1202の底面1202aと略同形状の半透明の板状部材であり、底面1202aに対して着脱可能に構成されている。
下皿意匠シート下1206は、左枠1202cの左ツメ係止孔1202eに係止可能な左ツメ1206a(突出片)と、右枠1202dの右ツメ係止孔に係止可能な右ツメ1206b(突出片)と、を有して構成される。
下皿意匠シート下1206は、下皿ベース1202の底面1202aに載置して位置決めした後、左ツメ1206aを左枠1202cの左ツメ係止孔1202eに係止し、右ツメ1206bを右枠1202dの右ツメ係止孔に係止することで、下皿ベース1202に取り付けが可能である。
一方、下皿意匠シート下1206は、左ツメ1206aを左枠1202cの左ツメ係止孔1202eから外し、右ツメ1206bを右枠1202dの右ツメ係止孔から外すことで、下皿ベース1202から取り外しが可能である。
本例の下皿意匠シート下1206は、正面視で左右非対称の形状からなり、左ツメ1206aの大きさは、右ツメ1206bの大きさよりも大きい。
本例によれば、下皿意匠シート下1206の左ツメ1206aと右ツメ1206bの形状が異なるため、下皿意匠シート下1206を底面1202aに取り付ける際に、下皿意匠シート下1206を左右反対に取り付けてしまうような取付ミス(逆組み)を未然に防止することができ、作業効率を高めることができる。
また、下皿意匠シート下1206の長手方向の両側に、2つの左ツメ1206aと右ツメ1206bを設けているため、下皿意匠シート下1206を強引に取り外した場合等に、左ツメ1206aや右ツメ1206bが破損しやすく、取り外した際の痕跡を残すことができ、不正行為等の発見が容易となる。
また、本例の下皿意匠シート下1206は、正面視で上下非対称の形状からなり、左ツメ1206aと右ツメ1206aは、下皿意匠シート下1206の上部にのみ形成されている。
本例によれば、左ツメ1206aと右ツメ1206aは、下皿意匠シート下1206の上部にのみ形成されているため、下皿意匠シート下1206を底面1202aに取り付ける際に、下皿意匠シート下1206を上下反対に取り付けてしまうような取付ミス(逆組み)を未然に防止することができ、作業効率を高めることができる。
なお、本例では、下皿意匠シート下1206を正面視で左右非対称かつ上下非対称の形状とし、左ツメ1206aと右ツメ1206bの形状を異ならせたが、下皿意匠シート上1204と同様に、正面視で左右対称の形状とすることで、左ツメ1206aと右ツメ1206bの形状を同一にしてもよい。
<下皿/下皿カバー>
次に、下皿1200の下皿カバー(カバー部材)1208について説明する。
図49(a)に示すように、下皿カバー1208は、下皿ベース1202の底面1202a,立壁1202b,左枠1202c,および右枠1202dによって構成される空間に収容可能な皿状の部材である。
下皿カバー1208は、略長方形形状の板状部材からなる底面1208aと、この底面1208aの奥側の長辺を基端として上方に延設された板状部材からなる背面立壁1208bと、底面1208aの手前側の長辺を基端として上下方向に延設された板状部材からなる前面立壁1208cと、底面1208aの長手方向両端に配設された左枠1208dおよび右枠1208eと、前側立壁1208cの下端を基端として後方に向かって延設された支持片1208fと、を有して構成される。
背面立壁1208bは、下皿ベース1202の音孔1202b2に対応する位置に形成された音孔1208b1と、下皿ベース1202の立壁1202bに係止可能な2つの係止ツメ1208b2と、を有して構成される。
下皿カバー1208は、下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206を取り付けた状態の下皿ベース1202に対して、底面1208aと支持片1208fによって、下皿ベース1202の底面1202aの上下を挟み込むようにして位置決めした後で、2つの係止ツメ1208b2を、立壁1202bの両端に形成された係止孔1202b3にそれぞれ係止することで、下皿ベース1202に取り付けが可能である。
<下皿/下皿カバー/係止ツメ>
図49(b)は、下皿ベース1202の係止ツメ1208b2を上方から見た部分拡大図である。
係止ツメ1208b2は、板状部材からなるベース部1208b21と、このベース部1208b21の先端部を基端として、背面立壁1208bの長手方向外側に向かって突出形成された係止部1208b22で構成される。
本例では、ベース部1208b21と係止部1208b22がなす角の角度αは、略90度である。
ベース部1208b21と係止部1208b22がなす角の角度αを、90度よりも鈍角(例えば、135度)にした場合、下皿ベース1202から下皿カバー1208を取り外すために係止ツメ1208b2を引き抜く際に、下皿カバー1208の係止ツメ1208b2を、下皿ベース1202の係止孔1202b3から容易に取り外すことができ、係止ツメ1208b2に、下皿ベース1202から下皿カバー1208を取り外した痕跡を残すことができない。
一方、本例によれば、ベース部1208b21と係止部1208b22がなす角の角度αは、鋭角(本例では、約85度)であるため、下皿ベース1202から下皿カバー1208を取り外すために係止ツメ1208b2を引き抜く際に、下皿カバー1208の係止ツメ1208b2を、下皿ベース1202の係止孔1202b3から取り外しにくくすることができ、下皿カバー1208を取り外すような不正行為を未然に防止することができる上に、係止ツメ1208b2に、下皿ベース1202から下皿カバー1208を取り外した痕跡を残すことができ、不正行為等に気付くことができる。
なお、このなす角の角度αは、本例に限定されず、85度よりも鋭角(例えば、70度)であってもよいし、鈍角(例えば、100度)であってもよい。
<下皿/下皿カバー/底面と背面立壁>
図49(c)は、下皿カバー1208の底面1208aと背面立壁1208bの断面を示した断面図である。
本例では、底面1208aから背面立壁1208bに跨る角部(R部)の厚みaが、底面1208aの厚みbよりも大きくなるように構成している(a>b)。
具体的には、角部の内壁は、下皿カバー1208の容積をなるべく大きくするために、角部の外壁よりも曲率を高くしている。
一方、角部の外壁は、下皿カバー1208の着脱を行う際に、下皿意匠シート上1204および下皿意匠シート下1206に接触して傷つけないようにしつつ、同時に、角部に厚みを持たせて下皿カバー1208の強度を確保するために、角部の内壁よりも曲率を低くしている。
<下皿/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、メダルレススロットマシン)は、物品を載置可能な下皿(例えば、図48に示す下皿1200)を備え、前記下皿は、扉体(例えば、図48に示す前面扉1102)に取付可能なベース部材(例えば、図49(a)に示す下皿ベース1202)と、装飾が施された第一の装飾部材(例えば、図49(a)に示す下皿意匠シート上1204)と、装飾が施された第二の装飾部材(例えば、図49(a)に示す下皿意匠シート下1206)と、前記第一の装飾部材と前記第二の装飾部材を覆った状態で前記ベース部材に取り付け可能なカバー部材(例えば、図49(a)に示す下皿カバー1208)と、を備えることを特徴とする、遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、装飾の異なる第一、第二の装飾部材を複数セット準備しておき、第一、第二の装飾部材を交換することで、遊技台の機種に応じた装飾を適用することができ、遊技台の装飾のバリエーションを増やすことができる上に、第一、第二の装飾部材は、カバー部材を外すだけで交換が可能なため、下皿のデザイン変更を容易に行うことができ、利便性を高めることができる。
また、前記第一の装飾部材または前記第二の装飾部材(例えば、図49(a)に示す下皿意匠シート下1206)は、長手方向一方側に第一の突出片(例えば、図49(a)に示す左ツメ1206a)を有し、長手方向他方側に第二の突出片(例えば、図49(a)に示す右ツメ1206b)を有し、前記第一の突出片と前記第二の突出片は形状が異なるものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の装飾部材または第二の装飾部材をベース部材に取り付ける際に、左右反対に取り付けてしまうような取付ミス(逆組み)を未然に防止することができ、作業効率を高めることができる。
また、前記カバー部材は、箱状の部材からなり、前記カバー部材の底面と背面が交差する角部の内壁は、該角部の外壁よりも曲率が高くてもよい。
このような構成とすれば、カバー部材の容積をなるべく大きくすることができる上に、ベース部材からカバー部材の着脱を行う際に、第一、第二の装飾部材を傷つけないようにしつつ、同時に、角部に厚みを持たせることでベース部材の強度を確保することができる。
また、前記カバー部材は、前記ベース部材に係止可能な係止ツメ(例えば、図49(a)に示す係止ツメ1208b2)を備え、前記係止ツメは、ベース部(例えば、図49(b)に示すベース部1208b21)と、該ベース部の先端部を基端として突出形成された係止部(例えば、図49(b)に示す係止部1208b22)で構成され、前記ベース部と前記係止部がなす角の角度(例えば、図49(b)に示す角度α)は、鋭角(90度よりも小さい角度。好ましくは、75度以上90度未満)であってもよい。
このような構成とすれば、ベース部材からカバー部材を取り外すために係止ツメを引き抜く際に、カバー部材の係止ツメを、ベース部材から取り外しにくくすることができ、カバー部材を取り外すような不正行為を未然に防止することができる上に、係止ツメに、ベース部材からカバー部材を取り外した痕跡を残すことができ、不正行為等に気付くことができる。
<証紙取付ユニット>
次に、図50~図52を用いて、証紙取付ユニット1250について説明する。
図50(a)は、証紙取付ユニット1250を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)は、証紙取付ユニット1250を後方から見た外観斜視図である。
証紙取付ユニット1250は、証紙を保持可能な透明シート1252(証紙保持手段)と、この透明シート1252を取り付け可能な証紙カバー1254(取付手段)と、を有して構成される。
ここで、「証紙」とは、遊技台に関する情報が表示される紙媒体のことであり、例えば、日電協(パチスロメーカー団体)や日工組(パチンコメーカー組合)が発給した組合証紙や、特許証紙等が該当する。
<証紙取付ユニット/透明シート>
次に、証紙取付ユニット1250の透明シート1252(証紙保持手段)について説明する。
透明シート1252は、図50(a)に示すように、平面視が略長方形形状の樹脂製のシートからなり、前面(または背面)に、1枚または複数枚の証紙1252aを貼付することが可能である。
なお、本発明に係る「証紙保持手段」の材質は、特に限定されず、例えば、紙や金属板等であってもよい。また、「証紙保持手段」による保持の方法も、特に限定されず、例えば、両面テープ等を用いて証紙を貼付してもよいし、証紙を保持するポケットやスリット等を形成してもよい。
<証紙取付ユニット/証紙カバー>
次に、証紙取付ユニット1250の証紙カバー1254(取付手段)について説明する。
証紙カバー1254は、板状部材からなる前面1254aと、この前面1254aの上端を基端として後方に延出形成された上枠1254bと、前面1254aの下端を基端として後方に延出形成された下枠1254cと、前面1254aの両端を基端として後方に延出形成された左枠1254dおよび右枠1254eと、を有して構成される。
前面1254aの短手方向両側には、透明シート1252の上縁と下縁が嵌合可能な嵌合溝1254a1が、前面1254aの長手方向一方側から他方側に亘って形成されている。また、前面1254aの正面視左側には、透明シート1252を挟持可能な挟持部1254a2が形成されている。
透明シート1252は、上縁と下縁が前面1254aの上下の嵌合溝1254a1に嵌合された状態で、前面1254aの正面視左方向にスライド可能に構成されている。透明シート1252を前面1254aの嵌合溝1254a1に沿って正面視左方向にスライドすると、透明シート1252の左縁が、前面1254aの挟持部1254a2によって挟持されることで、透明シート1252が証紙カバー1254に保持される。
一方、前面1254aの挟持部1254a2によって挟持された透明シート1252を正面視右方向にスライドさせると、透明シート1252の挟持が解除され、透明シート1252の上端と下端を、前面1254aの嵌合溝1254a1から引き抜いて外すことで、透明シート1252が証紙カバー1254から取り外される。
本例の証紙取付ユニット1250によれば、証紙を保持可能な証紙保持手段(透明シート1252)と、証紙保持手段(透明シート1252)を取り付け可能な取付手段(証紙カバー1254)と、を有するため、証紙の交換が容易で、交換作業を行う作業者の利便性を高めることができる。
証紙カバー1254の上縁1254bの長手方向中央には、図50(a),(b)に示すように、証紙カバー1254を前面扉1102の取付ベース1280に固定するための扉固定部1254b1(固定部)が形成され、この固定部1254b1の両側には、それぞれ、前面扉1102の取付ベース1280に形成された突出部1288が挿通される挿通部1254b2が形成されている。
左枠1254dは、図50(b)に示すように、前面扉1102に形成された2つの嵌合凸部1282(被嵌合部)に嵌合可能な2つの嵌合凹部1254d1(嵌合部)を2つ備え、右枠1254eは、前面扉1102に形成された固定ツメ被係止部1284(被係止部)に係止可能な固定ツメ1254e1(係止部)を備える。
<証紙取付ユニット/取付ベース>
次に、図51を用いて、証紙取付ユニット1250が取り付け可能な取付ベース1280について説明する。
図51は、前面扉1102の下部を背面から見た外観斜視図である。
前面扉1102の下部には、証紙取付ユニット1250を取り付けることが可能な取付ベース1280が配設されている。
取付ベース1280には、証紙カバー1254の左枠1254dの嵌合凹部1254d1が嵌合可能な嵌合凸部1282(被嵌合部)と、証紙カバー1254の右枠1254eの固定ツメ1254e1が係止可能な固定ツメ被係止部1284(被係止部)と、証紙カバー1254の扉固定部1254b1が固定可能なカバー固定部1286(被固定部)と、証紙カバー1254の挿通部1254b2を挿通可能な突出部1288が形成されている。
<証紙取付ユニット/取付方法>
次に、図52を用いて、証紙取付ユニット1250の取付方法について説明する。
図52(a)は、証紙取付ユニット1250を前面扉1102に取り付ける前の状態を示した外観斜視図と模式図であり、同図(b)は、証紙取付ユニット1250を前面扉1101に取り付けた後の状態を示した外観斜視図と模式図である。
最初に、前面扉1102を、回動軸L1を中心として本体1101に対してX方向に回動し、前面扉1102を半開きにした状態で、証紙取付ユニット1250の左枠1254dの嵌合凹部1254d1を、前面扉1101の取付ベース1280の嵌合凸部1282に嵌合することで、証紙取付ユニット1250の左枠1254dの位置決めを行う(図中の丸1の取り付け動作に相当する)。
続いて、証紙取付ユニット1250の左枠1254dの嵌合凹部1254d1と、前面扉1101の取付ベース1280の嵌合凸部1282の接点を回動軸L2として、証紙取付ユニット1250の右枠1254eを前面扉1102に向かってY方向に回動し、証紙取付ユニット1250の挿通部1254b2を、それぞれ取付ベース1280の突出部1288に挿通するとともに、証紙取付ユニット1250の扉固定部1254b1を、取付ベース1280のカバー固定部1286に挿通する。
続いて、回動軸L2を中心として証紙取付ユニット1250の右枠1254eをさらにY方向に回動し、右枠1254eの固定ツメ1254e1を、前面扉1101の取付ベース1280の固定ツメ被係止部1284に係止し、証紙取付ユニット1250を仮固定する(図中の丸2の取り付け動作に相当する)。
最後に、証紙取付ユニット1250の扉固定部1254b1と、取付ベース1280のカバー固定部1286を、ネジ1290で固定することで、証紙取付ユニット1250を前面扉1102の取付ベース1280に固定する。
本例によれば、証紙取付ユニット1250の嵌合凹部1254d1を、取付ベース1280の嵌合凸部1282に嵌合することで、証紙取付ユニット1250の位置決めを行うことができるため、証紙取付ユニット1250の取り付けの作業が容易で、作業者の負担を軽減することができる上に、作業ミスを防止することができる。
また、証紙取付ユニット1250の嵌合凹部1254d1は、証紙取付ユニット1250の固定ツメ1254e1よりも前面扉1102の回動軸L1に近い位置に配設されているため、証紙取付ユニット1250を取り付ける際に、作業者が前面扉1102の背面に立って作業を行う必要が無く、前面扉1102を僅かに開放した状態で、前面扉1102の背面に手を差し入れて作業を行えば足りることから、取り付け作業時における前面扉1102の開放量を最小限にすることができ、証紙取付ユニット1250の取り付けや取り外しの作業効率を高めることができる。
その上、前面扉1102の開放時の回動方向(X方向)と、証紙取付ユニット1250を前面扉1102に取り付ける際の回動方向(Y方向)が同じ方向であるため、証紙取付ユニット1250を取り付ける際に、作業者が前面扉1102の背面に立って作業を行う必要が無く、前面扉1102を僅かに開放した状態で、前面扉1102の背面に手を差し入れて作業を行えば足りることから、取り付け作業時における前面扉1102の開放量を最小限にすることができ、証紙取付ユニット1250の取り付けや取り外しの作業効率を高めることができる。
また、証紙取付ユニット1250は、固定ツメ1254e1とネジ1290だけで前面扉1102に固定可能なため、証紙取付ユニット1250の取り付けや取り外しの作業が容易で、作業者の負担を軽減することができる。
<証紙取付ユニット/まとめ>
以上説明したように、本例に係る遊技台(例えば、メダルレススロットマシン、図46に示すスロットマシン100)は、遊技台に関する情報が表示される証紙(例えば、図50(a)に示す証紙1252a)を配置可能な扉体(例えば、図48に示す前面扉1102)と、証紙を保持可能な証紙保持手段(例えば、図50(a)に示す透明シート1252)と、前記証紙保持手段を取り付け可能な取付手段(例えば、図50(a)に示す証紙カバー1254)と、を備え、前記取付手段は、長手方向一方側に前記扉体の取付部(例えば、取付ベース1280)に係止可能な係止部(例えば、図52(a)に示す固定ツメ1254e1)を備え、前記取付手段は、長手方向他方側に前記扉体の前記取付部に嵌合可能な嵌合部(例えば、図52(a)に示す嵌合凹部1254d1)を備え、前記取付手段は、該取付手段を前記扉体の前記取付部に固定するための固定部(例えば、図52(a)に示す扉固定部1254b1)を備え、前記取付部は、前記取付手段の前記係止部が係止可能な被係止部(例えば、図51に示す固定ツメ被係止部1284)を備え、前記取付部は、前記取付手段の前記嵌合部が嵌合可能な被嵌合部(例えば、図52(a)に示す嵌合凸部1282)を備え、前記取付部は、前記取付手段の前記固定部が固定される被固定部(例えば、図52(a)に示すカバー固定部1286)を備え、前記取付手段の前記嵌合部を前記扉体の前記取付部の前記被嵌合部に嵌合させ、該被嵌合部を回転軸として該取付手段を該扉体の該取付部に向かって回動し、該取付手段の前記係止部を該扉体の該取付部の前記被係止部に係止することで、該取付手段を該扉体に取り付け可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、取付手段の取り付けや取り外しの作業が容易で、作業者の負担を軽減することができる。
また、前記取付手段の前記嵌合部は、該取付手段の前記係止部よりも前記扉体の回動軸(例えば、図52(a)に示す回動軸L1)に近い位置に配設されていてもよい。
このような構成とすれば、取付手段を扉体に取り付ける際に、作業者が扉体の背面に立って作業を行う必要が無く、扉体を僅かに開放した状態で、扉体の背面に手を差し入れて作業を行えば足りることから、取り付け作業時における扉体の開放量を最小限にすることができ、取付手段の取り付けや取り外しの作業効率を高めることができる。
また、前記扉体の開放時の回動方向(例えば、図52(a)に示すX方向)と、前記取付手段を該扉体に取り付ける際の回動方向(例えば、図52(a)に示すY方向)が同じ方向であってもよい。
このような構成とすれば、取付手段を扉体に取り付ける際に、作業者が扉体の背面に立って作業を行う必要が無く、扉体を僅かに開放した状態で、扉体の背面に手を差し入れて作業を行えば足りることから、取り付け作業時における扉体の開放量を最小限にすることができ、取付手段の取り付けや取り外しの作業効率を高めることができる。
<扉中継基板>
次に、図53~図55を用いて、メダルレススロットマシンの扉中継基板1300について説明する。
図53(a)は、メダルレススロットマシンの扉中継基板1300の一部を示す正面図である。
メダルレススロットマシン(図示省略)は、図53(a)に示すように、扉中継基板1300(基板)と、この扉中継基板1300の一方側の面1300a(以下、「部品実装面」という場合がある。)を覆うように配設される基板カバー1302(カバー部材)と、備える。
扉中継基板1300は、図47を用いて説明した、スロットマシン100の扉中継基板290に対応する基板であり、メダルレススロットマシンの前面扉1102(図48参照)の裏側(背面側)に設けられる。なお、図53(a)において符号L3で示す二点鎖線は、前面扉1102の回転軸を示しており、扉中継基板1300の長手方向の正面視右側が、前面扉1102の回転軸L3側に近い側であり、扉中継基板1300の長手方向の正面視左側が、前面扉1102の回転軸L3側に遠い側である。
また、扉中継基板1300は、部品実装面1300a(一方面)に操作手段が配置された基板であり、本例では、操作手段として、図47を用いて説明した扉中継基板290の設定変更ボタン292とリセットスイッチ291に代えて、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306が配設されている。これらのクリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306は、扉中継基板1300の部品実装面1300aにおいて、前面扉1102の回転軸L3側に遠い側に配設されている。
なお、本発明に係る「板部」は、基板に限定されず、板状の部材であればよい。したがって、本発明に係る「操作手段」も、基板に配置された操作手段に限定されず、例えば、基板とは別体の板部に配置された操作手段、基板の長手方向(または短手方向)に隣接する板部に配置された操作手段、基板の表面(または裏面)に積層された板部に配置された操作手段、基板にコネクタ等を介して電気的に接続された板部に配置された操作手段等であってもよい。また、扉中継基板1300は前面扉1102の裏側に設けられているとしたがこれに限らず、何らかの操作手段(押下型のスイッチやロータリースイッチ等)が設けられた基板が、回転軸を基点に開閉(回動)できる本体枠や、本体枠に設けられる扉枠に設けられてもよく、このような構成となっているパチンコ遊技台にも適用できる。
<扉中継基板/クリアスイッチ>
次に、図53(b)を用いて、扉中継基板1300に実装されるクリアスイッチ1304について説明する。
図53(b)は、扉中継基板1300におけるクリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306の周辺を拡大して示す部分拡大図である。
クリアスイッチ1304は、少なくとも遊技台(本例では、メダルレススロットマシン)における遊技の進行に関する遊技情報(例えば、遊技価値数の情報、エラー情報等)をクリアすることが可能な操作手段であり、本例では、操作を受け付ける操作面1304aを備えたプッシュボタン式のスイッチで構成される。
クリアスイッチ1304の操作面1304aの外径(直径)W1は、後述する基板カバー1302に形成されたクリアスイッチ用開口部1330c1の内径W2よりも大きく(W1>W2)、クリアスイッチ1304の操作面1304aは、中央の一部の操作面だけが、クリアスイッチ用開口部1330c1から外部に露出した状態となる。
本例では、このクリアスイッチ1304を押下することで、記憶手段(RWM等)に記憶されている遊技価値数の情報(メダル数に相当する情報)やエラー情報がクリア(初期化)される。
扉中継基板1300におけるクリアスイッチ1304の上方近傍には、クリアスイッチ1304の機能を示すクリアスイッチ機能情報1308(本例では、クリアスイッチであることを示す「クリア」という文字列と、この文字列を囲う長方形)が印字(本例では、シルク印刷)されている。
また、このクリアスイッチ機能情報1308の下方には、クリアスイッチ1304の識別情報を示すクリアスイッチ識別情報1310(本例では、識別記号がSW3であることを示す「SW3」という文字列)と、クリアスイッチ1304の配設位置(実装場所)を示すクリアスイッチ配設位置情報1312(本例では、四角形の図形)が印字(本例では、シルク印刷)されている。また、基板カバー1302(カバー部材)におけるクリアスイッチ1304の近傍には、「メダル数クリア」という文字が刻印されている。
なお、クリアスイッチ1304の操作面1304aの外径(直径)W1と、クリアスイッチ用開口部1330c1の内径W2の比率は、図53(b)に示す比率に限定されず、クリアスイッチ用開口部1330c1の内径は、人の指等でクリアスイッチ1304の操作面1304aが操作可能な程度の大きさであればよい。また、クリアスイッチ1304の操作面1304aやクリアスイッチ用開口部1330c1の形状は、円形に限定されず、例えば、楕円形、三角形、正方形、長方形、五角形以上の多角形であってもよい。
<扉中継基板/リセットスイッチ>
次に、扉中継基板1300に実装されるリセットスイッチ1306について説明する。
リセットスイッチ1306は、少なくとも遊技台(本例では、メダルレススロットマシン)におけるエラーに関するエラー情報(例えば、扉開放エラー)をクリアすることが可能な操作手段であり、本例では、操作を受け付ける操作面1306aを備えたプッシュボタン式のスイッチで構成される。
リセットスイッチ1306の操作面1306aの外径(直径)W1は、クリアスイッチ1304の外径W1と同じであるとともに、後述する基板カバー1302に形成されたリセットスイッチ用開口部1330a1の内径W1と同じであり、リセットスイッチ1306の操作面1306aは、全体がリセットスイッチ用開口部1330a1から外部に露出した状態となる。
本例では、このリセットスイッチ1306を押下することで、記憶手段(RWM等)に記憶されているエラー情報等がクリア(初期化)され、エラーが解消される。なお、このリセットスイッチ1306を操作することで、設定変更状態における設定値の切替を行うようにしてもよい。
扉中継基板1300におけるリセットスイッチ1306の上方近傍には、リセットスイッチ1306の機能を示すリセットスイッチ機能情報1314(本例では、リセットスイッチであることを示す「リセット」という文字列と、この文字列を囲う長方形)が印字(本例では、シルク印刷)されている。
また、このリセットスイッチ機能情報1314の下方には、リセットスイッチ1306の識別情報を示すリセットスイッチ識別情報1316(本例では、識別記号がSW2であることを示す「SW2」という文字列)と、リセットスイッチ1306の配設位置(実装位置)を示すリセットスイッチ配設位置情報1318(本例では、四角形の図形)が印字(本例では、シルク印刷)されている。また、基板カバー1302(カバー部材)におけるクリアスイッチ1306の近傍には、「リセット設定」という文字が刻印されている。
なお、本例では、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306の外径を同じW1としたが、本発明はこれに限定されず、外径が異なるものであってもよい。また、リセットスイッチ1306の操作面1306aやリセットスイッチ用開口部1330a1の形状は、円形に限定されず、例えば、楕円形、三角形、正方形、長方形、五角形以上の多角形であってもよい。また、リセットスイッチ1306の操作面1306aの外径と、リセットスイッチ用開口部1330a1の内径を、同じW1としたが、クリアスイッチ1304の操作面1304aとクリアスイッチ用開口部1330c1と同様の構造を採用してもよい。
<扉中継基板/部品>
次に、扉中継基板1300に実装される部品について説明する。
扉中継基板1300には、図53(a)に示すように、複数の部品が実装(配置)されている。
本発明に係る「基板」に実装される「部品」は、特に限定されないが、本例の扉中継基板1300の部品実装面1300aには、7セグメントLEDからなる表示器1320や,各種のIC1322等の能動部品や、抵抗,集合抵抗,コンデンサ,コイル等の受動部品1324や、コネクタ1326等の機構部品が実装されている。
なお、受動部品1324のうちの抵抗は、近傍に記号「R」の印字(シルク印刷)がされている部品であり、受動部品1324のうちの集合抵抗は、近傍に記号「RA」の印字(シルク印刷)がされている部品であり、受動部品1324のうちのコンデンサは、近傍に記号「C」の印字(シルク印刷)がされている部品である。
本例では、コネクタ1326を、クリアスイッチ1304から扉中継基板1300の長手方向に所定の領域を経て(空間を空けて)設けているとともに、この所定の領域に、受動部品1324(或る部品。本例では、細長形状の抵抗R26,R29~R31,R36~R38、細長形状のコンデンサC12~C14、細長形状の集合抵抗RA1)の長手方向が、扉中継基板1300の短手方向(図53(a)における上下方向)と平行になるように設けている。
本例によれば、コネクタ1326に対してケーブル等を抜き差しした場合や、クリアスイッチ1304(操作手段)の押下操作を行った場合等に、扉中継基板1300に押下操作時の応力が加わって扉中継基板1300に歪(変形)が生じ、扉中継基板1300に実装された部品が間接的に損傷を受けてしまうような事態を回避することができ、部品の劣化や故障を防止することができる。
<基板カバー>
次に、図54(a)を用いて、基板カバー1302(カバー部材)について説明する。
図54(a)は、図53(a)におけるX-X線に沿う断面図である。
基板カバー1302は、扉中継基板1300の部品実装面1300aの全体を覆うように配設される皿形状の透明の部材であり、本例では、無色透明のプラスチックで構成される。
なお、本発明に係る「カバー部材」は、「基板(例えば、扉中継基板1300)の一方面側の少なくとも一部を覆う部材」であればよく、例えば、扉中継基板1300に配置されたコネクタ1326,リセットスイッチ1306,表示器1320等を覆わないが、クリアスイッチ1304を覆う部材であってもよい。
基板カバー1302は、平面視が長方形形状の上面1330と、この上面1330の四辺を基端として延設された側面1332で構成される。
基板カバー1302の上面1330は、側面1332の最上部と直交する方向(側面視水平方向)に延設されたベース面1330aと、このベース面1330aの端部を基端として、ベース面1330aの厚み方向であってクリアスイッチ1304とは反対の方向に向かって延設された傾斜面1330bと、この傾斜面1330bの最上部に形成された隆起面1330cと、を有して構成される。
以下、平坦なベース面1330aを基準として厚み方向に隆起(突出)している傾斜面1330bと隆起面1330cを、総称して、隆起部1330b,1330cという場合がある。
上面1330のベース面1330aには、リセットスイッチ1306の操作を可能とする円形状のリセットスイッチ用開口部1330a1が形成されている。このリセットスイッチ用開口部1330a1は、リセットスイッチ1306の操作面1306aの外径W1よりもやや大きな内径を有する開口部である。基板カバー1302を扉中継基板1300に取り付けた場合に、リセットスイッチ1306の操作面1306aは、リセットスイッチ用開口部1330a1から外部に露出した状態となり、リセットスイッチ1306の押下操作が可能である。
なお、本例では、上面1330のベース面1330aと、リセットスイッチ1306の操作面1306aを、ほぼ面一としているが、本発明はこれに限定されず、一方の面が他方の面よりも高くてもよいし、低くてもよい。
上面1330の隆起面1330cには、クリアスイッチ1304の操作を可能とする円形状のクリアスイッチ用開口部1330c1が形成されている。このクリアスイッチ用開口部1330c1は、クリアスイッチ1304の操作面1304aの外径W1よりも小さな内径W2を有する開口部である。基板カバー1302を扉中継基板1300に取り付けた場合に、クリアスイッチ1304の操作面1304aは、クリアスイッチ用開口部1330c1から外部に露出せず、クリアスイッチ用開口部1330c1の下方(隆起部1330b,1330cの下方)に位置した状態となる。
すなわち、クリアスイッチ1304の操作面1304aは、その外周部が、隆起部1330b,1330cによって覆われた状態となるが、隆起面1330cに形成されたクリアスイッチ用開口部1330c1を通して、クリアスイッチ1304の中央部に接触可能であり、人の指等によってクリアスイッチ1304の押下操作が可能である。
本例によれば、クリアスイッチ1304(操作手段)の操作を可能とするクリアスイッチ用開口部1330c1(開口部)の周囲に隆起部1330b,1330cが形成されているため、クリアスイッチ1304(操作手段)を目視しなくても、隆起部1330b,1330cを手掛かりとして手探りでクリアスイッチ1304(操作手段)の操作を行うことが可能で、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、基板カバー1302は、クリアスイッチ1304(操作手段)の操作面1304aの一部を覆う隆起面1330c(被覆部)を備えるため、いたずらによる操作を防止することができる上に、クリアスイッチ用開口部1330c1(開口部)を介した不正治具の挿入等を困難にすることができる。また、作業者の衣類や装備品が不意にクリアスイッチ1304(操作手段)に当たっても、クリアスイッチ1304(操作手段)による操作が行われないようにし、遊技店の営業時間中のトラブルを回避でき、営業終了後のメンテナンス作業時に意図しない動作が行われることを防止することができる。
なお、本発明に係る「操作手段」は、遊技台における遊技の進行に関する遊技情報をクリアすることが可能な操作手段(例えば、クリアスイッチ1304)に限定されず、例えば、エラーを解除することが可能なリセットスイッチ(例えば、図53を用いて説明したリセットスイッチ1306)や、設定変更の操作が可能な設定変更ボタン(例えば、図46を用いて説明した設定変更ボタン292)等であってもよい。
また、本発明に係る「隆起部」は、本例に限定されず、例えば、ベース面1330aの端部を基端として、ベース面1330aの厚み方向であってクリアスイッチ1304の方向に向かって隆起する部位(すなわち、本例の隆起部1330b,1330cとは反対の方向に隆起した部位)であってもよい。また、ベース面1330aの端部を基端として、ベース面1330aの厚み方向の両側に隆起する部位であってもよい。このように、「隆起部」が基板ケースから基板(クリアスイッチ1304)に向けて隆起した構成とした場合、基板に表示された機能情報が、隆起部と基板ケースの上面に跨って位置する構成とされ、機能情報と隆起部が重畳する第一の部分は機能情報の視認性が低下し、機能情報と基板ケースの上面が重畳する部分は第二の部分(機能情報と隆起部が重畳していない部分)は機能情報の視認性が特定の部分より低下していない構成としてもよい。なお、機能情報に限らず「SW3」のような識別情報でも適用できる
また、本発明は、機能情報が隆起部とベース面1330aとに跨って位置する構成としたがこれに限らず、基板ケースに覆われていない露出部分と隆起部に跨って機能情報が表示される構成としてもよい。このような構成の場合、機能情報と隆起部とが重畳する第一の部分は視認性が低下し、機能情報が露出部分によって露出している第二の部分は第一の部分よりも視認性が低下していない構成としてもよい。なおこれは、「隆起部」が、基板とは反対方向に隆起している構成であってもよく、基板に向けて隆起している構成であっても同様である。また、機能情報に限らず「SW3」のような識別情報でも適用できる。
また、隆起部の形状も、特に限定されず、例えば、先端に向かって細くなる先細り形状であってもよいし、側面視で垂直面と水平面で構成された部位であってもよいし、側面視で傾斜面のみで構成された部位であってもよいし、側面視で垂直面のみで構成された部位であってもよい。
図54(c)は、本発明に係る「隆起部」の変形例を示した図である。
本例のカバー部材1352は、クリアスイッチ1354(操作手段)の操作を可能とする矩形状の開口部1352aと、この開口部1352aを覆うように配置され、開口部1352aに開閉可能に取り付けられた所定の厚みを有する蓋体1352b(隆起部)と、を備える。すなわち、本例では、開口部1352aと蓋体1352b(隆起部)を別体にしている。
本例では、蓋体1352bを指先等で引っ掛けて開けることによって、開口部1352aを通じてクリアスイッチ1354の押下操作が可能である。
本例によれば、クリアスイッチ1354(操作手段)の操作を可能とする開口部1352aの周囲に蓋体1352b(隆起部)が形成されているため、クリアスイッチ1354(操作手段)を目視しなくても、蓋体1352b(隆起部)を手掛かりとして手探りでクリアスイッチ1354(操作手段)の操作を行うことが可能で、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、本例では、蓋体1352bの回転軸は、蓋体1352bの左端であり、前面扉1102の回転軸L3とは反対側であるため(蓋体1352bを開放する方向と、前面扉1102を開放する方向が異なるため)、前面扉1102を開放した状態でクリアスイッチ1354の押下操作を行う場合に、蓋体1352bを指先等で引っ掛け易くすることができ、操作性を高めることができる。
なお、カバー部材の構成は、本例に限定されず、例えば、クリアスイッチ1354(操作手段)の操作を可能とする円形状の開口部1352a´と、この円形状の開口部1352a´の外周に沿って形成されたリング形状の隆起部1352b´と、このリング形状の隆起部1352b´の周囲に配置された平面状の平面部1352cと、を有するカバー部材であってもよい。
このカバー部材では、円形状の開口部1352a´の内径は、クリアスイッチ1354の外径と略同じであり、リング形状の隆起部1352b´は、クリアスイッチ1354の操作面よりも上方に(図54(c)における手前方向)に隆起した形状を有している。
このため、カバー部材を閉じた状態において、開口部1352a´を通じてクリアスイッチ1354の押下操作が可能である一方で、この開口部1352a´の外縁には隆起部1352b´が配置されているため、クリアスイッチ1354の誤操作を防止することができる。
なお、このような例に加えて蓋体1352bを設けてもよい。蓋体1352bを設けた場合、蓋体1352bと隆起部1352b´とが当接するように構成されており、蓋体1352bとクリアスイッチ1354の操作面とが接しないように構成されている。つまり、隆起部1352b´がクリアスイッチ1354の操作面よりも先に蓋体1352bに当接する構成になっているため、蓋体1352bが閉じられている状態でクリアスイッチ1354が押下されてしまうことを防ぐようにしてもよい。
カバー部材を閉じた状態において、クリアスイッチ機能情報1358の一部分(例えば、「クリア」の下半分)は、カバー部材の隆起部1352b´の下方に位置するため、クリアスイッチ機能情報1358と、カバー部材の隆起部1352b´が上下方向において互いに重なる部分(第一の部分)である。
このため、カバー部材の隆起部1352b´を通してクリアスイッチ機能情報1358を平面視した場合、カバー部材の隆起部1352b´によって視認性が低下し、隆起していない平面部1352cを通して目視した場合に比べ、クリアスイッチ機能情報1358の一部分(「クリア」の下半分)がぼやけて見える。
一方、クリアスイッチ機能情報1358の他の一部分(例えば、「クリア」の文字の上半分)は、カバー部材の隆起部1352b´の下方に位置せず、隆起していない平面部1352cの下方に位置するため、クリアスイッチ機能情報1358と、カバー部材の隆起部1352b´が上下方向において互いに重ならない部分(第二の部分)である。
このため、隆起していない平面部1352cを通してクリアスイッチ機能情報1358を平面視した場合、カバー部材の隆起部1352b´によっては視認性が低下することがなく、クリアスイッチ機能情報1358の他の一部分(「クリア」の文字の上半分)が、カバー部材の隆起部1352b´を通して目視した場合に比べ、はっきりと見える。
クリアスイッチ1354(操作手段)の機能を示すクリアスイッチ機能情報1358は、クリアスイッチ1354(操作手段)の近傍に配置しないと、その機能の把握が難しくなるが、クリアスイッチ1354(操作手段)が近すぎると隆起部1352b´によって視認性が低下してしまうおそれがある一方で、隆起部1352b´によって視認性が低下しない部分にクリアスイッチ機能情報1358を配置すると、クリアスイッチ1354(操作手段)との距離が離れてしまい、何の機能表示であるかが分からなくなってしまうおそれがある。
しかしながら、本例によれば、クリアスイッチ機能情報1358を、隆起部1352b´により視認性が低下する第一の部分(クリアスイッチ機能情報1358と隆起部1352b´が互いに重なる部分)と、第一の部分より視認性が高い第二の部分(クリアスイッチ機能情報1358と隆起部1352b´が互いに重ならない部分)で構成しているため、クリアスイッチ機能情報1358が隆起部1352b´と重なってしまっても、クリアスイッチ機能情報1358の識別性を担保しつつ、クリアスイッチ機能情報1358の機能表示であるかの識別もできるようにして、メンテナンス性を維持することができる。
<基板カバー/部品>
次に、図54(a)を用いて、基板カバー1302と、扉中継基板1300の部品実装面1300aに実装された部品との関係について説明する。
ここで、本例において説明する「最大高さ」は、扉中継基板1300の部品実装面1300aを基準とした高さの最大値のことであり、受動部品1324の抵抗R31の最大高さをh1、表示器1320の最大高さをh2、受動部品1324の集合抵抗RA1の最大高さをh3、コネクタ1326の最大高さをh4、クリアスイッチ1304の最大高さ(非押下時の高さ)をh5、基板カバー1302の最大高さをh6とする。
本例では、最大高さの関係は、h1<h2<h3<h4<h5<h6となっており、扉中継基板1300の部品実装面1300aには、クリアスイッチ1304の最大高さh5よりも背(高さ)が高い部品を設けないように構成している。
本例によれば、扉中継基板1300(基板)にクリアスイッチ1304(操作手段)の視認性や操作性を妨げる部品が配設されていないため、クリアスイッチ1304(操作手段)の視認性や操作性を向上させることができる。また、表示器1320が発光を伴うところ、クリアスイッチ1304の最大高さ(非押下時の高さ)h5よりも低いために影ができやすく発光を目立たせている。なお、押下時の高さよりも表示器1320の高さは低いため押下中であっても発光が目立つ構成となっている。一方、表示器1320の高さがコネクタ3126、受動部品1324の集合抵抗RA1、クリアスイッチ1304(操作手段)よいも高く設定されている場合であっても視認性が妨げられることはなく視認は容易となる。
特に、クリアスイッチ1304(操作手段)よりも前面扉1102の回転軸L3から遠い側(図54(a)における、クリアスイッチ1304の左側)には、クリアスイッチ1304(操作手段)の最大高さh5よりも背(高さ)が高い部品を設けないように構成しているため、遊技店の店員等が前面扉1102を開けてクリアスイッチ1304(操作手段)を操作する際に、基板に実装された部品が邪魔になることがなく、クリアスイッチ1304(操作手段)よりも手前の視認性を高めることができ、クリアスイッチ1304(操作手段)の操作性を向上させることができる。
なお、「背(高さ)が高い部品」としては、ダイオードやICのような能動部品や、抵抗器やコンデンサのような受動部品、コネクタやスイッチのような機構部品の全て、または、少なくともいずれかが含まれるようにしてもよい。また、「クリアスイッチ1304(操作手段)よりも前面扉1102の回転軸L3から遠い側」としては、クリアスイッチ1304(操作手段)の左右方向において前面扉1102の回転軸L3から遠い側でもよく、また、クリアスイッチ1304(操作手段)の上下方向において前面扉1102の回転軸L3から遠い側でもよく、あるいはその両方やいずれか一方が含まれるものであってもよい。クリアスイッチ1304(操作手段)の基板との実装部分(接続部分)に正規ではない不正部品が設けられた場合であっても、操作手段周囲の視認性を確保することができるため点検作業が容易となる。また、点検作業が容易となるためにこのような不正行為の抑制にも寄与する。
<機能情報の視認性>
次に、図54(b)を用いて、機能情報の視認性について説明する。図54(b)は、図53(a)におけるY-Y線に沿う断面図である。
図53(b)を用いて説明したように、扉中継基板1300の部品実装面1300aにおけるクリアスイッチ1304の近傍には、クリアスイッチ機能情報1308(本例では、クリアスイッチであることを示す「クリア」という文字列と、この文字列を囲う長方形)と、クリアスイッチ配設位置情報1312(本例では、四角形の図形)が印字(シルク印刷)されている。
なお、機能情報はシルク印刷としているがこれに限らず、刻印(レーザー刻印)による文字列でもよく、銅箔によるエッチング文字による文字列、銅箔によるエッチング文字による文字列の上から塗膜を塗布して浮かび上がっている文字列でもよく、文字列を象って塗膜(レジスト)が施されていたり、文字列を象って塗膜(レジスト)が施されていなかったりしてもよく、これらを総称して、基板には機能情報を示す文字列が表示されていると言える。
扉中継基板1300と基板カバー1302が組み付けられた組付け状態において、クリアスイッチ機能情報1308の一部分(例えば、「クリア」の「リ」の文字の下半分)は、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cの下方に位置するため、クリアスイッチ機能情報1308と、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cが上下方向において互いに重なる部分(第一の部分)である。
このため、図54(b)において符号Aで示すように、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cを通してクリアスイッチ機能情報1308を平面視した場合、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cによって視認性が低下し、基板カバー1302のベース面1330aを通して目視した場合に比べ、クリアスイッチ機能情報1308の一部分(「クリア」の「リ」の文字の下半分)がぼやけて見える。
一方、クリアスイッチ機能情報1308の他の一部分(例えば、「クリア」の「リ」の文字の上半分)は、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cの下方に位置せず、ベース面1330aの下方に位置するため、クリアスイッチ機能情報1308と、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cが上下方向において互いに重ならない部分(第二の部分)である。
このため、図54(b)において符号Bで示すように、基板カバー1302のベース面1330aを通してクリアスイッチ機能情報1308を平面視した場合、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cによっては視認性が低下することがなく、クリアスイッチ機能情報1308の他の一部分(「クリア」の「リ」の文字の上半分)が、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cを通して目視した場合に比べ、はっきりと見える。
なお、「扉中継基板1300と基板カバー1302が組み付けられた組付け状態」とは、遊技台から取り外された状態でもよく、遊技台に備え付けられた状態であってもよい。また、遊技台から取り外された状態においては、クリアスイッチ機能情報1308の一部分(例えば、「クリア」の「リ」の文字の下半分)は、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cの下方に位置することになるが、遊技台に備え付けられた状態においては、クリアスイッチ機能情報1308の一部分(例えば、「クリア」の「リ」の文字の下半分)は、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cの奥手方向に位置することになるのは言うまでもない。
クリアスイッチ1304(操作手段)の機能を示すクリアスイッチ機能情報1308は、クリアスイッチ1304(操作手段)の近傍に配置しないと、その機能の把握が難しくなるが、クリアスイッチ1304(操作手段)が近すぎると隆起部1330b,1330cによって視認性が低下してしまうおそれがある一方で、隆起部1330b,1330cによって視認性が低下しない部分にクリアスイッチ機能情報1308を配置すると、クリアスイッチ1304(操作手段)との距離が離れてしまい、何の機能表示であるかが分からなくなってしまうおそれがある。
しかしながら、本例によれば、クリアスイッチ機能情報1308を、隆起部1330b,1330cにより視認性が低下する第一の部分(クリアスイッチ機能情報1308と隆起部1330b,1330cが互いに重なる部分)と、第一の部分より視認性が高い第二の部分(クリアスイッチ機能情報1308と隆起部1330b,1330cが互いに重ならない部分)で構成しているため、クリアスイッチ機能情報1308が隆起部1330b,1330cと重なってしまっても、クリアスイッチ機能情報1308の識別性を担保しつつ、クリアスイッチ機能情報1308の機能表示であるかの識別もできるようにして、メンテナンス性を維持することができる。
なお、視認性が低下する第一の部分(クリアスイッチ機能情報1308と隆起部1330b,1330cが互いに重なる部分)と、第一の部分より視認性が高い第二の部分(クリアスイッチ機能情報1308と隆起部1330b,1330cが互いに重ならない部分)は、第一の部分の方が第二の部分よりも大きく(重なる部分が多い)てもよく、第二の部分の方が第一の部分よりも大きく(重ならない部分が多い)てもよく、第一の部分と第二の部分の大きさが同等であってもよく、少なくとも重なる部分と重ならない部分の両方があれば効果を奏する。また、図54(b)において符号Bで示すように、基板カバー1302のベース面1330aを通してクリアスイッチ機能情報1308を平面視した場合を説明したが、斜め方向(例えば、斜め上方向)から覗き見た場合に第一の部分の方が第二の部分よりも大きく(重なる部分が多い)てもよく、第二の部分の方が第一の部分よりも大きく(重ならない部分が多い)てもよく、第一の部分と第二の部分の大きさが同等であってもよく、少なくとも重なる部分と重ならない部分の両方があればよい。この場合、斜め上から覗き見る際に遊技台が島設備や載置台に設置されている状態で管理者が立って作業をする際に識別性とメンテナンス性を向上させることができる。また、斜め下から覗き見る際に遊技台が島設備や載置台に設置されている状態で管理者がしゃがんで作業をする際に識別性とメンテナンス性を向上させることができる。なお、斜め方向(例えば、斜め上方向)から覗き見る場合、正面視において隆起部1330b,1330cと、クリアスイッチ機能情報1308とが一部または全部が重畳していれば、斜め方向から覗き見た場合に視認性が低下する第一の部分(クリアスイッチ機能情報1308と隆起部1330b,1330cが互いに重なる部分)と、第一の部分より視認性が高い第二の部分(クリアスイッチ機能情報1308と隆起部1330b,1330cが互いに重ならない部分)が生じるものである。また、正面視において隆起部1330b,1330cと、クリアスイッチ機能情報1308とが重畳していなくても、正面視において隆起部と機能情報が近接していれば斜め方向から覗き見た場合に第一の部分と第二の部分が生じるものである。ここで「近接」とは、例えば、隆起部の下端部(識別情報と近い方の端部)と機能情報の上端部(隆起部と近い方の端部)との正面視における距離Xが0、または、機能情報とクリアスイッチ1304との最短距離Yよりも短いことが好ましい。距離Xが距離Yよりも長いとクリアスイッチ・隆起部・機能情報が離れてしまい識別が劣るためである。なお、隆起部によって視認性が低下しているがこれに限らず、隆起に替えて、あるいは、組み合わせてシボ加工やスモークフィルム等が施されたことによって視認性が低下しているようになってもよい。
また、本例によれば、隆起部1330b,1330cを手掛かりとして手探りでクリアスイッチ機能情報1308(操作手段)の操作を行うことが可能でありながら、同時に、クリアスイッチ機能情報1308の一部の視認性を担保することでクリアスイッチ機能情報1308(操作手段)の機能の特定が容易となるため、操作性を向上させつつ、メンテナンス性が低下するのを防ぐことができる。
また、扉中継基板1300と基板カバー1302が組み付けられた組付け状態において、クリアスイッチ配設位置情報1312(本例では、四角形の図形)は、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cの下方に位置し、クリアスイッチ配設位置情報1312と、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cが上下方向において互いに重なるように構成されている。
このため、基板カバー1302を通してクリアスイッチ配設位置情報1312を平面視した場合、基板カバー1302の隆起部1330b,1330cによって視認性が低下し、基板カバー1302のベース面1330aを通して目視した場合に比べ、クリアスイッチ配設位置情報1312(四角形の図形)がぼやけて見える。
<クリアスイッチの配置>
次に、図55を用いて、クリアスイッチ1304の配置について説明する。図55は、扉中継基板1300を模式的に示した平面図である。
ここで、扉中継基板1300の長辺の長さをL、長辺における中央位置をMとすると、長辺の一端部Eから中央位置Mまでの長さは1/2L、その半分の長さは1/4Lである。
本例では、長辺の一端部Eからリセットスイッチ1306の中心までの長さL11は、1/4Lよりも短く(L11<1/4L)、長辺の一端部Eからクリアスイッチ1304の中心までの長さL12は、1/4Lよりも短く(L12<1/4L)、リセットスイッチ1306とクリアスイッチ1304は、いずれも、扉中継基板1300の長辺における中央位置Mよりも、長辺の一端部Eに偏心して(長辺の一端部Eに近い位置に)配設されている。
すなわち、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306は、扉中継基板1300における長手方向の中央位置Mよりも一端部Eに偏心して(一端部Eに近い位置に)配設されている。
また、表示器1320は、扉中継基板1300における長手方向の中央位置Mよりも一端部Eに偏心して配設されているが、リセットスイッチ1306とクリアスイッチ1304よりも中央位置M寄りに配置されており、作業者がリセットスイッチ1306やクリアスイッチ130を操作した際に隠れるようになっている。
本例によれば、クリアスイッチ1304(操作手段)やリセットスイッチ1306(操作手段)の押下操作を行った場合に、扉中継基板1300に応力が加わって扉中継基板1300に歪(変形)が生じ、扉中継基板1300に実装された部品が間接的に損傷を受けてしまうような事態を回避することができ、部品の劣化や故障を防止することができる。また、表示器1320は作業者の手によって隠れやすい配置となっているので、表示器1320に表示される値を覗き見られることを防ぐことができる。
また、長辺の一端部Eからリセットスイッチ1306の中心までの長さL11は、長辺の一端部Eからクリアスイッチ1304の中心までの長さL12よりも短く(L11<L12)、クリアスイッチ1304よりもリセットスイッチ1306の方が、扉中継基板1300の長辺の一端部Eに偏心して(長辺の一端部Eに近い位置に)配設されている。
また、図53(a)を用いて説明したように、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306は、扉中継基板1300の部品実装面1300aにおいて、前面扉1102の回転軸L3側に遠い側に配設されている。
本例によれば、クリアスイッチ1304やリセットスイッチ1306の押下操作を行う際に、作業者が前面扉1102の背面に立って作業を行う必要が無く、前面扉1102を僅かに開放した状態で、前面扉1102の背面に手を差し入れて作業を行えば足りることから、押下操作時における前面扉1102の開放量を最小限にすることができ、作業効率を高めることができる。
また、クリアスイッチ1304(操作手段)を目視しなくても、隆起部1330b,1330cを手掛かりとして手探りでクリアスイッチ1304(操作手段)の操作を行うことが可能で、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
さらに、扉中継基板1300(基板)にクリアスイッチ1304(操作手段)の視認性や操作性を妨げる部品が配設されていないため、クリアスイッチ1304(操作手段)の視認性や操作性を向上させることができる。
なお、本発明に係る「操作手段」の配設位置は、本例に限定されず、例えば、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306の少なくとも一方(または、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306のいずれか一方のみ)を、扉中継基板1300における長手方向の中央位置Mよりも他端部Fに偏心して(他端部Fに近い位置に)配設してもよいし、扉中継基板1300の部品実装面1300aにおいて、前面扉1102の回転軸L3側に近い側に配設してもよい。このような構成にすることで、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306を操作するにあたり、前面扉1102の開放度合いを大きくすることが求められるため、開放中・作業中であることを気づきやすくすることができる。
また、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306の少なくとも一方(または、クリアスイッチ1304とリセットスイッチ1306のいずれか一方のみ)を、扉中継基板1300における短手方向の一端部に偏心して(短手方向の一端部に近い位置に)設けてもよい。
<扉中継基板/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、メダルレススロットマシン、図46に示すスロットマシン100)は、板部(例えば、図53(a),図54(a)に示す扉中継基板1300)と、カバー部材(例えば、図53(a),図54(a)に示す基板カバー1302)と、操作手段(例えば、図53(a),図54(a)に示すクリアスイッチ1304、リセットスイッチ、設定変更ボタン)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記板部の一方面側に位置する手段であり、前記カバー部材は、前記板部の前記一方面側の少なくとも一部を覆う部材であり、前記カバー部材は、前記操作手段の操作を可能とする開口部(例えば、図54(a)に示すクリアスイッチ用開口部1330c1)が形成された部材であり、前記カバー部材は、前記開口部の近傍(例えば、開口部の全周に亘って、開口部の周囲の少なくとも一部)に隆起部(例えば、図54(a)に示す隆起部1330b,1330c)が形成された部材である、ことを特徴とする遊技台である。
遊技台においては、遊技店の店員等の操作によって初期化操作やメンテナンスが日頃から行われている。例えば一例として、初期化操作においては、遊技台内部の特定の操作スイッチを押しながら電源投入することで初期化(RWMクリア)できるものもある。また、他の例として、エラーが発生した場合やメダル補給をする際に遊技台内部の特定の操作スイッチを押すことで、エラーを解除したり、メダル補給を終えたりすることができ、遊技台内部の特定の操作スイッチは、遊技台の保守点検において操作頻度の高いものである。
しかしながら、このような特定の操作スイッチは遊技台メーカによって配置が異なっており、同じメーカであっても筐体のモデル違いによって配置が異なることがあり、遊技店の店員等にとっては機種毎に配置が異なる特定の操作スイッチを把握することに時間を費やしてしまいユーザビリティに欠けているものであった。また、このような特定の操作スイッチは、作業中の誤操作や、身に着けている機材がスイッチに触れてしまい、意図せずに初期化されてしまうこともあり、営業時間終了後のメンテナンスに時間を費やしてしまったり、営業中においては遊技客とのトラブルになったりしてしまい、誤操作に関して改善の余地があった。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の操作を可能とする開口部の周囲に隆起部が形成されているため、操作手段を目視しなくても、隆起部を手掛かりとして手探りで操作手段の操作を行うことが可能で、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。このため、遊技店の店員等のユーザビリティの向上を図るとともに、誤操作防止にも効果的な操作スイッチを備えた遊技台を提供することができる。
また、前記板部は、前記操作手段の近傍に該操作手段を識別可能な識別情報(例えば、図53(b),図54(b)に示すクリアスイッチ機能情報1308(クリアスイッチであることを示す「クリア」という文字列と、この文字列を囲う長方形))が表示(印字)された基板であり、前記識別情報は、前記板部と前記カバー部材とが組み付けられた組付け状態における正面視において、前記隆起部により視認性が低下する第一の部分(例えば、「クリア」の「リ」の文字の下半分)と、該第一の部分より視認性が高い第二の部分(例えば、「クリア」の「リ」の文字の上半分)があってもよい。
操作手段の機能を示す機能情報は、操作手段の近傍に配置しないと、その機能の把握が難しくなるが、操作手段に近すぎると隆起部によって視認性が低下してしまうおそれがある一方で、隆起部によって視認性が低下しない部分に機能情報を配置すると、操作手段との距離が離れてしまい、何の機能表示であるかが分からなくなってしまう。しかしながら、機能情報を、隆起部により視認性が低下する第一の部分と、第一の部分より視認性が高い第二の部分で構成すれば、機能情報が隆起部と重なってしまっても、機能表示の識別性を担保しつつ、どの操作手段の機能表示であるかの識別もできるようにして、メンテナンス性を維持することができる。
また、前記第一の部分は、前記組付け状態における正面視において、前記識別情報と前記隆起部が互いに重なる部分であり、前記第二の部分は、前記組付け状態における正面視において、前記識別情報と前記隆起部が互いに重ならない部分であってもよい。また、前記識別情報は、前記操作手段の機能を示す情報であってもよい。
このような構成とすれば、隆起部を手掛かりとして手探りで操作手段の操作を行うことが可能でありながら、同時に、機能情報の一部の視認性を担保することで操作手段の機能の特定が容易となるため、操作性を向上させつつ、メンテナンス性が低下するのを防ぐことができる。
また、前記操作手段は、操作を受け付ける操作面(例えば、図53(b),図54(a)に示す操作面1304a)を備えた手段であり、前記カバー部材は、前記操作面の少なくとも一部を覆う被覆部(例えば、図54(a)に示す隆起面1330c)を有する部材であってもよい。
このような構成とすれば、いたずらによる操作を防止することができる上に、開口部を介した不正治具の挿入等を困難にすることができる。また、作業者の衣類や装備品が不意に操作手段に当たっても、操作手段による操作が行われないようにし、遊技店の営業時間中のトラブルを回避でき、営業終了後のメンテナンス作業時に意図しない動作が行われることを防止することができる。
また、前記操作手段は、前記板部における長手方向の中央よりも一端側に偏心して設けられた手段であってもよい。
このような構成とすれば、操作手段の押下操作を行った場合に、基板に応力が加わって基板に歪(変形)が生じ、基板に実装された部品が間接的に損傷を受けてしまうような事態を回避することができ、部品の劣化や故障を防止することができる。
また、開閉が可能な開閉体(例えば、図48に示す前面扉1102)を備え、前記板部は、前記開閉体の裏側に設けられた基板であり、前記基板は、前記操作手段よりも前記開閉体の回転軸(例えば、図53(a),図54(a)に示す回転軸L3)から遠い側には、該操作手段よりも背が高い部品が設けられていない基板であってもよい。
このような構成とすれば、遊技店の店員等が前面扉を開けて操作手段を操作する際に、基板に実装された部品が邪魔になることがなく、操作手段よりも手前の視認性を高めることができ、操作手段の操作性を向上させることができる。
また、前記板部は、前記操作手段から長手方向に所定の領域を経てコネクタ(例えば、図53(a),図54(a)に示すコネクタ1326)が設けられた基板であり、前記板部は、前記所定の領域に或る部品が設けられた基板であり、前記或る部品は、該或る部品の長手方向が前記板部の短手方向と平行になるように設けられた部品(例えば、細長形状の抵抗R29~R31,R36~R38,R26、細長形状のコンデンサC12~C14、細長形状の集合抵抗RA1)であってもよい。
このような構成とすれば、コネクタに対してケーブル等を抜き差しした場合や、操作手段の押下操作を行った場合等に、基板に応力が加わって基板に歪(変形)が生じ、基板に実装された部品が間接的に損傷を受けてしまうような事態を回避することができ、部品の劣化や故障を防止することができる。
また、前記操作手段は、少なくとも前記遊技台における遊技の進行に関する遊技情報をクリアすることが可能な操作手段(例えば、図53(a),図54(a)に示すクリアスイッチ1304)であってもよい。
遊技台における遊技の進行に関する遊技情報(例えば、エラー情報や、メダル数に相当する情報)が容易にクリアできてしまうと、不正行為に気付けなかったり、遊技者のメダルが初期化されたりしてしまい、遊技者に不利益を与えるとともに、遊技店におけるトラブルの原因となってしまうおそれがあるが、操作手段を容易に操作できないように構成することで、トラブルの発生等を未然に防止することができ、安定した稼働を行うことができる。
また、前記開口部は、前記操作手段の操作面の外径(例えば、図53(b)に示す外径W1)よりも小さい内径(例えば、図53(b)に示す内径W2)を有するものであってもよいし、前記操作手段の操作面とは異なる形状の開口部であってもよい。また、前記カバー部材は、前記操作手段の前記操作面の少なくとも一部を覆う部材であってもよい。また、前記基板は、少なくとも一方面側に前記操作手段が配置された基板であってもよい。
<<他の実施形態>>
以下、図面を用いて、本発明の他の実施形態に係る遊技台について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図56を用いて、本発明の実施形態に係る封入式遊技機100の全体構成について説明する。なお、図56は、封入式遊技機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
封入式遊技機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、下側扉108と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠または枠とも呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、フロントドアやガラスフレームとも呼ばれ、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
下側扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。下側扉108は、遊技者の操作によって発射装置に案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、プラスボタン、マイナスボタン、十字ボタン、決定ボタン等の複数のボタンを有する操作パネルユニット138等を備える。
<制御部>
次に、図57を用いて、この封入式遊技機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、図57は、制御部の回路ブロック図を示したものである。
封入式遊技機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行うサブ制御部400と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の供給等に関する制御を行う枠制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述するサブ制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ、第1特図保留ランプ、第2特図保留ランプ、高確中ランプ等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口の羽根部材や可変入賞口の扉部材等を開閉駆動する各種モータ332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
また、主制御部300には、電源管理部(図58に示す電源217)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、サブ制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、枠制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、サブ制御部400および枠制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300とサブ制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300はサブ制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、サブ制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<サブ制御部>
次に、封入式遊技機100のサブ制御部400について説明する。
サブ制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいてサブ制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、遊技盤用ランプ442の駆動制御を行うための駆動回路440と、遊技台枠用ランプ452の駆動制御を行うための駆動回路450と、演出装置453の駆動制御を行うための駆動回路422と、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208と、チャンスボタン136の押下を検出するボタンセンサ426と、所定の検出センサ、例えば各種可動体センサ430やボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、音量スイッチ163等を接続している。
<払出制御部、発射制御部>
次に、パチンコ機100の枠制御部600、発射制御部630について説明する。
枠制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて球上げモータ602を制御すると共に、インタフェース部606を介して、封入式遊技機100とは別体で設けられた専用ユニット608(貸出装置)との通信を行う。また、枠制御部600には、各種センサ604と、枠センサ605を接続している。
発射制御部630は、枠制御部600が出力する所定の信号、例えば発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆および発射槌を駆動する発射ソレノイド632の制御や、球発射ハンドル134に向けて球を供給する球送りソレノイド634の制御を行う。
<遊技台のブロック図>
次に、図58を参照してパチンコ機100の各基板(制御基板)等の接続関係を説明する。なお、図58は、主制御部300、サブ制御部400、枠制御部600および発射制御部630などを構成する各(制御)基板等と、表示装置や可動体等との接続関係を示すブロック図である。
<遊技台のブロック図/遊技盤>
封入式遊技機100の遊技盤200には、制御基板として、図57を用いて説明した主制御部300を構成する主制御基板301と、図57を用いて説明したサブ制御部400を構成するサブ制御基板401が実装される。
主制御基板301は、図柄表示器202(図57に示す第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、普図表示装置210、各種状態表示部328等)に接続されるとともに、盤面中継基板201を介して、各種センサ320や各種モータ332に接続される。
このような構成により、遊技球が一般入賞口、普図始動口、第1特図始動口および第2特図始動口へ入球したことが各種センサ320で検出された場合、その制御信号が主制御部300に送信される。また、第2特図始動口や可変入賞口を駆動する駆動信号が主制御部300の駆動回路334から各種モータ332(ソレノイド等)に送信される。
また、主制御基板301は、サブ制御基板401に接続され、主制御基板301の指令により、サブ制御基板401が演出等に関する制御を行う。具体的には、主制御部300が生成した処理情報(コマンド信号)が、サブ制御部400に送信され、当該処理情報あるいはサブ制御部400が生成した処理情報が、装飾図柄表示装置208(メイン液晶)等に送信される。
また、主制御基板301は、遊技盤200の盤枠メイン中継基板203と、本体104(枠)の枠メイン中継基板206を介して、図57を用いて説明した枠制御部600を構成する枠制御基板601に接続される。このような構成により、主制御部300から枠制御部600に、遊技球の供給等に関するコマンド信号が送信され、枠制御部600からは、主制御部300に対してエラー情報等が送信される。
サブ制御基板401は、装飾図柄表示装置208(メイン液晶)に接続されるとともに、盤面サブ中継基板204を介して、盤面側可動役物209(各種可動体)や、図57に示す遊技盤用ランプ442が実装される盤面側照明基板211に接続される。また、サブ制御基板401は、遊技盤200の盤枠サブ中継基板205を介して、図57に示す音源IC416等が実装されるアンプ基板215およびスピーカ120(下部スピーカ)や、電源217に接続される。また、サブ制御基板401には、音量調整用のロータリースイッチ(図示せず)が設けられており、スピーカ120から出力される音量の音域を調整することができる。
また、サブ制御基板401は、遊技盤200の盤枠サブ中継基板205と、本体104(枠)の枠サブ中継基板213を介して、フロントドア(前面枠扉106)に配置される各種基板に接続される。
<遊技台のブロック図/本体(枠)>
封入式遊技機100の本体104(枠)には、制御基板として、図57を用いて説明した枠制御部600を構成する枠制御基板601と、図57を用いて説明した発射制御部630を構成する発射制御基板802が実装される。
枠制御基板601は、発射制御基板802に接続され、発射制御基板802は、発射杆および発射槌を駆動する発射ソレノイド632や、球発射ハンドル134に向けて球を供給する球送りソレノイド634や、各種センサ631に接続される。このような構成により、発射制御部630は、枠制御部600が出力する制御信号(コマンド)に基づいて、発射ソレノイド632や球送りソレノイド634の制御を行う。
また、枠制御基板601は、球上げ中継基板サブ制御基板801を介して、球上げモータ602や各種センサ604に接続されるとともに、インタフェース部606(遊技球等貸出装置接続基板)を介して、図57に示す専用ユニット608(貸出装置)に接続される。
このような構成により、枠制御部600は、主制御部300が送信した制御信号(コマンド)に基づいて球上げモータ605を制御するとともに、インタフェース部606(図58に示す遊技球等貸出装置接続基板)を介して、封入式遊技機100とは別体で設けられた専用ユニット608(貸出装置)との通信を行う。
サブ制御基板401に盤枠サブ中継基板205を介して接続された枠サブ中継基板213は、前面枠扉106(フロントドア)に実装されるUI中継基板231a、枠上部中継基板213b、枠下部中継基板213cに接続される。
<遊技台のブロック図/前面枠扉(フロントドア)>
前面枠扉106(フロントドア)のUI中継基板213aは、前面枠扉106(フロントドア)に配設されたUIボタン(チャンスボタン136等)、UI照明基板(チャンスボタン136を点灯させるチャンスボタンランプが実装される基板)、UI可動部(チャンスボタンを駆動する駆動部)と、サブ制御基板401とを接続する。
枠上部中継基板213bは、前面枠扉106(フロントドア)の枠上部に配設された枠上部照明基板(図57に示す遊技台枠用ランプ452の枠上部ランプが実装される基板)、上部スピーカ(スピーカ120)と、サブ制御基板401とを接続する。
枠下部中継基板213cは、前面枠扉106(フロントドア)の枠下部に配設された枠下部照明基板(図57に示す遊技台枠用ランプ452の枠下部ランプが実装される基板)、選択ボタン(操作パネルユニット138)と、サブ制御基板401とを接続する。
このような構成により、遊技台枠用ランプ452やチャンスボタンランプを発光させるためのデータやクロック信号が、サブ制御部400から前面枠扉106(フロントドア)に送信される。また、音源IC416からスピーカ120に音声データが送信される。また、チャンスボタン136や操作パネルユニット138の操作によるボタン検出センサ426等の検知結果がサブ制御部400に送信される。
前面枠扉106のハンドル中継基板901は、本体104(枠)の球上げ中継基板801に接続されるとともに、球発射ハンドル134(発射ボリューム134a,発射停止スイッチ134b,タッチスイッチ134c)、遊技球数表示基板902、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)等に接続される。
<主制御基板>
次に、主制御基板301(第二の基板)について説明する。
図58に示すように、主制御基板301(第二の基板)は、サブ制御基板401(第一の基板)と接続される主制御基板第1コネクタMCN1(第一のコネクタ)と、盤枠メイン中継基板203(第三の基板)と接続される主制御基板第2コネクタMCN2(第二のコネクタ)と、図柄表示器202と接続される主制御基板第3コネクタMCN3と、盤面中継基板201を介して各種センサ320や各種モータ332と接続される主制御基板第4コネクタMCN4と、を有して構成される。
<主制御基板/主制御基板コネクタ>
次に、図59を用いて、主制御基板301が有する主制御基板コネクタについて説明する。図59は、主制御基板301の主制御基板コネクタを抜粋して示した回路図である。
主制御基板301の主制御基板第1コネクタMCN1(第一のコネクタ)は、ハーネスを介してサブ制御基板401のコネクタに電気的に接続されるコネクタである。この主制御基板第1コネクタMCN1は、サブ制御基板401(サブ制御部400)にサブ制御データ信号(コマンド)を送信するための信号端子MCN1―1(サブ制御データ信号)と、サブ制御基板401のグランドに接続されたグランド端子MCN1-2(GND)と、を備える。
主制御基板301の主制御基板第2コネクタMCN2(第二のコネクタ)は、ハーネスを介して盤枠メイン中継基板203のコネクタに電気的に接続されるコネクタである。
この主制御基板第2コネクタMCN2は、主基板基板301のグランド(M_GND)に接続されたグランド端子MCN2-1,2,11~20(GND)と、主制御基板第1コネクタMCN1のグランド端子MCN1-2(GND)を介してサブ制御基板401のグランド(SUB_GND)に接続されたグランド端子MCN2-22(SUB_GND)と、本体104(枠)の電源217から供給されるDC12v電源(DC12VS)に接続された電源端子MCN2-3(DC12VS)と、本体104(枠)の電源217から供給されるDC12v電源に接続された電源端子MCN2-4,5(DC12V_A)等を備える。
本例では、主制御基板第2コネクタMCN2のグランド端子MCN2-22(SUB_GND)と、主制御基板第1コネクタMCN1のグランド端子MCN1-2(GND)とを接続するグランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)は、主基板基板301のグランド(M_GND)に接続されていない。
このため、サブ制御基板401のグランド(SUB_GND)は、主制御基板第1コネクタMCN1、グランド配線パターンGLP、および、主制御基板第2コネクタMCN2を介して(主制御基板301を素通りして)、盤枠メイン中継基板203に接続される。
すなわち、主制御基板第1コネクタMCN1(第一のコネクタ)が有するグランド端子MCN1-2(GND)は、主制御基板301(第二の基板)のグランド(M_GND)には接続されずに、主制御基板第2コネクタMCN2(第二のコネクタ)を介して盤枠メイン中継基板203(第三の基板)のグランドに接続される。
本例によれば、主制御基板301(第二の基板)と主制御基板第1コネクタMCN1(第一のコネクタ)で接続されるサブ制御基板401(第一の基板)においてノイズが発生した場合であっても、サブ制御基板401(第一の基板)において発生したノイズを、主制御基板第2コネクタMCN2(第二のコネクタ)を通して盤枠メイン中継基板203(第三の基板)に逃すことが可能となり、主制御基板301(第二の基板)におけるノイズ等の発生を回避することができ、複数の基板において電位の安定化を図ることができる。また、サブ制御基板401には音量調整用のロータリースイッチが設けられているところ、遊技店の店員等が当該ロータリースイッチに触れた際におけるノイズ(静電気)の影響を主制御基板301が受けないようにすることができる。
なお、本発明に係る「第一の基板」、「第二の基板」、および、「第三の基板」は、主制御基板301、サブ制御基板401、および、盤枠メイン中継基板203の組み合わせに限定されず、1または複数の基板を介して接続された基板であってもよい。従って、例えば、「第一の基板」、「第二の基板」、および、「第三の基板」は、主制御基板301、サブ制御基板401、および、枠制御基板601(主制御基板301に盤枠メイン中継基板203と枠メイン中継基板206を介して接続された基板)であってもよい。また、「第一の基板」、「第二の基板」、および、「第三の基板」の種類も特に限定されず、制御基板、中継基板、通信基板等のいずれであってもよい。
<盤枠メイン中継基板>
次に、盤枠メイン中継基板203(第三の基板)について説明する。
図58に示すように、盤枠メイン中継基板203(第三の基板)は、主制御基板301(第二の基板)と接続される盤枠メイン中継基板第1コネクタRCN1と、枠メイン中継基板206を介して電源217と接続される盤枠メイン中継基板第2コネクタRCN2と、を有して構成される。つまり、盤枠メイン中継基板203は、主制御基板301に比べて電源装置(電源217)に近い基板であると言える。
<盤枠メイン中継基板/盤枠メイン中継基板コネクタ>
次に、図60を用いて盤枠メイン中継基板203が有する盤枠メイン中継基板第1コネクタRCN1と盤枠メイン中継基板第2コネクタRCN2について説明する。
図60は、盤枠メイン中継基板203の盤枠メイン中継基板第1コネクタRCN1と盤枠メイン中継基板第2コネクタRCN2を抜粋して示した回路図である。
盤枠メイン中継基板第1コネクタRCN1は、ハーネスを介して主制御基板301の主制御基板第2コネクタMCN2に電気的に接続されるコネクタである。
この盤枠メイン中継基板第1コネクタRCN1は、盤枠メイン中継基板203のグランド(R-GND1)に接続されたグランド端子RCN1-1,2(GND)、および、グランド端子RCN1-22(SUB_GND)と、本体104(枠)の電源217から供給されるDC12v電源に接続された電源端子RCN1-3(DC12VS)と、本体104(枠)の電源217から供給されるDC12v電源に接続された電源端子RCN1-4,5(DC12V_A)等を備える。
本例では、盤枠メイン中継基板第1コネクタRCN1のグランド端子RCN1-1,2(GND)、および、グランド端子RCN1-22(SUB_GND)は、盤枠メイン中継基板203のグランド(R-GND1)に接続される。そして、盤枠メイン中継基板第1コネクタRCN1のグランド端子RCN1-1,2(GND)は、盤枠メイン中継基板203と主制御基板301を接続するハーネス、および、主制御基板第2コネクタMCN2のグランド端子MCN2-22(SUB_GND)を介して、図59に示す主制御基板301のグランド(M_GND)に接続される。
すなわち、主制御基板第1コネクタMCN1(第一のコネクタ)におけるグランド端子MCN1-2(GND)のグランド端子のグランドは、主制御基板301(第二の基板)のグランド(M_GND)には接続されずに、主制御基板第2コネクタMCN2(第二のコネクタ)におけるグランド端子MCN2-22(SUB_GND)を介して盤枠メイン中継基板203(第三の基板)のグランドR_GND1に接続され、この盤枠メイン中継基板203(第三の基板)からのグランドR_GND1が、第二のコネクタにおける他のグランド端子RCN1-1,2(GND)を介して主制御基板301(第二の基板)のグランドM_GNDに接続されている。
本例によれば、第一の基板(サブ制御基板401)からのグランドを、第二の基板(主制御基板301)のグランドに接続する場合に比べて、主制御基板301(第二の基板)におけるノイズ等の発生を低減することができる。このように、ノイズ源となる基板(例えば、サブ制御基板401)からのノイズの影響を低減させるために、ノイズの影響を受けさせたくない基板(例えば、主制御基板301)ではグランドを落とさず(グランドを直接に接続させず)に、別の基板(例えば、盤枠メイン中継基板203)でグランドを落とす(グランドに接続させる)構成とすることでノイズ耐性に強い回路構成を形成できる。
<主制御基板/配線パターン>
次に、図61を用いて、主制御基板301の配線パターンについて説明する。
図61(a)は、主制御基板301の1層の表面の配線パターンの一部を抜粋して示した図であり、同図(b)は、主制御基板301の2層の裏面の配線パターンの一部を抜粋して示した図である。
主制御基板301の1層(表面)の上方縁部には、所定の間隔を空けて、各種のコネクタが実装される。
図59を用いて説明した主制御基板第1コネクタMCN1(第一のコネクタ)は、主制御基板301の1層(表面)の上方縁部の1番右側に実装される。主制御基板第1コネクタMCN1の信号端子MCN1-1(サブ制御データ信号)が左側に配置され、グランド端子MCN1―2(GND)が右側に配置される。
主制御基板第2コネクタMCN2(第二のコネクタ)は、主制御基板301の1層(表面)の上方縁部の左から2番目に実装される。主制御基板第2コネクタMCN2のグランド端子MCN2-1(GND)とグランド端子MCN2-2(GND)が一番左側の上段と下段に配置され、信号端子MCN2-21(アウトスイッチ信号)とグランド端子MCN2-22(SUB_GND)が一番右側の上段と下段に配置される。
<主制御基板/グランド配線パターン、電源配線パターン、信号線配線パターン>
図61(b)において符号GLPで示す配線パターンは、主制御基板第1コネクタMCN1のグランド端子MCN1-2(GND)と、主制御基板第2コネクタMCN2のグランド端子MCN1-22(SUB_GND)とを接続するグランド配線パターン(第一の配線パターン)である。
すなわち、グランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)の一端側は、主制御基板第1コネクタMCN1(第一のコネクタ)が有するグランド端子MCN1-2(GND)に接続され、グランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)の他端側は、主制御基板第2コネクタMCN2(第二のコネクタ)が有するグランド端子MCN2-22(SUB_GND))に接続される。
また、主制御基板301(第二の基板)は、グランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)のほかに、電源線配線パターンVLP(第二の配線パターン)と、信号線配線パターンSLP(第三の配線パターン)を有する。
例えば、図61(a)に示すように、電源線配線パターンVLP(第二の配線パターン)の一つであるDC12V_A電源配線パターンVLP1の一端側は、主制御基板第2コネクタMCN2が有する電源端子MCN2―4(DC12V_A)に接続され、DC12V_A電源配線パターンVLP1の他端側は、主制御基板301の12v電源(図示省略)に接続される。
すなわち、DC12V_A電源配線パターンVLP1は、主制御基板第1コネクタMCN2の電源端子MCN2―4(DC12V_A)と、主制御基板301の12v電源とを接続する配線パターンである。
また、例えば、図61(a)に示すように、信号線配線パターンSLP(第三の配線パターン)の一つであるアウトスイッチ信号線配線パターンSLP1の一端側は、主制御基板第2コネクタMCN2が有する信号端子MCN2―21(アウトスイッチ信号)に接続され、アウトスイッチ信号線配線パターンSLP1の他端側は、主制御基板301の基本回路302のI/O310のうちのアウトスイッチ信号出力端子(図示省略)に接続される。
すなわち、アウトスイッチ信号線配線パターンSLP1は、主制御基板第2コネクタMCN2の信号端子MCN2―21(アウトスイッチ)と、主制御基板301の基本回路302のI/O310のアウトスイッチ信号出力端子とを接続する配線パターンである。
ここで、グランド配線パターンGLPの最大幅をw1、電源線配線パターンVLPの最大幅をw2、信号線配線パターンSLPの最大幅をw3とすると、電源線配線パターンVLPの最大幅w2が一番広く、グランド配線パターンGLPの最大幅w1が次に広く、信号線配線パターンSLPの最大幅w3が一番狭く、それぞれの配線パターンの最大幅は、w2>w1>w3の関係にある。
すなわち、グランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)は、主制御基板301(第二の基板)における他の配線パターンのうちの一部の配線パターン(例えば、電源線配線パターンVLP)より幅が狭い。
本例によれば、第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP)の幅を狭くすることで、第二の基板(主制御基板301)において他の配線パターンとの距離を十分に確保することができ、第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP)から他の配線パターンにノイズの影響が及ぶことを未然に防止することができる。
また、グランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)は、信号線配線パターンSLP(第三の配線パターン)よりも幅が広く、電源線配線パターンVLP(第二の配線パターン)よりも幅が狭い。
本例によれば、第一の配線パターン(電源線配線パターンVLP)の許容電流を大きくすることができる一方で、第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP)から第三の配線パターン(信号線配線パターンSLP)にノイズの影響が及ぶことを未然に防止することができる。
<主制御基板/グランドベタパターン>
図61(a),(b)において符号GBP1~GBP3で示すパターンは、図59を用いて説明した、主基板基板301のグランド(M_GND)に対応するグランドベタパターン(GBP)である。なお、グランドベタパターンとは、基板上の配線の空きスペースをGND(グランド)のベタ塗りにした領域のことであり、グランドベタとも呼ばれる。
例えば、図61(a)に示すように、主制御基板301の1層(表面)においては、主制御基板第2コネクタMCN2が有するグランド端子MCN2-1,2(GND)は、グランドベタパターンGBP1に接続され、主制御基板第2コネクタMCN2が有するグランド端子MCN2-11~20(GND)は、グランドベタパターンGBP1と電源配線パターンVLPや信号線配線パターンSLPを挟んだ位置に離間して配置されたグランドベタパターンGBP2に接続されている。
一方、図61(b)に示すように、主制御基板301の2層(裏面)においては、主制御基板第2コネクタMCN2が有するグランド端子MCN2-1,2,11~20(GND)は、共通のグランドベタパターンGBP3に接続されている。
1層(表面)におけるグランドベタパターンGBP1と電源配線パターンVLP1との最短距離をL1、1層(表面)におけるグランドベタパターンGBP2と信号線配線パターンSLP1との最短距離をL2、2層(裏面)におけるグランドベタパターンGBP3とグランド配線パターンGLPとの最短距離をL3とすると、グランドベタパターンGBP3とグランド配線パターンGLPとの最短距離L3が一番長く、グランド配線パターンGLPは、電源配線パターンVLP1や信号線配線パターンSLP1等の他の配線パターンに比べ、グランドベタパターンGBPからの距離が一番遠くなるように配設されている。
また、2層(裏面)におけるグランドベタパターンGBP3と電源配線パターンVLP2との最短距離をL4、2層(裏面)におけるグランドベタパターンGBP3と信号線配線パターンSLP2との最短距離をL5とすると、グランドベタパターンGBP3とグランド配線パターンGLPとの最短距離L3が一番長く、グランド配線パターンGLPは、電源配線パターンVLP2や信号線配線パターンSLP2等の他の配線パターンに比べ、グランドベタパターンGBPからの距離が一番遠くなるように配設されている。
すなわち、主制御基板301(第二の基板)は、グランド配線パターンGBP3(ベタパターン)を有し、グランド配線パターンGBP3(ベタパターン)とグランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)との距離L3は、グランド配線パターンGBP3(ベタパターン)と電源線配線パターンVLP1(第二の配線パターン)との距離L1よりも長く(L3>L1)、グランド配線パターンGBP3(ベタパターン)とグランド配線パターンGLP(ベタパターン)との距離L3は、該ベタパターンと信号線配線パターンSLP1(第三の配線パターン)との距離L2よりも長い(L3>L2)。
また、グランド配線パターンGBP3(ベタパターン)とグランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)との距離L3は、グランド配線パターンGBP3(ベタパターン)と電源線配線パターンVLP2(第二の配線パターン)との距離L4よりも長く(L3>L4)、グランド配線パターンGBP3(ベタパターン)とグランド配線パターンGLP(ベタパターン)との距離L3は、該ベタパターンと信号線配線パターンSLP2(第三の配線パターン)との距離L5よりも長い(L3>L5)。
本例によれば、第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP)から、グランドベタパターンや他の配線パターンにノイズの影響が及ぶことを未然に防止することができる。
<主制御基板/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図56に示す封入式遊技機100)は、第一の基板(例えば、図58に示すサブ制御基板401)と、第二の基板(例えば、図58に示す主制御基板301)と、第三の基板(例えば、図58に示す盤枠メイン中継基板203)と、を備えた遊技台であって、前記第二の基板は、前記第一の基板と接続される第一のコネクタ(例えば、図59に示す主制御基板第1コネクタMCN1)を有し、前記第二の基板は、前記第三の基板と接続される第二のコネクタ(例えば、図59に示す主制御基板第2コネクタMCN2)を有し、前記第一のコネクタにおけるグランド端子(以下、「第一のグランド端子」という。例えば、図59に示すグランド端子MCN1-2(GND))のグランドは、前記第二の基板のグランドには接続されずに、前記第二のコネクタにおけるグランド端子(以下、「第二のグランド端子」という。例えば、図59に示すグランド端子MCN2-22(SUB_GND))を介して前記第三の基板のグランドに接続される、ことを特徴とする遊技台である。
従来の遊技台は、複数の基板を備えているが、当該複数の基板間でグランドが共通化されており、或る基板でノイズが発生した場合に、他の基板もノイズの影響を受けることがあり、特に、ノイズに弱く、ノイズの影響を受けて欲しくない基板への影響が問題になっていた。
本実施形態に係る遊技台によれば、第二の基板と第一のコネクタで接続される第一の基板においてノイズが発生した場合であっても、第一の基板において発生したノイズを第二のコネクタを通して第三の基板に逃すことが可能となり、第二の基板におけるノイズ等の発生を回避することができ、複数の基板において電位の安定化を図ることができる。本実施形態では、従来のように複数の基板間でグランドを共通とした構成に比べると電位の安定性はやや劣るものの、別基板からグランドを接続することで電位の安定性を担保しながらノイズ耐性には強い回路構成とすることができる。
また、前記第二の基板は、第一の配線パターン(例えば、図59,図61(b)に示すグランド配線パターンGLP)を有し、前記第一の配線パターンの一端側は、前記第一のグランド端子(例えば、図59,図61(b)に示すグランド端子MCN1-2(GND))に接続され、前記第一の配線パターンの他端側は、前記第二のグランド端子(例えば、図59,図61(b)に示すグランド端子MCN2-22(SUB_GND)))に接続され、前記第一の配線パターンは、前記第二の基板における他の配線パターンのうちの一部の配線パターンよりも幅が狭くてもよい。
このような構成とすれば、第一の配線パターンの幅を狭くすることで、第二の基板において他の配線パターンとの距離を十分に確保することができ、第一の配線パターンから他の配線パターンにノイズの影響が及ぶことを未然に防止することができる。
また、前記第二の基板は、第二の配線パターン(例えば、図61(a)に示す電源線配線パターンVLP1)を有し、前記第二の基板は、第三の配線パターン(例えば、図61(a)に示す信号線配線パターンSLP1)を有し、前記第二の配線パターンは、所定の電源電圧を供給する配線パターンであり、前記第三の配線パターンは、所定の信号を伝送する配線パターンであり、前記第一の配線パターンは、前記第三の配線パターンよりも幅が広く(図61に示すように、w1>w3)、前記第一の配線パターンは、前記第二の配線パターンよりも幅が狭く(図61に示すように、w1<w2)てもよい。
このような構成とすれば、第一の配線パターンの許容電流を大きくすることができる一方で、第一の配線パターンから第三の配線パターンにノイズの影響が及ぶことを未然に防止することができる。
また、前記第二の基板は、ベタパターン(例えば、図61(b)に示すグランドベタパターンGBP3)を有し、前記ベタパターンと前記第一の配線パターンとの距離(例えば、図61(b)に示す最短距離L3)は、該ベタパターンと前記第二の配線パターンとの距離(例えば、図61(a)に示す最短距離L1)よりも長く、前記ベタパターンと前記第一の配線パターンとの距離は、該ベタパターンと前記第三の配線パターンとの距離(例えば、図61(a)に示す最短距離L2)よりも長くてもよい。
このような構成とすれば、第一の配線パターンから、グランドベタパターンや他の配線パターンにノイズの影響が及ぶことを未然に防止することができる。
また、前記第三の基板からのグランドが、前記第二のコネクタにおける他のグランド端子(例えば、RCN1-1,2(GND))を介して前記第二の基板のグランドに(直接または間接的に)接続されているものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の基板からのグランドを、第二の基板のグランドに接続する場合に比べて、第二の基板におけるノイズ等の発生を低減することができる。
なお、本発明に係る「ベタパターン」は、グランドベタパターンに限定されず、電源用のベタパターンであってもよい。
また、本発明に係る「第一の配線パターン(例えば、図59,図61(b)に示すグランド配線パターンGLP)」は、第二の基板(主制御基板301)における或る導体層(主制御基板301の2層)では、最も外方に形成された配線パターンであってもよい。すなわち、主制御基板301ではグランド配線パターンGLPよりも外方には他の配線パターンが形成されていない構成としてもよい(グランド配線パターンGLPの周囲を他の配線パターンで取り囲まないように構成してもよい)。このようにすることで、グランド配線パターンGLPに流れているノイズが他の配線パターンに影響を及ぼすことを低減することができる。
<ハンドル中継基板>
次に、ハンドル中継基板901(第一の基板)について説明する。
図58を用いて説明したように、前面枠扉106(フロントドア)に配設されるハンドル中継基板901(第一の基板)は、本体104(枠)の球上げ中継基板801に接続されるとともに、球発射ハンドル134(発射ボリューム134a,発射停止スイッチ134b,タッチスイッチ134c)、遊技球数表示基板902、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)等に接続される基板である。
このハンドル中継基板901(第一の基板)は、球上げ中継基板801と接続されるハンドル中継基板第1コネクタHCN1(第一のコネクタ)と、球発射ハンドル134(発射ボリューム134a,発射停止スイッチ134b,タッチスイッチ134c)と接続されるハンドル中継基板第2コネクタHCN2(第一のコネクタ)と、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)と接続されるハンドル中継基板第3コネクタHCN3と、遊技球数表示基板902と接続されるハンドル中継基板第4コネクタHCN4と、を有して構成される。
<ハンドル中継基板/ハンドル中継基板コネクタ>
次に、図62を用いて、ハンドル中継基板901が有するハンドル中継基板コネクタについて説明する。図62は、ハンドル中継基板901に接続される基板や電子部品を示した回路図である。
ハンドル中継基板901は、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1とハンドル中継端子板接続ハーネスHBHを介して、球上げ中継基板801に接続され、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2とハンドルスイッチ接続ハーネスHSHを介して、球発射ハンドル134(発射ボリューム134a,発射停止スイッチ134b,タッチスイッチ134c)に電気的に接続される。
また、ハンドル中継基板901は、ハンドル中継基板第3コネクタHCN3とフレームグランド(FG)の配線パターンを介して、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)に電気的に接続され、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4と遊技球数表示基板接続ハーネスHDHを介して、遊技球数表示基板902に電気的に接続される。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1は、ハンドル中継端子板接続ハーネスHBHを介して、球上げ中継基板801の球上げ中継基板第1コネクタBCN1に電気的に接続されるコネクタである。なお、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子については図64を用いて後述する。
ハンドル中継基板第2コネクタHCN2は、ハンドルスイッチ接続ハーネスHSHを介して、球発射ハンドル134(発射ボリューム134a,発射停止スイッチ134b,タッチスイッチ134c)に電気的に接続されるコネクタである。
ハンドル中継基板第2コネクタHCN2は、発射停止スイッチ134aに接続されたグランド端子HCN2―1(GND)および信号端子HCN2-2(発射停止スイッチ信号)と、発射ボリューム134bに接続された5vの電源端子HCN2-3(DV5V_A),信号端子HCN2―4(発射強度信号),および,グランド端子HCN2―5(GND)と、タッチスイッチ134cに接続された信号端子HCN2―6(タッチスイッチ信号),グランド端子HCN2―7(GND),フレームグランド端子HCN2-8(FG),および、5vの電源端子HCN2-9(DV5_A)と、を備える。
ハンドル中継基板第3コネクタHCN3は、フレームグランド(FG)の配線パターンを介して、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)に電気的に接続されるコネクタであり、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)に接続されたフレームグランド端子HCN3―1(FG)を備える。
ハンドル中継基板901のハンドル中継基板第4コネクタHCN4は、遊技球数表示基板接続ハーネスHDHを介して、遊技球数表示基板902に電気的に接続されるコネクタである。
ハンドル中継基板第4コネクタHCN4は、グランドに接続されたグランド端子HCN4-1,3(GND_A1)と、DC5v電源に接続された電源端子HCN4-2(DC5V_A)と、計数スイッチに接続された信号端子HCN4-4(計数スイッチ信号)と、計数可LEDに接続された信号端子HCN4-5(計数可LED信号)と、計数エラーLEDに接続された信号端子HCN4-6(計数エラーLED信号)と、遊技球数表示基板902のセグメント表示器のコモン信号1~6に接続された遊技球数表示セグコモン信号端子HCN4-7~12(遊技球数表示セグコモン)と、遊技球数表示基板902のセグメント表示器の遊技球数セグコモンデータ信号A~Hに接続されたセグコモンデータ信号端子HCN4-13~20(遊技球数セグコモンデータ)と、を備える。
<ハンドル中継基板(パチンコ機用)/ハンドル中継基板コネクタ>
次に、図63を用いて、封入式遊技機100のハンドル中継基板901の変形例として、パチンコ機用のハンドル中継基板901pが有するハンドル中継基板コネクタについて説明する。図63は、パチンコ機用のハンドル中継基板901pに接続される基板や電子部品を示した回路図である。
パチンコ機用ハンドル中継基板901pは、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1とハンドル中継端子板接続ハーネスHBHを介して、ガラス枠中継基板811に接続され、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2とハンドルスイッチ接続ハーネスHSHを介して、球発射ハンドル134(発射ボリューム134a,発射停止スイッチ134b,タッチスイッチ134c)に電気的に接続される。
また、ハンドル中継基板901pは、ハンドル中継基板第3コネクタHCN3とフレームグランド(FG)の配線パターンを介して、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)に電気的に接続され、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4と度数表示基板接続ハーネスDDHを介して、度数表示基板912に電気的に接続される。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1は、ハンドル中継端子板接続ハーネスHBHを介して、ガラス枠中継基板811のガラス枠中継基板第1コネクタGCN1に電気的に接続されるコネクタである。なお、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子については図65を用いて後述する。
ハンドル中継基板第2コネクタHCN2は、ハンドルスイッチ接続ハーネスHSHを介して、球発射ハンドル134(発射ボリューム134a,発射停止スイッチ134b,タッチスイッチ134c)に電気的に接続されるコネクタである。
ハンドル中継基板第2コネクタHCN2は、発射停止スイッチ134aに接続されたグランド端子HCN2―1(GND)および信号端子HCN2-2(発射停止スイッチ信号)と、発射ボリューム134bに接続された5vの電源端子HCN2-3(DV5V_A),信号端子HCN2―4(発射強度信号),および,グランド端子HCN2―5(GND)と、タッチスイッチ134cに接続された信号端子HCN2―6(タッチスイッチ信号),グランド端子HCN2―7(GND),フレームグランド端子HCN2-8(FG),および、5vの電源端子HCN2-9(DV5_A)と、を備える。
ハンドル中継基板第3コネクタHCN3は、フレームグランド(FG)の配線パターンを介して、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)に電気的に接続されるコネクタであり、ガラス枠フレーム(前面枠扉106のフレーム)に接続されたフレームグランド端子HCN3―1(FG)を備える。
ハンドル中継基板901pのハンドル中継基板第4コネクタHCN4は、度数表示基板接続ハーネスDDHを介して、度数表示基板912に電気的に接続されるコネクタである。
ハンドル中継基板第4コネクタHCN4は、グランドに接続されたLG端子HCN4-1,3(LG(GND))と、DC18v電源に接続されたVL端子HCN4-2(VL(DC18V))と、度数表示基板912のセグメント表示器のコモン信号DG1~DG3に接続されたコモン信号端子HCN4-4~6(SEGコモン)と、度数表示基板912のセグメント表示器のデータ信号SEGa~SEGgに接続されたデータ信号端子HCN4-7~13(SEGデータ)と、度数表示基板912の球貸出可LED信号端子TDLOに接続された信号端子HCN4-14~16(球貸出可LED信号)と、度数表示基板912の貸出スイッチ信号端子TDSに接続された信号端子HCN4-17,18(貸出スイッチ信号)と、度数表示基板912の返却スイッチ信号端子RESに接続された信号端子HCN4-19,20(返却スイッチ信号)と、を備える。
<ハンドル中継基板/ハンドル中継基板コネクタの接続関係>
次に、図64を用いて、ハンドル中継基板901のハンドル中継基板コネクタの接続関係について説明する。図64は、ハンドル中継基板901のハンドル中継基板コネクタの接続関係を示した回路図である。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-1(GND_A2)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2のグランド端子HCN2―1,5,7(GND_A2)が接続され、端子HCN1-2(DC5V_A)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の5v電源端子HCN2-3(DV5V_A)と5v電源端子HCN2-9(DV5_A)が接続される。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-3(発射停止スイッチ信号)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の信号端子HCN2-2(発射停止スイッチ信号)が接続され、端子HCN1-4(発射強度信号)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の信号端子HCN2―4(発射強度信号)が接続され、端子HCN1-5(タッチスイッチ信号)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の信号端子HCN2―6(タッチスイッチ信号)が接続される。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-6~22には、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の信号端子HCN4-4(計数スイッチ信号)、信号端子HCN4-5(計数可LED信号)、信号端子HCN4-6(計数エラーLED信号)、遊技球数表示セグコモン信号端子HCN4-7~12(遊技球数表示セグコモン)、セグコモンデータ信号端子HCN4-13~20(遊技球数セグコモンデータ)がそれぞれ接続される。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の電源端子HCN1-23(DC5V_A)には、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の電源端子HCN4-2(DC5V_A)が接続され、グランド端子HCN1-24(GND_A2)には、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4のグランド端子HCN4-1,3(GND_A1)が接続される。
また、ハンドル中継基板第3コネクタHCN3のフレームグランド端子HCN3-1(FG)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2のフレームグランド端子HCN2-8(FG)が接続されるとともに、バリスタ904(高電圧抑制部材)を介して、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2のグランド端子HCN2―1,5,7(GND)が接続される。
<ハンドル中継基板(パチンコ機用)/ハンドル中継基板コネクタの接続関係>
次に、図65を用いて、パチンコ機用のハンドル中継基板901pのハンドル中継基板コネクタの接続関係について説明する。図65は、パチンコ機用のハンドル中継基板901pのハンドル中継基板コネクタの接続関係を示した回路図である。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-1(GND)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2のグランド端子HCN2―1,5,7(GND)が接続され、端子HCN1-2(DC5V_A)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の5v電源端子HCN2-3(DV5V_A)と5v電源端子HCN2-9(DV5_A)が接続される。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-3(発射停止スイッチ信号)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の信号端子HCN2-2(発射停止スイッチ信号)が接続され、端子HCN1-4(発射強度信号)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の信号端子HCN2―4(発射強度信号)が接続され、端子HCN1-5(タッチスイッチ信号)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の信号端子HCN2―6(タッチスイッチ信号)が接続される。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-6~22には、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4のコモン信号端子HCN4-4~6(SEGコモン)、データ信号端子HCN4-7~13(SEGデータ)、信号端子HCN4-14~16(球貸出可LED信号)、信号端子HCN4-17,18(貸出スイッチ信号)、信号端子HCN4-19,20(返却スイッチ信号)がそれぞれ接続される。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の電源端子HCN1-23(VL(DC18V))には、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の電源端子HCN4-2(VL(DC18V))が接続され、グランド端子HCN1-24(LG(GND))には、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4のグランド端子HCN4-1,3(LG(GND))が接続される。
また、ハンドル中継基板第3コネクタHCN3のフレームグランド端子HCN3-1(FG)には、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2のフレームグランド端子HCN2-8(FG)が接続されるとともに、バリスタ904(高電圧抑制部材)を介して、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2のグランド端子HCN2―1,5,7(GND)が接続される。
<ハンドル中継基板/コネクタの端子配置>
次に、図66(a)を用いて、ハンドル中継基板901に実装される部品の配置について説明するが、当該説明に先立って、図66(b)~同図(d)を用いて、部品の一つであるハンドル中継基板コネクタの端子配置について説明する。なお、以降の説明では、ハンドル中継基板コネクタの長手方向を「並列方向」、短手方向を「直交方向」という場合がある。
<ハンドル中継基板/コネクタの端子配置/ハンドル中継基板第1コネクタHCN1>
最初に、図66(b)を用いて、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子配置について説明する。図66(b)は、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子配置の一例を示した図である。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1は、直交方向が上段と下段の2段、並列方向が12列で構成されており、合計24個の端子HCN1-1~24を備えている(2段×12列)。ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の各端子HCN1-1~24は、1番端子HCN1―1(GND)を基端として、並列方向一方側(左側)から他方側(右側)に向かって上段と下段に交互に配置されている。
具体的には、端子HCN1―1(GND)が、直交方向上段の並列方向一番左側に配置され、端子HCN1―2(DC5V)が、直交方向下段の並列方向一番左側に配置され、続く端子HCN1-3~22が、この順番で並列方向右側に向かって上段と下段に交互に配置され、端子HCN1―23(DC5V)が、直交方向上段の並列方向一番右側に配置され、端子HCN1―24(GND)が、直交方向下段の並列方向一番右側に配置されている。
<ハンドル中継基板/コネクタの端子配置/ハンドル中継基板第2コネクタHCN2>
次に、図66(c)を用いて、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子配置について説明する。図66(c)は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子配置の一例を示した図である。
ハンドル中継基板第2コネクタHCN2は、直交方向が上段と下段の2段、並列方向が上段4列、下段5列で構成されており、合計9個の端子HCN2-1~9を備えている(1段×4列+1段×5列)。ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の各端子HCN2-1~9は、1番端子HCN2―1(GND)を基端として、並列方向一方側(左側)から他方側(右側)に向かって千鳥状に互い違いに配置(千鳥配置)されている。
具体的には、端子HCN2―1(GND)が、直交方向下段の並列方向一番左側に配置され、端子HCN2―2(発射停止スイッチ(SW)信号)が、直交方向上段の並列方向一番左側に配置され、端子HCN2―3(DC5V)が、直交方向下段の並列方向一番左側から2番目に配置され、端子HCN2―4(発射強度信号)が、直交方向上段並列方向一番左側から2番目に配置されている。
続いて、端子HCN2―5(GND)が、直交方向下段の並列方向一番左側から3番目に配置され、端子HCN2―6(タッチスイッチ(SW)信号)が、直交方向上段の並列方向一番左側から3番目に配置され、端子HCN2―7(GND)が、直交方向下段の並列方向一番左側から4番目に配置され、端子HCN2―8(FG)が、直交方向上段の並列方向一番右側に配置され、端子HCN2―9(DC5V)が、直交方向下段の並列方向一番右側に配置されている。
以上の通り、本例では、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND)、および、端子HCN2―9(DC5V)の5つの端子が、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向下段に集約して配置されている。
すなわち、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)は、グランド端子として割り当てられた(または、グランドの配線パターンと接続される)第一の端子(端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))と、電源端子として割り当てられた(または、電源の配線パターンと接続される)第二の端子(端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))を有し、第一の端子(端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))と、第二の端子(端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))が、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)の一方側(直交方向下段)に偏心して割り当てられている。
本例によれば、第一の端子(端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))と、第二の端子(端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))が、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)の一方側(直交方向下段)に偏心して割り当てられているため、基板のパターン設計の自由度を高めることができる。
より詳細には、本例では、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)には、複数の端子(端子HCN2-1~9)が第一の方向(並列方向)と、第一の方向(並列方向)に直交する第二の方向(直交方向)に並んで配置され、グランド端子として割り当てられた(または、グランドの配線パターンと接続される)第一の端子(端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))と、電源端子として割り当てられた(または、電源の配線パターンと接続される)第二の端子(端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))が、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2(第一のコネクタ)の第二の方向(直交方向)の下段(一方側)に偏心して割り当てられている。
本例によれば、第一の端子(端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))と、第二の端子(端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))が、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2(第一のコネクタ)の第二の方向(直交方向)の下段(一方側)に偏心して割り当てられているため、基板のパターン設計の自由度を高めることができる。
なお、本例では、第一の端子(端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))と、第二の端子(端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))を、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2(第一のコネクタ)の直交方向下段(一方側)に偏心して割り当てる例を示したが、本発明に係る「一方側」は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向下段に限定されず、例えば、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向上段に偏心して割り当ててもよいし、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の並列方向右側または左側に偏心して割り当ててもよい。
従って、例えば、第一の端子(端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))と、第二の端子(端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))が、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2(第一のコネクタ)の第一の方向(並列方向)の一番右側(一方側)(または一番左側(一方側))に偏心して割り当てられているものであってもよい。
また、本発明に係る「第一のコネクタ」は、複数の端子が直交方向(短手方向)に2段重ねで配置されたコネクタに限定されず、複数の端子が直交方向(短手方向)に3段以上に重ねられたコネクタであってもよい。また、端子の配置は千鳥配置に限定されず、複数の端子が直交方向(短手方向)に直線上に並列して配置されたコネクタであってもよい。
<ハンドル中継基板/コネクタの端子配置/ハンドル中継基板第4コネクタHCN4>
次に、図66(d)を用いて、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子配置について説明する。図66(d)は、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子配置の一例を示した図である。
ハンドル中継基板第4コネクタHCN4は、直交方向が上段と下段の2段、並列方向が10列で構成されており、合計20個の端子HCN4-1~20を備えている(2段×10列)。ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子HCN4-1~20は、1番端子HCN4―1(GND)を基端として、並列方向一方側(左側)から他方側(右側)に向かって上段と下段で交互に配置されている。
具体的には、端子HCN4―1(GND)が、直交方向上段の並列方向一番左側に配置され、端子HCN4―2(DC5V)が、直交方向下段の並列方向一番左側に配置され、端子HCN4―3(GND)が、直交方向上段の並列方向一番左側から2番目に配置され、続く端子HCN4-4~20が、この順番で並列方向左側から右側に向かって上段と下段で交互に配置されている。
すなわち、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4は、グランドの配線パターンと接続される第一の端子(端子HCN4―1(GND)、端子HCN4―3(GND)と、電源の配線パターンと接続される第二の端子(端子HCN4―2(DC5V))を有し、第一の端子(端子HCN4―1(GND)、端子HCN4―3(GND))と、第二の端子(端子HCN4―2(DC5V)が、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の並列方向左側(一方側)に偏心して割り当てられている。
本例によれば、第一の端子(端子HCN4―1(GND)、端子HCN4―3(GND)と、第二の端子(端子HCN4―2(DC5V)))が、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の並列方向左側(一方側)に偏心して割り当てられているため、基板のパターン設計の自由度を高めることができる。
より詳細には、本例では、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4には、複数の端子(端子HCN4-1~20)が第一の方向(並列方向)と、第一の方向(並列方向)に直交する第二の方向(直交方向)に並んで配置され、グランドの配線パターンと接続される第一の端子(端子HCN4―1(GND)、端子HCN4―3(GND)と、電源の配線パターンと接続される第二の端子(端子HCN4―2(DC5V))が、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の第一の方向(並列方向)の左側(一方側)に偏心して割り当てられている。
本例によれば、第一の端子(端子HCN4―1(GND)、端子HCN4―3(GND)と、第二の端子(端子HCN4―2(DC5V))が、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の第一の方向(並列方向)の左側(一方側)に偏心して割り当てられているため、基板のパターン設計の自由度を高めることができる。
<ハンドル中継基板(パチンコ機用)/コネクタの端子配置>
次に、図67を用いて、パチンコ機用のハンドル中継基板901pに実装される部品の配置や、部品の一つであるハンドル中継基板コネクタの端子配置について説明する。
図67(a)は、ハンドル中継基板コネクタや部品が実装された状態のパチンコ機用のハンドル中継基板901pの一例を示した平面図である。
パチンコ機用のハンドル中継基板901pに実装される部品の配置は、図66(a)を用いて説明した封入式遊技機100のハンドル中継基板901に実装される部品の配置と同じであるため、その詳細な説明は省略する。
図67(b)は、ハンドル中継基板901pのハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子配置の一例を示した図であり、同図(c)は、ハンドル中継基板901pのハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子配置の一例を示した図であり、同図(d)は、ハンドル中継基板901pのハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子配置の一例を示した図である。
パチンコ機用のハンドル中継基板901pに実装されるハンドル中継基板第2コネクタHCN2の構成や端子配置は、図66(a),同図(c)を用いて説明した封入式遊技機100のハンドル中継基板第2コネクタHCN2と同じであり、パチンコ機用のハンドル中継基板901pに実装されるハンドル中継基板第3コネクタHCN3の構成や端子配置は、図66(a)を用いて説明した封入式遊技機100のハンドル中継基板第3コネクタHCN3と同じである。
一方、パチンコ機用のハンドル中継基板901pに実装されるハンドル中継基板第1コネクタHCN1の構成は、図66(a),同図(b)を用いて説明した封入式遊技機100のハンドル中継基板第1コネクタHCN1と同じであり、パチンコ機用のハンドル中継基板901pに実装されるハンドル中継基板第4コネクタHCN4の構成は、図66(a),同図(d)を用いて説明した封入式遊技機100のハンドル中継基板第4コネクタHCN4と同じであるが、端子配置の一部が異なっている。
具体例には、封入式遊技機100のハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子6~22には、信号端子HCN1-6(計数スイッチ信号)、信号端子HCN1-7(計数可LED信号)、信号端子HCN1-8(計数エラーLED信号)、遊技球数表示セグコモン信号端子HCN1-9~14(遊技球数表示セグコモン)、セグコモンデータ信号端子HCN1-15~22(遊技球数セグコモンデータ)が、この順番で配置されるが、パチンコ機のハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子6~22には、コモン信号端子HCN1-6~8(SEGコモン)、データ信号端子HCN1-9~15(SEGデータ)、信号端子HCN1-16~18(球貸出可LED信号)、信号端子HCN1-19,21(貸出スイッチ信号)、信号端子HCN1-21,22(返却スイッチ信号)が、この順番で配置される。
また、封入式遊技機100のハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子1~20には、グランド端子HCN4-1(GND_A1)、電源端子HCN4-2(DC5V_A)、グランド端子HCN4-3(GND_A1)、信号端子HCN4-4(計数スイッチ信号)、信号端子HCN4-5(計数可LED信号)、信号端子HCN4-6(計数エラーLED信号)、遊技球数表示セグコモン信号端子HCN4-7~12(遊技球数表示セグコモン)、セグコモンデータ信号端子HCN4-13~20(遊技球数セグコモンデータ)が、この順番で配置され、パチンコ機のハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子1~20には、LG端子HCN4-1(GND)、VL端子HCN4-2(DC18V)、LG端子HCN4-3(GND)、コモン信号端子HCN4-4~6(SEGコモン)、データ信号端子HCN4-7~13(SEGデータ)、信号端子HCN4-14~16(球貸出可LED信号)、信号端子HCN4-17,18(貸出スイッチ信号)、信号端子HCN4-19,20(返却スイッチ信号)が、この順番で配置される。
<ハンドル中継基板/部品の配置>
次に、図66(a)を用いて、ハンドル中継基板901に実装される部品の配置について説明する。
図66(a)は、ハンドル中継基板コネクタや部品が実装された状態のハンドル中継基板901の一例を示した平面図である。なお、以降の説明では、図66(a)において符号Xで示す方向を「(基板の)水平方向」、符号Yで示す方向を「(基板の)垂直方向」という場合がある。
ハンドル中継基板901は、平面視で略正方形形状の基材910を有する。この基材910の一方側の面910a(以下、「表面」や「部品面」という場合がある。図68等参照)と、他方側の面910b(以下、「裏面」や「半田面」という場合がある。図71等参照)には、レジスト、配線パターン,パッド,ランド,層間導通部(ビア,スルーホール)、シルク印刷等が形成される。
ここで、配線パターンとしては、所定の電源電圧が供給される配線パターンである電源配線パターンVLP、グランドの配線パターンであるグランド配線パターンGLP、所定の信号が伝送される配線パターンである信号線配線パターンSLP等が挙げられる。また、シルク印刷としては、図72等を用いて後述する位置表示(例えば、部品の外観を模した図形表示、部品の種類や管理番号を識別することが可能な識別表示、1番端子の位置を識別可能な1番端子識別表示、端子の位置を識別可能な端子位置識別表示等)等が挙げられる。詳細は図72を用いて後述する。
ハンドル中継基板901の基材910の部品面910aには、上述のハンドル中継基板第1~第4コネクタHCN1~4や、バリスタ904等の部品が実装される。なお、本例では、基材910の半田面910bには部品(コネクタや電子部品等)を実装していないが、部品を実装してもよい。
ハンドル中継基板第1コネクタHCN1は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向下段の並列方向一番左側に配置された端子HCN2―1(GND)の近傍に端子HCN1―1(GND)と端子HCN1―2(DC5V)が位置し、かつ、直交方向(短手方向)の上段が基材901の垂直方向Xの上側を向き、並列方向(長手方向)が基材910の水平方向Xに沿うように平面視で横方向に実装されている。
ハンドル中継基板第2コネクタHCN2は、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の並列方向一番左側に配置された端子HCN1―1(GND)と端子HCN1―2(DC5V)の近傍に端子HCN2―1(GND)が位置し、かつ、直交方向(短手方向)の上段が基材901の水平方向Xの左側を向き、並列方向(長手方向)が基材910の垂直方向Yに沿うように平面視で縦方向に実装されている。
すなわち、第一の基板(ハンドル中継基板901)は、第二のコネクタ(ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)を有し、第二のコネクタ(ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)は、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)における一方側(並列方向一番左側)に位置し、第二のコネクタ(ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)は、グランド端子として割り当てられた(または、グランドの配線パターンと接続される)第三の端子(端子HCN1―1(GND))と、電源端子として割り当てられた(または、電源の配線パターンと接続される)第四の端子(端子HCN1―2(DC5V))を有し、第三の端子(端子HCN1―1(GND))と第四の端子(端子HCN1―2(DC5V))が第二のコネクタ(ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)における第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)の側に割り当てられている。
本例によれば、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)と第二のコネクタ(ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)との間の配線長を短くすることができるため、ノイズを低減し、電圧を安定化することができる。
また、グランドの配線パターンと接続される第一の端子(端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))と、電源の配線パターンと接続される第二の端子(端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))が、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)の第二の方向(直交方向)の下段(一方側)に偏心して割り当てられていることに加えて、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2(第一のコネクタ)の第二の方向(直交方向)の下段(一方側)は、第一の基板(ハンドル中継基板901)の内方側である。
本例によれば、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)と、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)に接続される電子部品やコネクタ等との間の配線長を短くすることができるため、限られた基板の実装面を有効に活用することができる上に、ノイズを低減することができる。
ハンドル中継基板第4コネクタHCN4は、バリスタ904の近傍に端子HCN4―1(GND)、端子HCN4―2(DC5V)、および、端子HCN4―3(GND)が位置し、かつ、直交方向(短手方向)の上段が基材901の垂直方向Xの下側を向き、並列方向(長手方向)が基材910の水平方向Xに沿うように平面視で横方向に実装されている。
バリスタ904は、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子HCN4―1(GND)、端子HCN4―2(DC5V)、および、端子HCN4―3(GND)の近傍に、その長手方向が基材910の垂直方向Yに沿うように平面視で縦方向に実装され、ハンドル中継基板第3コネクタHCN3は、バリスタ904の近傍に、その並列方向(長手方向)が基材910の水平方向Xに沿うように平面視で横方向に実装されている。
なお、図62~図67に示したように出力される信号を異ならせることで、封入式遊技機とパチンコ機とで部品(基板・基板上の機械部品・受動部品・能動部品)は共通化することができ、遊技台の製造コストや開発工程を抑えることもできる。
<ハンドル中継基板/配線パターン>
次に、図68~図70を用いて、ハンドル中継基板901に形成される配線パターンについて説明する。
上述の通り、ハンドル中継基板901の基材910の部品面910aや半田面910bには、レジスト、配線パターン,パッド,ランド,層間導通部(ビア,スルーホール)、シルク印刷等が形成される。
図68は、ハンドル中継基板901の部品面910aの配線パターンを示した平面図であり、図69は、ハンドル中継基板901の部品面910aの側から半田面910bの配線パターンのみを透過して示した平面図であり、図70は、ハンドル中継基板901の部品面910aと半田面910bの配線パターンの両方を示した平面図である。
<ハンドル中継基板/配線パターン/グランド配線パターン>
ハンドル中継基板901の基材910の部品面910aには、グランド配線パターンGLPとして、第1グランド配線パターンGLP1と、第2グランド配線パターンGLP2が形成されている。また、部品面910aの裏面の半田面910bには、グランド配線パターンGLPとして、第1グランド配線パターンGLP1に層間導通部905を介して接続された第3グランド配線パターンGLP3が形成されている。
第1グランド配線パターンGLP1は、部品面910aにおいて、バリスタ904のグランド端子GPと、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―7(GND)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―5(GND)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―1(GND)を接続するグランド線であり、部品面910aと半田面910bを連通する層間導通部905を介して、さらに、半田面910bの第3グランド配線パターンGLP3に接続されている。
第2グランド配線パターンGLP2は、部品面910aにおいて、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子HCN4―1(GND)と、同コネクタHCN4の端子HCN4―3(GND)と、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1―24(GND)を接続するグランド線である。
第3グランド配線パターンGLP3は、半田面910aにおいて、第1グランド配線パターンGLP1に接続された層間導通部905と、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1―1(GND)を接続するグランド線である。
<ハンドル中継基板/配線パターン/電源配線パターン>
次に、ハンドル中継基板901に形成される電源の配線パターンについて説明する。
ハンドル中継基板901の基材910の部品面910aには、電源配線パターンVLPとして、第1電源配線パターンVLP1が形成されている。また、部品面910aの裏面の半田面910bには、電源配線パターンVLPとして、第1電源配線パターンVLP1に層間導通部906を介して接続された第2電源配線パターンVLP2と、第3電源配線パターンVLP3が形成されている。
第1電源配線パターンVLP1は、部品面910aにおいて、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子端子HCN4―2(VL(DC18V))と層間導通部906を接続する電源線であり、この層間導通部906を介して、さらに、半田面910bの第2電源配線パターンVLP2に接続されている。
第2電源配線パターンVLP2は、半田面910aにおいて、第1電源配線パターンVLP1に接続された層間導通部906と、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1―23(DC5V)を接続する電源線である。
第3電源配線パターンVLP3は、半田面910bにおいて、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1―2(DC5V)と、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―3(DC5V)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―9(DC5V)を接続する電源線である。
すなわち、第一の基板(ハンドル中継基板901)は、一方面側(部品面910a側)に第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP1)と、他方面側(半田面901b側)に第二の配線パターン(電源配線パターンVLP3)が形成され、第一の基板(ハンドル中継基板901)は、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)および第二のコネクタ(ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)が一方面側(部品面901a側)に配置され、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)と第二のコネクタ(ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)におけるグランド端子または電源端子の一方(グランド)は、層間導通部(層間導通部905)を経て第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP1)によって一方面側(部品面910a側)において接続されており、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)と第二のコネクタ(ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)におけるグランド端子または電源端子の他方(電源)は、第二の配線パターン(電源配線パターンVLP3)によって他方面側(半田面901b側)において接続されている。
本例によれば、第一の基板(ハンドル中継基板901)における電源とグランドの配線を第一の基板(ハンドル中継基板901)の一方面側または他方面側のいずれかに集約することができ、ノイズの影響等を抑止することができる。
なお、本例では、第1グランド配線パターンGLP1が、部品面910aと半田面910bを連通する層間導通部905を介して、第3グランド配線パターンGLP3に接続され、第3電源配線パターンVLP3が、半田面910bに形成されている例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、部品面910aの電源配線パターンが、部品面910aと半田面910bを連通する層間導通部を介して、半田面910bの電源配線パターンに接続され、グランド配線パターンが、半田面910bに形成されていてもよい。
また、半田面910bの電源配線パターンが、部品面910aと半田面910bを連通する層間導通部を介して、部品面910aの電源配線パターンに接続され、グランド配線パターンが、部品面910aに形成されていてもよい。すなわち、本発明に係る「一方面側」は、部品面910a側に限定されず、半田面901bであってもよいし、本発明に係る「他方面側」は、半田面910b側に限定されず、部品面901a側であってもよい。
<ハンドル中継基板/配線パターン/FG配線パターン>
次に、ハンドル中継基板901に形成されるFG(フレームグランド)配線パターンについて説明する。
図69や図70に示すように、ハンドル中継基板901の基材910の半田面910bには、FG配線パターンFLPが形成されている。
FG配線パターンFLPは、半田面910bにおいて、前面扉106の筐体(ガラス枠フレーム)に接続されるビス孔の板金907と、ハンドル中継基板第3コネクタHCN3の端子HCN3-1(FG)と、バリスタ904のフレームグランド端子FGPと、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2-8(FG)を接続するフレームグランド線である。
バリスタ904のグランド端子GPは、部品面910aにおいて、第1グランド配線パターンGLP1に接続され、バリスタ904のフレームグランド端子FGPは、半田面910bにおいて、FG配線パターンFLPに接続される。
すなわち、第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)と第二のグランド配線パターン(第1グランド配線パターンGLP1)は、高電圧抑制部材(バリスタ904)を介して接続される。
本例によれば、静電気等に起因するノイズを逃がすことができ、高電圧発生時において回路を保護し、回路の故障等を未然に防止することができる。
また、本例では、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2-8(FG)は、半田面910bにおいて、FG配線パターンFLPに接続される一方で、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―2(発射停止スイッチ(SW)信号)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―4(発射強度信号)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―6(タッチスイッチ(SW)信号)は、部品面910aにおいて、第1信号線配線パターンSLP1に接続される。
すなわち、第一の基板(ハンドル中継基板901)は、第三の配線パターン(第1信号線配線パターンSLP1)を有し、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)は、第三の配線パターン(第1信号線配線パターンSLP1)に接続される第三の端子(端子HCN2―2(発射停止スイッチ(SW)信号)、端子HCN2―4(発射強度信号)、端子HCN2―6(タッチスイッチ(SW)信号))を有し、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)の近傍においては、第三の配線パターン(第1信号線配線パターンSLP1)と第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)は同層にパターンが形成されていない。
本例によれば、第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)で発生したノイズが、第三の配線パターン(第1信号線配線パターンSLP1)に影響を及ぼすことを未然に防止することができ、回路のノイズに対する耐性を高めることができる。
<ハンドル中継基板/配線パターン/信号線配線パターン>
次に、ハンドル中継基板901に形成される信号線の配線パターンについて説明する。
ハンドル中継基板901の基材910の部品面910aには、信号線配線パターンSLPとして、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の信号端子とハンドル中継基板第2コネクタHCN2の信号端子を接続する第1信号線配線パターンSLP1と、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の信号端子とハンドル中継基板第2コネクタHCN2の信号端子を接続する第2信号線配線パターンSLP2と第3信号線配線パターンSLP3が形成されている。
また、部品面910aの裏面の半田面910bには、信号線配線パターンSLPとして、第1信号線配線パターンSLP1に層間導通部907を介して接続された第4信号線配線パターンSLP4と、第3信号線配線パターンSLP3に層間導通部908を介して接続された第5信号線配線パターンSLP5が形成されている。
第1信号線配線パターンSLP1は、部品面910aにおいて、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―2(発射停止スイッチ(SW)信号)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―4(発射強度信号)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―6(タッチスイッチ(SW)信号)を、層間導通部907に接続する信号線であり、この信号線は、層間導通部907を介して、さらに、半田面910bの第4信号線配線パターンSLP4に接続されている。
第2信号線配線パターンSLP2は、部品面910aにおいて、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-6~12と、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子HCN4-4~10とを接続する信号線である。
第3信号線配線パターンSLP3は、部品面910aにおいて、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-13~22と、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子HCN4-11~20を接続する信号線であり、この信号線は、層間導通部908を介して、さらに、半田面910bの第5信号線配線パターンSLP5に接続されている。
第4信号線配線パターンSLP4は、半田面910bにおいて、第1信号線配線パターンSLP1に接続された層間導通部907と、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-3~5を接続する信号線であり、第1信号線配線パターンSLP1、層間導通部907、および、第4信号線配線パターンSLP4によって、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―2(発射停止スイッチ(SW)信号)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―4(発射強度信号)と、同コネクタHCN2の端子HCN2―6(タッチスイッチ(SW)信号)が、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-3~5にそれぞれ接続される。
第5信号線配線パターンSLP5は、半田面910bにおいて、第3信号線配線パターンSLP3に接続された層間導通部908と、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子HCN4-11~20を接続する信号線であり、第3信号線配線パターンSLP3、層間導通部908、および、第5信号線配線パターンSLP5によって、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の端子HCN1-6~12が、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の端子HCN4-11~20にそれぞれ接続される。
<ハンドル中継基板/配線パターン/配線パターンの幅、配線パターン間の距離>
次に、図69と図71を用いて、ハンドル中継基板901に形成される配線パターンの幅や配線パターン間の距離について説明する。図71は、ハンドル中継基板901の半田面910bの配線パターンを示した平面図である。
本例では、複数種類の配線パターンのうち、FG配線パターンFLPの最大幅が最も広く、次に電源配線パターンVLPの最大幅が広く、次にグランド配線パターンGLPの最大幅が広く、信号線配線パターンSLPの最大幅が最も狭くなっている。
すなわち、第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)は、第二のグランド配線パターン(グランド配線パターンGLP)よりも幅が広い。
本例によれば、第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)の幅を広くすることで、第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)の抵抗成分が高まるのを抑止することができる。
また、図69や図71に示すように、電源配線パターンVLP3とグランド配線パターンGLP3の間の最短距離は約0.5mmであり、グランド配線パターンGLP3とFG配線パターンFLPの間の最短距離は約4mmであり、電源配線パターンVLP3とグランド配線パターンGLP3の間の最短距離よりも、グランド配線パターンGLP3とFG配線パターンFLPの間の最短距離の方が長い。
また、第一の地点における電源配線パターンVLP3とFG配線パターンFLPの間の最短距離は約2.5mmであり、第二の地点における電源配線パターンVLP3とFG配線パターンFLPの間の最短距離は約2.9mmであり、電源配線パターンVLP3とFG配線パターンFLPの間の最短距離は、グランド配線パターンGLP3とFG配線パターンFLPの間の最短距離(約4mm)よりも短いが、電源配線パターンVLP3とグランド配線パターンGLP3の間の距離(約0.5mm)よりも長い。
すなわち、第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP3)の少なくとも一部は、第二の配線パターン(電源配線パターンVLP3)と第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)との間に位置し、第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP3)と第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)との距離(約4mm)は、第一の配線パターン(グランド配線パターンGLP3)と第二の配線パターン(電源配線パターンVLP3)との距離(約2.9mm)よりも長い。
本例によれば、フレームグランドの配線パターンと、第一の配線パターンとの距離を確保することができ、ノイズに対する耐性を高めることができる。
また、信号線配線パターンSLP5とFG配線パターンFLPの間の最短距離は約2mmであり、グランド配線パターンGLP3とFG配線パターンFLPの間の最短距離(約4mm)や、電源配線パターンVLP3とFG配線パターンFLPの間の最短距離(最大約2.9mm)よりも短く、信号線配線パターンSLP5が、最もFG配線パターンFLPに近い位置に形成されている。
図69を用いて再度、説明すると、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2においては、端子HCN2―8(FG)が、直交方向上段の並列方向一番右側に配置され、同コネクタの端子HCN2―9(DC5V)が、直交方向下段の並列方向一番右側に配置されている。
換言すれば、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向上段に配置された端子HCN2―2(発射停止スイッチ(SW)信号)、端子HCN2―4(発射強度信号)、端子HCN2―6(タッチスイッチ(SW)信号)、端子HCN2―8(FG)の4つの端子に着目すると、基材910の垂直方向Yにおいては、端子HCN2―8(FG)が最も基材910の外方に近い。
また、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向下段に配置された端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND)、端子HCN2―9(DC5V)の5つの端子に着目すると、基材910の垂直方向Yにおいては、端子HCN2―9(DC5V)が最も基材910の外方に近い。
より具体例には、図71に示すように、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―8(FG)の中心を基準とした場合、ハンドル中継基板901の基材910の水平方向Xの外縁までの最短距離は約6.1mmであり、基材910の垂直方向Yの外縁までの最短距離は約19.6mmである。
一方、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―9(DC5V)の中心を基準とした場合、ハンドル中継基板901の基材910の水平方向Xの外縁までの最短距離は約7.6mmであり、基材910の垂直方向Yの外縁までの最短距離は約12.55mmである。
すなわち、基材910の水平方向Xにおいては、端子HCN2―9(DC5V)よりも端子HCN2―8(FG)の方が、基材910の外方に近く、基材910の垂直方向Yにおいては、端子HCN2―8(FG)よりも端子HCN2―9(DC5V)の方が、基材910の外方に近いが、グランドに接続される端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND)、および、端子HCN2―8(FG)の4つの端子の中では、端子HCN2―8(FG)が最も基材910の外方に近い。
以上の通り、本例では、第一の基板(ハンドル中継基板901)は、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)と、グランドに接続される第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)と、グランドに接続される第二のグランド配線パターン(グランド配線パターンGLP)を有し、第一のコネクタ(ハンドル中継基板第2コネクタHCN2)は、第一のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)と接続される第一の端子(端子HCN2-8(FG))と、第二のグランド配線パターン(グランド配線パターンGLP)と接続される第二の端子(端子HCN2―7(GND)、端子HCN2―5(GND)、HCN2の端子HCN2―1(GND))を有し、第一の端子(端子HCN2-8(FG))と、第二のグランド配線パターン(グランド配線パターンGLP)は、第二の端子(端子HCN2―7(GND)、端子HCN2―5(GND)、HCN2の端子HCN2―1(GND))よりも第一の基板(ハンドル中継基板901)の外方に近い端子である。
本例によれば、第一の端子(端子HCN2-8(FG))は、第二の端子(端子HCN2―7(GND)、端子HCN2―5(GND)、HCN2の端子HCN2―1(GND))よりも第一の基板(ハンドル中継基板901)の外方に近いため、第一の端子が接続される第二のグランド配線パターンと、他の配線パターンとの距離を確保しつつ、第二のグランド配線パターン(FG配線パターンFLP)の取り回しを容易にすることができ、配線パターンの設計の自由度を高めることができる。
特に、第一のグランド配線パターンは、フレームグランドの配線パターンであるため、フレームグランドの配線パターンと、他の配線パターンとの距離を確保することができ、ノイズに対する耐性を高めることができる。
また、第一のコネクタは、遊技者が操作可能な操作手段(球発射ハンドル134)からのハーネス(ハンドルスイッチ接続ハーネスHSH)が電気的に接続されるコネクタであるため、静電気等に起因するノイズに対する耐性を高めることができる。
<ハンドル中継基板/コネクタの端子からコネクタの外縁までの距離>
次に、図72を用いて、コネクタの端子からコネクタの外縁までの距離について説明する。図72は、ハンドル中継基板901のコネクタや位置表示を示した平面図である。
図72において符号ア,イ,ウで示す距離は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―8(FG)から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の外縁までの距離を示している。
具体例には、符号アで示す距離は、端子HCN2―8(FG)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向上端の外縁までの最短距離であり、本例では約3.2mmである。符号イで示す距離は、端子HCN2―8(FG)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の平面視で右上隅(並列方向右端、直交方向上端)の外縁までの最短距離であり、本例では約4.17mmである。符号ウで示す距離は、端子HCN2―8(FG)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向下端の外縁までの最短距離であり、本例では約3.1mmである。
すなわち、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―8(FG)は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向において、やや下側に偏心して配置されている(ア:3.2mm > ウ:3.1mm)。
図72において符号エ,オ,カ,キで示す距離は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の端子HCN2―9(DC5V)から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の外縁までの距離を示している。
具体例には、符号エで示す距離は、端子HCN2―9(DC5V)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の平面視で右上隅(並列方向右端、直交方向上端)の外縁までの最短距離であり、本例では約4.5mmである。
すなわち、端子HCN2―9(DC5V)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の平面視で右上隅(並列方向右端、直交方向上端)の外縁までの最短距離エ 4.5mmよりも、端子HCN2―8(FG)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の平面視で右上隅(並列方向右端、直交方向上端)の外縁までの最短距離イ 4.17mmの方が短く、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の平面視で右上隅(並列方向右端、直交方向上端)の外縁を基準とすれば、端子HCN―1~9の中で、端子HCN2―8(FG)が最もハンドル中継基板901の外方に近い端子であると言える。
また、符号オで示す距離は、端子HCN2―9(DC5V)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の平面視で右下隅(並列方向右端、直交方向下端)の外縁までの最短距離であり、本例では約2.5mmである。符号カで示す距離は、端子HCN2―9(DC5V)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の並列方向右端の外縁までの最短距離であり、本例では約1.6mmである。符号キで示す距離は、端子HCN2―9(DC5V)の中心から、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の直交方向下端の外縁までの最短距離であり、本例では約1.6mmである。
<ハンドル中継基板/部品の位置表示>
次に、図72を用いて、ハンドル中継基板901に実装される部品の位置表示について説明する。
位置表示とは、部品の取付位置を示す位置表示のことあり、本例では、部品の外観を模した図形表示と、部品の種類や管理番号を識別することが可能な識別表示と、1番端子の位置を識別可能な1番端子識別表示と、端子の位置を識別可能な端子位置識別表示等で構成されている。
例えば、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の位置表示は、コネクタの外観を模した輪郭図形911aと、コネクタの種類や管理番号を識別することが可能な識別表示911bと、コネクタの1番端子の位置を指し示す1番端子識別表示911cと、端子の位置を識別可能な端子位置識別表示911dで構成されている。
本例では、輪郭図形911aは、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の輪郭を表す長方形形状の図形のシルク印刷で構成される。識別表示911bは、部品の種類がコネクタであることを示す「CN」という文字列と、管理番号が1であることを示す「1」という数字からなる「CN1」という記号のシルク印刷で構成される。1番端子識別表示911cは、三角形の図形のシルク印刷からなり、三角形の頂点がハンドル中継基板第1コネクタHCN1の1番端子の位置を指し示すように配置される。端子位置識別表示911dは、「1」,「2」,「23」,「24」という数字のシルク印刷からなり、それぞれ、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の1番端子,2番端子,23番端子,24番端子の位置を指し示すように配置される。
ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の位置表示は、コネクタの外観を模した輪郭図形912aと、コネクタの種類や管理番号を識別することが可能な識別表示912bと、コネクタの1番端子の位置を指し示す1番端子識別表示912cと、端子の位置を識別可能な端子位置識別表示912dで構成されている。
本例では、輪郭図形912aは、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の輪郭を表す長方形形状の図形のシルク印刷で構成される。識別表示912bは、部品の種類がコネクタであることを示す「CN」という文字列と、管理番号が2であることを示す「2」という数字からなる「CN2」という記号のシルク印刷で構成される。1番端子識別表示912cは、三角形の図形のシルク印刷からなり、三角形の頂点がハンドル中継基板第2コネクタHCN2の1番端子の位置を指し示すように配置される。端子位置識別表示912dは、「1」,「9」という数字のシルク印刷からなり、それぞれ、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の1番端子,9番端子の位置を指し示すように配置される。
ハンドル中継基板第3コネクタHCN3の位置表示は、コネクタの外観を模した輪郭図形913aと、コネクタの種類や管理番号を識別することが可能な識別表示913bで構成されている。
本例では、輪郭図形913aは、ハンドル中継基板第3コネクタHCN3の輪郭を表す長方形形状の図形のシルク印刷で構成される。識別表示913bは、部品の種類がコネクタであることを示す「CN」という文字列と、管理番号が3であることを示す「3」という数字からなる「CN3」という記号のシルク印刷で構成される。
ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の位置表示は、コネクタの外観を模した輪郭図形914aと、コネクタの種類や管理番号を識別することが可能な識別表示914bと、コネクタの1番端子の位置を指し示す1番端子識別表示914cと、端子の位置を識別可能な端子位置識別表示914dで構成されている。
本例では、輪郭図形914aは、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の輪郭を表す長方形形状の図形のシルク印刷で構成される。識別表示914bは、部品の種類がコネクタであることを示す「CN」という文字列と、管理番号が4であることを示す「4」という数字からなる「CN4」という記号のシルク印刷で構成される。1番端子識別表示914cは、三角形の図形のシルク印刷からなり、三角形の頂点がハンドル中継基板第4コネクタHCN4の1番端子の位置を指し示すように配置される。端子位置識別表示914dは、「1」,「2」,「19」,「20」という数字のシルク印刷からなり、それぞれ、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の1番端子,2番端子,19番端子,20番端子の位置を指し示すように配置される。
バリスタ904の位置表示は、バリスタの外観を模した輪郭図形904aと、コネクタの種類や管理番号を識別することが可能な識別表示904bで構成されている。
本例では、輪郭図形904aは、バリスタ904の輪郭を表す長方形形状の図形のシルク印刷で構成される。識別表示904bは、部品の種類がバリスタであることを示す「V」という文字列と、管理番号が1であることを示す「1」という数字からなる「V1」という記号のシルク印刷で構成される。
<ハンドル中継基板/コネクタや位置表示の位置関係>
次に、図73を用いて、ハンドル中継基板901に実装されるコネクタや位置表示の位置関係について説明する。図73は、ハンドル中継基板901のコネクタや位置表示の位置関係を示した平面図である。
図73において符号aで示す距離は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2とハンドル中継基板第4コネクタHCN4との最短距離であり、本例では約7.5mmである。符号bで示す距離は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2とハンドル中継基板第1コネクタHCN1との最短距離であり、本例では約3.5mmである。
すなわち、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2とハンドル中継基板第1コネクタHCN1との最短距離b:約3.5mmは、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2とハンドル中継基板第4コネクタHCN4との最短距離a:約7.5mmよりも短く、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1は、中継基板901の水平方向Xにおいて、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4よりもハンドル中継基板第2コネクタHCN2に近い位置に配置されている。
符号cで示す距離は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の並列方向右端を通る仮想の直線と、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の直交方向上端を通る仮想の直線との最短距離であり、符号dで示す距離は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の輪郭図形912a(位置表示)の並列方向右端を通る仮想の直線と、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4の輪郭図形914a(位置表示)の直交方向上端を通る仮想の直線との最短距離であり、本例では、距離cよりも距離dが長い。
符号eで示す距離は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の並列方向左端を通る仮想の直線と、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の直交方向上端を通る仮想の直線との最短距離であり、符号fで示す距離は、ハンドル中継基板第2コネクタHCN2の輪郭図形912a(位置表示)の並列方向左端を通る仮想の直線と、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1の輪郭図形911a(位置表示)の直交方向上端を通る仮想の直線との最短距離であり、本例では、距離eよりも距離fが長いが、距離e,fは、いずれも距離c,dよりも短い。
すなわち、距離e,fは、いずれも距離c,dよりも短く、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1は、ハンドル中継基板901の垂直方向Yにおいて、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4よりもハンドル中継基板第2コネクタHCN2に近い位置に配置されている。
<ハンドル中継基板/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図56に示す封入式遊技機100)は、第一の基板(例えば、図66(a)に示すハンドル中継基板901)を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、第一のコネクタ(例えば、図66(a),(c)に示すハンドル中継基板第2コネクタHCN2)を有し、前記第一の基板は、第一のグランド配線パターン(例えば、図69や図71に示すFG配線パターンFLP)を有し、前記第一の基板は、第二のグランド配線パターン(例えば、図69や図71に示すグランド配線パターンGLP3)を有し、前記第一のコネクタは、前記第一のグランド配線パターンと接続される第一の端子(例えば、図66(c)、図69、図71に示す端子HCN2-8(FG))を有し、前記第一のコネクタは、前記第二のグランド配線パターンと接続される第二の端子(例えば、図66(c)、図68に示す端子HCN2―7(GND)、端子HCN2―5(GND)、HCN2の端子HCN2―1(GND))を有し、前記第一の端子は、前記第二の端子よりも前記第一の基板の外方(例えば、基板を構成する複数の辺のうちのいずれか一つの辺)に近い端子である、ことを特徴とする遊技台である。
従来の遊技台は、遊技者や遊技店の店員等が操作可能な操作手段を備えており、遊技者や遊技店の店員等が当該操作手段に触れる際の静電気対策が必要となる。このような静電気対策として、フレームグランド(以下、FG)と、他のグランドや信号線とが別のハーネスとなっており、中継基板や接続基板等でコネクタの位置を離間させることで、FGからの静電気が他の配線に影響を及ぼさないように構成した遊技台がある。しかしながら、このような遊技台では、FGを別ハーネスにすると部品点数が増加したり、製造工程における工数が増加したりするため、部品点数が少なく、静電気対策も十分な遊技台が求められている。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の端子は、第二の端子よりも第一の基板の外方に近いため、第一の端子が接続される第二のグランド配線パターンと、他の配線パターンとの距離を確保しつつ、第二のグランド配線パターンの取り回しを容易にすることができ、配線パターンの設計の自由度を高めることができる。
また、前記第一のグランド配線パターン(例えば、図69に示すFG配線パターンFLP)は、前記第二のグランド配線パターン(例えば、図69に示すグランド配線パターンGLP3)よりも幅が広いものであってもよい。
このような構成とすれば、第一のグランド配線パターンの幅を広くすることで、第一のグランド配線パターンの抵抗成分が高まるのを抑止することができる。
また、前記第一のグランド配線パターンは、フレームグランドの配線パターンであってもよい。
このような構成とすれば、フレームグランドの配線パターンと、他の配線パターンとの距離を確保することができ、ノイズに対する耐性を高めることができる。
また、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、図56に示す球発射ハンドル134)を備え、前記第一のコネクタは、前記操作手段からのハーネス(例えば、図62に示すハンドルスイッチ接続ハーネスHSH)が電気的に接続されるコネクタであってもよい。
このような構成とすれば、静電気等に起因するノイズに対する耐性を高めることができる。
また、前記第一の基板は、第一の配線パターン(例えば、図69や図71に示すグランド配線パターンGLP3)を有し、前記第一の基板は、第二の配線パターン(例えば、図69や図71に示す電源配線パターンVLP3)を有し、前記第一の配線パターンの少なくとも一部は、前記第二の配線パターンと前記第一のグランド配線パターンとの間に位置し、前記第一の配線パターンと前記第一のグランド配線パターンとの距離(例えば、約4mm)は、前記第一の配線パターンと前記第二の配線パターンとの距離(例えば、約2.9mm)よりも長いものであってもよい。
このような構成とすれば、フレームグランドの配線パターンと、第一の配線パターンとの距離を確保することができ、ノイズに対する耐性を高めることができる。
また、前記第一のグランド配線パターン(例えば、図69に示すFG配線パターンFLP)と前記第二のグランド配線(例えば、図68に示す第1グランド配線パターンGLP1)は、高電圧抑制部材(例えば、図68や図69に示すバリスタ904)を介して接続されるものであってもよい。
このような構成とすれば、静電気等に起因するノイズを逃がすことができ、高電圧発生時において回路を保護し、回路の故障等を未然に防止することができる。
また、前記第一の基板は、第三の配線パターン(例えば、図68に示す第1信号線配線パターンSLP1)を有し、前記第一のコネクタは、前記第三の配線パターンに接続される第三の端子(例えば、図66(c)に示す、端子HCN2―2(発射停止スイッチ(SW)信号)、端子HCN2―4(発射強度信号)、端子HCN2―6(タッチスイッチ(SW)信号))を有し、前記第一のコネクタの近傍においては、前記第三の配線パターンと前記第一のグランド配線パターンは同層にパターンが形成されていないものであってもよい。
このような構成とすれば、第一のグランド配線パターンで発生したノイズが、第三の配線パターンに影響を及ぼすことを未然に防止することができ、回路のノイズに対する耐性を高めることができる。
なお、本発明に係る「第一の基板」は、ハンドル中継基板901に限定されず、例えば、図58に示す主制御基板301、サブ制御基板401、枠制御基板601、発射制御基板802や、各種の中継基板等であってもよい。また、本発明に係る「操作手段」は、球発射ハンドル134に限定されず、遊技者が操作可能な操作可能な操作手段であればよいが、遊技者が操作不能な操作手段(例えば、前面扉106を開放しないと操作することができず、遊技店の店員のみが操作可能な操作手段)であってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図56に示す封入式遊技機100)は、第一の基板(例えば、図66(a)に示すハンドル中継基板901)を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、第一のコネクタ(例えば、図66(a),(c)に示すハンドル中継基板第2コネクタHCN2)があり、前記第一のコネクタは、グランド端子として割り当てられた第一の端子(例えば、端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))があり、前記第一のコネクタは、電源端子として割り当てられた第二の端子(例えば、端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))を有し、前記第一の端子が前記第一のコネクタの一方側(例えば、直交方向下側)に偏心して割り当てられており、前記第二の端子が前記第一のコネクタの一方側(例えば、直交方向下側)に偏心して割り当てられている、ことを特徴とする遊技台である。
従来の遊技台に用いられるハーネスやコネクタには、所定の信号線やグランド線、電源供給線が含まれており、これらが一つのコネクタで基板間または部品間を電気的に接続するところ、接続先の基板においては省スペース化やノイズ抑制が図られたパターン設計が求められている。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の端子と第二の端子が、第一のコネクタの一方側に偏心して割り当てられているため、基板のパターン設計の自由度を高めることができる。
また、前記第一のコネクタ(例えば、ハンドル中継基板第4コネクタHCN4)には、複数の端子(例えば、端子HCN4-1~20)が第一の方向(例えば、図66(d)に示す並列方向)に並んで配置され、前記第一のコネクタには、複数の端子(例えば、端子HCN4-1~20)が第二の方向(例えば、図66(d)に示す直交方向)に並んで配置され、前記第二の方向は、前記第一の方向に直交する方向であり、前記第一の端子(例えば、端子HCN4―1(GND)、端子HCN4―3(GND)が前記第一のコネクタの前記第一の方向の一方側(例えば、並列方向左側)に偏心して割り当てられており、前記第二の端子(例えば、端子HCN4―2(DC5V))が前記第一のコネクタの前記第一の方向の一方側(例えば、並列方向左側)に偏心して割り当てられてもよい。
このような構成とすれば、基板のパターン設計の自由度を高めることができる。
また、前記第一のコネクタには、複数の端子(例えば、端子HCN2-1~9)が第一の方向(例えば、図66(c)に示す並列方向)に並んで配置され、前記第一のコネクタには、複数の端子(例えば、端子HCN2-1~9)が第二の方向(例えば、図66(c)に示す直交方向)に並んで配置され、前記第二の方向は、前記第一の方向に直交する方向であり、前記第一の端子(例えば、端子HCN2―1(GND)、端子HCN2―5(GND)、端子HCN2―7(GND))が前記第一のコネクタの前記第二の方向の一方側(例えば、直交方向下側)に偏心して割り当てられており、前記第二の端子(例えば、端子HCN2―3(DC5V)、端子HCN2―9(DC5V))が前記第一のコネクタの前記第二の方向の一方側(例えば、直交方向下側)に偏心して割り当てられていてもよい。
このような構成とすれば、基板のパターン設計の自由度を高めることができる。
また、前記一方側は、前記第一の基板の内方側であってもよい。
このような構成とすれば、第一のコネクタと、第一のコネクタに接続される電子部品やコネクタ等との間の配線長を短くすることができるため、限られた基板の実装面を有効に活用することができる上に、ノイズを低減することができる。
また、前記第一の基板は、第二のコネクタ(例えば、ハンドル中継基板第1コネクタHCN1)を有し、前記第二のコネクタは、前記第一のコネクタにおける一方側(例えば、並列方向一番左側)に位置し、前記第二のコネクタは、グランド端子として割り当てられた第三の端子(例えば、端子HCN1―1(GND))があり、前記第二のコネクタは、電源端子として割り当てられた第四の端子(例えば、端子HCN1―2(DC5V))があり、前記第三の端子が前記第二のコネクタにおける前記第一のコネクタの側に割り当てられており、前記第四の端子が前記第二のコネクタにおける前記第一のコネクタの側に割り当てられていてもよい。
このような構成とすれば、第一のコネクタと第二のコネクタとの間の配線長を短くすることができるため、ノイズを低減し、電圧を安定化することができる。
また、前記第一の基板は、一方面側(例えば、部品面910a側)に第一の配線パターン(例えば、グランド配線パターンGLP1)が形成され、前記第一の基板は、他方面側(例えば、半田面901b側)に第二の配線パターン(例えば、電源配線パターンVLP3)が形成され、前記第一の基板は、前記第一のコネクタおよび前記第二のコネクタが前記一方面側に配置され、前記第一のコネクタと前記第二のコネクタにおける前記グランド端子または前記電源端子の一方(例えば、グランド端子)は、層間導通部(例えば、図68,図69に示す層間導通部905)を経て前記第一の配線パターンによって前記一方面側において接続されており、前記第一のコネクタと前記第二のコネクタにおける前記グランド端子または前記電源端子の他方(例えば、電源端子)は、前記第二の配線パターンによって前記他方面側において接続されているものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の基板における電源とグランドの配線を第一の基板の一方面側または他方面側のいずれかに集約することができ、ノイズの影響等を抑止することができる。
なお、本発明に係る「第一の基板」は、ハンドル中継基板901に限定されず、例えば、図58に示す主制御基板301、サブ制御基板401、枠制御基板601、発射制御基板802や、各種の中継基板等であってもよい。
<枠制御基板>
次に、枠制御基板601(第一の基板)について説明する。
枠制御基板601(第一の基板)は、図57を用いて説明した枠制御部600を構成する基板であり、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて球上げモータ602を制御するとともに、インタフェース部606(遊技球等貸出装置接続基板)を介して、封入式遊技機100とは別体で設けられた専用ユニット608との通信を行う。
<枠制御基板/部品>
次に、図74と図75を用いて、枠制御基板601に実装される部品について説明する。
図74は、部品が実装された状態の枠制御基板601の一例を示した平面図であり、図75は、枠制御基板601に実装されるスイッチと枠制御基板コネクタを抜粋して示した回路図である。なお、以降の説明では、図74において符号Xで示す方向を「(基板の)水平方向」、符号Yで示す方向を「(基板の)垂直方向」という場合がある。
枠制御基板601は、平面視で略長方形形状の基材920を有する。この基材920の一方側の面920a(以下、「表面」や「部品面」という場合がある。図74や図76参照)と、他方側の面920b(以下、「裏面」や「半田面」という場合がある。図77参照)には、レジスト、配線パターン,パッド,ランド,層間導通部(ビア,スルーホール)、シルク印刷等が形成される。
ここで、配線パターンとしては、図76と図77を用いて後述する、電源線の配線パターンである電源配線パターンVLP、グランドの配線パターンであるグランド配線パターンGLP、信号線の配線パターンである信号線配線パターンSLP等が挙げられる。また、シルク印刷としては、図72等を用いて説明した位置表示(例えば、部品の外観を模した図形表示、部品の種類や管理番号を識別することが可能な識別表示、1番端子の位置を識別可能な1番端子識別表示、端子の位置を識別可能な端子位置識別表示等)等が挙げられる。
<枠制御基板/部品/スイッチ>
枠制御基板601は、操作が可能な操作手段として、第1スイッチFSW1と、第2スイッチFSW2を備える。第1スイッチFSW1と第2スイッチFSW2は、基材920の部品面920aの下方に、基材920の水平方向Xに沿うように平面視で横方向に並んで実装されている。
第1スイッチFSW1は、RWMクリアやエラー解除を行うためのスイッチであり、「RWMクリアスイッチ」、「エラー解除スイッチ」という場合がある。第2スイッチFSW2は、遊技球数をクリアするためのスイッチであり、「遊技球数クリアスイッチ」、「クリアスイッチ」という場合がある。第1スイッチFSW1と第2スイッチFSW2は、それぞれ、スイッチ信号端子1,2と、グランド端子3~5を有して構成されている。
<枠制御基板/部品/コネクタ>
枠制御基板601は、図58を用いて説明したように、枠メイン中継基板206、発射装置基板802、および球上げ中継基板サブ制御基板801と接続される枠制御基板第1コネクタFCN1(第一のコネクタ)と、球上げ中継基板サブ制御基板801と接続される枠制御基板第2コネクタFCN2と、照合端子と接続される枠制御基板第3コネクタFCN3(第二のコネクタ)と、インタフェース部606(遊技球等貸出装置接続基板)を介して専用ユニット608と接続される枠制御基板第4コネクタFCN4(第二のコネクタ)と、を有して構成される。
図74に示すように、枠制御基板第1~第4コネクタFCN1~4は、基材920の部品面920aにおいて、並列方向(長手方向)が基材910の垂直方向Yに沿うように平面視で縦方向に並んで実装されている。
枠制御基板第1コネクタFCN1(第一のコネクタ)は、ハーネスを介して、枠メイン中継基板206、発射装置基板802、および球上げ中継基板サブ制御基板801に電気的に接続されるコネクタである。
枠制御基板第1コネクタFCN1は、枠制御基板601のグランド(F_GND)に接続されるグランド端子FCN1-1,2,30,34(GND)と、第1スイッチ(操作手段)FSW1や第2スイッチ(操作手段)FSW2のグランド端子に接続されるグランド端子FCN1-33(SW_GND)と、本体104(枠)の電源217から供給されるDC12v電源(DC12VS)に接続される電源端子FCN1-3,4(DC12VS)と、本体104(枠)の電源217から供給されるDC12v電源(DC12VA)に接続される電源端子FCN1-5,6(DC12V_A)と、本体104(枠)の電源217から供給されるDC5v電源(DC5VA)に接続される電源端子FCN1-31(DC5V_A)と、各種の制御信号の入出力を行うための制御信号端子FCN1-7~29,32と、を備える。
枠制御基板第2コネクタFCN2は、ハーネスを介して、球上げ中継基板サブ制御基板801に電気的に接続されるコネクタである。枠制御基板第2コネクタFCN2は、球技球数表示の制御を行うためのコモン信号FCN2-1~6と、球技球数表示のデータを送信するためのセグメントデータ信号FCN2-7~14と、を備える。
枠制御基板第3コネクタFCN3(第二のコネクタ)は、ハーネスを介して照合端子に電気的に接続されるコネクタである。枠制御基板第3コネクタFCN3は、枠制御基板601のグランド(F_GND)に接続されるグランド端子FCN3-1,4(GND)と、信号端子FCN3-2,3(BRC,SC)を備える。
枠制御基板第4コネクタFCN4(第二のコネクタ)は、ハーネスを介してインタフェース部606(遊技球等貸出装置接続基板)に電気的に接続されるコネクタである。枠制御基板第4コネクタFCN4は、枠制御基板601のグランド(F_GND)に接続されるグランド端子FCN4-2,4(GND)と、枠制御基板601のDC5vに接続される電源端子FCN4-1(DV5V)と、信号端子FCN4―3(計数5V)と、ICチップFIC1~5に接続された制御信号端子FCN4-5(枠制御TX)と、FCN4-6(枠制御RX)と、FCN4-7(接続信号)と、を備える。
<枠制御基板/部品/電子部品>
枠制御基板601の基材920の部品面910aには、スイッチやコネクタのほかに、ICチップFIC1~5や、セグメント表示器FSEG1や、LED表示器FLED1~2や、コンデンサFC1や、抵抗FR1等の電子部品が実装されている。なお、本例では、基材920の半田面920bには部品(コネクタや電子部品等)を実装していないが、部品を実装してもよい。
ICチップFIC1は、枠制御部600のメインCPU(制御IC)であり、本例では、基材920の左下に実装されている。その他のICチップFIC2~5は、表示等の制御に用いられる制御ICである。
<枠制御基板/配線パターン>
次に、図76と図77を用いて、枠制御基板601に形成される配線パターンについて説明する。
図76は、枠制御基板601の部品面920aの配線パターンを示した平面図であり、図77は、枠制御基板601の半田面920bの配線パターンを示した平面図である。
図76(b)において符号GLP5で示す第5グランド配線パターンは、第1スイッチFSW1のグランド端子と、第2スイッチFSW2のグランド端子と、枠制御基板第1コネクタFCN1のグランド端子FCN1-33(GND)とを接続するグランド配線パターンGLP(第一の配線パターン)である。
上述の通り、枠制御基板第1コネクタFCN1は、グランド端子として、5つ(第一の数)のグランド端子FCN1-1,2,30,33,34(GND)を備えている一方で、枠制御基板第3コネクタFCN3は、2つ(第二の数)のグランド端子FCN3-1,4(GND)を備え、枠制御基板第4コネクタFCN4は、2つ(第二の数)のグランド端子FCN4-2,4(GND)を備えている。
すなわち、第一の基板(枠制御基板601)は、第一のコネクタ(枠制御基板第1コネクタFCN1)と第二のコネクタ(枠制御基板第3コネクタFCN3、または、枠制御基板第4コネクタFCN4)を有し、第一のコネクタ(枠制御基板第1コネクタFCN1)は、第一の数(5つ)のグランド端子(グランド端子FCN2-1,2,30,33,34(GND))を有し、第二のコネクタ(枠制御基板第3コネクタFCN3、枠制御基板第4コネクタFCN4)は、第一の数(5つ)よりも少ない第二の数(2つ)のグランド端子(グランド端子FCN2-1,4(GND)、または、グランド端子FCN4-2,4(GND))を有し、操作手段(第1スイッチFSW1、第2スイッチFSW2)のグランドは、第一のコネクタ(枠制御基板第1コネクタFCN1)のグランド端子(グランド端子FCN2-1,2,30,33,34(GND))のいずれかに接続されている。
本例によれば、グランド端子の数が少ないコネクタは配線抵抗が大きくなってしまうが、グランド端子の数が多い(配線抵抗の少ない)コネクタに、操作手段のグランドを接続することで、グランド配線パターンにおける配線抵抗を抑制することができ、操作手段の誤作動等を未然に防止することができる。
本例では、第5グランド配線パターンGLP5を、枠制御基板第3コネクタFCN3、枠制御基板第4コネクタFCN4、および、枠制御基板第2コネクタFCN2の直交方向下側(枠制御基板601の長手方向右端の外縁近傍)を迂回させ、枠制御基板第1コネクタFCN1のグランド端子FCN1-33(GND)に接続させている。
また、第5グランド配線パターンGLP5は、枠制御基板601の部品面920aにおいて最も外方に形成された配線パターンであり、枠制御基板601の部品面920aでは、第5グランド配線パターンGLP5よりも外方には他の配線パターンが形成されていない。このような構成により、第5グランド配線パターンGLP5に流れているノイズが他の配線パターンに影響を及ぼすことを低減することができる。
本例によれば、第5グランド配線パターンGLP5と、枠制御基板601に実装される部品や配線パターンとの距離を確保することができ、第5グランド配線パターンGLP5において発生したノイズが他の電子部品や配線パターンに影響を及ぼすことを未然に防止することができ、ノイズに対する耐性を高めることができる。
また、本例では、第5グランド配線パターンGLP5を、枠制御基板601の長辺下端の外縁から短辺右端の外縁に沿って略直角に迂回させているが、第5グランド配線パターンGLP5を、鈍角(90度より大きい角度)で複数回屈曲させて方向転換を行うことで、鋭角(0度より大きく90度より小さい角度)あるいは直角となる部位が生じないように構成している。
すなわち、第一の基板(枠制御基板601)は、グランド配線路を構成する第一の配線パターン(第5グランド配線パターンGLP5)が形成され、第一の配線パターン(第5グランド配線パターンGLP5)は、操作手段(第1スイッチFSW1、第2スイッチFSW2)のグランド端子と第一のコネクタ(枠制御基板第1コネクタFCN1)のいずれかのグランド端子(グランド端子FCN2-1,2,30,33,34(GND))とを接続する配線パターンであり、第一の配線パターン(第5グランド配線パターンGLP5)は、直角の箇所を有することなく屈曲されている。
本例によれば、グランド配線パターン(第5グランド配線パターンGLP5)における抵抗成分を低減することができ、ノイズの発生を未然に防止することができる。
このグランド配線パターンGLP5は、部品面920aと半田面920bを連通する層間導通部915を介して、さらに、半田面920bの第6グランド配線パターンGLP6に接続されている。
第6グランド配線パターンGLP6は、半田面920aにおいて、第5グランド配線パターンGLP5に接続された層間導通部915と、枠制御基板第1コネクタFCN1のグランド端子FCN1-34(GND)を接続するグランド線である。
<枠制御基板/グランドベタパターン>
図76や図77において灰色で示すパターンは、図75を用いて説明した、枠制御基板601のグランド(F_GND)に対応するグランドベタパターンGBPである。
例えば、図76に示すように、枠制御基板601の部品面920aにおいては、枠制御基板第1コネクタFCN1が有するグランド端子FCN1-34(GND)は、グランドベタパターンGBP5に接続され、枠制御基板第4コネクタFCN4が有するグランド端子FCN4-2,4(GND)と、枠制御基板第3コネクタFCN3が有するグランド端子FCN3-1,4(GND)は、グランドベタパターンGBP6に接続されている。
また、枠制御基板601の部品面920aにおいては、ICチップFIC1のグランド端子は、グランドベタパターンGBP7に接続されている一方で、第1スイッチFSW1子は、矩形状のスイッチ用グランドパターンSGP1aに接続され、第2スイッチFSW2のグランド端子は、矩形状のスイッチ用グランドパターンSGP2aに接続されている。
スイッチ用グランドパターンSGP1aは、層間導通部917を介して、半田面920bに形成されたスイッチ用グランドパターンSGP1bに接続され、スイッチ用グランドパターンSGP2aは、層間導通部917を介して、半田面920bに形成されたスイッチ用グランドパターンSGP2bに接続されている。
図76や図77に示すように、部品面920aのスイッチ用グランドパターンSGP1a,SGP2aと、半田面920bのスイッチ用グランドパターンSGP1b,SGP2bの周囲には、グランドベタパターンGBPが形成されておらず、グランドベタパターンGBPが抜かれた領域NBE(GNDベタ抜き)となっている。
このため、スイッチ用グランド配線パターンSGP1a,SGP2aに実装される第1スイッチFSW1や第2スイッチFSW2のグランド端子は、枠制御基板601のグランドベタパターンGBPに接続されることなく、スイッチ用グランドパターンSGP1a,SGP2aと第5グランド配線パターンGLP5を介して、枠制御基板第1コネクタFCN1のグランド端子FCN1-33(GND)に接続される。
すなわち、第一の基板(枠制御基板601)は、或る部品(ICチップFIC1)があり、第一の基板(枠制御基板601)には、操作手段(第1スイッチFSW1、第2スイッチFSW2)が設けられ、第一の基板(枠制御基板601)には、グランドベタパターン(グランドベタパターンGBP)が形成されており、或る部品(ICチップFIC1)のグランド端子は、グランドベタパターン(グランドベタパターンGBP7)に接続されており、操作手段(第1スイッチFSW1、第2スイッチFSW2)のグランド端子は、グランドベタパターン(グランドベタパターンGBP)に接続されておらず、操作手段(第1スイッチFSW1、第2スイッチFSW2)の周囲には、グランドベタパターン(グランドベタパターンGBP)が形成されていない。
本例によれば、第一の基板(枠制御基板601)に実装された操作手段(第1スイッチFSW1、第2スイッチFSW2)で発生した静電気ノイズを第一の基板(枠制御基板601)の外部に逃がすことができ、当該静電気ノイズが、基板のグランドベタパターン(グランドベタパターンGBP)を通して、同じ第一の基板に(枠制御基板601)実装された或る部品(ICチップFIC1(制御IC))に影響を及ぼすことを未然に防止し、遊技台の誤動作を回避することができ、信頼性の高い遊技台を提供することができる。
図76に示すように、部品面920aのスイッチ用グランドパターンSGP1aには、第1スイッチFSW1のスイッチ信号端子1,2が実装される円形の層間導通部918が2つ形成されている。それぞれの層間導通部918の外周部は、スイッチ用グランドパターンSGP1aの一部が円環状に抜かれており、本例では、層間導通部918とスイッチ用グランドパターンSGP1aとの距離は約1mm離間されている。
また、部品面920aのスイッチ用グランドパターンSGP2bには、第2スイッチFSW2のスイッチ信号端子1,2が実装される円形の層間導通部918が2つ形成されている。それぞれの層間導通部918の外周部は、スイッチ用グランドパターンSGP2bの一部が円環状に抜かれており、本例では、層間導通部918とスイッチ用グランドパターンSGP2aとの距離は約1mm離間されている。
図77に示すように、半田面920bのスイッチ用グランドパターンSGP1bには、層間導通部918と、第1スイッチFSW1のスイッチ信号端子1,2に、接続された信号配線パターンSLP1が形成されている。この層間導通部918と信号配線パターンSLP1の周囲は、スイッチ用グランドパターンSGP1bの一部が層間導通部918と信号配線パターンSLP1に沿って抜かれており、本例では、層間導通部918および信号配線パターンSLP1とスイッチ用グランドパターンSGP1bとの距離は約1mm離間されている。
このように、半田面920bにおいては、層間導通部918および信号配線パターンSLP1の周囲にはスイッチ用グランドパターンSGP1bを形成しない(離間させて形成する)ことによって、スイッチ用グランドパターンSGP1bにおけるノイズが信号配線パターンSLP1に影響を及ぼさないようにしている。
また、半田面920bのスイッチ用グランドパターンSGP2bには、層間導通部918と、第2スイッチFSW2のスイッチ信号端子1,2に、接続された信号配線パターンSLP2が形成されている。この層間導通部918と信号配線パターンSLP2の周囲は、スイッチ用グランドパターンSGP2bの一部が層間導通部918と信号配線パターンSLP2に沿って抜かれており、本例では、層間導通部918および信号配線パターンSLP2とスイッチ用グランドパターンSGP2bとの距離は約1mm離間されている。
このように、半田面920bにおいては、層間導通部918および信号配線パターンSLP2の周囲にはスイッチ用グランドパターンSGP2bを形成しない(離間させて形成する)ことによって、スイッチ用グランドパターンSGP2bにおけるノイズが信号配線パターンSLP2に影響を及ぼさないようにしている。
<枠制御基板/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図56に示す封入式遊技機100)は、第一の基板(例えば、図76や図77に示す枠制御基板601)を備えた遊技台であって、前記第一の基板は、或る部品(例えば、図74に示すICチップFIC1)があり、前記第一の基板には、操作手段(例えば、図74に示す第1スイッチFSW1、第2スイッチFSW2)が設けられ、前記第一の基板には、グランドベタパターン(例えば、図76や図77に示すグランドベタパターンGBP)が形成されており、前記或る部品のグランド端子は、前記グランドベタパターン(例えば、図76に示すグランドベタパターンGBP7)に接続されており、前記操作手段のグランド端子は、前記グランドベタパターンに接続されておらず、前記操作手段の周囲には、前記グランドベタパターンが形成されていない、ことを特徴とする遊技台である。
遊技台の基板には、リセットや設定変更用の押下型のスイッチや、音量調整用のロータリースイッチが設けられるものがある。従来、これらのスイッチのGNDは、当該基板のベタGNDに接続されていたが、スイッチを操作する際の静電気が該ベタGNDを通して基板上の制御IC等に影響を及ぼすことがあり、このような事象の改善が求められていた。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の基板に実装された操作手段で発生した静電気ノイズを第一の基板の外部に逃がすことができ、当該静電気ノイズが、基板のグランドベタパターンを通して、同じ第一の基板に実装された或る部品に影響を及ぼすことを未然に防止し、遊技台の誤動作を回避することができ、信頼性の高い遊技台を提供することができる。
また、前記或る部品とは、制御ICであってもよい。
このような構成とすれば、第一の基板に実装された操作手段で発生した静電気ノイズを第一の基板の外部に逃がすことができ、当該静電気ノイズが、基板のグランドベタパターンを通して、同じ第一の基板に実装された制御ICに影響を及ぼすことを未然に防止し、遊技台の誤動作を回避することができ、信頼性の高い遊技台を提供することができる。
また、前記第一の基板は、第一のコネクタ(例えば、図75や図76に示す枠制御基板第1コネクタFCN1)があり、前記第一の基板は、第二のコネクタ(例えば、図75や図76に示す枠制御基板第3コネクタFCN3や枠制御基板第4コネクタFCN4)があり、前記第一のコネクタは、第一の数(例えば、5つ)のグランド端子(例えば、図75に示すグランド端子FCN2-1,2,30,33,34(GND))を有し、前記第二のコネクタは、前記第一の数よりも少ない第二の数(例えば、2つ)のグランド端子(例えば、図75に示すグランド端子FCN2-1,4(GND)や、グランド端子FCN4-2,4(GND))を有し、前記操作手段のグランド端子は、前記第一のコネクタのいずれかの前記グランド端子と接続されていてもよい。
このような構成とすれば、グランド端子の数が少ないコネクタは配線抵抗が大きくなってしまうが、グランド端子の数が多い(配線抵抗の少ない)コネクタに、操作手段のグランドを接続することで、グランド配線パターンにおける配線抵抗を抑制することができ、操作手段の誤作動等を未然に防止することができる。
また、前記第一の基板は、グランド配線路を構成する第一の配線パターン(例えば、図76に示す第5グランド配線パターンGLP5)が形成され、前記第一の配線パターンは、前記操作手段のグランド端子と前記第一のコネクタのいずれかの前記グランド端子とを接続する配線パターンであり、前記第一の配線パターンは、直角の箇所を有することなく屈曲されていてもよい。
このような構成とすれば、グランド配線パターンにおける抵抗成分を低減することができ、ノイズの発生を未然に防止することができる。
なお、本発明に係る「第一の基板」は、枠制御基板601に限定されず、例えば、図58に示す主制御基板301、サブ制御基板401、発射制御基板802や、各種の中継基板等であってもよい。また、本発明に係る「或る部品」は、制御ICに限定されず、LED、セグメント表示器、抵抗、コンデンサ等の電子部品であってもよい。また、本発明に係る「操作手段」は、スイッチに限定されず、遊技者や遊技店の店員等が操作可能な操作手段であればよいが、遊技者が操作不能な操作手段(例えば、前面扉106を開放しないと操作することができず、遊技店の店員のみが操作可能な操作手段)であってもよい。
<<他の実施形態>>
以下説明する基本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選(内部抽選)により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払い出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図78を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図78は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図78に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の上部には、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
基本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。具体的に説明すると、左リール110の上段に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110~112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110~112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、基本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の上部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライトが配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
ここで、入賞ラインとは、入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、基本実施形態では左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインの1ラインのみが設けられている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。図78に示すスロットマシン100は3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数が3未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに、入賞ラインが有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、右下がり入賞ラインの他に、左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
LEDユニット120および3つの7セグ表示器125は、スロットマシン100の各種情報を表示するための表示手段である。なお、LEDユニット120は特定部品の一例に相当するものであり、ここでいう部品とは様々なもので構成された構成体である。ここでは、LEDユニット120の表示面は概ね水平な状態となっているが、遊技者に対向するように前面側に向けて配置してもよく、また、鉛直方向に対して表示面が傾いた状態となるように配置してもよい。このLEDユニット120の構成については図80を用いて後述する。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。基本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている(上限3枚)。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して必要枚数のメダルを投入した後(再遊技の場合を除く)、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110~112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためにストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔143はスロットマシン100の上部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。音孔145はスロットマシン100内部の下部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。
前面扉102の中央部には演出画像表示装置157(液晶表示装置)が設けられている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。基本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は基本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部と、主制御部が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて演出の制御を行う副制御部と、によって構成されている。
<入賞役の種類>
次に、図79を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出(付与数)を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、BB1、BB2、RB、チェリー、スイカ、ベル、リプレイがある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
基本実施形態における入賞役のうち、BB1、BB2、RBは、入賞により遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役(作動役)である。また、リプレイは、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらBB1、BB2、RB、リプレイは「作動役」と呼ばれる場合がある。また、基本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、BB1、BB2、RB、リプレイの入賞が含まれる。なお、BB1、BB2、RBは、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越される特別役であり、それ以外の役は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越されない一般役である。
BB1、BB2、RBは、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、これらの役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、BB1が「赤四角-赤四角-赤四角」であり、BB2が「青四角-青四角-青四角」であり、RBが「黒四角-黒四角-黒四角」である。
BB1、BB2、RBに内部当選すると、この内部当選した特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定される。これらのフラグがオンに設定されていると、主制御部は、遊技の状態を特別役内部当選状態に移行させる。このフラグは、対応する作動役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもこれらの作動役に入賞しやすい状態となる。例えば、BB1に内部当選した遊技においてその役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でもBB1に内部当選した状態と同様の状態となり、対応する図柄組み合わせが揃って入賞しやすい状態になる。
特別役内部当選状態において、特別役以外の他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行される。
リプレイは、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。すなわち、前回投入枚数と同数の賭け数で遊技が再度実行可能になる。対応する図柄組み合わせは、「青丸-青丸-青丸」である。
上記リプレイは、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
チェリー、スイカ、ベルは、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、チェリーが「赤三角-ANY-ANY」であり、スイカが「緑四角-緑四角-緑四角」であり、ベルが「黄三角-黄三角-黄三角」である。また、対応する払出枚数は図79に示す通りである。なお、「赤三角-ANY-ANY」の場合、左リール110の中リール上段図柄が「赤三角」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。なお、チェリーを除く役に対応する図柄組み合わせは、構成する3つの図柄を全て同じ図柄としなくてもよく、3つの図柄が概ね同一と視認できる程度に形状や色を異ならせてもよく、また、概ね同一と視認できない3つの図柄組み合わせとしてもよい。
[LEDユニット120の構成について]
図80は、LEDユニット120を正面側から見た斜視図である。このLEDユニット120には、計五箇所の7セグメントの表示部があり、左から順に第一7セグランプ1201、第二7セグランプ1205、第三7セグランプ1207、第四7セグランプ1210、第五7セグランプ1211と称する。このうち第二7セグランプ1205と第三7セグランプ1207は隣接しており、2桁の数字を表示することが可能になっている。また、第四7セグランプ1210と第五7セグランプ1211も隣接しており、こちらも2桁の数字を表示することが可能になっている。第一7セグランプ1201の右下には、第一ドットランプ1202が隣接して設けられている。第二7セグランプ1205の右下には、第二ドットランプ1206が隣接して設けられており、第三7セグランプ1207の右下には、第三ドットランプ1208が隣接して設けられている。なお、第四7セグランプ1210、第五7セグランプ1211にはドットランプは隣接して設けられていない。
また、第一7セグランプ1201と第二7セグランプ1205の間には、二つのランプが上下に並んで設けられている。このうち上側のランプを上ランプ1203と称し、下側のランプを下ランプ1204と称する。
また、第三7セグランプ1207と第四7セグランプ1210の間には、ベット数ランプ1209が設けられている。このベット数ランプ1209は、「3BET」、「2BET」、「1BET」のそれぞれの文字に対応し、これらの文字を点灯可能な表示領域が上から下に向かって順に設けられた構成となっている。
また、第五7セグランプ1211の右側には、「INSERT」の文字を点灯可能なベット可能ランプ1212、「START」の文字を点灯可能なスタートランプ1213、「REPLAY」の文字を点灯可能なリプレイランプ1214の3つの表示部が上から下に向かって順に設けられている。
本実施形態では、第一7セグランプ1201は押し順を報知する表示手段として用いられる場合がある。また、第一ドットランプ1202は、有利区間の報知に用いられる。上ランプ1203は外部機器に対してBB信号やRB信号を出力しているときに点灯する。下ランプ1204は、エラー発生時に点灯することでエラーを報知する表示器として用いられる。第二7セグランプ1205と第三7セグランプ1207は、何らかの入賞役に入賞して遊技者にメダルが払出される場合に、その数を表示するための払出枚数表示器として用いられる。ベット数ランプ1209は、ベットされたメダル数に対応する文字が点灯することで現在のベット数を表示する。第四7セグランプ1210と第五7セグランプ1211は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。ベット可能ランプ1212は、遊技者が遊技メダルを投入可能であること、各種ベットボタンを用いてベット数を設定可能であることを知らせるためのランプである。スタートランプ1213は、規定枚数のメダルの投入があった場合や再遊技に入賞した場合に、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせるためのランプである。リプレイランプ1214は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。
なお、上記各ランプの役割は一例であり、これらの役割に加えて(あるいは代えて)各種の内部情報(例えば、特別遊技状態中のメダル払出枚数)を表示する場合があり、またその際に複数のランプを組み合わせて用いる場合があってもよい。例えば、押し順を報知する構成を有しない場合には、第一7セグランプ1201では押し順を報知する必要がないため、他の情報を表示する表示手段として用いることが考えられる。また例えば、所謂ボーナスの内部当選状態やボーナス遊技状態であることを示す表示手段として用いてもよい。
また例えば、本実施形態の7セグ表示器125のようにLEDユニット120の他に別途表示手段を設け、様々な情報の表示に用いてもよい。例えば、7セグ表示器125のうち、中央の表示器では払出枚数を表示し、両サイドの表示器では操作情報を表示する、といった構成としてもよい。
[LEDユニット120の構成について(1)]
図81は、LEDユニット120の分解斜視図であり、図82は、表示シール121を剥がした状態のLEDユニット120の右端部分を正面から撮影した写真である。図82では、第五7セグランプ1211、ベット可能ランプ1212、スタートランプ1213、リプレイランプ1214に相当する範囲が示されている。
LEDユニット120は図81に示すように、正面側から順に表示シール121、リフレクタ122、LED基板123が重ねられた構成となっている。なお、リフレクタ122およびLED基板123は部材の一例に相当するものであり、ここでいう部材とは部品を構成するものである。このうち最背面にあるLED基板123はLEDユニット120の各ランプに対応する箇所にLED素子1231が設けられたものである。また、リフレクタ122は、LED素子1231からの光を表示シール121に到達させるための経路(以下、照射空間)が形成されたものである。本実施形態ではリフレクタ122が光を拡散しやすくなるように白色のものを採用している。表示シール121は、点灯させる箇所では光を透過し、それ以外の箇所は光を遮蔽する素材で構成されている。本実施形態では、光を遮蔽する部分を黒色にすることで、より光を遮蔽したり、外部の光を吸収したりして、透過した光が見やすくなるように構成している。LED素子1231が点灯すると、その光がリフレクタ122に形成された照射空間を通過して表示シール121に当たり、LED素子1231に対応するランプが点灯した状態になる。なお、本実施形態では表示シール121のうち、「3BET」、「2BET」、「1BET」、「INSERT」、「START」、「REPLAY」の各文字の内部を光が透過し、それ以外は光が透過しない構成となっている(文字自体が点灯することで文字を認識させる)が、例えば各文字の内部を光が透過せず、その周囲を光が透過する(文字自体は点灯しないがその周囲が点灯することで文字を認識させる)構成としてもよい。
本実施形態では、第一7セグランプ1201、第二7セグランプ1205、第三7セグランプ1207、第四7セグランプ1210、第五7セグランプ1211の各セグメントに対しては、それぞれに1つのLED素子1231が設けられている。また、第一ドットランプ1202、第二ドットランプ1206、第三ドットランプ1208、上ランプ1203、下ランプ1204のそれぞれに対して1つのLED素子1231が設けられている。図82では、第五7セグランプ1211の各セグメントに対してLED素子1231が1つずつ設けられていることが示されている。
また本実施形態では、ベット数ランプ1209の「3BET」、「2BET」、「1BET」の各文字列、ベット可能ランプ1212の「INSERT」の文字列、スタートランプ1213の「START」の文字列、リプレイランプ1214の「REPLAY」の文字列のそれぞれに対しては2つのLED素子1231が設けられている。図82では、ベット可能ランプ1212、スタートランプ1213、リプレイランプ1214に対応する領域のそれぞれに対してLED素子1231が2つずつ設けられていることが示されている。
なお、第四7セグランプ1210、第五7セグランプ1211の下にある「CREDIT」の文字列については、常時受け付けられているクレジットに関してあえて有効であることを表示する必要がないことから、LED素子1231は設けられていない。仮に、LED素子1231を設けた場合は常時点灯させることが考えられるが、クレジットが有効であるにも関わらずLEDユニット120に不具合が生じて非点灯状態になってしまうと、クレジットが無効であると誤認させてしまう可能性がある。本実施形態ではこうした問題についても生じないようにすることができる。
[LEDユニット120の構成について(2)]
図83(a)は、LEDユニット120の背面側斜視図である。この図83(a)には、LED基板123がリフレクタ122にはめ込まれ、裏面以外はリフレクタ122によって視認できない状態となっていることが示されている。また、LED基板123の背面には、ハーネスを接続するためのコネクタ124が設けられていることが示されている。このLEDユニット120を上下方向、あるいは左右方向のいずれかから見た場合、コネクタ124は視認できるがLED基板123は視認することができない状態となっている。このようにリフレクタ122には、LED基板123を収納するための空間(以下、収納空間)が背面側に形成されており、図81、図82で説明した照射空間がこの収納空間に繋がる構成となっている。図83(b)には、LEDユニット120を上面側から見た場合の各部品の位置関係(コネクタ124は不図示)が示されている。この図では、収納空間にあって視認できないLED基板123が左下がりのハッチングで示されている。なお、この図83(b)に示すように、表示シール121の厚さをL1、LED基板123の厚さをL2、リフレクタ122の厚さをL3とした場合、これらの厚さは、L1<L2<L3の関係になっている。
[LEDユニット120の構成について(3)]
以下、図84を用いて、文字列を表示する箇所の構造について説明する。図84は、図81および図82に示す文字列用照射空間122LAの構造を示す断面図である。なお、この図において左右方向は文字列用照射空間122LAの長手方向であり、且つLED基板123の水平面と一致する。この図84においては、リフレクタ122が右下がりのハッチングで示されており、LED基板123が左下がりのハッチングで示されている。
文字列用照射空間122LAは、表示シート121側に開口したすり鉢状の文字列用第一空間122LA1と、この文字列用第一空間122LA1とLED基板123側に設けられた収納空間122ASとを繋ぐ2つの文字列用第二空間122LA2によって構成されている。なお、2つの文字列用第二空間122LA2は、それぞれにLED素子1231が収納される空間となっている。
文字列用第一空間122LA1は、LED基板123の水平面に対して角度θAだけ傾いた側壁と、この側壁の下端からLED基板123の水平面に沿った底面によって区画された空間である。なお、この底面においては文字列用第二空間122LA2に連結する部分が開口している。
ここで、底面の長手方向の長さについて、側壁から開口までの長さをW5、開口部分の長さをW3、一方の開口部分から他方の開口部分までの長さをW7とすると、底面の長手方向の長さは2×(W5+W3)+W7となる(図84参照)。図84に示すようにこの底面の長手方向の長さは、表示シート121側の開口部分の長手方向の長さW1よりも短い。このことから、W3、W5、W7は、いずれもW1よりも小さいことが言える。また、図84に示すように、W7はW5よりも大きくなっている。なお図84では、W3>W7の関係になっていることが示されているが、W3=W7であってもよいし、W3<W7であってもよい。
また、各部分の高さについて図84に示すように、文字列用第一空間122LA1の高さをH5、文字列用第二空間122LA2の高さをH2、収納空間122ASの高さをH6、とすると、リフレクタ122の高さH4は、H5+H2+H6となる。このことから、H5、H2、H6は、いずれもH4よりも小さいことが言える。
また、図84に示すようにLED基板123の表面(LEDユニット120の正面側になる面)とリフレクタ122との間に高さG1の隙間がある場合、LED基板123から文字列用第一空間122LA1の底面までの高さH1はH2+G1になる。このH1についてもH4よりも小さくなっている。なお、このG1が0の場合(隙間がない場合)にはH1とH2は同じになる。
また、LED素子1231の高さをH3とすると、H2やH1、そしてH4のいずれも、このH3よりも大きく設計されている。また、文字列用第一空間122LA1の高さH5は、収納空間122ASの高さH6よりも大きく設計されている。
二つのLED素子1231をそのまま点灯させた場合、これらの光が中央で重なることでとムラが生じ、文字列全体が均等に光りにくくなってしまう。上記の構成では二つのLED素子1231のそれぞれに文字列用第二空間122LA2が区画されているため、光のムラが生じにくくすることができる。
[LEDユニット120の構成について(4)]
以下、図85を用いて、7セグの各セグメントを表示する箇所の構造について説明する。図85は、図81および図82に示すセグメント用照射空間122LBの構造を示す断面図である。なお、この図において左右方向はセグメント用照射空間122LBの長手方向であり、且つLED基板123の水平面と一致する。この図85においては、リフレクタ122が右下がりのハッチングで示されており、LED基板123が左下がりのハッチングで示されている。
セグメント用照射空間122LBは、表示シート121側に開口したすり鉢状のセグメント用第一空間122LB1と、このセグメント用第一空間122LB1とLED基板123側に設けられた収納空間122ASとを繋ぐセグメント用第二空間122LB2によって構成されている。なお、セグメント用第二空間122LB2は、LED素子1231が収納される空間となっている。
セグメント用第一空間122LB1は、LED基板123の水平面に対して角度θBだけ傾いた側壁と、この側壁の下端からLED基板123の水平面に沿った底面によって区画された空間である。なお、この底面においてはセグメント用第二空間122LB2に連結する部分が開口している。
ここで、底面の長手方向の長さについて、側壁から開口までの長さをW6、開口部分の長さをW4とすると、底面の長手方向の長さは2×W6+W4となる(図85参照)。図85に示すようにこの底面の長手方向の長さは、表示シート121側の開口部分の長手方向の長さW2よりも短い。このことから、W4、W6は、いずれもW2よりも小さいことが言える。なお、W6については0であってもよい。
また、各部分の高さについては、図84の文字列用第一空間122LA1の高さと図85のセグメント用第一空間122LB1の高さは同じであり、図84の文字列用第二空間122LA2の高さと図85のセグメント用第二空間122LB2の高さは同じである。図85では、図84において説明した高さと同じ高さの箇所については同じ符号を用いている。なお、図84で説明した高さの関係はこの図85でも同様の関係となる。
なお、図84では文字列を表示するための文字列用照射空間122LAの長手方向の長さについて、表示シート121側の開口部分の長さW1と、開口部分の長さW3と、側壁から開口までの長さW5について説明したが、図85におけるセグメントを表示するためのセグメント用照射空間122LBの長手方向の長さと比較すると、W1>W2、W3>W4、W5>W6、の関係になっている。
また、図84では文字列を表示するための文字列用照射空間122LAを形成する側壁の角度がLED基板123の水平面に対して角度θAだけ傾いていることについて説明したが、図85におけるセグメントを表示するためのセグメント用照射空間122LBを形成する側壁の角度θBと比較すると、θA<θBの関係になっている。
[リフレクタ122にLED基板123を固定する構成について]
図83(a)では、LED基板123がリフレクタ122の収納空間に収納された状態となっていることについて説明したが、この状態でLED基板123をリフレクタ122に固定する構成について説明する。
図86(a)は、LED基板123が収納されていない状態のリフレクタ122を背面側から撮影した写真であり、図86(b)は、LED基板123を背面側から撮影した写真である。図86(a)には、リフレクタ122に設けられた10箇所のカシメピン122SPが示されており、図86(b)には、これらのカシメピン122Pに対応する箇所にカシメ孔123SHが形成されていることが示されている。LED基板123をリフレクタ122に収納するにあたっては、これらのカシメピン122SPを対応するカシメ孔123SHに通した後、LED基板123の背面側に突出したカシメピン122SPの頭部を加熱して扁平形状に変形させることで、LED基板123がリフレクタ122に固定される。なお、本実施形態ではLED基板123の裏面の黒色に対し、扁平形状に変形したカシメ箇所が白色(リフレクタ122が白色)であるため、固定箇所が見分けやすくなっている。
なお、本実施形態ではカシメピン122SPおよびカシメ孔123SHがLED基板123の外周に沿って設けられているものの他に、LED基板123の内側の領域(図86(a)および図86(b)に示す領域A1参照)に設けられているものがある。この領域A1においてLED基板123が固定されない場合、LED基板123の内側の領域がリフレクタ122から浮いた状態になってしまうことがあるが、LED基板123の内側の領域でリフレクタ122に固定することで、このような状態になりにくくすることができる。
また、本実施形態では、リフレクタ122に対してLED基板123の裏表や上下が逆の位置関係(位置関係が正しくない状態)となることを防止するため、位置関係が正しくない場合にカシメピン122SPとカシメ孔123SHの位置が合わないように構成されている。
図87(a)は、LED基板123がリフレクタ122に固定された状態を示す断面模式図である。この図87(a)には、LED基板123のカシメ孔123SHを通ったリフレクタ122のカシメピン122SP(径の太さをW8とする)について、その頭部122SPHが扁平形状になっている(径の太さがW8よりも大きいW9になっている)ことが示されている。なお、カシメピン122SPの頭部122SPHを変形させる際にLED基板123に密着させるようにしてもよいが、後でLED基板123をリフレクタ122から外す必要が生じた場合にはこの取り外し作業が困難になる。このため本実施形態では取り外し作業を容易に行うことができるように、LED基板123と扁平形状の頭部122SPHとの間に隙間を設けた構成となっている。なお、この隙間の大きさをH7とすると、このH7の大きさはニッパー等の刃先が入る程度の大きさであることが好ましい。また、この隙間があることで基板上のスルーホールや配線パターン等に接触しないことになり、LED基板123の導電性に悪影響が及びにくくすることができる。また、リフレクタ122はASAやPPO等の樹脂で構成されているところ、変形後の頭部122SPHはリフレクタ122の本体部分(LED基板123と表示シール121の間に位置する部分)よりも厚みが薄くなるので、本体部分を破壊するよりも容易に頭部122SPHを破壊することができる。
なお、カシメピン122SPの頭部122SPHを変形させた際、その形状については図87(a)に示す形状に限られるものではなく、例えば図87(b)に示すような先端に向かうにつれて広がる逆テーパー状であってもよい。図87(b)では、カシメピン122SPの頭部122SPHの径がカシメ孔123SHから突出するに従って拡大した形状となっていることが示されている。なお、カシメピン122SPの頭部122SPHはこの断面図において台形形状となっており、カシメピン122SPの頭部122SPHが根元部分122SPBから先端に向かって傾斜した形状となっている。そして、カシメピン122SPの頭部122SPHとLED基板123との間の空隙については、カシメピン122SPの根元部分122SPBに近いほど狭くなっており(α>β)、これによりリフレクタ122に対するLED基板123のガタツキを抑制することができる。また、図87(b)で図示した例では、カシメピン122SPがLED基板123の貫通孔から先端に向けて広がっている(貫通孔から棒状の部分が延出せずに逆テーパー状の先端が形成されている)が、図87(a)の例と同様に、LED基板123の貫通孔から棒状の部分が延出していて、その先で逆テーパー状の先端が形成されていてもよい。
なお、この図87(a)に示すように、LED素子1231の長手方向の長さをW10、LED基板123のスルーホール123THの径の太さをW11とした場合、W9>W8>W10>W11の関係になっている。また、LED素子1231の高さをH3とした場合、H7>H3の関係になっている。なお、本実施例ではスルーホールを例としたが、これに限らず、ビアホールであったり、テストポイントであったりしてもよく、スルーホール同様にカシメピン122SPおよびカシメ孔123SHの方がビアホール、テストポイントよりも径を大とすることで同様の効果を得ることができる。このように、基板上において電気的に導通可能な穴の径よりも、カシメピンやカシメ孔の径を大とすることで、間違えて挿入しないように組み立て時のミスを軽減できる。なお、変形された後の先端部分であるカシメピン122SPの頭部122SPHと、スルーホールやビアホール、テストポイント等の層間導通部とは平面視では重畳しないようになっている。これは、カシメピン122SPで層間導通部を塞いでしまい導電性が低下してしまったり、層間導通部を視認できなくなってしまったりすることを防ぐためである。なお、平面視で一部重畳しても、空隙が形成されるため層間導通部で接することがないので導電性を低下することを防ぐことができる。
[LED基板123について]
図88(a)は、LED基板123の表面(LEDユニット120の正面側になる面)を示す図であり、図88(b)は、LED基板123の裏面(LEDユニット120の背面側になる面)を示す図である。
図88(a)に示す面は基板の緑色がグレーの配色で示されており、この基板上の配線パターンが白い線で示されている。また、この配線パターンに繋がる長方形はLED素子1231を示し、配線パターン上の白い丸はスルーホールTHを示している。一方、図88(b)に示す面は、左下の型番を表示する箇所およびコネクタ124が設けられた箇所が基板の緑色となっており、それ以外は黒色に塗装されている。このLED基板123の裏面を黒色にすることで、LED基板123以外の発光手段からの光を吸収させ、他の光による影響が及びにくくすることができる。なお、上記の型番については、LEDユニット120を分解せずに視認できる位置(例えば、リフレクタ122の外周、LED基板123の裏面)に設けることで、作業負担を軽減できる場合がある。また、図88(a)に対応する箇所にあるカシメ孔123SHとスルーホールTHと、コネクタ124が示されている。なお、基板の表面も黒色で塗装されていても差し障りなく、表面も黒色で塗装されている場合は、LEDの発光色(例えば赤色)とのコントラストを強調できる。また、消灯時でも微量の電流が生じるところ、このような微電流によるLEDの微点灯(いわゆるゴースト点灯)を目立ちにくくすることができ、誤った発光によって遊技者に誤解を与えるような事態を回避することができる。また、基板の表面は白色や乳白色で塗装されても差し障りなく、この場合はLEDの発光をより目立たせることができる。
図88(a)では、7セグの各セグメントに対応するLED素子1231同士の間隔(図中のS1参照)よりも、文字列を表示する箇所に対応するLED素子1231同士の間隔(図中のS2参照)の方が大きくなっている。
本実施形態では、外周にあるカシメ孔123SHのうち、周囲の配線パターンがカシメ孔123SHを迂回してLED基板123の内側を通る構成となっている箇所がある(例えば、下段の左から2番目のカシメ孔123SH)。このように、カシメ孔が基板端部に近い場合に、配線パターンは該カシメ孔の外側ではなく内側にしており、これにより、外周にカシメ孔123SHが設けられた箇所では基板自体の強度が弱まるためにヒビなどの破損が生じやすいが、上記のような構成では外周側に破損が生じた場合であっても通電に影響が生じにくくすることができる。なお、カシメ孔が基板端部ではない箇所(基板の中央付近に位置する場合)であれば、この限りではない。つまり、カシメ孔が基板端部に近い場合は、配線パターンは基板端部から離れるようにカシメ孔を迂回して構成されるが、カシメ孔が基板端部ではない箇所(基板の中央付近の箇所)の場合は、基板端部に近づくようにカシメ孔を迂回して構成してもよく、基板のさらに中央に近づくようにカシメ孔を迂回構成してもよい。
[LED素子1231の回路について]
図89は、LED素子1231の回路を示す図である。この図89では、左から順に第一列C1、第二列C2、第三列C3、第四列C4、第五列C5、第六列C6、の6列のLED素子1231が示されている。
第一列C1のLED素子1231のグループは、第一7セグランプ1201に対応する7つのLED素子1231と、第一ドットランプ1202に対応する1つのLED素子1231で構成されており、これらの発光手段のまとまりによって一つの領域(点灯領域)を形成するものとなっている。
また、第二列C2のLED素子1231のグループは、第二7セグランプ1205に対応する7つのLED素子1231と、第二ドットランプ1206に対応する1つのLED素子1231で構成されており、これらの発光手段のまとまりによって一つの領域(点灯領域)を形成するものとなっている。
また、第三列C3のLED素子1231のグループは、第三7セグランプ1207に対応する7つのLED素子1231と、第三ドットランプ1208に対応する1つのLED素子1231で構成されており、これらの発光手段のまとまりによって一つの領域(点灯領域)を形成するものとなっている。
また、第四列C4のLED素子1231のグループは、第四7セグランプ1210に対応する7つのLED素子1231と、上ランプ1203に対応する1つのLED素子1231で構成されている。これらの発光手段は他の点灯領域を挟んで配置されており、複数の点灯領域(第四7セグランプ1210の領域と上ランプ1203の領域)を形成するものとなっている。
また、第五列C5のLED素子1231のグループは、第五7セグランプ1211に対応する7つのLED素子1231と、下ランプ1204に対応する1つのLED素子1231で構成されている。これらの発光手段は他の点灯領域を挟んで配置されており、複数の点灯領域(第五7セグランプ1211の領域と下ランプ1204の領域)を形成するものとなっている。
また、第六列C6のLED素子1231のグループは、ベット数ランプ1209に対応する6つのLED素子1231(「3BET」、「2BET」、「1BET」のそれぞれの文字に対して2つずつ)と、ベット可能ランプ1212に対応する2つのLED素子1231と、スタートランプ1213に対応する2つのLED素子1231と、リプレイランプ1214に対応する2つのLED素子1231で構成されている。これらの発光手段は他の点灯領域を挟んで配置されており、複数の点灯領域(ベット数ランプ1209の領域と、ベット可能ランプ1212、スタートランプ1213、およびリプレイランプ1214からなる領域)を形成するものとなっている。なお、この第六列C6では、各文字列に対して2つのLED素子1231が直列に接続された構成となっている。第六列C6全体では、2つのLED素子1231が直列となった部分が複数並列に接続された構成となっている。
LEDユニット120は、遊技の進行を制御する主制御部によって制御される駆動回路120Cにコネクタ124を介して接続される。図89には、この駆動回路120CとLED素子1231との配線の状態が示されている。例えば、第一列C1~第六列C6の各列に対し、アノード側の配線がコモン線となっている。また、カソード側の配線についても第一列C1~第六列C6のLED素子1231に対してコモン線となっている箇所がある。駆動回路120Cでは、第一列C1~第六列C6の各列に対する電源供給を所定周期毎に順に行う構成となっている。
図89に示す回路では、第一列C1~第三列C3の電源供給を担うコモン線が破損した場合、対応する7セグランプおよびこれに隣接するドットランプに異常が生じることになる。一方、第四列C4、第五列C5の電源供給を担うコモン線が破損した場合、対応する第四7セグランプ1210、第五7セグランプ1211と、そこから離れた箇所にある上ランプ1203あるいは下ランプ1204で異常が生じることになる。これらの第四列C4、第五列C5のように、離れた箇所での発光素子に対してコモン線が存在するように配線する構成では、異常が生じる箇所が分散することになり、異常に気付きやすくすることができる。
また、第四列C4に対応する第四7セグランプ1210と上ランプ1203は、前者がクレジットの情報を表示するために用いられるものであり、後者がBB信号やRB信号を出力していることを表示するために用いられるものである。この構成は、異なる情報を表示するために用いられる発光素子に対してコモン線が存在するように配線されたものであるとも言える。なお、第五列C5に対応する第五7セグランプ1211と下ランプ1204についても同様の構成である。この構成では、コモン線が破損している場合に、異なる情報のそれぞれの表示の際に異常が生じるため、異常に気付きやすくすることができる。なお、本実施形態では異なる情報を表示するための発光素子が離れて設けられた構成となっているが、これらの発光素子が隣接して設けられた構成であってもよい。
また、第一列C1では、第一7セグランプ1201およびこれに隣接する第一ドットランプ1202の計8つのLED素子1231に一つのコモン線が設けられた構成となっている。これに対し、第四列C4に対応する第四7セグランプ1210にはドットランプが隣接していないため、計7つのLED素子1231に一つのコモン線が設けられた構成としてもよい。しかしながら、基板のスペースの関係からよりコンパクトな配線が望まれる場合があり、このような観点から本実施形態では、第四列C4に示すように、第四7セグランプ1210と上ランプ1203の計8つのLED素子1231に一つのコモン線が設けられた構成を採用している。なお、第五列C5についても同様である。
上記の構成とするにあたっては、表示領域A(例えば、第一7セグランプ1201およびこれに隣接する第一ドットランプ1202、あるいは第三7セグランプ1207およびこれに隣接する第三ドットランプ1208)の発光素子の個数Naと、表示領域B(例えば、第四7セグランプ1210)の発光素子の個数Nbとを比較し、Na>Nbである場合に表示領域Aに対応する発光素子に一つのコモン線Aを設けるとともに、表示領域Bに対応する発光素子については、他の発光素子(例えば、上ランプ1203)を加えて一つのコモン線Bを設けた構成とすることで、上記の要望を満たすことができる場合がある。なお、コモン線に対する発光素子の数が多くなることで光量が低下する可能性があるが、こうした発光素子の光量を調整しなくてもすむように(あるいは簡単にするために)、コモン線Bに繋がる発光素子の数が、コモン線Aに繋がる発光素子の数を超えないようにすることが好ましい。なお例えば、上ランプ1203や下ランプ1204について、第六列C6に追加することも考えられるが、この場合一つのコモン線に対する発光素子の数が多くなってしまい光量が低下する懸念がある。また、第六列C6では各文字列に対して直列に接続された二つのLED素子1231を用いており、この第六列C6に上ランプ1203や下ランプ1204のような一つのLED素子1231を並列に接続すると光量を調整する必要が生じ作業負担が増加する虞がある。例えば、電流の回り込みによって第六列C6の発光素子が意図せず光ってしまうような場合に、これを別途調整する作業が必要になる。よって、発光素子を追加する場合には、単に一つのコモン線に対する発光素子の合計数だけでなく、並列に接続されることになる他の発光素子の個数に合わせた構成とすることが好ましい。
なお、上記の説明では、コモン線を設けるにあたり、対応する発光素子を離間して配置する、異なる情報を担う発光素子を用いる、表示領域Aより少ない発光素子を有する表示領域Bについて他の発光素子を加える、といった異なる観点からの構成について説明したが、これらの構成は互いに組み合わせてもよい。
[カシメ孔、カシメピンの位置等について(1)]
図90は、LED基板123の裏面(LEDユニット120の背面側になる面)のカシメ孔およびコネクタの位置を示す図である。なお、図面は付番や仮想延長線等を分かりやすく表記するために白色で掲載しているが、LED基板123の裏面は図88に示す例と同様に黒色であってもよい。
LEDユニット120では、LED基板123に形成された10箇所のカシメ孔123SHが、リフレクタ122の10箇所のカシメピン122SPによって固定されている。すなわち、カシメ孔123SHが形成された箇所がLED基板123の固定箇所である。
これらの固定箇所については、基板の中心に近い方(内方)に位置するものと、基板の中心から遠い方(外方)に位置するものとがある。なお、外方については、基板の中心から遠い方とも言えるし、基板の角に近い方とも言える。例えば、カシメ孔SHa1~4のうちのいずれか一つは、カシメ孔SHb1~4のうちのいずれか一つよりも内方に位置している。また例えば、カシメ孔SHc1~2のうちのいずれか一つは、カシメ孔SHb1~4のうちのいずれか一つよりも内方に位置している。このようにLED基板123の固定箇所には、第一の固定箇所と、これよりも基板の中心に近い方(内方)にある第二の固定箇所の位置関係となっているものがある。コネクタ124のケーブルの挿抜の際にはLED基板123の固定箇所にガタツキが生じるが、固定箇所が上記の位置関係となっていることでこのガタツキを抑制することができる。なお、これらの固定箇所の位置関係は、基板の周縁(外側寄り)に沿って位置するものと、基板の周縁に沿って位置する固定箇所よりも内側に(中心寄り)位置するものとも言える。このように、外側寄りに基板の外周に寄って位置する固定箇所でLEDユニット120の全体的な固定を担保しつつ、中心よりに位置する固定箇所でコネクタ124におけるケーブル挿抜時のガタツキを抑制することができる。
また、基板の長手方向に対して中心に近い方を内方、中心から遠い(端部に近い)方を外方として上記第一の固定箇所と第二の固定箇所の位置関係を採用してもよい。本例ではLED基板123の長手方向に沿って、カシメ孔SHa1、SHa4が最も内方にあり、カシメ孔SHb1~4が最も外方に位置している。このような位置関係を採用した場合もガタツキを抑制することができる。
また、基板の短手方向に対して中心に近い方を内方、中心から遠い(縁に近い)方を外方として上記第一の固定箇所と第二の固定箇所の位置関係を採用してもよい。本例ではLED基板123の短手方向に沿って、カシメ孔SHc1、SHc2が最も内方にあり、カシメ孔SHa1~4、SHb1~4が最も外方に位置している。このような位置関係を採用した場合もガタツキを抑制することができる。
また、上記説明した固定箇所の位置関係は基板の中心に対して内方と外方を区別しているが、基板に設けられたコネクタを基準とする位置関係についても同様である。以下具体的に説明する。
LED基板123の固定箇所については、基板のコネクタ124に近い方(内方)に位置するものと、コネクタ124から遠い方(外方)に位置するものとがある。例えば、カシメ孔SHa1~4のうちのいずれか一つは、カシメ孔SHb1~4のうちのいずれか一つよりもコネクタ124に近い方(内方)に位置している(例えば、距離x1>x2、x3)。このようにLED基板123の固定箇所には、第一の固定箇所と、これよりもコネクタ124に近い方(内方)にある第二の固定箇所の位置関係となっているものがある。コネクタ124のケーブルの挿抜の際にはLED基板123の固定箇所にガタツキが生じるが、コネクタ124の近傍に固定箇所があることでこのガタツキを抑制したり、ケーブル挿抜を確実に行ったりすることができる。また、コネクタ124から遠い固定位置においては、カシメピン122SPによる固定がされていることを把握しやすくすることができる。なお、こうした位置関係を判断する際に用いる固定箇所とコネクタ124との距離は、コネクタ124の辺のうち固定箇所に最も近い辺の延長線上からの距離であってもよい。例えば図90では、距離x1、x2に代えて距離X1、X2を用いてもよい。
次に、LED基板123におけるコネクタ124の位置について説明する。図90には、コネクタ124が長手方向の中心から右側にずれた位置に設けられていることが示されている。このようにコネクタ124をLED基板123の長手方向に対して偏心して配置することで、LED基板123をリフレクタ122から外しやすくできる場合がある。例えば、コネクタ124が設けられた側(図90では右側)のカシメピン122SPを外すと、コネクタ124をつまむことでLED基板123の一方(図90では右側)を持ち上げることができる。このとき、コネクタ124が設けられていない側(図90では左側)のカシメピン122SPが外されていなくとも、持ち上げたLED基板123をそのまま引きはがす(カシメピン122SPが破壊される)ことでLED基板123をリフレクタ122から外すことができる。このように、LED基板123に対してコネクタ124を、中央から長手方向または短手方向の少なくともいずれか一方に偏心して配置することで、LED基板123を取り外す際の作業時間の短縮を図ることができる。
次に、コネクタ124とカシメピン122SPの頭部との大きさ及び形状の違いについて説明する。LED基板123では、カシメピン122SPの先端が円形状であるのに対し、コネクタ124は矩形状であり、これらの形状は非相似形となっている。このようにカシメピン122SPの先端とコネクタ124の形状を非相似形(例えば、略円形状と多角形状)にすることで、分解時の作業者に対して「丸いのだけ切断して」というように、形状を限定して指示することができる。また、作業者にとってはコネクタ124とカシメピン122SPの見分けがつきやすく、作業ミスを生じにくくすることができる。また、カシメピン122SPの先端よりもコネクタ124の方が大きいため、「小さいものだけ切断して」というように大きさを限定して指示することができ、また作業者にとってカシメピン122SPの見分けがつきやすく、作業ミスを生じにくくすることができる。特に、コネクタ124のピン数が少ない場合はコネクタのサイズが小さくなってしまうため、作業者によってはカシメピン122SPとの見分けが付き難くなってしまう可能性があるところ、カシメピン122SPの形状をコネクタ124と非相似形にして、サイズを小さくすることで見分けをしやすくしている。
[カシメ孔、カシメピンの位置等について(2)]
図91(a)は、LED基板の変形例を示す図である。
図91(a)に示すLED基板223は、図90に示すLED基板123とは縦横の比率が異なる。また、LED基板223に設けられたコネクタ224は、図90のコネクタ124よりも小さく、形状も異なる。なお、カシメ孔223SHおよびこれに挿通されたカシメピン222SPによるカシメの構成については図87等で説明したLED基板123の構成と同じである。
図91(a)に示すLED基板223は、図90に示すLED基板123と同様にコネクタ224の近傍に固定箇所(カシメ孔223SH)があり、ガタツキを抑制することができる。さらにこの例では、LED基板223を縦横で4分割したときに、コネクタ224がある領域における固定箇所が他の領域よりも多くなっており、よりガタツキを抑制することができるように構成されている。また、ここで言う「他の領域」とは、コネクタ224が配置されている長手方向または短手方向の少なくともいずれか一方側に対する他方側(長手方向または短手方向の少なくともいずれか他方側)を意味している。具体的には、縦横で4分割された領域のうちコネクタ224が配置されている領域(右上領域)に対して、長手方向で他方側の領域(左上領域)でもよく、短手方向で他方側の領域(右下領域)でもよく、長手方向かつ短手方向での他方側の領域(左下領域)でもよい。なお、この例に限らず、LED基板223を長手方向で2分割したときにコネクタ224がある領域における固定箇所が他の領域よりも多い構成や、LED基板223を短手方向で2分割したときにコネクタ224がある領域における固定箇所が他の領域よりも多い構成の場合も、ガタツキを抑制することができる。
なお、図91(a)の例とは異なり、コネクタ224がある領域における固定箇所が他の領域よりも少ない構成とした場合には、分解するときにコネクタ周囲の固定箇所のみ破壊することで基板を引きはがすことができ、作業時間の短縮を図ることができる。
また図90の例ではコネクタ124をLED基板123の長手方向に対して偏心して配置することで、LED基板123をリフレクタ122から外しやすくできることについて説明したが、図91(a)に示すLED基板223は、長手方向(横方向)だけでなく短手方向(縦方向)についてもコネクタ224が偏心して配置されている。この図91(a)のようにコネクタ224を配置した場合も、LED基板223を外しやすくすることができる。なお、図91(a)に示した例では、長手方向にも短手方向にも偏心して配置されているがこれに限らず、少なくとも一方に偏心して配置されていればよく、長手方向においては一方側に偏心しているが、短手方向では中央部に位置するようにしてもよく、あるいは、この逆の配置(短手方向では一方側に偏心し、長手方向では中央部に位置する)にしてもよい。
また図90の例では、カシメとコネクタ124の形状が非相似形であることと、カシメよりもコネクタ124の方が大きいことにより、分解時の作業者に対して指示がしやすくなることと、作業者が作業ミスを生じにくくすることができることについて説明したが、図91(a)に示すLED基板223も同様の構成を有するものであり、同様の効果を奏するものである。図90に示したコネクタ124のピン数は14であるが、図91(a)に示すコネクタ224はピン数が2になっており小さいコネクタになっているところ、より効果が奏しやすくなっている。
図91(a)に示すコネクタ224は、LED基板223にはんだ付けされている。このはんだ付けの箇所は、端子部分だけでなく両側面の一部も含まれており、これはコネクタ単体に対するケーブル挿抜時の強度補強のためである。図91(b)には、はんだ付けされた側面の一部が符号PAで示されている。なお、この部分を除いてはコネクタ224とLED基板223の間には隙間があり、図91(b)ではこの部分を点線の丸で囲んだ領域PBが示されている。図91(b)に示すコネクタ224は図90のコネクタ124よりも小さく、はんだ付けによる固定箇所が少ないことから、ケーブル挿抜時の強度を補強するために両側面の一部をはんだ付けする構成を採用している。
すなわち、図91(a)の例では、変形されたカシメピン222SPの先端は全周に亘って空隙があり、コネクタ224は全周の一部(図91(b)の符号PAの箇所)に空隙がない。この構成では、変形されたカシメピン222SPの先端に対しては空隙に刃物を容易に入れることができる一方で、コネクタ224に対しては刃物を容易に入れることができないため、コネクタ224を間違えて切断しようとした場合に間違いに気づきやすくすることができる。また、基板と変形されたカシメピン222SPの先端との隙間(基板と変形されたカシメピン222SPの先端との間の寸法A)よりも、コネクタ224とLED基板223との間の隙間(コネクタ224とLED基板223との間の寸法B)の方を小さくすることで、より一層、コネクタ224に対しては刃物等を挿入し難くすることができる。なお、これらの寸法の大小関係は逆でもよく、寸法Bよりも寸法Aの方が小さくてもよく、この場合、変形されたカシメピン222SPの先端を破壊するための精密工具ではコネクタ224を破壊するには至ることが難しくなるので結果的にコネクタ224を誤って破壊してしまうことを防ぐことができる。
[カシメ孔、カシメピンの位置等について(3)]
図86、図87等では、カシメピン122SPとカシメ孔123SHを用いてリフレクタ122とLED基板123とを固定する構成について説明した。以下、カシメピン122SPとカシメ孔123SHの構成の一例について図92を用いて説明する。図92は、LED基板123がリフレクタ122に固定された状態を示す断面模式図である。図92の下部には、カシメピン122SPの軸方向から見たカシメピン122SPとカシメ孔123SHの位置関係が示されている。
この例では図92の下図に示すように、カシメ孔123SHの径がカシメピン122SPの径(カシメピン122SPの軸部の径)よりも大きいものとなっている。この構成の場合、カシメ孔123SHに対してカシメピン122SPを容易に抜き差しすることができる。また、カシメピン122SPの頭部122SPHを変形させるにあたって加熱した場合に、熱膨張した部分によってLED基板123が損傷してしまうことを防止することができる。また、リフレクタ122に振動が加えられた場合に、この振動がカシメピン122SPを経由してLED基板123を撓ませるといったようにLED基板123にストレスを与えたり破損が生じたりするといった問題がある。しかし上記の例では、カシメピン122SPとカシメ孔123SHの間に隙間があることによってカシメピン122SPが移動するためLED基板123に力が伝わりにくく、上記の問題を生じにくくすることができる。
なお、カシメピン122SPとカシメ孔123SHは複数あり、これらの位置関係によっては、カシメ孔123SHにカシメピン122SPを挿通させたときにいずれかのカシメピン122SPがカシメ孔123SHに常に接した状態となる場合がある。例えば、二か所のカシメ孔123SHの中心間距離が、これらに対応する二か所のカシメピン122SPの中心間距離よりも長い場合に、カシメ孔123SHにカシメピン122SPを挿通させるとカシメピン122SPが二つともカシメ孔123SHの内壁に接した状態になり、リフレクタ122にかかる力がLED基板123に伝わってストレスや破損の可能性が生じてしまう。このため、カシメ孔123SHの中心とこれに対するカシメピン122SPの中心が一致していることが好ましいが、これらの位置に多少のずれがあってもよく、全体としてカシメピン122SPがカシメ孔123SHの内部において軸方向と直交する方向に移動可能となっていればよい。この場合、リフレクタ122に対してLED基板123が移動可能な状態となり、LED基板123にストレスを与えたり破損が生じたりするといった問題を生じにくくすることができる。また、リフレクタ122に対してLED基板123が移動可能とは、カシメ孔123SHの径の大きさの範囲内で移動可能であって、つまり、LED基板123は所定の範囲内(カシメ孔123SHの径の大きさの範囲内)でリフレクタ122との相対的な位置関係が可変すると言える。また、カシメピン122SPの頭部122SPHとLED基板123との間には空隙があることから、LED基板123は空隙の大きさの範囲内で移動可能であるとも言え、つまり、LED基板123は特定の範囲内(LED基板123と変形先端部122SPHとの空隙の範囲内)でリフレクタ122との相対的な位置関係が可変するとも言える。
なお、カシメ孔123SHは、カシメ用の孔であり、孔の周囲および内面のいずれにも銅箔は施されていない。このため、テストポイントやランドなどとの誤認が生じにくくなっている。特に、カシメピン122SPがカシメ孔123SHの内径よりも細い構成では、カシメピン122SPの挿通時にも銅箔が施されていないことがより把握しやすく、より誤認を生じにくくすることができる。
[LED基板の外周の枠について]
以下、LED基板123の外周を囲む枠部について説明する。
図83の例で説明したように、LEDユニット120ではリフレクタ122にLED基板123を収納するための空間が背面側に形成されており、LED基板123がリフレクタ122にはめ込まれた状態では、LEDユニット120を上下方向、あるいは左右方向のいずれかから見た場合、コネクタ124は視認できるがLED基板123は視認することができない状態となる。このときLED基板123は、リフレクタ122に形成された枠部によって外周が囲まれた状態となっている。この枠部はLED基板123よりも背面側に壁状に突出した部分である。図84では、この突出分が符号S1で示されている。この構成について、再度図92を用いて具体的に説明する。
図92には、リフレクタ122に形成され、LED基板123の外周を囲む枠部122FRが示されている。この枠部122FRの高さについて図92に示すように、LED基板123の裏面からの枠部122FRの高さを(a)、カシメピン122SPの先端からの枠部122FRの高さを(b)、LED基板123の裏面からカシメピン122SPの先端までの高さを(c)、LED基板123とカシメピン122SPの扁平形状の頭部122SPHとの間の隙間の高さを(d)、とすると、(a)>(b)>(c)>(d)の関係になっている。
図92に示すように枠部122FRは、LED基板123よりも高く(背面側に突出している)、さらにカシメピン122SPの頭部122SPHよりも高くなっている。この構成では、スロットマシン100の組立時あるいは解体時に、LED基板123とカシメピン122SPの扁平形状の頭部122SPHとの隙間にハーネスやケーブルが引っかかったりするトラブルを生じにくくすることができる。
なお、上記の例ではリフレクタ122の一部に枠部122FRが形成された例について説明したが、枠部がカシメピン122SPの頭部122SPHよりも高くなっているものであればよい。したがって例えば、枠部がリフレクタ122とは別部材であってもよく、また例えば、LEDユニット120の全体を収納可能な透明のカバー部材の一部がこうした枠部122FRの役割を担う構成であってもよい。
[LED基板のカバーについて]
図86、図87等では、カシメピン122SPとカシメ孔123SHを用いてリフレクタ122とLED基板123とを固定する構成について説明した。ここで、LED基板123については、基板の裏側を保護するカバーを備えたものであってもよい。以下、基板の裏側を保護するカバーを備えたLED基板123の構成の一例について図93を用いて説明する。図93は、基板の裏側を保護するカバー123CVを備えたLED基板123がリフレクタ122に固定された状態を示す断面模式図である。
図93の例では、コネクタ124が設けられた箇所を除くLED基板123の裏側がカバー123CVで覆われている。なお、カバー123CVは部材の一例に相当するものである。またこの例では、カシメ孔123SHがLED基板123とカバー123CVを貫通して形成されている。カバー123CVのうち、カシメ孔123SHが形成された箇所の周囲は、カバー123CVの高さが一段低く、凹部123DEが形成されている。図87等で説明したようにカシメ孔123SHから突出したカシメピン122SPの頭部122SPHは扁平形状に変形されるが、この例では変形したカシメピン122SPの頭部122SPHが凹部123DEに収納された状態となっている。つまり、カバー123CVは、カシメピン122SPが挿通される箇所においては、カシメピン122SPの変形後の先端(頭部122SPH)を全周に亘って囲む陥没形状の凹部123DEが形成されており、後述する隙間の箇所にケーブルが容易に入り込んでしまわないようになっている。この凹部123DE内においては、カシメピン122SPの扁平形状の頭部122SPHとの間に隙間を設けた構成となっている。LED基板123をリフレクタ122から外す必要が生じた場合には、この隙間にマイナスドライバ等を挿入することで取り外し作業を容易にすることができる。
なお図93では、凹部123DEの最奥からカシメピン122SPの扁平形状の頭部122SPHとの間の隙間の寸法を(x)、凹部123DEの高さ(深さ)からカシメピン122SPの扁平形状の頭部122SPHまでの高さを除いた寸法を(y)、カバー123CVから枠部122FRまでの高さ寸法を(z)、として示している。このうち(x)と(y)は(y)>(x)の関係になっているが、(y)<(x)でもよい。また(z)については、(z)=0であってもよい。なおコネクタ124は、枠部122FRよりも高い寸法になっている。なお、図93において、カシメピン122SPの扁平形状の頭部122SPHの高さはアルファベットの付番を省略して寸法を示している。
[LEDユニットの配色について]
上記の説明では、リフレクタ122が白色であり、LED基板123の裏側は黒色である例について説明したが、以下、LED基板123やコネクタ124の配色について図94を用いて説明する。図94は、スロットマシン100を側面側から見た状態を示す断面模式図である。
スロットマシン100では、内部のメンテナンスを行うにあたり前面扉102が開放される。例えば、図94(a)、図94(b)に示す主制御基板は前面扉102を開放した奥側にあって薄暗い状態ではあるものの、作業員に正対する位置にあるためケーブルの挿抜作業にはそこまでの困難性はない。これに対して図94(a)のLEDユニット120は背面(コネクタ124が設けられた面)が斜め下方向を向いた状態となっているため、ケーブルも斜め下方向から挿入されることになる。このLEDユニット120に対しては、開放された前面扉102を下方向から覗き込みながらの作業となり、さらに設置角度によっては光が当たりにくくなるため、対象箇所が視認しにくい。なお、図94(b)のLEDユニット120の場合、開放した前面扉102の裏側において作業員に正対する位置にあるため、図94(a)と比較するとケーブルの挿抜作業は容易である。
図94(a)の場合、コネクタの色に、白色や乳白色といった明度の高い色を採用することで、対象箇所を視認しやすくできる場合がある。一方、コネクタの色が黒色や灰色といった明度の低い色である場合、視認し難くなるために推奨されない。少なくとも、黒色や灰色といった色よりも明度の高い色であれば、例えば、赤色、青色、黄色、緑色であってもよく、これらの色でも視認しやすくできる場合がある。また、コネクタの色がより視認しやすくなるように、例えばLED基板123(あるいはカバー123CV)の色と比較して明度が高い色を採用してもよい。また、例えば主制御基板のコネクタの色と比較して明度が高い色を採用してもよい。なお、図94(b)に示す位置に設けられている場合には上記のような配色を採用しなくてもよいが、採用した場合には視認性を高めて作業効率を高めることができる。
また、コネクタ124とカシメピン122SP(頭部122SPH)との色を異ならせてもよいし、さらにコネクタ124とカシメピン122SP(頭部122SPH)とLED基板123(あるいはカバー123CV)の裏面との色を異ならせてもよく、これらの場合、カシメピン122SP(頭部122SPH)の見分けがつきやすく、LED基板123を取り外す際の作業ミスを生じにくくすることができる。さらに、コネクタ124の色よりもカシメピン122SP(頭部122SPH)の色の方が明度が高い構成としてもよい。この構成ではカシメピン122SPが目立つことによりカシメピン122SPによる封止の存在を不正者に印象付け、不正行為の抑止力とすることができる。
[その他]
なお、本実施形態においては、LEDユニット120を設けた遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技媒体を使用しないスロットマシンにも適用できるし、例えば図95に示すぱちんこ機1000のような遊技台にも適用可能である。ぱちんこ機に適用する場合、普通図柄表示装置、特別図柄表示装置、保留ランプ、電サポ中ランプ、右打ち表示ランプ、ラウンド表示ランプ、カードの残り度数を表示する度数表示装置、遊技球数表示装置(封入式ぱちんこ機の場合)、等に適宜適用できる。
≪実施形態に対応する技術的思想≫
以下、上記説明に記載されている技術的思想について、対応する構成を参照しつつ記載する。
上記の説明では、
表示手段(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、発光基板(例えば、LED基板123)、区画部材(例えば、リフレクタ122)、および透過部材(例えば、表示シール121)を有するものであり、
前記発光基板は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられたものであり、
前記区画部材は、前記発光手段からの光が通る光路空間(例えば、文字列用照射空間122LA、セグメント用照射空間122LB)を区画するものであり、
前記透過部材は、前記光路空間を通った光が照射される照射範囲において、照射された光が透過する領域(例えば、表示シール121では点灯させる箇所が光を透過する)を有するものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、遊技者が視認しやすい表示手段を用いることで情報を把握しやすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記光路空間は、前記発光手段と一対一で対応する素子側開口(例えば、文字列用第二空間122LA2、セグメント用第二空間122LB2)を有する空間であり、
前記光路空間は、前記照射範囲と一対一で対応する照射側開口(例えば、文字列用第一空間122LA1、セグメント用第一空間122LB1)を有する空間であり、
一の前記光路空間が、一の前記照射側開口と複数の前記素子側開口を有する場合がある(例えば、文字列用照射空間122LAでは、一つの文字列用第一空間122LA1に対して二つの文字列用第二空間122LA2がある)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、表示手段の発光ムラを低減できる場合がある。
また、上記記載の遊技台であって、
一の前記光路空間が、一の前記照射側開口と一の前記素子側開口を有する場合がある(例えば、セグメント用照射空間122LBでは、一つのセグメント用第一空間122LB1に対して一つのセグメント用第二空間122LB2がある)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、発光手段を表示内容に合わせて用いることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記透過部材は、前記照射範囲とは異なる領域において文字が施されているもの(例えば、表示シール121の「CREDIT」の文字列は対応するLED素子1231がなく、照射範囲と異なる領域に施されている)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、文字情報に合わせて発光手段を用いないようにすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、複数の前記照射範囲によって遊技価値に関する表示を行う第一の表示領域(例えば、第二7セグランプ1205、第三7セグランプ1207、第四7セグランプ1210、第五7セグランプ1211)と、一の前記照射範囲によって前記遊技台の状態に関する表示を行う第二の表示領域(例えば、上ランプ1203、下ランプ1204、ベット可能ランプ1212、スタートランプ1213、リプレイランプ1214)と、を有する、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、一の表示手段で遊技価値や遊技台の状態に関する表示を行うことができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の表示領域に対応する前記発光手段と、前記第二の表示領域に対応する前記発光手段は、同一の前記発光基板に設けられている(例えば、図88参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、発光基板を一つにまとめて点灯制御を簡易にすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、表示面が鉛直方向に対して傾いた状態となるように配置されている(例えば、図78のLEDユニット120の説明参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、遊技者に表示面を見やすくすることができる。
また、上記の説明では、
表示手段(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、発光基板(例えば、LED基板123)、区画部材(例えば、リフレクタ122)、および透過部材(例えば、表示シール121)を有するものであり、
前記発光基板は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられたものであり、
前記区画部材は、前記発光手段からの光が通る光路空間(例えば、文字列用照射空間122LA、セグメント用照射空間122LB)を区画するものであり、
前記透過部材は、前記光路空間を通った光が照射される照射範囲において、照射された光が透過する文字領域(例えば、表示シール121の「3BET」、「2BET」、「1BET」、「INSERT」、「START」、「REPLAY」の文字列は光が透過する領域である)を有するものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、遊技者が視認しやすい表示手段を用いることで情報を把握しやすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記光路空間は、前記発光手段と一対一で対応する素子側開口(例えば、文字列用第二空間122LA2、セグメント用第二空間122LB2)を有する空間であり、
前記光路空間は、前記照射範囲と一対一で対応する照射側開口(例えば、文字列用第一空間122LA1、セグメント用第一空間122LB1)を有する空間であり、
前記文字領域に対応する一の前記光路空間が、一の前記照射側開口と複数の前記素子側開口を有する(例えば、文字列用照射空間122LAでは、一つの文字列用第一空間122LA1に対して二つの文字列用第二空間122LA2がある)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、表示手段の発光ムラを低減できる場合がある。
また、上記記載の遊技台であって、
前記透過部材は、前記照射範囲とは異なる領域において文字が施されているもの(例えば、表示シール121の「CREDIT」の文字列は対応するLED素子1231がなく、照射範囲と異なる領域に施されている)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、文字情報に合わせて発光手段を用いないようにすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、複数の前記照射範囲によって遊技価値に関する表示を行う第一の表示領域(例えば、第二7セグランプ1205、第三7セグランプ1207、第四7セグランプ1210、第五7セグランプ1211)と、一の前記照射範囲によって前記遊技台の状態に関する表示を行う第二の表示領域(例えば、上ランプ1203、下ランプ1204、ベット可能ランプ1212、スタートランプ1213、リプレイランプ1214)と、を有する、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、一の表示手段で遊技価値や遊技台の状態に関する表示を行うことができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の表示領域に対応する前記発光手段と、前記第二の表示領域に対応する前記発光手段は、同一の前記発光基板に設けられている(例えば、図88参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、表示面が鉛直方向に対して傾いた状態となるように配置されている(例えば、図78のLEDユニット120の説明参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、遊技者に表示面を見やすくすることができる。
また、上記の説明では、
表示手段(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が表示部本体(例えば、リフレクタ122)に取り付けられたものであり、
前記発光基板は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成されたものであり、
前記表示部本体は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成されたものであり、
前記表示部本体は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部が、該貫通孔を通過できない大きさに変形した状態となっているもの(例えば、図83(a)参照)であり、
前記発光基板と前記表示部本体は、互いの色が異なるもの(例えば、LED基板123は黒と緑の配色、リフレクタ122は白色)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、固定箇所を見分けやすく、改造等に気付きやすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記先端部が加熱されて前記貫通孔の径よりも大きく変形した状態となっている(例えば、図83(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、固定箇所を見分けやすく、改造等に気付きやすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記発光基板は、電気的に導通可能な導通穴(例えば、スルーホールTH)が形成されたものであり、
前記貫通孔よりも大きく変形した前記先端部は、前記導通穴の径よりも大きい(例えば、図87(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、固定箇所を見分けやすく、改造等に気付きやすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記発光基板は、電気的に導通可能な導通穴(例えば、スルーホールTH)が形成されたものであり、
前記突出部の径は、前記導通穴の径よりも大きい(例えば、図87(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、折れた突出部が誤って電気的に導通可能な導通穴に入るといったトラブルが生じないようにすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記発光手段からの光を用いて遊技価値に関する表示(例えば、貯留されているメダルの枚数や払出枚数の表示)を行うものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記発光手段からの光を用いて遊技の状態に関する表示(例えば、有利区間やエラー発生の状態、メダル投入の可否、遊技開始の可否、再遊技の可否、についての状態表示)を行うものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記発光手段からの光を用いて遊技の状態に関する表示(例えば、有利区間やエラー発生の状態、メダル投入の可否、遊技開始の可否、再遊技の可否、についての状態表示)を行うものであり、
前記遊技価値に関する表示に対応する前記発光手段と、前記遊技の状態に関する表示に対応する前記発光手段は、同一の前記発光基板に設けられている(例えば、図88参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、発光基板を一つにまとめて点灯制御を簡易にすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、表示面が鉛直方向に対して傾いた状態となるように配置されている(例えば、図78のLEDユニット120の説明参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、遊技者に表示面を見やすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示部本体は、前記突出部が複数設けられたもの(例えば、図86(a)参照)であり、
前記発光基板は、前記突出部に対応する複数の前記貫通孔が形成されたもの(例えば、図86(b)参照)であり、
複数の前記突出部を対応する前記貫通孔に挿通することによって前記表示部本体と前記発光基板の位置関係が正しい位置関係となるものであり、
前記表示部本体と前記発光基板が前記正しい位置関係ではない場合には、複数の前記突出部を対応する前記貫通孔に通すことができないものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、表示手段の組み立て作業が容易且つ確実になり、不良が生じにくくすることができる。
また、上記の説明では、
表示手段(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が表示部本体(例えば、リフレクタ122)に取り付けられたものであり、
前記発光基板は、配線パターンよりも外周側に貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成されたもの(例えば、図88(a)参照)であり、
前記表示部本体は、前記貫通孔に所定の部材(例えば、カシメピン122SP)を挿通した状態となっているもの(例えば、図83(a))である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、配線パターンを破損しにくくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示部本体は、棒状の突出部(例えば、例えば、カシメピン122SP)が形成されたものであり、
前記所定の部材は、前記突出部であり、
前記表示部本体は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部が、該貫通孔を通過できない大きさに変形した状態となっているもの(例えば、図83(a)参照)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、固定箇所を見分けやすく、改造等に気付きやすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記先端部が加熱されて前記貫通孔の径よりも大きく変形した状態となっている(例えば、図83(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、固定箇所を見分けやすく、改造等に気付きやすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記発光基板は、電気的に導通可能な導通穴(例えば、スルーホールTH)が形成されたものであり、
前記貫通孔よりも大きく変形した前記先端部は、前記導通穴の径よりも大きい(例えば、図87(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、固定箇所を見分けやすく、改造等に気付きやすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記発光基板は、電気的に導通可能な導通穴(例えば、スルーホールTH)が形成されたものであり、
前記突出部の径は、前記導通穴の径よりも大きい(例えば、図87(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、折れた突出部が誤って電気的に導通可能な導通穴に入るといったトラブルが生じないようにすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記発光手段からの光を用いて遊技価値に関する表示(例えば、貯留されているメダルの枚数や払出枚数の表示)を行うものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記発光手段からの光を用いて遊技の状態に関する表示(例えば、有利区間やエラー発生の状態、メダル投入の可否、遊技開始の可否、再遊技の可否、についての状態表示)を行うものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記発光手段からの光を用いて遊技の状態に関する表示(例えば、有利区間やエラー発生の状態、メダル投入の可否、遊技開始の可否、再遊技の可否、についての状態表示)を行うものであり、
前記遊技価値に関する表示に対応する前記発光手段と、前記遊技の状態に関する表示に対応する前記発光手段は、同一の前記発光基板に設けられている(例えば、図88参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、発光基板を一つにまとめて点灯制御を簡易にすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、表示面が鉛直方向に対して傾いた状態となるように配置されている(例えば、図78のLEDユニット120の説明参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、遊技者に表示面を見やすくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示部本体は、前記突出部が複数設けられたもの(例えば、図86(a)参照)であり、
前記発光基板は、前記突出部に対応する複数の前記貫通孔が形成されたもの(例えば、図86(b)参照)であり、
複数の前記突出部を対応する前記貫通孔に挿通することによって前記表示部本体と前記発光基板の位置関係が正しい位置関係となるものであり、
前記表示部本体と前記発光基板が前記正しい位置関係ではない場合には、複数の前記突出部を対応する前記貫通孔に通すことができないものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、表示手段の組み立て作業が容易且つ確実になり、不良が生じにくくすることができる。
また、上記の説明では、
表示手段(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、
第一の情報(例えば、貯留枚数の数字の一部)を表示する第一の表示領域(例えば、第四7セグランプ1210の表示領域)、および第二の情報(例えば、BB信号やRB信号の出力の有無)が表示される第二の表示領域(例えば、上ランプ1203の表示領域)を有し、
前記第一の表示領域における表示に用いられる第一の発光手段、および前記第二の表示領域における表示に用いられる第二の発光手段を有し(例えば、図89の第四列C4の8つのLED素子1231)、
前記第一の発光手段の回路と前記第二の発光手段の回路のいずれにも共通する所定のコモン線(例えば、図89の第四列C4のアノード側の配線)が設けられた基板(例えば、図89の第四列C4の8つのLED素子1231の回路参照)を有するものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、コモン線周りに生じた異常について気付きやすくすることができる場合がある。
また、上記記載の遊技台であって、
表示手段(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、
第一の表示領域(例えば、第四7セグランプ1210による表示領域)、および該第一の表示領域と離間して配置された第二の表示領域(例えば、上ランプ1203の表示領域)を有し、
前記第一の表示領域における表示に用いられる第一の発光手段、および前記第二の表示領域における表示に用いられる第二の発光手段を有し(例えば、図89の第四列C4の8つのLED素子1231)、
前記第一の発光手段の回路と前記第二の発光手段の回路のいずれにも共通する所定のコモン線(例えば、図89の第四列C4のアノード側の配線)が設けられた基板(例えば、図89の第四列C4の8つのLED素子1231の回路参照)を有するものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、コモン線周りに生じた異常について気付きやすくすることができる場合がある。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、
前記第一の表示領域と前記第二の表示領域の間にある第三の表示領域(例えば、第三7セグランプ1207および第三ドットランプ1208による表示領域)を有し、
前記第三の表示領域における表示に用いられる第三の発光手段(例えば、図89の第三列C3の8つのLED素子1231)を有し、
前記第三の発光手段の回路には前記所定のコモン線が含まれないもの(例えば、図89の第四列C4のアノード側の配線は、第三列C3とは異なる)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、コモン線周りに異常が生じた場合に第三の表示領域を挟む二つの領域で不具合が確認でき、異常に気付きやすくすることができる場合がある。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記第三の表示領域において第三の情報(例えば、払出枚数の数字の一部)を表示するものである、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、コモン線周りに異常が生じた場合に第三の表示領域を挟む二つの領域で不具合が確認でき、異常に気付きやすくすることができる場合がある。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の情報は、遊技価値に関する情報(例えば、貯留枚数に関する情報)であり、
前記第二の情報は、前記遊技台の状態に関する情報(例えば、BB信号やRB信号の出力の有無)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の発光手段と前記第二の発光手段は、同一の基板に設けられたものである(例えば、図88参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、基板を一つにまとめて点灯制御を簡易にすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、表示面が鉛直方向に対して傾いた状態となるように配置されている(例えば、図78のLEDユニット120の説明参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、遊技者に表示面を見やすくすることができる。
また、上記の説明では、
表示手段(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、
第一の表示領域(例えば、第四7セグランプ1210による表示領域)、第二の表示領域(例えば、上ランプ1203の表示領域)、および第三の表示領域(例えば、第三7セグランプ1207および第三ドットランプ1208による表示領域)を有し、
前記第一の表示領域における表示に用いられる第一の発光手段、前記第二の表示領域における表示に用いられる第二の発光手段、および前記第三の表示領域における表示に用いられる第三の発光手段を有し(例えば、図89の第三列C3の8つのLED素子1231、第四列C4の8つのLED素子1231)、
前記第一の発光手段の回路と前記第二の発光手段の回路のいずれにも共通する第一のコモン線(例えば、図89の第四列C4のアノード側の配線)が設けられた基板(例えば、図89の第四列C4の8つのLED素子1231の回路参照)を有するものであり、
前記第一の発光手段の個数(例えば、7)は、前記第三の発光手段の個数(例えば、8)よりも少ない、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、コモン線周りに生じた異常について気付きやすくすることができる場合がある。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、
前記第一の表示領域において第一の情報(例えば、貯留枚数の数字の一部)を表示し、
前記第二の表示領域において第二の情報(例えば、BB信号やRB信号の出力の有無)を表示し、
前記第三の表示領域において第三の情報(例えば、払出枚数の数字の一部)を表示し、
前記第一の表示領域と前記第二の表示領域の間に前記第三の表示領域を有するもの(例えば、図80参照)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、コモン線周りに異常が生じた場合に第三の表示領域を挟む二つの領域で不具合が確認でき、異常に気付きやすくすることができる場合がある。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第三の発光手段の回路には、前記第一のコモン線とは異なる第二のコモン線(例えば、図89の第三列C3のアノード側の配線)が設けられており、
前記第一の発光手段の個数と前記第二の発光手段の個数の合計値は、前記第三の発光手段の個数以下の値である(例えば、「コモン線Bに繋がる発光素子の数が、コモン線Aに繋がる発光素子の数を超えないようにする」との記載参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、コモン線周りに生じた異常について気付きやすくすることができる場合がある。また、光量調整を容易にすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の表示領域は、7セグの表示領域(例えば、第四7セグランプ1210による表示領域)であり、
前記第二の表示領域は、ドットの表示領域(例えば、上ランプ1203の表示領域)であり、
前記第三の表示領域は、7セグとドットの表示領域(例えば、第三7セグランプ1207および第三ドットランプ1208による表示領域)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の情報は、遊技価値に関する情報(例えば、貯留枚数に関する情報)であり、
前記第二の情報は、前記遊技台の状態に関する情報(例えば、BB信号やRB信号の出力の有無)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の発光手段と前記第二の発光手段は、同一の基板に設けられたものである(例えば、図88参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、基板を一つにまとめて点灯制御を簡易にすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記表示手段は、表示面が鉛直方向に対して傾いた状態となるように配置されている(例えば、図78のLEDユニット120の説明参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
この遊技台では、遊技者に表示面を見やすくすることができる。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、或るコネクタ(例えば、コネクタ124)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、
前記変形先端部は、第一の形状(例えば、円形状)であり、
前記或るコネクタは、第二の形状(例えば、四角形状)であり、
前記第一の形状は、前記第二の形状に対して非相似形状であり([カシメ孔、カシメピンの位置等について(1)]の記載参照)、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には空隙がある(例えば、図87参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の形状は、略円形状であり、
前記第二の形状は、多角形状である([カシメ孔、カシメピンの位置等について(1)]の記載参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記変形先端部は、第一の色であり、
前記或るコネクタは、前記第一の色とは異なる第二の色である([LEDユニットの配色について]の記載参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、或るコネクタ(例えば、コネクタ124)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、
前記或るコネクタは、前記第二の部材における前記変形先端部が形成された側の色よりも明度が高い色であり([LEDユニットの配色について]の記載参照)、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には空隙がある(例えば、図87参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記変形先端部は、第一の色であり、
前記或るコネクタは、前記第一の色とは異なる第二の色であり、
前記第一の色は、前記第二の色よりも明度が高い色である、
ことを特徴とする遊技台([LEDユニットの配色について]の記載参照)、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記貫通孔の径は、前記突出部における該貫通孔内に位置する部分の径よりも大きい径であり([カシメ孔、カシメピンの位置等について(3)]の記載参照)、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には空隙がある(例えば、図87参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、複数の貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、複数の棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記複数の貫通孔のそれぞれに挿通された前記複数の棒状の突出部のそれぞれの先端部において、該貫通孔の径よりも大きく変形した複数の変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記複数の変形先端部のうちの一つは、前記第二の部材における第一の位置にある第一の変形先端部であり、
前記複数の変形先端部のうちの一つは、前記第二の部材における第二の位置にある第二の変形先端部であり、
前記第二の位置は、前記第一の位置よりも前記第二の部材の平面視における中央からの距離が近い位置であり([カシメ孔、カシメピンの位置等について(1)]の記載参照)、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には空隙がある(例えば、図87参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の変形先端部は、第一の形状であり、
前記第二の変形先端部は、第二の形状であり、
前記第一の形状と前記第二の形状は、同様の形状である(例えば、図92参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、前記第二の部材を覆う第三の部材(例えば、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(以下、「第二の部材の貫通孔」という、例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第三の部材は、貫通孔(以下、「第三の部材の貫通孔」という、例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記第二の部材の貫通孔及び前記第三の部材の貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記変形先端部と前記第三の部材の間には空隙がある(例えば、図93参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板であり、
前記第三の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、223、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、或るコネクタ(例えば、コネクタ124、224)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、
前記或るコネクタと前記第二の部材の間には、該或るコネクタの外周の一部において空隙があり、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には、該変形先端部の全周において空隙がある、
ことを特徴とする遊技台([カシメ孔、カシメピンの位置等について(2)]の記載参照)、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記変形先端部は、前記第二の部材の周囲を囲む壁部(例えば、枠部122FR)よりも突出しておらず([LED基板の外周の枠について]の記載、図92参照)、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には空隙がある(例えば、図87参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記特定部品は、カバー部材によって覆われた部品であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板であり、
前記壁部は、前記カバー部材における前記第二の部材の周囲を囲む部分である([LED基板の外周の枠について]の記載参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)であり、
前記壁部は、前記第一の部材における前記第二の部材の周囲を囲む部分である([LED基板の外周の枠について]の記載、図93参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記変形先端部は、先端に向かうにつれて広がる逆テーパー状のものであり(例えば、図87(b)参照)、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には空隙がある(例えば、図87参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記第二の部材は、前記変形先端部が形成された状態で前記第一の部材との相対的な位置関係が変化可能な部材であり([カシメ孔、カシメピンの位置等について(3)]の記載参照)、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には空隙がある(例えば、図87参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記の説明では、
特定部品(例えば、LEDユニット120)を備えた遊技台であって、
前記特定部品は、第一の部材(例えば、リフレクタ122)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、第二の部材(例えば、LED基板123、カバー123CV)を含んで構成された部品であり、
前記特定部品は、或るコネクタ(例えば、コネクタ124)を含んで構成された部品であり、
前記第二の部材は、貫通孔(例えば、カシメ孔123SH)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、棒状の突出部(例えば、カシメピン122SP)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部(例えば、頭部122SPH)が形成された部材であり、
前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、
前記或るコネクタは、前記特定部品における長手方向または短手方向の少なくとも一方側に偏心して設けられ(例えば、図90、図91参照)、
前記変形先端部と前記第二の部材の間には空隙がある(例えば、図87参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第二の部材は、複数の前記貫通孔(以下、「複数の貫通孔」という)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、複数の前記棒状の突出部(以下、「複数の棒状の突出部」という)が形成された部材であり、
前記第一の部材は、前記複数の貫通孔のそれぞれに挿通された前記複数の棒状の突出部のそれぞれの先端部において、複数の前記変形先端部(以下、「複数の変形先端部」という)が形成された部材であり、
前記複数の変形先端部は、前記特定部品における前記一方側に位置する個数の方が、前記特定部品における長手方向または短手方向の少なくとも他方側に位置する個数の方よりも多い([カシメ孔、カシメピンの位置等について(2)]の記載、図91(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定部品は、発光手段(例えば、LED素子1231)が設けられた発光基板(例えば、LED基板123)が本体部(例えば、リフレクタ122)に取り付けられて構成された部品であり、
前記特定部品は、前記発光手段の発光により遊技に関する情報を表示する部品(例えば、図80参照)であり、
前記第一の部材は、前記本体部であり、
前記第二の部材は、前記発光基板を覆うカバー部材(例えば、カバー123CV)である、
ことを特徴とする遊技台、について説明した。
また、本実施形態に係る遊技台は、特定部品を備えた遊技台であって、前記特定部品は、第一の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、第二の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、或るコネクタを含んで構成された部品であり、前記第二の部材は、貫通孔が形成された部材であり、前記第一の部材は、棒状の突出部が形成された部材であり、前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部が形成された部材であり、前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、前記貫通孔の径は、前記突出部における該貫通孔内に位置する部分の径よりも大きい径であり、前記或るコネクタと前記第二の部材の間には、該或るコネクタの外周の一部において空隙があり、前記変形先端部と前記第二の部材の間には、該変形先端部の全周において空隙がある、ことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係る遊技台は、特定部品を備えた遊技台であって、前記特定部品は、第一の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、第二の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、前記第二の部材を覆う第三の部材を含んで構成された部品であり、前記特定部品は、或るコネクタを含んで構成された部品であり、前記第二の部材は、貫通孔(以下、「第二の部材の貫通孔」という)が形成された部材であり、前記第三の部材は、貫通孔(以下、「第三の部材の貫通孔」という)が形成された部材であり、前記第一の部材は、棒状の突出部が形成された部材であり、前記第一の部材は、前記第二の部材の貫通孔及び前記第三の部材の貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部が形成された部材であり、前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、前記第二の部材の貫通孔の径は、前記突出部における該貫通孔内に位置する部分の径よりも大きい径であり、前記或るコネクタと前記第二の部材の間には、該或るコネクタの外周の一部において空隙があり、前記変形先端部と前記第三の部材の間には、該変形先端部の全周において空隙がある、ことを特徴とする遊技台である。
なお、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
本発明に係る遊技台は、弾球遊技機(パチンコ機)、回胴遊技機(スロットマシン)、封入式遊技機あるいはメダルレススロットマシンに代表される遊技台に適用することができる。
100 スロットマシン
110~112 リール
113 図柄表示窓
130~132 ベットボタン
135 スタートレバー
137~139 ストップボタン
156 演出ボタン
157 演出画像表示装置(液晶表示装置)
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部

Claims (2)

  1. 特定部品を備えた遊技台であって、
    前記特定部品は、第一の部材を含んで構成された部品であり、
    前記特定部品は、第二の部材を含んで構成された部品であり、
    前記特定部品は、或るコネクタを含んで構成された部品であり、
    前記第二の部材は、貫通孔が形成された部材であり、
    前記第一の部材は、棒状の突出部が形成された部材であり、
    前記第一の部材は、前記貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部が形成された部材であり、
    前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、
    前記貫通孔の径は、前記突出部における該貫通孔内に位置する部分の径よりも大きい径であり、
    前記或るコネクタと前記第二の部材の間には、該或るコネクタの外周の一部において空隙があり、
    前記変形先端部と前記第二の部材の間には、該変形先端部の全周において空隙がある、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 特定部品を備えた遊技台であって、
    前記特定部品は、第一の部材を含んで構成された部品であり、
    前記特定部品は、第二の部材を含んで構成された部品であり、
    前記特定部品は、前記第二の部材を覆う第三の部材を含んで構成された部品であり、
    前記特定部品は、或るコネクタを含んで構成された部品であり、
    前記第二の部材は、貫通孔(以下、「第二の部材の貫通孔」という)が形成された部材であり、
    前記第三の部材は、貫通孔(以下、「第三の部材の貫通孔」という)が形成された部材であり、
    前記第一の部材は、棒状の突出部が形成された部材であり、
    前記第一の部材は、前記第二の部材の貫通孔及び前記第三の部材の貫通孔に挿通された前記突出部の先端部において該貫通孔の径よりも大きく変形した変形先端部が形成された部材であり、
    前記或るコネクタは、前記特定部品における前記変形先端部が形成された側に設けられ、
    前記第二の部材の貫通孔の径は、前記突出部における該第二の部材の貫通孔内に位置する部分の径よりも大きい径であり、
    前記或るコネクタと前記第二の部材の間には、該或るコネクタの外周の一部において空隙があり、
    前記変形先端部と前記第三の部材の間には、該変形先端部の全周において空隙がある、
    ことを特徴とする遊技台。
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