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JP7575722B2 - 外用医薬組成物 - Google Patents

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JP7575722B2
JP7575722B2 JP2020172262A JP2020172262A JP7575722B2 JP 7575722 B2 JP7575722 B2 JP 7575722B2 JP 2020172262 A JP2020172262 A JP 2020172262A JP 2020172262 A JP2020172262 A JP 2020172262A JP 7575722 B2 JP7575722 B2 JP 7575722B2
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Description

本発明は、ミノキシジルを配合した外用医薬組成物に関する。
ミノキシジルは化学名を6-(1-ピペリジニル)-2、4-ピリミジンジアミン-3-オキサイドと称し、育毛剤としての適応が知られており(特許文献1)、優れた育毛・発毛効果を発揮する薬剤として多数の報告がある。 ミノキシジルを配合した育毛剤に求められる基本的な性能は、頭皮からのミノキシジルの吸収性に優れることである(特許文献2)。
ミノキシジルを含有する製剤中のミノキシジルが頭皮から効率的に吸収されるためには、ミノキシジルを含有する製剤が頭皮の表面になじみ、広がることが重要である。しかし、水を多く含む製剤は疎水的な皮膚との間に表面自由エネルギーが働くため、滴の状態を保ち、肌表面に広がりにくい。肌なじみを向上する技術として、例えばポリエーテル変性シリコーン又はポリグリセリン変性シリコーン、及びショ糖脂肪酸エステルを利用する方法が提案されている(特許文献3)。また、特許文献4には、ミノキシジルの濃度が高まると、頭皮に製剤が広がる感じが悪化することが示されている。
しかしながら、上記特許文献1~4のいずれにも、肌なじみがよいミノキシジル含有外用医薬組成物である本発明を得るために、本発明の構成を採用することを示唆するような記載はない。
米国特許第4139619号明細書 特開平11-349451号公報 特開2016-84323号公報 特開2019-142851号公報
本発明は、肌なじみがよい、ミノキシジル含有外用医薬組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、(a)ミノキシジル、(b)クロタミトン、アミノ安息香酸エチル、尿素、セチルピリジニウム及び/又はその塩、並びに、ベンゼトニウム及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種、(c)水を含有する外用医薬組成物を提供する。
すなわち本発明は、
(1)(a)ミノキシジル、(b)尿素、セチルピリジニウム及びその塩、アミノ安息香酸エチル、クロタミトン並びに、ベンゼトニウム及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種、及び(c)水を含有することを特徴とする外用医薬組成物、
(2)成分(b)が尿素である、(1)に記載の外用医薬組成物、
(3)成分(b)がセチルピリジニウム及び/又はその塩である、(1)に記載の外用医薬組成物、
(4)成分(b)がアミノ安息香酸エチルである、(1)に記載の外用医薬組成物、
(5)成分(b)がクロタミトンである、(1)に記載の外用医薬組成物、
(6)成分(b)がベンゼトニウム及び/又はその塩である、(1)に記載の外用医薬組成物、
(7)(a)ミノキシジルの含有量が、3~15w/v%である、(1)に記載の外用医薬組成物、
(8)さらに低級アルコールを含有する、(1)~(7)のいずれかに記載の外用医薬組成物、
(9)さらに多価アルコールを含有する、(1)~(8)のいずれかに記載の外用医薬組成物、
(10)さらにpH調整剤を含有する、(1)~(9)のいずれかに記載の外用医薬組成物、
(11)低級アルコールが炭素数1~5の低級アルコールである、(8)に記載の外用組成物、
(12)多価アルコールが、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種である、(9)に記載の外用医薬組成物、
(13)pH調整剤が、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、リン酸、塩酸、及び硫酸からなる群から選択される少なくとも1種である、(10)に記載の外用医薬組成物、
(14)水の含有量が、5~75w/w%である、(1)に記載の外用医薬組成物、
(15)剤形が、液剤、ローション剤又はトニック剤である、(1)~(14)のいずれかに記載の外用医薬組成物、
である。
本発明により、(a)ミノキシジル、(b)クロタミトン、アミノ安息香酸エチル、尿素、セチルピリジニウム及び/又はその塩、並びに、ベンゼトニウム及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種、(c)水を含有ことにより、肌なじみに優れたミノキシジル含有外用医薬組成物を提供することが可能になった。
本発明の外用医薬組成物において用いるミノキシジルは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。また、本発明に用いるミノキシジルの含有量は、外用医薬組成物全体に対して、1~15w/v%が好ましい。本発明における外用医薬組成物において、ミノキシジルの含有量が多くなるにつれ肌なじみの課題も大きくなるため、外用医薬組成物中におけるミノキシジルの濃度が高いほど、本発明を実施する意義が大きい。具体的には、本発明の外用医薬組成物中3w/v%以上がより好ましく、更に好ましくは5w/v%以上であり、上限は15w/v%以下がより好ましく、更に好ましくは10w/v%以下である。
本発明のクロタミトンは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。本発明においてクロタミトンの含有量は、本発明の効果の点から本発明の外用医薬組成物中好ましくは0.01~10w/v%であり、より好ましくは0.1~5w/v%である。
本発明のアミノ安息香酸エチルはベンゾカインと呼ばれることもあり、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。本発明において、アミノ安息香酸エチルの含有量は、本発明の効果の点から本発明の外用医薬組成物中好ましくは0.01~10w/v%であり、より好ましくは0.1~5w/v%である。
本発明の尿素は通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。本発明において尿素の含有量は、本発明の効果の点から本発明の外用医薬組成物中好ましくは0.01~10w/v%であり、より好ましくは0.1~5w/v%である。
本発明のセチルピリジニウム及び/又はその塩としては、例えばセチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウムが挙げられる。これらは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。本発明においてセチルピリジニウム及び/又はその塩の含有量は、本発明の効果の点から本発明の外用医薬組成物中好ましくは0.01~2w/v%であり、より好ましくは0.04~1w/v%である。
本発明のベンゼトニウム及び/又はその塩としては、例えば塩化ベンゼトニウムが挙げられる。これらは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。本発明においてベンゼトニウム及び/又はその塩の含有量は、本発明の効果の点から本発明の外用医薬組成物中好ましくは0.01~5w/v%であり、より好ましくは0.02~0.5w/v%である。
本発明の水の含有量は、本発明の効果の点から本発明の外用医薬組成物中1~75w/w%が好ましく、より好ましくは5~50w/w%であり、更に好ましくは8~30w/w%、最も好ましくは12~30w/w%である。本発明の外用医薬組成物中の水の含有量の測定は、カール・フィッシャー法により行うことができる。
本発明の外用医薬組成物には必要によりpH調整剤を配合することができる。pH調整剤の例としては、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸などの有機酸やリン酸、塩酸、硫酸などの無機酸を挙げることができる。本発明の外用医薬組成物のpHは、5~8に調整することが好ましく、5.5~7.5がさらに好ましく、6~7が最も好ましい。
本発明の外用医薬組成物には必要により低級アルコールを配合することができる。低級アルコールの例としては、炭素数1~5のものが好ましく、例えばエタノールやイソプロパノールなどが好ましく、これらを組み合わせて使用しても良い。本発明の外用医薬組成物中の低級アルコールの含有量は、本発明において特に制限はなく、適宜調製して必要量を決定すればよい。例えば、全組成物中20w/v%以上が好ましく、より好ましくは30w/v%以上であり、更に好ましくは35w/v%以上であり、更に好ましくは50w/v%以上である。上限は80w/v%以下がより好ましく、更に好ましくは70w/v%以下が好ましい。
本発明の外用医薬組成物には必要により多価アルコールを配合することができる。多価アルコールの例としては、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせてもよい。多価アルコールの含有量は、本発明において特に制限はなく、適宜調製して必要量を決定すればよい。例えば、本発明の外用医薬組成物中好ましくは5w/v%以上、より好ましくは10w/v%以上であり、上限はべたつきが少なくなるなどの使用感も考慮すると30w/v%以下が好ましい。
本発明の外用医薬組成物は、上記した各成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要な活性成分や補助成分を加えることができる。本発明の外用医薬組成物に添加、配合することが好ましい薬効成分としては、メントール、ビタミンEアセテート、ヒノキチオール、塩酸ピリドキシン、グリチルレチン酸、塩酸ジフェンヒドラミンから成る群より選ばれた成分が挙げられる。これら添加量は、特に制約はなく、使用感やミノキシジルの安定性又は溶剤系組成等を考慮しながら実験的に定めることができる。
本発明の外用医薬組成物においては、上記した成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、一般の外用剤に用いられる種々の活性成分や補助成分を配合することができる。例えば、賦形剤、育毛成分(6-ベンジルアミノプリン、アデノシン、ペンタデカン酸グリセリド、何首鳥等)、血管拡張剤(塩化カルプロニウム、ニコチン酸ベンジル、センブリ抽出液、オタネニンジンエキス、チクセツニンジンチンキ、トウガラシチンキ等)、抗ヒスタミン剤(塩酸イソチペンジル等)、抗炎症剤(グアイアズレン等)、角質溶解剤(サリチル酸等)、殺菌剤(グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、第4級アンモニウム塩、ピロクトンオラミン等)、保湿剤(ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸等)、各種動植物(イチイ、ボタンピ、カンゾウ、オトギリソウ、附子、ビワ、カワラヨモギ、コンフリー、アシタバ、サフラン、サンシシ、ローズマリー、セージ、モッコウ、セイモッコウ、ホップ、プラセンタ、ノコギリヤシ、パンプキンシード等)の抽出物、ビタミン類(アスコルビン酸、硝酸チアミン、シアノコバラミン、ビオチン等)、抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ピロ亜硫酸ナトリウム、トコフェロール、エデト酸ナトリウム、アスコルビン酸、イソプロピルガレート等)、溶解補助剤(アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、各種植物油、各種動物油、アルキルグリセリルエーテル、炭化水素類等)、代謝賦活剤、ゲル化剤(水溶性高分子等)、粘着剤、香料、清涼化剤(ハッカ油、カンフル等)、染料等の通常使用される成分を配合することができる。
また、本発明の外用医薬組成物は、液状の剤形であることが好ましく、液剤、ローション剤、トニック剤などの適当な外用医薬組成物とすることができる。
本発明の外用医薬組成物の調製は、常法に従い、上記各成分を含有することにより調製される。
かくして得られる本発明の外用医薬組成物は、頭髪用剤、睫毛用剤、眉毛用剤等の皮膚適用製剤等として使用することができる。
以下に、実施例、比較例及び試験例を記載し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら制約されるものではない。なお、実施例及び比較例の水分含量はカール・フィッシャー水分計により測定した。
(実施例1)
ミノキシジル5g、クロタミトン1g、1,3-ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.17の外用医薬組成物を得た。
(実施例2)
ミノキシジル5g、アミノ安息香酸エチル1g、1,3-ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.17の外用医薬組成物を得た。
(実施例3)
ミノキシジル5g、尿素1g、1,3-ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.19の外用医薬組成物を得た。
(実施例4)
ミノキシジル5g、セチルピリジニウム塩化物水和物0.2g、1,3-ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.12の外用医薬組成物を得た。
(実施例5)
ミノキシジル5g、ベンゼトニウム塩化物0.5g、1,3-ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし撹拌溶解してpH6.10の外用医薬組成物を得た。
(比較例1)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし撹拌溶解してpH6.16の外用医薬組成物を得た。
(比較例2)
ミノキシジル5g、パンテノール1g、1,3-ブチレングリコール10g、エタノール60g、リン酸適量、精製水で全量を100mLとし撹拌溶解してpH6.15の外用医薬組成物を得た。
実施例1~5、比較例1~2の処方及び調製後のpHを表1に示す。
(肌なじみ評価)
実施例1~5、比較例1~2の各試験液をマイクロピペット(エッペンドルフ社製)を用いて100μL量り取り、バイオスキンプレート(#40、ビューラックス社製)上に滴下した。滴下30秒後、広がった液の長径と短径を測定し、掛け合わせた値を肌なじみのスコアとした。下記[式1]に従い、肌なじみ改善率を算出した。算出した結果は、表2に示す。
[式1]肌なじみ改善率(%)=(各試験液の肌なじみスコア/比較例1の肌なじみスコア)×100
表2に示した通り、(b)成分を含有していない比較例1の外用医薬組成物に対して、本発明の実施例1~5の外用医薬組成物は肌なじみが改善した。
(実施例6)
ミノキシジル5g、クロタミトン1g、1,3-ブチレングリコール14g、プロピレングリコール15g、精製水12g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.75の外用医薬組成物を得た。
(実施例7)
ミノキシジル5g、アミノ安息香酸エチル1g、1,3-ブチレングリコール14g、プロピレングリコール15g、精製水12g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.76の外用医薬組成物を得た。
(実施例8)
ミノキシジル5g、尿素1g、1,3-ブチレングリコール14g、プロピレングリコール15g、精製水12g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.77の外用医薬組成物を得た。
(実施例9)
ミノキシジル5g、セチルピリジニウム塩化物水和物0.2g、1,3-ブチレングリコール14g、プロピレングリコール15g、精製水12g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.70の外用医薬組成物を得た。
(実施例10)
ミノキシジル5g、ベンゼトニウム塩化物0.5g、1,3-ブチレングリコール14g、プロピレングリコール15g、精製水12g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.67の外用医薬組成物を得た。
(比較例3)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール14g、プロピレングリコール15g、精製水12g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.77の外用医薬組成物を得た。
(比較例4)
ミノキシジル5g、パンテノール1g、1,3-ブチレングリコール14g、プロピレングリコール15g、精製水12g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.75の外用医薬組成物を得た。
実施例6~10、比較例3~4の処方及び調製後のpHを表3に示す。
(肌なじみ評価)
実施例6~10、比較例3~4の各試験液をマイクロピペット(エッペンドルフ社製)を用いて100μL量り取り、バイオスキンプレート(#40、ビューラックス社製)上に滴下した。滴下30秒後、広がった液の長径と短径を測定し、掛け合わせた値を肌なじみのスコアとした。下記[式2]に従い、肌なじみ改善率を算出した。算出した結果は、表4に示す。
[式2]肌なじみ改善率(%)=(各試験液の肌なじみスコア/比較例3の肌なじみスコア)×100
表4に示した通り、(b)成分を含有していない比較例3の外用医薬組成物に対して、本発明の実施例6~10の外用医薬組成物は肌なじみが改善した。
(実施例11)
ミノキシジル5g、クロタミトン1g、1,3-ブチレングリコール1g、グリセリン12g、エタノール55g、乳酸適量、クエン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.93の外用医薬組成物を得た。
(実施例12)
ミノキシジル5g、アミノ安息香酸エチル1g、1,3-ブチレングリコール1g、グリセリン12g、エタノール55g、乳酸適量、クエン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.93の外用医薬組成物を得た。
(実施例13)
ミノキシジル5g、尿素1g、1,3-ブチレングリコール1g、グリセリン12g、エタノール55g、乳酸適量、クエン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.94の外用医薬組成物を得た。
(実施例14)
ミノキシジル5g、セチルピリジニウム塩化物水和物0.2g、1,3-ブチレングリコール1g、グリセリン12g、エタノール55g、乳酸適量、クエン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.86の外用医薬組成物を得た。
(実施例15)
ミノキシジル5g、ベンゼトニウム塩化物0.5g、1,3-ブチレングリコール1g、グリセリン12g、エタノール55g、乳酸適量、クエン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.85の外用医薬組成物を得た。
(比較例5)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール1g、グリセリン12g、エタノール55g、乳酸適量、クエン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.90の外用医薬組成物を得た。
(比較例6)
ミノキシジル5g、パンテノール1g、1,3-ブチレングリコール1g、グリセリン12g、エタノール55g、乳酸適量、クエン酸適量、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.91の外用医薬組成物を得た。
実施例11~15、比較例5~6の処方及び調製後のpHを表5に示す。
(肌なじみ評価)
実施例11~15、比較例5~6の各試験液をマイクロピペット(エッペンドルフ社製)を用いて100μL量り取り、バイオスキンプレート(#40、ビューラックス社製)上に滴下した。滴下30秒後、広がった液の長径と短径を測定し、掛け合わせた値を肌なじみのスコアとした。下記[式3]に従い、肌なじみ改善率を算出した。算出した結果は、表6に示す。
[式3]肌なじみ改善率(%)=(各試験液の肌なじみスコア/比較例5の肌なじみスコア)×100
表6に示した通り、(b)成分を含有していない比較例5の外用医薬組成物に対して、本発明の実施例11~15の外用医薬組成物は肌なじみが改善した。
(実施例16)
ミノキシジル5g、クロタミトン1g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水17g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.08の外用医薬組成物を得た。
(実施例17)
ミノキシジル5g、アミノ安息香酸エチル1g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水17g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.09の外用医薬組成物を得た。
(実施例18)
ミノキシジル5g、尿素1g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水17g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.09の外用医薬組成物を得た。
(実施例19)
ミノキシジル5g、セチルピリジニウム塩化物水和物0.2g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水17g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.04の外用医薬組成物を得た。
(実施例20)
ミノキシジル5g、ベンゼトニウム塩化物0.5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水17g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし撹拌溶解してpH6.02の外用医薬組成物を得た。
(比較例7)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水17g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし撹拌溶解してpH6.05の外用医薬組成物を得た。
(比較例8)
ミノキシジル5g、パンテノール1g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水17g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし撹拌溶解してpH6.08の外用医薬組成物を得た。
実施例16~20、比較例7~8の処方及び調製後のpHを表7に示す。
(肌なじみ評価)
実施例16~20、比較例7~8の各試験液をマイクロピペット(エッペンドルフ社製)を用いて100μL量り取り、バイオスキンプレート(#40、ビューラックス社製)上に滴下した。滴下30秒後、広がった液の長径と短径を測定し、掛け合わせた値を肌なじみのスコアとした。下記[式4]に従い、肌なじみ改善率を算出した。算出した結果は、表8に示す。
[式4]肌なじみ改善率(%)=(各試験液の肌なじみスコア/比較例7の肌なじみスコア)×100
表8に示した通り、(b)成分を含有していない比較例7の外用医薬組成物に対して、本発明の実施例16~20の外用医薬組成物は肌なじみが改善した。
また、別の発明の外用組成物として、例えばミノキシジル0.1~10w/v%、活性
成分や補助成分としてメントール0.1~5w/v%、ビタミンEアセテート0.001
~1w/v%、塩酸ピリドキシン0.001~1w/v%、ヒノキチオール0.001~
1w/v%、グリチルレチン酸0.001~1w/v%、塩酸ジフェンヒドラミン0.0
01~1w/v%、パントテニールエチルエーテル又はパンテノール0.1~5w/v%、1,3-ブチレングリコール2~30w/v%、グリセリン1~30w/v%、エタノール20~80w/v%、抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ジブチルヒドロキシアニソール、ピロ硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、又は没食子酸ピロピル)0.001~1w/v%、リン酸適量、グリシン0.00001~1w/v%、L-アルギニン0.00001~1w/v%、アスコルビン酸0.000001~1w/v%を配合し、残量を水で調製したものが挙げられる。これら活性成分や補助成分は使用感やミノキシジルの安定性あるいは溶剤系組成等を考慮し適宜配合することができる。この外用組成物の処方例を表9に示す。
また、別の発明の外用組成物として、例えばミノキシジル0.1~10w/v%、活性
成分や補助成分としてメントール0.1~5w/v%、ビタミンEアセテート0.001
~1w/v%、塩酸ピリドキシン0.001~1w/v%、ヒノキチオール0.001~
1w/v%、グリチルレチン酸0.001~1w/v%、塩酸ジフェンヒドラミン0.0
01~1w/v%、パントテニールエチルエーテル又はパンテノール0.1~5w/v%、クロタミトン1~5w/v%、アミノ安息香酸エチル0.5~5w/v%、尿素1~5w/v%、セチリピリジニウム及び/又はその塩0.04~0.2w/v%、ベンゼトニウム及び/又はその塩0.05~0.5w/v%、1,3-ブチレングリコール2~30w/v%、グリセリン1~30w/v%、エタノール20~70w/v%、抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ジブチルヒドロキシアニソール、ピロ硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、又は没食子酸ピロピル)0.001~1w/v%、リン酸適量、グリシン0.00001~1w/v%、L-アルギニン0.00001~1w/v%、アスコルビン酸0.000001~1w/v%を配合し、残量を水で調製したものが挙げられる。これら活性成分や補助成分は使用感やミノキシジルの安定性あるいは溶剤系組成等を考慮し適宜配合することができる。この外用組成物の処方例を表10に示す。

Claims (10)

  1. (a)ミノキシジル、(b)アミノ安息香酸エチル、及びクロタミトンからなる群から選ばれる少なくとも1種、(c)水、(d)低級アルコール、並びに(e)多価アルコールを含有することを特徴とする外用医薬組成物。
  2. 成分(b)がアミノ安息香酸エチルである、請求項1に記載の外用医薬組成物。
  3. 成分(b)がクロタミトンである、請求項1に記載の外用医薬組成物。
  4. (a)ミノキシジルの含有量が、3~15w/v%である、請求項1に記載の外用医薬組成物。
  5. さらにpH調整剤を含有する、請求項1~のいずれかに記載の外用医薬組成物。
  6. 低級アルコールが炭素数1~5の低級アルコールである、請求項に記載の外用医薬組成物。
  7. 多価アルコールが、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項に記載の外用医薬組成物。
  8. pH調整剤が、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、リン酸、塩酸、及び硫酸からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項に記載の外用医薬組成物。
  9. 水の含有量が、5~75w/w%である、請求項1に記載の外用医薬組成物。
  10. 剤形が、液剤、ローション剤又はトニック剤である、請求項1~のいずれかに記載の外用医薬組成物。
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