[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP7557839B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7557839B2
JP7557839B2 JP2021174111A JP2021174111A JP7557839B2 JP 7557839 B2 JP7557839 B2 JP 7557839B2 JP 2021174111 A JP2021174111 A JP 2021174111A JP 2021174111 A JP2021174111 A JP 2021174111A JP 7557839 B2 JP7557839 B2 JP 7557839B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
image data
block
blocks
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021174111A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023063970A5 (ja
JP2023063970A (ja
Inventor
一義 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tritek Co Ltd
Original Assignee
Tritek Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tritek Co Ltd filed Critical Tritek Co Ltd
Priority to JP2021174111A priority Critical patent/JP7557839B2/ja
Publication of JP2023063970A publication Critical patent/JP2023063970A/ja
Publication of JP2023063970A5 publication Critical patent/JP2023063970A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7557839B2 publication Critical patent/JP7557839B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は被記録媒体に対して画像を記録する記録装置に関するものである。
従来、被記録媒体に対して直接画像を記録する画像記録装置として、インクを吐出するノズルが所定の方向に複数配列されたノズル列を有するインクジェットヘッドを走査させながら被記録媒体に対してインクを吐出して画像の記録を実施するインクジェット記録装置が知られている。近年、インクジェット記録装置の画像記録の記録精度の向上に関する技術が種々提案されている。
特開2010-204421号公報 特開2021-21782号公報
例えば、特許文献1には、基板に対する描画装置において、ベクターデータからラスターデータに変換した回路パターンを描画するための描画データを複数のメッシュ領域に分割し、基板に設けられたアライメントマークの位置に基づいてメッシュ領域を基板の形状に応じて再配置することで、基板のそり、ゆがみや、前工程での処理に伴う歪などの変形に応じた描画データを簡易に生成することのできる描画装置が提案されている。
また、特許文献2には、基板に対する描画装置において、ステージ上の基準位置からの基板の周方向のずれである複数の区分傾斜角に応じた画像のランレングスデータを、複数の初期描画データとして予め記憶し、基板のステージ上での実際の傾斜角に応じて初期描画データの一つを選択し、選択した初期描画データに対してマトリクス状に配置された複数の描画ブロックを設定し、実際の傾斜角と区分傾斜角との差に応じて描画ブロックを移動させることで、迅速に描画データを生成し、ステージ上に傾いて載置された基板に対して、迅速かつ精度よく描画を行う描画装置が提案されている。
ところで、インクジェット記録装置は、インクジェットヘッド、被記録媒体を載置するテーブル、インクジェットヘッド等を搭載するキャリッジ、キャリッジやテーブルを駆動させる各種駆動ユニットなど、様々な部材により構成される。そのため、インクジェット記録装置を構成する部材自体の製造精度の不良や、各部材の組付精度の不良や、これらに限られない複合的な要因に基づく機械精度誤差によって、インクジェットヘッドから吐出されたインク滴が、被記録媒体表面において、画像データの意図した位置に着弾しないという着弾精度不良が発生しうることで、記録品質の劣化が発生しうる。
また、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)等の複数種類のインクを吐出させる場合や、印刷可能幅を広げる場合等において、インクジェット記録装置には、複数のインクジェットヘッドがキャリッジに搭載されることがある。このようなインクジェット記録装置の場合、複数のインクジェットヘッド各々に対して個別に上記の機械精度誤差の影響が生じうる。かかる影響により、複数のインクジェットヘッドの各々において異なる態様の着弾精度不良が発生しうる。これにより、複数のインクジェットヘッドのうち一つのインクジェットヘッドから吐出されるインク滴の着弾位置と、他の一つのインクジェットヘッドから吐出されるインク滴の着弾位置とが、画像データの意図した位置と異なる位置に着弾してしまう現象や、インクジェットヘッドによるスキャン各々により形成されるバンドの位置ズレに伴うスジ等の現象が発生し、記録品質の劣化につながり得る。
かかる機械精度誤差を、高精度な部材の選定や、組付精度の向上等の方法により解決するのでは、部品価格の上昇や組立作業工数の増大を招来し、インクジェット記録装置の製造コスト増大につながる。
さらに、上記の機械精度誤差は、インクジェット記録装置自体の画像記録精度の不良として、被記録媒体の歪みや載置状態にかかわらず発生するものであるから、特許文献1や特許文献2に開示される、被記録媒体自体のそり歪み等の形状の誤差や、ステージ上における載置の傾きに応じた描画データの補正では解決できない場合もあり、また、機械精度誤差は、これらの文献に開示される方法により生成された描画データを用いた記録の精度の低下をも生じさせ得る。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、上記の問題を解決し、機械精度誤差等による複数のインクジェットヘッドの着弾精度不良を確実に補正し、高度の画像記録精度を実現することが可能な記録装置を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の発明者は、鋭意工夫の結果、以下の構成を見出した。
すなわち、本発明においては、
被記録媒体に対して記録剤を吐出するための複数のノズルが所定の方向に配列されたノズル列を有する複数の記録ヘッドと、
前記被記録媒体に対して画像データに応じた記録を行うために、前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとを相対的に移動させる移動手段と、
前記移動手段による前記移動における、前記被記録媒体の複数の位置に対応した複数の前記記録ヘッドの1つによる記録位置と、他の前記記録ヘッドによる記録位置とのズレに係る情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記情報に応じて前記画像データを補正する補正手段と、
を有し、
前記補正手段は、前記画像データを、前記被記録媒体の前記複数の位置の各々に対応する複数のブロックに分割し、前記複数のブロックの各々を、前記複数の位置各々のズレに応じた移動量移動させることにより前記画像データを補正する、記録装置である。
また、前記補正手段は、前記複数のブロックの各々を、前記複数の位置各々のズレの方向と逆の方向に移動させることにより前記画像データを補正する。
また、前記取得手段は、複数の前記記録ヘッドの1つから吐出された前記記録剤により記録された基準マークと、他の前記記録ヘッドの1つから吐出された前記記録剤により記録された被測定マークとの位置関係に応じて前記情報を取得する。
また、前記基準マーク及び前記被測定マークは、前記記録ヘッドの前記複数のノズルの中の一部のノズルを用いて記録される。
また、前記移動手段は、前記複数のノズルに応じた記録幅で画像を記録するために前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとを前記所定の方向と交差する第1の方向に相対的に移動させ、記録終了後に前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとを前記第1の方向と略直交する第2の方向に相対的に移動させる。
また、前記複数の位置は、前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとの前記第1の方向への相対移動により前記記録幅で記録される記録領域内に設けられており、前記補正手段は前記情報に応じて前記記録領域に対応した前記画像データを補正する。
また、前記複数の位置は、前記記録領域内に、前記第1の方向及び第2の方向に関して複数設けられている。
また、前記補正手段は、前記情報を格納するための格納手段を備える。
また、前記格納手段は前記記録装置の温度別の前記情報を複数格納し、前記補正手段は、前記格納手段に格納された複数の前記情報から、前記記録装置の温度に応じた前記情報を選択し、選択された前記情報に応じて前記ブロックを移動させる。
また、前記格納手段に格納された温度別の前記情報を2個以上用いて、前記格納手段に格納されていない温度に応じた前記情報を、さらに算出する。
また、前記補正手段において、前記ブロックを移動させた時に、隣接する前記ブロックとの間で画素が重なる領域が発生するときは、前記重なる領域の画像データを論理和処理する。
また、前記補正手段において、前記ブロックの移動量があらかじめ規定された規定量超となる場合は、前記ブロックをさらに分割する。
また、前記規定量が1画素である。
本発明によれば、上記の構成とすることで、上記課題を解決し、機械精度誤差等による複数のインクジェットヘッドの着弾精度不良を補正した、高度の画像記録精度を実現した記録装置を提供することができた。
本実施形態において使用されるインクジェット記録装置の構成例を示す概要図である。 複数のインクジェットヘッドを搭載したキャリッジのX方向への理想的な移動軌道と実際の移動軌道例とを示す模式図である。 色レジズレの状況を示した模式図である。 拡大縮小を実施した際に発生する現象例を示す模式図である。 ブロック補正処理の一例を説明する模式図である。 市松模様の画像データを拡大のためにX方向上流から下流へ1画素移動させた例を示す模式図である。 図6の画像を印刷した際の拡大部分における拡大前後のインクドットの形成状況を示す模式図である。 市松模様の画像データを縮小のためにX方向下流から上流へ1画素移動させた例を示す模式図である。 図8の画像を印刷した際の拡大部分における拡大前後のインクドットの形成状況を示す模式図である。 1画素超の移動が必要となるブロックをさらに分割して移動させた状況を示す模式図である。 本実施形態において色レジズレに係る情報を取得するために用いられるテストパターン画像の全体像を示す模式図である。 テストパターンブロックに配置される基準マークと被測定マークの例を示す模式図である。 テストパターン画像を構成するテストパターンブロックの例を示す模式図である。 カメラを用いた基準マークと被測定マークの読み取り状況を示した模式図である。 補正値に応じた画像データの変形例を示す模式図である。 1バンド分の色レジズレブロック補正データの一例である。 色レジズレ情報を取得するまでの工程を説明したフローチャートである。 ブロック補正のフローを説明する模式図である。 インクジェット記録装置の温度状況に応じた色レジズレブロック補正データの切り替えとブロック補正処理について説明する概念図である。
以下、図を適宜参照し、本発明にかかる実施形態を説明する。
図1は、本実施形態において使用されるインクジェット記録装置の構成例を示す概要図である。
キャリッジ2には複数のノズルがノズル列方向に並び、ノズル列方向に1バンド分の記録幅を有する複数のインクジェットヘッド1、これを制御する制御基板3、インクジェットヘッド1にインクを供給するサブタンク4、被記録媒体7などを撮像するカメラ5とカメラ用照明6などが搭載されていて、X軸駆動ユニット8の駆動により、紙面左右方向(X方向)に移動する。
カラー画像を記録するインクジェット記録装置には、通常は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色分のインクを吐出するためのインクジェットヘッド1が搭載される。また、必要に応じて、要求される画像形成に必要とされるホワイト(W)、クリア(CL)等の特色インクを吐出するためのインクジェットヘッドをさらに搭載することもできるし、必要としない色に対応するインクジェットヘッド1は省略することもできる。さらに、インクジェットヘッド1としては、1個のインクジェットヘッド1で1色のインクを吐出できるものを用いてもよく、1個のインクジェットヘッド1で2色以上の異なる種類のインクを吐出できるもの(多色インク対応ヘッド)を用いることも可能である。本実施形態にかかるインクジェット記録装置には、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色分のインクに対応した4個のインクジェットヘッド1が搭載された例を用いている。
複数のインクジェットヘッド1各々に対応するサブタンク4には、下方のインクジェットヘッド1に供給するためのインクが設定された所定の液量供給されている。図示されていない液面センサーの信号によりポンプ各々を作動させ、複数のインクジェットヘッド1各々に対応するメインタンクからサブタンク4各々にインクを供給することで、サブタンク4内各々のインクが設定した液量になるようほぼ一定の液面を保持している。
また、サブタンク4各々内の気体部分は、インクジェットヘッド1のノズルからインクが漏出することなく安定して吐出動作できるよう、負圧ポンプにより負圧となるよう制御されている。図示されていない負圧センサーの測定値を負圧ポンプにフィードバックすることで常に一定の負圧値がサブタンク4内各々の気体部分に印加される。またポンプから、1気圧以上の気体を、サブタンク4内各々に印加し正圧にすることでインクを強制的に排出することもできる。
制御パソコン12はインターフェースボード13を介しキャリッジ2に搭載される制御基板3に接続されており、制御パソコン12から印刷データや印刷条件を設定することができる。また、制御パソコン12には、後述の色レジズレブロック補正データなど必要な情報を各種格納することができるメモリ等の格納手段51が搭載されている。また、制御パソコン12は、CPUの動作等により実現される選択手段55を有しており、例えば格納手段51に格納された複数の後述の色レジズレブロック補正データから、適宜のものを選択することができる。
被記録媒体7は、インクジェットヘッド1のノズル面と被記録媒体7の表面との間に所定の距離(1mmから3mm程度が好ましいがこれに限られるものではない)を空けてテーブル14に吸着されて載置される。テーブル14はY軸駆動ユニット15の駆動により、上記のX方向と略直交する方向である図1の紙面手前、奥方向(Y方向)に移動させることができる。また、X軸駆動ユニット8を支えるための図示されていない門型架台やY軸駆動ユニット15などは全て、頑丈で平面精度が高いベース板16の上に固定されている。
Y軸駆動ユニット15の駆動によりテーブル14をY方向に所定距離移動させ、テーブル14のY方向の位置を固定した状態で、X軸駆動ユニット8の駆動により、インクジェットヘッド1をX方向に移動させながらインクジェットヘッド1のノズルから被記録媒体7に対してインクを吐出することで1のスキャンを行い、1バンド分の画像を記録する。さらに、Y軸駆動ユニット15の駆動によりテーブル14をY方向に所定距離移動させ、テーブル14のY方向の位置を固定した状態で、X軸駆動ユニット8の駆動により、インクジェットヘッド1をX方向に移動させながらインクジェットヘッド1のノズルから被記録媒体7に対してインクを吐出することで、更なる1のスキャンを行い、更なる1バンド分の画像を記録する。
そして、かかるテーブル14のY方向への移動と、インクジェットヘッド1のX方向への移動によるスキャンとを交互に繰り返すことをもって、テーブル14の全面に亘り載置される被記録媒体7の表面に対して、そのX方向とY方向との全面に印刷することができる。
X軸駆動ユニット8やY軸駆動ユニット15には、リニアモーターやボールネジ等の直動可能な駆動手段が適用され、さらに、その直線軸上における機械的な位置を検出するための位置検出手段が適用される。本実施形態において、かかる位置検出手段には種々のものを適用しうるが、例えばリニアエンコーダが使用されうる。
リニアエンコーダとは、直線方向の位置を検出し、位置情報として出力する装置のことであり、直線エンコーダ、位置決めエンコーダ、リニアスケールとも呼称される。リニアエンコーダは、通常、物差しとなるスケール(目盛)と、位置情報を検出するヘッド(検出器)とにより構成される。また、リニアエンコーダには、目盛の検出に光の反射を用いる光学式と、磁気を用いる磁気式があり、さらに、絶対的な位置の測定を行うアブソリュート式と、相対的な位置の測定を行うインクリメント式とがある。本実施形態においては、位置検出手段がリニアエンコーダであるか否かについて、さらにリニアエンコーダが適用される場合においても、光学式、磁気式、その他の手段であるかについて、またアブソリュート式、インクリメント式、その他の手段であるかについては、いずれも制限はなく、各々適宜の方式を採用しうる。
温度センサー19はインクジェット記録装置内部の温度を測定して、図示しないケーブルを介して制御パソコン12に測定した温度データを転送することができる。図1に例示されるインクジェット記録装置においては温度センサー19が1か所配置される例が示されるが、温度センサー19を複数設置し、複数個所の温度を測定してもよい。
図2は、複数のインクジェットヘッドを搭載したキャリッジのX方向への理想的な移動軌道と実際の移動軌道例とを示す模式図である。複数のインクジェットヘッド1(図2の例では、左からブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色分のインクに対応した4個のインクジェットヘッド1が搭載されている。)が搭載されたキャリッジ2は、X軸駆動ユニット8の駆動により、X方向へ移動する。ここで、インク滴の被記録媒体7表面への印刷を、高精度な着弾精度で実施するために、キャリッジ2は、本来は点線20で示される理想的な直線上を移動する必要がある。しかし、実際には、キャリッジ2の移動には、機械精度誤差の影響を受け、例えば太線21に示されるように蛇行した移動軌道によって移動してしまう移動精度不良が発生しうる。この移動精度不良としては、プラスマイナス数十μm程度発生することも想定される。
かかる機械精度誤差により、インクジェットヘッド1から吐出されたインク滴が、被記録媒体7表面において意図した位置に着弾しないという着弾精度不良が発生し、記録品質の劣化が発生しうる。特にインクジェット記録装置が大型になり、記録すべき画像が数メートル幅など大型化するほど、高度な機械的精度を実現することが難しくなり、記録品質の劣化がより発生しやすくなる。
キャリッジ2に複数のインクジェットヘッド1が搭載されている場合、インクジェットヘッド1各々から吐出されるインク滴各々が、意図する位置に着弾しないという、ヘッド間における着弾位置ズレ(色レジズレ)という現象も生じうる。すなわち、図2の例であれば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクに対応するインクジェットヘッド1各々で、設定された同じ位置にインクが着弾するよう指令を出した場合において、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)全てのインク滴がすべて被記録媒体7表面の同じ位置に着弾するという色レジ精度が要求される。しかし、機械精度誤差により色レジズレが発生した場合、ある位置では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の一部または全部の着弾位置が設定した位置からずれるというように、色間の重ね具合のズレが発生しうる。
図3は、色レジズレの状況を示した模式図である。キャリッジ2に搭載された複数のインクジェットヘッド1のうちブラック(K)に対応したインクジェットヘッド1とシアン(C)に対応したインクジェットヘッド1により格子状の画像を記録した場合の例であり、ブラック(K)に対応したインクジェットヘッド1により記録した格子を実線、シアン(C)に対応したインクジェットヘッド1により記録した格子を破線とする。理想的には図3(a)に示されるように実線の格子と破線の格子とが重なって記録される必要がある。しかし機械精度誤差により色レジズレが発生した場合、図3(b)に示すように、実線の格子と破線の格子とが、XY方向に平行関係でずれる現象や、図3(c)に示すように、実線の格子と破線の格子とが回転方向にずれる現象が発生しうる。図2に示すようにキャリッジ2が機械精度誤差により蛇行しながらX方向に移動する場合、ある地点では図3(a)の状態、ある地点では図3(b)の状態、ある地点では図3(c)の状態というように複数の現象が同時に発生しうる。かかる色レジズレは、画像の記録品質に著しい劣化を生じせしめる。例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインク滴を重ねた際に色レジズレが発生することで、記録された画像の色調が画像データの意図するものと乖離する現象が生じうる。また、被記録媒体7に対して複数回のスキャンで隣り合うバンド状の画像を順次隣接させることで、画像記録を実施する場合、各バンドが重なりすぎたり離れすぎたりする現象が生じうる。これにより、各スキャンにより記録された画像の境目に、黒スジや白スジ等のバンドスジの現象が生じうる。
色レジズレの発生の原因となりうる機械精度誤差には種々のものが想定される。また、機械精度誤差は、インクジェット記録装置を構成する部品各々の製造精度や組立精度等の影響を受けて発生しうる。この中でも、X軸に関連する機械精度誤差並び及びキャリッジに関連する機械精度誤差が主因となりうる。
X軸に関連する機械精度誤差としては、インクジェットヘッド1、キャリッジ2、X軸駆動ユニット8、門型架台等各々の組付け精度、X軸駆動ユニット8自体の直動精度や組立精度等による影響が想定される。さらに、X軸駆動ユニット8を構成する上記のリニアエンコーダ自体の絶対位置精度の誤差やリニアエンコーダのX軸駆動ユニット8への張り付け精度の影響を受けることで発生する、制御パソコン12により指示した移動量とX軸駆動ユニット8の移動量との誤差による影響も想定される。
また、キャリッジに関連する機械精度誤差としては、インクジェットヘッド1各々のキャリッジ2への取付精度の誤差、キャリッジ2の製造精度の誤差等が想定される。
しかし、機械精度誤差の改善のためにより高精度な部品の選定の実施や、組立精度向上のための精度出しの実施等の機械精度自体の改善手段によっては、部品価格の上昇や組立作業工数の増大を招来してしまう。
そこで、本実施形態においては、複数のインクジェットヘッド1のうち、一つのインクジェットヘッド1から吐出されるインク滴を基準インク滴として、当該基準インク滴の着弾位置を基準とし、他のインクジェットヘッド1から吐出されるインク滴の位置と、基準インク滴の着弾位置とのズレである色レジズレに係る情報を取得する。そして、取得された相対的な色レジズレ係る情報に応じて、画像記録に用いる画像データを、後述するブロック補正処理を実施することにより変形させる。これにより、機械精度誤差に応じたインクの着弾位置の調整を、複数のインクジェットヘッド1各々において実施し、もって色レジズレによる記録品質の劣化を相対的に改善し、高度の色レジ精度を実現している。以下、本実施形態における補正処理について詳述する。
まず、本実施形態の説明の前提として、画像データのブロック分割とブロック移動からなるブロック補正処理について説明する。
前提として、ブロック補正処理を用いる趣旨を説明する。機械精度誤差の補正のために、単純に印刷画像データを変形させるという手法をとる場合、画像処理の性質上、印刷画像データの拡大縮小の要素があることから、縮小で1画素線が消滅する現象や、拡大で1画素線が2画素線になるという現象が発生しうる。図4は、拡大縮小を実施した際に発生する現象例を示す模式図である。図4に示されるように、縮小で1画素線が消滅する現象や、拡大で1画素線が2画素線になるという現象が発生しうる。これらの現象は拡大縮小に際して必ず発生するものではなく、拡大縮小の倍率により一定の確率で発生しうる。例えば、1000×1000画素の画像データにおいて99%に縮小すると100画素に1画素、合計10画素分の画像を削除する必要があり、この時、図4(a)のように1画素線が消滅する可能性が発生する。また101%に拡大すると100画素に1画素、合計10画素分の画像を増やす必要があり通常は隣の画素の繰返しになるので、図4(b)のように1画素線が2画素線になる可能性が発生する。かかる現象が発生することで、本来印刷を実施すべき部分に印刷されない現象や、印刷するべきでない位置に印刷が実施される現象が発生する。そこで、印刷画像データをブロックに分割し、ブロックを機械精度誤差に応じて移動させるという手法をとることで、印刷画像データの拡大縮小にかかる上記の問題を回避して画像の変形を実現できる。
図5は、ブロック補正処理の一例を説明する模式図である。図5においては、説明の便宜のため、100画素×100画素の画像データ44を50×50画素の4つのブロック47に分割し、右下(X方向及びY方向の最下流)のブロック47を移動させる簡略化した例を用いている。各々のブロック47には、ブロック47の基準原点として代表点76が指定されている。代表点76は各ブロック47の左上、中央、左下、その他の位置など、所定の位置に一つ指定されていればよいが、本例では、ブロック47各々の左上(X方向、Y方向の最上流)に指定している。ブロック47各々の移動は、ブロック47各々の代表点76の移動量を設定し、代表点76各々の移動に応じてブロック47各々全体を移動させることで行う。
図5(a)は4つのブロックが各々移動なく隣接して配置されているブロック補正処理実施前の状態を示す。図5(b)では、右下のブロック47をX方向下流の拡大方向に1画素移動させている。これにより、画像データ全体としては101×100画素の画像データに変形したことと等価の画像データ変形を実現したことになる。また、図5(c)では、右下のブロック47をX方向下流の拡大方向に1画素移動させ、Y方向上流の縮小方向に1画素移動させている。これにより、画像データ全体としては、図4(b)と同様に101×100画素の画像データに変形したことと等価の画像データ変形を実現したことになる。左上のブロック47を基準に考えると、右上、左下、右下の3つのブロック47が上下左右1画素ずつ移動することができる。
ここで、本実施形態においてブロック補正処理を実施するにあたっては、ブロック47各々の移動量を1画素以内に納めることで、ブロック補正処理により発生する印刷画質の劣化を回避することができる。以下、この点について説明する。
まず、ブロック補正処理において、ブロック47を1画素拡大方向に移動した際に、当該ブロック47と隣接する他のブロック47との間隔が1画素分離れることになる。
図6は市松模様の画像データを拡大のためにX方向上流から下流へ1画素移動させた例を示す模式図である。この例では、X方向上流から下流へ1画素移動させたことで、横方向(X方向)の長さが16画素から17画素に増えて拡大されている。
図7は、図6の画像を印刷した際の拡大部分における拡大前後のインクドットの形成状況を示す模式図である。なお、図7では画像データの解像度が2880dpiである例を用いる。インクドット48とインクドット49とが拡大方向に相対的に1画素移動する場合、2880dpiの画像データであるとすると画像データの1画素の間隔は約8.8μmであり、拡大方向に1画素分移動するとその間隔は2倍の17.6μmとなる。この時、印刷後の1画素のインク滴サイズは被記録媒体上でぬれ広がり、インクドット48とインクドット49は各々直径50μm程度となる。よって、画像データの隣接する画素を1画素拡大方向に移動させた結果、インクドット48とインクドット49が拡大方向に8.8μm移動したとしても、インクドット48とインクドット49とはなお重なり合っており、白スジが発生することは無い。
また、ブロック47を1画素縮小方向に移動した際に、当該ブロック47と隣接する他のブロック47とが、1画素分重なりあうことになる。
図8は、市松模様の画像データを縮小のためにX方向下流から上流へ1画素移動させた例を示す模式図である。この例では、X方向下流から上流へ1画素移動させたことで、横方向(X方向)の長さが16画素から15画素に減って縮小されている。縮小方向に移動させたことで、縮小部分のラインが重なることになる。本実施形態において、画像データが市松模様である場合は、重なった部分の画像データを論理和処理するので濃度100%のベタ画像になる。
図9は、図8の画像を印刷した際の拡大部分における拡大前後のインクドットの形成状況を示す模式図である。なお、図9でも画像データの解像度が2880dpiである例を用いる。上記の通り、2880dpiの画像データであるとすると画像データの1画素の間隔は約8.8μmである。そして縮小方向に1画素分移動するとその間隔は約0μmとなる。そして、印刷後の1画素のインク滴サイズは被記録媒体上でぬれ広がり、直径50μm程度となる。このように、インクドット48とインクドット49は縮小前も縮小後も各々重なり合っていることには変わりなく、印刷物全体としては、記録品質にほとんど影響なく、黒スジのような現象は発生しない。
このように、ブロック補正処理において、ブロック47の移動量を1画素以内に納めることで、ブロック補正による印刷画質の劣化を回避することができる。ブロック47の移動量を1画素以内に納めるためには種々の方法が想定される。例えば、所定の大きさのブロック47を設定した場合において、色レジズレを補正するために、1画素超移動させなければならないブロック47が存在する場合には、全てのブロック47の大きさを所定の大きさよりも小さくなるように再設定することで、再設定されたブロック47各々の移動量を1画素以内に納めることが可能となる。また、移動させる処理を実施する必要のある再設定ブロック47の数を最小とし、ブロック47の全体的な移動量を最小限にすることで、処理速度向上を図るという観点からは、再設定されるブロック47の大きさは、その移動量が1画素以内となる最大の大きさとすることもできる。
また、ブロック補正処理において、図10に示すように、1画素超の移動が必要となるブロック47のみをさらに分割することも可能である。図10は、1画素超の移動が必要となるブロックをさらに分割して移動させた状況を示す模式図である。図10の例では、所定の大きさのブロック47を設定した場合において、色レジズレを補正するために、1画素超移動させなければならないブロック47のみをさらに分割し、分割した小ブロック60と小ブロック61各々を1画素ずつ移動させている。この方法によって、本来2画素移動させる必要のあるブロック47を、移動させる小ブロックの移動量を1画素以内に納めながら、ブロック47を1画素超移動させたと同等の移動をさせることができる。
以上が、本実施形態の前提となるブロック補正処理の概要となる。
次に、上記の色レジズレに係る情報を取得する方法について説明する。
まず、色レジズレとは何を示すかについて改めて詳述する。例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のインクを吐出するインクジェット記録装置の場合、上記の通り、これら4色のインクに対応するインクジェットヘッド1から吐出されるインク滴各々が、被記録媒体7表面において常に重なるように着弾できる水準の着弾位置精度による色レジ精度の実現が必要となる。重なるように記録することが出来ない場合、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のインク滴を画像データが意図する通りに着弾させることが出来ないということになり、画像データが意図する色味からの変動やバンドスジ等の記録品質の劣化が生じうる。例えば、600×600dpiの解像度による画像記録であれば、1画素あたりの間隔は25.4mm/600=42μmとなるところ、色レジズレの量は1画素(42μm)以内とすることが好ましく、さらに好ましくは0.5画素(21μm)以内となる。ところが、図2で説明した通り、各種機械精度誤差の影響により、キャリッジ2に搭載される複数のインクジェットヘッド1により要求される色レジ精度が実現できず色レジズレが発生する場合がある。
かかる色レジズレの対策としては、インクジェットヘッド1各々の適切な制御や調整が基本となる。しかし、インクジェット記録装置においては、上記の通りインクジェット記録装置を構成する部品各々の製造精度や組立精度等の影響を受けて機械精度誤差が発生しうることから、インクジェットヘッド1各々の適切な制御や調整では防ぎきれない色レジズレが発生しうる。そこで、かかる機械精度誤差による色レジズレをブロック補正処理により改善する前提として、実際の色レジズレに係る情報を取得する必要がある。以下、色レジズレに係る情報を取得する方法について説明する。
まず、本実施形態においては、複数のインクジェットヘッド1のうち、一つのインクジェットヘッド1から吐出されるインク滴を基準インク滴とする。そして、当該基準インク滴の着弾位置を基準とし、他のインクジェットヘッド1から吐出される被測定インク滴の位置と、基準インク滴の着弾位置との位置関係が、理想的な位置関係からどの程度ずれているかを測定することにより、色レジズレに係る情報を取得する。かかる位置関係の測定方法としては種々の方法が想定されるが、複数のインクジェットヘッド1各々を用いて、所定のテストパターン画像を記録し、これを撮像することで測定する方法を例に説明する。なお、以下の説明においては、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のインク滴を各々吐出する4個のインクジェットヘッド1が搭載されたインクジェット記録装置を例として説明する。また、以下の説明においては、ブラック(K)のインク滴を基準インク滴とする例を用いて説明するが、基準インク滴はシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のいずれあってもよい。さらに特色インクを用いる場合は、特色インクを基準インク滴としてもよく、特に制限はない。
まず、色レジズレを測定するためにテストパターン画像を用いて、搭載される複数のインクジェットヘッド1によりインク滴を吐出し、被記録媒体7表面に記録する。
図11は、本実施形態において色レジズレに係る情報を取得するために用いられるテストパターン画像の全体像を示す模式図である。本実施形態に用いられるテストパターン画像においては、ブロック補正のために分割された画像のブロックの各々に対応したテストパターンブロック80を作成し、かかるテストパターンブロック80を、ブロック補正において位置を補正されるブロックの数だけ所定の方向に並べることで、全体として一つのテストパターン画像85を構成している。
図11(a)はテーブル14に載置される被記録媒体7のX方向全面に亘り、かつY方向はインクジェットヘッド1の印刷幅分である1バンド分の幅に亘り10mm角のテストパターンブロック80を配置したテストパターン画像85である。色レジズレは、上記の通り、X軸に関連する機械精度誤差並びにキャリッジに関連する機械精度誤差が主因となるため、テーブル14上におけるY方向のどの位置にあっても、各バンドにおいて基本的には一様に発生することが想定される。そこで、ブロック補正の処理時間等を考慮して、図11(a)のような1バンド分の幅のテストパターン画像85を用いることもできる。また、インクジェットヘッド1自体において各々ノズル列の配置状況に製造上の機械精度誤差が許容範囲であることを前提に、複数のインクジェットヘッド1各々のノズル面を構成するノズルのうち、バンド幅の半分の領域に配置された所定の1ノズルと、バンド幅の他方半分に配置された所定の1ノズルとを用いてテストパターンブロック80に基準マーク81としての基準ドットと被測定マーク82としての被測定ドットが記録される。このようなテストパターン画像85には、テストパターンブロック80がノズル列方向に2個配置されている。より高度の色レジ精度が要求される場合は、さらに小さいテストパターンブロック80をバンド幅の方向に複数配置してもよい。
また、図11(b)は、テーブル14に載置される被記録媒体7上のXY方向の全面に亘り色レジズレ量を測定するためのテストパターン画像85の例である。機械精度誤差による移動精度不良は、当然ながらY軸駆動ユニット15の駆動によるテーブル14のY方向への移動においても発生しうる。例えば、テーブル14とY軸駆動ユニット15との組立精度、Y軸駆動ユニット15自体の直動精度、Y軸駆動ユニット15とベース板16との組立精度等による影響が想定される。さらに、Y軸駆動ユニット15を構成する上記のリニアエンコーダ自体の絶対位置精度の誤差やリニアエンコーダのY軸駆動ユニット15への張り付け精度の影響を受けることで発生する、制御パソコン12により指示した移動量とY軸駆動ユニット15の移動量との誤差による影響も想定される。そこで、テーブル14全面に亘り、より高い色レジ精度の実現を図る場合は、このようなXY方向全面に亘りテストパターンブロック80を配置したテストパターン画像85を用いることが想定される。以下の説明においては、図11(a)のテストパターン画像85の例を用いて説明する。なお、基準マーク81及び被測定マーク82としては、1つのノズルから吐出されるインク滴による1ドットに限定されるものではなく、後述のように様々な形状のものを用いることができる。
図12は、テストパターンブロックに配置される基準マークと被測定マークの例を示す模式図である。基準マーク81と被測定マーク82は、上記の通り各々の位置関係を把握するために用いられる。基準マーク81と被測定マーク82は、カメラ等により測定しやすい形状であることが好ましいが、特に制限はない。図12(a)は、基準マーク81と被測定マーク82を丸型の形状とした例である。一つのノズルから吐出されたインク滴1滴により形成されインクドットのサイズでも、より大型のサイズであってもよい。図12(b)は、基準マーク81と被測定マーク82を十字型の形状とした例であり、図12(c)は基準マーク81と被測定マーク82を四角形状とした例であり、図12(d)は基準マーク81と被測定マーク82をL字形状とした例である。以下の説明においては、図12(a)の例を用いて説明する。
図13は、テストパターン画像を構成するテストパターンブロックの例を示す模式図である。図13(a)の例では1つのテストパターンブロック80内に、ブラック(K)による基準マーク81と基準マーク81から所定の間隔を空けて配置されたシアン(C)による被測定マーク82のグループ、ブラック(K)による基準マーク81と基準マーク81から所定の間隔を空けて配置されたマゼンタ(M)による被測定マーク82のグループ、ブラック(K)による基準マーク81と基準マーク81から所定の間隔を空けて配置されたイエロー(Y)による被測定マーク82のグループ、の3つの基準マーク81及び被測定マーク82のグループが配置されている。基準マーク81と被測定マーク82とは、各々の間隔を測定できるように重ならないように配置されていればよく、図13(a)の例では、各々XY方向に5画素ずつずらして配置されている。基準マーク81と被測定マーク82の記録に用いるノズルは、一つのテストパターンブロック80に対して、各々任意の1ノズルずつを選択して使用しても、所定の複数ノズルを選択して使用してもよい。なお、インクジェットヘッド1がさらに多く搭載されており、被測定マークもさらに配置する必要がある場合、テストパターンブロック80内にさらに基準マーク81と被測定マーク82のグループを配置することもできる。
また、図13(b)の例では、ブラック(K)による基準マーク81の周囲にシアン(C)による被測定マーク82、マゼンタ(M)による被測定マーク82、イエロー(Y)による被測定マーク82が配置されている。このように、テストパターンブロック80内に、基準マーク81と、基準マーク81から所定の間隔を空けて必要な数の被測定マーク82が配置されていればよい。また、一つのテストパターンブロック80に、例えば2個以上のブラック(K)とシアン(C)のインクドットのグループを配置するというように、基準マーク81と被測定マーク82とのグループを配置し、これらの平均値をもって色レジズレにかかる情報を取得することもできる。以下の説明においては図13(a)の例を用いて説明する。
次に、カメラ5を用いて印刷されたテストパターンの基準マークと被測定マークとを読み取る。以下、基準マークと被測定マークの読み取りについて説明する。図14は、カメラを用いた基準マークと被測定マークの読み取り状況を示した模式図である。図14(a)はカメラ5の撮像フレームの模式図である。外側のカメラフレーム27はカメラ5の視野全体を示しており、例えば1280画素×1024画素の画素数で1画素あたりの分解能が5μmの場合、X方向の視野は1280画素×5μm=6.4mmとなり、Y方向の視野は1024画素×5μm=5.12mmとなる。点線の交点である交点28はカメラフレーム27の中心を示している。被記録媒体7に記録された基準マークと被測定マークとを撮像し、撮像された基準マークと被測定マークとの実際の間隔を測定し、テストパターン画像において設定された所定の間隔と実際の間隔とがどの程度離れているか測定することで、色レジズレにかかる情報を取得する。このようにして、本実施形態においては、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色に対応するインクジェットヘッド1の色レジズレにかかる情報を取得する。
図14(b)は基準マーク81と被測定マーク82の撮像状況の一例である。基準マーク81と被測定マーク82は、上記の通り、図13(a)のテストパターンブロック80の例であれば、テストパターン画像において設定された所定の間隔として、XY方向に各々5画素分空けて配置されている。すなわち、600×600dpiの解像度を持つテストパターン画像であれば、1画素あたりの間隔は42μmとなり、撮像された基準マーク81と被測定マーク82との実際の間隔が、X、Y方向に42×5=210μmとなっている。そこで、撮像された基準マーク81と被測定マーク82との実際の間隔が、X、Y方向に42×5=210μmであれば、色レジズレは発生していないということになる。図10(b)では、撮像された基準マーク81と被測定マーク82との実際の間隔が、X、Y方向に210μmである例が撮像されており、この部分では色レジズレは発生していない例となる。
また、図14(c)も、基準マーク81と被測定マーク82の撮像状況の一例である。上記の通り、本来は基準マーク81と被測定マーク82との実際の間隔が、X、Y方向ともに210μmである必要がある。しかし、この例では、基準マーク81と被測定マーク82とは、X方向に300μm、Y方向に180μm離れている。よって、X方向に90μm、Y方向に-30μmの色レジズレが発生していることがわかり、これらが、各々X座標補正値31、Y座標補正値32となり、各々の補正値分の補正をする必要があることがわかる。
なお、図14中のX座標補正値31とY座標補正値32はカメラによる撮像であるため、画素数により取得される。カメラ5の1画素当たりの分解能が、上記の例のように5μmである場合、X座標補正値31×5μm、Y座標補正値32×5μmの値が各々のズレ量になる。カメラ分解能が5μm/画素としても、基準マークと被測定マークは、これらの重心で測定するので5μmより細かな分解能により測定することができる。
以上の過程を経て、ブロック補正処理の前提となる、基準マーク81の位置情報の値を真とした、色レジズレに応じた補正すべき数値である補正値を算出できる。取得された補正値に基づき、印刷対象となる画像データ全体に対してブロック補正処理を実施し、色レジズレに応じて画像データを変形して、色レジズレに対する補正を行う。インクジェット記録装置において、通常は複数のインクジェットヘッド1の各々に対応したTIFF形式等の画像データが使用される。本実施形態においては、基準マーク81の記録に用いたインクジェットヘッド1を基準にして、他のインクジェットヘッド1の色レジズレを補正する。そこで、基準マーク81の記録に用いたインクジェットヘッド1に対応した画像データに対してはブロック補正処理をかけず、被測定マーク82に用いられたインクジェットヘッド1に対応した画像データに対してブロック補正が実行される。本実施形態においては、ブラック(K)に対応するインクジェットヘッド1によるインクドットを基準マーク81、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応するインクジェットヘッド1によるインクドットを被測定マーク82とする例をもって説明する。
まず、機械精度誤差に対するブロック補正処理の概要について説明する。図15は、補正値に応じた画像データの変形例を示す模式図である。変形後の画像形状45は、画像データ44を、色レジズレに合わせて変形処理された変換後の印刷画像データの外形を示し、変換後の画像データ46は、外側の点線により示されている。内側のブロック47は移動後の状態を示し、変形後の画像形状45内に敷きつめられた形になるがここではその一部を図示している。画像ブロックが隣との移動量を所定の値、例えば1画素以内という条件を維持しながら、上下左右に移動して全体として色レジズレにほぼ合った画像データ46に変換される。
また、実際の装置の色レジズレは変形後の画像形状とは逆の形に反転している。変形後の画像形状45と変換後の画像データ46との間は、実際には印刷されないので空白データが配置される。
このように処理することにより、前述のような縮小で1画素線が消滅するとか、拡大で1画素線が2画素線になるという問題が回避できるとともに、全体を一括で線形処理せず、ブロックごとに補正を異にできるので図15に示すような非線形な色レジズレに対しても補正が可能となる。
そして、色レジズレを補正するために、印刷される画像データにおいて、設定されたテストパターンブロック80に応じた仮想ブロックを設定した上で、仮想ブロック各々の所定の位置に、上記の通り代表点76を設定する。この代表点76に対して、上記の方法により取得された色レジズレ量に応じた補正値を、バンドごとに適用する。そして、かかる代表点76の移動に応じて代表点76を含む仮想ブロック全体を色レジズレ量に応じた補正値分移動させることで、ブロック補正処理を実施する。これにより色レジズレを解消し、全てのインクジェットヘッド1の色レジが適切に合った高度な色レジ精度が実現されたと等価の状態が実現される。このために、印刷前に予め1バンド分の色レジズレブロック補正データを作成し、制御パソコン12の格納手段51に格納し、これを印刷時に参照することで、毎回の印刷動作各々において色レジズレを補正した状態での印刷が可能となる。本実施形態においては、以上の処理を、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応する画像データに対して実施することになる。
また、ブロック補正処理においては、画像データを変形するため、補正値は画素単位に変換する必要がある。補正値は、測定された補正値と、印刷解像度に応じて、所定の閾値を設定することで変換することが想定される。閾値の設定方法としては、600dpiの画像データにおいて、ズレ量が0から21.1μmであれば色レジズレブロック補正データにおいてはブロック移動を行わないブロックとして0画素の移動とし、ズレが21.2から63.4μmであれば1画素の移動とし、ズレ量が63.5から105.7μmであれば2画素の移動とし、ズレ量が105.8から148μmであれば3画素の移動、というように設定することが想定される。これを図14(c)の例に適用すると、インクジェットヘッド1の記録解像度が600dpiであれば、1画素の間隔は42.3μmとなり、X方向に90μm(2.1画素)、Y方向に-30μm(-0.7画素)の色レジズレが生じていることになり、ブロックの移動量としては、X方向に2画素、Y方向に-1画素の移動量となる。
図16は、1バンド分の色レジズレブロック補正データの一例である。上記の通り、各テストパターンブロック80について、X方向とY方向の色レジズレが測定され、設定した閾値に従い、ブロックの移動量が画素にて格納手段51に格納される。また、基準マーク81の画像を記録したインクジェットヘッド1に対応した画像データ(本実施形態においては、ブラック(K))以外の、被測定マーク82の画像を記録したインクジェットヘッド1に対応した画像データ(本実施形態においては、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)各々に対応した画像データ)の数だけ(本実施形態においては、3つ)の色レジズレブロック補正データが作成される。なお、数値がマイナスの場合は移動方向が反対になる。
以上のように、色レジズレブロック補正データを格納手段51に格納して、上記の通り、印刷前に参照することで、印刷する画像各々に対してブロック分割、移動そして合成をすることができる。
なお、予め色レジズレブロック補正データとして、画素数に変換した後の値を格納手段51に格納してもよい。
以上にて説明した本実施形態におけるブロック補正処理の工程を、フローチャートを用いて説明する。このブロック補正処理は、図17のフローに対応したプログラムが格納された制御パソコン12により実施される。
まず、図17のフローチャートを説明する。図17は、色レジズレ情報を取得するまでの工程を説明したフローチャートであり、インクジェット記録装置による記録動作開始前に実行される。フロー101において、テストパターン画像を被記録媒体7に記録する。次に、フロー102において、制御パソコン12の処理により、カメラ5を用いてテストパターン画像が記録された基準マーク81及び被測定マーク82を撮像し、基準マーク81と被測定マーク82の距離を測定して色レジズレにかかる情報を取得する。フロー103において、制御パソコン12の処理により色レジズレ情報に基づき被測定マーク82を記録したインクジェットヘッド1各々に対応する色レジズレブロック補正データを作成する。そして、フロー104において、制御パソコン12の処理により色レジズレブロック補正データを格納手段51に格納する。本実施形態においては、以上の工程が、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応するインクジェットヘッド1各々に関して実施される。
なお、以上の工程は、インクジェット記録装置の製造前、インクジェット記録装置の設置環境の変動時、インクジェットヘッド1の交換時、インクジェット記録装置の製造後の印刷品質の状況に応じて等、必要に応じて適宜実施される。
次に、図18のフローチャートを説明する。図18は、ブロック補正のフローを説明する模式図である。まず、フロー105において、制御パソコン12の処理により印刷画像データのうち、色レジズレブロック補正データに対応する1バンド分を切り出す。次にフロー106において、色レジズレブロック補正データを記憶手段から取得して、フロー105により切り出した1バンド分の画像データをブロック分割する。次に、フロー107において、制御パソコン12の処理により、印刷開始位置の座標と色レジズレ内ブロック補正データのX座標補正値とY座標補正値とに基づき、分割されたブロック各々に対応する、印刷解像度に応じた各ブロックの移動量を画素単位で算出したうえで、色レジズレブロック補正データを分割されたブロック各々に割り当てる。そして、フロー108にて、フロー107において算出された移動量に従って制御パソコン12の処理により各ブロックを移動させ、フロー109にて、移動したブロックを合成して1バンド分の補正後画像データを生成する。そして、フロー110にて、画像データの印字に必要な全バンド分の画像データを、フロー105~フロー109までの工程を繰り返すことにより、ブロック補正をし、もって全バンド分の補正後画像データを作成する。以上の工程が、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応する画像データ各々に関して実施される。
以上の工程を経てブロック補正処理が印刷画像データに対して実施され、色レジズレを補正することができた。
ところで、色レジズレは、インクジェット記録装置を構成する部材各々の温度状況等の環境状況に応じて変動が生じうる。すなわち、図1のインクジェット記録装置の例であれば、X軸駆動ユニット8、リニアエンコーダ、X軸駆動ユニット8が組付けられた門型架台等の部材は、アルミニウムや鉄など複数の材料により構成され、材料各々の熱膨張率が異なる。また、ネジの締め付け強度等、各部材の組付け状況によっても、温度変化による機械精度誤差の発生状況が異なることが想定される。そこで、予め、インクジェット記録装置の温度状況に応じた複数の色レジズレブロック補正データを取得しておき、インクジェット記録装置の温度状況に応じて、対応する色レジズレブロック補正データを参照し、ブロック補正処理を実施することができる。
図19は、インクジェット記録装置の温度状況に応じた色レジズレブロック補正データの切り替えとブロック補正処理について説明する概念図である。例えば、4℃ごとの温度に対応した色レジズレブロック補正データを、図17で説明した工程により予め用意し、格納手段51に格納する。そして、インクジェット記録装置に搭載された温度センサー19から取得される温度情報に応じて、制御パソコン12によって、選択手段55を介し、記録手段に格納される各温度の色レジズレブロック補正データから、取得された温度情報により近い色レジズレブロック補正データを選択して参照し、ブロック補正処理に用いる。
より細かい温度変化に応じた色レジズレブロック補正データを選択する必要がある場合は、さらに細かい温度ごとの色レジズレブロック補正データを格納することもできるし、2つの温度に応じた色レジズレブロック補正データを用いて、これら2つの温度の間の温度に対応した色レジズレブロック補正データを、線形補完により生成することもできる。例えば、図19の例で、20℃の色レジズレブロック補正表と、24℃の色レジズレブロック補正表のデータを用いて、21℃の色レジズレブロック補正表を線形補間にて生成することができる。
以上のブロック補正処理は、上記の通り図17及び図18で説明したフローに対応したプログラムが格納された制御パソコン12により実施される。
以上の過程を経て印刷動作を実施することで、さらに高精度の印刷を実現することができた。
1 インクジェットヘッド
2 キャリッジ
3 制御基板
4 サブタンク
5 カメラ
6 カメラ用照明
7 被記録媒体
8 X軸駆動ユニット
12 制御パソコン
13 インターフェースボード
14 テーブル
15 Y軸駆動ユニット
19 温度センサー
27 カメラフレーム
31 X座標補正値
32 Y座標補正値
44 画像データ
45 変形後の画像形状
46 変換後の画像データ
47 ブロック
51 格納手段
55 選択手段
60 分割した小ブロック
61 分割した小ブロック
76 代表点
80 テストパターンブロック
81 基準マーク
82 被測定マーク
85 テストパターン画像

Claims (15)

  1. 被記録媒体に対して記録剤を吐出するための複数のノズルが所定の方向に配列されたノズル列を有する複数の記録ヘッドと、
    前記被記録媒体に対して画像データに応じた記録を行うために、前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとを相対的に移動させる移動手段と、
    前記移動手段による移動における、前記被記録媒体の複数の位置に対応した複数の前記記録ヘッドの1つによる記録位置と、他の前記記録ヘッドによる記録位置とのズレに係る情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記情報に応じて前記画像データを補正する補正手段と、
    を有し、
    前記補正手段は、前記画像データを、前記被記録媒体の前記複数の位置の各々に対応する複数のブロックに分割し、前記複数のブロックの各々を、前記複数の位置各々の前記ズレに応じた移動量移動させることにより前記画像データを補正
    前記補正手段において、前記ブロックの移動量があらかじめ規定された規定量超となる場合は、前記ブロックをさらに分割する記録装置。
  2. 被記録媒体に対して記録剤を吐出するための複数のノズルが所定の方向に配列されたノズル列を有する複数の記録ヘッドと、
    前記被記録媒体に対して画像データに応じた記録を行うために、前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとを相対的に移動させる移動手段と、
    前記移動手段による移動における、前記被記録媒体の複数の位置に対応した複数の前記記録ヘッドの1つによる記録位置と、他の前記記録ヘッドによる記録位置とのズレに係る情報に基づいて、前記複数の位置に対応した前記ズレを補正するための補正値を取得する取得手段と、
    前記画像データを前記複数の位置に対応する複数のブロックに分割し、複数の前記ブロックに対し前記補正値に応じてブロック移動処理を実行することにより前記ズレを補正する補正手段と、
    を有し、
    前記補正手段は、前記ブロック移動処理における前記ブロックの移動量が予め規定された規定量以内となる様に、分割される前記画像データの前記ブロックの数変更し複数の前記ブロック中の、前記ズレを補正するための前記ブロック移動処理の対象となる前記ブロックに対し、前記規定量以内の前記ブロック移動処理を実行するものであって
    前記補正値に応じた移動量が前記規定量以内の場合、前記補正手段は前記画像データを第1の個数の前記ブロックに分割し、前記補正値に応じて前記第1の個数の前記ブロック中の前記ブロック移動処理の対象となる前記ブロックに対し、前記規定量以内の前記ブロック移動処理を実行し、
    前記補正値に応じた移動量が前記規定量を超える場合、前記補正手段は前記画像データを前記第1の個数よりも多い第2の個数の前記ブロックに分割し、前記補正値に応じて前記第2の個数の前記ブロック中の前記ブロック移動処理の対象となる複数の前記ブロックに対し前記規定量以内の前記ブロック移動処理を実行する記録装置。
  3. 前記補正手段は、前記複数のブロックの各々を、前記複数の位置各々の前記ズレの方向と逆の方向に移動させることにより前記画像データを補正する請求項1または請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記取得手段は、複数の前記記録ヘッドの1つから吐出された前記記録剤により記録された基準マークと、他の前記記録ヘッドの1つから吐出された前記記録剤により記録された被測定マークとの位置関係に応じて前記情報を取得する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記基準マーク及び前記被測定マークは、前記記録ヘッドの前記複数のノズルの中の一部のノズルを用いて記録される請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記移動手段は、前記複数のノズルに応じた記録幅で画像を記録するために前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとを主走査方向に相対的に移動させる第1の記録動作と前記第1の記録動作の終了後に前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとを前記主走査方向と略直交する副走査方向に相対的に移動させる動作を実施した後に前記記録幅で画像を記録するために前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとを前記主走査方向に相対的に移動させる第2の記録動作とを実施させる請求項1から請求項のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記複数の位置は、前記被記録媒体と複数の前記記録ヘッドとの前記主走査方向への相対移動により前記記録幅で記録される記録領域内に設けられており、前記補正手段は前記情報に応じて前記記録領域に対応した前記画像データを補正する請求項に記載の記録装置。
  8. 前記補正手段は、前記第1の記録動作により前記記録幅で記録される記録領域内に設けられた前記複数の位置に対応して取得された前記情報に応じて、前記第1の記録動作により記録される前記記録領域内に対応した前記画像データを補正し、前記第2の記録動作により記録される前記記録領域内に対応した前記画像データは前記第1の記録動作に対応した前記情報に応じて補正する請求項6に記載の記録装置。
  9. 前記複数の位置は、前記記録領域内に、前記主走査方向及び前記副走査方向に関して複数設けられている請求項7又は請求項8に記載の記録装置。
  10. 前記補正手段は、前記情報を格納するための格納手段を備える請求項1から請求項のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 前記格納手段は前記記録装置の温度別の前記情報を複数格納し、前記補正手段は、前記格納手段に格納された複数の前記情報から、前記記録装置の温度に応じた前記情報を選択し、選択された前記情報に応じて前記ブロックを移動させる請求項10に記載の記録装置。
  12. 前記格納手段に格納された温度別の前記情報を2個以上用いて、前記格納手段に格納されていない温度に応じた前記情報をさらに算出する請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記補正手段において、前記ブロックを移動させた時に、隣接する前記ブロックとの間で画素が重なる領域が発生するときは、前記重なる領域の前記画像データを論理和処理する請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の記録装置。
  14. 前記規定量が1画素である請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の記録装置。
  15. 前記取得手段は、複数の前記記録ヘッドの1つによる記録位置と他の前記記録ヘッドによる記録位置との、前記所定の方向に沿う第1の方向のズレ量及び前記第1の方向に直交する第2の方向のズレ量に係る前記情報を取得し、前記補正手段は、前記第1の方向のズレ量及び前記第2の方向のズレ量に係る前記情報に応じて前記ブロックを前記第1の方向及び前記第2の方向に移動させることにより前記画像データを補正する請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の記録装置。
JP2021174111A 2021-10-25 2021-10-25 記録装置 Active JP7557839B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021174111A JP7557839B2 (ja) 2021-10-25 2021-10-25 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021174111A JP7557839B2 (ja) 2021-10-25 2021-10-25 記録装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2023063970A JP2023063970A (ja) 2023-05-10
JP2023063970A5 JP2023063970A5 (ja) 2024-04-04
JP7557839B2 true JP7557839B2 (ja) 2024-09-30

Family

ID=86271079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021174111A Active JP7557839B2 (ja) 2021-10-25 2021-10-25 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7557839B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205385A (ja) 2001-01-10 2002-07-23 Seiko Epson Corp 画像に応じてドット形成位置を調整する印刷
JP2004017464A (ja) 2002-06-14 2004-01-22 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置、及びプログラム
JP2013184392A (ja) 2012-03-08 2013-09-19 Fujifilm Corp インクジェット記録装置、画像処理装置及び方法、並びにプログラム
US20140063099A1 (en) 2012-08-30 2014-03-06 James Michael Enge Aligning print data for overlapping printheads

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205385A (ja) 2001-01-10 2002-07-23 Seiko Epson Corp 画像に応じてドット形成位置を調整する印刷
JP2004017464A (ja) 2002-06-14 2004-01-22 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置、及びプログラム
JP2013184392A (ja) 2012-03-08 2013-09-19 Fujifilm Corp インクジェット記録装置、画像処理装置及び方法、並びにプログラム
US20140063099A1 (en) 2012-08-30 2014-03-06 James Michael Enge Aligning print data for overlapping printheads

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023063970A (ja) 2023-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7637586B2 (en) Array type inkjet printer and method for determining condition of nozzles thereof
CN102105307B (zh) 相对于彼此调整记录基片和至少一个阵列的方法和打印装置
US20050073539A1 (en) Ink placement adjustment
US20080259110A1 (en) Method of Printing on Large Format Flexible Substrate and Printing Apparatus
US7607751B2 (en) Method for aligning droplets expelled from an ink jet printer
US20130235108A1 (en) Inkjet recording apparatus, image processing apparatus, and image processing method
CN110167761B (zh) 通过喷墨打印在基板上打印变化的结合区图案的方法
CN1137817C (zh) 掩盖图象缺陷的方法及使用该方法的打印机
US7571978B2 (en) Correction value determining method, correction value determining apparatus, and storage medium having program stored thereon
JP7557839B2 (ja) 記録装置
KR102411591B1 (ko) 이미저를 이용한 배출 제어
US20060158476A1 (en) Method and system for aligning ink ejecting elements in an image forming device
JP6897992B2 (ja) インクジェット印刷装置における調整方法及びインクジェット印刷装置
JP2021154678A (ja) 印刷装置及び調整方法
JP6974816B1 (ja) 記録装置及び記録データ処理方法
US7815279B2 (en) Adjustment of print arrays in a printing device
JP2018532623A (ja) インデックス式スキャンバーを用いるダイアライメント
US7413276B2 (en) Diagnostic for visual detection of media advance errors
JP2023063969A (ja) 記録装置
JP2005246669A (ja) 着弾位置測定方法および装置
JP4592059B2 (ja) 記録装置
JP2007094126A (ja) 描画点データ取得方法および装置並びに描画方法および装置
JP2007034186A (ja) 描画方法および装置
EP1935653B1 (en) Adjustment of print arrays in a printing device
JP2007313745A (ja) 画像処理による寸法位置測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240327

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240327

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20240327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7557839

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150