JP7540300B2 - 絶縁性セグメントコンダクタの製造方法 - Google Patents
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Description
また、一つの連続体に対して電着法を用いることによって、複数のセグメントコンダクタ片の表面を絶縁皮膜で被覆することができるので、大量生産が容易となる。
連続体が、銅、銅合金、アルミニウム及びアルミニウム合金のいずれかで形成されていて、連続体の導電性が高いので、電着法を用いることによって、連続体の表面に均一な厚みの絶縁皮膜を安定して形成することができる。また、得られる絶縁性セグメントコンダクタの導電体の導電性が高くなる。
絶縁皮膜はアミド系樹脂材料を含むので、得られる絶縁性セグメントコンダクタは高い耐熱性に加えて、絶縁性も向上する。
連続体が螺旋状であるので、電着法を用いて絶縁皮膜で被覆する際に用いる電着装置のサイズを小型化することが可能となり、連続体を効率よく絶縁皮膜で被覆することができる。
この場合、連続体が一つの導電線から得られたものとなるので、連続体の導電性が均一となり、電着法を用いることによって、連続体の表面に均一な厚みの絶縁皮膜を安定して形成することができる。
この場合、平面視において、2つのセグメントコンダクタ片が連結した部分を確認できるので、絶縁性連続体をセグメントコンダクタ片毎に切断するのが容易になる。
この場合、絶縁皮膜は膜厚が5μm以上であるので、得られる絶縁性セグメントコンダクタの絶縁性が向上する。
この場合、さらに、絶縁性セグメントコンダクタの両端部を被覆する絶縁皮膜を除去する工程を含むので、得られる絶縁性セグメントコンダクタはその状態で、セグメントコンダクタコイルのステータコアのスロットに挿入することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る絶縁性セグメントコンダクタの製造方法において得られる絶縁性セグメントコンダクタの一例の斜視図である。図2は、図1のII-II線断面図である。
図1において、絶縁性セグメントコンダクタ10は、平面視で五角形状である。絶縁性セグメントコンダクタ10は、図2に示すように、導電体11と、導電体11の表面を被覆する絶縁皮膜12とを有する。導電体11は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム及びアルミニウム合金のいずれかから構成されていてもよい。銅合金は、例えば、銅を50質量%以上含む合金である。アルミニウム合金は、例えば、アルミニウムを50質量%以上含む合金である。絶縁皮膜12は、例えば、アミド系樹脂、アミドイミド系樹脂を含んでもよい。絶縁皮膜12は、膜厚が5μm以上であることが好ましい。絶縁皮膜12の膜厚は、10μm以上200μm以下の範囲内にあることがより好ましく、30μm以上100μm以下の範囲内にあることが特に好ましい。
本実施形態の絶縁性セグメントコンダクタ10の製造方法は、連続体を用意する用意工程と、連続体の表面を、電着法を用いて絶縁皮膜で被覆して、絶縁性連続体を得る電着工程と、絶縁性連続体を前記セグメントコンダクタ片毎に切断して、複数個の絶縁性セグメントコンダクタを得る切断工程と、を含む。
用意工程で用意する連続体は、直列に連結された複数のセグメントコンダクタ片を含む導電体からなる。連続体は、絶縁性セグメントコンダクタ10の導電体11を構成する。セグメントコンダクタ片は、製造目的の絶縁性セグメントコンダクタ10の形状に成形体された部分である。
図3に示す連続体20は、五角形状に形成された複数のセグメントコンダクタ片21a、21bが連結部22を介して連結された導電体からなる。連続体20は螺旋状に巻かれた形状とされている。また、連続体20は、平面視において、隣り合うセグメントコンダクタ片21aとセグメントコンダクタ片21bとが、互いの頂部が反対方向を向くように、連結部22を介して線対称に連結した形状とされている。
電着工程では、絶縁性セグメントコンダクタ10の絶縁皮膜12を形成する。電着工程では、次のようにして絶縁性連続体を得る。
先ず、電着装置を用いて、連続体20の表面を電着膜で被覆する。
図4は、電着装置の構成の一例を示す概略図である。
図4に示すように、電着装置1は、電着液タンク2と、電着液タンク2に収容されている電着液3と、電極4と、直流電源5と、を備える。電着液3には、連続体20と電極4とが浸漬される。連続体20と電極4はそれぞれ直流電源5に接続している。電着液3は、電荷を有する絶縁樹脂粒子を含む分散液である。絶縁樹脂粒子としては、例えば、アミド系樹脂粒子、アミドイミド系樹脂粒子を用いることができる。
切断工程では、絶縁性連続体を絶縁性連続体のセグメントコンダクタ片毎に切断する。これによって、複数個の絶縁性セグメントコンダクタを得ることができる。
絶縁性連続体30は、平面視において、絶縁性セグメントコンダクタ片31aと絶縁性セグメントコンダクタ片31bとが、互いの頂部が反対方向を向くように、連結部32を介して線対称に連結した形状とされている。このため、平面視において、互いに対向する連結部32を結ぶ切断線35に沿って、絶縁性連続体30を切断することによって、図1及び図2に示す絶縁性セグメントコンダクタ10を複数個作製することができる。
また、一つの連続体20に対して電着法を用いることによって、複数のセグメントコンダクタ片21a、21bの表面を絶縁皮膜12で被覆することができるので、大量生産が容易となる。
例えば、本実施形態では、連続体20のセグメントコンダクタ片21a、21bは平面視において、五角形状とされているが、セグメントコンダクタ片21a、21bの形状は、これに限定されるものではない。セグメントコンダクタ片は、例えば、半円状、半長円状、半トラック状、三角形状、四角形状、6角形状以上の多角形状であってもよい。また、セグメントコンダクタ片は、厚み方向に湾曲した湾曲部を有する形状であってもよい。さらに、セグメントコンダクタ片は、捻じり部を有する形状であってもよい。
図6に示す連続体40は、複数個の半円状のセグメントコンダクタ片41aと、複数個の半円状のセグメントコンダクタ片41bとがそれぞれ交互に連結部42を介して連結された構造を有する。
図7に示す連続体50は、複数個の半円状のセグメントコンダクタ片51aと、複数個の半円状のセグメントコンダクタ片41bとがそれぞれ交互に連結部52を介して連結された構造を有する。
2 電着液タンク
3 電着液
4 電極
5 直流電源
10 絶縁性セグメントコンダクタ
11 導電体
12 絶縁皮膜
20、40、50 連続体
21a、21b、41a、41b、51a、51b セグメントコンダクタ片
22、42、52 連結部
23 端子
30 絶縁性連続体
31a、31b 絶縁性セグメントコンダクタ片
32 連結部
35 切断線
Claims (5)
- 直列に連結された複数のセグメントコンダクタ片を含む導電体からなる連続体を用意する工程と、
前記連続体の表面を、電着法を用いて絶縁皮膜で被覆して、絶縁性連続体を得る工程と、
前記絶縁性連続体を前記セグメントコンダクタ片毎に切断して、複数個の絶縁性セグメントコンダクタを得る工程と、を含み、
前記連続体が、銅、銅合金、アルミニウム及びアルミニウム合金のいずれかで形成されており、前記絶縁皮膜は、アミド系樹脂材料を含んでおり、
前記連続体が螺旋状である絶縁性セグメントコンダクタの製造方法。 - 前記連続体が、一つの導電線をセグメントコンダクタ片の形状に変形加工することによって得られたものである請求項1に記載の絶縁性セグメントコンダクタの製造方法。
- 前記連続体が、平面視において、2つのセグメントコンダクタ片が連結した形状である請求項1又は2に記載の絶縁性セグメントコンダクタの製造方法。
- 前記絶縁皮膜は、膜厚が5μm以上である請求項1~3のいずれか一項に記載の絶縁性セグメントコンダクタの製造方法。
- さらに、前記絶縁性セグメントコンダクタの両端部を被覆する前記絶縁皮膜を除去する工程を含む請求項1~4のいずれか一項に記載の絶縁性セグメントコンダクタの製造方法。
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