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JP7422412B2 - 車載機器 - Google Patents

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JP7422412B2
JP7422412B2 JP2021184556A JP2021184556A JP7422412B2 JP 7422412 B2 JP7422412 B2 JP 7422412B2 JP 2021184556 A JP2021184556 A JP 2021184556A JP 2021184556 A JP2021184556 A JP 2021184556A JP 7422412 B2 JP7422412 B2 JP 7422412B2
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Description

本発明は、カメラを有する車載機器に関する。
昨今、自動車の事故発生前後の映像等を記録可能な車載機器(例えば、ドライブレコーダ)を搭載する車両が増えてきている。このような車載機器は、一般に、動画撮影機能を有する(静止画の連続撮影機能を有するものもある)カメラを備えており、カメラで走行中の車両の前方を撮影可能となるように、車両のフロントガラスの内側に取り付けられることが多い(例えば、特許文献1参照)。
ここで、車載機器を車両のフロントガラスの内側に取り付ける場合、道路運送車両の保安基準等により、車載機器は、フロントガラスに対する取付け位置が規制されている。例えば、車載機器は、車両のフロントガラスの上端から上下方向に20%以内の範囲に取り付けなければならない。
特開2010-105530号公報
一方で、車載機器を上述の範囲に取り付ける場合、なるべくドライバの視界の妨げにならない場所が好ましい。このような取り付けに好ましい場所としては、例えば、ルームミラーの後側とフロントガラスとの間の空間がある。しかしながら、車種によっては、ルームミラーの後ろ側のようなフロントガラスの左右方向中央部であって上下方向の上部のルームミラーの後ろ側の領域などに不透過の黒セラ塗装が施されているものがある。そのため、黒セラ塗装部に従来のドライブレコーダを取り付けた場合、カメラが黒セラ塗装部側を向いてしまうため、本来撮影したい方向である車両前方の様子を黒セラ塗装部に阻まれて、撮影することができないという問題がある。
また、黒セラ塗装部を避けるために、黒セラ塗装部の両側のいずれかに車載機器をずらして取り付けると、黒セラ塗装部の両側の位置には、サンバイザを使用する際にサンバイザが位置するサンバイザ領域があるため、サンバイザを使用する際に車載機器がサンバイザに干渉して、サンバイザをうまく使うことができなくなるおそれがある。更に、サンバイザ領域を避けるように車載機器をずらして取り付けると、ワイパーの拭き取り領域から外れてしまい、雨の日にうまく車外を撮影することができなくなるおそれがある。
このように、従来のドライブレコーダ等のカメラを備える車載装置では、車両において、取り付けに適した場所に取り付けようとすると、希望する撮影方向に装備品等の障害物が存在したり、雨天時等において撮影状態が悪化したりする場合がある。そのため、撮影が困難となったり、カメラから希望する映像が得られなかったりする場合がある。一方、希望する映像が良好に得られる取り付け場所は、取り付けが禁止される場所であったり、取り付けると装備品等の使用に支障をきたす等のおそれのある場所であったりするという問題があった。
そこで、本発明は、カメラを有する車載機器において、取り付けには適するが撮影には適さない領域である不適領域に取り付けた場合においても、好適にカメラによる撮影が可能な車載装置を提供することを目的とする。
(1)撮像部と、車両に取り付け可能な取付け部と、を備える車載機器であって、前記撮像部に光を入射する入射部を有し、取付けには適するが撮影対象の撮影には適さない不適領域に前記取付け部を取り付けた後に、前記入射部の入射位置が前記不適領域を回避可能となるように、前記入射部の位置及び向きを変更可能な可変アームを備えたことを特徴とする。
これによれば、取付け部を不適領域に取り付けた場合でも、可変アームを変形させて入射部の位置及び向きを変えることで、不適領域を避けた場所に入射部を位置させて撮像部による撮影を行うことができる。特に、取付け部はフロントガラスに貼り付ける構成とするとよい。このようにすれば、フロントガラスへの貼り付けに失敗した場合においても、可変アームで入射部の位置及び向きを調整することで、再度、取付け部を貼り付け直すことが不要となる。
入射部は、撮像素子等の撮像部に向けて光を入射するための部位であり、光の入射方向における撮像部の前方に配置するとよく、可変アームの先端に配置するとなおよい。また、入射部には、光を結像させるレンズ等の光学部材を配置するとよい。撮像部は、可変アームの基端部側に設けてもよいが、先端側に設けるとなおよい。
入射部の入射位置としては、希望する撮影対象を撮影可能な撮影方向に入射部を向けた場合(入射位置を設定しようとした場合)、その撮影方向に撮像部に映り込む障害物が存在しない等、撮影対象の撮影を阻害する要素が不適領域よりも少ない領域(以下、「適当領域」という)とするとよい。適当領域は、例えば、車内から車両の前方を撮影する場合は、フロントガラスの黒セラ塗装部の周り、フロントガラスにおけるワイパーの拭き取り領域内のAピラー部に隣接した場所等とするとよい。
不適領域は、道路運送車両の保安基準等を満たすと共に、ドライバの視界や車載機器の妨げにならない場所であるが、希望する撮影対象を撮影可能な撮影方向に入射部を向けようとした場合、その撮影方向に撮像部に映り込む障害物が存在する等、撮影対象の撮影を阻害する要素が存在する領域とするとよい。撮影対象の撮影を阻害する要素としては、ワイパーの拭き取り領域から外れて雨の日にはうまく車外を撮影することができなくなる場所のように、常時存在せず、特定の条件により発現するものとするとよいが、特に、雨の日に発現するものとするとよい。不適領域としては、例えば、車内から車両の前方を撮影する場合は、常時存在するフロントガラスの黒セラ塗装部、Aピラー部、天井部、サンバイザ領域及び雨の日に発現するワイパーの拭き取り領域から外れた場所等とするとよい。
このように、不適領域は、取り付けには適するが、直接取り付けると、撮像部の撮像方向に不透過の障害物等が存在するため、不透過の障害物を回避しない限り、撮像部の撮影をすることができない場所とするとよい。回避可能としては、特に、その撮影対象の撮影を阻害する要素を低減可能とするとよい。また、適当領域は、特に、車両内から車両外の領域が透過して視認できる領域とするとよく、特に天候状況等、車両のおかれた環境の変化に伴い、不適領域となる可能性の高い場所を避けた領域とするとよい。
なお、取り付けには適さない場所としては、例えば、ルームミラーの両側やサンバイザを下した際のサンバイザ領域とするとよい。ルームミラーの両側に取り付けると、ドライバの視界の妨げになるおそれがあり、サンバイザ領域に取り付けると、サンバイザを使用する際の妨げになるおそれがある。これらは、撮像部の撮影には適するが、取り付けには適さない場所とするとよい。
取付け部は、不適領域に取り付け可能に構成するとよい。このようにすれば、取付け部を取り付けに適する不適領域に取り付け、可変アームを変形させて入射部の位置及び向きを変えることで、撮影に適さない不適領域を避けた場所に入射部を位置させることができる。取付け部を不適領域に取付ける取付け手段としては、吸着部材、両面テープ等の接着部材、クリップ等の挟持部材及びフック等の係合部材等があり、これらを用いて取り付けるとよい。
また、取付け部は、前記不適領域に取り付け可能な構成であると共に、適当領域にも取り付け可能に構成されているとよい。このようにすれば、取付け部を不適領域に取り付けた場合には、不適領域を避けた場所に入射部を位置させることができ、適当領域に取り付けた場合には、可変アームで入射部の位置及び向きを容易に調整することができる。
更に、取付け部は、取り付けられると、取り外しが困難に構成されているとよい。このような構成においては、取り付けに失敗した場合(例えば、取り付け位置や向きがずれてしまった場合等)、取り外すのが困難であるから、入射部の位置や向きの再調整が困難となる。しかし、このようにすれば、取付け部の取り付けを失敗した場合でも可変アームで入射部の位置及び向きが調整可能なため、取付け部を取り外すことなく入射部の位置や向きの再調整が容易となる。このような構成としては、取付け部の付け直し(例えば、貼り直し)等が困難な材料で取り付けるようにするとよく、例えば、両面テープ等で取り付けるようにするとよい。
可変アームとしては、例えば、どの向きにも自由に折り曲げ可能なフレキシブルアームや、入射部の向きを変更可能な可動部及び入射部の位置を移動可能な移動部等を有する、機能の異なる複数の部材から構成されるジョイントアーム等とするとよい。ジョイントアームの可動部としては、例えば、ボールジョイントや回動軸等とするとよい。特に、ボールジョイントを用いることで、入射部の回動方向を自由に変更可能になり、細かな位置調整を行うことができる。また、移動部としては、特に、伸縮部材とするとよい。
可変アームは、基端部を取付け部として車両に直接取り付け可能にするとよい。この場合、可変アームの基端部を不適領域に取り付け可能にするとよい。また、取付け部と可変アームとの間に筐体等の中間部材を介在させるとなおよい。中間部材は、取付け部と一体であってもよく、別体であってもよい。この場合も、取付け部を不適領域に取り付けるとよい。
(2)前記可変アームは、前記取付け部を前記不適領域に取り付けた場合に、前記入射部の入射位置を前記不適領域から回避させることが可能な長さを有することを特徴とする。
このようにすれば、取付け部を不適領域に取り付けた場合に、入射部の位置及び向きを確実に適当領域に位置させることができる。
なお、回避させることが可能な長さとは、入射部が障害物等を回避し、かつ光を入射可能となる長さとするとよい。例えば、黒セラ塗装部やルームミラー等の不適領域を構成する障害物の長手方向の長さよりも長い可変アームを用いると、不適領域中のどこに取り付けても入射部を不適領域から回避できる可能性が高いのでよい。
ただし、このようにすると、可変アームの長さが長くなってしまい、車両の装備品に可変アームが干渉してしまうおそれもある。そのため、取付け部の車両への取り付けが最も確実に行える不適領域の部位に取付け部を取り付けた場合に、取付け部が取り付けられた不適領域を回避可能な長さとするとよい。例えば、可変アームは、不適領域の中心部に取付け部材を取り付ける場合、入射部が不適領域の外周部分のうち中心部から最も遠い外周部(例えば、取り付け位置から最も遠い外周部)を超えて光を入射可能となる長さとするとよい。また、可変アームは、取付け部を取り付けた際に可変アームが延出する方向における、不適領域の外周部を越えて光を入射可能となる長さとするとよい。
(3)前記可変アームを曲げて、前記入射部の位置及び向きを調整可能になっていることを特徴とする。
このようにすれば、入射部の位置及び向きの調整を容易に行うことができる。特に、可変アームが不適領域に沿って延出していたり、不適領域から適当領域に向かって延出していたりする場合は、延出方向に対する可変アームの曲げ量を±90度以内にすることができる。例えば、車両の前方を撮影する場合は、延出方向に対して前方に90度以内に曲げ、車内を撮影する場合は、延出方向に対して後方に90度以内に折り曲げれば撮影を行うことができる。そのため、可変アームの折り曲げ部分に作用する負荷を小さくすることができる。可変アームは、例えば、折り曲げて前記入射部の位置及び向きを調整可能とした構成としてもよいが、特に、フレキシブルアームのように随所で折れ曲がる構成のものを用いるとよい。
(4)前記取付け部と前記可変アームとの間に介在する中間部材を備え、前記可変アームは、前記取付け部が取り付けられた前記不適領域に沿うように前記中間部材から延出していることを特徴とする。
このようにすれば、可変アームが不要に長くなることを抑えることができる。例えば、可変アームが取付け部の法線方向に延出していると、取付け部を不適領域に取り付けた場合、可変アームを折り返して入射部の位置を調整する必要があるが、このようにすれば、可変アームを折り返す必要がなくなり、可変アームの長さが不要に長くなることを防止することができる。
なお、中間部材は、取付け部を不適領域に取付けた場合に、不適領域からはみ出さない構成にするとよい。特に、不適領域からはみ出さない大きさにするとよい。また、中間部材は、複数の部材から構成されていてもよい。特に、1又は2の部材とするとよい。このようにすれば、不適領域からはみ出す可能性を低減することができる。また、中間部材は、取付け部を有する部材とは別体としてもよいが、取付け部を有する部材と一体とすると特によい。このようにすれば、より目立ちにくくすることができる。
(5)前記可変アームは、前記取付け部が取り付けられた前記不適領域から前記不適領域でない領域である適当領域に向かうように前記中間部材から延出していることを特徴とする。
このようにすれば、不適領域から適当領域までのルートを短くすることができ、可変アームが不要に長くなることを抑えることができる。
(6)前記取付け部の法線方向と交差する方向に向けて前記可変アームが延出するように、前記可変アームが前記中間部材に取り付けられていることを特徴とする。
このようにすれば、取付け面と略平行に可変アームを延出可能になり、可変アームの長さを短くすることができる。このように可変アームを取り付けるためには、中間部材を箱状にしたり、中間部材を取付け部の法線方向に立設する取付け壁を有する部材等にしたりするとよい。
(7)前記可変アームは、前記取付け部の法線方向における前記中間部材の中心部よりも、前記取付け部から離れる方向にオフセットした位置に取り付けられていることを特徴とする。
このようにすれば、可変アームを折り曲げるための前方の領域を大きくすることができる。そのため、可変アームを簡単に前方に折り曲げることができるようになる。これにより、より簡単に、入射部を適当領域に位置させることができる。また、可変アームを折り曲げる際に、入射部を接続位置よりもより前方に位置させることができるため、可変アームを一旦後方に反らしてから前方に折り曲げる必要等がなくなる。その結果、可変アームに作用する負荷を小さくすることができる。オフセットされる距離としては、できるだけ後方(取付け部から離れる方向)に位置させるようにすればよく、可変アームを一旦後方へ反らさなくても入射部を適当領域に位置させることができればなおよい。
(8)前記可変アームは、前記中間部材に着脱自在に構成されていることを特徴とする。
このようにすれば、可変アームの交換等のメンテナンスが容易となる。また、長さの異なる可変アームを容易に付け替えることが可能になり、移動位置に対応した好適な長さの可変アームを接続することができる。
(9)前記中間部材の少なくとも一部が箱型に形成されていることを特徴とする。
このようにすれば、中間部材を持ち易くなる。そのため、取付け部を取り付ける際の取り扱いが容易になる。また、取付け部と中間部材とが一体の場合、取付け面を大きくすることも可能になり、取付け性を向上させることができる。また、中間部材は、取付け部を有する取付け板と、その取付け板から延出される本体取付けアームと、その本体取付けアームの他端側に位置する箱型部材と、を備え、当該箱型部材から可変アームを延出させる構成とするとよい。また、箱型部材自体の一面側に取付け部を設けて、当該箱型部材の他面側から可変アームを延出させる構成とすると特によい。
(10)前記中間部材の少なくとも一部が、電子部品を収容可能に形成されていることを特徴とする。
このようにすれば、本来、可変アームに収容される電子部品や撮像部等に搭載される電子部品の一部を中間部材に収容させることで、可変アームや撮像部を軽量化することができる。特に、中間部材に収納される電子部品としては、撮像部や無線通信等に用いられる電子部品、映像を記録する記録媒体等とするとよい。また、中間部材は、取付け部を有する取付け板と、その取付け板から延出される本体取付けアームと、その本体取付けアームの他端側に位置する箱型部材と、を備え、当該箱型部材に電子部品を収容し、当該箱型部材から可変アームを延出させる構成とするとよい。また、箱型部材自体の一面側に取付け部を設けて当該箱型部材に電子部品を収容し、当該箱型部材の他面側から可変アームを延出させる構成とすると特によい。
(11)前記中間部材は、前記取付け部と交差する面に、可変アームを接続可能な被接続部を有することを特徴とする。
このようにすれば、中間部材の取付け部と交差する面に可変アームを取り付け可能になる。そのため、可変アームを不適領域に沿って容易に延出させることができる。これにより、可変アームの長さが不要に長くなることを防止可能になる。
(12)前記中間部材は、前記可変アームを接続可能な複数の被接続部を有することを特徴とする。
このようにすれば、複数の可変アームを接続可能になる。また、可変アームの接続位置を容易に変更可能になると共に、取付け部の取付け位置に応じた可変アームの好適な接続位置を選択可能になる。そのため、必要な接続位置を選択することで可変アームが不要に長くなることを防止することができる。
(13)前記中間部材は、前記撮像部で撮影した映像を表示可能なモニタを有することを特徴とする。
このようにすれば、中間部材のモニタに表示される映像を見ながら入射部の位置及び向きを調整することができる。そのため、可変アームによる入射部の位置及び向きの調整が容易となる。また、事故発生前後の映像やドライブ中の景色等をその場で確認することができ、車載機器の利便性及び遊戯性等を向上させることができる。
(14)前記モニタに表示される映像の上下方向を設定可能なモニタ表示方向設定部を備えたことを特徴とする。
このようにすれば、中間部材にモニタを設けた場合に、中間部材や撮像部の向きによって、ドライバから見たモニタに表示される映像の上下方向がかわってしまうことがあるが、モニタ表示方向設定部で映像の上下方向を設定することで、モニタに表示される映像の上下方向が変わってしまうことを防止することができる。
(15)前記モニタ表示方向設定部で設定された映像の上下方向を、取付け部を取り付けた後の前記撮像部の上下方向として固定するモニタ表示方向固定部を備えたことを特徴とする。
このようにすれば、車両の挙動に応じた映像を撮影することができる。例えば、モニタ表示方向設定部で映像の上下方向を設定した後に事故等が起こった場合に、車両の横転により撮像が回転すれば、映像も同様に回転したように記録させることができる。
(16)前記可変アームは、その内部にケーブルを挿通可能に形成されていることを特徴とする。
このようにすれば、撮像部と電子部品等とを接続する電線や光ファイバー等のケーブルの露出をなくすことが可能になる。そのため、不要にケーブル等がドライバの視界の妨げになることを防止することができる。これにより、安全性の向上を図ることが可能になると供に、見た目が良くなる等の視覚的効果を向上させることができる。
(17)前記可変アームは、基端部を中心に、先端部をいずれの向きにも移動可能に折り曲げ自在に構成されていることを特徴とする。
このようにすれば、可変アームの可動領域における可動方向の自由度を高くすることができる。そのため、例えば、先端部に入射部を取り付け、基端部を取付け部に接続した場合、可変アームはどの方向にも自由に折り曲げ可能となるため、入射部の位置及び向きの細かな調整が可能になる。これにより、可変アームの届く範囲であれば、ドライバの好きな位置に入射部を移動させることができ、例えば、ドライバの好みに合わせた入射部の微妙なレイアウトの調整が可能になる。また、希望する撮影対象の存在する撮影方向の撮影範囲を、障害物等に阻害されて、その撮影対象が撮影できなくなるおそれを低減させることができる。
このような構成の可変アームとしては、例えば、複数の部品を回動自在に連結してどの方向にも自由に折り曲げ可能に構成されたフレキシブルアームや、自由に伸縮及び折り曲げ可能に構成された蛇腹形状の蛇腹アーム等とするとよい。
(18)前記可変アームは、所定の力よりも大きな力が作用した場合は作用した力に応じて形状を変化させ、所定の力以下の力が作用した場合は、その形状を維持可能に構成されていることを特徴とする。
このようにすれば、所定の力以下の力しか作用しない状況においては入射部の位置及び向きは保たれるのに対して、所定の力より大きな力を作用させれば入射部の位置及び向きが変更可能となる。特に、所定の力以下の力としては、車両の振動等により生じる力とするとよい。
例えば、車両の振動により生じる力以下の力が可変アームに作用した場合には、その形状(例えば、姿勢)を維持するが、ドライバの手等によって、車両の振動等により生じる力よりも大きな力が可変アームに加えられた場合には、加えられた力の方向に可変アームが折り曲がるように、所定の力を設定するとよい。このようにすれば、入射部の位置の調整が必要な場合のみ、ドライバが手で可変アームの形状を変化させて入射部の位置を調整可能となり、走行中は、入射部は形状を変えることなく走行状態等を撮影することができる。また、入射部の位置を調整した後に車両の振動等により生じる力が作用しても可変アームの形状は変化しないため、位置調整後の入射部を固定するための部材を別途設ける必要もなくなる。更に、1度調整しておけば、毎回入射位置を調整する必要がなくなる。なお、可変アームは、ドライバの手によって外側から力が加えられる以外に、中空状の可変アームの内側から所定の力以上の力を加えて変形させる構成であってもよい。
(19)前記可変アームは、前記入射部の前方を照射可能な照射手段を有することを特徴とする。
このようにすれば、撮像部で車内を撮影する際等に光量が足りない場合、被写体を照射して光量を足すことができる。また、可変アームを変形させることで、車内で何かを見たり、探したりする際のスポットライトとして使用することができる。
例えば、上述した(1)から(19)の構成は、単独で、あるいは、任意に組み合わせて機器を構成するとよい。また、(1)から(19)の各々の項に記載の構成要素は、任意に組み合わせて機器を構成するとよい。
本発明によれば、撮像部を有する車載機器において、可変アームを変形させて入射部の位置及び向きを調整することで、取り付けには適するが撮影には適さない不適領域に取り付けた場合においても、好適に撮影対象の撮影ができる。
本発明の第1実施形態に係るドライブレコーダを模式的に示す斜視図である 。 第1実施形態に係るドライブレコーダを模式的に示す図である。 第1実施形態に係るドライブレコーダの機能ブロック図である。 車両のフロントガラスの黒セラ塗装部にドライブレコーダを取り付けた状態 を示す図である。 第2実施形態に係るドライブレコーダを模式的に示す斜視図である。 第2実施形態に係るドライブレコーダを模式的に示す図である。 第2実施形態に係るドライブレコーダの機能ブロック図である。 第3実施形態に係るドライブレコーダを模式的に示す斜視図である。 第3実施形態に係るドライブレコーダを模式的に示す図である。 第3実施形態に係るドライブレコーダをルームミラーの裏面に取り付けた 状態を示す図である。 第4実施形態に係る一体型装置の外観の一例を示す6面図である。 第4実施形態に係る一体型装置からフレキシブルアームを引き出した状態 を示す図である。
本発明の実施形態に係る車載機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る車載機器は、取付けには適するが、撮影対象の撮影には適さない不適領域に取り付けた場合でも、撮影対象を撮影可能にするための可変アームを備えている。以下の実施形態においては、このような車載機器の一例として、先端にCCDカメラが取り付けられたフレキシブルカメラユニットを備えるドライブレコーダ(第1~第3実施形態)と、第1~第3実施形態で説明するドライブレコーダ機能及びナビゲーション機能を有する一体装置(第4実施形態)と、を用いて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るドライブレコーダ1について、図1から図4を参照しながら説明する。なお、本実施形態においては、図4に示すように、車室内から車両100の前方を撮影対象とする際の不適領域の一例として、車両100の車室内前方のフロントガラス101の黒セラ塗装部102にドライブレコーダ1を取り付ける場合を用いて説明する。まず、ドライブレコーダ1の概略構成について、図1から図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るドライブレコーダ1を模式的に示す斜視図である。図2(a)は、ドライブレコーダ1を模式的に示す正面図であり、(b)は右側面図であり、(c)は上面図である。図3は、第1実施形態に係るドライブレコーダ1の機能ブロック図である。
図1及び図2に示すように、ドライブレコーダ1は、映像を撮影し、撮影した映像を記録するドライブレコーダ本体(以下、「ドラレコ本体」という)2と、ドラレコ本体2を車両100のフロントガラス101の黒セラ塗装部102(図4参照)に取り付けるためのブラケット3と、を備えている。
ドラレコ本体2は、内部に各種センサ等の電子部品を収納可能な筐体20と、撮影対象を撮影可能なフレキシブルカメラユニット(以下、単に「カメラユニット」という)4と、制御部(図3参照)5と、を備えている。
筐体20は、黒セラ塗装部102に取り付けた際に黒セラ塗装部102からはみ出さないように、扁平の略直方体状(約100mm(長手方向)×約80mm(短手方向)×約20mm(奥行き方向))に形成されている。また、筐体20は、カメラユニット4により撮影された映像を表示可能な矩形状の表示パネル21と、SDカード200を挿入可能なSDスロット22と、カメラユニット4を接続可能な複数のカメラ接続端子23a~23dと、車両100から電源供給を受けるためシガープラグコードを接続可能な第1接続端子24と、パソコン等を接続可能な第2接続端子25と、を備えている。
表示パネル21は、筐体20の前面に設けられており、液晶パネル(約3インチ)により構成されている。SDスロット22は、筐体20の長手方向(表示パネル21の長手方向と略平行な方向)Wにおける一方側W1に位置し、前面と略直交する第1側面に設けられている。ドラレコ本体2は、SDスロット22にSDカード200を挿入し、挿入したSDカード200に撮影した映像を記録させることで、撮影した映像を容易に持ち出すことができるようになっている。カメラ接続端子23a~23dは、筐体20の第1側面及び筐体20の長手方向Wにおける他方側W2に位置し、前面と略直交するする第2側面、筐体20の短手方向(表示パネル21の短手方向と略平行な方向)Hにおける一方側H1に位置し、前面と略直交するする第3側面及び他方側H2に位置し、前面と略直交する第4側面に設けられており、筐体20の奥行き方向(表示パネルの厚さ方向と略平行な方向)Dにおける中心よりも手前側(前面側)D1にオフセットされた位置に形成されている。
第1接続端子24は、筐体20の第2側面に設けられている。ドラレコ本体2は、第1接続端子24にシガープラグコードを接続することで、車両100のキー操作に連動して、電源がオン・オフするようになっている。第2接続端子25は、筐体20の第2側面に設けられている。ドラレコ本体2は、第2接続端子25を介してパソコン等に接続することで、ソフトウェアのバージョンアップ等が行えるようになっている。
カメラユニット4は、随所が何れの向きにも自由に曲げ変形可能に形成されたフレキシブルアーム40と、撮影対象を撮影可能なCCDカメラ41と、を備えている。フレキシブルアーム40は、先端部40aにCCDカメラ41が取り付けられ、基端部40bが筐体20の複数のカメラ接続端子23a~23dに接続可能に形成されている。フレキシブルアーム40は、基端部40bを複数のカメラ接続端子23a~23dのいずれかに接続した後、随所を曲げ変形させることで、先端に取り付けられたCCDカメラ41を筐体20に対して自由に相対移動させることができるようになっている。本実施形態に係るフレキシブルアーム40は、複数の部材を相対的に角度変形可能に連結させることで構成されており、相対的に同一方向に角度変形させる部材を増やすほど、全体の曲げ角度を大きくすることができるようになっている。即ち、曲げ変形量を大きくすることができるようになっている。
また、フレキシブルアーム40は、所定の力よりも大きな力が作用すると作用した力に応じて変形し、所定の力以下の力が作用した場合はその形状を維持する剛性を有している。例えば、フレキシブルアーム40は、ドライバが手で折り曲げようとすると変形するが、車両100の振動等による力が作用してもその形状を維持するようになっている。つまり、フレキシブルアーム40は、人為的な力が作用した場合に変形し、車両100の通常運転に基づく力が作用した場合には、その形状を維持するようになっている。そのため、ドライバがフレキシブルアーム40を変形させると、次にドライバがフレキシブルアーム40を変形させるまで、形状を維持するようになっている。
さらに、フレキシブルアーム40は、ドライブレコーダ1を黒セラ塗装部102に取り付けた場合に、CCDカメラ41が黒セラ塗装部102を回避して車外を撮影可能となる姿勢をとり得る長さを有している。例えば、フレキシブルアーム40は、黒セラ塗装部102の最大長さよりも長くするとよい。このようにすれば、ドライブレコーダ1を黒セラ塗装部102のどこに取り付けても、フレキシブルアーム40は、CCDカメラ41が黒セラ塗装部102を回避して車外を撮影可能となる姿勢をとることができる可能性が高い。また、フレキシブルアーム40は、ドライブレコーダ1を確実に取り付けられる取り付け位置から最も遠い黒セラ塗装部102の外周部をCCDカメラ41が超えて車外を撮影可能となる姿勢をとり得る長さとするとなおよい。このようにすれば、フレキシブルアーム40が不要に長くなることを防止できる。
本実施形態においては、フレキシブルアーム40は、ドライブレコーダ1を黒セラ塗装部102の略中央部に取り付けた場合に、略中央部から最も遠い黒セラ塗装部102の外周部をCCDカメラ41が超えて車外を撮影可能となる姿勢を取り得る長さになっている。このようにすれば、フレキシブルアーム40が不要に長くなることを、より防止することができる。
具体的には、長手方向の長さが200mm、短手方向の長さが150mmの黒セラ塗装部102の長手方向における略中央部に、上述の筐体20を取り付ける場合、筐体20の第1側面のカメラ接続端子23aに接続したフレキシブルアーム40の先端に取り付けられたCCDカメラ41で黒セラ塗装部102の長手方向の一方側の外周部を超えて車室内から車外を撮影可能にするためには、筐体20の長手方向Wにおける一方側W1の端部から黒セラ塗装部102の長手方向における一方側の端部までの距離が50mmなので、折り曲げ量を考慮すると、80mmのフレキシブルアーム40を用いれば、良好に車外を撮影可能な姿勢にすることができる。なお、長さの異なる複数のフレキシブルアームを選択して接続するようにすれば、フレキシブルアームが不要に長くなることを防止することができる。
フレキシブルアーム40は、随所で曲げ変形可能な可撓性を有するフレキシブルアームであれば、その構造については特に限定されない。また、CCDカメラ41についても、一般的なCCDカメラを用いることができるので、ここでは、具体的な説明は省略する。また、CCDカメラ41で撮影された撮影データは、フレキシブルアーム40の内部を挿通する不図示のケーブルを介して、筐体20の内部に配設されたメモリ(図3参照)53等に伝送されるようになっている。
制御部5は、CPU、ROM及びRAM等を有するマイコン等で構成され、ドライブレコーダ1の動作全体の制御を司る。例えば、制御部5は、カメラユニット4で撮影された映像(連続撮影した画像を含む)を時刻データと共に、メモリ53に循環的に一次記憶させたり、後述するGセンサ50等の検知センサからの検出信号に基づき、撮影された映像(連続撮影した画像を含む)をSDカード200に記憶させたりする。なお、Gセンサ50等の検知センサからの検出信号に基づいて撮影した映像(連続撮影した画像を含む)を記憶する際の制御部5によるドライブレコーダ1の制御(ドライブレコーダ1の動作)については、後に詳しく説明する。
図3に示すように、制御部5には、カメラユニット4と、表示パネル21と、SDスロット22と、第1接続端子24と、第2接続端子25と、Gセンサ50と、ジャイロセンサ51と、GPSレシーバ52と、メモリ53と、車両信号取得部54と、表示方向設定ボタン55と、表示方向固定ボタン56とが接続されている。
Gセンサ50は、互いに直交する2軸方向(X軸及びY軸)の重力加速度(Gデータ)を検出する。制御部5は、Gセンサ50が検出したGデータ(Gx、Gy)を入力し、入力したGデータから加速度の値(大きさ)を演算する。なお、GxはX軸方向(車両100の前後方向)、GyはY軸方向(車両100の左右方向)のGデータを示すものとする。また、Gセンサ50は、Z軸方向(車両100の上下方向)の加速度を検出する3軸のものを用いてもよく、3軸方向の加速度を検出するGセンサを用いてZ軸方向のGデータ(Gz)を利用しない構成であってもよい。
ジャイロセンサ51は、車両100の進行方向の変化(角加速度データ)を検出する。制御部5は、ジャイロセンサ51が検出した角加速度データを入力し、入力した角加速度データから角加速度の値(大きさ)を演算する。
GPSレシーバ52は、GPSアンテナ52aでGPS信号を受信し、受信したGPS信号から現在位置を求め、求めた現在位置の位置情報(経緯、緯度)を制御部5に送信する。また、GPS信号には日時データが含まれており、GPSレシーバ52は、受信したGPS信号に含まれる日時データを制御部5に送信する。
車両信号取得部54は、車両100の故障診断コネクタ等と接続して車両100の各種信号や情報(車両データ)を取得し取得した車両データを無線送信する不図示の車両故障診断システム(OBD)アダプタからの無線信号を受信して、車両情報を抽出し、抽出した車両情報を制御部5から取得可能とする構成である。車両データとしては、例えば、車両運転時のブレーキ操作を検出した信号、ウインカ操作を検出した信号、アクセル操作を検出した信号、ハンドル回転を検出した信号、シフトレバー位置を検出した信号、サイドブレーキ操作を検出した信号、車両故障診断情報(車速、エンジン回転数、冷却水温度等)及び各種車両情報(ECUからの各機能制御データ、車外のネットワークやの他車両からの通信データ等)などがある。制御部5は、これらを取得して、車両100の状態を判断する。
表示方向設定ボタン55は、筐体20の向き(長手方向Wが上下方向となる向き又は短手方向Hが上下方向となる向き)に関わらず、表示パネル21に表示される画像の上下方向が一定となるように、画像を回転させるためのものである。例えば、図1に示す向き(短手方向Hにおける一方側H1が上)に筐体20が取り付けられた場合は、表示方向設定ボタン55を押すことで、CCDカメラ41が撮影した画像の上が短手方向Hにおける一方側H1となるように画像が回転する。また、例えば、長手方向Wにおける他方側W2を上にして筐体20が取り付けられた場合は、表示方向設定ボタン55を押すことで、CCDカメラ41が撮影した画像の上が長手方向Wにおける他方側W2となるように画像が回転する。なお、表示パネル21に表示される画像を回転させる制御は制御部5により行われ、制御部5は、Gセンサ50からの取得したZ軸に現れる重力加速度の方向に基づいて筐体20の上下方向を検出し、検出した筐体20の上下方向に基づいて画像を回転させる。
表示方向固定ボタン56は、表示方向設定ボタン55により設定された画像の表示方向を固定させるためのものである。例えば、車両100が横転した場合、重力加速度の方向に基づいて上下方向を設定すると、横転している映像が撮れなくなるが、表示方向固定ボタン56で表示パネル21に表示される映像の上下方向を重力加速度の方向に関わらず固定することで、車両100の挙動に応じた映像を撮影することができるようになる。なお、画像の向きを固定する制御は、制御部5により行われる。
図2(b)及び(c)に示すように、ブラケット3は、ドラレコ本体2の筐体20の背面に取り付けるための両面テープが取り付けられる第1取付け部30と、フロントガラス101の黒セラ塗装部102に取り付けるための両面テープが取り付けられる第2取付け部31と、第1取付け部30と第2取付け部30とを連結する連結部32と、を備えている。連結部32は、筐体20を取り付けたブラケット3を黒セラ塗装部102に貼り付けた際に、筐体20の表示パネル21がドライバの方を向く角度となるように第1取付け部30と第2取付け部31とを連結している。本実施形態においては、第2取付け部31の黒セラ塗装部102への取付け面に対して、第1取付け部30の筐体20への取付け面が約30度となるように形成されている。
本実施形態のように、フレキシブルアーム40を用いてCCDカメラ41の位置を調整することで、黒セラ塗装部102に取り付けた後の、ブラケット3による筐体20の向きを調整する調整機構が不要になる。そのため、ブラケット3を介して筐体20を黒セラ塗装部102に取り付けた後、ブラケットの調整機構によって筐体20が不要に動いてしまうことを防止することができる。これにより、筐体20の取付け状態が安定する。
次に、第1実施形態に係るドライブレコーダ1の使用方法について、図4を参照しながら説明する。図4は、車両100のフロントガラス101の黒セラ塗装部102にドライブレコーダ1を取り付けた状態を示す図である。まず、ドライブレコーダ1の黒セラ塗装部102への取り付け方法について説明する。
本実施形態に係るドライブレコーダ1は、取り付けには適するが撮影対象の撮影には適さない黒セラ塗装部102に取り付けられる。つまり、ドライブレコーダ1は、不適領域に取り付けられる。なお、ここでいう不適領域とは、道路運送車両の保安基準等を満たすと共に、ドライバの視界や車載機器の妨げにならない場所であるが、希望する撮影対象を撮影可能な撮影方向にカメラを向けようとした場合、その撮影方向にカメラに映り込む障害物が存在する等、撮影対象の撮影を阻害する要素が存在する領域である。撮影対象の撮影を阻害する要素としては、常時存在するものの他に、特定の条件により発現するものもある。具体的には、不適領域としては、図4に示すように、黒セラ塗装部102、Aピラー部105、天井部106及び雨の日に発現するワイパーの拭き取り領域103から外れた領域104等がある。
なお、サンバイザ107を下した際にサンバイザ107が位置するサンバイザ領域107aやルームミラー108の両側は、撮影には適するが、取付けに適さない場所になる。ルームミラーの両側に取り付けると、ドライバの視界の妨げになるおそれがあり、サンバイザ領域107aに取り付けると、サンバイザ107を使用する際のサンバイザ107の妨げになるおそれがあるためである。
不適領域に一般的なドライブレコーダを直接取り付けると、カメラの撮影方向に不透過の障害物が存在するため、不透過の障害物を回避しない限り、カメラの撮影をすることができない。そこで、本実施形態に係るドライブレコーダ1は、前述したように、先端にCCDカメラ41が取り付けられたフレキシブルアーム40を設け、フレキシブルアーム40を変形させることでCCDカメラ41を不透過の障害物から回避させ、適当領域に位置させることで撮影対象の撮影を可能にしている。
なお、適当領域とは、ここではその撮影方向にCCDカメラ41に映り込む障害物が存在しない等、撮影対象の撮影を阻害する要素が存在しない領域である。具体的には、適当領域としては、図4に示すように、フロントガラス101の黒セラ塗装部102の周り、フロントガラス101におけるワイパーの拭き取り領域103内のAピラー部105に隣接した場所等がある。以下、ドライブレコーダ1を黒セラ塗装部102に取り付け、CCDカメラ41を黒セラ塗装部102の外周を超えた位置に位置させて車両100の前方を撮影する場合を用いて説明する。
まず、ドライバは、筐体20の背面に、ブラケット3の第1取付け部30を両面テープで取り付けた後、ブラケット3の第2取付け部31に貼り付けられた両面テープを露出させる。そして、ドライバは、筐体20の短手方向Hにおける一方側H1が上になるように筐体20を持って、ブラケット3の第2取付け部31を黒セラ塗装部102の幅方向の略中央部に貼り付ける。このとき、筐体20が略直方体状に形成されているため、ドライバは筐体20を持ち易く、第2取付け部31を容易に黒セラ塗装部102に貼り付けることができる。
次に、ドライバは、カメラユニット4を筐体20に取り付ける。本実施形態においては、カメラユニット4の基端部をカメラ接続端子23aに差し込んで取り付ける。これにより、図4に示すように、カメラユニット4が黒セラ塗装部102と略平行、且つ筐体20の長手方向と略平行に、黒セラ塗装部102の外周に向かって延出した状態になる。なお、カメラユニット4の基端部のカメラ接続端子23aへの取付けは、差し込みに限らず、ねじ込みで取り付ける構成であってもよい。
次に、ドライバは、シガープラグコードを第1接続端子24に接続する。ドライブレコーダ1の電源は、シガープラグコードを第1接続端子24に接続することで、車両100の運転開始のキー操作に連動してオンされるようになる。電源がオンされると、制御部5は、CCDカメラ41により撮影された映像を表示パネル21に表示させる。映像は1秒間に30フレームの割合で随時撮像され、表示パネル21にリアルタイムで表示される。そこで、ドライバは、表示パネル21に表示される映像を見ながら、車両100の前方が撮影可能になるように、CCDカメラ41の位置決めを行う。具体的には、ドライバは、CCDカメラ41が黒セラ塗装部102の外周を超えた位置で車両100の前方を向くように、手でフレキシブルアーム40を曲げ変形させる。このとき、カメラユニット4が黒セラ塗装部102に沿って黒セラ塗装部102の外周に向かって延出しているため、CCDカメラ41の位置決めを行うにあたり、曲げ変形量を少なくすることができる。
CCDカメラ41の位置及び向きを調整した後、ドライバが表示方向設定ボタン55を押圧すると、CCDカメラ41が撮影する画像の上が短手方向Hにおける一方側H1が上になるように、制御部5が画像を回転させる。制御部5は、重力加速度の方向に基づいて筐体20の上下方向を検出し、検出した筐体20の上下方向に基づいて画像を回転させる。なお、これは、表示方向設定ボタン55を押すことなく、自動で行われるようにしてもよい。画像の向きを設定すると、次に、ドライバは、表示方向固定ボタン56を押圧して、設定した画像の向きを固定する。これにより、車両100の挙動に連動した映像が撮影可能になる。
次に、ドライブレコーダ1を車両100に取り付けた後、車両100に事故時の衝撃の可能性のある衝撃が加わることをイベントの発生とした際のドライブレコーダ1の動作について説明する。
車両100に衝撃が加わると、Gセンサ50から出力されたGデータの値(大きさ)が急増する。そして、Gセンサ50のGデータの値(大きさ)が閾値加速度Gs(例えば、0.3G)になると、制御部5は、イベントが発生したと判断して、CCDカメラ41が撮像し、メモリ53に循環的に一次記憶させている映像を、イベント発生時刻データと共にSDカード200に記憶させる。例えば、イベント発生時刻のTa秒前からイベント発生時刻のTb秒後までのT秒間の映像をSDカード200に記憶させる。なお、イベント発生時に記憶される時間T秒は、ドライバにより予め設定することができるようになっている。
また、制御部5は、イベントが発生すると、Gセンサ50が検出したGデータと、、ジャイロセンサ51の検出角加速度データと、、車両信号取得部54で取得された車両データ(例えば、ブレーキ操作データ、ハンドル操作データ及び車速データ等)と、これらセンサからデータを取得した時刻のデータである時刻データと、をSDカード200に記憶させる。
SDカード200に記憶されるイベント数は、SDカード200の記憶容量に応じて変更可能になるが、500以上のイベントを記憶可能にするとよい。また、制御部5は、SDカード200にイベント毎にフォルダを作成して、データを格納するようにするとよい。また、不揮発性メモリ等のメモリを別途設け、不揮発性メモリにイベントの映像を記録させる構成であってもよい。また、映像と同時に、これらのデータをメモリ53に循環的に一次記憶させ、イベント発生時刻のTa秒前からイベント発生時刻のTb秒後までのT秒間のこれらのデータを、SDカード200に記憶させるようにしてもよい。
以上のような構成を有するドライブレコーダ1によると、以下のような効果を奏する。ドライブレコーダ1は、CCDカメラ41の筐体20に対する相対位置を自由に変更可能なフレキシブルアーム40を備えている。そのため、ドライブレコーダ1を黒セラ塗装部102に取り付けた場合においても、CCDカメラ41を黒セラ塗装部102から回避させ、撮影可能な状態にすることができる。これにより、取り付けに適するが、撮影には適さない黒セラ塗装部102にドライブレコーダ1を取り付けた場合においても、CCDカメラ41で車外を撮影することができる。
また、ドライブレコーダ1は、ドライブレコーダ1のフロントガラス101への貼り付けに失敗した場合においても、フレキシブルアーム40でCCDカメラ41の位置及び向きを調整することで、貼り付けの失敗をカバーすることができる。
更に、フレキシブルアーム40は、ドライブレコーダ1を黒セラ塗装部102に取り付けた場合に、CCDカメラ41が黒セラ塗装部102を超えて車外を撮影可能となる姿勢をとり得る長さを有している。そのため、ドライブレコーダ1は、フレキシブルアームを不要に長くすることなく、CCDカメラ41を確実に適当領域に位置させることができる。
また、フレキシブルアームは、先端部40aのCCDカメラ41をいずれの向きにも移動可能に随所が曲げ変形自在に構成されている。そのため、フレキシブルアーム40の可動領域におけるCCDカメラ41の位置の自由度が高く、CCDカメラ41の位置及び向きの細かな調整を行うことができる。
また、フレキシブルアーム40は、ドライバの手により曲げられた場合に変形し、車両100の振動等に寄る力が作用した場合には、変形しないようになっている。そのため、CCDカメラ41の位置及び向きの調整が必要な場合のみ、ドライバが手でフレキシブルアーム40の形状を変化させてCCDカメラ41の位置等を調整可能となり、走行中は、フレキシブルアーム40は形状を変えることなく走行状態等を撮影することができる。また、CCDカメラ41の位置等を調整した後に車両100の振動等による生じる力が作用してもフレキシブルアームの形状は変化しないため、位置調整後のCCDカメラ41を固定するための部材を別途設ける必要もなくなる。更に、1度調整しておけば、毎回入射位置を調整する必要がなくなる。なお、フレキシブルアーム40は、ドライバの手によって外側から力が加えられる以外に、フレキシブルアーム40の内側から力を加えて変形させる構成であってもよい。
また、ドライブレコーダ1は、筐体20が略直方体状に形成されているため、筐体20を持ち易い。そのため、例えば、ドライブレコーダ1を取り付ける際の取り付けが容易となる。また、筐体20に各種センサ等の電子部品を収納させることで、フレキシブルアーム40を軽量化及び小型化等することができる。
また、ドライブレコーダ1は、フレキシブルアーム40が筐体20に対して着脱自在に構成されているため、フレキシブルアーム40のメンテナンスが容易となる。また、取付け場所に応じた適当な長さのフレキシブルアームに容易に交換することができる。
また、ドライブレコーダ1は、フレキシブルアーム40を黒セラ塗装部102に沿って延出させることができるように、筐体20の黒セラ塗装部102の法線方向と交差する方向に、フレキシブルアーム40を接続可能な複数のカメラ接続端子23a~23dが設けられている。そのため、フレキシブルアーム40の接続位置を変えることで、フレキシブルアーム40が不要に長くなることを抑えることができる。
また、ドライブレコーダ1は、複数のカメラ接続端子23a~23dが筐体20の前面側にオフセットして設けられているため、筐体20の背面側の領域を大きくすることができる。つまり、車外を撮影する際に曲げる側の領域を大きくすることができる。これにより、フレキシブルアーム40の曲げが容易となり、CCDカメラ41の位置及び向きの調整が容易となる。なお、オフセットする距離は、できるだけ前面側に位置させることが好ましく、例えば、フレキシブルアーム40を一旦前面側に反らさなくてもいい位の領域を確保することが好ましい。
また、ドライブレコーダ1は、CCDカメラ41が撮影した画像を表示可能な表示パネルを備えているため、ドライバは、表示パネル21に表示される映像を見ながら、CCDカメラ41の位置及び向きを調整することができる。また、イベント発生前後やドライブ中の景色等を、その場で確認することができる。つまり、利便性及び遊戯性を向上させることができる。
また、ドライブレコーダ1は、CCDカメラで撮影した画像データを伝送するケーブルをフレキシブルアーム40の中を挿通させているため、不要にケーブル等を露出させることが防止可能になり、ケーブル等がドライバの視界の妨げになることを防止することができる。これにより、安全性の向上を図ることができると共に、見た目が良くなる等の視覚的効果を向上させることもできる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るドライブレコーダ1Aについて、図5から図7を参照しながら説明する。第2実施形態に係るドライブレコーダ1Aは、表示パネルを有さず、第2取付け部を有する部材が筐体と一体となっている点が第1実施形態と相違する。そのため、第2実施形態においては、第1実施形態と相違する点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
まず、ドライブレコーダ1Aの概略構成について、図5から図7を参照しながら説明する。図5は、第2実施形態に係るドライブレコーダ1Aを模式的に示す斜視図である。図6(a)は、ドライブレコーダ1Aを模式的に示す正面図であり、(b)は右側面図であり、(c)は上面図である。図7は、第2実施形態に係るドライブレコーダ1Aの機能ブロック図である。
図5及び図6に示すように、ドライブレコーダ1Aは、ドラレコ本体2Aを備えている。ドラレコ本体2Aは、扁平な直方体状の筐体20Aと、カメラユニット4と、制御部(図7参照)5Aと、を備えている。
筐体20Aは、黒セラ塗装部102に取り付けた際に黒セラ塗装部102からはみ出さないように、扁平の略直方体状に形成されている。また、筐体20Aは、SDスロット22と、複数のカメラ接続端子23a~23eと、第1接続端子24と、第2接続端子25と、フロントガラス101の黒セラ塗装部102に取り付けるための取付け部35と、を備えている。カメラ接続端子23eは、筐体20Aの奥行き方向Dにおける手前側D1の前面に設けられている。取付け部35は、筐体20Aの奥行き方向Dにおける奥側D2の背面に、筐体20Aと一体に設けられている。取付け部35を筐体20Aと一体とすることで、取付け部35を目立たなくすることができる。取付け部35には、黒セラ塗装部102に貼り付けるための両面テープが貼り付けられている。
制御部5Aには、カメラユニット4と、SDスロット22と、第1接続端子24と、第2接続端子25と、Gセンサ50と、ジャイロセンサ51と、GPSレシーバ52と、メモリ53と、車両信号取得部54と、表示方向固定ボタン56と、無線通信部57と、が接続されている。無線通信部57は、カメラユニット4が撮影した画像をスマートホンやナビゲーション装置の液晶画面上に表示させるために、制御部5Aが撮影した画像をスマートホンやナビゲーション装置に送信させるために設けられている。
次に、第2実施形態に係るドライブレコーダ1Aの使用方法について、図4を援用して説明する。なお、イベントが発生した後のドライブレコーダ1Aの動作は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。また、本実施形態においては、CCDカメラ41が撮影した画像を制御部5Aが無線通信部57を介してスマートホンに送信する場合を用いて説明する。
まず、ドライバは、筐体20Aの背面の取付け部35に取り付けられた両面テープを露出させる。そして、筐体20Aを持って、両面テープが露出された取付け部35を黒セラ塗装部102の幅方向の略中央部に貼り付ける。このとき、筐体20Aが略直方体状に形成されているため、ドライバは筐体20Aを持ち易く、黒セラ塗装部102への取り付けが容易となっている。
次に、ドライバは、カメラユニット4を筐体20Aに取り付ける。本実施形態においては、カメラユニット4の基端部をカメラ接続端子23aに差し込むことでカメラユニット4に取り付けられる。カメラユニット4の基端部をカメラ接続端子23aに取り付けることで、図4に示すように、カメラユニット4が黒セラ塗装部102と略平行に、黒セラ塗装部102の外周に向かって延出した状態になる。
次に、ドライバは、シガープラグコードを第1接続端子24に接続する。車両100の運転開始のキー操作に連動してドライブレコーダ1の電源がオンされると、制御部5Aは、CCDカメラ41により撮影された映像を、無線通信部57を介してスマートホンに送信し、スマートホンの液晶画面上に表示させる。そこで、ドライバは、スマートホンの液晶画面上に表示される映像を見ながら、車両100の前方が撮影可能になるように、CCDカメラ41の位置決めを行う。具体的には、ドライバは、フレキシブルアーム40の先端にあるCCDカメラ41が黒セラ塗装部102の外周を超えた位置で車両100の前方を向くように、フレキシブルアーム40の随所を、手で曲げ変形させる。
以上説明したように、第2実施形態に係るドライブレコーダ1Aは、制御部5Aが無線通信部57を介してCCDカメラ41が撮影した画像をスマートホンに送信するため、表パネル示が不要となり、筐体20Aを小型化することができる。
また、ドライブレコーダ1Aは、取付け部35が筐体20Aと一体化しているため、取付け部35の取付け面を大きくすることができ、筐体20Aの取付け性を向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るドライブレコーダ1Bについて、図8から図10を参照しながら説明する。第3実施形態に係るドライブレコーダ1Bは、車両100のルームミラー108に取り付け可能に構成されている点が第2実施形態と相違する。そのため、第3実施形態においては、第2実施形態と相違する点を中心に説明し、第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
まず、ドライブレコーダ1Bの概略構成について、図8及び図9を参照しながら説明する図8は、第3実施形態に係るドライブレコーダ1Bを模式的に示す斜視図である。図9(a)は、ドライブレコーダ1Bを模式的に示す正面図であり、(b)は右側面図であり、(c)は上面図である。
図8及び図9に示すように、ドライブレコーダ1Bは、ドラレコ本体2Bを備えている。ドラレコ本体2Bは、扁平な直方体状の筐体20Bと、カメラユニット4と、制御部(図7参照)5Aと、を備えている。
筐体20Bは、長手方向Wの長さがルームミラー108幅方向の長さよりも短くなるように形成され、短手方向Hの長さがルームミラーの上下方向の長さと略同じ長さになるように形成されている。また、筐体20Aは、SDスロット22と、複数のカメラ接続端子23a~23cと、第1接続端子24と、第2接続端子25と、ルームミラー108に取り付けるための取付け部3Bと、を備えている。
取付け部3Bは、ルームミラー108を挟持する一対の挟持部36、37を備えている。一対の挟持部36、37は、第1係止爪36a、37aと、第2係止爪36b、37bと、を備えており、第1係止爪36a、37aをルームミラー108の上側の外縁に係止させ、第2係止爪36b、37bをルームミラー108の下側の外縁に係止させることで、筐体20Bをルームミラー108に固定させる。
次に、第3実施形態に係るドライブレコーダ1Bの使用方法について、図10を参照しながら説明する。なお、イベントが発生した後のドライブレコーダ1Bの動作は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。また、本実施形態においては、CCDカメラ41が撮影した画像を制御部5Aが無線通信部57を介してスマートホンに送信する場合を用いて説明する。図10は、第3実施形態に係るドライブレコーダ1Bをルームミラー108の裏面に取り付けた状態を示す図である。
まず、ドライバは、第1係止爪36a、37aをルームミラー108の上縁に係止させ、この状態を維持したまま、第2係止爪36b、37bをルームミラー108の下縁に係止させる。これにより、ドライブレコーダ1Bがルームミラー108に固定される。
次に、ドライバは、カメラユニット4を筐体20Bに取り付ける。本実施形態においては、カメラ接続端子23aにカメラユニット4の基端部を差し込むことで、カメラユニット4が筐体20Bに取り付けられる。カメラユニット4の基端部をカメラ接続端子23aに差し込むことで、図10に示すように、カメラユニット4がルームミラー108の幅方向と略平行に延出した状態になる。
次に、ドライバは、シガープラグコードを第1接続端子24に接続する。車両100の運転開始のキー操作に連動してドライブレコーダ1の電源がオンされると、制御部5Aは、CCDカメラ41により撮影された映像を無線通信部57を介してスマートホンに送信し、スマートホンの液晶画面上に表示させる。そこで、ドライバは、スマートホンの液晶表示部に表示される映像を見ながら、車両100の前方が撮影可能になるように、CCDカメラ41の位置決めを行う。具体的には、ドライバは、手でフレキシブルアーム40を曲げ変形させ、CCDカメラ41がルームミラー108の支持部等の障害物を回避して、車両100の前方が撮影可能になるように、フレキシブルアーム40を曲げ変形させて調整する。
以上説明したように、第3実施形態に係るドライブレコーダ1Bは、ルームミラー108の裏面に取り付け可能に形成されているため、ドライバの視界や車載機器等の妨げになることなく、車両100に取り付けることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る車載機器について、図11及び図12を参照しながら説明する。第4実施形態に係る車載機器は、第1から第3実施形態で説明したカメラユニット4を有するドライブレコーダ機能に加え、一般的なナビゲーション機能を備えた一体型装置1000である。なお、一体型装置1000のドライブレコーダ機能については上述の説明を援用し、ナビゲーション機能については従来のナビゲーション装置の機能を援用するものとして、具体的な機能の説明は省略する。
図11は、一体型装置1000の外観の一例を表す6面図である。図11では中央列の2段目に正面図が表されている。ここで、図11では、一体型装置1000を設置した際にタッチパネル110に正対する面を正面図としている。一体型装置1000の正面にはタッチパネル110が配置されている。また、タッチパネル110の周りを取り囲むベゼルにはボタン140等は配置されておらず、タッチパネル110の目視を妨げないようになっている。
正面図の左には、左側面図が表されている。左側面図に示すように、一体型装置1000の左側面にはSDスロット180、報知用LED130b及びUSB端子320が配置されている。SDスロット180には、SDカードが挿入される。報知用LED130bは一体型装置1000が給電されているか否かを表すLEDであり、給電中は例えば緑に点灯する。USB端子320には、一体型装置1000に給電可能なシガーソケットに接続するためのシガープラグコード504が接続される。なお、一体型装置1000の形状を明示するために、図11ではシガープラグコードのソケットから延出するコード部分に関しては図示を省略している。
正面図の右には、右側面図が表されている。右側面図に示すように、一体型装置1000の右側面にはSDスロット230が配置され、かかるSDスロット230には、SDカードが挿入される。
正面図の上には、上面図が表されている。上面図に示すように、一体型装置1000の上面には、報知用LED130a、ボタン140a、ボタン140b及びボタン140cが配置されている。報知用LED130aは、一体型装置1000のドライブレコーダ機能による常時録画が行われているか否かを表す用途に用いられ、例えば、常時録画が行われていない場合に赤色に点灯する。ボタン140aは、ドライブレコーダ機能を用いてマニュアル録画を開始するためのボタン140であり、ボタン140aの押下を契機として録画が開始される。ボタン140bは、常時録画を停止又は再開させるためのボタン140であり、押下を受け付けるたびに、常時録画は停止又は再開される。ボタン140cは一体型装置1000をON又はOFFとするためのボタン140であり、電源がONの場合に押下を受け付けると一体型装置1000は電源OFFとなり、電源がOFFの場合に押下を受け付けると一体型装置1000は電源ONとなる。
中央列の3段目には、背面図が表されている。背面図に示すように、一体型装置1000の背面には、CCDカメラ41及びジョイント部502が配置されている。また、一体型装置1000の背面には、エッジ501a、エッジ501b、エッジ501c及びエッジ501dが形成されている。CCDカメラ41は、一体型装置1000の内部に引き出し自在に収容されたフレキシブルアーム40により一体型装置1000に組み込まれており、図12に示すように、フレキシブルアーム40を一体型装置1000の内部から引き出すことで、任意の位置に移動させることができるようになっている。
フレキシブルアーム40は、随所が何れの方向にも自由に曲げ変形可能に形成されており、随所を曲げ変形させることで、先端に取り付けられたCCDカメラ41を一体型装置1000に対して自由に相対移動させることができるようになっている。本実施形態に係るフレキシブルアーム40は、複数の部材を相対的に角度変形可能に連結させることで構成されており、相対的に同一方向に角度変形させる部材を増やすほど、曲げ角度を大きくすることができるようになっている。即ち、曲げ変形量を大きくすることができるようになっている。
また、フレキシブルアーム40は、ドライバが手で折り曲げようとすると変形するが、車両100の振動等による力が作用してもその形状を維持するようになっている。つまり、フレキシブルアーム40は、人為的な力が作用した場合に変形し、車両100の通常運転に基づく力が作用した場合には、その形状を維持するようになっている。そのため、ドライバがフレキシブルアーム40を変形させると、次にドライバがフレキシブルアーム40を変形させるまで、形状を維持するようになっている。
なお、フレキシブルアーム40は、一体型装置1000の内部において、エッジ501bの裏側に沿うように収容されており、基端部には、フレキシブルアーム40を引き出した際に一体型装置1000から外れないように、一体型装置1000に係合する不図示の係合部が設けられている。このように、フレキシブルアームは、必要な時にドライバにより引き出され、不要な時は、一体型装置1000の内部に収容可能になっている。
ジョイント部502には、一体型装置1000を車両100のダッシュボードやセンターコンソール等に固定するためのクレードル2000及び台座部3000が装着される。一体型装置1000は、ジョイント部502をクレードル2000と着脱可能とすることで、クレードル2000を介して車両100のダッシュボード上に設置して利用したり、クレードル2000から取り外してポータブルナビとして利用したりすることができるようになっている。
クレードル2000は台座部3000と接続されている。台座部3000は、クレードル2000を任意の姿勢で支持する。台座部3000は、底面に設けた吸盤や吸着シート等で、ダッシュボードやセンターコンソールなどの上に吸着して固定される。台座部3000とクレードル2000とは、ボールジョイント等の連結機構を介して所定の角度範囲内で回転可能に連結される。ボールジョイントであるため、台座部3000とクレードル2000は、相対的に三次元方向の任意の角度範囲内で回転移動し、ジョイント部分における摩擦抵抗により任意の角度位置でその位置をとどめる。よって、クレードル2000に取り付けられた一体型装置1000も、ダッシュボードやセンターコンソール上において任意の姿勢で配置することができる。
以上説明したように、第4実施形態に係る一体型装置1000は、背面側において、CCDカメラ41が、一体型装置1000の内部から引き出し自在に収容されたフレキシブルアーム40によって一体型装置1000に組み込まれている。そのため、例えば、一体型装置1000を車室内のダッシュボード上に取り付ける場合、なるべくドライバの視界の妨げにならないように、ダッシュボードの幅方向における右端や左端に取り付けると、CCDカメラ41の位置がワイパーの拭き取り領域103から外れた領域104である不適領域に位置し、雨の日に車外の撮影が困難になる場合がある。この場合においても、例えば、100mm位の長さのフレキシブルアーム40を引き出すことで、雨の日でも容易に車外を撮影することができるようになる。また、この場合、CCDカメラ41の移動は、フレキシブルアーム40を引き出すだけで、一体型装置1000をダッシュボードに取り付けた後でも容易に行うことができるため、台座部3000の付け直し等が不要になる。例えば、雨の日になって初めて不適領域に位置していることに気付いた場合でも、台座部3000の付け直しが不要になる。
また、例えば、ドライバ側が120mm位低くなっている段差部がダッシュボードに設けられている場合、なるべくドライバの視界の妨げにならないように、段差部に一体型装置1000を取り付けると、120mm位高くなった背面側のダッシュボードによって車外の撮影が困難な場合がある。この場合においても、100mm位の長さのフレキシブルアーム40を引き出すことで、CCDカメラ41で容易に車外を撮影することができるようになる。
また、例えば、センターコンソールのオーディオや純正のナビゲーション装置等を取り付け可能に形成されている取付け部に、オーディオや純正のナビゲーション装置等の代わりに一体型装置を取り付ける場合、CCDカメラ41がセンターコンソールと対向してしまい、車外の撮影が困難な場合がある。この場合においても、200mm位の長さのフレキシブルアームを引き出すことで、CCDカメラ41で容易に車外を撮影することができるようになる。
なお、一体型装置1000は、ドライブレコーダ機能付きのポータブルナビゲーション装置とするとよい。ドライブレコーダ機能としては、前述した第1~第3実施形態で用いたものを用いるとよい。
<変形例等>
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の各実施形態に記載されたものに限定されない。
例えば、各実施形態においては、車載機器の一例として、ドライブレコーダを用いて説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、車載機器は、ポータブルナビゲーション装置であってもよい。ポータブルナビゲーション装置に用いることで、例えば、ポータブルナビゲーション装置にドライブレコーダの機能を持たせることができる。
また、各実施形態においては、フレキシブルアーム40の剛性でCCDカメラ41の位置を固定する構成を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、フレキシブルアーム40を任意の位置で確実に固定させるためのロック機構等を設けてもよい。
また、各実施形態においては、ドラレコ本体2を黒セラ塗装部102に取り付け可能なブラケット3を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、車両100のAピラー部105、サンバイザ107、天井部106等に取り付け可能なブラケットを用いることで、ドラレコ本体2を黒セラ塗装部102以外の不適領域に取り付けることが可能になる。この場合もフレキシブルアーム40でCCDカメラ41の位置を適当領域に移動させることで、不適領域にドラレコ本体2を取り付けた場合でも、CCDカメラ41により撮影が可能になる。
また、各実施形態においては、可変アームとして、フレキシブルアームを用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。可変アームは、先端部の向きを変更可能な可動部及び先端部の位置を移動可能な移動部等を有する、機能の異なる複数の部材から構成されるジョイントアーム等としてもよい。ジョイントアームの可動部としては、例えば、ボールジョイントや回動軸等が好ましい。特に、ボールジョイントを用いることで、入射部の回動方向を自由に変更可能になり、細かな位置調整を行うことができる。また、移動部としては、伸縮部材が好ましい。
また、フレキシブルアーム40の基端部40bを取付け部として黒セラ塗装部102に直接取り付ける構成であってもよい。この場合、フレキシブルアーム40の基端部40b黒セラ塗装部102に取り付け可能にすればよい。また、筐体20は、複数の部材から構成されていてもよい。特に、1又は2の部材とするとよい。このようにすれば、不適領域からはみ出す可能性を低減することができる。また、筐体は、取付け部を有する取付け板と、その取付け板から延出される本体取付けアームと、その本体取付けアームの他端側に位置する箱型部材と、を備え、当該箱型部材からフレキシブルアームを延出させる構成とするとよい。また、箱型部材自体の一面側に取付け部を設けて、当該箱型部材の他面側からフレキシブルアームを延出させる構成とすると特によい。なお、この箱型部材に電子部品等を収容させるとよい。
また、フレキシブルアーム40の先端に前方を照射可能なLEDランプ等の照射手段を設けるとよい。このようにすれば、車内で物を探すとき等において、フレキシブルアーム40をスポットライトとして使用することができる。また、車内を撮影する際に光量が足りないときのフラッシュの代わりにすることができる。
また、第4実施形態においては、フレキシブルアームを一体型装置1000の内部において、エッジ501bの裏側に沿うように収容させたが、例えば、一体型装置の内部にリールを設け、リールに巻き取らせるように構成してもよい。リールに巻き取らせると共に、リールの回転を止めることができるように構成することで、例えば、必要な長さだけフレキシブルアーム40を引き出したりさせることができる。
発明を実施するための形態に記載した例は一例であって、課題を解決するための手段に記載した構成や技術思想を適用して、具体化した適宜実施形態を構成するとよい。
また、第1実施形態においては、ブラケット3によって筐体20の向きが固定されたドライブレコーダ1を用いて説明したが、筐体20の向きを可変とする構成にするとよい。例えば、ブラケット3と筐体20の間にボールジョイントを設け、ドライバが筐体20に手で力をかけない状態ではブラケット3に対する筐体20の姿勢が維持されるが、ドライバが筐体20に手で力を掛けた状態ではブラケット3に対する筐体20の姿勢が変更される構成とするなどして、ドライバが表示パネル21を見易い方向に、筐体20の向きを変更可能にするとよい。また、ブラケット3の連結部32をボールジョイントとし、同様の構成により、ドライバが表示パネル21を見易い方向に、筐体20の向きを変更可能にするとよい。また、筐体20に対する表示パネル21の相対角度を変更可能にするとなおよい。例えば、表示パネル21の外縁部と筐体20との間に、通常は固定されるが手で力をかければ動かせるヒンジや角度変更可能な連結機構を設けたり、表示パネル21と筐体20とをボールジョイントで連結させたりして、筐体20に対する表示パネル21の相対角度を調整できるようにするとよい。表示パネル21のみを可変にすることで、筐体20の車両に対する取付け状態を安定させることができる。
また、第1実施形態においては、ブラケット3を筐体20に貼り付ける構成を用いて説明したが、ブラケット3を筐体20に嵌める構造、或いは、差し込む構造を設け、筐体20とブラケット3とが一体となる構成とするとよい。特に、嵌め合ったり、差し込んだりした状態でその状態を保持する手段を設けるとよく、例えば、筐体20及びブラケット3のいずれか一方に設けた溝に、筐体20及びブラケット3のいずれか他方に設けた爪を嵌め合わせて、筐体20とブラケット3の固定状態を維持する構成とするとよい。
また、第1実施形態においては、カメラユニット4の基端部をカメラ接続端子23aに差し込むことでカメラユニット4を筐体20に取り付けたが、カメラユニット4を筐体20に取り付ける際に、カメラ接続端子23aに対するカメラユニット4の基端部の、差し込み向きを規制する構成を備えるとよい。カメラユニット4の基端部の差し込み向きは、その向きでカメラユニット4が筐体20に取り付けられたときに、カメラユニット4が撮影する画像の左右方向が車外風景の水平方向と一致するようにするとよい。このようにすれば、例えば、図2(b)に示すように、筐体20を鉛直方向に取り付けるだけで、筐体20の側面から延出するカメラユニット4を、単に、前方に90度曲げるだけで車外風景と水平方向とが一致した画像を撮影することができる。例えば、カメラユニット4の基端部にオス型のコネクタ、筐体20の側面側にメス型のコネクタを設け、このコネクタの嵌め合いによって、両者の間の信号の伝達を行うとともに、上述した方向に一意に固定されるように構成するとよい。
また、第1実施形態においては、フレキシブルアーム40の先端に固定されたCCDカメラ41を用いて説明したが、撮影方向を回転軸として、CCDカメラ41をフレキシブルアーム40に対して回転可能に構成するとよい。例えば、フレキシブルアーム40の先端部の外周部と、当該外周部に取り付けられるCCDカメラ41の取付け部の内周部と、が接する部分の一方の部材に、周方向にガイドレールを設け、当該ガイドレール内に他方の部材が係合してガイドされる構成とするとよい。このようにすれば、容易にカメラユニット4が撮影する画像の左右方向を車外風景の水平方向と一致させるように調整ができる。したがって、例えば、録画された映像を再生した際に、映像が傾いていて違和感が発生することなどを防止できる。
また、各実施形態においては、フレキシブルアームを手で曲げ変形させ、曲げ変形した状態で固定可能な構成を用いて説明したが、例えば、周方向に手でひねることでねじられた状態で固定可能なフレキシブルアームを用い、フレキシブルアームをねじることで、車外風景に対する撮影画像の水平及び垂直方向を調整する構成としてもよい。特に、フレキシブルアームは、フレキシブルチューブで構成するとよい。フレキシブルチューブとしては、下巻用のステンレス線と上巻用のアルミ線とを組み合わせた構成とするとよい。特に、各金属線にめっき、塗装、熱収縮チューブ被覆を行うとなおよい。
また、フレキシブルアームは、多関節構造で構成してもよく、例えば、多数のボールジョイントを組み合わせて構成するとよく、そのボールジョイントの内部をCCDカメラ41に接続された信号線が通るように貫通孔を設けるとなおよい。例えば、米国特許第8740160号に記載の三脚の脚に用いられる直列状に結合した複数のボールジョイント部材の内部にCCDカメラ41に接続された信号線が通るように貫通孔を設ける構成とするとよい。
また、各実施形態においては、CCDカメラ41を格納した部位は、円筒状としたが、カメラの水平線、垂直線とそれぞれ平行な面を設けるとよい。特に、正方形状とするとよい。また、カメラの水平方向を示すラインや垂直方向を示すラインをCCDカメラ41の筐体の外周上に設けるとよい。例えば、カメラの撮像素子の上下方向の中心線の延長線とこの外周の交差する点に点を打ったり、この点を含む外周方向と直行する線を印刷するなどして、カメラの水平方向が外部から分かるようにするとよい。
また、各実施形態においては、フレキシブルアーム40の先端に、フレキシブルアーム40の軸方向に向けてCCDカメラ41を取り付けたカメラユニット4を用いて説明したが、CCDカメラ41は、フレキシブルアーム40の先端において、フレキシブルアーム40の軸方向と直交する側面(周面)に設ける構成とするとよい。側面にCCDカメラ41を取り付けることで、フレキシブルアーム40が撮影方向と直交する方向に筐体20から延出している場合においても、フレキシブルアーム40を曲げることなく車外前方の撮影を行うことができる。また、側面のみに設ける構成としてもよいし、側面と図2に示して説明した面との双方を撮影するように複数のカメラを設けてもよい。
また、第3実施形態においては、筐体20Bがルームミラー108の裏側に隠れるように筐体20Bをルームミラー108に取り付けたが、筐体20Bがルームミラー108からドライバ側にはみ出すように筐体20Bをルームミラー108に取り付け、はみ出させる部分の前面に操作ボタン等の操作部を配置する構成にするとよい。この場合、フレキシブルアーム40は、操作ボタンから離れた位置に取り付けるとよい。例えば、はみ出させた側の面と異なる面にフレキシブルアーム40を取り付けるようにするとよい。はみ出させた部分に設けられる操作ボタンと離れた位置にフレキシブルアーム40を接続させることで、ドライバが操作ボタンを操作する際に、フレキシブルアームに接触してフレキシブルアームが不要に動いてしまうことを防止することができる。
また、第3実施形態においては、長手方向の長さがルームミラー108の長手方向の長さよりも僅かに短い筐体20Bを用いて説明したが、筐体は、ルームミラーの長手方向の長さの半分くらいの長さのものを用いるとよい。この場合、取付け部3Bは設けずに、ルームミラー108に、両面テープ等で貼り付ける構成とするとよい。この場合も、上述したように、筐体20Bのドライバ側をわずかにはみ出させて、はみ出させる部分に操作ボタン等を配置する構成とするとよい。
はみ出させた部分には、例えば、操作ボタンと共に、或いは操作ボタンにかえて、LEDランプなどの表示部を設けるとよい。特に、電源が供給されている場合や、記録がなされている場合に発光するLEDを設けるとよい。このようにすれば、例えば、電源がシガーソケットから供給されている場合にシガーソケットからプラグが抜けて記録がなされていないという問題を防ぐことができる。
また、電源投入時に「記録を開始します」という音声をスピーカから出力するようにしてもよい。また、いずれかのカメラ接続端子23a~23dにフレキシブルアーム40が取り付けられているかを検出する機能を備え、いずれのカメラ接続端子23a~23dにもフレキシブルアームが接続されていない場合、このLEDを点滅させたり、「カメラアームを取り付けられていません」のような警告音をスピーカから出力するようにするとよい。このようにすれば、フレキシブルアーム40がいずれのカメラ接続端子23a~23dにも接続されておらず、映像が全く記録されていないことに気づかないでいて、事故等の必要な場面の映像が記録されないという問題を防止できる可能性が高まる。
また、複数のカメラ接続端子23a~23dにフレキシブルアーム40が接続されている場合には、接続されているフレキシブルアーム40からの映像をいずれも録画するようにしてもよいし、いずれのフレキシブルアーム40からの映像を録画するかの選択画面を表示して選択させるように構成してもよい。特によいのは、複数のカメラが接続されている旨の警告画面または警告音の少なくともいずれか一方を出力しつづけるとよく、1つのフレキシブルアーム40が接続された状態になった際に出力を停止するようにするとよい。このようにすれば、1カメラのみ録画できるタイプの機種で耐荷重等をオーバーしてフレキシブルアーム40がとりつけられたまま走行してしまうことなどを防止できる。
また、各実施形態においては、フレキシブルアーム40を曲げ変形させてCCDカメラ41を車外前方に向け、車外前方を撮影するように構成したが、車外前方を向いたCCDカメラ41をフロントガラスの透明部に固定可能に構成するとよい。例えば、CCDカメラ41をフロントガラスの透明部に固定可能な固定部材を設けるとよい。このようにすれば、車両振動等によるフレキシブルアーム40の揺れに伴う撮影画像のブレ等の発生を防止することができる。固定部材としては、フロントガラスの透明部に貼り付けて固定する固定部と、フレキシブルアーム40よりも若干大径で、固定部から車室内側にCCDカメラの軸方向の長さと同等程度に突出する筒状の受け部を備え、受け部の筒の内側にCCDカメラ41を挿入する構成とするとよい。固定部材は、透明部材とするとよく、樹脂素材とするとなおよい。
また、各実施形態においては、カメラ接続端子23aの近傍にSDスロット22を設ける構成を用いて説明したが、SDスロット22は、カメラ接続端子23aと離れた位置に設けるとよい。カメラ接続端子23aと離れた位置にSDスロット22を設けることで、カメラ接続端子23aにカメラユニット4を接続した後、例えば、SDカードを差し込んだり、取り出したりする際に、ドライバの手がフレキシブルアーム40に不要に接触することを防止できる。
また、各実施形態においては、イベント発生時に、イベント発生時刻のTa秒前からイベント発生時刻のTb秒後までのT秒間の映像をSDカード200に記憶させたが、この秒数は、映像を見た際に当該イベントの原因を判別できる程度に、発生するイベントの性質に基づいて設定するとよい。例えば、イベントが「衝突」であれば、衝突した時刻の30秒前から衝突後の30秒後までの60秒とするとよい。
また、各実施形態においては、イベント発生時にSDカード200に記録する構成としたが、これに代えて、又は、これと共に、電源が供給されている間は不揮発性メモリ等に映像を記録し続ける(記憶容量が一杯になったら古いものに上書きする)連続記録(例えば、常時記録)の機能を備えるとよい。
また、各実施形態においては、伸縮不能なフレキシブルアーム40を用いて説明したが、フレキシブルアームは、ロッドアンテナのように伸縮して、その全長が可変な構成としてもよい。伸縮部などの全長調整部は、フレキシブルアームの全体に設けてもよいが、フレキシブルアームの一部に設けるとよく、特に、フレキシブルアームの基端部の一部に設けるとよい。例えば、フレキシブルアームの全長の基端側の半分が3段ロッドとなっており、その部分の長さを略3倍まで伸ばせるように構成すると共に、その先の部分の向きを調整できるようにするとよい。もちろん、フレキシブルアームとしての曲げ機能と、ロッドのような全長調整機能(伸縮機能)の両方の機能を備える部材で構成してもよい。このようにすれば、容易に不透過の領域を回避して透過領域にCCDカメラ41が位置するように調整することができる。
変形例や各実施形態の内容の構成要素、課題を解決するための手段に記載の要素や思想を適用した要素は、任意に組み合わせて実施形態とするとよい。
1 ドライブレコーダ(車載機器)
2 ドラレコ本体
3 ブラケット
4 フレキシブルカメラユニット
5 制御部
20 筐体
21 表示部
23a~23d カメラ接続端子
40 フレキシブルアーム
41 CCDカメラ

Claims (1)

  1. 装置と、
    前記装置とフレキシブルアームを介して接続された光を入射する入射部とを備え、
    前記入射部から入射した光に基づき所定の機能を実現する車載機器であって、
    前記入射部は、前記装置をドライバの視界の妨げにならないように車両に取り付けた際に、前記装置の背面よりも車外からの光が入射しやすい位置に前記フレキシブルアームを介してその位置を調整可能に構成され、
    前記装置は、前記フレキシブルアームの基端部側が接続される接続端子を複数備え、
    前記複数の接続端子は筐体の互いに異なる面に備え、前記複数の接続端子のうちいずれか1つを選択して前記フレキシブルアームを接続する構成であり、前記筐体の互いに異なる面に備えた複数の接続端子のうちいずれの接続端子にも前記フレキシブルアームへの接続がされていない場合、警告を示す出力をする機能を備えること
    を特徴とする車載機器。
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