JP7412729B2 - 電気圧力鍋 - Google Patents
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Description
本発明は、卓上で使い勝手のよい電気圧力鍋を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る電気圧力鍋は、本体側圧力容器を備える鍋本体と、蓋側圧力容器を備える蓋体と、前記本体側圧力容器内に配される内鍋とを備え、前記鍋本体の設置面から前記内鍋の上端までの高さが、130~180mmの範囲内にある。
電気圧力鍋。
実施形態の別態様に係る電気圧力鍋は、前記鍋本体は、前記内鍋の加熱を制御するための回路ユニットを、前記本体側圧力容器の周壁の外側に備える。これにより、鍋本体を130~180mmの範囲内にできる。
実施形態の別態様に係る電気圧力鍋は、前記本体側圧力容器と前記蓋側圧力容器とにより圧力容器が構成され、加熱により前記圧力容器内に発生した水蒸気を排出する排水路を、前記回路ユニットに隣接して備える。これにより、排水路をスペース的に効率よく設けることができる。
実施形態の別態様に係る電気圧力鍋は、前記鍋本体は、前記排水路からの排水を受ける水受皿を、前記回路ユニットの下方に、挿抜可能に設けられている。これにより、回路ユニットの下方の空間を有効に利用できる。
1.全体構成
電気圧力鍋1は、図1に示すように、持ち運び可能で、図外の電源コードを利用して卓上でも使用される。
電気圧力鍋1は、図1及び図2に示すように、鍋本体3と、鍋本体3に対して着脱可能な蓋体5とを備え、食材等が投入される内鍋7を収容する。電気圧力鍋1は、内部の圧力を高めて調理(以下、「圧力調理」ともいう)することもできるし、内部の圧力を高めないで調理(以下、「普通調理」ともいう)することもできるし、蓋体5を外して卓上鍋としても使用できる。なお、電気圧力鍋1は、後述の操作部(341,342)を操作することで、圧力調理と普通調理とを選択できる。
電気圧力鍋1は、内鍋7が鍋本体3にセットされた状態では、図3に示すように、設置面9からの内鍋7の上端(開口端縁)までの高さHが130~180mmの範囲内にある。これにより、使用者が座った状態でも、内鍋7から食材を取り出したり、食材を投入したりできる。なお、言うまでもなく、起立した状態でも、内鍋7に食材を投入したり、取り出したりできる。
なお、電気圧力鍋1の操作ユニット34が存在する側を前側又は正面とする。
以下、各部について説明する。
(1)鍋本体
主に図3及び図4を用いて説明する。
鍋本体3は、少なくとも本体側圧力容器30と加熱ユニット31とコード接続部32とを本体ケース33に備える。鍋本体3は、本体側圧力容器30、加熱ユニット31及びコード接続部32以外に、操作ユニット34と回路ユニット35を備える。
ここでは、商用電源から電源コードを介して受電可能であり、コード接続部32は、電源コードのマグネットプラグと接続する。
本体側圧力容器30は、図4に示すように、蓋体5の蓋側圧力容器50とで圧力容器を構成する。本体側圧力容器30は、鍋状(有底円筒状)をし、その内部の底側に加熱ユニット31と温度センサ41が設けられている。
本体側圧力容器30は、例えば横断面形状が円形状の有底筒状部301と、有底筒状部301の上端から径方向の外方へ張り出した後に下方へ折り返された折返部303と、折返部303であって周方向に間隔をおいた部位から径方向外方に張り出す本体側嵌合部305とを有する。
加熱ユニット31は、図3に示すように、内鍋7(の底壁部)を接触状態で支持する支持板部311と支持板部311内に埋設された加熱部313とを有する。加熱部313は、例えば、シーズヒータが利用され、シーズヒータに電流を流して発熱することで支持板部311が加熱される。加熱部313は本体側圧力容器30の外側でコード接続部32と回路ユニット35と接続する。
温度センサ41は、支持板部311の貫通孔315から上方(内鍋7)へと出没自在に付勢されて、内鍋7に接触する。温度センサ41により測定される内鍋7の温度は回路ユニット35の制御部に出力される。
操作ユニット34は、図2に示すように、電気圧力鍋1の使用目的にあった加熱条件等を選択するために使用者が操作する操作部(341,342)と、選択された加熱条件等を表示する表示部343とを備える。
操作部としては、例えば、圧力調理と普通調理とを選択したり、複数の調理メニューから目的のメニューを選択したりするダイヤル341、自動調理の開始時間を予約したり、内鍋7内の料理を保温させたり、選択したメニューの決定や取消をしたりするボタン342等で構成される。
表示部343は、加熱条件以外に、操作部(341,342)の使用者の操作に従って選択内容を表示したり、自動調理するための入力をガイド表示したりする。
操作ユニット34は、図3に示すように、ダイヤル341とボタン342等の操作部と表示部343とを操作基板345に実装してなり、操作ユニットケース347内に収容される。
回路ユニット35は、例えば、使用者の操作に対応して装置全体を制御する制御部と、コード接続部32を介して受電して制御部の指示に従って加熱部313に高周波電流を供給する電源部と、各種のコンピュータプログラムや各種の設定データ等を記憶する記憶部と、時間計測するためのタイマ等を備える。
回路ユニット35は、図4に示すように、鍋本体3(本体側圧力容器30)の筒軸に対して操作ユニット34と対向する位置に設けられている。
換言すると、回路ユニット35と操作ユニット34とは、図3に示すように、鍋本体3(本体側圧力容器30)の筒軸を通る仮想線(図示省略)上に位置し、鍋本体3の一対の本体側取手43を通る仮想線と直交する。これにより、本体側取手43を利用して鍋本体3を持ち上げた際に、本体側取手43を結ぶ仮想線と直交する方向の重量バランスが良くなる。
回路ユニット35は、本体側圧力容器30と本体ケース33の底壁部分371aとの間でなく、本体ケース33の張出部372内に収容される。これにより、鍋本体3の高さを、本体側圧力容器30と本体ケース33の底壁部分371aとの間に回路ユニットを設置した場合に比べて低くできる。
主に図6を用いて説明する。
本体ケース33は、有底筒状に似た形状の下側ケース37と、下側ケース37の開口側端部に設けられる上側ケース38とを有する。
下側ケース37は、有底筒状の下側ケース本体部371と、下側ケース本体部371の一部から径方向の外方へ箱状に張り出す張出部372とを有する。
下側ケース本体部371の内部には、本体側圧力容器30が下側ケース本体部371の底壁部分371aと間隔(図3参照)をおいて配される。これにより、下側ケース本体部371の底壁部分371aが高温になるのを防止できる。
下側ケース本体部371は、図6に示すように、操作ユニット34用の開口373と、操作ユニット34を装着するためのケース側装着部分(374,375)と、コード接続部用の開口371cとを周壁部分371bに有し、冷却孔376(図4参照)を底壁部分371aに有する。
ケース側装着部分(374,375)は、開口373の周辺に設けられ、操作ユニット34の装着には例えば係合構造が利用され、操作ユニット34の係合爪348が係合する係合孔374や、操作ユニット34の係合孔349に係合する係合爪375等により構成される。
張出部372は下部に貫通孔377を有し、当該貫通孔377に挿抜可能に水受皿45が装着される。張出部372は、その内部の空間であって貫通孔377よりも上部に、回路ユニット35を収納する。張出部372は、その内部の空間であって回路ユニット35の収容空間に対して周方向に隣接する位置に、上下に延伸する排水路472を収容する。なお、排水路472の排出口から排出される水は水受皿45に受け入れられる。
上側ケース38は、全体としてリング状をし且つ下側ケース37の張出部372に対応して一部(381a)が径方向に張り出すリング状部381と、リング状部381の内周縁から上方と下方へと延伸する内側延伸部382と、リング状部381の外周縁から上方と下方との延伸する外側延伸部383と、リング状部381の底部から内側延伸部382と外側延伸部383との間を下方に延伸する中側延伸部384(図7)とを有する。
上側ケース38は、張出部分381aの下面であってリング状部381の中心側(内周縁)に、下方に延伸する延伸板部分381dを有する。延伸板部分381dと下側ケース37の張出部372とで、回路ユニット35を収容する収容空間が形成される。
回路ユニット35は回路ユニット支持具47に支持され、当該回路ユニット支持具47は上側ケース38に装着される。このため、上側ケース38は、張出部分381aの下面側に、回路ユニット支持具47用の回路ユニット装着部を有する。回路ユニット支持具47の装着には、例えば、図7に示すように、係合構造を利用しており、回路ユニット装着部は、例えば、下方に延伸して、回路ユニット支持具47の係合孔476や係合凸部477に係合する係合爪411,412により構成されている。
排水路472の上端には、上側ケース38の筒部分381bが挿入される。排水路472の下端は、水受皿45の上方に位置する。
内鍋7は、図2に示すように、有底筒状をしている。ここでは、内鍋7は有底円筒状し、開口端部71が径方向の外方へ屈曲している。内鍋7の底壁部72は、本体側圧力容器30の底側に配された加熱ユニット31により支持される(図3参照)。
蓋体5は、図2~図4に示すように、少なくとも蓋側圧力容器50と調圧ユニット51とを蓋ケース52に備える。蓋体5は、蓋側圧力容器50、調圧ユニット51以外に、圧力表示部53(図1参照)、パッキン54、蓋側取手55を備える。
球冠状部501は、その頂部に貫通孔を有し、後述の調圧ユニット51が設けられている。蓋側嵌合部505は、鍋本体3に蓋体5を位置決めして、蓋体5を中心軸回りに回転させることで、本体側圧力容器30の本体側嵌合部305と嵌合する。
蓋側圧力容器50には、鍋本体3に装着された際に、内鍋7との密閉性を高めるためのパッキン54が設けられている。
レバー体512は、パイプ511の中心軸の周りに回転自在に支持されている。レバー体512が第1の位置に設定されると、上下方向に移動可能となり、パイプ511の上端を塞ぐ。この状態で圧力容器内の圧力が一定以上になると、錘(レバー体512)を押し上げて蒸気を排出する。
レバー体512が第1の位置から第2の位置へと回転させると、錘(レバー体512)が、パイプ511の上方に移動して、パイプ511の上端から離れる。これにより、圧力容器内が常時開状態となる。
(1)圧力調理
電気圧力鍋1を使って圧力調理する際には、内鍋7内に食材を入れて、蓋体5を鍋本体3に固定し、調圧ユニット51のレバー体512を第1の位置にセットし、操作部(341,342)を操作することで、行える。
(2)普通調理
電気圧力鍋1を使って普通調理する際には、内鍋7内に食材を入れて、蓋体5を鍋本体3に固定し、調圧ユニット51のレバー体512を第2の位置にセットし、操作部(341,342)を操作することで、行える。
電気圧力鍋1を卓上鍋として使用する際には、鍋本体3から蓋体5を取り外し、内鍋7に食材を投入して、操作部を操作する。
この際、内鍋7の設置面からの高さHが130~180mmの範囲内(好ましくは、140~170mmの範囲内)にあるため、使用者が座った状態でも、内鍋7から食材を取り出したり、食材を投入したりできる。
また、内鍋7の直径Dが、高さHに対して、1.0~1.3倍の範囲内(好ましくは、1.05~1.25倍の範囲内)にあるため、使用者が座った状態でも、内鍋7の底壁部側を見ることができる。
このように、電気圧力鍋1を卓上鍋としても使い勝手が良い。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
1.回路ユニット
回路ユニット35は、1つの回路基板353に複数個の電子部品351を備えていたが、例えば、2つの回路基板に分けて実装してもよい。この場合、例えば、本体側圧力容器の底壁部分と本体ケースの間に一方の回路基板を配してもよい。
実施形態では、本体ケース33と本体側圧力容器30の周壁部分との間に配されているが、内鍋の上端位置を設置面から130~180mmの範囲内にできれば、回路ユニットの位置は特に限定するものではない。但し、本体側圧力容器の底壁部分と本体ケースの間に配する場合、加熱部313と近接することとなり、熱対策が必要となることもある。
操作ユニット34は、回路ユニット35と別体で設けられていたが、回路ユニットと一体に設けられてもよい。操作ユニット34は、鍋本体3の中心軸を挟んで回路ユニット35と対向しているが、対向しなくてもよい。
鍋本体3は水受皿45を備えているが、備えなくてもよい。水受皿を設ける場合は、排水路は、実施形態のように回路ユニット35と隣接させてもよいし、操作ユニット34と隣接させてもよいし、回路ユニットと操作ユニットと隣接しない部位に設けられてもよい。
加熱部は、シーズヒータを利用しているが、誘導コイルを利用してもよい。この場合、当該誘導コイルに高周波電流が流れることで支持板部が電磁誘導加熱される。
実施形態では、回路ユニット支持具47への回路基板323の装着、操作ユニット34の本体ケース33への装着等では、係合構造を利用している。実施形態中では、例えば、単に、「係合爪は係合孔や係合凸部に係合する」等と説明しているが、厳密に言えば、「係合爪は凸部を有し、凸部が係合孔を構成するその周辺部分や凸部を構成している段差部分に係合する」となる。また、係合構造の凹凸関係は、逆であってもよい。さらに、係合爪を係合部、係合孔、係合凹部、係合凸部等を被係合部としてもよい。
また、回路ユニット支持具47への回路基板323の装着、操作ユニット34の本体ケース33への装着にねじ等を利用してもよいし、係合構造と螺合構造を併用してもよい。
3 鍋本体
5 蓋体
7 内鍋
30 本体側圧力容器
31 加熱ユニット
35 回路ユニット
50 蓋側圧力容器
Claims (3)
- 本体側圧力容器を備える鍋本体と、
蓋側圧力容器を備える蓋体と、
前記本体側圧力容器内に配される内鍋と
を備え、
前記鍋本体の設置面から前記内鍋の上端までの高さが、130~180mmの範囲内にあり、
前記鍋本体は、前記内鍋の加熱を制御するための回路ユニットを、前記本体側圧力容器の周壁の外側に備え、
前記回路ユニットは回路ユニット支持具によって支持され、
前記本体側圧力容器と前記蓋側圧力容器とにより圧力容器が構成され、
前記回路ユニット支持具は、加熱により前記圧力容器内に発生した水蒸気を排出する排水路を、前記回路ユニットに隣接して備える
電気圧力鍋。 - 前記鍋本体は、前記排水路からの排水を受ける水受皿を、前記回路ユニットの下方に、挿抜可能に備える
請求項1に記載の電気圧力鍋。 - 前記回路ユニット支持具は、前記回路ユニットの回路基板と対向する平板部を、前記内鍋と前記回路基板との間に有する
請求項1又は2に記載の電気圧力鍋。
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