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JP7488099B2 - コンピュータシステムおよびプログラム - Google Patents

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JP7488099B2
JP7488099B2 JP2020074667A JP2020074667A JP7488099B2 JP 7488099 B2 JP7488099 B2 JP 7488099B2 JP 2020074667 A JP2020074667 A JP 2020074667A JP 2020074667 A JP2020074667 A JP 2020074667A JP 7488099 B2 JP7488099 B2 JP 7488099B2
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Description

本開示の一側面はコンピュータシステム、処理方法、プログラム、および/またはデータ構造に関する。
特許文献1には、出発地または目的地となる地物からの距離だけでなく、地物との位置関係を考慮して適した到着地点を用いて経路探索する経路探索システムが記載されている。
特開2012-215544号公報
地理的位置をより柔軟に提供することを目的とする。
本開示の一側面に係るコンピュータシステムはプロセッサを備える。プロセッサは、交通結節点に属する第1構成施設および第2構成施設を示す地図データに基づいて、該第1構成施設を含む検索に応答して該第2構成施設を抽出し、該第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を出力する。プロセッサは、第1構成施設の地理的位置をさらに示す位置情報を出力する。地図データは、第1構成施設および第2構成施設のそれぞれについて、予め定められた代表地点の地理的位置を代表位置として含む。プロセッサは、第1構成施設および第2構成施設のそれぞれについて、代表位置と、代表地点の代わりに設定される最寄り地点の地理的位置である最寄り位置とのうちの一方を選択し、第1構成施設および第2構成施設のそれぞれについての選択された地理的位置を示す位置情報を出力する。
交通結節点の一例を示す図である。 実施形態に係る経路検索システムの適用の一例を示す図である。 サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。 地図データの一例を示す図である。 実施形態に係る経路検索システムの動作の一例を示すフローチャートである。 近傍検索の一例を示すフローチャートである。 近傍検索において第2構成施設の表示地点を設定する処理の一例を示す図である。 交通結節点付近の地図の表示の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本開示での実施形態を詳細に説明する。図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[システムの概要]
本実施形態では、一例として、本開示に係るコンピュータシステムを経路検索システム1に適用する。実施形態に係る経路検索システム1は、ユーザにより指定された出発地から目的地までの移動経路を検索してユーザにその移動経路を提供するコンピュータシステムである。ユーザとは、経路検索システム1などのような、本開示に係るコンピュータシステムを利用して情報を入手する人をいう。出発地とは、移動経路を検索するための始点として設定される場所のことをいい、目的地とはその検索のための終点として設定される場所をいう。出発地および目的地はいずれも経路検索の基準点である。移動経路とは、或る地点から別の地点までの移動に関する情報をいう。一例では、移動経路は、出発地から目的地までの経路だけでなく、その経路の属性(以下では「経路属性」という)も示すことができる。経路属性とは、経路の性質、特徴、または状況を表す任意の情報である。例えば、経路属性は、交通機関などの移動手段と、経路を移動するための所要時間または費用と、経路の状況(例えば交通情報)と、経路に関連する地物(すなわち地物情報)と、経路に関連する事業者(すなわち事業者情報)と、経路に関連するサービス情報(例えば広告情報、クーポン情報など)とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
地物とは、地上に存在する任意の有体物または無体物である。地物は自然物でも人工物でもよい。例えば、地物は、山地、農地、住宅地、更地、河川、湖、海、観光地、道路、鉄道、建物、公園、塔、信号機、踏切、横断歩道、歩道橋、浮標などを含み得る。無体物である地物の例として、任意の目的で設定された区域(例えば、撮影禁止区域、一時的な進入禁止区域など)、イベントが開催される区域、集合場所、撮影スポットなどが挙げられる。当然ながら、地物の種類はこれらに限定されない。
一例では、経路検索システム1は様々な交通機関または交通手段を含む選択肢から適切な1以上の移動経路を検索してその移動経路をユーザに提供する。この経路検索において経路検索システム1は、移動経路上の或る場所の地理的位置を提示する際に、その場所に近い別の場所の地理的位置も提示することで、より柔軟な経路検索をユーザに提供することができる。例えば、該別の場所は移動に便利な場所(行きやすい場所)であり、より具体的には、雨の日に移動しやすい場所(例えば、屋外を歩く区間が短い場所)、目的地により早く着くことが可能な場所であり得る。「移動経路上の場所」は出発地、目的地、および経由地のいずれでもよい。地理的位置とは、現実世界での(言い換えると、地球上での)特定の位置をいう。
より柔軟な経路検索を提供するために、経路検索システム1は交通結節点に関する処理を実行する。交通結節点とは移動手段の変更が実施される場所(要するに、移動手段が変わる場所)をいう。より具体的には、交通結節点は、複数の同種あるいは異種の移動手段の接続が行われる場所をいう。
移動手段とは、移動体が移動するための方法をいう。移動手段は移動体に限定されず、移動体を用いない方法も含む概念である。移動手段は公共交通機関でもよいし、ユーザが自分で操作する移動体でもよい。移動手段は、地上または地下の移動体でもよいし、空中の移動体でもよいし、水上または水中の移動体でもよい。移動手段の例として徒歩、自転車、バイク、自家用車、バス、タクシー、在来線、高速鉄道、航空機、およびフェリーが挙げられるが、当然ながら移動手段はこれらに限定されるものではない。「移動手段の変更」とは或る移動手段から別の移動手段に移動手段を変えることをいう。移動手段が限定されないことに対応して、移動手段の変更も限定されない。或る移動手段から別の移動手段への乗換は、移動手段の変更の一例である。移動手段の変更の例として、タクシーから在来線への乗換、或る路線(鉄道路線、バス路線など)から別の路線(鉄道路線、バス路線など)への乗換、自家用車から徒歩への変更、徒歩から在来線への変更、が挙げられる。
交通結節点は少なくとも一つの構成施設を含む。構成施設とは、移動手段を変更するためにユーザに利用される施設をいう。構成施設は、交通結節点を構成する要素として経路検索システム1により処理される。構成施設の例として、駅、バス停、タクシー乗り場、港、空港、駐車場、および駐輪場が挙げられるが、構成施設はこれらに限定されない。一つの構成施設が複数の交通結節点と関連付けられてもよい。したがって、交通結節点および構成施設は多対多の関係(言い換えるとM:Nの関係)にある。
典型的には、交通結節点は、互いに近くに位置する複数の構成施設によって形成される。したがって、この交通結節点を参照することで、或る構成施設に近い別の構成施設を特定することができる。例えば、或る交通結節点が第1構成施設および第2構成施設を含むとし、経路検索において第1構成施設を含む移動経路が検索されるとする。この場合に経路検索システム1は、第1構成施設を含む検索に応答して第2構成施設を抽出し、該第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を出力し得る。「第1構成施設を含む検索」とは、第1構成施設に関する情報を取得する処理を含む検索をいう。例えば、出発地、目的地、または経由地に第1構成施設を含む移動経路の検索は、第1構成施設を含む検索の一例である。位置情報はコンピュータから出力されることで人(ユーザ)に知覚される情報である。本実施形態では位置情報がユーザによって視認されるものとするが、位置情報は視覚以外の知覚によってユーザに認識されてもよい。
本開示では、第1構成施設は、或る交通結節点に関する検索によって最初に参照される構成施設をいい、第2構成施設はその検索に応答して参照される構成施設をいう。当然ながら、検索の具体的な処理によって、一つの構成施設が第1構成施設として処理される場合もあれば、第2構成施設として処理される場合もある。
経路検索システム1は、第1構成施設の地理的位置を検索する際に、その第1構成施設と同じ交通結節点に属する第2構成施設の地理的位置も検索することができる。本開示では、このように第2構成施設を検索することを「近傍検索」ともいう。この近傍検索によって、或る交通結節点に関して複数の地理的位置がユーザに提示される。例えばその交通結節点が目的地に対応する場合には、経路検索システム1は最短の位置、最も行きやすい位置などの最適な位置を含む複数の候補を提示する。その交通結節点が経由地に対応する場合には、経路検索システム1は最も行きやすい位置、乗換が最も容易な位置などの最適な位置を含む複数の候補を提示する。その交通結節点が出発地に対応する場合には、経路検索システム1は最も出発しやすい位置などの最適な位置を含む複数の候補を提示する。このように、経路検索システム1は地理的位置を柔軟に提供する。
図1は交通結節点の一例を示す図である。この例での交通結節点200は、或る路線のA駅と、別の路線のB駅と、駐車場Cとによって構成される。網掛け部分は歩行可能な領域を示す。A駅の代表的な地理的位置(本開示ではこれを「代表位置」ともいう。)201はA駅からやや離れた位置に設定されているのに対して、B駅の代表位置202はB駅の近くに設定されているとする。駐車場Cの代表位置203は駐車場Cの傍に設定されているとする。この例では、自動車Vの運転の目的地としてA駅が指定されたとする。この例において経路検索システム1は、そのA駅を第1構成施設として処理して、代表位置201を自動車Vのユーザに提示する。さらに、経路検索システム1はA駅と同じ交通結節点200に属するB駅および駐車場Cを第2構成施設として処理して、代表位置202,203もそのユーザに提示する。このような第2構成施設の情報は、検索結果における補助情報であるということができる。
したがって、ユーザはA駅だけでなくB駅および駐車場Cも目的地の具体的な位置として確認することができ、これら3ヶ所の中から、車を停車または駐車させるための位置を決めることができる。例えばユーザは、最も行き易いまたは最短の経路212を通って代表位置202(すなわちB駅の前)に向かうこともできる。あるいはユーザは、通行止め、渋滞などの何らかの事情で、経路211に沿って代表位置201(すなわちA駅の前)まで運転するのが不可能または困難である場合に、経路213に沿って代表位置203(すなわち駐車場Cの前)まで運転して所望の目的を果たすことができる。あるいは、ユーザは、他人を見送るために代表位置201または202(A駅またはB駅)のいずれかに向かったり、車を置くために代表位置203(駐車場C)に向かったりすることができる。このように、ユーザは目的地周辺の状況または移動の目的に応じて行き先を決めることができる。従来は、第1構成施設を目的地として設定した場合に、経路探索結果として第2構成施設の情報が表示されない場合には、ユーザは検索条件を変えながら経路検索を複数回試みる必要があった。ユーザは経路検索システム1を用いることでその検索の手間を省いて簡単に第1構成施設の代表位置の代替の場所を知ることができる。
経路検索システム1はコンピュータシステムのハードウェア資源の使用量を低減する効果も奏し得る。すなわち、経路検索システム1によって検索の実行回数および検索のための通信回数が削減されるので、プロセッサの処理負荷、ネットワークトラフィックなどのようなハードウェア資源の使用量を低減することができる。
[システムの構成]
図2は経路検索システム1の適用の一例を示す図である。経路検索システム1は、移動経路をユーザに提供するコンピュータであるサーバ10を備える。一例では、サーバ10は通信ネットワークを介して地図データベース20、および1以上のユーザ端末30と接続する。
サーバ10は経路検索システム1の主要な機能を実行するコンピュータである。サーバ10はユーザ端末30からの要求に基づいて経路検索を実行し、検索された移動経路をユーザ端末30に提供する。この経路検索においてサーバ10は近傍検索を実行し得る。
図2はサーバ10の機能構成の一例も示す。サーバ10は機能モジュールとして通信部11および検索部12を備える。通信部11はユーザ端末30との間でデータを送受信する機能モジュールである。具体的には、通信部11は経路検索の要求をユーザ端末30から受信し、検索された移動経路を検索結果としてそのユーザ端末30に送信する。検索部12は移動経路を検索する機能モジュールである。
サーバ10として機能するコンピュータは限定されない。一例では、サーバ10は業務用サーバなどの大型のコンピュータによって構成される。図3は、サーバ10のハードウェア構成の一例を示す。例えば、サーバ10は制御回路100を有する。一例では、制御回路100は、一つまたは複数のプロセッサ101と、メモリ102と、ストレージ103と、通信ポート104と、入出力ポート105とを有する。プロセッサ101はオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを実行する。ストレージ103はハードディスク、不揮発性の半導体メモリ、または取り出し可能な媒体(例えば、磁気ディスク、光ディスクなど)の記憶媒体で構成され、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを記憶する。メモリ102は、ストレージ103からロードされたプログラム、またはプロセッサ101による演算結果を一時的に記憶する。一例では、プロセッサ101は、メモリ102と協働してプログラムを実行することで、サーバ10の各機能モジュールとして機能する。通信ポート104は、プロセッサ101からの指令に従って、通信ネットワークNWを介して他の装置との間でデータ通信を行う。入出力ポート105は、プロセッサ101からの指令に従って、キーボード、マウス、モニタなどの入出力装置(ユーザインタフェース)との間で電気信号の入出力を実行する。
ストレージ103は、コンピュータをサーバ10として機能させるためのプログラム120を記憶する。プログラム120は、コンピュータを通信部11および検索部12として機能させるためのプログラムコードを含む。プログラム120は、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどの非一時的な記録媒体に固定的に記録された上で提供されてもよい。あるいは、プログラム120は、搬送波に重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
サーバ10は一つまたは複数のコンピュータにより構成され得る。複数のコンピュータが用いられる場合には、通信ネットワークを介してこれらのコンピュータが互いに接続されることで論理的に一つのサーバ10が構成される。
地図データベース20は、経路検索に必要な地図データ21を永続的に記憶する非一時的な記憶媒体または記憶装置である。地図データベース20は経路検索システム1の一部として構築されてもよいし、経路検索システム1とは別のコンピュータシステムに設けられてもよい。
地図データ21は、地図を構成する地図要素を示す。地図要素の種類および表現方法は限定されず、任意の方針で設計されてよい。地図要素の例としてノードおよびリンクが挙げられる。ノードとは、経路を特徴づける位置をいい、より具体的には、移動体の移動方法(例えば方向、速度など)を変えることができる位置、または該移動方法が変わる位置をいう。交通結節点および構成施設はいずれもノードの一種であり得る。リンクとは、経路を示すために設定される仮想的な線のことをいい、隣接するノード間を結ぶ。リンクの形状は直線でも曲線でもよく、あるいは、直線と曲線との組合せでもよい。地上においては、リンクの形状は道路の形状に依存し得る。ノードおよびリンクが設定される位置は限定されず、例えば、ノードおよびリンクは地上、地下、空中、水上、または水中に設定され得る。
一例では、サーバ10または地図データベース20は、地図データ21を第1制御部(より具体的には、検索部12)からの指示に応答して参照する参照ステップを、該第1制御部とは異なる第2制御部に実行させるプログラムを実行する。例えば、このプログラムはアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)として実装される。第1制御部および第2制御部はいずれも機能モジュールであり、プロセッサ上で実現される。第1制御部が実行されるプロセッサと第2制御部が実行されるプロセッサとが同じでもよいし異なってもよい。例えば、第1制御部および第2制御部の少なくとも一つはプロセッサ101上で実現される。
ユーザ端末30はユーザによって操作されるコンピュータ(クライアント端末)である。ユーザ端末30は固定端末でもよいし携帯端末でもよい。ユーザ端末30の例として、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、またはパーソナルコンピュータが挙げられるが、端末の種類はこれらに限定されない。図2では一つのユーザ端末30のみを示すが、経路検索システム1にアクセスするユーザ端末30の台数は限定されない。
[地図データ]
地図データ21は地理的位置を特定するために用いられ、例えば、移動経路、または移動経路上の地点を検索するために用いられる。本実施形態では、この地図データ21は、近傍検索を可能にするデータ構造を有する。地図データ21は、交通結節点と、該交通結節点を構成する少なくとも一つの構成施設との関連付けを表現する。交通結節点と構成施設との関係を定義するための具体的なデータ構造は限定されず、任意の手法で実装されてよい。
図4は地図データ21のデータ構造の一例を示す図であり、より具体的には、交通結節点および構成施設に関するデータ構造を示す。この例は一つの交通結節点についての情報を示すが、当然ながら交通結節点は複数存在し、これに伴って、地図データ21は複数の交通結節点についての情報を示すことに留意されたい。一例では、地図データ21は交通結節点テーブル22、構成施設テーブル23、乗換テーブル24、乗換詳細テーブル25、および代表地点テーブル26を含む。
交通結節点テーブル22は、交通結節点に関する情報を示す交通結節点データを記憶するデータテーブルである。一例では、交通結節点データの各レコードは、個々の交通結節点を一意に特定する交通結節点IDと、交通結節点の名称(交通結節点名)とを含む。
構成施設テーブル23は、構成施設に関する情報を示す構成施設データを記憶するデータテーブルである。一例では、構成施設データの各レコードは、個々の構成施設を一意に特定する構成施設IDと、その構成施設に対応する交通結節点IDと、論理ノードIDと、構成施設の名称(施設名)と、代表フラグと、ネットワーク種別(NW)と、施設種別とを含む。論理ノードIDは、構成施設に対応する移動手段(例えば交通機関)においてその構成施設を特定するために用いられる識別子である。代表フラグは、構成施設が、一つの交通結節点における1以上の構成施設を代表するか否かを示す情報であり、二値で示される。一例では、代表フラグは、構成施設が代表であることを示す「1」、および、構成施設が代表でないことを示す「0」のいずれかである。どの構成施設を代表にするかは限定されず、代表の構成施設(これを「代表施設」という。)は任意に設定されてよい。例えば、代表施設は、交通結節点の中で最も中心的な役割を果たす施設、最も利用者が多い構成施設、あるいはランドマークの役割を持つ構成施設でもよい。ネットワーク種別は構成施設に対応する移動手段の種類を示すデータ項目である。施設種別は構成施設の種類を示すデータ項目である。
乗換テーブル24は、交通結節点での乗換に関する情報を示す乗換データを記憶するデータテーブルである。一例では、乗換データの各レコードは、個々の乗換方法を一意に特定する乗換IDと、乗換に用いられる二つの構成施設のID(第1構成施設IDおよび第2構成施設ID)とを含む。
乗換詳細テーブル25は、交通結節点での乗り換えの詳細を示す乗換詳細データを記憶するデータテーブルである。一例では、乗換詳細データの各レコードは、レコードを一意に特定する乗換詳細IDと、乗換IDと、乗換に用いられる二つの構成施設の代表地点の地点ID(第1地点IDおよび第2地点ID)とを含む。
代表地点テーブル26は、構成施設の代表地点を示す代表地点データを記憶するデータテーブルである。代表地点とは、構成施設を示す代表的な場所をいう。代表地点データの各レコードは、代表地点を一意に特定する地点IDと、代表地点の地理的位置を示す緯度および経度とを含む。本開示では、代表地点の地理的位置を「代表位置」ともいう。代表位置は構成施設の代表的な地理的位置ともいえる、一例では、代表位置は建物の出入口の位置(これを「建物到着地点」ともいう。)でもよい。図1に示される代表位置201~203はいずれも代表位置の具体例である。
構成施設テーブル23は交通結節点IDによって交通結節点テーブル22と関連付けられ、この関係によって、交通結節点に属する構成施設が定義される。乗換テーブル24は二つの構成施設IDによって構成施設テーブル23と関連付けられ、この関係によって、交通結節点で可能な乗換方法が表される。乗換詳細テーブル25は、乗換IDによって乗換テーブル24と関連付けられ、地点IDによって代表地点テーブル26とも関連付けられる。この関係によって、乗換の際の具体的な経路を表現することができる。地図データ21はこれらのようなデータテーブル間の関係を示すので、経路検索システム1は地図データ21を参照することで交通結節点および構成施設に関する詳細な情報を得ることができる。
図4に示す地図データ21は、図1に示す交通結節点に対応する。この地図データ21は、交通結節点「ハブHa」が「A駅」、「B駅」、および「駐車場C」という三つの構成施設によって構成され、これらの三つの構成施設の間で乗換が可能であることを示す。
個々のデータテーブルの構造は限定されず、任意の方針でデータ構造が設計されてよい。例えば、上述した各種データテーブルの少なくとも一つが任意の方針で正規化または非正規化されて一または複数のデータテーブル上に記憶されてもよい。一例では、正規化によってネットワーク種別および施設種別を構成施設テーブル23とは別のデータテーブルで規定してもよい。
個々のデータの個々のデータ項目は静的に設定されてもよいし動的に設定されてもよい。「静的に設定される」とは、値が予め設定され、人手の介入がない限りはその設定が変更されないことをいう。一方、「動的に設定される」とは、値が任意の事象に応じて人手の介入無しに変更され得ることをいう。動的な設定は、所与のデータ項目を制御するプログラムが所定のコンピュータ上で実行されることで実現される。動的な設定は経路検索システム1により実行されてもよいし、別のコンピュータシステムにより実行されてもよい。
[システムでの処理手順]
図5を参照しながら、経路検索システム1の動作を説明するとともに本実施形態に係る経路検索方法を説明する。図5は経路検索システム1の動作の一例を示すフローチャートであり、より具体的には、経路検索の全体の流れを処理フローS1として示す。
ステップS11では、通信部11がユーザ端末30から検索要求を受信する。検索要求は移動経路の検索条件を示すデータ信号である。ユーザ端末30は、経路検索に必要な情報の入力とその情報の送信とを含むユーザ操作に応答して検索条件を生成し、この検索条件を示す検索要求をサーバ10に向けて送信する。通信部11はその検索要求を受信する。検索条件は、ユーザにより指定された出発地および目的地を少なくとも示す。検索条件は出発日時および到着日時のうちの少なくとも一つ、少なくとも一つの経由地などの、他のデータ項目をさらに含んでもよい。検索条件は、第1構成施設への移動の目的を示す目的情報を含んでもよい。
ステップS12では、検索部12がその検索条件を満たす1以上の移動経路を検索する。検索部12は複数の移動経路を検索してもよく、例えば、道筋が互いに異なる複数の移動経路、道筋は同じだが交通手段または移動日時が互いに異なる複数の移動経路、あるいはこれらの移動経路の双方を検索してもよい。検索部12は検索条件に基づいて地図データベース20内の地図データ21を参照して移動経路を検索する。個々の移動経路の具体的な検索方法は限定されず、検索部12は任意のアルゴリズムを用いて移動経路を検索してよい。この検索処理の中で検索部12は近傍検索を実行し得る。すなわち、検索部は、第1構成施設を含む検索に応答して第2構成施設を抽出し、該第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を得る。この近傍検索については、後で図6を参照しながら説明する。
ステップS13では、通信部11が検索結果をユーザ端末30に向けて送信する。検索結果は、検索された1以上の移動経路を示すデータ信号である。検索結果は、第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を含むことがあり、したがって、検索結果の送信は位置情報の出力の一例である。一例では、ユーザ端末30はその検索結果を受信および表示し、これによりユーザはその検索結果を視認することができる。
図6を参照しながら近傍検索について説明する。図6は近傍検索の一例を処理フローS2として示すフローチャートである。処理フローS2はステップS12において少なくとも一回実行され得る。
ステップS21では、検索部12が移動経路上の第1構成施設を特定する。上述したように移動経路の検索方法は限定されないので、検索部12は任意のアルゴリズムを用いて第1構成施設を特定してよい。
ステップS22では、検索部12がその第1構成施設に対応する交通結節点、すなわち、第1構成施設が属する交通結節点を特定する。一例では、検索部12はまず第1構成施設の構成施設データを参照して交通結節点IDを特定する。上述したように、一つの構成施設が複数の交通結節点に属する場合がある。この場合には、検索部12は移動経路に対応する一つの交通結節点を任意のアルゴリズムによって決定し、その交通結節点に対応する第1構成施設の構成施設データを参照してもよい。続いて、検索部12は特定された交通結節点IDを有する交通結節点データを参照する。このように、一例では検索部12は、第1構成施設の構成施設データに対応する交通結節点データを参照して交通結節点を特定する。
ステップS23では、検索部12が、特定された交通結節点に属する第2構成施設が存在するか否かを判定する。検索部12は特定された交通結節点IDを有する構成施設データを参照して、その交通結節点に属する構成施設の個数を特定する。その個数が2以上であれば、交通結節点は複数の構成施設を有する。この場合には(ステップS23においてYES)、検索部12は、第1構成施設ではない1以上の構成施設を第2構成施設として特定し、処理はステップS24に進む。ステップS24では、検索部12が第2構成施設の表示地点を設定する。この表示地点は、構成施設の代表位置(例えば建物到着地点)であり、構成施設への行き先としてユーザに向けて提示される位置である。一方、その個数が1である場合には(ステップS23においてNO)、交通結節点は第1構成施設のみを有する。この場合には、処理はステップS24をスキップして、後述するステップS25に進む。
図7を参照しながらステップS24の詳細について説明する。図7は第2構成施設の表示地点を設定する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS241では、検索部12が、特定された1以上の第2構成施設から一つの第2構成施設を処理対象として選択する。
ステップS242では、検索部12が、選択された第2構成施設の代表地点に到達できるか否かを判定する。一例では、検索部12はこの処理のために第2構成施設の代表位置を特定する。具体的には、検索部12は乗換テーブル24を参照して、第1構成施設および第2構成施設の双方の構成施設IDに対応する乗換IDを特定する。続いて、検索部12は乗換詳細テーブル25を参照して、その乗換IDに対応する第2構成施設の地点IDを特定する。そして、検索部12は代表地点テーブル26を参照して、その地点IDに対応する地理的位置(緯度および経度)を代表位置として特定する。検索部12はその代表位置に到達できるか否かを任意のアルゴリズムを用いて判定する。一例では、検索部12は第2構成施設に対応する地域情報(例えば交通情報)を任意のデータベースまたはコンピュータシステムから取得し、その地域情報に基づいて、第2構成施設の代表地点(代表位置)に到達できるか否かを判定する。例えば検索部12は、代表地点が通行止めであったり渋滞していたりしている場合には該代表地点に到達できないと判定し、代表地点にそのような事情が存在しない場合には該代表地点に到達できると判定する。
第2構成施設の代表地点に到達できる場合には(ステップS242においてYES)、処理はステップS243に進む。ステップS243では、検索部12が第2構成施設の代表地点を表示地点として設定する。
第2構成施設の代表地点に到達できない場合には(ステップS242においてNO)、処理はステップS244に進む。ステップS244では、検索部12が第2構成施設の最寄り地点を表示地点として設定する。最寄り地点とは、代表地点の代わりに構成施設を示す場所をいう。最寄り地点の選択方法は限定されず、検索部12は任意のアルゴリズムを用いてその選択処理を実行してよい。例えば、検索部12は第2構成施設に最も近いリンク上の任意の場所を最寄り地点として選択し、この最寄り地点(本開示ではこれを「最寄り位置」ともいう。)を表示地点として設定してよい。
ステップS245に示すように、検索部12は抽出されたすべての第2構成施設について表示地点を設定する。未処理の第2構成施設が存在する場合には(ステップS245においてNO)、検索部12は次の第2構成施設を選択し(ステップS241)、その第2構成施設について表示地点を設定する。すべての第2構成施設が処理された場合には(ステップS245においてYES)、ステップS24は終了し、処理はステップS25に移る。
図6に戻って、ステップS25では、検索部12が、第1構成施設の代表地点に到達できるか否かを判定する。一例では、検索部12はこの処理のために、第2構成施設の場合と同様に、第1構成施設の代表位置を特定する。第2構成施設の場合と同様に、検索部12は任意のアルゴリズムによってその判定を実行することができる。例えば、検索部12は第1構成施設に対応する地域情報を参照し、代表地点が通行止めであったり渋滞していたりする場合には該代表地点に到達できないと判定し、代表地点にそのような事情が存在しない場合には該代表地点に到達できると判定する。
第1構成施設の代表地点に到達できる場合には(ステップS25においてYES)、処理はステップS26に進む。ステップS26では、検索部12が第1構成施設の代表地点を表示地点として設定する。
第1構成施設の代表地点に到達できない場合には(ステップS25においてNO)、処理はステップS27に進む。ステップS27では、検索部12が第1構成施設の最寄り地点を表示地点として設定する。第2構成施設の場合と同様に、検索部12は任意のアルゴリズムを用いて最寄り地点を選択してよい。
ステップS28では、検索部12は第1構成施設の表示地点を少なくとも示す位置情報を生成する。第2構成施設が抽出された場合には、検索部12は第1構成施設および第2構成施設の双方の表示地点を示す位置情報を生成する。第1構成施設および1以上の第2構成施設のそれぞれについて、表示地点は代表地点および最寄り地点のいずれか一方を示す。
位置情報の生成において、検索部12は第1構成施設および第2構成施設の表示地点をユーザに提示する際の優先度を設定してもよい。この優先度は、個々の構成施設の地理的位置を表示する順番をいう。優先度の設定方法は限定されず、検索部12は任意のアルゴリズムに従ってそれぞれの構成施設の優先度を設定してよい。例えば、検索部12は、第2構成施設が第1構成施設よりも優先して提示されるように個々の表示地点の優先度を設定し、この優先度を含む位置情報を生成してもよい。
一例では、検索部12は個々の構成施設の表示地点の種類に基づいて、それぞれの構成施設の表示地点をユーザに提示する際の優先度を設定する。具体例として、検索部12は以下のルールRa~Rdに従って優先度を設定してもよい。
・ルールRa:第2構成施設の代表地点は、第1構成施設の代表地点および最寄り地点よりも高い優先度を持つ。
・ルールRb:或る第2構成施設の代表地点は、別の第2構成施設の最寄り地点よりも高い優先度を持つ。
・ルールRc:第2構成施設の最寄り地点は、第1構成施設の最寄り地点よりも高い優先度を持つ。
・ルールRd:第1構成施設の代表地点は、第2構成施設の最寄り地点よりも高い優先度を持つ。
したがって、第1構成施設の代表地点が表示地点である場合には、検索部12は以下のように優先度を設定する。ここで、記号「>」は、左辺の優先度が右辺の優先度よりも高いことを示す。
(第2構成施設の代表地点)>(第1構成施設の代表地点)>(第2構成施設の最寄り地点)
一方、第1構成施設の最寄り地点が表示地点である場合には、検索部12は以下のように優先度を設定する。
(第2構成施設の代表地点)>(第2構成施設の最寄り地点)>(第1構成施設の最寄り地点)
したがって、ルールRa~Rdに従う設定は、第2構成施設を第1構成施設よりも優先して提示する手法の一例である。
上記のように、検索部12は、第2構成施設の代表地点(代表位置)を選択した場合には、第1構成施設の地理的位置が代表位置か最寄り位置かにかかわらず、第2構成施設が第1構成施設よりも優先して提示されるように個々の優先度を設定してもよい(第1の設定)。第1構成施設の代表地点(代表位置)と第2構成施設の最寄り地点(最寄り位置)とを選択した場合には、検索部12は、第1構成施設が第2構成施設よりも優先して提示されるように個々の優先度を設定してもよい(第2の設定)。第1構成施設の最寄り地点(最寄り位置)と第2構成施設の代表地点(代表位置)とを選択した場合には、検索部12は第2構成施設が第1構成施設よりも優先して提示されるように個々の優先度を設定してもよい(第3の設定)。ここで、第3の設定は第1の設定に含まれる。検索部12は第1~第3の設定のうちの一部のみを実行してもよい。
検索部12は優先度を動的に設定してもよい。例えば、検索部12は移動手段の種別、目的情報(すなわち、第1構成施設への移動の目的。例えば、送迎、駐車など。)、移動経路に沿った地域の天候などの様々な要因に基づいて、第1構成施設および第2構成施設の地理的位置(表示地点)をユーザに提示する優先度を動的に設定してもよい。図1の例に基づけば、検索部12は例えば、移動の目的が送迎であれば代表位置202(B駅)、代表位置201(A駅)、代表位置203(駐車場C)の順に優先度を設定する(方向距離が短いB駅の方がA駅よりも優先度が高い)。移動の目的が駐車であれば、検索部12は代表位置203(駐車場C)の優先度を最も高くする。移動手段が歩行またはタクシーであれば、検索部12は代表位置203(駐車場C)よりも代表位置201(A駅)および代表位置202(B駅)の優先度を高く設定する。移動手段が自家用車の場合には、検索部12は代表位置203(駐車場C)の優先度を代表位置201(A駅)および代表位置202(B駅)よりも高く設定する。当然ながら、これらの設定方法が例であることに留意されたい。
処理フローS2により生成された位置情報は検索結果の少なくとも一部を構成する。したがって、通信部11はステップS13において、位置情報を含む検索結果をユーザ端末30に向けて送信する。ユーザ端末30はその位置情報を受信および表示し、これによりユーザは移動経路上の交通結節点について第1構成施設および第2構成施設の表示地点(地理的位置)を確認することができる。それぞれの表示地点に優先度が設定されている場合には、ユーザ端末30はその優先度に従って個々の表示地点を表示する。例えば、ユーザ端末30は優先度の降順に表示地点を表示してもよいし、優先度が高い表示地点を優先度が低い表示地点よりも任意の手法で強調して表示してもよい。
処理フローS1(および処理フローS2)は任意のタイミングで実行され得る。例えば、ユーザが移動を始める前と、ユーザの移動中とのうちの少なくとも一方で処理フローS1(および処理フローS2)が実行されてもよい。ユーザは目的地に向かっている途中で移動経路を再検索した際にも、近傍検索に基づく検索結果を確認することができる。
[交通結節点付近の表示]
経路検索システム1は、交通結節点付近の地図を見易くするための処理を実行してもよく、例えば、第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を含む検索結果を表示する際にその処理を実行してもよい。図8はそのような地図表示の一例を示す図であり、具体的には、目的地として設定されたC駅の周辺地域300の地図の表示例を示す。周辺地域300は、C駅と同じ交通結節点に属する複数の駐車場311と、その交通結節点に属しない駐車場312とを含む。図8では、交通結節点に属するC駅と複数の駐車場311との関係を破線矢印で示す。この例では、C駅が第1構成施設であり、それぞれの駐車場312が第2構成施設である。
一例では、経路検索システム1は駐車場312を表示することなく駐車場311を表示する地図410を出力してもよい。ユーザはこの地図410を見て、C駅に関係する駐車場311をより明確に確認することができる。
別の例では、経路検索システム1は、複数の駐車場311のうち、限定範囲320で密集する2以上の駐車場311のみを表示する地図420を出力してもよい。経路検索システム1は地図420でも駐車場312を表示しない。限定範囲320の決定方法は限定されない。例えば、経路検索システム1は、所与の面積の範囲内に閾値以上の個数の第2構成施設が存在する場合に、その範囲を限定範囲として決定してもよい。ユーザはこの地図420を見て、C駅に関係する駐車場311が集まっているエリアをより明確に確認することができる。限定範囲320では、ユーザは、或る駐車場311が満車であっても直ぐにまたは容易に別の駐車場311を探すことができる。
[効果]
以上説明したように、本開示の一側面に係るコンピュータシステムはプロセッサを備える。プロセッサは、交通結節点に属する第1構成施設および第2構成施設を示す地図データに基づいて、該第1構成施設を含む検索に応答して該第2構成施設を抽出し、該第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を出力する。
本開示の一側面に係るプログラムは、第1制御部からの指示に応答して、記憶部に記憶された地図データを参照する参照ステップを第2制御部に実行させる。地図データは、交通結節点に属する第1構成施設および第2構成施設を示す。第1制御部は、地図データに基づいて、第1構成施設を含む検索に応答して第2構成施設を抽出し、該第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を出力する。
このような側面においては、地図データによって第1構成施設および第2構成施設が交通結節点を介して互いに関連付けられるので、第1構成施設から第2構成施設を特定することができる。したがって、第1構成施設を含む検索に応答して第2構成施設の地理的位置を得ることが可能である。第2構成施設の地理的位置が出力されるので、地理的位置をより柔軟に提供することができる。
他の側面に係るコンピュータシステムでは、プロセッサが、第1構成施設の地理的位置をさらに示す位置情報を出力してもよい。第1構成施設および第2構成施設の双方の地理的位置を出力することで、地理的位置をより柔軟に提供することができる。
他の側面に係るコンピュータシステムでは、プロセッサが、第2構成施設が第1構成施設よりも優先して提示されるように位置情報を出力してもよい。検索結果における補足情報であるといえる第2構成施設を優先して提示することで、検索の前にはユーザが意識していなかった構成施設の情報をより確実に該ユーザに認識させることができる。
他の側面に係るコンピュータシステムでは、地図データが、第1構成施設および第2構成施設のそれぞれについて、予め定められた代表地点の地理的位置を代表位置として含んでもよい。プロセッサは、第1構成施設および第2構成施設のそれぞれについて、代表位置と、代表地点の代わりに設定される最寄り地点の地理的位置である最寄り位置とのうちの一方を選択し、第1構成施設および第2構成施設のそれぞれについての選択された地理的位置を示す位置情報を出力してもよい。第1構成施設および第2構成施設のそれぞれについて2種類の地点のうちの一方を出力するこのような仕組みを採用することで、地理的位置をより柔軟に提供することができる。
他の側面に係るコンピュータシステムでは、プロセッサが、第1構成施設への移動の目的を示す目的情報に基づいて、第1構成施設および第2構成施設の地理的位置をユーザに提示する優先度を設定してもよい。このように優先度を設定することで、移動の目的に応じて第1構成施設および第2構成施設を適切にユーザに案内することができる。
[変形例]
以上、本開示をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
上記実施形態では本開示に係るコンピュータシステムをクライアントサーバシステムに適用するが、本開示に係るコンピュータシステムはスタンドアロンのコンピュータに適用されてもよい。
本開示に係るコンピュータシステム、方法、およびプログラムは経路検索以外の用途に適用されてもよく、例えば、或る交通結節点の周辺の地図をユーザに提供する技術に適用されてもよい。
上記実施形態では経路検索システム1は第1構成施設および第2構成施設の双方の地理的位置を示す位置情報を出力するが、経路検索システム1は、第1構成施設の地理的位置を示すことなく第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を出力してもよい。すなわち、経路検索システム1は、第1構成施設の地理的位置に代えて第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を出力してもよい。
本開示において、「少なくとも一つのプロセッサが、第1の処理を実行し、第2の処理を実行し、…第nの処理を実行する。」との表現、またはこれに対応する表現は、第1の処理から第nの処理までのn個の処理の実行主体(すなわちプロセッサ)が途中で変わる場合を含む概念を示す。すなわち、この表現は、n個の処理のすべてが同じプロセッサで実行される場合と、n個の処理においてプロセッサが任意の方針で変わる場合との双方を含む概念を示す。
コンピュータシステム内で二つの数値の大小関係を比較する際には、「以上」および「よりも大きい」という二つの基準のどちらを用いてもよく、「以下」および「未満」の二つの基準のうちのどちらを用いてもよい。このような基準の選択は、二つの数値の大小関係を比較する処理についての技術的意義を変更するものではない。
少なくとも一つのプロセッサにより実行される方法の処理手順は上記実施形態での例に限定されない。例えば、上述したステップ(処理)の一部が省略されてもよいし、別の順序で各ステップが実行されてもよい。また、上述したステップのうちの任意の2以上のステップが組み合わされてもよいし、ステップの一部が修正または削除されてもよい。あるいは、上記の各ステップに加えて他のステップが実行されてもよい。
以上の実施形態の全部または一部に記載された態様は、適切な地理的位置の提供、適切な経路検索、処理速度の向上、処理精度の向上、使い勝手の向上、データを利用した機能の向上または適切な機能の提供その他の機能向上または適切な機能の提供、データおよび/またはプログラムの容量の削減、装置および/またはシステムの小型化等の適切なデータ、プログラム、記録媒体、装置および/またはシステムの提供、並びにデータ、プログラム、装置またはシステムの制作・製造コストの削減、制作・製造の容易化、制作・製造時間の短縮等のデータ、プログラム、記録媒体、装置および/またはシステムの制作・製造の適切化のいずれか一つの課題を解決する。
1…経路検索システム、10…サーバ、11…通信部、12…検索部、20…地図データベース、30…ユーザ端末、21…地図データ、22…交通結節点テーブル、23…構成施設テーブル、24…乗換テーブル、25…乗換詳細テーブル、26…代表地点テーブル、120…プログラム。

Claims (6)

  1. プロセッサを備え、
    前記プロセッサが、交通結節点に属する第1構成施設および第2構成施設を示す地図データに基づいて、該第1構成施設を含む検索に応答して該第2構成施設を抽出し、該第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を出力
    前記プロセッサが、前記第1構成施設の地理的位置をさらに示す前記位置情報を出力し、
    前記地図データが、前記第1構成施設および前記第2構成施設のそれぞれについて、予め定められた代表地点の地理的位置を代表位置として含み、
    前記プロセッサが、
    前記第1構成施設および前記第2構成施設のそれぞれについて、前記代表位置と、前記代表地点の代わりに設定される最寄り地点の地理的位置である最寄り位置とのうちの一方を選択し、
    前記第1構成施設および前記第2構成施設のそれぞれについての前記選択された地理的位置を示す前記位置情報を出力する、
    コンピュータシステム。
  2. 前記プロセッサが、前記第2構成施設が前記第1構成施設よりも優先して提示されるように前記位置情報を出力する、
    請求項に記載のコンピュータシステム。
  3. 前記プロセッサが、前記第1構成施設への移動の目的を示す目的情報に基づいて、前記第1構成施設および前記第2構成施設の前記地理的位置をユーザに提示する優先度を設定する、
    請求項1または2に記載のコンピュータシステム。
  4. 第1制御部からの指示に応答して、記憶部に記憶された地図データを参照する参照ステップを第2制御部に実行させるプログラムであって、
    前記地図データが、交通結節点に属する第1構成施設および第2構成施設を示し、
    前記第1制御部が、前記地図データに基づいて、前記第1構成施設を含む検索に応答して前記第2構成施設を抽出し、該第2構成施設の地理的位置を示す位置情報を出力
    前記第1制御部が、前記第1構成施設の地理的位置をさらに示す前記位置情報を出力し、
    前記地図データが、前記第1構成施設および前記第2構成施設のそれぞれについて、予め定められた代表地点の地理的位置を代表位置として含み、
    前記第1制御部が、
    前記第1構成施設および前記第2構成施設のそれぞれについて、前記代表位置と、前記代表地点の代わりに設定される最寄り地点の地理的位置である最寄り位置とのうちの一方を選択し、
    前記第1構成施設および前記第2構成施設のそれぞれについての前記選択された地理的位置を示す前記位置情報を出力する、
    プログラム。
  5. 前記第1制御部が、前記第2構成施設が前記第1構成施設よりも優先して提示されるように前記位置情報を出力する、
    請求項4に記載のプログラム。
  6. 前記第1制御部が、前記第1構成施設への移動の目的を示す目的情報に基づいて、前記第1構成施設および前記第2構成施設の前記地理的位置をユーザに提示する優先度を設定する、
    請求項4または5に記載のプログラム。
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