JP7461538B1 - チューンドマスダンパー及びチューンドマスダンパーの固有周期の調整方法 - Google Patents
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Abstract
Description
チューンドマスダンパーの固有周期は、沓の備える凹球面の曲率半径の大きさ及び弾性部材の弾性の大きさによって決定される。これにより、例えば、沓の凹球面の曲率半径の大きさを変更してチューンドマスダンパーの固有周期を調整した後、更に、チューンドマスダンパーの固有周期を調整する必要がある場合等に、沓の凹球面の曲率半径の大きさを追加で変更することなく、チューンドマスダンパーの固有周期を調整することができる。よって、例えば、チューンドマスダンパーの設計の効率を向上させることができる。
弾性部材は、錘に連結される。これにより、例えば、弾性部材と床面との干渉を抑えることができる。よって、弾性部材の取り付け位置の自由度を高くすることができる。
チューンドマスダンパーの固有周期は、弾性部材の弾性の大きさによって調整される。これにより、例えば、球面滑り支承の形状等を変更することなく、チューンドマスダンパーの固有周期を調整することができる。よって、例えば、チューンドマスダンパーの設計の効率を向上させることができる。
図1に示すように、チューンドマスダンパー100は、球面滑り支承10と、錘20と、弾性部材30と、を備える。
沓11は、上沓11Uと、下沓11Lと、を含む。沓11は、上方又は下方に面する凹球面を含む。すなわち、例えば、上沓11Uは、下方に面する上沓凹球面11Udを備える。下沓11Lは、上方に面する下沓凹球面11Ldを備える。
スライダー部12は、上沓11Uと下沓11Lとの間に配置される。スライダー部12は、上方に面し、上沓凹球面11Udと摺動する上凸球面12PUと、下方に面し、下沓凹球面11Ldと摺動する下凸球面12PLと、を備える。
球面滑り支承10において、上沓凹球面11Udの曲率半径と上凸球面12PUの曲率半径とは、同じである。下沓凹球面11Ldの曲率半径と下凸球面12PLの曲率半径とは、例えば、同じである。
なお、上沓凹球面11Udの曲率半径と下沓凹球面11Ldの曲率半径とは、同じでなくてもよい。その場合は、例えば、図5に示すように、スライダー部12にヒンジ部12Hを設けることで、制御対象振動領域を2つにすることが好ましい。すなわち、上沓凹球面11Udの曲率半径と下沓凹球面11Ldの曲率半径とを異なるものとし、スライダー部12の形状も上沓凹球面11Ud及び下沓凹球面11Ldのそれぞれに合う形状として、スライダー部12が上沓11Uと下沓11Lとの間で回転するようにしてもよい。
第1例に係る球面滑り支承10は、図3に示すダブルペンデュラム方式である。すなわち、上沓11U及びスライダー部12が、水平方向に変位する。具体的には、スライダー部12は、下沓11Lに対して水平方向に相対変位する。更に、上沓11Uは、スライダー部12と水平方向に相対移動する。上沓11U、スライダー部12、及び下沓11Lの板厚又は平面寸法は、例えば、上沓11Uの上に載置される錘20の重さ及び大きさに合わせて適宜決定されることが好ましい。上沓11U、スライダー部12、及び下沓11Lの曲率半径や摩擦係数、及び錘20の重さは、例えば、チューンドマスダンパー100が配置される建造物の固有周期、有効質量、目標とする減衰等によって適宜決定されることが好ましい。
第1例に係る球面滑り支承10は、図4に示すシングルペンデュラム方式である。すなわち、上沓11Uは水平方向に変位するが、スライダー部12は水平方向に移動しない。具体的には、スライダー部12は、下沓11Lの下沓凹球面11Ldの内部で回転するようにのみ変位する。換言すれば、スライダー部12は、下沓11Lと水平方向に相対変位しない。上沓11Uは、スライダー部12と水平方向に相対移動する。球面滑り支承10をシングルペンデュラム方式とする場合は、上沓11Uの移動量を確保するため、例えば、ダブルペンデュラム方式の上沓11Uよりも大きくすることが好ましい。具体的には、例えば、シングルペンデュラム方式の球面滑り支承10をダブルペンデュラム方式の球面滑り支承10と同じ性能とするためには、上沓11Uの大きさをダブルペンデュラム方式の2倍とし、かつ、上沓凹球面11Udの曲率半径をダブルペンデュラム方式の2倍とする。
あるいは、例えば、図9に示すように、まず、錘20の周囲に固定部材Fを配置することで連結する。具体的には、固定部材Fの両端が、上沓11Uの側面に位置するように、かつ、固定部材Fの両端以外の部分が錘20に接するように配置する。そして、固定部材Fの両端を、例えば、ボルトBによって上沓11Uの側面に固定する。固定部材Fは、例えば、錘20の周囲に巻き付けることが可能なベルト状の部材である。あるいは、固定部材Fは、例えば、錘20の周囲を覆うことが可能な布状あるいは板状の部材であってもよい。
上記いずれかの方法により、錘20は上沓11Uに連結される。
第1例において、弾性部材30は、図1に示すように、沓11に連結される。具体的には、弾性部材30は、例えば、図10に示すように、上沓11Uに連結されるようにして設けられる。このことで、例えば、上沓11Uに、チューンドマスダンパー100における弾性部材30の連結部材としての機能を担保させることが好ましい。
第2例において、弾性部材30は、図11に示すように、錘20に連結されるようにして設けられる。ここで、弾性部材30がバネである場合において、弾性部材30の直径及び球面滑り支承10の上下方向の寸法によっては、弾性部材30を上沓11Uに連結した際に、弾性部材30が床面に干渉することがある。このような場合に、弾性部材30を錘20に連結することで、弾性部材30が床面に干渉することを抑えることができるようにすることが好ましい。弾性部材30を錘20に連結した場合は、例えば、弾性部材30によって沓11の転倒を防止可能となるようにすることがより好ましい。
上記の各構成を備えるチューンドマスダンパー100は、上述のように、建造物の上層部に設けられ、地震や強風等が発生した際に、建造物の上層部の振動を減衰することで、建造物の振動を抑える。具体的には、建造物が振動した際、チューンドマスダンパー100の錘20を、建造物の固有周期に合わせて逆位相に振動させることで、建造物の振動を減衰する。このため、建造物にチューンドマスダンパー100を設置する際は、建造物の固有周期に合わせて、チューンドマスダンパー100の固有周期を調整する。
本実施形態において、チューンドマスダンパー100の固有周期は、例えば、球面滑り支承10の備える凹球面の曲率半径の大きさによって決定される。具体的には、チューンドマスダンパー100の固有周期は、振り子の原理に沿って振動する球面滑り支承10の振り子の長さによって決定される。すなわち、例えば、上沓凹球面11Udや下沓凹球面11Ldの曲率半径を大きくすることで、チューンドマスダンパー100の固有周期を長くする。例えば、上沓凹球面11Udや下沓凹球面11Ldの曲率半径を小さくすることで、チューンドマスダンパー100の固有周期を短くする。
チューンドマスダンパー100の固有周期は、沓11の備える凹球面の曲率半径の大きさ及び弾性部材30の弾性の大きさによって決定される。これにより、例えば、沓11の凹球面の曲率半径の大きさを変更してチューンドマスダンパー100の固有周期を調整した後、更に、チューンドマスダンパー100の固有周期を調整する必要がある場合等に、沓11の凹球面の曲率半径の大きさを追加で変更することなく、チューンドマスダンパー100の固有周期を調整することができる。よって、例えば、チューンドマスダンパー100の設計の効率を向上させることができる。
弾性部材30は、錘20に連結される。これにより、例えば、弾性部材30と床面との干渉を抑えることができる。よって、弾性部材30の取り付け位置の自由度を高くすることができる。
チューンドマスダンパー100の固有周期は、弾性部材30の弾性の大きさによって調整される。これにより、例えば、球面滑り支承10の形状等を変更することなく、チューンドマスダンパー100の固有周期を調整することができる。よって、例えば、チューンドマスダンパー100の設計の効率を向上させることができる。
例えば、弾性部材30を用いたチューンドマスダンパー100の固有周期の調整の結果、弾性部材30によって錘20の転倒を抑えることができない場合は、錘20が球面滑り支承10の上で転倒することを抑えるために、図7に示すように、上沓11Uの下に転倒防止ローラFRを備えてもよい。
例えば、弾性部材30を上沓11Uに連結する際、弾性部材30と床面との干渉を抑えるために、下沓11Lを設置する床面に凸部を設けることで、弾性部材30と凸部以外の床面とのに隙間を設けるようにしてもよい。
11 沓
11L 下沓
11Ld 下沓凹球面
11U 上沓
11Ud 上沓凹球面
12 スライダー部
12PL 下凸球面
12PU 上凸球面
20 錘
30 弾性部材
100 チューンドマスダンパー
B ボルト
F 固定部材
FR 転倒防止ローラ
Claims (7)
- 球面滑り支承と、
前記球面滑り支承の上に載置される錘と、
を備えるチューンドマスダンパーであって、
弾性部材をさらに備え、
前記球面滑り支承は、沓を含み、
前記沓は、上方又は下方に面する凹球面を含み、
前記チューンドマスダンパーの固有周期は、前記凹球面の曲率半径の大きさ及び前記弾性部材の弾性の大きさによって決定され、
前記弾性部材の少なくとも一部は、前記球面滑り支承及び前記錘の平面視最外郭よりも外側の領域に存在する、
ことを特徴とするチューンドマスダンパー。 - 前記弾性部材は、前記沓の転倒を防止可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のチューンドマスダンパー。 - 前記弾性部材は、前記沓に連結される、
ことを特徴とする請求項2に記載のチューンドマスダンパー。 - 前記弾性部材は、前記錘に連結される、
ことを特徴とする請求項2に記載のチューンドマスダンパー。 - 前記沓は、上沓を含み、
前記上沓は、前記錘が載置される台として機能する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のチューンドマスダンパー。 - 前記球面滑り支承を複数備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のチューンドマスダンパー。 - 球面滑り支承と、
前記球面滑り支承の上に載置される錘と、
弾性部材と、
を備え、
前記球面滑り支承は、沓を含み、
前記沓は、上方又は下方に面する凹球面を含み、
前記弾性部材の少なくとも一部は、前記球面滑り支承及び前記錘の平面視最外郭よりも外側の領域に存在する、
チューンドマスダンパーの固有周期の調整方法であって、
前記固有周期は、前記凹球面の曲率半径の大きさ及び前記弾性部材の弾性の大きさによって調整される、
ことを特徴とするチューンドマスダンパーの固有周期の調整方法。
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