JP7333264B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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(2)本発明の第2の態様は、(1)の吸収性物品であって、前記カバー不織布は、前記基体不織布の幅方向中央部において、前記基体不織布の長手方向の一方の縁辺又は一の途中部から、前記基体不織布の長手方向の他方の縁辺又は他の途中部まで延びるように配置されている。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)の吸収性物品であって、前記カバー不織布は、前記基体不織布の長手方向寸法が、前記基体不織布の幅方向寸法よりも大きい。
(4)本発明の第4の態様は、(1)~(3)のいずれかの吸収性物品であって、前記カバー不織布の、前記基体不織布の長手方向の両端の形状が、略四角形状、略三角形状、略半円状、及び略喇叭状よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。
(5)本発明の第5の態様は、(1)~(4)のいずれかの吸収性物品であって、前記カバー不織布がエアスルー不織布であり、厚さが0.1mm以上3.0mm以下であり、坪量が10g/m2以上60g/m2以下である。
(6)本発明の第6の態様は、(1)~(5)のいずれかの吸収性物品であって、前記吸収体の折り曲げ部分における前記高吸収性ポリマーの存在比率が、非折り曲げ部分における前記高吸収性ポリマーの存在比率より小さい。
(7)本発明の第7の態様は、(1)~(6)のいずれかの吸収性物品であって、前記基体不織布がエアスルー不織布であり、坪量が20g/m2以上120g/m2以下であり、厚さが0.3mm以上8.0mm以下であり、前記基体不織布を構成する繊維の太さが、1.8dtex以上9.0dtex以下である。
(8)本発明の第8の態様は、(1)~(7)のいずれかの吸収性物品であって、前記高吸収性ポリマーの坪量が150g/m2以上1000g/m2以下である。
(9)本発明の第9の態様は、(1)~(8)のいずれかの吸収性物品であって、前記パルプ含有不織布は、坪量が40g/m2以上80g/m2以下であり、ポリプロピレンから成るスパンボンド不織布にパルプ繊維を交絡、一体化した複合型不織布である。
本実施形態の吸収性物品50は、ベビー用又は成人用を問わず種々の吸収性物品として使用できるが、代表的には、軽失禁パッド、尿吸収パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等が挙げられる。アウターとしての各種紙おむつと、インナーとしての吸収性物品50とを組み合わせてもよい。吸収性物品50の、長手方向及び幅方向の寸法は特に限定されないが、それぞれ例えば100mm以上800mm以下の範囲、及び50mm以上500mm以下である。吸収性物品50の寸法を前記の範囲に調整することで、種々の用途の吸収性物品が得られる
トップシート25は、吸収体1に向けて体液を速やかに通過させる液透過性のシート状部材であり、吸収体1を挟んで、バックシート30に対向して配置される。トップシート25は、着用者の肌に当接する場合があることから、やわらかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する基材が好ましい。該基材としては、例えば、親水性不織布、同種又は異種の親水性不織布の積合体である複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム等が挙げられる。親水性不織布は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂からなる合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、エアスルー法、サーマルボンド法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の方法で加工することにより得られる。
本実施形態の吸収体1は、図4に示すように、高吸収性シート10と、高吸収性シート10中の基体不織布11の起毛面及びカバー不織布15非肌側面に接着し、これらの全体を覆うパルプ含有不織布20と、を備えるシート状積層体(吸収体前駆体)を、平坦形状ではなく、所定の立体形状に成形したものである。吸収体1は、この構造を有することにより、フラッフパルプを含まない実施形態とすることができ、該実施形態では、尿の逆戻りが抑制され、さらさらとした肌触りを維持しやすくなる。
(基体不織布)
図2は、本発明の吸収体1に用いる基体不織布11及びカバー不織布15の斜視図である。図2に示すように、基体不織布11の片側表面は起毛した状態である。そのため、不織布本来の嵩高さに加えて、高吸収性シート10に適度な厚さとやわらかさが付与されることにより、適度なクッション性が発生し、着用時のフィット感を向上することができる。また、基体不織布11を上記のように起毛させることにより、基体不織布11の起毛した部分の繊維間に高吸収性ポリマー12を分散させて固着担持させることができる。基体不織布11の片側表面を起毛させる方法としては、回転ノコ刃、ニードルパンチが挙げられ、インラインでの生産性やコストの観点から回転ノコ刃により起毛させる方法を用いることが好ましい。本実施形態における起毛の状態は特に限定されず、目視で起毛状態が確認できればそれでよいが、より具体的には、基体不織布11の起毛率は5%以上90%以下が好ましく、8%以上80%以下であることがより好ましい。なお、起毛率とは、起毛加工による基体不織布11の厚さの増加率を意味する。例えば、起毛前の基体不織布11の厚さをT1、起毛後の基体不織布11の厚さをT2としたとき、起毛率(%)は、(T2―T1)/T1×100で表すことができる。上記厚さは、ハイトゲージ((株)ミツトヨ製)を用いて無荷重下の厚さを測定することで求められる。
さらに、基体不織布11を構成する繊維の太さは、1.8dtex以上9.0dtex以下であることが好ましく、2.0dtex以上6.0dtex以下であることがより好ましい。このように上記の数値範囲内で基体不織布11を構成する繊維の太さを調整することにより、基体不織布11の起毛した部分の繊維間に高吸収性ポリマー12を分散させて固着担持しやすくすることができる。
基体不織布11の起毛面には、図2に示すように、基体不織布11の起毛面の一部を覆うようにカバー不織布15を配置する。カバー不織布15があることで、後述する高吸収性シート10の作製において高吸収性ポリマー12を固着担持するときに、カバー不織布15と厚さ方向で重なる、高吸収性シート10の起毛面には、高吸収性ポリマー12の非存在領域14が設けられる。非存在領域14に高吸収性ポリマー12が存在しないことにより、非存在領域14が疑似的なスリットの役割を果たし、体液を吸収体1に素早く拡散することができる。カバー不織布15の基材は、体液の拡散速度が速く、素早く拡散できるものであればよく、例えば、親水性不織布、特に、エアスルー不織布が好ましい。カバー不織布15は、ホットメルト接着剤により、基体不織布11の起毛面に接着されていることが好ましい。
図2は、本実施形態の吸収体1に用いる高吸収性シート10の幅方向断面図である。本実施形態の吸収体1に用いる高吸収性シート10は、図2に示すように、片側表面が起毛した基体不織布11と、基体不織布11の起毛面の一部を覆うカバー不織布15と、基体不織布11の起毛した部分の繊維間に固着担持された高吸収性ポリマー12と、を有する。基体不織布11の起毛した部分の繊維間に高吸収性ポリマー12が分散して固着担持されることにより、高吸収性ポリマー12周辺の基体不織布11に尿等の体液が適度に拡散又は保持されることにより吸収性能が向上し、フラッフパルプを有さなくても十分な吸収性能を確保することができる。また、上述したようにカバー不織布15が存在することで、カバー不織布15と厚さ方向で重なる高吸収性シート10の起毛面に高吸収性ポリマー12の非存在領域14が設けられることにより、非存在領域14が疑似的なスリットの役割を果たし、高吸収性シート10及び後述する吸収体1の吸水性能が向上する。
高吸収性ポリマー12としては、尿を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。また、高吸収性ポリマー12の坪量は、各種の吸収性物品に要求される吸収性能を確保するために、150g/m2以上1000g/m2以下とすることが好ましい。また、吸収性能、吸収後の肌触り及び着用者の動きやすさをより向上させる観点から、高吸収性ポリマー12の坪量は、300g/m2以上900g/m2以下とすることがより好ましい。
図4及び図5に示すように、本実施形態の吸収体1、2は、基体不織布11の起毛面及びカバー不織布15の非肌側面と接着するパルプ含有不織布20、21を有する。パルプ含有不織布20、21は、例えば、吸収体1、2の構造を保護し、体液を素早く吸収体1に導く機能を有している。また、基体不織布11の起毛面をパルプ含有不織布20、21と接着することにより、高吸収性ポリマー12の吸収体1、2の外への脱落を防止することができ、着用時の肌触りも向上させることができる。パルプ含有不織布20、21は、スパンボンド不織布31と木材パルプ繊維層32との一体化物である。ここで、「一体化」とは、少なくとも吸収性物品1の使用時にこれらの層31、32が部分的でも剥離してその機能が大きく低減することがない状態にあることを意味する。パルプ含有不織布20としては、スパンボンド不織布(好ましくはポリプロピレンからなるスパンボンド不織布)30に木材パルプ繊維をバインダーを使用せずに、ウォータージェットで交絡、一体化して木材パルプ層31を設けた複合型不織布であることが好ましい。
前述のような各構成を有することにより、吸収体1に代えて吸収体2を用いても、吸収体1と同様の優れた効果を得ることができる。図5に示す吸収体2は、パルプ含有不織布20に代えてパルプ含有不織布21を有しているが、パルプ含有不織布21もスパンボンド不織布31と木材パルプ繊維層32との一体化物であり、例えば、吸収体2の構造を補強するとともに、体液を素早く吸収して吸収体2に導く機能を有している。
吸収体1、2の製造方法としては、特に制限はないが、以下の方法が一例として挙げられる。まず、基体不織布11の片側表面を回転ノコ刃又はニードルパンチを用いて、起毛させる。その後、ホットメルト接着剤等によりカバー不織布15を基体不織布11の起毛した面に接着させる。次に、高吸収性ポリマー12をホットメルト接着剤等により、基体不織布11の起毛した部分の繊維間に固着担持させ、高吸収性シート10を得る。カバー不織布15により、カバー不織布15の下に高吸収性ポリマー12の非存在領域14が設けられ、吸収体1のスリットのような役割を果たす。その後、基体不織布11の起毛面側とパルプ含有不織布20とをホットメルト接着剤等で接着し、吸収体前駆体を得る。この吸収体前駆体を、基体不織布11の起毛面を外側にして、図4又は図5に示すように幅方向の両端を中央に向けて内三つ折りし、吸収体1、2を得る。
バックシート30は、吸収体1、2が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
また、吸収性物品50には、図1に示すように、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品50の長手方向に沿って、トップシート25の肌側面の両側端部に、一対の立体ギャザー40を備えている。吸収性物品50の幅方向における立体ギャザー40の幅方向一端は、バックシート30の肌側面の両側端部付近(又は非肌側面の両側端部付近)に固定され、その幅方向途中部はトップシート25の肌側面の両側端部付近に固定され、その幅方向他端はトップシート25に固定されない自由端となるように、立体ギャザーシートが配される。この自由端付近に立体ギャザー用弾性部材を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザー40の自由端に起立性を付与し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなる。
吸収性物品50の製造方法としては、上記のようにして得られた吸収体1又は吸収体2をトップシート25とバックシート30との間に挟持し、トップシート25の上に立体ギャザー40を設置し、トップシート25とバックシート30とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで製造することができる。そして、吸収性物品50が尿取りパッドや軽失禁パッドである場合は、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折りたためばよい。また、レッグギャザー、ウエストギャザー、サイドフラップ等を必要に応じて設けることができる。
まず、基体不織布としてエアスルー不織布(坪量40g/m2、幅方向寸法100mm、長手方向寸法400mm、起毛前厚さ0.4mm)を用意し、基体不織布の片側表面を回転ノコ刃で物理的に起毛させて(起毛後厚さ0.5mm、起毛率25%)、カバー不織布(坪量15g/m2、幅方向の寸法30mm、長手方向の寸法400mm)を、ホットメルト接着剤により基体不織布の幅方向両端からそれぞれ35mmの距離を空けて、幅方向中央部に接着した。その後、基体不織布の起毛面に市販の高吸水性ポリマー(坪量380g/m2)を分散させ、ホットメルト接着剤により、基体不織布の起毛した部分の繊維間に固着担持させ、高吸収性シートを得た。
基体不織布として幅方向の寸法114mm、長手方向の寸法400mmのエアスルー不織布を、カバー不織布として幅方向の寸法11.4mm、長手方向の寸法400mmのエアスルー不織布をそれぞれ使用して、得られた吸収体前駆体の中央部60mm(C)を残し、左右27mmずつを中央に向け内三つ折りで折りたたんだ以外は、実施例1と同様にして、実施例2の吸収体を作製した。得られた吸収体の幅方向寸法Dは60mmであった。
基体不織布として幅方向の寸法90mm、長手方向の寸法400mmのエアスルー不織布を、カバー不織布として幅方向の寸法45mm、長手方向の寸法400mmのエアスルー不織布をそれぞれ使用して、得られた吸収体前駆体の中央部60mmを残し、左右15mmずつを中央に向け内三つ折りで折りたたんだ以外は、実施例1と同様にして、実施例3の吸収体を作製した。得られた吸収体の幅方向寸法Dは60mmであった。
幅方向の寸法60mm、長手方向の寸法400mmの基体不織布及びパルプ含有不織布を使用し、カバー不織布を用いることなく、かつ折りたたまずに配置した以外は、実施例1と同様にして比較例1の吸収体を作製した。
エアスルー不織布(坪量20g/m2)/高吸収性ポリマー(坪量280g/m2)/エアスルー不織布(坪量20g/m2)/高吸収性ポリマー(坪量100g/m2)/スパンレース不織布(坪量20g/m2)を積層したシート(幅方向の寸法はすべて60mm、長手方向の寸法はすべて400mm)を吸収体として用いた。なお、比較例2で用いた各エアスルー不織布としては、実施例1の基体不織布のような起毛処理を施さないものを用いた。
高吸収性ポリマー(坪量380g/m2)とフラッフパルプ(坪量400g/m2)を混合したものをティシュペーパー(坪量16g/m2)で覆ったものを、幅方向寸法60mm、長手方向寸法400mmの略矩形の形状にして、吸収体として用いた。
いずれも幅方向の寸法が60mm、長手方向の寸法が400mmの基体不織布及びパルプ含有不織布を使用して、高吸収性ポリマーを坪量135g/m2で分散させて高吸収性シートを作製し、折りたたまずに配置した以外は、実施例1と同様にして比較例4の吸収体を作製した。
上記のようにして得られた吸収性物品を用いて、下記の吸収速度、逆戻り量及び吸収体の厚さを測定した。また、下記の官能評価を行った。それぞれの結果を表1に示す。
(吸収速度)
各実施例及び各比較例の吸収体に、46g/cm2の圧力下に、内径30mmの筒から40mlの0.9質量%生理食塩水(37℃)を注水し、生理食塩水が吸収体表面へ吸収されるまでの時間(秒)を吸収速度1回目として計測した。3分経過後、再度40mlの0.9質量%生理食塩水(37℃)を注水し、生理食塩水が吸収体表面へ吸収されるまでの時間(秒)を吸収速度2回目として計測した。数値が小さいほど、吸収性に優れることを意味する。
(逆戻り量)
実施例1及び各比較例の吸収体に、生理食塩水200mlを注水し、注水してから10分後に35gf/cm2の荷重でろ紙を吸収体表面に圧着させ、1分間でろ紙に逆戻りした水分量を測定し、逆戻り量とした。逆戻り量が少ないほど、吸収体がドライな状態であることを示す。
(吸収体の厚さ)
各実施例及び各比較例の吸収前駆体又は吸収体に、圧力を加えないときと、所定の圧力(ここでは35g/cm2)を付与したときの厚さを測定した。なお、35g/cm2の荷重下での厚さは、吸収性物品におもりを乗せた状態のおもりの所定位置の高さから、おもり自体における同所定位置の高さを引いた値として求められる。
(官能評価)
8人のパネラーの協力の下、実施例1及び各比較例の各吸収体を用いたテープ止めタイプの吸収性物品を着用した場合の、着用感(フィット感、やわらかさ)と吸収性(吸収性物品外への漏れなさ、さらさら感)について、「良い」又は「悪い」の2択で官能評価を行った。着用者は8時間使用し、日常動作における評価を行い、その結果を表1に示した。
〇:「良い」を選んだ着用者が6人以上8人以下のとき
△:「良い」を選んだ着用者が3人以上5人以下のとき
×:「良い」を選んだ着用者が1人若しくは2人のとき、又は「良い」を選んだ着用者が1人もいないとき
以上より、本発明の吸収性物品によれば、フラッフパルプを含有せず、吸収性及び着用感の良好な吸収体及び該吸収体を備える吸収性物品を提供することができる。
1A、1B、2A、2B 吸収体の幅方向末端面
10 高吸収性シート
11 基体不織布
12 高吸収性ポリマー
13 折り曲げ部分
14 非存在領域
15 カバー不織布
20、21 パルプ含有不織布
22 凹部
22a 凹部底面
25 トップシート
30 バックシート
31 スパンボンド不織布
32 木材パルプ繊維層
40 立体ギャザー
50 吸収性物品
Claims (9)
- 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体と、を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、
繊維が起毛した起毛面を有する基体不織布と、前記基体不織布の幅方向中央部に対向配置され、かつ幅方向の寸法が前記基体不織布の幅方向の寸法の5%以上50%以下であり、前記基体不織布の前記起毛面の一部を覆うカバー不織布と、前記基体不織布の起毛した繊維間に固着担持された高吸収性ポリマーと、を含む高吸収性シートと、
前記基体不織布の前記起毛面及び前記カバー不織布の非肌側面の全体を覆うパルプ含有不織布と、を備え、
前記基体不織布の前記起毛面の、前記カバー不織布との対向領域が前記高吸収性ポリマーの非存在領域であり、
前記吸収体の幅方向の両末端及びそれらの近傍が前記トップシートを臨みつつ、前記両末端が対向するように、前記基体不織布の前記起毛面を外側にして内三つ折りした立体形状であり、前記両末端間の距離長さは前記吸収体の幅方向長さの10%以上50%以下であり、
前記内三つ折りする前の平坦状態の前記吸収体において、35g/cm2荷重下厚さが1.0mm以上4.0mm以下であり、前記35g/cm2の荷重下厚さが、無荷重下厚さの30%以上70%以下であることを特徴とする、吸収性物品。 - 前記カバー不織布は、前記基体不織布の幅方向中央部において、前記基体不織布の長手方向の一方の縁辺又は一の途中部から、前記基体不織布の長手方向の他方の縁辺又は他の途中部まで延びるように配置された、請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記カバー不織布は、前記基体不織布の長手方向寸法が、前記基体不織布の幅方向寸法よりも大きい、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記カバー不織布の、長手方向両端部の形状が、略四角形状、略三角形状、略半円状、及び略喇叭状よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記カバー不織布がエアスルー不織布であり、厚さが0.1mm以上3.0mm以下であり、坪量が10g/m2以上60g/m2以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収体の折り曲げ部分における前記高吸収性ポリマーの存在比率が、非折り曲げ部分における前記高吸収性ポリマーの存在比率より小さい、請求項1~5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記基体不織布がエアスルー不織布であり、坪量が20g/m2以上120g/m2以下であり、厚さが0.3mm以上8.0mm以下であり、前記基体不織布を構成する繊維の太さが、1.8dtex以上9.0dtex以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記高吸収性ポリマーの坪量が150g/m2以上1000g/m2以下であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記パルプ含有不織布は、坪量が40g/m2以上80g/m2以下の、ポリプロピレンから成るスパンボンド不織布にパルプ繊維を交絡、一体化した複合型不織布である、請求項1~8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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