JP7326738B2 - 近赤外線カットフィルタ - Google Patents
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Description
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る近赤外線カットフィルタ10の断面図である。図2は、近赤外線カットフィルタ10が備える第1の光学多層膜12の断面図である。近赤外線カットフィルタ10は、近赤外線の透過を制限する。そのため近赤外線カットフィルタ10では、近赤外線の波長範囲において0°で入射した光の平均透過率が5%以下であることが好ましい。以下、図1及び図2を参照して近赤外線カットフィルタ10の構成について説明する。
なお、近赤外線カットフィルタ10は、複数の第1の光学多層膜12を有する場合、これら複数の第1の光学多層膜12は、それぞれ透明基板11の同一の主面上にあってもよく、異なる主面上にあってもよい。
本実施例に係る近赤外線カットフィルタは、透明基板(近赤外線吸収ガラス、板厚0.3mm、商品名:NF-50、AGCテクノグラス社製)と、透明基板の一方の面に設けられた光学多層膜とを備える。この光学多層膜は、上記透明基板表面側から、[ML]^k1の構造の光学多層膜と[H1L]^m1の構造の光学多層膜を順に積層した構造である。また、透明基板の他方の面に、[H2L]^m2からなる光学多層膜(反射防止膜)を備える。なお、上記透明基板表面側から第1層、第2層、第57層~第60層は、[ML]^k1の構造の膜と[H1L]^m1の構造の膜のいずれにも属さない調整層である。
各光学多層膜が形成する阻止帯の中心波長は、各層の阻止帯の中心波長の平均値である。
各光学多層膜が形成する阻止帯の幅は、透過率が30%となる最大波長と最小波長との差である。
この近赤外線カットフィルタについて、光学多層膜([ML]^k1と[H1L]^m1)側から入射した光の、入射角0°及び40°における光学特性を、光学薄膜シミュレーションソフト(TFCalc、Software Spectra社製)を用いて検証した。結果を図3に示す。
本実施例に係る近赤外線カットフィルタは、実施例1にて用いたものと同様の透明基板と、透明基板の一方の面に設けられた光学多層膜とを備える。光学多層膜は、上記透明基板表面側から、[ML]^k2の構造の膜と[H2L]^m3の構造の膜を順に積層した構造である。なお、上記透明基板表面側から第1層、第2層、第57層、第58層は、[ML]^k2の構造の膜と[H2L]^m3の構造の膜のいずれにも属さない調整層である。上記の近赤外線カットフィルタの透明基板の一方の面に設けられた光学多層膜の構成を表3に示す。また、透明基板の他方の面には実施例1にて用いたものと同様の光学多層膜([H2L]^m2からなる反射防止膜)を備える。この近赤外線カットフィルタについて、光学多層膜([ML]^k2と[[H2L]^m3)側から入射した光の、入射角0°、40°における光学特性を、光学薄膜シミュレーションソフト(TFCalc、Software Spectra社製)を用いて検証によって測定した。結果をそれぞれ図4に示す。
本実施例に係る近赤外線カットフィルタは、実施例1にて用いたものと同様の透明基板と、透明基板の一方の面に[H2L]^m4の構造の光学多層膜と、その上に紫外線カットフィルタを備える。なお、上記透明基板の一方の面における基板表面側から第1層~第6層は、[H2L]^m4の構造の膜に属さない調整層である。また、他方の面に[ML]^k3の構造の光学多層膜を備える。なお、上記透明基板の他方の面における基板表面側から第1層~第6層、第43層~第46層は、[ML]^k3の構造の膜に属さない調整層である。上記の近赤外線カットフィルタの透明基板の一方の面に設けられた光学多層膜([H2L]^m4)の構成を表4に、他方の面に設けられた光学多層膜([ML]^k3)の構成を表5に示す。この近赤外線カットフィルタについて、光学多層膜([H2L]^m4)側から入射した光の、入射角0°、40°における光学特性を、光学薄膜シミュレーションソフト(TFCalc、Software Spectra社製)を用いて検証によって測定した。結果をそれぞれ図5に示す。
比較例に係る近赤外線カットフィルタは、実施例1にて用いたものと同様の透明基板と、透明基板の一方の面に[H2L]^xの構造の光学多層膜、他方の面に[H2L]^zの構造の光学多層膜(反射防止膜)を備える。両面の光学多層膜は、それぞれ、膜を構成する高屈折率膜H2と低屈折率膜Lの材料が同じで膜総数が異なる。上記の近赤外線カットフィルタの透明基板の一方の面に設けられた光学多層膜の構成を表6に、他方の面に設けられた光学多層膜の構成を表7に示す。この近赤外線カットフィルタについて、光学多層膜([H2L]^x)側から入射した光の、入射角0°及び40°における光学特性を、光学薄膜シミュレーションソフト(TFCalc、Software Spectra社製)を用いて検証によって測定した。結果をそれぞれ図6に示す。
本出願は、2017年12月28日出願の日本特許出願2017-253468に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
Claims (8)
- 透明基板と、前記透明基板の少なくとも一方の主面上に設けられた第1の光学多層膜とを備える近赤外線カットフィルタであって、
前記第1の光学多層膜は、
波長500nmにおける屈折率が1.8以上2.21以下の中屈折率膜と、波長500nmにおける屈折率が1.45以上1.49以下の低屈折率膜とが交互に積層されてなり、
前記中屈折率膜と前記低屈折率膜の組み合わせ単位を5以上35以下の数で有し、
前記第1の光学多層膜は、0°で入射した光の透過が制限される波長範囲の中心波長が890nm以上1200nm以下であり、その波長範囲の幅が100nm以上300nm以下であり、
前記近赤外線カットフィルタは、前記透明基板の少なくとも一方の主面上に第2の光学多層膜を備え、
前記第2の光学多層膜は、波長500nmにおける屈折率が2.21を超え2.8以下の高屈折率膜と、前記低屈折率膜とが互いに交互に積層されてなり、
前記高屈折率膜と前記低屈折率膜の組み合わせ単位を3以上30以下の数で有し、
前記第2の光学多層膜は、0°で入射した光の透過が制限される波長範囲の中心波長が700nm以上890nm未満であり、その波長範囲の幅が100nm以上300nm以下であり、
前記近赤外線カットフィルタは、0°で入射した光に対して、波長430nm~600nmの範囲に光を透過する透過帯を有し、波長750nm~1000nmの範囲に光の透過を制限する阻止帯を有し、
前記波長430nm~600nmの範囲に光を透過する透過帯における0°で入射した光の平均透過率と40°で入射した光の平均透過率との差(0°で入射した光の平均透過率-40°で入射した光の平均透過率)が3%以下である、
ことを特徴とする近赤外線カットフィルタ。 - 前記波長430nm~600nmの範囲に光を透過する透過帯は、0°で入射した光の平均透過率が85%以上である請求項1に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記低屈折率膜は、酸化ケイ素、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム及びフッ化イットリウムから選ばれる1種以上の化合物、又はこれらの化合物の1種以上を含む混合物からなり、前記中屈折率膜は、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化イットリウム、ランタンチタン酸塩、硫化亜鉛、酸化チタン及び酸化アルミニウムから選ばれる1種以上の化合物、又はこれらの化合物の1種以上を含む混合物からなる請求項1または請求項2に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記高屈折率膜は酸化タンタル、酸化チタン及び酸化ニオブから選ばれる1種以上の化合物、又はこれらの化合物の1種以上を含む混合物からなる請求項1または請求項2に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記第1の光学多層膜及び第2の光学多層膜の少なくとも1種を、複数有する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記透明基板は、ガラス、ガラスセラミックス、水晶、樹脂及びサファイアから選ばれる1つ以上の材料からなる請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記透明基板は、近赤外領域の波長の光を吸収する性質を有する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記第1の光学多層膜と第2の光学多層膜の合計層数は90層以下である請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
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