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JP7323029B2 - 液体噴射装置、液体噴射装置のメンテナンス方法 - Google Patents

液体噴射装置、液体噴射装置のメンテナンス方法 Download PDF

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JP7323029B2
JP7323029B2 JP2022140561A JP2022140561A JP7323029B2 JP 7323029 B2 JP7323029 B2 JP 7323029B2 JP 2022140561 A JP2022140561 A JP 2022140561A JP 2022140561 A JP2022140561 A JP 2022140561A JP 7323029 B2 JP7323029 B2 JP 7323029B2
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Description

本発明は、プリンターなどの液体噴射装置、液体噴射装置のメンテナンス方法に関する。
例えば特許文献1のように、液体噴射部の一例である機能液吐出ヘッドのノズルから液体の一例である機能液を吐出して基板に描画する液体噴射装置がある。液体噴射装置は、キャップの一例であるヘッドキャップのリップ部の一例である上端をノズル面に接触させた状態でノズルから機能液を吸引する吸引手段を備える。液体噴射装置は、ヘッドキャップ内にクリーニング液の一例である洗浄液を供給する供給手段を備える。
特開2008-80209号公報
供給手段と吸引手段は、ヘッドキャップ内を洗浄液で満たし、ヘッドキャップ内の洗浄液を排出することでヘッドキャップを洗浄していた。しかし、ヘッドキャップの上端に機能液が付着した場合は、洗浄することができなかった。
こうした課題は、ヘッドキャップを備えた液体噴射装置に限らずキャップを備える液体噴射装置についても、生じる虞があった。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体が噴射されるノズルが設けられたノズル面を有する液体噴射部と、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行うキャップと、前記キャップを前記キャッピング時のキャッピング位置と前記ノズル面から離れた離隔位置との間を移動させるキャッピング機構と、前記キャップ内にクリーニング液を供給するクリーニング液供給機構と、前記キャッピング時に前記ノズル面に接触する前記キャップのリップ部と対向するように構成される対向部と、前記キャッピング機構および前記クリーニング液供給機構を制御して、前記リップ部が前記対向部と対向し、該対向部との間に所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記対向部に接触する状態とする制御部と、を備える。
上記課題を解決する液体噴射装置のメンテナンス方法は、液体が噴射されるノズルが設けられたノズル面を有する液体噴射部と、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行うキャップと、前記キャップを前記キャッピング時のキャッピング位置と前記ノズル面から離れた離隔位置との間を移動させるキャッピング機構と、前記キャップ内にクリーニング液を供給するクリーニング液供給機構と、前記キャッピング時に前記ノズル面に接触する前記キャップのリップ部と対向するように構成される対向部と、を備える液体噴射装置のメンテナンス方法であって、前記リップ部が前記対向部と対向し、該対向部との間に所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記対向部に接触する状態とする。
液体噴射装置の一実施形態を示す模式図。 液体噴射部の模式底面図。 液体噴射装置の構成要素の配置を模式的に示す平面図。 保湿装置の模式平面図。 メンテナンスユニットの模式平面図。 図2における6-6線と図5における6-6線の矢視断面を示す模式図。 キャッピング位置に位置する吸引機構の模式図。 図2における8-8線と図5における6-6線の矢視断面を示す模式図。 メンテナンス位置に位置する吸引機構の模式図。 吸引キャップ内にクリーニング液を供給する吸引機構の模式図。 リップクリーニングルーチンを示すフローチャート。 変更例の吸引機構の模式図。
以下、液体噴射装置、液体噴射装置のメンテナンス方法の実施形態について、図を参照して説明する。本実施形態の液体噴射装置は、液体の一例であるインクを噴射することによって記録用紙などの媒体に文字、写真などの画像を印刷するインクジェット式のプリンターである。
図1に示すように、液体噴射装置11は、筐体12と、支持台13と、搬送ユニット14と、乾燥ユニット15と、印刷ユニット16と、第1ガイド軸17aと、第2ガイド軸17bと、を備える。筐体12は、支持台13、乾燥ユニット15、印刷ユニット16などの構成要素を収容する。支持台13、第1ガイド軸17a、及び第2ガイド軸17bは、媒体STの幅方向となるX軸方向に延びる。
本実施形態の液体噴射装置11は、液体噴射装置11の動作状態を表示するように構成される報知部18を備える。報知部18は、液体噴射装置11の動作状態を表示することにより、液体噴射装置11の動作状態をユーザーに報知する。本実施形態の報知部18は、筐体12に取り付けられる。報知部18は、動作状態を表示する画面を介して液体噴射装置11を操作できるように構成されてもよい。報知部18は、例えば、情報を表示するための表示画面と、操作するためのボタンとを含んで構成される。
支持台13は、媒体STを支持する。搬送ユニット14は、シート状の媒体STを搬送方向Y1の上流から下流へ搬送する。印刷ユニット16は、液体を用いて媒体STに印刷する。印刷ユニット16は、支持台13上に設定される印刷位置において、搬送される媒体STに向けて液体を噴射する。Y軸方向は、印刷位置での媒体STの搬送方向Y1と一致する。乾燥ユニット15は、媒体STに付いた液体の乾燥を促進する。X軸及びY軸は、Z軸と交差する。本実施形態のZ軸方向は重力方向であり、液体の噴射方向である。
本実施形態の搬送ユニット14は、支持台13より搬送方向Y1の上流に配置される第1搬送ローラー対19a、第1案内板20a、及び供給リール21aを有する。本実施形態の搬送ユニット14は、支持台13より搬送方向Y1の下流に配置される第2搬送ローラー対19b、第2案内板20b、及び巻取リール21bを有する。搬送ユニット14は、第1搬送ローラー対19a及び第2搬送ローラー対19bを回転させる搬送モーター22を有する。
本実施形態において、媒体STは、供給リール21aにロール状に巻かれたロールシートRSから繰り出される。第1搬送ローラー対19a及び第2搬送ローラー対19bが媒体STを挟んだ状態で回転すると、媒体STは、第1案内板20a、支持台13、及び第2案内板20bの表面に沿って搬送される。印刷済みの媒体STは、巻取リール21bに巻き取られる。媒体STは、ロールシートRSから繰り出される媒体STに限らず、単票状の媒体STでもよい。
本実施形態の印刷ユニット16は、キャリッジ23とキャリッジモーター24とを有する。キャリッジ23は、第1ガイド軸17a及び第2ガイド軸17bに支持される。キャリッジ23は、キャリッジモーター24の駆動により、第1ガイド軸17a及び第2ガイド軸17bに沿って支持台13の上方で往復移動する。
液体噴射装置11は、往復移動するキャリッジ23に追従して変形可能な複数本の第1供給チューブ25aと、キャリッジ23に取り付けられた接続部26と、を有する。第1供給チューブ25aの上流端は、液体供給源27に接続される。第1供給チューブ25aの下流端は、接続部26に接続される。液体供給源27は、液体を補充可能なタンクでもよいし、筐体12に対して着脱可能なカートリッジでもよい。
印刷ユニット16は、液体が噴射されるノズル28が設けられたノズル面29を有する液体噴射部30を備える。液体噴射部30は、ノズル面29が支持台13もしくは支持台13に支持される媒体STに対向するようにキャリッジ23に搭載される。印刷ユニット16は、キャリッジ23に保持される構成要素として、液体供給路31と、貯留部32と、貯留部32を保持する貯留部保持体33と、貯留部32に接続される流路アダプター34と、を有する。液体噴射部30は、キャリッジ23の下部に保持される。貯留部32は、キャリッジ23の上部に保持される。液体供給路31は、液体供給源27から供給された液体を液体噴射部30に供給する。
貯留部32は、液体供給路31と液体噴射部30との間で液体を一時貯留する。液体噴射装置11は、複数の貯留部32を備えてもよい。貯留部32は、少なくとも液体の種類ごとに設けられる。液体の種類としては、色の異なるインク、色材を含まないストレージリキッド、インクの定着を促進させる処理液などがある。複数の貯留部32がそれぞれ色の異なるカラーインクを貯留する場合、カラー印刷が可能になる。
カラーインクの色には、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトなどがある。カラー印刷は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色で行ってもよいし、シアン、マゼンタ、イエローの3色で行ってもよい。シアン、マゼンタ、イエローの3色に、ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトイエロー、オレンジ、グリーン、グレーなどのうち少なくとも1色を追加してカラー印刷を行ってもよい。各インクは、防腐剤を含んでもよい。
ホワイトインクは、透明又は半透明のフィルムである媒体ST、濃色の媒体STに印刷をする際に、カラー印刷する前の下地印刷に使用できる。下地印刷は、ベタ印刷、又は塗り潰し印刷とも呼ばれることがある。
貯留部32は、差圧弁35を有する。差圧弁35は、いわゆる減圧弁である。すなわち、差圧弁35は、液体噴射部30で液体が消費されることにより、差圧弁35と液体噴射部30との間の液圧が大気圧より低い所定の負圧を下回ると開弁する。このとき、差圧弁35は、貯留部32から液体噴射部30に向かう液体の流動を許容する。
差圧弁35は、貯留部32から液体噴射部30に向けて液体が流動することにより、差圧弁35と液体噴射部30との間の液圧が上記所定の負圧に戻ると閉弁する。このとき、差圧弁35は、貯留部32から液体噴射部30に向かう液体の流動を停止させる。差圧弁35は、差圧弁35と液体噴射部30との間の液圧が高くなっても開弁することはない。
そのため、差圧弁35は、貯留部32から液体噴射部30への液体の流動を許容し、液体噴射部30から貯留部32への液体の流動を抑制する一方向弁、いわゆる逆止弁として機能する。
液体供給路31は、接続部26に上流端が接続される第2供給チューブ25bを有する。第2供給チューブ25bの下流端は、貯留部32よりも上方となる位置で、流路アダプター34に接続される。液体は、第1供給チューブ25a、第2供給チューブ25b、及び流路アダプター34を順に通って、貯留部32に供給される。
本実施形態の乾燥ユニット15は、発熱機構36と、送風機構37と、を有する。発熱機構36は、キャリッジ23の上方に位置する。液体噴射部30は、キャリッジ23が発熱機構36と支持台13との間で往復移動しているときに、支持台13上に停止した媒体STに対して液体を噴射する。
発熱機構36は、X軸方向に延びる発熱部材38及び反射板39を有する。発熱部材38は、例えば赤外線ヒーターである。発熱機構36は、発熱部材38から赤外線等の熱である輻射熱を発し、図1において1点鎖線の矢印で示すエリアにある媒体STを加熱する。送風機構37は、発熱機構36が加熱するエリアに送風し、媒体STの乾燥を促進する。
キャリッジ23は、貯留部32と発熱機構36との間に、発熱機構36からの伝熱を遮る遮熱部材40を有してもよい。遮熱部材40は、例えばステンレススチール又はアルミニウムなどの熱伝導性のよい金属材料で形成される。遮熱部材40は、少なくとも貯留部32の上面を覆うことが好ましい。
液体噴射装置11は、液体噴射装置11で実行される各種動作を制御する制御部41を備える。制御部41は、例えばコンピューター及びメモリーを含む処理回路等から構成され、メモリーに記憶されたプログラムに従って搬送モーター22やキャリッジモーター24などを制御する。
図2に示すように、液体噴射部30は、複数のノズル28が形成された本体43と、本体43の一部を覆うカバー44と、を備える。カバー44は、例えばステンレス鋼などの金属により構成される。カバー44には、カバー44をZ軸方向に貫通する複数の貫通孔44aが形成されている。カバー44は、貫通孔44aからノズル28が露出するように本体43に固定される。ノズル面29は、貫通孔44aから露出する本体43と、カバー44とにより構成される。
液体噴射部30には、液体を噴射するノズル28の開口が一方向に一定の間隔で多数並び、ノズル列を構成する。本実施形態では、ノズル28の開口は、搬送方向Y1に並び、第1ノズル列L1~第12ノズル列L12を構成する。1つのノズル列を構成するノズル28は、同じ種類の液体を噴射する。1つのノズル列を構成するノズル28のうち、搬送方向Y1の上流に位置するノズル28と、搬送方向Y1の下流に位置するノズル28は、X軸方向に位置をずらして形成されている。
第1ノズル列L1~第12ノズル列L12は、2列ずつX軸方向に接近して並ぶ。本実施形態では、互いに接近して並ぶ2つのノズル列をノズル群という。液体噴射部30には、第1ノズル群G1~第6ノズル群G6がX軸方向に一定の間隔で配置される。
具体的には、第1ノズル群G1は、マゼンタインクを噴射する第1ノズル列L1とイエローインクを噴射する第2ノズル列L2を含む。第2ノズル群G2は、シアンインクを噴射する第3ノズル列L3とブラックインクを噴射する第4ノズル列L4を含む。第3ノズル群G3は、ライトシアンインクを噴射する第5ノズル列L5とライトマゼンタインクを噴射する第6ノズル列L6を含む。第4ノズル群G4は、処理液を噴射する第7ノズル列L7および第8ノズル列L8を含む。第5ノズル群G5は、ブラックインクを噴射する第9ノズル列L9とシアンインクを噴射する第10ノズル列L10を含む。第6ノズル群G6は、イエローインクを噴射する第11ノズル列L11とマゼンタインクを噴射する第12ノズル列L12を含む。
液体噴射部30には、搬送方向Y1の両側に突出する複数の凸部30aが形成されている。複数の凸部30aは、X軸方向において同じ位置に位置する2つの凸部30aが対をなす。対をなす凸部30aは、X軸方向にノズル群と同じ間隔で設けられる。
液体噴射装置11は、キャリッジ23の下部に保持される整風部45を備えてもよい。
整風部45は、支持台13もしくは支持台13に支持される媒体STと対向する対向部46を備えてもよい。換言すると、対向部46は、液体噴射部30を搭載して移動するキャリッジ23に設けられている。対向部46は、カバー44が構成するノズル面29とZ軸方向において同じ位置に位置してもよい。整風部45は、X軸方向において液体噴射部30の両側に設けると、X軸方向に往復移動する液体噴射部30周辺の気流を整えやすくできる。搬送方向Y1における対向部46の両端は、凸部30aよりも外側に位置する。
図3に示すように、液体噴射部30がX軸方向に移動可能な移動領域は、媒体STに印刷を行う印刷領域PAと、印刷領域PAの外側の第1非印刷領域LA及び第2非印刷領域RAとを含む。第1非印刷領域LA及び第2非印刷領域RAは、印刷領域PAのX軸方向の両外側に位置する。印刷領域PAは、最大幅の媒体STに対して、液体噴射部30が液体を噴射できる領域である。印刷ユニット16が縁なし印刷機能を有する場合、印刷領域PAは、最大幅の媒体STよりもX軸方向に若干広い領域となる。発熱機構36が媒体STを加熱する加熱領域HAは、印刷領域PAと重なる。
液体噴射装置11は、第1非印刷領域LAに設けられる保湿装置48と、第2非印刷領域RAに設けられるメンテナンスユニット49と、を備える。メンテナンスユニット49は、印刷領域PAに近い位置に配置されるものから順に、フラッシング機構50、ノズル面29をワイピングするワイピング機構51、吸引機構52、及び待機機構53を有する。待機機構53の上方は、液体噴射部30のホームポジションHPとなる。ホームポジションHPは、液体噴射部30の移動の始点となる。
次に、保湿装置48について説明する。
図4に示すように、保湿装置48は、保湿キャップ55と、保湿液供給部56と、接続流路57と、保持体58と、保持体58を上下に移動させる保湿用モーター59と、を有する。接続流路57は、保湿キャップ55と保湿液供給部56とを接続する。保湿液供給部56は、接続流路57を介して保湿キャップ55内に保湿液を供給する。保持体58は、保湿キャップ55及び保湿液供給部56を保持する。
保湿用モーター59により保持体58が上下に移動すると、保湿キャップ55及び保湿液供給部56がともに上下に移動する。これにより、保湿キャップ55は、液体噴射部30に接触する接触位置と、液体噴射部30から離れる退避位置とを移動する。
保湿キャップ55は、液体噴射部30が第1非印刷領域LAで停止している場合に、接触位置に移動し、ノズル28の開口を囲うように液体噴射部30に接触する。このように、保湿キャップ55がノズル28の開口を囲うメンテナンスを保湿キャッピングという。
保湿キャッピングは、キャッピングの一種である。保湿キャッピングにより、ノズル28の乾燥が抑制される。
次に、メンテナンスユニット49が備えるフラッシング機構50、ワイピング機構51、吸引機構52、及び待機機構53について説明する。
図5に示すように、フラッシング機構50は、液体噴射部30がフラッシングのために噴射した液体を受容する液体受容部61と、液体受容部61の開口を覆うための蓋部材62と、蓋部材62を移動させる蓋用モーター63と、を備える。フラッシングとは、ノズル28の目詰まりを予防及び解消する目的で、液体噴射部30が液体を廃液として噴射するメンテナンスをいう。フラッシング機構50は、複数の液体受容部61と、複数の蓋部材62と、を備えてもよい。液体噴射部30は、液体の種類によって液体受容部61を選択してもよい。本実施形態では、印刷領域PA側の液体受容部61が液体噴射部30からフラッシングとして噴射される複数のカラーインクを受容し、ワイピング機構51側の液体受容部61が液体噴射部30からフラッシングとして噴射される処理液を受容する。また、液体受容部61は、保湿液を収容してもよい。
蓋部材62は、蓋用モーター63により、液体受容部61の開口を覆う閉位置と、液体受容部61の開口を露出させる開位置と、の間で移動する。フラッシングを行わない時には、蓋部材62が閉位置に移動することにより、収容する保湿液や受容した液体の乾燥を抑制する。
ワイピング機構51は、液体噴射部30を払拭するシート状の払拭部材65と、払拭部材65を収容するケース66と、搬送方向Y1に延びる一対のレール67と、ケース66を移動させる払拭用モーター68と、を有する。ケース66には、払拭用モーター68の動力を伝達する動力伝達機構69が設けられる。動力伝達機構69は、例えばラックアンドピニオン機構により構成される。ケース66は、払拭用モーター68の動力によりレール67上を搬送方向Y1に往復移動する。
ケース66は、繰出軸70a、押圧ローラー70b、及び巻取軸70cを回転可能に支持する。ケース66は、押圧ローラー70bの上方に開口を有する。繰出軸70aは、払拭部材65を繰り出し、巻取軸70cは、使用済みの払拭部材65を巻き取る。押圧ローラー70bは、繰出軸70aと巻取軸70cの間の払拭部材65を押し上げ、ケース66の開口から払拭部材65を突出させる。
ケース66は、払拭用モーター68の正転により、図5に示す上流位置から搬送方向Y1の下流に向かって移動して下流位置に至る。その後、ケース66は、払拭用モーター68の逆転により下流位置から上流位置に移動する。払拭部材65は、ケース66が上流位置から下流位置に移動する過程と、ケース66が下流位置から上流位置に移動する過程と、のうち少なくとも一方の過程で液体噴射部30をワイピングしてもよい。ワイピングとは、払拭部材65によって払拭するメンテナンスである。
動力伝達機構69は、払拭用モーター68が正転するときには払拭用モーター68と巻取軸70cとを切り離し、払拭用モーター68が逆転するときには払拭用モーター68と巻取軸70cとを接続してもよい。巻取軸70cは、払拭用モーター68が逆転する動力によって回転してもよい。巻取軸70cは、ケース66が下流位置から上流位置へ移動するときに、払拭部材65を巻き取ってもよい。
吸引機構52は、吸引クリーニング動作を行うキャップの一例である吸引キャップ72と、吸引キャップ72をZ軸方向に往復移動させるキャッピング機構73と、を備える。
吸引機構52は、吸引キャップ72内にクリーニング液を供給するクリーニング液供給機構74と、吸引キャップ72内の液体を排出する排出機構75と、を備える。
液体噴射部30が噴射する液体が水性インクの場合、クリーニング液は純水としてもよいし、防腐剤、界面活性剤、保湿剤などの添加物を添加した水としてもよい。液体噴射部30が噴射する液体が溶剤インクの場合、クリーニング液は溶剤としてもよい。
吸引キャップ72は、全てのノズル28をまとめて囲む構成としてもよいし、少なくとも1つのノズル群を囲む構成としてもよいし、ノズル群を構成するノズル28のうち一部のノズル28を囲む構成としてもよい。本実施形態の吸引機構52は、1つのノズル群を形成するノズル28のうち、搬送方向Y1の上流に位置するノズル28に対応する吸引キャップ72と、搬送方向Y1の下流に位置するノズル28に対応する吸引キャップ72と、を備える。吸引機構52は、2つの吸引キャップ72を収容する桶76を備えてもよい。搬送方向Y1において桶76の両側には、突出部77を設けてもよい。突出部77には、上方が開口する凹部78を設けてもよい。
吸引キャップ72は、図7に示すキャッピング位置CPに位置してノズル面29に接触したときにノズル28が開口する空間を囲み形成するキャッピングを行う。キャッピング機構73は、吸引キャップ72をキャッピング時のキャッピング位置CPと、ノズル面29から離れた図6に示す離隔位置EPと、の間を移動させる。
吸引キャップ72は、キャッピング時にノズル面29に接触するリップ部79を有する。リップ部79は、上方が開口する吸引キャップ72の上端であり、環状をなす。リップ部79の表面の撥液性は、対向部46の表面の撥液性よりも高くしてもよい。すなわち、対向部46の表面とクリーニング液の液滴で形成される接触角は、リップ部79の表面とクリーニング液の液滴で形成される接触角より小さくしてもよい。
待機機構53は、待機キャップ81と、待機キャップ81を移動させる待機用モーター82と、を有する。待機キャップ81は、待機用モーター82の動力により、接触位置と退避位置との間で移動する。接触位置は、待機キャップ81が液体噴射部30に接触する位置である。退避位置は、待機キャップ81が液体噴射部30から離れる位置である。
本実施形態の待機機構53は、12個の待機キャップ81を有する。1つの待機キャップ81は、1つのノズル群を構成するノズル28のうち、搬送方向Y1の上流に位置するノズル28、もしくは搬送方向Y1の下流に位置するノズル28に対応する。待機用モーター82は、複数の待機キャップ81をまとめて移動させる。液体噴射部30がホームポジションHPで停止している場合に、待機キャップ81は、退避位置から接触位置に移動してノズル面29に接触する。これにより待機キャップ81は、第1ノズル群G1~第6ノズル群G6を構成するノズル28の開口を囲う。このように、待機キャップ81がノズル28の開口を囲うメンテナンスを待機キャッピングという。待機キャッピングは、キャッピングの一種である。待機キャッピングにより、ノズル28の乾燥が抑制される。
次に、吸引キャップ72について説明する。
図6,図7には、第1ノズル群G1が吸引キャップ72の上方に位置する状態を、図2に示す6-6線矢視断面模式図と、図5に示す6-6線矢視断面模式図を組み合わせて図示する。本実施形態の吸引機構52は、2つの吸引キャップ72を備えるが、吸引キャップ72の構成は同じである。そのため、以下の説明では、一方の吸引キャップ72について説明し、他方の吸引キャップ72の説明は省略する。
図6に示すように、リップ部79は、Z軸方向において、突出部77の上端77aよりも下方に位置してもよい。吸引キャップ72内には、開放流路84が連通する連通部85が開口してもよい。開放流路84は、吸引キャップ72毎に設けてもよいし、1つの開放流路84を複数の吸引キャップ72に連通させてもよい。開放流路84には、大気開放弁86が設けられている。吸引キャップ72がノズル面29をキャッピングする状態で大気開放弁86を開くと、吸引キャップ72内は吸引キャップ72外である大気と通じる。そのため、大気開放弁86が開くと、吸引キャップ72内の空間が大気に開放される。
クリーニング液供給機構74は、供給流路88と、供給流路88に設けられる供給ポンプ89及び供給弁90と、を備える。供給流路88の上流端は、クリーニング液を収容する収容部91に接続される。供給流路88の下流端は、吸引キャップ72と大気開放弁86との間の開放流路84に接続される。クリーニング液供給機構74は、開放流路84及び連通部85を介して吸引キャップ72内にクリーニング液を供給する。
吸引キャップ72内には、排出機構75が接続される排出部93が開口する。排出機構75は、排出部93と廃液タンク94とを接続する第1排出流路95aと、桶76と廃液タンク94とを接続する第2排出流路95bと、第1排出流路95aに設けられる排出ポンプ96と、を備える。第1排出流路95aは、吸引キャップ72毎に設けてもよいし、1つの第1排出流路95aを分岐させて複数の吸引キャップ72に接続してもよい。開放流路84、供給流路88、第1排出流路95a、及び第2排出流路95bは、例えばチューブにより構成してもよい。供給ポンプ89、及び排出ポンプ96は、例えばチューブポンプとしてもよい。
次に、液体噴射部30の吸引クリーニングを行う場合について説明する。制御部41は、液体噴射部30をノズル群ごとに吸引クリーニングする。
図6に示すように、制御部41は、吸引キャップ72が離隔位置EPに位置する状態でキャリッジモーター24を駆動し、吸引クリーニングを行うノズル群と吸引キャップ72とを対向させる。図6では、第1ノズル群G1と吸引キャップ72とが対向する状態を図示する。制御部41は、キャッピング機構73を駆動して離隔位置EPに位置する吸引キャップ72をキャッピング位置CPに移動させる。
図7に示すように、キャッピング機構73が吸引キャップ72をキャッピング位置CPに移動させると、吸引機構52の凹部78に液体噴射部30の凸部30aが挿入される。
吸引キャップ72は、凸部30aと凹部78が係合することによりX軸方向及びY軸方向に位置決めされる。吸引キャップ72がキャッピング位置CPに位置すると、リップ部79がノズル面29に接触して吸引キャップ72内が密封される。
制御部41は、大気開放弁86と供給弁90を閉じた状態で排出ポンプ96を駆動する。排出ポンプ96を駆動すると、吸引キャップ72内に負圧が生じ、液体噴射部30内が吸引される。この吸引により、液体噴射部30内の増粘した液体及び気泡が第1ノズル群G1を構成するノズル28から排出される。このように、吸引によりノズル28から液体を排出するメンテナンスを吸引クリーニングという。
吸引クリーニングを終了する場合は、制御部41は、大気開放弁86を開弁し、吸引キャップ72内に空気を取り入れつつ、吸引キャップ72内の液体を廃液タンク94へ排出する。続いて制御部41は、キャッピング機構73を駆動し、キャッピング位置CPに位置する吸引キャップ72を離隔位置EPに移動させる。
図6に示すように、吸引キャップ72が離隔位置EPに移動すると、リップ部79がノズル面29から離れる。凸部30aは、凹部78から抜けた状態となる。制御部41は、キャリッジ23を移動させて第2ノズル群G2と吸引キャップ72とを対向させる。制御部41は、再び吸引キャップ72を離隔位置EPからキャッピング位置CPに移動させて第2ノズル群G2を吸引クリーニングする。
このように制御部41は、吸引キャップ72のキャッピング位置CPと離隔位置EPとの間の移動、大気開放弁86の開閉、排出ポンプ96の駆動、及び液体噴射部30の第2非印刷領域RAから印刷領域PAに向かうX軸方向への移動を繰り返し行い、第1ノズル群G1~第6ノズル群G6を1つずつ吸引クリーニングする。
次に、吸引キャップ72にクリーニング液を供給してリップ部79をクリーニングするリップクリーニングについて説明する。
吸引クリーニングを行うと、リップ部79には液体が付着することがある。リップ部79には、印刷などに伴って生じたミストや、媒体STなどから生じる異物が付着することもある。媒体STから生じる異物とは、媒体STが紙である場合は紙粉ともいい、媒体STが布である場合は毛羽ともいう。リップ部79に異物が付着したり、リップ部79に付着した液体やミストが増粘もしくは固化すると、キャッピング状態の吸引キャップ72内の密封性が低下する虞がある。
制御部41は、リップクリーニングを行い、リップ部79に付着した異物を除去する。
制御部41は、リップクリーニングを例えば吸引クリーニングを実行した後に実行してもよいし、吸引クリーニングを実行してもノズル28の噴射不良が改善しない場合に実行してもよい。制御部41は、リップ部79に付着した付着物を検出した場合、電源起動時、電源オフ時、リップクリーニングの実行が入力された場合などにリップクリーニングを実行してもよい。
図8には、対向部46が吸引機構52の上方に位置する状態を、図2に示す8-8線矢視断面模式図と、図5に示す6-6線矢視断面模式図を組み合わせて図示する。
図8に示すように、制御部41は、吸引キャップ72が離隔位置EPに位置する状態でキャリッジモーター24を駆動し、液体噴射部30が印刷領域PAに位置する場合に液体噴射部30より第2非印刷領域RA側となる整風部45と吸引キャップ72とを対向させる。対向部46は、リップ部79と対向するように構成されている。制御部41は、キャッピング機構73を駆動して離隔位置EPに位置する吸引キャップ72をキャッピング位置CPに向けて上方に移動させる。
図9に示すように、突出部77の上端77aは、リップ部79よりも上方の位置であって、対向部46に近い位置に位置する。そのため、対向部46と吸引キャップ72とが対向する状態で、離隔位置EPに位置する吸引キャップ72を対向部46に近づけると、リップ部79が対向部46に接触する前に、突出部77が対向部46に接触する。
突出部77が対向部46に接触するときの吸引キャップ72の位置をメンテナンス位置MPという。メンテナンス位置MPは、キャッピング位置CPと離隔位置EPとの間の位置である。吸引キャップ72がメンテナンス位置MPに位置するとき、リップ部79は、対向部46と対向し、対向部46との間に所定の隙間を空けた状態となる。制御部41は、大気開放弁86を閉弁すると共に供給弁90を開弁し、供給ポンプ89を駆動して吸引キャップ72にクリーニング液を供給する。
図10に示すように、メンテナンス位置MPに位置する吸引キャップ72のリップ部79と対向部46との間の所定の隙間は、離隔位置EPに位置する吸引キャップ72のリップ部79と対向部46との間隔よりも小さい。所定の隙間とは、クリーニング液供給機構74が吸引キャップ72内にクリーニング液を供給したとき、吸引キャップ72内のクリーニング液がノズル面29に接触可能な隙間である。所定の隙間は、吸引キャップ72の大きさ、形状、及び濡れやすさ、クリーニング液にはたらく表面張力、クリーニング液供給機構74が単位時間あたりに供給するクリーニング液の量などに基づいて予め設定される。
例えば、吸引キャップ72の撥液性が高い場合や表面張力が高いクリーニング液を使用する場合、クリーニング液は、吸引キャップ72から盛り上がるように保持される。これに対し、吸引キャップ72の撥液性が低い場合や表面張力が低いクリーニング液を使用する場合、クリーニング液は、吸引キャップ72からの盛り上がりが小さいうちに吸引キャップ72から流れ出してしまう。そのため、吸引キャップ72の撥液性が高い場合や表面張力が高いクリーニング液を使用する場合は、ノズル面29とリップ部79との隙間を大きくしてもクリーニング液はノズル面29に接触する。吸引キャップ72の撥液性が低い場合や表面張力が低いクリーニング液を使用する場合は、ノズル面29とリップ部79との隙間を小さくする必要がある。
本実施形態では、吸引キャップ72及びリップ部79の表面をエラストマーにより構成し、クリーニング液として界面活性剤が添加されて表面張力が低い水を供給する。本実施形態では、吸引キャップ72がメンテナンス位置MPに位置するときのリップ部79と対向部46との間の隙間を0.85mmとする。例えば、クリーニング液として界面活性剤が添加されていない表面張力が高い水を供給する場合は、リップ部79と対向部46との間の隙間を1mmとしてもよい。
次に、図11に示すフローチャートを参照し、リップ部79をクリーニングする場合に制御部41が実行するリップクリーニングルーチンについて説明する。
図11に示すように、ステップS101において、制御部41は、供給ポンプ89を駆動し、吸引キャップ72内へのクリーニング液の供給を開始する。
ステップS102において、制御部41は、キャリッジモーター24を駆動してキャリッジ23を移動させ、離隔位置EPに位置する吸引キャップ72に対して対向部46を対向させる。すなわち、制御部41は、リップ部79と対向部46とを対向させる。
ステップS103において、制御部41は、キャッピング機構73を駆動し、離隔位置EPに位置する吸引キャップ72をメンテナンス位置MPに移動させる。制御部41は、吸引キャップ72を離隔位置EPから対向部46に向けて移動させ、リップ部79が対向部46との間に所定の隙間を空けた状態とする。制御部41は、リップ部79が対向部46との間に所定の隙間を空けた状態で、吸引キャップ72内に供給されるクリーニング液が対向部46に接触する状態とする。
ステップS104において、制御部41は、供給ポンプ89の駆動を開始してから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間とは、吸引キャップ72内をクリーニング液で満たし、リップ部79をクリーニングするために必要な時間である。具体的には、例えば容量が50mlの吸引キャップ72に、供給ポンプ89が10ml/秒でクリーニング液を供給する場合、所定時間は5秒よりも長い時間である。ステップS104において、所定時間が経過していない場合には、ステップS104がNOとなり、制御部41は、所定時間が経過するまで供給ポンプ89の駆動を続ける。ステップS104において、所定時間が経過した場合には、ステップS104がYESとなり、制御部41は、処理をステップS105に移行する。
ステップS105において、制御部41は、供給ポンプ89の駆動を停止し、クリーニング液の供給を終了する。ステップS106において、制御部41は、排出ポンプ96を駆動し、吸引キャップ72内のクリーニング液を排出する。
ステップS107において、制御部41は、キャッピング機構73を駆動し、メンテナンス位置MPに位置する吸引キャップ72を離隔位置EPに移動させる。ステップS108において、制御部41は、対向部46をワイピングして処理を終了する。すなわち、制御部41は、キャリッジモーター24を駆動し、払拭部材65の移動経路に対向部46を位置させる。制御部41は、払拭用モーター68を駆動し、対向部46をワイピングする。
本実施形態の作用について説明する。
制御部41は、リップ部79が対向部46との間に所定の隙間を空けた状態となる前に、吸引キャップ72内へのクリーニング液の供給を開始してもよい。本実施形態の制御部41は、リップ部79が対向部46と対向する前に、吸引キャップ72内へのクリーニング液の供給を開始する。制御部41は、リップ部79が対向部46と対向した後、リップ部79が対向部46との間に所定の隙間を空けた状態となるまでの間にクリーニング液の供給を開始してもよい。
図8に示すように、制御部41は、キャリッジモーター24を駆動して離隔位置EPに位置する吸引キャップ72のリップ部79と対向部46とを対向させた後、キャッピング機構73を駆動して吸引キャップ72を離隔位置EPから対向部46に向けて移動させる。制御部41は、リップ部79が対向部46との間に所定の隙間を空けた状態とする。制御部41は、キャッピング機構73およびクリーニング液供給機構74を制御して、吸引キャップ72をメンテナンス位置MPに位置させ、吸引キャップ72内に供給されるクリーニング液が対向部46に接触する状態とする。
制御部41は、リップ部79と対向部46との間にクリーニング液が行き渡る程度にクリーニング液を供給し、吸引キャップ72にクリーニング液を保持させてもよい。クリーニング液は、リップ部79に付着した異物を溶解させたり、浮かせたりしてリップ部79をクリーニングする。対向部46の表面とクリーニング液の液滴で形成される接触角が、リップ部79の表面とクリーニング液の液滴で形成される接触角より小さい場合、吸引キャップ72内で対向部46に接触したクリーニング液は、対向部46に沿って濡れ拡がりやすい。そのため、リップ部79を容易に濡らすことができる。制御部41は、クリーニング液の供給を終了した後、吸引キャップ72内にクリーニング液を保持してリップ部79を濡らした状態で待機してもよい。
制御部41は、吸引キャップ72から溢れるように、クリーニング液を供給してもよい。吸引キャップ72から溢れたクリーニング液は、リップ部79をクリーニングしつつ桶76に受容され、第2排出流路95bを介して廃液タンク94に収容される。制御部41は、リップ部79をクリーニングする間、クリーニング液を供給し続けてもよい。
リップ部79のクリーニングが終了すると、制御部41は、供給ポンプ89の駆動を停止すると共に、排出ポンプ96を駆動して吸引キャップ72内に残るクリーニング液を排出してもよい。吸引キャップ72内に供給されたクリーニング液が対向部46に接触する状態とした後、ワイピング機構51により対向部46をワイピングする前に、排出機構75は、吸引キャップ72内に供給されたクリーニング液を排出してもよい。制御部41は、吸引キャップ72内のクリーニング液を排出した後、キャリッジ23を移動させ、ワイピング機構51により対向部46をワイピングしてもよい。
本実施形態の効果について説明する。
(1)クリーニング液供給機構74は、リップ部79が対向部46と対向し、リップ部79と対向部46との間に所定の隙間を開けた状態で、吸引キャップ72内にクリーニング液を供給する。吸引キャップ72内に供給されたクリーニング液は、対向部46に接触する。そのため、リップ部79をクリーニング液で濡らすことができ、リップ部79をクリーニングできる。
(2)対向部46の表面は、リップ部79の表面よりも濡れ性がよい。そのため、吸引キャップ72内に供給されたクリーニング液が対向部46の表面に付着すると、クリーニング液は、吸引キャップ72の外まで濡れ拡がりやすく、リップ部79をクリーニングしやすくできる。
(3)対向部46は、液体噴射部30を搭載するキャリッジ23に設けられている。そのため、キャリッジ23を移動させることにより、リップ部79と対向部46とを対向させることができる。
(4)クリーニング液供給機構74は、リップ部79が対向部46との間に所定の隙間を空けた状態となる前にクリーニング液の供給を開始する。そのため、例えばクリーニング液供給機構74がリップ部79と対向部46との間に所定の隙間を空けた状態になった後でクリーニング液の供給を開始する場合に比べ、リップ部79をクリーニングするのに要する時間を短縮できる。
(5)離隔位置EPに位置する吸引キャップ72は、リップ部79が対向部46と対向した後、離隔位置EPから対向部46に向けて移動してリップ部79と対向部46との間に所定の隙間を空けた状態とする。そのため、離隔位置EPに位置する吸引キャップ72は、リップ部79と対向部46との間に所定の隙間を空けた状態とするまで、リップ部79と対向部46との距離を離して移動させることができる。
(6)クリーニング液供給機構74は、リップ部79が対向部46と対向する前にクリーニング液の供給を開始する。そのため、例えばリップ部79が対向部46と対向した後で、クリーニング液供給機構74がクリーニング液の供給を開始する場合に比べ、リップ部79をクリーニングするのに要する時間を短縮できる。
(7)ノズル面29をワイピングするワイピング機構51は、対向部46をワイピングする。そのため、ノズル面29をワイピングする機構と、対向部46をワイピングする機構と、を別々に設ける場合に比べ、部材点数を減らすことができる。
(8)吸引キャップ72がクリーニング液を収容した状態で移動すると、クリーニング液が飛散して液体噴射装置11内を汚染する虞がある。その点、排出機構75は、吸引キャップ72内に供給されたクリーニング液を排出する。したがって、液体噴射装置11内が汚染される虞を低減できる。
(9)例えば、吸引キャップ72に供給されたクリーニング液が対向部46に接触しない状態で吸引キャップ72からクリーニング液を溢れさせる場合、クリーニング液は、表面張力のバランスが崩れた部分から溢れ、リップ部79を部分的にしかクリーニングできない。その点、吸引キャップ72に供給されたクリーニング液を対向部46に接触させると、クリーニング液は、リップ部79と対向部46との間の隙間に広がり、リップ部79全体をクリーニングできる。
(10)対向部46にクリーニング液が付着した状態でキャリッジ23が移動すると、対向部46に付着したクリーニング液は、飛散や滴下して液体噴射装置11内を汚染する虞がある。その点、ワイピング機構51は、対向部46をワイピングし、対向部46に付着したクリーニング液を払拭する。したがって、液体噴射装置11内が汚染される虞を低減できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・液体噴射部30が印刷領域PAに位置する場合に液体噴射部30より第1非印刷領域LA側となる整風部45を対向部46としてリップクリーニングを実行してもよい。例えば、液体噴射部30がホームポジションHPに位置する場合に吸引キャップ72と対向する整風部45を対向部46とし、待機キャップ81が待機キャッピング状態でリップクリーニングを実行してもよい。
・液体噴射部30が印刷領域PAに位置する場合に液体噴射部30より第1非印刷領域LA側となる整風部45および第2非印刷領域RA側となる整風部45を対向部46としてリップクリーニングを実行してもよい。例えば、液体噴射部30のX軸方向への移動の向きに応じて対向部46として使用する整風部45を選択してもよい。
・図12に示すように、整風部45は、対向部46から下方に突出する位置決め部98を備えてもよい。吸引機構52は、吸引キャップ72と共に移動する桶76が位置決め部98に接触することにより、吸引キャップ72をメンテナンス位置MPに位置させてもよい。
・位置決め部98は、液体噴射部30の凸部30aと同じように桶76の凹部78にも係合し、吸引キャップ72をX軸方向及びY軸方向に位置決めしてもよい。整風部45は、桶76に接触する位置決め部98と、凹部78と係合する位置決め部98と、を別々に備えてもよい。
・制御部41は、キャッピング機構73の制御により吸引キャップ72をメンテナンス位置MPに位置させてもよい。
・吸引キャップ72と桶76は、一体で形成してもよい。
・突出部77は、吸引キャップ72に設けてもよい。キャッピング機構73は、吸引キャップ72を移動させ、桶76は移動させなくてもよい。
・X軸方向及びY軸方向において、貫通孔44aは、吸引キャップ72よりも大きくしてもよい。吸引キャップ72は、リップ部79を本体43に接触させてキャッピングしてもよい。ノズル面29は、本体43において貫通孔44aから露出する部分としてもよい。液体噴射部30は、カバー44を含まない構成としてもよい。対向部46は、カバー44の表面としてもよい。
・供給流路88は、第1排出流路95aに接続してもよい。クリーニング液供給機構74は、第1排出流路95a、及び排出部93を介して吸引キャップ72内にクリーニング液を供給してもよい。この場合、排出部93は、連通部として機能する。
・排出機構75は、排出ポンプ96を備えない構成としてもよい。排出機構75は、第1排出流路95aに弁を設け、弁の開閉により吸引キャップ72内のクリーニング液を吸引キャップ72よりも下方に位置する廃液タンク94に流してもよい。
・吸引キャップ72内に供給されたクリーニング液が対向部46に接触する状態とした後、吸引キャップ72は、クリーニング液を保持してもよい。排出機構75は、ワイピング機構51により対向部46をワイピングするとき、もしくはワイピングした後にクリーニング液を排出してもよい。排出機構75は、吸引クリーニングを実行する前、もしくは吸引クリーニングを実行するときにクリーニング液を排出してもよい。
・クリーニング液供給機構74は、キャップの一例である待機キャップ81にクリーニング液を供給してもよい。保湿液供給部56は、保湿液をクリーニング液として使用し、キャップの一例である保湿キャップ55のリップ部をクリーニングしてもよい。保湿キャップ55及び待機キャップ81には、排出機構75を設けなくてもよい。保湿キャップ55や待機キャップ81は、供給されたクリーニング液を保持したまま液体噴射部30をキャッピングしてもよい。
・液体噴射装置11は、ワイピング機構51を複数備えてもよい。液体噴射装置11は、液体噴射部30用のワイピング機構51と、対向部46用のワイピング機構51を備えてもよい。ワイピング機構51は、液体やクリーニング液を吸収可能な払拭部材65による払拭に限らず、例えば弾性変形するワイパーにより液体やクリーニング液を払拭してもよい。
・制御部41は、対向部46がリップ部79と対向する位置に位置する状態で、ワイピング機構51に対向部46を払拭させてもよい。対向部46に付着したクリーニング液を払拭した後でキャリッジ23を移動させると、クリーニング液の飛散や滴下が抑制され、液体噴射装置11内が汚染される虞を低減できる。
・対向部46は、キャリッジ23とは別に設けてもよい。対向部46は、リップ部79と対向可能な位置に固定して設けてもよい。例えば対向部46は、吸引キャップ72に対してY軸方向にずれた位置に配置してもよい。キャッピング機構73は、吸引キャップ72をY軸方向に移動させてリップ部79と対向部46とを対向させてもよい。対向部46は、キャリッジ23とは別の部材に移動可能に設けてもよい。
・液体噴射装置11は、整風部45を備えない構成としてもよい。対向部46は、キャリッジ23の下面としてもよい。
・制御部41は、離隔位置EPに位置する吸引キャップ72を、リップ部79が対向部46と対向した場合にリップ部79と対向部46との間に所定の隙間を空けた状態となる位置までZ軸方向に移動させた後、液体噴射部30をX軸方向に移動させて対向部46をリップ部79と対向させてもよい。
・制御部41は、リップ部79と対向部46とが所定の隙間を空けた状態となった後、吸引キャップ72内へのクリーニング液の供給を開始してもよい。
・クリーニング液供給機構74は、吸引キャップ72の上方から吸引キャップ72内にクリーニング液を供給してもよい。例えばクリーニング液は、ノズル28から吸引キャップ72に供給してもよい。クリーニング液は、整風部45に形成された供給口から吸引キャップ72に供給してもよい。
・液体噴射部30は、X軸方向に亘って媒体STに印刷可能な所謂ラインヘッドとしてもよい。液体噴射装置11は、キャリッジ23を備えない構成としてもよい。液体噴射部30は、X軸方向に移動しなくてもよい。
・対向部46とリップ部79は、同じ材料で形成してもよい。すなわち、対向部46の表面とクリーニング液の液滴で形成される接触角は、リップ部79の表面とクリーニング液の液滴で形成される接触角と同じでもよい。対向部46の表面とクリーニング液の液滴で形成される接触角は、リップ部79の表面とクリーニング液の液滴で形成される接触角より大きくてもよい。
・クリーニング液供給機構74は、開放流路84、吸引キャップ72、及び第1排出流路95aのうち、少なくとも1つを洗浄するために、吸引キャップ72にクリーニング液を供給してもよい。排出機構75は、第1排出流路95aを洗浄するために、吸引キャップ72内のクリーニング液を第1排出流路95aを介して排出させてもよい。この場合、クリーニング液供給機構74は、リップ部79と対向部46との間が所定の隙間よりも大きい状態で吸引キャップ72内にクリーニング液を供給してもよい。クリーニング液供給機構74及び排出機構75は、吸引キャップ72内のクリーニング液の液面がリップ部79よりも下方に位置するようにクリーニング液を供給及び排出してもよい。
・液体噴射装置11は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、液体は、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属、金属融液、のような流状体を含むものとする。液体は、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。
液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。
ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する装置がある。液体噴射装置は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。液体噴射装置は、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ、光学レンズ、などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する装置であってもよい。液体噴射装置は、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する装置であってもよい。
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
液体噴射装置は、液体が噴射されるノズルが設けられたノズル面を有する液体噴射部と、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行うキャップと、前記キャップを前記キャッピング時のキャッピング位置と前記ノズル面から離れた離隔位置との間を移動させるキャッピング機構と、前記キャップ内にクリーニング液を供給するクリーニング液供給機構と、前記キャッピング時に前記ノズル面に接触する前記キャップのリップ部と対向するように構成される対向部と、前記キャッピング機構および前記クリーニング液供給機構を制御して、前記リップ部が前記対向部と対向し、該対向部との間に所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記対向部に接触する状態とする制御部と、を備える。
この構成によれば、クリーニング液供給機構は、リップ部が対向部と対向し、リップ部と対向部との間に所定の隙間を開けた状態で、キャップ内にクリーニング液を供給する。
キャップ内に供給されたクリーニング液は、対向部に接触する。そのため、リップ部をクリーニング液で濡らすことができ、リップ部をクリーニングできる。
液体噴射装置において、前記対向部の表面と前記クリーニング液の液滴で形成される接触角は、前記リップ部の表面と前記クリーニング液の液滴で形成される接触角より小さくてもよい。
この構成によれば、対向部の表面は、リップ部の表面よりも濡れ性がよい。そのため、キャップ内に供給されたクリーニング液が対向部の表面に付着すると、クリーニング液は、キャップの外まで濡れ拡がりやすく、リップ部をクリーニングしやすくできる。
液体噴射装置は、前記液体噴射部を搭載して移動するキャリッジを備え、前記対向部は、前記キャリッジに設けられていてもよい。
この構成によれば、対向部は、液体噴射部を搭載するキャリッジに設けられている。そのため、キャリッジを移動させることにより、リップ部と対向部とを対向させることができる。
液体噴射装置において、前記クリーニング液供給機構は、前記キャップ内に開口する連通部を介して該キャップ内に前記クリーニング液を供給してもよい。
この構成によれば、クリーニング液供給機構として好適に採用できる。
液体噴射装置のメンテナンス方法は、液体が噴射されるノズルが設けられたノズル面を有する液体噴射部と、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行うキャップと、前記キャップを前記キャッピング時のキャッピング位置と前記ノズル面から離れた離隔位置との間を移動させるキャッピング機構と、前記キャップ内にクリーニング液を供給するクリーニング液供給機構と、前記キャッピング時に前記ノズル面に接触する前記キャップのリップ部と対向するように構成される対向部と、を備える液体噴射装置のメンテナンス方法であって、前記リップ部が前記対向部と対向し、該対向部との間に所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記対向部に接触する状態とする。この方法によれば、上記液体噴射装置と同様の効果を奏することができる。
液体噴射装置のメンテナンス方法は、前記リップ部が前記対向部との間に前記所定の隙間を空けた状態となる前に、前記キャップ内への前記クリーニング液の供給を開始してもよい。
この方法によれば、クリーニング液供給機構は、リップ部が対向部との間に所定の隙間を空けた状態となる前にクリーニング液の供給を開始する。そのため、例えばクリーニング液供給機構がリップ部と対向部との間に所定の隙間を空けた状態になった後でクリーニング液の供給を開始する場合に比べ、リップ部をクリーニングするのに要する時間を短縮できる。
液体噴射装置のメンテナンス方法は、前記離隔位置に位置する前記キャップの前記リップ部と前記対向部とを対向させた後、前記キャップを前記離隔位置から前記対向部に向けて移動させ、前記リップ部が前記対向部との間に前記所定の隙間を空けた状態としてもよい。
この方法によれば、離隔位置に位置するキャップは、リップ部が対向部と対向した後、離隔位置から対向部に向けて移動してリップ部と対向部との間に所定の隙間を空けた状態とする。そのため、離隔位置に位置するキャップは、リップ部と対向部との間に所定の隙間を空けた状態とするまで、リップ部と対向部との距離を離して移動させることができる。
液体噴射装置のメンテナンス方法は、前記リップ部が前記対向部と対向する前に、前記キャップ内への前記クリーニング液の供給を開始してもよい。
この構成によれば、クリーニング液供給機構は、リップ部が対向部と対向する前にクリーニング液の供給を開始する。そのため、例えばリップ部が対向部と対向した後で、クリーニング液供給機構がクリーニング液の供給を開始する場合に比べ、リップ部をクリーニングするのに要する時間を短縮できる。
液体噴射装置のメンテナンス方法において、前記液体噴射装置は、前記液体噴射部を搭載して移動するキャリッジと、前記ノズル面をワイピングするワイピング機構と、をさらに備え、前記リップ部が前記対向部と対向し、該対向部との間に前記所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記対向部に接触する状態とした後、前記キャリッジを移動させ、前記ワイピング機構により前記対向部をワイピングしてもよい。
この方法によれば、ノズル面をワイピングするワイピング機構は、対向部をワイピングする。そのため、ノズル面をワイピングする機構と、対向部をワイピングする機構と、を別々に設ける場合に比べ、部材点数を減らすことができる。
液体噴射装置のメンテナンス方法において、前記液体噴射装置は、前記キャップ内の前記液体を排出する排出機構をさらに備え、前記キャップ内に供給された前記クリーニング液が前記対向部に接触する状態とした後、前記ワイピング機構により前記対向部をワイピングする前に、前記排出機構は、前記キャップ内に供給された前記クリーニング液を排出してもよい。
キャップがクリーニング液を収容した状態で移動すると、クリーニング液が飛散して液体噴射装置内を汚染する虞がある。その点、この方法によれば、排出機構は、キャップ内に供給されたクリーニング液を排出する。したがって、液体噴射装置内が汚染される虞を低減できる。
11…液体噴射装置、12…筐体、13…支持台、14…搬送ユニット、15…乾燥ユニット、16…印刷ユニット、17a…第1ガイド軸、17b…第2ガイド軸、18…報知部、19a…第1搬送ローラー対、19b…第2搬送ローラー対、20a…第1案内板、20b…第2案内板、21a…供給リール、21b…巻取リール、22…搬送モーター、23…キャリッジ、24…キャリッジモーター、25a…第1供給チューブ、25b…第2供給チューブ、26…接続部、27…液体供給源、28…ノズル、29…ノズル面、30…液体噴射部、30a…凸部、31…液体供給路、32…貯留部、33…貯留部保持体、34…流路アダプター、35…差圧弁、36…発熱機構、37…送風機構、38…発熱部材、39…反射板、40…遮熱部材、41…制御部、43…本体、44…カバー、44a…貫通孔、45…整風部、46…対向部、48…保湿装置、49…メンテナンスユニット、50…フラッシング機構、51…ワイピング機構、52…吸引機構、53…待機機構、55…保湿キャップ、56…保湿液供給部、57…接続流路、58…保持体、59…保湿用モーター、61…液体受容部、62…蓋部材、63…蓋用モーター、65…払拭部材、66…ケース、67…レール、68…払拭用モーター、69…動力伝達機構、70a…繰出軸、70b…押圧ローラー、70c…巻取軸、72…キャップの一例である吸引キャップ、73…キャッピング機構、74…クリーニング液供給機構、75…排出機構、76…桶、77…突出部、77a…上端、78…凹部、79…リップ部、81…待機キャップ、82…待機用モーター、84…開放流路、85…連通部、86…大気開放弁、88…供給流路、89…供給ポンプ、90…供給弁、91…収容部、93…排出部、94…廃液タンク、95a…第1排出流路、95b…第2排出流路、96…排出ポンプ、98…位置決め部、G1~G6…第1ノズル群~第6ノズル群、L1~L12…第1ノズル列~第12ノズル列、HA…加熱領域、PA…印刷領域、LA…第1非印刷領域、RA…第2非印刷領域、CP…キャッピング位置、EP…離隔位置、HP…ホームポジション、MP…メンテナンス位置、RS…ロールシート、ST…媒体、Y1…搬送方向。

Claims (12)

  1. 液体が噴射されるノズルが設けられたノズル面を有する液体噴射部と、
    リップ部を有し、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行うキャップと、
    クリーニング液を収容する廃液タンクと、
    前記キャップと前記廃液タンクとに接続する第1流路と、
    前記キャップから溢れた前記クリーニング液を収容する桶と、
    前記桶と前記廃液タンクとに接続する第2流路と、
    制御部と、を備え、
    記第1流路を介する前記キャップ内への前記クリーニング液の供給および前記第1流路を介する前記キャップ内からの前記クリーニング液の排出が可能であるとともに、前記第2流路を介する前記廃液タンクへの前記クリーニング液の排出可能であり、
    前記制御部は、前記リップ部が前記ノズル面と対向し、前記ノズル面との間に所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記ノズル面に接触する状態とする制御を行う、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記制御部は、前記第1流路を介して、前記キャップ内の前記クリーニング液を排出する制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記第1流路に設けられた排出ポンプを備え、
    前記制御部は、前記排出ポンプを駆動して、前記キャップ内の前記クリーニング液を前記廃液タンクに排出する制御を行う、
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記制御部は、前記クリーニング液の供給を終了する制御を行った後に、前記キャップ内の前記クリーニング液を排出する制御を行う、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記制御部は、前記クリーニング液の供給を開始した後に所定時間が経過したか否かを判断し、前記所定時間が経過するまで前記クリーニング液の供給を続ける制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記キャップを移動させるキャッピング機構を備え、
    前記制御部は前記キャッピング機構を制御して、前記リップ部と前記ノズル面との間に前記所定の隙間を空けた状態となるように、前記キャップを前記ノズル面に向けて移動させる、
    ことを特徴とする請求項1~請求項5のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記所定の隙間は、前記クリーニング液に表面張力がはたらく大きさに設定されている、
    ことを特徴とする請求項1~請求項6のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  8. 前記キャップは第1キャップであり、
    前記第1キャップと異なるキャップであって、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行う第2キャップを有し、
    前記第1流路は、前記第1キャップと前記第2キャップとにそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とする請求項1~請求項7のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  9. 前記キャップは第1キャップであり、
    前記第1キャップと異なるキャップであって、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行う第2キャップを有し、
    前記第1流路は、前記第1キャップと前記第2キャップとに分岐して接続されている、
    ことを特徴とする請求項1~請求項7のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  10. 液体が噴射されるノズルが設けられたノズル面を有する液体噴射部と、
    リップ部を有し、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行うキャップと、
    クリーニング液を収容する廃液タンクと、
    前記キャップと前記廃液タンクとに接続する第1流路と、
    前記キャップから溢れた前記クリーニング液を収容する桶と、
    前記桶と前記廃液タンクとに接続する第2流路と、
    を備え、前記第1流路を介する前記キャップ内への前記クリーニング液の供給および前記第1流路を介する前記キャップ内からの前記クリーニング液の排出が可能であるとともに、前記第2流路を介する前記廃液タンクへの前記クリーニング液の排出が可能である液体噴射装置のメンテナンス方法であって、
    前記第1流路を介して前記キャップ内に前記クリーニング液を供給し、
    前記リップ部が前記ノズル面と対向し、前記ノズル面との間に所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記ノズル面に接触する状態とするリップクリーニングを実行し、
    前記第2流路を介して前記桶に収容された前記クリーニング液を排出する、
    を含むことを特徴とする液体噴射装置のメンテナンス方法。
  11. 液体が噴射されるノズルが設けられたノズル面を有する液体噴射部と、
    リップ部を有し、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行うキャップと、
    クリーニング液を収容する廃液タンクと、
    前記キャップと前記廃液タンクとに接続する第1流路と、
    前記キャップから溢れた前記クリーニング液を収容する桶と、
    前記桶と前記廃液タンクとに接続する第2流路と、
    を備える液体噴射装置のメンテナンス方法であって、
    前記第1流路を介して前記キャップ内に前記クリーニング液を供給し、
    前記リップ部が前記ノズル面と対向し、前記ノズル面との間に所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記ノズル面に接触する状態とするリップクリーニングを実行し、
    前記第2流路を介して前記桶に収容された前記クリーニング液を排出し、
    前記リップクリーニングは、前記リップ部に付着した付着物を検出した場合に実行される、
    ことを特徴とする液体噴射装置のメンテナンス方法。
  12. 液体が噴射されるノズルが設けられたノズル面を有する液体噴射部と、
    リップ部を有し、前記ノズル面に接触したときに前記ノズルが開口する空間を囲み形成するキャッピングを行うキャップと、
    クリーニング液を収容する廃液タンクと、
    前記キャップと前記廃液タンクとに接続する第1流路と、
    前記キャップから溢れた前記クリーニング液を収容する桶と、
    前記桶と前記廃液タンクとに接続する第2流路と、
    を備える液体噴射装置のメンテナンス方法であって、
    前記第1流路を介して前記キャップ内に前記クリーニング液を供給し、
    前記リップ部が前記ノズル面と対向し、前記ノズル面との間に所定の隙間を空けた状態で、かつ前記キャップ内に供給される前記クリーニング液が前記ノズル面に接触する状態とするリップクリーニングを実行し、
    前記第2流路を介して前記桶に収容された前記クリーニング液を排出し、
    前記リップクリーニングは、前記液体噴射装置に設けられた報知部に前記リップクリーニングの実行が入力された場合に実行される、
    ことを特徴とする液体噴射装置のメンテナンス方法。
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