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JP7306278B2 - 熱伝導性シリコーンポッティング組成物およびその硬化物 - Google Patents

熱伝導性シリコーンポッティング組成物およびその硬化物 Download PDF

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JP7306278B2 JP2020007295A JP2020007295A JP7306278B2 JP 7306278 B2 JP7306278 B2 JP 7306278B2 JP 2020007295 A JP2020007295 A JP 2020007295A JP 2020007295 A JP2020007295 A JP 2020007295A JP 7306278 B2 JP7306278 B2 JP 7306278B2
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Description

本発明は、熱伝導性シリコーンポッティング組成物およびその硬化物に関する。
地球温暖化への意識の高まりから、自動車業界では温室効果ガス低減を目的として、ハイブリット車、プラグインハイブリット車、電気自動車等の環境対策車の開発が進んでおり、それらの燃費性能を向上させる目的で、車両に搭載されるインバータが高性能化・小型化されている。
それに伴ってインバータ内のICやリアクトル等の部品も小型化され、発熱量も増大している。このような発熱する部品に対しては、従来、発熱部品と冷却器との間に熱伝導性シリコーングリース組成物、熱伝導性シリコーンゲル組成物、熱伝導性シリコーンポッティング組成物等の熱伝導性シリコーン組成物を介在させることで、部品の冷却効率を向上させて部品を保護している。
例えば、特許文献1では、オルガノポリシロキサン、加水分解性基含有メチルポリシロキサン、熱伝導性充填材、および硬化剤を含有する熱伝導性シリコーン組成物が提案されているが、この組成物は、微細構造を有する部品に対して密着させることが困難であった。
そこで、特許文献2では、冷却器と発熱部品をあらかじめ組み付けておいて、そこに流動性の高い熱伝導性シリコーンポッティング組成物を流し込み、発熱部品と冷却器の間を熱的に接続する手法が提案されている。
しかし、特許文献2の手法によって実用的な流動性を維持した場合、1.0W/m・K程度の熱伝導率が限界であり、近年の機器の小型化および部品の微細化に伴うさらなる発熱量の増大に十分に対応ができていない。
この問題を解決する技術として、特許文献3,4では、熱伝導性充填材を多量に含有させて高熱伝導率化しながらも高流動性を両立させたシリコーンポッティング組成物が提案されている。
しかし、これらの組成物はアルミナを多量に含有しているため密度が大きく、部品の総重量が重くなってしまうという問題を抱えていた。このため、インバータの性能向上においては、高熱伝導率、高流動性に留まらず、低密度な熱伝導性シリコーンポッティング組成物が切に望まれていた。
特許第3543663号公報 特許第5304623号公報 特開2019-077843号公報 特開2019-077845号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、熱伝導性充填材を多量に含んでいるにもかかわらず、高い流れ性を有し、微細な空間に流れ込むことができ、硬化後は所望の熱伝導率を有し、かつ低密度な硬化物を与える熱伝導性シリコーンポッティング組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、熱伝導性充填材としてそれぞれ所定の平均粒径を有するアルミナと酸化マグネシウムとを併用することで、熱伝導性充填材を多量に添加しても流れ性が高く、かつ低密度な硬化物を与える熱伝導性シリコーンポッティング組成物を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. (A)25℃における粘度が0.01~100Pa・sであり、珪素原子と結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有し、かつ、オルガノキシシリル基を有しないオルガノポリシロキサン:100質量部
(B)下記一般式(1)
Figure 0007306278000001
(式中、R1は互いに独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、R2は互いに独立にアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基またはアシル基である。nは2~100の整数であり、aは1~3の整数である。)
で示されるオルガノポリシロキサン:1~100質量部
(C)平均粒径が0.1~50μmのアルミナ粉末:100~2,000質量部
(D)平均粒径が1~150μmの酸化マグネシウム粉末:100~2,000質量部
(E)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンシロキサン:0.1~100質量部
(F)ヒドロシリル化反応触媒
を含む熱伝導性シリコーンポッティング組成物、
2. 1記載の熱伝導性シリコーンポッティング組成物を硬化してなる硬化物、
3. 熱伝導率が3.5W/m・K以上であり、かつ密度が3.0以下である2記載の硬化物
を提供する。
本発明の熱伝導性シリコーンポッティング組成物は、硬化前は高い流れ性を有し、微細な空間に流れ込むことができ、硬化後は所望の熱伝導率が得られ、低密度であるために部品の保護および軽量化に寄与することができる。このため、本発明の組成物は、例えば、トランスのような微細な構造を有する部品が冷却器に固定されている場合のポッティングに有効であり、このような部材において、硬化後は高い熱伝導率で効率よく部品の熱を冷却器に伝熱することが可能であり、かつ低密度であるため部品の軽量化が可能である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る熱伝導性シリコーンポッティング組成物は、室温または加熱下で硬化し、かつ金属、有機樹脂等に接着するものであり、
(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、
(B)片末端がアルコキシシリル基等で封鎖されたオルガノポリシロキサン、
(C)平均粒径が0.1μm~50μmのアルミナ粉末、
(D)平均粒径が1μm~150μmの酸化マグネシウム粉末、
(E)オルガノハイドロジェンシロキサン、
(F)ヒドロシリル化反応触媒
を含有する。
[(A)成分]
(A)成分は、珪素原子と結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有し、かつ、オルガノキシシリル基を有しないオルガノポリシロキサンである。(A)成分は、オルガノキシシリル基を有しない点で(B)成分とは区別される。
(A)成分の25℃における粘度は0.01~100Pa・sであり、好ましくは0.06~10Pa・sである。25℃における粘度が0.01Pa・s未満では、組成物の保存安定性が悪くなり、100Pa・sを超えると、流れ性を確保できなくなる。なお、上記粘度はB型回転粘度計による測定値である(以下、同じ。)。
このようなオルガノポリシロキサンは、上記粘度とアルケニル基含有量を満たせば、特に限定されず、公知のオルガノポリシロキサンを使用することができる。その分子構造としては、例えば、直鎖状、分岐鎖状、一部分岐を有する直鎖状、樹枝状(デンドリマー状)等が挙げられ、好ましくは直鎖状、一部分岐を有する直鎖状である。また、(A)成分は、これらの分子構造を有する単一の重合体、これらの分子構造を有する共重合体、または異なる粘度を有する2種以上のオルガノポリシロキサンの混合物でもよい。
具体的には、主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基またはシラノール含有基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。また、(A)成分のオルガノポリシロキサンの分子構造が直鎖状または分岐状である場合、このオルガノポリシロキサンの分子中においてアルケニル基が結合する珪素原子の位置は、分子鎖末端および分子鎖途中(分子鎖非末端に位置する2官能性のジオルガノシロキサン単位または3官能性のモノオルガノシルセスキオキサン単位)のどちらか一方でも、2個以上のときは両方に位置してもよい。柔軟性の面で特に好ましくは、分子鎖両末端の珪素原子に結合したアルケニル基を含有する直鎖状のジオルガノポリシロキサンである。
珪素原子に結合するアルケニル基は、特に限定されるものではないが、炭素数2~10のアルケニル基が好ましく、炭素数2~8のアルケニル基がより好ましい。
その具体例としては、例えばビニル、アリル、1-ブテニル、1-ヘキセニル基などが挙げられる。これらの中でも、合成のし易さやコストの面からビニル基が好ましい。なお、(A)成分1分子中のアルケニル基の数は2~10個が好ましい。
アルケニル基以外の珪素原子に結合する有機基は、特に限定されるものではないが、炭素数1~20の脂肪族不飽和結合を除く一価炭化水素基が好ましく、炭素数1~10の一価炭化水素基がより好ましい。
その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ヘキシル、n-ドデシル基等のアルキル基;フェニル基等のアリール基;2-フェニルエチル、2-フェニルプロピル基等のアラルキル基等が挙げられる。
また、これらの炭化水素基の水素原子の一部または全部が、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換されていてもよく、その具体例としては、フルオロメチル、2-ブロモエチル、クロロメチル、3,3,3-トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換一価炭化水素基などが挙げられる。
これらの中でも、炭素数1~5のアルキル基が好ましく、合成のし易さやコストの面から90モル%以上がメチル基であることがさらに好ましい。
なお、(A)成分は、オルガノキシシリル基を含まないものであるが、オルガノキシ基としては、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシロキシ基等が挙げられる。アルコキシ基としては、炭素数1~10、好ましくは1~6、より好ましくは1~3のものが挙げられ、例えば、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。アルコキシアルコキシ基としては、各アルコキシ基の炭素数がそれぞれ1~6、好ましくは1~3のものが挙げられ、例えば、メトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基等が挙げられる。アルケニルオキシ基としては、炭素数2~6のものが挙げられ、例えば、ビニロキシ基、アリロキシ基等が挙げられる。アシロキシ基としては、炭素数1~10のものが挙げられ、例えば、アセチルオキシ基、オクタノイルオキシ基等が挙げられる。
(A)成分としては、例えば、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端メチルフェニルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基含有ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基含有ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチル(3,3,3-トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、式:(CH33SiO1/2で表されるシロキサン単位と式:(CH32(CH2=CH)SiO1/2で表されるシロキサン単位と式:CH3SiO3/2で表されるシロキサン単位と式:(CH32SiO2/2で表されるシロキサン単位とからなるオルガノポリシロキサン共重合体などが挙げられ、(A)成分は、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンが特に好ましい。
[(B)成分]
(B)成分は、下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンであり、組成物の粘度を低下させて、流れ性を付与する役割を有する。(B)成分は、片末端に-SiOR2基を有する点で(A)成分とは区別される。
Figure 0007306278000002
式中、R1は、互いに独立して非置換または置換の一価炭化水素基を表す。R1の一価炭化水素基としては、特に限定されるものではないが、炭素数1~10が好ましく、1~6がより好ましく、1~3が更に好ましい。
一価炭化水素基の具体例としては、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル基や、これら一価炭化水素基の水素原子の一部または全部が塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基等のハロゲン化一価炭化水素基などが挙げられる。
アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ヘキシル、n-オクチル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルヘキシル基等の分岐鎖状アルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル基等の環状アルキル基が挙げられる。
アルケニル基の具体例としては、ビニル、アリル、1-ブテニル、1-ヘキセニル基等が挙げられる。
アリール基の具体例としては、フェニル、トリル基等が挙げられる。
アラルキル基の具体例としては、2-フェニルエチル、2-メチル-2-フェニルエチル基等が挙げられる。
ハロゲン化アルキル基の具体例としては、3,3,3-トリフルオロプロピル、2-(ノナフルオロブチル)エチル、2-(ヘプタデカフルオロオクチル)エチル基等が挙げられる。
これらの中でも、R1は、メチル基、フェニル基、ビニル基が好ましい。
2は、互いに独立して、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基またはアシル基を表す。R2のアルキル基としては、上記R1で例示した基と同様の炭素数1~10、好ましくは1~6、より好ましくは1~3の非置換または置換のアルキル基が挙げられ、具体例も同様のものが挙げられる。アルコキシアルキル基としては、アルコキシ基およびアルキル基の炭素数がそれぞれ1~6、好ましくは1~3のものが挙げられ、例えば、メトキシエチル、メトキシプロピル基等が挙げられる。アルケニル基としては、炭素数2~6のものが挙げられ、例えば、ビニル基、アリル基等が挙げられる。アシル基としては、炭素数1~10、好ましくは1~6のものが挙げられ、例えば、アセチル、オクタノイル基等が挙げられる。
これらの中でも、R2はアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
nは2~100の整数であり、好ましくは5~80の整数である。nが2未満であると、組成物からオイルブリードが発生し易く、経時にて接着力が低下してしまう。nが100を超えると、組成物の粘度が高くなり、作業性に乏しくなってしまう。
aは1~3の整数であり、好ましくは3である。
(B)成分の25℃における粘度は、0.005~10Pa・sが好ましく、0.005~1Pa・sがより好ましい。このような範囲であれば、組成物からのオイルブリードによる経時での接着力低下を抑制することができ、粘度が高くなって流れ性が低下するのを防ぐことができる。
式(1)で表されるオルガノポリシロキサンの具体例としては、下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0007306278000003
(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、1~100質量部であるが、好ましくは10~80質量部である。1質量部未満であると、低粘度の組成物が得られず、100質量部を超えると、硬化後の物性が乏しくなる。
なお、(B)成分は、1種単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
[(C)成分]
(C)成分は、平均粒径が0.1~50μm、好ましくは1~10μmのアルミナ粉末であり、組成物に熱伝導性を付与する役割を有する。平均粒径が0.1μm未満であると、粒子同士が凝集し易くなり、流れ性に乏しくなる。平均粒径が50μmを超えると、粒子そのものの流れ性が低くなる。(C)成分の形状は任意であり、不定形でも球形でも如何なる形状でもよい。なお、本発明において、平均粒径はレーザー光回折法による粒度分布測定における体積基準のメジアン径(D50)として測定したものとする。
(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、100~2,000質量部であるが、好ましくは1,000~2,000質量部であり、より好ましくは1,500~1,800質量部である。(C)成分の配合量が100質量部未満であると、硬化物に所望の熱伝導率を付与することができず、2,000質量部を超えると、組成物が液体状にならず、流れ性に乏しいものとなる。
なお、(C)成分は、1種単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
[(D)成分]
(D)成分は、平均粒径が1~150μm、好ましくは5~100μmの酸化マグネシウムであり、組成物に熱伝導性を付与する役割を有する。平均粒径が1μm未満であると、粒子同士が凝集し易くなり、流れ性に乏しくなる。平均粒径が150μmを超えると、粒子そのものの流れ性が乏しくなる。(D)成分の形状は任意であり、不定形でも球形でも如何なる形状でもよい。
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、100~2,000質量部であるが、好ましくは500~1,800質量部であり、より好ましくは1,000~1,500質量部である。(D)成分の配合量が100質量部未満であると、硬化物に所望の熱伝導率を付与することができず、2,000質量部を超えると、組成物が液体状にならず、流れ性に乏しいものとなる。
なお、(D)成分は、1種単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、(C)成分と(D)成分とを併用することで所望の熱伝導性を付与しながらも組成物に流れ性を与えることができる。
組成物の流れ性の点から、(C)成分/(D)成分の比率は、質量比で0.7~2.0であることが好ましく、より好ましくは0.7~1.4である。
[(E)成分]
(E)成分は、1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上、より好ましくは3~100個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンシロキサンである。
(E)成分のオルガノハイドロジェンシロキサンの分子構造は、直鎖状、分岐状および網状のいずれでもよく、複数のオルガノハイドロジェンシロキサン鎖が連結基によって結合していてもよい。珪素原子結合水素原子は分子鎖末端部分(両末端または片末端)および分子鎖非末端部分のどちらか一方にのみ存在していてもよいし、その両方に存在していてもよい。
(E)成分の珪素原子に結合する水素原子以外の有機基としては、アルケニル基を除く炭素数1~10の一価炭化水素基が挙げられ、その具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル基等のアルキル基;フェニル、トリル基等のアリール基;フェニルエチル、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部または全部が、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換された、γ-クロロプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1~6のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1~3であり、合成のし易さ、コストの面から水素原子以外の有機基のうち90モル%以上がメチル基であることがより好ましい。
(E)成分の25℃における動粘度は、特に限定されるものではないが、1~10,000mm2/sが好ましく、より好ましくは1~1,000mm2/sである。なお、上記動粘度は、キャノン・フェンスケ粘度計により測定した25℃における測定値である(以下、同様とする。)。(E)成分は、粘度の違う数種類の(E)成分を併用してもよい。
(E)成分としては、下記一般式(2-1)で示される環状オルガノハイドロジェンシロキサンおよび/または下記一般式(2-2)で示される環状オルガノハイドロジェンシロキサンを含む化合物を使用してもよい。これらの化合物は、(A)成分および(B)成分と架橋する役割と接着性を付与する役割を持つ。
Figure 0007306278000004
3は互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも炭素数1~3のものが好ましく、合成のしやすさや、コストの面から、90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
4は互いに独立に炭素原子または炭素原子と酸素原子を介して珪素原子に結合しているエポキシ基またはトリアルコキシシリル基である。炭素原子または炭素原子と酸素原子を介して珪素原子に結合しているエポキシ基としては、3-グリシドキシプロピル、3-グリシドキシエチル、3,4-エポキシシクロヘキシルエチル基等が挙げられ、炭素原子または炭素原子と酸素原子を介して珪素原子に結合しているトリアルコキシシリル基としては、トリメトキシシリルプロピル、トリメトキシシリルプロピルメチル、トリメトキシシリルエチル、トリエトキシシリルプロピル、トリエトキシシリルプロピルメチル、トリエトキシシリルエチル基等が挙げられる。
iは2以上の整数であり、jは1以上の整数であり、i+jは4~12の整数であり、好ましくは4~8の整数であり、より好ましくは4~6の整数であり、更に好ましくは4である。
式(2-1)中のシロキサン単位の配列順は任意であってよく、ランダム、ブロック、交互のいずれであってもよい。
式(2-2)中、Xはエーテル結合を含んでいてもよい二価炭化水素基であり、好ましくは下記式(3)で表されるビスフェノールA残基を含む基である。
Figure 0007306278000005
(破線は珪素原子との結合手を表す。)
kは互いに独立に3~11の整数であり、好ましくは3~7の整数であり、より好ましくは3~5の整数であり、更に好ましくは3である。
(E)成分の具体例としては、下記式で示されるオルガノハイドロジェンシロキサンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、(E)成分は、1種単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
Figure 0007306278000006
(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.1~100質量部であるが、好ましくは10~30質量部である。0.1質量部未満であると、硬度が不十分となり、100質量部を超えると、硬化後の物性が乏しくなる。
[(F)成分]
(F)成分は、ヒドロシリル化反応触媒である。ヒドロシリル化反応触媒は、(A)成分、場合により(A)および(B)成分のアルケニル基と(E)成分のSi-H基との間の付加反応を促進するものであればよく、従来公知のものを使用することができる。具体的には、白金族金属系触媒を用いることが好ましく、中でも、白金および白金化合物から選ばれる触媒が好ましい。
触媒の具体例としては、白金(白金黒を含む。)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体、H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・H2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中のnは0~6の整数であり、好ましくは0または6である。)等の塩化白金、塩化白金酸、塩化白金酸塩、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体、白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム-オレフィン錯体、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、塩化白金、塩化白金酸または塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサンとの錯体などが挙げられ、これらは、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(F)成分の配合量は、触媒としての有効量であり、(A)成分と(E)成分の反応を進行できる量であればよく、希望する硬化速度に応じて適宜調整すればよい。
特に、(A)成分の質量に対して、白金族金属原子に換算した質量基準で0.1~7,000ppmとなる量が好ましく、1~6,000ppmとなる量がより好ましい。(F)成分の配合量が上記範囲であると、より効率のよい触媒作用が期待できる。
[その他の成分]
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は、上記(A)~(F)成分以外に、公知の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
例えば、室温での組成物の硬化反応を抑え、シェルフライフ、ポットライフを延長させる目的で反応制御剤を配合してもよい。反応制御剤としては、(F)成分の触媒活性を抑制できるものであればよく、従来公知の反応制御剤を使用することができる。その具体例としては、1-エチニル-1-シクロヘキサノール、3-ブチン-1-オール等のアセチレンアルコール化合物、トリアリルイソシアヌレート等の各種窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物などが挙げられ、これらは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、1-エチニル-1-シクロヘキサノール、トリアリルイソシアヌレートが好ましい。
反応制御剤を使用する場合の配合量は、組成物のシェルフライフおよびポットライフと、組成物の硬化性とを考慮すると(A)成分100質量部に対して、好ましくは0.01~5質量部であり、より好ましくは0.05~1質量部である。
なお、反応制御剤は、組成物への分散性を良くするためにトルエン、キシレン、イソプロピルアルコール等の有機溶剤で希釈して使用してもよい。
また、本発明の熱伝導性シリコーン組成物の粘度を下げ、流れ性を付与する目的で、両末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたオルガノポリシロキサンを添加してもよい。
両末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたオルガノポリシロキサンの25℃における粘度は、好ましくは0.01~100Pa・s、より好ましくは0.03~10Pa・s、さらに好ましくは0.05~5Pa・sである。
両末端トリアルコキシシリル基をなす各アルコキシ基は、互いに独立して炭素数1~6のものが好ましく、炭素数1~4のものがより好ましく、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等が挙げられる。
両末端以外の珪素原子に結合する置換基としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル、アリル基等のアルケニル基;フェニル、トリル基等のアリール基などの炭素数1~8の一価炭化水素基や、これら一価炭化水素基の水素原子の一部または全部が塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換された、例えばクロロメチル基、トリフルオロメチル基等のハロゲン化一価炭化水素基などが挙げられる。
このようなオルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記式(4)で表されるものが挙げられる。
Figure 0007306278000007
式(4)中、R5は、互いに独立して炭素数1~4のアルキル基を表し、その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましい。
6は、互いに独立して炭素数1~8の非置換または置換の一価炭化水素基を表し、その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル基等のアルキル基;フェニル、トリル基等のアリール基などの一価炭化水素基や、これらの一価炭化水素基の水素原子の一部または全部を塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換したクロロメチル、3-クロロプロピル、トリフルオロメチル基等のハロゲン化一価炭化水素基などが挙げられる。これらの中でも、特にメチル基、エチル基が好ましい。
rは、好ましくは1~150の整数である。
両末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたオルガノポリシロキサンを使用する場合の配合量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは1~50質量部、より好ましくは5~20質量部である。
その他、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、炭酸カルシウム等の補強性、非補強性充填材、顔料、染料等の着色剤を添加することもできる。
[熱伝導性シリコーンポッティング組成物の製造方法等]
本発明の熱伝導性シリコーンポッティング組成物は、(A)~(F)成分、および必要に応じてその他の成分を、ゲートミキサー、ニーダー、プラネタリーミキサー等を用いた公知の方法で混合して調製することができる。
本発明の熱伝導性シリコーン接着剤は、(A),(B),(C),(D),(F)成分、および必要に応じてその他の成分からなる第一剤と、(A),(B),(C),(D),(E)成分、および必要に応じてその他の成分からなる第二剤を別々に調製し、使用前に第一剤と第二剤を混合する二剤型の組成物としてもよい。なお、第一剤および第二剤で共通に使用される成分があってもよい。組成物をこのような二剤型とすることにより、さらに保存安定性が確保できる。
本発明の熱伝導性シリコーンポッティング組成物の25℃での粘度は、熱伝導性充填材の分散性、および作業性の観点から、好ましくは1~100Pa・s、より好ましくは10~60Pa・sである。
本発明の熱伝導性シリコーンポッティング組成物は、後の実施例でその測定法を詳述する23℃での流れ性が100mm以上であることが好ましい。トランスのような微細構造を有する部品が、冷却器に取り付けてあるところに対して、シリコーンポッティング組成物を流し込む場合、好ましくは120mm以上である。流れ性の上限は、流れ性が高ければ高いほど好ましいが、測定限界がアルミニウム板の長さによるため、ここでは測定上限は400mmとなる。
本発明の熱伝導性シリコーンポッティング組成物の硬化条件は、特に限定されるものではなく、従来公知のシリコーンゲルと同様の条件とすることができる。
なお、熱伝導性シリコーンポッティング組成物は、流し込んだ後、発熱部品からの熱によって硬化させても、積極的に加熱硬化させてもよい。加熱硬化条件は、好ましくは60~180℃、より好ましくは80~150℃の温度にて、好ましくは0.1~3時間、より好ましくは0.5~2時間である。
硬化物の環境温度25℃における熱伝導率は、3.5W/m・K以上が好ましく、より好ましくは4.0W/m・K以上である。上限は特に制限されないが、通常10.0W/m・K以下である。
硬化物の密度は、3.0g/cm3以下が好ましく、より好ましくは2.9g/cm3以下である。下限は特に制限されないが、通常1.7g/cm3以上である。
硬化物の硬度は、タイプAデュロメータによる測定値が、20以上であることが好ましく、上限は特に制限されないが、通常80以下である。
本発明の熱伝導性シリコーンポッティング組成物を、微細な発熱部品が入ったケース内への充填材として使用すると、高い流れ性を有するため微細な構造の隅々まで流れ込み、硬化後は発熱部品等に良好に接着し、高熱伝導率を有するため、発熱部品の熱を効率よくケースへと伝えて、その信頼性を飛躍的に高めることができる。さらに、低密度であるため部品全体の軽量化に寄与できる。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例および比較例において使用した各成分を以下に示す。
(A)成分
・A-1:両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、25℃における粘度が0.06Pa・sであるジメチルポリシロキサン
・A-2:両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、25℃における粘度が0.4Pa・sであるジメチルポリシロキサン
(B)成分
・B-1:下記式で表されるオルガノポリシロキサン(25℃における粘度:0.03Pa・s)
Figure 0007306278000008
(C)成分
・C-1:平均粒径が1μmのアルミナ粉末
・C-2:平均粒径が10μmのアルミナ粉末
・C-3:平均粒径が45μmのアルミナ粉末
・C-4:平均粒径が70μmのアルミナ粉末
(D)成分
・D-1:平均粒径が70μmの酸化マグネシウム粉末
(E)成分
・E-1:下記式で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン(25℃における動粘度:10mm2/s)
Figure 0007306278000009
・E-2:下記式で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン(25℃における動粘度:800mm2/s)
Figure 0007306278000010
・E-3:下記式で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン(25℃における動粘度:18mm2/s)
Figure 0007306278000011
(F)成分
・F-1:白金-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のジメチルポリシロキサン溶液(上記A-3と同じジメチルポリシロキサンに溶解したもの。白金原子として1質量%含有。)
その他の成分
・G-1:1-エチニル-1-シクロヘキサノール
・G-2:トリアリルイソシアヌレート
・H-1:両末端がトリメトキシシリル基で封鎖された25℃における粘度が1Pa・sであるオルガノポリシロキサン
[実施例1,2、比較例1,2]
(A)~(F)成分およびその他の成分を以下のように混合してシリコーンポッティング組成物を得た。
5Lゲートミキサー(商品名:5Lプラネタリミキサー、井上製作所(株)製)に表1に示す配合量で(A)、(B)、(C)、(D)および(H-1)成分を加えて150℃で2時間加熱混合した。混合物を冷却した後に、(F)成分を加えて25℃で30分混合した。次に、反応制御剤(G-1)および(G-2)成分を加えて25℃で30分混合した。最後に、(E)成分を加えて25℃にて30分混合した。
得られた組成物について以下の各物性を測定した。結果を表1に示す。
[1]粘度
熱伝導性シリコーンポッティング組成物の25℃における粘度を、B型粘度計を用いて20rpmにて測定した。
[2]流れ性
熱伝導性シリコーンポッティング組成物を0.60mL量り取り、アルミニウム板(JIS H 4000:2014、幅25×長さ400×厚み0.5mm)に垂らした。垂らした後、すぐにアルミニウム板を28°に傾斜させ、23℃(±2℃)の雰囲気下で1時間放置した。放置した後の熱伝導性シリコーンポッティング組成物の長さを流れた端から端まで測定した。
[3]熱伝導率
熱伝導性シリコーンポッティング組成物を2.0mmの厚さで120℃にて10分プレス硬化し、さらに120℃のオーブン中で50分間加熱した。得られた硬化物の熱伝導率を、ISO 22007-2に従って、ホットディスク法熱物性測定装置TPA-501(京都電子工業(株)製)を用い、環境温度25℃で測定した。
[4]密度
熱伝導性シリコーンポッティング組成物を2.0mmの厚さで120℃にて10分プレス硬化し、さらに120℃のオーブン中で50分間加熱した。得られたシリコーンシートの密度をJIS K 6251:2017に従って測定した。
[5]硬度
熱伝導性シリコーンポッティング組成物を2.0mmの厚さで120℃にて10分プレス硬化し、さらに120℃のオーブン中で50分間加熱した。得られたシリコーンシートを3枚重ねて、JIS K 6253:2012に規定されるタイプAデュロメータにより硬さを測定した。
[6]切断時伸び、引張強さ
熱伝導性シリコーンポッティング組成物を2.0mmの厚さで120℃にて10分プレス硬化し、さらに120℃のオーブン中で50分間加熱した。得られたシリコーンシートの切断時伸びと引張り強さをJIS K 6251:2017に従って測定した。
[7]引張せん断接着強さ
厚み1.0mmのアルミニウム板(JIS H 4000:2014)の間に、熱伝導性シリコーンポッティング組成物を、厚さ2.0mm、接着面積25mm×10mmとなるように挟み込んだ状態で、120℃で1時間加熱し、シリコーンポッティング組成物を硬化させ、接着試験片を作製した。得られた試験片の引張せん断接着強さをJIS K 6850:1999に従って測定した。
Figure 0007306278000012
表1に示されるように、実施例1,2の熱伝導性シリコーンポッティング組成物は、硬化前は良好な流れ性を有し、熱伝導率に優れ、かつ低密度な硬化物を与えることがわかる。
一方、(D)成分を含まない比較例1では流れ性に劣り、(D)成分の添加量が本発明の範囲を超える比較例2では、組成物の粘度が高くなりすぎるため、ポッティング組成物として適さないものであった。

Claims (6)

  1. (A)25℃における粘度が0.01~100Pa・sであり、珪素原子と結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有し、かつ、オルガノキシシリル基を有しないオルガノポリシロキサン:100質量部
    (B)下記一般式(1)
    Figure 0007306278000013
    (式中、R1は互いに独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、R2は互いに独立にアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基またはアシル基である。nは2~100の整数であり、aは1~3の整数である。)
    で示されるオルガノポリシロキサン:1~100質量部
    (C)平均粒径が0.1~50μmのアルミナ粉末:1,000~2,000質量部
    (D)平均粒径が1~150μmの酸化マグネシウム粉末:1,000~2,000質量部
    (E)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンシロキサン:0.1~100質量部
    (F)ヒドロシリル化反応触媒
    を含む熱伝導性シリコーンポッティング組成物。
  2. (C)成分/(D)成分の比率が、質量比で0.7~2.0である請求項1記載の熱伝導性シリコーンポッティング組成物。
  3. (E)成分が、下記一般式(2-1)で示される環状オルガノハイドロジェンシロキサンおよび/または下記一般式(2-2)で示される環状オルガノハイドロジェンシロキサンを含む請求項1または2記載の熱伝導性シリコーンポッティング組成物。
    Figure 0007306278000014
    (式中、R 3 は、互いに独立に炭素原子数1~6のアルキル基であり、R 4 は、互いに独立に炭素原子または炭素原子と酸素原子を介して珪素原子に結合しているエポキシ基またはトリアルコキシシリル基であり、Xは、エーテル結合を含んでいてもよい二価炭化水素基である。iは、2以上の整数、jは、1以上の整数であり、かつi+jは、4~12の整数であり、kは、互いに独立に3~11の整数である。式(2-1)中のシロキサン単位の配列順は任意である。)
  4. (E)成分が、下記式で示されるオルガノハイドロジェンシロキサンから選ばれる1種または2種以上を含む請求項1または2記載の熱伝導性シリコーンポッティング組成物。
    Figure 0007306278000015
    (式中、qは、上記オルガノハイドロジェンシロキサンの25℃における動粘度が1~10,000mm 2 /sとなる数である。)
  5. 請求項1~4のいずれか1項記載の熱伝導性シリコーンポッティング組成物を硬化してなる硬化物。
  6. 熱伝導率が3.5W/m・K以上であり、かつ密度が3.0以下である請求項記載の硬化物。
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