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JP7394291B2 - 洗濯機 - Google Patents

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JP7394291B2
JP7394291B2 JP2022111486A JP2022111486A JP7394291B2 JP 7394291 B2 JP7394291 B2 JP 7394291B2 JP 2022111486 A JP2022111486 A JP 2022111486A JP 2022111486 A JP2022111486 A JP 2022111486A JP 7394291 B2 JP7394291 B2 JP 7394291B2
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Description

本開示は、洗濯機に関する。
特許文献1は、洗剤自動投入装置を備えた洗濯機を開示する。
特許文献1における洗濯機は、外枠と、外枠に防振支持された外槽と、外槽内に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、外枠の上部に配設された上部枠体と、上部枠体の側方内部に配設され、液体洗剤を貯蔵する洗剤タンクと、洗剤タンクと接続して液体洗剤を吸引し、洗濯兼脱水槽内に投入する洗剤自動投入装置と、を備える。
特開2004-313234号公報
前記従来の洗濯機は、洗剤タンクと洗剤自動投入装置とが固定接続されていた。
本開示は、着脱可能な液剤タンクを設けた洗濯機において、液剤投入装置との接続部の内部に空気が入り込んで次回の自動投入動作の際に空気を吸引、吐出することを抑制できる洗濯機を提供する。
本開示における洗濯機は、筐体と、前記筐体内部に配設された水槽と、前記水槽内部に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、タンク収容部に収容され、液体を貯蔵する液剤タンクと、前記液剤タンクに貯蔵された液体を吸引し、前記水槽又は前記洗濯兼脱水槽に供給する液剤投入装置と、を備える。前記液剤タンクは、前記液剤投入装置と前記液剤タンクの内部とを着脱可能に接続する液剤タンク側接続部を有し、前記液剤投入装置は、水平方向に突出し前記液剤タンク側接続部と接続する液剤投入装置側接続部を有し、前記液剤タンクの内底面は、前記液剤投入装置側接続部よりも下方に位置し、前記液剤タンク側接続部は、前記液剤投入装置側接続部の高さに設けられ、水平方向に延伸する筒形状に形成されている筒部と、前記筒部から前記液剤タンクの内底面に向かって延伸している吸入管部と、前記筒部の内部に設けられ、押し込まれない状態で前記液剤タンク側接続部を閉塞し、前記液剤タンク側接続部により押し込まれることで前記液剤タンク側接続部を開放する逆止弁と、を含む
本開示における洗濯機は、着脱可能な液剤タンクを設けた洗濯機において、液剤投入装置との接続部の内部に空気が入り込んで次回の自動投入動作の際に空気を吸引、吐出することを抑制できる。
実施の形態1における洗濯機の縦断面図 同洗濯機の蓋を閉じた状態の外観斜視図 同洗濯機の蓋を開いた状態の外観斜視図 同洗濯機の蓋を開いた状態の外観正面図 図4においてタンク収容部から液剤タンクを取り外した状態の外観正面図 同洗濯機の液剤自動投入装置の位置を示す模式図 同洗濯機の液剤タンクの分解斜視図 同洗濯機の液剤タンクとタンク収容部との収容状態を示す縦断面図 同洗濯機の液剤自動投入装置と液剤タンクとの接続を示す模式図 (a)同洗濯機の液剤タンクのフィルタの正面図、(b)同洗濯機の液剤タンクのフィルタの側面図 同洗濯機の液剤タンクの引出部が収容された状態の縦断面図 同洗濯機の液剤タンクの引出部が引き出された状態の縦断面図 同洗濯機の液剤タンクの引出部を引き出した状態の外観正面図 同洗濯機のお手入れコースを示すタイミングチャート 同洗濯機の空気抜き機能に関する処理を示すフローチャート
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。なお、添付図面および以下の説明によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、図1~図15を用いて、実施の形態1を説明する。
(洗濯機の基本構成)
図1は、実施の形態1における洗濯機の縦断面図、図2は、同洗濯機の蓋を閉じた状態の外観斜視図、図3は、同洗濯機の蓋を開いた状態の外観斜視図である。
図2及び図3に示すように、洗濯機100は、外枠101と、上部枠体102と、蓋103とを備えている。上部枠体102は、外枠101の上部に固定されており、略中央に洗濯物投入口104が形成されている。蓋103は、上部枠体102の洗濯物投入口104を覆うように開閉自在に配設されている。
図1に示すように、有底円筒状に形成された水槽106は、外枠101の内部に弾性支持されている。水槽106の内部は水を溜めることが可能であり、溜まった水は、排水弁(図示せず)が開放されることにより排水管(図示せず)から排出される。水槽106の内部には、洗濯兼脱水槽109が回転自在に保持されている。水槽106及び洗濯兼脱水槽109をまとめて、槽ユニット(図示せず)とする。洗濯兼脱水槽109の上部には、バランサ115が配設されている。バランサ115は、脱水時の洗濯兼脱水槽109の回転によるガタツキを緩和する。
パルセータ110は、洗濯兼脱水槽109の底部に設けられている。パルセータ110が回転することにより、洗濯兼脱水槽109の内部の洗濯物を攪拌できる。
水槽106の底部には、モータ112が保持されている。モータ112は、パルセータ110を単独で回転させ、または、パルセータ110及び洗濯兼脱水槽109を同時に回転させる。
上部枠体102の後方には、液剤自動投入装置130等を収容する後方空間119が設けられている。後方空間119については後述する。
図2に示すように、上部枠体102の後方側には操作表示部105が設けられており、操作表示部105は表示部及び操作部を含む。使用者は、操作部を操作しながら表示部に表示される情報を確認し、洗濯機の運転条件を設定する。
水槽106の上方は、水槽カバー107により覆われている。水槽カバー107の一部は開口されており、開口を覆うように内蓋108が開閉自在に設けられている。使用者は、洗濯運転前に、蓋103とともに内蓋108を開けて、洗濯兼脱水槽109の内部に洗
濯物を投入する。
(後方空間に収容された部品構成)
図4は、実施の形態1における洗濯機の蓋を開いた状態の外観正面図、図5は、図4においてタンク収容部から液剤タンクを取り外した状態の外観正面図である。
図4及び図5に示すように、洗濯物投入口104の後方には、左から、柔軟剤タンク140b、洗剤タンク140a、洗剤入れ121、及び乾燥フィルタ部117が配置されている。
図5に示すように、上部枠体102の左側後方部には、前方に開口する略箱状に形成されたタンク収容部131が設けられている。タンク収容部131の左側には柔軟剤タンク140bが、タンク収容部131の右側には洗剤タンク140aが、それぞれ着脱可能に収容されている。洗剤タンク140a及び柔軟剤タンク140bの前面側は洗濯物投入口104に露出しており、使用者は蓋103を開けた状態で洗剤タンク140a及び柔軟剤タンク140bを視認できる。柔軟剤タンク140b及び洗剤タンク140aの後方には、液剤自動投入装置130が配設されている。
洗剤入れ121は、洗剤手動投入部120の内部に引出可能に収納されている。使用者は、洗剤入れ121を引き出して内部に洗剤を投入し、洗濯を実行することができる。注水ホース122は、洗剤手動投入部120と水槽カバーの後部とを接続し、液剤や水を洗濯兼脱水槽109の内部に供給する。
乾燥フィルタ部117の後方には、乾燥装置(図示せず)が配設されている。乾燥装置は、乾燥フィルタ部117により濾過された空気を加熱し、水槽カバー107に取り付けられた乾燥空気用ホース118を介して洗濯兼脱水槽109の内部に収容された洗濯物に温風を送風する。
(液剤自動投入装置)
図6は、実施の形態1における洗濯機の液剤自動投入装置の位置を示す模式図である。
液剤自動投入装置130は、タンク収容部側接続部132と、タンク収容部側接続部132から液剤を吸引し、吐出する自動投入駆動部(図示せず)と、を含む。図6に示すように、液剤自動投入装置130は、タンク収容部側接続部132を介して液剤タンク140と接続されるとともに、洗剤手動投入部120と接続されている。自動投入駆動部は、液剤タンク140に貯蔵された液剤を吸引し、液剤自動投入装置130内の経路を通じて洗剤手動投入部120に送り込む。
(タンク収容部)
タンク収容部131は、洗濯物投入口104に向かって開口する略箱状の空間として形成されている。タンク収容部131における、洗剤タンク140a及び柔軟剤タンク140bが挿入される面には、洗剤用及び柔軟剤用のタンク収容部側接続部132がそれぞれ設けられている。タンク収容部側接続部132は、前方に向けて凸となるように形成されている。
図5に示すように、タンク収容部側接続部132は、筒状の接続部保護リブ134で囲われている。接続部保護リブ134は、使用者がタンク収容部側接続部132に触れることを抑止するとともに、タンク収容部側接続部132に異物が付着することを抑止する。
(液剤タンクの外観形状)
図7は、実施の形態1における洗濯機の液剤タンクの分解斜視図である。
洗剤タンク140aと柔軟剤タンク140bの構成は略同一であるため、洗剤タンク140aの構成を例に取り説明する。
図7に示すように、タンク本体141は、樹脂等の透明材料により上面が開口する略箱体形状に形成されている。タンク本体141の前面は、上部枠体102と同色の化粧板142により覆われており、外観上の統一感をもたせている。また、化粧板142の中央部には開口143が形成され、タンク本体141の開口143から露出する部分を透明窓144としている。使用者は、蓋103を開けた状態で透明窓144からタンク本体141の内部を視認できる。なお、透明窓144及び化粧板142は、洗剤タンク140aがタンク収容部131に収容された状態で上部枠体102と面一に形成されている。
透明窓144には目盛り表示145が刻印されており、使用者は目盛り表示145を見てタンク本体141に貯蔵された洗剤の残量を確認できる。目盛り表示145の間隔は、一度の洗濯運転において液面が下降したことを視認できる間隔となるように構成される。更に、本実施の形態における目盛り表示145は、一番下の目盛りを除き、一目盛りの容量が洗濯運転を二回実行した際に平均的に消費される洗剤量と対応するように形成されている。一番下の目盛りについては、後述する。
図8は、実施の形態1における洗濯機の液剤タンクとタンク収容部との収容状態を示す断面図である。
図8に示すように、タンク収容部131の底面には、上に凸である爪137が形成されている。一方、タンク本体141の底部には、洗剤タンク140aがタンク収容部131に収容された状態で爪137と対向する位置に、溝146が形成されている。爪137の後方の面は、洗剤タンク140aがタンク収容部131に収容された状態で溝146と当接し、タンク本体141をタンク収容部131に係止する。爪137と溝146による係合は、洗剤タンク140aを上方へ持ち上げることでのみ解除可能となっている。
化粧板142の下端には、タンク本体141の底面より下方に突出するタンク本体把持部147が形成されている。一方、図5に示すように、タンク収容部131の底面の前方端部は切り欠けられており、切り欠いた部分を収容部底面切欠き138としている。使用者は、洗剤タンク140aを取り外す際、タンク本体把持部147の下方から収容部底面切欠き138に手を差し入れ、タンク本体把持部147に手をかける。使用者がタンク本体把持部147を上方へ持ち上げると、溝146と爪137との係合が解除され、タンク本体把持部147を手前に引くことで、洗剤タンクが取り外される。
(液剤タンク側接続部)
図9は、実施の形態1における洗濯機の液剤自動投入装置と液剤タンクとの接続を示す模式図、図10(a)は、同洗濯機の液剤タンクのフィルタの正面図、図10(b)は、同洗濯機の液剤タンクのフィルタの側面図である。
図9に示すように、タンク本体141の背面には、タンク収容部131に配設されたタンク収容部側接続部132と接続する液剤タンク側接続部150が設けられている。液剤タンク側接続部150は、筒状であるとともに、鈍角である略逆L字形状となるように折れ曲がって形成されている。タンク本体141に取り付けられた状態において、筒部151はタンク本体141の背面から後方に突出し、吸入管部154はタンク本体141の内側面から内底面に延伸する。
筒部151は、タンク本体141の背面中央部よりも端側であって、底面より高い位置に位置する。筒部151は、吸入管部154との境界部分にフランジ158が形成されており、フランジ158においてタンク本体141の背面に螺結されている。筒部151は、液剤タンク側接続部150を挿入される際に、タンク収容部側接続部132と液剤タンク側接続部150との接続の位置決めを行う。筒部151の内部には逆止弁152が配設されている。逆止弁152は、通常時には閉塞しており、洗剤タンク140a内に収容される洗剤が外部へ漏れることを抑止する。逆止弁152は、タンク収容部側接続部132により前方へ押し込まれている時のみ開放し、洗剤タンク140a内に貯蔵されている洗剤が液剤自動投入装置130に吸引されることを可能にする。
吸入管部154は、筒部151と連通するとともに、タンク本体141の内底面近傍に向けて傾斜して延伸している。吸入管部154は、タンク本体141に貯蔵された液剤の液位がタンク収容部側接続部132よりも下方である場合に、液剤を吸い上げるために設けられている。吸入管部154を設けることで、液剤自動投入装置130よりも下方にタンク本体141を設置することが可能となり、設計上の自由度が向上する。
タンク本体141の内底部には、吸入管部154を覆うようにフィルタ155が配設される。フィルタ155は、逆L字状に形成されており、タンク本体141内部の短手方向の内側面及び内底面に当接するように構成されている。
図10(a)及び図10(b)に示すように、フィルタ155は、等間隔に略四角形の孔155aが並ぶように格子状に形成されている。フィルタ155の表面側には、上面から下面にかけて孔155aよりも突出するようにリブ155bが形成されている。
(液剤案内部の概要)
図11は、実施の形態1における洗濯機の液剤タンクの引出部が収容された状態の縦断面図、図12は、同洗濯機の液剤タンクの引出部が引き出された状態の縦断面図、図13は、同洗濯機の液剤タンクの引出部を引き出した状態の外観正面図である。
本実施の形態における液剤案内部160は、液剤を案内する引出部161と、タンク本体141の上部に装着され、引出部161と摺動する引出受部162により構成されている。図11及び図12に示すように、引出部161は、引出受部162に対して前後方向に引き出し可能に構成されており、引出部161の前面は、引出部161を引出受部162に収容した状態で上部枠体102と面一となっている。使用者が指かけ部169に指をかけて引出部161を前方方向へ引っ張ると、引出部161に設けられた摺動部161aと引出受部162に形成されたレール部162bとが前後方向に摺動し、引出部161が引出受部162から引き出される。
液剤案内部160は、使用者が液剤を補給する際、引出部161が前方に引き出されることで引出部161の前方下方に空間を生じさせる。これにより、使用者は、市販洗剤の容器の口を引出部161の近傍に保持し、少しずつ容器を傾けて引出部161に洗剤を投入することができる。このように、引出部を引き出せる構成にすることで、使用者がボトルの口から流下する洗剤量や流下位置を調節できるため、洗剤をこぼしにくくなる。
図11に示すように、引出部161の内部には、前方から後方にかけて下方傾斜する第1の傾斜面166及び第2の傾斜面170が形成されている。第2の傾斜面170は、第1の傾斜面166の傾斜よりも緩やかになっている。
第2の傾斜面170の後方には、タンク本体141の内部に開口する液剤投入口171が配置されており、液剤投入口171はタンク本体141の内外を連通させる。引出部1
61を前方に引き出した際、フィルタ155は、液剤投入口171の後方となるように配置されており、液剤投入口171から流下する洗剤は、フィルタ155の水平面に落下しないように構成されている。これにより、液剤投入口171から流下する洗剤は、タンク本体141の内底面に落下し、フィルタ155の前面側からフィルタ155の内部へ流入する。
また、目盛り表示145に設けられた一番下の目盛りは、下限表示145aとしている。下限表示145aは、洗剤タンク140aを取り外して内部を清掃する際の目安として用いられる。下限表示145aは、吸入管部154の内部に残留する洗剤と下限表示145aまで貯蔵された洗剤の量とを合わせると、洗濯運転を一回実行することにより消費される洗剤の量となるように構成される。吸入管部154の内部に残留した洗剤の量を考慮して下限表示145aを設けることで、タンク本体141の内部を清掃する際の廃棄分を少なくすることができる。また、下限表示145aは吸入管部154の下端よりも高い位置に配置されていることにより、吸入管部154の下端から空気が入ることがないようになっている。
以上のように構成された洗濯機100について、その動作を以下説明する。
(自動投入動作を伴う洗濯運転)
自動投入機能がONとなっている場合の洗濯運転について説明する。使用者は、蓋103を開いて洗濯物投入口104から洗濯兼脱水槽109内に洗濯物を投入し、操作表示部105を操作して電源をONにする。続いて、使用者は、操作表示部105を操作して各種コースを選択し、洗濯運転を開始させる。以下、洗剤タンク140aを例にとり自動投入動作を説明するが、柔軟剤タンク140bにおける自動投入動作も同一である。
まず、投入された洗濯物の量を検知する布量検知動作が行われ、制御装置114は、検知された布量に応じた基準液剤吸引時間T1を算出して液剤自動投入装置130に自動投入動作を開始させる。
自動投入動作が開始すると、基準液剤吸引時間T1の間、自動投入駆動部が駆動して洗剤タンク140aに貯蔵された洗剤を吸引する。前述の通り、逆止弁152は、洗剤タンク140aがタンク収容部131に収容された状態で、開弁している。従って、液剤は、液剤タンク側接続部150を介して液剤自動投入装置130に吸引され、洗剤手動投入部120の内部に吐出される。制御装置114は、給水弁を開放し、吐出された液剤が通過した液剤自動投入装置130内の経路に注水する。注水された水は、液剤が通過した経路を洗い流すとともに、洗剤手動投入部120に到達して洗剤手動投入部120内の洗剤を溶かし、注水ホース122を介して洗濯兼脱水槽109内に供給される。所定量の給水が終了すると、洗い工程が開始する。設定したコースにおける一連の工程が終了すると、洗濯運転が終了する。
(お手入れコース)
図14は、実施の形態1における洗濯機のお手入れコースを示すタイミングチャートである。
使用者は、操作表示部105を操作して電源をONにする。使用者は、洗剤タンク140a又は柔軟剤タンク140bが所定の量以下(例えば、液位が下限表示145a以下)の時に、操作表示部105により洗剤タンクのお手入れコース又は柔軟剤タンクのお手入れコースを選択し、運転を開始させる。ここでは、洗剤タンク140aのお手入れコースを例にとり説明するが、柔軟剤タンクのお手入れコースの動作も略同一である。
図14に示すように、お手入れコースが開始すると、パルセータ110が完全に水に浸かる水位まで洗濯兼脱水槽109に給水する給水行程が行われる。次に、制御装置114により自動投入駆動部133を所定時間駆動させる強制吐出行程が行われ、液剤タンク側接続部150やタンク収容部側接続部132に残留している洗剤が吸引されて洗濯兼脱水槽109内に排出される。この時、洗濯兼脱水槽109には給水行程で貯められた水が存在するため、排出された洗剤は水面に落下して洗濯兼脱水槽109やパルセータ110に付着しない。なお、吐出動作における所定時間は、洗剤タンク140aのお手入れコースの所定時間の方が柔軟剤タンク140bのお手入れコースの所定時間よりも長くなるように設定されている。所定時間が経過すると強制吐出行程は終了し、蓋ロック部116により蓋103が施錠され、排水行程が開始される。
排水行程では、排水弁が開かれて、強制吐出行程で排出された洗剤を含む洗濯兼脱水槽109内の水が排水される。排水行程が終了すると、蓋ロック部116が開錠される。使用者は、洗剤タンク140aをタンク収容部131から取り外して洗剤タンク140aの内部を掃除できる。
洗剤タンク140aの内部の掃除が完了すると、使用者は、洗剤タンク140aに所定量のお手入れ用洗浄液を入れてタンク収容部131に挿入する。お手入れ用洗浄液は、水道水やクエン酸の水溶液等である。洗剤タンク140aがタンク収容部131に収容された状態で、使用者が操作表示部105を操作すると洗浄液による洗浄が開始される。
洗浄液による洗浄が開始すると、制御装置114により自動投入駆動部133を所定時間駆動させる洗浄液吐出行程が行われ、洗剤タンクに入っているお手入れ用洗浄液が吸引されて洗濯兼脱水槽109内に排出される。
洗浄液吐出行程が終了すると、蓋ロック部116により蓋103が施錠されて排水行程に移行し、排水弁が開かれて洗濯兼脱水槽109内のお手入れ用洗浄液が排出される。排水行程が終了すると、蓋ロック部116が開錠されてお手入れコースが終了する。お手入れコースが終了すると、使用者は、引出受部162を引き出して洗剤タンク140aに洗剤を補給することができる。
(空気抜き機能)
液剤タンク側接続部150は、逆L字状に折れ曲がって形成されており、筒部151において逆止弁152により内外の連通を遮断されている。従って、タンク本体141に液剤を供給する前、又は吸入管部154の下端を液面が下回った時、吸入管部154の内部は空気で満たされる。吸入管部154の内部に空気が満たされた状態でタンク本体141に液剤を供給すると、液剤よりも空気の比重が軽いため、吸入管部154の下端を液面が上回っても空気と液剤が置き換わることができない。そのため、吸入管部154の内部は空気で満たされたまま、タンク本体141の上限表示172aまで液剤が注入されることになり、次回の自動投入動作の際に空気が吸引、吐出されることになる。すると、次回の自動投入動作時には、規定の投入量よりも少ない量の液剤が投入されることになり、想定する液剤の効果を得ることができない。そこで、吸入管部154の内部に空気が充満していると推定される場合、既定の投入量に加えて空気の容量分を吸引する空気抜き機能を実施する。
吸入管部154の内部に空気が充満している場合として、工場出荷後に初めて自動投入動作を行う時、お手入れコースを使用後に初めて自動投入動作を行う時、又は洗濯機100を譲渡された後に初めて自動投入動作を行う時、等が考えられる。本実施の形態では、運転状況記憶部(図示せず)に記憶された過去の運転状況の履歴に基づいて、吸入管部154の内部に空気が満たされているか否かを推定する。
工場出荷後に初めて自動投入動作を行う時、洗濯機100は過去一度も自動投入動作を実施したことがないため、運転状況記憶部に過去の運転履歴が記憶されていない。制御装置114は、運転状況記憶部に過去の運転状況が記憶されていない場合には、吸入管部154の内部には空気が満たされていると推定する。
お手入れコースの使用後、運転状況記憶部にはお手入れコースを使用した履歴が記憶される。制御装置114は、過去の運転状況の履歴から、前回の液剤自動投入装置130の動作時にお手入れコースを実施したか否かを判断する。制御装置114は、前回の液剤自動投入装置130の動作時にお手入れコースを実施していた場合、吸入管部154の内部には空気が満たされていると推定する。
洗濯機100を前使用者から譲渡された場合、洗濯機100のタンク本体141が洗浄された状態、且つ運転状況記憶部が初期化された状態で譲渡されたと想定される。運転状況記憶部が初期化された場合、運転状況記憶部には過去の運転履歴が記憶されていない。従って、工場出荷後に初めて自動投入動作を行う場合と同様、吸入管部154の内部に空気が充満していると推定される。
(空気抜き機能に関する処理)
図15は、実施の形態1における洗濯機の空気抜き機能に関する処理を示すフローチャートである。
使用者は、操作表示部105を操作して電源をONにする。使用者は、洗濯物投入口104から洗濯兼脱水槽109の内部に洗濯物を投入し、内蓋108及び蓋103を閉じる。使用者は、操作表示部105を操作して各種コースを選択し、洗濯運転を開始させる。洗濯運転の開始とともに、空気抜き機能に関する処理が開始される。以下、洗剤タンク140aを例にとり空気抜き機能に関する処理を説明するが、柔軟剤タンク140bにおける空気抜き機能に関する処理も同一である。
洗濯運転が開始されると、投入された洗濯物の量を検知する布量検知動作が行われ、制御装置114は、検知された布量に応じた水量を算出する(S01)。次に、制御装置114は、算出された布量に応じた基準液剤吸引時間T1を算出する(S02)。次に、制御装置114は、運転状況記憶部を参照して過去の運転状況の履歴があるか否かを判断する(S03)。過去に自動投入動作を実施した履歴が無い場合(S03、Yes)、制御装置114は、基準液剤吸引時間T1に対して空引き吸引時間T2を加え、液剤吸引時間Tを決定する(S06)。
なお、本実施の形態における空引き吸引時間T2は、吸入管部154の容量を考慮して予め設けられた所定の時間である。制御装置114は、液剤吸引時間Tを決定後、空気抜き機能に関する処理を終了して液剤吸引動作を開始する。液剤吸引動作については、前述の通りである。
S03において、過去に自動投入動作を実施した履歴がある場合(S03、No)、前回の液剤自動投入装置130の動作時にお手入れコースを実施したか否かを、運転状況記憶部に記憶された過去の運転状況の履歴から判断する。お手入れコース実施後の初回運転であった場合(S04、Yes)、制御装置114は、基準液剤吸引時間T1に対して空引き吸引時間T2を加え、液剤吸引時間Tを決定する(S06)。液剤吸引時間Tを決定後、空気抜き機能に関する処理を終了して液剤吸引動作を開始する。
S04において、前回の液剤自動投入装置130の動作時にお手入れコースを実施して
いなかった場合、お手入れコース実施後の初回運転ではないと判断し(S04、No)、液剤吸引時間Tを基準液剤吸引時間T1に決定する(S05)。液剤吸引時間Tを決定後、空気抜き機能に関する処理を終了し、液剤の吸引を開始する。
(作用等)
以上のように、本実施の形態において、洗濯機100は、外枠101と、外枠101の上部に配設された上部枠体102と、外枠101内部に配設された水槽106と、有底円筒状に形成され、水槽106内部に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽109と、上部枠体102に形成されたタンク収容部131に収容され、液体を貯蔵する液剤タンク140と、液剤タンク140に貯蔵された液体を吸引し、洗濯兼脱水槽109に供給する液剤自動投入装置130と、制御装置114と、を備える。液剤タンク140は、液剤自動投入装置130と液剤タンク140の内部とを接続する液剤タンク側接続部150を有し、制御装置114は、液剤タンク側接続部150の内部が空であると推定される場合、液剤タンク側接続部150に液剤がほぼ充満する量の液剤を吸引する時間、液剤自動投入装置130を駆動させる。
これにより、液剤タンク側接続部150の内部が空であると推定される場合、液剤タンク側接続部150の内部に液剤をほぼ充満させてから、規定の投入量の液剤の吸引を開始する。そのため、規定の投入量よりも少ない量の液剤が投入されることを抑止できる。
本実施の形態のように、液剤タンク側接続部150は、液剤タンク140の底部よりも高位置において液剤タンク140の側面に固定され、液剤タンク側接続部150は、液剤タンク140の内底面に向かって延伸するように形成されていてもよい。
本実施の形態のように、過去の運転状況を記憶する運転状況記憶部を備え、制御装置114は、運転状況記憶部に記憶された運転状況に基づいて液剤タンク側接続部150の内部が空であると推定するようにしてもよい。
これにより、過去の運転状況から、液剤タンク側接続部150の内部が空となる状況を推定できる。そのため、洗濯機100にセンサ等の新たな部品を設けなくても、簡易に液剤タンク側接続部150の内部が空である状況を推定できる。
本実施の形態のように、制御装置114は、液剤自動投入装置130による洗濯運転を初めて実施する際に、液剤タンク側接続部150の内部が空であると推定してもよい。
本実施の形態のように、過去の運転状況を記憶する運転状況記憶部を備え、制御装置114は、液剤タンク140にお手入れ用洗浄液を収容した状態で液剤自動投入装置130を駆動させてお手入れ用洗浄液を吸引、排出させるお手入れコースを実施可能に構成され、制御装置114は、運転状況記憶部に記憶された運転状況に基づき、お手入れコースの実施後に液剤自動投入装置130による洗濯運転を初めて実施する際に、液剤タンク側接続部150の内部が空であると推定するようにしてもよい。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されない。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
実施の形態1では、洗濯機の一例として、縦型洗濯機である洗濯機100を説明した。洗濯機は、液剤を用いて洗濯を行うものであればよいので、ドラム式洗濯機や二槽式洗濯
機であってもよい。
実施の形態1では、洗濯機の一例として、乾燥機能を搭載し、乾燥装置、水槽カバー107、注水ホース122等を備える洗濯機100を説明した。洗濯機は、液剤を用いて洗濯を行うものであればよいので、乾燥機能を備えない洗濯機であってもよい。
実施の形態1では、自動投入駆動部から吐出された液剤が送り込まれる場所の一例として、洗剤手動投入部120を説明した。また、洗剤手動投入部120に送り込まれた液剤は、注水ホース122を介して、水と共に洗濯兼脱水槽109に流し込まれると説明した。自動投入駆動部から吐出された液剤は、最終的に槽ユニットに到達すればよいので、液剤が送り込まれる場所は上記に限定するものではない。例えば、洗剤手動投入部120を経由せず、洗濯兼脱水槽109と水槽106の間に送り込んでもよい。また、洗剤手動投入部120に送り込まれた液剤を、水と共に洗濯兼脱水槽109と水槽106の間に流し込んでもよい。
実施の形態1では、液剤タンク側接続部の一例として、液剤タンク140の側面に固定され、液剤タンク140の内外を連通させ、液剤タンク140の内底面に延伸する液剤タンク側接続部150を説明した。液剤タンク側接続部150は、液剤自動投入装置130と接続されていればよいので、液剤タンク140の側面に固定されていなくてもよい。例えば、液剤タンク140の上面に固定され、液剤タンク140の内底面に延伸する構造であってもよい。
実施の形態1では、液剤タンク側接続部の内部が空であると推定する方法の一例として、過去の運転状況を記憶する運転状況記憶部を備え、運転状況記憶部に記憶された運転状況に基づいて推定する方法を説明した。液剤タンク側接続部の内部が空であると推定する方法は、液剤タンク側接続部の内部が空であると推定できればよいので、運転状況記憶部に記憶された運転状況に基づいて推定する方法に限定しない。例えば、液剤タンク内に液位を検知する検知部を設け、検知された液位が液剤タンク側接続部の下端を下回った場合、次回の自動投入動作において液剤タンク側接続部の内部が空であると推定してもよい。また、液剤タンクの脱着を検知して、液剤タンクが取り外された場合は、次回の自動投入動作において液剤タンク側接続部の内部が空であると推定してもよい。
本開示は、液剤自動投入装置を備えた洗濯機に適用可能である。具体的には、縦型洗濯機、ドラム式洗濯機、二槽式洗濯機などに、本開示は適用可能である。
100 洗濯機
101 外枠(筐体)
102 上部枠体(筐体)
103 蓋
104 洗濯物投入口
105 操作表示部
106 水槽
107 水槽カバー
108 内蓋
109 洗濯兼脱水槽
110 パルセータ
112 モータ
114 制御装置
115 バランサ
116 蓋ロック部
117 乾燥フィルタ部
118 乾燥空気用ホース
119 後方空間
120 洗剤手動投入部
121 洗剤入れ
122 注水ホース
130 液剤自動投入装置
131 タンク収容部
132 タンク収容部側接続部
134 接続部保護リブ
137 爪
138 収容部底面切欠き
140 液剤タンク
140a 洗剤タンク
140b 柔軟剤タンク
141 タンク本体
142 化粧板
143 開口
144 透明窓
145 目盛り表示
145a 下限表示
146 溝
147 タンク本体把持部
150 液剤タンク側接続部
151 筒部
152 逆止弁
154 吸入管部
155 フィルタ
155a 孔
155b リブ
160 液剤案内部
161 引出部
162 引出受部
166 第1の傾斜面
169 指かけ部
170 第2の傾斜面
171 液剤投入口

Claims (5)

  1. 筐体と、前記筐体内部に配設された水槽と、前記水槽内部に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、タンク収容部に収容され、液体を貯蔵する液剤タンクと、前記液剤タンクに貯蔵された液体を吸引し、前記水槽又は前記洗濯兼脱水槽に供給する液剤投入装置と、を備え、
    前記液剤タンクは、前記液剤投入装置と前記液剤タンクの内部とを着脱可能に接続する液剤タンク側接続部を有し、
    前記液剤投入装置は、水平方向に突出し前記液剤タンク側接続部と接続する液剤投入装置側接続部を有し、
    前記液剤タンクの内底面は、前記液剤投入装置側接続部よりも下方に位置し、
    前記液剤タンク側接続部は、前記液剤投入装置側接続部の高さに設けられ、水平方向に延伸する筒形状に形成されている筒部と、前記筒部から前記液剤タンクの内底面に向かって延伸している吸入管部と、前記筒部の内部に設けられ、押し込まれない状態で前記液剤タンク側接続部を閉塞し、前記液剤タンク側接続部により押し込まれることで前記液剤タンク側接続部を開放する逆止弁と、を含む、洗濯機。
  2. 制御装置と、前記洗濯兼脱水槽の内部の洗濯物の量を検知する布量検知部と、を備え、
    前記液剤タンクの液位が前記液剤タンク側接続部の下端を下回ったことを液位検知部により検知した場合、又は前記液剤タンクの着脱を着脱検知部により検知した場合、前記制御装置は、液剤の自動投入動作時において、前記布量検知部により検知された布量に応じた投入量である第1の液剤吸引時間に対して第2の吸引時間を加えた時間、前記液剤投入装置に吸引動作させる、請求項1に記載の洗濯機。
  3. 制御装置と、運転条件の履歴を記憶する記憶部と、前記洗濯兼脱水槽の内部の洗濯物の量を検知する布量検知部と、を備え、
    前記制御装置は、前記記憶部に記憶された前記運転条件の履歴に基づき、液剤の自動投入動作を始めて実施する場合、または、前記液剤投入装置を駆動させてお手入れ用洗浄液を吸引、吐出させるお手入れコースの実施後に初めて液剤の自動投入動作を実施する場合に、液剤の自動投入動作時において、前記布量検知部により検知された布量に応じた投入量である第1の液剤吸引時間に対して第2の吸引時間を加えた時間、前記液剤投入装置に吸
    引動作させる、請求項に記載の洗濯機。
  4. 記第2の吸引時間は、前記吸入管部に充満可能な空気の容量と対応する、請求項2又は3に記載の洗濯機。
  5. 前記液剤投入装置側接続部は、前記液剤タンク側接続部と接続されている状態で、前記筒部の内部に位置し、前記逆止弁を押し込んで開放させる、請求項1~4のいずれか一項に記載の洗濯機。
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