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JP7214964B2 - コンデンサの製造方法 - Google Patents

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JP7214964B2 JP2018046535A JP2018046535A JP7214964B2 JP 7214964 B2 JP7214964 B2 JP 7214964B2 JP 2018046535 A JP2018046535 A JP 2018046535A JP 2018046535 A JP2018046535 A JP 2018046535A JP 7214964 B2 JP7214964 B2 JP 7214964B2
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Description

本発明は、コンデンサ素子と外部端子とを導通させるタブの接続技術に関する。
陽極箔や陰極箔などを巻回したコンデンサ素子を用いるコンデンサでは、導通部品であるタブを通じて外部端子とコンデンサ素子が接続される。この外部端子とタブとの接続には、超音波溶接が用いられる。
このようなタブを通じたコンデンサ素子と外部端子との接続に関し、コンデンサ素子の引き出しタブにワッシャを超音波溶接した後に孔を設け、この孔に外部端子であるリベットを挿入して加締めることで、タブとリベットを接続するものがある(例えば、特許文献1)。またコンデンサ素子から引き出されたアルミリードタブが第一のリベットに電気的に接合され、この第一のリベットを第二のリベットに超音波溶接してコンデンサ素子と外部端子とを接続させるものがある(例えば、特許文献2)。
特開平5-129164号公報 特開2000-100671号公報
ところで、コンデンサでは、コンデンサ素子に対して多数の引き出しタブを接続することで内部抵抗を低減させるものがある。すなわちコンデンサ素子は、巻回される陽極箔と陰極箔のそれぞれに2枚以上のタブが接続されており、巻回したときに同極同士のタブが重なるように形成される。あるいは、1枚のタブが接続された陽極箔と陰極箔をそれぞれ複数重ねて巻回し、巻回したときに同極同士のタブが重なるように形成される。そしてコンデンサ素子は、重ねられたタブをコンデンサの外部端子と接続する。
コンデンサは、コンデンサ素子を巻回した後に電解液の含浸処理を行うためタブにも電解液が付着する場合がある。タブの表面に付着した電解液は、たとえばタブを外部端子に接続する処理において、超音波溶接時の振動および加圧によりタブから除去される。しかし複数枚のタブを積層した場合、積層内部側に電解液が入り込むことで超音波溶接時の振動および加圧によっても存在し続ける電解液により、超音波溶接に悪影響を及ぼす場合がある。近年、コンデンサは、自動車等の車載用途への使用が拡大してきている。従来の据え置き型の電子機器では、コンデンサに対しては、振動に対する安全性の要求は高度なものを求められていなかったが、車載用途では、常に振動が加わる環境でコンデンサが使用されるために、従来にない高い耐振動性能が求められている。この車載用途では、激しい振動を継続的に受け、コンデンサに加わる振動ストレスとしては数十[G]以上であり、さらに厳しい環境では数百[G]以上である。そのため、タブと外部端子の接続においても高い信頼性が求められている。
斯かる課題について、特許文献には開示や示唆はなく、これらの文献に開示された構成では課題を解決することができない。
そこで、本発明の目的は上記課題に鑑み、複数枚のタブを積層するコンデンサにおいて、外部端子との接続部分に対する電解液の存在に関わらず安定した接続を実現することにある。
また、本発明の他の目的は上記課題に鑑み、積層する複数枚のタブの接続性を向上させることにある。
上記目的を達成するため、本発明のコンデンサの製造方法の一側面は、コンデンサ素子を電解液に含浸する前に、該コンデンサ素子の同極に接続された複数のタブを積層して一体化させて接続部を形成し、前記コンデンサ素子を電解液に含浸した後に、前記接続部の少なくとも一部を含むリベット接続部を形成して、前記タブとリベットを接続する処理を含む。
上記コンデンサの製造方法において、前記リベット接続部は、超音波溶接で形成されてよい。
上記コンデンサの製造方法において、前記タブを一体化した前記接続部は、コールドウェルドで形成されてよい。


本発明によれば、次のいずれかの効果が期待できる。
(1) タブと外部端子との接続部分に電解液が含まれた部分が形成された場合においても、金属結合による外部端子に対する接続の信頼性を向上させることができる。
(2) タブを一体化した接続部を含む範囲でリベットと接続することで、タブの接続部分に電解液が存在するのを防止できる。
(3) 外部端子との接続前に複数のタブを一体化しておくことで、外部端子との接続性が高められる。
第1の実施の形態に係るコンデンサのタブの接続部の構成例を示す図である。 コンデンサの構成例を示す図である。 封口板の構成例を示す図である。 タブの一体化処理例を示す図である。 タブとリベットの接続処理例を示す図である。 コンデンサの製造処理の実施例を示す図である。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係るコンデンサのタブの接続部の構成例を示している。図1に示す構成は一例であり、本発明は斯かる構成に限定されない。
図1に示すタブ2は、たとえば電解コンデンサなどのコンデンサを構成するコンデンサ素子と外部端子とを導通させる部品の一例である。タブ2は、たとえば図1のAに示すように所定の厚さの平面部を含む複数枚のタブ部材2a、2bを備え、この平面部を重ねて構成される。平面部で積層されたタブ部材2a、2bは、それぞれ図示しないコンデンサ素子の同極側に接続されている。またタブ2は、積層された平面部の一部であって、コンデンサ素子の陽極箔または陰極箔と重ならない部分に接続部4が形成されている。この接続部4は、たとえば冷間圧接(コールドウェルド)法によりタブ部材2a、2bを一体化している。接続部4は、たとえばタブ部材2a、2bの平面部が重なる部分の全体またはその一部であって、所定の大きさで形成されればよい。また、接続部4は、たとえば図1のBに示すように、コンデンサの外部端子を構成するリベット6との接続位置に合せて形成されればよく、タブ部材2a、2bのいずれかまたは両方の端部から所定の距離が設定されてもよい。タブ部材2a、2bは、たとえば図示しない冷間圧接金型に積層させて設置されて、設定された位置に対して圧接治具によって押圧されることで、接続部4が形成される。
接続部4が形成されたタブ2は、たとえば図1のBに示すように、平面部とリベット6の一部に接続される。タブ2とリベット6の接続には、たとえば超音波溶接などが利用されればよい。このタブ2とリベット6を溶接接続したリベット接続部8は、タブ部材2a、2bを冷間圧接した接続部4と同じ大きさ、同じ位置に形成されてもよく、または少なくとも接続部4の一部がリベット接続部8と重なればよい。これによりタブ部材2a、2bが圧接された部分が超音波溶接される。リベット接続部8は、たとえば一方のタブ部材2bの平面部に接触させたリベット6に対して、反対側のタブ部材2aの平面部から溶接処理されて形成される。
<コンデンサ10の構成について>
図2は、コンデンサの構成例を示している。
このコンデンサ10は、たとえば図2のAに示すように、有底筒状に形成された外装ケース12の収納部14内にコンデンサ素子16が収納されている。コンデンサ素子16は、電解コンデンサのコンデンサ素子などがある。外装ケース12の開口部18には封口体の一例として封口板20が設置され、この封口板20で外装ケース12が封口されている。
外装ケース12はたとえば、アルミニウムケースが用いられており、開口部18側に配置された封口板20に対してケースの開口縁部のカーリング部分を食い込ませることで、密閉している。
封口板20は、たとえば合成樹脂板の芯材に対して表面側、裏面側のいずれか一方または両方にゴム板などの封止層を備えればよい。また封口板20には、平板面に対して一対の貫通孔21A、21Bが形成されている。この貫通孔21A、21Bには、陽極側または陰極側の外部端子を構成するリベット6A、6Bのいずれかが配置される。リベット6A、6Bは、たとえば陽極側のタブ2Aまたは陰極側のタブ2Bと接続する接続端子部22、貫通孔21A、21Bに挿通される軸部24を備えるとともに、外装ケース12の外部に配置される端子部品26を封口板20との間に挟んで固定している。リベット6A、6Bは、導電性の金属部材で構成されており、接続する接続端子部22と軸部24が導通状態となる。また、端子部品26は、軸部24を介して接続端子部22と導通状態となる。
端子部品26には、リベット6A、6Bの軸部24が貫通する孔が形成されている。
第1の実施の形態では、図2に示すように、リベット6A、6Bを、軸部24に平板部25を設けたT字型とする。平板部25と封口板20の表面側の間に端子部品26が配置されるように、封口板20の表面側から、端子部品26の孔と、封口板20の貫通孔21A、21Bに軸部24を挿入する。その後、封口板20の裏面側に配置された軸部24の先端を、平板化するように潰すことで接続端子部22が形成される。接続端子部22は、タブ2A、2Bとの接続部であると同時に、平板部25と、端子部品26と封口板20を挟むことで、端子部品26と封口板20とリベット6A、6Bを固定する機能も有する。なお、軸部24の先端を潰して接続端子部22に加工する際の圧力により、封口板20が損傷するのを防止することを目的にワッシャを封口板20の裏面側に配置してもよい。ワッシャは、封口板20の硬度によって、なくしてもよい。
また、軸部24と平板部25を設けたT字型のリベット6A、6Bを封口板20の裏面側から貫通孔21A、21Bに挿入し、封口板20の表面側に配置した端子部品26の孔に貫通させた後、軸部24の先端を潰して平板化させて固定させてもよい。この場合、封口板20の裏面側に配置された平板部25が接続端子部22となる。既述の封口板20の表面側から軸部24を挿入する場合と異なり、T字型の平板部の形状や大きさを接続端子部22として必要な面積に予め形成できる。また、軸部24の先端側には、端子部品26が配置されている。そのため、軸部24の先端を潰して平坦化させる際の応力が、端子部品26の封口板20と接触する部分で分散し、封口板20に亀裂や割れが生じるのを防止できる。
そのため、封口板20の硬度が高くない場合であっても、裏面側にワッシャを設ける必要がない。そのため、コンデンサ素子16の上面と封口板20の裏面側との距離を小さくすることができ、小型化が実現できる。
コンデンサ素子16は、陽極箔と陰極箔およびこれらの間に幅広なセパレータが積層されて、巻回されている。セパレータは、たとえば陽極箔と陰極箔との間のみならず、巻回したコンデンサ素子16の最も内側や最も外側に配置するように積層してもよい。
また陽極箔および陰極箔には、同じ巻回端面側に突出するように、それぞれ複数枚のタブ部材2a、2bが設けられている。そして積層された陽極箔、陰極箔およびセパレータが巻回されると、コンデンサ素子16の巻回端面には、陽極箔と陰極箔のそれぞれにおいて、複数枚のタブ部材2a、2b同士が対向して配置される。コンデンサ素子16には、対向する陽極箔のタブ部材2a、2bを重ねて陽極側のタブ2Aが形成され、また対向する陰極箔のタブ部材2a、2bを重ねて陰極側のタブ2Bが形成される。タブ部材2a、2bは導電性の材料であればよく、たとえば陽極箔や陰極箔と同様の材料で形成されてもよい。タブ部材2a、2bは巻回前の電極箔に接続される。そして同極側のタブ部材2a、2bは、陽極箔や陰極箔が巻回されたときに平面部同士が対向して重なる位置になるように配置される。積層されたタブ2A、2Bは、図2のBに示すように、コンデンサ素子16を外装ケース12に封入する前に、コンデンサ素子16と接続された端部とは別の端部側の所定位置がリベット6A、6Bの接続端子部22に接続される。タブ2A、2Bは、たとえば先端部分からの長さなどに基づいてリベット6A、6Bと接続させる位置が設定されると、この設定位置に対してタブ部材2a、2b同士を接続部4で一体化させるとともに、この接続部4の少なくとも一部を含む範囲に接続端子部22と接触させてリベット接続部8を形成する。これによりコンデンサ素子16は、リベット6A、6Bを介して封口板20と一体化する。
封口板20には、たとえば図3に示すように、外装ケース12の収納部14側に向けられる面に突出したリベット6A、6Bの接続端子部22に対して接続部4が重なるようにタブ2A、2Bが配置される。そして、タブ2A、2Bには、接続端子部22と重なった位置に対して図示しない超音波溶接が行われてリベット接続部8が形成される。このタブとリベットの溶接処理では、タブ2A、2Bの一部がリベット接続部8の形成位置またはその形成予定位置に重ならないように、封口板20と図示しないコンデンサ素子16とを離間させて、タブ2A、2Bを引き起こした状態にすればよい。
<タブ2A、2Bに対する処理について>
図4は、タブの一体化処理例を示している。また図5は、タブとリベットの接続処理例を示している。
コンデンサ素子16は、たとえば図4のAに示すように、セパレータを介して積層された陽極箔や陰極箔を巻回すると、同極に接続されたタブ部材2a、2bの平面部が対向して配置される。タブ2の一体化処理では、たとえばタブ部材2a、2bの全体またはその一部について、平面部同士を接触させて積層状態にする。
タブ2(2A、2B)は、たとえば図4のBに示すように、積層状態のタブ部材2a、2bの平面部の所定位置に対して、圧接治具28を利用し、冷間圧接により接続部4が形成される。接続部4では、タブ部材2a、2bが金属結合した状態となっており、タブ部材2a、2bの界面が存在しない。
コンデンサ素子16は、タブ部材2a、2bを一体化させた後に、電解液を含浸させる。タブ2(2A、2B)は、たとえばコンデンサ素子16とともに、図4のCに示すように電解液が付着する。このとき、タブ部材2a、2bには、外周の表面部分とともに、平面部の積層内部にも電解液層30が形成されるが、一体化した接続部4では、タブ部材2a、2bの結合面に電解液が付着しない。
さらに、電解液を含浸した後、コンデンサ素子16は、外部端子に対する接続処理として、タブ2(2A、2B)をリベット6A、6Bの接続端子部22に接触させる。タブ2A、2Bと接続端子部22との接続処理では、たとえば図5に示すように、タブ2A、2B側から、接続部4の少なくとも一部を含む範囲に対し、超音波溶接治具32を利用して溶接することでリベット接続部8が形成される。タブ2A、2Bは、超音波溶接処理が行われると接続端子部22との接触面のうち、少なくともリベット接続部8の形成範囲において電解液が除去されて、電解液層30が消失する。
〔第1の実施の形態の効果〕
この実施の形態によれば、次の効果が得られる。
(1) 複数のタブ部材2a、2bを積層させるとともに、外部端子との接続部分のタブ部材2a、2bを一体化することで、タブ2A、2Bと外部端子の接続の信頼性が向上する。
(2) 電解液の含浸前にタブ部材2a、2bを一体化することで、その一体化部分に電解液が侵入せず、外部端子との溶接部分に電解液層30が形成されるのを防止できる。
(3) タブ2A、2Bの溶接接続部分に電解液層30を形成させないことで、外部端子との接続部分が金属結合し易くなり、コンデンサの信頼性が高められる。
(4) 外部端子との接続前に複数のタブ部材2a、2bを接続部4で一体化しておくことで、接続部4を基準に一体化したタブ2A、2Bと外部端子との溶接処理が行え、外部端子との接続性が高められる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、第1の実施の形態のコンデンサ10の製造処理を示す。この実施の形態の処理手順や処理内容は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。
コンデンサの製造工程は、本発明のコンデンサの製造方法の一例であり、たとえばコンデンサ素子の形成として、電極箔とタブの接続工程、巻回素子の形成工程を行う。
電極箔とタブの接続工程では、巻回前の陽極箔、陰極箔の各電極箔の箔面に対し、設定された間隔や位置に複数のタブ部材2a、2bを接続させる。
巻回素子の形成工程では、セパレータを介してタブ部材2a、2bが接続された電極箔を積層させ、巻回装置等を利用して設定された直径になるように巻回する。巻回されたコンデンサ素子16の端面には、同極毎にそれぞれのタブ部材2a、2bが対向して配置されている。この同極同士のタブ部材2a、2bを結合する。タブ部材2a、2bは、陽極、陰極毎に冷間圧接によって結合して一体化される。
タブを結合させたコンデンサ素子16は、電解液の含浸工程を経てタブ2A、2Bを外部端子を構成するリベット6A、6Bと接続させる。タブ2A、2Bとリベット6の接続では、タブ部材2a、2bを一体化させた接続部4の少なくとも一部を含む部分に超音波溶接処理を行う。リベット6A、6Bは、コンデンサ素子16を外装ケース12に封入する封口板20と一体化している。そのためタブ2A、2Bとリベット6の接続工程は、コンデンサ素子16と封口板20の接続処理を含んでいる。
タブ2A、2Bとリベット6A、6Bを接続した後、コンデンサ素子16は、外装ケース12の収納部14に挿入される。外装ケース12は、コンデンサ素子16に接続した封口板20が開口部18を覆う位置まで挿入されると、開口端部を封口板20側に折曲げるとともに、開口部18側からケースの胴体部に沿って所定位置を加締める。この加締め処理により、外装ケース12の開口端が封口板20によって密閉されるとともに、封口板20の底部または側面部が外装ケース12の加締め部分によって押圧され、固定される。
コンデンサ素子16を外装ケース12内に封入すると、電極箔に対するエージング処理を行う。このエージング処理では、たとえば直流電圧を印加することで、電極箔、特に陽極箔の表面の酸化皮膜を再形成させる。この処理によりたとえば誘電体が欠損した部分を修復することができる。
〔第2の実施の形態の効果〕
この実施の形態によれば、次の効果が得られる。
(1) 封口板20の設置、すなわち、タブ2A、2Bと外部端子との接続前にコンデンサ素子16に対する電解液の含浸処理を行えるので、封口板20や外部端子に電解液の付着を防止できる。
(2) 電解液の含浸前に、タブ部材2a、2bを一体化させ、その一体化部分の少なくとも一部を含む範囲でタブ2A、2Bとリベット6A、6Bを接続させることで、溶接処理でタブ2A、2Bや、タブ部材2a、2bの積層内部に電解液を存在させないため、金属結合し易くなり、コンデンサの接続の信頼性を向上させることができる。
図6は、実施例1に係るコンデンサの製造工程例を示している。
このタブ40は、コンデンサ素子16に接続され、外部端子と導通させる本発明のタブの一例であって、たとえば図6のAに示すように、タブ部材40a、40bの表面を拡面化処理したエッチング層42が形成されている。タブの表面にエッチング層42を形成することで、エッチング層42が形成された電極箔との単位面積当たりの容量差を小さくすることができ、大電流がコンデンサに流れた場合に、電流が集中してショートに至ることを防止できる。すなわち、大電流を流すことができるコンデンサを実現できる。また、充電電流が多く流れる条件下において、陰極側のタブの電解液は、酸素と水の還元反応と、水素の還元反応が頻繁に生じるため、陰極側のタブ付近の電解液のアルカリ化に大きく作用する。この還元反応は、陰極側のタブに含まれる異種金属の含有量が均一であれば、陰極側のタブの全面で反応が起きるが、陰極側のタブの一部に異種金属を多く含む部位が存在すると、該異種金属と電解液との界面に還元反応が集中して生じる。特に鉄金属の含有量が多い場合、陰極側のタブに含有されている鉄と電解液との界面での還元反応が頻繁に発生し、陰極側のタブ付近の電解液がアルカリ化に至り、これによって陰極側のタブ表面の酸化皮膜やアルミニウムが溶け出し、陰極側のタブに含まれる異種金属である鉄が露出し、この鉄に電流が集中し、ショートに至る場合がある。拡面化処理により、タブの表面を削ることで、陰極側のタブの表面付近に存在する異種金属を極めて少量とさせ、電解コンデンサにおける陰極側のタブ付近を起点とするショートの発生を防止し、長寿命化を実現することができる。コンデンサ素子16には、たとえば電極箔のうち、特に陽極箔に、厚み方向中心の芯部を残して両面側に拡面化処理(エッチング処理)がされている。電極箔は、たとえばアルミニウムやタンタル、ニオブなどの弁金属であって、その純度は99.9〔%〕程度の材料が用いられる。また陰極箔は、たとえばアルミニウムやタンタル、ニオブなどの弁金属で形成される。これらの電極箔に接続されるタブ部材40a、40bには、これらの電極箔と同様に、平面部の表面にエッチング層42を備える。このエッチング層42は、たとえば塩酸などのハロゲンイオンが存在する酸性水溶液中で直流または交流を印加して電気化学的な処理により陽極箔の表面から厚み中心方向に向けて掘り下げられた海綿状のピットにより成る。
このように拡面化処理されたタブ部材40a、40bを利用する場合、コンデンサの製造処理では、たとえば図6のAに示すように、電極箔が巻回されることで、同極に接続されたタブ部材40a、40bの平面部が対向して配置される。この対向したタブ部材40a、40bの平面部に対し、たとえば図6のBに示すように、所定位置に対して、圧接治具28を利用し、冷間圧接により接続部4を形成する。この接続部4では、タブ部材40a、40bの一体化により、積層面にあるエッチング層42が押し潰されることにより、消失もしくは、極めて薄くなる。接続部4では、たとえば押圧によりタブ部材40a、40bが薄肉化されることで、エッチング層42が押し潰されている。これによりタブ40には、接続部4において、一体化した箔の表面側にエッチング層42が存在する。なお、一体化した箔の表面側に存在するエッチング層42も、押圧によりその厚さが薄くなっている。
タブ40は、たとえば図6のCに示すように、コンデンサ素子16に対する電解液の含浸処理において、その表面に電解液が付着する。タブ部材40a、40bは、エッチング層42によって表面が拡面化されているため、多くの電解液が付着し、電解液層30が形成される。タブ部材40a、40bを一体化させた接続部4では、タブ40の内部に電解液は侵入しない。
コンデンサ素子16と外部端子との接続処理では、たとえば図6のCに示すように、タブ40側から、接続部4の少なくとも一部を含む範囲に対し、超音波溶接治具32を利用して溶接することでリベット接続部8が形成される。タブ40は、超音波溶接処理が行われると接続端子部22との接触面のうち、少なくともリベット接続部8の形成範囲においてエッチング層42内に侵入した電解液が除去される。
<実施例1の効果>
この実施例1によれば、次の効果が得られる。
(1) タブ40の表面にエッチング層42を形成することで、コンデンサ素子16と電極箔との間の容量差が少なくなるので、電流を流したときの電流集中や、陰極側のタブの異種金属に起因するショートを防止するとともに、外部端子との接続部分に電解液が存在せず、コンデンサの接続の信頼性を向上させることができる。また、異種金属が含まれるタブにおいても、異種金属に起因するショートを抑制できる。
(2) タブの表面に対してエッチング層42が形成されているか否かに関わらず、所定位置に接続部4を形成し、かつその接続部4を含む範囲で超音波溶接して外部端子と接続することで、外部端子との接続部分に電解液が存在するのを防止できる。
この実施例2では、たとえばタブ部材2a、2bを一体化させる接続部4と、タブ2とリベット6を接続するリベット接続部8の配置例や、接続部4とリベット接続部8の大小関係を説明する。
<接続部4とリベット接続部8の配置について>
リベット接続部8は、タブ2とリベット6が重なる範囲であって、タブ部材2a、2bを一体化させた接続部4の少なくとも一部を含む範囲に形成されればよい。このときタブ2は、たとえば、平面部の長手方向に沿った中心軸よりも左側に形成された接続部4に対し、同中心軸に対して右側にずらした位置にリベット接続部8が形成される。このリベット接続部8は、左側の一部が接続部4に対する重なり部分となる。この重なり部分では、タブ部材2a、2bが一体化して、積層面が無くなっているため、その内部に電解液が存在していない。またこの重なり部分では、リベット接続部8の形成処理の超音波溶接処理によって、タブ部材2a、2bの表面側の電解液も除去される。
そのほか、リベット接続部8とタブ部材2a、2bの接続部4の配置位置は、たとえばタブ2の長手方向に向けて上下方向、または斜め方向にずれた位置に形成されてもよく、リベット接続部8と接続部4の一部が重なればよい。
<接続部4とリベット接続8の大きさについて>
リベット接続部8と接続部4の大きさは異ならせてよい。すなわち、リベット接続部8の形成径L1は、たとえば、接続部4の径L2よりも径大であって、接続部4の全部を含んでいる。この場合、タブ2は、リベット接続部4の一部でタブ部材2a、2bが一体化されており、その積層部分や表面には電解液が除去されている。
また、リベット接続部8の形成径L1は、たとえば、接続部4の径L2よりも径小に形成されてもよい。この場合、タブ2は、リベット接続部4の全体でタブ部材2a、2bが一体化されており、その積層部分や表面には電解液が除去されている。
<実施例2の効果>
この実施例2によれば、次の効果が得られる。
(1) タブ部材2a、2bを一体化させた接続部4の少なくとも一部を含む範囲でリベット接続部8を形成することで、その重なり部分でタブと外部端子との接続内部に電解液が存在せず、金属結合がし易くなり、コンデンサの接続の信頼性を向上させることができる。
(2) 接続部4の一部と重なる位置にリベット接続部8が形成されればよく、外部端子の接続処理の負荷が軽減できる。
〔他の実施の形態〕
以上説明した実施の形態について、変形例を以下に列挙する。
(1) 上記実施の形態および実施例では、陽極箔および陰極箔の平面部に対して別部品のタブ部材2a、2bを設置させる場合を示したがこれに限らない。タブ部材2a、2bは、たとえば陽極箔や陰極箔の端面部分を所定のタブ部に形成し、そのタブ部を巻回端面側に突出させて一体化させてもよい。
(2) 上記実施の形態および実施例では、複数のタブ部材2a、2bが同等の幅や長さを備える場合を示したがこれに限らない。タブ部材2a、2bは異なる大きさや形状で形成されてもよい。このように異なる大きさや形状のタブ部材2a、2bを利用する場合、コンデンサ素子16を巻回したときに対向するタブ部材2a、2bの平面部の共通部分を冷間圧接して接続部4を形成すればよい。
(3) 上記実施の形態および実施例では、2枚のタブ部材2a、2bを積層する例を示したがこれに限らない。タブ部材2a、2bは、少なくとも2以上の複数枚で形成されればよい。
(4) コンデンサの製造処理では、たとえばタブ部材2a、2bの平面部等に対し、接続部4の形成位置やリベット6の接続端子部22に対する接触位置を示す表示を行ってもよい。
(5) 上記実施の形態および実施例では、接続部4を形成する冷間圧接処理と超音波溶接処理が同じ面に施される場合を示したがこれに限らない。積層されたタブ部材2a、2bに対して、冷間圧接処理と超音波溶接処理を異なる面に施してもよい。すなわち、冷間圧接処理では、タブ部材2aの表面側に冷間圧接治具28を押し当て、このタブ部材2aの表面をリベットの接続端子部22に接触させた後、タブ部材2bの表面側に超音波溶接治具32を押し当ててリベット接続部8を形成してもよい。
(6) 上記実施の形態および実施例では、接続部4の形成方法として、冷間圧接処理を選択したが、これに限らず、タブ部材2a、2bとが一体化され、金属結合がされた部分が形成されればいずれの接続手段を用いてもよい。タブ部材2a、2bの金属結合した部分を介してリベット接続部8が形成されるので、タブ部材2a、2bの積層間の一部に電解液が含まれていても、接続の信頼性を向上させることができる。
(7) 上記実施の形態では、陽極箔および陰極箔に、それぞれ複数枚のタブ部材2a、2bを接続し、その陽極箔および陰極箔を積層して巻回したときに重なった同極同士のタブ部材2a、2bを接続してタブ2A、2Bを形成したがこれに限らない。1枚のタブ部材2a、2bが接続された陽極箔と陰極箔をそれぞれ複数枚積層して巻回し、巻回したときに重なった同極同士のタブ部材2a、2bを接続してタブ2A、2Bを形成してもよい。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明のコンデンサおよびコンデンサの製造方法は、複数のタブ部材を積層し、冷間圧接により一体化した接続部と、この接続部の少なくとも一部を含む範囲でタブとリベットを接続することで、タブの接続性の向上や、タブとリベットの接続部分の内部に電解液を存在させず、コンデンサの接続の信頼性を向上させることができ、有用である。
2、2A、2B、40 タブ
2a、2b、40a、40b タブ部材
4 接続部
6、6A、6B リベット
8 リベット接続部
10 コンデンサ
12 外装ケース
14 収納部
16 コンデンサ素子
18 開口部
20 封口板
21A、21B 貫通孔
22 接続端子部
24 軸部
25 平板部
26 端子部品
28 圧接治具
30 電解液層
32 超音波溶接治具
42 エッチング層

Claims (3)

  1. コンデンサ素子を電解液に含浸する前に、該コンデンサ素子の同極に接続された複数のタブを積層して一体化させて接続部を形成し、
    前記コンデンサ素子を電解液に含浸した後に、前記接続部の少なくとも一部を含むリベット接続部を形成して、前記タブとリベットを接続する処理を含むことを特徴とするコンデンサの製造方法。
  2. 前記リベット接続部は、超音波溶接で形成されることを特徴とする、請求項に記載のコンデンサの製造方法。
  3. 前記タブを一体化した前記接続部は、コールドウェルドで形成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のコンデンサの製造方法。
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